説明

画像形成装置及びネットワークプリントシステム

【課題】特定ユーザのプリント画像を確実に受け取ることができ、かつプリント画像の秘匿性を確保できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】識別データ付きのプリントデータを獲得する獲得手段(3)と、このプリントデータを記憶する記憶手段(65)と、このプリントデータを基にした画像を形成する画像形成手段(35)と、情報記憶媒体に記憶されている識別データを非接触で読み取る読取手段(100)と、この読み取られた識別データと、プリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う照合判定手段(100)と、前記読み取られた識別データに該当する識別データ付きのプリントデータが記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行させる制御手段(31)とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワードプロセッサまたはパーソナルコンピュータ等の端末で作成されたプリントデータをLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続されているプリンタにより出力するネットワークプリントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ワードプロセッサ(ワープロ)またはパーソナルコンピュータ(パソコン)等の端末で作成されたプリントデータをLAN等のネットワークで接続されているプリンタにより出力するネットワークプリントシステムが実用化されている。
【0003】
このようなネットワークプリントシステムにおけるプリンタは、ネットワークに接続された端末から出力されるプリントデータを基にして、紙等の被転写媒体にイメージを形成して出力するようになっている。つまり、プリンタは、ネットワークに接続された複数の端末から送られてくる複数のプリントデータを受信順に順次プリントして、特定の排紙トレイ(ビン)に排出する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように複数の端末から送られてくる複数のプリントデータを受信順に順次プリントした場合、複数のユーザからのプリント画像が一つのビンに重ねて出力されてしまうことがある。このような場合、ビンに出力された複数のプリント画像の中から、目的とする自分の出力文書を探し当てる必要があり非効率であった。
【0005】
また、秘密情報等をプリントする場合には、非常に問題で、プリンタに出力される頃合を見計らってプリンタの所で待っている必要がある。ところが、プリントデータが込み合っており送信したプリントデータがなかなか出力されない場合、あるいは空いていてすぐに出力されてしまう場合等があり、オペレータが見込んだ通りにはなかなか出力されないのが実状である。
【0006】
この発明は上記問題点に鑑み成されたものであって、この発明の目的は下記の通りである。
【0007】
この発明の第1の目的は、特定のユーザのプリント画像(文書)を確実に受け取ることができる画像形成装置およびネットワークプリントシステムを提供することにある。
【0008】
また、この発明の第2の目的は、プリント画像(文書)の秘匿性を確保できる画像形成装置またはネットワークプリントシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶されたプリントデータを基にした画像を被転写媒体に形成する画像形成手段と、情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を前記画像形成手段に実行させる画像形成動作制御手段とを備えている。
【0010】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータをイメージデータに展開する展開手段と、前記展開手段によりイメージデータに展開されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶されたプリントデータを基にした画像を被転写媒体に形成する画像形成手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を前記画像形成手段に実行させる画像形成動作制御手段とを備えている。
【0011】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータをイメージデータに展開する展開手段と、前記展開手段によりイメージデータに展開されたプリントデータの圧縮、および圧縮されたプリントデータの伸張を行う圧縮伸張手段と、前記圧縮伸張手段により圧縮されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを展開し、この展開されたプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備えている。
【0012】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバとがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶されたプリントデータを基にした画像を被転写媒体に形成する画像形成手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を前記画像形成手段に実行させる画像形成動作制御手段とを備えている。
【0013】
この発明は、前記ネットワーク上において前記プリントサーバと前記ファイルサーバとを独立して設け、このネットワーク上の前記端末から出力されるプリントデータをこのファイルサーバで一括して管理し、このファイルサーバで管理されたプリントデータを画像形成動作が実行されるプリントサーバへ出力するようにされている。
【0014】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶されたプリントデータを基にした画像を被転写媒体に形成する画像形成手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得される一つのファイルのプリントデータのデータ量に応じて、識別データの照合判定を前記画像形成手段による画像形成動作の実行条件とする画像形成動作制御手段とを備えている。
【0015】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバとがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記データ受信手段により受信されたプリントデータの頁数が所定値以上のときには、直ちにこのプリントデータを基にした画像形成動作を実行し、プリントデータの頁数が所定値未満のときには、このプリントデータに付加された識別データに該当する識別データが前記識別データ読取手段により読み取られてからこのプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備えている。
