画像形成装置
【課題】多くの一般ユーザが自分用の操作画面を効率的にカスタマイズすることのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置であって、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部と、ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成し、当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせ、設定結果を上記設定記憶部に保存する画面生成部とを備える。
【解決手段】機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置であって、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部と、ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成し、当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせ、設定結果を上記設定記憶部に保存する画面生成部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインタフェース(UI:User Interface)となる操作画面を自由にカスタマイズできるようにした画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Printer)等の画像形成装置は、高機能化に伴い操作内容も複雑になってきており、業務効率向上の観点から操作画面を自由にカスタマイズできることが望まれている。
【0003】
従来のMFPには機器の管理者により操作画面のカスタマイズを行えるようにしたものも存在するが、そのような機種では操作画面の設定内容は操作部のメモリに保持されていた。
【0004】
また、従来のMFPでは機器で使用できる全機能をカスタマイズの対象としており、管理者はその中から所望の機能を選択してカスタマイズを行っていた。
【0005】
更に、操作画面のカスタマイズの結果は、通常の使用状態に戻して操作画面を表示することで行っていた。
【0006】
一方、特許文献1には多種多様な機器が存在する場合にも機器操作に要するユーザの負担を著しく低減することが可能なユーザインタフェースユニットの技術が開示されている。
【特許文献1】特開2002−7011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のMFP等では上述したように操作画面のカスタマイズが行われていたが、次のような問題点が指摘されていた。
(1)従来のMFP等ではユーザ毎に操作画面のカスタマイズは行われていなかったが、高機能化に伴い操作内容も複雑になってきており、業務効率向上の観点から各ユーザが自由に操作画面をカスタマイズできることが望まれていた。
(2)操作画面の設定内容は操作部のメモリに保持されていたため、容量の制限から多くのパターンを保持することができず、機器の管理者により少数のパターンが登録できるのみであり、多くの一般ユーザが自分用の操作画面を作成することは困難であった。近年のMFPでは機器を使用する際に個人認証を行うことが可能となり、機器側はユーザを特定することができるが、メモリ容量の関係で個人の好みの画面にカスタマイズして設定を保持することは困難であった。
(3)機器で使用できる全機能をカスタマイズの対象としていたため、一般ユーザが操作画面のカスタマイズを行った場合、実際に操作画面を使用する際には設定した機能が使用できない場合があった。
(4)カスタマイズを終了し、通常の使用状態に戻さなければ操作画面のカスタマイズ結果が確認できなかったため、操作が面倒であるとともに、何の操作画面をカスタマイズしていたかが途中でわからなくなることがあった。
(5)個々の設定がどのように操作画面上に表示されるかがリアルタイムにわからず、カスタマイズの操作をやり直す必要も生じていた。
【0008】
一方、特許文献1に示される技術は、携帯型のユーザインタフェースユニットを用いるものであり、MFP等の操作画面を直接にカスタマイズするものではなく、上記の問題点を解決できるものではない。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、多くの一般ユーザが自分用の操作画面を効率的にカスタマイズすることのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置であって、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部と、ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成し、当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせ、設定結果を上記設定記憶部に保存する画面生成部とを備える画像形成装置を要旨としている。
【0011】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記設定記憶部は、上記操作部とは別体の汎用的なデータ格納領域に設けられるものとすることができる。
【0012】
また、請求項3に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記設定記憶部は、画像形成装置本体に設けられるものとすることができる。
【0013】
また、請求項4に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記設定記憶部は、ネットワーク上に配置されたサーバに設けられるものとすることができる。
【0014】
また、請求項5に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記画面生成部による設定結果の上記設定記憶部への保存前に、設定結果が設定ユーザに許可された範囲内であるか否かを判断するユーザ認証判別部を備え、設定ユーザに許可された範囲内の設定結果を上記設定記憶部へ保存するようにすることができる。
【0015】
また、請求項6に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、当該機器で使用できる機能一覧を保持する機能条件記憶部を備え、上記画面生成部は、設定画面の生成前に上記機能条件記憶部から設定ユーザの使用可能な機能一覧を取得し、使用可能な機能に基づいて設定画面を生成するようにすることができる。
【0016】
また、請求項7に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示するようにすることができる。
【0017】
また、請求項8に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示し、上記画面生成部は、設定結果を操作画面にリアルタイムに反映するようにすることができる。
【0018】
