説明

画像形成装置

【課題】転写−定着間における記録媒体の弛みを正確に検知して弛み量を一定の範囲に維持することで転写ずれやシワ、画像欠損の発生しない画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト8と転写ローラ9との転写ニップ部N1と、定着ローラ23及び加圧ローラ24の定着ニップ部N2との間には搬送ガイド25と搬送コロ27が配置されており、搬送ガイド25と搬送コロ27の間に用紙搬送路29が形成されている。搬送ガイド25の内側には、搬送ガイド25のガイド面25aから用紙Pまでの距離を測定する紙高さセンサ30aが配置されている。制御部43は紙高さセンサ30aから送信された検知結果に基づいて定着線速を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置に関し、特に画像転写部における用紙搬送速度と定着装置における用紙搬送速度の速度差により生じる不具合を解消する用紙搬送制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においては、通常、画像転写部における用紙搬送速度(以下、転写線速という)と、画像転写部の下流側に配置される定着装置における用紙搬送速度(以下、定着線速という)が同一となるように制御されているが、定着装置を構成する定着ローラ対の部品精度や熱膨張による経時変化等の影響を受けて定着線速にばらつきが生じることがある。また、搬送される用紙の搬送方向の長さは、感光体ドラムと転写ローラとのニップ部(転写ニップ部)から定着ローラ対のニップ部(定着ニップ部)までの長さより長い。
【0003】
そのため、定着線速が転写線速よりも速くなると、用紙先端が定着ローラ対にニップされた時に転写ローラを通過する用紙後端にテンションが掛かり、画像の転写ずれの原因となる。
【0004】
また、用紙が転写−定着間で引っ張られた場合は定着時に用紙にシワが発生するおそれがあり、逆に弛みすぎた場合は、転写ローラから定着装置までの用紙搬送路を形成する搬送ガイドに画像形成面が擦れてしまい、未定着のトナー像に画像欠損が発生するという問題点もあった。
【0005】
そこで、定着線速或いは転写線速のばらつきを吸収して画像の転写ずれや搬送ガイドとの接触による画像欠損を防止する方法が種々提案されており、例えば特許文献1には、上流側ユニットから下流側ユニットへ搬送される記録媒体のループ量(弛み量)を検知するループ検知手段と、下流側ユニットによる記録媒体の搬送速度を2段階以上に切り換え可能な速度切り換え手段とを設け、ループ検知手段の検知結果に応じて記録媒体のループ量を制御する画像形成装置が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、転写手段と定着装置の間の弛み形成部におけるシートの弛み量を検知する検知手段と、検知手段の検知結果に基づいて定着線速を所定範囲内に調整する制御手段とを設けた画像形成装置が開示されており、弛み量検知センサとしてシートに非接触で弛み量を検知可能な光学式変位センサを用いる例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−52112号公報
【特許文献2】特開2006−219273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の方法では、アクチュエータとフォトインタラプタを組み合わせたループ検知手段を用いるため、シートとアクチュエータとの干渉によってシートの搬送状態に影響を及ぼすおそれがあった。
【0009】
また、特許文献2の方法では、シートに非接触で弛み量を検知可能であるが、弛み量検知センサが画像形成面側に配置されているため(特許文献2の図4参照)、未定着トナーの飛散によりセンサ面がトナーで汚染されて検知精度が低下するおそれがあった。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑み、転写−定着間における用紙の弛みを正確に検知して弛み量を一定の範囲に維持することで転写ずれや用紙のシワ、或いは画像欠損の発生しない画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、像担持体と、像担持体に所定の圧力で当接して記録媒体を挿通させる転写ニップ部を形成するとともに像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写ローラとを含む画像転写部と、無端状の定着ベルトと、該定着ベルトに内接して前記定着ベルトと同方向に回転する伝熱ローラ及び定着ローラと、該定着ローラに所定の圧力で圧接され、駆動手段により回転する加圧ローラと、を有し、前記定着ベルトと前記加圧ローラとで形成される定着ニップ部において前記画像転写部により記録媒体上に転写されたトナー像を加熱及び加圧する定着装置と、該定着装置と前記画像転写部との間の記録媒体搬送路を形成する転写ローラ側ガイド部材及び像担持体側ガイド部材と、を備えた画像形成装置において、前記転写ローラ側ガイド部材のガイド面よりも凹んだ位置に配置され、前記転写ニップ部及び定着ニップ部を通過中の記録媒体のガイド面からの距離を非接触で検知する検知手段と、該検知手段の検知結果に基づいて前記定着ニップ部を通過する記録媒体の搬送速度を調整する制御手段とを設けたことを特徴としている。
