説明

生産管理システム

【課題】EDIシステムを用いた生産管理システムを提供する。
【解決手段】発注者100は、かんばんデータ12を生成してEDIサーバコンピュータ101に送信する。受注者200は、かんばんデータ12をEDIサーバコンピュータ101から受信してデータライタ14に供給する。データライタ14はリサイクルされたRFID24にかんばんデータ12を書き込んでかんばん16を発行し、納入すべき部品18に添付する。発注者100は、納入された部品18に添付されたかんばん16をデータリーダ20で読み取る。納入され消費された部品18のかんばん16はデータ消去装置22でデータが消去され受注者200に供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所謂かんばんを用いた生産管理システムに関し、特に、EDI(Electric Data Interchange:電子データ交換)システムを用いた生産管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、EDIシステムにより受発注データや取引データを交換して生産管理を行うことが提案されている。
【0003】
下記の特許文献1には、EDIにより生産業務を受注する受注者の生産管理を支援するEDI対応型生産管理システムであって、EDIに関するデータのアップロード及びダウンロードを受け付ける外部のサーバに対してネットワークを介して通信を行う通信手段と、当該受注者の生産管理に関するデータを記憶した生産管理データベースと、前記サーバから前記ネットワークを介して生産業務に関連した所定のデータをダウンロードするダウンロード手段と、前記ダウンロードしたデータに基づいて前記生産管理データベースを更新するデータベース更新手段と、前記生産管理に関する所定のデータを前記ネットワークを介して前記サーバに対してアップロード要求を行うアップロード手段を有することが開示されている。
【0004】
この構成によれば、発注者は、注文情報や検収情報を、労力をかけずに受注者に確実に提供することができ、受注者は、注文情報や検収情報を、労力をかけずに確実に取得することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−312646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、単にEDIデータにより受注者側の生産管理データを更新するだけでは、SCM(Supply Chain Management:サプライチェーンマネジメント)により多数の企業間をデータ連携して物づくりの流れ全体を最適化する方式、特に自動車業界で一般的に運用されているかんばん生産方式には必ずしも適していない。
【0007】
かんばん生産方式は周知であるが、簡単に説明すると以下のとおりである。すなわち、発注者が製品製造のために部品を消費すると、次の製造のために必要となる部品の機種、数量、納期、納入部署その他この発注に関する必要情報を特定したかんばんを発行し、受注者はこのかんばんの要求に対応して部品を納入する。このとき、かんばんは単に注文情報ではなく、予め発注者と受注者との間で設定された月次単位の必要量を予測した数量を内示情報として取り交わし、受注者は内示情報に合わせて予測した量を予め製造準備を進めており、かんばんが発行されることにより始めて発注確定となる。次工程が前工程に対して部品を要求するプル方式の生産管理が行われているので、単にEDIデータに基づいて生産管理データを更新しただけでは、受注者側の生産管理を効率的に展開することができない。
【0008】
また、かんばん生産方式では、かんばん情報に基づいて紙のかんばんを作成し、納入する部品に紙のかんばんを付けて納入し、発注者は紙かんばんに基づいて部品の受領、検収行為を行い、受領、検収が終わって部品が消費されると、紙かんばんは外れかんばんとして廃棄処分される。毎日の生産に必要な部品それぞれに紙かんばんが使用されるため、毎日膨大な量の紙が消費されてしまう。環境への負荷を軽減するために、廃棄される紙かんばんの量を削減することが求められている。
【0009】
本発明の目的は、EDIシステムを用いた効率的な生産管理システム、特にかんばんを用いた生産管理システムを提供し、また、紙かんばんの廃棄を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、発注者側端末装置と、受注者側端末装置と、前記発注者側端末装置と前記受注者側端末装置との間でEDIデータを送受するためのEDIサーバコンピュータとを備える生産管理システムであって、前記発注者側端末装置に接続され、書換可能な記憶媒体からデータを読み出すデータ読出手段と、前記受注者側端末装置に接続され、書換可能な記憶媒体にデータを書き込むデータ書込手段とを有し、前記発注者側端末装置は、納入されるべき部品についてのデータであるかんばんデータを前記EDIサーバコンピュータに送信し、前記受注者側端末装置は、前記EDIサーバコンピュータから前記かんばんデータを受信して前記データ書込手段に供給し、前記データ書込手段は、前記かんばんデータを前記書換可能な記録媒体に書き込むことで、発注者に納入する部品に添付されるべきかんばんを生成し、前記データ読出手段は、受注者から納入された前記部品に添付された前記かんばんから前記かんばんデータを読み出すことを特徴とする。
【0011】
