説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】画像形成装置において、部品の寿命基準値を補正することによりユーザが重視している機械性能を安定して提供できるようにする。
【解決手段】本発明に係る画像形成装置100によれば、制御部11は、予め定められた寿命管理チェック周期毎に操作部20による指示に応じて実施された調整項目毎の調整実施回数をカウントし、各調整項目の調整実施回数に基づいてユーザが重視している機械性能を判断し、ユーザが重視していると判断された機械性能に関連する各部品の寿命基準値を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置においては、部品毎に部品カウンタ及び寿命基準値(寿命になると予想されるカウント値)を有している。そして、各部品についてカウンタ値が寿命基準値を超えた場合若しくは近づいた場合に報知を行い、ユーザやサービスマン等によって部品を交換させている。
【0003】
部品毎の寿命基準値はメーカが想定したものであるが、このメーカの定めた寿命基準値を部品の実際の消耗具合に応じて補正とする技術も知られている。例えば、特許文献1には、部品の実際の消耗度を入力する入力手段を備え、ユーザが入力手段から入力した消耗度に基づいて寿命基準値を補正とする技術が記載されている。
【特許文献1】特開2005−14354号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、メーカが想定した各部品の寿命基準値は、必ずしもユーザのニーズを満足に発揮させる値であるとは限らない。例えば、画質を重視しているユーザにとっては、メーカが想定した寿命基準値ではユーザが所望する画質が得られないケースもあり得る。また、画像の位置精度を重視しているユーザにとっては、メーカが想定した寿命基準値ではユーザが所望する位置精度が保証できない場合もあり得る。
【0005】
本発明の課題は、画像形成装置において、部品の寿命基準値を補正することによりユーザが重視している機械性能を安定して提供できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、
交換可能な複数の部品と、
前記各部品の寿命時期を示す寿命基準値を記憶する記憶部と、
調整項目を指定して調整の実施を指示するための操作部と、
前記操作部による指示に応じて実施された調整実施回数を調整項目毎にカウントし、一定期間内の調整項目毎の調整実施回数に基づいてユーザが重視している機械性能を判断し、ユーザが重視していると判断した機械性能に関連する各部品の寿命基準値を補正する制御部と、
を備える。
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のプログラムは、
交換可能な複数の部品を備える画像形成装置に用いられるコンピュータを、
前記各部品の寿命時期を示す寿命基準値を記憶する記憶部、
調整項目を指定して調整の実施を指示するための操作部、
前記操作部による指示に応じて実施された調整実施回数を調整項目毎にカウントし、一定期間内の調整項目毎の調整実施回数に基づいてユーザが重視している機械性能を判断し、ユーザが重視していると判断した機械性能に関連する各部品の寿命基準値を補正する制御部、
として機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置において、部品の寿命基準値を補正することによりユーザが重視している機械性能を安定して提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における画像形成装置100の機能構成例を示す。図1に示すように、画像形成装置100は、メイン制御基板10、操作部20、スキャナ部30、通信部40、プリンタ部50、リーダライタ部60等を備えて構成されている。
【0010】
メイン制御基板10は、制御部11、不揮発メモリ12等を備えて構成されている。
【0011】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部11のROMには、各種処理プログラムが記憶されており、制御部11のCPUは、ROMに記憶されている各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って画像形成装置100の各部の動作を制御する。
【0012】
例えば、制御部11は、スキャナ部30や通信部40から画像データが入力されると、入力された画像データに各種画像処理を施して1ページ毎にプリンタ部50に出力し、画像形成を行わせる。画像処理としては、例えば、スキャナ部30から入力されたR、G、B画像データのC、M、Y、K画像データへの変換処理、通信部40を介してホスト装置200から入力された画像データを所定のページ記述言語によって画像形成装置100で画像形成可能なデータ形式のY、M、C、Kの画像データに変換する処理等が挙げられる。
また、制御部11は、1ページ分の画像データの画像形成をプリンタ部50に行わせる毎に、不揮発メモリ12に記憶されている総プリントカウント値125を1インクリメントする。
