説明

画像形成装置

【課題】一括操作が実行不能となった理由を把握することができるとともに、内容を確認した上で代替一括操作を実行することができ、利便性が高く、操作が容易となるようにする。
【解決手段】画像形成装置が提供する機能に対する機能制限を設定する機能制限部と、一連の操作を1つの一括操作として登録する一括操作部と、機能制限部によって機能制限の設定内容の新規追加又は変更が実行された場合に、一括操作部によって登録された一括操作が実行不能か否かを判定する判定部と、一括操作が実行不能である場合に、一括操作の代替として代替一括操作を生成する代替一括操作生成部と、判定部による判定結果と代替一括操作生成部によって生成された代替一括操作とを表示する表示処理部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続された複合機(MFP:Multi Function Printer)等の画像形成装置においては、印刷枚数の制限、カラー設定での印刷禁止、スキャン画像の可搬記憶媒体への書込み等を画像形成装置の利用者によって制限するアクセス制御を行うことが可能になっている(例えば、特許文献1参照。)。また、一連の複数の操作項目を対象にあらかじめ登録しておくことによって、前記一連の複数の操作項目を一度の操作で実行可能な一括操作の機能を備える画像形成装置も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−310768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の画像形成装置においては、アクセス制御によって機能制限の設定内容が追加又は変更され、登録済みの一括操作に含まれている操作項目が機能制限の対象となってしまった場合、前記一括操作を登録した利用者は、アクセス権限がないと、前記一括操作を実行することができなくなる。そして、そのことを知らずに前記一括操作を実行する操作を行うと、エラー通知が報知されるだけなので、前記利用者は、前記一括操作が実行不能となった理由を把握することができない。また、理由を把握することができたとしても、前記利用者は、前記一括操作に含まれている個々の操作項目の操作を一々行わなければならず、手間と時間がかかってしまう。
【0005】
本発明は、前記従来の画像形成装置の問題点を解決して、機能制限の設定内容が追加又は変更されて登録済みの一括操作が実行不能となった場合、代替一括操作を生成するとともに、登録済みの一括操作が実行不能となった旨及び代替一括操作の内容を表示することによって、利用者は、一括操作が実行不能となった理由を把握することができるとともに、内容を確認した上で代替一括操作を実行することができ、利便性が高く、操作の容易な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明の画像形成装置においては、画像データを取得して画像を形成する画像形成装置であって、該画像形成装置が提供する機能に対する機能制限を設定する機能制限部と、一連の操作を1つの一括操作として登録する一括操作部と、前記機能制限部によって機能制限の設定内容の新規追加又は変更が実行された場合に、前記一括操作部によって登録された一括操作が実行不能か否かを判定する判定部と、前記一括操作が実行不能である場合に、前記一括操作の代替として代替一括操作を生成する代替操作生成部と、前記判定部による判定結果と前記代替操作生成部によって生成された代替一括操作とを表示する表示処理部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像形成装置は、機能制限の設定内容が追加又は変更されて登録済みの一括操作が実行不能となった場合、代替一括操作を生成するとともに、登録済みの一括操作が実行不能となった旨及び代替一括操作の内容を表示する。これにより、利用者は、一括操作が実行不能となった理由を把握することができるとともに、内容を確認した上で代替一括操作を実行することができるので、利用者にとっての利便性が向上し、かつ、操作が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルの表示例を示す第1の図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルの表示例を示す第2の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における一括操作として登録された一連の複数の操作項目のテーブルを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における一括操作として登録する動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における機能制限項目及び機能制限の対象となる個別操作のテーブルを示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における個別操作項目と単一機能及び設定項目とのテーブルを示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における単一機能項目のテーブルを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における設定項目のテーブルを示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるグループユーザ及び機能制限項目の対象のテーブルを示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における個別ユーザ及び機能制限項目の対象