説明

画像形成装置

【課題】店舗内で購買対象となる商品に関する多くの情報を得ることができるようにする。
【解決手段】原稿読み取り装置1a及び印字部を備え、原稿読み取り装置1aから入力された画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成装置において、商品の包装に印刷されたバーコードなどのコード情報を原稿読み取り装置1aで読み取り、読み取ったコード情報を制御回路1bでデコードし、ユーザーが認識できる情報に変換し、商品に関する情報、商品に付随したサービス、あるいは懸賞及びキャンペーンに関する情報としてディスプレイに表示し、ユーザーに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部サーバーの情報を蓄積し管理し、あるいは更新する機能を備えたディジタル複合機、ディジタル複写機、ファクシミリ、スキャナ、ネットワークファイルサーバー等の画像入出力機器、又はこれらのうちの複数の機能を備えたディジタル複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗で商品を選ぶ場合、商品や商品の包装に印刷されている商品に関する情報、例えば成分、注意書き、使用法、あるいはその商品に関するキャンペーンや懸賞の応募などの情報が購入の決め手になることがある。この態様を図22に示す。すなわち、図22(a)に示すようにユーザー3が商品4の商品説明、キャンペーンや懸賞の応募の説明を読んで購入を決めると、同図(b)に示すようにPOS(レジ)7のところに持参し、精算し購入が完了する。そして、購入後、同図(c)に示すように携帯電話やパソコンのインターネットによる調査でパッケージには記載しきれなかった成分、またキャンペーンの詳細情報を知ることや、キャンペーンや懸賞の応募を行うことになる。
【0003】
一方、商品4や商品の包装にはPOSシステムで使用するためのバーコードが印刷されている。そこで、このバーコードを利用して種々のサービスも提供されている。例えば特許文献1には、コピーFAX複合機に印刷物を光学的に読み取り、バーコードをデコードし、商品等の発注やカタログ請求に使用する場合には請け書やカタログが印刷され、有料歌詞カードの配信の場合には歌詞カードが印刷されるという発明が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、通知先電話番号と動作識別情報と対象識別情報とを含むバーコードを頒布し、バーコードを読み取り且つそのバーコードに含まれる通知先電話番号に発信する光学的読み取り装置付き通信機から、前記バーコードに含まれる動作識別情報及び対象識別情報とを受信する受信し、受信した前記動作識別情報に対応する処理を前記対象識別情報に関連して実施するという発明が開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、商品を識別するバーコード情報を有する商品画像データを記憶装置に入力させ、記憶装置に入力された商品画像データからバーコード情報を抽出して記憶装置に格納し、バーコード情報を解析し記憶装置に格納し、格納されたバーコード情報を元にしてデータ処理を行うという発明が開示されている。
【特許文献1】特開2002−183520号公報
【特許文献2】特開2002−281179号公報
【特許文献3】特開2003−187126号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記図22に示したような従来の購買方法では、商品のパッケージの大きさによってキャンペーン、懸賞、成分、アレルギー等についての詳細情報を印刷できる情報量に差があり、商品や包装の大きさやデザインによって制約を受けてしまう場合ある。制約が多いと、使用される文字数や文字の大きさにも制約を受け、印刷した文字が読めなかったり、あるいは見逃してしまうことがある。また、商品側から見ても、十分な商品情報やキャンペーンなどの情報を印刷することができない場合も多い。
【0007】
一方、特許文献1ないし3記載の発明では、バーコードを利用して種々のサービスを提供することが開示されているが、購買者が店舗中で購買対象となる商品の情報を得ることまでは配慮されていなかった。
【0008】
本発明は、このような従来技術の実状に鑑みてなされたもので、解決すべき課題は、店舗内で購買対象となる商品に関する多くの情報を得ることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、第1の手段は、画像入力手段及び画像出力手段を備え、画像入力手段から入力された画像データに基づいてシート状記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記画像入力手段から入力されたコード情報をデコードし、ユーザーに提供できる情報に変換する変換手段を備えていることを特徴とする。
【0010】
