画像形成装置
【課題】 オプション機能の適合性を確認可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ネットワークに接続される画像形成装置であって、前記画像形成装置の構成情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークを介して接続された管理装置から、複数のオプション機能に関する情報をダウンロードするオプション情報ダウンロード手段と、前記複数のオプション機能から少なくとも1のオプション機能を選択する選択手段と、前記選択手段により選択されたオプション機能に対応する確認ソフトウェアをダウンロードする確認ソフトウェアダウンロード手段と、前記確認ソフトウェアダウンロード手段によりダウンロードされた確認ソフトウェアを実行することにより、前記記憶手段に記憶された構成情報に基づいて、当該画像形成装置に対する前記選択手段により選択されたオプション機能の適合性を判断する判断手段とを有する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、ネットワークに接続される画像形成装置であって、前記画像形成装置の構成情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークを介して接続された管理装置から、複数のオプション機能に関する情報をダウンロードするオプション情報ダウンロード手段と、前記複数のオプション機能から少なくとも1のオプション機能を選択する選択手段と、前記選択手段により選択されたオプション機能に対応する確認ソフトウェアをダウンロードする確認ソフトウェアダウンロード手段と、前記確認ソフトウェアダウンロード手段によりダウンロードされた確認ソフトウェアを実行することにより、前記記憶手段に記憶された構成情報に基づいて、当該画像形成装置に対する前記選択手段により選択されたオプション機能の適合性を判断する判断手段とを有する画像形成装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置にオプション機能を導入する際に、画像形成装置とそのオプション機能の適合性を判断する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、FAX、コピー、スキャナ等の機能を併せ持つ、いわゆる複合機は、オフィスでの仕事に欠かせないものとなっている。複合機は、ネットワークに接続して複数人で共用されることが多い。複合機の機能については種々の要求があるが、複合機のリソースは有限であるため、要求される機能を全て具備することは不可能である。そこで、複合機のメーカーは最小限必要と考えられる機能のみを複合機に搭載し、それ以外の機能を使用者の要求に応じてオプション機能として提供している。
オプション機能は、複合機にオプションソフトウェアまたはオプション装置を導入することにより実現される。しかし、複合機の機種等により、搭載可能なオプション機能が制限されている。また、オプション機能同士にも適合性があり、あるオプション機能と同時に搭載可能なオプション機能も限定されている。
【0003】
従来、新たなオプション機能を導入する際の画像形成装置とオプション機能との整合性、あるいは既に導入されているオプション機能と新たに導入されるオプション機能との適合性の確認は、サービスマン等の作業者がマニュアルを読みながら確認するというように、手動で行われており、多大な時間を要するという問題があった。
【0004】
この問題を解決する技術として、例えば特許文献1に記載された技術がある。特許文献1に記載の技術は、画像形成装置と管理装置とが相互に通信を行いながらオプション機能の適合性を確認するものである。
【特許文献1】特開2000−49998号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の技術では、画像形成装置と管理装置とが他数回にわたって通信を行う必要があり、システムが複雑になるという問題があった。また、管理装置が管理できる情報は一部の情報に限定されるため、その画像形成装置に既に導入されている別のオプション機能に関する情報を管理することは困難であった。そのため、個々の画像形成装置の構成に基づいたオプションモジュールの組み合わせ確認ができないという問題もあった。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、簡単なシステム構成でオプション機能の適合性を確認可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明は、ネットワークに接続される画像形成装置であって、前記画像形成装置の構成情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークを介して接続された管理装置から、複数のオプション機能に関する情報をダウンロードするオプション情報ダウンロード手段と、前記複数のオプション機能から少なくとも1のオプション機能を選択する選択手段と、前記選択手段により選択されたオプション機能に対応する確認ソフトウェアをダウンロードする確認ソフトウェアダウンロード手段と、前記確認ソフトウェアダウンロード手段によりダウンロードされた確認ソフトウェアを実行することにより、前記記憶手段に記憶された構成情報に基づいて、当該画像形成装置に対する前記選択手段により選択されたオプション機能の適合性を判断する判断手段とを有する画像形成装置を提供する。
この画像形成装置によれば、当該画像形成装置のソフトウェアおよびハードウェアに係る構成情報に基づいて、オプション機能の適合性が判断される。したがって、簡単な構成で、確実にオプション機能導入の適否を判断することができる。
【0007】
好ましい態様において、この画像形成装置は、前記判断手段による判断結果を表示する表示手段をさらに有してもよい。
また、別の好ましい態様において、前記選択手段により選択されたオプション機能がソフトウェアであって、この画像形成装置は、前記判断手段により、前記選択手段により選択されたオプション機能が当該画像形成装置に適合すると判断された場合に、前記選択手段により選択されたオプション機能を、前記ネットワークを介して接続された管理装置からダウンロードするオプションソフトウェアダウンロード手段をさらに有してもよい。
この態様によれば、オプション機能がソフトウェアである場合に、選択されたオプション機能(ソフトウェア)が当該画像形成装置に適合するものであれば自動的にダウンロードされるので、複雑な操作をすることなく所望のオプション機能をインストールすることができる。
【0008】
