説明

画像形成装置の管理装置および方法

【課題】
本発明は、非接触型認証媒体を読取装置に読み取らせて使用許可の認証を得ることで使用できる画像形成装置の使用形態に応じて非接触型認証媒体を読取装置に読み取らせる操作方法の設定が可能な画像形成装置の管理装置および方法を提供する。
【解決手段】
非接触型ICカード40を検知し、検知した非接触型ICカード40に形成された識別情報を読み取る非接触型ICカード通信部102と、非接触型ICカード通信部102により読み取られた非接触型ICカード40の識別情報を複合機20に送信する複合機接続部107と、非接触型ICカード通信部102による非接触型ICカード40が検知されなくなったことを条件に複合機20に対して複合機20の利用許可状態の解除を指示する管理装置制御部106とを具備し、複合機20は、複合機接続部107により送信された非接触型ICカード40の識別情報に基づき利用許可の認証を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の管理装置および方法に関し、特に、非接触型認証媒体を読取装置に読み取らせて使用許可の認証を得ることで使用できる画像形成装置の使用形態に応じて非接触型認証媒体を読取装置に読み取らせる操作方法の設定が可能な画像形成装置の管理装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術の発展に伴いプリンタ、複写機、複合機等の装置がネットワーク接続され、ネットワーク資源の一つとして共有利用されている。
【0003】
また、電子的な情報ソースの増加に伴う印刷量の増大やプリンタの不正使用等の問題も顕在化しており、利用者の私的な目的による大量印刷の防止、利用者のコスト意識の改善、さらにはプリンタ等の資源の有効活用を図るなどが重要な課題となっている。
【0004】
このような課題に対して、ネットワーク上に設置された管理サーバ等によりプリンタ等に蓄積された印刷ログを用いて、例えば月単位、年単位といった任意の期間における利用者毎の使用状況を集計し、利用者毎又はプリンタ等の各装置毎に印刷上限枚数等の管理を行う方法も提案されている。
【0005】
また、プリンタ、複写機、複合機等の各装置に管理装置を直接接続するもしくは埋め込むとともに利用者に各装置の利用を許可する情報が記録された磁気カードを配布し、利用者がプリンタ等の装置を利用する場合は、磁気カードを管理装置に挿入して認証させることでプリンタ等の利用を可能とし、利用者毎の使用状況の集計、利用者毎の印刷上限枚数等の管理を行う方法も提案されている。
【0006】
例えば特許文献1には、複写機の利用状況について各部門が費やしたコピー料金に関する情報を正確に取得し、管理する複写機の管理装置が提案されている。
【0007】
この提案に示される管理装置は、各部門を示す情報が記録されたカードを各部門に予め配布し、複写機を使用する際は、カードリーダにカードを挿入して部門情報を読み取らせ、使用した用紙サイズ、枚数等の計数値に基づき各部門毎に費やしたコピー料金を管理するように構成したものである。
【0008】
また、最近ではIDカードで用いられる磁気カードに替わるカードとして磁気カードよりもセキュリティーが高く利便性が良い非接触型ICカードが普及しており、非接触型ICカードに記録された情報が読み取れる管理装置の提供も望まれている。
【特許文献1】特開昭61−051162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、非接触型ICカードは、例えば携帯電話端末等に組み込まれて運用されている例はあるが、従来の磁気カードのように非接触型ICカードを管理装置に挿入した状態で運用するのであれば非接触型ICカードの利便性が十分に発揮されない。
【0010】
また、非接触型ICカードは、読取装置のICカード検知部に非接触型ICカードをかざすだけで非接触型ICカードに記録された情報を読取装置に読み取らせることができるため、非接触型ICカードを管理装置に適用して運用する場合は、例えば非接触型ICカードを管理装置のICカード検知部にかざした状態で運用する場合、非接触型ICカードを管理装置のICカード検知部にかざした後、一定時間使用可能状態で運用する場合、非接触型ICカードを管理装置のICカード検知部にかざした後、使用終了の指示操作がなされるまで使用可能状態で運用する場合等、種々の運用方法が想定される。
【0011】
そこで、本発明は、非接触型認証媒体を読取装置に読み取らせて使用許可の認証を得ることで使用できる画像形成装置の使用形態に応じて非接触型認証媒体を読取装置に読み取らせる操作方法の設定が可能な画像形成装置の管理装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、画像形成装置に接続され、該画像形成装置の動作を管理する画像形成装置の管理装置において、非接触型認証媒体を検知する検知手段と、前記検知手段により検知された前記非接触型認証媒体に形成された識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた前記非接触型認証媒体の識別情報を前記画像形成装置に送信する送信手段と、前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなったことを条件に前記画像形成装置に対して該画像形成装置の利用許可状態の解除を指示する利用許可解除指示手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記利用許可解除指示手段は、前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなってからの経過時間を計数する計数手段と、所定の時間を設定する設定手段と、前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したかを判別する判別手段とを具備し、前記判別手段により前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したと判別された時点で前記画像形成装置に対する前記利用許可状態の解除を指示することを特徴とする。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記計数手段は、前記画像形成装置における画像形成処理の開始により前記経過時間の計数値をリセットし、該画像形成処理の終了により前記経過時間の計数を再開始することを特徴とする。