【0012】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記像担持体側ガイド部材は、前記記録媒体搬送路内に突出する搬送コロであることを特徴としている。
【0013】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記制御手段は、前記定着ニップ部を記録媒体が通過する間に2回以上搬送速度を調整することを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記検知手段を記録媒体の搬送方向または搬送方向と直交する方向に複数個配置し、各検知手段の検知結果に基づいて記録媒体の搬送速度を調整することを特徴としている。
【0015】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記転写ローラ側ガイド部材のガイド面に記録媒体を近づける方向に送風する搬送ファンが搬送方向と直交する方向に複数個配置されており、前記制御手段は、搬送方向と直交する方向に配置された複数個の検知手段の検知結果に基づいて記録媒体の搬送速度を調整するとともに前記搬送ファンの回転を制御することを特徴としている。
【0016】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記搬送ファンは、搬送方向に複数列配置されることを特徴としている。
【0017】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記検知手段は、赤外線反射型距離センサであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の構成によれば、記録媒体が転写−定着間で引っ張られたり、逆に大きく弛んだりすることがなく、常に適切な弛み量を維持することができる。また、検知手段は記録媒体の画像形成面に対し反対側となる転写ローラ側ガイド部材に配置されるため、未定着トナーの飛散により検知面が汚染されるおそれがなく、検知精度を長期間に亘って維持できる。また、検知手段は非接触で記録媒体を検知するとともに転写ローラ側ガイド部材のガイド面よりも凹んだ位置に配置されるため、記録媒体に負荷を与えずにガイド面からの高さを測定することができ、記録媒体の搬送に悪影響を及ぼすおそれもない。
【0019】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の画像形成装置において、像担持体側ガイド部材として、記録媒体搬送路内に突出する手裏剣状の搬送コロを用いている。
【0020】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の画像形成装置において、制御手段は、定着ニップ部を記録媒体が通過する間に2回以上搬送速度を調整することにより、記録媒体の弛みや引っ張り等の挙動をより精度良く調整することができる。
【0021】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の画像形成装置において、検知手段を記録媒体の搬送方向または搬送方向と直交する方向に複数個配置し、各検知手段の検知結果に基づいて記録媒体の搬送速度を調整することにより、搬送方向または幅方向の複数箇所における検知結果を用いて定着線速を制御できるため、記録媒体の搬送状態をより正確に検知することができ、転写ニップ部における転写ずれや定着ニップ部におけるシワの発生、及び画像欠損をより一層効果的に抑制可能となる。
【0022】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第4の構成の画像形成装置において、転写ローラ側ガイド部材のガイド面に記録媒体を近づける方向に送風する搬送ファンを搬送方向と直交する方向に複数個配置し、搬送方向と直交する方向に配置された複数個の検知手段の検知結果に基づいて記録媒体の搬送速度を調整するとともに搬送ファンの回転を制御することにより、記録媒体の搬送方向の弛み量を適切な範囲に維持しつつ、搬送ファンの回転を制御して幅方向の弛み量も適切な範囲に維持することができる。
【0023】
また、本発明の第6の構成によれば、上記第5の構成の画像形成装置において、搬送ファンを搬送方向に複数列配置することにより、記録媒体の幅方向の弛み量を一層容易に調整可能となる。
【0024】
