説明

画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラム

【課題】消費電力を抑えた画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】可搬性記憶媒体が装着されると、可搬性記憶媒体内の情報を読み取る読取手段と、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別する判別手段と、該当する機能ブロックだけを個別に電源制御する制御手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、グローバルなエコ活動に対応した複合機の省エネ発明が多くなされている。
また、ネットワーク上のPC(Personal Computer)と接続することにより印刷やスキャン蓄積をするだけでなく、その利便性からUSB(Universal Serial Bus)メモリなどのメディアに蓄積された文書の印刷やメディアへのスキャンデータの蓄積が利用されている。
上述の省エネ発明としては、一定時間複合機を使用する操作がなされない場合には消費電流の大きなユニットの電源をOFFし、必要最小限だけ通電する技術が考えられ既に知られている。
【0003】
この種の技術が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の発明は、オペレータが使用するモードにすばやく移行し、かつ消費電力を抑えることを目的とする発明であり、同文献には、スリープモードに移行する直前に設定されていた動作モードを選択したり、USBメモリ内のデータ種別、動作モードに応じて、表示画面をそのモードにあったものを選択し表示したり、使用しないデバイスの給電を行わない構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の画像処理装置では、タイマー制御で省エネモードへの再移行を行っているため、使用頻度が高い場合には省エネモードに移行する前に、次の操作をされたりして結局省エネモードに移行しなかったりして省エネ効果が得られず、また外部メモリを使用しても詳細な動作モード設定などは操作部などの装置で行うことしかできず、動作させるまでの間の操作パネルの操作時間だけ待機電力を消費してしまう問題があった。
【0005】
また、特許文献1に記載の発明は、しかし、操作パネルで操作しているときの待機電力は従来技術とほとんど変わらず、また再度省エネモードに移行するのは従来技術と同じなため、省エネ効果はほとんど期待できないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、消費電力を抑えた画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、可搬性記憶媒体が装着されると、該可搬性記憶媒体内の情報を読み取る読取手段と、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別する判別手段と、該当する機能ブロックだけを個別に電源制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記制御手段は、前記可搬性記憶媒体が省電力中に装着されると、表示手段を通常動作時より低い電力で画面表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記可搬性記憶媒体内のファイルを検索するファイル検索手段と、前記ファイルの一覧表示を行う一覧表示手段と、を備え、前記制御手段は、複数の定義ファイルから選択することを特徴とする。
ここで、「定義ファイル」とは、機能ブロックごとに制御する項目があり、その設定の一覧が入ったファイルを意味する。定義ファイルに複数の機能ブロックの設定がある場合もあり、一つだけの場合もある(一つだけ有効とし、その他は無効と設定することである。)。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記可搬性記憶媒体内の複数の定義ファイルを検索する定義ファイル検索手段と、複数のファイルと複数の定義ファイルとを組合せる組合せ手段と、を備え、前記制御手段は、該組合せ手段で作成された組合せを制御することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の発明において、前記定義ファイルを表示する表示手段と、前記定義ファイルの値を編集、変更する設定変更手段と、を備え、前記制御手段は、定義ファイルを画面表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか一項記載の発明において、省電力状態からの復帰要因を判別する要因判別手段と、電源制御動作を一定時間移行させない制御をするタイマー制御手段と、を備え、前記制御手段は、省電力復帰キーで復帰しても一定時間前記可搬性記憶媒体を検知することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、原稿をセットされたことを検知する検知手段と、該検知手段に応じ、シーケンスを変更する変更手段と、を備え、前記制御手段は、前記可搬性記憶媒体の検知前後で原稿セット、圧板開閉を検知した場合にはスキャナモードを行うことを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、請求項1から7の何れか一項記載の発明において、描画データと画面サイズの比率から、描画を拡大縮小するか否かを判別する判別手段と、段階的に描画の細かさ、自由度を調整する調整手段と、を備え、前記制御手段は、初めのメニューはキャラクタから拡大表示し、メニューが深くなる場合にはアニメーション描画で細かく表示させることを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、可搬性記憶媒体が装着されると、該可搬性記憶媒体内の情報を読み取り、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別し、該当する機能ブロックだけを個別に電源制御することを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