【0016】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータ、または識別データおよびパスワードが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、パスワードの入力を受け付けるパスワード受付手段と、前記パスワード受付手段により受け付けられたパスワードと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加されたパスワードとの照合判定を行うパスワード照合判定手段と、前記記憶手段に記憶されたプリントデータに識別データが付加されパスワードが付加されていないときは、前記識別データ読取手段によりこのプリントデータに付加された識別データに該当する識別データが読み取られたときにこのプリントデータを基にした画像形成動作を実行し、プリントデータに識別データとパスワードとが付加されているときには、前記識別データ読取手段によりこのプリントデータに付加された識別データに該当する識別データが読み取られ、かつ前記パスワード受付手段によりこのプリントデータのパスワードに該当するパスワードの入力が受け付けられたときにこのプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備えている。
【0017】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段による識別データの読取時に第1の条件が満たされ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータの存在を案内する案内手段と、前記識別データ読取手段による識別データの読取時に第2の条件が満たされ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備えている。
【0018】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバとがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により識別データが第1の読取レベル以上で読み取られ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータに付加された識別データからこのプリントデータの送信者を特定して受信済みのプリントデータの存在を音声で案内する案内手段と、前記識別データ読取手段により識別データが前記第1の読取レベルより大きい第2の読取レベル以上で読み取られ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備えている。
【0019】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバとがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により識別データが第1の読取期間以上の間読み取られ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータに付加された識別データからこのプリントデータの送信者を特定して受信済みのプリントデータの存在を音声で案内する案内手段と、前記識別データ読取手段により識別データが前記第1の読取期間より長い第2の読取期間以上の間読み取られ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備えている。
【0020】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバとがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段と、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータを基にした画像形成動作が所定期間実行されないとき、このプリントデータに付加された識別データを基に特定される端末に対して、受信済みのプリントデータの存在を案内する案内手段とを備えている。
【0021】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段と、プリントデータを基に画像が形成された被転写媒体を、プリントデータに付加された識別データ別に保留するための複数の保留トレイを有する保留手段と、画像形成手段により画像形成動作が実行され、この画像形成動作により画像が形成された被転写媒体が前記保留手段に保留されるとき、前記複数の保留トレイのどの保留トレイに保留されるのかを案内する保留位置案内手段とを備えている。
【0022】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶されたプリントデータを基にした画像を被転写媒体に形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によりプリントデータを基に画像が形成された被転写媒体を、プリントデータに付加された識別データ別に保留するための複数の保留トレイを有する保留手段と、無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付与されたプリントデータから形成された被転写媒体が前記保留手段に保留されているとき、前記複数の保留トレイのどの保留トレイに保留されているかを案内する保留位置案内手段とを備えている。
【0023】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバと、このプリントサーバが設置されているエリアへの入出場を管理する入出場管理装置とがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、情報記憶媒体に記憶されている識別データを読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備え、前記入出場管理装置が、前記識別データ読取手段を備えている。
【0024】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバと、このプリントサーバが設置されているエリアへの入出場を管理する入出場管理装置とがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、情報記憶媒体に記憶されている識別データを読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備え、前記入出場管理装置が、前記識別データ読取手段と、この識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このようなプリントデータの存在を案内する案内手段とを備えている。
