説明

画像形成装置

【課題】出荷時に画像形成用の無端ベルトに張力を与えないようにしておくことのできる画像形成装置において、当該画像形成装置の設置時にトナーカートリッジが装着されたときに自動的に前記張力を与えること。
【解決手段】装着部3Gに現像カートリッジを装着されていないドラムカートリッジ3Fが装着されても、ストッパ部材14の上端面14Cは、装着部3Gに形成された穴部3Jを通過して、ストッパ部材14は図5に示す位置にとどまる。このため、従動ローラの軸受け部13Aの位置が圧縮コイルバネ13Cに抗して保持され、転写搬送ベルト12Cに張力が与えられない。ドラムカートリッジ3Fに現像カートリッジが装着されていると、その現像カートリッジが穴部3Jに嵌合して上端面14Cを押圧し、ストッパ部材14は下方に移動して軸受け部13Aが凹部14Bの内に摺動して前記張力が与えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーを収容したトナーカートリッジ、若しくはトナーカートリッジを含む像形成カートリッジを着脱自在に構成され、複数のローラの間に架設されて回転駆動される無端ベルトを用いて電子写真方式で被記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トナーを収容したトナーカートリッジと、複数のローラの間に架設されて回転駆動される無端ベルトとを用いた画像形成装置として、例えば、無端ベルトによって被記録媒体としての用紙を搬送しながらその用紙にトナー像を転写する画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置では、トナーを収容したトナーカートリッジが着脱自在で、そのトナーを用いて用紙に転写すべきトナー像を静電潜像担持体としての感光体ドラムの表面に形成するドラムカートリッジ(像形成カートリッジ)も、無端ベルトに対し着脱自在とすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、トナーカートリッジを含むドラムカートリッジ(像形成カートリッジ)を、無端ベルトに対し一体的に着脱自在とすることも提案されている。
前者のような画像形成装置は、トナーの劣化を防止するため、トナーカートリッジは防湿パックに個別に梱包し、ドラムカートリッジは無端ベルトを備えた装置本体に装着して出荷される場合がある。そうすることによって、トナーの湿気による劣化を防止すると共に、トナーカートリッジのみを別梱包することで画像形成装置全体としての梱包サイズを抑制し、包装資材も節約することができる。
【0004】
また、後者のような画像形成装置では、トナーカートリッジとドラムカートリッジとが分離不能(一体的)に構成されているため、梱包サイズはやや大きくなるが、それらを一体のものとして別梱包するようにすれば、トナーの劣化を防止することができる。
【0005】
一方、前述のようないわゆる転写搬送ベルトに限らず、画像形成装置に用いられる無端ベルトは、ある程度の張力を与えた状態で複数のローラの間に架設して使用されるが、出荷時には無端ベルトの変形を防止するために張力を与えないようにしておくのが望ましい。そこで、無端ベルトに張力を与える機構に張力解除部材を嵌め込んで無端ベルトに張力を与えないようにしておき、画像形成装置の設置後に張力解除部材を抜き取って無端ベルトに張力を与えるようにすることが提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−102306号公報
【特許文献2】特開2009−47869号公報
【特許文献3】特開平7−129031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献2,3に記載のような張力解除部材を抜き取る作業は一般のユーザにとっては煩わしく、張力解除部材を抜き取るのを忘れる場合もあった。一方、少なくともトナーカートリッジを別梱包するのが望ましいような気候条件と、出荷時に無端ベルトに張力を与えないようにしておくのが望ましい気候条件とは、いずれも高温高湿の環境下であるなどでほぼ一致する。
【0008】
そこで、本発明は、出荷時に画像形成用の無端ベルトに張力を与えないようにしておくことのできる画像形成装置において、当該画像形成装置の設置時にトナーカートリッジが装着されたときに自動的に前記張力を与えることを目的としてなされた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達するためになされた本発明の画像形成装置は、トナーを収容したトナーカートリッジと、複数のローラの間に架設されて回転駆動される無端ベルトを備えると共に、前記トナーカートリッジを着脱自在に構成され、前記無端ベルトを用いて前記トナーカートリッジに収容されたトナーによる画像を被記録媒体に形成する画像形成部と、少なくとも1つの前記ローラを、前記無端