説明

画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体

【課題】本発明は、複数ページの印刷を効率的に実行する画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関する。
【解決手段】レーザプリンタ1は、コントローラ100からページ毎に描画データと印刷制御信号を生成してエンジン200に印刷要求とともに出力して、エンジン200が、該印刷要求を受け取ると、本体ユニット1の感光体、帯電部〜クリーニング部等を印刷プロセスの各部を立ち上げて、該ページの描画データの印刷を実行し、印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、コントローラ100に次ページの有無の問い合わせを行い、コントローラ100から次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して、印刷プロセスの終了を停止させて、次の印刷要求の受信を待つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関し、詳細には、複数ページの印刷を効率的に実行する画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置、例えば、プリンタ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置においては、コントローラとエンジンを備えており、該エンジンは、例えば、電子写真方式の場合、図示しないが、用紙に描画データに基づいて印刷処理を行うのに必要な各部、例えば、感光体、帯電部、光書き込み部、現像部、分離部及びクリーニング部等の各印刷プロセス部と制御部等を備えている。エンジンの制御部は、コントローラと通信して、画像形成処理(印刷処理)に必要な制御信号、描画データ及び印刷要求を受け取り、まず、帯電部によって一様に感光体を帯電させて、描画データ及び制御信号により光書き込み部を動作させて感光体上に静電潜像を形成し、現像部により現像剤(以下、トナーという。)を感光体上に供給して該静電潜像を現像してトナー画像を形成する。エンジンの制御部は、給紙部から用紙を感光体と転写部との間に給紙させて、転写部によって感光体上のトナー画像を用紙に転写させ、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧させて用紙上のトナー画像を定着させることで、印刷処理を行う(特許文献1等参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−49202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術にあっては、エンジンの制御部は、1つの印刷ジョブにおいて、印刷要求をコントローラから受け取って印刷処理を開始してから次の印刷要求がコントローラから来るまでの所定の待ち時間(以下、次印刷要求待ち時間という。)を管理して、この次印刷要求待ち時間の間に次の印刷要求がコントローラから来ない場合には、現在実行中のページの描画データが該印刷ジョブの最終ページデータであると判断して、上記一連の印刷プロセスを終了させる終了処理に移行するようになっている。そして、エンジンは、一旦印刷プロセスの終了処理に移行すると、終了処理中に次の印刷要求がコントローラから送られて来ても、直ぐに終了処理中の印刷プロセスを立ち上げて、次の印刷処理に移行することはできず、一旦開始した印刷プロセスの終了処理を完了させた後、該次の印刷要求の印刷処理のために印刷プロセスを立ち上げる処理から印刷処理を再開する。その結果、印刷対象のデータがコントローラで描画データの生成等に時間の要するデータであると、コントローラからエンジンに送られて来る該描画データに対する次の印刷要求が上記待ち時間内に送られて来ない状態が発生して、印刷プロセスの終了処理に移行してしまい、印刷処理速度が該終了処理に入った印刷プロセスの終了処理と再立ち上げ処理の時間分だけ遅くなって、生産性が低下するとともに、印刷ジョブのデータ構成によっては、印刷プロセスの終了処理と立ち上げ処理が繰り返され、印刷プロセスを構成する各部の寿命が短くなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、印刷ジョブの実行において印刷プロセスの終了処理と立ち上げ処理の回数を削減して、処理速度を向上させるとともに、印刷プロセスを構成する各部の寿命を延ばすことのできる画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、コントローラからページ毎に描画データと該描画データに対する印刷設定情報に対応する印刷制御信号を生成してエンジンに印刷要求とともに出力して、エンジンが、該コントローラから該印刷要求とともに該描画データと該印刷制御信号を受け取って複数の印刷プロセス手段を駆動して該描画データを印刷媒体に印刷する場合に、印刷要求があると、印刷プロセス手段を立ち上げて、該印刷プロセス手段を使用して該ページの描画データの印刷を実行し、前記印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、コントローラに次ページの有無の問い合わせを行い、該コントローラから次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ印刷プロセス手段の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待つことを特徴としている。
【0007】
また、本発明は、次ページ描画データに対する前記印刷設定情報のうち所定の印刷設定情報の取得要求を前記コントローラに行い、該印刷設定情報取得要求によって前記コントローラから送られてくる該印刷設定情報に基づいて前記印刷プロセス手段の終了処理の実行制御を行うことを特徴としてもよい。
【0008】
さらに、本発明は、前記印刷設定情報として印刷媒体種別情報の取得要求を行い、該印刷設定情報取得要求に応じて前記コントローラから送られてくる該印刷媒体種別情報に基づいて前記印刷媒体の線速度の変更が必要であるか否かを判断して、該線速度の変更が必要であると判断すると、前記印刷プロセス手段を終了させることを特徴としてもよい。
【0009】
また、本発明は、次ページの描画データを送信可能な量までページメモリに展開するのに要する展開完了見込み時間の取得要求をコントローラに行う展開完了見込み時間取得要求処理を行い、該展開完了見込み時間取得要求に応じて該コントローラから送られてくる該展開完了見込み時間に基づいて前記再待ち時間を設定することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コントローラからページ毎に描画データと該描画データに対する印刷設定情報に対応する印刷制御信号を生成してエンジンに印刷要求とともに出力して、エンジンが、該コントローラから該印刷要求とともに該描画データと該印刷制御信号を受け取って複数の印刷プロセス手段を駆動して該描画データを印刷媒体に印刷する場合に、印刷要求があると、印刷プロセス手段を立ち上げて、該印刷プロセス手段を使用して該ページの描画データの印刷を実行し、前記印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、コントローラに次ページの有無の問い合わせを行い、該コントローラから次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ印刷プロセス手段の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待つので、ページ間の描画データの解像度の相違等の理由によって、コントローラが予め設定されている通常の待ち時間内に次ページの描画データの展開を行って次の印刷要求を送信できない場合であっても、次ページの描画データがあることが確認できると、再待ち時間だけ印刷プロセス手段の終了処理を行わずに、次の印刷要求の受信を待つことができ、印刷ジョブの実行において印刷プロセスの終了処理と立ち上げ処理の回数を削減して、処理速度を向上させることができるとともに、印刷プロセスを構成する各部の寿命を延ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0012】
