説明

画像形成装置及び画像形成システム

【課題】オリジナル画像と、そのオリジナル画像を印刷出力した出力画像とに基づいて印刷出力時の印刷条件を取得し、オリジナル画像に関連する関連画像に対してもその印刷条件を適用して印刷出力することができるようにする。
【解決手段】MFP10の画像比較手段11aは、オリジナル画像を画像読取部15にて読み取ったオリジナル画像データと、オリジナル画像を画像読取部15にて読み取って出力画像を他の媒体に印刷し、印刷した出力画像をさらに画像読取部15にて読み取った出力画像データとを比較する。印刷条件取得手段11bは、画像比較手段11cによる比較結果から、出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する。印刷条件反映手段11cは、オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、印刷条件取得手段11bが取得した印刷条件を印刷条件に反映させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばコピー機能やプリント機能をもつ複合機において、コピーやプリント機能を使用して画像データを記録紙等に印刷する場合、過去に使用した印刷条件を再度使用して印刷を行いたいような場合がある。例えば、同一ドキュメントの異なるページの画像データや、同じ書式で定期的に作成する必要がある文書の画像データ、あるいはレイアウトが似ているドキュメントなどの画像データは、関連する画像データであるため、同じ印刷条件で印刷したいという要求が生じる。
【0003】
このような関連する画像データを過去に使用した印刷条件と同じ条件で印刷したい場合、通常、ユーザは、印刷を行う複合機などのメモリに印刷条件を保存しておいたり、あるいは、印刷条件をメモに残しておいたりする必要があった。
【0004】
このような課題を解決する手法として、例えば、オリジナル画像データと、そのオリジナル画像データを印刷した出力画像とから印刷条件を判別して、その判別した印刷条件を次回の印刷時に自動的に反映させるようにすることが考えられる。そのためには、オリジナル画像データと、そのオリジナル画像データを印刷した出力画像とから印刷条件を判別する必要が生じる。
【0005】
例えば、特許文献1には、複合機で媒体上に印刷された出力画像をスキャナにて読み取って、読み取った出力画像と、その出力画像の元画像データである入力画像と比較することにより、自動的に画像の色ずれ補正や色補正を行うようにする技術が開示されている。
また、特許文献2には、原稿を読み取った画像データと、保存されている元の原画像データとを比較して、両画像データの差分画像データを抽出することで、例えば元の原画像に手書きで追記された画像を元画像に関連付けて保存できるようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−345091号公報
【特許文献2】特開2005−74724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像データを印刷するときの印刷条件には、例えば、サイズの変倍率、Nin1設定、両面印刷設定、色調設定、スタンプ設定などがある。
上記のように、特許文献1には、元画像データを印刷出力した出力画像をスキャンして、そのスキャンにより得られた出力画像データを元画像データと比較する手法が開示されているが、ここで色補正を行う思想は開示されているものの、2つの画像のサイズの違いを変倍率として検出し、あるいは2つの画像からNin1設定を取得して、次回以降の印刷条件に活用するという思想については何ら開示されていない。そして、取得した印刷条件を、同一ドキュメントの異なるページの画像データ等の関連画像データに適用して、関連する画像に対して同一の印刷条件で印刷できるようにする、という思想については何ら開示するものではない。
【0008】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、オリジナル画像データを印刷出力した原稿をスキャンして、スキャンにより得られた出力画像データと、オリジナル画像データとを比較することにより、オリジナル画像データの印刷条件を取得し、オリジナル画像データに関連する画像データに対してその印刷条件を適用して印刷出力することができるようにした画像形成装置と、該画像形成装置を有する画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部と、媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部とを有し、媒体に印刷されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取ったオリジナル画像データと、前記媒体に画像形成されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取って、該読み取ったオリジナル画像に基づく出力画像を他の媒体に印刷し、該他の媒体に印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印条件取得手段と、前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴としたものである。
【0010】
第2の技術手段は、画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部と、媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部とを有し、プリンタ言語で記述されたオリジナル画像の画像データを展開したオリジナル画像データと、該オリジナル画像の画像データに基づく出力画像を前記画像形成部により媒体に印刷し、該印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴としたものである。
