説明

画像出力装置

【課題】本発明は、出力画像への広告画像等の付加画像の付加を効果的に行う画像出力装置に関する。
【解決手段】複合装置MFaは、出力画像に付加する付加画像と該付加画像を出力画像に付加するための付加条件を関連づけてNVRAM104に登録し、出力画像の画像出力に際して、該出力画像に関連する出力画像関連条件が操作パネル制御部300の入力部304等から入力されると、システムコントローラ100のCPU101が、該出力画像関連条件に対応する付加条件に関連づけられている付加画像をNVRAM104から取り出して該出力画像に付加させて画像入出力制御部200で画像出力させる。したがって、出力画像に関連する付加画像を適宜選択して、該出力画像に付加させて画像出力することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力装置に関し、詳細には、出力画像への広告画像等の付加画像の付加を効果的に行う画像出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル複写装置や複合装置等の画像出力装置は、一般消費者が個人で購入するには、高価であるため、コンビニエンス・ストア、スーパー、公共施設等のオープン・スペースに、デジタル複写装置や複合装置等の画像出力装置を設置して、有料の複写サービスやファクシミリ送信サービス等を提供することが行われている。
【0003】
このような画像出力装置においては、サービスの提供に際して、まず、課金装置への料金の投入を依頼して、投入料金に応じた枚数のコピー出力やファクシミリ送信を顧客に提供するようになっており、この場合、課金装置としては、現金が投入される場合に限らず、プリペイド・カードを利用したプリペイド・リーダが利用されている場合もある。
【0004】
ところが、近年、このような有料のコピーサービス等を提供する画像出力装置の利用を図るとともに、各種広告媒体としての画像出力装置の利用を図るために、顧客の要求する出力対象の画像に対して、広告画像等の付加画像を付加して画像出力することを条件として、課金料金を割り引いたり、無料にする画像出力装置が出現している(特許文献1参照)。また、このような広告画像付加に際して、印刷画像が白黒である場合と広告画像がカラー画像である場合とで、画像付加と料金の設定を考慮した技術が従来提案されている(特許文献2、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−77953号公報
【特許文献2】特開2006−311020号広報
【特許文献3】特開2006−231725号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術は、広告画像の付加を行う代わりに、コピーサービス等の画像出力サービスの課金料金を割り引いたり、無料にするための技術とその料金設定を画像の白黒・カラーの種類によって変えることの技術であり、広告効果については、考慮されていないため、広告効果等の付加画像を出力画像に付加させる画像付加効果をより向上さることが、要望されるようになってきている。すなわち、広告主の立場からすると、不特定多数の人々を対象とした単なる画像の付加のみを行うよりも、より効果的な画像付加効果が要求される。
【0007】
そこで、本発明は、出力画像に付加する付加画像の画像付加効果を高める画像出力装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、出力画像に付加する付加画像と該付加画像を出力画像に付加するための付加条件を関連づけて付加画像登録手段に登録し、出力画像の画像出力に際して、該出力画像に関連する出力画像関連条件が出力画像関連条件入力手段から入力されると、該出力画像関連条件に対応する付加条件に関連づけられている付加画像を該付加画像登録手段から取り出して該出力画像に付加させて画像出力することを特徴としている。
【0009】
また、本発明は、出力画像への付加画像の付加を許可するか拒否するかを選択する付加可否選択手段で付加画像の付加が許可されたときにのみ該出力画像への付加画像の付加を行うことを特徴としてもよい。
【0010】
さらに、本発明は、付加画像登録手段に登録される付加画像の登録管理要件の入力を要求する登録要件要求手段に応じて入力された登録管理要件に基づいて該付加画像登録手段への付加画像の登録及び登録済みの付加画像の管理を行うことを特徴としてもよい。
【0011】
また、本発明は、登録要件要求手段が、前記付加画像の前記付加画像登録手段への前記登録管理要件の1つとして、該付加画像のデータ量、画像の種類等の画像関連情報に応じた付加画像の登録料金を請求することを特徴としてもよい。
【0012】
さらに、本発明は、前記出力画像の画像出力に対して該出力画像のデータ量、画像の種類等の出力画像関連情報に応じた画像出力料金を請求する画像出力料金請求手段を備えていることを特徴としてもよい。
【0013】
また、本発明は、前記画像出力料金請求手段が、前記付加画像の付加に対する対価として前記画像出力料金から所定料金を割引または該画像出力料金を無料にする画像付加割引処理を行うことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、出力画像に関連する付加画像を出力画像に応じて適宜選択して、該出力画像に付加させて画像出力することができ、広告画像等の付加画像を付加することによる画像付加効果を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0016】
図1〜図10は、本発明の画像出力装置の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像出力装置の一実施例を適用した複合装置MFaのブロック構成図である。
【0017】
図1において、画像出力装置としての複合装置MFaは、大きく分けてシステムコントローラ100、画像入出力制御部200、操作パネル制御部300及び画像データバス/制御コマンドバス400を備えており、画像データバス/制御コマンドバス400は、システムコントローラ100、画像入出力制御部200及び操作パネル制御部300をそれぞれ接続して、画像データ及び制御コマンドの授受を行う。
【0018】