さらに別の好ましい態様において、この画像形成装置は、前記選択手段により選択されたオプション機能の属性情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した属性情報に基づいて、記録材上に画像を形成する画像形成手段とをさらに有してもよい。
この態様によれば、導入を検討しているオプション機能がハードウェアである場合に、そのオプション機能が当該画像形成装置に適合する場合に、そのオプション機能の発注に必要な属性情報が用紙等記録材上に印刷されるので、使用者は容易に発注作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置管理システム1の構成を示すブロック図である。管理対象となる画像形成装置である4台の複合機10a〜d(これらの複合機をあわせて「複合機群100」という)は、LAN2を介して相互に接続されている。4台の複合機10a〜dは、同一のハードウェア構造を有している。以下の説明において、特に4台の複合機のうち特定のものを区別する必要のないときは、「複合機10」として記載する。複合機10aには、通信制御装置50が接続されており、インターネット等のネットワーク3を介して他の機器とデータの送受信を行うことができる。管理装置60は、複合機群100を遠隔管理するための管理装置である。管理装置60はネットワーク3に接続されており、ネットワーク3および通信制御装置50を介して複合機10との間で制御信号およびデータを通信することができる。
【0010】
図2は、本実施形態に係る複合機10のハードウェア構成を示すブロック図である。複合機10は、プリンタ、FAX、コピー、スキャナの機能を有する画像形成装置である。CPU11は、複合機10の各構成要素を制御する機能を有する。記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成され、CPU11が実行する各種プログラムや、印刷、FAX送信等の処理対象となるデータや、複合機10の動作のためのデータを記憶する。I/F(インターフェイス)13は、他の機器との間で制御信号やデータを送受信するためのインターフェイスである。I/F13は、FAXの送受信をおこなうためのFAXモデムを含んでいる。UI(ユーザインターフェイス)14は、使用者が指示入力を行うためのユーザインターフェイスであり、液晶ディスプレイ、タッチパネル、テンキー等から構成される。
【0011】
また、複合機10は、プリンタ、FAX、コピー、スキャナの各機能を実現するための画像形成部15、画像読み取り部16、用紙搬送部17を有する。例えば、プリンタとして機能する場合には、複合機10は、LAN2およびI/F13を介して受信した印刷データに対応する画像を、用紙搬送部17により搬送される用紙(記録材)上に、画像形成部15において画像形成する。このように、図2に示す各構成要素を組み合わせてプリンタ、FAX、コピー、スキャナの各機能が実現される。
なお、以下の説明において、図1に示される4台の複合機10の構成要素を区別して説明する必要がある場合は、例えば複合機10aの構成要素に対しては「CPU11a」というように添字aを付加する。
【0012】
記憶部12は、本実施形態に係る管理プログラムを記憶している。CPU11は、記憶部12からこの管理プログラムを読み出して実行する。複合機10は、管理プログラムを実行することにより以下に説明する機能を有することができる。
【0013】
図3は、管理装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。管理装置60は、CPU61、記憶部62、I/F63、キーボード64、マウス65、ディスプレイ66等から構成されるコンピュータ装置である。記憶部62は、画像形成装置に追加可能なオプション機能に関する情報を記録したオプション機能テーブルTB1を記憶している。また、各オプション機能に対応する、オプション適合性確認ソフトウェアを記憶している。
図4は、オプション機能テーブルTB1を例示する図である。図4に示すように、オプション機能テーブルTB1には、オプション機能が、そのオプション機能のカテゴリ、識別子と共に記録されている。
【0014】
<1−2.動作>
続いて、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作について説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。オプション機能の導入に先立ち、使用者は以下のようにして導入しようとしているオプション機能の適合性を判断する。
【0015】
使用者は、複合機10のUI14を操作し、オプション機能の情報提供を要求する旨の指示入力を行う。指示入力を検出した複合機10のCPU11は、オプション機能の情報提供要求を管理装置60に送信する(ステップS11)。情報提供要求を受信すると、管理装置60のCPU61は、記憶部62からオプション機能テーブルTB1を複合機10に送信する(ステップS12)。オプション機能テーブルTB1を受信すると、複合機10のCPU11は、受信したオプション機能テーブルTB1を、記憶部12に記憶する。
【0016】
CPU11は、オプション機能テーブルTB1に基づいて、オプション機能の一覧表を液晶ディスプレイに表示する(ステップS13)。使用者は、液晶ディスプレイに表示されたオプション機能の一覧表から、導入予定のオプション機能を選択する(ステップS14)。オプション機能が選択されると、CPU11は、選択されたオプション機能を特定する識別子を含む、オプション適合性確認ソフトウェアのダウンロード要求を生成する。CPU11は生成したダウンロード要求を管理装置60に送信する(ステップS15)。
【0017】
ダウンロード要求を受信すると、管理装置60のCPU61は、受信したダウンロード要求に含まれる識別子に対応するオプション適合性確認ソフトウェアを記憶部62から読み出す。オプション適合性確認ソフトウェアは、オプション機能ごとに固有のものである。CPU61は読み出したオプション適合性確認ソフトウェアを、ダウンロード要求の送信元である複合機10を宛先として送信する(ステップS16)。
【0018】
オプション適合性確認ソフトウェアを受信すると、複合機10のCPU11は、受信したオプション適合性確認ソフトウェアを記憶部12に記憶する。CPU11は、記憶部12からオプション適合性確認ソフトウェアを読み出し、実行する(ステップS17)。
