説明

用紙搬送装置および画像形成装置

【課題】複数の用紙搬送ローラ対を備え、搬送路上で蛇腹状態のジャム用紙や排除が難しい用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだジャム用紙などを適切に排除可能な位置に搬送する画像形成装置を得る。
【解決手段】ジャム検知手段によって用紙の搬送ジャムを検知した場合、用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に回転させるように駆動手段を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙搬送装置、および当該用紙搬送装置を搭載した、電子写真方式の複写機やプリンタなどの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタや複写機として多用されている画像形成装置では、給紙部から給紙される用紙(記録紙や媒体とも言う)が画像形成部に搬送され、画像形成部では用紙を搬送しながら画像形成され、その後熱と圧力により用紙に画像を定着させる定着部を経由して、ステイプルなどをほどこす後処理装置へと搬送される。
【0003】
これらの工程の間の用紙を搬送する速度は、搬送経路、用紙の紙種や画像形成条件などにより変化するのが一般的であり、さらにローラやベルトを利用した搬送方式において、搬送力、圧接力、摩擦力などが設置環境や経年変化により、搬送する用紙のジャムが生じることがある。
【0004】
用紙のジャムが発生したときに、迅速にジャムした用紙を除去する処理が必要である。
【0005】
上述の問題を解決する技術として以下の文献が公開されている。
【0006】
特許文献1では、搬送ローラ対とレジストローラ対で構成される領域と、レジストローラ対と定着ローラ対で構成される領域に区分し、それぞれジャムの発生箇所に応じて二組のローラを同一方向に回転させてジャム紙を送り出す工夫がされている。
【0007】
特許文献2では、複数の独立した搬送系とそれぞれの搬送系に媒体検出用のセンサを設けた装置において、ジャムを検出した場合にジャムが発生した搬送系を停止し、先行媒体がある搬送系は駆動を続行し、後続媒体のある搬送系の駆動は逆転させて媒体を回収し、搬送路上にはジャムした媒体だけを残す工夫がされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平5−97279号公報
【特許文献2】特開平2−230493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1ではジャム処理手段に設けられたツマミを回転させてジャム用紙をジャム処理領域に移動させるものであり、ジャムの状態を検知し、検知結果を基に自動的にジャムした用紙を適切な位置に移動させ、排除を容易にする課題を残している。
【0010】
同様に、特許文献2では、ジャムを検知した場合、先行媒体は搬送方向に継続して搬送し、後続媒体は搬送方向とは逆の方向に駆動し、搬送路上にジャムした媒体のみを残す処理であり、ジャムした媒体そのものを適切に排除可能な領域に搬送し、排除を容易にする課題を残している。
【0011】
本発明は、複数の搬送ローラ対を備えた用紙を搬送する装置において、搬送ローラを搬送方向とは逆の方向に回転させ、搬送路上に蛇腹状態になったジャム用紙や排除が難しい用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだジャム用紙などを適切に排除可能な位置に搬送する制御手段を有する用紙搬送装置、および該用紙搬送装置から給紙された用紙に画像形成をする画像形成部を有した画像形成装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的は、下記に記載する発明により達成される。
【0013】
1.ニップを形成する第1の用紙搬送ローラ対と、
前記第1の用紙搬送ローラ対の用紙搬送方向の下流に配置され、ニップを形成する第2の用紙搬送ローラ対と、
前記第1の用紙搬送ローラ対と前記第2の用紙搬送ローラ対を駆動する駆動手段と、
搬送路上の用紙を検知する少なくとも一つの用紙検知手段を有し、用紙の搬送ジャムを検知するジャム検知手段と、
を備え、
前記ジャム検知手段によって用紙の搬送ジャムを検知した場合において、前記第1の用紙搬送ローラ対を第1の所定時間が経過するまで用紙搬送方向とは逆の方向に回転するように駆動手段を制御する制御手段を有することを特徴とする用紙搬送装置。
【0014】
2.前記駆動手段は、前記第2の用紙搬送ローラ対を前記第1の用紙搬送ローラ対より遅い速度で駆動することを特徴とする前記1に記載の用紙搬送装置。
【0015】
3.前記制御手段は、前記第1の所定時間が経過するまで前記第1の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に回転するように駆動手段を制御した後、前記第1の用紙搬送ローラ対および前記第2の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向に回転するように駆動手段を制御することを特徴とする前記1または2に記載の用紙搬送装置。