また、制御部11は、1ページ分の画像データの画像形成をプリンタ部50に行わせる毎に、リーダライタ部60により、各ユニットU1〜Unに取り付けられたRFIDタグ70に記憶されている部品毎のプリントカウント値を1インクリメントさせる。なお、RFIDタグ70のプリントカウント値の更新は、ジョブ(操作部20又は通信部40を介してホスト装置200から指示された一連の画像形成)の終了後に一括して行うようにしてもよい。
【0013】
また、制御部11は、操作部20の操作に応じて後述する部品寿命補正制御設定処理を実行する(図8参照)。
また、制御部11は、操作部20の操作に応じて後述する調整項目実施回数カウント処理を実行し、操作部20を介して実施が指示された調整項目の調整実施回数(不揮発メモリ12の調整項目別実施回数123)を1インクリメントする(図9参照)。
また、制御部11は、ジョブが終了する毎に後述する部品交換チェック処理を実行し(図10参照)、交換タイミングに到達している部品のチェックを行う。部品寿命補正制御の実施が設定されている場合には、制御部11は、後述する部品寿命補正制御処理(図11参照)を実行し、不揮発メモリ12に記憶されている調整項目別実施回数123に基づいてユーザが画像形成装置100を使用するにあたり重視している機械性能(例えば、画質に係る機械性能重視(画質重視という)、画像の位置精度に係る機械性能重視(位置精度重視という)、機械の耐久性重視(耐久性重視という))を判断し、メーカが部品毎に定めた寿命基準値をユーザが重視している機械性能に応じて補正する。以下、ユーザが重視している機械性能項目をユーザの重視項目と呼ぶ。
【0014】
不揮発メモリ12は、制御部11からの指示に従って、各種データを記憶する。例えば、不揮発メモリ12は、部品寿命管理関連項目テーブル121、部品寿命値補正テーブル122、調整項目別実施回数123、交換メッセージキャンセル回数124、総プリントカウント値125、部品寿命補正制御フラグ126等を記憶している。
【0015】
部品寿命管理関連項目テーブル121は、画像形成装置100で実施される各種調整のうち部品寿命管理関連の調整項目、より詳しくは、画質関連の調整項目及び位置精度関連の調整項目を示すテーブルである。図2に、部品寿命管理関連項目テーブル121の一例を示す。図2によれば、ガンマ調整、カラーレジスト調整、表裏倍率調整、片寄り調整が部品寿命管理関連の調整項目であることを示し、ガンマ調整、カラーレジスト調整が画質関連の調整項目であることを示し、カラーレジスト調整、表裏倍率調整、片寄り調整が位置精度関連の調整項目であることを示している。
【0016】
部品寿命値補正テーブル122は、ユーザの重視項目別に、各部品の寿命基準値の補正係数を格納したテーブルである。図3に、部品寿命値補正テーブル122の一例を示す。部品寿命値補正テーブル122においては、ユーザの重視項目別(「画質重視」、「位置精度重視」、「耐久性重視」)に、プリンタ部50に搭載される各部品(例えば、「現像剤」、「帯電極」、「中間転写ベルト」・・・)の補正係数が格納されている。なお、図3に示すように、部品寿命値補正テーブル122では、「画質重視」には画質に係る機械性能に関連する部品(画質関連部品)に1未満の補正係数が設定されており、「位置精度重視」には位置精度に係る機械性能に関連する部品(位置精度関連部品)に1未満の補正係数が設定されている。また、「耐久性重視」には全ての部品に1を超える補正係数が設定されている。
【0017】
調整項目別実施回数123は、操作部20から実施を指示可能な調整項目のうち、部品寿命の管理に使用する調整項目毎の調整実施回数のカウント値を記憶する領域である。
交換メッセージキャンセル回数124は、LCD22に表示された部品交換メッセージ画面の表示が操作部20においてキャンセルされた回数のカウント値を記憶する領域である。
総プリントカウント値125は、プリンタ部50でプリントされたページ数(プリントカウント値という)を格納する領域である。
部品寿命補正制御フラグ126は、部品寿命補正制御を実施するか否かの設定内容を示すフラグを格納する。
【0018】
また、不揮発メモリ12は、ユニットU1〜Un毎に、そのユニットに搭載されている部品を特定する情報を格納している。
【0019】
操作部20は、操作部制御部21、LCD(Liquid Crystal Display)22、タッチパネル23、テンキー24等を備えて構成されている。
操作部制御部21は、CPU等により構成され、制御部11からの表示信号を受信して、LCD22における表示制御を行う。また、LCD22上のタッチパネル23から入力される操作信号を制御部11へ出力する。
【0020】
LCD22は、操作部制御部21から入力される表示信号の指示に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う表示部である。
タッチパネル23は、LCD22の上面を覆うように設置されており、ユーザの指などを用いた操作によって押圧入力された所望の入力位置を検出し、その検出信号を制御部11に出力する。
テンキー24は、数字キー等により構成され、ユーザのキー操作に伴う押下信号を制御部11に出力する。
【0021】
本実施の形態において、LCD22は、ユーザが調整項目を選択して実行を指示するための操作画面を表示する。
図4に、ユーザが調整項目を指定(選択)して調整実施を指示するための操作画面の一例を示す。図4(a)に、ユーザが調整項目を選択するための調整項目選択画面221の一例を示す。図4(b)に、図4(a)で調整項目が選択された場合にLCD22に表示される調整値入力画面222の一例を示す。
