説明

画像形成装置及び画像形成装置の制御方法

【課題】像担持体、中間転写体などのクリーニング対象物を破壊してしまうような恐れがない画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体10Yと、バイアス電圧VAが印加されると共に前記像担持体10Yに当接しこれをクリーニングする像担持体クリーニングローラ16Yと、前記像担持体10Yから現像像が転写される中間転写体40と、バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体40に当接しこれをクリーニングする中間転写体クリーニングローラ46と、を有し、前記バイアス電圧VAと前記バイアス電圧VBとの間に、VA<VBの関係を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー及びキャリアとからなる液体現像剤によって、表面に形成された潜像が現像される像担持体と、この像担持体から現像された現像像が転写される中間転写体とをクリーニングするクリーニング装置が設けられた画像形成装置及びそのような画像形成装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
上記のような液体現像剤を用いた画像形成装置では、装置を構成するローラなどに付着する液体現像剤をクリーニングするクリーニング装置を設ける必要がある。このようなもとしては、例えば、特許文献1(特開2005−148239号公報)に、表面にキャリア液中にトナーを分散した高粘度・高濃度の液体現像剤を担持し搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の液体現像剤を除去する現像剤除去手段とを有する液体現像装置において、上記現像剤除去手段が電界を付与することによって現像剤を除去する電界付与部材、および該電界付与部材よりも上記現像剤担持体表面の移動方向の下流側で該現像剤担持体表面に適当な圧力で接触し、剪断力よって現像剤を除去する現像剤除去部材から構成されていることを特徴とするものが記載されている。
【特許文献1】特開2005−148239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のものにおける現像剤の除去は、現像ローラを対象とするものであり、キャリア液を除去するスクイーズ工程を経ていない液体現像剤の除去を行うものであり、この場合、現像剤除去手段に電界を付与するものを用いたとしても、クリーニングされた液体現像剤の搬送性が大きく損なわれるようなことはない。
【0005】
ところが、スクイーズ工程を経た像担持体上や中間転写体上のトナー像を、電界を付与する除去手段でキャリア液とトナー粒子とを分離するようにして除去するクリーニング装置を用いる場合においては、キャリア成分が極端に少ない条件でのクリーニングを行わなければないこともあり、クリーニングする対象物の材料的な性質なども考慮しなければならない。すなわち、クリーニングする上で像担持体上と中間転写体上とでは、クリーニング装置を動作させるための条件が異なるにも関わらず、従来、このようなことまでは考慮されていない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る画像形成装置は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、バイアス電圧VAが印加されると共に前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体から現像像が転写される中間転写体と、バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有し、前記バイアス電圧VAと前記バイアス電圧VBとの間に、VA<VBの関係を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像形成装置は、キャリアと第1色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第1像担持体と、キャリアと第2色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第2像担持体と、キャリアと第3色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第3像担持体と、キャリアと第4色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第4像担持体と、バイアス電圧VA1が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第1像担持体クリーニングローラと、バイアス電圧VA2が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第2像担持体クリーニングローラと、バイアス電圧VA3が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第3像担持体クリーニングローラと、バイアス電圧VA4が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第4像担持体クリーニングローラと、前記第1像担持体と前記第2像担持体と前記第3像担持体と前記第4像担持体とから各色の現像像が転写される中間転写体と、バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有し、前記バイアス電圧VA1と前記バイアス電圧VBとの間に、VA1<VBの関係を、前記バイアス電圧VA2と前記バイアス電圧VBとの間に、VA2<VBの関係を、前記バイアス電圧VA3と前記バイアス電圧VBとの間に、VA3<VBの関係を、前記バイアス電圧VA4と前記バイアス電圧VBとの間に、VA4<VBの関係を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置は、キャリアと第1色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第1像担持体と、キャリアと第2色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第2像担持体と、キャリアと第3色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第3像担持体と、キャリアと第4色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第4像担持体と、バイアス電圧VA1が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第1像担持体クリーニングローラと、バイアス電圧VA2が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第2像担持体クリーニングローラと、バイアス電圧VA3が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第3像担持体クリーニングローラと、バイアス電圧VA4が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第4像担持体クリーニングローラと、前記第1像担持体と前記第2像担持体と前記第3像担持体と前記第4像担持体とから各色の現像像が転写される中間転写体と、バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有し、前記バイアス電圧VA1前記バイアス電圧VA2と前記バイアス電圧VA3と前記バイアス電圧VA4と前記バイアス電圧VBとの間に、VA1<VA4、VA2<VA4、VA3<VA4、VA4<VBの関係を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングブレードと、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記中間転写体が弾性層を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングブレードが前記像担持体に当接する角度は、前記中間転写体クリーニングブレードが前記中間転写体に当接する角度より大きいことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置の制御方法は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、バイアス電圧VAが印加されると共に前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体から現像像が転写される中間転写体と、バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有する画像形成装置の制御方法であって、前記バイアス電圧VAと前記バイアス電圧VBとの間にVA<VBの関係を持たせると共に、現像条件が異なる場合には、前記像担持体クリーニングローラに印加するバイアス電圧VAと、前記中間転写体クリーニングローラに印加するバイアス電圧VBとを変更するように制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置の制御方法は、前記現像条件が異なる場合としては、現像する記録媒体の種類が異なる場合であることを特徴とする。
