説明

画像形成装置

【課題】専用のセンサを設けることなく、ユーザの使用態様に適した所定の機能の自動制御を行なう画像形成装置を提供する。
【解決手段】用紙がスタックに排紙された時間を検知する排紙検知手段と、スタックに排紙された用紙がスタックから無くなる時間を検知する紙有無検知手段と、排紙検知手段により検知された時間と、紙有無検知手段により検知された時間と、の間の時間差を計測するセンサ検出時間差計測手段と、センサ検出時間差計測手段により計測された時間差に基づき、所定の距離以内にユーザが存在するかを判断する手段と、判断する手段による判断結果に基づき、所定の機能の制御を行なう手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の機能の自動制御を行なう画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者の利便性を向上させるために、装置、機器類の自動化が益々図られるようになってきている。例えば、近傍の物体を検出するためのセンサを装置に設け、その装置に接近する使用者を検出することで、装置の自動化をより充実させる技術がある。このような技術としては、例えば、人の接近を検出してドアを自動的に開閉させる自動ドア、人の接近を検出して操作表示部(LCD)を自動的にON/OFFさせる銀行のキャッシュディスペンサなどがある。
【0003】
このような技術は、画像形成装置においても、自動電源ON/OFF、自動予熱機能等に応用されている。例えば、特許文献1には、赤外線発光手段と赤外線受光手段とを備え、これらによりユーザとの距離を検出することで、装置の自動化を図る技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む、これまでの方法では、近傍に接近する使用者を検出するために、近傍の物体を検出するための専用のセンサを装置に設けることが必要であった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、専用のセンサを設けることなく、ユーザの使用態様に適した所定の機能の自動制御を行なう画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明における画像形成装置は、用紙がスタックに排紙された時間を検知する排紙検知手段と、前記スタックに排紙された用紙が前記スタックから無くなる時間を検知する紙有無検知手段と、前記排紙検知手段により検知された時間と、前記紙有無検知手段により検知された時間と、の間の時間差を計測するセンサ検出時間差計測手段と、前記センサ検出時間差計測手段により計測された時間差に基づき、所定の距離以内にユーザが存在するかを判断する手段と、前記判断する手段による判断結果に基づき、所定の機能の制御を行なう手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、専用のセンサを設けることなく、ユーザの使用態様に適した所定の機能の自動制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成例である。
【図2】画像形成装置の設置環境の例を示す図である。
【図3】画像形成装置の設置環境の例を示す図である。
【図4】画像形成装置の設置環境の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置における処理動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態を説明する。本発明は、専用のセンサを設けることなく、ユーザの使用態様に適した所定の機能の自動制御を行なうのに際して、以下の特徴を有する。要するに、用紙が印刷されてから印刷後の用紙が抜き取られるまでの時間を計測し、この計測した時間により、画像形成装置とユーザとの間の距離を推定することが特徴となっている。上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。
【0010】
<画像形成装置100の構成例>
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成例を示す図である。本実施形態に係る画像形成装置100は、一般的な画像形成装置と同等の構成を備えており、さらに、特に重要な構成として、排紙センサ101と、紙有無センサ102と、センサ検出時間差計測装置103と、印刷ジョブ管理装置104と、時間データ保持装置105と、電源管理装置106と、統計演算処理装置107と、を有している。
【0011】
排紙センサ101は、用紙が排出されたことを検出する。つまり、排紙センサ101は、用紙が排紙されたことを検知する排紙検知手段である。
【0012】
紙有無センサ102は、紙スタック位置にある紙の有無を検出する。つまり、紙有無センサ102は、紙スタック位置における紙の有無を検知する紙有無検知手段である。
【0013】
センサ検出時間差計測装置103は、排紙センサ101が検知した時間と紙有無センサ102が検知した時間の間の時間差を計測する。つまり、センサ検出時間差計測装置103は、排紙センサ101が検知した、用紙が排紙された時間と、紙有無センサ102が検知した、排紙された用紙が紙スタック位置から抜き取られた時間と、の間の時間差を計測する。