図4(a)に示すように、調整項目選択画面221には、ユーザが手動で調整可能な調整項目のリストが表示されている。調整項目のリストは、画質関連項目、位置精度関連項目等の調整目的別に大分類に大別して表示されている。各調整項目の表示は、それぞれ調整項目の選択を指示するための操作ボタンB1〜Bn(ここでは、B1〜B4を図示)となっており、調整項目が表示された操作ボタンB1〜Bnを押下することで、当該調整項目が選択される。調整項目選択画面221には、更に、「OK」ボタン221a、「キャンセル」ボタン221bが表示されている。操作ボタンB1〜Bnの何れかが選択された状態で「OK」ボタン221aが押下されると、操作部制御部21の制御により、当該調整項目についての調整値を入力するための調整値入力画面222が表示される。調整値入力画面222には、少なくとも調整値を入力するための調整値入力欄222a、「OK」ボタン222b、「キャンセル」ボタン222cが表示されている。テンキー24が操作されて調整値入力欄222aに調整値が入力され、「OK」ボタン222bが押下されると、制御部11の制御により、入力された調整値に基づいて選択された調整項目の調整が実行される。
【0022】
また、LCD22は、部品寿命補正制御を実施するか否かをユーザが設定するための部品寿命補正制御設定画面223を表示する。図5に、部品寿命補正制御設定画面223の一例を示す。図5に示すように、部品寿命補正制御設定画面223には、部品寿命補正制御を実施する設定を行うための「する」ボタン223aと、部品寿命補正制御を実施しない設定を行うための「しない」ボタン223bとを有している。
【0023】
スキャナ部30は、プラテンガラスと、CCD(Charge Coupled Device)と、光源とを備え、光源から原稿へ照明走査した光の反射光をCCDにより結像して光電変換することにより所定の位置にセットされた原稿の画像をR、G、B信号として読み取り、読み取ったアナログ画像信号をR、G、Bの画像データに変換して制御部11に出力する。
【0024】
通信部40は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェースである。通信部40は、例えばLANカード等の通信制御カードにより構成され、LANケーブル等の通信回線を介して通信ネットワークに接続されたホスト装置200等の外部の装置との間で各種データの送受信を行う。
【0025】
プリンタ部50は、電子写真プロセスにより、制御部11から入力された画像データに基づいて、用紙上にトナー像を形成する。
図6に、プリンタ部50の要部構成を示す。図6に示すように、プリンタ部50は、制御部11により入力された画像データに基づき感光体ドラム51Y、51M、51C、51Kにレーザを露光して感光体ドラム上に潜像を書き込むレーザ部40Y、40M、40C、40Kと、Y、M、C、Kの各色のトナー像を形成する画像形成部50Y、50M、50C、50Kと、画像形成部50Y、50M、50C、50Kで形成されたトナー像が一時転写される中間転写体としての中間転写ベルト56と、用紙を中間転写ベルト56に形成されたトナー像と同期をとって2次転写ローラ59に搬送するレジストローラ58と、用紙上に中間転写ベルト56上に形成されたトナー像を2次転写する2次転写ローラ59と、用紙上にトナー像を定着させる定着ユニット63と、用紙を排紙する排紙ローラ67と、を含んで構成されている。
【0026】
画像形成部50Yは、感光体ドラム51Yと、現像器52Yと、帯電器53Yと、クリーナ54Yと、1次転写ローラ55Yとを備えて構成されている。画像形成部50M、50C、50Kも同様である。
【0027】
ここで、プリンタ部50におけるプリント動作について説明する。まず、画像形成部50Yにおいて、感光体ドラム51Yが回転し、その表面が帯電器53Yにより帯電され、レーザ部40Yのレーザ光源の露光によりその帯電部分にYデータの画像の潜像が形成される。そして、現像器52Yによりその潜像部分が現像されイエローのトナー像が形成される。そのトナー像は1次転写ローラ55Yの圧接により中間転写ベルト56に一次転写される。トナー像は、出力対象の画像データに対応するイエローの像となる。一次転写されなかったトナーは、クリーナ54Yにより除去される。
【0028】
画像形成部50M、50C、50Kについても同様に、マゼンダのトナー像、シアンのトナー像、黒のトナー像がそれぞれ同様に形成及び転写される。ローラ57、1次転写ローラ55Y、55M、55C、55K、2次転写ローラ59の回転により、中間転写ベルト56も回動され、YMCKのトナー像が中間転写ベルト56上に順に重ねられて転写される。また、給紙ローラ68A〜68Cの何れかの回動により給紙トレイ66A〜66Cの何れかから用紙が1枚ずつ搬送され、レジストローラ58の回転により2次転写ローラ59へ搬送される。
【0029】
2次転写ローラ59の圧接部を用紙が通過する時に、中間転写ベルト56上のYMCKのトナー像が用紙に二次転写される。YMCKのトナー像が転写された用紙は、定着ユニット63を通過する。定着ユニット63の加圧及び加熱により、YMCKのトナー像が用紙上に定着されてカラーのトナー像が形成される。画像形成された用紙は、排紙ローラ67により排出される。