本発明において、前記EDIサーバコンピュータは、所定の標準データ形式のEDIデータを送受信する標準EDIインタフェースと、前記標準EDIインタフェースと異なるデータ形式のEDIデータを送受信する複数のEDIインタフェースと、EDI変換辞書データを記憶する記憶手段と、前記EDIインタフェースを介して通信する他のEDIシステムによる異なるデータ形式のEDIデータを、前記EDI変換辞書データを参照することで前記標準データ形式に変換するEDIメッセージ変換処理手段とを有するEDIゲートウェイサーバコンピュータと、前記EDIゲートウェイサーバコンピュータと標準EDIインタフェースを介して通信し、発注者のEDIデータ及び受注者のEDIデータを所定の手順でそれぞれ処理するWebEDI受発注処理手段と、EDIデータを送受信する標準Webインタフェースとを有する受発注サーバコンピュータとを備えてもよい。
【0012】
発注者側で生成されたかんばんデータは、EDIサーバコンピュータに送信(アップロード)され、受注者側でEDIサーバコンピュータから受信(ダウンロード)する。受信されたかんばんデータは、書換可能な記録媒体に書き込まれ、かんばん(電子かんばん)が発行される。かんばんは部品に添付されて発注者に納入される。発注者側では、納入された部品に添付されたかんばんのデータを読み取り、部品の検査を行って製品の製造に用いることで消費する。消費された部品のかんばんは所謂外れかんばんとなり、書き込まれたデータが消去されて受注者側に供給され、再利用される。
【0013】
また、本発明におけるEDIサーバコンピュータでは、標準データ形式と異なるデータ形式のEDIデータを、EDI変換辞書データを参照することで標準データ形式に変換するEDIメッセージ変換処理手段を有することで、受注者は、標準データ形式と異なるデータ形式を有する発注者からのかんばんデータも、標準データ形式のかんばんデータと同様に処理してかんばんを発行し、当該発注者に対して部品を納入することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、EDIシステムを用いた効率的な生産管理システム、特にかんばんを用いた生産管理システムを提供することができ、また、紙かんばんの廃棄を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態のシステム構成ブロック図である。
【図2】実施形態の処理フローチャートである。
【図3】実施形態の処理フローチャートである。
【図4】実施形態のEDIサーバコンピュータの構成ブロック図である。
【図5】図4のEDI変換辞書の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0017】
図1に、本実施形態におけるEDIシステムを用いた生産管理システムの全体構成ブロック図を示す。書換可能な記録媒体の一つであるRFID(Radio Frequency IDentification)をかんばんとして利用するシステムである。
【0018】
本システムにおいて、発注者100と受注者200は、EDIサーバコンピュータ101を介してEDIデータを送受する。EDIサーバコンピュータ101は、入出力インタフェース、CPU(あるいはMPU)、ROMやRAM、ハードディスク、光ディスク装置、フラッシュメモリ等のメモリ、メモリコントローラ、データバス等を備える。また、EDIサーバコンピュータ101は、EDIゲートウェイサーバコンピュータ及び受発注サーバコンピュータを備え、EDIゲートウェイサーバコンピュータで発注者からのEDIデータを受信して受発注サーバコンピュータに供給する。ゲートウェイサーバコンピュータは、標準データ形式のEDIデータを送受するインタフェースの他、非標準データ形式のEDIデータを送受するインタフェースを有してもよい。また、ゲートウェイサーバコンピュータは、非標準データ形式のEDIデータを標準データ形式のEDIデータに変換する変換手段を有してもよい。該変換手段は、CPU及びメモリで構成され、メモリは予め標準データ形式と非標準データ形式の対応関係を記憶する変換辞書を記憶する。受発注サーバコンピュータは、標準データ形式のEDIデータをWeb上で送受可能なデータに変換する。受注者200は、端末装置を用いてこの受発注サーバコンピュータにアクセスし、標準的なWeb手順で発注者100からのEDIデータを受信する。EDIサーバコンピュータ101は、例えば発注者100側で管理される。EDIサーバコンピュータの具体的な構成については後述する。
【0019】
発注者100は、注文業務の処理により確定情報が整うと、EDIデータとしてのかんばんデータ12を作成して、自己のサーバコンピュータあるいは端末装置からEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する。EDIサーバコンピュータ101は、発注者100からのかんばんデータ12をWeb上で送受可能に処理して記憶する。
【0020】
受注者200は、自己の端末装置を用いてEDIサーバコンピュータ101からかんばんデータ12を受信(ダウンロード)し、データライタ14に供給する。データライタ14は、RFIDに対してデータを書き込む装置であり、供給されたかんばんデータ12をRFIDに書き込んでかんばん16を発行する。看板データ12を書き込む際のRFIDは、以前のかんばんデータ12が消去されたRFID、すなわち消去済かんばん24を再利用したものである。
受注者200は、予め発注者100との間に取り決めた内示情報に従って部品18を生産しており、かんばん16の発行により部品18を引き当て、かんばん16が指示する数量の部品18にかんばん16を添付して出荷する。かんばん16が添付された部品18は発注者100に運搬される。
【0021】
