説明

画像形成装置

【課題】現像剤保持体を像保持体から離間する方向で現像器を回転移動させる場合に、現像剤保持体と像保持体の離間量を現像剤保持体の軸方向で均一化する。
【解決手段】像保持体の表面に形成された静電潜像を現像する現像器Gyと、現像剤保持体4の軸方向の一方端側を固定支点式の回転支持部6(32)とし、その反対側を可動支点式の回転支持部6(33)として、現像器を回転移動可能に支持する現像剤接離機構とを備える画像形成装置において、現像剤接離機構は、現像剤保持体を像保持体に接近する方向で現像器を付勢する付勢部材と、その付勢力に抗して現像器を回転移動させるように作動するとともに、当該回転移動に際して現像剤保持体の軸方向の異なる位置で現像器に接触する2つの作動部材21−1,21−2とを有し、作動部材21−2による現像器の回転移動量が作動部材21−1による現像器の回転移動量よりも多い構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真式の画像形成装置においては、像保持体の表面に潜像形成装置によって静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器で現像することにより、像保持体の表面に可視像を形成している。現像器は、現像剤を保持する現像剤保持体を有している。現像剤保持体と像保持体との間隔(隙間)は現像性に影響を与えることから高精度に設定する必要がある。
【0003】
このため、従来技術の一つとして、例えば、像保持体に対して現像剤保持体が接離(接近、離間)する方向で現像器を回転移動可能に支持するとともに、像保持体に現像剤保持体が接近する方向で現像器を付勢部材により付勢し、この付勢部材の付勢力を利用して、現像器側に設けられた突き当て部材を像保持体側に突き当てる方式が知られている。この方式を採用すれば、部品の累積公差を最小限としたうえで、現像剤保持体と像保持体との間隔を高精度に設定することができる。
【0004】
ここで、現像器は画像形成装置本体側の駆動系から駆動力を受ける必要がある。このため、上述のように現像器を回転移動可能に支持して、画像形成装置本体に対して現像器の位置に自由度を持たせると、例えば駆動力の伝達に歯車を利用する場合に、歯車の回転周期に対応した濃度ムラ(バンディング)などの発生を招くことがある。こうした濃度ムラ等の発生を回避するには、画像形成装置本体から直接駆動力を受ける駆動力伝達部材(歯車等)の回転中心を軸心として現像器を回転移動させる方式(ピボット方式)を採用することが最も簡便で合理的である。この構成であれば、歯車の軸間距離は現像器の姿勢にかかわらず高精度に保たれる。
【0005】
ところが、現像器を回転移動させるための支点を、回転軸方向の両端とも実質的に遊びのない嵌め合いの軸で構成すると、両支点の寸法公差などに伴う軸心のずれ等により、像保持体に対して現像剤保持体の姿勢に傾きが生じ、両者の相対位置を精度良く設定できなくなる。したがって、現像器の両支点のうち、非駆動部側の支点は、例えば、画像形成装置本体に設けられた支軸に対し、寸法的に遊びを持たせた長穴を嵌合させるなどして、位置の自由度を持たせることが望ましい。
【0006】
一方、像保持体は、画像形成装置の利用者が簡単に交換できることが求められる。像保持体の周りには現像器を始め、転写部材、露光部材などの多数の機能ユニットが当接されており、これら全ての機能ユニットを簡便な操作で像保持体から離間させるため、複数の機能ユニットの離間動作を連動させる機構を搭載することが望ましい(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2004−264791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、先述のように現像器の一方端側(非駆動部側)の回転支持部を、長穴などの遊びを有する嵌合構造とした場合は、長穴に嵌合させた支軸が付勢部材の付勢力を受けてガタ寄せされ、その分だけ実効上の現像器の回転中心が長穴の長軸方向にずれる。このため、例えば現像器の長手方向(現像剤保持体の軸方向)において、駆動部側と非駆動部側の2箇所でそれぞれ現像器を押し上げて回転移動させる場合に、非駆動部側と駆動部側で同量ずつ現像器を押し上げても、像保持体と現像剤保持体の離間距離が、非駆動部側と駆動部側で異なるものとなる。したがって、例えば一方端側の離間量が適切な量になるように現像器の押し上げ量を設定すると、他方端側の離間量が不適切(冗長又は不足)なものとなる。
【0009】
本発明の目的は、現像剤保持体を像保持体から離間する方向で現像器を回転移動させる場合に、現像剤保持体と像保持体の離間量を現像剤保持体の軸方向で均一化することができる仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、
表面に静電潜像が形成される像保持体と、
前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像するもので、現像剤を保持する現像剤保持体を有する現像器と、
前記像保持体に前記現像剤保持体を近接させた現像器近接位置と前記像保持体から前記現像剤保持体を離間させた現像器離間位置との間で前記現像器を回転移動させる現像器接離機構と、を備え、
前記現像器接離機構は、
前記現像剤保持体の軸方向の一方端側を固定支点式の回転支持部とし、前記現像剤保持体の軸方向の他方端側を可動支点式の回転支持部として、前記現像器を回転移動可能に支持するとともに、
前記現像剤保持体を前記像保持体に接近する方向で前記現像器を付勢する現像器付勢部材と、
前記現像器付勢部材の付勢力に抗して前記現像剤保持体を前記像保持体から離間する方向に前記現像器を回転移動させるように作動するとともに、当該回転移動に際して前記現像剤保持体の軸方向の異なる位置で前記現像器に接触する作動手段と、
を有し、
前記作動手段は、前記現像剤保持体の軸方向の一方側で前記現像器に接触する第1の作動部と、前記現像剤保持体の軸方向の他方側で前記現像器に接触する第2の作動部とを含み、前記第2の作動部による前記現像器の回転移動量が前記第1の作動部による前記現像器の回転移動量よりも多い
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、
請求項1記載の画像形成装置において、
作動前の状態で、前記現像器に対する前記第1の作動部の離間量と、前記現像器に対する前記第2の作動部の離間量が、異なる
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、
請求項1記載の画像形成装置において、
前記第1の作動部の作動半径と、前記第2の作動部の作動半径が、異なる
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、
請求項2記載の画像形成装置において、
前記第1の作動部が接触する前記現像器の接触部位の形状と、前記第2の作動部が接触する前記現像器の接触部位の形状が、異なる
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、
請求項1記載の画像形成装置において、
前記現像器は、画像形成装置本体側の駆動系から駆動力を受けて回転する駆動力伝達部材を有するとともに、前記一方端側の回転支持部の回転中心が前記駆動力伝達部材の回転中心と同軸である
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、
請求項1記載の画像形成装置において、
前記作動手段は、前記現像器を除く他の機能ユニットを前記像担持体から離間させるための機構に連動して作動するように構成されている
ことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、第2の作動部による現像器の回転移動量を第1の作動部による現像器の回転移動量よりも多くすることにより、現像剤保持体の軸方向で、現像剤保持体と像保持体の離間量を均一化することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、第1の作動部と第2の作動部を同量ずつ作動させることにより、現像器に対する各々の作動部の離間量の違いに応じて、第2の作動部による現像器の回転移動量を第1の作動部による現像器の回転移動量よりも多くすることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、第1の作動部と第2の作動部を同量ずつ作動させることにより、各々の作動部の作動半径の違いに応じて、第2の作動部による現像器の回転移動量を第1の作動部による現像器の回転移動量よりも多くすることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、各々の作動部が接触する現像器の接触部位の形状を変えるだけで、第2の作動部による現像器の回転移動量を第1の作動部による現像器の回転移動量よりも多くすることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、駆動力伝達部材の回転周期に対応して起こる濃度ムラの発生を防止することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、作動手段を作動させることにより、現像器を含む複数の機能ユニットを像保持体から離間させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲は以下に記述する実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
【0023】
図1は本発明が適用される画像形成装置の要部を示す正面図である。なお、以後の説明の理解を容易にするために、図1において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向を、それぞれ前方、後方、右方、左方、上方、下方、又は前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0024】
図1において、可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukは、それぞれY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色のトナー像を形成する装置である。
潜像形成装置LHy〜LHkの各レーザダイオードから出射したY,M,C,Kの潜像書込光(レーザビーム)は、それぞれ、回転する像保持体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。Yの可視像形成装置Uyは、回転する像保持体PRy、帯電器CRy、潜像形成装置LHy、現像器Gy、転写器T1y、像保持体清掃器CLyを有している。他の色(M,C,K)の可視像形成装置Um,Uc,Ukは、いずれもYの可視像形成装置Uyと同様に構成されている。
【0025】
像保持体PRy,PRm,PRc,PRkは、それぞれドラム形状の感光体によって構成されている。各像保持体PRy,PRm,PRc,PRkは、それぞれに対応する帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより帯電された後、画像書込位置Q1y、Q1m,Q1c,Q1kにおいて、潜像書込光のスキャン照射により、その表面に静電潜像が形成される。像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像ロールGRy,GRm,GRc,GRkに保持された現像剤によりトナー像に現像される。現像剤としては、例えば、磁性のキャリアと、外添剤が付与されたトナーとを含む二成分現像剤が用いられる。
【0026】
現像されたトナー像は、中間転写ベルトBに接触する一次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。一次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された一次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加される。
【0027】
各像保持体PRy〜PRk上のトナー像は、一次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトBに一次転写される。一次転写後の像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の残留トナーは、像保持体清掃器CLy,CLm,CLc,CLkによりクリーニング(除去)される。クリーニング済みの保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面は、帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより再帯電される。
【0028】
像保持体PRy〜PRkの上方にはベルトモジュールBMが配置されている。ベルトモジュールBMは、中間転写ベルトB、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、蛇行防止用のウォーキングロールRw、アイドラロール(フリーロール)Rf、バックアップロールT2aを含むベルト支持ロール群と、一次転写器T1y,T1m,T1c,T1kとを有している。そして、中間転写ベルトBは、ベルト支持ロール群(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により走行可能に支持されている。
【0029】
二次転写ロールT2bは、バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して配置され、これらのロールT2a,T2bによって二次転写器T2が構成されている。二次転写器T2bと中間転写ベルトBとが対向する領域は、用紙に画像を転写するための二次転写領域Q4となっている。一次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に順次重ねて転写された単色又は多色のトナー像は、二次転写領域Q4に搬送される。
【0030】
レジロールRrは、中間転写ベルトBに形成されたトナー像が二次転写領域Q4に搬送されるのにタイミングを合わせて、用紙を二次転写領域Q4に搬送する。用紙が二次転写領域Q4を通過する際、バックアップロールT2aは接地され、二次転写ロールT2bには所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の二次転写電圧が印加される。このとき、中間転写ベルトB上のカラートナー像は、二次転写器T2により用紙に転写される。二次転写領域Q4を通過した中間転写ベルトBの表面は、ベルト駆動ロールRdを過ぎてからベルトクリーナCLbによりクリーニングされる。トナー像が転写された用紙は、図示しない定着装置に搬送され、そこで加熱及び加圧されることにより、用紙にトナー画像が定着される。
【0031】
(可視像形成装置の各部材の説明)
図2は本発明の実施形態に係る画像形成装置における像保持体と潜像形成装置と現像器との関係を説明する図であり、図2Aは現像器が像保持体に近接した位置(以下、「現像器近接位置」と記す)に移動し且つ潜像形成装置が像保持体に近接した位置(以下、「潜像形成装置近接位置」と記す)に移動した状態の説明図、図2Bは現像器が像保持体から離間した位置(以下、「現像器離間位置」と記す)に移動し且つ潜像形成装置が像保持体から離間した位置(以下、「潜像形成装置離間位置」と記す)に移動した状態の説明図である。
【0032】
以降は、可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukを構成する現像器Gy,Gm,Gc,Gk及び潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkの説明をするが、各色の部材は同様に構成されているため、Y色のものについてのみ説明し、その他の色のものについての詳細な説明は省略する。