システムコントローラ100は、CPU(Central Processing Unit )101、ROM102、RAM(Random Access Memory)103、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)104、HDDC(ハードディスクコントローラ)105、システムI/F(インターフェイス)106、ネットワークI/Fコントローラ107、ワークメモリ108、フレームメモリ109、メモリコントローラ110、FIFO(First-In First-Out)111、112、バス制御部113〜115等を備えており、HDDC105には、図示しないHDD(ハードディスク)が接続されている。
【0019】
複合装置MFaは、そのネットワークI/Fコントローラ107によって、例えば、図2に示すようなネットワークNW(例えば、インターネット等)に接続が可能であり、図2では、図1の複合装置MFaだけでなく、本発明の画像出力装置として機能する装置として、図1の複合装置MFaと同様の複合装置MFb、スキャナ装置SCa、SCb、プリンタ装置PRa、PRb等が示されている。なお、以下の説明では、複合装置MFaに適用した場合について説明するが、他の複合装置MFb、スキャナ装置SCa、SCb、プリンタ装置PRa、PRb等にも同様に適用することができる。複合装置MFa等の接続されているネットワークNWには、複合装置MFaを利用してコピー、ファクシミリ送信等の画像出力を行う顧客が該複合装置MFaを利用して出力を意図している画像(以下、顧客画像という。)に対して、広告等の付加画像を複合装置MFaに送信して登録させる付加画像付加依頼者(広告者等)のコンピュータPCa、付加画像サーバとしてのコンピュータPCb、課金装置としてのコンピュータPCc及び画像出力要求を複合装置MFaに行う顧客のコンピュータPCd等が接続されている。
【0020】
複合装置MFaは、そのROM102に複合装置MFaとしての基本プログラムや本発明の付加画像付加制御処理プログラム及びその他のプログラムやその他の必要なデータを格納しており、CPU101がROM102内のプログラムに基づいて複合装置MFaの各部を制御して、複合装置MFaとしての基本処理、付加画像付加制御処理等の各種処理を実行する。RAM103は、CPU101の作業用メモリとして利用され、NVRAM(付加画像登録手段)104は、複合装置MFaの電源がオフの場合にも記憶しておくべきデータ、例えば、複合装置MFaの設定データやコンピュータPCaから送信されてきた付加画像データ等を登録して記憶する。
【0021】
具体的には、システムコントローラ100は、ROM102に格納されている複合装置MFaとしての基本プログラムであるスキャナプリケーションプログラム、コピーアプリケーションプログラム、FAXアプリケーションプログラム、プリンタプリケーションプログラム等をCPU101で実行することにより、顧客の要求に応じて、複合装置MFaの各部を制御して、各アプリケーション機能を実行するとともに、後述する付加画像付加制御処理を実行する。
【0022】
HDDC105には、図示しない大容量の記憶装置であるハードディスク(HDD)が接続され、HDDC105は、CPU101の制御下で、読み取り画像データやネットワークNW経由で受信した画像データ等の各種データをHDDに保存させ、また、HDD内の画像データ等のデータの読み出しを行う。
【0023】
システムI/F106は、CPU101の命令によりシステムコントローラ100内で処理されるFAXデータ、プリンタデータ等のデータ転送制御を行い、ワークメモリ108は、複合装置MFaで使用する画像展開用の作業用メモリである。フレームメモリ109は、読み取り画像や書き込み画像のイメージデータ(描画データ)を蓄える作業用メモリであり、イメージデータは、符号化されたりドットイメージ等である。
【0024】
FIFO111は、入力画像をフレームメモリ109へ書き込む際のデータ転送速度変換を行い、FIFO112は、フレームメモリ109の画像データを出力画像としてデータ転送する際の速度変換を行う。
【0025】
バス制御部115は、システムI/F106と画像データバス/制御コマンドバス400との通信制御を行い、バス制御部114は、メモリコントローラ110と画像データバス/制御コマンドバス400との通信制御を行う。また、バス制御部113は、各FIFO111、112と画像データバス/制御コマンドバス400との通信制御を行う。
【0026】
メモリコントローラ110は、CPU101の制御を受けることなく、フレームメモリ109及びHDDC105と画像データバス/制御コマンドバス400との間の画像データの入出力を制御する。
【0027】
画像入出力制御部200は、CPU201、ROM202、RAM203、画像書き込みユニット204、画像読み取りユニット205、地紋認識ユニット206、課金装置I/Fユニット207、原稿搬送制御ユニット208、電子写真プロセスユニット209、転写紙搬送制御ユニット210及びバス制御部211、212等を備えており、原稿画像の読み取り及び電子写真方式による転写紙への画像出力を行い、また、図示しないファクシミリ制御部ユニットによってファクシミリ通信(画像出力)を行う。
【0028】
ROM202内には、画像入力制御部200として必要なプログラム及び必要なデータが格納されており、CPU201は、ROM202内のプログラムに基づいて各ユニットを制御して、画像形成処理、画像読み取り処理、ファクシミリ通信処理の各アプリケーション処理等を実行する。
【0029】
画像書き込みユニット204、電子写真プロセスユニット209及び転写紙搬送制御ユニット210は、全体として、例えば、電子写真方式で印刷データに基づいて画像を転写紙に記録出力する画像形成手段として機能する。電子写真プロセスユニット209は、例えば、感光体、光書き込み部、現像部、帯電部及びクリーニング部等の電子写真プロセスで画像形成するのに必要な各部品を備えており、転写紙搬送制御ユニット210は、複数枚の転写紙を収納する給紙トレイ等を備えた給紙部から1枚ずつ転写紙を電子写真プロセスユニット209に搬送する転写紙搬送を制御する。画像書き込みユニット204は、バス制御部211を介してシステムコントローラ100から画像データ(描画データ)を受け取って、該画像データに基づいて変調したレーザ光を電子写真プロセスユニット209の感光体上に照射して、感光体に静電潜像を形成する。電子写真プロセスユニット209は、CPU201の制御下で、画像書き込みユニット204によって静電潜像の形成された感光体上に、現像部によりトナーを供給して現像してトナー画像を形成し、給紙部から転写紙を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を転写紙に転写させ、トナー画像の転写された転写紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して転写紙上のトナー画像を定着させることで、画像を形成する。
