画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム
【課題】 ユーザの操作負担の増加を抑制しつつ、使用する用紙サイズを確定する。
【解決手段】 シート材に画像形成を行う画像形成装置であって、不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙手段と、不定形サイズのシート材の先端と後端が搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知手段と、給紙手段から給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定手段と、給紙手段から給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、前記搬送制御手段によって搬送路を搬送されるシート材を前記検知手段によって検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定手段と、第1の確定手段が確定したシート材の幅方向の長さと、第2の確定手段が確定したシート材の搬送方向の長さとから不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定手段とを備えることを特徴とする。
【解決手段】 シート材に画像形成を行う画像形成装置であって、不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙手段と、不定形サイズのシート材の先端と後端が搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知手段と、給紙手段から給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定手段と、給紙手段から給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、前記搬送制御手段によって搬送路を搬送されるシート材を前記検知手段によって検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定手段と、第1の確定手段が確定したシート材の幅方向の長さと、第2の確定手段が確定したシート材の搬送方向の長さとから不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定手段とを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材を給紙可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
市場において、JIS規格のA系、B系、あるいは欧米規格のinch系と言われる定形サイズの用紙以外に、任意の用紙サイズを用いて画像形成できる画像形成装置も実用化されている。
【0003】
このような不定形サイズ(フリーサイズやユーザ設定サイズ)といわれる用紙を使用するための設定および仕組みとして以下のものが提案されている。なお、不定形サイズの用紙サイズは、コンシューマ系の一般ユーザはもちろんのこと、印刷業界でもニーズが高い。既に実現されている定形外の用紙サイズの設定方法と検知方法には以下のようなものがある。1つ目の方法は、フリーサイズと呼ばれる設定方法である。用紙サイズには、用紙の搬送方向の長さ(以降、Xサイズと呼ぶ)と、用紙の幅方向の長さ(以降、Yサイズと呼ぶ)がある。
【0004】
フリーサイズでは、ユーザが画像形成装置の手差しトレイに用紙をセットすると、操作パネルに用紙サイズを設定する画面を表示する。ここで、ユーザがフリーサイズを選択することによりフリーサイズの用紙サイズを設定可能である(図6の701を参照)。
【0005】
このような設定が行われた場合、Xサイズ、Yサイズは不定の状態であり、画像形成装置側では自動的にサイズを検知する処理を行う。この場合、画像形成装置は、設定されたXサイズを当該用紙の搬送を行うことで、搬送経路内において用紙の先端または後端を検知するセンサで検知する。一方、Yサイズについては、用紙を手差しトレイにセットした時に合わせるガイドで幅検知する。この方法は、ユーザの設定の煩雑さは少ないが、Xサイズは用紙を搬送してみないと正確なサイズを確定できないという課題を含んでいる。
一方、画像形成装置内で用紙の搬送開始以前に転写体に画像形成を開始するような構成においては、用紙サイズが確定する前に画像形成を行わなければならないという問題が発生する。
このような場合において、上記の方法により、用紙サイズが確定した時点では既に用紙サイズよりも大きいサイズの画像形成を行ってしまう。このため、転写体から用紙に転写されない画像のトナーを回収およびクリーニングすることが必要となり画像形成装置内が汚れてしまう場合がある。
【0006】
2つ目の方法は、ユーザ設定サイズと呼ばれる設定方法である。
この方法では、フリーサイズと同様に、ユーザが画像形成装置の手差しトレイに用紙をセットすると、操作パネルに用紙サイズを設定する画面が表示する。ここで、ユーザがユーザ設定サイズをパネル設定する。
【0007】
本設定では、ユーザがXサイズ、Yサイズをmm単位あるいはinch単位のサイズ入力を行うことにより、フリーサイズにおける課題であった、画像形成開始前に用紙サイズが判らないという問題は発生しない。このため、画像形成装置内で用紙の搬送開始以前に画像形成を開始するような構成に対しても十分適応可能である。
【0008】
しかし、この設定では、ユーザがXサイズ、Yサイズを画像形成装置で正確に設定する必要があり、ユーザの設定が煩雑となる場合がある。また、縦長と横長とを実際の用紙サイズとは逆に設定しまうことも起こりうる。
【0009】
このような課題に対して、以下の特許文献1,2が開示されている。
特許文献1では、白黒モード時はフリーサイズで動作させ、カラーモード時はXサイズ、Yサイズ入力が必要なユーザ設定サイズで動作させるように設定させる。これにより、ユーザ設定の煩雑さを低減させるような先行技術が提案されている。
【0010】
一方、特許文献2では、定形外サイズの用紙を画像形成装置に含まれる原稿読み取り装置の原稿台の読み取りでサイズ検知させ、手差し用紙サイズに反映させることにより、ユーザの設定の煩雑さを無くす先行技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2004−004622号公報
【特許文献2】特開2005−283874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、これらの先行技術には以下のような課題が存在する。
特許文献1においては、カラーモードに応じて、一部の設定を不要とするものであり、ユーザの設定の煩雑さは解消されない。
一方、特許文献2においては、原稿サイズと手差しで使用するサイズが同じという前提であり、一度原稿台に用紙をセットして読み取り動作を行わせ、その後の手差しトレイに用紙をセットし直すというユーザ作業が発生してしまう。
【0013】
また原稿読み取り部を持たないプリンタモデルのような構成では、上記特許文献2を有効に適用することができない。
したがって、上記特許文献1、2では、シート材の給紙と当該シート材に対する作像処理を並行して行える画像形成装置では、ユーザに操作負担を強いることなく不定形サイズの用紙を確定できない等の課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ユーザの操作負担の増加を抑制しつつ、使用する用紙サイズを確定できる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成する本発明の情報処理装置は以下に示す構成を備える。
シート材に画像形成を行う画像形成装置であって、不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙手段と、不定形サイズのシート材の先端と後端が前記搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知手段と、前記給紙手段から給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定手段と、前記給紙手段から給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、前記搬送制御手段によって前記搬送路を搬送されるシート材を前記検知手段によって検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定手段と、前記第1の確定手段が確定したシート材の幅方向の長さと、前記第2の確定手段が確定したシート材の搬送方向の長さとから前記不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザの操作負担の増加を抑制しつつ、使用する用紙サイズを確定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成装置の構成を説明する図である。
【図2】画像形成装置の構成を説明する図である。
【図3】画像形成装置の構成を説明する図である。
【図4】画像形成装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図5】画像形成装置の操作部を説明する図である。
【図6】タッチパネルに表示されるUIを示す図である。
【図7】タッチパネルに表示されるUIを示す図である。
【図8】本実施形態を示す画像形成装置のUIを説明する図である。
【図9】画像形成装置の制御手順を説明するフローチャートである。
【図10】画像形成装置の制御例を説明するタイミングチャートである。
【図11】画像形成装置の制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
【0018】
図1は、本実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する図である。なお、図1の(A)は画像形成装置の断面図であり、図1の(B)は画像形成装置を上から見た平面図である。なお、本実施形態における画像形成装置は、手差し給紙手段として手差しトレイを備え、当該手差しトレイに載置される定形サイズ又は不定形サイズのシート材(以下用紙またはシートともいう)を給紙可能に構成されている。なお、本実施形態では、4ドラム方式でカラー画像を形成可能な画像形成部を有し、中間転写ベルト321に転写されたカラー画像を搬送される用紙に転写してカラー画像を形成する画像形成装置を例に説明する。
図1において、101は紙ガイド板で、手差しトレイ330の一部として構成されている。ユーザは、例えば不定形サイズの用紙103を手差しトレイ330にセットした後、紙ガイド板101を用紙幅に合わせるようにスライド可能に構成されている。この紙ガイド板101をスライドさせて不定形サイズを両側から規制すると、紙ガイド板の位置を検知するセンサから、用紙の幅方向の長さを確定するための情報が、後述するCPU402に入力される。CPU402は、後述するフローチャートの手順に従うプログラムを実行して、画像形成部の画像形成、用紙の搬送等を制御する。
したがって、CPU402は、第1の確定手段として当該スライド位置の情報を取得することで、手差しトレイ330にセットした不定形サイズ用紙の幅方向の長さを確定する。なお、CPU402が第2の確定手段として搬送方向の長さを確定する処理については後述する。
【0019】
なお、本実施形態では、紙ガイド板101は、電気的なセンサに接続されており、スライドさせることによりA/D値が後述するメインコントローラ401のCPU402に通知され、CPU402が用紙幅を確定できる構成となっている。
【0020】
手差しトレイ330にセットされた用紙が所定速度で搬送され始め、用紙の先端が搬送路上の所定位置に設けられる検知センサ(以下、単にセンサと呼ぶ)102を通過して位置104に用紙が搬送される。センサ102は、用紙が図1の(B)に示す手差しトレイ330上の載置位置から搬送開始し先端が通過する時点でONとなり、所定速度で用紙が搬送された後、用紙の後端がセンサ102を通過する時点でOFFとなる構成である。なお、センサ102は、搬送される用紙の先端と後端を検知するセンサとして機能する。
【0021】
本実施形態では、CPU402が、搬送される用紙の速度情報とセンサ102がONからOFFになるまでのタイマ経過時間とにより、搬送方向の用紙長さを確定できる構成となっている。なお、CPU402は、第1〜第3の確定手段として機能し、幅方向の長さと、搬送方向の長さ、用紙サイズを後述するように確定する。