のテーブルを示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるグループユーザ設定のテーブルを示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における個別ユーザ設定のテーブルを示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における機能制限項目に対して代替設定となり得る項目を列挙したテーブルを示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における設定項目が変更された場合に付随して必要になる設定項目とその値のテーブルを示す図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態における機能制限の新規追加又は変更時に一括操作の登録が不可能な場合に代替手段を生成する動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルに代替一括操作がある旨を表示させた例を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルに一括操作が実行不能となった理由を表示させた例を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルに代替一括操作を選択可能に表示した例を示す図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態における代替一括操作を実行する動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第2の実施の形態における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態における一括操作で実行可能な個別操作まで実行して途中で中止した場合のデータを示す図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態における一括操作を中止する動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第2の実施の形態における機能制限を一時的に緩和させる制限緩和用データのテーブルを示す図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態における機能制限を一時的に緩和するデータを受信した場合の動作を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第2の実施の形態における一時中止された一括操作を再開する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【0011】
図において、10は、本実施の形態における画像形成装置である。該画像形成装置10は、例えば、プリンタ、ファクシミリ機、複写機、又は、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ機及び複写機の機能を併せ持つ複合機、すなわち、MFPであるが、インクジェット方式、電子写真方式、熱転写方式等の各種の方式を利用して、印刷用紙等の媒体に画像を形成することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよい。ここでは、前記画像形成装置10が、複合機であって、LAN等の図示されない通信ネットワークに接続されているものとして説明する。
【0012】
前記画像形成装置10は、該画像形成装置10を利用する利用者が画像形成装置10の状態を確認し、操作の指示を与えるために表示手段及び入力操作手段として機能するパネル11と、通信ネットワークを介して画像形成装置10をプリンタ等の別の機器と接続し、データの送受信を行うための通信インターフェイス12と、画像形成装置10が処理する画像データ等を蓄積するHDD(Hard Disk Drive)13と、ファクシミリ機能を実現するファクシミリユニット14と、画像を読み取り電子データ化するスキャン機能を実現するスキャナユニット15と、前記通信インターフェイス12、ファクシミリユニット14及びスキャナユニット15から送信される画像データを受信して印刷する印刷機能を実現するプリンタユニット16と、前記パネル11、通信インターフェイス12、HDD13、ファクシミリユニット14、スキャナユニット15及びプリンタユニット16を制御するCU(Controller Unit)20と、システム制御部17とを有する。
【0013】
また、前記CU20は、画像形成装置10が提供する機能の使用権限を制限する機能制限部21と、一連の複数の操作項目を対象にあらかじめ登録しておくことにより、前記一連の複数の操作項目を一度の一括操作を実行することによって実現する一括操作部22と、前記機能制限部21によって機能制限の設定の新規追加又は変更が実行された場合に、既に登録された一括操作に影響を及ぼすか否かを判定する判定部23と、前記一括操作が実行不能である場合に代替一括操作を生成する代替操作生成部24と、前記判定部23による判定結果と、前記代替操作生成部24の生成した代替一括操作を前記パネル11に表示する表示処理部25とを有する。
【0014】
次に、前記パネル11の表示内容について説明する。
【0015】
図2は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルの表示例を示す第1の図、図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルの表示例を示す第2の図である。