第2の手段は、第1の手段において、前記デコードされた情報が、商品に関する情報、商品に付随したサービス、懸賞及びキャンペーンに関する情報のいずれかを含んでいることを特徴とする。
【0011】
第3の手段は、第1の手段において、外部装置と情報の通信を行う通信手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
第4の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段において、前記コード情報を専用で入力するためのコード情報入力手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
第5の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記デコードされた情報の内容を表示する表示手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
第6の手段は、第1ないし第5のいずれかの手段において、前記外部装置が情報を蓄積しているサーバー、前記画像出力手段による出力に対応した料金を支払う課金装置、商品管理を行うPOS端末のいずれかを含んでいることを特徴とする。
【0015】
第7の手段は、第6の手段において、前記通信手段を介して前記サーバーにアクセスし、情報を取得する取得手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
第8の手段は、第6又は第7の手段において、前記サーバーから取得した情報を第2次記憶装置に格納し、再検索の際は第2次記憶装置から取得することを特徴とする。
【0017】
第9の手段は、第6ないし第8のいずれかの手段において、蓄積された情報が更新されていた場合には自動的に2次記憶装置の記憶内容を更新することを特徴とする。
【0018】
第10の手段は、第6ないし第9のいずれかの手段において、取得した情報又は蓄積された情報の内容を表示する表示手段を備えていることを特徴とする。
【0019】
第11の手段は、第5又は第10の手段において、前記表示手段に表示された情報の内容を前記画像出力手段から前記シート状記録媒体に印字出力することを特徴とする。
【0020】
第12の手段は、第5又は第10の手段において、前記表示手段に表示された情報を前記通信手段によって所望の他の装置に転送することを特徴とする。
【0021】
第13の手段は、第5又は第10の手段において、前記表示手段に表示された情報の内容から懸賞又はキャンペーンの応募入力を受け付ける入力手段を備えていることを特徴とする。
【0022】
第14の手段は、第5又は第10の手段において、前記表示手段に表示された情報の内容から商品に付随したサービスを受け付ける入力手段を備えていることを特徴とする。
【0023】
第15の手段は、第10ないし第14のいずれかの手段において、前記表示手段に代えて、あるいは前記表示手段に加えて前記情報を音声出力する音声出力手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0024】
第16の手段は、第5又は第10の手段において、前記表示手段に表示された購入情報に基づいて購入対象となる商品を指示入力することにより、前記商品の購入操作を行うことを特徴とする。
【0025】
第17の手段は、第16の手段において、前記購入対象となる商品が、前記コードを読み取った商品に関連する電子商品又は画像情報であることを特徴とする。
【0026】
第18の手段は、第16の手段において、前記購入操作が完了した後、外部装置から購入代金の支払いを行うことを特徴とする。
【0027】
第19の手段は、第18の手段において、前記外部装置がコピー代支払いのために接続された課金装置又はPOS端末であることを特徴とする。
【0028】
なお、後述の実施形態では、画像入力手段は原稿読み取り装置1aに、画像出力手段は印字部(画像出力機能)に、変換手段及び通信手段は制御回路1bに、コード情報入力手段はバーコードスキャナ9に、表示手段はディスプレイ6に、課金装置は符号11に、POS端末は符号7に、2次記憶装置はハードディスク装置8に、入力手段はディスプレイ6のタッチパネル機能に、音声出力手段は符号10に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、画像入力手段から入力されたコード情報をデコードし、ユーザーに提供できる情報に変換する変換手段を備えているので、店舗内で購買対象となる商品に関する多くの情報を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0031】
