説明

用紙押さえ装置、用紙処理装置及び画像形成装置

【課題】用紙をスタックしてスティプル処理などを行う場合、用紙端部にカールや波打ちが生じていてもスティプル位置を安定させる。
【解決手段】スティプルトレイ上で用紙束を押さえる用紙押さえ装置であって、弾性を有し、押さえ対象となる用紙束の幅方向に延設された湾曲部材P4と、湾曲部材P4を用紙束に対して当接離間させるブラケットBk及びモータM1と、を備えた。湾曲部材P4は最大用紙サイズの用紙幅以上に延設され、両端部がブラケットBkに取り付けられ、用紙の幅方向中央に対応する部分が用紙側に最も突出している。また、この部分に凹部P4aを設け、放出爪H1との干渉を回避するようにすることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙、転写紙、フィルム、OHPシートなどのシート状記録媒体(本明細書では、総括的に「用紙」と称す。)を押さえる用紙押さえ装置、この用紙押さえ装置を備え、用紙もしくは用紙束に対して所定の処理を施す用紙処理装置及びこの用紙処理装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カールが生じている用紙をスタックしてスティプルなどの処理をする際、カールしている用紙を押さえてカールを伸ばしてスティプル処理を行い、スティプルの位置がずれたり、ばらついたりするのを防止している。
【0003】
しかし、カールの発生している位置と押さえ部材の位置とが必ずしも一致しないことがあり、特に従来の技術であると端部にスティプルを打つため、押さえ部材はスティプラを避けた中央寄りに位置している。その結果、用紙端部にカールが生じているとスティプルの位置、もしくはその近傍で用紙を押さえることが不可能で、スティプル位置がずれ、あるいはばらつくことがあった。また、複数の押さえ部材で押さえても押さえ部材と押さえ部材の間で用紙が撓むことがあり、スティプル位置のずれやばらつきを抑えることは難しかった。
【0004】
そこで、例えば特許文献1(特開2008−290844号公報)では、用紙の押さえ機構における構造の簡素化を図り、綴じ不揃いを低減させ、用紙後処理品質を向上させるため、用紙押圧手段がスティプラによるステイプル処理前に、用紙束の後端側におけるステイプル位置の近傍を、針打込部側に押圧し、この押圧状態で用紙束に対してステイプル処理するように構成した発明が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1記載の発明では、用紙束の後端側におけるステイプル位置の近傍を、針打込部側に押圧し、この押圧状態で用紙束に対してステイプル処理するが、幅広い範囲で押さえているわけではないので、用紙全体を伸ばすことも、用紙を伸ばした状態で保持することもできない。そのため、用紙ずれを確実に抑制することができるという保証がなかった。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、用紙をスタックしてスティプル処理などを行う場合、用紙端部にカールや波打ちが生じていてもスティプル位置を安定させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、第1の手段は、用紙積載手段上で用紙束を押さえる用紙押さえ装置であって、弾性を有し、押さえ対象となる前記用紙束の幅方向に延設された湾曲部材と、前記湾曲部材を前記用紙束に対して当接離間させる移動手段と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
第2の手段は、第1の手段において、前記湾曲部材は少なくとも綴じ処理可能領域を押圧領域に含むように延設されていることを特徴とする。
【0009】
第3の手段は、第1または第2の手段において、前記湾曲部材は両端部が前記移動手段に取り付けられ、用紙の幅方向中央に対応する部分が用紙側に最も突出していることを特徴とする。
【0010】
第4の手段は、第3の手段において、前記湾曲部材は、前記幅方向中央に対応する部分が最初に前記用紙束に当接し、弾性変形しながら幅方向の両端側に向かって徐々に当接する領域を広げ、前記用紙束を押圧することを特徴とする。
【0011】
第5の手段は、第3または第4の手段において、前記湾曲部材の前記幅方向中央に対応する部分に前記用紙束を搬出する部材との干渉を回避するための凹部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
第6の手段は、第3ないし第5のいずれかの手段において、前記湾曲部材が、前記用紙束の搬出時に転動可能な転動部材を備えていることを特徴とする。
【0013】
第7の手段は、第3ないし第5のいずれかの手段において、前記湾曲部材の前記用紙束に対して背面側に前記湾曲部材を弾性付勢する弾性付勢手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