また、請求項9に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記表示部は上記設定記憶部に登録されたユーザの操作画面の一覧を表示し、上記画面生成部はユーザによって選択された操作画面を表示し、ユーザからの自分の画面への反映要求に応じ、当該操作画面の設定情報を当該ユーザの設定情報として上記設定記憶部に保存するようにすることができる。
【0019】
また、請求項10、11に記載されるように、UIカスタマイズ方法として構成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の画像形成装置にあっては、画面生成部により操作画面のカスタマイズを行い、設定記憶部に操作画面の設定情報を保持するようにしているため、多くの一般ユーザが自分用の操作画面を効率的にカスタマイズすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0022】
<システム構成>
図1は本発明をMFPに適用した一実施形態の構成例を示す図である。
【0023】
図1において、MFP1は、表示部3を有した操作部2と、画面生成部6、設定記憶部7、ユーザ認証判別部8、機能条件記憶部9等を有したMFP本体5とを備えている。操作部2とMFP本体5はバス4を介して接続されている。
【0024】
図2は操作部2の例を示す図であり、MFP1を操作/設定するための画面を表示する表示部3(表面にタッチパネルを設けた液晶パネル等から構成)の他に、初期設定ボタン21、リセットボタン22、予熱ボタン23、テンキー24、クリア/ストップボタン25、スタートボタン26等が設けられている。
【0025】
図1に戻り、画面生成部6は、アイコン、図形等のデータを保持し、表示部3に表示する画面(通常使用時の操作画面、操作画面のカスタマイズのための設定画面等)の生成および設定内容の保存の制御を行う機能を有している。
【0026】
設定記憶部7は、操作部2とは別体であるMFP本体5の汎用的なデータ格納領域(HDD(Hard Disk Drive)等)に設けられ、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持している。なお、設定記憶部7の機能の一部もしくは全部をネットワーク上のサーバ10に設けてもよい。
【0027】
ユーザ認証判別部8は、ユーザ情報を保持し、操作画面のカスタマイズの設定結果が設定ユーザに許可された範囲内であるか否かを判断する機能を有している。
【0028】
機能条件記憶部9は、MFP1で使用できる機能の一覧を保持している。
【0029】
図3は設定記憶部7、ユーザ認証判別部8および機能条件記憶部9の例を示す図である。
【0030】
図3において、設定記憶部7には、「DisplayID」「Difinition」「Language」「UserID」を対応付けて管理するテーブルと、このテーブルの「Difinition」により関連付けられるユーザ毎の設定ファイルとが保持されている。
【0031】
ユーザ認証判別部8には、「UserID」「UserName」「PassWord」「Role」等を含むユーザ情報のテーブルと、「Setting」と「Role」を対応付けたテーブルとが保持されている。設定内容があるユーザに許可されるか否かは、「Setting」の設定内容に対応する「Role」がユーザ情報の「Role」の範囲内であるか否かにより判断される。
【0032】
機能条件記憶部9には、「Function」と「Role」を対応付けたテーブルが保持されている。あるユーザの使用可能な機能であるか否かは、「Function」の機能に対応する「Role」がユーザ情報の「Role」の範囲内であるか否かにより判断される。
【0033】
<動作>
図4はユーザ認証からユーザ毎の操作画面の表示までの処理例を示すシーケンス図である。
【0034】
図4において、ユーザ(User)は表示部3を操作することでユーザ認証を行う(ステップS101)。これによりログインユーザが確定する。
【0035】
次いで、表示部3は画面生成部6にログインユーザに対応する操作画面の取得依頼を行う(ステップS102)。
【0036】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7にログインユーザに対応する設定情報の取得依頼を行い(ステップS103)、設定記憶部7から該当ユーザの設定情報の返信を受ける(ステップS104)。
【0037】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報に基づいて操作画面の生成を行い(ステップS105)、生成した画面データを表示部3に送信する(ステップS106)。
【0038】
そして、表示部3は画面生成部6から受信した画面データに基づいて操作画面をユーザに対して表示する(ステップS107)。
【0039】
図5はユーザ毎の操作画面の例を示す図であり、(a)は「User A」がログインした場合の画面を、(b)は「User B」がログインした場合の画面をそれぞれ示しており、ユーザ毎に予め設定された内容の表示となっている。
【0040】
図6は操作画面のカスタマイズの処理例を示すシーケンス図である。なお、読取画面の編集を例として説明する。
【0041】
図6において、既にユーザ認証済であるとすると、ユーザは表示部3に対して読取画面の編集依頼を行う(ステップS111)。具体的には、図2に示した操作部2において初期設定ボタン21を押すことで図7に示すような「初期設定」画面が表示され、この画面から「UI画面設定」ボタン(ソフトボタン)を押すことで図8に示すような「UI画面設定」画面が表示され、この画面から「読取画面編集」ボタンを押すことで読取画面の編集依頼が行われる。
【0042】
図6に戻り、表示部3は画面生成部6にログインユーザのカスタマイズ用の設定画面の取得依頼を行う(ステップS112)。
【0043】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7にログインユーザの設定情報の取得依頼を行い(ステップS113)、設定記憶部7から該当ユーザの設定情報の返信を受ける(ステップS114)。
【0044】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報に基づいて設定画面の生成を行い(ステップS115)、生成した画面データを表示部3に送信する(ステップS116)。
【0045】
そして、表示部3は画面生成部6から受信した画面データに基づいて設定画面をユーザに対して表示する(ステップS117)。
【0046】
図9は設定画面の例を示す図であり、「UI Customize (Scan Setting)」というタイトルのもと、「ApplicationName」の表示のOFF/ON、「thumbnail」の表示のOFF/ON、「detail」の表示のOFF/ON、「ScanSide」の選択等の設定ボタンが配置されている。右側のスクロールバーを操作することで他の設定項目の画面に移動することができる。「OK」ボタンは設定完了を指示するものである。
【0047】
図6に戻り、ユーザが表示部3上の設定画面に対して設定を行い、変更を指示(図9における「OK」ボタンの押下)すると(ステップS118)、表示部3はその旨を画面生成部6に伝える(ステップS119)。
【0048】