【0033】
(現像器の説明)
図2において、現像器Gyは、内部に現像剤が収容される現像容器1を有する。現像容器1内には、内部の現像剤を撹拌しながら搬送する一対の撹拌搬送部材2,3が回転可能に支持されている。また、現像容器1には、撹拌搬送部材2,3で撹拌された現像剤を、表面に保持し像保持体PRyとの対向領域である現像領域Q2yに搬送する現像剤保持体4が回転可能に支持されている。現像剤保持体4は、図1に示す現像ロールGRyに相当する。現像器Gyを現像器近接位置に移動した状態では、現像剤保持体4が像保持体PRyに近接した状態に配置され、この状態で静電潜像の現像が行なわれる。また、現像器Gyを現像器離間位置に移動した状態では、現像剤保持体4が像保持体PRyから離間した状態に配置され、この状態で像保持体PRyの交換(挿抜)が行なわれる。
【0034】
現像容器1は、図示しない画像形成装置本体に対して、現像器Gyの両端に設けられた回転支持部6により回転移動可能に支持されている。回転支持部6は、現像剤保持体4の軸方向の両端部に設けられている。像保持体PRyとは反対側の現像容器1の外壁には、現像器付勢部材7が設けられている。現像器付勢部材7は、圧縮コイルバネを用いて構成されている。現像器付勢部材7は、回転支持部6を中心とした現像器Gyの回転移動方向において、現像剤保持体4を像保持体PRyに接近する方向で現像器Gyを常時付勢するものである。現像器付勢部材7の一端は現像容器1の背面部に取り付けられ、現像器付勢部材7の他端は画像形成装置本体側に取り付けられている。現像器付勢部材7は、圧縮コイルバネに代えて、例えば引っ張りコイルバネや伸縮ゴムなどで構成してもよい。
【0035】
現像剤保持体4が像保持体PRyに近接した状態では、両者の間隔が現像性に適した所定の間隔に保持される。すなわち、通常時は、現像器Gyは、像保持体1に対して現像剤保持体4を近接させた現像器近接位置に保持される。そして、現像剤保持体4を像保持体PRyから離間する方向で現像器Gyを回転移動させる外力が作用した場合に、現像器付勢部材7の力に抗して現像剤保持体4が像保持体PRyから離間する。現像器接離機構は、上記の回転支持部6及び現像器付勢部材7を含むものである。
【0036】
現像容器1の潜像形成装置LHy側の外壁には、潜像形成装置Lhy側に延びる連動用被接触部材8が設けられている。連動用被接触部材8は、現像器Gyのほぼ全幅にわたって現像剤保持体4の軸方向と平行に配置されている。この連動用被接触部材8を現像器付勢部材7の付勢力に抗して押し上げると、現像器Gyは回転支持部6を中心に回転移動する。さらに、現像容器1の現像剤保持体4の下方には、像保持体PRy表面に接触して現像剤の下方への漏出を防止する漏出防止部材9が支持されている。
【0037】
(潜像形成装置の説明)
図3は潜像形成装置の斜視説明図であり、図3Aは潜像形成装置が潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図3Bは潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。また、図4は潜像形成装置の外枠体の説明図であり、図4Aは平面図、図4Bは側面図である。
【0038】
図3において、潜像形成装置LHyは、図示しない画像形成装置本体に螺子により固定支持される外枠体11を有する。図4において、外枠体11は、像保持体PRyの軸方向である前後方向に延びる底壁11aと、底壁11aの左右両端から上方に延びる左側壁11b及び右側壁11cとを有する。底壁11aの前後両端部には、空孔形状の付勢部材一端支持部11dが一対形成されている。
【0039】
左右両側壁11b,11cの前端部下面には、下方に延びる被固定部11eが形成されている。外枠体11は、被固定部11eに形成された孔11e1で画像形成装置本体に螺子止めされるようになっている。右側壁11cには、前後一対の連動用接触部材外側貫通部11fが形成されている。連動用接触部材外側貫通部11fは円弧状の長孔により構成されている。連動用接触部材外側貫通部11fの上部には、前後一対の回転軸支持部11gが形成されている。左右両側壁11b,11cの前端部には、左右一対の操作部材回転支持部11hが形成されている。操作部材回転支持部11hは貫通孔により構成されている。
【0040】
図5は潜像形成装置と像保持体との位置関係を説明する図であり、図5Aは潜像形成装置が潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図5Bは潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。また、図6は外枠体の一部の図示が省略された状態の潜像形成装置の接離機構の要部説明図であり、図6Aは潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図6Bは潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。
【0041】
図5、図6において、外枠体11の操作部材回転支持部11hには、操作部材12が回転軸部材12aを中心として、回転可能に支持されている。操作部材12は、画像形成装置の利用者が把持して操作する把持部12bを有し、把持部12bを把持して操作することで、操作部材12は、図3A、図5A、図6Aに示すように上方に引き起こすように回転した通常位置と、図3B、図5B、図6Bに示す前方に引き倒すように回転した挿抜可能位置との間で移動可能に支持されている。ここで記述する通常位置とは、画像形成装置が通常通りに画像形成動作を行い得る状態での操作部材12の位置をいい、挿抜可能位置とは、画像形成装置本体に対して像保持体PRyを挿抜可能な状態での操作部材12の位置をいう。操作部材12(把持部12b)は、図5Aに示すように、通常位置において、像保持体PRyの軸方向前方に配置される。この状態では、像保持体PRyの軸方向への移動、すなわち、画像形成装置本体に対する像保持体PRyの挿抜(着脱)が操作部材12の存在によって規制される。
【0042】
図7は潜像形成装置の操作用連結部材の説明図であり、図7Aは斜視図、図7Bは側面図である。図5、図6において、外枠体11の右側壁11cと操作部材12との間には、回転軸部材12aに接触する操作用連結部材13が配置されている。操作用連結部材13は、前後方向に延びる連結アームにより構成されており、前端部には、操作部材12に回転可能に支持される被回転支持部13aが形成されている。操作用連結部材13の後端部には、凹状の軸連結凹部13bが形成されている。なお、軸連結凹部13bの弧状部分の弧の中心と被回転支持部13aの中心とを結ぶ仮想線の延長上に死点13cが設定されており、図6に示すように、操作部材12が通常位置と挿抜可能位置との間を移動する途中に操作部材12の回転軸部材12aが死点13c、すなわち、軸連結凹部13bの弧状部分の弧の中心と、被回転支持部13aの中心と、回転軸部材12aの中心とが一直線上に並ぶ位置を通過するように設定されている。
【0043】
図8は潜像形成装置の移動部材の説明図であり、図8Aは斜視図、図8Bは側面図である。図5、図6において、操作用連結部材13の後端側には、移動部材14が配置されている。移動部材14は、外枠体11の内部に収容され、前後方向に移動可能に支持されている。移動部材14の前端部には、操作用連結部材13の軸連結凹部13cに対応して軸支持部14aが形成されている。軸支持部14aには、図6に示す連結軸16が支持され、この連結軸16が軸連結凹部13bに嵌ることで連結されている。
【0044】
移動部材14には、外枠体11の連動用接触部材外側貫通部11fに対応して、角形の孔により構成された連動用接触部材内側貫通部14bが前後一対形成されている。連動用接触部材内側貫通部14bの上方には、回転軸支持部11gに対応して、前後方向に長い長孔により構成された方向変換用回転軸貫通部14cが前後一対形成されている。
【0045】