【0016】
4.前記制御手段は、第1の所定時間が経過するまで前記第1の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に回転して停止するように駆動手段を制御した後、前記第2の用紙搬送ローラ対を第2の所定時間が経過するまで回転するように前記駆動手段を制御することを特徴とする前記1または2に記載の用紙搬送装置。
【0017】
5.前記第1の用紙搬送ローラ対のニップを解除するニップ解除手段を有し、
前記制御手段は、前記第2の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向に回転させる場合、前記第1の用紙搬送ローラ対のニップを解除するようにニップ解除手段を制御することを特徴とする前記2から4のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【0018】
6.前記第1の用紙搬送ローラ対の逃げ穴および第2の用紙搬送ローラ対の逃げ穴を備え、用紙の搬送面に沿った板状の用紙ガイド対を有し、
前記第1の用紙搬送ローラ対に対して上流側の該用紙ガイド対の前記逃げ穴の切り口および第2の用紙搬送ローラ対に対して上流側の該用紙ガイド対の前記逃げ穴の切り口が、搬送面に対して下流方向に向かって離れる方向に曲げがなされた構造であることを特徴とする前記1から5のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【0019】
7.前記用紙ガイド対は、前記第1の用紙搬送ローラ対と前記第2の用紙搬送ローラ対との間に、搬送する用紙が撓むことができる空間を有することを特徴とする前記1から6のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【0020】
8.前記用紙ガイド対の前記第1の用紙搬送ローラ対の逃げ穴の幅は、搬送可能な用紙の最小幅より広いことを特徴とする前記1から7のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【0021】
9.前記用紙ガイド対の前記第1の用紙搬送ローラ対の逃げ穴は、搬送する用紙の端部の角部が通過する位置に配置されていることを特徴とする前記1から8のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【0022】
10.前記第1の用紙搬送ローラ対の前記逃げ穴の近傍に第2の用紙検知手段を備え、該第2の用紙検知手段が用紙を検知した場合、前記制御手段は前記第1の用紙搬送ローラ対および前記第2の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に前記第2の用紙検知手段が用紙を検知しなくなるまで回転するよう前記駆動手段を制御することを特徴とする前記1から9のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【0023】
11.前記1から10のいずれか一項に記載の用紙搬送装置と、該用紙搬送装置から給紙された用紙に画像形成をする画像形成部を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、複数の搬送ローラ対を備えた用紙を搬送する装置において、搬送路上で蛇腹状態のジャム用紙や排除が難しい搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだジャム用紙などを搬送方向とは逆の方向に搬送ローラ対を回転させ、ジャム用紙を適切に排除可能な位置に搬送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施の形態に係る画像形成装置の中央断面図である。
【図2】実施の形態に係る用紙搬送ローラ対の中央断面図である。
【図3】用紙搬送ローラ対の逃げ穴と記録紙の幅を表す平面図である。
【図4】用紙搬送ローラ対の逃げ穴と記録紙の通過位置を表す平面図である。
【図5】実施の形態に係る画像形成装置の電気的構成を表すブロック図である。
【図6】記録紙ジャムの検知フローチャートである。
【図7】第1の実施の形態の用紙搬送ローラ対の駆動制御のフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態の用紙搬送ローラ対の駆動制御のフローチャートである。
【図9】用紙搬送ローラ対の逃げ穴の検知センサを表す中央断面図である。
【図10】第3の実施の形態の用紙搬送ローラ対の駆動制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では用紙搬送装置を組み込み、画像形成部に中間転写体を用いた電子写真方式の画像形成装置を例に挙げて説明する。
(画像形成装置の機械的構成)
図1は、本発明に係る画像形成装置の中央断面図である。
【0027】
画像形成装置GHは、画像形成部10、給紙部20、用紙搬送装置30および定着部50とから構成される。
【0028】