図示する用紙サイズであれば、用紙先端が画像の二次転写位置である位置320に到達しない状態で、用紙の後端がセンサ102を抜けている状態となっている。このため、用紙サイズ検知のために専用の用紙を1枚搬送させることなく、通常印字の(1枚目の)用紙と兼用することが可能であるが、そのような前提の画像形成装置については、第2実施形態で詳述する。
【0022】
図1はオフィスモデルとして一般的な画像形成装置であり、装置の幅が、例えば620mm程度のサイズであり、用紙の先端が位置320に到達することなく、用紙の後端がセンサ102を抜けるような最大の用紙サイズは297mm相当となる。ここで、297mmとは、A4ショートエッジフィードに相当する。
【0023】
これより大きいサイズの用紙の場合は、用紙の後端がセンサ102を抜ける以前に用紙の先端が位置320に到達してしまう為、用紙サイズ検知のための用紙は通常印字の用紙と兼用することは出来ない。このような用紙に画像を形成する場合、画像形成装置は、画像形成用の用紙を給紙する前に、画像形成用の用紙と同じ用紙サイズを持つ用紙サイズ検知専用の用紙を1枚給紙することによって用紙サイズを検知する。
【0024】
図2は、本発明を適用可能な画像形成装置の用紙搬送経路を説明する断面図であり、本体は、PODモデルである画像形成装置の例である。なお、本例に示す画像形成装置は幅サイズが2500mmを超える大型機である。
【0025】
図2において、201は右部が画像形成装置本体であり、左部が画像定着装置である。図1のオフィスモデルと同様、給紙口の近傍に用紙後端を検知するセンサ202が配置している。
203は手差しトレイであり、用紙が搬送されて図2に示す搬送路上の位置(太い実線で示す)に到達するまでにセンサ202が後端を検知し、用紙長さを確定する。205および206は給紙デッキであり、手差し以外の給紙部として動作する。
【0026】
207〜210は現像ユニットであり、カラー画像を形成するために、Y、M、C、Kの4つのステーションから構成されている。ここで形成された画像は中間転写ベルト211に一次転写され、中間転写ベルト211は図を時計回りに回転し、二次転写位置となる位置212で用紙204へと画像が転写される。
【0027】
用紙へと転写された画像は定着器213で加熱、加圧されることにより用紙へ定着される。定着器213を抜けた用紙は搬送路215を通って機外217へと出力される。
用紙の種類によっては、定着のために加熱、加圧が追加で必要な場合がある。その場合、用紙は、定着器213を通過した後、上の搬送経路を使って第二定着器214へと搬送され、追加の加熱、加圧が施され、その後、搬送経路216を通って機外217に出力することが可能に構成されている。
【0028】
なお、画像形成モードが両面の場合は、用紙反転パス218へと用紙を搬送し、用紙反転パス218で反転した後、両面搬送路219へと用紙が搬送され、再給紙が行われ、位置212で両面の2面目の画像形成が再度行われる。
【0029】
図示されるように画像形成装置がPODモデルの場合、用紙の搬送経路が長いため、オフィスモデルに比べて用紙204に対応する位置で用紙長を検知できる範囲が広くなる。
このため、用紙の先端が位置212に到達することなく、用紙の後端がセンサ202を抜けるような最大の用紙サイズは13x19インチサイズ(487.8mm)相当となる。
従ってPODモデルの場合は、特殊なサイズ(長尺サイズ:最大630mmまで)を除き、ほとんどの用紙については用紙サイズ検知のための用紙は通常印字の用紙と兼用することが可能となる。
【0030】
図3は、本実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する断面図である。なお、本例は、コピー・プリンタ・FAXのそれぞれの機能を有する複合機の例を示す。本例は、給紙した用紙を複数の排紙手段に排紙可能な画像形成装置の例である。したがって、本例のように複数の排紙手段を備える場合には、手差し給紙トレイから給紙した、例えば不定形サイズの用紙を給紙した場合に、最初の用紙を排紙する先を自在に切り換えることが可能に構成されている。
図3において、本複合機はスキャナ301とドキュメントフィーダ(DF)302と、カラー4色ドラムを備えるプリント記録用のプリンタ313と、給紙デッキ314とフィニッシャ315からなる。
【0031】
はじめにスキャナ301を中心に行われる読取り動作について説明する。
原稿台に原稿をセットして読み込みを行う場合には、原稿台307に原稿をセットしてDF302を閉じる。すると、開閉センサが、原稿台が閉じられたことを検知した後、スキャナ301の筐体内にある反射式の原稿サイズ検知センサが、セットされた原稿サイズを検知する。このサイズ検知を起点にして光源310で原稿を照射し、反射板311、レンズ312を介してCCD343が画像を読み取り、しかる後デジタル信号に変換され、所望の画像処理を行ってレーザ記録信号に変換される。変換された記録信号は、後述する図4で説明するコントローラ内のメモリに格納される。
【0032】
DF302に原稿をセットして読み込みを行う場合には、DF302の原稿セット部303のトレイに原稿をフェイスアップで載置する。すると、原稿有無センサ304が、原稿がセットされたことを検知し、これをうけて給紙ローラ305と搬送ベルト306が回転して原稿を搬送し、原稿台307上の所定の位置に原稿がセットされる。これ以降は原稿台での読み込みと同様に画像が読み込まれ、コントローラ内のメモリに格納される。
【0033】
読み込みが完了すると、再び搬送ベルト306が回転して図の右側に原稿を送り、排紙側の搬送ローラ308を経由して原稿排紙トレイ309へ排紙する。原稿が複数存在する場合は、原稿台から原稿が図の右側に排紙搬送されるのと同時に、給紙ローラ305を経由して左側から次原稿が給送され、次原稿の読み込みが連続的に行なわれる。以上がスキャナの動作である。
【0034】
続いて、プリンタ313を中心に行われる印刷動作について説明する。
図4で説明するコントローラ内のメモリに一旦記憶された記録信号(印刷画像データ)は、プリンタ313へと転送され、レーザ記録部でYellow、Magenta、Cyan、Blackの4色の記録レーザ光に変換される。
【0035】
そして、各色の感光体316に照射され、それぞれの感光体に静電潜像を形成する。そして、トナーカートリッジ317から供給されるトナーによりトナー現像を行い、可視化された画像は中間転写ベルト321に一次転写される。
【0036】
その後、中間転写ベルト321は時計回転方向に回転し、用紙カセット318又は給紙デッキ314から給紙搬送路319を通って給送された記録紙が二次転写位置となる位置320に来たところで、中間転写ベルト321から記録紙へと画像が転写される。
【0037】
画像が転写された記録紙は、定着器322で加圧と熱によりトナーが定着される。その後、記録紙は、排紙搬送路を搬送された後、フェイスダウンのセンタートレイ323か、スイッチバックしてフィニッシャへの排紙口324か、あるいはフェイスアップのサイドトレイ325へと排紙される。なお、サイドトレイ325はフィニッシャ315が未装着の場合にのみ排紙可能な排紙口である。
【0038】
フラッパ326および327は、これらの排紙口を切り換えるために搬送路を切り換えるためのものである。両面プリントの場合には、定着器322を通過後に、フラッパ327が搬送路を切り替え、その後用紙がスイッチバックして下方に記録紙が送られ、両面印刷用紙搬送路350を経て再び位置320に給送され、両面動作を実現する。
【0039】
両面循環制御は、この両面印刷用紙搬送路350や位置320、定着器322を含む搬送経路内を用いて行われる。A4サイズやLTRサイズは5枚循環制御、それ以上の用紙サイズについては3枚循環制御を行う。
【0040】
続いて、フィニッシャ315で行われる動作について説明する。
フィニッシャ315では、ユーザに指定された機能に応じ、印刷済み用紙に対して後処理を加える。具体的には、ステープル(1個所・2箇所綴じ)やパンチ(2穴・3穴)、中とじ製本等の機能を有する。
【0041】
図3の複合機には排紙トレイ328は2つ有り、フィニッシャ315への排紙口324を通過してきた記録紙は、ユーザの設定によって、例えばコピー・プリンタ・FAXの機能毎に排紙トレイを振り分けられる。
【0042】
プリンタとして利用される場合、ドライバにより白黒プリント/カラープリント、用紙サイズ、2UP・4UP印刷・N−UP印刷、両面、ステープル、パンチ、中とじ製本、合紙、表紙、裏表紙などの各種設定が可能である。
【0043】
次に画像形成装置のスキャナ部やプリンタ部、ネットワークインタフェース部の制御を行うコントローラのハード構成の詳細について図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態を示す画像形成装置の制御構成を説明するブロック図である。
図4において、メインコントローラ401は、主にCPU402と、バスコントローラ403、及び各種I/Fコントローラ回路から構成される。
CPU402とバスコントローラは、機器全体の動作を制御するものであり、CPU402はROM404からROM I/F405を経由して読込んだプログラムに基づいて画像形成制御を実行する。なお、CPU402は、図9に示すように手差し給紙された用紙サイズを確定するために最初に搬送された用紙の先端と後端を検知する時間と、用紙の搬送速度から手差しされた用紙の搬送長を確定する。その際、CPU402は、センサ102が用紙の先端および後端を検知するタイミングに応じて、図10の(A)または図10の(B)に示す異なったシーケンスを実行する。
【0044】
外部のPCからネットワークを介して受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータに展開(作像)する動作も、このプログラムに記述されており、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ403は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バスの調停やDMAデータ転送の制御を行う。
【0045】
DRAM406はDRAM I/F407によってメインコントローラ401と接続されており、CPU402が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。
【0046】
コーデック408は、DRAM406に蓄積されたラスターイメージデータをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスターイメージデータに伸長する。
SRAM409はコーデック408の一時的なワーク領域として使用される。コーデック408はI/F410を介してメインコントローラ401と接続され、DRAM406との間のデータの転送は、バスコントローラ403によって制御されDMA転送される。
【0047】
グラフィックプロセッサ424は、DRAM406に蓄積されたラスターイメージデータに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化の処理をそれぞれ行う。
SRAM425はグラフィックプロセッサ424の一時的なワーク領域として使用される。グラフィックプロセッサ424はI/Fを介してメインコントローラ401と接続され、DRAM406との間のデータの転送は、バスコントローラ403によって制御されDMA転送される。
【0048】
ネットワークコントローラ411はI/F413によってメインコントローラ401と接続され、コネクタ412によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
【0049】
汎用高速バス415には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ414とI/O制御部416とが接続される。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。I/O制御部416には、スキャナ部、プリンタ部の各CPUと制御コマンドを送受信するための調歩同期シリアル通信コントローラ417が2チャンネル装備されている。I/O制御部416は、I/Oバス418によってスキャナI/F回路426,プリンタI/F回路430に接続されている。
【0050】
パネルI/F421は、LCDコントローラ420に接続され、操作部上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/Fとから構成される。
【0051】