オプション適合性確認ソフトウェアを実行することにより、CPU11は、複合機10の動作環境等をチェックしてオプション機能の追加が可能であるか否か判断する。具体的には次のとおりである。記憶部12は、既に導入されているオプション機能(ソフトウェアおよびハードウェア)を特定する識別子を記憶している。また、オプション適合性確認ソフトウェアは、そのオプション機能と適合するオプション機能、複合機本体を特定する識別子の一覧のデータを有している。CPU11は、記憶部12に記憶されている識別子と、オプション適合性確認ソフトウェアが有する識別子の一覧とを比較する。CPU11は、このようにして既に導入されているオプション機能あるいは複合機本体と、新たに導入するオプション機能との整合性を確認する。なお、オプション適合性確認ソフトウェアが、そのオプション機能と適合しないオプション機能、複合機本体を特定する識別子の一覧のデータを有していてもよい。
CPU11は、適合性(追加可否)の判断結果を、液晶ディスプレイに表示する(ステップS18)。
【0019】
なお、確認事項の具体例としては、例えば次に掲げるものがある。(1)フォント書体/フォント数とデコンポーザの組み合わせ、(2)フィニシャーとソーターの組み合わせ、(3)手差しトレイとサイドトレイの組み合わせ、(4)メモリ容量、(5)HDDの残存容量、(6)ファームウェアのバージョン、(7)複合機の型番。
【0020】
本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作をさらに具体的に説明すると次のとおりである。使用者は、UI14を操作し、オプション機能の一覧表示を要求する旨の指示入力を行う。複合機10は、管理装置60から、提供可能なオプション機能一覧のデータを受信する。CPU11は、オプション機能一覧を液晶ディスプレイに表示する。使用者は、液晶ディスプレイに表示されたオプション機能一覧から、導入を検討しているオプション機能を選択する。ここでは、「ゴシック」等の新たなフォントを選択した場合について説明する。
使用者が新たなフォントを選択すると、複合機10は、管理装置60からこのフォントに対応するオプション適合性確認ソフトウェアをダウンロードする。複合機10のCPU11は、ダウンロードしたオプション適合性確認ソフトウェアを実行する。オプション適合性確認ソフトウェアには、このフォントに適合するデコンポーザの識別子の一覧データが含まれている。CPU11は、記憶部12に記憶されている、複合機10のデコンポーザを特定する識別子と、オプション適合性確認ソフトウェアに含まれるデコンポーザの識別子の一覧を比較する。CPU11は、複合機10のデコンポーザが一覧に含まれるものである場合、このフォントが適合可能であると判断し、その旨を液晶ディスプレイに表示する。使用者は、この表示により、導入を検討しているフォントがこの複合機に適合するものであることを知ることができる。
【0021】
本実施形態によれば、画像形成装置に新たなオプション機能を導入する前に、その画像形成装置のシステム構成および既に導入済みの別のオプション機能(ハードウェアおよびソフトウェア)と、導入を検討しているオプション機能との適合性を確認することができる。この際、適合性は、画像形成装置のハードウェア構成とオプション機能との適合性だけでなく、画像形成装置に導入されているソフトウェアとオプション機能との適合性についても判断される。したがって、オプション機能の導入可否について、事前に確実に確認することができる。
【0022】
<2.第2実施形態>
続いて本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、特にオプション機能がソフトウェアである場合に適用可能なものである。本実施形態におけるシステム構成は、第1実施形態の画像形成装置管理システム1と同一であるのでその説明を省略する。また、その動作についても、オプションソフトウェアの適合性を確認する段階までは第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0023】
図6は、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。図6においては、図5に示す第1実施形態の動作と異なる部分のみを示している。使用者が選択したフォント(オプション機能)がこの複合機10に適合するものであると判断した場合(ステップS21:YES)、CPU11は、選択されたフォントのダウンロード要求を管理装置60に送信する(ステップS22)。ダウンロード要求を受信すると、管理装置60のCPU61は、記憶部62から要求されたフォントのデータを読み出し、ダウンロード要求の送信元である複合機10に送信する(ステップS23)。
【0024】
フォントのデータを受信すると、複合機10のCPU11は、受信したフォントのインストールを行う(ステップS24)。インストール用のプログラム(インストーラ)は、あらかじめ記憶部12に記憶されているものであってもよいし、フォントのデータと一緒に管理装置60からダウンロードしてもよい。なお、ステップS21において、オプション機能が複合機10に適合しないものと判断された場合には、CPU11は、その旨を液晶ディスプレイに表示して処理を終了する。
【0025】
本実施形態は、次のような変形実施が可能である。図7は、この変形例においてUI14の液晶ディスプレイに表示される画面を例示する図である。管理装置60の記憶部62に記憶されているオプション機能テーブルTB1は、カテゴリ毎に区分され、そのカテゴリがさらにカテゴリ毎に区分されるというように階層構造を有している。CPU11はオプション機能テーブルTB1を受信すると、オプション機能テーブルTB1から最上位の階層のデータを抽出し、液晶ディスプレイに表示する(例えば、「ソフトウェア」と「ハードウェア」;図7(a))。使用者が表示されたカテゴリ群から所望のもの(例えば「ソフトウェア」)を選択すると、CPU11はそのカテゴリの下層のカテゴリ群を液晶ディスプレイに表示する(例えば「フォント」「ファームウェア」等;図7(b))。使用者が表示されたカテゴリ群から所望のもの(例えば「フォント」)をさらに選択すると、さらにそのカテゴリに属するカテゴリ群が表示される。こうして階層構造の最下層(例えば「和文」)まで達すると、CPU11は、そのカテゴリに属するオプション機能(この場合、すべての和文フォント)に対応するオプション適合性確認ソフトウェアのダウンロード要求を生成する。CPU11は、生成したダウンロード要求を管理装置60に送信する。
【0026】
管理装置60のCPU61は、受信したダウンロード要求に応じて、「和文フォント」のカテゴリに属するすべてのオプション機能に対応するオプション適合性確認ソフトウェアを記憶部62から読み出し、ダウンロード要求の送信元である複合機10に送信する。オプション適合性確認ソフトウェアを受信すると、複合機10のCPU11は、受信したオプション適合性確認ソフトウェアを実行し、「和文フォント」のカテゴリに属するすべてのフォントに対して、複合機10との適合性の確認を行う。個別の確認方法は第1実施形態で説明したものと同一である。