、コンピュータに、読取手段が、画像処理装置自体に可搬性記憶媒体が装着されると、該可搬性記憶媒体内の情報を読み取る手順、判別手段が、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別する手順、該当する機能ブロックだけを個別に電源制御する手順、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、画像処理装置に接続された可搬性記憶媒体内の文書と動作設定に基づき、低電力用の画面表示だけ行い、詳細な動作モード設定でも、すばやくかつ画像処理装置で必要な部位だけを順番に給電のON、OFF制御をしていくことで、使用頻度の高い装置でも必要最小限の消費電力に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る画像処理装置の全体ブロック図の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る画像処理装置の電源制御ごとのブロック構成図の一例である。
【図3】図1に示した画像処理装置の具体的な定義ファイル作成フローとオペパネ制御部の制御フローについて説明する図である。
【図4】USBメモリ内のディレクトリ構成について具体的に説明するための説明図である。
【図5】図1に示した画像処理装置の具体的な動作モードと省エネ効果について説明するための図である。
【図6】図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの一例である。
【図7】図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの他の一例である。
【図8】図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの他の一例である。
【図9】図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<概 要>
本発明に係る画像処理装置は、具体的には、省電力状態にある画像処理装置について可搬性記憶媒体内のデータをプリント印刷などする処理に際して、以下の特徴を有する。要するに、本発明は、可搬性記憶媒体の情報を使って、省電力から復帰して動作する際、ユニット電源のON、OFF制御を極力電力がアップしないように制御することが特徴になっている。
【0020】
<画像処理装置全体の構成>
次に本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
本実施の形態では、可搬性記憶媒体がUSBメモリの場合で説明する。
図1に本発明に係る画像処理装置の全体ブロック図の一例を示す。
画像処理装置は、スキャナで読み込んだイメージデータをプロッタ部(図示せず)で印刷する機能ブロックを有する。画像処理装置は、ネットワーク、USBデバイスI/Fからのプリントデータをプリント(印刷)したり、スキャナ部で読み込まれたイメージデータからイメージファイルを生成し、ストレージやネットワークにイメージデータを送ったりする。
【0021】
画像処理装置は、スキャナで読み込んだデータを電話回線網に送出したり、電話回線から受信するイメージデータをプリントアウトしたりするFAX機能ブロックも有している。画像処理装置は、ネットワーク、USBに接続するPCからのFAX動作も行える。
【0022】
画像処理装置は、画像データの処理を行う制御手段としてのメインMPU(Micro Processing Unit:1a)と、プロッタスキャナエンジンを制御するエンジンMPU(1b)とが主要な制御を行う。これらメインMPU(1a)、エンジンMPU(1b)は、通信ポートにて接続し、全体の制御を行っている。
【0023】
これらMPU1a、1bは、それぞれに、プログラムを格納するFROM1,2(2a,2b)、プログラム動作、データハンドリングのためのDRAM(Dynamic Random Access Memory)1,2(3a,3b)を持つ。メインMPU(1a)は、設定データ格納のため電池(4b)で電源OFF時も記憶保持するSRAM(4a)も装備している。
【0024】
画像処理装置における、装置外とのコミュニケーションを行う部分(通信部)は、通信制御部(6)を介してメインMPU(1a)バスに接続している。
メインMPU(1a)と通信部とは、それぞれのデータを蓄積しておく画像データストレージ(5a)、及び通信データストレージ(5b)を装備している。これらは大容量HDD(Hard Disc Drive)などである。
【0025】
スキャナ機能ブロックのためメインMPU(1a)側には画像処理制御部1(7a)があり、エンジンMPU(1b)側にはスキャナ(8)、及びスキャナ制御部(8a,8b)がある。これら1a、1b、7a、8a、8bは高速な専用バスにて接続されている。
本画像処理装置におけるレーザーへの書き込みデータは同様に、メインMPU(1a)側には画像処理制御部2(7b)があり、エンジンMPU(1b)側にはレーザー、レーザー制御部(9a,9b)があり、これらもスキャナとは別の高速専用バスにて接続している。
【0026】
画像処理制御部1,2は装置のデフォルト設定で必要なロジックとし、デフォルト以外のプリンタ言語、解像度、ファイル変換などの処理をする制御部は画像処理制御部3(7c)として切り出すこととする。
エンジンMPU(1b)側にはその他に、定着ユニット周辺、トナー制御などのプロッタI/O、プロッタ制御部(10a,10b)モーターやクラッチ、センサーとそれを制御するI/O制御部1(11a,11b,11c)がある。
画像処理装置へのAC電源入力は、電源コード(19a)を介して電源制御回路(19b)へ供給される。AC電源から生成するHighPowerVoltage(HPV)ユニットと定着ユニット(19c)とが接続しており、装置全体へ直流電源を供給する直流電源生成部(20)も装備されている。
I/O制御部1(11c)には、画像処理装置に接続するオプションユニットである、AutoDocumentFeeder(ADF)、給紙バンク(バンク)、両面ユニット、ソートやステップル止めを行うフィニッシャ(12a,12b,12c,12d)が接続される。
【0027】
通信部には、操作部、外部接続ケーブルが接続されている。