第8の手段は、第1ないし第7のいずれかの手段において、前記移動手段の駆動を制御し、前記湾曲部材の前記用紙束への押し当て量を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
【0015】
第9の手段は、第8の手段において、前記制御手段は、用紙の紙種、1部の用紙枚数、用紙サイズの少なくとも1つの条件に基づいて前記押し当て量を制御することを特徴とする。
【0016】
第10の手段は、第9の手段において、前記制御手段は、前記押し当て量を制御し、前記湾曲部材によって前記用紙束の搬出時に当該用紙束を押圧保持することを特徴とする。
【0017】
第11の手段は、第1ないし第10のいずれかの手段に係る用紙押さえ装置と、前記用紙束を綴じる綴じ手段と、を備えていることを特徴とする。
【0018】
第12の手段は、第11の手段において、前記湾曲部材は前記綴じ手段による綴じ位置の用紙搬出方向下流側直近で用紙束を押さえることを特徴とする。
【0019】
第13の手段は、第11または第12の手段に係る用紙処理装置を画像形成装置が備えていることを特徴とする。
【0020】
なお、後述の実施形態では、用紙積載手段はスティプルトレイT1,T2に、湾曲部材は押圧部材P4,P4’,P4”に、用紙束は符号S1〜nに、移動手段はブラケットBkに、用紙束を搬出する部材は放出爪H1に、凹部は符号P4aに、転動部材はコロR3に、弾性付勢手段は第1ないし第3の弾性材Sp1,Sp2,Sp3に、制御手段はCPU401に、綴じ手段はスティプラST1に、用紙処理装置は符号200に、画像形成装置は符号100に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、用紙をスタックしてスティプル処理などを行う場合、用紙端部にカールや波打ちが生じていてもスティプル位置を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の前提となるスティプル処理ユニットを示す図である。
【図3】1枚目の用紙がスティプルトレイに排紙されるときの状態を示す図である。
【図4】2枚目の用紙がスティプルトレイに排出されるときの状態を示す図である。
【図5】部の最終枚の用紙がスティプルトレイに排出されるときの状態を示す図である。
【図6】用紙をスティプルトレイから搬出するときの状態を示す図である。
【図7】用紙束を押さえてスティプル処理する際の押圧前の状態を示す図である。
【図8】用紙束を押さえてスティプル処理する際の押圧後の状態を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る押圧部材と押圧機構を示す図で、図2においてA方向から見た図である。
【図10】図9の下面図である。
【図11】本発明の実施形態に係る押圧部材を備えたスティプル処理ユニットの構成を示す図で、図2においてA方向から見た図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】カールした用紙束を押圧する前の状態を示す図で、図7に対応する。
【図14】カールした用紙束を押圧した後の状態を示す図で、図8に対応する。
【図15】押圧部材の中央部に放出爪との干渉を避けるための凹部を設けた例を示す図である。
【図16】コシの弱い用紙の用紙束を放出するときの状態を示す図である。
【図17】コシの弱い用紙の用紙束の放出開始時に用紙束の表面を軽く押さえて座屈の発生を防止するときの状態を示す図である。
【図18】座屈の発生を抑えて用紙束の放出を行う他の例を示す図で、図2においてA方向から見た図である。
【図19】図18の下面図である。
【図20】押圧力の部分的な調整を可能にした押圧部材の例を示す図である。
【図21】本実施形態に係るシステムの制御構成を示すブロック図である。
【図22】用紙処理装置制御部のCPUによって制御される用紙処理装置の搬送制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、端部にカールが発生しているような用紙に対してスティプル処理を行う際、用紙の幅方向でスティプル可能領域の全体を押さえることで、用紙のカールを矯正し、かつスティプル時に用紙が動かないように保持し続けることができるようにしたことを特徴とする。
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同一もしくは同等の構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成の概略を示す図である。同図において、本実施形態に係る画像形成システムは画像形成装置100、用紙処理装置200、及び画像読み取り装置300から構成されている。
【0026】
画像形成装置100は、間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置であり、図においてほぼ中央部に4色の作像ステーション111が配置された作像部110、この作像部110の下方に隣接して設けられた光書き込み部113、作像部110の下方に設けられた給紙部120、給紙部120でピックアップされた用紙を2次転写部140及び定着部150に搬送する給紙搬送路(縦搬送路)130、画像が定着された用紙を用紙処理装置200側に搬送する排紙経路160、一面に画像が形成された用紙を反転し、他面に画像形成させるための両面搬送路170を備えている。