【0030】
両面に画像形成をする場合には、片面(表面)に画像形成された用紙が、搬送路切換板64により両面搬送ユニット65に送り込まれ、両面搬送ユニット65により面が反転され、画像形成されていない面(裏面)に再び画像形成するように、用紙がレジストローラ58により2次転写ローラ59に搬送され、画像形成される。両面に画像が形成され、トナーの定着が行われた用紙は、排紙ローラ67により、排紙トレイ69等に搬送される。
【0031】
用紙への画像形成後、ベルトクリーニング62により、中間転写ベルト56上に残留したトナーが除去される。また、2次転写ローラ59に対して、図示しない電源からプラス極性の電流及びマイナス極性の電流を交互に切り換えて所定時間流すことにより、2次転写ローラ59に残留したトナーが中間転写ベルト56に再転写され、2次転写ローラ59のクリーニングが行われる。
【0032】
上述したプリンタ部50の各部は、制御部11の指令により図示しない各種モータを介して駆動される。
【0033】
ここで、上述のプリンタ部50は、着脱可能な一又は複数のユニットU1〜Unを用いて構成されている。ユニットU1〜Unは、一又は複数の部品を集約して個々のアセンブリにまとめたものである。例えば、レーザ部40Y、40M、40C、40Kのそれぞれを構成する部品をまとめたY、M、C、K各色毎の光学ユニット、画像形成部50Y、50M、50C、50Kのそれぞれを構成する部品をまとめたY、M、C、K各色毎の画像形成ユニット等の如くである。プリンタ部50の部品を交換する際には、サービスマン等により交換対象の部品が搭載されたユニットが引き出され交換対象の部品が交換される。
【0034】
本実施の形態において、プリンタ部50に装着される各ユニットU1〜Unには、RFIDタグ70が取り付けられている。RFIDタグ70は、図7に示すように、そのユニットに搭載されている部品毎に、寿命基準値、補正後寿命基準値、プリントカウント値、交換作業履歴情報等を記憶する。
寿命基準値とは、各部品の寿命時期(交換時期)としてメーカが予め定めた値である。本実施の形態において、各部品の寿命基準値は、各部品が寿命に達するまでのプリントカウント値で表されていることとする。
交換作業履歴情報は、サービスマンが部品交換を行った際に、RFIDリーダライタを用いて書き込まれる。
プリントカウント値は、サービスマンが部品交換を行った際に、交換した部品について0にリセットされる。また、プリンタ部50により1ページ分の画像が形成される毎に、リーダライタ部60によって全部品のプリントカウント値が1インクリメントされる。
【0035】
リーダライタ部60は、RFID制御部61、アンテナ駆動回路621〜62n、アンテナ631〜63nを備えて構成される。アンテナ駆動回路621〜62n、アンテナ631〜63nは、それぞれユニットU1〜Unに対応している。RFID制御部61は、制御部11からの指示に基づいてアンテナ駆動回路621〜62nを制御し、アンテナ631〜63nを介してユニットU1〜UnのRFIDタグ70と無線通信によりデータ送受信を行う。そして、ユニットU1〜UnのRFIDタグ70へのデータの読み書きを行う。
【0036】
次に、本実施の形態における動作について説明する。
まず、部品寿命補正制御の設定について説明する。
図8に、制御部11により実行される部品寿命補正制御設定処理のフローを示す。当該処理は、LCD22に表示されているメニュー画面から部品寿命補正制御の実行可否の設定が指示された際に実行される処理である。
【0037】
まず、LCD22に部品寿命補正制御設定画面223が表示され、当該画面から「ON」ボタン223aが押下されることにより部品寿命補正制御を実施する指示が入力されると(ステップS1;YES)、不揮発メモリ12の部品寿命補正制御フラグ126がONに設定され(ステップS2)、不揮発メモリ12の調整項目別実施回数123、交換メッセージキャンセル回数124、総プリントカウント値125がリセットされる(ステップS3)。そして、本処理は終了する。
【0038】
一方、部品寿命補正制御設定画面223から「OFF」ボタン223bが押下されることにより部品寿命補正制御を実施しない指示が入力されると(ステップS1;NO)、部品寿命補正制御フラグ126がOFFに設定され(ステップS4)、本処理は終了する。
【0039】
次に、制御部11により実行される調整項目実施回数カウント処理について説明する。 図9に、調整項目実施回数カウント処理のフローを示す。当該処理は、操作部20のLCD22に表示されているメニュー画面から調整の実施が指示された際に実行される処理である。
【0040】
まず、LCD22に調整項目選択画面221が表示され、当該画面から調整項目が選択され、続いて調整値入力画面222が表示されて調整値が入力されると(ステップS11)、選択された調整項目の調整が実施される(ステップS12)。
【0041】
次いで、部品寿命管理関連項目テーブル121が参照され、実施された調整項目が部品寿命管理関連の調整項目であるか否かが判断される(ステップS13)。実施された調整項目が部品寿命管理関連の調整項目であると判断されると(ステップS13;YES)、調整項目別実施回数123の当該調整項目の実施回数が1インクリメントされ(ステップS14)、本処理は終了する。実施された調整項目が部品寿命管理関連の調整項目ではないと判断されると(ステップS13;NO)、本処理は終了する。