【0030】
画像読み取りユニット205は、例えば、CCD(Charge Coupled Device )を利用したイメージスキャナ等が利用されており、一般に、ADF(自動原稿送り装置)を備えている。ADFには、複数枚の原稿がセットされ、ADFは、セットされた原稿を1枚ずつ画像読み取りユニット205の原稿読取位置に送給する。画像読み取りユニット205は、ADFから搬送されてきた原稿を走査し、原稿の画像を所定の解像度で読み取って、2値化して出力する。原稿搬送制御ユニット208は、ADFによる原稿搬送やADFを用いない場合の原稿の搬送を制御する。
【0031】
地紋認識ユニット206は、画像読み取りユニット205によって読み取った原稿画像に地紋データが含まれているか否かの認識処理を行い、CPU201が、該地紋認識ユニット206の認識結果に基づいて、読み取った原稿の画像のコピー(画像形成出力)の許可/禁止の制御を行う。
【0032】
課金装置I/Fユニット207には、図示しない課金装置(画像出力料金請求手段)が接続されており、課金装置は、画像出力にかかる料金の提示を行う料金提示部、提示した料金に対して支払の行われたか金額のカウント(現金、プリペイド・カード等による支払金額のカウント)を行う支払金額カウント部等を備えているとともに、付加画像の複合装置MFaへの登録に際して、付加画像登録料金の請求を行う。課金装置I/Fユニット207は、CPU201の制御下で、課金装置に対する出力情報の制御、課金装置からの情報(支払金額カウント部の処理情報)の取得と該取得した情報のCPU201への通知等を行う。CPU201は、画像出力条件(白黒画像、カラー画像等の画像種別、出力画像の大きさ、例えば、転写紙サイズ等)、付加画像の付加の有無と付加画像の付加/非付加に応じた画像出力料金の算出等の課金額情報を課金装置I/Fユニット207に渡して課金装置に通知させ、課金装置I/Fユニット207から課金装置の取得した支払金額カウント情報を取得して、画像書き込みユニット204、電子写真プロセスユニット209及び転写紙搬送制御ユニット210を使用した画像出力枚数、出力画像種別、画像出力の許可/不許可の制御等を行う。
【0033】
また、課金I/Fユニット207及び課金装置は、複合装置MFaを利用してコピー等によって画像出力を行う顧客が該画像出力サービスに対して支払う料金の課金処理を行うのに使用されるだけでなく、該出力画像に広告画像等の付加画像の付加依頼を行う付加画像付加依頼者に対して該付加画像を複合装置MFaに登録する際に、該付加画像の登録に対する付加画像登録料金を徴収する際にも使用される。そして、課金装置は、上述のように、複合装置MFaの近くに設置されて現金やプリペイド・カード等による支払いを受け付ける課金装置に限るものではなく、例えば、ネットワークNWに接続されたコンピュータ、例えば、図2のコンピュータPCa〜PCdの1つ(上記例では、コンピュータPCc)が課金装置として機能するものであってもよい。この場合、課金装置として、例えば、コンピュータPCcを用いる場合、コンピュータPCcは、該課金決済に利用している銀行等の金融機関との間で支払いが行われたかの情報の交換を行って、その決済結果を課金情報として、課金装置I/Fユニット207に送信し、課金装置I/Fユニット207が該課金情報をシステムコントローラ100のCPU101に渡す。
【0034】
バス制御部211は、画像書き込みユニット204及び画像読み取りユニット205と画像データバス/制御コマンドバス400との通信制御を行い、バス制御部212は、CPU201と画像データバス/制御コマンドバス400との通信制御を行う。
【0035】
画像データバス/制御コマンドバス400は、画像データと制御コマンドが時分割で転送されるバスである。
【0036】
操作パネル制御部300は、CPU301、ROM302、RAM303、入力部304、表示部305及びバス制御部306等を備えており、複合装置MFaの設定の入力が入力部304で行われ、その状態内容の表示を表示部305に行う。
【0037】
ROM302は、操作パネル制御部300の制御に必要な操作パネル制御プログラム及びその他のシステムデータを記憶しており、CPU301は、ROM302内のプログラムに基づいてRAM303を作業用メモリとして利用しつつ、入力部304の操作の監視を行って入力部304の操作結果をバス制御部306を介してシステムコントローラ100のCPU101等に通知するとともに、システムコントローラ101のCPU101からの表示情報、ランプ等の点灯制御等の駆動信号等に基づいて表示部305への複合装置MFaの動作状態や操作ガイド等を表示するとともに、後述する付加画像付加制御処理に必要な各種情報を表示する。
【0038】
そして、複合装置MFaは、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Video Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の付加画像付加制御方法を実行する付加情報付加制御プログラムを読み込んで、コントローラ100のROM102やHDD等に導入して実行することで、後述する顧客が出力したい画像に対して付加画像付加依頼者が提供した付加画像を効果的に付加して効率的にかつ効果的な付加画像付加制御処理を実行する複合装置MFaとして構築されている。この付加画像付加制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0039】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の複合装置MFaは、コンビニエンス・ストアや公共の場所等に設置されて多数の顧客が画像出力に対する料金を課金装置で支払うことを条件として、コピー処理、ファクシミリ通信処理、スキャナ処理等の画像処理機能を提供するが、この画像処理機能の提供、特に、画像出力機能の提供に際して、広告画像等の付加画像を該出力画像に関連する情報(出力画像関連条件)、例えば、該出力画像を出力させる顧客に関する情報等に応じた付加画像を選択して効果的に付加する画像形成制御処理を行う。