【0027】
作像部110は、前記作像ステーション111のYMCK各色用の感光体ドラムと、この感光体ドラムの外周に沿って配置された帯電ユニット、現像ユニット、1次転写ユニット、クリーニングユニット、及び除電ユニットと、感光体ドラムに形成された画像を1次転写ユニットによって中間転写する中間転写ベルト112と、感光体ドラムに色毎に画像を書き込む光書き込みユニット113とを備えている。光書き込み部113は、作像ステーション111の下側に配置され、中間転写ベルト112は作像ステーション111の上側に配置されている。中間転写ベルト112は複数の支持ローラによって回転可能に支持され、そのうちの1つの支持ローラ114は2次転写部140で中間転写ベルト112を介して2次転写ローラ115と対向し、中間転写ベルト112上の画像を用紙に2次転写できるようになっている。なお、間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の画像形成プロセスは公知であり、本発明の要旨とは直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
【0028】
給紙部120は給紙トレイ121、ピックアップローラ122、給紙搬送ローラ123を備え、給紙トレイ121からピックアップした用紙を縦搬送路130に沿って上方に送り出す。送り出された用紙は2次転写部140で画像が転写され、定着部150に送られる。定着部150は定着ローラと加圧ローラを備え、用紙が両者間のニップを通過する過程で、加熱及び加圧が行われ、トナーが用紙に定着される。
【0029】
定着部150の下流には、排紙搬送路160と両面搬送路170が設けられ、両者は分岐爪161によって2方向に分岐し、用紙処理装置200側に搬送される場合と、両面搬送路170に搬送される場合とで搬送路が選択される。なお、分岐爪161の用紙搬送方向上流側の直近には分岐搬送ローラ162が設けられ、用紙へ搬送力を付与している。
【0030】
用紙処理装置200は、画像形成装置100の内部に配置され、あるいは画像形成装置100の排紙トレイ(筐体トレイ)180上に装着され、画像形成装置100から搬送された画像形成済み用紙に所定の処理を施し、最下流に位置する排紙トレイ206に積載するもので、詳細については後述する。なお、図1に示すように画像読み取り装置300を備えた場合には、用紙処理装置200は、画像形成装置100と画像読み取り装置300との間であって、画像形成装置100の筐体の上面に形成された排紙トレイ180、いわゆる筐体トレイ上の本来空間部であった部分(胴内)に装着される。これにより、空間の有効利用を図り、省スペース化を促進することができる。
【0031】
画像読み取り装置300は、コンタクトガラス上にセットされた原稿を光走査して原稿面の画像を読み取る公知のものである。画像読み取り装置300自体の構成及び機能は公知であり、本発明の要旨とは直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
【0032】
大略前記のように構成された画像形成装置100では、画像読み取り装置300から読み取られた原稿データあるいは外部のPCなどから転送された印刷データに基づいて書き込みに使用する画像データを生成し、その画像データに基づいて光書き込み部113から各感光体ドラムに対して光書き込みが行われ、各作像ステーション111で色毎に形成された画像が順次中間転写ベルト112に転写され、中間転写ベルト112上に4色の画像が重畳されたカラー画像が形成される。一方、給紙トレイ121からは前記画像形成に応じて用紙が給送される。用紙は、中間転写部140の直前の図示しないレジストローラ位置で一旦停止し、中間転写ベルト112上の画像先端とタイミングを合わせて送り出され、中間転写部140で2次転写され、定着部150へと送り込まれる。
【0033】
定着部150で画像が定着された用紙は、片面印刷の場合及び両面印刷の両面印刷後の場合には、分岐爪161の切り替え動作により排紙経路160側へ搬送され、両面印刷の場合には両面搬送路170側へ搬送される。両面搬送路170に搬送された用紙は、反転後、最後中間転写部140に送り込まれて、他側の面に画像が形成された後、排紙経路160側に返送される。排紙経路160側に搬送された用紙は、用紙処理装置200に搬送され、入口ローラ対202からガイド板201を経て用紙処理装置200の処理機構によって所定の用紙処理を施し、あるいは、処理なしで排紙トレイ206に排紙される。
【0034】