図1は本発明の実施形態に係る商品情報検索装置のシステム構成及び動作を示す図である。このシステムは画像形成装置1とサーバー2とから構成され、画像形成装置1はスーパーマーケット(以下、スーパーと略称する)やコンビニエンスストア(以下、コンビニと略称する)などの店舗に置かれ、インターネットあるいはネットワークを介して前記店舗外に設置されたサーバー2と接続されている。画像形成装置1には、最上部に原稿読み取り装置1aが設けられ、この原稿読み取り装置(スキャナ)1aにより購入しようとしている商品パッケージに印刷されているコード、ここではバーコードを読み込ませ、バーコード情報が入力される。したがって、画像形成装置1の原稿読み取り装置1aが入力装置を構成している。原稿読み取り装置1aのハード構成は、光源が移動してコンタクトガラス上の原稿を読み取る公知のものである。画像形成装置1には、さらに、商品情報を蓄積している外部のサーバー2にアクセスし、商品情報をダウンロードするCPUを備えた制御回路1bが搭載されている。この制御回路1bは、前記ダウンロード後、読み込んだ商品情報の詳細を画像形成装置1のディスプレイ6に表示する。また、読み込んだバーコードの認識、解析、変換もこの制御回路1bが実行する。したがって、制御回路1bが変換手段を構成している。
【0032】
すなわち、図1(a)に示すように、ユーザー3が商品4を店舗内の画像形成装置1まで持参し、商品4又は商品の包装に印刷されているバーコード4aを画像形成装置1の原稿読み取り装置1aによって読み取らせる。画像形成装置1は読み取ったバーコード4に基づいてサーバー2にインターネットあるいはネットワーク(以下、単にネットと称する。)5を介してアクセスし、図1(b)に示すようにサーバー2からバーコード4を読み込んだ商品の商品その他の情報(以下、購買情報と称す。)を取得する。この場合の購買情報には、例えば、商品についての情報である商品情報の詳細、アレルギー情報、キャンペーン情報、懸賞情報などが含まれる。なお、ネットワーク5を通じてのサーバー2へのアクセス制御は前記制御回路1bによって実行される。したがって、ここでは、制御回路1bが通信手段を構成する。
【0033】
購買情報を取得した画像形成装置1は、図1(c)に示すように取得した情報を自身の操作表示画面(以下、ディスプレイと称す。)6に表示する。符号6a、6bはディスプレイ6の表示例を示すもので、例えば符号6aで示すディスプレイ6には、メーカー名、成分表、アレルゲンとなるものなどが表示されている。また、符号6bで示すディスプレイ6には、懸賞に関する情報、すなわち、懸賞の種類や申し込み方法が表示されている。
【0034】
ユーザーは図1(c)に示すような表示を見て購入の是非を判断することができ、前記表示された情報が購入の決め手になる場合もある。その表示を見て購入する際には、図1(d)に示すようにバーコード4を読み取らせた商品をPOS端末(レジ)7に持参して精算すればよい。なお、購入に際して画像形成装置1から懸賞の応募、キャンペーンの参加を直ちに申し込むことも可能である。
【0035】
なお、図1に示した例では、外部のサーバー2から購買情報を取得しているが、図2に示すように画像形成装置1内部の第2次記憶装置であるハードディスク装置8から情報を検索し、該当する情報を取得するように構成することもできる。すなわち、商品4に付されたバーコード4aのコードを画像形成装置1の読み取り装置あるいは従来から使用されているバーコードスキャナ、あるいはテンキーなどのコード情報入力手段から入力すると、画像形成装置1の制御回路1bがバーコードを解析して、そのバーコードに対応する情報をハードディスク装置8から検索して取得し、商品が何なのか取得することができる。
【0036】
図3は外部装置であるPOS端末7に接続してPOS端末7から購買情報を通信する例を示す図である。すなわち、図3の例は、図1のサーバー2に代えて接続先をPOS端末7としたもので、画像形成装置1が入力されたコード情報に基づいてPOS端末7から商品その他の情報を取得する。当然POS端末7の情報は図示しないサーバーから必要に応じて更新される。このようにPOS端末7に接続されていると、その入力された商品がすでに購買済みなのかを確認することができる。
【0037】
図4は、図1及び図2に示した画像形成装置1に対してバーコードを読み出す専用のコード入力装置(バーコードスキャナ)9を備え付けた例を示す図である。このように専用のコード入力装置9によってバーコードの入力を行うように構成することも可能である。この場合には、読み取り装置からではなく、専用のコード入力装置9によってバーコード入力を行うことができるので、画像形成装置1本体のバーコード読み取り機能を省略することが可能となる。
【0038】
図5は、サーバー2に情報要求を行い、商品情報を受け取る様子を示す図である。この図からわかるように、画像形成装置1側から情報要求がサーバー2側に出力され、サーバー2から前記情報要求及びコード情報に基づいてサーバー2内で検索された商品(購買)情報が送信される。画像形成装置1側では、図6に示すようにサーバー2から送信されてきた商品情報をハードディスク装置8に蓄積し、ハードディスク装置8では、図7に示すように更新された新しい情報がサーバー2側から送信されてくれば、図6でハードディスク装置8に蓄積された情報を上書きし、更新する。図7の例では、B情報が新しく更新されていたので、古いB情報を上書き更新している。前述の操作表示部6への購買情報の表示は、図8に示すようにハードディスク装置8に蓄積された購買情報からその商品に該当する情報、図ではA情報が表示される。ここには前述のように商品に関する情報だけではなく、さらに詳細な成分表示やキャンペーン、懸賞情報の掲載を行うことができる。