部品18にかんばん16を添付して出荷する際に、EDIサーバコンピュータ101から受信したかんばんデータ12の指示する数量が納期までに揃って指示とおりに納入する場合の他、数量が揃わずかんばんデータ12の指示する数量より少なく納入する場合、あるいはかんばんデータ12の指示を分納する場合もあり得る。このような納入進捗情報はEDIデータとして受注者200の端末装置からEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)される。発注者100は、EDIサーバコンピュータ101から受注者200の納入進捗情報を受信することで、納入進捗情報を部品18の実際の納入前に知ることができ、実際に部品18が納入された時点での検収作業が大幅に効率化される。図では、納入進捗情報は受注者200のデータライタからEDIサーバコンピュータ101を介して発注者100のデータリーダに供給されているが、受注者200の端末装置から送信してもよく、また、発注者100の端末装置で受信し、端末装置でデータリーダからのデータと納入進捗情報とを照合してもよい。
【0022】
発注者100は、受注者200から納入された部品18を受領する。また、納入された部品18に添付されたかんばん16(かんばんデータ12が書き込まれたRFID)をデータリーダ20で読み取る。読み取ったかんばんデータ12は、発注者100の端末装置、あるいは基幹業務システム等のシステムに取り込まれる。発注者100が受領した部品18は、自動車等の製品の製造に使用されて消費される。部品18が消費されると、当該部品18に添付されたかんばん16は外れかんばん16として、データ消去装置22に供給される。データ消去装置22は、外れかんばん16に記憶されているかんばんデータ12を消去して消去済かんばん24を生成する。外れかんばん16に印刷部分が存在する場合には、当該印刷部分も合わせて消去して白紙に戻す。かんばんデータ12が消去された消去済かんばん24は、発注者100から受注者200に運搬され、受注者200では消去済かんばん24をデータライタ14に供給して再利用する。
【0023】
このように、かんばん16は部品18とともに発注者100に運搬され、発注者100でかんばんデータ12を消去し消去済かんばん24として受注者200に戻し、受注者200ではこの消去済かんばん24を再利用してかんばん16を再び生成するので、データの書込不良あるいは読取不良に起因する廃棄を除き、紙かんばんのような大量廃棄がない。
【0024】
また、受注者200は、EDIサーバコンピュータ101から受信(ダウンロード)したかんばんデータ12をデータライタ14に供給し、データライタ14でRFIDにかんばんデータ12を書き込むことでかんばん16を発行できるので、効率的にかんばん16を発行して部品18に添付し納入することができる。
【0025】
さらに、かんばん16の発行と並行して、納入進捗情報を受注者200から発注者100に供給し、発注者100は実際の部品納入とは別個に納入進捗情報を得ることができるので、納入された部品の検査や納入状況の確認作業が効率化する。
【0026】
図2に、発注者100と受注者200との間の部品納入処理フローチャートを示す。発注者100は、受注者200との間で内示情報を定め(S101)、この内示情報に基づいて所要量計算を行って、内示情報としてEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する(S102)。
【0027】
受注者200は、EDIサーバコンピュータ101にアクセスし、発注者100からの内示情報を受信(ダウンロード)する(S201)。受注者200は、受信した内示情報に基づいて材料を手配し、生産計画を立案する(S202)。
【0028】
発注者100は、引き続き、所要量計算に基づいて、かんばんの回転枚数を計算するとともに(S103)、かんばんの発行増減を平準化し(S104)、発注情報としてEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する(S105)。発注情報は自己のデータベースに登録され、適宜検索される(S106)。
【0029】
ここで、かんばんの平準化について説明する。かんばんの平準化は、外れかんばんを用いて行われる。すなわち、部品が出庫されて外れたかんばんの情報を収集し、外れかんばんの情報からかんばん発注数を決定して発注情報を作成する。仕入先・便毎に発注情報作成時刻を登録し、その時間までに外れたかんばんを集計して発注情報を作成する。かんばん発注時に、かんばん回転枚数の変化量からかんばんの増減を行う。かんばん回転枚数が変更となる日を基準とし、増の場合はその前に、かんばんサイクル+1便で増を行い、減の場合は基準日の後にサイクル+1便で減を行う。そして、便当たりのかんばん発注枚数が便毎に平準化されるように、便当たりの上限・下限を設定して調整することで平準化する。1便当たりのかんばん枚数の平均値に対して上限値、下限値を設定し、上限値を超えて外れたかんばんは次回の発注に回し、下限値未満しか外れなかった場合はかんばんを追加して発注し、その分は次便以降で調整する。
【0030】
再び図に戻り、受注者200は、EDIサーバコンピュータ101からこの情報を受注情報として受信(ダウンロード)する(S208)。受注情報は自己のデータベースに登録され、適宜検索される(S209)。受注者200は、この受注情報に基づいて生産手配及び出荷準備を行うとともに(S203)、かんばん等の帳票発行を行う(S205)。具体的には、RFIDのかんばん16とJAMA帳票(自動車工業会で規定された標準かんばん帳票)を発行する(S206,S207)。RFIDのかんばん16は、部品18に添付されて発注者100に納入される(S204)。
【0031】