【0016】
図2には、前記パネル11の画面に表示される表示内容の例が示されている。前記パネル11の画面における上の位置には、画像形成装置10が有する機能である複写機、スキャナ、プリンタ及びファクシミリ機としての機能を各々選択する選択手段としてのコピー選択ボタン31a、スキャン選択ボタン31b、プリント選択ボタン31c及びファックス選択ボタン31d(機能選択ボタン31と総称する。)が横一列に並んで配設されている。なお、図2はコピー選択ボタン31aが押下されて複写機としての機能が選択された場合が示されている。
【0017】
そして、機能選択ボタン31の下方には、複写機としての機能に対応する各種の小項目を設定するためのコピー設定画面が表示され、該コピー設定画面内には、画質、濃度等の各小項目を設定する設定ボタン36a〜36f(小項目設定ボタン36と総称する。)が縦一列に並んで配設されている。なお、図2には用紙選択ボタン36cが押下されて設定項目として用紙選択が選択された場合が示されている。
【0018】
また、コピー設定画面の右側方には、画像形成装置10の機器設定を確認又は変更するための操作手段としての機器設定ボタン32と、一括操作を実行するための操作手段としての一括実行ボタン33と、複写機、スキャナ、プリンタ及びファクシミリ機としての機能の実行を指示するための操作手段としての実行ボタン34と、複写機、スキャナ、プリンタ及びファクシミリ機としての機能の実行を中止するための操作手段としての中止ボタン35とが配設されている。
【0019】
そして、前記一括実行ボタン33が押下されると、前記パネル11の画面は、図3に示されるような一括実行画面に遷移する。該一括実行画面においては、機能選択ボタン31の下方に、一括操作として登録する一連の複数の操作項目を選択するための一括実行選択画面が表示され、該一括実行選択画面内には、登録1〜6として登録された登録済みの一括操作の各々を選択するための選択ボタン37a〜37f(登録済みの一括操作選択ボタン37と総称する。)が縦一列に並んで配設されている。
【0020】
なお、図3には、登録3の選択ボタン37cが押下されて、登録済みの一括操作として資料コピーを行うための一括操作が選択された場合が示されている。この場合、一括操作選択ボタン37の右側方に、資料コピーを行うための一括操作に含まれている一連の操作項目の内容が表示されている。
【0021】
次に、前記構成の画像形成装置10の動作について説明する。まず、一連の複数の操作項目を一括操作として登録する動作について説明する。
【0022】
図4は本発明の第1の実施の形態における一括操作として登録された一連の複数の操作項目のテーブルを示す図、図5は本発明の第1の実施の形態における一括操作として登録する動作を示すフローチャートである。
【0023】
一連の複数の操作項目を一括操作として登録する場合、利用者は、パネル11の画面に表示される一括実行ボタン33を押下し、図3に示されるような一括実行画面を表示させる。そして、該一括実行画面において、選択ボタン37a〜37fのうちから未登録となっているものを押下する。これにより、一連の複数の操作項目を一括操作として登録する動作が開始される。
【0024】
そして、登録する動作が開始されると、まず、利用者は、設定項目を選択し、設定値をあらかじめ登録するか、又は、一括操作の実行時に指定するかを判断する。
【0025】
ここで、一括操作の実行時に指定する場合には、利用者は、一括操作の実行時に設定値を選択することを検知するための値を設定する。つまり、値として「実行時選択」を設定する。また、設定値をあらかじめ登録する場合には、利用者は、その値を設定する。
【0026】
続いて、利用者は、設定項目をすべて設定したか否かを判断する。ここで、設定項目をすべて設定していない場合、利用者は、再度、設定項目を選択し、以降の動作を繰り返す。つまり、設定項目をすべて設定するまで、前述の動作を繰り返して実行する。
【0027】
そして、設定項目をすべて設定すると、利用者は、複写機、スキャナ、プリンタ又はファクシミリ機としての機能、すなわち、実行機能を登録する。
【0028】
続いて、利用者は、登録を終了するか否かを判断する。そして、登録を終了しない、すなわち、登録を継続する場合には、再度、設定項目を選択し、以降の動作を繰り返す。また、登録を終了する場合には、登録内容を保存して操作を終了する。
【0029】
登録内容は、図4に示されるように、設定値の設定、機能の実行等の個別の操作、すなわち、個別操作を要素としたテーブルデータとしてHDD13に保存される。図4に示される例は、一括操作が資料コピーである場合の登録内容である。個別操作が設定値の設定である場合にはその設定値が保存され、個別操作が機能の実行である場合には機能の実行を表すためにexecuteという値が設定される。
【0030】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 設定項目を選択する。
ステップS2 設定値をあらかじめ登録するか、又は、一括操作の実行時に指定するかを判断する。設定値をあらかじめ登録する場合はステップS3に進み、一括操作の実行時に指定する場合はステップS4に進む。
ステップS3 値を設定する。
ステップS4 値として「実行時選択」を設定する。
ステップS5 設定項目をすべて設定したか否かを判断する。設定項目をすべて設定した場合はステップS6に進み、設定項目をすべて設定していない場合はステップS1に戻る。
ステップS6 実行機能を登録する。
ステップS7 登録を終了するか否かを判断する。登録を終了する場合は処理を終了し、登録を終了しない場合はステップS1に戻る。
【0031】
次に、一括操作の実行を不可能にする可能性を備える機能制限について説明する。