アナログ電話回線網と接続するFAX部は、アナログ回線I/F、及びFAXモデム(13a,13b)で構成される。
画像処理装置とネットワーク網との接続はLANI/F(14)を介して行われる。ネットワークのハンドシェイクなどは通信制御部(6)が行うものである。制御部に接続されるUSBデバイス、USBホストはUSBPHY(15a)に接続する。
制御部と離れた場所に位置することが一般的な操作部(点線枠内)はUSBPHY(15a)に縦属接続するUSBHUB(15b)を介して、メインMPU(1a)、及び通信制御部(6)と接続している。USBHUB(15b)は、USBメモリを装着できるUSBHOSTI/Fを有している。
【0028】
操作部の制御は、読取手段としてのオペレーションパネル(以下、オペパネと表記する。)制御部(18)で行われる。操作画面であるTP(Touch Panel:タッチパネル:16a)付き画面の一覧表示手段としてのLCD(Liqud Crystal Digital:16b)がある。LCD(16b)はvideoメモリを内蔵し、制御回路と一体型で、本願発明の画像処理装置で使用する低dotのCG(Character Generator)ROM(16c)も内蔵している。オペパネ制御部(18)によりLCD(16b)に表示される。
【0029】
オペパネ制御部(18)は、キーSW(スイッチ)やLED(16d)のスキャン、ON、OFF制御も行っており、スピーカーや圧電ブザーなどの音声再生やマイク(17a)は音声処理部(17b)を介して接続されている。オペパネ制御部(18)はファイル検索手段及び定義ファイル検索手段としての機能ブロックを有し、USBHUB(15b)経由でUSB H2をファイル検索する。
また、オペパネ制御部(18)は、シーケンスを変更する変更手段としての機能ブロックを有しており、FROM(2c)にある、後述する図6に示す処理フローの動作を行う。そのフローの中の判断箇所である。
【0030】
また、オペパネ制御部(18)は、描画データと画面サイズの比率から、描画を拡大縮小するか否かを判別する判別手段としての機能ブロックを有しており、オペパネ制御部(18)がFROM3(2c)にある演算方法に従い演算する。例えば、LCD画面縦寸法を、表示する文字などが占める領域の縦寸法で割り算し、同様にLCD画面横寸法を領域の横寸法で割り算し、両者の小さい方の数を、1以下の場合は縮小し、予め決められた値より大きかったら拡大する。
また、オペパネ制御部(18)は、調整手段としての機能ブロックを有しており、FROM3(2c)にある演算方法に従い演算する。表示する文字などが変わるたびにこの演算を実施し、拡大縮小を実施する。そのとき、表示ごとに切り替える場合や、例えば次の表示内容の拡大縮小比率に前画面を拡大縮小し、その後画面を切り替えたり、次の表示内容は前の拡大縮小比率で表示し、その後次の拡大縮小比率に、徐々に切り替えたりするなどが挙げられる。これらは表示する画面の大きさ、場合のメニュー表示について予め決めておいてもよい。
【0031】
本発明の画像処理装置としては、boot(ブート:起動、立ち上げ)と本発明の動作を行えるプログラムを格納するFROM(Flash ROM)3(2c)と、グラフィック制御やそのイメージデータはFROM4(2d)とに分割する。オペパネ制御部(18)が動作するRAMは内蔵するものとし、グラフィック処理や大画面描画に必要なワークメモリはDRAM3(3c)を使用するものとする。
本発明の画像処理装置の構成としては、操作部に直流電源生成部(20)を制御したり、I/O制御部1(11c)をスルーして得られるセンサー情報を読み取ったりするため、個別に電源制御する制御手段としてのI/O制御部2(11d)を有している。
【0032】
ここで、本発明の画像処理装置は、設定変更手段を有する。
オペパネ制御部(18)がFROM3(2c)からロードし、LCD(16b)に表示し、入力のためのTP(16a)の押下情報を取得する。オペレータに、項目一覧とその項目の値とを表示し、オペレータが値を選択したら、入力画面を表示させる。例えばサイズで、定義ファイルがB4だった場合、オペレータが”B4“を押下すると、上下矢印キーとその操作により、A3,A4、A5、B5と順番に切り替わる画面があり、その画面が設定変更手段である。
【0033】
<具体的な画像処理装置全体の電源制御ごとの構成>
図2は、本発明に係る画像処理装置の電源制御ごとのブロック構成図の一例である。
画像処理装置は、コピー、プリンタ、スキャナ、FAXの機能を動作するものである。本発明に係る画像処理装置は、省電力状態にある装置を可搬性記憶媒体としてのUSB起動した場合の発明である。
コピー動作、FAX受信についてはプリンタ、スキャナ動作の組合せ、拡張の動作で実現する。説明としては、まずはプリント動作、スキャナ動作、FAX送信について説明する。
プリント印刷、スキャナ読み取り、FAX送信において、その機能を達成するための図1のブロックを電力消費の面からも鑑みて、図2の2点鎖線で囲まれたブロック郡に分けることとする。このわけ方は一例にすぎず、同じASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)内での多電源化による実現や、画像処理装置の形態によりいろいろな組合せがある。
【0034】
尚、図2では機能面と消費電力削減効果が見えやすい部位として、A部〜J部までに分割している。
これらA部〜J部は表4以降の説明で詳細を述べる。
図3は、図1に示した画像処理装置の具体的な定義ファイル作成フローとオペパネ制御部の制御フローについて説明する図である。
図4は、USBメモリ内のディレクトリ構成について具体的に説明するための説明図である。
表1は、具体的な定義ファイルの定義値の一覧について説明する表である。
【0035】
<動 作 1>
図1、2を参照して画像処理装置の動作の一例を説明する。
まず、USBメモリに画像処理装置のプリント印刷、スキャナ読み取り、FAX送信機能を実現するために必要な、各種の機能ブロックの設定を格納する方法である。
PCからプリント印刷やPC−FAX送信動作を行う場合に設定する値や、PCへのTWAIN(トウェイン:スキャナを操作するための統一規格)読み込みや装置の画面操作によるスキャナ転送などの場合の設定する値は、本発明のPCドライバーソフトを準備し、同じ操作を実施してもらうことで設定値を取得できるようにする。