図1〜図9は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を適用した画像形成装置としてのレーザプリンタ1の全体ユニット構成図である。
【0013】
図1において、レーザプリンタ1は、本体ユニット2、給紙ユニット3、両面ユニット4、メールボックスユニット5、フィニッシャユニット6及びオペレーションパネル7(図3参照)等で構成されており、本体ユニット2、両面ユニット4及びメールボックスユニット5は、図2に示すように概略構成されている。
【0014】
本体ユニット2は、図2に示すように、感光体10の周囲に、帯電部11、光書き込み部12、現像部13、転写部14、分離部15及びクリーニング部16等のプロセス印刷を実行する印刷プロセス手段が順次配設されており、破線で示す用紙(印刷媒体)の搬送路上には、給紙ローラ17、レジストセンサ18、レジストローラ19、定着部20及び経路切換爪21等が順次配設されている。
【0015】
光書き込み部12は、ホスト装置HS(図3参照)から受信した印刷データに基づいて変調したレーザ光を出射する光源、画素密度に応じた回転角速度で回転駆動され該光源から出射されたレーザ光を主走査方向に偏向・反射させるポリゴンミラー、ポリゴンミラーで反射されたレーザ光を感光体10上に照射するミラー群等を備えている。
【0016】
両面ユニット3は、本体ユニット2で片面への印刷の完了した用紙が、経路切換爪21で搬送方向が排紙方向から両面ユニット3側に切り換えられた用紙が送り込まれ、両面ユニット3は、この送り込まれてきた用紙を、入口用紙センサ31で検出して、反転ローラ32〜34と分離爪35で用紙の表裏面を反転させた後、本体ユニット2のレジストローラ19へと送り出すとともに、送り出す反転用紙を両面出口用紙センサ36で検出する。
【0017】
給紙ユニット4は、図示しないが、複数の給紙トレイと各給紙トレイの用紙を1枚ずつ分離して、送り出す給紙機構と、該給紙機構で送り出された用紙を、本体ユニット2に送り出す送り出しローラ41が設けられている。この給紙ユニット4の各給紙トレイには、それぞれ異なる紙種や用紙サイズの用紙が複数枚セット可能となっている。
【0018】
本体ユニット2は、給紙ユニット4から送り込まれてきた用紙を給紙ローラ17でレジストローラ19に搬送し、レジストローラ19に搬送される用紙をレジストセンサ18で検出して、後述する感光体10上のトナー画像との位置調整を行った後、レジストローラ19から感光体10と転写部14との間に用紙を搬送する。本体ユニット2は、図示しないモータで感光体10及びローラ17、19等を駆動して、帯電部11で該回転する感光体10を一様に帯電させ、光書き込み部12から該一様に帯電された感光体10に描画データに基づいて変調したレーザ光を照射させて静電潜像を形成し、該静電潜像の形成された感光体10に感光体10からトナーを供給して現像することでトナー画像を形成する。
【0019】
本体ユニット2は、感光体10上に形成したトナー画像を、給紙ユニット41または両面ユニット3から搬送されレジストローラ19でタイミング調整されて転写部14との間に搬送されてきた用紙に、該転写部14で転写させる。本体ユニット2は、トナー画像の転写された用紙を、分離部15に供給する分離電圧によって、感光体10から分離させて、定着部20に搬送する。本体ユニット2は、分離部15で感光体10から分離されたトナー画像の転写された用紙を、定着部20で加熱・加圧して、トナー画像を用紙に定着させ、定着の完了した用紙を本体ユニット2の上部のメールボックスユニット5、フィニッシャユニット5または両面ユニット3に、経路切換爪21で切り換えて搬送する。
【0020】
メールボックスユニット5は、複数の搬送ローラ51〜54、排紙切換爪55、2つの排紙トレイ56、57及び各排紙トレイ56、57への記録済み用紙の排出を検出する排紙検出センサ58、59等が設けられており、本体ユニット2で印刷の完了した用紙が送り込まれて来ると、排紙切換爪55で切り換えて、搬送ローラ51〜54によって排紙トレイ56間タッチパネル排紙トレイ57に該用紙を排出する。
【0021】
フィニッシャユニット6は、本体ユニット2で印刷処理された用紙に対して、ステープル処理、折り処理等の種々の後処理を実行する。
【0022】
そして、レーザプリンタ1は、その本体ユニット2が、図3に示すように、大きく分類して、コントローラ100、エンジン200及び上記オペレーションパネル7等を備えており、コントローラ100には、フォントを追加する際に、フォントカートリッジ300が接続され、また、エンジン200には、各種オプション400、例えば、スキャナユニット、ファクシミリユニット等が追加され、さらに、エンジン200の交換ユニット500が用意されている。
【0023】
コントローラ100は、ホストインターフェイス101、プログラムROM(Read Only Memory)102、フォントROM103、パネルインターフェイス104、コントローラCPU(Central Processing Unit )105、RAM106、オプションRAM(Random Access Memory)107及びエンジンインターフェイス108等を備えていて、上記各部101〜108は、バス109により接続されている。
【0024】
ホストインターフェイス101には、ホスト装置HSが接続されており、ホストインターフェイス101は、ホスト装置HSからレーザプリンタ1に送られて来る制御信号及びデータを受け取るとともに、レーザプリンタ1からホスト装置HSへのステータス信号等のデータや信号の送り出しを行う。
【0025】
プログラムROM102は、コントローラ100内でのデータの処理や管理及び周辺モジュール、例えば、オプションを制御するためのプログラム、具体的には、レーザプリンタ1としての基本処理プログラム及び後述する画像形成制御方法を実行する画像形成制御処理プログラム等の各種プログラムを格納しているとともに、これらの各プログラムを実行するのに必要な各種データを格納している。
【0026】
フォントROM103は、レーザプリンタ1で印刷に使用する各種フォントが予め格納されており、コントローラCPU105により読み出されて、印刷処理に供される。レーザプリンタ1で使用されるフォントとしては、フォントカートリッジ300を接続することで、追加することができる。
【0027】
パネルインターフェイス104には、オペレーションパネル7が接続されており、オペレーションパネル7は、レーザプリンタ1のモードやフォント等の切換操作等の各種操作を行うための各種操作キーを備えるとともに、レーザプリンタ1の状態を表示する液晶ディスプレイ等のディスプレイを備えている。パネルインターフェイス104は、コントローラ100とオペレーションパネル7との間の信号の授受を行う。
【0028】
コントローラCPU105は、プログラムROM102に格納されているプログラムに基づいて、RAM106をワークメモリとして利用しつつ、ホスト装置HSからのデータ(印字データ、制御データ)を処理して、レーザプリンタ1の各部、特に、エンジン20を制御し、印刷出力処理(画像形成処理)を行うとともに、後述するように、コントローラ100でのデータ処理時間を考慮したエンジン200の動作制御を行う画像形成制御処理を行う。
【0029】