【0032】
図6は本発明の第1の実施の形態における機能制限項目及び機能制限の対象となる個別操作のテーブルを示す図、図7は本発明の第1の実施の形態における個別操作項目と単一機能及び設定項目とのテーブルを示す図、図8は本発明の第1の実施の形態における単一機能項目のテーブルを示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における設定項目のテーブルを示す図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるグループユーザ及び機能制限項目の対象のテーブルを示す図、図11は本発明の第1の実施の形態における個別ユーザ及び機能制限項目の対象のテーブルを示す図、図12は本発明の第1の実施の形態におけるグループユーザ設定のテーブルを示す図、図13は本発明の第1の実施の形態における個別ユーザ設定のテーブルを示す図である。
【0033】
機能制限の対象となる項目、すなわち、機能制限項目には、例えば、印刷枚数制限、片面印刷禁止、カラー印刷禁止、スキャン画像の可搬記憶媒体への書込み禁止等が含まれる。機能制限は、画像形成装置10が提供する単一の機能及び設定項目に対して制限を加えることによって、実現される。
【0034】
そして、機能制限項目と個別操作とは、図6に示されるように関連付けられる。また、図7に示されるように、個別操作と、画像形成装置10が提供する機能の単位(図においては、単一機能と記載)及びすべての設定項目とが関連付けられる。なお、図8及び9には、機能の単位及び設定項目の内容の一部が示されている。例えば、コピーの場合、機能の単位には、PrintとScanとが含まれ、設定項目には印刷部数、Color/Mono等が含まれる。
【0035】
また、画像形成装置10の利用者を管理者が大分類したグループユーザによる機能制限、及び、個別の利用者、すなわち、個別ユーザによる機能制限を設定することができる。図10及び11に示されるように、各グループユーザ及び各個別ユーザと機能制限項目との関連付けが行われ、関連付けられた機能制限項目について、各グループユーザ及び各個別ユーザに対して制限値を設定することによって、機能制限は実現される。なお、図12には、グループユーザとしての一般社員に対して機能制限の制限値が設定されたテーブルが示されている。
【0036】
管理者は、大分類に応じて機能制限を設定し、より粒度を小さく管理するために個別ユーザに対して機能制限の制限値を設定する。なお、グループユーザに対する制限値よりも、個別ユーザに対する制限値を優先する。図13には、個別ユーザとしてのユーザAに対して機能制限の制限値が設定されたテーブルが示されている。
【0037】
次に、機能制限の新規追加又は変更時に一括操作の登録が不可能か否かを検査し、不可能な場合に代替手段を生成する動作について説明する。
【0038】
図14は本発明の第1の実施の形態における機能制限項目に対して代替設定となり得る項目を列挙したテーブルを示す図、図15は本発明の第1の実施の形態における設定項目が変更された場合に付随して必要になる設定項目とその値のテーブルを示す図、図16は本発明の第1の実施の形態における機能制限の新規追加又は変更時に一括操作の登録が不可能な場合に代替手段を生成する動作を示すフローチャートである。
【0039】
まず、判定部23は、管理者による機能制限の新規追加又は変更を監視する。つまり、る機能制限の新規追加又は変更が行われたか否かの判断を繰り返し行う。
【0040】
そして、機能制限の新規追加又は変更が行われたと判断すると、判定部23は、その旨を一括操作部22に通知し、HDD13に格納されている登録済みの一括操作を読み出し、登録済みの一括操作の検査、すなわち、登録済みの一括操作が不可能になっていないか否かの検査を開始する。
【0041】
続いて、判定部23は、図6及び7に示されるようなテーブルに基づき、登録済みの一括操作に含まれる個別操作項目に機能制限の影響があるか否かを判断する。すなわち、各個別操作項目について、新規追加又は変更された機能制限項目によって使用不可になっていないか否かを調査する。より具体的には、一括操作の登録者の属するグループユーザ及びユーザ名に対応する機能制限のための制限値(一般社員の個人ユーザAである場合は、図12及び13に示されるテーブルの制限値)の値と、一括操作の登録内容として定義されているテーブルデータに設定されている各個別操作項目の設定値(例えば、図4に示されるテーブルにおける印刷部数の10部という値)とを比較することによって、使用不可になっているか否かを判定する。
【0042】
そして、個別操作項目に機能制限の影響がある場合、すなわち、いずれかの個別操作項目について使用不可になっていると判定した場合、判定部23は、使用不可判定ONとして、使用不可と判定した一括操作について、使用不可となった旨を、判定不可の値と対応付けて、HDD13に蓄積する。
【0043】
続いて、判定部23は、代替の個別操作が存在するか否かを判断する。すなわち、機能制限によって使用不可となった個別操作について、代替操作又は代替設定があるか否かを判定する。この場合、機能制限項目に対して、代替設定となり得る項目を列挙した図14に示されるようなテーブルに基づいて判定する。
【0044】
そして、代替の個別操作が存在する場合、判定部23は、代替個別操作設定を行い、代替となる個別操作を登録済みの一括操作に適用する。続いて、判定部23は、一括操作の再検査を行い、適用した一括操作を再度検査する。この際、代替操作又は代替設定の変更によって使用不可又は不適切な値となっていた場合には、再度設定し直す。不適切な値については、図15に示されるように、ある設定項目が変更された場合に付随して必要になる設定項目とその値とについて登録しておくことで、設定のし直しを実現する。