【0042】
次に、制御部11により実行される部品交換チェック処理について説明する。図10に、部品交換チェック処理のフローを示す。当該処理は、プリンタ部50により1ジョブが終了した際に実行される処理である。
【0043】
まず、部品寿命補正制御フラグ126が参照され、部品寿命補正制御フラグ126がONに設定されているか否かが判断される(ステップS21)。部品寿命補正制御フラグ126がOFFに設定されていると判断されると(ステップS21;NO)、処理はステップS24に移行する。
【0044】
部品寿命補正制御フラグ126がONに設定されていると判断されると(ステップS21;YES)、不揮発メモリ12の総プリントカウント値125が参照され、寿命管理チェック時期となったか否かが判断される。例えば、寿命管理チェック周期が10万ページのプリント毎である場合、総プリントカウント値125が10万を超えている場合に、寿命管理チェック時期となったと判断される。寿命管理チェック時期となっていないと判断されると(ステップS22;NO)、処理はステップS24に移行する。
【0045】
一方、寿命管理チェック時期となったと判断されると(ステップS22;YES)、部品寿命補正制御処理が実行される(ステップS23)。
【0046】
図11に、図10のステップS23において制御部11により実行される部品寿命補正制御処理を示す。
部品寿命補正制御処理においては、まず、不揮発メモリ12に記憶されている調整項目別実施回数123に基づいて、ユーザが画質に係る機械性能を重視しているか否かが判断される(ステップS101)。具体的には、調整項目別実施回数123が参照され、部品寿命管理関連項目テーブル121において定義されている画質関連の調整項目の調整実施回数が予め定められた基準回数を超えた場合に、ユーザが画質に係る機械性能を重視していると判断される。なお、図2に示すように、画質関連の調整項目が複数存在する場合には、例えば、各項目の実施回数の合計が基準回数を超えた場合に、ユーザが画質に係る機械性能を重視していると判断される。
【0047】
ユーザが画質に係る機械性能を重視していると判断されると(ステップS101;YES)、部品寿命値補正テーブル122に基づいて画質関連部品群の寿命基準値が短縮補正され(ステップS102)、処理はステップS107に移行する。
ステップS102においては、まず、リーダライタ部60を介して各ユニットU1〜Unに取り付けられたRFIDタグ70から各部品の寿命基準値が読み出される。次いで、部品寿命値補正テーブル122に記憶されている「画質重視」に対応する補正係数が各部品の寿命基準値に乗算され、補正後寿命基準値が算出される。そして、リーダライタ部60を介して、算出された補正後寿命基準値が各部品を搭載しているユニットのRFIDタグ70に書き込まれる。なお、上述のように、部品寿命値補正テーブル122に記憶されている「画質重視」の補正係数は、画質関連部品の寿命基準値が短縮されるように1未満に設定されている。従って、画質関連部品の寿命基準値が短縮補正されることとなる。
【0048】
ステップS101において、ユーザが画質に係る機械性能を重視していないと判断されると(ステップS101;NO)、不揮発メモリ12に記憶されている調整項目別実施回数123に基づいて、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視しているか否かが判断される(ステップS103)。具体的には、調整項目別実施回数123が参照され、部品寿命管理関連項目テーブル121において定義されている位置精度関連の調整項目の調整実施回数が予め定められた基準回数を超えた場合に、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していると判断される。なお、図2に示すように、位置精度関連の調整項目が複数存在する場合には、例えば、各項目の実施回数の合計が基準回数を超えた場合に、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していると判断される。
【0049】
ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していると判断されると(ステップS103;YES)、部品寿命値補正テーブル122に基づいて、位置精度関連部品群の寿命基準値が短縮補正され(ステップS104)、処理はステップS107に移行する。
ステップS104においては、まず、リーダライタ部60を介して各ユニットU1〜Unに取り付けられたRFIDタグ70から各部品の寿命基準値が読み出される。次いで、部品寿命値補正テーブル122に記憶されている「位置精度重視」に対応する補正係数が各部品の寿命基準値に乗算され、補正後寿命基準値が算出される。そして、リーダライタ部60を介して、算出された補正後寿命基準値が各部品を搭載しているユニットのRFIDタグ70に書き込まれる。なお、上述のように、部品寿命値補正テーブル122に記憶されている「位置精度重視」の補正係数は、位置精度関連部品の寿命基準値が短縮されるように1未満に設定されている。従って、位置精度関連部品の寿命基準値が短縮補正されることとなる。
【0050】
