説明

生体認証装置

【課題】
加齢などの経年変化によって生体情報が変化した場合にも、認識精度が下がらないようにする。
【解決手段】
記憶媒体1に事前に登録した格納生体情報と過去に認証した時の格納相関情報を保持し、生体情報読取部100で読取った生体情報と格納生体情報が一致していた場合、生体情報処理部300で該生体情報と該格納生体情報の相関情報を抽出し、相関情報と格納相関情報が一致する場合、記憶媒体1に事前に登録されている該格納生体情報を更新する。相関情報と格納相関情報が一致しない場合は、該格納相関情報を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報によって本人認証を行う生体認証装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、例えば、特開2006−14945号公報(特許文献1)がある。該公報には課題として「生体情報の変化に対し確実な対応をし、生体認証の精度を良好に維持可能とする。」と記載され、解決手段として「記憶装置50から生体情報を読み取る生体情報抽出装置115より、当該生体情報抽出装置115が読み取った生体情報を格納生体情報として取得する、格納生体情報取得部107と、生体認証の対象者から生体情報を読み取る生体情報認証装置120より、当該生体情報認証装置120が前記対象者について読み取った生体認証時の生体情報を認証時生体情報として取得する、認証時生体情報取得部108と、前記格納生体情報と前記認証時生体情報との照合処理を実行し、当該照合処理において前記格納生体情報と前記認証時生体情報とが一致するものであれば、前記認証時生体情報を含む当該認証時生体情報の格納指示を前記記憶装置50に送信する、更新指示部109と、からシステムを構成する。」と記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−14945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、急速な情報化社会の進展に伴い、企業や自治体等で、個人データ、機密に対する管理意識が高まっている。従来から用いられていたパスワードやIDカードに比べて、静脈パターン、指紋、虹彩、顔、声紋、網膜パターンなどを用いる生体情報は、偽造や盗難、紛失の危険が少なく、より確度の高い個人認証装置として、近年認知されつつある。
【0005】
生体認証装置は、事前に本人の生体情報を登録しておき、その登録情報と一致しているかで認証を行う。これに対し、例えば、加齢などの影響により変化する生体情報に対応するために、照合処理を実行した際に認証結果が正しければ登録されている生体情報を更新するといった方法がある。
【0006】
しかし、上記方法では、認証成功時に参照するパターンを無条件で更新するため、生体認証の対象者における加齢等による生体情報の変化ではないのにもかかわらず更新してしまい、場合によっては次第に認識精度が落ちていくことがあった。
そこで、上記課題を鑑み、本当に生体情報が変化したのかを確認することで、不必要な生体情報の更新を阻止することが重要である。本発明は、生体認証装置の認識精度を維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の代表的なある一面の概要は、上記目的を達成するため、ユーザから取得した生体情報と予め登録されている生体情報との比較結果を保持しておき、この保持しておいた比較結果を所定の閾値と比較して、その比較結果が所定の条件を満たす場合に、ユーザから取得した生体情報あるいはその生体情報から生成した情報により、予め登録されている生体情報を更新することを特徴とする。
【0008】
詳細には、上記目的を達成するため、本発明は特許請求の範囲に記載の構成となっている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、生体認証装置の認識精度を維持する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、この発明を用いた生体認証装置の構成の一例として、ドアの施錠装置を示すブロック図である。本実施形態においては、生体認証の方法として、指静脈認証の例をとりあげるが、本発明の適用範囲はこれだけに限定されない。
【実施例1】
【0011】
図1に示すように、ドアの施錠装置は、記憶装置1と、生体情報読取部100と、格納された生体情報取得部200と、生体情報処理部300と、相関情報照合部400と、記録情報更新部500を備える。ここで、ドアの施錠制御機構は図1に示す生体認証結果の合否でもって行うこととし、図には記載していない。
【0012】