【0014】
以上、本発明によれば、クリーニングする対象物(像担持体、中間転写体)の材料的な性質などによって、クリーニング装置を動作させるための条件が設定されているので、像担持体、中間転写体などのクリーニング対象物を破壊してしまうような恐れがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、中間転写体40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。なお、図1における中間転写体40より下の構成を画像形成ユニットと称することとする。
【0016】
画像形成部は、像担持体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等の光学系を有し、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、像担持体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された像担持体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0017】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラであるアニロックスローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により像担持体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0018】
中間転写体40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラ41とテンションローラ42、52、53に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、像担持体10Y、10M、10C、10Kと中間転写体40を挟んで一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写体40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0019】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに2次転写ローラクリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0020】
さらに、経路シート材搬送経路Lの下流には、不図示の定着ユニットが配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
【0021】
本実施形態においては、記録媒体の種別を検知するために図1に示すような紙種判定センサ5が設けられている。この紙種判定センサ5は、搬送経路中を搬送される記録媒体に光を照射する発光素子6と、記録媒体からの反射光の反射を検出する受光素子7とから形成されている。本実施形態では、受光素子7からの反射光の反射率などの信号が、不図示のCPUなどの制御部に入力され、記録媒体の紙種(アート紙、コート紙、上質紙、普通紙などの種類)が判定されるものである。
【0022】
また、テンションローラ42は、ベルト駆動ローラ41と共に中間転写体40を張架しており、中間転写体40のテンションローラ42に張架されている箇所で、中間転写体クリーニングローラ46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
【0023】
概略、以上のように構成される画像形成装置のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像形成ユニットのうち、YMCの画像形成ユニットは、不図示の当離接機構によって上下に変位するように構成されており、中間転写体40に対して当離接することができるようになっている。このような構成となっているために、本発明の画像形成装置は、利用頻度が高いブラックのみによる単色印刷時には、YMCの画像形成ユニットを中間転写体40から離間させるによって、中間転写体10などにおける混色を極力減らすことができる。
【0024】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部及びクリーニング装置について説明する。図2は画像形成部及びクリーニング装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0025】
画像形成部は、像担持体10Yの外周の回転方向に沿って、像担持体クリーニングローラ16Y、像担持体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラ20Y、像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’が配置されている。
【0026】
像担持体クリーニングローラ16Yはウレタンゴム表層を有するローラであり、像担持体10Yに当接しつつ反時計回りに回転することによって、像担持体10Y上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。像担持体クリーニングローラ16Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧VAが印加される。このため、像担持体クリーニングローラ16Yで回収されるのは、トナー粒子が多く含まれる液体現像剤となる。このような像担持体クリーニングローラ16Yで回収された固形分リッチな液体現像剤は、像担持体クリーニングローラ16Yに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られ、鉛直下方に落下する。
【0027】
これに対して、像担持体クリーニングローラ16Yの下流側において、像担持体10Yと当接している像担持体クリーニングブレード18Yは、像担持体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤を、クリーニングブレード保持部材73Yを通じて下方に落下させる。
【0028】
なお、固形分リッチとは、現像装置30Yに補給される液体現像剤と比較して固形分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。これに対して、キャリア成分リッチとは、現像装置30Yに補給される液体現像剤と比較してキャリア成分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。また、液体現像剤(トナー)は、固形分(トナーの粒子)がキャリア中に分散しているものとして定義することができる。
【0029】
クリーニングブレード保持部材73Yには、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yから落下した固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0030】
像担持体回収貯留部80Yは、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、像担持体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0031】