ベルトに張力を与える方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力に抗して前記少なくとも1つのローラを前記無端ベルトに張力を与えない位置に支持する弛緩位置と、前記付勢部材による前記少なくとも1つのローラの付勢を妨げない緊張位置とに、移動可能に設けられたストッパ部材と、を備え、前記ストッパ部材は、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが前記画像形成部に装着されるまでは前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記トナーカートリッジが前記画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴としている。
【0010】
このように構成された本発明の画像形成装置では、複数のローラの間に架設されて画像形成部における画像形成に用いられる無端ベルトは、少なくとも1つの前記ローラが付勢部材に付勢されることによって張力を与えられる。なお、前記画像形成部は、トナーを収容したトナーカートリッジを着脱自在に構成され、前記無端ベルトを用いて前記トナーカートリッジに収容されたトナーによる画像を被記録媒体に形成する。
【0011】
ここで、ストッパ部材は、次のような弛緩位置と緊張位置との間を移動可能に設けられている。すなわち、ストッパ部材が弛緩位置に配設されると、そのストッパ部材は付勢部材の付勢力に抗して前記少なくとも1つのローラを前記無端ベルトに張力を与えない位置に支持する。このため、ストッパ部材が弛緩位置に配設されているときは、無端ベルトに張力が与えられない。一方、ストッパ部材が緊張位置に配設されると、そのストッパ部材は付勢部材による前記少なくとも1つのローラの付勢を妨げない。このため、ストッパ部材が緊張位置に配設されているときは、無端ベルトに張力を与えて画像形成部による画像の形成が可能となる。
【0012】
また、ストッパ部材は、弛緩位置に配設されている場合に、トナーカートリッジが画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動し、前記トナーカートリッジが前記画像形成部に装着されるまでは前記移動をしない。このため、画像形成装置の出荷時にストッパ部材を弛緩位置に配設しておけば、そのストッパ部材は、画像形成部にトナーカートリッジが装着されるまで弛緩位置から移動せず、その間に無端ベルトに張力が与えられるのを抑制することができる。また、画像形成装置の設置時に、画像形成部にトナーカートリッジが装着されると、ストッパ部材は弛緩位置から緊張位置へ移動し、無端ベルトに張力が与えられる。このため、本発明の画像形成装置では、ユーザが無端ベルトのことを意識していなくても、設置時にトナーカートリッジを装着すれば、その動作をトリガとして自動的に無端ベルトに張力を与えることができる。
【0013】
なお、前記画像形成部は、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体を備えて前記無端ベルトに対し着脱自在に構成されると共に、前記トナーカートリッジを着脱自在に構成され、自身に装着された前記トナーカートリッジに収容されたトナーを用いて前記静電潜像担持体の表面に前記静電潜像に対応したトナー像を形成する像形成カートリッジを、備え、前記無端ベルトは、前記静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被記録媒体に転写し、前記ストッパ部材は、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着されていない前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されているときには、前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着された前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動するものであってもよい。
【0014】
この場合、静電潜像担持体の表面に静電潜像が形成されると、像形成カートリッジは、自身に装着されたトナーカートリッジに収容されたトナーを用いて、前記静電潜像担持体の表面に前記静電潜像に対応したトナー像を形成する。すると、無端ベルトは、静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被記録媒体に転写して画像を形成する。なお、この転写方法は、無端ベルトが被記録媒体を前記静電潜像担持体との対向部を搬送しながらその被記録媒体に前記トナー像を直接転写してもよく、無端ベルトが前記トナー像を一旦自身に転写されてそのトナー像を更に被記録媒体に転写してもよい。
【0015】