図9は潜像形成装置の連動用接触部材の要部拡大図である。また、図10は潜像形成装置の移動方向変換部材の説明図であり、図10Aは斜視図、図10Bは側面図である。移動部材14の内側には、方向変換用回転軸貫通部14cに対応して、移動方向変換部材17が前後一対配置されている。移動方向変換部材17の後上部には方向変換用回転軸支持部17aが形成されている。移動方向変換部材17は、長孔により構成された方向変換用回転軸貫通部14cを貫通し且つ外枠体11の回転軸支持部11gに支持される方向変換用回転軸18に方向変換用回転軸支持部17aを嵌合することにより、回転可能に支持されている。すなわち、移動方向変換部材17は、外枠体11に対して方向変換用回転軸18を回転中心として回転可能に支持されている。なお、移動部材14が外枠体11に対して前後方向に相対移動する際に、方向変換用回転軸18が方向変換用回転軸貫通部(長孔)14cを貫通しているため、方向変換用回転軸18と方向変換用回転軸貫通部14cとにより、移動部材14の移動範囲が規制される。
【0046】
移動方向変換部材17の前上部には、前後方向に長い長孔により構成された接離部材連結部17bが形成されており、移動方向変換部材17の後下部には、連動用接触部材支持部17cが形成されている。連動用接触部材支持部17cの斜め前下方には付勢部材他端支持部17dが形成されている。外枠体11の付勢部材一端支持部11dと、付勢部材他端支持部17dとの間には、引っ張りコイルバネにより構成された付勢バネ19が装着されている。付勢バネ19は、付勢部材他端支持部17dを付勢部材一端支持部11d側に常時引っ張る力を作用させている。すなわち、付勢バネ19により、移動方向変換部材17は、方向変換用回転軸18を中心として、接離部材連結部17bが上方に回転する方向に付勢されている。
【0047】
図11は潜像形成装置に設けられた連動用接触部材の説明図であり、図11Aは斜視図、図11Bは側面図である。図9において、移動方向変換部材17の連動用接触部材支持部17cには、連動用接触部材21が嵌合されている。連動用接触部材21は、台形状の接触部材本体21aと、接触部材本体21aの後面から後方に延びる被支持部21bと、接触部材本体21aの上部に一体的に形成された連動接触部21cとを有する。被支持部21bは、外枠体11の連動用接触部材外側貫通部11f及び移動部材14の連動用接触部材内側貫通部14bを貫通して、連動用接触部材支持部17cに回転不能な状態(固定状態)で装着される。したがって、連動用接触部材21は、方向変換用回転軸18を中心にして移動方向変換部材17と一体的に回転可能に構成されている。また、被支持部21bは、回転軸状に構成されており、連動用接触部材外側貫通部11f及び連動用接触部材内側貫通部14bよりも小径に形成されて且つ遊びをもった状態で貫通している。
【0048】
したがって、移動部材14の移動に伴って、連動用接触部材内側貫通部14bと被支持部21bとが接触し、さらに移動部材14が移動すると、移動方向変換部材17は、付勢バネ19の付勢力に抗して、接離部材連結部17bが下方に回転する。また、通常の状態では、付勢バネ19の付勢力により、移動方向変換部材17と一体的に回転移動する被支持部21bが連動用接触部材内側貫通部14bを前方に押すため、連結軸16が軸連結凹部13c側に移動し、操作用連結部材13と移動部材14との連結が保持される。
【0049】
図2Aにおいて、連動用接触部材21の接触部材本体21a及び連動接触部21cは、外枠体11の外側の現像器Gy側に配置されており、現像器Gyから延びる連動用被接触部材8の下方に連動接触部21cが配置されている。連動用接触部材21と連動用被接触部材8とにより、連動機構(8+21)が構成されている。
【0050】
図12は潜像形成装置の接離部材の説明図であり、図12Aは斜視図、図12Bは側面図、図12Cは平面図である。図9において、移動方向変換部材17の左方には、接離部材22が配置されている。接離部材22は、前後方向に延びる接離部材本体22aを有する。接離部材本体22aの前後両端部には、移動方向変換部材17の接離部材連結部17bに対応する位置に、移動方向変換部材17側に突出する連結部材22bが支持されている。連結部材22bは、長孔により構成された接離部材連結部17bに、遊びをもって嵌った状態で連結される。したがって、移動方向変換部材17の回転に伴って、接離部材連結部17bの面と連結部材22bとが接触すると、押されて、上下方向、すなわち、像保持体PRyに接近、離間する方向に移動する。また、接離部材22の前後両端部の上面には、光照射ユニット支持部22cが形成されている。光照射ユニット支持部22cの右側には、上下方向に延びる長孔により構成された逃げ孔22dが形成されている。逃げ孔22dは、方向変換用回転軸18の内端を逃がしている。
【0051】
図13は潜像形成装置の画像書込光照射ユニットの説明図であり、図13Aは斜視図、図13Bは側面図である。図9において、接離部材22の光照射ユニット支持部22cには、画像書込光照射ユニット23が支持されている。画像書込光照射ユニット23は、前後方向に延びる照射ユニット本体23aと、照射ユニット本体23aに支持され且つ像保持体PRyに対向して配置されて潜像書込光を照射する光照射部23bとを有する。なお、光照射部23bには、像保持体PRy表面に潜像を形成する光源が像保持体PRyの軸方向(主走査方向)に並んで配置されており、光照射部23bは、いわゆる、LEDアレイにより構成されている。
【0052】
図14は像保持体と潜像形成装置との位置関係の説明図であり、図14Aは上面図、図14Bは側面図である。図6、図13、図14において、照射ユニット本体23aの前後両端部には、上方に突出する突き当て部23cが形成されている。突き当て部23cは、潜像形成装置近接位置において、像保持体PRyの両端部に配置された軸受部材24に突き当てられ、上下方向に位置決めされる。潜像形成装置LHyは、潜像形成装置離間位置から潜像形成装置近接位置に移動すると、像保持体支持枠体26の前端部に支持された前側被位置決め部26aに形成された被位置決め溝26bに前側の位置決め部23dが貫通するとともに、像保持体支持枠体26の後端部に支持された後側被位置決め部26cに形成された被位置決め長孔26dに後側の位置決め部23dが貫通し、潜像形成装置LHyが像保持体PRyに対して前後方向及び左右方向に位置決めされる。
【0053】
これにより、図6Aに示す潜像形成装置近接位置において、光照射部23bと像保持体PRy表面との位置関係が所定の位置関係に保持され、光照射部23bから照射される潜像書込光の焦点が像保持体PRy表面となるように正確に保持される。なお、画像形成装置では、図2Aに示すように、潜像形成装置近接位置において、光照射部23bと像保持体PRyの中心とを結ぶ仮想線27に対して、仮想線27の延長線上で像保持体PRyと中間転写ベルトBとが接触するとともに、一次転写器T1yは、中間転写ベルトB回転方向で下流側にずれた位置に配置されている。外枠体11、操作部材12、操作用連結部材13、移動部材14、軸16,18、移動方向変換部材17、付勢バネ19、被支持部21b、接離部材22等により、潜像形成装置接離機構(11〜22)が構成されている。
【0054】
前記構成からなる画像形成装置では、操作部材12を上方の通常位置に移動した状態では、付勢バネ19の付勢力により、移動方向変換部材17を介して移動部材14が前方に保持される。これにより、接離部材22が上方に保持され、画像書込光照射ユニット23の光照射部23bが、像保持体PRyに所定の間隔をあけて配置された状態で保持される。すなわち、各部材12〜23を有する潜像形成装置LHyは、潜像形成装置近接位置に保持され、潜像が形成可能な状態となる。また、現像器Gyの現像剤保持体4は現像器付勢部材7により像保持体PRyに対して所定の間隔をあけて近接、対向した現像器近接位置に保持される。このとき、連動用接触部材21cと連動用被接触部材8とは離間した状態で保持され、画像形成動作中に現像器Gyの現像剤保持体4が回転駆動することで発生する振動が、潜像形成装置LHyに伝達されることが防止され、潜像形成装置LHyにより正確な潜像形成が実行される。