像担持体回収貯留部80Yの凹状部には、回収スクリュー81Yが設けられており、この回収スクリュー81Yが回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー81Yで搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0032】
70Y、71Y、72Y、73Yは各クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0033】
また、像担持体クリーニングブレード18Yは、不図示のクリーニングブレード当離接機構によって、像担持体10Yに対して当離接するようになっている。本実施形態においては、像担持体10Yの表層の感光体はアモルファスシリコンで形成されており、クリーニングされずに像担持体10上に残留したトナーが、像担持体クリーニングブレード18Yと摩擦によって帯電し、アモルファスシリコン製の像担持体10Y上を破壊してしまう可能性がある。そこで、本発明の画像形成装置では、紙ジャムなどに伴う印刷中断時、像担持体10Yに大量のトナー像が残留しこれをクリーニングするようなときは、像担持体クリーニングブレード18Yを離間させるような処理を実行するものである。
【0034】
同様のクリーニングブレード当離接機構は、中間転写体40をクリーニングする中間転写体クリーニングブレード49にも設けられている。図3は本発明における中間転写体クリーニングブレードの当離接について説明する図であり、図4は本発明における中間転写体の構造を説明する図である。
【0035】
中間転写体クリーニングブレード49は不図示の当離接機構によって、中間転写体40に対して当離接可能に構成されている。図4に示すように、中間転写体40としては、例えば、100μm厚さのポリイミド基材層の上に、厚さ200μmのポリウレタンゴム弾性層(JIS−A30度)を形成し、さらにその上に厚さ10μmのPFAなどのフッ素樹脂コート層の表面コートを施した3層構造のエンドレスベルトが用いられている。
【0036】
紙ジャムなどが発生したとき、大量のトナーが中間転写体40上に残留し、これを除去しようとした場合、中間転写体クリーニングブレード49が掻き取ろうとする大量トナーの影響などによって、中間転写体40を破壊する恐れがあるような場合には、当離接機構によって中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40から離間させるようにする。通常の印刷時においては、中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40に当接させておくようにする。
【0037】
また、画像形成装置起動時の初期動作において、中間転写体40上に所定量のキャリアを供給使用とした場合には、中間転写体クリーニングブレード49が中間転写体40に当接している状態では、これを行えないので、当離接機構で中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40から離間させるようにする。
【0038】
図5は本発明におけるクリーニング装置の配置例を示す図である。図5(A)及び図5(B)は共に本発明のクリーニング装置を示しているが、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yや像担持体クリーニングブレード18Yの当接位置が異なるものである。
【0039】
本発明におけるクリーニング装置では、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yが像担持体クリーニングローラ16Yに当接する位置は、図5に示すように像担持体クリーニングローラ16Yの重力方向からみて下半分の位置とすることが望ましい。これは、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラ16Yに伝わせることなく落下させることができるためである。
【0040】
像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取った液体現像剤は、図5(A)で示す例では、クリーニングブレード保持部材73Yに落下させているのに対して、図5(B)で示す例では、像担持体回収貯留部80Yの凹状部に直接落下させている。
【0041】
像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図5(A)に示すような配置関係とすると、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材73Yの上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、像担持体回収貯留部80Yにおける取り扱い性が向上する。ここで、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材73Y上に落下する例を示しているが、直接像担持体クリーニングブレード18Y上に落下するようにしてもよい。
【0042】
このような本実施形態の構成では、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yでクリーニングされた液体現像剤と像担持体クリーニングブレード18Yでクリーニングされた液体現像剤の双方を、像担持体回収貯留部80Yで回収することで固形分(トナー成分)濃度が比較的高くなりがちな像担持体クリーニングローラ16Yで回収された回収物を像担持体クリーニングローラクリーニングブレード18Yで回収されたキャリア成分リッチな回収物とをあわせて搬送することで、固形分濃度が比較的高くなりがちな像担持体クリーニングローラ16Yで回収された回収物の搬送しやすくなると共に、装置の小型化ができる。
【0043】
また、本実施形態では、液体現像剤に用いられるキャリアは不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード18Yによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0044】
また、本実施形態では、像担持体10の表層はアモルファスシリコンで形成するが、このようなアモルファスシリコン表層は、転写後に残留するトナーが、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすい。本実施形態では、転写下流において、上述するような像担持体クリーニングローラ16Yを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体10表層が破壊されることがない。
【0045】
現像装置30Yにおける現像ローラ20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラ32Y、コンパクションコロナ発生器22Yが配置されている。アニロックスローラ32Yには、現像ローラ20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。75Yは規制ブレード33Yを保持するブレード保持部材である。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Y、回収スクリュー321Yが収容されている。
【0046】
また、中間転写体40に沿って、像担持体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置されている。
【0047】
像担持体10Yは、現像ローラ20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該像担持体10Yの表層の感光層は、アモルファスシリコン像担持体で構成される。コロナ帯電器11Yは、像担持体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より像担持体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、像担持体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより像担持体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された像担持体10Y上にレーザ光を照射し、像担持体10Y上に潜像を形成する。
【0048】
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラなどの構成は、後段に配置されるローラなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0049】