【0045】
そして、判定部23は、再度、代替の個別操作が存在するか否かを判断し、以降の動作を繰り返す。ここで、代替の個別操作が存在しない場合、つまり、代替設定項目がなくなった場合、判定部23は、検査結果保存を行い、検査結果をHDD13に保存する。
【0046】
続いて、判定部23は、一括操作のすべての個別操作の検査を終了したか否かを判断する。そして、終了していない場合には、再度、代替の個別操作が存在するか否かを判断し、以降の動作を繰り返す。
【0047】
また、すべての個別操作の検査が終了した場合、判定部23は、次の登録済みの一括操作の検査に移り、すべての登録済みの一括操作の検査を終了したか否かを判断する。なお、個別操作項目に機能制限の影響があるか否かを判断して影響がない場合にも、すべての登録済みの一括操作の検査を終了したか否かを判断する。そして、終了していない場合には、再度、登録済みの一括操作の検査を開始して、以降の動作を繰り返す。また、すべての登録済みの一括操作の検査を終了した場合、判定部23は動作を終了する。
【0048】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 機能制限の新規追加又は変更が行われたか否かの判断を行う。機能制限の新規追加又は変更が行われた場合はステップS12に進み、機能制限の新規追加又は変更が行われない場合は判断を繰り返し行う。
ステップS12 登録済みの一括操作の検査を開始する。
ステップS13 個別操作項目に機能制限の影響があるか否かを判断する。個別操作項目に機能制限の影響がある場合はステップS14に進み、個別操作項目に機能制限の影響がない場合はステップS20に進む。
ステップS14 使用不可判定ONとする。
ステップS15 代替の個別操作が存在するか否かを判断する。代替の個別操作が存在する場合はステップS16に進み、代替の個別操作が存在しない場合はステップS18に進む。
ステップS16 代替個別操作設定を行う。
ステップS17 一括操作の再検査を行う。
ステップS18 検査結果保存を行う。
ステップS19 すべての個別操作の検査を終了したか否かを判断する。すべての個別操作の検査を終了した場合はステップS20に進み、すべての個別操作の検査を終了していない場合はステップS15に戻る。
ステップS20 すべての登録済みの一括操作の検査を終了したか否かを判断する。すべての登録済みの一括操作の検査を終了した場合は処理を終了し、すべての登録済みの一括操作の検査を終了していない場合はステップS12に戻る。
【0049】
次に、代替生成された一括操作、すなわち、代替一括操作を実行する動作について説明する。ここでは、機能制限によって、登録済みの一括操作が実行不能となっていることを前提とする。
【0050】
図17は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルに代替一括操作がある旨を表示させた例を示す図、図18は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルに一括操作が実行不能となった理由を表示させた例を示す図、図19は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のパネルに代替一括操作を選択可能に表示した例を示す図、図20は本発明の第1の実施の形態における代替一括操作を実行する動作を示すフローチャートである。
【0051】
まず、利用者は、画像形成装置10にログインし、パネル11に表示されている一括実行ボタン33を押下する。すると、前記パネル11の画面は、図3に示されるような一括実行画面に遷移する。
【0052】
このように一括実行画面に遷移する際に、一括操作部22は、HDD13に格納されている一括操作が実行不能である旨の判定結果を読み出し、表示処理部25は、図17に示されるように、登録済みの一括操作選択ボタン37中に一括操作が実行不能である旨を示す使用不可ボタン38aを表示させる。図17に示される例においては、登録3(資料コピー)として登録済みの一括操作を選択するための選択ボタン37cの中に使用不可ボタン38aが表示されている。
【0053】
続いて、表示処理部25は、使用不可の理由の提示指示があるか否か、すなわち、利用者が一括操作が実行不能である理由を表示するように要求したか否かを判断する。この場合、利用者が使用不可ボタン38aを押下したか否かに基づいて判断する。
【0054】
そして、利用者が使用不可ボタン38aを押下しない場合には、使用不可の理由の提示指示があるか否かの判断を繰り返し行う。また、利用者が使用不可ボタン38aを押下すると、使用不可の理由の提示指示があると判断し、表示処理部25は、図18に示されるように、登録済みの一括操作が実行不能となった理由、すなわち、使用不可の理由を表示させる。なお、前記一括操作の代替である代替一括操作がHDD13に格納されている場合、表示処理部25は、使用不可の理由の表示の中に代替一括操作の表示又は不表示を指示する手段として選択ボタン38c及び38dを表示させる。
【0055】
続いて、表示処理部25は、代替操作の表示指示があるか否か、すなわち、利用者が代替一括操作の内容を表示するように要求したか否かを判断する。この場合、利用者が押下した選択ボタン38c及び38dに基づいて判断する。
【0056】
そして、利用者が選択ボタン38dを押下すると、代替操作の表示指示がないと判断し、再度、使用不可の理由の提示指示があるか否かを判断し、以降の動作を繰り返す。また、利用者が選択ボタン38cを押下すると、代替操作の表示指示があると判断し、表示処理部25は、図19に示されるように、代替一括操作、すなわち、代替操作を表示させる。なお、図19においては、代替案として表示されている。なお、表示処理部25は、代替一括操作の表示の中に代替一括操作の実行又は不実行を指示する手段として選択ボタン38e及び38fを表示させる。