【0011】
第3の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記印刷条件取得手段は、前記印刷条件として変倍率を取得することを特徴としたものである。
【0012】
第4の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記印刷条件取得手段は、前記印刷条件として、1枚の媒体にN個の画像データを集約して印刷するときの条件である、Nin1設定を取得することを特徴としたものである。
【0013】
第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、前記関連画像として、前記オリジナル画像が含まれるドキュメントの異なるページの画像を予め定めることを特徴としたものである。
【0014】
第6の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、前記関連画像として、前記オリジナル画像と同一の形式のドキュメントで、前記オリジナル画像とはバージョンが異なる画像を予め定めることを特徴としたものである。
【0015】
第7の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、前記関連画像として、前記オリジナル画像にレイアウトが類似した画像を予め定めることを特徴としたものである。
【0016】
第8の技術手段は、第1〜第7のいずれか1の技術手段において、外部の情報処理装置と通信可能なネットワーク接続部を備え、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件及び前記関連画像の情報を、前記ネットワーク接続部を介して前記情報処理装置が備える記憶手段に記憶させることを特徴としたものである。
【0017】
第9の技術手段は、第1〜第8のいずれか1の技術手段において、外部の情報処理装置と通信可能なネットワーク接続部を備え、前記関連画像を、前記画像形成装置が備える記憶手段または前記ネットワーク接続部に接続されたネットワーク上の情報処理装置の記憶手段から取得可能としたことを特徴としたものである。
【0018】
第10の技術手段は、第1〜9のいずれか1の技術手段において、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件をユーザ操作に応じて修正する印刷条件修正手段を有し、該印刷条件修正手段は、前記画像形成装置が備えるユーザインタフェースに対するユーザ操作、もしくは前記画像形成装置にネットワークを介して接続される情報処理装置に対するユーザ操作に応じて、前記印刷条件を修正することを特徴としたものである。
【0019】
第11の技術手段は、画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部、及び媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部を備えた画像形成装置と、該画像形成装置にネットワークを介して接続された情報処理装置と、を備える画像形成システムにおいて、前記情報処理装置は、媒体に印刷されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取ったオリジナル画像データと、前記媒体に画像形成されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取って、該読み取ったオリジナル画像に基づく出力画像を他の媒体に印刷し、該他の媒体に印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴としたものである。
【0020】
第12の技術手段は、画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部、及び媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部を備えた画像形成装置と、該画像形成装置にネットワークを介して接続された情報処理装置と、を備える画像形成システムにおいて、前記情報処理装置は、プリンタ言語で記述されたオリジナル画像の画像データを展開したオリジナル画像データと、該オリジナル画像の画像データに基づく出力画像を前記画像形成部により媒体に印刷し、該印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、オリジナル画像データを印刷出力した原稿をスキャンして、スキャンにより得られた出力画像データと、オリジナル画像データとを比較することにより、オリジナル画像データの印刷条件を取得し、オリジナル画像データに関連する画像データに対してその印刷条件を適用して印刷出力することができるようにした画像形成装置と、該画像形成装置を有する画像形成システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の画像形成装置における印刷条件の取得のイメージを示す図である。
【図2】画像形成装置で取得した印刷条件を印刷に適用するイメージを示す図である。
【図3】本発明による画像形成システムの構成例を示すブロック図である。
【図4】MFPにおける印刷条件抽出処理〜印刷終了までの処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】PCにおける印刷条件抽出処理〜印刷終了までの処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】保存された印刷条件をMFPがロードして印刷を実行するまでの処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図7】印刷条設定画面の一例を示す図である。