現像装置30Yは、コンパクション作用を施すコンパクションコロナ発生器22Y、キャリア内にトナーを概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yを有する。この現像剤容器31Yには、アニロックスローラ32Yに供給されなかった液体現像剤などを回収する回収スクリュー321Yも備えられている。
【0050】
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、液体現像剤を現像ローラ20Yに塗布するための塗布ローラであるアニロックスローラ32Yと、現像ローラ20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックローラ32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするコンパクションコロナ発生器22Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。76Yは現像ローラクリーニングブレード21Yを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0051】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0052】
液体現像剤容器31Yの中にオーガ34Yはアニロックスローラ32Yと離間するように設けられているが、このオーガ34Yが図2で反時計回りに回転することによって液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給されるようになっている。図6は本発明の画像形成装置の停止時の状態(A)と動作時の状態(B)とを示す図である。図6において、31Yは現像剤容器、32Yはアニロックローラ、33Yは規制ブレード、75Yは規制ブレード保持部材、34Yはオーガ、310Yは供給貯留部、320Yは回収貯留部、321Yは回収スクリュー、330Yは仕切り部、360Yは液体現像剤供給部材、365Yは液体現像剤供給口、370Yは液体現像剤供給管、371Yは液体現像剤回収管をそれぞれ示している。
【0053】
現像容器31Y内の空間は仕切り部330Yによって2つに分け隔てられている。この仕切り部330Yによって分けられる空間の一方は、液体現像剤を供給するための供給貯留部310Yとして利用され、他方は液体現像剤を回収するための回収貯留部320Yとして利用される。供給貯留部310Yと回収貯留部320Yは、互いに軸方向に並列するように仕切り部330Yにより隔てられる。
【0054】
供給貯留部310Yには、オーガ34Yが回転可能に設けられており、このオーガ34Yが装置動作時に回転することで、供給貯留部310Yに溜まっている液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給される。供給貯留部310Yと液体現像剤供給管370Yは連結しており、供給貯留部310Yに対する液体現像剤の供給は液体現像剤供給管370Yにより行われる。
【0055】
また、回収貯留部320Yには回収スクリュー321Yが回転可能に設けられており、回収スクリュー321Yが装置動作時に回転することで、現像に利用されなかった液体現像剤や、像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Y、14Y’などのクリーニングブレードから滴下したキャリアなどを回収する。
【0056】
回収貯留部320Yと液体現像剤回収管371Yとは連結されており、回収スクリュー321Yが回転することで、液体現像剤回収管371Yが連結されている回収貯留部320Yの一方端に液体現像剤を搬送するようになっている。このようにして回収貯留部320Yで回収された液体現像剤は、液体現像剤回収管371Yによって不図示の液体現像剤リサイクル機構へと導かれる。
【0057】
仕切り部330Yは、軸方向で異なる第1の高さ(H1)の領域と第2の高さ(H2)の領域とが形成されている。本実施形態では、第1の高さ(H1)の領域は仕切り部330Yの中央部に設定され、第2の高さ(H2)の領域は仕切り部330Yの両端部に設定されており、第1の高さ(H1)は、第2の高さ(H2)より高く設定されている。
【0058】
仕切り部330Yの第1の高さ(H1)の領域は、装置動作時のオーガ34Yの回転により回収貯留部320Y側に向かおうとする液体現像剤をせき止めることによって液体現像剤の液面を持ち上げる働きをする。すなわち、第1の高さ(H1)の領域は、オーガ34Yが回転動作しているときにだけオーガ34Yからアニロックスローラ32Yへ液体現像剤を搬送できるようにするために設けられている。
【0059】
仕切り部330Yの第2の高さ(H2)の領域は、装置の停止時における供給貯留部310Y中の液体現像剤の液面の液位を決定する。また、装置の動作時においては、液体現像剤供給管370Yから供給貯留部310Yに定常的に供給されてくる液体現像剤を回収貯留部320Y側に流すための経路となる。
【0060】
仕切り部330Yの第2の高さ(H2)の領域は、装置の停止時における供給貯留部310Yの液体現像剤の液面を決定する役割を持っているが、これによって、装置の停止時、アニロックスローラ32Yが液体現像剤に浸かることを防止している。
【0061】
図7はローラ類の軸方向を側面からみた液体現像剤の流れを示している。装置動作時において、液体現像剤供給口365Yから供給貯留部310Yに供給される液体現像剤は、不図示のオーガ34Yの回転動作により、第1の高さ(H1)の領域では液体現像剤の液位が上昇されると共に、第2の高さ(H2)の領域では、仕切り部330Yを越えて、供給貯留部310Yから回収貯留部320Yに移動する。また、供給貯留部310Yの略中心で供給される液体現像剤は、図面の左右へとオーガ34Yにより搬送される。液体現像剤供給口365Yから供給貯留部310Yに供給される液体現像剤は、不図示の機構により濃度一定に調整されたものである。
【0062】
また、回収貯留部320Yでは、不図示の回収スクリュー321Yによって液体現像剤は図面左側から右側へと搬送され、液体現像剤回収管371Yから不図示の現像剤リサイクル機構へと導かれる。
【0063】
アニロックスローラ32Yは、現像ローラ20Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラとして機能するものである。図8は本発明に用いられるアニロックローラの斜視図である。このアニロックスローラ32Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラである。このアニロックスローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが時計回り回転し、アニロックローラ32Yに液体現像剤を供給し、アニロックローラ32Yは反時計回りに回転して、現像ローラ20Yに液体現像剤を塗布する。
【0064】
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレードであり、アニロックスローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロックスローラ32Yによって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0065】
現像ローラ20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設けたものである。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
【0066】
コンパクションコロナ発生器22Yは、現像ローラ20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラ20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにコンパクションコロナ発生器22Yによって、コンパクション部位でコンパクションコロナ発生器22Y側から現像ローラ20Yに向かって電界が印加される。
【0067】