【0014】
印刷ジョブ管理装置104は、印刷要求の状態を管理する。また、印刷要求時のマシン状態(待機orスリープ)を管理する。また、1ジョブ当たりの印刷要求の排出用紙枚数を管理する。また、複数の印刷要求間の時間を管理する。
【0015】
時間データ保持装置105は、センサ検知時間差計測データを保持する。つまり、時間データ保持装置105は、センサ検出時間差計測により計測された上述の時間差を、センサ検知時間差計測データとして保持する。
【0016】
電源管理装置106は、画像形成装置100の電源状態(スリープ、シャットダウンなど)を管理する。
【0017】
統計演算処理装置107は、センサ検知時間差計測データの統計演算処理を実施する。
【0018】
本実施形態では、このような構成により、用紙の排紙が完了した時間を排紙センサ101により検知し、その後、印刷を終えた用紙を、ユーザが紙スタック位置から取り出した時間を紙有無センサ102により検知する。そして、この用紙の排紙が完了してから用紙が取り出されるまでの時間を計測し、この計測した時間を統計処理することで、画像形成装置100の使用環境を予測する。
【0019】
統計処理として、例えば、「最小値、平均値、平均+3σ、最頻値」等がある。
【0020】
例えば、統計処理として、計測した時間の平均値を取得する処理を行う場合、まず、上記の時間データ、つまり、センサ検知時間差計測データを時間データ保持装置105に複数個保持しておく。そして、統計演算処理装置107により統計処理として、この保持した時間データの平均値を算出する。そして、例えば、この算出された平均値が一定時間以内(例えば3秒)である場合は、画像形成装置100とユーザは、極めて近い位置で作業していると予測することができる。つまり、このように、本実施形態により、画像形成装置100の使用環境において最寄席、つまり、画像形成装置100の最も近い席に位置するユーザと画像形成措置100との距離を予測することが可能となる。
【0021】
同様に、センサ検知時間差計測データの最小値や平均+3σや最頻値などでも、最寄席のユーザと画像形成装置100との距離を予測することが可能となる。
【0022】
また、最寄席に位置するユーザとの距離を、画像形成装置100の電源移行の判断条件として用いることで、消費電力の低減とユーザの利便性の両立を図ることが可能となる。なお、このとき、「排紙センサ101」「紙有無センサ102」が搭載せずに、あらかじめユーザに画像形成装置との距離を登録させるようにしても良い。
【0023】
一般的には、スリープ、スタンバイなどの状態にさせることで消費電力の低減を図ることができるが、スリープ、スタンバイなどの状態では、わずかであるが、電力を消費してしまう。つまり、機器をシャットダウンしてしまうのが最も省エネである。
【0024】
しかし、通常、シャットダウンモードに移行した場合、復帰するためには、ユーザが電源をONする必要があり、ユーザが遠くにいる場合には、ユーザがいちいち席を立ってコピー機の場所まで移動する必要がなる。よって、ユーザと画像形成装置100との間の距離によっては、シャットダウンモードに移行することにより、ユーザの利便性を損なうことがある。
【0025】
非常にパーソナルな機器として、個人の机上に置かれているような場合や、少数のユーザで共有しており、ユーザが極近くにいるような場合、つまり、ユーザが画像形成装置100に手が届く位置にいる場合であれば、いったんシャットダウンされた機器の電源のスイッチを操作することに不便はない。そこで、本実施形態では、機器に極めて近い位置でユーザが作業している設置環境においては、全ての電源供給を停止するシャットダウンモードに移行することにし、消費電力の低減を図ることにする。
【0026】
つまり、本実施形態では、ユーザと画像形成装置100との距離をシャットダウンモードへの移行に対する判断基準とする。このようにすることで、例えば、ユーザから画像形成装置100に手が届く範囲(つまり、座ったまま電源ONできる範囲)にある場合のみ、シャットダウンモードへと移行するといった設定にすることが可能である。このため、本実施形態により、消費電力の低減とユーザの利便性の両立を実現することが可能になる。
【0027】
以下で、本実施形態の適用例として、3つの画像形成装置100の設置環境の例を考える。
【0028】
(設置環境例1)
図2に示すように、画像形成装置100が、複数人で使用され、ユーザの席の位置から離れた場所に設定されている設置環境を考える。つまり、この設置環境では、最寄席のユーザであっても、画像形成装置100に手が届かない。
【0029】
このような設置環境において、シャットダウンモードに移行した場合、消費電力の低減を実現することは可能であるが、ユーザは画像形成装置100を復帰させるために画像形成装置の100位置まで行き、電源をONする必要があり、ユーザの利便性が損なうことになる。
【0030】