図2ないし図8は、本実施形態の前提となる構成を説明するためのもので、図2は図1において符号210で示したスティプル処理ユニット部分の図で、図2(a)は正面から見た拡大図、図2(b)はその平面図である。これらの図において、スティプル処理ユニット210は、スティプルする際に用紙が送り込まれるスティプルトレイT1,T2と、これらのスティプルトレイT1,T2に用紙を排紙する排紙ローラ対R1と、排紙経路160から搬送される用紙を搬送ローラ対R1に案内するガイド部材G1と、スティプルトレイT1,T2上に収納された用紙の幅方向(用紙搬送方向と直交する方向)を整合するジョガーJ1,J2と、スティプルトレイT1,T2に収納された用紙の後端が当接し、用紙搬送方向の基準位置を設定する後端基準フェンスF1,F2と、用紙にスティプル処理を行うスティプラST1と、スティプルトレイT1,T2の最下流側に位置に、下流側に用紙を搬送する搬送ローラR2とを含み、スティプル処理、もしくは1次収納された用紙束を放出爪H1及び搬送ローラR2を使用してさらに下流側へ搬送する。また、後端基準フェンスF1,F2の下流側直近に用紙に生じているカールなどを矯正する押圧部材P1,P2,P3を備えている。なお、スティプルトレイT1,T2は、本実施形態では、放出ベルトH2の配設位置を中心に2分割され、当該中心を対称軸として2つのトレイ部材が構成されている。
【0035】
図3ないし図5は用紙がスティプルトレイT1,T2に排紙されるときの状態を示す図、図6は用紙をスティプルトレイT1,T2から搬出するときの状態を示す図で、図3(a)は1枚目の用紙S1が排出されるときの状態を示す正面図、図3(b)はその平面図、図4(a)は2枚目の用紙S2が排出されるときの状態を示す正面図、図4(b)はその平面図、図5(a)は部の最終枚の用紙Snが排出されるときの状態を示す正面図、図5(b)はその平面図、図6(a)はスティプルトレイT1,T2から搬出するときの状態を示す正面図、図6(b)はその平面図である。
【0036】
図3において、画像形成装置100の排紙経路160からガイド部材G1に沿って搬送されてきた用紙は、搬送ローラ対R1に挟持され、搬送力を与えられてスティプルトレイT1,T2上へ排出される。トレイT1,T2上に積載された用紙は整合手段であるジョガーJ1、J2によって用紙の幅方向の整合が行われる。また、スティプルトレイT1,T2は図から分かるように用紙後端側が下側(排紙側が上り勾配)になる傾斜が付いている。そのため、図4に示すように重力によって用紙S1の後端が基準フェンスF1,F2に突き当たり、搬送方向の揃えが行われる。
【0037】
この動作が排紙される用紙毎に繰り返され、図5に示すように、部の最終枚の用紙Snが排紙され、用紙の幅方向及び搬送方向の整合が完了し、用紙束S1〜nとしての排紙、積載、及び整合が終了すると、用紙束S1〜nのカールを矯正する押圧部材P1,P2,P3を用紙束S1〜n側に下降させ、用紙束S1〜nを加圧し、所定圧で押さえ付ける。次いで、図5に示すようにスティプラST1によってスティプル処理が行われる。
【0038】
スティプルされた用紙束S1〜nは、押圧部材P1,P2,P3の離間により押圧部材P1,P2,P3からの拘束力が解放される。これにより、放出爪F1の駆動が可能となり、図6に示すように、放出爪F1が固定された放出ベルトH2が図示反時計回り方向に回転して用紙束後端を押し上げ、下流へ搬送する。その後、搬送ローラR2によってさらに下流側に搬送され、他の処理装置あるいは積載トレイ上へ送られていく。なお、搬送ローラR2、ジョガーJ1,J2、押圧部材P1,P2,P3、及びスティプラST1は、いずれも図示しないステッピングモータ及び駆動機構によって駆動される。
【0039】
図7及び図8は用紙束を押さえてスティプル処理するときの用紙束の状態を示す図で、用紙の幅方向にカールが生じているような場合、トレイT1,T2上に所定枚数の用紙(S1〜Sn)が積載されると後端基準フェンスF1,F2に用紙後端が当接した状態で、図7に示すように積載される。なお、図7は図2のA方向から見た図である。
【0040】
このときスティプラST1が用紙束S1〜nをスティプルするために用紙束S1〜nを挟むが、用紙束S1〜nに生じているカールを瞬時に押しつぶしてスティプル針を差し込むため、スティプル位置がばらついてしまう。特に枚数が少ない場合には、スティプラST1が用紙を挟んだときに用紙束S1〜nが動きやすく、スティプル位置のばらつきが顕著に生じる。
【0041】
そこで、図8に示すようにスティプル前、もしくはスティプル時に押圧部材P1で予め押さえておくことによりカールを矯正し、その後、スティプルをすれば綴じ位置は安定する。このとき、クリンチャよりも広い範囲で押さえてカールの矯正をするほど良い。
【0042】
しかし、さまざまな用紙サイズに対応させようとすると、カールの発生している場所が異なるため、押圧部材を多数設ける必要がある。例えば、図2ないし図8の例では、押圧部材はP1ないしP3の3個設けられている。しかし、配置箇所は不変なので、上記図に示した例では、図8に示すように用紙束S1〜nを押さえ込んでいるのは、中央部の押圧部材P2のみであり、両側の押圧部材P1及びP3は機能を果たしていない。両側の押圧部材P1及びP3は用紙サイズが大きいときのみ機能する。