発注者100は、受注者200から納入された部品を受け取り、RFIDのかんばんデータ12を読み取ることで入庫検収し(S107)、検収データを検収実績としてEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する(S108)。また、発注者100は、入庫検収データに基づいて在庫データを更新し(S110)、部品に添付されていたRFIDのかんばん16からかんばんデータ12を消去して外れかんばんとする(S111)。
【0032】
受注者200は、EDIサーバコンピュータ101からこの検収実績データを受信(ダウンロード)する。(S210)。
【0033】
図3に、本実施形態の部品納入処理における日時処理のフローチャートを示す。自動車会社では、ジャストインタイムと称して部品在庫をもたないで自動車の組立を行うため、部品納入業者は毎日多頻度納入を行って組立ラインに部品を供給している。発注者100は、発注数を決定して(S120)、発注を毎日何度も行い(S121)、確定発注情報としてかんばんデータ及びかんばん明細(納入数、納入場所、便数、納入形態等の詳細指示情報)を、EDIサーバコンピュータ101に送信(アップロードする)。
【0034】
受注者200は、EDIサーバコンピュータ101から確定発注情報を受信(ダウンロード)し(S220)、この確定発注情報(受注者200から見れば確定受注情報)に基づいて生産手配と出荷準備を行う(S221)。また、受注者200は、納期回答情報を作成してEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する。受注者200は、出荷準備が整うと、売上計上するとともに(S222)、部品18をかんばん16と共に発注者100へ納入する(S223)。
【0035】
発注者100は、受注者200からの納期回答をEDIサーバコンピュータ101から受信(ダウンロード)して納期を確認する(S122)。また、受注者200から納入された部品18を受け入れ(S123)、部品18を検査するとともに(S124)、受領情報をEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する。受注者200は、この受領情報をEDIサーバコンピュータ101に送信サーバコンピュータ101から受信(ダウンロード)し、保管する(S224)。
【0036】
発注者100は、部品が納期までに納入されていない場合、未納督促情報を生成してEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する(S125)。受注者200は、この未納督促情報を受信し(S225)、改めて該当部品の納期回答情報を作成してEDIサーバコンピュータ101に送信(アップロード)する(S226)。発注者100は、この納期回答情報をEDIサーバコンピュータ101から受信(ダウンロード)して確認する(S126)。
【0037】
EDIサーバコンピュータ101を用いてかんばんデータ12や内示情報、納期回答情報、受領情報、未納情報等を送受信することで、効率的に部品納入管理を行うことができる。
【0038】
以上のように、本実施形態では、EDIサーバコンピュータ101を介してかんばんデータ12や納期回答情報等のEDIデータを送受するが、以下、EDIサーバコンピュータ101の構成及び動作について説明する。
【0039】
図4に、EDIサーバコンピュータ101の構成ブロック図を示す。EDIサーバコンピュータ101は、EDIゲートウェイサーバコンピュータ102と、受発注サーバコンピュータ103を含んで構成される。EDIゲートウェイサーバコンピュータ102は、さらに、標準EDIインタフェースI/Fと、EDIメッセージ変換手段と、EDIデータベースDBと、EDI変換辞書と、EDIインタフェースI/F1,2を含む。また、受発注サーバコンピュータ103は、さらに、標準EDIインタフェースI/Fと、WebEDI受発注処理手段と、標準WebインタフェースI/Fを含む。
【0040】
EDIゲートウェイサーバコンピュータ102の標準EDIインタフェースI/Fは、予め定められた標準データ形式のEDIデータを送受信する。
【0041】
EDIゲートウェイサーバコンピュータ102のEDIインタフェースI/F1,2は、入出力インタフェースであり、標準データ形式と異なるデータ形式のEDIデータを他のEDIシステムと送受信する。なお、図ではEDIインタフェースI/F1,2は2個だけ示されているが、必要に応じて1個、あるいは3個以上設けても良い。
【0042】
EDIゲートウェイサーバコンピュータ102のEDIメッセージ変換手段は、具体的にはCPU(あるいはMPU)で構成され、EDIインタフェースI/F1,2を介して他のEDIシステムと送受信する、標準データ形式と異なるデータ形式のEDIデータを、EDI変換辞書データを参照することで標準データ形式のEDIデータに変換する。
【0043】
EDI変換辞書は、メモリに記憶されたデータ群であり、標準データ形式のEDIデータと、標準データ形式と異なるデータ形式のEDIデータとの対応関係をテーブルとして記憶している。EDI変換辞書は、EDIシステムが異なる業務で使用されることを前提として、業務毎に分類されたテーブルを有する。EDI変換辞書については、さらに後述する。
【0044】
EDIデータベースDBは、メモリに記憶されたデータ群であり、EDIメッセージ変換手段で変換処理されるEDIデータや発注者毎のデータを記憶する。EDIデータベースDBには、例えば以下のデータが格納される。
【0045】