RAM(ページメモリ)106は、コントローラCPU105のワークメモリとして利用されるとともに、ホスト装置HSからの印刷データをページ単位で管理して一時記憶するバッファ及びバッファに記憶されたデータを、ホスト装置HSから印刷データとともに送られて来る印刷設定内容に応じた実際の画像パターン(印字パターン)に変換した描画データを展開するビットマップメモリ等として利用される。
【0030】
オプションRAM107は、いわゆる補助メモリであり、RAM106の容量が不足した際等に補助として使用されるものである。
【0031】
なお、コントローラ100は、レーザプリンタ1の電源が切られているときにも記憶内容を保持する必要のあるデータを記憶するNVRAM(Nonvolatile Random Access Memory)等を備えていてもよい。
【0032】
エンジンインターフェイス108には、エンジン200が接続されており、コントローラ100からエンジン200へ出力する制御信号や描画データ(描画データ)を含む印刷要求及びエンジン200からコントローラ100へのステータス信号や各種要求の授受を行う。
【0033】
エンジン200は、上記本体ユニット2の画像形成処理を実行する感光体10からクリーニング部16及び定着部20等の印刷プロセス部分、両面ユニット3、給紙ユニット4、メールボックスユニット5及びフィニッシャユニット6を総称した部分であり、エンジンCPU201、2つの割り込み制御回路202、203、オプションインターフェイス204、コントローラインターフェイス205、エンジンROM206、RAM207、フラッシュROM208、入力ポート209、出力ポート210、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM )211、入力ポートに接続された各センサ212、ディップスイッチ(DIP SW)213、その他の入力部214、出力ポートに接続された各電圧プロセス215、各クラッチ216、各モータ217及びその他の出力部218等を備えている。
【0034】
コントローラインターフェイス205は、コントローラ100のエンジンインターフェイス108と接続されており、描画データ、制御信号及び印刷要求の授受を行う。コントローラインターフェイス205は、バスで直接エンジンCPU201に接続され、また、割り込み制御回路203を介してエンジンCPU201に接続されており、コントローラ100からの各種信号や要求等をバスを介して直接エンジンCPU201に通知し、また、割り込み制御回路203を介してエンジンCPU201からの信号や要求をコントローラ100に出力する。
【0035】
オプションインターフェイス204には、オプション400が接続され、オプションインターフェイス204は、割り込み制御回路202を介してエンジンCPU201に接続されていて、オプション400の利用開始、利用終了等のオプションの利用制御に必要な処理を割り込み制御回路202を介してエンジンCPU201との間で実行する。
【0036】
入力ポート209は、各センサ212、ディップスイッチ213及びその他の入力部214からのアナログ信号をデジタル信号に変換してエンジンCPU201に出力し、出力ポート210は、エンジンCPU201からの各種制御信号を、各電圧プロセス215、各クラッチ216、各モータ217及びその他の出力部218へ出力する。
【0037】
フラッシュROM208には、予めレーザプリンタ1のエンジン200の基本制御処理プログラム及び後述する画像形成制御処理方法を実行する画像生成制御処理プログラム等のプログラムが格納されているとともに、これらの各プログラムを実行するのに必要な各種データ、特に、画像形成制御処理で使用する各種データが格納されている。
【0038】
エンジンCPU201は、フラッシュROM208内のプログラムに基づいて、RAM207をワークメモリとして利用しつつ、レーザプリンタ1のエンジン200の各部を制御して、プロセス印刷処理(画像形成処理)を実行するとともに、画像形成制御処理プログラムに基づいて画像形成制御処理を実行する。エンジンCPU201は、後述するように、印刷要求に応じて印刷プロセス手段である印刷プロセスの各部(少なくとも、帯電部11〜クリーニング部16)を立ち上げる立ち上げ手段、該印刷プロセスの各部を使用してページの描画データの印刷を実行する印刷実行手段、立ち上げられている印刷プロセスの各部を終了させる印刷プロセス終了手段、印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、コントローラ100に次ページの有無の問い合わせを行う次ページ有無問い合わせ手段、該コントローラから次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ該印刷プロセス終了手段による該印刷プロセスの各部の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待つ印刷プロセス制御手段としてきのうする。
【0039】
そして、レーザプリンタ1は、ホストインターフェイス101を介してホスト装置HSからデータを受け取ると、コントローラCPU105が、該受け取ったデータをプログラムROM102上のデータ解析プログラムに従って解析し、印刷データ及び印刷制御データ(SP、CR、LF、HT、VT、・・・等)とその他に分ける。コントローラCPU105は、印刷データ及び印刷制御データをRAM106上の受信バッファに一旦記憶し、該一旦記憶した受信データを、プログラムROM102上の制御プログラムに従って一つずつ取り出して、該受信データの処理を行う。例えば、コントローラCPU105は、印刷設定の各種情報、例えば、線密度、印字サイズ、文字コード、フォント情報及び用紙種別(印刷媒体種別)等の情報を含む印刷設定情報を受信してエンジン300で利用可能な描画データを作成し、印刷要求及び印刷設定情報等の印刷制御情報を取得する。
【0040】
そして、コントローラCPU105は、このようにしてホスト装置HSからのプリント命令と必要な情報をコントローラ100のエンジンインターフェイス108を介して受信すると、描画データに変換して、RAM106に展開する処理を行う。コントローラCPU105は、所定量(例えば、1ページ分)の描画データへの変換が完了すると、エンジンインターフェイス108を通してエンジン200のコントローラインターフェイス206に印刷要求を出力し、この印刷要求に同期して描画データをエンジン200に転送する。エンジン200は、そのエンジンCPU201が、上述のような一連の印刷処理の流れを制御することで、ホスト装置HSからの印刷データをエンジン200で用紙に印刷出力する。
【0041】
EEPROM211は、交換可能なユニットである交換ユニット500に取り付けられているEEPROM501と同様のメモリであり、該交換ユニット500の種類、寿命、型番等のメンテナンスに必要な各種情報が記録されている。
【0042】
そして、レーザプリンタ1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Video Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んでコントローラ100のプログラムROM102やエンジン200のエンジンROM206または図示しないハードディスク等に導入することで、後述する複数ページの印刷データを効率的にかつ高速に印刷処理(画像形成処理)する画像形成方法を実行する画像形成装置として構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0043】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のレーザプリンタ1は、複数ページの印刷処理におけるページ間の印刷処理を効率的に制御する。
【0044】