ステップS103において、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していない(画質に係る機械性能も位置精度に係る機械性能も重視していない)と判断されると(ステップS103;NO)、不揮発メモリ12に記憶されている交換メッセージキャンセル回数124に基づいて、ユーザが機械の耐久性を重視しているか否かが判断される(ステップS105)。具体的には、調整項目別実施回数123が参照され、全ての調整項目の調整実施回数が0であり、かつ、交換メッセージキャンセル回数124が予め定められた基準回数を超えた場合に、ユーザが機械の耐久性を重視していると判断される。
【0051】
ユーザが機械の耐久性を重視していると判断されると(ステップS105;YES)、部品寿命値補正テーブル122に基づいて、全部品の寿命基準値が延長補正され(ステップS106)、処理はステップS107に移行する。
ステップS106においては、まず、リーダライタ部60を介して各ユニットに取り付けられたRFIDタグ70から各部品の寿命基準値が読み出される。次いで、部品寿命値補正テーブル122に記憶されている「耐久性重視」に対応する補正係数が各部品の寿命基準値に乗算され、補正寿命基準値が算出される。そして、リーダライタ部60を介して、算出された補正寿命基準値が各部品を搭載しているユニットのRFIDタグ70に書き込まれる。なお、上述のように、部品寿命値補正テーブル122に記憶されている「耐久性重視」の補正係数は、各部品の寿命基準値が延長されるように1以上に設定されている。従って、各部品の寿命基準値が延長補正されることとなる。
【0052】
ユーザが機械の耐久性を重視していないと判断されると(ステップS105;NO)、処理はステップS107に移行する。
【0053】
ステップS107においては、不揮発メモリ12に記憶されている調整項目別実施回数123、交換メッセージキャンセル回数124、総プリントカウント値125がリセットされ、処理は、図10のステップS24に移行する。
【0054】
図10のステップS24においては、交換タイミングに到達した部品があるか否かが判断される。具体的には、リーダライタ部60を介して各ユニットU1〜Unに取り付けられたRFIDタグ70から各部品の寿命基準値、補正後寿命基準値、及びプリントカウント値が読み出される。次いで、各部品毎に、寿命基準値(補正後寿命基準値が存在する場合には補正後寿命基準値)とプリントカウント値とが比較され、プリントカウント値が寿命基準値(補正後寿命基準値が存在する場合には補正後寿命基準値)以上である場合には、その部品が交換タイミングに到達したと判断される。
【0055】
交換タイミングに到達した部品が存在しないと判断されると(ステップS24;NO)、本処理は終了する。交換タイミングに到達した部品が存在すると判断されると(ステップS24;YES)、操作部20のLCD22に部品交換メッセージ画面(図示せず)が表示される(ステップS25)。部品交換メッセージ画面には、「以下の部品を交換してください」等のメッセージ、交換すべき部品名、ユニット名、部品交換を実施することを指示する「OK」ボタン、部品交換を行わずに当該メッセージの表示をキャンセルすることを指示する「キャンセル」ボタン等が表示される。
【0056】
LCD22に表示された部品交換メッセージ画面においてキャンセルボタンが押下されると(ステップS26;YES)、交換メッセージキャンセル回数124が1インクリメントされ(ステップS27)、本処理は終了する。
【0057】
以上説明したように、画像形成装置100によれば、制御部11は、予め定められた寿命管理チェック周期毎に操作部20による指示に応じて実施された調整項目毎の調整実施回数をカウントし、各調整項目の調整実施回数に基づいてユーザが重視している機械性能を判断し、ユーザが重視していると判断された機械性能に関連する各部品の寿命基準値を補正する。
【0058】
従って、画像形成装置100において、部品の寿命基準値を補正することによりユーザが重視している機械性能を安定して提供することが可能となる。
【0059】
例えば、制御部11は、画質に係る調整項目の調整実施回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが画質に係る機械性能を重視していると判断し、画質に係る機械性能に関連する各部品の寿命基準値を短縮補正する。従って、ユーザが画質を重視している場合にメーカが想定した交換時期よりも前に画質関連部品の交換時期が補正されるので、メーカが想定した交換時期では所望する画質が得られなくなる場合であってもユーザの要求する画質を安定して提供することが可能となる。
【0060】
また、制御部11は、画像位置に係る調整項目の調整実施回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していると判断し、位置精度に係る機械性能に関連する各部品の寿命基準値を短縮補正する。従って、ユーザが画像の位置精度を重視している場合にメーカが想定した交換時期よりも前に位置精度関連部品の交換時期が補正されるので、メーカが想定した交換時期では所望する位置精度が得られなくなる場合であってもユーザの要求する位置精度を安定して提供することが可能となる。
【0061】