【0027】
CPU11は、こうして適合性の確認を行った結果、複合機10に適合すると判断されたオプション機能のみを液晶ディスプレイに表示する(図7(c))。使用者は、液晶ディスプレイに表示されたフォントの中から所望のものを選択する。液晶ディスプレイに表示されているものは、複合機10との適合性を確認済みのものばかりである。
使用者がフォント(オプション機能)を選択すると、CPU11は、選択されたフォントのダウンロード要求を生成する。CPU11は、生成したダウンロード要求を管理装置60に送信する。管理装置60は、要求されたフォントのデータを複合機10に送信し、複合機10はダウンロードしたフォントをインストールする。
【0028】
本実施形態によれば、一覧から選択されたソフトウェアのオプション機能の適合性が画像形成装置において判断される。また、複合機10は適合性が確認されたソフトウェアを自動的に管理装置60からダウンロードするので、使用者は簡単な操作のみで適合性が確認されたソフトウェアを導入することができる。
【0029】
<3.第3実施形態>
続いて本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、特にオプション機能がハードウェアである場合に適用可能なものである。本実施形態におけるシステム構成は、第1実施形態の画像形成装置管理システム1と同一であるのでその説明を省略する。また、その動作についても、オプションハードウェアの適合性を確認する段階までは第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0030】
図8は、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。図6においては、図5に示す第1実施形態の動作と異なる部分のみを示している。使用者が選択したハードウェア(オプション機能)がこの複合機10に適合するものであると判断した場合(ステップS31:YES)、CPU11は、選択されたハードウェアの発注処理を行う。発注処理は、例えば、ネットワーク3を介して管理装置60にデータを送信することにより行われてもよい。すなわち、CPU11は、選択されたハードウェアを特定する識別子を含む発注要求を生成し、生成した発注要求を管理装置60に送信する。管理装置60は、受信した発注要求を、発注の担当者に電子メールメッセージとして転送する等の方法により、担当者に通知する。なお、ステップS31において、オプション機能が複合機10に適合しないものと判断された場合には、CPU11は、その旨を液晶ディスプレイに表示して処理を終了する。
【0031】
発注処理は次のように行われてもよい。使用者が選択したハードウェアが複合機10に適合するものであると判断した場合、CPU11は、選択されたハードウェアの発注要求を管理装置60に送信する(ステップS32)。管理装置60は、指定されたハードウェアの価格、スペック等の属性値(属性情報)を含むデータを発注要求の送信元である複合機10に送信する(ステップS33)。そのデータを受信した複合機10は、受信したデータに基づいて、選択されたハードウェアの発注書を印刷する(ステップS34)。発注書には、宛名、送信元、品物の型番、数量、価格等が記載されている。使用者は、必要事項を記入した上でその発注書を複合機10にセットし、発注書に記載されている宛先にFAX送信する。
【0032】
本実施形態によれば、実機で適合性の確認されたハードウェアのみを発注することができるので、オプションハードウェアを購入した後になって、そのオプションハードウェアが複合機10に適合しないものであることが判明するといった不都合を回避することができる。また、複合機10が発注書の印刷を行う態様では、使用者が発注書を作成する手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置管理システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る複合機10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】管理装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】オプション機能テーブルTB1を例示する図である。
【図5】同実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。
【図7】変形例において液晶ディスプレイに表示される画面を例示する図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1…画像形成装置管理システム、2…LAN、3…ネットワーク、10…複合機、11…CPU、12…記憶部、13…I/F、14…UI、15…画像形成部、16…画像読み取り部、17…用紙搬送部、50…通信制御装置、60…管理装置、61…CPU、62…記憶部、63…I/F、64…キーボード、65…マウス、66…ディスプレイ、100…複合機群
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置にオプション機能を導入する際に、画像形成装置とそのオプション機能の適合性を判断する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、FAX、コピー、スキャナ等の機能を併せ持つ、いわゆる複合機は、オフィスでの仕事に欠かせないものとなっている。複合機は、ネットワークに接続して複数人で共用されることが多い。複合機の機能については種々の要求があるが、複合機のリソースは有限であるため、要求される機能を全て具備することは不可能である。そこで、複合機のメーカーは最小限必要と考えられる機能のみを複合機に搭載し、それ以外の機能を使用者の要求に応じてオプション機能として提供している。
オプション機能は、複合機にオプションソフトウェアまたはオプション装置を導入することにより実現される。しかし、複合機の機種等により、搭載可能なオプション機能が制限されている。また、オプション機能同士にも適合性があり、あるオプション機能と同時に搭載可能なオプション機能も限定されている。
【0003】
従来、新たなオプション機能を導入する際の画像形成装置とオプション機能との整合性、あるいは既に導入されているオプション機能と新たに導入されるオプション機能との適合性の確認は、サービスマン等の作業者がマニュアルを読みながら確認するというように、手動で行われており、多大な時間を要するという問題があった。