<付加画像データの複合装置MFaへの登録処理>
まず、付加画像の複合装置MFaへの登録処理について説明する。複合装置MFaへの付加画像の登録は、複合装置MFaの設置場所に赴いて複合装置MFaに、直接、付加画像の登録を行う場合とネットワークNWを介して付加画像付加依頼者のコンピュータPCaから複合装置MFaに送信して登録する方法とがあり、通常、複合装置MFaの管理者やそのカスタマーエンジニアが行う。複合装置MFaの設置場所に赴いて付加画像の登録を行う場合には、図2に示すように、登録対象の画像出力装置(なお、以下の説明では、複合装置MFaに対して登録を行う場合についてのみ説明するが、他の画像出力装置である複合装置MFb、スキャナ装置SCa、SCb、プリンタ装置PRa、PRb等についても同様に適用することができる。)の備えている外部装置接続部GTに、登録対象の付加画像の記録されている外部記憶装置、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード(Secure Digital:SD)等の可搬性メモリを接続して、操作パネル制御部300の操作等によって、CPU101に、該外部記憶装置の付加画像をRAM103へダウンロードさせる。
【0040】
CPU101は、外部記憶装置からRAM103への付加画像のダウンロードが完了すると、該付加画像をNVRAM104等の不揮発性メモリ(以下の説明では、付加画像をNVRAM104に格納するものとする。)に格納する。
【0041】
また、付加画像の複合装置MFaへの登録は、付加画像付加依頼者のコンピュータPCaからネットワークNWを介して行ってもよく、この場合、CPU101が、ネットワークNWI/Fコントローラ107を介して該コンピュータPCaから付加画像を受信して、RAM103に一旦保存した後、NVRAM104に格納する。
【0042】
なお、付加画像は、複合装置MFaに格納するだけでなく、外部装置、例えば、付加画像サーバとしてのコンピュータPCbに格納されていてもよく、この場合、付加する画像を付加のタイミングに合わせて、ネットワークNWを介してコンピュータPCbから複合装置MFaに送信する。すなわち、コンピュータPCbが付加画像のサーバとして機能する。
【0043】
そして、複合装置MFaは、この付加画像の複合装置MFaへの登録時に、該付加画像付加依頼者に対して、付加画像登録課金を行う。すなわち、CPU101は、外部記憶装置またはネットワークNWに接続されたコンピュータPCa等から付加画像を複合装置MFaにダウンロードする際に、該付加画像が白黒画像であるか、カラー画像であるか、また、画像サイズ及び画像データ量等によって付加画像登録料金を予め設定されている画像登録料金体系に基づいて決定して、該決定した付加画像登録課金の要求を、画像データバス/制御コマンドバス400を介して、画像入出力制御部200に発行する。なお、付加画像がカラーであるか白黒であるかの判別は、公知のアルゴリズムによって行うことができる。
【0044】
すなわち、付加画像データの複合装置MFaへの登録は、登録する付加画像によって予め料金体系が設定されNVRAM104等に登録されており、CPU101は、登録される付加画像データの上記種別やデータ量等に基づいて付加画像登録料金を決定する。
【0045】
画像入出力制御部200は、そのCPU201が、該付加画像登録課金要求を受信すると、課金装置I/Fユニット207を経由して、図示しない課金装置に送り、該課金装置のディスプレイに、例えば、図3に示すような付加画像登録課金画面G1を表示する。この付加画像登録課金画面G1は、図3に示すように、付加画像を複合装置MFaに登録するのにかかる料金金額と、登録を実行するか否かのYESボタンB1とNOボタンB2を表示する。なお、付加画像登録課金画面G1は、課金装置が表示部を備えていないか備えていても適切な付加画像登録課金画面G1を表示するのには、小さい等で適していないときには、操作パネル300に付加画像登録課金要求を送って、操作パネル制御部300の表示b305に付加画像登録課金画面G1を表示させてもよい。
【0046】
課金装置は、付加画像登録課金料金に相当する金額が投入されたことを確認すると、課金装置I/Fユニット207を経由して、CPU201に課金の精算が完了したことを通知して、CPU201が、バス制御部212及び画像データバス/制御コマンドバス400を経由して、CPU101に課金の精算が終了したことを通知する。この場合、課金装置は、上述のように、ネットワークNWによって接続されたコンピュータ、例えば、上述のように、コンピュータPCc等がその搭載する課金アプリケーションで実現するようにしてもよい。この場合の課金決済方法としては、上述のように、現金のほか、プリペイド・カードや銀行等の金融機関を通じてのクレジットカードによる決済によっても行うことができる。
【0047】
システムコントローラ100のCPU101は、付加画像登録課金の請求を行う場合に、登録する付加画像の有効期間の設定を行うようにして、該有効期間に基づいて付加画像登録料金を設定するようにしてもよい。
【0048】
この場合、CPU101は、付加画像データの有効期間、すなわち、顧客が出力する画像に付加画像として登録行っておく期間を設定するために、有効期間入力要求を課金装置または操作パネル制御部300に行って、課金装置のディスプレイまたは操作パネル制御部300の表示部305に、例えば、図4に示すような有効期間入力画面G2を表示させる。図4の有効期間入力画面G2では、有効期間の入力を依頼するメッセージ表示と、有効期間入力欄及び確定ボタンB3を表示している。
【0049】
この有効期間入力画面G2で有効期間が入力されて、確定ボタンB3が押下されると、課金装置または操作パネル制御部300は、該入力された有効期間情報をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100のCPU101は、有効期間情報が送られてくると、該登録対象の付加画像データと関連づけてRAM103に記憶する。
【0050】
このようにして、有効期間が設定されると、CPU101は、有効期間の長さに応じて、上記付加画像登録料金を算出して決定し、該決定した付加画像登録料金の課金画面を上記付加画像登録課金画面G1として表示させる。
【0051】
さらに、システムコントローラ100のCPU101は、付加画像登録課金の請求を行う場合、登録する付加画像の付加可能回数の設定を行うようにして、該付加可能回数に基づいて付加画像登録料金を設定するようにしてもよい。