そこで、本実施形態では、設置環境例1の場合は、最後の使用から一定時間経過後に、シャットダウンモードに移行せずに、スリープモードに移行するようにする。このようにすることより、消費電力低減と利便性の両立を図ることが可能になる。
【0031】
例えば、このような設置環境であるときは、センサ検知時間差計測データの平均値から推測されるユーザの位置は、画像形成装置100に手が届かない位置であると考えられる。また、センサ検知時間差計測データの最小値、最頻値から推測されるユーザの位置も、画像形成装置100に手が届かない位置であると考えられる。よって、設置環境例1のような状況を検知したいときは、統計演算処理装置107による統計処理として、例えば、センサ検知時間差計測データの平均値や最小値や最頻値などを算出する処理を行うと良い。
【0032】
(設置環境例2)
図3に示すように、画像形成装置100が、複数人で使用され、特定のユーザの席の位置からは近いが、他のユーザからは離れた場所に設定されている設置環境を考える。つまり、図3に示すように、最寄席のユーザは画像形成装置100に手が届く位置にいる設置環境を考える。
【0033】
このような設置環境において、シャットダウンモードに移行した場合、画像形成装置100に手が届く最寄席ユーザに対しては、消費電力の低減と利便性の両立を図ることが可能である。しかし、その他のユーザに対する利便性は損なうことになってしまう。
【0034】
そこで、本実施形態では、設置環境例2の場合においては、最後の使用から一定時間経過後に、シャットダウンモードに移行せずに、スリープモードに移行するようにする。このようにすることにより、消費電力低減と利便性の両立を図ることが可能になる。
【0035】
例えば、このような設置環境であるときは、センサ検知時間差計測データの平均値から推測されるユーザに位置は、画像形成装置100に手が届かない位置であると考えられる。よって、設置環境例2のような状況を検知したいときは、統計演算処理装置107による統計処理として、例えば、センサ検知時間差計測データの平均値を算出する処理を行うと良い。
【0036】
(設定環境例3)
図4に示すように、画像形成装置100が、複数人で使用され、全てのユーザの席の位置から近い場所に設定されている設置環境を考える。
【0037】
このような設置環境において、シャットダウンモードに移行した場合、全てのユーザに対して、消費電力の低減と利便性の両立を図ることができる。
【0038】
そこで、本実施形態では、設置環境例3の場合においては、一定時間経過後、シャットダウンモードに移行するようにする。このようにすることにより、消費電力低減と利便性の両立を図ることが可能である。
【0039】
例えば、このような設置環境であるときは、センサ検知時間差計測データの平均値から推測されるユーザの位置は、画像形成装置100に手が届く位置であると考えられる。また、センサ検知時間差計測データの最小値、最頻値から推測されるユーザの位置も、画像形成装置100に手が届く位置であると考えられる。よって、設置環境例3のような状況を検知したいときは、統計演算処理装置107による統計処理として、例えば、センサ検知時間差計測データの平均値や最小値、最頻値などを算出する処理を行うと良い。
【0040】
また、機器に極めて近い位置でユーザが作業している設置環境においては、電子写真方式の定着器の待機温度を高めに設定しておくことで、待ち時間の低減を図ることが可能になる。そこで、本実施形態では、ユーザとの距離を定着器の予熱温度の設定の判断基準とする。そして、ユーザが近い位置にいる設定環境においては、予熱時間を高めに設定するようにする。このようにすることで、待ち時間が少なくすることが可能になる。
【0041】
また、ユーザが遠い位置にいる設定環境においては、予熱時間を低めに設定するようにする。このようにすることで、消費電力の低減を図ることが可能になり、画像形成装置100の設置状況に基づき消費電力の低減と利便性の両立が可能になる。
【0042】
また、画像形成装置200とユーザが遠いと判断した設置環境においては、画像形成装置100のユーザインターフェース(LCD、LED等)の電源をOFFにするようにすると良い。このようにすることで、消費電力の低減と利便性の両立が可能となる。
【0043】
<画像形成装置100における処理動作例>
図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100において、センサ検知時間差計測データを確定する際のフローの例を示す図である。図5を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置100における処理動作のフローの例を説明する。
【0044】
(Step1)本制御フローの開始トリガとなる印刷要求がある。
【0045】
(Step2)「印刷ジョブ管理装置104」により、画像形成装置100が待機モード時における印刷要求か否かを判断する。仮にスリープ時の印刷要求の場合には、スリープ復帰時間が発生する。このため、その間にユーザが画像形成装置100前まで移動することが可能となる。ユーザ移動可能時間を排除するために、このStep2のステップを設ける。
【0046】