このような画像形成部を備えた画像形成装置では、トナーカートリッジは防湿パックに個別に梱包し、像形成カートリッジは無端ベルトを備えた装置本体に装着して出荷される場合がある。そうすることによって、トナーの湿気による劣化を防止すると共に、トナーカートリッジのみを別梱包することで画像形成装置全体としての梱包サイズを抑制し、包装資材も節約することができる。また、本発明では、トナーカートリッジが装着されていない像形成カートリッジが出荷時に無端ベルトに対し装着されても、ストッパ部材は前記緊張位置へ移動しない。そして、画像形成装置の設置時に、トナーカートリッジが装着された像形成カートリッジが無端ベルトに装着されたときに、前述のようにストッパ部材が緊張位置へ移動して、無端ベルトに張力を与えることができる。従って、前述のような梱包方法も良好に採用することができる。
【0016】
そして、その場合、前記ストッパ部材は、前記像形成カートリッジに装着された前記トナーカートリッジに当接可能に設けられ、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着されていない前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されているときには、前記トナーカートリッジによる押圧がなされず前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着された前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたとき、そのトナーカートリッジに押圧されて前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動するものであってもよい。
【0017】
すなわち、この場合、トナーカートリッジが装着された像形成カートリッジが無端ベルトに装着されるときに、そのトナーカートリッジから加わる押圧力によって、ストッパ部材が弛緩位置から緊張位置へ移動する。従って、このような機械的な押圧力を利用することで、装置の構成を一層簡略化することができる。
【0018】
また、前記複数のローラとして、前記無端ベルトを回転駆動する駆動ローラと、前記無端ベルトに従動回転すると共に前記無端ベルトを前記静電潜像担持体との接触位置に張設する従動ローラと、を備え、前記少なくとも1つのローラが前記従動ローラであってもよい。このように、従動ローラに対して付勢部材及びストッパ部材を設ける場合、駆動ローラに対して付勢部材及びストッパ部材を設ける場合に比べて、装置の構成を一層簡略化することができる。
【0019】
そして、その場合、前記画像形成部は、前記無端ベルトに対して着脱自在に構成された前記像形成カートリッジを複数備え、前記ストッパ部材は、前記複数の像形成カートリッジのうち最も前記従動ローラの近くに装着される特定の前記像形成カートリッジに装着された前記トナーカートリッジに当接可能に設けられ、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着されていない前記特定の像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたときには、前記トナーカートリッジによる押圧がなされず前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着された前記特定の像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたとき、そのトナーカートリッジに押圧されて前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動するものであってもよい。
【0020】
すなわち、この場合、ストッパ部材は、複数の像形成カートリッジのうち最も従動ローラに近いものが、トナーカートリッジが装着された状態で画像形成部に装着されたとき、そのトナーカートリッジから加わる押圧力によって弛緩位置から緊張位置へ移動する。付勢部材及びストッパ部材は従動ローラに対して設けられているので、前記押圧力をストッパ部材に伝達するための機構は、伝達経路が短くなって極めて簡略化できる。従って、この場合、装置の構成を一層簡略化することができる。
【0021】
また、前記画像形成部は、前記トナーカートリッジを含み、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体を備えて前記無端ベルトに対し着脱自在に構成され、前記トナーカートリッジに収容されたトナーを用いて前記静電潜像担持体の表面に前記静電潜像に対応したトナー像を形成する像形成カートリッジを、備え、前記無端ベルトは、前記静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被記録媒体に転写し、前記ストッパ部材は、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジを含む前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されていないときには、前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジを含む前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動するものであってもよい。