画像形成部10は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成手段1Y、1M、1C、1K、及びベルト状の中間転写体である中間転写ベルト6と、二次転写部(2次転写ローラ9)とからなる。
【0029】
外部(不図示)から入力されたカラー画像信号は、イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成手段1Y、マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成手段1M、シアン(C)色の画像を形成する画像形成手段1Cおよび黒(K)色の画像を形成する画像形成手段1Kで潜像形成し、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径トナーとキャリアからなる二成分現像剤にて現像される。
【0030】
画像形成手段1Y、1M、1C、1Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写ベルト6上に一次転写されて合成されたカラー画像が形成される。
【0031】
給紙部20の給紙カセット21内に収容された記録紙Pは、給紙ローラ22により給紙され、用紙搬送装置30へ送られる。
【0032】
なお、用紙搬送装置30は鎖線で囲まれた箇所を表す。
【0033】
記録紙Pは、用紙搬送ローラ対31、32、33、34、用紙の先端と画像の先端を合わせるため一度記録紙Pを止めてタイミングを合わせるレジストローラ35等を経て、二次転写部(2次転写ローラ9)に搬送され、中間転写ベルト6に形成されたカラー画像が記録紙P上に転写される。
【0034】
カラー画像が転写された記録紙Pは、定着部50において記録紙Pが挟持され、熱と圧力とを加えることにより記録紙P上のカラートナー像が定着されて記録紙P上に固定され、排紙ローラ36に挟持されて機外の排紙トレイ60上に載置される。
【0035】
定着処理された記録紙Pを反転排紙する場合には、記録紙Pは定着部50と排紙ローラ36の中間に配置された分岐板36Aの図示右側の搬送路を通過し、下方の第1搬送路Paに搬送された後、逆転搬送されて分岐板36Aの図示左側の第2搬送路Pbを通過し、排紙ローラ36により装置外に排出される。
【0036】
記録紙Pの両面に画像を転写する場合には、記録紙Pの第1面に形成した画像を定着処理した後、記録紙Pを第1搬送路Pa、さらに分岐板36Bの下方の第4搬送路Pdに導入した後、逆転搬送し、分岐板36Bの図示右側の搬送路を通過させ、第3搬送路Pcに搬送した後、上方に迂回し用紙搬送ローラ対34により搬送する。
【0037】
記録紙Pは画像形成手段1Y、1M、1C、1Kにおいて第2面に各色の画像が両面に形成され、定着部50により加熱定着処理され、排紙ローラ36によって装置外に排出される。
【0038】
また、二次転写部(2次転写ローラ9)および定着部50は記録紙Pを挟持し、記録紙Pを搬送する機能も備えている。
【0039】
図2は、第1の用紙搬送ローラ対33と第2の用紙搬送ローラ対34の周辺の中央断面を表している。
【0040】
記録紙Pの搬送方向の上流から第1の用紙搬送ローラ対33の上流側に記録紙Pの通過を検知する第1の検知センサPS1、第1の用紙搬送ローラ対33と第2の用紙搬送ローラ対34の間に第2の検知センサPS2、そして第2の用紙搬送ローラ対34の下流側に第3の検知センサPS3が配置されている。
【0041】
搬送路上の記録紙Pを検知する第1の検知センサPS1、第2の検知センサPS2および第3の検知センサPS3は、例えば反射型フォトセンサもしくは透過型フォトインタラプタなどが実装されている。
【0042】
用紙ガイド対39は、板状の部材により記録紙Pの搬送面に沿って上下に配置され、第1の用紙搬送ローラ対33と第2の用紙搬送ローラ対34のそれぞれの逃げ穴の上流側の切り口が搬送面に対して下流方向へ向かって離れる方向に曲げがなされた構造(図2のA1およびA2にて図示)をしている。
【0043】
この構造は後述する搬送ジャムをした記録紙Pを搬送方向とは逆の上流に向かって搬送する時に記録紙Pが逃げ穴に入り込むことを防止している。
【0044】
また、第1の用紙搬送ローラ対33の駆動速度に比べ第2の用紙搬送ローラ対34の駆動速度が遅い時に、記録紙Pの撓みを逃がす空間が第1の用紙搬送ローラ対33と第2の用紙搬送ローラ対34の間の用紙ガイド対39に設けられている。(図5のBにて図示)
この構造は第1の用紙搬送ローラ対33と第2の用紙搬送ローラ対34の間で、記録紙Pの撓みが生じたときに、用紙ガイド対39の狭い空間で撓んだ記録紙Pが用紙搬送ローラ対の逃げ穴などへ記録紙Pの一部が入り込むことを防止している。
【0045】
ニップ解除手段は、カムまたはソレノイドなどを利用してニップの圧着および解除を行い、第1の用紙搬送ローラ対33のニップを解除可能な機能を備えている。(不図示)
ジャムをした記録紙Pが、折れやしわが発生したときに、複数の用紙搬送ローラ対でニップして搬送すると記録紙Pの破れやちぎれが起きるために、用紙搬送ローラ対のニップを解除することで記録紙Pの破損の防止をすることが可能となる。