【図8】関連画像について説明するための図である。
【図9】変倍率の判断手法を本発明に適用するときの処理例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の画像形成装置における印刷条件の取得のイメージを示す図である。
オリジナル画像1は、記録紙などの媒体に記録された画像(紙原稿画像)か、もしくは印刷データである。印刷データは、例えば、PS(Post Script)やPCL(Printer Control Language)などのプリンタ言語(ページ記述言語)により記述されたデータであり、これをビットマップに展開することで印刷を実行することができる。
【0024】
画像形成装置は、例えば、スキャナによる画像読取機能と、印刷データを展開して記録紙に印刷するプリント(画像形成)機能とを備えているものとする。そしてオリジナル画像1が紙原稿画像である場合には、そのオリジナル画像をスキャナにより読み取ることにより、オリジナル画像データ3を得ることができる。また、オリジナル画像1が印刷データである場合、その印刷データを読み込んで展開処理2を行うことで、オリジナル画像データ3を得ることができる。
【0025】
一方、画像形成装置のコピーもしくはプリント機能を使用して、記録紙等の媒体にオリジナル画像1に基づく出力画像4を印刷出力させることができる。このときに、印刷条件Aが使用されたものとする。印刷条件は、画像形成装置でコピーやプリントにより画像を印刷する際の各種の条件を定めたものである。そして、出力画像4をスキャナにより読み取ることにより、出力画像データ5を得ることができる。
【0026】
画像形成装置では、オリジナル画像データ3と、出力画像データ5とを比較し、その比較結果から印刷条件Aを取得して保存する。取得した印刷条件Aは、ユーザ自身で変更することができる。ここでは印刷条件Aを変更して印刷条件A’を得たものとする。
【0027】
図2は、画像形成装置で取得した印刷条件を印刷に適用するイメージを示す図である。オリジナル画像1に対して、ユーザ自身が変更を加えた印刷条件A’を適用してコピーもしくはプリントを行うと、オリジナル画像1の出力画像6が得られる。そして、オリジナル画像1に関連する画像(関連画像)7を予め定めておき、関連画像7のコピーもしくはプリントを行う場合にも印刷条件A’を適用することで、関連画像7の出力画像8を得ることができる。また、関連画像7に対して、ユーザ自身が変更を加えていない印刷条件Aを適用してコピー、もしくはプリントを行うこともできる。
【0028】
上記のような処理により、画像形成装置がオリジナル画像1に基づいて出力画像4を印刷出力する際に、印刷条件Aを保存していなくとも、オリジナル画像1と出力画像4があれば印刷条件Aを取得することができる。また、出力画像4の印刷条件を印刷条件AからA’に変更する場合、印刷条件Aを取得した後、取得した印刷条件Aに変更を加えることで容易に印刷条件A’を設定することが可能となる。そして、オリジナル画像に関連する関連画像の印刷時にオリジナル画像の印刷条件を反映することで、オリジナル画像と関連画像とを同一の印刷条件で印刷できる。例えば、オリジナル画像と関連画像とを同じ変倍率で印刷することができる。
【0029】
(システムの構成)
図3は、本発明による画像形成システムの構成例を示すブロック図である。画像形成システムは、MFP(Multifunction Peripheral)10、PC(パソコン)20、及びサーバ30がネットワークを介して接続された構成を有している。MFP10は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であり、PC20及びサーバ30は、それぞれ本発明に係る情報処理装置の一実施形態である。
【0030】
MFP10は、スキャン、プリント、FAX、メール送受信、ドキュメントファイリングなどの複合的な機能を備えた複合機として構成されたものである。MFP10は、画像データを記録紙等の媒体に印刷(画像形成)して出力する画像形成部16、媒体に印刷さされた画像をスキャンして読み取って画像データを生成する原稿読取部15、ユーザインタフェース(UI)14、ネットワーク上の情報処理装置と通信を行うネットワーク接続部13、MFP10の動作を制御する制御部11、各種データやプログラム等を記憶する記憶部12を有している。
【0031】
制御部11は、出力画像データとオリジナル画像データとを比較する画像比較手段11a、画像比較手段11aによる比較結果に基づいてコピーまたはプリントの印刷条件を取得する印刷条件取得手段11b、印刷条件取得手段11bにより取得した印刷条件をオリジナル画像またはオリジナル画像と関連する関連画像の印刷条件に反映する印刷条件反映手段11c、を有している。
【0032】
記憶部12は、画像データ12a、関連画像情報12b、印刷条件12c等を記憶している。関連画像情報12bは、オリジナル画像に関連する画像として予め定めた画像の記憶場所や取得ルートなどを定めた情報であり、関連画像を特定できる情報である。
また、ユーザインタフェース14は、表示部14aと、その表示部14aの表示に応じたユーザによる操作入力を可能とする操作部14bとを有している。
【0033】
次にPC20は、ユーザインタフェース(UI)24、PC20の動作を制御する制御部21、各種データやプログラム等を記憶する記憶部22、ネットワーク上のMFP10や他の情報処理装置と通信を行うネットワーク接続部23を有している。
制御部21は、CPU等のプログラム実行手段21aを有している。また、記憶部22は、画像データ22a、関連画像情報22b、印刷条件22c、プログラム22dを記憶している。プログラム22dには、画像比較プログラム、印刷条件取得プログラム、印刷条件反映プログラム等がある。ユーザインタフェース24は、表示部24aと、その表示部24aの表示に応じたユーザによる操作入力を可能とする操作部24bとを有している。