【0025】
この発明は、端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバと、出勤および退勤を管理する出勤退勤管理装置とがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、前記端末が、識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、前記プリントサーバが、前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、情報記憶媒体に記憶されている識別データを読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段とを備え、前記出勤退勤管理装置が、前記識別データ読取手段と、この識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このようなプリントデータの存在を案内する案内手段とを備えている。
【0026】
この発明の画像形成装置は、識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段と、前記識別データ読取手段により読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータの前歴を一覧表示する一覧表示手段と、前記表示手段に表示されたプリントデータの画像形成指示を受け付ける画像形成指示受付手段とを備えている。
【0027】
上記手段を講じた結果、下記のような作用が生じる。
【0028】
(1)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、識別データによりユーザが確認されてからプリントデータがプリントアウトされる。よって、他人のプリントアウト文書との混同が防止でき、さらには、文書の秘匿性が確保できる。
【0029】
(2)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、プリントデータをイメージに展開し、識別データによりユーザが確認されてからイメージに展開されたプリントデータがプリントアウトされる。よって、ユーザが確認されてからすぐにプリントアウトが実行できる。
【0030】
(3)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、プリントデータをイメージに展開した後、圧縮して記憶し、識別データによりユーザが確認されてから圧縮されたイメージが伸張されプリントアウトされる。よって、プリントデータを記憶する記憶容量を有効に活用できる。
【0031】
(4)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、ネットワーク上においてプリントサーバとファイルサーバとが独立して設けられるので、ネットワークの構築および増設が低コストで容易に実現できる。
【0032】
(5)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、一つのファイルのプリントデータのデータ量に応じて、識別データの照合判定が画像形成動作の実行条件とされるので、状況に応じてユーザを待たせないようなプリントが実行できる。例えば、頁数の多いファイルのプリントデータは識別データの照合判定がなくともプリントアウトが実行され、逆に、頁数の少ないファイルのプリントデータは識別データの照合判定がプリントアウトの条件とされる。
【0033】
(6)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、認証データに加えてパスワードが付加されているプリントデータは、認証データの照合に加えてパスワードの照合がプリントアウトの条件とされる。これにより、プリントデータの秘匿性を高めることができる。
【0034】
(7)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、識別データの読取時に満たされる条件に応じて、受信済みのプリントデータの案内、およびプリントアウトが行われる。例えば、プリントサーバの近傍を通過するユーザの場合、認証データの受信レベルが比較的小さい、または受信期間が比較的短いなどの特徴を利用して、受信済みのプリントデータの案内が行われる。逆に、プリントサーバの前に立ち止まったユーザの場合、認証データの受信レベルが比較的大きい、または受信期間が比較的長いなどの特徴を利用して、受信済みプリントデータのプリントアウトが実行される。これにより、ユーザのプリント忘れを防止できる。
【0035】
(8)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、プリントデータが受信されてから所定期間プリントアウトが実行されないとき、このプリントデータ送信先に対して、受信済みのプリントデータの存在が案内される。このようにして、ユーザのプリント忘れを防止できる。
【0036】
(9)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、識別データによりユーザが確認されてからプリントデータがプリントアウトされるとともに、このプリントアウトされた文書が複数の保留トレイを備えた保留手段に保留されるとき、どのトレイに保留されるのかが案内される。よって、文書の取り間違えを防止できる。
【0037】
(10)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、プリントアウトされた文書が複数の保留トレイを備えた保留手段に保留され、識別データによりユーザが確認されたとき、このユーザの文書がどのトレイに保留されているかが案内される。よって、文書の取り間違えを防止できる。
【0038】
(11)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、プリントサーバが設定されているプリントサーバエリアへの入出場時に、ユーザが認証される。これにより、例えば、プリントサーバエリアへの入場時に受信済みのプリントデータが残っていることを案内したり、プリントを開始したりできる。
【0039】
(12)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、出勤および退勤時に、ユーザが認証される。これにより、例えば、出勤および退勤時に受信済みのプリントデータが残っていることを案内したり、プリントを開始したりできる。
【0040】
(13)この発明の画像形成装置またはネットワークプリントシステムでは、識別データによりユーザが確認されてからプリントデータがプリントアウトされるとともに、プリントデータの履歴が表示される。これにより、過去のプリント状況を容易に把握することができる。さらに、このプリントデータの履歴表示を基にして、過去のプリントデータのプリント指示ができる。