(Step3)「印刷ジョブ管理装置104」により、1ジョブ辺りの印刷枚数によってデータを取得するか否かを判断する。1ジョブ辺りの印刷枚数が所定の枚数以上の場合は、印刷要求開始から最終枚目が排紙されるまでに、ある程度の時間を要することとなる。このため、その間にユーザが画像形成装置100まで移動することが可能となる。ユーザ移動可能時間を排除するために、Step3のステップを設ける。例えば、図3に示したフローの例では、1ジョブが2秒以上であるときは、ジョブ中にもユーザが移動することが可能であると考え、このような場合のデータは排除することにしている。
【0047】
(Step4〜Step9)ジョブ内での最終の排紙であるか否かを判断して、排紙センサの検出時間から紙スタック位置にある紙有無センサの検出時間(紙が抜き取られたときの)をカウントし、そのデータを保持する。
【0048】
(Step10)「印刷ジョブ管理装置104」により、複数の印刷要求間の時間により、データを保持するか否かを判断する。本実施形態では、複数の印刷要求を実施し、全ての要求実施後に紙を回収するようなユーザによる意図的な紙回収時間の遅延を排除するために、Step10のステップを設ける。例えば、図3に示したフローの例では、5秒以内に次のジョブが来たときには、同じユーザが連続して印刷を行っていると考え、このような場合のデータは排除することにしている。
【0049】
(Step11)「センサ検出時間差計測装置103」により、取得されたデータが一定の値以下であるのかを判断する。本実施形態では、印刷用紙の回収し忘れ等のユーザによる意図ではない回収時間の遅延を排除するために、Step11のステップを設ける。例えば、図3に示したフローの例では、データの値が60秒以上であるときは、ユーザによる回収の忘れなどが発生したと考え、このような場合のデータは排除することにしている。
【0050】
(Step12)「時間データ保持装置105」により、Step1〜11のフローの後、有効であると判断したデータの保持を確定とする。そして、時間データ保持装置105により、このデータをセンサ検知時間差計測データとして保持する。
【0051】
このように、本実施形態では、ユーザと画像形成装置100との間の距離を推測するのに適したデータだけを、センサ検知時間差計測データとして時間データ保持装置に保持するため、より正確に、ユーザと画像形成装置100との間の距離を推定することが可能になる。
【0052】
上述した実施形態における処理動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0053】
なお、ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)から、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリ(RAM)にプログラムを読み込んで実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0054】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROMに予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の光磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。
【0055】
このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することが可能である。
【0056】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送したりし、コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0057】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0058】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
【0059】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【0060】
また、本発明における画像形成装置は、前記所定の機能の制御は、電源の制御であるようにしても良い。
【0061】
また、本発明における画像形成装置は、前記所定の機能の制御を行なう手段は、前記判断する手段により、前記所定の距離以内にユーザが存在すると判断したときに、すべての電源をOFFにするようにしても良い。
【0062】
また、本発明における画像形成装置は、前記所定の機能の制御は、用紙のトナー像を定着させる定着器の温度の制御であるようにしても良い。
【0063】
また、本発明における画像形成装置は、前記所定の機能の制御を行なう手段は、前記判断する手段により、前記所定の距離以内にユーザが存在すると判断したときの前記定着器の温度を、前記所定の距離以内にユーザが存在しないと判断したときの前記定着器の温度より大きくするようにしても良い。
【0064】
また、本発明における画像形成装置は、前記所定の機能の制御は、ユーザが操作入力を行う操作部の制御であるようにしても良い。