発注ID、発注者コード、発注者名称、発注者略名、発注者、年月度、品番、収容数、当月数、翌月数、翌々月数、取引番号、バイヤオーナID、サプライヤオーナID、バイヤトランザクション、ステータス、取引ID、取引枝番、総ページ数、ページNO.、かんばん発行順、工程情報、ストアアドレス、現品票発行連番、受入ライン、受入名称、発注区分コメント、受注者コード、受注者名称、品目名、発注側ID、受注側ID、背番号、箱種、カラーNO.、識別、置場コード、工場名、納入指示日、出荷日(納入日)、受領日、納期回答日、納期回答便、かんばん外れ日、納入時刻、納入便No.、備考、バーコード、かんばん連番、発注形態、かんばん発行回数、かんばんタグID。
【0046】
一方、受発注サーバコンピュータ103の標準EDIインタフェースI/Fは、入出力インタフェースであり、EDIゲートウェイサーバ102の標準インタフェースI/Fと通信し、標準データ形式のEDIデータを送受信する。
【0047】
受発注サーバコンピュータ103のWebEDI受発注処理手段は、具体的にはCPU(あるいはMPU)で構成され、アプリケーションプログラムを実行することで、発注者EDIデータと受注者EDIデータをそれぞれ処理する。
【0048】
受発注サーバコンピュータ103の標準WebインタフェースI/Fは、WWW(ワールドワイドウェブ)の標準通信手順でEDIデータを送受信する。例えば自動車部品業界では、クライアントの汎用ブラウザで用いることができる自動車部品業界特有のGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)を表示しあるいは入力操作するためのモジュールを含む。自動車部品業界におけるインタフェースI/Fの機能(表示及び入力操作)の一例を挙げると以下のとおりである。
(1)ログイン
ユーザID、パスワードによる認証を行うことで本システムを操作可能とする
(2)メニュー
必要なメニューを表示し、目的の機能に素早くアクセス可能とする
(3)納入指示ファイル取り込み
納入指示(発注情報)のファイルを読み込み、自動で仕入先側に送信する
(4)納入指示一覧
アップロードされた納入指示の検索と表示を行う
(5)納入案内一覧
仕入先から受信した納入案内(出荷案内)の確認と検索を行う
(6)受領確認済み一覧
アップロードされた受領確認情報の検索を行う
(7)納期確認一覧
未納となっている納入指示を検索し、必要に応じて納期確認の入力を行い、自動で仕入先側に送信する。また、納期確認に対する納期回答を仕入先から受信した場合に、納期回答情報を表示する
(8)状況一覧
納入指示に対する進捗状況の確認及び検索を行う
(9)各種情報の登録
使用するユーザの登録、取引先の登録等、本システムを稼働するために必要な情報の登録を行う
(10)出荷指示一覧
発注側から受信した出荷指示(納入指示)の検索と表示を行う
(11)かんばん発行一覧
未出荷分の出荷指示を検索し、かんばん発行用のファイルのダウンロードを行う
(12)出荷案内済み一覧
出荷案内のアップロードを行った内容の確認と検索を行う
【0049】
発注者端末装置は、基幹業務システムと、基幹業務システムインタフェースI/Fと、基幹業務連携システムと、標準EDIインタフェースI/Fと、RFIDリーダ(データリーダ)と、RFID消去装置(データ消去装置)を含んで構成される。
【0050】
基幹業務システムは、発注者の基幹業務を処理するシステムである。基幹業務システムは、基幹業務システムインタフェースI/Fを介して基幹業務連携システムとデータを送受信する。
【0051】
基幹業務連携システムは、基幹業務システムのデータを標準データ形式のEDIデータに変換し、また、標準データ形式のEDIデータを基幹業務システムで処理するデータに変換する。
【0052】
標準EDIインタフェースI/Fは、インターネットを介してEDIサーバコンピュータ101のEDIゲートウェイサーバコンピュータ102と通信する。
【0053】
次に、受注者側端末装置について説明する。
【0054】
受注者側端末装置は、RFIDライタ(データライタ)と、標準WebインタフェースI/Fを含んで構成される。標準WebインタフェースI/Fは、インターネットを介してEDIサーバコンピュータ101の受発注サーバコンピュータ103と通信する。例えば、自動車部品業界においては、標準WebインタフェースI/Fは受発注サーバコンピュータ103と通信してデータ送受を行うために、以下の機能を有する。
(1)ログイン
ユーザID、パスワードによる認証を行う
(2)納入指示自動取込
本システムが作成した納入指示のファイルを定期的に監視し、ファイルが作成されると自動でサーバ側にアップロードする
(3)自動受領確認
RFIDかんばんを読み取った情報をファイルに出力することで、このファイルを定期的に監視し、受領確認として自動的にサーバ側にアップロードする
(4)かんばん印刷
発注側からかんばん発行データを自動でダウンロードし、ダウンロードしたデータを一覧表示して、その中から選択してRFIDかんばんの印刷を行う
(5)出荷案内
出荷できないかんばんがある場合に、かんばんのRFIDを読み取ることで、残りのかんばんのみで出荷案内を作成し、サーバ側にアップロードする
【0055】
図5に、図4におけるEDIゲートウェイサーバコンピュータ102内のEDI変換辞書のデータ内容を模式的に示す。データ内容は、業務内容、発注者での作業、EDIデータの情報名、受注者での作業、EDI変換辞書のデータ内容に区分されている。
【0056】