なお、このコンパクションのための電界印加手段は、図2に示すコロナ放電器のコロナ放電に代えて、コンパクションローラなどを用いても良い。このようなコンパクションローラは、円筒状の部材とし、現像ローラ20Yと同様に弾性体を被覆して構成した弾性ローラの形態とし、金属ローラ基材の表層に導電性の樹脂層やゴム層を備えた構造とし、例えば現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転させるようにするとよい。
【0068】
一方、現像ローラ20Yに担持されてコンパクションされた現像剤は、現像ローラ20Yが像担持体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、像担持体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤は、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。尚、このようにして再利用されるキャリア及びトナーは混色状態ではない。
【0069】
一次転写の上流側に配置される像担持体スクイーズ装置は、像担持体10Yに対向して現像ローラ20Yの下流側に配置して像担持体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して像担持体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’と、該像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、像担持体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の像担持体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’を設けているが、ひとつの像担持体スクイーズローラによって構成しても良い。また、液体現像剤の状態などに応じて、複数の像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’のうち一方が当離接するように構成しても良い。
【0070】
一次転写部50Yでは、像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写体40へ転写する。ここで、像担持体10Yと中間転写体40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0071】
中間転写体40はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の一次転写部50のニップを通過し、各色の像担持体の現像像が転写され、色重ねされて2次転写ユニット60のニップ部に進入する。
【0072】
図9は2次転写ユニットにおけるクリーニング装置の構成を示す図である。2次転写ユニット60は、2次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置されてなり、2次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0073】
2次転写ローラ61には2次転写ローラクリーニングブレード62が当接しており、2次転写ローラ61に付着する液体現像剤を掻き取る。特に、この2次転写ローラクリーニングブレード62によるクリーニングは、本来搬送されるはずの記録媒体が紙ジャムなどで2次転写位置に到達しなかったときに有用である。2次転写が成功裏に実行されたときは、2次転写ローラクリーニングブレード62は主としてキャリア成分を掻き取る。74は2次転写ローラクリーニングブレード保持部材である。
【0074】
2次転写ローラクリーニングブレード62で掻き取られた液体現像剤は、2次転写ローラクリーニングブレード保持部材74を伝わり落下する。落下した液体現像剤は、凹状部を有する2次転写ユニット回収貯留部85が受け、当該凹状部に設けられている回収スクリュー86の回転によって回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー86はスパイラル状の羽などを有するものであり、その回転に伴い、液体現像剤を軸方向に搬送することができるようになっている。回収スクリュー86で搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0075】
2次転写ユニット60を経た中間転写体40は、再び一次転写部50で転写像を受けるために周回するが、一次転写部50が実行される上流側において中間転写体40のクリーニングが実施される。図10は中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【0076】
テンションローラ42に対向しつつ、中間転写体40に対して当接するように中間転写体クリーニングローラ46が設けられている。この中間転写体クリーニングローラ46はウレタンゴム表層を有するローラであり、中間転写体クリーニングローラ46には、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧VBが印加されるようになっている。この中間転写体クリーニングローラ46は中間転写体10と当接しつつ時計回りに回転することで、中間転写体40上に残留した液体現像剤(主にトナー粒子)をバイアス電圧によって引きつけ、クリーニングする。このバイアス電圧VBは、像担持体クリーニングローラ16に印加されるバイアス電圧VAより高く設定される。これは液体現像剤のトナー成分の付着力が、像担持体10に比べ、中間転写体40の方が高いからである。
【0077】
中間転写体クリーニングローラ46には、中間転写体クリーニングローラ46の重力方向からみて下半分の位置に、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47が当接しており、この中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって、中間転写体クリーニングローラ46で回収される液体現像剤が掻き落とされる。中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られた液体現像剤は、鉛直下方に落下する。
【0078】
中間転写体クリーニングローラ46の下流側には、さらに中間転写体40に当接し、これをクリーニングする中間転写体クリーニングブレード49が設けられている。77、78はクリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。また、前述したように中間転写体クリーニングブレード49には不図示の当離接機構が設けられており、中間転写体クリーニングブレード49は中間転写体40に対して当離接するようになっている。
【0079】
また、中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0080】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0081】
中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図10に示すような配置関係とすると、中間転写体クリーニングブレード49によって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材78の上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、中間転写体回収貯留部87における取り扱い性が向上する。ここで、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材78上に落下する例を示しているが、直接中間転写体クリーニングブレード49上に落下するようにしてもよい。
【0082】
クリーニングブレード保持部材68には、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47から落下した固形分リッチな液体現像剤と、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0083】
中間転写体40は、ポリイミド基材層上にポリウレタンゴムの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような中間転写体40では、ポリイミド基層側において駆動ローラ41、テンションローラ42、52、53で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。
【0084】