図5の(A)に示す操作部501は液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル505と、複数個のハードキーを有する。タッチパネル505またはハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F421を介してCPU402に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F421から送られてきた画像データを表示するものである。
なお、液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等を含む各種のユーザインタフェース(UI)を表示する。
【0052】
リアルタイムクロックモジュール422は、機器内で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池423によってバックアップされている。
E−IDEインタフェース439は、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施例においては、このI/Fを介してハードディスクドライブ438を接続し、ハードディスク440へ画像データを記憶させたり、ハードディスク440から画像データを読み込んだりする動作を行う。
【0053】
コネクタ427と432は、それぞれスキャナ部とプリンタ部とに接続され、同調歩同期シリアルI/F(428,433)とビデオI/F(429,434)とから構成される。
【0054】
スキャナI/F426は、コネクタ427を介してスキャナ部と接続され、また、スキャナバス441によってメインコントローラ401と接続されており、スキャナ部から受け取った画像に対して所定の処理を施す機能を有する。さらに、スキャナ部から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、スキャナバス429に出力する機能も有する。スキャナバス429からDRAM406へのデータ転送は、バスコントローラ403によって制御される。
【0055】
プリンタI/F430は、コネクタ432を介してプリンタ部と接続され、また、プリンタバス431によってメインコントローラ401と接続されている。プリンタI/F430は、メインコントローラ401から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部へ出力する機能を有する。さらに、プリンタI/F430は、プリンタ部から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、プリンタバス431に出力する機能も有する。
【0056】
DRAM406上に展開されたラスターイメージデータのプリンタ部への転送は、バスコントローラ403によって制御され、プリンタバス431、ビデオI/F434を経由して、プリンタ部へDMA転送される。
【0057】
SRAM436は、バックアップ用電池から供給される電源により、装置全体が電源遮断されても記憶内容を保持できる構成となっているメモリであり、バス435を介してI/O制御部と接続されている。EEPROM437も同様にバス435を介してI/O制御部と接続されているメモリである。コントローラのハード構成の詳細は以上である。
【0058】
次に各種印刷設定を行う操作部の構成並びにユーザインタフェース(UI)について説明する。
図5は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部を説明する図である。図5の(A)は操作部全体の平面図に対応し、図5の(B)は図5の(A)に示した表示画面に表示されるユーザインタフェース(UI)の一例である。
【0059】
図5の(A)において、501は操作部で、図4に示したパネルI/F421の先に接続されている。
502はユーザが設定した設定値などを取り消すためのリセットキーである。503は動作中のジョブを中止させる時に使用するストップキーである。504は置数などの数値入力を行うためのテンキーである。
【0060】
505はタッチパネル式の操作画面であり、具体的には図5の(B)に示すような画面を表示する。各種設定をするためのタッチパネルのボタンが多数存在する。506は原稿の読み込みなどジョブをスタートさせるためのスタートキーである。507は設定などをクリアするためのクリアキーである。以上が操作部の各部の説明である。
【0061】
505はタッチパネルで、表示される内容について図5の(B)を用いて説明する。画面上部に表示されているタグ602は各機能を選択する。
図5の(B)において、タグ602は、左から順に、コピー機能、FAX送信やEメール送信、ファイルサーバへの送信などの送信機能、ボックス機能、リモートスキャナ機能を備える。ここで、ボック数機能とは、スキャナ部で読み込んだ画像データを機器内のハードディスクに格納したり、格納されたデータの操作やプリントしたりする機能をいう。また、リモートスキャナ機能とは、ネットワーク経由でPCから操作してスキャン画像をPCに取り込むことが出来る機能をいう。
【0062】
なお、ユーザは、各機能のタグを選択することによりそれぞれの詳細設定が出来る画面に遷移する。図5の(B)に示す画面は、コピー機能が選択された場合の画面例である。
603は色モードを選択するボタンであり、押下することによりプルダウンメニューが表示され、カラー/モノクロ/自動から選択可能である。図では"自動"が選択された状態となっている。
【0063】
その他、タッチパネル505には、倍率指定ボタン604、用紙選択ボタン605、シフトソートやステイプルソートなどフィニッシング指定を行うソータボタン606、両面指定を行う両面ボタン607が配置されている。さらに、タッチパネル505には、濃度を指定するバー608、原稿タイプを選択するボタン609、その他各種の応用モードを設定する応用モードボタン610が配置されている。
【0064】
図6、図7は、図5に示したタッチパネル505に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。
図6において、701は従来のフリーサイズが指定可能な用紙サイズ選択画面である。フリーサイズのボタンを選択することにより青反転し選択された状態となる。Xサイズ、Yサイズの入力は不要であるため設定の煩雑さは無い(定形サイズの設定と同等)。
【0065】
しかし、図5の(b)に示す応用モードボタン610から入れる応用モードの設定画面は、図7の操作画面1201に示すように、選択できない機能がグレーアウト表示される。
【0066】
具体的には、移動機能1203、製本機能やOHP中差し機能1204、イメージ合成機能1205、ページ印字/部数印字機能、スタンプ印字/日付印字機能といった機能の組み合わせが禁止となり選択することが出来ない。
【0067】
これらの機能は、用紙サイズを確定しなければ画像のレイアウト等を決定することが出来ない機能だからである。
従ってフリーサイズは設定の煩雑さは無い代わりに、応用モードとの組み合わせに多くの制限がかかることになる。
一方、図6に示す画面702や画面703は従来のユーザ設定サイズが指定可能な用紙サイズ選択画面である。
画面702はフリーサイズとユーザ設定サイズの両方が動作可能な画像形成装置における設定画面であり、画面703はユーザ設定サイズのみが動作可能な画像形成装置における設定画面である。
【0068】
ユーザ設定サイズが選択されると、画面704へと表示画面が遷移し、Xサイズ、Yサイズを入力する画面となる。
ユーザはタッチパネル505上のボタンあるいは、ハードキーのテンキー504を使って、Xサイズ、Yサイズを入力する必要がある。
画面704の右部に5つのプリセットボタンへ登録することも可能であり、設定の煩雑さの低減するような機能も実現されているが1回は入力が必要である。Xサイズ、Yサイズを入力後、OKキーを押下することにより、表示画面は、画面706あるいは画面707へと移行し、ユーザ設定サイズが確定する。
【0069】
ユーザ設定サイズが指定された場合の応用モードの画面は、図7に示す画面1202である。本画面は、操作画面1201に比べると組み合わせ不可な機能が減少している。
ユーザ設定サイズは、設定は煩雑であるが応用モードとの組み合わせは制限が少なく、フリーサイズの場合よりも多くの機能を使うことが出来る。本実施形態では、設定の煩雑さをフリーサイズ(定形サイズ)と同等とした上で、応用モードとの組み合わせ制限は少なくなるユーザ設定サイズで動作できるような構成とするものである。
【0070】
図8は、本実施形態を示す画像形成装置のUIを説明する図である。
図8において、801は手差し用紙設定画面である(従来の704画面相当)。802は自動入力ボタンである。画像形成装置が用紙幅検知と用紙長検知を、用紙搬送動作を行うことにより自動検知する動作を行うことを設定するボタンである。
【0071】
このボタンがONの状態でユーザがOKキーを押下すると、画面803へと表示画面が遷移し、手差しにセットされている用紙を1枚給紙して用紙サイズを検知する1枚搬送動作が行われる。
前述した図1あるいは図2の説明の動作を行う。
用紙が搬送されている間は、画面803のように用紙サイズを確定させる処理が実行中であることを示す画面がタッチパネル505上に表示される。
搬送動作が終了すると、画面804へと表示画面が遷移する。用紙幅および用紙長が確定しているので、画面804のXサイズ、Yサイズに値が入力された状態となっており、OKキーをユーザが押下すると、ユーザ設定サイズの指定は終了となる。
【0072】
図9は、本実施形態を示す画像形成装置の制御手順を説明するフローチャートである。なお、(A)は用紙サイズ表示処理に対応し、(B)は図9の(A)に示すS1006の用紙搬送制御に関わる詳細ステップに対応する。なお、図9の(B)は、最初に給紙したシート材を排紙する場合、シート材に画像を形成するための画像形成部が画像形成を行わないで待機するモードを設定するモード設定処理を含んで構成されている。
【0073】
なお、各ステップは、CPU402がROM404等から読み出す制御プログラムをDRAM406にロードして実行することにより実現される。
S1002で、CPU402は画像形成装置の手差し給紙部に用紙がセットされたかをセンサ出力状態から監視する。用紙がユーザによりセットされているとCPU402が検知した場合、S1003へ遷移する。
【0074】
そして、S1003で、CPU402は、タッチパネル505上に用紙設定画面を表示する(図8の画面801が表示される)。
次に、S1004で、CPU402は、ユーザが選択したサイズが定形か定形外かをチェックし、定形であるとCPU402が判断した場合は、S1005へ遷移し指定された定形サイズを確定し、処理を終了する。
【0075】
一方、S1004で、定形外(ユーザ設定サイズ)が指定されているとCPU402が判断した場合は、S1006へ遷移し、用紙搬送制御を行う。
なお、用紙搬送制御の詳細は、図9の(B)に示すS1011〜S1014を参照して説明する。
用紙搬送のための制御がスタートすると、S1011で画像形成を行わないので定着器は、スタンバイ温調のままで、用紙を搬送するという特殊モードにする。なお、定着器の加熱のみでなく加圧のOFF/ONが出来るような構成の定着器であれば、更に定着器を離間機構を用いて離間状態にするように制御してもよい。このような制御を行うことにより、余分な熱量の削減が可能である。
【0076】
次に、S1012で、CPU402は、用紙搬送開始でガイド幅の検知することで用紙幅を確定する。次に、S1013で、CPU402は、用紙搬送路中に設置された検知センサ102が用紙の先端と後端を検知し、搬送される速度情報に従って用紙長を確定する。具体的に、例えば、CPU402は、先端を検知してから後端を検知するまでの時間と、用紙の搬送速度の積を用紙長とする。
【0077】
この間、図8では画面803がタッチパネル505上に表示される。次に、S1014で、CPU402は、搬送駆動系の制御を実行することで、用紙サイズ検知用の用紙を機外に排紙する。なお、出力先は、出力先が複数箇所存在するような機器構成の場合には、サンプルトレイやエスケープトレイといった、通常印字で指定されている出力先とは異なるトレイへ出力して、本処理を終了する。これは通常の出力物とサイズ検知用の用紙が混在することを防ぐ為である。
【0078】
次に、S1007に戻り、CPU402は、確定した用紙幅、用紙長の状態を保持し、S1008で、CPU402は確定したサイズ情報をタッチパネル505に表示して、本処理を終了する。
【0079】
なお、S1007で確定した用紙サイズは、次に手差しトレイの用紙がなくなるまで、DRAM406に保持し続ける。これにより、用紙幅および用紙長がわからない用紙サイズ(例えばフリーサイズ)の画像形成が要求された場合でも、CPU402が確定している用紙サイズで動作するように制御してもよい。