【0046】
用紙搬送装置30は、搬送ジャムをした記録紙Pの排除を可能とするために、図2の一点鎖線LSより用紙搬送方向の下流側が画像形成装置GHから引き出し可能なユニット構造をなしている。
【0047】
図3は用紙ガイド対39に設けられた第1の用紙搬送ローラ対33の逃げ穴と搬送可能な記録紙Pの最小幅との関係を表す。
【0048】
搬送面に沿って搬送方向に垂直方向の第1の用紙搬送ローラ対33の逃げ穴の幅L1は、搬送可能な記録紙Pの最小幅Pnより広く、かつ搬送可能な最小幅の記録紙Pの全域が第1の用紙搬送ローラ対33の逃げ穴の幅L1の内側を通過する構造となっている。
【0049】
用紙搬送ローラ対33の逃げ穴の幅L1より小さい通紙可能な記録紙Pの紙種幅は1種類とは限らない。
【0050】
記録紙Pが用紙搬送ローラ対33の逃げ穴の幅より小さいということは、用紙ガイド対39で導きながら搬送している記録紙Pの先端部や後端部、さらには撓んだ記録紙Pの中間部が用紙搬送ローラ対33の逃げ穴に入り込むことが想定され、このようなジャムが発生した場合に、後述する用紙搬送ローラ対33を搬送方向とは逆の方向に回転させることで逃げ穴に入り込んだ記録紙Pを引き出すことが可能となる。
【0051】
図4は用紙ガイド対39に設けられた第1の用紙搬送ローラ対33の逃げ穴と搬送可能な記録紙Pの端部の角部の通過位置との関係を表す。
【0052】
搬送可能な記録紙Pの用紙サイズは、図3の説明で述べた最小幅Pnの記録紙Pを含め複数種類あり、その中の一つ以上の種類の記録紙Pの搬送方向端部の角部C1およびC2は、第1の用紙搬送ローラ対33の逃げ穴の上を通過する構造となっている。
【0053】
搬送する記録紙Pは、記録紙Pの全面が用紙ガイド対39に均一に当接した状態とは限らず、浮きやねじれが生じており、記録紙Pの搬送方向端部の角部が用紙搬送ローラ対33の逃げ穴の上を通過するときに、記録紙Pの一部が用紙搬送ローラ対33の逃げ穴に入り込むことが発生する。
【0054】
このようなジャムが発生した場合に、記録紙Pを後述する用紙搬送ローラ対33を搬送方向とは逆の方向に回転させることで逃げ穴に入り込んだ記録紙Pを引き出すことが可能となる。
【0055】
図3および図4の第1の用紙搬送ローラ対33は、金属などの軸と記録紙Pを挟持する主にゴムなどの弾性材料を三分割した構成例を示しているが、記録紙Pを挟持する部位が分割していないものや三分割以外のものでも良い。
(画像形成装置の電気的構成)
図5は、画像形成装置の電気的構成を示す回路ブロック図である。
【0056】
画像形成装置GHは、CPU100、RAM110、ROM120、画像形成部10、給紙部20、用紙搬送装置30、用紙検知部38、表示操作部300を備えている。
【0057】
CPU100は、画像形成装置GHの動作全体を制御するCPUであり、画像形成部10、給紙部20、用紙搬送装置30、用紙検知部38、表示操作部300を総合的に制御する。
【0058】
また、CPU100は本発明の制御手段として機能する。
【0059】
RAM110は、プログラムの実行中に各種データを一時的に記憶するためのワークメモリと各種設定情報を格納する不揮発性メモリである。
【0060】
ROM120は、CPU100が実行するプログラムを記憶したメモリである。
【0061】
画像形成部10は、外部から取り込んだ画像データを基に、帯電、露光、現像、一次転写、二次転写、定着の各プロセスを経て、記録紙Pに画像を形成する。
【0062】
給紙部20は、各給紙トレイに積載する記録紙Pを一枚ずつ用紙搬送装置へ給紙する。
【0063】
用紙搬送装置30は、給紙部からの記録紙Pを二次転写部(2次転写ローラ9)、定着部を経て、外部へ排出し、本発明に係わる第1の用紙搬送ローラ対33を駆動する駆動モータM1、第2の用紙搬送ローラ対34を駆動する駆動モータM2を備えている。
【0064】
駆動モータM1および駆動モータM2は、本発明の駆動手段として機能する。
【0065】
用紙検知部38は、記録紙Pの有無を検知する用紙検知手段である第1の検知センサPS1、第2の検知センサPS2および第3の検知センサPS3を備え、ジャム検知手段として機能する。
【0066】
ここからは、記録紙Pの搬送ジャムが発生したときに、搬送路上で蛇腹状態の記録紙Pや用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだ記録紙Pなどを適切な位置へ搬送することを目的とした本発明の詳細について説明する。
【0067】
図6は、第1の検知センサPS1が記録紙Pを検知してから第3の検知センサPS3を抜け出るまでの記録紙Pの搬送ジャムの検知フローの一例を表している。
【0068】
CPU100は、搬送する記録紙Pの先端辺をそれぞれの検知センサが検知してから、それぞれの検知センサが記録紙Pの後端辺を検知するまでの時間と記録紙Pの搬送速度を基に、搬送する記録紙Pの搬送方向の長さとそれぞれの検知センサ間の距離から換算した記録紙Pの到達予定時刻および通過完了予定時刻と、それぞれの検知センサの記録紙Pの到達時刻および通過完了時刻との差異でジャムか否かを判定する。
【0069】