【発明の効果】
【0041】
この発明によれば、自分のプリントアウト文書と他人のプリントアウト文書との混同が防止でき、さらには、秘密文書の安全性を確保できる画像形成装置およびネットワークプリントシステムが提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0043】
図1は、この発明の一実施形態に係るネットワークプリントシステムの概略を示す図である。
【0044】
このネットワークプリントシステムでは、ワープロまたはパソコン等の端末1とファイルサーバ3を備えたデジタル複写機等のプリントサーバ2とがLAN(Local Area Network)等のネットワーク4を介して接続されている。
【0045】
端末1は、キーボード、ディスプレイ、制御部、伝送制御部等によって構成されている。
【0046】
プリントサーバ2は、図2に示すように、大きく3つのブロックで構成されており、基本部21と、ページメモリ部22と、システム部23とで構成されている。
【0047】
基本部21とページメモリ部22は、制御データをやりとりする基本部システムインタフェース36、および画像データをやりとりする基本部画像インタフェース37で接続されている。また、ページメモリ部22とシステム部23は、制御データをやりとりするシステム部システムインタフェース76、および画像データをやりとりするシステム部画像インタフェース77で接続されている。基本部21とシステム部23は、直接接続されておらず、制御データおよび画像データのやりとりは必ずページメモリ部22を介して行われる。
【0048】
続いて、基本部21、ページメモリ部22、システム部23の内部構成について概略を説明する。
【0049】
基本部21においては、プリントサーバ2の制御中枢としての基本部CPU部31と、ファイルサーバ3と、無線通信部100と、スキャナ部33と、画像処理部34と、プリンタ部35とが基本部システムバス30を介して接続されている。上記基本部CPU31は、基本部21内の各部およびページメモリ部32の各部を制御する。また、スキャナ部23とプリンタ部35との間は、画像処理部34で繋がれている。
【0050】
基本部21におけるスキャナ部33は、列状に配置された複数の受光素子からなるCCDラインセンサ(図示しない)を有し、原稿台(図示しない)に載置された原稿の画像を基本部CPU31からの指示に従い1ライン毎に読み取り、画像の濃淡を8ビットのデジタル・データに変換した後、スキャナインタフェース38を介して、同期信号と共に時系列デジタル・データとして画像処理部34へ出力する。
【0051】
画像処理部34は、画像読み取り時に混入したノイズを平滑化(除去)し、平滑化によってボケが生じたエッジを先鋭化する。また、マスキング/トリミング処理および拡大縮小処理なども行う。さらに、スキャナ33で読み取った1画素8ビットの画像データを指定した階調数に階調変換する。階調変換された画像データはプリンタ部35のビット数である1画素4ビットの画像データでプリンタ部35、あるいは基本部画像インタフェース37およびスキャナデータバス53を介してページメモリ部2へ送られる。プリンタ部35の入出力特性の非線形性の補正は面積階調手法を用いて階調処理を行うときに同時に行われる。
【0052】
ページメモリ部22は、基本部21からの画像データを受け取り記憶し、その記憶した画像データを再び基本部21に転送することで画像形成を実現するものである。また、ページメモリ部22は、基本部21内の基本部CPU31とシステム部23内のシステムCPU61との制御情報の通信を制御したり、基本部21およびシステム部23からのページメモリ46へのアクセスを制御したりする。
【0053】
このようなページメモリ部22は、通信メモリ42を内蔵するシステム制御部41と、画像データを一時的に記憶しておくページメモリ46と、ページメモリ46のアドレスを生成するアドレス制御部44と、ページメモリ部22内の各デバイス間のデータ転送を行う画像バス47と、ページメモリ部22内の各デバイスとシステム制御部41との間の制御信号の転送を行う制御バス54と、画像バス47を介してページメモリ46と他のデバイスとのデータ転送を行うときのデータ転送を制御するデータ制御部45と、基本部画像インタフェース37を介して基本部21と画像データを転送するときに画像データをインタフェースする画像データI/F48とで構成される。この画像データI/F48は、画像バス47上のデバイスでスキャナ部33あるいはプリンタ部35とページメモリ46との間の画像データ転送を画像処理部34を介して行う。さらには、システム部23内のシステム部画像バス75に接続されたプリンタコントローラ70等とページメモリ46との間の画像データ転送も行う。
【0054】
さらに、ページメモリ部2は、解像度の異なる機器に画像データを送信するときに画像データを他の機器の解像度に変換したり、解像度の異なる機器から受信した画像データを基本部21のプリンタ部35の解像度に変換したり、2値画像データの90度回転処理を実行する解像度変換/2値回転部51と、ファクシミリ送信や光ディスク記憶のように画像データを圧縮して送信したり、記憶したりするデバイスのために入力した画像データを圧縮したり、圧縮された形態の画像データをプリンタ部35を介して可視化するために伸長する圧縮/伸長部50と、画像データI/F48に接続されプリンタ部35から画像データを出力するときに画像データを90度あるいは−90度回転して出力するときに使用する多値回転メモリ49とで構成される。
【0055】
システム部33は、システム部33内の各デバイスをシステム部システムバス73を介して制御するシステムCPU61と、このシステムCPU61が使用するメインメモリ61aと、汎用的なISAバス74と、システム部システムバス73およびISAバス74をインタフェースするISAバスコントローラ(ISA・B/C)63と、ISAバス74上でのデータ転送を制御するDMAコントローラ(DMAC)62と、ISAバス74に接続され画像データを電子的に保存するためのハードディスクドライブ(HDD)65と、そのインタフェースであるHD・FDDインタフェース(HD・FDDI/F)64と、ISAバス74に接続され画像データを電子的に保存するための光ディスク装置(ODD)68と、そのインタフェースであるSCSIインタフェース(SCSI)67と、LAN機能を実現するためのLAN71と、プリンタ機能を実現するためのプリンタコントローラ部70と、G3/G4・FAX制御機能を有するG3/G4・FAX部69と、プリンタコントローラ部70からのイメージデータをシステム画像インタフェース77を介してページメモリ部22へ出力するためのシステム部画像バス75で構成される。
【0056】
HDD65に内蔵されるハードディスクには、圧縮された1頁あるいは複数頁からなる1文書ごとの圧縮イメージデータがファイルとして、その文書を検索するための検索データで管理された状態で記憶されるようになっている。
【0057】