【0052】
この場合、CPU101は、付加画像データの付加可能回数、すなわち、顧客が出力する画像に付加画像として付加を許可する回数を設定するために、付加可能回数登録要求を課金装置または操作パネル制御部300に行って、課金装置のディスプレイまたは操作パネル制御部300の表示部305に、例えば、図5に示すような付加可能回数入力画面G3を表示させる。図5の付加可能回数入力画面G3では、付加可能回数の入力を依頼するメッセージ表示と、付加可能回数入力欄及び確定ボタンB4を表示している。
【0053】
この付加可能回数入力画面G3で付加可能回数が入力されて、確定ボタンB4が押下されると、課金装置または操作パネル制御部300は、該入力された付加可能回数情報をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100のCPU101は、付加可能回数情報が送られてくると、該登録対象の付加画像データと関連づけてRAM103に記憶する。
【0054】
そして、付加画像を複合装置MFaに登録する際に、該登録対象の付加画像を、付加画像として付加する際の付加条件を、該付加画像に対応付けて登録する。すなわち、CPU101は、付加画像の登録時に、画像データバス/制御コマンドバス400を経由して、操作パネル制御部300に対して、例えば、図6に示すような付加条件設定入力画面G4の表示を要求する。操作パネル制御部300のCPU301、例えば、操作パネル制御部300では、予めROM302に格納されている付加条件設定入力画面G4のデータを参照して、表示部305に表示する。この付加条件としては、種々の条件設定を行うことができるが、図6の付加条件設定入力画面G4では、画像出力を行う顧客の性別、職業、複合装置MFaの設置場所及び文字列(キーワード)が付加画像の付加条件として入力される場合を示しており、さらに、確定ボタンB5が表示されている。
【0055】
操作パネル制御部300のCPU301は、入力部304で入力された付加条件情報をRAM303に保存し、付加条件設定入力画面G4の確定ボタンB5が押下されると、バス制御部306及び画像データバス/制御コマンドバス400を経由させて、RAM303に保存した内容をシステムコントローラ100へ通知する。
【0056】
CPU101は、RAM103にダウンロードした付加画像と操作パネル300から通知された付加条件情報を、1つの条件情報付き付加画像データとして、例えば、図7に示すようなデータ構造にまとめて、NVRAM(付加画像登録手段)104に保存する。図7では、条件情報付き付加画像データとして、該データを特定するID(Identification )、付加画像の画像データ、上記付加条件、有効期間、付加可能回数及び現在の付加回数からなり、付加画像データを出力画像に対して効果的に付加するための付加条件だけでなく、該付加画像データの登録に対して支払われた課金によって許可する有効期間や付加可能回数の付加データの管理情報(登録管理要件)も1つのデータにまとめてNVRAM104に格納する。
【0057】
また、付加画像をコンピュータPCaから付加画像データを送信して複合装置MFaに登録する場合には、コントローラ100のCPU101からネットワークNWI/Fコントローラ107を介して、付加画像をネットワークNW経由で登録するコンピュータPCaに対して、上記有効期間入力要求を行って有効期間入力画面G2を表示させ、付加可能回数入力要求を行って、付加可能回数入力画面G3を表示させ、これらの有効期間や付加可能回数及び付加画像データのカラー・白黒の種別、データ量等に基づいて付加画像登録料金を算出して、該算出した付加画像登録料金の課金要求を該コンピュータPCaに送信して、付加画像登録課金画面G1を表示させ、YESボタンB1が操作されて登録を行う場合には、コンピュータPCaは、ネットワークNWを介して複合装置MFaに課金承諾を示す情報を送信する。
【0058】
複合装置MFaは、課金装置から課金の確認の通知が送られてくると、付加条件要求をコンピュータPCaに送信し、コンピュータPCaが、該付加条件要求に応じてず、図6に示したような付加条件設定入力画面G4をディスプレイに表示して、該付加条件設定入力画面G4で必要な付加条件の入力操作が行われて、確定ボタンB5が操作されると、該入力された付加条件情報を複合装置MFaに送信する。
【0059】
複合装置MFaは、送信されてきた付加条件情報をネットワークNWI/Fコントローラ107を介してCPU101が受け取り、CPU101が、RAM103に先にダウンロードした付加画像と該付加条件情報を、1つの条件情報付き付加画像データとしてまとめて、例えば、図7に示したようなデータ構造で、NVRAM104に保存する。
【0060】
なお、上述のように、付加画像データは、NVRAM104に保管する場合に限るものではなく、上述したように、付加画像サーバとしてのコンピュータPCb等に登録してもよい。この場合の登録するデータ内容としても、図7と同様なデータ構造の付加条件情報付き付加画像データを登録する。
<付加画像付加制御処理>
次に、付加画像を出力画像に付加する際に付加条件に基づいて付加画像の付加の可否及び付加画像の選択を制御する付加画像付加制御処理について説明する。
【0061】
顧客は、複合装置MFaを使用してコピー、ファクシミリ通信等の画像出力を行う場合、まず、操作パネル制御部300の入力部304で画像出力のモードを選択して画像出力要求を行う。例えば、顧客は、コピーを行う場合には、入力部304で、コピーモードを選択する。CPU301は、入力部304から顧客による画像出力要求を受け取ると、バス制御部306及び画像データバス/制御コマンドバス400を経由して、システムコントローラ100にその旨を通知する。CPU101は、画像出力要求を受け取ると、顧客の出力対象としている画像に付加画像の付加を行うか否かの選択を求める付加画像付加可否選択要求を送り、操作パネル制御部300のCPU301は、付加画像付加可否選択要求を受け取ると、例えば、図8に示すような付加画像付加可否選択画面G5の表示データをROM302から読み出して表示部305に表示する。図8の付加画像付加可否選択画面G5では、付加画像の付加の可否に対する選択を促す旨のメッセージと、付加画像の付加を選択するYESボタンB6と付加を拒否するNOボタンB7が表示されている。なお、図8では、示されていないが、付加画像付加可否選択画面G5には、付加画像を付加することによるメリットとデメリットが表示されるようにしてもよい。例えば、付加画像を付加するメリットとしては、画像出力に必要な画像出力料金の割引、無料化等があり、デメリットとしては、自己の意図する出力画像に付加画像が付加された状態で出力されることである。CPU101が、このデメリットの程度を分かりやすくするために、ワークメモリ108及びフレームメモリ109等を使用して、出力画像に付加画像を付加した状態の表示画像を生成して、操作パネル制御部300に送って、操作パネル制御部300のCPU301が表示部305に該出力画像に付加画像を付加した状態の表示画像を表示するようにしてもよい。したがって、操作パネル制御部300は、付加可否選択手段として機能している。
