説明

生体組織のパラメータを決定する方法および装置

組織の誘電特性に影響する生体組織のグルコースレベルまたは幾つかのその他のパラメータを測定する装置を開示する。その装置は、複数の電極5−iを有する電極装置5を備えている。信号源31からの信号は切換えアセンブリ39を介して電極装置に与えられることができる。切換えアセンブリ39は電極5−iの第1と第2のパターンを信号源に選択的に接続し、それによって組織中に異なる空間的分布を有する第1および第2の電界を発生するように設計されている。各電界に対する電極装置5のインピーダンスの測定と、測定結果の適切な減算とにしたがう差動的な方法の使用によって、表面の影響は減少され、測定の焦点は組織内部のより深い点へオフセットされることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にその目的に限定されないが、組織内のグルコースを測定する目的等のための生体組織の誘電特性を決定する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
WO 02/069791号明細書には、生体組織内の血液グルコースを測定する装置が記載されている。その装置は接地電極と信号電極とを有する電極装置を含んでいる。信号源は抵抗器を通って電極まで既知の電圧または電流の電気AC信号を供給し、検出器電極上の電圧を決定する。これは組織の誘電特性に依存しており、それが発見されるとき、組織内のグルコースレベルを示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このタイプの装置は良好な結果を与えることが知られているが、これらは実質的に較正のための労力を必要とし、特に環境的条件が変化するときまたはこれらが置換されるとき、変化を受けやすい。他の技術分野では、測定の正確性を改良するために差動方法が使用されている。差動方法は一般的に2以上の測定に基づいており、それにおいては1以上の測定条件が測定間で変化される。特別な応用にしたがって、幾つかのパラメータの影響は測定間の差を計算することにより、除去され、あるいは減少されることができる。
【0004】
したがって、本発明の一般的な目的は、改良された正確性を有する前述のタイプの方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は独立請求項にしたがった方法および装置により達成される。
【0006】
即ち、本発明による装置は電極装置と、信号源と、検出器とを具備している。この信号源は電気信号を電極装置へ供給する。この装置は少なくとも2つの空間的に異なる電界を組織中に発生するように構成されている。検出器は電界に対する組織の応答の差を測定する。この差は電界間の空間的差に依存し、即ち主として、少なくとも2つの空間的に異なる電界の差が最も強い組織内の領域の誘電特性にしたがっている。
【0007】
電界の空間的分布を適切に選択することにより、単一の電界のみの使用により選択的に測定されることのできない組織の領域の特性を主体に測定することが可能になる。
【0008】
特に、空間的に異なる電界は少なくとも3つ、好ましくはさらに多くの電極を有する電極装置により、および最初に第1の電圧パターンを電極装置へ供給し、その後、第2の電圧パターンを電極に提供することによって発生されることができ、前記第1および前記第2の電圧パターンは異なっている。これは例えば信号源と電極との間に切換えアセンブリを配置することにより実現されることができ、切換えアセンブリは電極の少なくとも第1および第2のパターンを信号源に選択的に接続する。
【0009】
有効な実施形態では、2つの値s1、s2が測定され、s1は第1の電界に対する組織の応答を示し、s2は第2の電界に対する組織の応答を示している。パラメータは加重された差D=k1・s1−k2・s2から計算され、k1とk2は重みである。重みk1とk2または比k1:k2は、加重された差が身体の表面に近い組織(即ち表皮)の応答には依存性は弱いが、電極からさらに離れた真皮のような身体の内部の深い領域の組織の応答に主にしたがう条件下で、較正手順で計算されることができる。換言すると、k1とk2は、加重された差Dに対する電極装置に近い組織の影響(即ち表皮の影響)が最小とされるように選択され、この文脈では“最小にされる”はDに対する影響が個々に測定された値s1とs2よりもかなり小さいが、ゼロまたは絶対最小値である必要はないことを示しているものと理解される。これは身体表面の特性に影響する(温度および表面状況等のような)不所望な影響を最小にすることを可能にする。値s1とs2は実数または複素数の量である。s1とs2が複素数であるならば、k1とk2は一般に同様に複素数である。
【0010】