同図において、記憶装置1は生体情報取得部200に事前に登録された認証用のデータなどを供給し、生体情報取得部200は、記憶装置1から取得したデータを生体情報処理部300と相関情報照合部400に供給する。生体情報処理部300は、生体情報読取部100で読取った生体情報と生体情報取得部200より供給されたデータが一致しているか判定しその結果を出力する処理と、前記生体情報と前記生体情報取得部200より供給されたデータの相関情報を抽出し相関情報照合部400に供給する処理を行う。相関情報照合部400では、前記生体情報処理部300から供給される相関情報と前記生体情報取得部200から供給される相関情報が一致するか判定し、その結果を記録情報更新部500に供給する。記録情報更新部500は、前記相関情報照合部400の結果によって前記記憶装置1に格納されている情報を更新する。
【0013】
以下各ブロックについて詳細に説明する。
【0014】
記憶装置1は、事前に登録した格納情報を格納するための装置である。格納するための装置には、例えばHDDやフラッシュメモリ、ICカードなどがあり、用途によって自由に選択することができるが、本発明の適用範囲はこれだけに限定されない。
【0015】
図7は記録データの構成例を示しており、生体情報を比較する際の基準であるテンプレートとなる格納生体情報と、格納相関情報が一組として記録されている。
【0016】
上記格納相関情報は、一例として差分情報があるが、本発明の適用範囲はこれだけに限定されない。認証時の誤差である差分情報を利用することによって、前回の認証時の誤差と今回の認証時の誤差が一致していた場合は、経年変化による誤差であると判断できる。
【0017】
前記格納生体情報と、格納相関情報は図13に示すように両方セキュアな領域に記録する場合や、図14に示すように前記格納生体情報のみセキュアな領域に記録する場合などがある。後者のように相関情報はセキュアな領域に記録しない場合でも機密性を保てるため、セキュア領域を節約したい場合に有効である。
【0018】
前記格納相関情報は図7に示すように、複数格納してもよい。複数格納した場合、生体情報更新の頻度を制御することができる。例えば複数回連続して、相関情報が一致していた場合にのみ更新できるようにすることで、より確実に経年変化を検出し前記記憶装置1に保持する格納情報を更新することができる。
【0019】
ここで、図15に示すように、前記格納生体情報や前記格納相関情報が更新されたことを示す情報を保持し、更新のタイミングを制御してもよい。また、図16に示すように、前記格納生体情報や前記格納相関情報が更新されたことを示す情報に加え、更新回数を保持することでさらに詳細な更新制御を行うことが可能となる。
【0020】
生体情報読取部100は、生体認証対象者の生体情報を読取り、生体情報処理部200に読取生体情報を供給する。ここで、生体情報は、生体認証対象者の身体的あるいは行動的特徴を利用した情報であり、例えば指静脈などがあるが、本発明の適用範囲はこれに限定するものではなく、また、組み合わせを制限するものでもない。
【0021】
図2は、生体情報読取部100の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、生体情報読取部100は生体情報センサ101と、デジタル化回路102と、パターン抽出部103と、鍵生成部104とを備える。
【0022】
生体情報センサ101は、生体認証対象者の生体情報を読取り、デジタル化回路102に供給する。
【0023】
デジタル化回路102は、生体情報センサ101から読取られた生体情報をデジタル化し、パターン抽出部103に供給する。
【0024】
パターン抽出部103は、デジタル化回路102から供給された生体情報に基づき、生体情報のパターンを抽出し、鍵生成部104に供給する。
【0025】
鍵生成部104は、パターン抽出部103から供給される生体情報パターンから、鍵となる情報を生成し、読取生体情報として、生体情報処理部200に提供する。
【0026】
生体情報取得部200は、事前に登録した情報を取得し、生体情報処理部300に格納された生体情報を供給し、相関情報照合部400に格納された相関情報を供給する。
【0027】
図3は、生体情報取得部200の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、生体情報取得部200は、データ取得部201と、分離部202とを備える。
【0028】
データ取得部201は、前記記憶装置1から前記格納情報を取得する。
【0029】
分離部202は、前記格納情報を格納生体情報と、格納相関情報とに分離し、格納生体情報は生体情報処理部300に供給し、格納相関情報は相関情報照合部400に供給する。
【0030】
生体情報処理部300は、前記生体情報と前記格納された生体情報を照合した結果を出力し、また、記憶情報更新部500に供給する。また、生体情報と格納された生体情報の相関を抽出し、相関情報照合部に供給する。
【0031】
図4は、生体情報処理部300の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、生体情報処理部300は、生体情報照合部301と、相関抽出部302とを備える。
【0032】
生体情報照合部301は、生体情報読取部100から供給される読取生体情報と、分離部200から供給される格納生体情報とを照合し、一致しているかどうかの判定結果を生体照合結果として出力する。
【0033】