【0057】
続いて、表示処理部25は、代替操作の実行指示があるか否か、すなわち、利用者が代替一括操作を選択し、選択した代替一括操作を実行するように要求したか否かを判断する。この場合、利用者が押下した選択ボタン38e及び38fに基づいて判断する。
【0058】
そして、利用者が選択ボタン38fを押下すると、代替操作の実行指示がないと判断し、再度、使用不可の理由の提示指示があるか否かを判断し、以降の動作を繰り返す。また、利用者が選択ボタン38eを押下すると、代替操作の実行指示があると判断し、一括操作部22は、代替操作による一括実行を行って、処理を終了する。つまり、選択された代替一括操作を実行して、処理を終了する。
【0059】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 一括実行画面に遷移する。
ステップS32 使用不可の理由の提示指示があるか否かを判断する。使用不可の理由の提示指示がある場合はステップS33に進み、使用不可の理由の提示指示がない場合は判断を繰り返し行う。
ステップS33 使用不可の理由を表示する。
ステップS34 代替操作の表示指示があるか否かを判断する。代替操作の表示指示がある場合はステップS35に進み、代替操作の表示指示がない場合はステップS32に戻る。
ステップS35 代替操作を表示する。
ステップS36 代替操作の実行指示があるか否かを判断する。代替操作の実行指示がある場合はステップS37に進み、代替操作の実行指示がない場合はステップS32に戻る。
ステップS37 代替操作による一括実行を行い、処理を終了する。
【0060】
このように、本実施の形態においては、画像形成装置10の機能制限の設定内容が、管理者によって新規追加又は変更されると、登録済みの一括操作に影響が出ないかを検索し、登録済みの一括操作が実行不能となった場合には代替一括操作を生成する。そして、一括操作を登録した利用者が画像形成装置10を利用する際に、パネル11に表示される一括実行画面に登録済みの一括操作が実行不能となった旨を表示して報知する。これにより、利用者は、自分が登録した一括操作が実行不能となったことを、その理由とともに把握することができる。
【0061】
また、実行不能となった一括操作の代替として生成された代替一括操作の内容を表示するので、利用者は、代替一括操作における設定、機能等の内容を確認し、納得すれば、煩雑な手順を踏むことなく、代替一括操作を実行することができる。
【0062】
これにより、例えば、利用者が登録済みのジョブデータを印刷するために、図17に示されるような登録3(資料コピー)として登録済みの一括操作を選択しようとして、該一括操作が実行不能となっていた場合、図19に示されるような代替案1及び2が代替一括操作としてパネル11に表示される。この場合、代替案2では、解像度が600〔dpi〕から300〔dpi〕に低下しているものの、印刷が1/2に縮小して行われるので、印刷結果の見た目はさほど悪化することがないと考えられ、利用者は代替案2を選択することができる。なお、代替案2を選択すると、解像度が低下しているので、トナー(インク)の消費量を低減することができる、という副次的な効果を得ることもできる。
【0063】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付与することによって、その説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0064】
図21は本発明の第2の実施の形態における画像形成装置の構成を示すブロック図、図22は本発明の第2の実施の形態における一括操作で実行可能な個別操作まで実行して途中で中止した場合のデータを示す図である。
【0065】
本実施の形態において、画像形成装置10は、図21に示されるように、一時保存処理部26と、一括処理再開部27とを更に有する。
【0066】
前記一時保存処理部26は、一括操作又は代替一括操作の実行途中の状態を一時保存する。具体的には、一括操作又は代替一括操作の実行を、実行可能な個別操作までで中止し、機能制限の制限値(図13に示されるようなテーブルに対応するテーブルデータ)と、一括操作又は代替一括操作におけるどの個別操作まで実行したかの情報とを保存する。これにより、中止した一括操作又は代替一括操作の再開が可能になる。なお、一括操作又は代替一括操作におけるどの個別操作まで実行したかについては、図4に示されるようなテーブルに、処理状態の値を付加したテーブルデータとして保存する。
【0067】
図22に示される例には、スキャナとしての機能によってスキャンを行い、取得された画像データを、HDD13の内部において利用者が使用するために用意された領域である個人用フォルダ内の指定されたフォルダに、電子データとして保存し、該電子データについて10部のカラーコピーを実行するという内容が登録されている。なお、この例においては、指定したLocalFolderから電子データを読み取り、印刷をさせるLocalFolderToPrintの実行の部分で処理を中止した場合のデータが示されている。
【0068】
また、一括処理再開部27は、機能制限を一時的に緩和するデータを受信すると、一時保存処理部26が保存する一括操作を再開する処理を実行する。
【0069】
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0070】
次に、本実施の形態における画像形成装置10の動作について説明する。まず、一括操作を中止する動作について説明する。