次いで、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定可否の問い合わせを行い(ステップS120)、ユーザ認証判別部8から問い合わせ結果を受け取る(ステップS121)。ここで、設定内容の全てに問題がなければその旨が結果として返され、一部もしくは全部に許容されないものがあればその旨が結果として返される。
【0049】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7に設定内容の保存を要求し(ステップS122)、保存結果を受け取る(ステップS123)。なお、一部に許容されないものがある場合は、許容されない設定内容を除外した内容を保存する。また、一部にでも許容されないものがある場合は、保存を行わず、エラー表示して処理を終了するようにしてもよい。
【0050】
次いで、画面生成部6は表示部3に画面設定変更結果を通知し(ステップS124)、表示部3はユーザにその旨を表示する(ステップS125)。
【0051】
図10は設定変更完了後に表示される操作画面の例を示す図であり、設定した内容が反映されたものとなっている。
【0052】
図11は操作画面上に設定画面を表示する場合の画面例を示す図である。すなわち、図9に示した例では設定画面を単独で表示するものであったが、この場合、設定の結果は設定操作を終了した後でなければ確認することができず、操作が面倒であるとともに、何の操作画面をカスタマイズしていたか途中でわからなくなることがある。
【0053】
従って、図11では設定対象となる操作画面に重ねて設定画面を表示することで、対象となる操作画面が明確になり、更に、設定を終了した時点で即座に操作画面を確認することが可能になる。なお、表示部3の表示エリアが広い場合は操作画面と設定画面を並べて表示することもできる。
【0054】
図12は設定画面での変更を操作画面にリアルタイムに反映させる場合の処理例を示すシーケンス図である。この例では、図11に示したように操作画面と設定画面を同時に表示することに加え、設定画面での変更を操作画面にリアルタイムに反映させることで操作性を向上させている。
【0055】
図12において、既に操作画面と設定画面が同時に表示されている状態にあるものとすると、ユーザが例えば読取両面ボタンの非表示設定を表示部3の設定画面に対して行うと(ステップS131)、表示部3は読取両面設定の設定変更を画面生成部6に伝え(ステップS132)、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定変更可否を問い合わせ(ステップS133)、結果を取得する(ステップS134)。
【0056】
次いで、画面生成部6は読取両面設定の設定結果を表示部3の設定画面に伝え(ステップS135)、その旨を表示部3の設定画面からユーザに表示する(ステップS136)。
【0057】
これと並行して、画面生成部6は設定結果を反映した操作画面を生成し(ステップS137)、表示部3の操作画面に通知し(ステップS138)、変更の反映された画面をユーザに表示する(ステップS139)。
【0058】
同様に、ユーザが例えばサムネイル画面の非表示設定を表示部3の設定画面に対して行うと(ステップS140)、表示部3はサムネイル設定の設定変更を画面生成部6に伝え(ステップS141)、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定変更可否を問い合わせ(ステップS142)、結果を取得する(ステップS143)。
【0059】
次いで、画面生成部6はサムネイル設定の設定結果を表示部3の設定画面に伝え(ステップS144)、その旨を表示部3の設定画面からユーザに表示する(ステップS145)。
【0060】
これと並行して、画面生成部6は設定結果を反映した操作画面を生成し(ステップS146)、表示部3の操作画面に通知し(ステップS147)、変更の反映された画面をユーザに表示する(ステップS148)。
【0061】
図13は設定画面の表示前に機能認証を入れた場合の処理例を示すシーケンス図であり、図6のステップS111〜S117に置き換わるものである。設定画面の表示前に機能認証を入れることで、そのユーザに許容されない機能はカスタマイズの対象とはならず、後に使用できない機能を設定するという無駄を省くことができる。
【0062】
図13において、既にユーザ認証済であるとすると、ユーザは表示部3に対して読取画面の編集依頼を行う(ステップS151)。
【0063】
次いで、表示部3は画面生成部6にログインユーザのカスタマイズ用の設定画面の取得依頼を行う(ステップS152)。
【0064】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7にログインユーザに対応する設定情報の取得依頼を行い(ステップS153)、設定記憶部7から該当ユーザの設定情報の返信を受ける(ステップS154)。
【0065】
次いで、画面生成部6はユーザ認証判別部8にログインユーザのユーザ情報の取得依頼を行い(ステップS155)、ユーザ認証判別部8からユーザ情報の返信を受ける(ステップS156)。
【0066】
次いで、画面生成部6は機能条件記憶部9にログインユーザの使用可能な機能一覧の取得依頼を行い(ステップS157)、機能条件記憶部9から機能一覧の返信を受ける(ステップS158)。
【0067】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報および機能一覧に基づいて設定画面の生成を行い(ステップS159)、生成した画面データを表示部3に送信する(ステップS160)。
【0068】
そして、表示部3は画面生成部6から受信した画面データに基づいて設定画面をユーザに対して表示する(ステップS161)。
【0069】
図14は他ユーザの操作画面を再利用する場合の処理例を示すシーケンス図である。
【0070】
図14において、既にユーザ認証済であるとすると、ユーザは表示部3に対して登録画面一覧の取得を要求する(ステップS171)。具体的には、図2に示した操作部2において初期設定ボタン21を押すことで図7に示すような「初期設定」画面が表示され、この画面から「UI画面設定」ボタンを押すことで図8に示すような「UI画面設定」画面が表示され、この画面から「画面取り込み」タブを押すことで登録画面一覧の取得要求が行われる。
【0071】
図14に戻り、表示部3は設定記憶部7に登録画面一覧の取得を要求し(ステップS172)、設定記憶部7から登録画面一覧を受け取る(ステップS173)。この状態で表示部3には図15に示すように登録済みのユーザ画面が縮小表示によって一覧表示される。
【0072】
図14に戻り、ユーザが表示部3に例えば別のユーザBの画面取得依頼(図15においてユーザBの縮小表示の画面を選択して「プレビュー」ボタンを押下)を行うと(ステップS174)、表示部3は画面生成部6にユーザBの画面取得依頼を行い(ステップS175)、画面生成部6は設定記憶部7にユーザBの設定取得依頼を行い(ステップS176)、設定記憶部7から設定情報を取得する(ステップS177)。
【0073】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報に基づいて操作画面の生成を行い(ステップS178)、生成した画面データを表示部3に送信し(ステップS179)、表示部3は画面生成部6から受信した操作画面をユーザに対して表示する(ステップS180)。