【0034】
サーバ30は、ネットワーク上のMFP10や他の情報処理装置と通信を行うネットワーク接続部33、サーバ30の動作を制御する制御部31、各種データやプログラム等を記憶する記憶部32を有している。記憶部32は、画像データ32a、関連画像情報32b、印刷設定32cを記憶している。
【0035】
(MFPにおける印刷条件抽出〜印刷終了までの流れ)
図4は、MFP10における印刷条件抽出処理〜印刷終了までの処理の一例を説明するためのフローチャートである。MFP10では、オリジナル画像1が紙原稿の画像であるか、印刷データであるかを判別する(ステップS1)。そして紙原稿の画像であれば、コピー印刷設定抽出処理を行い、印刷データであれば、プリント印刷設定抽出処理を行う。
【0036】
コピー印刷設定抽出処理を実行する場合、まず、MFPでは、原稿読取部15によりオリジナル画像1と、出力画像4とをそれぞれスキャンする(ステップS11)。オリジナル画像1は、紙原稿に記録された画像であり、出力画像4はその紙原稿をコピーすることによって得られたコピー出力画像である。このときに所定の印刷条件に従ってコピーが行われている。従って、オリジナル画像1と出力画像4とは、必ずしも同じ画像ではない。そして、オリジナル画像1をスキャンすることによりオリジナル画像データ3が得られる。一方、出力画像4をスキャンすることにより出力画像データ5が得られる。
【0037】
制御部11の画像比較手段11aは、オリジナル画像1をスキャンして得たオリジナル画像データ3と、オリジナル画像1に基づくコピーによる出力画像4をスキャンした出力画像データ5とを比較する(ステップS12)。制御部11の印刷条件取得手段11bは、上記画像データを比較した結果から、出力画像を印刷(ここではコピー)したときの印刷条件を取得する。印刷条件としては、例えば、変倍率、Nin1設定値等を取得することができる。これらの取得方法の具体例は後述する。
そして制御部11は、印刷条件取得手段11bが取得した印刷条件を、オリジナル画像データ3及び出力画像データ5とともに記憶部12に保存する(ステップS13)。このとき保存先としては、PC20の記憶部22、またはサーバ30の記憶部32としてもよい。
【0038】
次にMFP10では、印刷を続けるかどうか否かを判断する(ステップS14)。印刷を行なわない場合、処理を終了する。また、印刷を続ける場合には、印刷条件設定画面をUI14の表示部14aに表示させる(ステップS15)。印刷条件設定画面は、ユーザによる印刷条件の設定を可能とするもので、さらに印刷実行前の印刷状態のプレビュー表示等の機能を有するものである。ユーザは、印刷条件設定画面に表示された印刷条件を変更したい場合には、操作部14bを操作して適宜変更を加える。
【0039】
次に、関連画像7を取得する(ステップS16)。関連画像7とは、オリジナル画像1に関連する画像で、例えばオリジナル画像が含まれるドキュメントの異なるページの画像や、オリジナル画像と同一形式のドキュメントで、オリジナル画像とはバージョンが異なる画像(例えば週報などのように形式が決まっているようなもの)や、あるいはオリジナル画像にレイアウトが留時した画像等のなかから、予め関連画像として定められた画像を指す。
【0040】
ステップS13で取得し、必要に応じて変更された印刷条件は、これらの関連画像7に対しても適用することができ、オリジナル画像と同一条件で印刷することができる。つまり、ステップS13で取得した印刷条件を関連画像7の印刷条件に反映させて印刷させることができる。関連画像7は、MFP10の原稿読取部15によってスキャンして取得するか、MFP10の記憶部12もしくはPC20やサーバ30の記憶部22,32から画像データとして取得することができる。そして取得した関連画像7をMFP10の画像形成部16によって印刷する(ステップS17)。
【0041】
次に、ステップS1でオリジナル画像1が印刷データであって、プリント印刷設定抽出処理を行う場合、まず、MFP10では、MFP10の記憶部12、PC20の記憶部22、もしくはサーバ30の記憶部32からオリジナル画像1を読み込んで取得するともに、MFP10の原稿読取部15により出力画像4をスキャンする(ステップS21)。この場合、オリジナル画像1は、印刷データとして生成されている画像であり、出力画像4はその画像データを紙等の媒体にプリントすることによって得られた出力画像である。次いで、MFP10では、読み込んだオリジナル画像1の印刷データを展開してオリジナル画像データ3を生成する(ステップS22)。
【0042】
そして、制御部11の画像比較手段11aは、オリジナル画像1を展開したオリジナル画像データ3と、出力画像4をスキャンして得た出力画像データ5とを比較する(ステップS23)。次に制御部11の印刷条件取得手段11bは、上記画像データを比較した結果から、出力画像を印刷(ここではプリント)したときの印刷条件を取得する。そして制御部11は、印刷条件取得手段11bが取得した印刷条件を、オリジナル画像データ3及び出力画像データ5のスキャン画像データとともに記憶部12に保存する(ステップS24)。このとき保存先としては、PC20の記憶部22、またはサーバ30の記憶部32としてもよい。
【0043】
次にMFP10では、印刷を続けるかどうか否かを判断する(ステップS25)。印刷を行なわない場合、処理を終了する。また、印刷を続ける場合には、印刷条件設定画面をUI14の表示部14aに表示させる(ステップS26)。印刷条件設定画面は、ユーザによる印刷条件設定を可能とするもので、さらに印刷実行前の印刷状態のプレビュー表示等の機能を有するものである。ユーザは、印刷条件設定画面に表示された印刷条件を変更したい場合には、操作部14bを操作して適宜変更を加える。
【0044】