【0043】
そのため、用紙束を確実に押圧するためには確実に複数の箇所で押圧できるように押圧部材の数を増やし、あるいは押圧部材を用紙サイズに応じて移動可能とすれば良いが、押圧部材の数を増加し、あるいは移動可能とすると、構成が複雑化する。
【0044】
そこで、本実施形態では、押さえ部材P1,P2,P3をまとめて用紙全体を押圧できるようにした。この例を図9及び図10に示す。
【0045】
図9は本実施形態に係る押圧部材と押圧機構を示す図で、図2においてA方向から見た図、図10はその下面図である。
【0046】
これらの図において、押圧部材P4は、1枚の弾性薄板を初期形状が弓なりに湾曲させた形状の弾性部材からなり、押圧部材P4を含む押圧機構は、この押圧部材P4の両端P41,P42を押圧方向と直交する方向にスライド移動可能に支持するブラケットBkと、このブラケットBkを用紙束S1〜nの積載方向に対して直交する方向に移動可能に支持する一対のガイド部材G1,G2と、ブラケットBkをガイド部材G1,G2に沿って垂直移動させるモータM1及びその駆動力伝達機構M2とを備えた構成となっている。
【0047】
ブラケットBkの前記押圧部材P4の両端P41,P42の支持部はスライド溝Bk1,Bk2となっており、押圧部材P4の両端P41、P42の支持軸がスライド溝Bk1,Bk2にスライド可能に遊嵌され、押圧部材P4の弾性変形に応じて図9に示す初期位置から外側の位置に移動する。モータM1は、モータM1の駆動軸に軸着された駆動ギアを回転させ、ガイド部材G1,G2が遊嵌されたブラケットBkの被ガイド部Bk3,Bk4を用紙束S1〜nの積載方向に対して垂直な方向に移動させ、下降時もしくは下降位置で用紙束S1〜nの上面に押圧部材P4を当接させ、さらに下降させることにより、所望の押圧力で用紙束S1〜nの後端部を全幅にわたってスティプルトレイT1,T2の上面に押さえ付けることができる。
【0048】
図11及び図12は、本実施形態に係る押圧部材を備えたスティプル処理ユニットの構成を示す図で、図11は図2においてA方向から見た図、図12は図11の平面図である。
【0049】
図11に示すようにブラケットBkはスティプルトレイT1,T2を跨ぐように、図2に示した前記押圧部材P1,P2,P3の配設方向(用紙幅方向)と同一位置に設けられている。これにより最大用紙幅の外側まで延びた位置に押圧部材P4の両端P41,P42が位置し、スティプラST1の用紙束搬出方向上流側直近で用紙の幅方向の全域を押圧可能となっている。これにより、前記湾曲部材は最大用紙サイズの用紙幅以上に延設され、あるいは、少なくとも綴じ処理可能領域を押圧領域に含むように延設されていることになる。その他の各部は図2を参照して説明した通りである。
【0050】
図13はカールした用紙束S1〜nを押圧する前の状態を示す図で、図7に対応する。ただし、後端基準フェンスF1,F2は省略している。この状態から図14に示すようにモータM1を駆動してブラケットBkを矢印方向に下降させると、押圧部材P4の湾曲した部分の中央から用紙束S1〜nに当接し、さらに下降させるに従って、用紙幅方向に当接位置が広がり、最終的に全幅で用紙束S1〜nを押さえ付けることになる。その際、用紙束S1〜nの中央から幅方向外側に向かって当接位置が広がることから、押圧部材P4は用紙束S1〜nのカールを伸ばすように変形していく。このため用紙束S1〜nにカールや波打ち等が発生していても無理なく用紙を伸ばし、平坦にした状態にして押圧することができる。
【0051】
これにより押圧したときに用紙に皺が生じることもなくスティプルトレイT1,T2との間で完全に平になった状態で用紙束を挟むことができ、スティプラST1によってスティプル処理する際に、用紙束S1〜nの位置ずれを生じることがない。この状態は図8と対応させると相違は明白である。また、モータM1の回転量を制御することにより、ブラケットBkの下降量、用紙束S1〜nへの当接幅及び押圧部材P4の押圧力を調整することができ、用紙束S1〜nの厚さに応じて押圧力を制御することも可能となる。
【0052】
さらに、スティプル処理した後に用紙束S1〜nを放出爪H1で下流へ搬送するが、その際、用紙束S1〜nを押圧していた押圧部材P4を退避させ、放出爪H1が移動する際に干渉しないようにする必要がある。そのとき、押圧部材P4の退避距離が大きいと、その分退避時間がかかり、処理効率が低くなる。そこで、図15に示すように、押圧部材P4の中央部に放出爪H1との干渉を避けるための凹部P4aを設ける。これにより、スティプル処理後の押圧部材P4の退避量を必要最小限にすることができ、生産性に有利となる。このときの状態を図11において1点鎖線で示す。同図から、放出爪H1が用紙束S1〜nの放出動作により、スティプルトレイT1,T2の上面側に移動してきたとき、放出爪H1’が前記凹部P4aを通り、放出爪H1’の先端が押圧部材P4と必要最小限の退避量で干渉しないことが分かる。
【0053】