前記の生体照合結果に応じて、ドアの施錠制御が行われ、該生体照合結果が一致のときはドアが施錠され、不一致の場合は、施錠されない仕組みを備える。
【0034】
相関抽出部302は、生体情報読取部100から供給される読取生体情報と、分離部200から供給される格納生体情報との相関を抽出し、その結果を相関情報として、相関情報照合部400に供給する。
【0035】
相関情報照合部400は、生体情報処理部300から供給される相関情報と、格納生体情報取得部200から供給される格納相関情報とを照合し、その結果を相関情報照合結果として、記憶情報更新部500に供給する。
【0036】
図5は、記憶情報更新部500の処理動作を示すフローチャートである。図5に示すように、ステップ501では、生体情報処理部300から供給される生体照合結果から、該読取生体情報と該格納生体情報が一致していた場合はステップ502に進み、そうでなければ、記憶情報更新は行わない(ステップ505)。
【0037】
ステップ502では、相関情報照合部400から提供される相関情報照合結果から、該相関情報と該格納相関情報が一致していればステップ504に進み、そうでなければステップ503に進む。
【0038】
ステップ503では、記憶媒体1に格納されている格納相関情報を前記生体情報処理部から抽出される相関情報に書き換える処理を実行する。
【0039】
ステップ504では、記憶媒体1に格納されている格納生体情報を前記生体情報読取部から読取られる生体情報に書き換える処理を実行する。
【0040】
次に実施例の変形例を図8に示す。ドアの施錠装置は、記憶装置1と、生体情報読取部100と、格納された生体情報取得部210と、生体情報処理部300と、相関情報照合部400と、記録情報更新部500と、相関情報生成部600を備える。ここで、ドアの施錠制御機構は図8に示す生体認証結果の合否でもって行うこととし、図には記載していない。
【0041】
記憶装置1は、事前に登録した格納情報を格納するための装置である。格納するための装置には、例えばHDDやフラッシュメモリなどがある。図11は記録データの構成例を示しており、格納生体情報と、格納生体情報履歴が一組として記録されている。
【0042】
図9は、生体情報取得部210の構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、生体情報取得部210は、データ取得部211と、分離部212とを備える。
【0043】
データ取得部211は、前記記憶装置1から前記格納情報を取得する。
【0044】
分離部212は、前記格納情報を前記格納生体情報と、前記格納生体情報履歴とに分離し、格納生体情報は前記生体情報処理部300と前記相関情報生成部600に供給し、格納相関情報は前記相関情報生成部600に供給する。
【0045】
図10は、生体情報取得部600の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、生体情報取得部600は、相関抽出部601を備える。
【0046】
相関抽出部601は、前記生体情報取得部210から供給される前記格納生体情報と前記格納生体情報履歴から、相関情報を生成し、相関情報を前記相関情報照合部400に供給する。
【0047】
前記格納生体情報履歴は図12に示すように、複数格納してもよい。複数格納した場合、前記相関抽出部601においても複数の相関情報を生成し、複数の相関情報を前記相関情報照合部400に供給する。複数の相関情報が一致しているかを照合することで、生体情報更新の頻度を制御することができる。例えば複数回連続して、相関情報が一致していた場合にのみ更新できるようにすることで、更新の精度を向上することができる。
【0048】
生体情報読取部100と、生体情報処理部300と、相関情報照合部400と、記録情報更新部500は前記実施例と同様なので詳細は省略する。
【0049】
また、上記の実施例や変形例の一部をソフトウェアや回路を用いて実現してもよい。
【0050】
この実施形態および変形例では以下の効果を有する。生体情報が、加齢などによって変化した場合、生体情報読取部100では、毎回加齢などによる変化分が反映されて出力される。しかし、生体認証読取部100の状態や、一例として指静脈認証の場合、生体認証対象者の指の置き方などによって認証結果がわずかに異なる場合には、認証ごとに生体認証読取部100から得られる生体情報は変動する。本発明は過去の認識時において、記憶装置1に格納されている格納生体情報との相関が認められるときのみ、記憶装置1に格納されている格納生体情報を更新することができるため、指の置き方などの影響によらず、加齢などによる変化に確実に対応することができ、認識精度を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施形態における生体認証システム全体構成のブロック図である。
【図2】本実施形態における生体情報読取部の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における生体情報処理部の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本実施形態における格納生体情報取得部の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本実施形態における記録情報更新部の手順の一例を示すフロー図である。