【0036】
この設定値を上述の機能ブロックの動作を行うための文書データに対する定義ファイルと呼ぶ。
図3(a)に示した処理フロー(定義ファイル生成手順)について説明する。
上述のPCドライバを起動し(ステップS1)、上述の文書データを選択して、プリント印刷やPC−FAX送信の設定を入力し(ステップS2)、ドライバ画面のOKボタンを押し下げる(ステップS3)。
この動作は通常のプリント印刷やPC−FAX送信を即時に行う手順と全く同じである。本発明に係る画像処理装置のドライバーソフトは、オペレータ設定から得られた設定値を定義ファイルとして生成する(ステップS4)。
次にデータを格納する文書ファイルを保存する、USB内のディレクトリを選択し(ステップS5)、文書データを指定されたディレクトリに格納する(ステップS6)。
このときドライバは生成された定義ファイルをPCのテンポラリからUSBメモリのルートディレクトリに移動する(これは起動時の動作を簡単にするためルートに置くものである。:ステップS7)。
【0037】
ここで、USBメモリ内のファイル、ディレクトリ構成の一例を図4に示す。
オペレータがUSBの中には“PRINT”と“FAX”、“SCAN”というディレクトリに分かれており、“PRINT”と "SCAN"のサブディレクトリには"文書"、"図"、"表"などのサブディレクトリ、"会議"、"報告書などのサブディレクトリがある。
上記PCからの発明動作で、ある表のプリント印刷したいデータをUSB:¥PRINT¥表のディレクトリに格納した場合、定義ファイルはUSB:¥に格納するものである。
【0038】
定義ファイルは、一例としてテキスト形式のデータが入ったファイルで、表1に示す画像処理装置への設定内容を、各ヘッダーをつけて識別するようにしたものである。
【0039】
【表1】

【0040】
注記にあるように、上述の文書ファイル名に、例えば拡張子EIDと付してオペパネ制御部(18)から認識できるようにする。
別の方法としてはUSBのルートディレクトリに本発明に係る画像処理装置の動作を実行するプログラムを格納し、USBメモリが接続されると、USBイニシャライズ後あらかじめ決められたハンドシェイクにより、定義ファイルのデータをデータ転送する仕組みにしておけばオペパネ制御部(18)の処理部は簡単な構成で実現できるようにできる。
【0041】
また、定義ファイルにファイルのディレクトリ先も記載すれば、図4に示すようにオペレータがUSB内を複雑なディレクトリ構造にしていても該当するファイルに簡単に着くことができる。
【0042】
本発明に係る画像処理装置の動作を図3(b)の処理フロー(オペパネ制御部の動作)で説明する。
画像処理装置がタイマー設定などで一定時間操作が行われないときには省電力モードに移行するものとする。これは一般的な技術で実現されている既知機能である。省電力モードに移行すると本発明に係る画像処理装置の動作がスタートする。
ここで、タイマー設定は、オペパネ制御部(18)の内部にあるタイマー制御手段(18a)によって行われる。
オペパネ制御部(18)はUSBメモリが装着されると(ステップS11)、上述の動作で定義ファイルを読み込む(ステップS12)。
一例として定義ファイルでは、文書ファイルABC.docをプリント印刷する動作を示す。この動作を定義ファイルから読み取ったオペパネ制御部(18)はFROM3(2c)、CGROM(16c)を用いて、「文書ファイルABC.docをプリント印刷します。」とLCD(16b)上に描画し(ステップS13)、バックライトをOFFからONにする(ステップS14)。
【0043】
オペレータに「文書ファイルABC.docをプリント印刷します。」の文字が読み取れることになる。このときCGROMの容量をコストダウン等でより小さなものにする場合には低dotのキャラクタのみとなる。LCD画面のdot数との関係になるが、これらのdot数に差がある場合には画面に比べかなり小さな文字になってしまう場合がある。読み取れるサイズか否かは実際のdot数比によるが、オペパネ制御部(18)がCGROM(16c)のデータを読み込んで、CGROMのdot数の何倍かの大きさに拡大処理し、LCDに描画することで見にくさは回避できる(複雑な描画や請求項3以降の動作では、B部(FROM4、DRAM3)を起動させ、通常の動作画面と同じに、より複雑で、より繊細で、より綺麗な画面表示に移行する。)。
【0044】
次に発明の動作を取りやめたい仕組みとして処理から抜ける“EXIT”ボタンを描画し、タッチパネルで押下を検出できるようにしておき、一定時間待つルーチンを設ける(ステップS15、S16)。
一定時間が過ぎると、LCD、バックライトをONからOFFにし(ステップS17)、メインMPU(1a)に通知するために必要なブロックとしての通信制御部(6)を起動しにいく(ステップS18)。
オペパネ制御部(18)がメインMPU(1a)の動作を代行する仕組みを設ければ、比較的消費電力の高いメインMPU(1a)を起動しなくてもいいが、実施の形態としては、オペパネ制御部(18)は定義ファイルから解釈した設定をメインMPU(1a)に転送するとともに、メインMPU(1a)からの要求でUSBメモリ内のABC.docデータも転送するようにしている。
メインMPU(1a)は、通常動作時と同じように、ABC.doc文書の印刷を開始する。
オペパネ制御部(18)は、I/O制御部1、2(11d,11d)経由で画像処理装置のI/O状態を監視し、シーケンシャルに直流電源生成部(20)をON、OFFするものとする(ステップS19)。
プリント印刷が終了すると、各部をOFFやスリープモード、低電力モードに移行させ、スタートの省電力モードに戻ることになる(ステップS20、S21)。
【0045】
表2、3は、いくつかの設定例に基づいたプリント印刷、FAX送信のシーケンスをまとめたものである。
【0046】
【表2】

【0047】
【表3】

【0048】
これらは画像処理装置に対して予め一義的に定めたシーケンスをFROM3内に格納していてもよく、上述のようにメインMPUのブロックへの要求信号をトリガにするようにしてもいい。
【0049】
装着されるUSBメモリは、比較的装置の背面に位置するUSBPHY(15a)経由のUSB h1ではなく、よりオペレータに近い場所に位置する操作部に装備されたUSBHUB(15b)経由のUSB h2である。