また、本発明の第7の構成によれば、上記第1乃至第6のいずれかの構成の画像形成装置において、検知手段として応答速度の速い赤外線反射型距離センサを用いることにより、適切な検知結果をフィードバックして記録媒体の弛みを調整可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のカラー画像形成装置の構成を示す側面断面図
【図2】第1実施形態の画像形成装置の制御経路を示すブロック図
【図3】第1実施形態の画像形成装置の画像転写部周辺を示す拡大図
【図4】搬送ガイドから用紙までの距離と紙高さセンサの出力電圧との関係の一例を示すグラフ
【図5】表1の制御を用いて定着線速の切り換えを行った場合のタイミングチャート
【図6】図3において用紙の弛みが適正に調整される様子を示す拡大図
【図7】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の画像転写部周辺を示す拡大図
【図8】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の画像転写部周辺を示す拡大図
【図9】第3実施形態の画像形成装置に用いられる搬送ファンを搬送ガイドの裏面側から見た平面図(図8(a))、及び中間搬送ファンを図7の下方向から見た平面図(図8(b))
【図10】実施例において定着線速及びファン制御を行わない場合(比較例)のガイド−用紙間距離の変化を示すグラフ
【図11】実施例において定着線速及びファン制御を行った場合(本発明)のガイド−用紙間距離の変化を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の画像形成装置の構成を示す側面断面図である。画像形成装置(カラープリンタ)100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図4では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
【0027】
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転し、各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、中間転写ベルト8と転写ローラ9とで構成される画像転写部13において用紙P上に一度に転写され、さらに、定着装置7において用紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0028】
トナー像が転写される用紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのクリーニングブレード19が配置されている。
【0029】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像ユニット3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
【0030】
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像ユニット3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像ユニット3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0031】
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、中間転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に転写(一次転写)される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
【0032】
中間転写ベルト8は、上流側のテンションローラ10と下流側の駆動ローラ11とに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、用紙Pがレジストローラ対12bから所定のタイミングで画像転写部13へ搬送され、中間転写ベルト8と転写ローラ9とのニップ部(転写ニップ部)においてフルカラー画像が転写(二次転写)される。トナー像が転写された用紙Pは定着装置7へと搬送される。
【0033】
定着装置7に搬送された用紙Pは、定着装置7(定着ニップ部)を通過する際に加熱及び加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。用紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
【0034】