【0015】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記画像形成装置の利用可能状態の解除を指示する解除指示ボタンを更に具備し、前記利用可能解除指示手段は、前記解除指示ボタンが操作された場合に、前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示することを特徴とする。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記画像形成装置からの利用終了通知を検出する検出手段を更に具備し、前記利用可能解除指示手段は、前記検出手段により前記画像形成装置からの利用終了通知を検出した場合に、前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示することを特徴とする。
【0017】
また、請求項6の発明は、画像形成装置に接続され、該画像形成装置の動作を管理する画像形成装置の管理方法において、非接触型認証媒体を検知手段により検知し、前記検知手段により検知された前記非接触型認証媒体に形成された識別情報を読取手段により読み取り、前記読取手段により読み取られた前記非接触型認証媒体の識別情報を前記画像形成装置に送信手段により送信し、前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなったことを条件に前記画像形成装置に対して該画像形成装置の利用許可状態の解除を利用許可解除指示手段により指示し、前記画像形成装置は、前記送信手段により送信された前記非接触型認証媒体の識別情報に基づき利用許可の認証を行うことを特徴とする。
【0018】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明において、所定の時間を設定手段により設定し、前記利用許可解除指示手段は、前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなってからの経過時間を計数手段により計数し、前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したかを判別手段により判別し、前記判別手段により前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したと判別された時点で前記画像形成装置に対する前記利用許可状態の解除を指示することを特徴とする。
【0019】
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記計数手段は、前記画像形成装置における画像形成処理の開始により前記経過時間の計数値をリセットし、該画像形成処理の終了により前記経過時間の計数を再開始することを特徴とする。
【0020】
また、請求項9の発明は、請求項6乃至8のいずれかの発明において、前記利用可能解除指示手段は、解除指示ボタンが操作された場合に前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示することを特徴とする。
【0021】
また、請求項10の発明は、請求項6乃至9のいずれかの発明において、前記利用可能解除指示手段は、前記画像形成装置からの利用終了通知を検出手段により検出した場合に、前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の画像形成装置の管理装置および方法によれば、従来の磁気カードと同様に画像形成装置の使用が許可された非接触型認証媒体が管理装置のICカード検知領域に存在する間のみ画像形成装置の使用を許可する動作制御を行うことができる。
【0023】
また、非接触型認証媒体に形成された識別情報を管理装置に読み取らせて画像形成装置の使用許可が認証された場合は、管理装置が非接触型認証媒体を検知する検知領域の外へ非接触型認証媒体が離されても一定時間経過するまでは画像形成装置が使用できるので従来の磁気カードのようにカード読取装置内に磁気カードを挿入したまま置き忘れるという事故が軽減できるとともに画像形成装置の利用者が不在となった場合でも一定時間経過後、画像形成装置が使用禁止状態となり使用が許可された者以外に画像形成装置が不正使用されることが防止できる。
【0024】
また、非接触型認証媒体に形成された識別情報を管理装置に読み取らせて画像形成装置の使用許可が認証された場合は、利用者が画像形成装置の使用終了操作を行うまで連続して画像形成装置が使用できるので利用者にとっては利便性が良い。
【0025】
また、計数手段により計数される時間の設定のみで上記三形態の操作方法が選択可能であり、利用者の利用形態に最も一致する操作方法を簡単に選択することができるという効果を奏する。。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係わる画像形成装置の管理装置および方法の一実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明に係わる画像形成装置及び管理装置の全体構成の一例を概略的に示した構成図である。
【0028】
本実施例では、画像形成装置の一つである複合機20と、利用者の識別情報が記録された非接触型認証媒体の一つである非接触型ICカード40と、非接触型ICカード40に記録された識別情報を読み取り複合機20へ送信するとともに非接触型ICカード40の存在の有無により複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように指令信号を送信する管理装置10とで構成した例を示し説明する。
【0029】
図1に示すように、本発明に係わる管理装置10は、複合機20と接続されており、非接触型ICカード40に記録された識別情報を非接触で読み取る手段を備えている。
【0030】
利用者が複合機20を使用する場合は、利用者が携帯する非接触型ICカード40を管理装置10のカード検知部1021にかざすか、もしくは載置して非接触型ICカード40に記録された識別情報を管理装置10に読み取らせることで、複合機20が管理装置10で読み取られた非接触型ICカード40の識別情報に基づき当該識別情報が複合機20の使用を許可された識別情報であると判断した場合に複合機20の使用が可能となる。
【0031】
また、管理装置10には、複合機20を管理するために管理装置10に設定される設定情報の設定や変更等の保守作業を行う保守手段を備えており、保守作業を実施する場合には、保守作業員が携帯するノート型パソコン等の設定装置30をEthernet(登録商標)用ケーブル等を介して管理装置10と接続し、設定装置30にインストールされている保守用ソフトウェア等を起動して所定の操作を行うことで保守作業を行うための保守モードが起動されるように構成されている。
【0032】