【0050】
表4は、具体的なブロックごとの省電力時の状態の一覧について説明する表である。
【0051】
表4及び図1を参照して消費電力を下げる仕組みを説明する。
画像処理装置の各ブロックは、ネットワーク、電話回線網、PCとのUSB接続からの起動要求を受けられるだけの回路構成、ブロック構成を取っている。省電力モードにおける電力状態の例を表4に示す。
【0052】
【表4】

【0053】
アナログI/F(13a)は、電話回線網の交換機からの回線給電で動作できるものである。また電池(4b)でバックアップされたSRAM(4a)は、AC(Alternating Current:交流)からの電力供給とは切り離されている。省電力時の消費電力を極力落とした構成として、電源制御回路(2)、直流電源生成部(19b)、オペパネ制御部(18)、I/O制御部(2)、FROM(3)は活電状態とする。
【0054】
動作要求に対して比較的応答をよくしなければならないLANI/F(14)やUSBPHY(15a)は通常動作時よりは消費電力を抑えた“低電力待機”状態とする。比較的遅くていいFAXモデム(13b)や、画像処理をするメインCPUであるメインMPU(1a)やペリフェラルのFROM1(2a)、DRAM1(3a)は、低電力待機モードよりより低電力な、低電力スリープ状態にしておく。その他のブロックは全て電源OFF、すなわち消費電力を0Wにしておく。
【0055】
これらは、オペパネ制御部(18)の、USB装着に対する反応時間を遅くした場合には、さらに活電状態から一段低い消費電力にできる構成を取ることができるが、比較的反応時間が速い構成の一例である。
【0056】
電源OFFされたブロックについて定義ファイルに記載された設定値から必要、不必要を判断し、必要ならば必要なタイミングだけ活電させ、不必要ならば電源OFFしたままにする、シーケンシャルON、OFFを実行する。
メインCPU(1a)からの通知も行っているが、データ処理に関してはブロックからブロックまで例えばDMA転送されたエンド通知により、そのブロックが不必要になったと判断できる。
【0057】
また本発明に係る画像処理装置の動作について各ブロックの回路構成を盛り込み、ON、OFF許可信号を生成して、そのシーケンスをオペパネ制御部(18)またはメインMPU(1a)が監視してもよい。プリント印刷やADF動作などの場合には、印字する紙や通紙する原稿の位置情報をセンサーで読み取り、センサーを通過してからの時間で、不必要を判断してもよい。
【0058】
表2、3は、具体的なシーケンシャル電源ON、OFF推移について説明する表の一例である。
実施の形態としては動作モードごとにどのブロックを使用するのかをリストアップしておき、FROM3(2c)内にシーケンスとともに格納しているものとする。
メインMPU(1a)の動作の中でFROM1(2a)内にスケジューラーを設けて制御してもよい。
表4に示されるブロックは必要なときだけ、表2、3、及び後述する表5の、電源OFF(×)、スリープ状態や低電力待機状態(△)から活電状態(○)へ移行(×→○や△→○)する。電源OFF=×のブロックは直流電源生成部(20)をOFFからONに制御する。
【0059】
低電力待機や低電力スリープ=△のブロックはメインMPU(1a)経由やオペパネ制御部(18)が直接WAKEUP信号をアクティブにドライブする。
不必要になれば、その逆に移行させる。(○→×や○→△)。省電力時電源OFF=×のブロックは直流電源生成部(20)をONからOFFに制御する。
省電力時低電力待機や低電力スリープ=△のブロックはメインMPU(1a)経由やオペパネ制御部(18)が各ブロックを省電力モード移行可の通知をセットする。
上述の必要不必要を通知する信号により制御してもよく、表2、3のように定義ファイルで判別できる組合せについてテーブルを設けておき、テーブルに基づいて直流電源生成部を制御してもよい。
【0060】
ここで、組合せを行う組合せ手段について述べる。
オペパネ制御部(18)がFROM3(2c)からロードしLCD(16b)に表示する。すなわち、オペレータに、どのファイルをどの定義ファイルを用いるか入力を促す画面を表示する。選択された定義ファイルをオペパネ制御部(18)にあるスタックメモリに一時保存し、定義ファイルのFile=の部分を、選択されたファイル名にする機能ブロックを有する手段が組合せ手段である。
【0061】
請求項7の発明はスキャナ動作についてもシーケンシャル動作を行う場合であり、表5に示す。
【0062】
【表5】

【0063】
一定時間ADF(12a)やコンタクトガラスに原稿をセットするか否かを検出し検出があれば(Step2(ステップS2ではない)までで待機し、Step3へ移行する前)スキャン動作に必要なブロックを表5のシーケンスで上述と同様に制御するものである。
【0064】
図5及び表6は、図1に示した画像処理装置の具体的な動作モードと省エネ効果について説明するための図及び表である。
本願の画像処理装置の動作について省エネ効果を示したのが図5である。
図5において、横軸は省エネ移行段階(Step)を示し、縦軸は電力量(Wh)を示す。
プリント印刷において、PCL(Printer Control Language:ヒューレット・パッカード社開発)言語の文書データを設定画面で操作し、両面、オプション給紙カセット、オプション排紙トレイ(フィニッシャ:12d)を用いて行った場合である。
【0065】
【表6】

【0066】
下図の図はシーケンシャル動作のStepごとの消費電力を図示したものである。
ここで、本願発明の動作を行わない従来技術の画像処理装置では、オペレータ操作で起動し、省エネ移行タイマーがオーバーフローするまでは電源ONしっぱなしである。プリント動作が終われば若干の電力ダウンはあるが、図5の斜線部分の無効な電力を消費することになり、本願発明ではこの無効な電力も削減することができる。
【0067】
<動 作 2>
図6を参照して画像処理装置の動作を説明する。
図6は、図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの一例である。
USB装着が検出されると(ステップS21)、定義ファイルを読み込み(ステップS22)、定義ファイルが複数有るか否かを判断する(ステップS23)。