次に、関連画像7を取得する(ステップS27)。関連画像7は、MFP10の原稿読取部15によってスキャンして取得するか、MFP10の記憶部12、もしくはPC20の記憶部22やサーバ30の記憶部32から画像データとして取得することができる。そして取得した関連画像7をMFP10の画像形成部16によって印刷する(ステップS28)。
【0045】
このように、MFP10、PC20、サーバ30等の記憶部に印刷条件を保存できるようにしたことにより、保存した印刷条件を以後の印刷時に用いることができ、印刷条件取得の手間を省くことができる。また、オリジナル画像データ3、出力画像データ5、関連画像の画像データ、これら画像データと取得した印刷条件との関係を示す情報等を保存しておくことにより、即座に印刷条件の適用対象となる画像を参照することが可能となる。また、ネットワーク上に接続されたPC20やサーバ30から直接関連画像を取得できるようにすることで、前もって何らかの手段によりMFP10にデータを入力する必要が無く、効率的に作業を行なうことが可能である。
【0046】
(PCにおける印刷条件抽出〜印刷終了までの流れ)
図5は、PC20における印刷条件抽出処理〜印刷終了までの処理の一例を説明するためのフローチャートである。PC20では、オリジナル画像1が紙原稿の画像であるか、印刷データであるかを判別する(ステップS31)。そして紙原稿の画像であれば、コピー印刷設定抽出処理を行い、印刷データであれば、プリント印刷設定抽出処理を行う。
【0047】
コピー印刷設定抽出処理を実行する場合、まず、MFPでは、原稿読取部15によりオリジナル画像1と、出力画像4とをそれぞれスキャンする(ステップS41)。オリジナル画像1は、紙原稿に記録された画像であり、出力画像4はその紙原稿をコピーすることによって得られたコピー出力画像である。このときに所定の印刷条件に従ってコピーが行われている。従って、オリジナル画像1と出力画像4とは、必ずしも同じ画像ではない。そして、オリジナル画像1をスキャンすることによりオリジナル画像データ3が得られる。一方、出力画像4をスキャンすることにより出力画像データ5が得られる。
【0048】
そして、MFP10は、スキャンした各画像の画像データ(オリジナル画像データ3、出力画像データ5)をPC20に転送する(ステップS42)。PC20では、転送された各画像データを記憶部22に一旦記憶し、制御部21のプログラム実行手段21aにより画像比較プログラムを実行することで、画像データの比較を行う(ステップS43)
【0049】
PC20の制御部21は、印刷条件取得プログラムにより、上記画像データを比較した結果から、出力画像を印刷(ここではコピー)したときの印刷条件を取得する。そして制御部21は、印刷条件取得プログラムにより取得した印刷条件を、オリジナル画像データ3及び出力画像データ5のスキャン画像データとともにPC20の記憶部22に保存する(ステップS44)。このときの保存先としては、MFP10の記憶部12、またはサーバ30の記憶部32としてもよい。
【0050】
次にPC20では、MFP10で印刷を続けるかどうか否かを判断する(ステップS45)。印刷を行なわない場合、処理を終了する。また、印刷を続ける場合には、印刷条件設定画面をPC20のUI24の表示部24aに表示させる(ステップS46)。印刷条件設定画面は、ユーザによる印刷条件の設定を可能とするもので、さらに印刷実行前の印刷状態のプレビュー表示等の機能を有するものである。ユーザは、印刷条件設定画面に表示された印刷条件を変更したい場合には、操作部24bを操作して適宜変更を加える。
【0051】
次に、関連画像7を取得する(ステップS47)。関連画像7とは、オリジナル画像1に関連する画像で、前述の例と同様に、例えばオリジナル画像が含まれるドキュメントの異なるページの画像や、オリジナル画像と同一形式のドキュメントで、オリジナル画像とはバージョンが異なる画像(例えば週報などのように形式が決まっているようなもの)や、あるいはオリジナル画像にレイアウトが留時した画像等のなかから、予め関連画像として定められた画像を指すものである。
【0052】
ステップS44で取得し、必要に応じて変更された印刷条件は、これらの関連画像7に対しても適用することができ、オリジナル画像と同一条件で印刷することができる。つまり、ステップS13で取得した印刷条件を関連画像7の印刷条件に反映させて印刷させることができる。関連画像7は、MFP10の原稿読取部15によってスキャンして取得するか、PC20の記憶部22、もしくはMFP10の記憶部12やサーバ30の記憶部32から画像データとして取得することができる。そして取得した関連画像7をMFP10の画像形成部16によって印刷させる(ステップS48)。
【0053】
次に、ステップS31によってオリジナル画像1が印刷データであって、プリント印刷設定抽出処理を行う場合、まず、PC20では、PCの記憶部22、MFP10の記憶部12、もしくはサーバ30の記憶部32からオリジナル画像1を読み込んで取得するともに、MFP10の原稿読取部15により出力画像4をスキャンする(ステップS51)。この場合、オリジナル画像1は、印刷データとして生成されている画像であり、出力画像4はその画像データを紙等の媒体にプリントすることによって得られた出力画像である。次に、MFP10では、読み込んだオリジナル画像1の印刷データを展開してオリジナル画像データ3を生成する(ステップS52)。
【0054】
そして、MFP10は、オリジナル画像データ3と、出力画像データ5とをPC20へ転送する(ステップS53)。PC20の制御部21は、転送された画像データを画像比較プログラムにより比較し(ステップS54)、印刷条件取得プログラムにより、画像データを比較した結果から、出力画像を印刷(ここではプリント)したときの印刷条件を取得する。そして制御部21は、印刷条件取得プログラムにより取得した印刷条件を、オリジナル画像データ3及び出力画像データ5とともにPC20の記憶部22に保存する(ステップS55)。このとき保存先としては、MFP10の記憶部12、またはサーバ30の記憶部32としてもよい。