一方、用紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着装置7を通過した用紙Pの一部を一旦排出ローラ15から装置外部にまで突出させる。その後、用紙Pは排出ローラ15を逆回転させることにより分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が転写ローラ9により用紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着装置7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0035】
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。画像入力部40は、画像形成装置100が図1に示したようなプリンタである場合、パーソナルコンピュータ等から送信される画像データを受信する受信部であり、画像形成装置100が複写機である場合、複写時に原稿を照明するスキャナランプや原稿からの反射光の光路を変更するミラーが搭載された走査光学系、原稿からの反射光を集光して結像する集光レンズ、及び結像された画像光を電気信号に変換するCCD等から構成される画像読取部である。画像入力部40より入力された画像信号はAD変換部41においてデジタル信号に変換された後、後述する記憶部44内の画像メモリ60に送信される。
【0036】
記憶部44は、画像メモリ60、RAM61、及びROM62を備えており、画像メモリ60は、画像入力部40から入力され、AD変換部41においてデジタル変換された画像信号を記憶し、制御部43に送出する。RAM61及びROM62は、制御部43の処理プログラムや処理に必要なデータ等を記憶する。
【0037】
操作パネル45は、複数の操作キーから成る操作部と、設定条件や装置の状態等を表示する表示部(いずれも図示せず)とから構成されており、ユーザが印刷条件等の設定を行う他、画像形成装置100がファクシミリ機能を有する場合は記憶部44にファクシミリ送信先を登録し、さらに登録された送信先の読み出しや書き換えを行う等の種々の設定にも使用される。
【0038】
紙高さセンサ30aは転写ローラ9と定着装置7との間の用紙搬送路29(図3参照)に配置されており、用紙搬送路29を通過する用紙の高さ(搬送ガイド25と用紙Pとの距離)を検知する。紙高さセンサ30aによる検知結果は制御部43に送信され、検知結果に基づいて定着線速が調整される。
【0039】
メインモータ47は、制御部43からの制御信号に応じて定着装置7内の定着ローラ23及び加圧ローラ24(図3参照)、画像形成部Pa〜Pd内の感光体ドラム1a〜1d、現像ユニット3a〜3d、レジストローラ対12b、及び転写ローラ9等を駆動する。なお、レジストローラ対12bは画像形成部Pa〜Pdにおける画像形成タイミングに応じて用紙の供給タイミングを調整する必要があるため、図示しないクラッチを介してメインモータ47に連結され、独立して駆動可能となっている。定着駆動モータ48は、制御部43からの制御信号に応じて定着装置7内の加圧ローラ24を駆動する。給紙ローラ12aは、操作パネル45からの印刷開始命令の入力により用紙カセット16からレジストローラ対12bに向けて用紙を送り出す。
【0040】
制御部43は、設定されたプログラムに従って画像形成部Pa〜Pd、定着装置7、給紙ローラ12a、レジストローラ対12b、画像入力部40や、それらを駆動するメインモータ47等を全般的に制御するとともに、画像入力部40から入力された画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理して画像データに変換する。露光ユニット4は、処理後の画像データに基づいてレーザ光を照射し、感光体ドラム1a〜1d上に潜像を形成する。
【0041】
図3は、第1実施形態の画像形成装置における画像転写部周辺の構成を示す拡大図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図3に示すように、定着装置7は、図中時計回りに回動する無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21に内接して定着ベルト21と同方向に回転する伝熱ローラ22及び定着ローラ23と、定着ローラ23に所定の圧力で圧接されて図中反時計回りに回転する加圧ローラ24とを含む構成である。
【0042】
中間転写ベルト8と転写ローラ9との転写ニップ部N1と、定着ローラ23及び加圧ローラ24の定着ニップ部N2との間には、搬送ガイド25と手裏剣状の搬送コロ27が配置されており、搬送ガイド25と搬送コロ27の間に用紙搬送路29が形成されている。転写ニップ部N1において中間転写ベルト8上に形成されたトナー像が転写された用紙Pは、用紙搬送路29を図の上方向に進み、定着装置7内に搬入されて定着ニップ部N2を通過する。このとき所定の温度及び圧力により加熱、加圧され、用紙P上の未定着トナーが永久像とされる。
【0043】
搬送ガイド25のガイド面25aよりも凹んだ位置には、ガイド面25aから用紙Pまでの距離を測定する紙高さセンサ30aが配置されている。紙高さセンサ30aとしては、測定物に赤外光を出射する発光部と、測定物からの反射光を受光する受光素子(位置検出素子)とを有する赤外線反射型距離センサが用いられる。