すなわち、レーザプリンタ1は、通常、複数ページの印刷処理を行う場合、エンジンCPU201は、図4に示すように、現在処理中のページの印刷要求をコントローラ100から受け取ってから予め設定されている所定の待ち時間の間に次のページの印刷要求を受け取らないときには、エンジン200の各部(例えば、帯電部11からクリーニング部16までの印刷プロセス部)を立ち上げ状態から終了状態に移行させて、次の印刷要求があった時点で、再度、立ち上げ処理を行う。
【0045】
具体的には、レーザプリンタ1は、図4に示すように、電源が投入されると、レーザプリンタ1としての初期立ち上げ処理、すなわち、コントローラ100のコントローラCPU105及びエンジン200のエンジンCPU201は、予め設定されているシステム・イニシャライズ処理を実行し(ステップS101)、コントローラ100及びエンジン200自体でのメンテナンス発生要求やエラー発生の有無状態等を検査するエンジンステータス・チェック・タスク処理を実行する(ステップS102)。
【0046】
次に、エンジン200とコントローラ100とのインターフェイス制御(給紙命令の受信、解像度設定要求の受信、給紙口、排紙口の切り換え要求の受信等)を行うエンジン〜コントローラ・インターフェイス・タスク処理を実行し(ステップS103)、エンジンCPU201が、通紙タイミングや高圧のオン、オフ等のオプション400で実行する処理のシーケンスのインターフェイス制御を行なうエンジン〜オプション・インターフェイス・タスクを実行する(ステップS104)。
【0047】
各インターフェイスの制御タスクの実行が完了すると、次に、レーザプリンタ1は、ホスト装置HSからの印刷ジョブの有無を監視して、ホストインターフェイス101を介してコントローラ100が受け取ると、コントローラCPU105が、該印刷ジョブを他のジョブとの調整等を行って、該印刷ジョブの実行を行う場合には、1ページの描画データをRAM106等に展開した後、必要な印刷制御信号とともに、エンジン200に印刷要求を送るキュー・タスク処理を行う(ステップS105)。エンジンCPU201は、コントローラ100から印刷要求を受け取ると、図5に示すような一連のプロセス印刷処理(プリントコントロール・タスク処理)を実行する(ステップS106)。すなわち、エンジンCPU201は、コントローラCPU105から印刷要求を受信すると、図5に示すように、該印刷要求に応じてエンジン200の各部、特に、帯電部11からクリーニング部16のタイミング調整、高圧電源の供給調整等を行い、1つタスク(1つのページ印刷要求から所定の待ち時間の間に発生した次のページ印刷要求を含む)の処理を完了する。このプリントコントロール・タスク処理を終了すると、レーザプリンタ1は、ステップS102に戻って、エンジンステータス・チェック・タスク処理から上記同様に処理する(ステップS102〜S106)。
【0048】
一方、レーザプリンタ1は、上記通常のメインシーケンスとは独立して、各処理を行なうための時間監視、シーケンス制御に割り込みを発生させる割り込み制御回路202、203による割り込み処理によって、後述する画像形成制御処理を実行する。
【0049】
そして、上記プリントコントロール・タスク処理においては、エンジンCPU201は、エンジン200の各部、例えば、本体ユニット2の帯電部11からクリーニング部16までの各部や給紙ユニット3、両面ユニット、メールボックスユニット5及びフィニッシャユニット6等を立ち上げ状態から終了状態までを制御する。
【0050】
すなわち、エンジンCPU201は、図5に示したように、コントローラ100のコントローラCPU105からの印刷要求がエンジンインターフェイス108からエンジン200のコントローラインターフェイス205を介して受け取ると、この時点を立ち上げ処理開始ポイントP1として、立ち上げ処理を開始して、まず、給紙ユニット4を制御して、給紙を開始させて、所定時間経過後に、帯電部11の立ち上げ処理を開始し、帯電部11の立ち上げに必要な時間を見込んだ所定の時間が経過した後、次に、現像部13の立ち上げを行い(図5のSg1)、さらに、現像部13の立ち上げ開始から所定時間後に、転写部14の立ち上げを行う(図5のSe1)。エンジンCPU201は、転写部14を立ち上げると、所定時間後に、分離部15の立ち上げ処理を行い(図5のSb1)、分離部15の立ち上げが完了すると、該分離部15の立ち上げが完了した時点を印刷処理開始ポイントP2として、立ち上げ処理開始ポイントP1から印刷処理開始ポイントP2までを立ち上げ処理期間Paとする。
【0051】
エンジンCPU201は、エンジン200の印刷プロセス部11〜16を制御して、立ち上げ処理期間Paが経過して立ち上げ処理が完了すると、帯電部11で感光体10を一様に帯電させる帯電処理、コントローラCPU105から送られてきた描画データに基づいて変調させたレーザ光を光書き込み部12から感光体10上に照射させて静電潜像を形成する露光処理、感光体10上の静電潜像に現像部13からトナーを供給してトナー画像を形成する現像処理、感光体10上のトナー画像を転写部14の転写電圧によって用紙に転写する転写処理、トナー画像の転写された用紙を分離部15の分離電圧で感光体10から分離する分離処理という一連のプロセス印刷処理を行わせる。
【0052】
そして、従来では、エンジンCPU201は、現在印刷処理中の印刷要求(前の印刷要求)から予め設定されている所定の待ち時間の間に、次の印刷要求がコントローラ100のコントローラCPU105から送られて来るか否かチェックして、該待ち時間内に次の印刷要求がコントローラCPU105から送られて来ないときには、該待ち時間の経過時点を終了処理開始ポイントP3として、帯電部11に終了指示を出して終了を開始させる(図5のSt2)。次に、エンジンCPU201は、帯電部11の終了から、順次、所定時間経過後に、現像部13の終了処理(図5のSg2)、転写部14の終了処理(図5のSe2)、分離部15の終了処理(図5のSb2)を順次実行し、感光体10上の転写の完了したトナー画像の形成されていた位置がクリーニング部16に移動して来るタイミングに、図5に示すように、クリーニング部16を作動させて、クリーニング部16のクリーニング動作が完了する時点を終了処理終了ポイントP4として、一連の印刷処理プロセスを終了する。この終了処理は、上述のように立ち上げ処理において時系列でオンした帯電部11、現像部13、転写部14及び分離部15等の高圧系を順次立ち下げ、さらに、感光体10に残った残電流を落とすクリーニング処理をクリーニング部16で行って終了処理を完了する。なお、図5では、立ち上げ処理開始ポイントP1から印刷処理開始ポイントP2までをプロセス立ち上げ処理期間Ta、印刷処理開始ポイントP2から終了処理開始ポイントP3までをプロセス印刷処理期間Tb、終了処理開始ポイントP3から終了処理終了ポイントP4までをプロセス終了処理期間Tcとしている。
【0053】
このように、従来、エンジンCPU201は、図5に示した一連の印刷プロセスを実行して、終了処理開始ポイントP3までの間に、次の印刷要求がコントローラ100のコントローラCPU105から送られて来ないときには、フェイルセーフとして、帯電部11からクリーニング部16までの各部を立ち上げ状態から終了状態に移行させる終了処理を実行することとなるが、図6に示すように、印刷処理開始ポイントP2から終了処理開始ポイントP3までの間に、次のページの印刷要求をコントローラCPU105から受信すると、帯電部11からクリーニング部16までの各部の終了処理を行わず、終了処理開始ポイントP3が次の印刷要求によって送られて来る描画データのプロセス印刷処理期間Pbへの印刷処理開始ポイントP2となって次ページの描画データのプロセス印刷処理を開始し、該プロセス印刷処理の終了処理開始ポイントP3までに、さらに、次の印刷要求を受信すると、同様に、次の描画データの印刷処理を繰り返し行う。
【0054】
そして、このページ印刷要求が発生してから次のページ印刷要求が来るまでの予め設定されている待ち時間である終了処理開始ポイントP3は、レーザプリンタ1の機械的特性や使用条件等によって異なる場合があるため、レーザプリンタ1は、この待ち時間を、例えば、エンジン200内の不揮発性メモリに格納して、エンジンCPU201が、保管管理し、オペレーションパネル7の操作等によって、適宜、変更可能となっている。