【0055】
次にPC20では、MFP10で印刷を続けるかどうか否かを判断し(ステップS56)、印刷を行なわない場合、処理を終了する。また、印刷を続ける場合には、印刷条件設定画面をPC20のUI24の表示部24aに表示させる(ステップS57)。ユーザは、印刷条件設定画面に表示された印刷条件を変更したい場合には、操作部24bを操作して適宜変更を加える。
【0056】
次に、関連画像7を取得する(ステップS58)。関連画像7は、MFP10の原稿読取部15によってスキャンして取得するか、PC20の記憶部22、もしくはMFP10の記憶部12やサーバ30の記憶部32から画像データとして取得することができる。そして取得した関連画像7をMFP10の画像形成部16によって印刷させる(ステップS59)。
【0057】
このように、印刷条件の取得を行う処理をMFP10に制限することなく、PC20等の外部の情報処理装置で実行できるようにすることで、例えば、比較的低機能なMFP10を使用した場合であっても、印刷条件の取得、及び取得した印刷条件を以後の印刷条件に反映させる機能を外部の情報処理装置で実現させることができる。また、ユーザが個々の情報処理装置上で操作が可能となるため、利便性を向上させることができる。
【0058】
(保存された印刷条件のロード〜印刷終了までの流れ)
図6は、保存された印刷条件をMFPがロードして印刷を実行するまでの処理の一例を説明するためのフローチャートである。
MFP10で印刷を実行する際、まずMFP10の制御部11は、MFP10の記憶部12、もしくはPC20の記憶部22またはサーバ30の記憶部32から、印刷条件をロードする(ステップS61)。そして、MFP10の制御部11は、 ロードした印刷条件を参照し、オリジナル画像データ3が保存されているか否かを判別する(ステップS62)。オリジナル画像データ3が保存されている場合、さらにそのオリジナル画像データ3が自動取得可であれば(ステップS63−Yes)、オリジナル画像データ3をMFP10の記憶部12、もしくはPC20の記憶部22またはサーバ30の記憶部32からロード(自動読み込み)する(ステップS64)。
【0059】
一方、オリジナル画像データ3が保存されているが自動取得できない場合(ステップS63−No)、手動にてオリジナル画像データ3を読み込み可能であれば、オリジナル画像データ3をMFP10の記憶部12、もしくはPC20の記憶部22またはサーバ30の記憶部32からロード(手動読み込み)する(ステップS69)。この場合、手動読み込みには、保存しているオリジナル画像データ3までのパスを手動で設定する処理も含まれる。
【0060】
その後、MFP10では、印刷条件設定画面をUI14の表示部14aに表示させる(ステップS65)。ユーザは、印刷条件設定画面に表示された印刷条件を変更したい場合には、操作部14bを操作して適宜変更を加える。そして、関連画像7を取得する(ステップS66)。関連画像7は、MFP10の原稿読取部15によってスキャンして取得するか、PC20の記憶部22、もしくはMFP10の記憶部12やサーバ30の記憶部32から画像データとして取得することができる。そして取得した関連画像7をMFP10の画像形成部16によって印刷させる(ステップS67)。
【0061】
また、ステップS62でオリジナル画像データ3が保存されていない場合には、MFP10の原稿読取部15により、オリジナル画像(紙原稿)をスキャンし(ステップS68)、ステップS65に進む。
【0062】
このようにして、オリジナル画像データ3を印刷するときに、印刷条件を取得した後、必要に応じてその印刷条件を変更し、関連画像7を取得してオリジナル画像データ3とともに一括して同一の印刷条件で印刷出力させることができる。
【0063】
(印刷条件設定画面)
図7は、印刷条設定画面の一例を示す図である。印刷条件設定画面100は、上記のように、MFP10またはPC20で印刷条件を取得して印刷を行う場合に、そのUIの表示部に表示させるものである。ここでは印刷条件の設定、確認、修正、プレビュー等が可能となっている。
図7の例では、印刷条件設定画面100には、印刷条件表示部110、プレビュー画面表示部120、及び関連画像表示部130が表示される。ユーザは、印刷条件表示部110により、取得した印刷条件を確認することができる。ユーザは、その印刷条件を考慮して、実際に印刷に適用する印刷条件を設定することができる。印刷条件には、「変倍率」、「Nin1」、「回転」、「用紙サイズ」などがある。「Nin1」は、1枚の用紙に複数(N)の画像データを集約して印刷するときの印刷条件を示している。
【0064】
また、プレビュー画面表示部120は、取得した印刷条件により印刷する場合のプレビュー121と、取得した印刷条件に変更を加えて印刷する場合のプレビュー122の両方を表示する。ユーザは、これらプレビュー121,122を比較しながら、印刷条件設定を変更することができる。また、関連画像表示部130には、関連画像のリスト131を表示させることができる。そしてリスト131に表示された関連画像のそれぞれについて、印刷設定用チェックボックス132により、印刷を実行するか否かを選択することができる。また、関連画像についても、プレビュー画面表示部120によるプレビューの比較が可能である。
【0065】
このように、印刷条件設定画面100を用いることにより、取得した印刷条件に基づいて印刷条件の設定を行うことができ、ユーザによる印刷条件の変更を容易に実行できるようになる。例えば、取得した印刷条件では、余白設定値が大きいので、変倍率を変更し、もう少し大きく印刷するなどの設定変更を容易に行うことができる。
【0066】
(関連画像テーブル(関連画像情報))