【0062】
そして、操作パネル制御部300のCPU301は、顧客によって付加画像付加可否選択画面G5でYESボタンB6が押下されると、付加画像付加の許可が選択された旨をシステムコントローラ100に出力し、NOボタンB7が押下されると、付加画像付加の拒否が選択された旨をシステムコントローラ100に出力する。
【0063】
システムコントローラ100のCPU101は、YESボタンB6が押下されて付加画像付加許可の通知を受け取ると、付加条件入力要求を操作パネル制御部300に送る。
【0064】
操作パネル制御部300のCPU301は、付加条件入力要求を受け取ると、図9に示すような付加条件入力画面G6をROM302から読み出して表示部305に表示する。図9の付加条件入力画面G6では、付加条件として、性別、職業(学生、会社員等)の選択項目と選択ボタンを表示するとともに、入力の確定を操作する確定ボタンB8が表示されている。
【0065】
CPU101は、付加条件入力画面G6で選択入力されて確定ボタンB8が押下されると、該入力内容を付加条件情報としてシステムコントローラ100に送信する。システムコントローラ100のCPU101は、NVRAM104または付加画像サーバであるコンピュータPCbに保存されている付加条件を参照し、入力付加条件と一致する付加画像付加条件の一致する付加画像があるか判断する。したがって、操作パネル制御部300は、出力画像関連条件入力手段として機能している。
【0066】
なお、付加条件入力画面G6では、上述のように、常に、付加条件を入力する画面に限るものではなく、頻繁に利用する顧客の利用性を考慮して、顧客番号等の顧客を特定する顧客ID等を顧客に付与し、該顧客ID等の入力項目を付加条件入力画面G6に表示して、顧客が該顧客IDを入力して、確定ボタンB8を操作すると、操作パネル制御部300のCPU301が該顧客IDをシステムコントローラ100に送信する。システムコントローラ100のCPU101は、予めNVRAM104に付加条件と顧客IDを対応させたテーブルを用意して、顧客IDを付与した顧客に対しては、付加条件を該顧客IDに対応させて該テーブルに登録し、上記操作パネル制御部300から送られてきた顧客IDに基づいて付加条件を特定するようにしてもよい。
【0067】
また、図9の付加条件入力画面(出力画像関連条件入力手段)G6では、付加条件(出力画像関連条件)として、性別と職業を入力するようになっているが、図6の付加条件設定入力画面G4のキーワード項目で入力した文字列をも、付加条件として、入力可能な付加条件入力画面としてもよく、この付加条件として文字列が入力されると、操作パネル制御部300のCPU301は、該入力された文字列をも付加条件として、システムコントローラ100に送信する。
【0068】
なお、この文字列を付加条件とする方法としては、付加条件入力画面G6から顧客が入力する場合に限るものではなく、例えば、システムコントローラ100のCPU101が出力画像をOCR(Optical Character Reader:光学式文字読取装置)技術等によって解析して、付加条件設定入力画面G4で入力されて設定されている付加条件としての文字列が含まれるか判別し、付加条件の一致を判断するようにしてもよい。
【0069】
CPU101は、NVRAM104またはコンピュータPCbに付加条件の一致する付加画像が存在すると、該付加条件の一致する付加画像データをNVRAM104またはコンピュータPCbから取り出し、ワークメモリ108に転送する。一方、顧客が出力要求する画像データ(以下、必要に応じて、出力画像データという。)は、ネットワークNWを経由して、顧客のコンピュータPCdやスキャナ装置SCa、SCbで読み取られて送信されてくるのを、システムコントローラ100のCPU101が、ネットワークI/Fコントローラ107及びシステムI/F16を経由して、ワークメモリ108に取り込む。また、出力画像データは、画像読み取りユニット205からバス制御部211及び画像データバス/制御コマンドバス400を経由して、システムコントローラ100に転送されてくるのを、CPU101が、ワークメモリ108に取り込んでもよい。
【0070】
また、この付加条件に一致する付加画像の選択においては、特に、付加画像をコンピュータPCbから取得する場合には、付加条件設定処理で設定された複合装置MFaの設置場所を付加条件に加えて複合装置MFaの設定場所を含む付加条件に一致する付加画像を選択するようにしてもよい。
【0071】
CPU101は、ワークメモリ108に取り込んだ出力画像データと付加画像データを合成し、フレームメモリ109にページ毎に付加画像データの添付された(合成された)出力画像データを画像入出力制御部200で取り扱い可能な描画データに展開して、該展開の完了した描画データを、メモリコントローラ110が、バス制御部114及び画像データバス/制御コマンドバス400を経由させて、画像入出力制御部200に転送する。なお、付加画像の出力画像への付加は、出力画像の全ページに対して行う場合に限るものではなく、所定の1ページ(例えば、先頭ページ)、所定ページ数への付加等を行うようにしてもよい。
【0072】
画像入出力制御部200は、描画データが送られてくると、CPU201の制御下で、該描画データの印刷制御コマンドに基づいて画像書き込みユニット204、電子プロセスユニット209及び転写紙搬送制御ユニット210を動作させて該付加画像の添付された出力画像を転写紙に画像形成して、図示しない排紙トレイ上に排出する。
【0073】