【0055】
ところが、印刷ジョブの印刷ページ(描画データ)は、複数ページで構成されているが、ページ間の画素密度の相違等で、コントローラ100での描画データのRAM106への展開の遅れ等によってコントローラCPU105からエンジン200への次の印刷要求の送信が、図7に示すように、終了処理開始ポイントP3よりも遅れる場合があり、このような場合、従来技術では、既に帯電部11から分離部16の終了処理が開始されており、再度立ち上げ処理から実行する必要があるが、図7に示すように、帯電部11から分離部15までの終了処理が完了して、クリーニング部16によるクリーニング処理が終了するプロセス終了処理期間Tcが完了する終了処理終了ポイントP4が経過した後に、再度、次ページの印刷プロセスを開始するために、帯電部11の立ち上げ処理から上記同様に処理することとなる。すなわち、エンジン200は、その帯電部11からクリーニング部11〜16に対して終了処理を開始すると、全ての終了処理が完了するまで、立ち上げ処理を開始することができず、図7に示すように、前のページの印刷プロセスの終了処理終了ポイントP4まで処理が完了した時点で、次の印刷要求に対する立ち上げ処理を開始することとなり、図7に両矢印で示すように、エンジン200が、次の印刷要求を受信した時点から該次の印刷要求に対する立ち上げ処理開始時点である終了処理終了ポイントP4までの期間及び再度立ち上げ処理が完了するまでの他井揚処理期間が無駄な期間となるだけでなく、立ち上げ処理と終了処理が増え、帯電部11からクリーニング部16までの各部の劣化を促進して、レーザプリンタ1の寿命を短くする結果となる。
【0056】
そこで、本実施例のレーザプリンタ1は、図8に示すように、終了処理開始ポイントP3までに次の印刷要求がコントローラ100のコントローラCPU105から来ないときには、エンジンCPU201が、該終了処理開始ポイントP3に、割り込み制御回路203及びコントローラインターフェイス205を介してコントローラ100に次ページの描画データがあるか否かの問い合わせを行う次ページ有無問い合わせ割り込み処理を実行する。なお、図6から図8では、ページを頁と表記している。
【0057】
すなわち、エンジンCPU201は、図9に示すように、レーザプリンタ1の電源がオンにされていると、上記割り込みタイミングであるか否かをチェックし(ステップS201)、割り込みタイミングでないときにはそのまま処理を続行する。
【0058】
エンジンCPU201は、ステップS201で、割り込みタイミング、例えば、上記現の印刷要求が発生してから次の印刷要求が来るまでの待ち時間として、予め設定されている時間である終了処理開始ポイントP3になると、該割り込みタイミングに設定されている割り込み処理、例えば、上記次ページ有無問い合わせ割り込み処理を実行する(ステップS202)。
【0059】
そして、エンジンCPU201は、この次ページ有無問い合わせ割り込み処理として、コントローラ100のコントローラCPU105に対して該実行中の印刷ジョブの次ページがあるか否かを問い合わせを行う次ページ有無問い合わせ割り込み処理を実行する。
【0060】
コントローラCPU105は、エンジンCPU201から次ページ有無問い合わせが有ると、管理している印刷ジョブから次ページの有無を判断して、次ページの有無をエンジンCPU201に応答する。すなわち、コントローラCPU105は、エンジン200に対して次の印刷要求を出していない場合であっても、次ページの処理中のデータの有無は把握しているので、エンジンCPU201から次ページ有無問い合わせが有ると、管理している印刷ジョブから次ページの有無を判断して、次ページの有無をエンジンCPU201に応答する。
【0061】
エンジンCPU201は、次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ無しの応答があると、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。
【0062】
エンジンCPU201は、次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があると、図8に示したように、該次ページ有無問い合わせ割り込み発生タイミングである終了処理開始ポイントP3から次の印刷要求を受信するまでの間だけ終了処理の開始を待つために、予め設定されている再待ち時間だけ、印刷プロセス終了処理を開始することなく、すなわち、帯電部11からクリーニング部16まで、特に、帯電部11から分離部15までの高電圧を維持しつつ、次の印刷要求を待ち、該再待ち時間内に、次の印刷要求をコントローラCPU105から受信しないときには、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。
【0063】
そして、エンジンCPU201は、次ページ有無問い合わせに対して、再待ち時間の間に、次の印刷要求を受信すると、終了処理を行っていないため、そのまま次のプロセス印刷処理を実行するプロセス印刷処理期間Tbに移行する。
【0064】
エンジンCPU201は、該プロセス印刷処理を実行すると、上記同様に、該ページの印刷要求から次の印刷要求までの待ち時間の終期である終了処理開始ポイントP3になるまでに、次の印刷要求を受信していないときには、次ページ有無問い合わせ割り込み処理を行う処理から上記同様に処理する。
【0065】
このように、本実施例のレーザプリンタ1は、コントローラ100からページ毎に描画データと該描画データに対する印刷設定情報に対応する印刷制御信号を生成してエンジン200に印刷要求とともに出力して、エンジン200が、コントローラ100から印刷要求とともに描画データと印刷制御信号を受け取って、本体ユニット1の感光体10、帯電部11〜分離部15及びクリーニング部16等の複数の印刷プロセスや本体ユニット2、給紙ユニット3、両面ユニット4、メールボックスユニット5等を駆動して該描画データを用紙に印刷する場合に、印刷要求があると、印刷プロセスの各部(少なくとも、帯電部11〜クリーニング部16)を立ち上げて、該印刷プロセスの各部を使用して該ページの描画データの印刷を実行し、この印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、コントローラ100に次ページの有無の問い合わせを行い、該コントローラ100から次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ印刷プロセスの各部11〜16の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待っている。
【0066】
したがって、ページ間の描画データの解像度の相違等の理由によって、コントローラ100が予め設定されている通常の待ち時間内に次ページの描画データの展開を行って次の印刷要求を送信できない場合であっても、次ページの描画データがあることが確認できると、再待ち時間だけ印刷プロセスの各部11〜16の終了処理を行わずに、次の印刷要求の受信を待つことができ、印刷ジョブの実行において印刷プロセスの終了処理と立ち上げ処理の回数を削減して、処理速度を向上させることができるとともに、印刷プロセスを構成する各部11〜16の寿命を延ばすことができる。
【0067】
また、本実施例のレーザプリンタ1は、エンジンCPU201からコントローラCPU105への次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があった場合、エンジンCPU201が、次ページ展開完了見込み時間の取得要求をコントローラ100に行い、コントローラ100から送られてくる次ページ展開完了見込み時間に応じて再待ち時間を設定するようにしてもよい。