【0004】
この問題を解決する技術として、例えば特許文献1に記載された技術がある。特許文献1に記載の技術は、画像形成装置と管理装置とが相互に通信を行いながらオプション機能の適合性を確認するものである。
【特許文献1】特開2000−49998号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の技術では、画像形成装置と管理装置とが他数回にわたって通信を行う必要があり、システムが複雑になるという問題があった。また、管理装置が管理できる情報は一部の情報に限定されるため、その画像形成装置に既に導入されている別のオプション機能に関する情報を管理することは困難であった。そのため、個々の画像形成装置の構成に基づいたオプションモジュールの組み合わせ確認ができないという問題もあった。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、簡単なシステム構成でオプション機能の適合性を確認可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明は、ネットワークに接続される画像形成装置であって、前記画像形成装置の構成情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークを介して接続された管理装置から、複数のオプション機能に関する情報をダウンロードするオプション情報ダウンロード手段と、前記複数のオプション機能から少なくとも1のオプション機能を選択する選択手段と、前記選択手段により選択されたオプション機能に対応する確認ソフトウェアをダウンロードする確認ソフトウェアダウンロード手段と、前記確認ソフトウェアダウンロード手段によりダウンロードされた確認ソフトウェアを実行することにより、前記記憶手段に記憶された構成情報に基づいて、当該画像形成装置に対する前記選択手段により選択されたオプション機能の適合性を判断する判断手段とを有する画像形成装置を提供する。
この画像形成装置によれば、当該画像形成装置のソフトウェアおよびハードウェアに係る構成情報に基づいて、オプション機能の適合性が判断される。したがって、簡単な構成で、確実にオプション機能導入の適否を判断することができる。
【0007】
好ましい態様において、この画像形成装置は、前記判断手段による判断結果を表示する表示手段をさらに有してもよい。
また、別の好ましい態様において、前記選択手段により選択されたオプション機能がソフトウェアであって、この画像形成装置は、前記判断手段により、前記選択手段により選択されたオプション機能が当該画像形成装置に適合すると判断された場合に、前記選択手段により選択されたオプション機能を、前記ネットワークを介して接続された管理装置からダウンロードするオプションソフトウェアダウンロード手段をさらに有してもよい。
この態様によれば、オプション機能がソフトウェアである場合に、選択されたオプション機能(ソフトウェア)が当該画像形成装置に適合するものであれば自動的にダウンロードされるので、複雑な操作をすることなく所望のオプション機能をインストールすることができる。
【0008】
さらに別の好ましい態様において、この画像形成装置は、前記選択手段により選択されたオプション機能の属性情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した属性情報に基づいて、記録材上に画像を形成する画像形成手段とをさらに有してもよい。
この態様によれば、導入を検討しているオプション機能がハードウェアである場合に、そのオプション機能が当該画像形成装置に適合する場合に、そのオプション機能の発注に必要な属性情報が用紙等記録材上に印刷されるので、使用者は容易に発注作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置管理システム1の構成を示すブロック図である。管理対象となる画像形成装置である4台の複合機10a〜d(これらの複合機をあわせて「複合機群100」という)は、LAN2を介して相互に接続されている。4台の複合機10a〜dは、同一のハードウェア構造を有している。以下の説明において、特に4台の複合機のうち特定のものを区別する必要のないときは、「複合機10」として記載する。複合機10aには、通信制御装置50が接続されており、インターネット等のネットワーク3を介して他の機器とデータの送受信を行うことができる。管理装置60は、複合機群100を遠隔管理するための管理装置である。管理装置60はネットワーク3に接続されており、ネットワーク3および通信制御装置50を介して複合機10との間で制御信号およびデータを通信することができる。
【0010】
図2は、本実施形態に係る複合機10のハードウェア構成を示すブロック図である。複合機10は、プリンタ、FAX、コピー、スキャナの機能を有する画像形成装置である。CPU11は、複合機10の各構成要素を制御する機能を有する。記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成され、CPU11が実行する各種プログラムや、印刷、FAX送信等の処理対象となるデータや、複合機10の動作のためのデータを記憶する。I/F(インターフェイス)13は、他の機器との間で制御信号やデータを送受信するためのインターフェイスである。I/F13は、FAXの送受信をおこなうためのFAXモデムを含んでいる。UI(ユーザインターフェイス)14は、使用者が指示入力を行うためのユーザインターフェイスであり、液晶ディスプレイ、タッチパネル、テンキー等から構成される。
【0011】
また、複合機10は、プリンタ、FAX、コピー、スキャナの各機能を実現するための画像形成部15、画像読み取り部16、用紙搬送部17を有する。例えば、プリンタとして機能する場合には、複合機10は、LAN2およびI/F13を介して受信した印刷データに対応する画像を、用紙搬送部17により搬送される用紙(記録材)上に、画像形成部15において画像形成する。このように、図2に示す各構成要素を組み合わせてプリンタ、FAX、コピー、スキャナの各機能が実現される。
なお、以下の説明において、図1に示される4台の複合機10の構成要素を区別して説明する必要がある場合は、例えば複合機10aの構成要素に対しては「CPU11a」というように添字aを付加する。
【0012】
記憶部12は、本実施形態に係る管理プログラムを記憶している。CPU11は、記憶部12からこの管理プログラムを読み出して実行する。複合機10は、管理プログラムを実行することにより以下に説明する機能を有することができる。