本発明による装置は特に、組織のグルコースレベルの測定に適しているが、電解質レベルなどのような組織の誘電特性に影響する任意の他のパラメータの測定にも使用されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は良好に理解され、前述した以外の目的は、以下の詳細な説明を考慮するとき明白になるであろう。このような説明は添付図面を参照している。
図1は、組織の電解質レベルのような、患者の身体のグルコースレベルまたは幾つかの他のパラメータを測定するための装置200の断面を示している。これは電極プレート2により1側面で閉じられているハウジング1を具備している。ディスプレイ3は電極プレート2と反対側に配置されている。電子回路は電極プレート2とディスプレイ3との間に配置されている。
【0012】
電極プレート2は電気的絶縁材料の基板4を具備している。電極装置5は複数の平行な条帯電極5−0、5−1、5−2等を含み、絶縁層6により被覆され、電極装置5は絶縁基板4の外側7に配置されている。絶縁基板4の内側8は接地電極8により被覆されることができる。適切な貫通コンタクト(図示せず)は条帯電極5−iを内側8上に配置されている接触パッドに接続している。
【0013】
第1の温度センサ15は直接的な熱接触状態で接地電極9に取り付けられ、第1の温度T1を測定する。
【0014】
導線またはスプリング18は、接地電極9、接触パッド、第1の温度センサ15を電子コンポーネントのアセンブリを形成している印刷回路板19上に配置されている電子回路に接続するために設けられている。回路を付勢するためのバッテリ21は印刷回路板19と電極プレート2との間に配置されている。第2の温度センサ22は印刷回路板19上に配置され、第2の温度T2を測定するためにそこに直接的に熱接触している。
【0015】
図2は、装置100の回路のブロック回路図を示している。これは正弦波信号またはその他の周期信号を発生する信号源として、電圧制御された発振器(VCO)31を具備している。発振器の代わりに、パルス発生器が短いパルスまたはステップ状電圧転移のような、実質的に非周期的な信号を発生するために使用されることができる。信号源からの信号は2つの増幅器32と33に与えられる。第1の増幅器32の出力は抵抗R1を介して第1の信号路34へ接続される。電極装置5の直列するインダクタンスLと容量性負荷とにより構成されている共振回路35は第1の信号路34と接地点との間に接続されている。切換えアセンブリ39は以下説明するように、インダクタンスLまたは接地へ条帯電極5−iを選択的に接続するために使用され、それによって少なくとも2つの異なる電極パターンを規定する。
【0016】
第2の増幅器33の出力は抵抗R2を介して第2の信号路36へ接続されている。第2の信号路36は実質的に第1の信号路34と同一であることができるが、共振回路35の代わりに基準負荷として抵抗R3を備えている。
【0017】
信号路34、36の両者は測定回路37に与えられ、その測定回路37は両信号の相対的な振幅Aおよび/またはそれらの相互の位相シフトφを決定する。相対的な振幅Aは例えば第2の信号路の振幅の単位での第1の信号路34の振幅である(ここで振幅は正弦波のピーク値であり、またはパルスまたは電圧ステップが測定信号として使用されるならば、対応するピーク振幅またはステップ電圧である)。
【0018】
測定回路37の出力信号はマイクロプロセッサ38に与えられ、このマイクロプロセッサ38はVCO31の動作も制御する。
【0019】
マイクロプロセッサ38はさらに、第1および第2の温度信号T1とT2を第1および第2の温度センサ15、22から抽出する。また、表示装置3と、ユーザが動作可能な制御装置を有する入力装置40と、外部コンピュータへのインターフェース41を制御する。メモリ42は較正パラメータと、測定結果とを記憶し、さらにデータおよびマイクロプロセッサ38のファームウェアを記憶するために設けられている。少なくともメモリ42の一部は非揮発性である。
【0020】
図2の装置のインダクタンスLはコイルおよび/または電極装置5の導線および電極によって発生されることができる。その値は通常合理的な正確性で知られている。
【0021】
電極装置5は主として容量性負荷Cを表している。
【0022】
電極装置5の電極は図1に示されているように患者の皮膚16上に配置される。患者の皮膚と良好に永久的に接触するように、装置は腕または足に有効に装着されるか、適切な保持装置または手首バンド43を設けられている。
【0023】
要約すると、図1および2に示されている装置は、
電極装置5と、
組織中に電界を発生するために、電気信号を電極装置5へ供給するための信号源(VCO 31)と、
電界に対する組織の応答からの応答を測定し、そこから少なくとも1つのパラメータを決定し、主としてエレメント37と38を含む検出器とを具備している。
【0024】