【0068】
すなわち、エンジンCPU201は、次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があると、コントローラCPU105に対して、次ページの描画データを送信可能な量までページメモリであるRAM106に展開するのに要する展開完了見込み時間である次ページ展開完了見込み時間情報の取得要求を行い、コントローラCPU105が、該次ページ展開完了見込み時間情報取得要求に応じて、次ページのデータ量や解像度等に応じて次ページの描画データのRAM106への転送可能量(例えば、1ページ分の描画データ)の展開が完了するまでの時間を次ページ展開完了見込み時間として算出して、エンジンCPU201に送信する。
【0069】
エンジンCPU201が、次ページ展開完了見込み時間をコントローラCPU105から受け取ると、該受け取った次ページ展開完了見込み時間に基づいて次の印刷要求を受信するまでの再待ち時間を設定し、該設定した再待ち時間内に次の印刷要求がコントローラCPU105からあるか否かに応じて、上記印刷プロセスの継続処理を実行するか、印刷プロセス終了処理を実行するかを決定する。
【0070】
このようにすると、再待ち時間をコントローラ100での次ページのデータ処理に要する時間に合わせて適切に設定することができ、エンジン200のフェイルセーフを適切に確保しつつ、該フェイルセーフの実行のために待つ再待ち時間を不必要に長く設定することなく適切な長さに設定して、無駄な待ち時間を削減し、処理時間を短縮させることができる。その結果、レーザプリンタ1の利用性を向上させることができるとともに、消費電力を適切に削減することができる。
【0071】
なお、この場合、エンジンCPU201は、次ページ展開完了見込み時間取得要求をコントローラCPU105に行うのではなく、次印刷要求発行予測時間の取得要求をコントローラCPU105に行い、コントローラCPU105が次ページ展開完了見込み時間を算出して、該次ページ展開完了見込み時間から該次印刷要求発行予測時間を求め、求めた該次印刷要求発行予測時間をエンジンCPU201に応答する。そして、エンジンCPU201は、コントローラCPU105から受け取った次印刷要求発行予測時間に基づいて再待ち時間を設定する。このようにすると、エンジンCPU201の負荷を削減することができる。
【0072】
さらに、本実施例のレーザプリンタ1は、エンジンCPU201からコントローラCPU105への次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があった場合、エンジンCPU201が、次ページ印刷設定情報の取得要求として次データ画素密度情報の取得要求をコントローラCPU105に行い、該次データ画素密度情報取得要求に応じてコントローラCPU105から送られて来る次データ画素密度と前のデータの画素密度(以下、現データ画素密度という。)が異なると、フェイルセーフに対応するために、印刷プロセスの継続処理を実行するのか、印刷プロセス終了処理を行うのかを判定して実行するようにしてもよい。
【0073】
すなわち、エンジンCPU201は、次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があると、コントローラCPU105に対して、次データ画素密度情報要求を行い、コントローラCPU105が、該次データ画素密度情報要求に応じて、次ページのデータの画素密度情報をエンジンCPU201に送信する。
【0074】
エンジンCPU201は、次データ画素密度情報をコントローラCPU105から受け取ると、該受け取った次データ画素密度情報に応じて、上記印刷プロセスの継続処理を実行するか、印刷プロセス終了処理を実行するかを決定する。すなわち、エンジンCPU201は、現データ画素密度と次データ画素密度情報の画素密度が同じであるときには、帯電部11〜分離部15の各部の設定変更を行う必要がないと判断して、そのまま次の印刷要求を上記再待ち時間だけ待つ次の印刷要求待ち処理に移行し、該再待ち時間内にコントローラCPU105から次の印刷要求を受け取ると、該印刷要求に応じたプロセス印刷処理を実行するプロセス印刷処理期間Tbに移行する。この再待ち時間内に次の印刷要求を受け取らないときには、エンジンCPU201は、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。また、エンジンCPU201は、コントローラCPU105から受け取った次データ画素密度情報の画素密度と現データ画素密度とが異なり、光書き込み部12のポリゴンミラーの回転を一旦停止させて再度画素密度に合わせて回転させる必要があるときには、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。
【0075】
このようにすると、ページ間で画素密度が異なって再立ち上げが必要な場合には、速やかに印刷プロセスの終了処理に移行することで、再待ち時間の間だけ次の印刷要求を待って、次のページ印刷要求を受信した段階で、ポリゴンミラーの回転調整等を行うために、印刷プロセスの終了処理に移行して、再度、立ち上げ処理を行うという時間の無駄を省くことができ、高精度で印刷条件の異なる印刷プロセスを速やかに実行することができる。
【0076】
さらに、本実施例のレーザプリンタ1は、エンジンCPU201からコントローラCPU105への次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があった場合、エンジンCPU201が、次ページ印刷設定情報の取得要求として次ページの印刷に対して用いる用紙の紙種情報を要求する次ページ紙種取得要求をコントローラCPU105に行い、該次ページ紙種取得要求に応じてコントローラCPU105から送られて来る次ページの紙種と現在の印刷対象の用紙の紙種(以下、現紙種という。)が異なると、用紙を搬送する給紙線速度を変更する必要があるか否かを判断する給紙線速度変更判断処理を行って、給紙線速度の変更の要否に応じて、印刷プロセスの継続処理を実行するのか、印刷プロセス終了処理を行うのかを判定して実行するようにしてもよい。
【0077】
すなわち、エンジンCPU201は、次ページ有無問い合わせに対して、コントローラCPU105から次ページ有りの応答があると、コントローラCPU105に対して、次ページ紙種取得要求を行い、コントローラCPU105が、該次ページ紙種取得要求に応じて、次ページの印刷に使用する紙種情報(次ページ紙種情報)をエンジンCPU201に送信する。
【0078】
エンジンCPU201は、次ページ紙種情報をコントローラCPU105から受け取ると、該受け取った次ページ紙種情報と現紙種に基づいて、上記印刷プロセスの継続処理を実行するか、印刷プロセス終了処理を実行するかを決定する。すなわち、エンジンCPU201は、現紙種と次ページ紙種情報の紙種が同じであるときには、帯電部11〜クリーニング部16の各部の設定変更、特に、給紙線速度の変更を行う必要がないと判断して、そのまま次の印刷要求を上記再待ち時間だけ待つ次の印刷要求待ち処理に移行し、該再待ち時間内にコントローラCPU105から次の印刷要求を受け取ると、該印刷要求に応じたプロセス印刷処理を実行するプロセス印刷処理期間Tbに移行する。この再待ち時間内に次の印刷要求を受け取らないときには、エンジンCPU201は、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。また、エンジンCPU201は、コントローラCPU105から受け取った次ページ紙種情報の紙種と現紙種とが異なり、給紙線速度の変更の必要があると判断すると、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。この紙種と給紙線速度との関係は、例えば、エンジン200の不揮発性メモリ等に紙種・給紙線速度テーブル等として紙種・給紙線速度情報が予め格納されており、エンジンCPU201は、この紙種・給紙線速度情報は、オペレーションパネル7等から変更することも可能である。