業務内容が「注文・内示」である場合、発注者側では部品所要量を算出し、これに基づき内示情報を作成してEDIサーバコンピュータ101にアップロードする。一方、受注者側では、発注者から送信された内示情報をダウンロードし、これに基づいて部品の生産準備を進めることになる。EDI変換辞書には、標準データ形式の内示情報データ(内示情報標準データ)と、標準データ形式と異なるEDIシステムX内の対応内示情報データと、標準データ形式と異なるEDIシステムY内の対応内示情報データとがテーブルとして記憶される。EDIメッセージ変換手段は、発注者側端末装置から受信した内示情報のEDIデータが、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式の内示情報のEDIデータに該当するか否かを判定する。発注者側端末装置から受信した内示情報のEDIデータが、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式の内示情報のEDIデータに該当する場合、EDIメッセージ変換手段は、受信した内示情報のEDIデータを変換することなくそのまま維持し、受発注サーバコンピュータ103に送信する。一方、発注者側端末装置から受信した内示情報のEDIデータが、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式の内示情報のEDIデータに該当しない場合、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式と異なるEDIシステムX内の対応内示情報データ、あるいはEDIシステムY内の対応内示情報データに該当するか否かを判定する。発注者側端末装置から受信した内示情報のEDIデータが、EDIシステムX内の対応内示情報データに該当する場合、EDIメッセージ変換手段は、受信したEDIデータを対応する標準形式のEDIデータに変換して受発注サーバコンピュータ103に送信する。また、発注者側端末装置から受信した内示情報のEDIデータが、EDIシステムY内の対応内示情報データに該当する場合、EDIメッセージ変換手段は、受信したEDIデータを対応する標準形式のEDIデータに変換して受発注サーバコンピュータ103に送信する。
【0057】
業務内容が、「注文・納入計画調整」である場合、発注者側では納入計画確認情報を作成してEDIサーバコンピュータ101にアップロードする。一方、受注者側では、発注者から送信された納入計画確認情報をダウンロードし、これに基づいて納入計画を確認することになる。EDI変換辞書には、標準データ形式の納入計画確認情報データと、標準データ形式と異なるEDIシステムX内の対応納入計画確認情報データと、標準データ形式と異なるEDIシステムY内の対応納入計画確認情報データとがテーブルとして記憶される。EDIメッセージ変換手段は、発注者側端末装置から受信した納入計画確認情報のEDIデータが、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式の納入計画確認情報のEDIデータに該当するか否かを判定する。発注者側端末装置から受信した納入計画確認情報のEDIデータが、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式の納入計画確認情報のEDIデータに該当する場合、EDIメッセージ変換手段は、受信した納入計画確認情報のEDIデータを変換することなくそのまま維持し、受発注サーバコンピュータ103に送信する。一方、発注者側端末装置から受信した納入計画確認情報のEDIデータが、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式の納入計画確認情報のEDIデータに該当しない場合、EDI変換辞書に記憶されている標準データ形式と異なるEDIシステムX内の対応納入計画確認情報データ、あるいはEDIシステムY内の対応納入計画確認情報データに該当するか否かを判定する。発注者側端末装置から受信した納入計画確認情報のEDIデータが、EDIシステムX内の対応納入計画確認情報データに該当する場合、EDIメッセージ変換手段は、受信したEDIデータを対応する標準データ形式のEDIデータに変換して受発注サーバコンピュータ103に送信する。また、発注者側端末装置から受信した納入計画確認情報のEDIデータが、EDIシステムY内の対応納入計画確認情報データに該当する場合、EDIメッセージ変換手段は、受信したEDIデータを対応する標準データ形式のEDIデータに変換して受発注サーバコンピュータ103に送信する。
【0058】
一方、業務内容が、「注文・納入計画回答」である場合、受注者側が発注者側からの納入計画確認情報に基づき、回答情報を作成してEDIサーバコンピュータ101にアップロードする。発注者側では、受注者側から送信された回答情報をダウンロードする。EDI変換辞書には、標準データ形式の回答情報データと、標準データ形式と異なるEDIシステムX内の対応回答情報データと、標準データ形式と異なるEDIシステムY内の対応回答情報データとがテーブルとして記憶される。EDIメッセージ変換手段は、受注者側端末装置から受信した回答情報のEDIデータのダウンロード先である発注者のEDIデータが、標準データ形式、EDIシステムX、EDIシステムYのいずれであるかを判定する。この判定は、回答情報データに付加されている発注者の情報に基づいて実行してもよく、あるいはこの回答情報データの元となった、納入計画確認情報データのデータ形式を用いて実行してもよい。すなわち、納入計画確認情報データのデータ形式が標準データ形式であれば、回答情報をダウンロードする発注者側のデータ形式も標準データ形式であり、納入計画確認情報データのデータ形式がEDIシステムXのデータ形式であれば、回答情報をダウンロードする発注者側のデータ形式もEDIシステムXのデータ形式である。かかる情報は、EDIデータベースDBに記憶しておけばよい。受注者側端末装置から受信した回答情報のEDIデータをダウンロードすべき発注者側のシステムが標準データ形式である場合、EDIメッセージ変換手段は、受信した回答情報のEDIデータを変換することなくそのまま維持する。一方、発注者側のシステムはEDIシステムXのデータ形式である場合、EDIメッセージ変換手段は、受信したEDIデータをEDIシステムXの対応するEDIデータに変換する。また、発注者側のシステムはEDIシステムYのデータ形式である場合、EDIメッセージ変換手段は、受信したEDIデータをEDIシステムYの対応するEDIデータに変換する。