図8は、関連画像について説明するための図である。ここでは「週報_0907No1」というオリジナル画像の関連画像を管理するテーブル例を示している。この関連画像テーブルには、「週報_0907No1」の関連画像として、バージョンの異なる「週報」の画像を設定している。この他、ドキュメントの数ページをオリジナル画像として、同一ドキュメントの他のページを関連画像とする場合や、オリジナル画像に類似するレイアウトを持つ画像を関連画像とする場合もある。
【0067】
図8の関連画像テーブルには、「scan/data」、「Name」、「pass」、「memo」などの項目が設定されている。「scan/data」には、画像の読み込み方法、つまりMFP10の原稿読取部15によってスキャンして読み取るか、MFP10,PC20,サーバ30などの記憶部から画像データをロードするかが登録されている。また、「Name」には、画像名またはデータ名が登録される。「pass」には、関連画像の画像データの所在地を設定するためのパスが登録される。また「memo」には、備考としてオリジナル画像データとの関係などを入力しておくことができる。ここでは週報としてのバージョン情報が登録されている。
【0068】
(画像データの比較による印刷条件の取得方法)
上述したように、MFP10またはPC20では、オリジナル画像データ3と、出力画像データ5とを比較し、その比較結果から出力画像4を印刷するときの印刷条件を取得する。このときの印刷条件としては、例えば、「Nin1」と「変倍率」の設定値を取得することができる。Nin1と変倍率の設定を取得することで、オリジナル画像の印刷時にその設定を反映することができる。Nin1設定と変倍率設定と組み合わせることにより、Nin1による集約印刷時にどれだけ変倍を行なったか、といった設定も反映させることができる。
【0069】
「Nin1」の印刷条件を取得する場合、オリジナル画像1を印刷して出力画像4とし、この出力画像4をスキャンして出力画像データ5としたときに、出力画像データ5と、オリジナル画像データ3とに基づいて下記の式を計算する。
N = オリジナル画像の枚数/出力画像の枚数 (小数点以下切り上げ)
これにより、「Nin1」の「N」を簡単に取得することができる。
【0070】
次に「変倍率」については、設定された変倍率を適用することによりサイズが変更された画像データと、変倍率を適用する前のオリジナル画像データとを比較してこれらのレイアウト・内容が同じであるかどうかを判別することで、変倍率を判断することができる。例えば、変倍率の取得に関する技術が、特開2007−49388号公報に記載されている。ここでは、画像データに含まれる図や文字領域を画像ブロック・文字ブロックとして抽出し、それぞれのブロックごとに類似度を求め、最終的に全てのブロックの類似度を統合し、画像全体の類似度を求めるといった手法が用いられている。そして、類似度に対してある程度の閾値を設けることによって内容が同じであるかどうかを判別することが可能となっている。
【0071】
図9は、変倍率の判断手法を本発明に適用するときの処理例を説明するためのフローチャートである。まず、オリジナル画像データ3からブロックを抽出し(ステップS71)、さらに出力画像4をスキャンした出力画像データ5からブロックを抽出する(ステップS72)。そして、オリジナル画像データ3の全ての処理が終わっているかどうかを判別し(ステップS73)、処理が終わっていなければさらに未比較のブロックがあるかどうかを判別する(ステップS74)。
【0072】
ここで、未比較のブロックがあれば、オリジナル画像データ3から抽出したブロック及び出力画像データ5から抽出したブロックを比較し、類似度を算出する(ステップS75)。そして、類似度の最も高いブロックについてそれらのサイズ比を計算する(ステップS76)。そしてこのようなサイズ比の計算処理をオリジナル画像1枚に含まれる全てのブロックについて未比較のブロックがなくなるまで行い、サイズ比の平均を計算する(ステップS77)。これがこのオリジナル画像1枚の変倍率となる。そして、この変倍率の算出処理をオリジナル画像がすべて終了するまで行って(ステップS73−Yes)、処理を終了する。
【符号の説明】
【0073】
1…オリジナル画像、2…展開処理、3…オリジナル画像データ、4…出力画像、5…出力画像データ、6…出力画像、7…関連画像、8…出力画像、10…MFP、11…制御部、11a…画像比較手段、11b…印刷条件取得手段、11c…印刷条件反映手段、12…記憶部、12a…画像データ、12b…関連画像情報、12c…印刷条件、13…ネットワーク接続部、14…ユーザインタフェース、14a…表示部、14b…操作部、15…原稿読取部、16…画像形成部、20…PC、21…制御部、21a…プログラム実行手段、22…記憶部、22a…画像データ、22b…関連画像情報、22c…印刷条件、22d…プログラム、23…ネットワーク接続部、24…ユーザインタフェース、24a…表示部、24b…操作部、30…サーバ、31…制御部、32…記憶部、32a…画像データ、32b…関連画像情報、32c…印刷設定、33…ネットワーク接続部、100…印刷条件設定画面、110…印刷条件表示部、120…プレビュー画面表示部、121,122…プレビュー、130…関連画像表示部、131…関連画像のリスト、132…印刷設定用チェックボックス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部と、
媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部とを有し、
媒体に印刷されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取ったオリジナル画像データと、前記媒体に画像形成されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取って、該読み取ったオリジナル画像に基づく出力画像を他の媒体に印刷し、該他の媒体に印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、