なお、上記図8の付加画像付加可否選択画面G5で付加画像の付加の否(NO)が選択された場合には、操作パネル制御部300のCPU301が付加画像付加の拒否が選択された旨をシステムコントローラ100に出力し、システムコントローラ100のCPU101は、該通知を受け取ると付加条件入力要求を行うことなく、顧客の出力要求する画像データ(出力画像データ)をワークメモリ108に取り込んで、描画データとしてフレームメモリ109に展開する。このフレームメモリ109の描画データをメモリコントローラ110が、画像入出力制御部200に転送し、画像入出力制御部200が、CPU201の制御下で、該出力画像のみの描画データの画像を転写紙に画像形成して、図示しない排紙トレイ上に排出する。
【0074】
そして、システムコントローラ100のCPU101は、上記付加画像を出力画像に付加する場合、付加条件に合致する付加画像が複数あった場合には、顧客に付加する画像を選択させる付加画像選択要求を操作パネル制御部300に出力する。
【0075】
すなわち、システムコントローラ100のCPU101は、NVRAM104またはコンピュータPCbに保存された付加条件を順次参照して、図9の付加条件入力画面G6で入力されて、操作パネル制御部300から通知された顧客の付加条件と一致する付加条件の付加画像がNVRAM104またはコンピュータPCbに登録されているかチェックする。CPU101は、付加条件の一致している付加画像データが複数登録されているときには、全ての付加画像データをNVRAM104またはコンピュータPCbから取り出して、ワークメモリ108に転送し、ワークメモリ108の全ての付加画像に対して、主走査及び副走査の画素の間引きを行って、ワークメモリ108にコピーすることで、該全ての付加画像のサムネイル画像を生成する。CPU101は、生成したサムネイル画像を画像データバス/制御コマンドバス400経由で、操作パネル制御部300に転送し、操作パネル制御部300のCPU301は、該送られてきた画像データを用いて、例えば、図10に示すような付加画像選択画面G7を表示部305に表示する。図10の付加画像選択画面G7では、付加条件の一致する複数(図10では、3つ)のサムネイル画像と確定ボタンB9が表示されている例を示している。
【0076】
操作パネル制御部300のCPU301は、顧客が、該表示部305に表示される複数のサムネイル画面から付加を許可する付加画像の選択を行って、確定ボタンB9を押下すると、該選択された付加画像のID(図7参照)をシステムコントローラ100に通知する。
【0077】
システムコントローラ100のCPU101は、付加画像のIDを受信すると、該当するIDの付加画像をNVRAM104またはコンピュータPCbから取り出し、上記同様に、ワークメモリ108で、該付加画像を出力画像に合成して、該付加画像を合成した出力画像データを、メモリコントローラ110が画像入出力制御部200に送って、画像入出力制御部200で、該付加画像を合成した出力画像を転写紙に画像形成して、図示しない排紙トレイ上に排出する。
【0078】
このように、本実施例の複合装置MFaは、出力画像に付加する付加画像と該付加画像を出力画像に付加するための付加条件を関連づけてNVRAM104に登録し、出力画像の画像出力に際して、該出力画像に関連する出力画像関連条件が操作パネル制御部300の入力部304(付加条件有力画面G6)から入力されると、該出力画像関連条件に対応する付加条件に関連づけられている付加画像をNVRAM104から取り出して該出力画像に付加させて画像出力している。
【0079】
したがって、出力画像に関連する付加画像を適宜選択して、該出力画像に付加させて画像出力することができ、広告画像等の出力画像への付加画像の画像付加効果を向上させることができる。
【0080】
また、複合装置MFaは、操作パネル制御部300の入力部304等で出力画像への付加画像の付加が許可されたときにのみ該出力画像への付加画像の付加を行っている。
【0081】
したがって、付加画像の付加されることに適しない出力画像への付加画像の付加を取りやめる等を行って、顧客の要望や利用性に応じた適切な付加画像の付加を行うことができ、利用性を向上させることができる。
【0082】
さらに、複合装置MFaは、NVRAM104に登録される付加画像の登録管理要件の入力を操作パネル制御部300の表示部305に要求して、入力部304から入力された登録管理要件に基づいてNVRAM104への付加画像の登録及び登録済みの付加画像の管理を行っている。
【0083】
すなわち、複合装置MFaは、登録対象の付加画像の有効期間や付加可能回数等の登録管理要件の入力を有効期間入力画面G2や付加可能回数入力画面G3等で入力要求を行い、該画面G2、G3で入力された有効期間や付加可能回数を付加画像と関連づけて1つのデータとしてNVRAM104に登録してCPU101が管理している。
【0084】
したがって、付加画像がいつまでもNVRAM104に登録され続けて、NVRAM104の要領を圧迫することを防止して、付加画像の適切な利用と適切な課金を行うことができ、複合装置MFaの有効利用を図ることができる。
【0085】
また、複合装置MFaは、付加画像のNVRAM104への登録管理要件の1つとして、該付加画像のデータ量、画像の種類(白黒画像、カラー画像)等の画像関連情報に応じた付加画像の登録料金を請求している。
【0086】
したがって、付加画像のデータ量等の画像関連情報に適切な登録料金を請求して、複合装置MFaの運用を行うことができ、顧客の利用性を向上させつつ、付加画像付加依頼者(広告主等)の要求を適切に満足させることができる。その結果、利用性をより一層向上させることができる。
【0087】
さらに、複合装置MFaは、出力画像の画像出力に対して該出力画像のデータ量、画像の種類等の出力画像関連情報に応じた画像出力料金を請求している。したがって、複合装置MFaの適切な運用を行うことができる。
【0088】
また、付加画像の付加に対する対価として画像出力料金から所定料金を割り引いたり、該画像出力料金を無料にしている。
【0089】
したがって、複合装置MFaの利用性を向上させることができるとともに、付加画像付加依頼者(広告主等)の要求を適切に満足させることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0090】
そして、複合装置MFaは、上記付加画像データの登録において、有効期間や出力可能回数が設定されており、有効期間や出力可能回数に応じた付加画像登録料金の課金を徴収しているときには、該付加画像データの有効期間や出力可能回数の管理を行い、有効期間や出力可能回数の経過した付加画像データについては、NVRAM104や付加画像サーバであるコンピュータPCbから削除する。この場合、CPU101は、該付加画像データの削除を行う前に、有効期間管理や出力可能回数管理を行って、事前に有効期間の通知や出力可能回数の通知、追加有効期間や追加出力可能回数を設定する場合には、追加の有効期間や追加出力可能回数に応じた付加画像登録料金の課金処理及び追加有効期間や追加出力可能回数を設定しない場合の付加画像データの削除許可を付加画像付加依頼者に対して行うようにしてもよい。