【0059】
他の業務内容についても同様であり、EDIメッセージ変換手段は、EDI変換辞書を用いて、発注者側からのEDIデータに対してはそのEDIデータが標準データ形式であればそのまま維持し、標準データ形式でない場合には標準データ形式の対応するEDIデータに変換して受注者側でダウンロード可能とし、受注者側からのEDIデータに対しては発注者側のシステムが標準データ形式であればそのまま維持し、標準データ形式でない場合にはそのシステムにおける対応するEDIデータに変換して発注者側でダウンロード可能とする。
【0060】
次に、EDIサーバコンピュータ101の動作について説明する。
【0061】
発注者側端末装置から送信された標準データ形式のEDIデータ、たとえばかんばんデータ12は、発注者側端末装置の標準EDIインタフェースI/F及びインターネットを介してゲートウェイサーバコンピュータ102で受信され、ゲートウェイサーバコンピュータ102の標準EDIインタフェースI/F及び受発注サーバコンピュータ103の標準EDIインタフェースI/Fを介してWebEDI受発注処理手段に供給される。WebEDI受発注処理手段は、Web上でEDIデータを送受するための処理を実行する。
【0062】
受注側端末装置は、標準WebインタフェースI/F及びインターネットを介してWebEDI受発注処理手段で処理されたEDIデータを受信して利用する。すなわち、受注側端末装置では、受信したEDIデータ、たとえばかんばんデータ12をRFIDライタに供給する。RFIDライタは、かんばんデータ12をRFIDに書き込み、かんばん16を発行する。
【0063】
発注者側が、EDIデータを他のEDIシステムから送信する場合、当該EDIデータは、ゲートウェイサーバコンピュータ102のEDIインタフェースI/Fを介してゲートウェイサーバコンピュータ102で受信される。ゲートウェイサーバコンピュータ102のEDIメッセージ変換手段は、EDI変換辞書にアクセスし、受信したEDIデータが標準データ形式か、システムXの独自形式か、システムYの独自形式かを判別する。受信したEDIデータが標準データ形式の場合、EDIメッセージ変換手段は受信したEDIデータを変換することなくそのまま維持し、標準EDIインタフェースI/Fを介して受発注サーバコンピュータ103に供給する。受信したEDIデータがシステムXの独自形式である場合、EDIメッセージ変換手段は、EDI変換辞書に記憶されているテーブルを用いて、当該EDIデータを対応する標準データ形式のEDIデータに変換する。また、受信したEDIデータがシステムYの独自形式である場合、EDIメッセージ変換手段は、EDI変換辞書に記憶されているテーブルを用いて、当該EDIデータを対応する標準データ形式のEDIデータに変換する。例えば、JAMA標準データフォーマットと異なるあるデータフォーマットでは、以下の項目が規定されており、これらを対応する標準データフォーマットの項目に変換する。
【0064】
発注者コード、発注者コード管理組織、発注者企業名、発注部門コード、購買担当、受注者コード、受注者コード管理組織、受注者企業名、注文番号、注文日、変更注文区分、コンサインメント区分、支給区分、直納区分、発注者品名コード、製造番号、品名、版数、材料・規格・寸法、検査区分、仕様書有無、単価区分、単価、単位、注文数量、受け渡し場所、受け渡し場所名、納入NO.、納期、納期指示数量、納品キー番号、発注者バーコード情報、納品書用発注者用備考、消費税区分、課税区分、決済条件区分、注文金額、消費税額、合計額、自由使用欄、備考、添付ファイルURLアドレス、工事名、検査証明書、検査成績書。
【0065】
変換後の標準データ形式のEDIデータは、標準EDIインタフェースを介して受発注サーバコンピュータ103に供給される。なお、受信したEDIデータの形式がEDI変換辞書を参照しても不明の場合には、EDIデータベースDBに新たに登録しておき、以後、新規のデータ形式に対応すべくEDI変換辞書を更新する。受発注サーバコンピュータ103のWebEDI処理手段は、標準データ形式のEDIデータをWeb上で送受できるように処理する。
【0066】
受注側端末装置は、標準WebインタフェースI/F及びインターネットを介してWebEDI受発注処理手段で処理されたEDIデータを受信して利用する。
【0067】
一方、受注者側が、EDIデータ、例えば納期回答情報等を送信する場合、受注側端末装置からEDIデータを送信する。送信されたEDIデータは、受発注サーバコンピュータ103の標準WebインタフェースI/F、標準EDIインタフェースI/Fを介してゲートウェイサーバコンピュータ102に供給される。
【0068】
発注者は、標準EDIインタフェースI/Fを介してゲートウェイサーバコンピュータ102に供給された受注者からのEDIデータを受信する。受信されたEDIデータは、基幹業務連携システム、基幹業務システムインタフェースI/Fを介して発注者の基幹業務システムに取り込まれる。
【0069】