図16はコシの弱い用紙の用紙束S1〜nを放出するときの状態を示す図で、同図からコシの弱い用紙を放出する際、放出爪H1によってスティプルトレイT1,T2上に集積されている用紙束を持ち上げると、同図に示すように用紙束S1〜nが放出爪H1との当接部近傍で座屈(図示Szの状態)する場合がある。座屈Szが大きくなると、図16の状態から座屈量が大きくなって放出できなくなることがあり、そうでなくとも、皺、折れが発生することがある。特にスティプルトレイT1,T2の角度が垂直に近くなるほど、用紙束S1〜nに座屈が発生しやすくなる。このような場合にも図17に示すように放出時の押圧部材P4の退避量を制御して放出開始時に用紙束S1〜nの表面を軽く押さえて用紙束S1〜nを支えるようにすると、用紙束S1〜nは平面状態を維持し、座屈の発生を押させることができる。
【0054】
図18及び図19は座屈の発生を抑えて用紙束S1〜nの放出を行う他の例を示す図である。この例では、棒状の弾性材によって図15に示した弾性薄板の断面形状と同様の形状に押圧部材P4”を形成し、凹部P4a以外の部分に空転するコロR3を複数挿入する。このように構成すると、用紙束S1〜nを押圧した状態でもコロR3の回転により用紙束S1〜nを移動させることが可能になる。その結果、押圧部材P4”の押圧力を解除することなく、あるいは若干の押圧力の解除で、放出手段H1によって押圧状態で用紙束S1〜nを放出することができる。その際、コロR3によって押さえられているので、用紙束S1〜nが座屈することはない。
【0055】
なお、押圧したときに用紙束S1〜nと接触する部分、図18及び図19例では、コロR3を押圧部材P4”とは異なる硬度の弾性材、例えば比較的柔らかい弾性材で構成すると、用紙束S1〜nを押圧したときに用紙表面への押圧痕の付着を防止することができる。
【0056】
図20は、押圧力の部分的な調整を可能にした押圧部材の例を示す図である。同図に示すように、この例では、押圧部材P4と駆動ブラケットBkとの間に第1ないし第3の弾性材Sp1,Sp2,Sp3を挿入し、押圧部材P4から用紙束S1〜nへ加わる弾性力を調整することができるようにしている。図9及び図15に示した例では、弾性部材P4の中央部が、用紙束S1〜nを押圧したときの変形量が最も大ききことから弾性力も最も大きくなる。一方、用紙束S1〜nのカールは用紙の幅方向の端部で多く発生する。そこで、押圧部材P4が用紙束S1〜n全体を押圧した状態になったときの押圧分布を考慮して第1ないし第3の弾性材Sp1,Sp2,Sp3の挿入位置、及び弾性係数を設定する。これにより、押圧時に平均した押圧力を用紙束S1〜nに付与することが可能となる。また、前述のようにモータM1の回転量を制御し、ブラケットBkの下降量を制御すれば、用紙束S1〜nに対する押圧力の制御も用意に行える。特に、用紙幅全体を押圧した後、さらにブラケットBkを下降させれば、第1ないし第3の弾性材Sp1,Sp2,Sp3の圧縮量が増すので、用紙束S1〜nに加わる押圧力を強くすることができる。これは、用紙束S1〜nが厚くなるほどカールや波打ちの矯正に必要な力が大きくなるため、特に有効である。このように第1ないし第3の弾性材Sp1,Sp2,Sp3を使用した場合には、用紙幅全体について平均した押圧力の付与が可能となるとともに、用紙束S1〜nの厚さに応じた押圧力の調整を容易に行うことができる。
【0057】
図21は本実施形態に係るシステムの制御構成を示すブロック図である。
【0058】
同図において、画像形成装置100の制御はCPU411、ROM412、RAM413、不揮発RAM414、シリアルI/F415、タイマ416などを内蔵した画像形成装置制御部410によって実行される。
【0059】
制御のためのプログラムコードはROM412に格納され、CPU411はプログラムコードをRAM413に展開し、制御に必要なデータをRAM413に記憶し、当該RAMをワークエリアとして使用しながら前記プログラムコードによって定義されたプログラムを実行し、各部を制御する。
【0060】
画像形成装置制御部410には、感光体などの作像部110で使用されるモータ、給紙部120、給紙搬送路130、両面搬送路170における各種モータやクラッチなどの各種直流負荷450、各種交流負荷470、定着ローラの温度を検出する温度センサなどの各種センサ460が接続されている。また、画像読み取り装置300、及び操作表示部440が接続され、画像形成装置制御部407を介して各部が制御される。
【0061】
用紙処理装置200の制御は、CPU401、ROM402、RAM403、シリアルI/F404、タイマ405などを内蔵した用紙処理装置制御部400によって実行される。制御のためのプログラムコードはROM402に格納され、CPU401はプログラムコードをRAM403に展開し、制御に必要なデータをRAM403に記憶し、当該RAMをワークエリアとして使用しながら前記プログラムコードによって定義される制御を実行し、各種直流負荷420の制御を行っている。
【0062】