【0055】
図15は潜像形成装置及び現像器を像保持体から離間させる場合の動作状態を説明する図であり、図15Aは操作部材が通常位置から挿抜可能位置に移動を開始した直後の状態の説明図、図15Bは図15Aに示す状態からさらに挿抜可能位置側に移動した状態の説明図、図15Cは操作部材が挿抜可能位置に移動した状態の説明図である。
【0056】
磨耗や劣化、故障等により像保持体PRyを交換する場合、操作部材12により像保持体PRyの移動が規制されているため、先ず、操作部材12を回転させる。図15A、図15Bにおいて、操作部材12の回転軸部材12aを中心とした回転により、被回転支持部13aで連結された操作用連結部材13が後方に押し込まれるように移動する。操作用連結部材13の移動によって、連結軸16を介して移動部材14が後方に移動する。移動部材14の後方への移動に連れて、移動部材14の連動用接触部材内側貫通部14bが連動用接触部材21の被支持部21bに接触し、被支持部21bが後方に移動する。これにより、被支持部21bが連結された移動方向変換部材17が、付勢バネ19の付勢力に抗して方向変換用回転軸18を中心に回転する。
【0057】
このとき、図15A、図15Bに示すように、移動方向変換部材17の接離部材連結部17bと、接離部材22の連結部材22bとが遊びをもって嵌っているため、遊びがなくなるまで接離部材22はほとんど移動しない。一方、移動方向変換部材17の回転に伴い一体的に回転する連動用接触部材21は回転し、それまで離間していた連動用被接触部材8に接触した状態となる。そして、図15Cに示すように、操作部材12がさらに回転して移動方向変換部材17が回転すると、連動用接触部材21が連動用被接触部材8を上方に押し上げる。連動用接触部材21が連動用被接触部材8を押し上げると、現像器Gyが、現像器付勢部材7の付勢力に抗して回転支持部6を中心に像保持体PRyから離間する方向に移動する。これにより、現像器Gyは像保持体PRyから離間した現像器離間位置に移動した状態となる。
【0058】
また、操作部材12がさらに回転して移動方向変換部材17が回転すると、接離部材連結部17bと連結部材22bとの遊びがなくなり、接離部材連結部17bが連結部材22bを下方に押し下げる。連結部材22bの下方への移動に伴って、接離部材22が下降する。このため、画像書込光照射ユニット23は像保持体PRyから離間する方向に移動する。これにより、図15Cに示すように、操作部材12が挿抜可能位置に回転移動した段階では、先述したように現像器Gyが像保持体PRyから離間した現像器離間位置に移動し、且つ潜像形成装置LHyが像保持体PRyから離間した潜像形成装置離間位置に移動した状態となる。
【0059】
この状態では、潜像形成装置LHyや現像器Gyに表面が接触することなく像保持体PRyの抜出、挿入を行なうことが可能となる。このとき、操作部材12の回転軸部材12aが死点13cを越えているため、付勢バネ19の付勢力により、操作用連結部材13が前方に押し出される力を受け、操作部材12が操作用連結部材13の下方に移動する力を自然に受ける。これにより、操作部材12は、利用者が力を加えて通常位置側に移動させたりしない限り挿抜可能位置に自動的に保持される。
【0060】
(潜像形成装置及び現像器の接近動作の説明)
図16は潜像形成装置及び現像器を像保持体に接近させる場合の動作状態を説明する図であり、図16Aは操作部材が挿抜可能位置に移動した状態の説明図、図16Bは図16Aに示す状態から操作部材が通常位置側に移動を開始した直後の状態の説明図、図16Cは図16Bに示す状態から操作部材がさらに通常位置側に移動した状態の説明図である。
【0061】
図16において、像保持体PRyの交換が完了すると、操作部材12を挿抜可能位置から通常位置に戻す。このとき、操作部材12の移動を開始すると、操作用連結部材13の軸連結凹部13cが連結軸16から離間する方向に移動するが、付勢バネ19の付勢力により、移動部材14が前方に移動し、操作用連結部材13と移動部材14との連結は保持される。移動部材14の前方への移動に伴い、連動用接触部材内側貫通部14bが連動用接触部材21の被支持部21bに接触し、被支持部21bが前方に移動する。これにより、被支持部21bが連結された移動方向変換部材17も方向変換用回転軸18を中心に回転する。
【0062】
このとき、図16Bに示すように、接離部材連結部17bと連結部材22bとが遊びをもって嵌っているため、遊びがなくなるまで接離部材22はほとんど移動しない。一方、移動方向変換部材17の回転に伴い一体的に回転する連動用接触部材21は回転し、連動用被接触部材8から離間する方向に移動を開始する。連動用接触部材21が連動用被接触部材8から離間する方向に移動すると、現像器Gyは、現像器付勢部材7の付勢力にしたがって回転支持部6を中心に像保持体PRyに接近する方向に移動する。これにより、現像器Gyは像保持体PRyに近接した現像器近接位置に移動した状態となる。
【0063】
また、操作部材12がさらに回転して移動方向変換部材17が回転すると、接離部材連結部17bと連結部材22bとの遊びがなくなり、接離部材連結部17bが連結部材22bを上方に押し上げる。連結部材22bの上方への移動に伴って、接離部材22が上昇をする。このため、画像書込光照射ユニット23は像保持体PRyに接近する方向に移動する。これにより、操作部材12が通常位置に回転移動した段階では、先述したように現像器Gyは像保持体PRyに近接した現像器近接位置に移動し、かつ潜像形成装置LHyが像保持体PRyに近接した潜像形成装置近接位置に移動した状態となる。
【0064】
このように操作部材12の通常位置への移動に伴って、現像器Gy及び潜像形成装置LHyは共に像保持体PRyに接近する。現像器Gyが現像器付勢部材7により像保持体PRyに突き当てられると、現像容器1がそれ以上回転しなくなり、現像器付勢部材7による連動用被接触部材8の連動用接触部材21への押し当てが解除される。すなわち、現像器Gyは、現像器近接位置に移動した状態で保持される。なお、連動用接触部材21と連動用被接触部材8とが離間し始めた時には、潜像形成装置LHyの突き当て部23cは軸受部材24に突き当てられる前の状態である。
【0065】
図16Cにおいて、現像器Gyが現像器近接位置に移動した後、操作部材12がさらに回転して通常位置に移動すると、付勢バネ19の付勢力により、移動部材14が前方に移動し、移動方向変換部材17がさらに回転する。これに伴い、連動用接触部材21と連動用被接触部材8とが離間する。このとき、潜像形成装置LHyの突き当て部23cは軸受部材24に突き当てられ、潜像形成装置LHyが潜像形成装置近接位置に移動するとともに、前後一対の位置決め部23dがそれぞれ被位置決め溝26b及び被位置決め長孔26dに嵌って位置決めされる。このため、潜像形成装置LHy及び現像器Gyの接近動作では、現像器Gyが現像器近接位置に位置決めされた後で、潜像形成装置LHyが潜像形成装置近接位置に位置決めされることになる。
【0066】
図17は現像器と連動用接触部材の位置関係を説明する図である。また、図18は操作部材を引き起こして現像器と潜像形成装置を像保持体に近接させた状態の説明図であり、図18Aは画像形成装置の前面側から見た説明図、図18Bは画像形成装置の背面側から見た説明図である。一方、図19は操作部材を引き倒して現像器と潜像形成装置を像保持体から離間させた状態の説明図であり、図19Aは画像形成装置の前面側から見た説明図、図19Bは画像形成装置の背面側から見た説明図である。
【0067】