また、システム部システムバス73には、システム部23に対する指示を行うキーボードとディスプレイからなるコントロールパネル24が接続されている。ODD68はSCSIインタフェース67を介してISAバス74と接続され、システムCPU61はSCSIコマンドを用いてシステム部システムバス73、ISA・B/C63、ISAバス74を介してODD68を制御する。
【0058】
続いて、図3を参照して、基本部21の基本部システムバスに接続されているファイルサーバ3について説明する。
【0059】
ファイルサーバ3は、端末から送られてくるプリントデータを管理し、この管理されているプリントデータを必要に応じて出力するものである。ファイルサーバ3は、ファイルサーバ3内の各デバイスをCPUローカルバス10aを介して制御するCPU11、このCPU11が使用するメインメモリ12、CPUローカルバス10aと汎用的なISAバス10bをインタフェースするISAバスコントローラ(ISA・B/C)13、ISAバス10bに接続されプリントデータを電子的に保存するためのHDD14、そのインタフェースであるHD・FDインタフェース(HD・FDI/F)15、およびLAN機能を実現するためのローカルエリアネットワーク回線制御部(LAN)16によって構成される。
【0060】
続いて、図4を参照して、基本部21の基本部システムバスに接続されている無線通信部100について説明する。
【0061】
無線通信部100は、情報記憶媒体としての無線カード102と無線通信を行い、この無線カード102に記憶されている識別データとしてのユーザIDを基にして、この無線カードの所持者を認証するものである。
【0062】
この無線通信部100は、この無線通信部100内の各デバイスを制御する無線通信部CPU104と、無線カード102に記憶されているユーザIDを読み取る無線カードリーダ106と、無線カードリーダ106により読み取られた無線カード102のユーザIDとプリントデータに付加されているユーザIDとの照合処理を行う認証部108、ユーザに対して電子音または音声などにより各種案内を行う案内部110などで構成されている。
【0063】
続いて、図5および図6を参照して、無線カード102および無線カードリーダ106について詳細に説明する。図5は無線カード102を詳細に説明する図であり、図6は無線カードリーダ106を詳細に説明する図である。
【0064】
図5において、無線カード102は、アンテナ112、スイッチ114、変調・復調部116、入出力制御部118、メモリ120、CPU122、整流部124、蓄電池126などにより構成されている。これらのうち蓄電池126を除く各部は集積回路化されて無線カード102本体内に埋設されている。
【0065】
アンテナ112は、無線カードリーダ106などとの間で電波による送受信を行うものである。スイッチ114は、アンテナ112を変調・復調部116あるいは整流部124に対して選択的に切り換え接続するものであり、CPU122によって制御される。変調・復調部116は、送信信号を変調したり、受信信号の復調を行うものである。入力制御部118は、送信データを規定の信号に変換したり、復調された受信信号を規定のデータに変換したりするものである。メモリ120は、各種データの記憶に用いられるものであり、ユーザIDおよびその他のユーザデータなどが記憶される。CPU122は、各部の制御を行ったり、各種のデータ処理などを行うものである。整流部124は、アンテナ112を介して受信した充電電波を整流して、電気エネルギに変換し、その電気エネルギによって蓄電池126を充電するものである。蓄電池126は、各部に動作電圧を供給する動作電源であり、充電可能なものである。
【0066】
図6において、無線カードリーダ106は、アンテナ130、変調・復調部132、入出力制御部134、メモリ136、CPU138などにより構成されている。
【0067】
アンテナ130は、前述した無線カード102などとの間で電波による送受信を行うものである。変調・復調部132は、送信信号を変調したり、受信信号の復調を行うものである。入出力制御部134は、送信データを規定の信号に変換したり、復調された受信信号を規定のデータに変換したりするものである。メモリ136は、各種データの記憶に用いられる。CPU138は、全体的な制御を司るものである。
【0068】
次に、上記説明したネットワークプリントシステムの各種運用方法について説明する。
【0069】
最初に、図7のフローチャートを参照して、ファイルサーバにおけるプリントデータ管理の概略を説明する。プリントデータ待ち状態のファイルサーバにおいて(ST10)、端末からのプリントデータが受信されると(ST12、YES)、受信されたプリントデータが記憶され管理される(ST14)。プリンデータが受信されなければ(ST12、NO)、プリントデータ待ち状態が継続される(ST10)。なお、上記プリントデータには、識別データとしてユーザIDが付加されているものとする。
【0070】
続いて、図8のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その1について説明する。
【0071】
図7のフローチャートで説明したようにして、ファイルサーバにおいていくつかのプリントデータが管理されているとする(ST20、YES)。この状態において、プリントサーバ2の無線通信可能圏内に無線カード102を携帯したユーザが入り込むと、無線カード102とプリントサーバ2との間で無線通信が開始される(ST22、YES)。
【0072】
この無線通信において、無線カード102に記憶されているユーザIDが読み取られる(ST24、YES)。この読み取られたユーザIDと、ファイルサーバで管理されているプリントデータに付加されたユーザIDとの照合処理が行われる(ST26)。この読み取られたユーザIDに該当するユーザIDの付加されたプリントデータがプリントサーバ2に格納されているときには(ST28、YES)、このプリントデータがプリントサーバ2からプリントアウトされる(ST30)。このようなプリントアウト制御は、基本部CPU31により行われる。
【0073】
なお、ST22の無線通信において、複数の無線カードが無線通信可能圏内に飛び込んできた場合には、コントロールパネル24に読み取りエラーが表示されるようにしてもよい。または、読み取られた無線カードのID番号およびユーザ名などを表示し、ユーザからの選択を受け付けられるようにしてもよい。
【0074】
このように、無線カードを利用してプリントデータとユーザとの対応が取れたときにプリントデータをプリントアウトすることで、目的とする自分の出力文書を確実に受け取ることができる。例えば、一台のプリントサーバを複数の端末で共有している場合に、送り主の異なるプリントデータがプリントサーバで大量に受け付けられたとしても、順次プリントアウトする訳ではないので、送り主の異なるプリントデータの出力文書の混同が防止できる。また、秘匿情報をプリントする場合でも、ユーザがプリントサーバに出向いたときに初めてプリントアウトが開始されるので、秘匿情報が他人の目に触れることもない。また、無線カードにより認証を行うため、磁気カードのようにカードリーダにカードを読ませるなどの余計な作業負担がユーザにかかることもない。