ステップ110にて、第1の検知センサPS1(以下PS1という)で記録紙Pの先端辺を検知したが、記録紙Pの後端辺がPS1を抜けるまでの時刻を判定している。
【0070】
通過完了予定時刻に比べて通過完了時刻が遅いと判定(YES)した場合、第1の用紙搬送ローラ対33で記録紙Pがスリップしたジャム状態と判定できる。
【0071】
記録紙Pの先端辺を検知してから後端辺を検知するまでの予定時間が経過し、記録紙Pの先端辺を検知してから後端辺を検知するまでの予定時間に係数Kを掛け合わせた時間の経過時刻までに後端辺を検知した場合に遅れの判定として設定されている。この係数KはRAM110の不揮発性メモリに格納され、初期値1.5とし、表示操作部300から変更することが可能となっている。
【0072】
以下、遅れて到着および遅れて通過の判定は、予定時間に係数Kを乗じて判定する。
【0073】
ステップ120にて、PS1が記録紙Pの先端辺を検知したが、通過完了の予定の時間が経過しても記録紙Pの後端がPS1を通過しないかを判定している。
【0074】
判定がYESの場合、第1の用紙搬送ローラ対33で記録紙Pをニップされたままのジャム状態と判定できる。
【0075】
記録紙Pの先端辺を検知してから後端辺を検知するまでの予定時間に係数Kを掛け合わせた時間が経過しても後端辺が検知されない場合を通過しないと判定する。
【0076】
以下、通過しないもしくは到達しないは、予定時間に係数Kを乗じて判定する。
【0077】
ステップ130にて、記録紙Pの先端辺が第2の検知センサPS2(以下PS2という)を通過してから用紙先端辺が第3の検知センサPS3(以下PS3という)に到達した時刻の判定をしている。PS3に遅れて到達した(YES)と判定した場合、記録紙Pの先端辺はPS3に到達したが、第2の用紙搬送ローラ対34で記録紙Pの搬送がスリップしたジャム状態と判定できる。
【0078】
ステップ140にて、記録紙Pの先端辺が第2の検知センサPS2を通過してから第3の検知センサPS3に用紙先端辺の到達の状態を判定している。PS3に到達しない(YES)と判定した場合、記録紙Pの先端辺はPS2とPS3の間で止まったジャム状態と判定できる。
【0079】
ステップ150にて、PS2が記録紙Pの先端辺を検知したが、記録紙Pの後端辺がPS1を予定の時刻に通過しないかを判定している。判定がYESの場合、記録紙PはPS2とPS1の間に止まったジャム状態と判定できる。
【0080】
ステップ160にて、PS3が記録紙Pの先端辺を検知したが、記録紙Pの後端辺がPS1を予定の時刻に通過しないかを判定している。判定がYESの場合、記録紙PはPS3とPS1の間に止まったジャム状態と判定できる。
【0081】
このように第1の検知センサPS1が記録紙Pを検知してから第3の検知センサPS3を抜け出るまでの各検知センサでの記録紙Pの搬送状態で記録紙Pの搬送ジャムを検知することができ、後述する用紙搬送ローラ対の駆動制御フローのJAM検知判定(図7のS210、図8のS410、図10のS610)として機能する。
【0082】
図7は、前述のPS1センサが記録紙Pの先端辺を検知してからジャム検知判定をした時に、ジャムした記録紙Pを搬送方向とは逆の方向に搬送し、その後搬送方向へ搬送し、ジャムした記録紙Pを排除可能な場所へ移動するための用紙搬送ローラ対の駆動制御フローを表している。
【0083】
ステップ210でジャムの検知の有無を判定し、ジャムと判定したときに次へ進む。
【0084】
ステップ220で第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34の回転を停止する。
【0085】
ステップ230で、第1の用紙搬送ローラ対33を搬送方向とは逆の方向に回転させる。
【0086】
ステップ240で、第1の用紙搬送ローラ対33を第1の所定時間である逆転時間タイマT1をスタートする。ステップ250で逆転時間タイマT1が経過したか判定し、所定の時間が経過した後、ステップ260にて第1の用紙搬送ローラ対33の回転を停止する。
【0087】
第1の所定時間である逆転時間タイマT1は、少なくともジャムをした記録紙Pが撓んで用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだ記録紙Pを逃げ穴から引き出す時間が設定されている。
【0088】
この逆転時間タイマT1は初期値として約100msがRAM110の不揮発性メモリに格納してあり、第1の用紙搬送ローラ対33の搬送方向とは逆の方向への搬送速度(700mm/秒)から記録紙Pの送り量は約70mmとし、表示操作部300から第1の所定時間は変更することが可能となっている。
【0089】
ステップ270で、図2で説明した画像形成装置GHに固定された用紙搬送装置30は、用紙搬送装置の一部が引き出し可能となっており、ジャムした記録紙Pが固定されたユニット部と引き出し可能なユニット部の境界を跨っているかの判定を行う。これは、センサPS1が記録紙P有りと検知している場合に記録紙Pが跨っていると判定する。
【0090】
記録紙Pが跨った状態のまま引き出し可能なユニット部を抜き出すと、ジャムした記録紙Pがちぎれて、ジャムした記録紙Pの排除がさらに困難となる。