このように形成された弾性を有する中間転写体40は、記録媒体表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を記録媒体の凹部に対して送り込み転写させるのに有効である。
【0085】
上述のように中間転写体40は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、本実施形態においては、バイアス電圧VBが印加される中間転写体クリーニングローラ46によるローラ構造で、中間転写体40をクリーニングする構成を採用しているので、弾性を有する中間転写体40を破壊するおそれがない。
【0086】
次に、像担持体クリーニングローラ16Yに印加されるバイアス電圧VAと、中間転写体クリーニングローラ46に印加されるバイアス電圧VBとの関係について説明する。まず、図1に示すように、YMCの画像形成ユニットが当離接機構によって、中間転写体40から離間した状態であるときについて説明する。
【0087】
このような場合における像担持体クリーニングローラ16Yに印加されるバイアス電圧VA4(=VA)と中間転写体クリーニングローラ46に印加されるバイアス電圧VBとの関係は、図11に示すようになる。すなわち、各ローラには、VA4(=VA)<VBとなるようにバイアス電圧が印加される。
【0088】
このようにバイアス電圧VBがバイアス電圧VA4(=VA)より高く設定されるが、これは中間転写体クリーニングローラ46で除去する中間転写体40上の残留液体現像剤のトナー粒子は、2次転写ユニット60のニップを通過したものであり、像担持体10上の液体現像剤のトナー粒子より強固に付着するものであり、その分より高いバイアス電圧を印加して液体現像剤を除去しなくてはならないからである。
【0089】
以上のように本実施形態は、中間転写体40や像担持体10での液体現像剤中のトナー粒子の付着性に応じてクリーニング装置のバイアス電圧設定を行うものであり、それぞれのクリーニング対象物の状態に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0090】
次に、本実施形態の他の画像形成装置におけるバイアス電圧印加の設定について説明する。図12は本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。先の図1及び図2で説明した画像形成装置はカラー画像を形成することができるものであるのに対して、図12に示す画像形成装置は単色の画像形成ユニットを有するものである。図中先の実施形態と同じ符号で示す構成は、先の実施形態と同様のものを示している。図12の画像形成装置では、YMCKなどの別がないので、YMCKを示すための添え字は省かれている。また、バイアス電圧としては、像担持体クリーニングローラ16にはバイアス電圧VAが、中間転写体クリーニングローラ46にはバイアス電圧VBが印加されているものとする。図12に示すような単色のトナーを扱う画像形成装置においても、図11に示すようなVA<VBと設定されるバイアス電圧が印加される。このように設定するのは、中間転写体40上のトナー粒子が、像担持体10上のトナー粒子より強固に付着しているからである。
【0091】
次に、像担持体クリーニングローラ16Y、16M、16C、16Kにそれぞれ印加されるバイアス電圧VA1、バイアス電圧VA2、バイアス電圧VA3、バイアス電圧VA4と、中間転写体クリーニングローラ46に印加されるバイアス電圧VBとの関係について説明する。これは、図1に示す実施形態において、YMCの画像形成ユニットが当離接機構によって、中間転写体40に当接した状態であるときの設定に関するものである。
【0092】
このようにYMCの画像形成ユニットが当接している場合における各像担持体クリーニングローラ16に印加されるバイアス電圧VA1、VA2、VA3、VA4と中間転写体クリーニングローラ46に印加されるバイアス電圧VBとの関係は、図13に示すようになる。すなわち、各ローラには、VA1<VB、VA2<VB、VA3<VB、VA4<VBとなるようにバイアス電圧が印加される。
【0093】
このようにバイアス電圧VBがいずれのバイアス電圧VA1、VA2、VA3、VA4よりも高く設定されるが、これは中間転写体クリーニングローラ46によって除去する中間転写体40上の残留液体現像剤のトナー粒子は、2次転写ユニット60のニップを通過したものであり、いずれの像担持体10上の液体現像剤のトナー粒子より強固に付着するものであり、その分より高いバイアス電圧を印加して液体現像剤を除去しなくてはならないからである。
【0094】
以上のように本実施形態は、中間転写体40や像担持体10での液体現像剤中のトナー粒子の付着性に応じてクリーニング装置のバイアス電圧設定を行うものであり、それぞれのクリーニング対象物の状態に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0095】
次に、像担持体クリーニングローラ16Y、16M、16C、16Kにそれぞれ印加されるバイアス電圧VA1、バイアス電圧VA2、バイアス電圧VA3、バイアス電圧VA4と、中間転写体クリーニングローラ46に印加されるバイアス電圧VBとの関係について説明する。これは、図1に示す実施形態において、YMCの画像形成ユニットが当離接機構によって、中間転写体40に当接した状態であるときの設定に関するものである。さらに、本実施形態は、YMCKのトナー粒子の電気的特性の違いによってバイアス電圧の設定を変更する事例である。
【0096】
このようにYMCの画像形成ユニットが当接している場合における各像担持体クリーニングローラ16に印加されるバイアス電圧VA1、VA2、VA3、VA4と中間転写体クリーニングローラ46に印加されるバイアス電圧VBとの関係は、図13に示すようになる。すなわち、各ローラには、VA1<VA4、VA2<VA4、VA3<VA4、VA4<VBとなるようにバイアス電圧が印加される。
【0097】
このようにバイアス電圧VBがいずれのバイアス電圧VA1、VA2、VA3、VA4よりも高く設定されるが、これは中間転写体クリーニングローラ46によって除去する中間転写体40上の残留液体現像剤のトナー粒子は、2次転写ユニット60のニップを通過したものであり、いずれの像担持体10上の液体現像剤のトナー粒子より強固に付着するものであり、その分より高いバイアス電圧を印加して液体現像剤を除去しなくてはならないからである。
【0098】
また、バイアス電圧VA1、VA2、VA3、VA4の中では、像担持体クリーニングローラ16Kのバイアス電圧VA4が一番高く設定される。このように設定されるのは、YMCのトナー粒子とKのトナー粒子の電気的特性が顕著に異なることが理由である。
【0099】
YMCトナー粒子は有機系の顔料が用いられているのに対して、Kトナー粒子カーボンブラックや酸化鉄などが顔料として用いられているため、YMCトナー粒子とKトナー粒子カーボンブラックとは、帯電性、電気伝導度を始めとする電気的特性が多く異なっている。同一の条件下で、Kトナー粒子は、YMCトナー粒子より帯電量が少ない。このため、YMCの像担持体クリーニングローラによるクリーニング効果と同様の効果を像担持体クリーニングローラ16Kで得ようとすると、バイアス電圧VA4をバイアス電圧VA1、VA2、VA3より高く設定する必要がある。
【0100】
以上のように本実施形態は、中間転写体40や像担持体10での液体現像剤中のトナー粒子の付着性やトナー粒子の帯電性などの電気的特性に応じてクリーニング装置のバイアス電圧設定を行うものであり、それぞれのクリーニング対象物の状態に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0101】
次に、クリーニングローラへの現像条件によってバイアス電圧を変更する例について説明する。液体現像剤による画像形成装置においては、記録媒体の紙種によって2次転写効率が異なる。このために、紙種によって異なる2次転写効率にあわせて現像するトナー量を変える必要がある。
【0102】
例えば、2次転写効率が低下する紙種の場合、あらかじめ中間転写体40上に形成するトナー像のトナー量を増やしておいて、2次転写効率が低くても記録媒体上のトナー量が変わらないようにする。このように中間転写体40に供給するトナー量を増す場合には、アニロクスローラ32の回転数を高くして、現像ローラ20に形成するトナー層の厚さを多くする。このように設定することで、像担持体10に形成されるトナー量を増加させることができ、結果的に中間転写体40上に形成されるトナー量が増加する。
【0103】