【0044】
受光素子に入射した反射光は光電変換され、光電流として制御部43に出力される。測定物の位置(発光部からの距離)が変化すれば反射光の光量も変化するため、センサからの出力電流(出力電圧)を測定すれば、三角測距方式を用いてセンサから測定物までの距離を求めることができる。搬送ガイド25から用紙Pまでの距離と紙高さセンサ30aの出力電圧との関係の一例を図4に示す。また、図4の紙高さセンサ30aを用いた定着線速の制御例を表1に示す。
【表1】

【0045】
┌──────────┬──────────┬───────┐
センサ出力電圧E(V)ガイド−紙間距離(mm)定着線速変更量 │
├──────────┼──────────┼───────┤
2.3≦E 0〜2 +0.2% │
├──────────┼──────────┼───────┤
2.2≦E<2.3 2〜4 +0.1% │
├──────────┼──────────┼───────┤
2.1≦E<2.2 4〜6 変更なし │
├──────────┼──────────┼───────┤
2.0≦E<2.1 6〜8 −0.1% │
├──────────┼──────────┼───────┤
2.0>E 8〜10 −0.2% │
└──────────┴──────────┴───────┘
【0046】
表1の制御例では、紙高さセンサ30aの出力電圧をEとするとき、Eを用いて算出された搬送ガイド25のガイド面25aから用紙Pまでの距離(以下、ガイド−紙間距離という)が4〜6mmのときは定着線速を初期速度のまま維持し、4mm以下となった場合は定着線速を段階的に速く、6mm以上となった場合は定着線速を段階的に遅くしている。ガイド−紙間距離の検知タイミング(定着線速の切り換えタイミング)としては、用紙Pの先端が定着ニップ部N2に到達した後、用紙Pの後端が転写ニップ部N1を抜けるまでの間であれば良い。
【0047】
図5は、表1の制御を用いて定着線速の切り換えを行った場合のタイミングチャートである。図1〜図5及び表1を参照しながら第1実施形態の画像形成装置における定着線速の制御方法について説明する。ここでは初期定着線速を250mm/secとしており、紙高さセンサ30aが用紙P(A3サイズ)の先端を検知してから700msec時(用紙Pの先端通過から175mm)と1400msec時(用紙Pの先端通過から350mm)にガイド−紙間距離の検知を行い、制御部43は紙高さセンサ30aから送信された検知結果に基づいて定着線速を制御している。なお、図5では定着線速を速める場合について例示したが、定着線速を遅くする場合も全く同様に説明できる。
【0048】
図5の例では、700msec時(1回目検知時)に紙高さセンサ30aの出力電圧が2.3V以上(ガイド−紙間距離が0〜2mm)であったため、制御部43は紙高さセンサ30aが用紙Pの先端を検知してから900msec時(用紙Pの先端通過から225mm)の時点で定着駆動モータ48に制御信号を送信し、定着線速を初期速度から0.2%速くしている。なお、1400msec時(2回目検知時)においても紙高さセンサ30aの出力電圧は同様に2.3V以上であったため、定着線速は0.2%速めた速度で維持されている。そして、紙高さセンサ30aが用紙Pの後端を検知してから900msec時(用紙Pの後端通過から225mm)の時点で用紙Pは完全に定着ニップ部N2を通過しているため、制御部43は定着駆動モータ48に制御信号を送信し、定着線速を再び初期速度に戻す。
【0049】
このような制御を行うことにより、図6の破線で示すように用紙Pが転写−定着間で引っ張られたり、逆に一点鎖線で示すように用紙Pが大きく弛んだりすることがなく、常に実線で示すように適切な弛み量を維持することができる。従って、転写ニップ部N1における転写ずれや定着ニップ部N2におけるシワの発生が効果的に抑制されるとともに、未定着のトナー像が搬送コロ27で擦られて画像欠損が生じるおそれもなくなる。
【0050】
また、紙高さセンサ30aは、用紙Pの画像形成面(図6の右側面)に対し反対側となる搬送ガイド25側に配置されているため、未定着トナーの飛散によりセンサ面が汚染されるおそれがなく、紙高さセンサ30aの検知精度を長期間に亘って維持できる。また、紙高さセンサ30aは搬送ガイド25のガイド面25aよりも凹んだ位置に配置されるため、用紙Pとの干渉により用紙Pの搬送に悪影響を及ぼすおそれもない。
【0051】
なお、紙高さセンサ30aによるガイド−紙間距離の検知及び定着線速の制御は、各用紙が転写ローラ9と定着装置7の間を通過する間に1回としても良いが、用紙Pの弛みや引っ張り等の挙動をより精度良く検知して補正するために、各用紙につき2回以上とすることが好ましい。また、ガイド−紙間距離の検知タイミングは、搬送される用紙のサイズや紙高さセンサ30aから定着ニップ部N2までの距離、及び初期定着線速等に応じて適宜設定すれば良く、紙高さセンサ30aとして、赤外線反射型距離センサ以外の他の光学式変位センサを用いることもできる。