【0079】
このようにすると、ページ間で紙種が異なり給紙線速度の変更が必要な場合には、速やかに印刷プロセスの終了処理に移行することで、再待ち時間の間だけ次の印刷要求を待って、次のページ印刷要求を受信した段階で、線速度の調整を行うために、印刷プロセスの終了処理に移行して、再度、立ち上げ処理を行うという時間の無駄を省くことができ、高精度で印刷条件の異なる印刷プロセスを速やかに実行することができる。
【0080】
なお、上記説明においては、エンジンCPU201から次ページ有無問い合わせを行って、コントローラCPU105から次ページ有りとの応答があったときに、次ページ展開完了見込み時間(または次印刷要求発行予測時間)取得要求、次データ画素密度情報取得要求、次ページ紙種取得要求を行っているが、次ページ有無問い合わせと同時にこれらのいずれかの取得要求、または、複数の取得要求、あるいは、全ての取得要求を行うようにしてもよい。このようにすると、さらに印刷処理手順全体の処理速度を向上させることができる。
【0081】
また、本実施例のレーザプリンタ1は、エンジンCPU201が、エンジン200の各部の異常発生有無検査、例えば、用紙ジャムの発生有無検査等を、印刷要求を受けてから次の印刷要求を受信するまでの間に行い、該異常発生有無検査の検査結果に応じて、印刷プロセスの継続処理を実行するのか、印刷プロセス終了処理を行うのかを判定して実行するようにしてもよい。
【0082】
すなわち、エンジンCPU201は、印刷要求を受けて立ち上げ処理を開始すると、エンジン200の異常発生有無検査を開始して、次の印刷要求を受け取るまで異常発生有無検査を所定タイミング毎等に繰り返しおこう。
【0083】
エンジンCPU201は、エンジン200の異常発生有無検査を実行して、印刷プロセスを実行することの可否を該検査結果で発見した異常種類に基づいて判断して、異常無しとの検査結果または異常が発見されても印刷プロセスの実行が可能な異常であると、そのまま次の印刷要求を上記再待ち時間だけ待つ次の印刷要求待ち処理に移行し、該再待ち時間内にコントローラCPU105から次の印刷要求を受け取ると、該印刷要求に応じたプロセス印刷処理を実行するプロセス印刷処理期間Tbに移行する。この再待ち時間内に次の印刷要求を受け取らないときには、エンジンCPU201は、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。また、エンジンCPU201は、異常発生有無検査によって発見した異常種類が印刷プロセスの実行が不可能な異常であるときには、フェイルセーフとして、上記印刷プロセス終了処理を開始して、プロセス終了処理を実行する。この異常種類と印刷可否との関係は、例えば、エンジン200の不揮発性メモリ等に異常種類ープロセス印刷可否テーブル等として異常種類・プロセス印刷可否情報が予め格納されている。
【0084】
このようにすると、エンジン200でプロセス印刷の処理の継続が不可能な異常が発生すると、速やかに印刷プロセスの終了処理に移行することで、再待ち時間が経過するまで次の印刷要求を待って、次のページ印刷要求を受信した段階で、異常発生を理由に印刷プロセス終了処理に移行するという時間の無駄を省くことができ、適切な印刷プロセスを速やかに実行することができる。
【0085】
さらに、本実施例のレーザプリンタ1は、上記再待ち時間を設定して、印刷プロセス終了処理を停止して次の印刷要求を該再待ち時間の間待つ画像形成制御処理の各処理機能のオン/オフを、個別に、また、一括して実行する操作するオン/オフ操作キーをオペレーションパネル7に設け、該オン/オフ操作キーの操作によって、レーザプリンタ1の利用環境、ユーザの利用目的等によって画像形成制御処理の各処理機能のオン/オフの設定操作するようにしてもよい。このようにすると、より一層レーザプリンタ1の利用性を向上させることができる。
【0086】
なお、上記説明においては、電子写真方式の画像形成装置であるレーザプリンタ1に適用した場合について説明したが、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に限るものではなく、印刷要求に応じて印刷プロセスの各部を立ち上げて、1ページのプロセス印刷処理を実行し、1ページのプロセス印刷処理が完了しても、所定の待ち時間内に次のページの印刷要求が来ない場合に、立ち上げがプロセス印刷の実行に必要な印刷プロセスの各部の終了処理を行う画像形成装置一般に適用することができる。例えば、インク噴射方式の画像形成装置であっても、1ページのプロセス印刷処理が完了した後、所定の待ち時間内に次のページの印刷要求がないと、立ち上げた印刷プロセスの各部の終了処理を実行する方式の画像形成装置であると、上記同様に再待ち時間を設定して印刷プロセスの各部の立ち上げ処理、終了処理を制御する画像形成制御処理を適用することができる。
【0087】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、複数ページの印刷データを印刷プロセスの立ち上げ処理と終了処理を繰り返して印刷するプリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の一実施例を適用したレーザプリンタの全体ユニット構成図。
【図2】図1のレーザプリンタの要部概略構成図。
【図3】図1のレーザプリンタのブロック構成図。
【図4】本実施例のレーザプリンタによる画像形成基本制御処理を示すフローチャート。
【図5】レーザプリンタによる1ページのみの印刷プロセスの説明図。
【図6】レーザプリンタによる終了処理開始前に次の印刷要求が入って複数ページを連続して印刷する場合の印刷プロセスの説明図。
【図7】レーザプリンタによる終了処理開始後に次の印刷要求が入って複数ページを不連続に印刷する従来技術による印刷プロセスの説明図。
【図8】本実施例のレーザプリンタの画像形成制御処理によって複数ページを連続印刷する場合の印刷プロセスの説明図。
【図9】図8の画像形成制御処理で実行する割り込み制御処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0090】
1 レーザプリンタ
2 本体ユニット
3 両面ユニット
4 給紙ユニット
5 メールボックスユニット
6 フィニッシャユニット
7 操作パネル
10 感光体
11 帯電部
12 光書き込み部
13 現像部
14 転写部
15 分離部
16 クリーニング部
17 給紙ローラ
18 レジストセンサ
19 レジストローラ
20 定着部
21 経路切換爪
31 入口用紙センサ
32〜34 反転ローラ
35 分離爪
36 両面出口用紙センサ
41 送り出しローラ
51〜54 搬送ローラ
55 排紙切換爪
56、57 排紙トレイ
58、59 排紙検出センサ
100 コントローラ
101 ホストインターフェイス
102 プログラムROM
103 フォントROM
104 パネルインターフェイス
105 コントローラCPU
106 RAM
107 オプションRAM
108 エンジンインターフェイス
109 バス
200 エンジン
201 エンジンCPU
202、203 割り込み制御回路
204 オプションインターフェイス
205 コントローラインターフェイス
206 エンジンROM
207 RAM
208 フラッシュROM
209 入力ポート
210 出力ポート
211 EEPROM
212 センサ
213 ディップスイッチ(DIP SW)
214 その他の入力部
215 電圧プロセス
216 クラッチ
217 モータ
218 その他の出力部
300 フォントカートリッジ
400 オプション
500 交換ユニット