【0080】
以上のような制御を行うことにより、定形外の用紙サイズに対して、ユーザ設定の煩雑さを取り除き、定形外サイズの用紙をより使いやすくする画像形成装置を提供することが可能となる。
【0081】
〔第2実施形態〕
以下、第1実施形態との構成上の差異を説明する。
第1実施形態では、用紙サイズを確定させるために、必ず検知用の用紙を使って1枚搬送動作を行う構成を前提する場合について説明した。本実施形態では、条件に応じて、用紙サイズ検知用の用紙と、通常印字用の用紙を兼用するような例を説明する。
【0082】
本実施形態は、第1実施形態の図1および図2の説明中にも一部説明されている。用紙先端が二次転写位置(図1の320、図2の212)に到達せずに、用紙後端が用紙後端検知センサを通過済の状態が可能な用紙サイズにおいては、用紙サイズ検知用の用紙と、通常印字用の用紙を兼用する。それによってサイズ検知専用の用紙を発生させないように制御するものである。
【0083】
図8を用いて説明すると、画面801で自動入力をONの状態にして、ユーザがOKキーを押下すると、画面805へと表示画面を遷移する。画面805は通常のコピー画面であり、コピースタートすることにより通常印字動作が開始される。図には示さないがボックス画面や、PDLプリントについても同様である。 給紙段が手差しのユーザ設定サイズが指定されている状態で通常印字動作が開始されると、画面806あるいは画面809の画面表示へと遷移し、プリント中のダイアログ画面が表示される。
【0084】
通常印字の1枚目の用紙が手差しトレイから給紙され、図1あるいは図2で説明したような用紙サイズ検知制御を行う。
CPU402が紙サイズ検知用の用紙と、通常印字用の用紙を兼用することが可能な用紙と判断された場合には、画面807のようにユーザ設定の詳細サイズがプリント中のダイアログ画面中に表示される。同時に、CPU402は、ステータスラインには画面808のように手差しサイズが確定したことを示すメッセージをタッチパネル505上に表示する。
【0085】
通常印字用の用紙を兼用することが不可な用紙と判断された場合、最初に給紙された用紙は用紙サイズ検知専用の用紙へと切り替わり、CPU402はサイズ検知制御を行う。その後、CPU402は、画面810で示すように確定したユーザ設定の詳細サイズをプリント中のダイアログ画面中に表示する。
【0086】
一方、ステータスラインの表示では、CPU402は、手差しサイズの用紙が確定しただけではなく、検知用に専用の用紙が1枚出力されたことを示すメッセージ表示を行う。
次に、図10を用いて、用紙サイズ検知用の用紙と通常印字用の用紙が兼用できる場合と、できない場合の制御シーケンスについて説明する。
図10は、本実施形態を示す画像形成装置の制御例を説明するタイミングチャートである。本例は、図4に示したメインコントローラ401と、プリンタI/F430の先に接続されているプリンタ部との間でのシーケンス例である。
【0087】
なお、図10の(A)は印字前に用紙の待機位置が確保できる状態で、後端検知可能な場合のシーケンス例である。本例は、シート材の先端を検知してから後端を検知するタイミングに応じて当該シート材に作像した画像を正常に形成できる場合である。なお、T901〜914は各ステップタイミングを示す。
最初に、T901で、給紙スタートをメインコントローラ401のCPU402からプリンタへ通知する。用紙サイズ情報が確定していないので、サイズ不明状態で給紙スタート指示を行う。用紙が搬送され検知センサ102を通過すると、T902によりプリンタからメインコントローラ401のCPU402へ用紙後端通知が通知される。
【0088】
その後、T903で、検知センサ102を用紙が通過した後、所定の時間が経過した場合に給紙結果ステータスが通知される。ここで、所定の時間は、例えば、メインコントローラ401からプリンタに転送された画像データに従って中間転写ベルトに画像形成可能になるまでの時間である。この給紙結果ステータスを受けた後、CPU402からプリンタへの画像転送スタート指示を行う。T903で、給紙結果ステータスが通知される前に、T902で用紙後端通知が通知されているとCPU402が判断した場合、T904へ進む。そして、T904で画像転送スタートするためにこの時点で用紙サイズが確定していれば、用紙サイズ検知用の用紙を、通常の印字動作用の用紙に切り換えることが可能となるのである。
【0089】
但し、通常印字の1枚目のみは、位置104で用紙を待機させた状態で画像形成をスタートするために、位置104で待機している時間が、2枚目以降の用紙に比べて長くなる。
【0090】
2枚目以降の用紙は、T905で給紙スタート通知を行う時点で手差しの用紙サイズは確定しているため、サイズ確定状態で通知することが可能となるため、位置104で待機させることは無い。
【0091】
2枚目以降は後端検知通知も不要となるため、プリンタからCPU402への通知も行わない。T906で、給紙結果ステータスは通知され、T907で画像転送スタート通知を行う。3枚目以降のページが存在する場合は、2枚目同様のシーケンスが動作する。
【0092】
次に、図10の(B)は、印字前に用紙の待機位置が確保できる状態で、後端検知不可能な場合のシーケンス例である。本例は、シート材の先端を検知してから後端を検知するタイミングに応じて当該シート材に作像した画像を正常に形成できない例である。したがって、この場合、CPU402は最初に搬送した用紙は用紙サイズを確定するために用いられ、画像形成部による画像形成を行うことなく白紙で排紙先に排紙する制御が実行される。
最初に、T908で給紙スタートをCPU402からプリンタへ通知する。ここで、用紙サイズ情報が確定していないので、サイズ不明状態で給紙スタート指示を行う。
用紙が搬送されて後端が検知センサ102を通過する前に、位置104に用紙が到達してしまうため、プリンタからCPU402へ用紙後端を検知したことを通知することが出来ない。
その場合、プリンタはT909で給紙結果ステータスをCPU402へ通知する。この給紙結果ステータスを受けたCPU402は、用紙後端検知が完了していない(後端検知通知が通知されていない)ことを検知できる。このため、T910でプリンタへの画像転送スタート指示を白紙画像に切り換えて行う。
【0093】
この時点で、用紙サイズ検知用専用の用紙に制御を切り換えることになる。画像転送スタートの指示を受け、プリンタは用紙搬送を位置104から再開するので、しばらくすると用紙後端が検知され、T911で用紙後端通知がメインコントローラに通知される。
【0094】
1枚目は白紙として出力される。2枚目は、T911の用紙後端通知の情報によりサイズ確定状態となるので、給紙スタートをサイズ確定状態でメインコントローラからプリンタに指示することが可能である。
【0095】
その後は、プリンタからメインコントローラへの給紙結果ステータス913、メインコントローラからプリンタへの画像転送スタート914と通常印字シーケンスとなる。3枚目以降のページが存在する場合は、2枚目同様のシーケンスが動作する。
【0096】
図11は、本実施形態を示す画像形成装置の制御手順を示すフローチャートである。なお、各ステップは、CPU402がROM404等から読み出す制御プログラムをDRAM406にロードして実行することにより実現される。
【0097】
なお、S1102からS1109は、用紙サイズ検知用の用紙と通常印字用の用紙が兼用できる場合であり、S1110からS1114は、用紙サイズ検知用の用紙と通常印字用の用紙が兼用できない場合を示す。
【0098】
まず、S1102で、CPU402は、ユーザ設定サイズのXサイズ、Yサイズが確定しているかをチェックし、確定しているとCPU402が判断した場合は、S1103へ遷移し通常印刷動作を行う。一度サイズが確定し、次に用紙なしになるまでのほとんどのケースがこれに該当する。
【0099】
次に、S1102で、Xサイズ、Yサイズが確定していないとCPU402が判断した場合は、S1104へ遷移し、サイズ不明(Xサイズ、Yサイズ不明)のまま給紙スタートする。
【0100】
S1105で、給紙ステータスが通知されるまでループして待つ。給紙ステータスが通知されると、S1106で、CPU402は、既に用紙の後端通知が通知されているかをチェックする。ここで、通知されているとCPU402が判断した場合はS1107へ遷移する。
【0101】
S1107で、確定したXサイズ、Yサイズで画像転送設定を再設定した後、S1108で、CPU402は、画像転送スタートをプリンタへ指示する。その後、S1109で印刷動作を行った後、本処理を終了となる。
【0102】
用紙サイズ検知専用の用紙を出力することなく印字動作を行うことが可能である。
次に、S1106で、給紙ステータスが通知されたにも関わらず後端通知が通知されていないとCPU402が判断した場合は、S1110へ遷移する。
そして、S1110で、用紙サイズ未確定状態であるため画像転送設定を白紙に切り換えて、S1111で画像転送スタートをプリンタに指示する。
この指示により、最初の用紙は用紙サイズ検知専用の用紙へと切り替わる。用紙搬送が再開されると、S1112で、後端通知を監視し、後端通知がプリンタからCPU402に通知される。
【0103】
次に、S1113で、CPU402は、通常印刷用の給紙スタートをサイズ確定状態でプリンタに通知する。そして、S1114で、通常印字用の用紙の給紙ステータスを監視し、通知されたとCPU402が判断した場合は、S1108に戻り、画像転送スタートをCPU402からプリンタへと指示する。そして、S1109で印刷動作が行われ、本処理を終了する。
【0104】
このように制御することにより、第1実施形態で説明したように常に用紙サイズ検知専用に用紙を使用することはなくなる。これにより、画像形成装置の構成(装置の搬送経路の長さ)と用紙サイズに応じて、余分な用紙を出力することなく定形外のサイズ検知をユーザの設定の煩雑さを伴うことなく実現できる。
【0105】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0106】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組み合わせを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0107】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【符号の説明】
【0108】
401 メインコントローラ
402 CPU
406 DRAM
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材を給紙可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
市場において、JIS規格のA系、B系、あるいは欧米規格のinch系と言われる定形サイズの用紙以外に、任意の用紙サイズを用いて画像形成できる画像形成装置も実用化されている。
【0003】
このような不定形サイズ(フリーサイズやユーザ設定サイズ)といわれる用紙を使用するための設定および仕組みとして以下のものが提案されている。なお、不定形サイズの用紙サイズは、コンシューマ系の一般ユーザはもちろんのこと、印刷業界でもニーズが高い。既に実現されている定形外の用紙サイズの設定方法と検知方法には以下のようなものがある。1つ目の方法は、フリーサイズと呼ばれる設定方法である。用紙サイズには、用紙の搬送方向の長さ(以降、Xサイズと呼ぶ)と、用紙の幅方向の長さ(以降、Yサイズと呼ぶ)がある。
【0004】
フリーサイズでは、ユーザが画像形成装置の手差しトレイに用紙をセットすると、操作パネルに用紙サイズを設定する画面を表示する。ここで、ユーザがフリーサイズを選択することによりフリーサイズの用紙サイズを設定可能である(図6の701を参照)。
【0005】
このような設定が行われた場合、Xサイズ、Yサイズは不定の状態であり、画像形成装置側では自動的にサイズを検知する処理を行う。この場合、画像形成装置は、設定されたXサイズを当該用紙の搬送を行うことで、搬送経路内において用紙の先端または後端を検知するセンサで検知する。一方、Yサイズについては、用紙を手差しトレイにセットした時に合わせるガイドで幅検知する。この方法は、ユーザの設定の煩雑さは少ないが、Xサイズは用紙を搬送してみないと正確なサイズを確定できないという課題を含んでいる。
一方、画像形成装置内で用紙の搬送開始以前に転写体に画像形成を開始するような構成においては、用紙サイズが確定する前に画像形成を行わなければならないという問題が発生する。