【0091】
ステップ270がYESの場合、ステップ280で第2の用紙搬送ローラ対34を正転させ、記録紙Pを搬送方向に搬送する。
【0092】
ステップ290で第2の所定時間である正転時間タイマT2のカウントをスタートする。
【0093】
ステップ300で正転時間タイマT2が目標値に達したかを判定し、判定がYESの場合、ステップ310で第2の用紙搬送ローラ対34を停止する。
【0094】
第2の所定時間である正転時間タイマT2は、初期値として約400msがRAM110の不揮発性メモリに格納してあり、第2の用紙搬送ローラ対34の搬送方向へのジャム処理時の搬送速度(700mm/秒)から記録紙Pの送り量は約280mmとし、表示操作部300から第2の所定時間は変更することが可能となっている。
【0095】
このようにジャムした記録紙Pは、第1の用紙搬送ローラ対33を搬送方向とは逆の方向へ回転させ、記録紙Pを上流側へ移動した後に、第2の用紙搬送ローラ対34を搬送方向へ回転させることで、用紙搬送装置の引き出し可能なユニット部と固定されたユニット部との境界から移動され、排除可能が容易な状態にすることが可能である。
(第2の実施の形態)
前述した画像形成装置の機械的構成、画像形成装置の電気的構成、および図6で示す第1の検知センサPS1が記録紙Pを検知してから第3の検知センサPS3を抜け出るまでの記録紙Pの搬送ジャムの検知フローに関しては共通であり、説明を省略する。
【0096】
図8は、ジャムした記録紙Pが薄紙と称されている坪量105g/平方メートル未満の場合を考慮し、第1の用紙搬送ローラ対33にニップされた状態のジャムした記録紙Pから撓みを取り除き、ジャムした記録紙Pを排除可能な場所へ移動するための用紙搬送ローラ対の駆動制御フローを表している。
【0097】
また、第1の実施の形態でおこなう駆動制御では、第1の用紙搬送ローラ対33が記録紙Pをニップし、かつ第1の用紙搬送ローラ対33を回転させずに第2の用紙搬送ローラ対34を用紙搬送方向に回転するために、記録紙Pへの引っ張り負荷が大きくなることによる記録紙Pの破損が考えられ、これを回避した制御を行う。
【0098】
なお、図7と共通の制御の説明は簡略化して行う。
【0099】
ステップ410でジャムの検知の有無を判定し、ジャムと判定したときに次へ進む。
【0100】
ステップ420で第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34の回転を停止する。
【0101】
ステップ430で、第1の用紙搬送ローラ対33を搬送方向とは逆の方向に回転させる。
【0102】
ステップ440で、第1の用紙搬送ローラ対33を第1の所定時間である逆転時間タイマT1をスタートする。ステップ450で逆転時間タイマT1が経過したか判定し、所定の時間が経過した後、ステップ460にて第1の用紙搬送ローラ対33の回転を停止する。
【0103】
第1の所定時間である逆転時間タイマT1は、少なくともジャムをした記録紙Pが撓んで用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだ記録紙Pを逃げ穴から引き出す時間が設定されている。
【0104】
ステップ470で、ジャムした記録紙Pが用紙搬送装置の固定されたユニット部と引き出し可能なユニット部の境界を跨っているかの判定を行う。これは、センサPS1が記録紙P有りと検知している場合に記録紙Pが跨っていると判定する。
【0105】
ステップ470がYESの場合、ステップ480でジャムをしている記録紙Pの坪量が105g/平方メートル以上かの判定を行う。
【0106】
給紙部20の給紙カセット21内に収容された記録紙Pの坪量の情報は、RAM110の不揮発性メモリに保存されており、給紙ローラ22により給紙され、用紙搬送装置30で搬送されている記録紙Pの坪量が判定可能となっている。
【0107】
ジャムした記録紙Pの坪量が105g/平方メートル未満の場合、ステップ490で第1の用紙搬送ローラ対33のニップを解除する。
【0108】
ステップ500で、第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34を正転させ、記録紙Pを搬送方向に搬送する。
【0109】
ステップ510で第2の所定時間である正転時間タイマT2のカウントをスタートする。
【0110】
ステップ520で正転時間タイマT2が目標値に達したかを判定し、判定がYESの場合、ステップ530で第2の用紙搬送ローラ対34の回転を停止する。
【0111】
このようにジャムした記録紙Pの紙種が薄紙の場合、第1の用紙搬送ローラ対33のニップを解除して、第2の用紙搬送ローラ対34で搬送することで、記録紙Pのダメージを軽減して、用紙搬送装置の引き出し可能なユニット部と固定されたユニット部との境界から移動され、排除可能が容易な状態となる。
(第3の実施の形態)
前述した画像形成装置の機械的構成、画像形成装置の電気的構成、および図6で示す第1の検知センサPS1が記録紙Pを検知してから第3の検知センサPS3を抜け出るまでの記録紙Pの搬送ジャムの検知フローに関しては共通であり、説明を省略する。