また、非接触型ICカード40には、利用者固有の情報、例えば会社内で使用する場合であれば社員番号、学校内で使用する場合であれば学生番号等の利用者固有が特定できる情報が記録されており、設定装置30により管理装置10が非接触型ICカード40内の情報の読み取り方を設定する。
【0033】
また、管理装置10には、非接触型ICカード40の読み取りが可能な状態を示すLED(=Light Emitting Diode)110と、複合機20が使用可能な状態もしくは管理装置10が保守モード状態であることを示すLED109とを有する表示部101を備えており、これらのLED109、LED110が点灯することで複合機20や管理装置10の動作状態を利用者や保守作業員に通知する。
【0034】
また、管理装置10には、複合機20の使用可能状態または管理装置10の保守モード状態を解除する解除ボタン104を備えており、解除ボタン104を押すことで複合機20の使用可能状態や管理装置10の保守モード状態が解除され、複合機20は使用禁止状態となり、保守モードであった管理装置10は複合機20を管理する通常の管理モードとなる。
【0035】
なお、図1において、管理装置10は説明の便宜上、斜視図で大きく示してある。
【0036】
また、利用者や保守作業員を識別するための非接触型認証媒体としては、非接触型ICカード40の他に利用者や保守作業員の指紋や手のひら静脈、目の網膜等の生体識別手段を用いる構成としてもよく、この場合は、管理装置10の非接触型認証媒体の検知手段である後述する非接触型ICカード通信部102を生体識別手段に置き換えることで非接触型ICカード40を用いた管理装置10と同様な管理装置を提供することが可能である。
【0037】
図2は、前述の管理装置10及び複合機20の機能的な構成を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すように管理装置10は、LED109、110を有する表示部101と、非接触型ICカード通信部102と、タイマ部103と、解除ボタン104と、設定装置接続部105と、管理装置制御部106と、複合機接続部107と、記憶部108とを備えている。
【0039】
表示部101は、管理装置制御部106の指令信号に基づきLED109やLED110の点灯制御を行い、管理装置10が非接触型ICカード40の読み取りが可能な状態であることや複合機20が使用可能状態であるもしくは保守モード状態である旨を利用者や保守作業員に通知する。
【0040】
非接触型ICカード通信部102は、管理装置10のICカード検知部1021の表面を含む所定の空間の検知領域に非接触型ICカード40がかざされる、もしくは載置されることで非接触型ICカード40に記録された識別情報を読み取り、読み取った識別情報を管理装置制御部106へ転送する。
【0041】
タイマ部103は、管理装置制御部106の指令信号に基づき時間を計測するとともに時間計測開始後、設定された一定時間を経過したか否か等の情報を管理装置制御部106へ通知したり、計測時間をリセットしたり、各種時間管理の制御を行う。
【0042】
解除ボタン104は、前述に示したように複合機20の使用可能状態もしくは管理装置10の保守モード状態を解除するためのボタンであり、ボタンが押下されると押下された旨の信号を管理装置制御部106へ通知する。
【0043】
設定装置接続部105は、管理装置10とケーブル(例えばEthernet(登録商標)用ケーブル)を介して接続される外部の装置、本実施例では管理装置10の保守作業を実施する際にEthernet(登録商標)用のケーブルを介して接続される設定装置30とのデータや制御信号の授受の制御を行う。
【0044】
複合機接続部107は、管理装置制御部106の指令信号に基づき管理装置10と複合機20との間のデータや制御信号の授受の制御を行うとともに複合機20に対して非接触型ICカード40から読み取った識別情報や複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように指示する指令情報の各信号を送信する。
【0045】
記憶部108は、記憶装置であり、管理装置10が複合機20を管理するために必要な各種設定情報や各種プログラム等のソフトウェア、タイマ部103が時間管理するために必要な時間情報等(例えば設定時間等)、各種管理情報を記憶保持する。
【0046】
管理装置制御部106は、各部の制御及び解除ボタン104の操作情報に基づく制御を行うとともに管理装置10全体を統括制御する。
【0047】
一方、複合機20は、管理装置接続部201と、複合機制御部202と、画像形成部203と、操作部204と、表示部205とを備えている。
【0048】
管理装置接続部201は、複合機20の複合機制御部202の指令信号に基づき複合機20と管理装置10との間のデータや制御信号の授受の制御を行うとともに管理装置10に対して複合機20での印刷ジョブの開始、終了や複合機20の使用の終了操作が行われた等の情報の各信号を送信する。
【0049】
操作部204は、利用者が複合機20へ操作ボタン等を介して指示操作した情報の信号を複合機制御部202へ通知する。
【0050】
表示部205は、複合機20の動作状態や利用者が複合機20へ操作指示した内容及び利用者へ操作を促すメッセージ等の情報を表示する。
【0051】
画像形成部203は、利用者が操作指示した内容や複合機20と接続された図示せぬホスト装置等からの指示内容に基づき画像を形成し印刷用紙等の媒体に出力する。
【0052】
複合機制御部202は、各部を制御するとともに複合機20全体を統括制御する。
【0053】
このように構成された管理装置10及び複合機20において、利用者が複写機20を使用する場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の一例について図3乃至図7の流れ図を参照しながら説明する。
【0054】
なお、図3乃至図7においては、利用者の操作に応じて動作する管理装置10及び複合機20の動作が明瞭となるように利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御を関連させて示すこととする。
【0055】
図3は、複合機20の使用が許可された識別情報が記録された非接触型ICカード40が管理装置10のICカード検知部1021にかざされている、もしくは載置されている間のみ複合機20が使用可能状態となるように動作する場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の流れ図である。
【0056】