図3は切換えアセンブリ39と電極装置5を詳細に示している。示されているように、電極装置5の各条帯電極5―iはこれを接地またはインダクタンスLのいずれかに選択的に接続するために電子スイッチSiに接続されている。スイッチ制御装置45は各スイッチSiの位置を個々に制御するために設けられている。スイッチ制御装置45はマイクロプロセッサ38により制御される。
【0025】
この実施形態では、スイッチ制御装置45は2つの動作モードを有している。
【0026】
(図3のスイッチ位置により示されているように)第1の動作モードでは、スイッチ制御装置45は電極5−0、5−2、5−4、5−6をインダクタンスLに接続し、それによりVCO31からの信号に接続するようにスイッチS0、S2、S4、S6を設定し、スイッチS1、S3、S5、S7は電極5−1、5−3、5−5、5−7を接地電位に接続するように設定される。この第1の動作モードでは、電極に供給される電圧パターンはそれ故、隣接する電極の各対が異なる電圧を伝送するようにされている。
【0027】
第2の動作モードでは、スイッチS0、S1、S4、S5は電極5−0、5−1、5−4、5−5をインダクタンスLに接続してVCO31からの信号に接続するように設定され、一方、スイッチS2、S3、S6、S7は電極5−2、5−3、5−6、5−7を接地電位に接続するように設定される。この動作モードでは、隣接する電極対の第1の部分の電極の電圧パターンは、等しい電圧を伝送し、隣接する電極対の第2の部分の電極は、異なる電圧を伝送する。容易に理解されるように、2つの動作モードで発生される電界は図4の曲線e1、e2により示されているように異なる空間的分布を有している。与えられた電界に対する組織の応答を示す任意の測定されたパラメータsはその電界がどのように分布するかにしたがって、2つの動作モードで異なる値s1、s2を有している。
【0028】
この文脈では、測定されたパラメータsが表面に近い表皮の誘電特性にどのように依存しているかと、これが組織のさらに深い部分の真皮の誘電特性にどのように依存しているかに特に関心をもっている。
【0029】
以下の説明では、測定されたパラメータsが動作iの所定のモードで、電極装置5のキャパシタンスCiであると仮定する。線形の近似では、次式が与えられる。
【数1】

【0030】
ここで、下付の“ep”は表皮からの影響を示し、“dr”は真皮からの影響を示している。上付の“0”は例えば較正測定時の、または典型的な被験者に対する“正常”(乱されない)値を示している。εはそれぞれ真皮または表皮中の組織の誘電定数である。εの観点でのCの導関数は例えば典型的な組織の誘電体モデルから計算されることができる。類似の依存性は、電極間の逆抵抗1/R対真皮および表皮の導電性、または真皮および表皮の誘電定数と導電度の両者の関数としての複素数インピーダンスZのように、他の測定された値に対しても観察されよう。測定された値は動作モードに依存し、即ち電極に与えられた電圧パターンにしたがう。
【0031】
動作において、装置100は例えば1以上の周波数fで電極装置5のキャパシタンスC、抵抗R、または複素数インピーダンスZを測定するために使用されることができる。このインピーダンスZは供給された電界に対する組織の誘電応答にしたがい、それが発見されたとき、これは組織中のグルコース濃度を示している。
【0032】
当業者に知られているように、キャパシタンスC、抵抗R、または複素数インピーダンスZは例えば、測定回路37により与えられる相対的振幅Aと位相シフトφを決定することによって測定されることができる。
【0033】
有効に、マイクロプロセッサ38は第1および第2の電界に対する組織の誘電応答を示す2つの値s1、s2を計算する。第1および第2の動作モード中のキャパシタンスC1およびC2が測定されるならば、s1=C1で、s2=C2である。
【0034】
それに続いて、加重された差を計算することによって、2つの電界に対する応答の差が有効に決定される。
C=k1・C1−k2・C2 (2)
ここで、上付Cはキャパシタンスの測定のための定数k1とk2についてであることを示しており(異なる定数を有する類似の式は導電性の測定のために得られることができ、即ちs=1/R)、加重k1とk2は、差Dに対する表皮の誘電特性の一定ではない影響が実質的に0であるように選択される。
【0035】
式(1)と(2)を組み合わせると、次式が得られる。
【数2】

【0036】
一定ではない表皮の影響を最小にするためには、式(3)の第2の角括弧は0でなければならない。これは例えば随意選択的にk1Cを1に設定し、k2C=(∂C1/∂εep)/(∂C2/∂εep)を使用して実現されることができる。
【0037】
随意選択的にk1Cを1に設定する代わりに、定数は式(3)の第1の角括弧中の“正常”値からの影響が同様に0になり、したがって、差Dを真皮の影響のみに依存させるように選択されることができる。この場合、式(3)の第1および第2の角括弧を0に設定することは、k1Cとk2Cの値の決定を可能にする2つの等式のシステムを生む。差Dと温度T1、T2の測定後、マイクロプロセッサ38は測定された入力値D、T1、T2からグルコースレベルg(またはそれを示すパラメータ)を決定するため、例えば以下のタイプの公式を使用できる。ここで関数FはM+1のパラメータa0,...aM(M≧0)を有する。