このように像担持体10上に形成されるトナー量が増えた場合、像担持体10から多くのトナー粒子をクリーニングするため像担持体クリーニングローラ16に印加するクリーニングバイアスの電圧をトナー量が少ない時より高く設定する必要がある。また、この時には中間転写中間転写体40上に形成されるトナー量も多くなるため、中間転写中間転写体40の中間転写体クリーニングローラ46に印加するバイアス電圧もトナー量が少ない時より高く設定する。
【0104】
このようにトナー量が多くなった場合でも、像担持体10上のトナー粒子より中間転写体40上のトナー粒子の方がより強固に付着するため、中間転写体40上のトナー粒子をクリーニングするための中間転写クリーニングローラ46に印加するクリーニングバイアスVBは像担持体10の像担持体クリーニングローラ16に印加するクリーニングバイアスVAより高く設定する。
【0105】
画像形成装置の制御の側面からみると、2次転写効率が記録媒体によって異なるために、印刷する記録媒体に応じて像担持体10や中間転写体40に供給するトナー粒子量が変更されることとなる。そして、このような変更に伴って、像担持体クリーニングローラ16のバイアス電圧VA及び中間転写体クリーニングローラ46にはバイアス電圧VBを変更するように制御する。
【0106】
画像形成装置には、紙種判定センサ5が設けられており、印刷する記録媒体の紙種の判定がなされる。そして、その紙種判定結果に応じてアニロックスローラ32の回転数を変更する。
【0107】
そして、紙種によってトナー粒子供給量の変更(すなわち、現像プロセスにおる現像条件の変更)があった場合には、画像形成装置は像担持体クリーニングローラ16のバイアス電圧VA及び中間転写体クリーニングローラ46にはバイアス電圧VBを変更するように制御する。これによって、記録媒体の種類に応じて、像担持体10や中間転写体40を的確にクリーニングすることが可能となる。
【0108】
次に、クリーニングブレードによるクリーニング条件について説明する。図15は像担持体クリーニングブレードの当接角度と中間転写体クリーニングブレードの当接角度との関係を説明する図である。
【0109】
クリーニングブレードが当接する線上での像担持体10(或いは、テンションローラ42に沿った中間転写体40)の接平面と、それぞれに当接するクリーニングブレードがなす角を当接角度として定義する。(なお、図12は各構成の断面を示すものであるので、当接角度は像担持体10やテンションローラ42の接線と各クリーニングブレードがなす角度とみることができる。)
像担持体クリーニングブレード18Yの像担持体10Yに対する当接角度がθAであり、中間転写体クリーニングブレード49の中間転写体40に対する当接角度がθBであるとするとき、θA>θBとなるように設定する。このように設定するのは、中間転写体40が比較的脆弱な弾性を有する三層構造のベルトであるの対して、像担持体10の表層は比較的硬度が高いアモルファスシリコンで構成されるためである。弾性のある中間転写体40に対しては、当接角度を大きくしてクリーニングすることが不可能であるので、このような各当接角度の設定が有効となる。
【0110】
以上のように本実施形態は、中間転写体40や像担持体10の材料の力学的な特性に応じてクリーニング装置のクリーニングブレードの当接角度の設定を行うものであり、それぞれのクリーニング対象物に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0111】
次に、像担持体クリーニングブレードの当接圧力と中間転写体クリーニングブレードの当接圧力との関係を説明する。図15において、矢印は像担持体クリーニングブレード18Yの当接圧力と中間転写体クリーニングブレード49の当接圧力とを示している。本実施形態では、
像担持体クリーニングブレード18Yの像担持体10Yに対する当接圧力がPAであり、中間転写体クリーニングブレード49の中間転写体40に対する当接圧力がPBであるとするとき、PA>PBとなるように設定する。このように設定するのは、前述するように、弾性のある中間転写体40に対しては、当接圧力を大きくしてクリーニングすることで、中間転写体40を破壊しないようにするためである。このような実施形態でも、クリーニング対象物に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0112】
次に、像担持体クリーニングブレードと中間転写体クリーニングブレードの当離接の制御について説明する。
【0113】
本発明の画像形成装置では、紙ジャムなどに伴う印刷中断時、像担持体10Yに大量のトナー像が残留しこれをクリーニングするようなときは、像担持体クリーニングブレード18を像担持体10から離間させるような処理を実行するものである。また、中間転写体40上に所定量のキャリアを供給使用とした場合には、中間転写体クリーニングブレード49が中間転写体40に当接している状態では、これを行えないので、当離接機構で中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40から離間させるようにする。
【0114】
以上のように、画像形成装置における所定動作開始前に、像担持体クリーニングブレード18を像担持体10から離間させたり、や中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40から離間させたりする制御を実行するが、この後、画像形成装置が通常の印刷動作にもとる際には、像担持体クリーニングブレード18と像担持体10を当接させ、中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40と当接させるようにそれぞれの当離接機構を制御するが、このとき、それぞれの当接角度の関係がθA>θBとなるように制御される。このような制御によって、それぞれのクリーニング対象物の状態に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0115】
また、同様に、像担持体クリーニングブレード18と像担持体10を当接させ、中間転写体クリーニングブレード49を中間転写体40と当接させる制御を行うときには、それぞれの当接圧力の関係がPA>PBとなるように制御される。このような制御によって、それぞれのクリーニング対象物の状態に応じて適切にクリーニングを施すことが可能となる。
【0116】
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】画像形成部及びクリーニング装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図3】本発明における中間転写体クリーニングブレードの当離接について説明する図である。
【図4】本発明における中間転写体の構造を説明する図である。
【図5】本発明におけるクリーニング装置の配置例を示す図である。
【図6】本発明の現像装置の停止時の状態と動作時の状態とを示す図である。
【図7】現像装置における液体現像剤の流れを示す図である。
【図8】本発明に用いられるアニロックローラの斜視図である。
【図9】2次転写ユニットにおけるクリーニング装置の構成を示す図である。
【図10】中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【図11】像担持体クリーニングローラ印加バイアス電圧と中間転写体クリーニングローラ印加バイアス電圧との関係を説明する図である。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図13】像担持体クリーニングローラ印加バイアス電圧と中間転写体クリーニングローラ印加バイアス電圧との関係を説明する図である。
【図14】像担持体クリーニングローラ印加バイアス電圧と中間転写体クリーニングローラ印加バイアス電圧との関係を説明する図である。
【図15】像担持体クリーニングブレードの当接角度と中間転写体クリーニングブレードの当接角度との関係を説明する図である。
【符号の説明】
【0118】