【0074】
図16は画面取り込みプレビュー画面の例を示す図であり、選択したユーザBの操作画面がサンプルとして表示された状態を示している。
【0075】
図14に戻り、ユーザがユーザBの画面を自分の画面に反映することを指示(図16もしくは図15において「取り込み」ボタンを押下)すると(ステップS181)、表示部3はその旨を画面生成部6に伝える(ステップS182)。
【0076】
次いで、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定可否の問い合わせを行い(ステップS183)、ユーザ認証判別部8から問い合わせ結果を受け取る(ステップS184)。
【0077】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7に設定内容の保存を要求し(ステップS185)、保存結果を受け取る(ステップS186)。
【0078】
次いで、画面生成部6は表示部3に画面設定変更結果を通知し(ステップS187)、表示部3はユーザにその旨を表示する(ステップS188)。
【0079】
<総括>
上述したように、本発明にあっては次のような利点がある。
(1)操作画面を設定するための設定画面により、認証済みの各ユーザが個別に操作画面の設定を変更することができるため、個人の好みの画面を設定することができ、操作性が向上する。
(2)設定画面で設定した内容が機器本体あるいはサーバ上に保存されるため、容量の制限を受けず、複数人の好みの操作画面を設定・登録することができる。
(3)設定画面で設定した内容は機器本体あるいはサーバ上に保存されることで、別のユーザの画面設定も利用することができる。これにより、個々人がすべての設定を行わなくても、使いやすい画面を作成しているユーザの画面を複製することができ、カスタマイズ操作が簡単に行える。
(4)設定画面では、個人が利用できる機能を判別し、設定を実施させてよい範囲を判断するため、利用できない機能に対して無駄な設定を行うことが無く、希望の画面を設定することができる。
(5)操作画面と設定画面を一つの画面上に表示することで、どの部分をカスタマイズしているかを確認することができ、画面の移動を行うことなく設定箇所を認識でき、操作時間が短縮できる。
(6)操作画面と設定画面を一つの画面上に表示し、カスタマイズの結果をリアルタイムに反映することで、希望どおりの表示に設定できたかどうかを確認することができ、正しく設定できたかどうかが画面を移動することなく確認でき、操作時間が短縮できる。
【0080】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明をMFPに適用した一実施形態の構成例を示す図である。
【図2】操作部の例を示す図である。
【図3】設定記憶部、ユーザ認証判別部および機能条件記憶部の保持データの例を示す図である。
【図4】ユーザ認証からユーザ毎の操作画面の表示までの処理例を示すシーケンス図である。
【図5】ユーザ毎の操作画面の例を示す図である。
【図6】操作画面のカスタマイズの処理例を示すシーケンス図である。
【図7】初期設定画面の例を示す図である。
【図8】UI画面設定の画面編集画面の例を示す図である。
【図9】設定画面の例を示す図である。
【図10】操作画面の例を示す図である。
【図11】操作画面上に設定画面を表示する場合の画面例を示す図である。
【図12】設定画面での変更を操作画面にリアルタイムに反映させる場合の処理例を示すシーケンス図である。
【図13】設定画面の表示前に機能認証を入れた場合の処理例を示すシーケンス図である。
【図14】他ユーザの操作画面を再利用する場合の処理例を示すシーケンス図である。
【図15】UI画面設定の画面取り込み画面の例を示す図である。
【図16】画面取り込みプレビュー画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 MFP
2 操作部
21 初期設定ボタン
22 リセットボタン
23 予熱ボタン
24 テンキー
25 クリア/ストップボタン
26 スタートボタン
3 表示部
4 バス
5 MFP本体
6 画面生成部
7 設定記憶部
8 ユーザ認証判別部
9 機能条件記憶部
10 サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインタフェース(UI:User Interface)となる操作画面を自由にカスタマイズできるようにした画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Printer)等の画像形成装置は、高機能化に伴い操作内容も複雑になってきており、業務効率向上の観点から操作画面を自由にカスタマイズできることが望まれている。
【0003】
従来のMFPには機器の管理者により操作画面のカスタマイズを行えるようにしたものも存在するが、そのような機種では操作画面の設定内容は操作部のメモリに保持されていた。
【0004】
また、従来のMFPでは機器で使用できる全機能をカスタマイズの対象としており、管理者はその中から所望の機能を選択してカスタマイズを行っていた。
【0005】
更に、操作画面のカスタマイズの結果は、通常の使用状態に戻して操作画面を表示することで行っていた。
【0006】
一方、特許文献1には多種多様な機器が存在する場合にも機器操作に要するユーザの負担を著しく低減することが可能なユーザインタフェースユニットの技術が開示されている。
【特許文献1】特開2002−7011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のMFP等では上述したように操作画面のカスタマイズが行われていたが、次のような問題点が指摘されていた。
(1)従来のMFP等ではユーザ毎に操作画面のカスタマイズは行われていなかったが、高機能化に伴い操作内容も複雑になってきており、業務効率向上の観点から各ユーザが自由に操作画面をカスタマイズできることが望まれていた。
(2)操作画面の設定内容は操作部のメモリに保持されていたため、容量の制限から多くのパターンを保持することができず、機器の管理者により少数のパターンが登録できるのみであり、多くの一般ユーザが自分用の操作画面を作成することは困難であった。近年のMFPでは機器を使用する際に個人認証を行うことが可能となり、機器側はユーザを特定することができるが、メモリ容量の関係で個人の好みの画面にカスタマイズして設定を保持することは困難であった。
(3)機器で使用できる全機能をカスタマイズの対象としていたため、一般ユーザが操作画面のカスタマイズを行った場合、実際に操作画面を使用する際には設定した機能が使用できない場合があった。
(4)カスタマイズを終了し、通常の使用状態に戻さなければ操作画面のカスタマイズ結果が確認できなかったため、操作が面倒であるとともに、何の操作画面をカスタマイズしていたかが途中でわからなくなることがあった。
(5)個々の設定がどのように操作画面上に表示されるかがリアルタイムにわからず、カスタマイズの操作をやり直す必要も生じていた。
【0008】