図3に示すように、利用者は、複合機20を利用するために利用者が携帯する非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021にかざすか、もしくは載置して非接触型ICカード40に記録された識別情報(以下、「利用者コード」という。)を管理装置10に読み取らせる(ステップS301)。
【0057】
管理装置10のICカード検知部1021は、所定の電磁波を送信して非接触型ICカード40から発せられる信号の有無を常に監視しており、非接触型ICカード40を検知すると(ステップS302でYES)、非接触型ICカード40に記録された利用者コードを読み取り、読み取った利用者コードを管理装置制御部106へ転送し、管理装置制御部106が利用者コードを複合機接続部107を介して複合機20へ送信する(ステップS303)。
【0058】
複合機20は、通常の状態では、使用禁止状態となっており(ステップS304)、管理装置10で非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが複合機20の使用が許可された利用者コードである場合に複合機20を使用可能状態にする。
【0059】
具体的には、管理装置10で非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが管理装置10の複合機接続部107及び複合機20の管理装置接続部201を介して複合機制御部202へ転送され(ステップS305でYES)、複合機制御部202が非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと複合機20の図示せぬ記憶部に保持された複合機20の使用を許可する利用者コード(以下、「許可利用者コード」という。)とが一致するか否かを照合して判別する(ステップS306)。
【0060】
なお、複合機20には予め複合機20の使用を許可する許可利用者コードの情報が図示せぬ記憶部に保持されている。
【0061】
非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと許可利用者コードとが一致する場合は、複合機制御部202が非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが複合機20の使用を許可する利用者コードであると判別し(ステップS307でYES)、複合機20を使用可能状態にする(ステップS308)。
【0062】
ステップS306において、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと許可利用者コードとが一致しない場合は、複合機制御部202が非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが複合機20の使用を許可する利用者コードではないと判別し(ステップS307でNO)、使用禁止状態を継続するとともに非接触型ICカード40が複合機20の使用が許可された利用者カードではない旨を複合機20の表示部205に表示して利用者へ通知する。
【0063】
また、複合機制御部202は、管理装置接続部201を通じて管理装置10に利用終了通知を転送する(ステップS314)。
【0064】
管理装置10は利用終了通知を受信したときは非接触型ICカード40がICカード検知部1021から離されるまで、非接触ICカード40の読み取りが可能な状態を示すLED110により読み取り不可を示す。
【0065】
管理装置10の管理装置制御部106は、ICカード検知部1021で非接触型ICカード40が検知されているか否かを常に監視しており、利用者が管理装置10のICカード検知部1021にかざされている、もしくは載置されている非接触型ICカード40をICカード検知部1021から離してICカード検知部1021の検知領域外へ移動させ(ステップS309)、ICカード検知部1021が非接触型ICカード40を検知できなくなると(ステップS310でNO)、管理装置制御部106は、複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように指令信号(使用禁止信号)を送信する(ステップS311)。
【0066】
複合機20の複合機制御部202は、管理装置10から送信された使用禁止信号を管理装置接続部201を介して受信すると(ステップS312でYES)、複合機20を使用禁止状態とする制御を行う(ステップS313)。
【0067】
このように、複合機20及び管理装置10は、複合機20の使用が許可された利用者コードが記録された非接触型ICカード40が管理装置10のICカード検知部1021にかざされている、もしくは載置されている間のみ複合機20を使用可能状態とする動作制御を行う。
【0068】
図4は、複合機20が使用可能状態となった後、非接触型ICカード40が管理装置10のICカード検知部1021の検知領域外へ離されてから一定時間経過後に複合機20を使用禁止状態とするように動作する場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の流れ図である。
【0069】
なお、図4において、利用者が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを管理装置10に読み取らせて、複合機20を使用可能状態とした後、非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021の検知領域から離すまでの各動作制御(ステップS401乃至ステップS409)は、図3で示したステップS301乃至ステップS309の各動作制御と同様であるので簡単に説明することとする。
【0070】
図4に示すように、利用者が管理装置10のICカード検知部1021の検知領域に非接触型ICカード40をかざすか、もしくは載置すると(ステップS401)、管理装置10が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを読み取り、読み取った利用者コードを複合機20へ送信する(ステップS402でYES、ステップS403)。
【0071】
複合機20は、管理装置10で非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと複合機20に予め記憶保持された許可利用者コードとを照合して一致するか否かを判別し(ステップS405でYES、ステップS406)、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと許可利用者コードとが一致しない場合は(ステップS407でNO)、複合機制御部202が使用禁止状態を継続するとともに非接触型ICカード40が複合機20の使用が許可された利用者カードではない旨を複合機20の表示部205に表示して利用者へ通知する。