このような場合において、上記の方法により、用紙サイズが確定した時点では既に用紙サイズよりも大きいサイズの画像形成を行ってしまう。このため、転写体から用紙に転写されない画像のトナーを回収およびクリーニングすることが必要となり画像形成装置内が汚れてしまう場合がある。
【0006】
2つ目の方法は、ユーザ設定サイズと呼ばれる設定方法である。
この方法では、フリーサイズと同様に、ユーザが画像形成装置の手差しトレイに用紙をセットすると、操作パネルに用紙サイズを設定する画面が表示する。ここで、ユーザがユーザ設定サイズをパネル設定する。
【0007】
本設定では、ユーザがXサイズ、Yサイズをmm単位あるいはinch単位のサイズ入力を行うことにより、フリーサイズにおける課題であった、画像形成開始前に用紙サイズが判らないという問題は発生しない。このため、画像形成装置内で用紙の搬送開始以前に画像形成を開始するような構成に対しても十分適応可能である。
【0008】
しかし、この設定では、ユーザがXサイズ、Yサイズを画像形成装置で正確に設定する必要があり、ユーザの設定が煩雑となる場合がある。また、縦長と横長とを実際の用紙サイズとは逆に設定しまうことも起こりうる。
【0009】
このような課題に対して、以下の特許文献1,2が開示されている。
特許文献1では、白黒モード時はフリーサイズで動作させ、カラーモード時はXサイズ、Yサイズ入力が必要なユーザ設定サイズで動作させるように設定させる。これにより、ユーザ設定の煩雑さを低減させるような先行技術が提案されている。
【0010】
一方、特許文献2では、定形外サイズの用紙を画像形成装置に含まれる原稿読み取り装置の原稿台の読み取りでサイズ検知させ、手差し用紙サイズに反映させることにより、ユーザの設定の煩雑さを無くす先行技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2004−004622号公報
【特許文献2】特開2005−283874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、これらの先行技術には以下のような課題が存在する。
特許文献1においては、カラーモードに応じて、一部の設定を不要とするものであり、ユーザの設定の煩雑さは解消されない。
一方、特許文献2においては、原稿サイズと手差しで使用するサイズが同じという前提であり、一度原稿台に用紙をセットして読み取り動作を行わせ、その後の手差しトレイに用紙をセットし直すというユーザ作業が発生してしまう。
【0013】
また原稿読み取り部を持たないプリンタモデルのような構成では、上記特許文献2を有効に適用することができない。
したがって、上記特許文献1、2では、シート材の給紙と当該シート材に対する作像処理を並行して行える画像形成装置では、ユーザに操作負担を強いることなく不定形サイズの用紙を確定できない等の課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ユーザの操作負担の増加を抑制しつつ、使用する用紙サイズを確定できる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成する本発明の情報処理装置は以下に示す構成を備える。
シート材に画像形成を行う画像形成装置であって、不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙手段と、不定形サイズのシート材の先端と後端が前記搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知手段と、前記給紙手段から給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定手段と、前記給紙手段から給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、前記搬送制御手段によって前記搬送路を搬送されるシート材を前記検知手段によって検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定手段と、前記第1の確定手段が確定したシート材の幅方向の長さと、前記第2の確定手段が確定したシート材の搬送方向の長さとから前記不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザの操作負担の増加を抑制しつつ、使用する用紙サイズを確定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成装置の構成を説明する図である。
【図2】画像形成装置の構成を説明する図である。
【図3】画像形成装置の構成を説明する図である。
【図4】画像形成装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図5】画像形成装置の操作部を説明する図である。
【図6】タッチパネルに表示されるUIを示す図である。
【図7】タッチパネルに表示されるUIを示す図である。
【図8】本実施形態を示す画像形成装置のUIを説明する図である。
【図9】画像形成装置の制御手順を説明するフローチャートである。
【図10】画像形成装置の制御例を説明するタイミングチャートである。
【図11】画像形成装置の制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
【0018】
図1は、本実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する図である。なお、図1の(A)は画像形成装置の断面図であり、図1の(B)は画像形成装置を上から見た平面図である。なお、本実施形態における画像形成装置は、手差し給紙手段として手差しトレイを備え、当該手差しトレイに載置される定形サイズ又は不定形サイズのシート材(以下用紙またはシートともいう)を給紙可能に構成されている。なお、本実施形態では、4ドラム方式でカラー画像を形成可能な画像形成部を有し、中間転写ベルト321に転写されたカラー画像を搬送される用紙に転写してカラー画像を形成する画像形成装置を例に説明する。
図1において、101は紙ガイド板で、手差しトレイ330の一部として構成されている。ユーザは、例えば不定形サイズの用紙103を手差しトレイ330にセットした後、紙ガイド板101を用紙幅に合わせるようにスライド可能に構成されている。この紙ガイド板101をスライドさせて不定形サイズを両側から規制すると、紙ガイド板の位置を検知するセンサから、用紙の幅方向の長さを確定するための情報が、後述するCPU402に入力される。CPU402は、後述するフローチャートの手順に従うプログラムを実行して、画像形成部の画像形成、用紙の搬送等を制御する。
したがって、CPU402は、第1の確定手段として当該スライド位置の情報を取得することで、手差しトレイ330にセットした不定形サイズ用紙の幅方向の長さを確定する。なお、CPU402が第2の確定手段として搬送方向の長さを確定する処理については後述する。
【0019】
なお、本実施形態では、紙ガイド板101は、電気的なセンサに接続されており、スライドさせることによりA/D値が後述するメインコントローラ401のCPU402に通知され、CPU402が用紙幅を確定できる構成となっている。
【0020】
手差しトレイ330にセットされた用紙が所定速度で搬送され始め、用紙の先端が搬送路上の所定位置に設けられる検知センサ(以下、単にセンサと呼ぶ)102を通過して位置104に用紙が搬送される。センサ102は、用紙が図1の(B)に示す手差しトレイ330上の載置位置から搬送開始し先端が通過する時点でONとなり、所定速度で用紙が搬送された後、用紙の後端がセンサ102を通過する時点でOFFとなる構成である。なお、センサ102は、搬送される用紙の先端と後端を検知するセンサとして機能する。
【0021】
本実施形態では、CPU402が、搬送される用紙の速度情報とセンサ102がONからOFFになるまでのタイマ経過時間とにより、搬送方向の用紙長さを確定できる構成となっている。なお、CPU402は、第1〜第3の確定手段として機能し、幅方向の長さと、搬送方向の長さ、用紙サイズを後述するように確定する。
図示する用紙サイズであれば、用紙先端が画像の二次転写位置である位置320に到達しない状態で、用紙の後端がセンサ102を抜けている状態となっている。このため、用紙サイズ検知のために専用の用紙を1枚搬送させることなく、通常印字の(1枚目の)用紙と兼用することが可能であるが、そのような前提の画像形成装置については、第2実施形態で詳述する。
【0022】
図1はオフィスモデルとして一般的な画像形成装置であり、装置の幅が、例えば620mm程度のサイズであり、用紙の先端が位置320に到達することなく、用紙の後端がセンサ102を抜けるような最大の用紙サイズは297mm相当となる。ここで、297mmとは、A4ショートエッジフィードに相当する。
【0023】
これより大きいサイズの用紙の場合は、用紙の後端がセンサ102を抜ける以前に用紙の先端が位置320に到達してしまう為、用紙サイズ検知のための用紙は通常印字の用紙と兼用することは出来ない。このような用紙に画像を形成する場合、画像形成装置は、画像形成用の用紙を給紙する前に、画像形成用の用紙と同じ用紙サイズを持つ用紙サイズ検知専用の用紙を1枚給紙することによって用紙サイズを検知する。
【0024】
図2は、本発明を適用可能な画像形成装置の用紙搬送経路を説明する断面図であり、本体は、PODモデルである画像形成装置の例である。なお、本例に示す画像形成装置は幅サイズが2500mmを超える大型機である。
【0025】
図2において、201は右部が画像形成装置本体であり、左部が画像定着装置である。図1のオフィスモデルと同様、給紙口の近傍に用紙後端を検知するセンサ202が配置している。
203は手差しトレイであり、用紙が搬送されて図2に示す搬送路上の位置(太い実線で示す)に到達するまでにセンサ202が後端を検知し、用紙長さを確定する。205および206は給紙デッキであり、手差し以外の給紙部として動作する。
【0026】
207〜210は現像ユニットであり、カラー画像を形成するために、Y、M、C、Kの4つのステーションから構成されている。ここで形成された画像は中間転写ベルト211に一次転写され、中間転写ベルト211は図を時計回りに回転し、二次転写位置となる位置212で用紙204へと画像が転写される。
【0027】
用紙へと転写された画像は定着器213で加熱、加圧されることにより用紙へ定着される。定着器213を抜けた用紙は搬送路215を通って機外217へと出力される。
用紙の種類によっては、定着のために加熱、加圧が追加で必要な場合がある。その場合、用紙は、定着器213を通過した後、上の搬送経路を使って第二定着器214へと搬送され、追加の加熱、加圧が施され、その後、搬送経路216を通って機外217に出力することが可能に構成されている。
【0028】
なお、画像形成モードが両面の場合は、用紙反転パス218へと用紙を搬送し、用紙反転パス218で反転した後、両面搬送路219へと用紙が搬送され、再給紙が行われ、位置212で両面の2面目の画像形成が再度行われる。
【0029】
図示されるように画像形成装置がPODモデルの場合、用紙の搬送経路が長いため、オフィスモデルに比べて用紙204に対応する位置で用紙長を検知できる範囲が広くなる。
このため、用紙の先端が位置212に到達することなく、用紙の後端がセンサ202を抜けるような最大の用紙サイズは13x19インチサイズ(487.8mm)相当となる。
従ってPODモデルの場合は、特殊なサイズ(長尺サイズ:最大630mmまで)を除き、ほとんどの用紙については用紙サイズ検知のための用紙は通常印字の用紙と兼用することが可能となる。
【0030】
図3は、本実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する断面図である。なお、本例は、コピー・プリンタ・FAXのそれぞれの機能を有する複合機の例を示す。本例は、給紙した用紙を複数の排紙手段に排紙可能な画像形成装置の例である。したがって、本例のように複数の排紙手段を備える場合には、手差し給紙トレイから給紙した、例えば不定形サイズの用紙を給紙した場合に、最初の用紙を排紙する先を自在に切り換えることが可能に構成されている。
図3において、本複合機はスキャナ301とドキュメントフィーダ(DF)302と、カラー4色ドラムを備えるプリント記録用のプリンタ313と、給紙デッキ314とフィニッシャ315からなる。
【0031】
はじめにスキャナ301を中心に行われる読取り動作について説明する。