【0038】
g=F(D,T1,T2,a0,...aM) (4)
関数Fは経験的であるか、少なくとも部分的に、関与する器官の身体的特性を説明するモデルに基づくことができる。
【0039】
グルコースレベルgと測定された値siとの間の関係は少なくとも近似的に線形であり、次式を使用できる。
M=3では、g=a0+a1・D+a2・T1+a3・T2 (5)
パラメータa0、a1、...aMを決定するために、一連の少なくともM+1の較正測定が実行されなければならず、各較正測定は入力値D、T1、T2と、例えば侵入方法により通常の手段により測定される基準グルコースレベルgの決定を含んでいる。
【0040】
ほとんどの簡単な方法では、パラメータaiはその後、較正測定に対する式(4)または(5)の最良の一致を見つけるために、パラメータaiを変化する通常の最小二乗適合アルゴリズムから得られることができる。適切なアルゴリズムは当業者に知られており、例えば刊行物(Teukolsky、Vetterling、Flannery、“Numerical Recipes in C”、ケンブリッジ大学出版、第2版、1992年、第15章)に記載されている。
【0041】
パラメータaiが知られると、グルコースレベルgは入力値D、T1、T2の測定に基づいて式(4)または(5)から決定されることができる。
【0042】
パラメータの少なくとも一部の再較正は、規則的な間隔または標本に関する装置100の変位後が賢明であろう。
【0043】
上記の例では、電極装置は横に並べて配置されている複数の条帯形状の電極を具備している。少なくとも3個の電極が少なくとも2つの空間的に異なる電極パターンをサポートするのに必要であるが、電極の数は変化することができる。少なくとも4個、特に少なくとも8個の電極がフリンジ電界の効果を小さく維持するために有効である。
【0044】
異なる動作モードで、電極に与えられる電圧パターンも同様に変化させることができる。上記の例では、以下の方式が使用された。第1の動作モードでは、電極iにおける電圧viは次式であった。
iが偶数であるならば、vi=v0
そうでなければ、vi=0 (6)
(ここで、v0はインダクタンスLの出力における電圧を示している)一方、第2の動作モードでは、電極iにおける電圧は次式であった。
フロア(i/2)が偶数であるならば、vi=v0
そうでなければ、vi=0 (7)
ここでxが整数値であるならば、フロア(x)はxに等しく、そうではないならば、次に低い整数値である。
【0045】
他のパターンも同様に使用されることができることに注意すべきである。例えば2個の代わりに3個以上の隣接する電極に第2の動作モードで同一の電圧が与えられることができる。さらに、良好に規定された境界状態を有することを確実にするために、最も外側の電極は常に接地電位に接続されることが推奨される。
【0046】
他の電圧パターンも同様に使用されることができる。電極から遠い電界の差、即ち真皮からの影響の差を強調するために、2個よりも多くの可能な電圧レベルを使用することもまた可能である。例えば第2の動作モードでは、電極Viにおける電圧は次式のように選択することができる。
i=V0・sin(i・π/k)
ここで、k≧2である。例えばk=2では、電極0の電圧は0であり、電極1の電圧はV0であり、電極2での電圧は0であり、電極3での電圧は−V0であり、これは電極に近い電界に比較して、電極から幾つかの距離における電界では増加することになる。
【0047】
通常、隣接する組織における少なくとも2つの空間的に異なる交流電界を発生することのできる任意の電極装置が使用されることができる。“空間的に異なる”は異なる形状を有する電界を説明するために使用されている。単に乗算係数により異なる電界は“空間的に異なる”とは理解されない。
【0048】
本発明の好ましい実施形態を示し、説明したが、本発明はそれに限定されず、その他の方法で特許請求の技術的範囲内において種々に実施され実行されることができることが明白に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】グルコースレベルを測定するための装置の断面図。
【図2】図1の装置のブロック回路図。
【図3】電極装置と切換えアセンブリの詳細図。
【図4】深さの関数として、正規化された平均絶対電界を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界に対する組織の応答に影響する生体組織のパラメータ、特にグルコースレベルを測定する装置において、
電極装置(5)と、