また、制御部11は、操作部20により部品の交換を促す表示のキャンセル指示が入力された回数をカウントし、調整項目別実施回数123における全ての調整項目の実施回数が0であり、かつ、キャンセル指示の入力回数が予め定められた基準値を超えた場合に、ユーザが部品の耐久性を重視していると判断し、各部品の寿命基準値を延長補正する。従って、ユーザが機械の耐久性を重視している場合、ユーザはメーカが想定した交換時期よりも長く部品を使用することが可能となる。
【0062】
制御部11は、ユーザが要求する機械性能に応じて補正された寿命基準値に基づいて前記各部品が寿命時期に到達したか否かを判断し、寿命時期に到達した場合に当該部品の交換を促す表示をLCD22に表示させるので、ユーザは自身の要求する機械性能に応じた適切な時期に部品交換を行うことが可能となる。
【0063】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る画像形成装置100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0064】
例えば、上記実施の形態における部品寿命補正制御処理では、まずユーザが画質に係る機械性能を重視しているか否かを判断し、画質に係る機械性能を重視していなかった場合に、ユーザが位置精度に係る性能を重視しているか否かを判断することとしたが、処理の順序はこれに限定されない。例えば、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視しているか否かを判断し、位置精度に係る機械性能を重視していなかった場合に、ユーザが画質に係る性能を重視しているか否かを判断するようにしてもよい。また、まずユーザが画質に係る機械性能を重視しているか否かを判断し、画質に係る機械性能を重視している場合には画質関連部品の寿命基準値の短縮補正を行い、次いで、画質重視の判断結果に拘わらず、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視しているか否かを判断し、位置精度に係る機械性能を重視している場合には位置精度関連部品の寿命基準値の短縮補正を行うようにしてもよい。この場合、画質関連部品であり、かつ位置精度関連部品である部品は、画質重視及び位置精度重視のそれぞれの補正係数を乗算するように制御してもよい。
【0065】
また、上記実施の形態における部品寿命補正制御処理では、画質、位置精度、耐久性のそれぞれについてユーザが重視しているか否かを判断したが、何れか一つの機械性能のみについてユーザが重視しているか否かを判断し、その判断結果に応じて該当する部品の寿命基準値を補正するようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施の形態においては、各部品の寿命基準値、補正後寿命基準値、プリントカウント値をRFIDタグ70で管理することとしたが、ユニットが搭載された際に、RFIDタグ70に記憶されている各部品の寿命基準値、補正後寿命基準値、プリントカウント値を読み出して不揮発メモリ12に記憶し、各値を不揮発メモリ12で管理するようにしてもよい。
【0067】
その他、画像形成装置100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の不揮発メモリに記憶される部品寿命管理関連項目テーブルの一例を示す図である。
【図3】図1の不揮発メモリに記憶される部品寿命値補正テーブルの一例を示す図である。
【図4】(a)は、図1のLCDに表示される調整項目選択画面の一例を示す図、(b)は、図1のLCDに表示される調整値入力画面の一例を示す図である。
【図5】図1のLCDに表示される部品寿命補正制御設定画面の一例を示す図である。
【図6】図1のプリンタ部の内部構成を示す図である。
【図7】図1のRFIDタグのデータ格納例を示す図である。
【図8】図1の制御部により実行される部品寿命補正制御設定処理を示すフローチャートである。
【図9】図1の制御部により実行される調整項目実施回数カウント処理を示すフローチャートである。
【図10】図1の制御部により実行される部品交換チェック処理を示すフローチャートである。
【図11】図1の制御部により実行される部品寿命補正制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0069】
100 画像形成装置
10 メイン制御基板
11 制御部
12 不揮発メモリ
121 部品寿命管理関連項目テーブル
122 部品寿命値補正テーブル
123 調整項目別実施回数
124 交換メッセージキャンセル回数
125 総プリントカウント値
126 部品寿命補正制御フラグ
20 操作部
21 操作部制御部
22 LCD
23 タッチパネル
24 テンキー
30 スキャナ部
40 通信部
50 プリンタ部
60 リーダライタ部
61 RFID制御部
621〜62n アンテナ駆動回路
631〜63n アンテナ
70 RFIDタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換可能な複数の部品と、
前記各部品の寿命時期を示す寿命基準値を記憶する記憶部と、
調整項目を指定して調整の実施を指示するための操作部と、