【図6】本実施形態における記録媒体に記録されたデータのフォーマットの一例を示す略線図である。
【図7】本実施形態における記録媒体に相関情報が複数記録されたデータのフォーマットの一例を示す略線図である。
【図8】本実施形態の変形例におけるシステム全体構成のブロック図である。
【図9】本実施形態の変形例における格納生体情報取得部の構成の一例を示すブロック図である。
【図10】本実施形態の変形例における生体情報取得部の構成の一例を示すブロック図である。
【図11】本実施形態の変形例における記録媒体に記録されたデータのフォーマットの一例を示す略線図である。
【図12】本実施形態の変形例における記録媒体に格納生体情報履歴が複数記録されたデータのフォーマットの一例を示す略線図である。
【図13】本実施形態における記録媒体に記録されたデータがセキュア領域に記録された場合のフォーマットの一例を示す略線図である。
【図14】本実施形態における記録媒体に記録されたデータの格納生体情のみがセキュア領域に記録された場合のフォーマットの一例を示す略線図である。
【図15】本実施形態における記録媒体に生体情報と格納生体情報履歴と自動更新されたことを示す情報とが複数記録されたデータのフォーマットの一例を示す略線図である。
【図16】本実施形態における記録媒体に生体情報と格納生体情報履歴と自動更新されたことを示す情報と自動更新された回数が複数記録されたデータのフォーマットの一例を示す略線図である。
【符号の説明】
【0052】
1 記録媒体
100 生体情報読取部
101 生体情報取得センサ
102 デジタル化回路
103 パターン抽出部
104 鍵生成部
200 格納生体情報取得部
201 データ取得部
202 分離部
210 格納生体情報取得部
211 データ取得部
212 分離部
300 生体照合処理部
301 生体照合部
302 相関抽出部
400 相関情報照合部
500 記憶情報更新部
600 相関情報生成部
601 相関抽出

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を取得する取得手段と、該取得手段で取得した生体情報を比較する際に基準となるテンプレートを保持するテンプレート保持手段と、該取得手段で取得した生体情報と該テンプレート保持手段で保持しているテンプレートとを比較する生体情報比較手段とを有する生体認証装置に於いて、
該生体情報比較手段での比較結果を保持する比較結果保持手段と、
該テンプレート保持手段が保持するテンプレートを更新する更新手段と、
該比較結果保持手段で保持した比較結果を所定の閾値と比較する対閾値比較手段と、
を設け、
該対閾値比較手段の比較結果が所定の条件を満たした場合に、該取得手段から取得した生体情報、又は、該取得手段から取得した生体情報から生成された情報により該更新手段が該テンプレート保持手段のテンプレートを更新すること、
を特徴とする生体認証装置。
【請求項2】
生体情報を取得する取得手段と、該取得手段で取得した生体情報を比較する際に基準となるテンプレートを保持するテンプレート保持手段と、該取得手段で取得した生体情報と該テンプレート保持手段で保持しているテンプレートとを比較する生体情報比較手段とを有する生体認証装置に於いて、
該取得手段で取得した生体情報又は該取得した生体情報から生成された情報を保持する生体情報保持手段と、
該テンプレート保持手段が保持するテンプレートを更新する更新手段と、
該生体情報保持手段で保持した生体情報を所定の閾値と比較する対閾値比較手段と、
を設け、
該対閾値比較手段の比較結果が所定の条件を満たした場合に、該取得手段から取得した生体情報、又は、該取得手段から取得した生体情報から生成された情報により該更新手段が該テンプレート保持手段のテンプレートを更新すること、
を特徴とする生体認証装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の生体認証装置に於いて、
該テンプレートが更新されたことを示す情報を保持する手段を設けたことを特徴とする生体認証装置。
【請求項4】
請求項3に記載の生体認証装置に於いて、
該テンプレートが更新された回数を保持する手段と、該回数を保持する手段に保持されている回数と閾値とを比較する手段を設け、
該回数と閾値とを比較する手段の結果に応じて、再度、生体情報の登録をやり直す手段を設けたことを特徴とする生体認証装置。
【請求項5】
請求項4に記載の生体認証装置に於いて、
該回数と閾値とを比較する手段の結果に応じて、該比較結果保持手段で保持した比較結果を更新することを特徴とする生体認証装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の生体認証装置に於いて、