【0039】
表示内容は画像形成装置1の印字部(画像出力機能)によりハードコピーとして出力し(図9参照)、メール機能によりEメールで送信し(図10参照)、あるいはファックス機能によりファックス送信することができる。なお、図9はハードコピー出力の概略を示す図、図10はメール送信の概略を示す図である。また、図11は前述の図1(b)の懸賞に関するディスプレイ6の他の表示例を示す図である。この表示例では、取得した商品情報のうちキャンペーンや懸賞への応募が可能であることを示している。ここでは懸賞の情報と共に「申し込みボタン」6cを設けて、ユーザーがこれを押すことによって、外部装置(例えばサーバー2)と接続し、規定の情報を入力することによって懸賞の応募が可能となっている。
【0040】
図12は音声出力装置10を備えた画像形成装置1を示す図である。この音声出力装置10は、購入した、あるいは購入しようとしている商品が音楽製品であれば、音楽の一部を流すことが可能であり、また、視覚障害のある人、子供など文字や漢字が読めない人に対して商品情報や購買情報の提供に役立つ。
【0041】
図13は商品に付属しているサービス製品として、電子商品の壁紙のサービスや、画像情報のポスター印刷サービスを受け付ける状態を示す図である。画像形成装置1のディスプレイ6に表示されているサービス製品をユーザーが選択することによってサービスを即時に受けることができる。ここでは、ディスプレイ6に表示された「ポスター印刷」と「壁紙送信」の表示部分をタッチすることによりそのサービスが選択入力され、ポスター印刷であれば図9にも示したように画像形成装置1の画像出力機能によりそのポスターが印刷されて出力される。ポスターの内容は例えばインターネットを介してサーバー2から取得され、画像形成装置1で画像処理されて出力される。また、壁紙送信を選択した場合には、選択された壁紙の画像情報がEメールによって画像形成装置1から入力したメールアドレスに送信される。
【0042】
図14は画像形成装置1から商品に関連する電子商品あるいは画像情報を購入する様子を示す図である。ここでユーザーがディスプレイ6に表示された申し込みキーを押すと、ディスプレイ6のタッチパネル機能により「申し込み」の入力が行われ、外部のサーバー2と接続され、規定の情報を入力し、支払いを完了すれば購入することができる。支払い方法は種々あるが、本実施形態では、画像形成装置1を使用しているので課金装置11を利用する。この状態を図15に示す。すなわち、通常、店舗に設置された画像形成装置(コピー機)1では課金装置11が接続されているので、この課金装置11を使用して支払いを行う。購入する場合には課金装置11に所定の金額を入れる。入れると購入可能であることを示す反転表示が行われ、ユーザーの購入が可能になる。ここでは、購入したポスターの代金が表示され、購入したポスターが画像形成装置1から印字出力される。
【0043】
図16はPOS端末7によって代金を支払い、サービスの提供を受ける様子を示す図である。この例では、ここでユーザーがディスプレイ6に表示されたポスターの申し込みキーを押すと、表示されたサービスや商品の購入申し込みを受け付け、POS端末7で前記サービスあるいは商品の支払いが行われると、そのことがPOS端末7に接続された画像形成装置1に通知され、画像形成装置1はこの通知に基づいてポスターを印字出力する。なお、図16では、POS端末7によって代金の支払いを受け付けているが、POS端末7以外にも電子マネー等を検知できる外部装置を使用することもできる。
【0044】
図17は本実施形態におけるメインルーチンの処理手順を示すフローチャートである。図17のメインルーチンは初期設定(ステップS101)、商品情報参照動作(ステップS102)及び商品関連情報参照動作(ステップS103)のサブルーチンからなる。
【0045】
図18はステップS101の初期設定のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
同図において、初期設定が開始されると、画像形成装置1は外部装置、ここではPOS端末7と通信して購入情報などを取得し(ステップS201)、さらに、商品情報が蓄積されている外部サーバー2と通信し、商品情報を受信する(ステップS202)。画像形成装置1は外部サーバー2から取得した商品情報をHDD8に蓄積する(ステップS203)。その際、蓄積されようとしている情報が蓄積されている情報と比較して新しいか古いかが判断され(ステップS204)、新しいのであれば、HDD8に蓄積された情報を新情報に更新する(ステップS205)。ステップS204で情報が変わらないか古いのであれば、更新せずにそのまま終了する。これで、初期設定の処理が完了する。