一方、特許文献1に示される技術は、携帯型のユーザインタフェースユニットを用いるものであり、MFP等の操作画面を直接にカスタマイズするものではなく、上記の問題点を解決できるものではない。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、多くの一般ユーザが自分用の操作画面を効率的にカスタマイズすることのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置であって、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部と、ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成し、当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせ、設定結果を上記設定記憶部に保存する画面生成部とを備える画像形成装置を要旨としている。
【0011】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記設定記憶部は、上記操作部とは別体の汎用的なデータ格納領域に設けられるものとすることができる。
【0012】
また、請求項3に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記設定記憶部は、画像形成装置本体に設けられるものとすることができる。
【0013】
また、請求項4に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記設定記憶部は、ネットワーク上に配置されたサーバに設けられるものとすることができる。
【0014】
また、請求項5に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記画面生成部による設定結果の上記設定記憶部への保存前に、設定結果が設定ユーザに許可された範囲内であるか否かを判断するユーザ認証判別部を備え、設定ユーザに許可された範囲内の設定結果を上記設定記憶部へ保存するようにすることができる。
【0015】
また、請求項6に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、当該機器で使用できる機能一覧を保持する機能条件記憶部を備え、上記画面生成部は、設定画面の生成前に上記機能条件記憶部から設定ユーザの使用可能な機能一覧を取得し、使用可能な機能に基づいて設定画面を生成するようにすることができる。
【0016】
また、請求項7に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示するようにすることができる。
【0017】
また、請求項8に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示し、上記画面生成部は、設定結果を操作画面にリアルタイムに反映するようにすることができる。
【0018】
また、請求項9に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、上記表示部は上記設定記憶部に登録されたユーザの操作画面の一覧を表示し、上記画面生成部はユーザによって選択された操作画面を表示し、ユーザからの自分の画面への反映要求に応じ、当該操作画面の設定情報を当該ユーザの設定情報として上記設定記憶部に保存するようにすることができる。
【0019】
また、請求項10、11に記載されるように、UIカスタマイズ方法として構成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の画像形成装置にあっては、画面生成部により操作画面のカスタマイズを行い、設定記憶部に操作画面の設定情報を保持するようにしているため、多くの一般ユーザが自分用の操作画面を効率的にカスタマイズすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0022】
<システム構成>
図1は本発明をMFPに適用した一実施形態の構成例を示す図である。
【0023】
図1において、MFP1は、表示部3を有した操作部2と、画面生成部6、設定記憶部7、ユーザ認証判別部8、機能条件記憶部9等を有したMFP本体5とを備えている。操作部2とMFP本体5はバス4を介して接続されている。
【0024】
図2は操作部2の例を示す図であり、MFP1を操作/設定するための画面を表示する表示部3(表面にタッチパネルを設けた液晶パネル等から構成)の他に、初期設定ボタン21、リセットボタン22、予熱ボタン23、テンキー24、クリア/ストップボタン25、スタートボタン26等が設けられている。
【0025】
図1に戻り、画面生成部6は、アイコン、図形等のデータを保持し、表示部3に表示する画面(通常使用時の操作画面、操作画面のカスタマイズのための設定画面等)の生成および設定内容の保存の制御を行う機能を有している。
【0026】
設定記憶部7は、操作部2とは別体であるMFP本体5の汎用的なデータ格納領域(HDD(Hard Disk Drive)等)に設けられ、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持している。なお、設定記憶部7の機能の一部もしくは全部をネットワーク上のサーバ10に設けてもよい。
【0027】
ユーザ認証判別部8は、ユーザ情報を保持し、操作画面のカスタマイズの設定結果が設定ユーザに許可された範囲内であるか否かを判断する機能を有している。
【0028】
機能条件記憶部9は、MFP1で使用できる機能の一覧を保持している。
【0029】
図3は設定記憶部7、ユーザ認証判別部8および機能条件記憶部9の例を示す図である。
【0030】
図3において、設定記憶部7には、「DisplayID」「Difinition」「Language」「UserID」を対応付けて管理するテーブルと、このテーブルの「Difinition」により関連付けられるユーザ毎の設定ファイルとが保持されている。
【0031】
ユーザ認証判別部8には、「UserID」「UserName」「PassWord」「Role」等を含むユーザ情報のテーブルと、「Setting」と「Role」を対応付けたテーブルとが保持されている。設定内容があるユーザに許可されるか否かは、「Setting」の設定内容に対応する「Role」がユーザ情報の「Role」の範囲内であるか否かにより判断される。
【0032】
機能条件記憶部9には、「Function」と「Role」を対応付けたテーブルが保持されている。あるユーザの使用可能な機能であるか否かは、「Function」の機能に対応する「Role」がユーザ情報の「Role」の範囲内であるか否かにより判断される。
【0033】
<動作>
図4はユーザ認証からユーザ毎の操作画面の表示までの処理例を示すシーケンス図である。
【0034】
図4において、ユーザ(User)は表示部3を操作することでユーザ認証を行う(ステップS101)。これによりログインユーザが確定する。
【0035】
次いで、表示部3は画面生成部6にログインユーザに対応する操作画面の取得依頼を行う(ステップS102)。
【0036】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7にログインユーザに対応する設定情報の取得依頼を行い(ステップS103)、設定記憶部7から該当ユーザの設定情報の返信を受ける(ステップS104)。