前記組織中に電界を発生するために、前記電極装置(5)へ与えられる電気信号を発生する信号源(31)と、
前記電界に対する組織からの応答を測定し、そこから少なくとも1つのパラメータを決定する検出器(37、38)とを具備しており、
前記装置は前記組織中に少なくとも2つの空間的に異なる電界(E1、E2)を発生し、前記検出器は前記空間的に異なる電界に対する前記組織の応答の差から前記パラメータを決定するように構成されている装置。
【請求項2】
前記電極装置(5)は少なくとも3つの電極を具備し、前記装置は、最初に第1の電圧パターンを前記電極装置(5−i)へ供給し、その後、第2の電圧パターンを前記電極(5−i)に供給することによって、前記少なくとも2つの空間的に異なる電界(E1、E2)を発生するように構成され、前記第1および前記第2の電圧パターンは異なっている請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記電極(5−i)の少なくとも第1および第2のパターンを前記信号源(31)に選択的に接続するために、前記信号源(31)と前記電極(5−i)との間に配置された切換えアセンブリ(39)を具備している請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記電極装置(5)は並べて配置されている複数の電極(5−i)を具備している請求項1乃至3のいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記電極装置(5)は並べて配置されている4個以上、特に8個以上の電極(5−i)を具備している請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、選択的に、
第1の動作モードにおいて、第1の電圧パターンを前記電極(5−i)に供給するよう項に構成され、前記第1の電圧パターンでは、隣接する電極の各対の電極は異なる電圧を有し、
第2の動作モードにおいて、第2の電圧パターンを前記電極(5−i)に供給するように構成され、前記第2の電圧パターンでは、隣接する電極の対の第1の部分の電極は等しい電圧を有し、隣接する電極の対の第2の部分の電極は異なる電圧を有している請求項4または5記載の装置。
【請求項7】
前記検出器(37、38)は、
第1の電界に対する前記組織の応答を示している第1の測定された値s1と、第2の電界に対する組織の応答を示している第2の測定された値s2とを測定するように構成され、
前記第1と前記第2の電界は空間的に異なっており、
加重k1とk2とによる加重された差k1・s1−k2・s2を計算するように構成され、
加重は加重された差に対する組織の表皮の誘電応答の一定しない影響が最小にされるように選択されている請求項1乃至6のいずれか1項記載の装置。
【請求項8】
前記電極装置(5)は複数の電極(5−i)を含み、前記検出器(37、38)は、電極の少なくとも2つの異なる組み合わせのキャパシタンス(C)および/または抵抗(R)および/またはインピーダンス(Z)にしたがって値を測定するように構成されている請求項1乃至7のいずれか1項記載の装置。
【請求項9】
前記パラメータは組織におけるグルコースレベルである請求項1乃至8のいずれか1項記載の装置。
【請求項10】
電界に対する組織の応答に影響する生体組織のパラメータ、特にグルコースレベルを測定する方法において、
前記組織に対して電極装置(5)を提供し、
第1の電界を前記組織中に発生して、前記第1の電界に対する前記組織の第1の応答を検出するために前記電極装置(5)に第1の電気信号を供給し、
第2の電界を前記組織中に発生して、前記第2の電界に対する前記組織の第2の応答を検出するために前記電極装置(5)に第2の電気信号を供給し、前記第1および前記第2の電界は空間的に異なっており、
前記組織の第1および第2の応答の差から前記パラメータを決定するステップを含んでいる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−501448(P2008−501448A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526153(P2007−526153)
【出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【国際出願番号】PCT/CH2004/000345
【国際公開番号】WO2005/120332
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506176799)ソリアニス・ホールディング・アーゲー (8)
【氏名又は名称原語表記】Solianis Holding AG
【住所又は居所原語表記】c/o Ernst & Young AG Bundesplatz 1  CH−6301 Zug Switzerland
【Fターム(参考)】