【0013】
図3は、管理装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。管理装置60は、CPU61、記憶部62、I/F63、キーボード64、マウス65、ディスプレイ66等から構成されるコンピュータ装置である。記憶部62は、画像形成装置に追加可能なオプション機能に関する情報を記録したオプション機能テーブルTB1を記憶している。また、各オプション機能に対応する、オプション適合性確認ソフトウェアを記憶している。
図4は、オプション機能テーブルTB1を例示する図である。図4に示すように、オプション機能テーブルTB1には、オプション機能が、そのオプション機能のカテゴリ、識別子と共に記録されている。
【0014】
<1−2.動作>
続いて、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作について説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。オプション機能の導入に先立ち、使用者は以下のようにして導入しようとしているオプション機能の適合性を判断する。
【0015】
使用者は、複合機10のUI14を操作し、オプション機能の情報提供を要求する旨の指示入力を行う。指示入力を検出した複合機10のCPU11は、オプション機能の情報提供要求を管理装置60に送信する(ステップS11)。情報提供要求を受信すると、管理装置60のCPU61は、記憶部62からオプション機能テーブルTB1を複合機10に送信する(ステップS12)。オプション機能テーブルTB1を受信すると、複合機10のCPU11は、受信したオプション機能テーブルTB1を、記憶部12に記憶する。
【0016】
CPU11は、オプション機能テーブルTB1に基づいて、オプション機能の一覧表を液晶ディスプレイに表示する(ステップS13)。使用者は、液晶ディスプレイに表示されたオプション機能の一覧表から、導入予定のオプション機能を選択する(ステップS14)。オプション機能が選択されると、CPU11は、選択されたオプション機能を特定する識別子を含む、オプション適合性確認ソフトウェアのダウンロード要求を生成する。CPU11は生成したダウンロード要求を管理装置60に送信する(ステップS15)。
【0017】
ダウンロード要求を受信すると、管理装置60のCPU61は、受信したダウンロード要求に含まれる識別子に対応するオプション適合性確認ソフトウェアを記憶部62から読み出す。オプション適合性確認ソフトウェアは、オプション機能ごとに固有のものである。CPU61は読み出したオプション適合性確認ソフトウェアを、ダウンロード要求の送信元である複合機10を宛先として送信する(ステップS16)。
【0018】
オプション適合性確認ソフトウェアを受信すると、複合機10のCPU11は、受信したオプション適合性確認ソフトウェアを記憶部12に記憶する。CPU11は、記憶部12からオプション適合性確認ソフトウェアを読み出し、実行する(ステップS17)。
オプション適合性確認ソフトウェアを実行することにより、CPU11は、複合機10の動作環境等をチェックしてオプション機能の追加が可能であるか否か判断する。具体的には次のとおりである。記憶部12は、既に導入されているオプション機能(ソフトウェアおよびハードウェア)を特定する識別子を記憶している。また、オプション適合性確認ソフトウェアは、そのオプション機能と適合するオプション機能、複合機本体を特定する識別子の一覧のデータを有している。CPU11は、記憶部12に記憶されている識別子と、オプション適合性確認ソフトウェアが有する識別子の一覧とを比較する。CPU11は、このようにして既に導入されているオプション機能あるいは複合機本体と、新たに導入するオプション機能との整合性を確認する。なお、オプション適合性確認ソフトウェアが、そのオプション機能と適合しないオプション機能、複合機本体を特定する識別子の一覧のデータを有していてもよい。
CPU11は、適合性(追加可否)の判断結果を、液晶ディスプレイに表示する(ステップS18)。
【0019】
なお、確認事項の具体例としては、例えば次に掲げるものがある。(1)フォント書体/フォント数とデコンポーザの組み合わせ、(2)フィニシャーとソーターの組み合わせ、(3)手差しトレイとサイドトレイの組み合わせ、(4)メモリ容量、(5)HDDの残存容量、(6)ファームウェアのバージョン、(7)複合機の型番。
【0020】
本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作をさらに具体的に説明すると次のとおりである。使用者は、UI14を操作し、オプション機能の一覧表示を要求する旨の指示入力を行う。複合機10は、管理装置60から、提供可能なオプション機能一覧のデータを受信する。CPU11は、オプション機能一覧を液晶ディスプレイに表示する。使用者は、液晶ディスプレイに表示されたオプション機能一覧から、導入を検討しているオプション機能を選択する。ここでは、「ゴシック」等の新たなフォントを選択した場合について説明する。
使用者が新たなフォントを選択すると、複合機10は、管理装置60からこのフォントに対応するオプション適合性確認ソフトウェアをダウンロードする。複合機10のCPU11は、ダウンロードしたオプション適合性確認ソフトウェアを実行する。オプション適合性確認ソフトウェアには、このフォントに適合するデコンポーザの識別子の一覧データが含まれている。CPU11は、記憶部12に記憶されている、複合機10のデコンポーザを特定する識別子と、オプション適合性確認ソフトウェアに含まれるデコンポーザの識別子の一覧を比較する。CPU11は、複合機10のデコンポーザが一覧に含まれるものである場合、このフォントが適合可能であると判断し、その旨を液晶ディスプレイに表示する。使用者は、この表示により、導入を検討しているフォントがこの複合機に適合するものであることを知ることができる。
【0021】
本実施形態によれば、画像形成装置に新たなオプション機能を導入する前に、その画像形成装置のシステム構成および既に導入済みの別のオプション機能(ハードウェアおよびソフトウェア)と、導入を検討しているオプション機能との適合性を確認することができる。この際、適合性は、画像形成装置のハードウェア構成とオプション機能との適合性だけでなく、画像形成装置に導入されているソフトウェアとオプション機能との適合性についても判断される。したがって、オプション機能の導入可否について、事前に確実に確認することができる。
【0022】
<2.第2実施形態>