【0037】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報に基づいて操作画面の生成を行い(ステップS105)、生成した画面データを表示部3に送信する(ステップS106)。
【0038】
そして、表示部3は画面生成部6から受信した画面データに基づいて操作画面をユーザに対して表示する(ステップS107)。
【0039】
図5はユーザ毎の操作画面の例を示す図であり、(a)は「User A」がログインした場合の画面を、(b)は「User B」がログインした場合の画面をそれぞれ示しており、ユーザ毎に予め設定された内容の表示となっている。
【0040】
図6は操作画面のカスタマイズの処理例を示すシーケンス図である。なお、読取画面の編集を例として説明する。
【0041】
図6において、既にユーザ認証済であるとすると、ユーザは表示部3に対して読取画面の編集依頼を行う(ステップS111)。具体的には、図2に示した操作部2において初期設定ボタン21を押すことで図7に示すような「初期設定」画面が表示され、この画面から「UI画面設定」ボタン(ソフトボタン)を押すことで図8に示すような「UI画面設定」画面が表示され、この画面から「読取画面編集」ボタンを押すことで読取画面の編集依頼が行われる。
【0042】
図6に戻り、表示部3は画面生成部6にログインユーザのカスタマイズ用の設定画面の取得依頼を行う(ステップS112)。
【0043】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7にログインユーザの設定情報の取得依頼を行い(ステップS113)、設定記憶部7から該当ユーザの設定情報の返信を受ける(ステップS114)。
【0044】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報に基づいて設定画面の生成を行い(ステップS115)、生成した画面データを表示部3に送信する(ステップS116)。
【0045】
そして、表示部3は画面生成部6から受信した画面データに基づいて設定画面をユーザに対して表示する(ステップS117)。
【0046】
図9は設定画面の例を示す図であり、「UI Customize (Scan Setting)」というタイトルのもと、「ApplicationName」の表示のOFF/ON、「thumbnail」の表示のOFF/ON、「detail」の表示のOFF/ON、「ScanSide」の選択等の設定ボタンが配置されている。右側のスクロールバーを操作することで他の設定項目の画面に移動することができる。「OK」ボタンは設定完了を指示するものである。
【0047】
図6に戻り、ユーザが表示部3上の設定画面に対して設定を行い、変更を指示(図9における「OK」ボタンの押下)すると(ステップS118)、表示部3はその旨を画面生成部6に伝える(ステップS119)。
【0048】
次いで、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定可否の問い合わせを行い(ステップS120)、ユーザ認証判別部8から問い合わせ結果を受け取る(ステップS121)。ここで、設定内容の全てに問題がなければその旨が結果として返され、一部もしくは全部に許容されないものがあればその旨が結果として返される。
【0049】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7に設定内容の保存を要求し(ステップS122)、保存結果を受け取る(ステップS123)。なお、一部に許容されないものがある場合は、許容されない設定内容を除外した内容を保存する。また、一部にでも許容されないものがある場合は、保存を行わず、エラー表示して処理を終了するようにしてもよい。
【0050】
次いで、画面生成部6は表示部3に画面設定変更結果を通知し(ステップS124)、表示部3はユーザにその旨を表示する(ステップS125)。
【0051】
図10は設定変更完了後に表示される操作画面の例を示す図であり、設定した内容が反映されたものとなっている。
【0052】
図11は操作画面上に設定画面を表示する場合の画面例を示す図である。すなわち、図9に示した例では設定画面を単独で表示するものであったが、この場合、設定の結果は設定操作を終了した後でなければ確認することができず、操作が面倒であるとともに、何の操作画面をカスタマイズしていたか途中でわからなくなることがある。
【0053】
従って、図11では設定対象となる操作画面に重ねて設定画面を表示することで、対象となる操作画面が明確になり、更に、設定を終了した時点で即座に操作画面を確認することが可能になる。なお、表示部3の表示エリアが広い場合は操作画面と設定画面を並べて表示することもできる。
【0054】
図12は設定画面での変更を操作画面にリアルタイムに反映させる場合の処理例を示すシーケンス図である。この例では、図11に示したように操作画面と設定画面を同時に表示することに加え、設定画面での変更を操作画面にリアルタイムに反映させることで操作性を向上させている。
【0055】
図12において、既に操作画面と設定画面が同時に表示されている状態にあるものとすると、ユーザが例えば読取両面ボタンの非表示設定を表示部3の設定画面に対して行うと(ステップS131)、表示部3は読取両面設定の設定変更を画面生成部6に伝え(ステップS132)、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定変更可否を問い合わせ(ステップS133)、結果を取得する(ステップS134)。
【0056】
次いで、画面生成部6は読取両面設定の設定結果を表示部3の設定画面に伝え(ステップS135)、その旨を表示部3の設定画面からユーザに表示する(ステップS136)。
【0057】
これと並行して、画面生成部6は設定結果を反映した操作画面を生成し(ステップS137)、表示部3の操作画面に通知し(ステップS138)、変更の反映された画面をユーザに表示する(ステップS139)。
【0058】
同様に、ユーザが例えばサムネイル画面の非表示設定を表示部3の設定画面に対して行うと(ステップS140)、表示部3はサムネイル設定の設定変更を画面生成部6に伝え(ステップS141)、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定変更可否を問い合わせ(ステップS142)、結果を取得する(ステップS143)。
【0059】
次いで、画面生成部6はサムネイル設定の設定結果を表示部3の設定画面に伝え(ステップS144)、その旨を表示部3の設定画面からユーザに表示する(ステップS145)。
【0060】
これと並行して、画面生成部6は設定結果を反映した操作画面を生成し(ステップS146)、表示部3の操作画面に通知し(ステップS147)、変更の反映された画面をユーザに表示する(ステップS148)。
【0061】
図13は設定画面の表示前に機能認証を入れた場合の処理例を示すシーケンス図であり、図6のステップS111〜S117に置き換わるものである。設定画面の表示前に機能認証を入れることで、そのユーザに許容されない機能はカスタマイズの対象とはならず、後に使用できない機能を設定するという無駄を省くことができる。