図17、図18、図19に示すように、現像剤保持体4の軸方向(X軸方向)の両端部に設けられた一対の回転支持部6のうち、一方端に設けられた回転支持部6は、画像形成装置本体側の駆動系(例えば、像保持体PRyを回転させるための駆動系)から直接駆動力を受ける駆動部側となっている。現像器Gyの駆動部側には、駆動力伝達部材として歯車31が設けられている。歯車31の回転中心は、駆動部側の回転支持部6の回転中心と同軸に配置されている。具体的には、現像器Gyの駆動部側には回転駆動軸32が設けられ、この回転駆動軸32に歯車31を同軸に嵌合固定することにより、駆動部側の回転支持部6の回転中心と歯車31の回転中心が同軸に配置されている。現像器Gyの回転駆動軸32は、画像形成装置本体側に設けられた軸受け部(不図示)に寸法的な遊びを持たせることなく嵌合されることにより、駆動部側の回転支持部6がガタ無しの構造になっている。このため、現像器Gyの駆動部側の回転支持部6では、常に回転駆動軸32の軸心を回転中心として現像器Gyが回転することになる。したがって、駆動部側の回転支持部6は、現像器Gyを回転移動させる際に、回転支点が固定された方式(固定支点式)の回転支持部となっている。
【0068】
一方、現像剤保持体4の軸方向において、他方端(駆動部側と反対側の端部)に設けられた回転支持部6は、画像形成装置本体側の駆動系から直接駆動力を受けない非駆動部側となっている。現像器Gyの非駆動部側には長穴33が設けられている。長穴33は、例えば現像器Gyのハウジング部分に形成されるものである。長穴3の長軸は、像保持体PRyに対して現像剤保持体4が接離する方向と略平行になっている。画像形成装置本体側には、図20Aに示すように、現像器Gyの長穴33に対応して丸ピン形状の支軸34が設けられており、この支軸34を長穴33に嵌合させることにより、非駆動部側の回転支持部6がガタ有りの構造になっている。画像形成装置のマシンの設計上、駆動部側の回転中心に対して、非駆動部側の回転中心のイニシャル位置は、長穴33の長軸方向の中心に設定されている。また、現像器Gyの非駆動部側の回転支持部6では、長穴33に嵌合する支軸34の軸心を回転中心として現像器Gyが回転することになる。支軸34は長穴33の長軸方向に移動し得る状態にある。したがって、非駆動部側の回転支持部6は、現像器Gyを回転移動させる際に、回転支点が可動する方式(可動支点式)の回転支持部となっている。すなわち、長穴33の長軸方向において、図20Bのように、支軸34が長穴33の一方側にガタ寄せされた状態では、現像器Gyの回転支点が相対的に他方側に移動し、図20Cのように、支軸34が長穴33の他方側にガタ寄せされた状態では、現像器Gyの回転支点が相対的に一方側に移動した状態となる。この場合、回転支点が可動する範囲(可動量)は、現像器Gyの長穴33と画像形成装置本体の支軸34とのガタ寸法、さらに詳しくは長穴33の長手寸法と支軸34の直径寸法の差分に相当するものとなる。
【0069】
現像剤保持体4の軸方向の両端部には、それぞれ突き当て部材35が設けられている。各々の突き当て部材35は、像保持体PRyの有効領域を外れた外側の部位で、現像器付勢部材7の付勢力をもって像保持体PRyの一部に突き当てられている。この場合、現像器Gyの両端部は、固定支点式の回転支持部6と可動支点式の回転支持部6で回転可能に支持され、これによって片側の回転支点が上記ガタ寸法だけ可動し得る状態となっている。このため、現像器Gyの背面側から現像器付勢部材7の付勢力を加えると、このガタが寸法公差による両回転支点の軸心ずれを吸収し、現像剤保持体4は、像保持体PRyに対して傾きを生じることなく、両端の突き当て部材35が像保持体PRy側に突き当たる位置まで接近する。したがって、現像器付勢部材7の付勢力をもって現像器Gyを現像器近接位置へと移動させると、現像剤保持体4は像保持体PRyと平行状態に配置される。なお、像担持体PRyが挿入されていない場合、または現像器の離間回動動作に伴う姿勢変化によって突き当て部材35が像保持体PRyに突き当たらなくなった場合には、可動支点式の回転支持部6は、現像器付勢部材7の付勢力を受けて直ちに図20Bに示すように長穴33の一方側にガタ寄せされた状態で支軸34が嵌合した状態となる。
【0070】
このような状態で操作部材12を通常位置から挿抜可能位置へと回転操作し、この回転操作にしたがって方向変換用回転軸18を中心に連動用接触部材21が回転すると、現像器Gyの駆動部側に配置された連動用接触部材21と非駆動部側に配置された連動用接触部材21は、それぞれ同じ角度ずつ回転する。また、連動用接触部材21が回転すると、その回転途中で連動用接触部材21の連動接触部21cが現像器Gyの連動用被接触部材8に接触し、そのまま現像器付勢部材7の付勢力に抗して連動用接触部材21が現像器Gyを押し上げる。このとき、現像器Gyの非駆動部側の回転支持部6において、図20Bに示すように、支軸34が長穴33の一方側にガタ寄せされた状態になっていると、連動用被接触部材8と、実効上の回転支点との距離が増大し、2つの連動用接触部材21を同じ角度で回転(作動)させても、現像器Gyを現像器離間位置に移動した際の、像保持体PRyと現像剤保持体4の離間量は、非駆動部側の方が駆動部側よりも少なくなる。
【0071】
そこで、本発明の実施形態においては、図17に示すように、作動手段の一例として、上記連動用接触部材21―1及び連動用接触部材21―2を設けるとともに、現像器Gyの駆動部側に配置された連動用接触部材21―1を、第1の作動部を構成する第1の作動部材とし、現像器Gyの非駆動部側に配置された連動用接触部材21―2を、第2の作動部を構成する第2の作動部材としている。そして、第1の作動部材(第1の作動部)となる連動用接触部材21−1が接触する現像器Gyの接触部位の形状と、第2の作動部材(第2の作動部)となる連動用接触部材21−2が接触する現像器Gyの接触部位の形状が、異なるものとなっている。
【0072】
すなわち、現像器Gyの連動用被接触部材8の下面部において、駆動部側に配置された連動用接触部材21−1が接触する部位は、凹凸のない真っ直ぐな形状になっているのに対して、非駆動部側に配置された連動用接触部材21が接触する部位は、連動用接触部材21側に突出する凸部36が設けられた形状になっている。
【0073】
図21は本発明の実施形態において連動用接触部材が作動する前の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図21Aは作動前の非駆動部側での位置関係の説明図、図21Bは作動前の駆動部側での位置関係の説明図である。また、図22は本発明の実施形態において連動用接触部材が作動した後の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図22Aは作動後の非駆動部側での位置関係の説明図、図22Bは作動後の駆動部側での位置関係の説明図である。図21及び図22においては、方向変換用回転軸18を中心に回転動作する連動用接触部材21(21−1,21−2)の形状を簡略化している。
【0074】
まず、図21に示す作動前の状態で非駆動部側と駆動部側の位置関係を比較すると、非駆動部側では、連動用接触部材21−2が接触する部位に設けられた凸部36の存在により、Z軸方向における連動用接触部材21―2と連動用被接触部材8の離間量G2が、駆動部側での連動用接触部材21―1と連動用被接触部材8の離間量G1に比べて少なくなっている。このため、各々の連動用接触部材21−1,21−2を反時計回り方向に同じ回転角度で作動(方向変換用回転軸18を中心に回転)させると、非駆動部側で連動用接触部材21−2が凸部36に接触し、その後さらに各々の連動用接触部材21−1,22が作動することで、駆動部側で連動用接触部材21―1が連動用被接触部材8に接触する。
【0075】
したがって、図22に示す作動後の状態で非駆動部側と駆動部側の位置関係を比較すると、非駆動部側では、連動用接触部材21―2の作動によって連動用被接触部材8が高さH2まで押し上げられるのに対して、駆動部側では、連動用接触部材21−1の作動によって連動用被接触部材8が高さH1(<H2)まで押し上げられる。すなわち、駆動部側に比較して非駆動部側の方が、より高く連動用被接触部材8が押し上げられた状態となる。このため、連動用接触部材21―2による現像器Gyの回転移動量は、連動用接触部材21―1による現像器Gyの回転移動量よりも多くなる。その結果、現像器Gyを現像器離間位置に移動した際の、像保持体PRyと現像剤保持体4の離間量は、現像剤保持体4の軸方向で均一化されることになる。