【0022】
このような画像形成部を備えた画像形成装置では、トナーカートリッジを含む像形成カートリッジは、一体のものとして防湿パックに梱包した状態で出荷することにより、トナーの湿気による劣化を防止することができる。しかも、トナーカートリッジを含む像形成カートリッジが無端ベルトに対し装着されていないため、ストッパ部材は前記緊張位置へ移動しない。そして、画像形成装置の設置時に、トナーカートリッジを含む像形成カートリッジが無端ベルトに対し装着されたときに、前述のようにストッパ部材が緊張位置へ移動して、無端ベルトに張力を与えることができる。従って、無端ベルトに張力が与えられないまま、画像形成動作が開始されてしまうということがない。
【0023】
また、前記複数のローラとして、前記無端ベルトを回転駆動する駆動ローラと、前記無端ベルトに従動回転すると共に前記無端ベルトを前記静電潜像担持体との接触位置に張設する従動ローラと、前記無端ベルトに張力を与えるテンションローラと、を備え、前記少なくとも1つのローラが前記テンションローラであってもよい。このように、無端ベルトに張力を与えるための目的で設けられたテンションローラに対して付勢部材及びストッパ部材を設ける場合、駆動ローラまたは従動ローラに対して付勢部材及びストッパ部材を設ける場合に比べて、装置の構成を一層簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の構成を概略的に表す中央断面図である。
【図2】その画像形成装置のカバー開放動作を表す説明図である。
【図3】その画像形成装置のベルトユニット要部の構成を表す側面図である。
【図4】現像カートリッジを有するドラムカートリッジ装着時の前記ベルトユニット要部の構成を表す側面図及び断面図である。
【図5】現像カートリッジを有さないドラムカートリッジ装着時の前記ベルトユニット要部の構成を表す側面図及び断面図である。
【図6】前記現像カートリッジの構成を表す斜視図である。
【図7】図5の状態のドラムカートリッジ近傍を表す斜視図である。
【図8】他の実施形態に係る画像形成装置の構成を概略的に表す中央断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[画像形成装置の概略構成]
次に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置1の構成を概略的に表す中央断面図である。なお、以下の説明において、図1における左側を前方、右側を後方とする。
【0026】
図1に示すように、被記録媒体の一例としての用紙やOHPシート(以下、用紙Pという)に画像を形成する画像形成部2は、4つのプロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3C、露光器4、定着器5、ベルトユニット10等から構成されている。なお、本実施形態では、画像形成部2として、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナー(現像剤)に対応した4つのプロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cによって形成された4種類のトナー像(現像剤像)を、用紙Pの上で重ね合わせることにより用紙Pにカラー画像を形成するダイレクトタンデム方式を採用している。
【0027】
画像形成部2の下方に装着された給紙カセット6に載置されている複数枚の用紙Pのうち、給紙機構(フィーダ部)7により拾い上げられた積層方向最上位に位置する用紙Pは、紙粉取りローラ8にて紙粉が除去された後、レジストローラ9まで搬送される。レジストローラ9は、用紙Pの斜行を矯正して所定のタイミングでベルトユニット10へ送り出す。なお、ベルトユニット10の詳細は後述する。そして、4つのプロセスカートリッジ3K等は、ベルトユニット10の用紙搬送面側において、用紙Pの搬送方向に沿って上流からプロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cの順に直列に配設されている。
【0028】
このため、ベルトユニット10上を搬送される用紙Pには、4種類のトナー像が順次、転写されていき、用紙Pへの転写が完了したトナー像は、定着器5にて加熱されて用紙Pに定着する。そして、定着器5から排出された用紙Pは、その搬送方向が上方側に転向された後、画像形成装置1の上端面側に設けられた排紙トレイ1Aに排出される。