定義ファイルが複数あると判断した場合(ステップS23/Yes)は定義ファイル名を取得し(ステップ背宇24)、定義ファイルが複数ないと判断した場合(ステップS23/No)、ステップS30に進む。
ステップS30で定義ファイル名を取得すると、FROM3,CGROMのデータでファイル名一覧表示選択ボタン表示及び設定を行い(ステップS25)、LCDのバックライトをOFFからONに点灯する(ステップS26)。
ステップS26でLCDのバックライトがOFFからONにして点灯すると、exitボタンの押し下げが有るか否かを判断し(ステップS27)、押し下げが無いと判断した場合(ステップS27/No)、ファイル選択するか否かを判断し(ステップS28)、押し下げが有ると判断した場合(ステップS27/Yes)、終了する。
【0068】
ファイル選択する場合(ステップS28/Yes)、ステップS30に進み、ファイル選択しない場合(ステップS28/No)、タイムオーバーか否かを判断し(ステップS29)、タイムオーバーでないと判断した場合(ステップS29/No)、ステップS27に戻り、タイムオーバーであると判断した場合(ステップS29/Yes)、終了する。
【0069】
ステップS30では、FROM3、CGROMのデータで描画(描画例:ABC.docをプリント印刷します。)する。
描画後、LCDのバックライトをONからOFFにして消灯し(ステップS31)、必要なブロックを低電力から起動し(ステップS32)、必要なブロックの電源をシーケンシャルにON、OFFする(ステップS33)。
各部の動作推移を監視し(ステップS34)、動作が完了したか否かを判断し(ステップS35)、動作が完了していない場合(ステップS35/No)、ステップS33に戻り、動作が完了した場合(ステップS35/Yes)は終了する。
【0070】
<動 作 3>
図7を参照して画像処理装置の動作の他の一例を説明する。
図7は、図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの他の一例である。
USB装着が検出されると(ステップS41)、定義ファイルを読み込み(ステップS42)、定義ファイルが複数あるか否かを判断し(ステップS43)、定義ファイルが複数有ると判断した場合(ステップS43/Yes)、定義ファイルのファイル名を取得し(ステップS44)、定義ファイルが複数無いと判断した場合(ステップS43/No)、ステップS45に進む。
ステップS45では、文書ファイルが複数あるか否かを判断し、複数有ると判断した場合(ステップS45/Yes)、定義ファイルのファイル名を取得し(ステップS46)、ステップS52に進む。
ステップS46で定義ファイルのファイル名を取得すると、FROM3、CGROMのデータで定義、文書ファイル名一覧表示選択ボタン表示を設定し(ステップS47)、LCDのバックライトをOFFからONにして点灯させ(ステップS48)、exitボタンの押し下げが有るか否かを判断する(ステップS49)。
【0071】
exitボタンの押し下げが無いと判断した場合(ステップS49/No)、ファイル選択するか否かを判断し(ステップS50)、exitボタンの押し下げが有ると判断した場合(ステップS49/Yes)、終了する。
ファイル選択が有ると判断した場合(ステップS50/Yes)、ステップS52に進み、ファイル選択が無いと判断した場合(ステップS50/No)、タイマーオーバーか否かを判断する(ステップS51)。
【0072】
タイマーオーバーでないと判断した場合(ステップS51/No)、ステップS49に戻りMタイマーオーバーであると判断した場合(ステップS51/Yes)、終了する。
ステップS52では、FROM3、CGROMのデータで描画(描画例“ABC.docをプリント印刷します。”)し、ステップS53に進む。
ステップS53では、LCDのバックライトをONからOFFにして消灯し、必要なブロックを低電力から起動する(ステップS54)。
次に必要なブロックの電源をシーケンシャルにON、OFFし(ステップS55)、各部の動作推移を監視し(ステップS56)、動作が完了したか否かを判断する(ステップS57)。
動作が完了していないと判断した場合(ステップS57/No)、ステップS55に戻り、動作が完了したと判断した場合(ステップS57/Yes)、終了する。
【0073】
<動 作 4>
図8を参照して画像処理装置の動作の他の一例を説明する。
図8は、図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの他の一例である。
USB装着が検出されると(ステップS61)、定義ファイルを読み込み(ステップS62)、定義ファイルが複数あるか否かを判断し(ステップS63)、定義ファイルが複数有ると判断した場合(ステップS63/Yes)、ステップS64に進み、定義ファイルが複数無いと判断した場合(ステップS63/No)、ステップS70に進む。
ステップS64で定義ファイルのファイル名を取得すると、FROM3、CGROMのデータでフィル名一覧表示と選択、編集ボタン表示を設定し(ステップS65)、LCDのバックライトをOFFからONにして点灯する(ステップS66)。
LCDのバックライトを点灯すると、exitボタンの押し下げが有るか否かを判断し(ステップS67)、押し下げが無いと判断した場合(ステップS67/No)、ステップS68に進み、押し下げが有ると判断した場合(ステップS67/Yes)、終了する。
ステップS68で定義ファイルを選択するか否かを判断し、選択する場合(ステップS68/Yes)、ステップS70に進み、選択しない場合(ステップS68/No)、タイマーオーバーか否かを判断する(ステップS69)。
【0074】
タイマーオーバーでないと判断した場合(ステップS69/No)、ステップS67に戻り、タイマーオーバーであると判断した場合(ステップS69/Yes)、終了する。
ステップS70でFROM4、DRAM3にてOFFからONの設定値を入力して画面表示を行い、exitボタンの押し下げが有るか否かを判断し(ステップS71)、押し下げが無いと判断した場合(ステップS71/No)、ステップS72に進み、押し下げが有ると判断した場合(ステップS71/Yes)、終了する。