【0052】
図7は、本発明の第2実施形態の画像形成装置における画像転写部周辺の構成を示す拡大図である。第1実施形態の図3と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、搬送ガイド25の内側に用紙搬送方向に沿って2つの紙高さセンサ30a、30bが配置されており、紙高さセンサ30a、30bによるガイド−紙間距離の検知結果に基づいて定着線速を制御する。紙高さセンサ30a、30bを用いた定着線速の制御例を表2に示す。なお、紙高さセンサ30bの特性は、図4に示した紙高さセンサ30aと同一である。
【表2】

【0053】
┌────────────────┬──────────┬───────┐
センサ出力電圧E1,E2(V) ガイド−紙間距離(mm)定着線速変更量 │
├────────────────┼──────────┼───────┤
2.3≦E1且つ2.3≦E2 0〜2 +0.2% │
├────────────────┼──────────┼───────┤
2.2≦E1<2.3且つ2.2≦E2〜4 +0.1% │
2<2.3 │ │ │
├────────────────┼──────────┼───────┤
2.1≦E1<2.2且つ2.1≦E4〜6 変更なし │
2<2.2 │ │ │
├────────────────┼──────────┼───────┤
2.0≦E1<2.1且つ2.0≦E6〜8 −0.1% │
2<2.1 │ │ │
├────────────────┼──────────┼───────┤
2.0>E1且つ2.0>E2 8〜10 −0.2% │
└────────────────┴──────────┴───────┘
【0054】
表2の制御例では、紙高さセンサ30aの出力電圧をE1、紙高さセンサ30bの出力電圧をE2とするとき、E1及びE2を用いて算出されたガイド−紙間距離が共に4〜6mmのときは定着線速を初期速度のまま維持し、共に4mm以下となった場合は定着線速を段階的に速く、共に6mm以上となった場合は定着線速を段階的に遅くしている。
【0055】
即ち、用紙搬送方向の2箇所で検知したガイド−紙間距離を用いて定着線速を制御するため、第1実施形態に比べて用紙Pの搬送状態(弛み、或いは引っ張り)を正確に検知することができ、転写ニップ部N1における転写ずれや定着ニップ部N2におけるシワの発生、及び画像欠損をより一層効果的に抑制可能となる。なお、ガイド−紙間距離の検知タイミング(定着線速の切り換えタイミング)や検知回数については、第1実施形態と同様に装置の仕様に応じて適宜設定できる。
【0056】
図8は、本発明の第3実施形態の画像形成装置における画像転写部周辺の構成を示す拡大図である。第1及び第2実施形態の図3、図7と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、2つの紙高さセンサ30a、30bが搬送ガイド25の内側に用紙搬送方向と直交する方向(図8の紙面方向)に配置されており、用紙Pを搬送ガイド25のガイド面25aに近づけるように送風する送風ユニット31及び中間送風ユニット33が配置されている。送風ユニット31及び中間送風ユニット33の送風方向を黒矢印で示す。
【0057】
図9(a)は送風ユニット31を搬送ガイド25の裏面側(図8の左側)から見た平面図であり、図9(b)は中間送風ユニット33を図8の下方向から見た平面図である。送風ユニット31は、装置フロント側(図8の紙面手前側)及び装置リヤ側(図8の紙面奥側)にそれぞれセンターファン35、36が配置され、センターファン35、36の用紙搬送方向(図9(a)の白矢印方向)下流側に紙高さセンサ30a、30bが隣接して配置されている。
【0058】
中間送風ユニット33は、装置フロント側及び装置リヤ側にそれぞれシロッコファン37、38が、吹き出し口37a、38aを用紙搬送路29側に向けて配置されている。センターファン35、36及びシロッコファン37、38は、用紙Pが転写−定着間を通過する間は通常ON状態になっており、用紙Pの画像形成面と搬送コロ27との接触を回避している。
【0059】
次に、本実施形態の用紙搬送制御について説明する。本実施形態では、装置フロント側の紙高さセンサ30aの出力電圧をE1、装置リヤ側の紙高さセンサ30bの出力電圧をE2とするとき、E1−E2が所定値よりも大きいとき、即ち、用紙Pの装置フロント側が弛み(図8の実線)、用紙Pの装置リヤ側が引っ張られている(図8の破線)ときは、定着線速を所定量だけ遅くするとともに、装置フロント側のセンターファン35及びシロッコファン37をOFFとする。また、E2−E1が所定値よりも大きいとき、即ち、用紙Pの装置フロント側が引っ張られ、用紙Pの装置リヤ側が弛んでいるときは、定着線速を所定量だけ遅くするとともに、装置リヤ側のセンターファン36及びシロッコファン38をOFFとする。