【0029】
なお、各プロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cには、トナー像が担持される感光体ドラム3A、感光体ドラム3Aを帯電させる帯電器3E(図4参照)、及び、感光体ドラム3Aにトナーを供給する現像カートリッジ3P(トナーカートリッジの一例)等が収納されている。そして、帯電器3Eにより帯電した感光体ドラム3Aの外周面を露光器4にて露光して静電潜像を形成した後、その静電潜像に現像カートリッジ3Pからトナーを供給すると、前記外周面にトナー像が担持(形成)され、そのトナー像が用紙Pに転写される。なお、現像カートリッジ3Pは、内部にトナーを収容し、そのトナーを現像ローラ3Q等によって摩擦帯電しながら感光体ドラム3Aに供給するものである。
【0030】
また、定着器5は、トナーを加熱してトナー像を用紙Pに定着させる加熱ローラ5Aと、搬送されてくる用紙Pを挟んで加熱ローラ5Aと反対側に配設されて用紙Pを加熱ローラ5A側に押し付ける加圧ローラ5Bとを備えている。
【0031】
ベルトユニット10は、前述したように、4つのプロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cの各感光体ドラム3Aに対向する位置に配設されて用紙Pを搬送するものである。具体的には、ベルトユニット10は、感光体ドラム3Aの回転軸と平行な回転軸を有する駆動ローラ12A及び従動ローラ12B、並びに駆動ローラ12Aと従動ローラ12Bとの間に架設された転写搬送ベルト12C(無端ベルトの一例)等から構成されており、用紙Pは、転写搬送ベルト12C上に載置された(吸着された)状態で搬送されていく。なお、駆動ローラ12Aは、装置本体(図示省略した本体フレーム)に設けられたモータ(図示省略)から動力の供給を受けて転写搬送ベルト12Cを回転駆動し、従動ローラ12Bは転写搬送ベルト12Cの回転と共に駆動ローラ12Aに従動して回転する。
【0032】
また、各プロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cの各感光体ドラム3Aと対向する転写搬送ベルト12Cの張架面は、転写搬送ベルト12Cのうち用紙Pを搬送する平面状の搬送面とされ、本実施形態では、水平面とほぼ一致する。また、ベルトユニット10の、各感光体ドラム3Aと半導電性の転写搬送ベルト12Cを挟んで対向する位置には、一定の転写電流を通電されることによって感光体ドラム3Aに担持されたトナー像を用紙Pに転写させる転写ローラ3Bが、それぞれ設けられている。
【0033】
ところで、前述の4つのプロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3C、及び、ベルトユニット10は、外観意匠面を構成する筐体1Cに覆われた装置本体(本体フレーム)に着脱可能に装着されている。そして、筐体1Cのうち排紙トレイ1Aが設けられたトップカバー1Fは、筐体1Cに揺動(開閉)可能に組み付けられており、このトップカバー1Fを図2に示すように上方側に開放することにより、4つのプロセスカートリッジ3K、3Y、3M、3Cが交換可能となる。なお、プロセスカートリッジ3K、3Y、3M、3Cは、例えば、特開2009−162903号公報、特開2009−162904号公報等に記載されている周知の構成によって、各感光体ドラム3Aが転写搬送ベルト12Cに対向する位置に位置決めされて装着される。
【0034】
[ベルトユニット及びプロセスカートリッジの詳細]
次に、図3〜図7を用いて、ベルトユニット10とプロセスカートリッジ3Kとの詳細な構成について説明する。なお、図3〜図5は、ベルトユニット10またはプロセスカートリッジ3Kを図1の裏側から見た図である。また、プロセスカートリッジ3Y,3M,3Cも、プロセスカートリッジ3Kと同様に構成されている。
【0035】
図3に示すように、ベルトユニット10は、前述の駆動ローラ12A,従動ローラ12B,転写ローラ3Bを軸方向(以下、左右方向ともいう)両側から支持する左右一対のベルトユニットサイドフレーム13を備えている。このうち、ベルトユニット10の前側に配設される従動ローラ12Bの軸12Eは、ベルトユニットサイドフレーム13に軸受け部13Aを介して支持されている。この軸受け部13Aは、軸12Eを回転自在に支持すると共に、ベルトユニットサイドフレーム13に前後方向に形成された溝13Bに沿って摺動可能に構成され、圧縮コイルバネ13C(付勢部材の一例)によって前方に向かって付勢されている。このため、圧縮コイルバネ13Cの付勢力によって、駆動ローラ12Aと従動ローラ12Bとの間に架設された転写搬送ベルト12Cに張力を与えることができる。なお、左右一対のベルトユニットサイドフレーム13は、取っ手部13Dを始めとする各部で互いに連結されており、左右方向に一定の間隔を開けて配置される。