【0075】
ここで、プリントデータ管理方法の変形例について説明する。上記説明したようにこのプリントアウト方法その1では、プリントデータとユーザとの対応が取れたときに始めてプリントデータのプリントアウトが開始される。そこで、このプリントアウトを素早く行うために、端末からプリンデータを受け取った時点で、プリントデータをイメージデータに展開してから格納しておく。これにより、プリントデータとユーザとの対応が取れ次第、プリントアウトが即実行できる。これは、プリントデータがイメージ展開が比較的容易なGDIフォーマットのような場合にはそれほど問題にならないが、高機能のページ記述言語のように1ページの展開に数分を要するようなフォーマットのときには、多大な効果が得られる。
【0076】
なお、メモリの空き状況に応じて、展開後のイメージデータを圧縮して格納するようにしてもよい。この場合、この圧縮されたイメージデータを伸張してからプリントアウトが実行されることになる。
【0077】
続いて、図9のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その2について説明する。
【0078】
まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了したとする(ST40、YES)。このとき、プリントデータの一文書の頁数が予め設定されたしきい値(例えば30頁)以下の場合には(ST42、YES)、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が完了したことを条件として(ST44、YES)、プリントアウトが実行される(ST40)。逆に、プリントデータの一文書の頁数が予め設定されたしきい値より多い場合には(ST42、NO)、直ちにプリントアウトが実行される(ST40)。
【0079】
つまり、頁数が多い場合には直ちにプリントアウトが実行され、頁数が少ない場合にはユーザ認証完了後にプリントアウトが実行される。これにより、長文書のプリント待ち時間を緩和することができる。
【0080】
続いて、図10のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その3について説明する。
【0081】
まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了したとする(ST50、YES)。但し、ST50では、パスワードが設定されたプリントデータの受信も含まれているものとする。さらに、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が完了したとする(ST52、YES)。但し、ST52では、パスワードが設定されているプリントデータの認証処理が完了したものとする(ST54、YES)。
【0082】
このようなユーザIDに加えてパスワードが付加されたプリントデータのユーザ認証が完了した場合、次に、コントロールパネル24に、例えば、「パスワードを入力して下さい」とパスワード入力要求がなされる(ST56)。このパスワード入力要求に従ってパスワードが入力されると(ST58、YES)、パスワード照合処理が行われる(ST60)。このパスワード照合処理により、入力されたパスワードとプリントデータに設定されたパスワードとが一致すると(ST62、YES)、プリントアウトが実行される(ST64)。なお、パスワード入力はコントロールパネル24により受け付けられ、パスワード照合処理はシステムCPU61により行われるものとする。
【0083】
ST52における認証処理が完了したプリントデータにパスワードが設定されてないときには(ST54、YES)、そのままプリントアウトが実行される(ST64)。
【0084】
このように、極めて重要な文書をプリントアウトするときには、上記したように、無線カードによるユーザ認証に加えて、予めプリントデータにパスワードを設定し、パスワード入力をプリントアウト条件とすることにより、高度なセキュリティを提供することができる。
【0085】
また、ユーザID認証時にコントロールパネル24に図11に示すようなプリントデータの一覧表を表示するようにしてもよい。この一覧表には、認証されたユーザのプリントデータの一覧が表示される。例えば、プリント待ちの文書、プリント済みの文書、コピー実績などに加えて、パスワードの有無などが表示される。この一覧表示を基にしてコントロールパネルから文書を指定し、プリントアウトを実行することも可能である。これにより、プリントアウトの確認、プリントアウト済みのプリントデータの再出力などを容易に行うことができる。
【0086】
続いて、図12のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その4について説明する。
【0087】
まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了し(ST70、YES)、さらに、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が完了したとする(ST72、YES)。
【0088】
ここで、ST72におけるユーザ認証処理の無線通信時の無線カードからの受信レベルが、予め設定された第1のしきい値以上のときには(ST74、YES)、プリント待ちプリントデータの存在が案内される(ST76)。このとき、ユーザIDから特定されるユーザ名を音声案内するようにしてもよい。これら案内は、案内部110により行われる。
【0089】
さらに、ST72におけるユーザ認証処理の無線通信時の無線カードからの受信レベルが、予め設定された第2のしきい値以上のときには(ST78、YES)、プリントアウトが実行される(ST80)。なお、第1のしきい値と第1のしきい値とは、「第1のしきい値<第2のしきい値」の条件を満たすものとする。
【0090】
これにより、例えば、プリントサーバの近くを通過するようなユーザ(受信レベル小)には、プリント待ちプリントデータの存在が案内され、プリントアウトの忘れを防止できる。これら案内は、案内部110により行われる。
【0091】
続いて、図13のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その5について説明する。
【0092】
まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了し(ST90、YES)、さらに、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が完了したとする(ST92、YES)。
【0093】
ここで、ST92におけるユーザ認証処理の無線通信時の無線カードからの受信期間が、予め設定された第1のしきい値以上のときには(ST94、YES)、プリント待ちプリントデータの存在が案内される(ST96)。このとき、ユーザIDから特定されるユーザ名を音声案内するようにしてもよい。これら案内は、案内部110により行われる。