【0046】
図19はステップS102の商品情報参照動作における処理手順を示すフローチャートである。
同図において、商品情報参照動作が開始されると、まず、コード入力されたか否かをチェックし(ステップS301)、コード入力されると、画像入力装置あるいは専用入力装置からかを判断する(ステップS302)。画像入力手段からであればバーコードの位置を特定する(ステップS303)。専用装置からであれば専用装置からバーコード情報を取得する(ステップS304)。
【0047】
次いで、ステップS303,S304で得たバーコードを解析して検索したい商品を特定する(ステップS305)。商品が特定されると、特定した商品情報がHDD8にあるかどうか検索し(ステップS306)、さらに、検索結果から特定した商品の商品情報が見つかったか否かをチェックし(ステップS307)、見つかったのであれば、HDD8に蓄積されたその商品の情報をディスプレイ6に表示させる(ステップS308)。一方、ステップS307で見つからなかったのであれば、外部サーバー2に通信し、外部サーバー2から情報を受信し(ステップS309)、さらに受信した情報の中で商品情報を見つけられたか否かをチェックする(ステップS310)。
【0048】
ステップS10で商品情報が見つかったのであれば、HDD8に情報を蓄積し(ステップS311)、ディスプレイ6に商品情報を表示する(ステップS308)。ステップS310で商品情報が見つからなかったのであれば、再度ステップS301に戻りコード入力を待つ。
【0049】
ステップS308ではディスプレイ6に図20で示すような商品情報を表示する。ユーザーは表示された商品情報から所望の選択枝(ここでは、Eメール、用紙出力、音声)を選択し、あるいは、何も選択しない。すなわち、外部出力を選択すれば、商品情報を外部に出力し(ステップS314)、用紙出力を選択すれば、商品情報を用紙に印字出力し(ステップS315)、音声出力を選択すれば商品情報に含まれている音声情報を音声出力し(ステップS316)処理を終える。もし、ステップS313で何も選択されなければ、そのまま処理を終える。これで、商品情報参照動作時の処理が完了する。
【0050】
図21はステップS103の商品関連情報参照動作における処理手順を示すフローチャートである。
同図において、商品関連情報参照動作が開始されると、コード入力された商品が購入されたか否かをチェックする(ステップS401)。このチェックは外部装置のPOS端末7との通信によって行う。ステップS401で商品が購入されていれば、商品を購入することにより受けられるサービスを表示する(ステップS402)。購入されていないのであれば、処理を完了する。ステップS403ではステップS402で表示されたサービスを受けるか否かを選択する。ステップS403でサービスを受けることを選択すると、指定されたサービス処理を行って(ステップS404)、ステップS405に進む。サービスを受けない場合には、そのままステップS405に移行する。
【0051】
ステップS405ではキャンペーンや懸賞情報を表示し、ステップS406で表示されたキャンペーンや懸賞に応募するか選択する。応募するのであれば、キャンペーンや懸賞に応募するための処理を行い(ステップS407)、応募しない場合は、そのままステップS408に移行する。ステップS408では、購入した商品の関連商品を表示する。次いで、ステップS409においてステップS408で表示された関連商品を購入するか否かを選択する。ステップS409で購入を選択した場合は課金をコピー課金装置11で行ったか否かをチェックし(ステップS410)、コピー課金装置11に支払っていないのであれば外部装置(POS端末7)に支払ったか否かをチェックする(ステップS411)。コピー課金装置あるいは外部装置に支払っていれば(ステップS410,S410−YES)、購入した商品の処理を行い(ステップS412)、ステップS409で関連商品を購入しない場合、ステップS410でコピー課金装置11にも、ステップS411でPOS端末7にも支払っていなければ、商品関連情報参照動作時の処理を完了する。
【0052】
以上のように、本実施形態によれば、
1)コードをバーコードスキャナのような専用端末ではなく画像形成装置の原稿読み取り装置(画像入力手段)で代用することが可能となる。
2)外部装置との情報通信を行うことによりコード情報の更新が可能となる。また、チェックする商品の代金の支払いの有無も確認することができる。
3)画像形成装置に専用入力装置を備えさせることによって従来と同じ処理で商品特定が可能となる。
4)ディスプレイ上で操作することにより情報を入力する手間を省くことができる。
5)大容量のHDDを使用することにより安価に大量の情報を蓄積することができる。
6)情報が更新された場合には、HDD内の情報を自動的に更新するので、古い情報のままでディスプレイに表示させることがなく、常に最新の情報を表示させることができる。