続いて本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、特にオプション機能がソフトウェアである場合に適用可能なものである。本実施形態におけるシステム構成は、第1実施形態の画像形成装置管理システム1と同一であるのでその説明を省略する。また、その動作についても、オプションソフトウェアの適合性を確認する段階までは第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0023】
図6は、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。図6においては、図5に示す第1実施形態の動作と異なる部分のみを示している。使用者が選択したフォント(オプション機能)がこの複合機10に適合するものであると判断した場合(ステップS21:YES)、CPU11は、選択されたフォントのダウンロード要求を管理装置60に送信する(ステップS22)。ダウンロード要求を受信すると、管理装置60のCPU61は、記憶部62から要求されたフォントのデータを読み出し、ダウンロード要求の送信元である複合機10に送信する(ステップS23)。
【0024】
フォントのデータを受信すると、複合機10のCPU11は、受信したフォントのインストールを行う(ステップS24)。インストール用のプログラム(インストーラ)は、あらかじめ記憶部12に記憶されているものであってもよいし、フォントのデータと一緒に管理装置60からダウンロードしてもよい。なお、ステップS21において、オプション機能が複合機10に適合しないものと判断された場合には、CPU11は、その旨を液晶ディスプレイに表示して処理を終了する。
【0025】
本実施形態は、次のような変形実施が可能である。図7は、この変形例においてUI14の液晶ディスプレイに表示される画面を例示する図である。管理装置60の記憶部62に記憶されているオプション機能テーブルTB1は、カテゴリ毎に区分され、そのカテゴリがさらにカテゴリ毎に区分されるというように階層構造を有している。CPU11はオプション機能テーブルTB1を受信すると、オプション機能テーブルTB1から最上位の階層のデータを抽出し、液晶ディスプレイに表示する(例えば、「ソフトウェア」と「ハードウェア」;図7(a))。使用者が表示されたカテゴリ群から所望のもの(例えば「ソフトウェア」)を選択すると、CPU11はそのカテゴリの下層のカテゴリ群を液晶ディスプレイに表示する(例えば「フォント」「ファームウェア」等;図7(b))。使用者が表示されたカテゴリ群から所望のもの(例えば「フォント」)をさらに選択すると、さらにそのカテゴリに属するカテゴリ群が表示される。こうして階層構造の最下層(例えば「和文」)まで達すると、CPU11は、そのカテゴリに属するオプション機能(この場合、すべての和文フォント)に対応するオプション適合性確認ソフトウェアのダウンロード要求を生成する。CPU11は、生成したダウンロード要求を管理装置60に送信する。
【0026】
管理装置60のCPU61は、受信したダウンロード要求に応じて、「和文フォント」のカテゴリに属するすべてのオプション機能に対応するオプション適合性確認ソフトウェアを記憶部62から読み出し、ダウンロード要求の送信元である複合機10に送信する。オプション適合性確認ソフトウェアを受信すると、複合機10のCPU11は、受信したオプション適合性確認ソフトウェアを実行し、「和文フォント」のカテゴリに属するすべてのフォントに対して、複合機10との適合性の確認を行う。個別の確認方法は第1実施形態で説明したものと同一である。
【0027】
CPU11は、こうして適合性の確認を行った結果、複合機10に適合すると判断されたオプション機能のみを液晶ディスプレイに表示する(図7(c))。使用者は、液晶ディスプレイに表示されたフォントの中から所望のものを選択する。液晶ディスプレイに表示されているものは、複合機10との適合性を確認済みのものばかりである。
使用者がフォント(オプション機能)を選択すると、CPU11は、選択されたフォントのダウンロード要求を生成する。CPU11は、生成したダウンロード要求を管理装置60に送信する。管理装置60は、要求されたフォントのデータを複合機10に送信し、複合機10はダウンロードしたフォントをインストールする。
【0028】
本実施形態によれば、一覧から選択されたソフトウェアのオプション機能の適合性が画像形成装置において判断される。また、複合機10は適合性が確認されたソフトウェアを自動的に管理装置60からダウンロードするので、使用者は簡単な操作のみで適合性が確認されたソフトウェアを導入することができる。
【0029】
<3.第3実施形態>
続いて本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、特にオプション機能がハードウェアである場合に適用可能なものである。本実施形態におけるシステム構成は、第1実施形態の画像形成装置管理システム1と同一であるのでその説明を省略する。また、その動作についても、オプションハードウェアの適合性を確認する段階までは第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0030】
図8は、本実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。図6においては、図5に示す第1実施形態の動作と異なる部分のみを示している。使用者が選択したハードウェア(オプション機能)がこの複合機10に適合するものであると判断した場合(ステップS31:YES)、CPU11は、選択されたハードウェアの発注処理を行う。発注処理は、例えば、ネットワーク3を介して管理装置60にデータを送信することにより行われてもよい。すなわち、CPU11は、選択されたハードウェアを特定する識別子を含む発注要求を生成し、生成した発注要求を管理装置60に送信する。管理装置60は、受信した発注要求を、発注の担当者に電子メールメッセージとして転送する等の方法により、担当者に通知する。なお、ステップS31において、オプション機能が複合機10に適合しないものと判断された場合には、CPU11は、その旨を液晶ディスプレイに表示して処理を終了する。
【0031】
発注処理は次のように行われてもよい。使用者が選択したハードウェアが複合機10に適合するものであると判断した場合、CPU11は、選択されたハードウェアの発注要求を管理装置60に送信する(ステップS32)。管理装置60は、指定されたハードウェアの価格、スペック等の属性値(属性情報)を含むデータを発注要求の送信元である複合機10に送信する(ステップS33)。そのデータを受信した複合機10は、受信したデータに基づいて、選択されたハードウェアの発注書を印刷する(ステップS34)。発注書には、宛名、送信元、品物の型番、数量、価格等が記載されている。使用者は、必要事項を記入した上でその発注書を複合機10にセットし、発注書に記載されている宛先にFAX送信する。