該比較結果保持手段は、該生体情報比較手段での1または複数の比較結果を保持することを特徴とする生体認証装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の生体認証装置に於いて、
該生体情報は、静脈パターン、指紋、声紋、虹彩、顔、網膜パターン、皮膚の電気抵抗、筆跡、耳形、打鍵パターンおよびDNAのうち少なくとも1つ以上であることを特徴とする生体認証装置。
【請求項8】
生体情報を取得する取得ステップと、該取得ステップで取得した生体情報を比較する際に基準となるテンプレートを保持するテンプレート保持ステップと、該取得ステップで取得した生体情報と該テンプレート保持ステップで保持してたテンプレートとを比較する生体情報比較ステップとを有する生体認証方法に於いて、
該生体情報比較ステップでの比較結果を保持する比較結果保持ステップと、
該テンプレート保持ステップにて保持したテンプレートを更新する更新ステップと、
該比較結果保持ステップにて保持した比較結果を所定の閾値と比較する対閾値比較ステップと、
を設け、
該対閾値比較ステップの比較結果が所定の条件を満たした場合に、該取得ステップにて取得した生体情報、又は、該取得ステップにて取得した生体情報から生成された情報により該更新ステップにて該テンプレート保持ステップで保持したテンプレートを更新すること、
を特徴とする生体認証方法。
【請求項9】
生体情報を取得する取得ステップと、該取得ステップで取得した生体情報を比較する際に基準となるテンプレートを保持するテンプレート保持ステップと、該取得ステップで取得した生体情報と該テンプレート保持ステップで保持されたテンプレートとを比較する生体情報比較ステップとを有する生体認証方法に於いて、
該取得ステップで取得した生体情報又は該取得した生体情報から生成された情報を保持する生体情報保持ステップと、
該テンプレート保持ステップにて保持されたテンプレートを更新する更新ステップと、
該生体情報保持ステップで保持した生体情報を所定の閾値と比較する対閾値比較ステップと、
を設け、
該対閾値比較ステップの比較結果が所定の条件を満たした場合に、該取得ステップにて取得した生体情報、又は、該取得ステップにて取得した生体情報から生成された情報により該更新ステップにて該テンプレート保持ステップにて保持されたテンプレートを更新すること、
を特徴とする生体認証方法。
【請求項10】
請求項8または9に記載の生体認証方法に於いて、
該テンプレートが更新されたことを示す情報を保持するステップを設けたことを特徴とする生体情報認証方法。
【請求項11】
請求項10に記載の生体認証方法に於いて、
該テンプレートが更新された回数を保持するステップと、該回数を保持するステップにて保持された回数と閾値とを比較するステップを設け、
該回数と閾値とを比較するステップの結果に応じて、再度、生体情報の登録をやり直すステップを設けたことを特徴とする生体認証方法。
【請求項12】
請求項11記載の生体情報認証方法に於いて、
該回数と閾値と比較するステップの結果に応じて、該比較結果保持ステップにて保持した比較結果を更新することを特徴とする生体認証方法。
【請求項13】
請求項8から12のいずれかに記載の生体認証方法に於いて、
該生体情報は、静脈パターン、指紋、声紋、虹彩、顔、網膜パターン、皮膚の電気抵抗、筆跡、耳形、打鍵パターンおよびDNAのうち少なくとも1つ以上であることを特徴とする生体認証方法。
【請求項14】
静脈パターンを取得するセンサと、
所定のソフトウェアと、該センサで取得した静脈パターンを比較する際に基準となるテンプレートと、所定の閾値と、所定の条件と、が書き込まれているメモリと、
該センサで取得した静脈パターンが入力され、該メモリへの読み出しおよび書き込みをするプロセッサと、
を備え、
該プロセッサは、該メモリから該所定のソフトウェアを読み出し、該所定のソフトウェアに基づいて、
該メモリから該テンプレートを読み出して、該プロセッサに入力された該センサで取得した静脈パターンと該メモリから読み出した該テンプレートとを比較し、あるいは、該センサで取得した静脈パターンから所定の情報を生成し、該生成された所定の情報と該メモリから読み出した該テンプレートとについて第1の比較をし、該第1の比較結果を該メモリに書き込み、
該メモリから該第1の比較結果と該所定の閾値と該所定の条件とを読み出して、該第1の比較結果と該所定の閾値とについて第2の比較をし、該第2の比較結果が該所定の条件を満たすか否かを判断し、該第2の比較結果が該所定の条件を満たす場合、該センサで取得した静脈パターン又は該センサで取得した静脈パターンから生成された所定の情報を、該メモリに書き込まれているテンプレートを更新するように、該メモリに書き込むこと、
を特徴とする生体認証装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−305011(P2007−305011A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134684(P2006−134684)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】