【0072】
また、複合機制御部202は管理装置接続部201を通じて管理装置10に利用終了通知を転送する(ステップS416)。
【0073】
管理装置10は利用終了通知を受信したときは非接触型ICカード40がICカード検知部1021から離されるまで、非接触ICカード40の読み取りが可能な状態を示すLED110により読み取り不可を示す。
【0074】
また、ステップS406において、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが許可利用者コードと一致する場合は(ステップS407でYES)、複合機20を使用可能状態にする(ステップS408)。
【0075】
その後、管理装置10のICカード検知部1021の検知領域にかざされている、もしくは載置されている非接触型ICカード40をICカード検知部1021の検知領域から離してICカード検知部1021の検知領域外へ移動させ(ステップS409)、ICカード検知部1021が非接触型ICカード40を検知できなくなると(ステップS410でNO)、管理装置10のタイマ部103が管理装置制御部106の指示に基づき時間の計測を開始するとともに予め記憶部108に設定された一定の時間(以下、「設定時間」という。)に達したか否かを判別する(ステップS411)。
【0076】
タイマ部103は、計測時間が設定時間に達したことを検知すると(ステップS412でYES)、計測時間が設定時間に達した旨を管理装置制御部106へ通知し、当該通知を受信した管理装置制御部106は、複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように使用禁止信号を送信する(ステップS413)。
【0077】
複合機20の複合機制御部202は、管理装置10から送信された使用禁止信号を管理装置接続部201を介して受信すると(ステップS414でYES)、複合機20を使用禁止状態とする制御を行う(ステップS415)。
【0078】
このように、複合機20及び管理装置10は、利用者が複合機20を使用後、非接触型ICカード40が管理装置10の検知領域外へ持ち去ってから一定時間経過後に複合機20を使用禁止状態とする動作制御を行う。
【0079】
図5は、複合機20が使用可能状態となった後、管理装置10の解除ボタンが押下されることで複合機20を使用禁止状態とするように動作する場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の流れ図である。
【0080】
なお、図5において、利用者が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを管理装置10に読み取らせて、複合機20を使用可能状態とした後、非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021の検知領域から離すまでの各動作制御(ステップS501乃至ステップS509)は、図3で示したステップS301乃至ステップS309の各動作制御と同様であるので簡単に説明することとする。
【0081】
図5に示すように、利用者が管理装置10のICカード検知部1021の検知領域に非接触型ICカード40をかざす、もしくは載置すると(ステップS501)、管理装置10が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを読み取り、読み取った利用者コードを複合機20へ送信する(ステップS502でYES、ステップS503)。
【0082】
複合機20は、管理装置10で非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと複合機20に予め記憶保持された許可利用者コードとを照合して一致するか否かを判別し(ステップS505でYES、ステップS506)、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと許可利用者コードとが一致しない場合は(ステップS507でNO)、複合機制御部202が複合機20の使用禁止状態を継続するとともに非接触型ICカード40が複合機20の使用が許可された利用者カードではない旨を複合機20の表示部205に表示して利用者へ通知する。
【0083】
また、複合機制御部202は、管理装置接続部201を通じて管理装置10に利用終了通知を転送する(ステップS516)。
【0084】
管理装置10は利用終了通知を受信したときは非接触型ICカード40がICカード検知部1021から離されるまで、非接触ICカード40の読み取りが可能な状態を示すLED110により読み取り不可を示す。
【0085】
また、ステップS506において、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが許可利用者コードと一致する場合は(ステップS507でYES)、複合機20を使用可能状態にする(ステップS508)。
【0086】
その後、管理装置10のICカード検知部1021の検知領域にかざされている、もしくは載置されている非接触型ICカード40がICカード検知部1021の検知領域外へ離されて(ステップS509)、ICカード検知部1021が非接触型ICカード40を検知できなくなっても(ステップS510でNO)、今までの動作状態を複合機20及び管理装置10ともに継続し、管理装置10の解除ボタン104が押下されることで(ステップS511、ステップS512でYES)、管理装置制御部106が複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように使用禁止信号を送信する(ステップS513)。
【0087】
複合機20の複合機制御部202は、管理装置10から送信された使用禁止信号を管理装置接続部201を介して受信すると(ステップS514でYES)、複合機20を使用禁止状態とする制御を行う(ステップS515)。
【0088】
このように、複合機20及び管理装置10は、複合機20が使用可能状態となった後、管理装置10の解除ボタンが押下されるまで複合機20を使用可能状態とする動作制御を行う。
【0089】
図6は、前述の図4で示したように、利用者が複合機20を使用後、非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021の検知領域外に離してから一定時間経過後に複合機20を使用禁止状態とするように動作する場合において、非接触型ICカード40がICカード検知部1021の検知領域外に離されてから一定時間に達していなくても管理装置10の解除ボタンが押下されることで複合機20を使用禁止状態とするように動作する場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の流れ図である。