7)購買情報は一時的な情報が多いためにディスプレイに表示させることにより、資源の浪費を防止した上で、ユーザーへアピールすることができる。
8)ユーザーが購買情報を恒久的に持ち得たいのであれば用紙出力を行うことにより、ユーザーの満足度を高めることができる。
9)ユーザーが購買情報を恒久的にかつ、自分が所有する機器に保存したいのであれば、外部機器に通信してEメールで送信し、あるいは無線で通信することにより、自前のPDAや携帯に保存することが可能であり、利便性の向上を図ることができる。
10)キャンペーンや懸賞はほとんどの場合、購入してすぐに申し込めるものは少ないが、ディスプレイから操作入力するだけで申し込み可能なので、懸賞目当てやキャンペーン目当てで購入した場合は、販促効果が期待できる。
11)商品情報の中に音声情報があるならば、これを利用することでユーザーは商品情報を楽しむことができる。また、視覚障害者にとっては商品情報の成分やアレルギーについての情報を得ることが可能になる。
12)購入すると必ず受けられるサービスは、たいていは店でもらえるおまけや値引きであり、購入すると必ず画像形成装置から受けられるサービスを提示することができるので、多様なサービスを提供することが可能となる。
13)購入後に関連商品を購入する場合は、たいていはインターネットかその商品の商品棚の並び方で気づくものが多い。そこで、画像形成装置のディスプレイにその情報を表示させることによってさらなる需要を掘り起こすことが可能となる。
14)画像形成装置を通じて、ものを購入する際に支払いを行うときに従来使用している課金装置をそのまま使用することができるので、ユーザーは違和感なく購入することが可能となる。
15)大金であれば、課金装置が対応していないこともあるので、その場合は外部装置との接続によって、電子マネーの受領装置やPOS端末との通信によって支払ったことを通知させることができ、これにより購入しやすくなる。
【0053】
等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態に係る商品情報検索装置のシステム構成及び動作を示す図である。
【図2】図1における画像形成装置内での検索動作を示す図である。
【図3】外部装置であるPOS端末に接続してPOS端末から購買情報を通信する例を示す図である。
【図4】画像形成装置に対してバーコードを読み出す専用のコード入力装置を備え付けた例を示す図である。
【図5】サーバーに情報要求を行い、商品情報を受け取っている状態を示す図である。
【図6】サーバーから送信されてきた商品情報をハードディスク装置に蓄積している状態を示す図である。
【図7】更新された新しい情報がサーバー側から送信されて来たときにハードディスク装置に蓄積された情報を上書きし、更新する動作を示す図である。
【図8】ハードディスク装置に蓄積された購買情報からその商品に該当する情報を表示するときの状態を示す図である。
【図9】画像形成装置の印字部により表示内容をハードコピーとして出力するときの状態を示す図である。
【図10】画像形成装置の印字部により表示内容をEメール送信するときの状態を示す図である。
【図11】図1(b)の懸賞に関するディスプレイの他の表示例を示す図である。
【図12】音声出力装置を備えた画像形成装置を示す図である。
【図13】商品に付属しているサービス製品として電子商品の壁紙のサービス、画像情報のポスター印刷サービスを受け付ける状態を示す図である。
【図14】画像形成装置1から商品に関連する電子商品あるいは画像情報を購入するときの状態を示す図である。
【図15】代金の支払いに課金装置を使用した例を示す図である。
【図16】POS端末によって代金を支払い、サービスの提供を受けるときの状態を示す図である。
【図17】本実施形態におけるメインルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図18】図17におけるステップS101の初期設定のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図19】図17におけるステップS102の商品情報参照動作における処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図19におけるステップS308のディスプレイに表示される商品情報の例を示す図である。
【図21】図17におけるステップS103の商品関連情報参照動作における処理手順を示すフローチャートである。
【図22】従来から実施されている店舗で商品を選ぶときの態様を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1 画像形成装置
1a 原稿読み取り装置
1b 制御回路
2 サーバー
4 商品
4a バーコード
5 ネットワーク
6 ディスプレイ
7 POS端末
8 ハードディスク装置
9 コード入力装置(バーコードスキャナ)
10 音声出力手段