【0062】
図13において、既にユーザ認証済であるとすると、ユーザは表示部3に対して読取画面の編集依頼を行う(ステップS151)。
【0063】
次いで、表示部3は画面生成部6にログインユーザのカスタマイズ用の設定画面の取得依頼を行う(ステップS152)。
【0064】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7にログインユーザに対応する設定情報の取得依頼を行い(ステップS153)、設定記憶部7から該当ユーザの設定情報の返信を受ける(ステップS154)。
【0065】
次いで、画面生成部6はユーザ認証判別部8にログインユーザのユーザ情報の取得依頼を行い(ステップS155)、ユーザ認証判別部8からユーザ情報の返信を受ける(ステップS156)。
【0066】
次いで、画面生成部6は機能条件記憶部9にログインユーザの使用可能な機能一覧の取得依頼を行い(ステップS157)、機能条件記憶部9から機能一覧の返信を受ける(ステップS158)。
【0067】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報および機能一覧に基づいて設定画面の生成を行い(ステップS159)、生成した画面データを表示部3に送信する(ステップS160)。
【0068】
そして、表示部3は画面生成部6から受信した画面データに基づいて設定画面をユーザに対して表示する(ステップS161)。
【0069】
図14は他ユーザの操作画面を再利用する場合の処理例を示すシーケンス図である。
【0070】
図14において、既にユーザ認証済であるとすると、ユーザは表示部3に対して登録画面一覧の取得を要求する(ステップS171)。具体的には、図2に示した操作部2において初期設定ボタン21を押すことで図7に示すような「初期設定」画面が表示され、この画面から「UI画面設定」ボタンを押すことで図8に示すような「UI画面設定」画面が表示され、この画面から「画面取り込み」タブを押すことで登録画面一覧の取得要求が行われる。
【0071】
図14に戻り、表示部3は設定記憶部7に登録画面一覧の取得を要求し(ステップS172)、設定記憶部7から登録画面一覧を受け取る(ステップS173)。この状態で表示部3には図15に示すように登録済みのユーザ画面が縮小表示によって一覧表示される。
【0072】
図14に戻り、ユーザが表示部3に例えば別のユーザBの画面取得依頼(図15においてユーザBの縮小表示の画面を選択して「プレビュー」ボタンを押下)を行うと(ステップS174)、表示部3は画面生成部6にユーザBの画面取得依頼を行い(ステップS175)、画面生成部6は設定記憶部7にユーザBの設定取得依頼を行い(ステップS176)、設定記憶部7から設定情報を取得する(ステップS177)。
【0073】
次いで、画面生成部6は取得した設定情報に基づいて操作画面の生成を行い(ステップS178)、生成した画面データを表示部3に送信し(ステップS179)、表示部3は画面生成部6から受信した操作画面をユーザに対して表示する(ステップS180)。
【0074】
図16は画面取り込みプレビュー画面の例を示す図であり、選択したユーザBの操作画面がサンプルとして表示された状態を示している。
【0075】
図14に戻り、ユーザがユーザBの画面を自分の画面に反映することを指示(図16もしくは図15において「取り込み」ボタンを押下)すると(ステップS181)、表示部3はその旨を画面生成部6に伝える(ステップS182)。
【0076】
次いで、画面生成部6はユーザ認証判別部8に設定可否の問い合わせを行い(ステップS183)、ユーザ認証判別部8から問い合わせ結果を受け取る(ステップS184)。
【0077】
次いで、画面生成部6は設定記憶部7に設定内容の保存を要求し(ステップS185)、保存結果を受け取る(ステップS186)。
【0078】
次いで、画面生成部6は表示部3に画面設定変更結果を通知し(ステップS187)、表示部3はユーザにその旨を表示する(ステップS188)。
【0079】
<総括>
上述したように、本発明にあっては次のような利点がある。
(1)操作画面を設定するための設定画面により、認証済みの各ユーザが個別に操作画面の設定を変更することができるため、個人の好みの画面を設定することができ、操作性が向上する。
(2)設定画面で設定した内容が機器本体あるいはサーバ上に保存されるため、容量の制限を受けず、複数人の好みの操作画面を設定・登録することができる。
(3)設定画面で設定した内容は機器本体あるいはサーバ上に保存されることで、別のユーザの画面設定も利用することができる。これにより、個々人がすべての設定を行わなくても、使いやすい画面を作成しているユーザの画面を複製することができ、カスタマイズ操作が簡単に行える。
(4)設定画面では、個人が利用できる機能を判別し、設定を実施させてよい範囲を判断するため、利用できない機能に対して無駄な設定を行うことが無く、希望の画面を設定することができる。
(5)操作画面と設定画面を一つの画面上に表示することで、どの部分をカスタマイズしているかを確認することができ、画面の移動を行うことなく設定箇所を認識でき、操作時間が短縮できる。
(6)操作画面と設定画面を一つの画面上に表示し、カスタマイズの結果をリアルタイムに反映することで、希望どおりの表示に設定できたかどうかを確認することができ、正しく設定できたかどうかが画面を移動することなく確認でき、操作時間が短縮できる。
【0080】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明をMFPに適用した一実施形態の構成例を示す図である。
【図2】操作部の例を示す図である。
【図3】設定記憶部、ユーザ認証判別部および機能条件記憶部の保持データの例を示す図である。
【図4】ユーザ認証からユーザ毎の操作画面の表示までの処理例を示すシーケンス図である。
【図5】ユーザ毎の操作画面の例を示す図である。
【図6】操作画面のカスタマイズの処理例を示すシーケンス図である。
【図7】初期設定画面の例を示す図である。
【図8】UI画面設定の画面編集画面の例を示す図である。
【図9】設定画面の例を示す図である。
【図10】操作画面の例を示す図である。
【図11】操作画面上に設定画面を表示する場合の画面例を示す図である。
【図12】設定画面での変更を操作画面にリアルタイムに反映させる場合の処理例を示すシーケンス図である。
【図13】設定画面の表示前に機能認証を入れた場合の処理例を示すシーケンス図である。
【図14】他ユーザの操作画面を再利用する場合の処理例を示すシーケンス図である。
【図15】UI画面設定の画面取り込み画面の例を示す図である。
【図16】画面取り込みプレビュー画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 MFP
2 操作部
21 初期設定ボタン
22 リセットボタン
23 予熱ボタン
24 テンキー
25 クリア/ストップボタン
26 スタートボタン
3 表示部
4 バス
5 MFP本体
6 画面生成部
7 設定記憶部
8 ユーザ認証判別部
9 機能条件記憶部
10 サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置であって、
ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部と、
ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成し、当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせ、設定結果を上記設定記憶部に保存する画面生成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記設定記憶部は、上記操作部とは別体の汎用的なデータ格納領域に設けられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記設定記憶部は、画像形成装置本体に設けられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記設定記憶部は、ネットワーク上に配置されたサーバに設けられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記画面生成部による設定結果の上記設定記憶部への保存前に、設定結果が設定ユーザに許可された範囲内であるか否かを判断するユーザ認証判別部を備え、
設定ユーザに許可された範囲内の設定結果を上記設定記憶部へ保存することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像形成装置において、
当該機器で使用できる機能一覧を保持する機能条件記憶部を備え、
上記画面生成部は、設定画面の生成前に上記機能条件記憶部から設定ユーザの使用可能な機能一覧を取得し、使用可能な機能に基づいて設定画面を生成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示し、
上記画面生成部は、設定結果を操作画面にリアルタイムに反映することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記表示部は上記設定記憶部に登録されたユーザの操作画面の一覧を表示し、
上記画面生成部はユーザによって選択された操作画面を表示し、ユーザからの自分の画面への反映要求に応じ、当該操作画面の設定情報を当該ユーザの設定情報として上記設定記憶部に保存することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置のUIカスタマイズ方法であって、
ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記操作部とは別体の汎用的なデータ格納領域に設けられ、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成する工程と、
当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせる工程と、
設定結果を上記設定記憶部に保存する工程とを備えたことを特徴とするUIカスタマイズ方法。
【請求項11】
請求項10に記載のUIカスタマイズ方法において、
ユーザ毎の操作画面の設定情報を画像形成装置本体もしくはネットワーク上に配置されたサーバに設けられた上記設定記憶部から取得することを特徴とするUIカスタマイズ方法。
【請求項1】
機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置であって、
ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部と、
ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成し、当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせ、設定結果を上記設定記憶部に保存する画面生成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記設定記憶部は、上記操作部とは別体の汎用的なデータ格納領域に設けられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記設定記憶部は、画像形成装置本体に設けられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記設定記憶部は、ネットワーク上に配置されたサーバに設けられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記画面生成部による設定結果の上記設定記憶部への保存前に、設定結果が設定ユーザに許可された範囲内であるか否かを判断するユーザ認証判別部を備え、
設定ユーザに許可された範囲内の設定結果を上記設定記憶部へ保存することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像形成装置において、
当該機器で使用できる機能一覧を保持する機能条件記憶部を備え、
上記画面生成部は、設定画面の生成前に上記機能条件記憶部から設定ユーザの使用可能な機能一覧を取得し、使用可能な機能に基づいて設定画面を生成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記表示部は、設定対象の操作画面と同じ画面内に設定画面を表示し、
上記画面生成部は、設定結果を操作画面にリアルタイムに反映することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1に記載の画像形成装置において、
上記表示部は上記設定記憶部に登録されたユーザの操作画面の一覧を表示し、
上記画面生成部はユーザによって選択された操作画面を表示し、ユーザからの自分の画面への反映要求に応じ、当該操作画面の設定情報を当該ユーザの設定情報として上記設定記憶部に保存することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
機器の操作画面を表示する表示部を有する操作部を備えた画像形成装置のUIカスタマイズ方法であって、
ユーザからの操作画面の設定要求に応じ、上記操作部とは別体の汎用的なデータ格納領域に設けられ、ユーザ毎の操作画面の設定情報を保持する設定記憶部から当該ユーザの操作画面の設定情報を取得して設定画面を生成する工程と、
当該設定画面を上記表示部に表示して設定を行わせる工程と、
設定結果を上記設定記憶部に保存する工程とを備えたことを特徴とするUIカスタマイズ方法。
【請求項11】
請求項10に記載のUIカスタマイズ方法において、
ユーザ毎の操作画面の設定情報を画像形成装置本体もしくはネットワーク上に配置されたサーバに設けられた上記設定記憶部から取得することを特徴とするUIカスタマイズ方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−11220(P2008−11220A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−179981(P2006−179981)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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