画像形成装置100と用紙処理装置200は、シリアルI/F415及び404を介して用紙搬送制御に必要なコマンドを送受し、用紙処理装置200のCPU401は該コマンド及び各種センサ430から得られる用紙位置情報により、排紙ローラ対R1、搬送ローラR2、放出ベルトH2、ジョガーJ1,J2の駆動を制御し、また、モータM1の駆動を制御することによりブラケットBkの昇降を含む各種制御を実行する。
【0063】
図22は、用紙処理装置制御部400のCPU401によって制御される用紙処理装置200の搬送制御手順を示すフローチャートである。このフローチャートでは、排紙ローラR1によって用紙がスティプルトレイT1,T2に搬送されると(ステップS1)、重力により用紙は後端基準フェンスF1,F2側に降下して後端が当接して搬送方向の整合が行われ、これと並行してジョガーJ1,J2が作動して用紙の幅方向の整合処理が実施される(ステップS2)。この動作を1枚毎に繰り返し、所定枚数、ここでは部の枚数分の用紙が排出されると(ステップS3:YES)、モータM1が駆動され、ブラケットBkが下降し、押圧部材P4がスティプルトレイT1,T2上の用紙束S1〜nに当接し、幅方向全域にわたって押圧する。その際、押圧力、言い換えればブラケットBkの下降量は画像形成装置100側から通知される紙種及び部の枚数に応じてCPU401が設定し、適切な押圧力を付与することによりカール及び波打ちを補正し、用紙束S1〜nを平坦な状態で所定圧により押さえ込むことになる(ステップS4)。
【0064】
この状態でスティプラST1はスティプル処理を実行し(ステップS5)、スティプル処理が完了すると、ブラケットBkを上昇させて放出爪H1の移動軌跡から退避させる(ステップS6)。この退避量は、図9に示した押圧部材P4、図15に示した排出爪H1の移動軌跡に対応する位置に凹部P4aが形成された押圧部材P4’、図18のローラR3が装着された押圧部材P4”など、押圧部材の種類に応じて適宜設定される。また、図17に示したように座屈を防止する場合も紙種に応じてCPU401が設定する。
【0065】
押圧部材P4,P4’,P4”の退避が完了すると、放出爪H1が用紙束S1〜nを押し上げて搬送ローラR2位置から下流に搬送(放出)し(ステップS7)、放出が完了した後(ステップS8:YES)、ステップS1に戻って次の部の1枚目から同様の動作を繰り返す(ステップS9:NO)。そして、所定部数の処理を終了すると、ジョブ終了と判断し(ステップS9:YES)、処理を終える。
【0066】
排紙開閉ガイド板204の駆動制御、スティプル排紙ローラ203の駆動制御、図示しないシフト機構のシフト駆動制御、排紙トレイ206の高さ位置の制御、排紙トレイ可動部207の回動制御、用紙後端押さえ208の回動制御、ジョガーフェンス213の整合制御、叩きコロ210による整合制御、ソレノイド229による揺動部材228の揺動制御、リンクによる排紙ローラ205の昇降制御、用紙突き当てコロ232と叩きコロ210による用紙の突き当て制御、スティプラ215の綴じ制御を含む各種制御を実行する。
【0067】
なお、前記実施形態では、画像読み取り装置300と画像形成装置100の画像形成部を有する本体部との間の空間に用紙処理装置200が設けられているが、用紙処理装置200の取り付け空間は、この実施形態に限られるものではなく、例えば、画像形成装置100本体側面から排紙される形式のものでは、本体側面に設置される。いずれにしても、画像形成装置100の本体形状、本体構造、排紙位置に応じて設置位置は設定される。ただし、どの位置に設置しても、画像形成装置100の排紙トレイ(筐体トレイ)上に装着しても、用紙処理装置200の構成、動作、及び制御は同等である。
【0068】
以上のように、本実施形態によれば、
1)用紙束の全幅にわたって確実に押圧保持することが可能となり、スティプル時に用紙がずれることがなくなり、スティプル位置を安定させることができる。
2)押圧位置が用紙束の中央部から幅方向に広がるので、用紙が伸ばされ、スティプル位置を安定させることができる。
3)用紙の複数位置を押さえるのではなく、幅方向の全域で押さえるので、押さえたときに用紙が撓んでしまうことがなく、その結果、スティプル位置を安定させることができる。
4)用紙サイズ及び用紙枚数に応じて押圧部材の押圧力を調整することができるので、効率的かつ確実に用紙束を押さえることができる。
5)4)に関連して、小サイズの用紙の場合には、押圧力を小とすることができるので、省エネ効果を得ることができ、また、生産性も向上する。
6)4)に関連して、大サイズ及び多数枚の用紙束の場合には、押圧力を大きくすることにより、幅方向の全域にわたって確実に用紙束を押さえることができる。その際、カールや波打ちが大きくとも確実に矯正することが可能となる。
7)コシの弱い用紙の場合には、座屈しないように接触状態で放出することができるので、用紙ジャムの発生、あるいは用紙の折れ、皺の発生などを防止することができる。
8)押圧力を用紙に形成された画像との関係で設定することもできるので、画像品質を劣化させる虞もない。
9)ステイプル位置を安定させることができるので、綴じ品質の向上を図ることが可能となる。