原稿台に原稿をセットして読み込みを行う場合には、原稿台307に原稿をセットしてDF302を閉じる。すると、開閉センサが、原稿台が閉じられたことを検知した後、スキャナ301の筐体内にある反射式の原稿サイズ検知センサが、セットされた原稿サイズを検知する。このサイズ検知を起点にして光源310で原稿を照射し、反射板311、レンズ312を介してCCD343が画像を読み取り、しかる後デジタル信号に変換され、所望の画像処理を行ってレーザ記録信号に変換される。変換された記録信号は、後述する図4で説明するコントローラ内のメモリに格納される。
【0032】
DF302に原稿をセットして読み込みを行う場合には、DF302の原稿セット部303のトレイに原稿をフェイスアップで載置する。すると、原稿有無センサ304が、原稿がセットされたことを検知し、これをうけて給紙ローラ305と搬送ベルト306が回転して原稿を搬送し、原稿台307上の所定の位置に原稿がセットされる。これ以降は原稿台での読み込みと同様に画像が読み込まれ、コントローラ内のメモリに格納される。
【0033】
読み込みが完了すると、再び搬送ベルト306が回転して図の右側に原稿を送り、排紙側の搬送ローラ308を経由して原稿排紙トレイ309へ排紙する。原稿が複数存在する場合は、原稿台から原稿が図の右側に排紙搬送されるのと同時に、給紙ローラ305を経由して左側から次原稿が給送され、次原稿の読み込みが連続的に行なわれる。以上がスキャナの動作である。
【0034】
続いて、プリンタ313を中心に行われる印刷動作について説明する。
図4で説明するコントローラ内のメモリに一旦記憶された記録信号(印刷画像データ)は、プリンタ313へと転送され、レーザ記録部でYellow、Magenta、Cyan、Blackの4色の記録レーザ光に変換される。
【0035】
そして、各色の感光体316に照射され、それぞれの感光体に静電潜像を形成する。そして、トナーカートリッジ317から供給されるトナーによりトナー現像を行い、可視化された画像は中間転写ベルト321に一次転写される。
【0036】
その後、中間転写ベルト321は時計回転方向に回転し、用紙カセット318又は給紙デッキ314から給紙搬送路319を通って給送された記録紙が二次転写位置となる位置320に来たところで、中間転写ベルト321から記録紙へと画像が転写される。
【0037】
画像が転写された記録紙は、定着器322で加圧と熱によりトナーが定着される。その後、記録紙は、排紙搬送路を搬送された後、フェイスダウンのセンタートレイ323か、スイッチバックしてフィニッシャへの排紙口324か、あるいはフェイスアップのサイドトレイ325へと排紙される。なお、サイドトレイ325はフィニッシャ315が未装着の場合にのみ排紙可能な排紙口である。
【0038】
フラッパ326および327は、これらの排紙口を切り換えるために搬送路を切り換えるためのものである。両面プリントの場合には、定着器322を通過後に、フラッパ327が搬送路を切り替え、その後用紙がスイッチバックして下方に記録紙が送られ、両面印刷用紙搬送路350を経て再び位置320に給送され、両面動作を実現する。
【0039】
両面循環制御は、この両面印刷用紙搬送路350や位置320、定着器322を含む搬送経路内を用いて行われる。A4サイズやLTRサイズは5枚循環制御、それ以上の用紙サイズについては3枚循環制御を行う。
【0040】
続いて、フィニッシャ315で行われる動作について説明する。
フィニッシャ315では、ユーザに指定された機能に応じ、印刷済み用紙に対して後処理を加える。具体的には、ステープル(1個所・2箇所綴じ)やパンチ(2穴・3穴)、中とじ製本等の機能を有する。
【0041】
図3の複合機には排紙トレイ328は2つ有り、フィニッシャ315への排紙口324を通過してきた記録紙は、ユーザの設定によって、例えばコピー・プリンタ・FAXの機能毎に排紙トレイを振り分けられる。
【0042】
プリンタとして利用される場合、ドライバにより白黒プリント/カラープリント、用紙サイズ、2UP・4UP印刷・N−UP印刷、両面、ステープル、パンチ、中とじ製本、合紙、表紙、裏表紙などの各種設定が可能である。
【0043】
次に画像形成装置のスキャナ部やプリンタ部、ネットワークインタフェース部の制御を行うコントローラのハード構成の詳細について図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態を示す画像形成装置の制御構成を説明するブロック図である。
図4において、メインコントローラ401は、主にCPU402と、バスコントローラ403、及び各種I/Fコントローラ回路から構成される。
CPU402とバスコントローラは、機器全体の動作を制御するものであり、CPU402はROM404からROM I/F405を経由して読込んだプログラムに基づいて画像形成制御を実行する。なお、CPU402は、図9に示すように手差し給紙された用紙サイズを確定するために最初に搬送された用紙の先端と後端を検知する時間と、用紙の搬送速度から手差しされた用紙の搬送長を確定する。その際、CPU402は、センサ102が用紙の先端および後端を検知するタイミングに応じて、図10の(A)または図10の(B)に示す異なったシーケンスを実行する。
【0044】
外部のPCからネットワークを介して受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータに展開(作像)する動作も、このプログラムに記述されており、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ403は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バスの調停やDMAデータ転送の制御を行う。
【0045】
DRAM406はDRAM I/F407によってメインコントローラ401と接続されており、CPU402が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。
【0046】
コーデック408は、DRAM406に蓄積されたラスターイメージデータをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスターイメージデータに伸長する。
SRAM409はコーデック408の一時的なワーク領域として使用される。コーデック408はI/F410を介してメインコントローラ401と接続され、DRAM406との間のデータの転送は、バスコントローラ403によって制御されDMA転送される。
【0047】
グラフィックプロセッサ424は、DRAM406に蓄積されたラスターイメージデータに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化の処理をそれぞれ行う。
SRAM425はグラフィックプロセッサ424の一時的なワーク領域として使用される。グラフィックプロセッサ424はI/Fを介してメインコントローラ401と接続され、DRAM406との間のデータの転送は、バスコントローラ403によって制御されDMA転送される。
【0048】
ネットワークコントローラ411はI/F413によってメインコントローラ401と接続され、コネクタ412によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
【0049】
汎用高速バス415には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ414とI/O制御部416とが接続される。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。I/O制御部416には、スキャナ部、プリンタ部の各CPUと制御コマンドを送受信するための調歩同期シリアル通信コントローラ417が2チャンネル装備されている。I/O制御部416は、I/Oバス418によってスキャナI/F回路426,プリンタI/F回路430に接続されている。
【0050】
パネルI/F421は、LCDコントローラ420に接続され、操作部上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/Fとから構成される。
【0051】
図5の(A)に示す操作部501は液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル505と、複数個のハードキーを有する。タッチパネル505またはハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F421を介してCPU402に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F421から送られてきた画像データを表示するものである。
なお、液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等を含む各種のユーザインタフェース(UI)を表示する。
【0052】
リアルタイムクロックモジュール422は、機器内で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池423によってバックアップされている。
E−IDEインタフェース439は、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施例においては、このI/Fを介してハードディスクドライブ438を接続し、ハードディスク440へ画像データを記憶させたり、ハードディスク440から画像データを読み込んだりする動作を行う。
【0053】
コネクタ427と432は、それぞれスキャナ部とプリンタ部とに接続され、同調歩同期シリアルI/F(428,433)とビデオI/F(429,434)とから構成される。
【0054】
スキャナI/F426は、コネクタ427を介してスキャナ部と接続され、また、スキャナバス441によってメインコントローラ401と接続されており、スキャナ部から受け取った画像に対して所定の処理を施す機能を有する。さらに、スキャナ部から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、スキャナバス429に出力する機能も有する。スキャナバス429からDRAM406へのデータ転送は、バスコントローラ403によって制御される。
【0055】
プリンタI/F430は、コネクタ432を介してプリンタ部と接続され、また、プリンタバス431によってメインコントローラ401と接続されている。プリンタI/F430は、メインコントローラ401から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部へ出力する機能を有する。さらに、プリンタI/F430は、プリンタ部から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、プリンタバス431に出力する機能も有する。
【0056】
DRAM406上に展開されたラスターイメージデータのプリンタ部への転送は、バスコントローラ403によって制御され、プリンタバス431、ビデオI/F434を経由して、プリンタ部へDMA転送される。
【0057】
SRAM436は、バックアップ用電池から供給される電源により、装置全体が電源遮断されても記憶内容を保持できる構成となっているメモリであり、バス435を介してI/O制御部と接続されている。EEPROM437も同様にバス435を介してI/O制御部と接続されているメモリである。コントローラのハード構成の詳細は以上である。
【0058】
次に各種印刷設定を行う操作部の構成並びにユーザインタフェース(UI)について説明する。
図5は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部を説明する図である。図5の(A)は操作部全体の平面図に対応し、図5の(B)は図5の(A)に示した表示画面に表示されるユーザインタフェース(UI)の一例である。
【0059】
図5の(A)において、501は操作部で、図4に示したパネルI/F421の先に接続されている。
502はユーザが設定した設定値などを取り消すためのリセットキーである。503は動作中のジョブを中止させる時に使用するストップキーである。504は置数などの数値入力を行うためのテンキーである。
【0060】
505はタッチパネル式の操作画面であり、具体的には図5の(B)に示すような画面を表示する。各種設定をするためのタッチパネルのボタンが多数存在する。506は原稿の読み込みなどジョブをスタートさせるためのスタートキーである。507は設定などをクリアするためのクリアキーである。以上が操作部の各部の説明である。
【0061】
505はタッチパネルで、表示される内容について図5の(B)を用いて説明する。画面上部に表示されているタグ602は各機能を選択する。