【0032】
本実施形態によれば、実機で適合性の確認されたハードウェアのみを発注することができるので、オプションハードウェアを購入した後になって、そのオプションハードウェアが複合機10に適合しないものであることが判明するといった不都合を回避することができる。また、複合機10が発注書の印刷を行う態様では、使用者が発注書を作成する手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置管理システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る複合機10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】管理装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】オプション機能テーブルTB1を例示する図である。
【図5】同実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。
【図7】変形例において液晶ディスプレイに表示される画面を例示する図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置管理システム1の動作を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1…画像形成装置管理システム、2…LAN、3…ネットワーク、10…複合機、11…CPU、12…記憶部、13…I/F、14…UI、15…画像形成部、16…画像読み取り部、17…用紙搬送部、50…通信制御装置、60…管理装置、61…CPU、62…記憶部、63…I/F、64…キーボード、65…マウス、66…ディスプレイ、100…複合機群
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続される画像形成装置であって、
前記画像形成装置の構成情報を記憶する記憶手段と、
前記ネットワークを介して接続された管理装置から、複数のオプション機能に関する情報をダウンロードするオプション情報ダウンロード手段と、
前記複数のオプション機能から少なくとも1のオプション機能を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたオプション機能に対応する確認ソフトウェアをダウンロードする確認ソフトウェアダウンロード手段と、
前記確認ソフトウェアダウンロード手段によりダウンロードされた確認ソフトウェアを実行することにより、前記記憶手段に記憶された構成情報に基づいて、当該画像形成装置に対する前記選択手段により選択されたオプション機能の適合性を判断する判断手段と
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記判断手段による判断結果を表示する表示手段をさらに有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記選択手段により選択されたオプション機能がソフトウェアであって、
前記判断手段により、前記選択手段により選択されたオプション機能が当該画像形成装置に適合すると判断された場合に、前記選択手段により選択されたオプション機能を、前記ネットワークを介して接続された管理装置からダウンロードするオプションソフトウェアダウンロード手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記選択手段により選択されたオプション機能の属性情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した属性情報に基づいて、記録材上に画像を形成する画像形成手段と
をさらに有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項1】
ネットワークに接続される画像形成装置であって、
前記画像形成装置の構成情報を記憶する記憶手段と、
前記ネットワークを介して接続された管理装置から、複数のオプション機能に関する情報をダウンロードするオプション情報ダウンロード手段と、
前記複数のオプション機能から少なくとも1のオプション機能を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたオプション機能に対応する確認ソフトウェアをダウンロードする確認ソフトウェアダウンロード手段と、
前記確認ソフトウェアダウンロード手段によりダウンロードされた確認ソフトウェアを実行することにより、前記記憶手段に記憶された構成情報に基づいて、当該画像形成装置に対する前記選択手段により選択されたオプション機能の適合性を判断する判断手段と
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記判断手段による判断結果を表示する表示手段をさらに有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記選択手段により選択されたオプション機能がソフトウェアであって、
前記判断手段により、前記選択手段により選択されたオプション機能が当該画像形成装置に適合すると判断された場合に、前記選択手段により選択されたオプション機能を、前記ネットワークを介して接続された管理装置からダウンロードするオプションソフトウェアダウンロード手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記選択手段により選択されたオプション機能の属性情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した属性情報に基づいて、記録材上に画像を形成する画像形成手段と
をさらに有する請求項1に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2006−88381(P2006−88381A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−273741(P2004−273741)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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