前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部と、
媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部とを有し、
プリンタ言語で記述されたオリジナル画像の画像データを展開したオリジナル画像データと、該オリジナル画像の画像データに基づく出力画像を前記画像形成部により媒体に印刷し、該印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、
前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記印刷条件取得手段は、前記印刷条件として変倍率を取得することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記印刷条件取得手段は、前記印刷条件として、1枚の媒体にN個の画像データを集約して印刷するときの条件である、Nin1設定を取得することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1に記載の画像形成装置において、前記関連画像として、前記オリジナル画像が含まれるドキュメントの異なるページの画像を予め定めることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1に記載の画像形成装置において、前記関連画像として、前記オリジナル画像と同一の形式のドキュメントで、前記オリジナル画像とはバージョンが異なる画像を予め定めることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1に記載の画像形成装置において、前記関連画像として、前記オリジナル画像にレイアウトが類似した画像を予め定めることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1に記載の画像形成装置において、外部の情報処理装置と通信可能なネットワーク接続部を備え、
前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件及び前記関連画像の情報を、前記ネットワーク接続部を介して前記情報処理装置が備える記憶手段に記憶させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1に記載の画像形成装置において、外部の情報処理装置と通信可能なネットワーク接続部を備え、
前記関連画像を、前記画像形成装置が備える記憶手段または前記ネットワーク接続部に接続されたネットワーク上の情報処理装置の記憶手段から取得可能としたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1に記載の画像形成装置において、
前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件をユーザ操作に応じて修正する印刷条件修正手段を有し、
該印刷条件修正手段は、前記画像形成装置が備えるユーザインタフェースに対するユーザ操作、もしくは前記画像形成装置にネットワークを介して接続される情報処理装置に対するユーザ操作に応じて、前記印刷条件を修正することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部、及び媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部を備えた画像形成装置と、
該画像形成装置にネットワークを介して接続された情報処理装置と、を備える画像形成システムにおいて、
前記情報処理装置は、
媒体に印刷されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取ったオリジナル画像データと、前記媒体に画像形成されたオリジナル画像を前記画像読取部にて読み取って、該読み取ったオリジナル画像に基づく出力画像を他の媒体に印刷し、該他の媒体に印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、
前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項12】
画像データを媒体に印刷して出力する画像形成部、及び媒体に印刷された画像を読み取る画像読取部を備えた画像形成装置と、
該画像形成装置にネットワークを介して接続された情報処理装置と、を備える画像形成システムにおいて、
前記情報処理装置は、
プリンタ言語で記述されたオリジナル画像の画像データを展開したオリジナル画像データと、該オリジナル画像の画像データに基づく出力画像を前記画像形成部により媒体に印刷し、該印刷した出力画像を前記画像読取部にて読み取った出力画像データと、を比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果から、前記出力画像を印刷するときの印刷条件を取得する印刷条件取得手段と、
前記オリジナル画像に関連する画像として予め定められた関連画像を印刷する際に、前記印刷条件取得手段が取得した印刷条件を前記画像形成部が使用する印刷条件に反映させる印刷条件反映手段と、を有することを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−61368(P2011−61368A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207199(P2009−207199)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】