【0071】
図23は本発明の第2の実施の形態における一括操作を中止する動作を示すフローチャートである。
【0072】
まず、利用者は、画像形成装置10にログインし、パネル11に表示されている一括実行ボタン33を押下する。すると、前記パネル11の画面は、図3に示されるような一括実行画面に遷移する。
【0073】
なお、一括実行画面に遷移してから代替操作による一括実行を行うまでの動作、すなわち、図23に示されるステップS41〜S47の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図20に示されるステップS31〜S37の動作と同様であるので、その説明を省略する。
【0074】
そして、使用不可の理由の提示指示があるか否かを判断して提示指示がない場合、代替操作の表示指示があるか否かを判断して表示指示がない場合、及び、代替操作の実行指示があるか否かを判断して実行指示がない場合、表示処理部25は、利用者が、可能な処理まで実行して一時中止を指示したか否か、すなわち、一括操作の実行を実行可能な個別操作までで中止するように要求したか否かを判断する。ここで、可能な処理まで実行して一時中止を指示しなかった場合には、再度、使用不可の理由の提示指示があるか否かを判断する。
【0075】
また、可能な処理まで実行して一時中止を指示した場合、一括操作部22は指定した処理まで実行する。すなわち、実行可能な個別操作まで一括操作を実行する。
【0076】
続いて、一時保存処理部26は、機能制限値、設定値及び実行状況を保存して、処理を終了する。すなわち、機能制限の制限値、及び、一括操作の処理状態を、設定項目に設定された設定値とともにテーブルデータとしてHDD13に保存して処理を終了する。
【0077】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 一括実行画面に遷移する。
ステップS42 使用不可の理由の提示指示があるか否かを判断する。使用不可の理由の提示指示がある場合はステップS43に進み、使用不可の理由の提示指示がない場合はステップS48に進む。
ステップS43 使用不可の理由を表示する。
ステップS44 代替操作の表示指示があるか否かを判断する。代替操作の表示指示がある場合はステップS45に進み、代替操作の表示指示がない場合はステップS48に進む。
ステップS45 代替操作を表示する。
ステップS46 代替操作の実行指示があるか否かを判断する。代替操作の実行指示がある場合はステップS47に進み、代替操作の実行指示がない場合はステップS48に進む。
ステップS47 代替操作による一括実行を行い、処理を終了する。
ステップS48 可能な処理まで実行して一時中止を指示したか否かを判断する。可能な処理まで実行して一時中止を指示した場合はステップS49に進み、可能な処理まで実行して一時中止を指示しなかった場合はステップS42に戻る。
ステップS49 指定した処理まで実行する。
ステップS50 機能制限値、設定値及び実行状況を保存し、処理を終了する。
【0078】
次に、機能制限を一時的に緩和するデータを受信した場合の動作について説明する。
【0079】
図24は本発明の第2の実施の形態における機能制限を一時的に緩和させる制限緩和用データのテーブルを示す図、図25は本発明の第2の実施の形態における機能制限を一時的に緩和するデータを受信した場合の動作を示すフローチャートである。
【0080】
まず、一括操作の一時中止を行った利用者が管理者に依頼し、管理者が一時的に機能制限を緩和してよいと判断した場合、管理者は、一時的に機能制限を緩和させるために、機能制限の制限値の上書き用データを画像形成装置10に付与する。前記上書き用データは、管理者がパネル11を操作して付与することもできるし、管理者がパーソナルコンピュータ等の端末を操作し、通信ネットワークを介して付与することもできるが、ここでは、通信ネットワークを介して付与するものとする。
【0081】
一括処理再開部27は、機能緩和用データを受信したか否か、すなわち、管理者が付与した上書き用データを通信ネットワークを介して通信インターフェイス12から受信したか否かを判断する。ここで、機能緩和用データを受信していない場合、一括処理再開部27は、機能緩和用データを受信したか否かの判断を繰り返す。つまり、機能緩和用データを受信するまで待機する。
【0082】
そして、機能緩和用データを受信すると、一括処理再開部27は、一時保存処理時の制限値読出しを行い、一括操作の実行を実行可能な個別操作までで中止した際にHDD13に保存された機能制限の制限値であって、受信した機能緩和用データに対応する機能制限の制限値をHDD13から読み出す。
【0083】
続いて、一括処理再開部27は、制限緩和用データ上書きを行って処理を終了する。すなわち、HDD13から読み出した機能制限の制限値を受信した上書き用データによって上書きしてHDD13に保存し、処理を終了する。
【0084】
具体的には、例えば、図22に示される例では、LocalFolderToPrintが使用不能となっている。そこで、その理由であるLocalFolderからの読出しを禁止する機能制限の制限値を、図24に示されるテーブルに含まれるようなLocalFolderからの読出しを一時的に許可する上書き用データによって上書きすると、LocalFolderToPrintが使用可能となる。
【0085】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS61 機能緩和用データを受信したか否かを判断する。機能緩和用データを受信した場合はステップS62に進み、機能緩和用データを受信していない場合はそのまま待機する。
ステップS62 一時保存処理時の制限値読出しを行う。