図5の(B)において、タグ602は、左から順に、コピー機能、FAX送信やEメール送信、ファイルサーバへの送信などの送信機能、ボックス機能、リモートスキャナ機能を備える。ここで、ボック数機能とは、スキャナ部で読み込んだ画像データを機器内のハードディスクに格納したり、格納されたデータの操作やプリントしたりする機能をいう。また、リモートスキャナ機能とは、ネットワーク経由でPCから操作してスキャン画像をPCに取り込むことが出来る機能をいう。
【0062】
なお、ユーザは、各機能のタグを選択することによりそれぞれの詳細設定が出来る画面に遷移する。図5の(B)に示す画面は、コピー機能が選択された場合の画面例である。
603は色モードを選択するボタンであり、押下することによりプルダウンメニューが表示され、カラー/モノクロ/自動から選択可能である。図では"自動"が選択された状態となっている。
【0063】
その他、タッチパネル505には、倍率指定ボタン604、用紙選択ボタン605、シフトソートやステイプルソートなどフィニッシング指定を行うソータボタン606、両面指定を行う両面ボタン607が配置されている。さらに、タッチパネル505には、濃度を指定するバー608、原稿タイプを選択するボタン609、その他各種の応用モードを設定する応用モードボタン610が配置されている。
【0064】
図6、図7は、図5に示したタッチパネル505に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。
図6において、701は従来のフリーサイズが指定可能な用紙サイズ選択画面である。フリーサイズのボタンを選択することにより青反転し選択された状態となる。Xサイズ、Yサイズの入力は不要であるため設定の煩雑さは無い(定形サイズの設定と同等)。
【0065】
しかし、図5の(b)に示す応用モードボタン610から入れる応用モードの設定画面は、図7の操作画面1201に示すように、選択できない機能がグレーアウト表示される。
【0066】
具体的には、移動機能1203、製本機能やOHP中差し機能1204、イメージ合成機能1205、ページ印字/部数印字機能、スタンプ印字/日付印字機能といった機能の組み合わせが禁止となり選択することが出来ない。
【0067】
これらの機能は、用紙サイズを確定しなければ画像のレイアウト等を決定することが出来ない機能だからである。
従ってフリーサイズは設定の煩雑さは無い代わりに、応用モードとの組み合わせに多くの制限がかかることになる。
一方、図6に示す画面702や画面703は従来のユーザ設定サイズが指定可能な用紙サイズ選択画面である。
画面702はフリーサイズとユーザ設定サイズの両方が動作可能な画像形成装置における設定画面であり、画面703はユーザ設定サイズのみが動作可能な画像形成装置における設定画面である。
【0068】
ユーザ設定サイズが選択されると、画面704へと表示画面が遷移し、Xサイズ、Yサイズを入力する画面となる。
ユーザはタッチパネル505上のボタンあるいは、ハードキーのテンキー504を使って、Xサイズ、Yサイズを入力する必要がある。
画面704の右部に5つのプリセットボタンへ登録することも可能であり、設定の煩雑さの低減するような機能も実現されているが1回は入力が必要である。Xサイズ、Yサイズを入力後、OKキーを押下することにより、表示画面は、画面706あるいは画面707へと移行し、ユーザ設定サイズが確定する。
【0069】
ユーザ設定サイズが指定された場合の応用モードの画面は、図7に示す画面1202である。本画面は、操作画面1201に比べると組み合わせ不可な機能が減少している。
ユーザ設定サイズは、設定は煩雑であるが応用モードとの組み合わせは制限が少なく、フリーサイズの場合よりも多くの機能を使うことが出来る。本実施形態では、設定の煩雑さをフリーサイズ(定形サイズ)と同等とした上で、応用モードとの組み合わせ制限は少なくなるユーザ設定サイズで動作できるような構成とするものである。
【0070】
図8は、本実施形態を示す画像形成装置のUIを説明する図である。
図8において、801は手差し用紙設定画面である(従来の704画面相当)。802は自動入力ボタンである。画像形成装置が用紙幅検知と用紙長検知を、用紙搬送動作を行うことにより自動検知する動作を行うことを設定するボタンである。
【0071】
このボタンがONの状態でユーザがOKキーを押下すると、画面803へと表示画面が遷移し、手差しにセットされている用紙を1枚給紙して用紙サイズを検知する1枚搬送動作が行われる。
前述した図1あるいは図2の説明の動作を行う。
用紙が搬送されている間は、画面803のように用紙サイズを確定させる処理が実行中であることを示す画面がタッチパネル505上に表示される。
搬送動作が終了すると、画面804へと表示画面が遷移する。用紙幅および用紙長が確定しているので、画面804のXサイズ、Yサイズに値が入力された状態となっており、OKキーをユーザが押下すると、ユーザ設定サイズの指定は終了となる。
【0072】
図9は、本実施形態を示す画像形成装置の制御手順を説明するフローチャートである。なお、(A)は用紙サイズ表示処理に対応し、(B)は図9の(A)に示すS1006の用紙搬送制御に関わる詳細ステップに対応する。なお、図9の(B)は、最初に給紙したシート材を排紙する場合、シート材に画像を形成するための画像形成部が画像形成を行わないで待機するモードを設定するモード設定処理を含んで構成されている。
【0073】
なお、各ステップは、CPU402がROM404等から読み出す制御プログラムをDRAM406にロードして実行することにより実現される。
S1002で、CPU402は画像形成装置の手差し給紙部に用紙がセットされたかをセンサ出力状態から監視する。用紙がユーザによりセットされているとCPU402が検知した場合、S1003へ遷移する。
【0074】
そして、S1003で、CPU402は、タッチパネル505上に用紙設定画面を表示する(図8の画面801が表示される)。
次に、S1004で、CPU402は、ユーザが選択したサイズが定形か定形外かをチェックし、定形であるとCPU402が判断した場合は、S1005へ遷移し指定された定形サイズを確定し、処理を終了する。
【0075】
一方、S1004で、定形外(ユーザ設定サイズ)が指定されているとCPU402が判断した場合は、S1006へ遷移し、用紙搬送制御を行う。
なお、用紙搬送制御の詳細は、図9の(B)に示すS1011〜S1014を参照して説明する。
用紙搬送のための制御がスタートすると、S1011で画像形成を行わないので定着器は、スタンバイ温調のままで、用紙を搬送するという特殊モードにする。なお、定着器の加熱のみでなく加圧のOFF/ONが出来るような構成の定着器であれば、更に定着器を離間機構を用いて離間状態にするように制御してもよい。このような制御を行うことにより、余分な熱量の削減が可能である。
【0076】
次に、S1012で、CPU402は、用紙搬送開始でガイド幅の検知することで用紙幅を確定する。次に、S1013で、CPU402は、用紙搬送路中に設置された検知センサ102が用紙の先端と後端を検知し、搬送される速度情報に従って用紙長を確定する。具体的に、例えば、CPU402は、先端を検知してから後端を検知するまでの時間と、用紙の搬送速度の積を用紙長とする。
【0077】
この間、図8では画面803がタッチパネル505上に表示される。次に、S1014で、CPU402は、搬送駆動系の制御を実行することで、用紙サイズ検知用の用紙を機外に排紙する。なお、出力先は、出力先が複数箇所存在するような機器構成の場合には、サンプルトレイやエスケープトレイといった、通常印字で指定されている出力先とは異なるトレイへ出力して、本処理を終了する。これは通常の出力物とサイズ検知用の用紙が混在することを防ぐ為である。
【0078】
次に、S1007に戻り、CPU402は、確定した用紙幅、用紙長の状態を保持し、S1008で、CPU402は確定したサイズ情報をタッチパネル505に表示して、本処理を終了する。
【0079】
なお、S1007で確定した用紙サイズは、次に手差しトレイの用紙がなくなるまで、DRAM406に保持し続ける。これにより、用紙幅および用紙長がわからない用紙サイズ(例えばフリーサイズ)の画像形成が要求された場合でも、CPU402が確定している用紙サイズで動作するように制御してもよい。
【0080】
以上のような制御を行うことにより、定形外の用紙サイズに対して、ユーザ設定の煩雑さを取り除き、定形外サイズの用紙をより使いやすくする画像形成装置を提供することが可能となる。
【0081】
〔第2実施形態〕
以下、第1実施形態との構成上の差異を説明する。
第1実施形態では、用紙サイズを確定させるために、必ず検知用の用紙を使って1枚搬送動作を行う構成を前提する場合について説明した。本実施形態では、条件に応じて、用紙サイズ検知用の用紙と、通常印字用の用紙を兼用するような例を説明する。
【0082】
本実施形態は、第1実施形態の図1および図2の説明中にも一部説明されている。用紙先端が二次転写位置(図1の320、図2の212)に到達せずに、用紙後端が用紙後端検知センサを通過済の状態が可能な用紙サイズにおいては、用紙サイズ検知用の用紙と、通常印字用の用紙を兼用する。それによってサイズ検知専用の用紙を発生させないように制御するものである。
【0083】
図8を用いて説明すると、画面801で自動入力をONの状態にして、ユーザがOKキーを押下すると、画面805へと表示画面を遷移する。画面805は通常のコピー画面であり、コピースタートすることにより通常印字動作が開始される。図には示さないがボックス画面や、PDLプリントについても同様である。 給紙段が手差しのユーザ設定サイズが指定されている状態で通常印字動作が開始されると、画面806あるいは画面809の画面表示へと遷移し、プリント中のダイアログ画面が表示される。
【0084】
通常印字の1枚目の用紙が手差しトレイから給紙され、図1あるいは図2で説明したような用紙サイズ検知制御を行う。
CPU402が紙サイズ検知用の用紙と、通常印字用の用紙を兼用することが可能な用紙と判断された場合には、画面807のようにユーザ設定の詳細サイズがプリント中のダイアログ画面中に表示される。同時に、CPU402は、ステータスラインには画面808のように手差しサイズが確定したことを示すメッセージをタッチパネル505上に表示する。
【0085】
通常印字用の用紙を兼用することが不可な用紙と判断された場合、最初に給紙された用紙は用紙サイズ検知専用の用紙へと切り替わり、CPU402はサイズ検知制御を行う。その後、CPU402は、画面810で示すように確定したユーザ設定の詳細サイズをプリント中のダイアログ画面中に表示する。
【0086】
一方、ステータスラインの表示では、CPU402は、手差しサイズの用紙が確定しただけではなく、検知用に専用の用紙が1枚出力されたことを示すメッセージ表示を行う。
次に、図10を用いて、用紙サイズ検知用の用紙と通常印字用の用紙が兼用できる場合と、できない場合の制御シーケンスについて説明する。
図10は、本実施形態を示す画像形成装置の制御例を説明するタイミングチャートである。本例は、図4に示したメインコントローラ401と、プリンタI/F430の先に接続されているプリンタ部との間でのシーケンス例である。
【0087】
なお、図10の(A)は印字前に用紙の待機位置が確保できる状態で、後端検知可能な場合のシーケンス例である。本例は、シート材の先端を検知してから後端を検知するタイミングに応じて当該シート材に作像した画像を正常に形成できる場合である。なお、T901〜914は各ステップタイミングを示す。
最初に、T901で、給紙スタートをメインコントローラ401のCPU402からプリンタへ通知する。用紙サイズ情報が確定していないので、サイズ不明状態で給紙スタート指示を行う。用紙が搬送され検知センサ102を通過すると、T902によりプリンタからメインコントローラ401のCPU402へ用紙後端通知が通知される。
【0088】
その後、T903で、検知センサ102を用紙が通過した後、所定の時間が経過した場合に給紙結果ステータスが通知される。ここで、所定の時間は、例えば、メインコントローラ401からプリンタに転送された画像データに従って中間転写ベルトに画像形成可能になるまでの時間である。この給紙結果ステータスを受けた後、CPU402からプリンタへの画像転送スタート指示を行う。T903で、給紙結果ステータスが通知される前に、T902で用紙後端通知が通知されているとCPU402が判断した場合、T904へ進む。そして、T904で画像転送スタートするためにこの時点で用紙サイズが確定していれば、用紙サイズ検知用の用紙を、通常の印字動作用の用紙に切り換えることが可能となるのである。
【0089】
但し、通常印字の1枚目のみは、位置104で用紙を待機させた状態で画像形成をスタートするために、位置104で待機している時間が、2枚目以降の用紙に比べて長くなる。
【0090】