【0090】
なお、図6において、利用者が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを管理装置10に読み取らせて、複合機20を使用可能状態とした後、非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021の検知領域から離すまでの各動作制御(ステップS601乃至ステップS609)は、図3で示したステップS301乃至ステップS309の各動作制御と同様であるので簡単に説明することとする。
【0091】
図6に示すように、利用者が管理装置10のICカード検知部1021の検知領域に非接触型ICカード40をかざす、もしくは載置すると(ステップS601)、管理装置10が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを読み取り、読み取った利用者コードを複合機20へ送信する(ステップS602でYES、ステップS603)。
【0092】
複合機20は、管理装置10で非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと複合機20に予め記憶保持された許可利用者コードとを照合して一致するか否かを判別し(ステップS605でYES、ステップS606)、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと許可利用者コードとが一致しない場合は(ステップS607でNO)、複合機制御部202が複合機20の使用禁止状態を継続するとともに非接触型ICカード40が複合機20の使用が許可された利用者カードではない旨を複合機20の表示部205に表示して利用者へ通知する。
【0093】
また、複合機制御部202は、管理装置接続部201を通じて管理装置10に利用終了通知を転送する(ステップS618)。
【0094】
管理装置10は利用終了通知を受信したときは非接触型ICカード40がICカード検知部1021から離されるまで、非接触ICカード40の読み取りが可能な状態を示すLED110により読み取り不可を示す。
【0095】
また、ステップS606において、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが許可利用者コードと一致する場合は(ステップS607でYES)、複合機20を使用可能状態にする(ステップS608)。
【0096】
その後、管理装置10のICカード検知部1021の検知領域にかざされている、もしくは載置されている非接触型ICカード40をICカード検知部1021の検知領域から離してICカード検知部1021の検知領域外へ移動させ(ステップS609)、ICカード検知部1021が非接触型ICカード40を検知できなくなると(ステップS610でNO)、管理装置10のタイマ部103が管理装置制御部106の指示に基づき時間の計測を開始する(ステップS611)。
【0097】
タイマ部103による時間計測中に管理装置10の解除ボタン104が押下されると(ステップS612)、管理装置制御部106は、解除ボタン104が押下されたことを検知し(ステップS613でYES)、複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように使用禁止信号を送信する(ステップS615)。
【0098】
また、ステップS613において、管理装置制御部106は、解除ボタン104が押下されたことを検知しない場合は(ステップS613でNO)、計測時間が予め記憶部108に設定された一定時間に達した旨の通知をタイマ部103から受信することで(ステップS614でYES)、複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように使用禁止信号を送信する(ステップS615)。
【0099】
複合機20の複合機制御部202は、管理装置10から送信された使用禁止信号を管理装置接続部201を介して受信すると(ステップS616でYES)、複合機20を使用禁止状態とする制御を行う(ステップS617)。
【0100】
このように、複合機20及び管理装置10は、利用者が複合機20を使用後、非接触型ICカード40が管理装置10の検知領域外へ離されてから一定時間経過後に複合機20を使用禁止状態とするように動作するとともに非接触型ICカード40が管理装置10の検知領域外へ離されてから一定時間に達していなくても管理装置10の解除ボタンが押下されると複合機20を使用禁止状態とする動作制御を行う。
【0101】
図7は、前述の図4で示したように、利用者が複合機20を使用後、非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021の検知領域外に離してから一定時間経過後に複合機20を使用禁止状態とするように動作する場合において、非接触型ICカード40がICカード検知部1021の検知領域外に離されてからタイマ部103により一定時間の計測中に複合機20で印刷ジョブが開始された場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の流れ図である。
【0102】
なお、図7において、利用者が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを管理装置10に読み取らせて、複合機20を使用可能状態とした後、非接触型ICカード40を管理装置10のICカード検知部1021の検知領域から離すまでの各動作制御(ステップS701乃至ステップS709)は、図3で示したステップS301乃至ステップS309の各動作制御と同様であるので簡単に説明することとする。
【0103】
図7に示すように、利用者が管理装置10のICカード検知部1021の検知領域に非接触型ICカード40をかざす、もしくは載置すると(ステップS701)、管理装置10が非接触型ICカード40に記録された利用者コードを読み取り、読み取った利用者コードを複合機20へ送信する(ステップS702でYES、ステップS703)。
【0104】