【0076】
なお、ここでは現像器Gyの連動用被接触部材8に対して非駆動部側に凸部36を設けるようにしたが、これに限らず、例えば、凸部36に代えて駆動部側に凹部を設けてもよい。
【0077】
図23は本発明の他の実施形態において連動用接触部材が作動する前の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図23Aは作動前の非駆動部側での位置関係の説明図、図23Bは作動前の駆動部側での位置関係の説明図である。また、図24は本発明の他の実施形態において連動用接触部材が作動した後の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図24Aは作動後の非駆動部側での位置関係の説明図、図24Bは作動後の駆動部側での位置関係の説明図である。図23及び図24においては、方向変換用回転軸18を中心に回転動作する連動用接触部材21(21−1,21−2)の形状を簡略化している。
【0078】
まず、図23に示す作動前の状態で非駆動部側と駆動部側の位置関係を比較すると、非駆動部側の連動用接触部材21−2は、駆動部側の連動用接触部材21―1と比較してX軸方向の部材寸法が大きく設定されている。このため、非駆動部側では、連動用接触部材21―2の作動中心(回転中心)となる方向変換用回転軸18の軸心位置から、連動用接触部材21−2の接触部(連動用被接触部材8に接触する部分)までの距離によって規定される作動半径がR2となっているのに対して、駆動部側では、連動用接触部材21―1の作動中心(回転中心)となる方向変換用回転軸18の軸心位置から、連動用接触部材21−1の接触部(連動用被接触部材8に接触する部分)までの距離によって規定される作動半径R1が、非駆動部側での作動半径R2よりも短くなっている。また、Z軸方向における連動用接触部材21―2と連動用被接触部材8の離間量は、駆動部側での連動用接触部材21―1と連動用被接触部材8の離間量と等しくなっている。
【0079】
したがって、各々の連動用接触部材21−1,21−2を反時計回り方向に同じ回転角度で作動(方向変換用回転軸18を中心に回転)させて、図24に示す作動後の状態で非駆動部側と駆動部側の位置関係を比較すると、非駆動部側では、連動用接触部材21―2の作動によって連動用被接触部材8が高さH4まで押し上げられるのに対して、駆動部側では、連動用接触部材21−1の作動によって連動用被接触部材8が高さH3(<H4)まで押し上げられる。すなわち、駆動部側に比較して非駆動部側の方が、より高く連動用被接触部材8が押し上げられた状態となる。このため、連動用接触部材21―2による現像器Gyの回転移動量は、連動用接触部材21―1による現像器Gyの回転移動量よりも多くなる。その結果、現像器Gyを現像器離間位置に移動した際の、像保持体PRyと現像剤保持体4の離間量は、現像剤保持体4の軸方向で均一化されることになる。
【0080】
図25は本発明のさらに他の実施形態において連動用接触部材が作動する前の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図25Aは作動前の非駆動部側での位置関係の説明図、図25Bは作動前の駆動部側での位置関係の説明図である。また、図26は本発明のさらに他の実施形態において連動用接触部材が作動した後の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図26Aは作動後の非駆動部側での位置関係の説明図、図26Bは作動後の駆動部側での位置関係の説明図である。図25及び図26においては、方向変換用回転軸18を中心に回転動作する連動用接触部材21(21−1,21−2)の形状を簡略化している。
【0081】
まず、図25に示す作動前の状態で非駆動部側と駆動部側の位置関係を比較すると、非駆動部側の連動用接触部材21−2は、駆動部側の連動用接触部材21―1と比較して、方向変換用回転軸18の位置がより上方(Z方向)に配置されている。このため、非駆動部側では、Z軸方向における連動用接触部材21―2と連動用被接触部材8の離間量G4が、駆動部側での連動用接触部材21―1と連動用被接触部材8の離間量G3に比べて少なくなっている。よって、各々の連動用接触部材21−1,21−2を反時計回り方向に同じ回転角度で作動(方向変換用回転軸18を中心に回転)させると、非駆動部側で連動用接触部材21−2が連動用被接触部材8に接触し、その後さらに各々の連動用接触部材21−1,22が作動することで、駆動部側で連動用接触部材21―1が連動用被接触部材8に接触する。
【0082】
したがって、図26に示す作動後の状態で非駆動部側と駆動部側の位置関係を比較すると、非駆動部側では、連動用接触部材21―2の作動によって連動用被接触部材8が高さH6まで押し上げられるのに対して、駆動部側では、連動用接触部材21−1の作動によって連動用被接触部材8が高さH5(<H6)まで押し上げられる。すなわち、駆動部側に比較して非駆動部側の方が、より高く連動用被接触部材8が押し上げられた状態となる。このため、連動用接触部材21―2による現像器Gyの回転移動量は、連動用接触部材21―1による現像器Gyの回転移動量よりも多くなる。その結果、現像器Gyを現像器離間位置に移動した際の、像保持体PRyと現像剤保持体4の離間量は、現像剤保持体4の軸方向で均一化されることになる。
【0083】
なお、上記実施形態においては、作動部材となる連動用接触部材21を、駆動部側に1つと、非駆動部側に1つの、合計2つ設けたものを例に挙げて説明したが、これに限らず、連動用接触部材21は3つ以上設けても、あるいは上述の機能を果たしつつ、一体的に形成した単一の部材を用いてもよい。
【0084】
また、作動前の状態で、現像器Gyに対する連動用接触部材21の離間量を、駆動部側と非駆動部側で異ならせるには、上述したように連動用被接触部材8が接触する現像器Gyの接触部位の形状を変えたり、方向変換用回転軸18の位置を変えたりする以外にも、例えば、移動方向変換部材17の連動用接触部材支持部17cに連動用接触部材21の被支持部21bを嵌め込んだ状態での、連動用接触部材支持部17cを中心とした連動用接触部材21の取り付け角度(向き)を変えたものであってもよい。
【0085】
また、上記実施形態においては、画像形成装置の一例として複写機を例示したが、これに限らず、例えばプリンタ装置やファクシミリ装置、あるいはそれらの機能を少なくとも2つ備える複合機にも適用可能である。また、4色分の像保持体PRy〜PRk及び現像器Gy〜Gk、潜像形成装置LHy〜LHkを有する画像形成装置を例示したが、これに限らず、単色の画像形成装置や、像保持体及び潜像形成装置が1つで4つの現像器が回転して順次像保持体に対向する回転式の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の要部を示す正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置における像保持体と潜像形成装置と現像器との関係を説明する図であり、図2Aは現像器が現現像器近接位置に移動し且つ潜像形成装置が潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図2Bは現像器が現像器離間位置に移動し且つ潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。
【図3】潜像形成装置の斜視説明図であり、図3Aは潜像形成装置が潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図3Bは潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。
【図4】潜像形成装置の外枠体の説明図であり、図4Aは平面図、図4Bは側面図である。
【図5】潜像形成装置と像保持体との位置関係を説明する図であり、図5Aは潜像形成装置が潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図5Bは潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。