ステップS63 制限緩和用データ上書きを行い、処理を終了する。
【0086】
次に、一時中止された一括操作を再開する動作について説明する。
【0087】
図26は本発明の第2の実施の形態における一時中止された一括操作を再開する動作を示すフローチャートである。
【0088】
まず、管理者からの通知を受けた利用者は、画像形成装置10にログインし、パネル11に表示されている一括実行ボタン33を押下する。すると、前記パネル11の画面は、図3に示されるような一括実行画面に遷移する。そして、利用者は、一時中止された一括操作の再開を指示する。
【0089】
すると、一括処理再開部27は、一時保存処理テーブルを参照する。すなわち、HDD13に設定項目に設定された設定値とともにテーブルデータとして保存されている機能制限の制限値、及び、一括操作の処理状態を、HDD13から読み出す。
【0090】
続いて、一括処理再開部27は、処理状態が「中止」であるか否かを判断する。すなわち、一括操作の各個別操作毎にその処理状態が「中止」になっているかを判断する。そして、処理状態が「中止」でない場合、すなわち、当該個別操作が既に実行済みである場合、一括処理再開部27は、設定値を設定項目に反映させて、再度、処理状態が「中止」であるか否かを判断する。つまり、設定項目について設定値を設定し直し、次の個別操作について、その処理状態が「中止」になっているか否かを判断する。
【0091】
また、処理状態が「中止」であるか否かを判断して「中止」である場合、一括処理再開部27は、機能実行可能であるか否かを判断する。すなわち、管理者が付与した上書き用データによって機能制限の制限値を上書きすると、一括操作を再開することができるか否かを判断する。
【0092】
そして、機能実行可能である場合、一括処理再開部27は、一括処理を再開して動作を終了する。すなわち、「中止」になっていた個別操作から一括操作を再開して動作を終了する。また、機能実行可能でない場合、一括処理再開部27は、実行不可能であることを通知して動作を終了する。すなわち、パネル11に一括操作を再開することができない旨及びその理由を表示させて動作を終了する。
【0093】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS71 一時保存処理テーブルを参照する。
ステップS72 処理状態が「中止」であるか否かを判断する。処理状態が「中止」である場合はステップS74に進み、処理状態が「中止」でない場合はステップS73に進む。
ステップS73 設定値を設定項目に反映させ、ステップS72に戻る。
ステップS74 機能実行可能であるか否かを判断する。機能実行可能である場合はステップS76に進み、機能実行可能でない場合はステップS75に進む。
ステップS75 実行不可能であることを通知し、処理を終了する。
ステップS76 一括処理を再開し、処理を終了する。
【0094】
このように、本実施の形態においては、画像形成装置10の機能制限の設定内容が、管理者によって新規追加又は変更され、登録済みの一括操作が実行不能となった場合に、実行可能な個別操作まで一括操作を実行させて中止させた後、一時的に機能制限を緩和させるデータが管理者によって付与されると、一括操作を再開することができる。したがって、代替一括操作による一括操作の代替が不能であっても、利用者は、煩雑な手順を踏むことなく、操作を実行することができる。
【0095】
なお、本実施の形態においては、一括操作を再開する動作についてのみ説明したが、代替一括操作を再開することもできる。
【0096】
また、前記第1及び第2の実施の形態においては、画像形成装置10が複合機である場合についてのみ説明したが、本発明は、複合機に限ることなく、プリンタ、ファクシミリ機、複写機等にも適用可能である。
【0097】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0099】
10 画像形成装置
21 機能制限部
22 一括操作部
23 判定部
24 代替操作生成部
25 表示処理部
26 一時保存処理部
27 一括処理再開部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)画像データを取得して画像を形成する画像形成装置であって、
(b)該画像形成装置が提供する機能に対する機能制限を設定する機能制限部と、
(c)一連の操作を1つの一括操作として登録する一括操作部と、
(d)前記機能制限部によって機能制限の設定内容の新規追加又は変更が実行された場合に、前記一括操作部によって登録された一括操作が実行不能か否かを判定する判定部と、
(e)前記一括操作が実行不能である場合に、前記一括操作の代替として代替一括操作を生成する代替操作生成部と、
(f)前記判定部による判定結果と前記代替操作生成部によって生成された代替一括操作とを表示する表示処理部と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記一括操作又は代替一括操作の実行途中の状態を一時保存する一時保存処理部と、
前記機能制限を一時的に緩和するためのデータを受信し、前記一時保存処理部によって実行途中の状態が一時保存された一括操作又は代替一括操作を再開することを可能とする一括処理再開部と
を更に有する請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−184466(P2010−184466A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−31201(P2009−31201)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】