複合機20は、管理装置10で非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと複合機20に予め記憶保持された許可利用者コードとを照合して一致するか否かを判別し(ステップS705でYES、ステップS706)、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードと許可利用者コードとが一致しない場合は(ステップS707でNO)、複合機制御部202が複合機20の使用禁止状態を継続するとともに非接触型ICカード40が複合機20の使用が許可された利用者カードではない旨を複合機20の表示部205に表示して利用者へ通知する。
【0105】
また、複合機制御部202は、管理装置接続部201を通じて管理装置10に利用終了通知を転送する(ステップS721)。
【0106】
管理装置10は利用終了通知を受信したときは非接触型ICカード40がICカード検知部1021から離されるまで、非接触ICカード40の読み取りが可能な状態を示すLED110により読み取り不可を示す。
【0107】
また、ステップS706において、非接触型ICカード40から読み取られた利用者コードが許可利用者コードと一致する場合は(ステップS707でYES)、複合機20を使用可能状態にする(ステップS708)。
【0108】
その後、管理装置10のICカード検知部1021の検知領域にかざされている、もしくは載置されている非接触型ICカード40がICカード検知部1021の検知領域外へ離されて(ステップS709)、ICカード検知部1021が非接触型ICカード40を検知できなくなると(ステップS710でNO)、管理装置10のタイマ部103が管理装置制御部106の指示に基づき時間の計測を開始する(ステップS711)。
【0109】
タイマ部103による時間計測中に複合機20で印刷ジョブが開始されると、複合機20から管理装置10へ印刷ジョブが開始された旨を示す信号が送信され、管理装置10の管理装置制御部106は、複合機20で印刷ジョブが開始された旨の信号の受信に基づきタイマ部103に対して時間計測の停止及びリセットを指示し、タイマ部103は、時間計測を停止し、リセットする(ステップS713)。
【0110】
複合機20での印刷ジョブが終了すると、複合機20は、管理装置10に対して印刷ジョブが終了した旨の信号を送信し(ステップS714)、管理装置10の管理装置制御部106は、複合機20から送信された印刷ジョブが終了した旨の信号に基づきタイマ部103に対して時間計測を開始するように指令信号を送信し、タイマ部103が管理装置制御部106の指示に基づき時間の計測を開始する(ステップS715)。
【0111】
タイマ部103による時間計測中に利用者が複合機20の操作部204により複合機20の使用終了を示す図示せぬ終了ボタンを押下すると、複合機20から管理装置10へ複合機20の使用終了を示す使用終了信号が送信され(ステップS716)、管理装置制御部106は、複合機20から送信された使用終了信号に基づき複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように使用禁止信号を送信する(ステップS717でYES、ステップS718)。
【0112】
また、管理装置制御部106は、複合機20から複合機20の使用終了を示す使用終了信号を受信しない場合であってもタイマ部103から計測時間が予め記憶部108に設定された一定時間に達した旨の情報を受信することで、複合機20に対して複合機20の動作状態を使用禁止状態とする制御を行うように使用禁止信号を送信する。
【0113】
複合機20の複合機制御部202は、管理装置接続部201を介して管理装置10から送信された使用禁止信号を受信すると(ステップS719でYES)、複合機20を使用禁止状態とする制御を行う(ステップS720)。
【0114】
このように、複合機20及び管理装置10は、利用者が複合機20を使用後、非接触型ICカード40が管理装置10の検知領域外へ離されてから一定時間に達する前に複合機20で印刷ジョブが開始された場合は、時間計測を停止してリセットし、印刷ジョブが終了後、時間の計測を開始し、一定時間経過後に複合機20を使用禁止状態とする動作制御を行う。
【0115】
また、複合機20が使用可能状態になった後、非接触型ICカード40が管理装置10の検知領域外へ離されてから一定時間に達する前に複合機20の使用終了を示す操作が行われた場合は、複合機20を使用禁止状態とする動作制御を行う。
【0116】
これまでの説明では、管理装置10が複合機20に接続された場合を例に説明したが、管理装置10が複合機10に予め組み込まれた構成としてもよい。
【0117】
以上説明したように本発明に係わる画像形成装置の管理装置および方法によれば、従来の磁気カードと同様に画像形成装置の使用が許可された非接触型ICカード40が管理装置のICカード検知領域に存在する間のみ画像形成装置の使用を許可する動作制御を行うことができる。
【0118】
また、非接触型ICカード40に形成された識別情報を管理装置に読み取らせて画像形成装置の使用許可が認証された場合は、管理装置が非接触型ICカード40を検知する検知領域の外へ非接触型ICカード40が離されても一定時間経過するまでは画像形成装置が使用できるので従来の磁気カードのようにカード読取装置内に磁気カードを挿入したまま置き忘れるという事故が軽減できるとともに画像形成装置の利用者が不在となった場合でも一定時間経過後、画像形成装置が使用禁止状態となり使用が許可された者以外に画像形成装置が不正使用されることが防止できる。
【0119】
また、タイマ部103により計数される時間の設定のみで、非接触ICカード40がICカード検知部1021にかざされている、もしくは載置されている間のみ複合機20が使用可能状態にする利用形態と、非接触ICカード40がICカード検知部1021から離された後、設定した時間だけ複合機20を使用可能状態にしておく利用形態と、非接触ICカード40をICカード検知部1021にかざす、もしくは載置した後、解除指示ボタンを押すまで複合機20を仕様可能状態にしておく利用形態との、三形態の操作方法を選択できる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の管理装置および方法の全体構成図
【図2】管理装置10の機能的な構成を示すブロック図
【図3】複写機20を使用可能状態もしくは使用禁止状態とする場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の一例を示す流れ図(ケース1)
【図4】複写機20を使用可能状態もしくは使用禁止状態とする場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の一例を示す流れ図(ケース2)
【図5】複写機20を使用可能状態もしくは使用禁止状態とする場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の一例を示す流れ図(ケース3)