5・・・紙種判定センサ、6・・・発光素子、7・・・受光素子、10Y、10M、10C、10K・・・像担持体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13Y’・・・像担持体スクイーズローラ、14Y、14Y’・・・像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、16Y・・・像担持体クリーニングローラ、17Y・・・像担持体クリーニングローラクリーニングブレード、18Y・・・像担持体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラ、21Y・・・現像ローラクリーニングブレード、22Y・・・コンパクションコロナ発生器、24Y・・・キャリア量調整ローラ、25Y・・・キャリア量調整エアナイフ、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラ、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラ)、40・・・中間転写体、41・・・ベルト駆動ローラ、42・・・テンションローラ、45・・・現像剤回収部、
46・・・中間転写体クリーニングローラ、47・・中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード、49・・・中間転写体クリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラ、52、53・・・テンションローラ、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラ、62・・・2次転写ローラクリーニングブレード、70Y、71Y、72Y、73Y、74、76Y・・・(クリーニング)ブレード保持部材、75Y・・・規制ブレード保持部材、77、78・・・クリーニングブレード保持部材、
80Y・・・像担持体回収貯留部、81Y・・・回収スクリュー、85・・・2次転写ユニット回収貯留部、86・・・回収スクリュー、87・・・中間転写体回収貯留部、88・・・回収スクリュー、310Y・・・供給貯留部、320Y・・・回収貯留部、321Y・・・回収スクリュー、330Y・・・仕切り部、360Y・・・液体現像剤供給部材、365Y・・・液体現像剤供給口、370Y・・・液体現像剤供給管、371Y・・・液体現像剤回収管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、
バイアス電圧VAが印加されると共に前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、
前記像担持体から現像像が転写される中間転写体と、
バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有し、
前記バイアス電圧VAと前記バイアス電圧VBとの間に、
A<VB
の関係を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
キャリアと第1色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第1像担持体と、
キャリアと第2色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第2像担持体と、
キャリアと第3色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第3像担持体と、
キャリアと第4色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第4像担持体と、
バイアス電圧VA1が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第1像担持体クリーニングローラと、
バイアス電圧VA2が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第2像担持体クリーニングローラと、
バイアス電圧VA3が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第3像担持体クリーニングローラと、
バイアス電圧VA4が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第4像担持体クリーニングローラと、
前記第1像担持体と前記第2像担持体と前記第3像担持体と前記第4像担持体とから各色の現像像が転写される中間転写体と、
バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有し、
前記バイアス電圧VA1と前記バイアス電圧VBとの間に、VA1<VBの関係を、
前記バイアス電圧VA2と前記バイアス電圧VBとの間に、VA2<VBの関係を、
前記バイアス電圧VA3と前記バイアス電圧VBとの間に、VA3<VBの関係を、
前記バイアス電圧VA4と前記バイアス電圧VBとの間に、VA4<VBの関係を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
キャリアと第1色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第1像担持体と、
キャリアと第2色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第2像担持体と、
キャリアと第3色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第3像担持体と、
キャリアと第4色トナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する第4像担持体と、
バイアス電圧VA1が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第1像担持体クリーニングローラと、
バイアス電圧VA2が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第2像担持体クリーニングローラと、
バイアス電圧VA3が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第3像担持体クリーニングローラと、
バイアス電圧VA4が印加されると共に前記第1像担持体に当接する第4像担持体クリーニングローラと、
前記第1像担持体と前記第2像担持体と前記第3像担持体と前記第4像担持体とから各色の現像像が転写される中間転写体と、
バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有し、
前記バイアス電圧VA1前記バイアス電圧VA2と前記バイアス電圧VA3と前記バイアス電圧VA4と前記バイアス電圧VBとの間に、
A1<VA4、VA2<VA4、VA3<VA4、VA4<VB
の関係を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、
前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングブレードと、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記中間転写体が弾性層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記像担持体クリーニングブレードが前記像担持体に当接する角度は、前記中間転写体クリーニングブレードが前記中間転写体に当接する角度より大きいことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、
バイアス電圧VAが印加されると共に前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、
前記像担持体から現像像が転写される中間転写体と、
バイアス電圧VBが印加されると共に前記中間転写体に当接する中間転写体クリーニングローラと、を有する画像形成装置の制御方法であって、
前記バイアス電圧VAと前記バイアス電圧VBとの間にVA<VBの関係を持たせると共に、現像条件が異なる場合には、前記像担持体クリーニングローラに印加するバイアス電圧VAと、前記中間転写体クリーニングローラに印加するバイアス電圧VBとを変更するように制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項8】
前記現像条件が異なる場合としては、現像する記録媒体の種類が異なる場合であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−169322(P2009−169322A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−10056(P2008−10056)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】