【0060】
これにより、用紙Pの装置フロント側及びリヤ側(用紙幅方向)の弛み量に差がある場合であっても、用紙Pの弛みに応じて搬送ファン31及び中間搬送ファン33を構成するセンターファン35、36及びシロッコファン37、38のON、OFFを制御して用紙Pの幅方向の弛み量を均等化し、且つ適切な範囲に維持することができる。
【0061】
なお、ここではセンターファン35、36及びシロッコファン37、38のうち弛み量の多い側のファンを両方ともOFFとする制御例を示したが、弛み量の差が少ない場合はいずれか一方のファンのみをOFFとしても良い。また、ON、OFF制御に代えて、センターファン35、36及びシロッコファン37、38の回転数(回転速度)を弛み量に応じて可変させる構成としても良い。
【0062】
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば第2実施形態では、搬送方向の2箇所に紙高さセンサ30a、30bを配置したが、3箇所以上に配置してそれぞれのセンサの検知結果を用いれば、より精度の高い検知及び定着線速の制御が可能となる。
【0063】
また、第3実施形態では装置フロント側及びリヤ側に配置された紙高さセンサ30a、30bを用い、送風ユニット31及び中間送風ユニット33を構成する装置フロント側のセンターファン35及びシロッコファン37、装置リヤ側のセンターファン36及びシロッコファン38の回転を制御する構成としたが、紙高さセンサ、センターファン及びシロッコファンを用紙幅方向に3個以上配置しても良い。さらに、第1或いは第2実施形態の制御と第3実施形態の制御とを組み合わせることにより、用紙の搬送方向及び幅方向の弛み量を適切な範囲に維持することができ、転写ずれやシワ、画像欠損等の不具合をより確実に防止できる画像形成装置となる。
【0064】
また、上記実施形態ではタンデム式のカラープリンタについて説明したが、本発明はカラープリンタに限らず、モノクロプリンタや複写機、ファクシミリ等、電子写真プロセスを用いる種々の画像形成装置に適用できるのはもちろんである。
【実施例】
【0065】
図8及び図9に示した第3実施形態のカラー画像形成装置を用いて画像形成を行った場合の、転写−定着間の用紙搬送状態を調査した。試験条件としては、初期定着線速を250mm/secとし、図4の特性を示す紙高さセンサ30a、30bを用いた。試験方法としては、紙高さセンサ30a、30bによる用紙P先端の検知から50msec後に紙高さセンサ30a、30bの出力電圧E1、E2を検知して、E1−E2>0.2Vのとき定着線速を0.2%遅くするとともにセンターファン35、シロッコファン37をOFFとし、E2−E1>0.2Vのとき定着線速を0.2%遅くするとともにセンターファン36、シロッコファン38をOFFとする制御を行った場合を本発明、定着線速及びファン制御を行わない場合を比較例として、用紙Pが転写−定着間を通過するときのガイド−用紙間距離の変化を測定した。結果を図10及び図11に示す。
【0066】
定着線速及びファン制御を行わない比較例では、図10から明らかなように、装置フロント側(図の実線)が引っ張られて搬送ガイド25のガイド面25aから離れ、ガイド面から10mmの位置にある搬送コロ27との接触による画像欠損が認められた。一方、定着線速及びファン制御を行った本発明では、図11から明らかなように、装置フロント側及びリヤ側においてガイド−用紙間距離は0〜8mmに維持され、画像欠損は発生しなかった。なお、ここには記載しないが、第1及び第2実施形態の画像形成装置を用いて定着線速を制御することにより、同様に画像欠損を防止する効果が得られることが確認されている。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、像担持体と、像担持体に所定の圧力で当接して記録媒体を挿通させる転写ニップ部を形成するとともに像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写ローラとを含む画像転写部と、該画像転写部により記録媒体上に転写されたトナー像を加熱及び加圧する定着ニップ部を有する定着装置と、該定着装置と画像転写部との間の記録媒体搬送路を形成する転写ローラ側ガイド部材及び像担持体側ガイド部材と、を備えた画像形成装置において、転写ローラ側ガイド部材のガイド面よりも凹んだ位置に配置され、転写ニップ部及び定着ニップ部を通過中の記録媒体のガイド面からの距離を非接触で検知する検知手段と、該検知手段の検知結果に基づいて定着ニップ部を通過する記録媒体の搬送速度を調整する制御手段とを設けたものである。
【0068】