【図6】複写機20を使用可能状態もしくは使用禁止状態とする場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の一例を示す流れ図(ケース4)
【図7】複写機20を使用可能状態もしくは使用禁止状態とする場合の利用者の操作、管理装置10及び複合機20の各動作制御の一例を示す流れ図(ケース5)
【符号の説明】
【0121】
10 管理装置
101 表示部
102 非接触型ICカード通信部
103 タイマ部
104 解除ボタン
105 設定装置接続部
106 管理装置制御部
107 複合機接続部
108 記憶部
109 非接触型ICカードの情報が正しく読み取られた状態を示すLED
110 非接触型ICカードの読み取り可の状態を示すLED
1021 カード検知部
20 複合機
201 管理装置接続部
202 複合機接続部
203 画像形成部
204 操作部
205 表示部
30 設定装置
40 非接触型ICカード(非接触型認証媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に接続され、該画像形成装置の動作を管理する画像形成装置の管理装置において、
非接触型認証媒体を検知する検知手段と、
前記検知手段により検知された前記非接触型認証媒体に形成された識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた前記非接触型認証媒体の識別情報を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなったことを条件に前記画像形成装置に対して該画像形成装置の利用許可状態の解除を指示する利用許可解除指示手段とを具備する
ことを特徴とする画像形成装置の管理装置。
【請求項2】
前記利用許可解除指示手段は、
前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなってからの経過時間を計数する計数手段と、
所定の時間を設定する設定手段と、
前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したかを判別する判別手段と
を具備し、
前記判別手段により前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したと判別された時点で前記画像形成装置に対する前記利用許可状態の解除を指示する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の管理装置。
【請求項3】
前記計数手段は、
前記画像形成装置における画像形成処理の開始により前記経過時間の計数値をリセットし、該画像形成処理の終了により前記経過時間の計数を再開始する
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置の管理装置。
【請求項4】
前記画像形成装置の利用可能状態の解除を指示する解除指示ボタン
を更に具備し、
前記利用可能解除指示手段は、
前記解除指示ボタンが操作された場合に、前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置の管理装置。
【請求項5】
前記画像形成装置からの利用終了通知を検出する検出手段
を更に具備し、
前記利用可能解除指示手段は、
前記検出手段により前記画像形成装置からの利用終了通知を検出した場合に、前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置の管理装置。
【請求項6】
画像形成装置に接続され、該画像形成装置の動作を管理する画像形成装置の管理方法において、
非接触型認証媒体を検知手段により検知し、
前記検知手段により検知された前記非接触型認証媒体に形成された識別情報を読取手段により読み取り、
前記読取手段により読み取られた前記非接触型認証媒体の識別情報を前記画像形成装置に送信手段により送信し、
前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなったことを条件に前記画像形成装置に対して該画像形成装置の利用許可状態の解除を利用許可解除指示手段により指示し、
前記画像形成装置は、前記送信手段により送信された前記非接触型認証媒体の識別情報に基づき利用許可の認証を行う
ことを特徴とする画像形成装置の管理方法。
【請求項7】
所定の時間を設定手段により設定し、
前記利用許可解除指示手段は、
前記検知手段による前記非接触型認証媒体が検知されなくなってからの経過時間を計数手段により計数し、
前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したかを判別手段により判別し、
前記判別手段により前記計数手段により計数される時間が前記設定手段により設定された所定の時間に達したと判別された時点で前記画像形成装置に対する前記利用許可状態の解除を指示する
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置の管理方法。
【請求項8】
前記計数手段は、
前記画像形成装置における画像形成処理の開始により前記経過時間の計数値をリセットし、該画像形成処理の終了により前記経過時間の計数を再開始する
ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の管理方法。
【請求項9】
前記利用可能解除指示手段は、
解除指示ボタンが操作された場合に前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示する
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の画像形成装置の管理方法。
【請求項10】
前記利用可能解除指示手段は、
前記画像形成装置からの利用終了通知を検出手段により検出した場合に、前記利用可能状態解除の指示に優先して前記画像形成装置に対して利用可能状態の解除を指示する
ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の画像形成装置の管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−4598(P2007−4598A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185325(P2005−185325)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】