【0065】
また、本発明における画像形成装置は、前記センサ検出時間差計測手段により計測された時間差を保持する時間データ保持手段と、前記時間データ保持手段により保持された時間差の統計演算処理を行う統計演算処理手段と、をさらに有し、前記判断する手段は、前記統計演算処理手段による統計演算処理の結果として得られる値に基づき、前記所定の距離以内にユーザが存在するかを判断するようにしても良い。
【0066】
また、本発明における画像形成装置は、前記統計演算処理手段により行われる統計演算処理の結果として得られる値は、前記時間データ保持手段により保持された時間差の平均値であるようにしても良い。
【0067】
また、本発明における画像形成装置は、前記統計演算処理手段により行われる統計演算処理の結果として得られる値は、前記時間データ保持手段により保持された時間差の最小値であるようにしても良い。
【0068】
また、本発明における画像形成装置は、前記統計演算処理手段により行われる統計演算処理の結果として得られる値は、前記時間データ保持手段により保持された時間差の最頻値であるようにしても良い。
【符号の説明】
【0069】
100 画像形成装置
101 排紙センサ
102 紙有無センサ
103 センサ検出時間差計測装置
104 印刷ジョブ管理装置
105 時間データ保持装置
106 電源管理装置
107 統計演算処理装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0070】
【特許文献1】特許第3205080号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙がスタックに排紙された時間を検知する排紙検知手段と、
前記スタックに排紙された用紙が前記スタックから無くなる時間を検知する紙有無検知手段と、
前記排紙検知手段により検知された時間と、前記紙有無検知手段により検知された時間と、の間の時間差を計測するセンサ検出時間差計測手段と、
前記センサ検出時間差計測手段により計測された時間差に基づき、所定の距離以内にユーザが存在するかを判断する手段と、
前記判断する手段による判断結果に基づき、所定の機能の制御を行なう手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記所定の機能の制御は、
電源の制御であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記所定の機能の制御を行なう手段は、
前記判断する手段により、前記所定の距離以内にユーザが存在すると判断したときに、すべての電源をOFFにすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記所定の機能の制御は、
用紙のトナー像を定着させる定着器の温度の制御であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記所定の機能の制御を行なう手段は、
前記判断する手段により、前記所定の距離以内にユーザが存在すると判断したときの前記定着器の温度を、前記所定の距離以内にユーザが存在しないと判断したときの前記定着器の温度より大きくすることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記所定の機能の制御は、
ユーザが操作入力を行う操作部の制御であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記センサ検出時間差計測手段により計測された時間差を保持する時間データ保持手段と、
前記時間データ保持手段により保持された時間差の統計演算処理を行う統計演算処理手段と、をさらに有し、
前記判断する手段は、
前記統計演算処理手段による統計演算処理の結果として得られる値に基づき、前記所定の距離以内にユーザが存在するかを判断することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記統計演算処理手段により行われる統計演算処理の結果として得られる値は、
前記時間データ保持手段により保持された時間差の平均値であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記統計演算処理手段により行われる統計演算処理の結果として得られる値は、
前記時間データ保持手段により保持された時間差の最小値であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記統計演算処理手段により行われる統計演算処理の結果として得られる値は、
前記時間データ保持手段により保持された時間差の最頻値であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−45773(P2012−45773A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188525(P2010−188525)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】