【図6】外枠体の一部の図示が省略された状態の潜像形成装置の接離機構の要部説明図であり、図6Aは潜像形成装置近接位置に移動した状態の説明図、図6Bは潜像形成装置が潜像形成装置離間位置に移動した状態の説明図である。
【図7】潜像形成装置の操作用連結部材の説明図であり、図7Aは斜視図、図7Bは側面図である。
【図8】潜像形成装置の移動部材の説明図であり、図8Aは斜視図、図8Bは側面図である。
【図9】潜像形成装置の連動用接触部材の要部拡大図である。
【図10】潜像形成装置の移動方向変換部材の説明図であり、図10Aは斜視図、図10Bは側面図である。
【図11】潜像形成装置に設けられた連動用接触部材の説明図であり、図11Aは斜視図、図11Bは側面図である。
【図12】潜像形成装置の接離部材の説明図であり、図12Aは斜視図、図12Bは側面図、図12Cは平面図である。
【図13】潜像形成装置の画像書込光照射ユニットの説明図であり、図13Aは斜視図、図13Bは側面図である。
【図14】像保持体と潜像形成装置との位置関係の説明図であり、図14Aは上面図、図14Bは側面図である。
【図15】潜像形成装置及び現像器を像保持体から離間させる場合の動作状態を説明する図であり、図15Aは操作部材が通常位置から挿抜可能位置に移動を開始した直後の状態の説明図、図15Bは図15Aに示す状態からさらに挿抜可能位置側に移動した状態の説明図、図15Cは操作部材が挿抜可能位置に移動した状態の説明図である。
【図16】潜像形成装置及び現像器を像保持体に接近させる場合の動作状態を説明する図であり、図16Aは操作部材が挿抜可能位置に移動した状態の説明図、図16Bは図16Aに示す状態から操作部材が通常位置側に移動を開始した直後の状態の説明図、図16Cは図16Bに示す状態から操作部材がさらに通常位置側に移動した状態の説明図である。
【図17】現像器と連動用接触部材の位置関係を説明する図である。
【図18】操作部材を引き起こして現像器と潜像形成装置を像保持体に近接させた状態の説明図であり、図18Aは画像形成装置の前面側から見た説明図、図18Bは画像形成装置の背面側から見た説明図である。
【図19】図19は操作部材を引き倒して現像器と潜像形成装置を像保持体から離間させた状態の説明図であり、図19Aは画像形成装置の前面側から見た説明図、図19Bは画像形成装置の背面側から見た説明図である。
【図20】非駆動部側の回転支持部の構造を説明する図である。
【図21】本発明の実施形態において連動用接触部材が作動する前の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図21Aは作動前の非駆動部側での位置関係の説明図、図21Bは作動前の駆動部側での位置関係の説明図である。
【図22】は本発明の実施形態において連動用接触部材が作動した後の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図22Aは作動後の非駆動部側での位置関係の説明図、図22Bは作動後の駆動部側での位置関係の説明図である。
【図23】本発明の他の実施形態において連動用接触部材が作動する前の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図23Aは作動前の非駆動部側での位置関係の説明図、図23Bは作動前の駆動部側での位置関係の説明図である。
【図24】本発明の他の実施形態において連動用接触部材が作動した後の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図24Aは作動後の非駆動部側での位置関係の説明図、図24Bは作動後の駆動部側での位置関係の説明図である。
【図25】本発明のさらに他の実施形態において連動用接触部材が作動する前の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図25Aは作動前の非駆動部側での位置関係の説明図、図25Bは作動前の駆動部側での位置関係の説明図である。
【図26】本発明のさらに他の実施形態において連動用接触部材が作動した後の連動用接触部材と連動用被接触部材との位置関係を説明する図であり、図26Aは作動後の非駆動部側での位置関係の説明図、図26Bは作動後の駆動部側での位置関係の説明図である。
【符号の説明】
【0087】
4…現像剤保持体、6…回転支持部、7…現像器付勢部材、8…連動用被接触部材、18…方向変換用回転軸、21(21−1,21−2)…連動用接触部材、31…歯車、32…回転駆動軸、33…長穴、34…支軸、35…突き当て部材、36…凸部、Gy…現像器、PRy…像保持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に静電潜像が形成される像保持体と、
前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像するもので、現像剤を保持する現像剤保持体を有する現像器と、
前記像保持体に前記現像剤保持体を近接させた現像器近接位置と前記像保持体から前記現像剤保持体を離間させた現像器離間位置との間で前記現像器を回転移動させる現像器接離機構と、を備え、
前記現像器接離機構は、
前記現像剤保持体の軸方向の一方端側を固定支点式の回転支持部とし、前記現像剤保持体の軸方向の他方端側を可動支点式の回転支持部として、前記現像器を回転移動可能に支持するとともに、
前記現像剤保持体を前記像保持体に接近する方向で前記現像器を付勢する現像器付勢部材と、
前記現像器付勢部材の付勢力に抗して前記現像剤保持体を前記像保持体から離間する方向に前記現像器を回転移動させるように作動するとともに、当該回転移動に際して前記現像剤保持体の軸方向の異なる位置で前記現像器に接触する作動手段と、
を有し、
前記作動手段は、前記現像剤保持体の軸方向の一方側で前記現像器に接触する第1の作動部と、前記現像剤保持体の軸方向の他方側で前記現像器に接触する第2の作動部とを含み、前記第2の作動部による前記現像器の回転移動量が前記第1の作動部による前記現像器の回転移動量よりも多い
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、
作動前の状態で、前記現像器に対する前記第1の作動部の離間量と、前記現像器に対する前記第2の作動部の離間量が、異なる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成装置において、
前記第1の作動部の作動半径と、前記第2の作動部の作動半径が、異なる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2記載の画像形成装置において、
前記第1の作動部が接触する前記現像器の接触部位の形状と、前記第2の作動部が接触する前記現像器の接触部位の形状が、異なる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1記載の画像形成装置において、
前記現像器は、画像形成装置本体側の駆動系から駆動力を受けて回転する駆動力伝達部材を有するとともに、前記一方端側の回転支持部の回転中心が前記駆動力伝達部材の回転中心と同軸である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1記載の画像形成装置において、
前記作動手段は、前記現像器を除く他の機能ユニットを前記像担持体から離間させるための機構に連動して作動するように構成されている
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−109813(P2009−109813A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−283092(P2007−283092)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】