ステップS72で項目選択するか否かを判断し(ステップS72)、項目選択する場合(ステップS72/Yes)、ステップS74に進み、項目選択しない場合(ステップS72/No)、ステップS73に進む。
ステップS73ではタイマーオーバーか否かを判断し、タイマーオーバーでない場合(ステップS73/No)、ステップS71に戻り、タイマーオーバーである場合(ステップS73/Yes)、終了する。
【0075】
ステップS74では入力された設定値の画面表示を行い、項目終了ボタンか否かを判断し(ステップS75)、項目終了ボタンであると判断した場合(ステップS75/Yes)、ステップS76に進み、項目終了ボタンでないと判断した場合(ステップS75/No)、ステップS71に戻る。
ステップS76で描画し(描画例“ABC.docをプリント印刷します。”)、LCDのバックライトをONからOFFにして消灯し(ステップS77)、必要なブロックを低電力から起動する(ステップS81)。
必要なブロックの電源をシーケンシャルにON、OFFし(ステップS79)、各部の動作推移を監視し(ステップS80)、動作が完了したか否かを判断する(ステップS81)。
動作が完了していない場合(ステップS81/No)、ステップS79に戻り、動作が完了した場合(ステップS81/Yes)、終了する。
【0076】
<動 作 5>
図9を参照して画像処理装置の動作の他の一例を説明する。
図9は、図1に示した画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートの他の一例である。
省電力復帰要因があり(ステップS91)、復帰要因を判別すると(ステップS92)、USB装着の検出の有無を判断し(ステップS93)、USB装着が無いと判断した場合(ステップS93/No)、ステップS94に進み、USB装着が有ると判断した場合(ステップS93/Yes)、ステップS103に進む。
【0077】
ここで、復帰要因を判別する要因判別手段について述べる。
センサー(11b)の信号は、I/O制御部1(11c)を介して、I/O制御部2(11d)でスキャンされ、レジスタのビットを非検知から検知に変える。レジスタは、ビットごとに要因が割り当てられている。このレジスタを、オペパネ制御部(18)がリードすることで、要因を判別することができる。すなわち、オペパネ制御部(18)が要因判別手段の機能ブロックを有する。
【0078】
ステップS94で原稿がセットされたか否かを判断し、原稿がセットされた場合(ステップS94/Yes)、タイマーオーバーか否かを判断し、原稿がセットされていない場合(ステップS94/No)、USB装着の検出の有無を判断する(ステップS99)。
タイマーオーバーでないと判断した場合(ステップS95/No)、USB装着の検出の有無を判断し(ステップS96)、タイマーオーバーであると判断した場合(ステップS95/Yes)、ステップS112へ進む。
【0079】
ステップS96でUSB装着の検出が無いと判断した場合(ステップS96/No)、ステップS94に戻り、USB装着の検出が有ると判断した場合(ステップS96/Yes)、ステップS97に進む。
ステップS99でUSB装着の検出が無い場合(ステップS99/No)、タイマーオーバーか否かを判断し(ステップS100)、タイマーオーバーでない場合(ステップS100/No)、ステップS99に戻り、タイマーオーバーである場合(ステップS100/Yes)、ステップS112へ進む。
ステップS99でUSB装着の検出が有る場合(ステップS99/Yes)、ステップS101へ進む。
ステップS103でタイマーオーバーか否かを判断し、タイマーオーバーでないと判断した場合(ステップS103/No)、原稿がセットされているか否かを判断し(ステップS104)、タイマーオーバーであると判断した場合(ステップS103/Yes)、ステップS101へ進む。
【0080】
ステップS97で定義ファイルを読み込み、FROM3、CGROMのデータで描画し(描画例“原稿をスキャンします。”)ステップS105へ進む。
ステップS101で定義ファイルを読み込み、ステップS102でFROM3、CGROMのデータで描画し(描画例:“ABC.docをプリント印刷します。”)、ステップS105へ進む。
ステップS105でLCDのバックライトをOFFからONにして点灯させ、exitボタンの押し下げの有無を検出し(ステップS106)、押し下げが無い場合(ステップS106/No)、タイマーオーバーが有るか否かを判断し(ステップS107)、押し下げが有る場合(ステップS106/Yes)、終了する。
タイマーオーバーが無い場合(ステップS107/No)、ステップS106に戻り、タイマーオーバーが有る場合(ステップS107/Yes)、LCDのバックライトをONからOFFにし(ステップS108)、必要なブロックを低電力から起動させ(ステップS109)、ステップS110へ進む。
ステップS110では必要なブロックの電源をシーケンシャルにON、OFFし、各部の動作推移を監視し(ステップS111)、動作が完了したか否かを判断する(ステップS113)。
動作が完了していない場合(ステップS113/No)、ステップS110に戻り、動作が完了した場合(ステップS113/Yes)、終了する。
ステップS112で省電力モードからの通常復帰を行って終了する。
【0081】
<プログラム及び記憶媒体>
以上で説明した本発明にかかる画像処理装置は、コンピュータで処理を実行させるプログラムによって実現されている。コンピュータとしては、例えばパーソナルコンピュータやワークステーションなどの汎用的なものが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。よって、一例として、プログラムにより本発明を実現する場合の説明を以下で行う。
【0082】
コンピュータに、
読取手段が、画像処理装置自体に可搬性記憶媒体が装着されると、可搬性記憶媒体内の情報を読み取る手順、
判別手段が、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別する手順、
該当する機能ブロックだけを個別に電源制御する手順、
を実行させるプログラムが挙げられる。
【0083】
これにより、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明にかかる画像処理装置を実現することができる。
このようなプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。
ここで、記憶媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(CD Recordable)などのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、FeRAM(強誘電体メモリ)等の半導体メモリやHDD(Hard Disc Drive)が挙げられる。
【0084】
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。例えば、上述の説明では、可搬性記憶媒体がUSBメモリの場合で説明したが、本発明ではこれに限定されず、HDD、CD−R、FD、SDカード、コンパクトディスクであってもよい。
【符号の説明】
【0085】
1a メインMPU
1b エンジンMPU
2a FROM1
2b FROM2
2c FROM3
2d FROM4
3a DRAM1
3b DRAM2
3c DRAM3
4a SRAM
4b 電池
5a 画像データストレージ
5b 通信データストレージ
6 通信制御部
7a 画像処理制御部1
7b 画像処理制御部2
7c 画像処理制御部3
8a スキャナ
8b スキャナ制御部
9a レーザー
9b レーザー制御部
10a プロッタI/O
10b プロッタ制御部
11a モーター/クラッチ
11b センサー
11c I/O制御部1
11d I/O制御部2
12a ADF
12b バンク
12c 両面
12d フィニッシャ
13a アナログ回路I/F
13b FAXモデム
14 LANI/F
15a USBPHY
15b USBHUB
16a TP
16b LCD
16c CGROM
16d キーSW/LED
17a 音声再生/マイク
17b 音声処理部
18 オペパネ制御部
19a 電源コード
19b 電源制御回路
19c HPV/定着
20 直流電源生成部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】特開2008−278104号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬性記憶媒体が装着されると、該可搬性記憶媒体内の情報を読み取る読取手段と、
画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別する判別手段と、
該当する機能ブロックだけを個別に電源制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記可搬性記憶媒体が省電力中に装着されると、表示手段を通常動作時より低い電力で画面表示させることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記可搬性記憶媒体内のファイルを検索するファイル検索手段と、
前記ファイルの一覧表示を行う一覧表示手段と、を備え、
前記制御手段は、複数の定義ファイルから選択することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記可搬性記憶媒体内の複数の定義ファイルを検索する定義ファイル検索手段と、
複数のファイルと複数の定義ファイルとを組合せる組合せ手段と、を備え、
前記制御手段は、該組合せ手段で作成された組合せを制御することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記定義ファイルを表示する表示手段と、
前記定義ファイルの値を編集、変更する設定変更手段と、を備え、
前記制御手段は、定義ファイルを画面表示させることを特徴とする請求項3または4記載の画像処理装置。
【請求項6】
省電力状態からの復帰要因を判別する要因判別手段と、
電源制御動作を一定時間移行させない制御をするタイマー制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、省電力復帰キーで復帰しても一定時間前記可搬性記憶媒体を検知することを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の画像処理装置。
【請求項7】
原稿をセットされたことを検知する検知手段と、
該検知手段に応じ、シーケンスを変更する変更手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記可搬性記憶媒体の検知前後で原稿セット、圧板開閉を検知した場合にはスキャナモードを行うことを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
描画データと画面サイズの比率から、描画を拡大縮小するか否かを判別する判別手段と、
段階的に描画の細かさ、自由度を調整する調整手段と、
を備え、
前記制御手段は、初めのメニューはキャラクタから拡大表示し、メニューが深くなる場合にはアニメーション描画で細かく表示させることを特徴とする請求項1から7の何れか一項記載の画像処理装置。
【請求項9】
可搬性記憶媒体が装着されると、該可搬性記憶媒体内の情報を読み取り、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別し、該当する機能ブロックだけを個別に電源制御することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
コンピュータに、
読取手段が、画像処理装置自体に可搬性記憶媒体が装着されると、該可搬性記憶媒体内の情報を読み取る手順、
判別手段が、画像処理装置自体の動作に必要な機能ブロックを判別する手順、
該当する機能ブロックだけを個別に電源制御する手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−219813(P2010−219813A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63494(P2009−63494)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】