501 EEPROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページ毎に描画データと該描画データに対する印刷設定情報に対応する印刷制御信号を生成して印刷要求とともに出力するコントローラと、該コントローラから該印刷要求とともに該描画データと該印刷制御信号を受け取って複数の印刷プロセス手段を駆動して該描画データを印刷媒体に印刷するエンジンと、を備えた画像形成装置において、前記エンジンは、前記印刷要求に応じて前記印刷プロセス手段を立ち上げる立ち上げ手段と、該印刷プロセス手段を使用して該ページの描画データの印刷を実行する印刷実行手段と、立ち上げられている該印刷プロセス手段を終了させる印刷プロセス終了手段と、前記印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、前記コントローラに次ページの有無の問い合わせを行う次ページ有無問い合わせ手段と、該コントローラから次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ該印刷プロセス終了手段による該印刷プロセス手段の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待つ印刷プロセス制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記エンジンは、次ページ描画データに対する前記印刷設定情報のうち所定の印刷設定情報の取得要求を前記コントローラに行う印刷設定情報取得要求手段を備え、前記印刷プロセス制御手段は、該印刷設定情報取得要求によって前記コントローラから送られてくる該印刷設定情報に基づいて前記印刷プロセス終了手段の実行の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記印刷設定情報取得要求手段は、前記印刷設定情報取得要求において印刷媒体種別情報の取得要求を行い、前記印刷プロセス制御手段は、該印刷設定情報取得要求に応じて前記コントローラから送られてくる該印刷媒体種別情報に基づいて前記印刷媒体の線速度の変更が必要であるか否かを判断して、該線速度の変更が必要であると判断すると、前記印刷プロセス終了手段に前記印刷プロセス手段を終了させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記描画データを1ページずつ展開するページメモリを有し、前記エンジンは、次ページの描画データを送信可能な量まで該ページメモリに展開するのに要する展開完了見込み時間の取得要求を該コントローラに行う展開完了見込み時間取得要求手段を備え、前記印刷プロセス制御手段は、該展開完了見込み時間取得要求に応じて該コントローラから送られてくる該展開完了見込み時間に基づいて前記再待ち時間を設定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷プロセス制御手段は、前記待ち時間または前記再待ち時間が経過するまでの間に、処理中の描画データの印刷処理に所定の異常が発生すると、前記印刷プロセス終了手段に前記印刷プロセス手段を終了させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、前記待ち時間または/及び前記再待ち時間として、任意の時間を設定する時間設定手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
ページ毎に描画データと該描画データに対する印刷設定情報に対応する印刷制御信号を生成して印刷要求とともに出力するコントローラと、該コントローラから該印刷要求とともに該描画データと該印刷制御信号を受け取って複数の印刷プロセス手段を駆動して該描画データを印刷媒体に印刷するエンジンと、を備えた画像形成装置の実行する画像形成制御方法であって、前記印刷要求に応じて前記印刷プロセス手段を立ち上げる立ち上げ処理ステップと、該印刷プロセス手段を使用して該ページの描画データの印刷を実行する印刷実行処理ステップと、立ち上げられている該印刷プロセス手段を終了させる印刷プロセス終了処理ステップと、前記印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、前記コントローラに次ページの有無の問い合わせを行う次ページ有無問い合わせ処理ステップと、該コントローラから次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ該印刷プロセス終了処理ステップによる該印刷プロセス手段の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待つ印刷プロセス制御処理ステップと、を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項8】
前記画像形成制御方法は、次ページ描画データに対する前記印刷設定情報のうち所定の印刷設定情報の取得要求を前記コントローラに行う印刷設定情報取得要求処理ステップをさらに有し、前記印刷プロセス制御処理ステップは、該印刷設定情報取得要求によって前記コントローラから送られてくる該印刷設定情報に基づいて前記印刷プロセス終了処理ステップの実行制御を行うことを特徴とする請求項7記載の画像形成制御方法。
【請求項9】
前記印刷設定情報取得要求処理ステップは、前記印刷設定情報として印刷媒体種別情報の取得要求を行い、前記印刷プロセス制御処理ステップは、該印刷設定情報取得要求に応じて前記コントローラから送られてくる該印刷媒体種別情報に基づいて前記印刷媒体の線速度の変更が必要であるか否かを判断して、該線速度の変更が必要であると判断すると、前記印刷プロセス終了処理ステップを実行させて前記印刷プロセス手段を終了させることを特徴とする請求項8記載の画像形成制御方法。
【請求項10】
前記画像形成制御方法は、次ページの描画データを送信可能な量までページメモリに展開するのに要する展開完了見込み時間の取得要求を前記コントローラに行う展開完了見込み時間取得要求処理ステップをさらに有し、前記印刷プロセス制御処理ステップは、該展開完了見込み時間取得要求に応じて該コントローラから送られてくる該展開完了見込み時間に基づいて前記再待ち時間を設定することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の画像形成制御方法。
【請求項11】
ページ毎に描画データと該描画データに対する印刷設定情報に対応する印刷制御信号を生成して印刷要求とともに出力するコントローラと、該コントローラから該印刷要求とともに該描画データと該印刷制御信号を受け取って複数の印刷プロセス手段を駆動して該描画データを印刷媒体に印刷するエンジンと、を備えた画像形成装置に搭載され、前記印刷要求に応じて前記印刷プロセス手段を立ち上げる立ち上げ処理と、該印刷プロセス手段を使用して該ページの描画データの印刷処理を実行する印刷実行処理と、立ち上げられている該印刷プロセス手段を終了させる印刷プロセス終了処理と、前記印刷要求を受信してから所定の待ち時間内に次の印刷要求が未受信であると、前記コントローラに次ページの有無の問い合わせを行う次ページ有無問い合わせ処理と、該コントローラから次ページ描画データ有りとの返答があると、所定の再待ち時間を設定して該再待ち時間だけ該印刷プロセス終了処理ステップによる該印刷プロセス手段の終了を停止させて次の印刷要求の受信を待つ印刷プロセス制御処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする画像形成制御プログラム。
【請求項12】
請求項11記載の画像形成制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−292139(P2009−292139A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151132(P2008−151132)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】