などの効果を奏する。
【0069】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例をそれぞれ示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲により規定される範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
100 画像形成装置
200 用紙処理装置
401 CPU
Bk ブラケット
Bk3,Bk4 被ガイド部
H1 放出爪
M1 モータ
M2 駆動機構
P4,P4’,P4” 押圧部材
P4a 凹部
R3 コロ
S1〜n 用紙束
Sp1,Sp2,Sp3 第1ないし第3の弾性材
ST1 スティプラ
T1,T2 スティプルトレイ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0071】
【特許文献1】特開2008−290844号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙積載手段上で用紙束を押さえる用紙押さえ装置であって、
弾性を有し、押さえ対象となる前記用紙束の幅方向に延設された湾曲部材と、
前記湾曲部材を前記用紙束に対して当接離間させる移動手段と、
を備えていることを特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項2】
請求項1記載の用紙押さえ装置であって、
前記湾曲部材は少なくとも綴じ処理可能領域を押圧領域に含むように延設されていること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の用紙押さえ装置であって、
前記湾曲部材は両端部が前記移動手段に取り付けられ、用紙の幅方向中央に対応する部分が用紙側に最も突出していること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項4】
請求項3記載の用紙押さえ装置であって、
前記湾曲部材は、前記幅方向中央に対応する部分が最初に前記用紙束に当接し、弾性変形しながら幅方向の両端側に向かって徐々に当接する領域を広げ、前記用紙束を押圧すること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項5】
請求項3または4記載の用紙押さえ装置であって、
前記湾曲部材の前記幅方向中央に対応する部分に前記用紙束を搬出する部材との干渉を回避するための凹部が形成されていること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項6】
請求項3ないし5のいずれか1項に記載の用紙押さえ装置であって、
前記湾曲部材が、前記用紙束の搬出時に転動可能な転動部材を備えていること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項7】
請求項3ないし5のいずれか1項に記載の用紙押さえ装置であって、
前記湾曲部材の前記用紙束に対して背面側に前記湾曲部材を弾性付勢する弾性付勢手段を備えていること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の用紙押さえ装置であって、
前記移動手段の駆動を制御し、前記湾曲部材の前記用紙束への押し当て量を制御する制御手段を備えていること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項9】
請求項8記載の用紙押さえ装置であって、
前記制御手段は、用紙の紙種、1部の用紙枚数、用紙サイズの少なくとも1つの条件に基づいて前記押し当て量を制御すること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項10】
請求項9記載の用紙押さえ装置であって、
前記制御手段は、前記押し当て量を制御し、前記湾曲部材によって前記用紙束の搬出時に当該用紙束を押圧保持すること
を特徴とする用紙押さえ装置。
【請求項11】
請求項1ないし10記載の用紙押さえ装置と、
前記用紙束を綴じる綴じ手段と、
を備えていることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項12】
請求項11記載の用紙処理装置であって、
前記湾曲部材は前記綴じ手段による綴じ位置の用紙搬出方向下流側直近で用紙束を押さえること
を特徴とする用紙処理装置。
【請求項13】
請求項11または12記載の用紙処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−214278(P2012−214278A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80446(P2011−80446)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】