【0094】
さらに、ST92におけるユーザ認証処理の無線通信時の無線カードからの受信レベルが、予め設定された第2のしきい値以上のときには(ST98、YES)、プリントアウトが実行される(ST90)。なお、第1のしきい値と第1のしきい値とは、「第1のしきい値<第2のしきい値」の条件を満たすものとする。
【0095】
これにより、例えば、プリントサーバの近くを通過するようなユーザ(受信レベル小)には、プリント待ちプリントデータの存在が案内され、プリントアウトの忘れを防止できる。
【0096】
続いて、図14のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その6について説明する。
【0097】
まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了したとする(ST110、YES)。そして、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が行われる(ST112)。
【0098】
ところが、このユーザ認証処理が未完了のまま(ST112、NO)、予め設定された所定の期間が経過すると(ST114、YES)、プリント待ちのプリントデータの存在が、このプリントデータに付加されたユーザIDから特定される端末に対して電子メールなどの方法により知らされる(ST116)。なお、ユーザ認証処理の未完了とは、無線通信が開始されない場合、およびプリント待ちのプリントデータのユーザIDに該当するユーザIDが読み取られない場合などである。
【0099】
つまり、プリントデータ受信後、プリントアウトが実行されないまま所定時間が経過すると、ユーザに対してプリント待ちプリントデータの存在が通知されることになる。勿論、ユーザ認証処理が完了すれば(ST112、YES)、この認証処理で認証されたプリントデータのプリントアウトが実行される(ST118)。これにより、プリントアウトの忘れを防止できる。
【0100】
続いて、図15のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その7について説明する。
【0101】
ここでは、図16に示すようなプリントアウトされる文書を保留する保留トレイ140が使用されるものとする。この保留トレイには、プリントアウトされる文書を文書ごとに保留するための複数のビン142a、142b、…、が設けられており、さらに、各ビンごとに表示器として例えばLED144a、144b、…、が設けられている。プリントアウトされる文書が保留されるとき、文書が保留されるビンのLEDが発光し、ユーザに文書の保留位置を知らせることができるようになっている。
【0102】
このような保留トレイを使用したプリントアウト方法その7は次のように行われる。まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了し(ST120、YES)、さらに、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が完了したとする(ST122、YES)。
【0103】
このとき、プリントアウト(ST124)される文書を保留するビンのLEDが発光して(ST126)、ユーザに文書の保留位置が知らされる。これにより、プリントアウトされる文書をスムーズに受け取ることができる。
【0104】
続いて、図17のフローチャートを参照して、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その8について説明する。
【0105】
ここでは、プリントアウト方法その7と同様に、図16に示すようなプリントアウトされる文書を保留する保留トレイ140が使用されるものとする。
【0106】
まず、図7のフローチャートのST10〜ST14で説明したようにしてプリントデータの受信が完了したとする(ST130、YES)。ここで、受信されたプリントデータはプリントアウトされ(ST132)、文書ごとに各ビンに保留される(ST134)。
【0107】
このような状態において、図8のフローチャートのST22〜ST28で説明したようにしてユーザ認証処理が完了すると(ST136、YES)、ユーザ認証処理により認証されたユーザIDに該当するプリントデータのプリント済みの文書が保留されているビンのLEDが発光して(ST138)、ユーザに文書の保留位置が知らされる。これにより、プリントアウトされる文書をスムーズに受け取ることができる。
【0108】
続いて、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その9について説明する。
【0109】
ここでは、ネットワークプリントシステムを図18に示すように運用する。即ち、入出場が入出管理装置150によって管理されているマシンルーム152に、プリントサーバ2を設ける。この入出場管理装置150は、図5で説明した無線カード102との無線通信によりユーザIDを認証して入出場を管理するものである。さらに、この入出場管理装置150は、マシンルーム152に設置されているプリントサーバと接続されており、ユーザID認証時にプリントを開始したり、ユーザに対してプリント待ちプリントデータの存在を知らせたりする。これにより、プリント待ち時間を短縮したり、プリント忘れを防止したりできる。
【0110】
続いて、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その10について説明する。
【0111】
ここでは、ネットワークプリントシステムを図19に示すように運用する。即ち、ネットワークプリントシステムに、出勤および退勤を管理する出勤退勤管理装置160を加える。この出勤退勤管理装置160は、出勤時刻および退勤時刻を打刻するためのいわゆるタイムカードを受け付けて、出勤時刻および退勤時刻を管理するものである。また、このタイムカードにはユーザIDが記録されており、このタイムカード打刻時にユーザIDを認証して、プリント待ちプリントデータの存在の有無を案内する。あるいは、この出勤退勤管理装置160にタイムカードとは別に、無線カードとの無線通信手段を設け、タイムカード打刻時にユーザが携帯している無線カードと無線通信を行い、プリント待ちプリントデータの存在の有無を案内するようにしてもよい。これにより、ネットワークプリントシステムの利便性がさらに向上される。
【0112】
続いて、プリントサーバにおけるプリントデータのプリントアウト方法その11について説明する。
【0113】
ここでは、ネットワークプリントシステムを図20に示すように運用する。即ち、複数の端末から出力されるプリントデータを、例えばプリントサーバから独立した一台のファイルサーバで管理し、このファイルサーバで管理されているプリントデータを必要に応じて所定のプリントサーバへ出力するものである。
【0114】