11 課金装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像入力手段及び画像出力手段を備え、画像入力手段から入力された画像データに基づいてシート状記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記画像入力手段から入力されたコード情報をデコードし、ユーザーに提供できる情報に変換する変換手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記デコードされた情報が、商品に関する情報、商品に付随したサービス、懸賞及びキャンペーンに関する情報のいずれかを含んでいることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
外部装置と情報の通信を行う通信手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コード情報を専用で入力するためのコード情報入力手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記デコードされた情報の内容を表示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記外部装置が情報を蓄積しているサーバー、前記画像出力手段による出力に対応した料金を支払う課金装置、商品管理を行うPOS端末のいずれかを含んでいることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記通信手段を介して前記サーバーにアクセスし、情報を取得する取得手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記サーバーから取得した情報を第2次記憶装置に格納し、再検索の際は第2次記憶装置から取得することを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成装置。
【請求項9】
蓄積された情報が更新されていた場合には自動的に2次記憶装置の記憶内容を更新することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
取得した情報又は蓄積された情報の内容を表示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記表示手段に表示された情報の内容を前記画像出力手段から前記シート状記録媒体に印字出力することを特徴とする請求項5又は10記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記表示手段に表示された情報を前記通信手段によって所望の他の装置に転送することを特徴とする請求項5又は10記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記表示手段に表示された情報の内容から懸賞又はキャンペーンの応募入力を受け付ける入力手段を備えていることを特徴とする請求項5又は10記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記表示手段に表示された情報の内容から商品に付随したサービスを受け付ける入力手段を備えていることを特徴とする請求項5又は10記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記表示手段に代えて、あるいは前記表示手段に加えて前記情報を音声出力する音声出力手段をさらに備えていることを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記表示手段に表示された購入情報に基づいて購入対象となる商品を指示入力することにより、前記商品の購入操作を行うことを特徴とする請求項5又は10記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記購入対象となる商品が、前記コードを読み取った商品に関連する電子商品又は画像情報であることを特徴とする請求項16記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記購入操作が完了した後、外部装置から購入代金の支払いを行うことを特徴とする請求項16記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記外部装置がコピー代支払いのために接続された課金装置又はPOS端末であることを特徴とする請求項18記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−243702(P2007−243702A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−64496(P2006−64496)
【出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】