【0112】
図9はジャムを検知するPS1、PS2およびPS3に加えて、用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだジャムの検出に特化した第4の検知センサPS4を第1の用紙搬送ローラ対33の近傍に備えた例を表している。
【0113】
第4の検知センサPS4は、第2の用紙検知手段として機能する。
【0114】
また、図9は搬送する記録紙Pが用紙搬送ローラ対の逃げ穴に潜り込んだジャム状態の一つの例を表している。
【0115】
図10は、第2の用紙検知手段である第4の検知センサPS4(以下PS4という)を利用し、用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだ記録紙Pを引き出し、第1の用紙搬送ローラ対33と第2の用紙搬送ローラ対34の間で撓んだ状態のジャムした記録紙Pから撓みを取り除き、ジャムした記録紙Pを排除可能な場所へ移動するための用紙搬送ローラ対の駆動制御フローを表している。
【0116】
なお、図7および図8と共通の制御の説明は簡略化して行う。
【0117】
ステップ610でジャムの検知の有無を判定し、ジャムと判定したときに次へ進む。
【0118】
ステップ620で第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34の回転を停止する。
【0119】
ステップ630で、用紙搬送ローラ対の逃げ穴に記録紙Pが入り込んだか否かを検知センサPS4の検知状態から判定し、検知センサPS4がYESの場合、ステップ640へ進む。
【0120】
ステップ640で、第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34を搬送方向とは逆の方向に回転させ、ステップ650でPS4がジャムした記録紙Pが抜け出たことを検知したときに、ステップ660で第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34の回転を停止する。
【0121】
ステップ670で、ジャムした記録紙Pが用紙搬送装置の固定されたユニット部と引き出し可能なユニット部の境界を跨っているかの判定を行う。これは、センサPS1が記録紙P有りと検知している場合に記録紙Pが跨っていると判定する。
【0122】
ステップ670がYESの場合、ステップ680でジャムをしている記録紙Pの坪量が105g/平方メートル以上かの判定を行う。
【0123】
記録紙Pの坪量が105g/平方メートル未満の場合、ステップ690で第1の用紙搬送ローラ対33のニップを解除する。
【0124】
ステップ700で、第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34を正転させ、記録紙Pを搬送方向に搬送する。
【0125】
ステップ710で第2の所定時間である正転時間タイマT2のカウントをスタートする。
【0126】
ステップ720で正転時間タイマT2が目標値に達したかを判定し、判定がYESの場合、ステップ730で第2の用紙搬送ローラ対34の回転を停止する。
【0127】
このように、用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだジャムの検出に特化した第4の検知センサPS4を設け、用紙搬送ローラ対を搬送方向とは逆の方向に駆動することで、逃げ穴に入り込んだジャムした記録紙Pを確実に引き出し、その後排除可能な状態に移動することができる。
【0128】
以上のように、第1の用紙搬送ローラ対33および第2の用紙搬送ローラ対34で記録紙Pを搬送する画像形成装置において、記録紙Pのジャムが発生したときに、第1の所定時間が経過するまで第1の用紙搬送ローラ対を搬送方向とは逆の方向に回転するよう駆動制御し、ジャムした記録紙Pを上流側へ搬送し、その後搬送方向へ第2の所定時間が経過するまで搬送することで、ジャムした記録紙Pを排除可能な位置へ移動することができる。
【0129】
用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだ記録紙Pは、逃げ穴に入り込んだ記録紙Pを引き出すまで第1の用紙搬送ローラ対33を搬送方向とは逆の方向に回転するように駆動制御し、記録紙Pを搬送路の上流側へ搬送し、用紙搬送ローラ対の逃げ穴に入り込んだ記録紙Pの部位を確実に引き出だし、記録紙Pが薄紙の場合は第1の用紙搬送ローラ対33のニップを解除して記録紙Pの破損を防いで、第2の用紙搬送ローラ対34を搬送方向へ回転するように駆動制御することで、ジャムした記録紙Pを排除可能な状態にすることができる。
【0130】
また、記録紙Pが薄紙以外の場合、第1の用紙搬送ローラ対33は記録紙Pをニップをニップした状態で、第2の用紙搬送ローラ対34および第1の用紙搬送ローラ対33を搬送方向へ回転するように駆動制御することで、ジャムした記録紙Pを排除可能な状態にすることができる。
【符号の説明】
【0131】
10 画像形成部
20 給紙部
30 用紙搬送装置
33 第1の用紙搬送ローラ対