例えば、あるプリントサーバでユーザIDが受信されたとする。このユーザIDはファイルサーバにおいて認証処理が行われ、このユーザIDに該当するプリのデータが格納されているときは、このプリントデータをユーザIDが受信されたプリントサーバへ出力し、このプリントサーバでプリントアウトが実行される。このようにネットワークプリントシステムを構築することで、ネットワークシステムが安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】この発明の一実施形態に係るネットワークプリントシステムの概略を例示する図。
【図2】プリントサーバの概略構成を示すブロック図。
【図3】ファイルサーバの概略構成を示すブロック図。
【図4】無線通信部の概略構成を示すブロック図。
【図5】無線カードの内部構成を示すブロック図。
【図6】無線カードリーダの内部構成を示すブロック図。
【図7】プリントデータ管理を説明するフローチャート。
【図8】プリントアウト方法その1を説明するフローチャート。
【図9】プリントアウト方法その2を説明するフローチャート。
【図10】プリントアウト方法その3を説明するフローチャート。
【図11】コントロールパネルにおけるプリントデータ履歴表示の一例を示す図。
【図12】プリントアウト方法その4を説明するフローチャート。
【図13】プリントアウト方法その5を説明するフローチャート。
【図14】プリントアウト方法その6を説明するフローチャート。
【図15】プリントアウト方法その7を説明するフローチャート。
【図16】保留トレイの概略構成を示す図。
【図17】プリントアウト方法その8を説明するフローチャート。
【図18】プリントアウト方法その9を実行するためのネットワークプリントシステムの運用例を示す図。
【図19】プリントアウト方法その10を実行するためのネットワークプリントシステムの運用例を示す図。
【図20】プリントアウト方法その11を実行するためのネットワークプリントシステムの運用例を示す図。
【符号の説明】
【0116】
1…端末
2…プリントサーバ(画像形成手段)
3…ファイルサーバ(プリントデータ獲得手段、プリントデータ受信手段)
14…ハードディスクドライブ(データ記憶手段)
24…コントロールパネル(パスワード受付手段、一覧表示手段、画像形成指示受付手段)
31…基本部CPU(画像形成動作制御手段)
34…画像処理部(展開手段)
35…プリンタ部(画像形成手段)
50…圧縮伸張部(圧縮伸張手段)
61…システムCPU(パスワード照合判定手段)
65…ハードディスクドライブ(データ記憶手段)
100…無線通信部(識別データ読取手段)
102…無線カード(情報記憶媒体)
104…無線通信部CPU
106…無線カードリーダ(識別データ読取手段)
108…認証部(識別データ照合判定手段)
110…案内部(案内手段)
140…保留トレイ(保留手段)
142(a、b、…、)…ビン(保留トレイ)
144(a、b、…、)…LED(保留位置案内手段)
150…入出管理装置
160…出勤退勤管理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、
前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、
前記データ記憶手段に記憶されたプリントデータを基にした画像を被転写媒体に形成する画像形成手段と、
情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、
前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、
前記識別データ読取手段による前記情報記憶媒体からの情報の受信期間が予め設定されたしきい値以上で、前記情報記憶媒体から読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、プリントデータの存在を案内する案内手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
識別データが付加されたプリントデータを獲得するプリントデータ獲得手段と、
前記プリントデータ獲得手段により獲得されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、
情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、
前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、
前記識別データ読取手段による前記情報記憶媒体からの情報の受信期間が予め設定されたしきい値以上で、前記情報記憶媒体から読み取られた識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
端末と、ファイルサーバを有したプリントサーバとがネットワークを介して接続され、端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるネットワークプリントシステムにおいて、
前記端末が、
識別データが付加されたプリントデータを出力する出力手段を備え、
前記プリントサーバが、
前記端末から出力される識別データが付加されたプリントデータを受信するプリントデータ受信手段と、
前記プリントデータ受信手段により受信されたプリントデータを記憶するデータ記憶手段と、
無線通信が可能な情報記憶媒体に記憶されている識別データをこの情報記憶媒体に対して非接触で読み取る識別データ読取手段と、
前記識別データ読取手段により読み取られた識別データと、前記データ記憶手段に記憶されているプリントデータに付加された識別データとの照合判定を行う識別データ照合判定手段と、
前記識別データ読取手段により識別データが第1の読取期間以上の間読み取られ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータに付加された識別データからこのプリントデータの送信者を特定して受信済みのプリントデータの存在を音声で案内する案内手段と、
前記識別データ読取手段により識別データが前記第1の読取期間より長い第2の読取期間以上の間読み取られ、この識別データに該当する識別データが付加されたプリントデータが前記記憶手段に記憶されているとき、このプリントデータを基にした画像形成動作を実行する画像形成手段と、
を備えたことを特徴とするネットワークプリントシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−27276(P2006−27276A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−229485(P2005−229485)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【分割の表示】特願平8−176438の分割
【原出願日】平成8年7月5日(1996.7.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】