【0091】
このようにすると、付加画像の管理を適切に行って、付加画像がいつまでもNVRAM104に登録され続けて、NVRAM104の要領を圧迫することを防止して、付加画像の適切な利用と適切な課金を行うことができ、複合装置MFaの有効利用を図ることができる。
【0092】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、顧客の出力要求する画像に効果的な付加画像を付加する複合装置、複写装置、プリンタ装置、スキャナ装置等の画像出力装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の一実施例を適用した複合装置のブロック構成図。
【図2】図1の複合装置の適用されるネットワークシステムの一例のシステム構成図。
【図3】付加画像登録課金画面の一例を示す図。
【図4】有効期間入力画面の一例を示す図。
【図5】付加可能回数入力画面の一例を示す図。
【図6】付加条件設定入力画面の一例を示す図。
【図7】付加条件情報付き付加画像データのデータ構造の一例を示す図。
【図8】付加画像付加可否選択画面の一例を示す図。
【図9】付加条件入力画面の一例を示す図。
【図10】付加画像選択画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0095】
MFa、MFb 複合装置
SCa、SCb スキャナ装置
PRa、PRb プリンタ装置
PCa コンピュータ(付加画像付加依頼者のコンピュータ)
PCb コンピュータ(付加画像サーバ)
PCc コンピュータ(課金装置)
PCd 顧客のコンピュータ
NW ネットワーク
100 システムコントローラ
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 NVRAM
105 HDDC
106 システムI/F
107 ネットワークI/Fコントローラ
108 ワークメモリ
109 フレームメモリ
110 メモリコントローラ
111、112 FIFO
113〜115 バス制御部
200 画像入出力制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM 204 画像書き込みユニット
205 画像読み取りユニット
206 地紋認識ユニット
207 課金装置I/Fユニット
208 原稿搬送制御ユニット
209 電子写真プロセスユニット
210 転写紙搬送制御ユニット
211、212 バス制御部
300 操作パネル制御部
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 入力部
305 表示部
306 バス制御部
400 画像データバス/制御コマンドバス
G1 付加画像登録課金画面
G2 有効期間入力画面
G3 付加可能回数入力画面
G4 付加条件設定入力画面
G5 付加画像付加可否選択画面
G6 付加条件入力画面
G7 付加画像選択画面
B1 YESボタン
B2 NOボタン
B3 確定ボタン
B4 確定ボタン
B5 確定ボタン
B6 YESボタン
B7 NOボタン
B8 確定ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力対象の出力画像に対して適宜の付加画像を画像付加手段で付加して画像出力する画像出力装置において、前記付加画像を前記出力画像に付加する付加条件を該付加画像毎に設定する付加条件設定手段と、出力画像に関連する出力画像関連条件を入力する出力画像関連条件入力手段と、付加画像と該付加画像に対する付加条件が関連づけて登録される付加画像登録手段と、該出力画像関連条件入力手段から入力された該出力画像関連条件に対応する付加条件に関連づけられている付加画像を該付加画像登録手段から取り出して前記画像付加手段に該出力画像に付加させて画像出力させる制御手段と、を備えていることを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
前記画像出力装置は、前記出力画像への前記付加画像の付加を許可するか拒否するかを選択する付加可否選択手段を備え、前記制御手段は、該付加可否選択手段で付加画像の付加が許可されたときにのみ該出力画像への付加画像の付加を行うことを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記画像出力装置は、前記付加画像登録手段に登録される前記付加画像の登録管理要件の入力を要求する登録要件要求手段を備え、前記制御手段は、該登録要件要求手段に応じて入力された登録管理要件に基づいて該付加画像登録手段への付加画像の登録及び登録済みの付加画像の管理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記登録要件要求手段は、前記付加画像の前記付加画像登録手段への前記登録管理要件の1つとして、該付加画像のデータ量、画像の種類等の画像関連情報に応じた付加画像の登録料金を請求することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記画像出力装置は、前記出力画像の画像出力に対して該出力画像のデータ量、画像の種類等の出力画像関連情報に応じた画像出力料金を請求する画像出力料金請求手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像出力装置。
【請求項6】
前記画像出力料金請求手段は、前記付加画像の付加に対する対価として前記画像出力料金から所定料金を割引または該画像出力料金を無料にする画像付加割引処理を行うことを特徴とする請求項5記載の画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−74449(P2010−74449A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238755(P2008−238755)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】