発注者が、他のEDIシステムXあるいはYを用いて受発注を行う場合、ゲートウェイサーバコンピュータ102のメッセージ変換手段は、EDIデータベースDBを参照して、受注者側から受信したEDIデータをシステムXの独自データ形式あるいはシステムYの独自データ形式に変換すべきか否かを判別する。具体的には、メッセージ変換手段は、EDIデータの宛先からEDIデータベースDBを参照してシステムXであるかシステムYであるかを判別する。例えば、EDIデータベースDBに、発注者a及びbが登録されており、かつ、発注者aのシステムはシステムXであり、発注者bのシステムはシステムYであると登録されているとする。受信したEDIデータの宛先、すなわち当該EDIデータを受信すべき相手が発注者aである場合、メッセージ変換手段は、受信したEDIデータをEDI変換辞書を用いてシステムXの独自データ形式に変換する。また、受信したEDIデータの宛先、すなわち受信すべき相手が発注者bである場合、メッセージ変換手段は、受信したEDIデータをEDI変換辞書を用いてシステムYの独自データ形式に変換する。変換されたEDIデータは、EDIインタフェースを介してシステムXあるいはシステムYで受信される。EDIデータに含まれる受注者コード、発注者コードを用いてシステムXの固有データ形式あるいはシステムYの固有データ形式に変換すべきか否かを判別してもよい。
【0070】
このように、EDIサーバコンピュータ101は、EDIメッセージ変換手段及びEDI変換辞書を有し、標準データ形式と非標準データ形式との間の変換を自動的に行うので、受注者は複数の発注者からの発注を確実に処理することができる。
【符号の説明】
【0071】
100 発注者、101 EDIサーバコンピュータ、102 EDIゲートウェイサーバコンピュータ、103 受発注サーバコンピュータ、200 受注者。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発注者側端末装置と、
受注者側端末装置と、
前記発注者側端末装置と前記受注者側端末装置との間でEDIデータを送受するためのEDIサーバコンピュータと、
を備える生産管理システムであって、
前記発注者側端末装置に接続され、書換可能な記憶媒体からデータを読み出すデータ読出手段と、
前記受注者側端末装置に接続され、書換可能な記憶媒体にデータを書き込むデータ書込手段と、
を有し、
前記発注者側端末装置は、納入されるべき部品についてのデータであるかんばんデータを前記EDIサーバコンピュータに送信し、
前記受注者側端末装置は、前記EDIサーバコンピュータから前記かんばんデータを受信して前記データ書込手段に供給し、
前記データ書込手段は、前記かんばんデータを前記書換可能な記録媒体に書き込むことで、発注者に納入する部品に添付されるべきかんばんを生成し、
前記データ読出手段は、受注者から納入された前記部品に添付された前記かんばんから前記かんばんデータを読み出す
ことを特徴とする生産管理システム。
【請求項2】
請求項1記載の生産管理システムにおいて、
前記EDIサーバコンピュータは、
所定の標準データ形式のEDIデータを送受信する標準EDIインタフェースと、
前記標準EDIインタフェースと異なるデータ形式のEDIデータを送受信する複数のEDIインタフェースと、
EDI変換辞書データを記憶する記憶手段と、
前記EDIインタフェースを介して通信する他のEDIシステムによる異なるデータ形式のEDIデータを、前記EDI変換辞書データを参照することで前記標準データ形式に変換するEDIメッセージ変換処理手段と、
を有するEDIゲートウェイサーバコンピュータと、
前記EDIゲートウェイサーバコンピュータと標準EDIインタフェースを介して通信し、発注者のEDIデータ及び受注者のEDIデータを所定の手順でそれぞれ処理するWebEDI受発注処理手段と、
EDIデータを送受信する標準Webインタフェースと、
を有する受発注サーバコンピュータと、
を備えることを特徴とする生産管理システム。
【請求項3】
請求項2記載の生産管理システムにおいて、
前記EDIメッセージ変換処理手段は、さらに、前記受注者のEDIデータを、前記EDI変換辞書データを参照することで前記EDIインタフェースを介して通信する他のEDIシステムによる異なるデータ形式のEDIデータに変換する
ことを特徴とする生産管理システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の生産管理システムにおいて、
前記書換可能な記録媒体は、RFIDであることを特徴とする生産管理システム。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の生産管理システムにおいて、
前記受注者側端末装置は、前記EDIサーバコンピュータから受信した前記かんばんデータに応じた納入進捗データを前記EDIサーバコンピュータに送信し、
前記発注者側端末装置は、前記納入進捗情報を前記EDIサーバコンピュータから受信し、前記データ読出手段から読み出した前記かんばんデータと、受信した前記納入進捗データとを照合する
ことを特徴とする生産管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−34186(P2011−34186A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177659(P2009−177659)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、経済産業省、平成20年度中小企業IT経営革新支援事業(RFIDを利用した自動車部品共通EDIシステムの開発)に関する委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(509216511)
【Fターム(参考)】