2枚目以降の用紙は、T905で給紙スタート通知を行う時点で手差しの用紙サイズは確定しているため、サイズ確定状態で通知することが可能となるため、位置104で待機させることは無い。
【0091】
2枚目以降は後端検知通知も不要となるため、プリンタからCPU402への通知も行わない。T906で、給紙結果ステータスは通知され、T907で画像転送スタート通知を行う。3枚目以降のページが存在する場合は、2枚目同様のシーケンスが動作する。
【0092】
次に、図10の(B)は、印字前に用紙の待機位置が確保できる状態で、後端検知不可能な場合のシーケンス例である。本例は、シート材の先端を検知してから後端を検知するタイミングに応じて当該シート材に作像した画像を正常に形成できない例である。したがって、この場合、CPU402は最初に搬送した用紙は用紙サイズを確定するために用いられ、画像形成部による画像形成を行うことなく白紙で排紙先に排紙する制御が実行される。
最初に、T908で給紙スタートをCPU402からプリンタへ通知する。ここで、用紙サイズ情報が確定していないので、サイズ不明状態で給紙スタート指示を行う。
用紙が搬送されて後端が検知センサ102を通過する前に、位置104に用紙が到達してしまうため、プリンタからCPU402へ用紙後端を検知したことを通知することが出来ない。
その場合、プリンタはT909で給紙結果ステータスをCPU402へ通知する。この給紙結果ステータスを受けたCPU402は、用紙後端検知が完了していない(後端検知通知が通知されていない)ことを検知できる。このため、T910でプリンタへの画像転送スタート指示を白紙画像に切り換えて行う。
【0093】
この時点で、用紙サイズ検知用専用の用紙に制御を切り換えることになる。画像転送スタートの指示を受け、プリンタは用紙搬送を位置104から再開するので、しばらくすると用紙後端が検知され、T911で用紙後端通知がメインコントローラに通知される。
【0094】
1枚目は白紙として出力される。2枚目は、T911の用紙後端通知の情報によりサイズ確定状態となるので、給紙スタートをサイズ確定状態でメインコントローラからプリンタに指示することが可能である。
【0095】
その後は、プリンタからメインコントローラへの給紙結果ステータス913、メインコントローラからプリンタへの画像転送スタート914と通常印字シーケンスとなる。3枚目以降のページが存在する場合は、2枚目同様のシーケンスが動作する。
【0096】
図11は、本実施形態を示す画像形成装置の制御手順を示すフローチャートである。なお、各ステップは、CPU402がROM404等から読み出す制御プログラムをDRAM406にロードして実行することにより実現される。
【0097】
なお、S1102からS1109は、用紙サイズ検知用の用紙と通常印字用の用紙が兼用できる場合であり、S1110からS1114は、用紙サイズ検知用の用紙と通常印字用の用紙が兼用できない場合を示す。
【0098】
まず、S1102で、CPU402は、ユーザ設定サイズのXサイズ、Yサイズが確定しているかをチェックし、確定しているとCPU402が判断した場合は、S1103へ遷移し通常印刷動作を行う。一度サイズが確定し、次に用紙なしになるまでのほとんどのケースがこれに該当する。
【0099】
次に、S1102で、Xサイズ、Yサイズが確定していないとCPU402が判断した場合は、S1104へ遷移し、サイズ不明(Xサイズ、Yサイズ不明)のまま給紙スタートする。
【0100】
S1105で、給紙ステータスが通知されるまでループして待つ。給紙ステータスが通知されると、S1106で、CPU402は、既に用紙の後端通知が通知されているかをチェックする。ここで、通知されているとCPU402が判断した場合はS1107へ遷移する。
【0101】
S1107で、確定したXサイズ、Yサイズで画像転送設定を再設定した後、S1108で、CPU402は、画像転送スタートをプリンタへ指示する。その後、S1109で印刷動作を行った後、本処理を終了となる。
【0102】
用紙サイズ検知専用の用紙を出力することなく印字動作を行うことが可能である。
次に、S1106で、給紙ステータスが通知されたにも関わらず後端通知が通知されていないとCPU402が判断した場合は、S1110へ遷移する。
そして、S1110で、用紙サイズ未確定状態であるため画像転送設定を白紙に切り換えて、S1111で画像転送スタートをプリンタに指示する。
この指示により、最初の用紙は用紙サイズ検知専用の用紙へと切り替わる。用紙搬送が再開されると、S1112で、後端通知を監視し、後端通知がプリンタからCPU402に通知される。
【0103】
次に、S1113で、CPU402は、通常印刷用の給紙スタートをサイズ確定状態でプリンタに通知する。そして、S1114で、通常印字用の用紙の給紙ステータスを監視し、通知されたとCPU402が判断した場合は、S1108に戻り、画像転送スタートをCPU402からプリンタへと指示する。そして、S1109で印刷動作が行われ、本処理を終了する。
【0104】
このように制御することにより、第1実施形態で説明したように常に用紙サイズ検知専用に用紙を使用することはなくなる。これにより、画像形成装置の構成(装置の搬送経路の長さ)と用紙サイズに応じて、余分な用紙を出力することなく定形外のサイズ検知をユーザの設定の煩雑さを伴うことなく実現できる。
【0105】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0106】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組み合わせを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0107】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【符号の説明】
【0108】
401 メインコントローラ
402 CPU
406 DRAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材に画像形成を行う画像形成装置であって、
不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙手段と、
不定形サイズのシート材の先端と後端が前記搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知手段と、
前記給紙手段から給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定手段と、
前記給紙手段から給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、
前記搬送制御手段によって前記搬送路を搬送されるシート材を前記検知手段によって検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定手段と、
前記第1の確定手段が確定したシート材の幅方向の長さと、前記第2の確定手段が確定したシート材の搬送方向の長さとから前記不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検知手段がシート材の後端を検知するタイミングと、展開された画像データを画像形成部に転送するタイミングとに応じて、最初に給紙した不定形サイズのシート材に対する画像形成を行うかどうかを決定する制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記検知手段がシート材の後端を検知するタイミングが、展開された画像データを画像形成部に転送するタイミングよりも速い場合は、前記搬送制御手段によって搬送される不定形サイズのシート材に対する画像形成を行い、
前記検知手段がシート材の後端を検知するタイミングが、展開された画像データを画像形成部に転送するタイミングよりも遅い場合は、前記搬送制御手段によって搬送される不定形サイズのシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
シート材に画像形成を行う画像形成装置の制御方法であって、
不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙工程と、
不定形サイズのシート材の先端と後端が前記搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知工程と、
前記給紙工程で給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定工程と、
前記給紙工程で給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、
前記検知工程で前記搬送路を搬送されるシート材を検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定工程と、
前記第1の確定工程で確定したシート材の幅方向の長さと、前記第2の確定工程で確定したシート材の搬送方向の長さとから前記不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定工程と、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
シート材に画像形成を行う画像形成装置であって、
不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙手段と、
不定形サイズのシート材の先端と後端が前記搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知手段と、
前記給紙手段から給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定手段と、
前記給紙手段から給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、
前記搬送制御手段によって前記搬送路を搬送されるシート材を前記検知手段によって検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定手段と、
前記第1の確定手段が確定したシート材の幅方向の長さと、前記第2の確定手段が確定したシート材の搬送方向の長さとから前記不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検知手段がシート材の後端を検知するタイミングと、展開された画像データを画像形成部に転送するタイミングとに応じて、最初に給紙した不定形サイズのシート材に対する画像形成を行うかどうかを決定する制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記検知手段がシート材の後端を検知するタイミングが、展開された画像データを画像形成部に転送するタイミングよりも速い場合は、前記搬送制御手段によって搬送される不定形サイズのシート材に対する画像形成を行い、
前記検知手段がシート材の後端を検知するタイミングが、展開された画像データを画像形成部に転送するタイミングよりも遅い場合は、前記搬送制御手段によって搬送される不定形サイズのシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
シート材に画像形成を行う画像形成装置の制御方法であって、
不定形サイズのシート材を搬送路上に給紙する給紙工程と、
不定形サイズのシート材の先端と後端が前記搬送路上の所定位置を通過するタイミングを検知する検知工程と、
前記給紙工程で給紙されるシート材の幅方向の長さを確定する第1の確定工程と、
前記給紙工程で給紙されるシート材に対して画像形成部による画像形成を行うことなく、前記搬送路を用いて排紙先に排紙可能な搬送制御手段と、
前記検知工程で前記搬送路を搬送されるシート材を検知することでシート材の搬送方向の長さを確定する第2の確定工程と、
前記第1の確定工程で確定したシート材の幅方向の長さと、前記第2の確定工程で確定したシート材の搬送方向の長さとから前記不定形サイズのシート材の用紙サイズを確定する第3の確定工程と、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−45746(P2012−45746A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187832(P2010−187832)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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