34 第2の用紙搬送ローラ対
39 用紙ガイド対
100 CPU
110 RAM
120 ROM
GH 画像形成装置
P 記録紙
PS1 第1の検知センサ
PS2 第2の検知センサ
PS3 第3の検知センサ
PS4 第4の検知センサ
T1 第1の所定時間(逆転時間タイマ)
T2 第2の所定時間(正転時間タイマ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニップを形成する第1の用紙搬送ローラ対と、
前記第1の用紙搬送ローラ対の用紙搬送方向の下流に配置され、ニップを形成する第2の用紙搬送ローラ対と、
前記第1の用紙搬送ローラ対と前記第2の用紙搬送ローラ対を駆動する駆動手段と、
搬送路上の用紙を検知する少なくとも一つの用紙検知手段を有し、用紙の搬送ジャムを検知するジャム検知手段と、
を備え、
前記ジャム検知手段によって用紙の搬送ジャムを検知した場合において、前記第1の用紙搬送ローラ対を第1の所定時間が経過するまで用紙搬送方向とは逆の方向に回転するように駆動手段を制御する制御手段を有することを特徴とする用紙搬送装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記第2の用紙搬送ローラ対を前記第1の用紙搬送ローラ対より遅い速度で駆動することを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1の所定時間が経過するまで前記第1の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に回転するように駆動手段を制御した後、前記第1の用紙搬送ローラ対および前記第2の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向に回転するように駆動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記制御手段は、第1の所定時間が経過するまで前記第1の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に回転して停止するように駆動手段を制御した後、前記第2の用紙搬送ローラ対を第2の所定時間が経過するまで回転するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の用紙搬送装置。
【請求項5】
前記第1の用紙搬送ローラ対のニップを解除するニップ解除手段を有し、
前記制御手段は、前記第2の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向に回転させる場合、前記第1の用紙搬送ローラ対のニップを解除するようにニップ解除手段を制御することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項6】
前記第1の用紙搬送ローラ対の逃げ穴および第2の用紙搬送ローラ対の逃げ穴を備え、用紙の搬送面に沿った板状の用紙ガイド対を有し、
前記第1の用紙搬送ローラ対に対して上流側の該用紙ガイド対の前記逃げ穴の切り口および第2の用紙搬送ローラ対に対して上流側の該用紙ガイド対の前記逃げ穴の切り口が、搬送面に対して下流方向に向かって離れる方向に曲げがなされた構造であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項7】
前記用紙ガイド対は、前記第1の用紙搬送ローラ対と前記第2の用紙搬送ローラ対との間に、搬送する用紙が撓むことができる空間を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項8】
前記用紙ガイド対の前記第1の用紙搬送ローラ対の逃げ穴の幅は、搬送可能な用紙の最小幅より広いことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項9】
前記用紙ガイド対の前記第1の用紙搬送ローラ対の逃げ穴は、搬送する用紙の端部の角部が通過する位置に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項10】
前記第1の用紙搬送ローラ対の前記逃げ穴の近傍に第2の用紙検知手段を備え、該第2の用紙検知手段が用紙を検知した場合、前記制御手段は前記第1の用紙搬送ローラ対および前記第2の用紙搬送ローラ対を用紙搬送方向とは逆の方向に前記第2の用紙検知手段が用紙を検知しなくなるまで回転するよう前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の用紙搬送装置と、該用紙搬送装置から給紙された用紙に画像形成をする画像形成部を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−219207(P2011−219207A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88503(P2010−88503)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】