これにより、転写ニップ部における転写ずれや定着ニップ部におけるシワの発生が効果的に抑制されるとともに、未定着のトナー像が像端持体側ガイド部材で擦られて画像欠損が生じるおそれもない画像形成装置の提供が可能となる。また、非接触検知式の検知手段を転写ローラ側ガイド部材のガイド面よりも凹んだ位置に配置したので、未定着トナーの飛散により検知面が汚染されず検知精度を長期間に亘って維持でき、且つ検知手段と記録媒体との干渉により搬送に悪影響を及ぼすおそれもない画像形成装置を簡易な構成で提供できる。
【0069】
また、検知手段を搬送方向または搬送方向と直交する方向に複数個設け、記録媒体の搬送方向または幅方向の複数箇所での検知結果を用いて定着線速を制御するようにすれば、記録媒体の搬送状態をより正確に検知することができ、転写ずれや定着時のシワの発生、及び画像欠損をより一層効果的に抑制可能な画像形成装置となる。
【0070】
さらに、記録媒体を転写ローラ側ガイド部材に近づける方向に送風する搬送ファンを搬送方向と直交する方向に複数個配置し、搬送方向と直交する方向に配置された複数個の検知手段の検知結果に基づいて搬送ファンの回転を制御するようにすれば、記録媒体の幅方向の弛み量を適切な範囲に維持できる画像形成装置となる。
【符号の説明】
【0071】
7 定着装置
8 中間転写ベルト(像担持体)
9 転写ローラ
13 画像転写部
25 搬送ガイド(転写ローラ側ガイド部材)
25a ガイド面
27 搬送コロ(像担持体側ガイド部材)
29 用紙搬送路(記録媒体搬送路)
30a、30b 紙高さセンサ(検知手段)
31 送風ユニット
33 中間送風ユニット
35、36 センターファン(搬送ファン)
37、38 シロッコファン(搬送ファン)
43 制御部(制御手段)
48 定着駆動モータ
100 画像形成装置
Pa〜Pd 画像形成部
N1 転写ニップ部
N2 定着ニップ部
P 用紙(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、像担持体に所定の圧力で当接して記録媒体を挿通させる転写ニップ部を形成するとともに像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写ローラとを含む画像転写部と、
無端状の定着ベルトと、該定着ベルトに内接して前記定着ベルトと同方向に回転する伝熱ローラ及び定着ローラと、該定着ローラに所定の圧力で圧接され、駆動手段により回転する加圧ローラと、を有し、前記定着ベルトと前記加圧ローラとで形成される定着ニップ部において前記画像転写部により記録媒体上に転写されたトナー像を加熱及び加圧する定着装置と、
該定着装置と前記画像転写部との間の記録媒体搬送路を形成する転写ローラ側ガイド部材及び像担持体側ガイド部材と、
を備えた画像形成装置において、
前記転写ローラ側ガイド部材のガイド面よりも凹んだ位置に配置され、前記転写ニップ部及び定着ニップ部を通過中の記録媒体のガイド面からの距離を非接触で検知する検知手段と、該検知手段の検知結果に基づいて前記定着ニップ部を通過する記録媒体の搬送速度を調整する制御手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像担持体側ガイド部材は、前記記録媒体搬送路内に突出する手裏剣状の搬送コロであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記定着ニップ部を記録媒体が通過する間に2回以上搬送速度を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記検知手段を記録媒体の搬送方向または搬送方向と直交する方向に複数個配置し、各検知手段の検知結果に基づいて記録媒体の搬送速度を調整することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記転写ローラ側ガイド部材のガイド面に記録媒体を近づける方向に送風する搬送ファンが搬送方向と直交する方向に複数個配置されており、前記制御手段は、搬送方向と直交する方向に配置された複数個の検知手段の検知結果に基づいて記録媒体の搬送速度を調整するとともに前記搬送ファンの回転を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記搬送ファンは、搬送方向に複数列配置されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記検知手段は、赤外線反射型距離センサであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−208511(P2012−208511A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−135717(P2012−135717)
【出願日】平成24年6月15日(2012.6.15)
【分割の表示】特願2007−310162(P2007−310162)の分割
【原出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】