前記操作部による指示に応じて実施された調整実施回数を調整項目毎にカウントし、一定期間内の調整項目毎の調整実施回数に基づいてユーザが重視している機械性能を判断し、ユーザが重視していると判断した機械性能に関連する各部品の寿命基準値を補正する制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記一定期間内における画質に係る調整項目の調整実施回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが画質に係る機械性能を重視していると判断し、画質に係る機械性能に関連する各部品の寿命基準値を短縮補正する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記一定期間内における画像位置に係る調整項目の調整実施回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していると判断し、位置精度に係る機械性能に関連する各部品の寿命基準値を短縮補正する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
表示部を備え、
前記制御部は、前記寿命基準値又は前記補正された寿命基準値に基づいて前記各部品が寿命時期に到達したか否かを判断し、寿命時期に到達した場合に当該部品の交換を促す情報を前記表示部に表示させる請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記操作部は、更に、前記部品の交換を促す表示のキャンセル指示を入力可能に構成され、
前記制御部は、前記操作部により指示された前記部品の交換を促す表示のキャンセル回数をカウントし、前記一定期間内における全ての前記調整項目の調整実施回数が0であり、かつ、前記キャンセル回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが部品の耐久性を重視していると判断し、前記各部品の寿命基準値を延長補正する請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記操作部は、更に、前記寿命基準値の補正制御の実施可否を設定可能に構成され、
前記制御部は、前記寿命基準値の補正制御の実施が設定されている場合に、前記各部品の寿命基準値の補正を行う請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
交換可能な複数の部品を備える画像形成装置に用いられるコンピュータを、
前記各部品の寿命時期を示す寿命基準値を記憶する記憶部、
調整項目を指定して調整の実施を指示するための操作部、
前記操作部による指示に応じて実施された調整実施回数を調整項目毎にカウントし、一定期間内の調整項目毎の調整実施回数に基づいてユーザが重視している機械性能を判断し、ユーザが重視していると判断した機械性能に関連する各部品の寿命基準値を補正する制御部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
前記制御部は、前記一定期間内における画質に係る調整項目の調整実施回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが画質に係る機械性能を重視していると判断し、画質に係る機械性能に関連する各部品の寿命基準値を短縮補正する請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記制御部は、前記一定期間内における画像位置に係る調整項目の調整実施回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが位置精度に係る機械性能を重視していると判断し、位置精度に係る機械性能に関連する各部品の寿命基準値を短縮補正する請求項7に記載のプログラム。
【請求項10】
表示部を備え、
前記制御部は、前記寿命基準値又は前記補正された寿命基準値に基づいて前記各部品が寿命時期に到達したか否かを判断し、寿命時期に到達した場合に当該部品の交換を促す情報を前記表示部に表示させる請求項7〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記操作部は、更に、前記部品の交換を促す表示のキャンセル指示を入力可能に構成され、
前記制御部は、前記操作部により指示された前記部品の交換を促す表示のキャンセル回数をカウントし、前記一定期間内における全ての前記調整項目の調整実施回数が0であり、かつ、前記キャンセル回数が予め定められた基準値を超えている場合に、ユーザが部品の耐久性を重視していると判断し、前記各部品の寿命基準値を延長補正する請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記操作部は、更に、前記寿命基準値の補正制御の実施可否を設定可能に構成され、
前記制御部は、前記寿命基準値の補正制御の実施が設定されている場合に、前記各部品の寿命基準値の補正を行う請求項7〜11の何れか一項に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−2555(P2010−2555A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−160119(P2008−160119)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】