【0036】
また、ベルトユニットサイドフレーム13には、溝13Bの前端に連接し、上下方向に伸びる溝13Eが形成され、その溝13Eに、次のようなストッパ部材14が設けられている。すなわち、ストッパ部材14は、下端部14Aよりも少し上方に後方から切り欠かれた凹部14Bを有しており、ベルトユニットサイドフレーム13に設けられた上下一対のガイド片13G,13Hによって、溝13Eから離脱するのを規制された状態で、図3(A)に示す緊張位置と図3(B)に示す弛緩位置との間を摺動可能に構成されている。また、ストッパ部材14には、自身の弾性力に抗して湾曲可能な妄動抑止用のスナップフィット14Dが設けられる一方、溝13Eの後側内壁面には、スナップフィット14Dに係合可能な円弧状の突起13Fが突設されている。このため、ストッパ部材14は、スナップフィット14Dが自身の弾性力に抗して円弧状の突起13Fを乗り越えるのに必要な力が加わった場合のみ、図3(A)に示す緊張位置と図3(B)に示す弛緩位置との間を摺動可能とされている。
【0037】
図3(A)に示すように、溝13Bに凹部14Bが連接される緊張位置にストッパ部材14が配設されると、軸受け部13Aは凹部14Bの内側にも摺動可能となる。この場合、ストッパ部材14は、圧縮コイルバネ13Cの付勢力による軸受け部13Aの前方への摺動を妨げない。また、この場合、転写搬送ベルト12Cには圧縮コイルバネ13Cの付勢力に応じた十分な張力が与えられる。一方、図3(B)に示すように、下端部14Aが軸受け部13Aと対向する弛緩位置にストッパ部材14が配設されると、軸受け部13Aはその前端が下端部14Aに当接する位置より前方へは移動できない。このため、転写搬送ベルト12Cに加わる張力が抑制される。すなわち、転写搬送ベルト12Cに対して圧縮コイルバネ13Cの付勢力による張力が与えられない。
【0038】
また、ストッパ部材14の上端面14Cは、筐体1C内に設けられてベルトユニット10を支持する装置本体としての本体フレーム(図示省略)にプロセスカートリッジ3Kが装着され、ベルトユニット10に対して固定(装着)されたときに、次のように押圧力を受ける。なお、プロセスカートリッジ3Kは、次のように、帯電器3Eと感光体ドラム3Aとを保持するドラムカートリッジ3F(像形成カートリッジの一例)と、前述の現像カートリッジ3Pとに分解可能である。
【0039】
図4(A)は、現像カートリッジ3Pを装着された状態のドラムカートリッジ3Fがベルトユニット10に対して装着された状態を表す側面図であり、図4(B)はその状態を表す断面図である。また、図5(A)は、現像カートリッジ3Pを装着されていない状態のドラムカートリッジ3Fがベルトユニット10に対して装着された状態を表す側面図であり、図5(B)はその状態を表す断面図である。なお、図4(B),図5(B)では、現像カートリッジ3Pをストッパ部材14の手前の位置で切断し、その切断面よりも図における奥側の構成を一部省略して図示している。
【0040】
図4(B),図5(B)に示すように、ドラムカートリッジ3Fは、現像カートリッジ3Pが装着される舟形に凹んだ装着部3Gを備えており、その装着部3Gの内側に現像カートリッジ3Pが装着される。また、図6の斜視図に示すように、現像カートリッジ3Pの左右両側面からは、現像ローラ3Qの回転軸3Rが突出している。図4(A),図5(A)に示すように、ドラムカートリッジ3Fは、感光体ドラム3Aに向かって形成されたU字形の切欠部3Hを有しており、現像カートリッジ3Pの装着時には、回転軸3Rが切欠部3Hに嵌合する。更に、装着部3Gの下面には、その装着部3Gの幅方向全体に亘って矩形の穴部3Jが形成されており(図7参照)、現像カートリッジ3Pの装着時には、その現像カートリッジ3Pの一部が穴部3Jに嵌合する。なお、現像カートリッジ3Pは、例えば、特開2009−162905号公報等に記載されているように、ドラムカートリッジ3Fの切欠部3Hに回転軸3Rが嵌合した状態で、現像ローラ3Qが感光体ドラム3Aに接触するように下向きに弾発付勢されているが、その付勢力は前記ストッパ部材14に設けられたスナップフィット14Dが突起13Fを乗り越えるのに必要な力よりも十分に大きい。
【0041】
ここで、プロセスカートリッジ3Kのドラムカートリッジ3Fが現像カートリッジ3Pを装着されていない状態でベルトユニット10に対して装着されたとき、ストッパ部材14の上端面14Cは、図5(B)及び図7に示すように、穴部3Jを通過可能となる。従って、下端部14Aを圧縮コイルバネ13Cの付勢力によって軸受け部13Aと溝13Bとの間に挟み付けることでストッパ部材14を前記弛緩位置に配設しておき、ドラムカートリッジ3Fのみをベルトユニット10に対して装着すれば、ストッパ部材14は、上端面14Cが穴部3Jを通過することによって当該弛緩位置に保持される。この状態では、転写搬送ベルト12Cに張力が与えられるのを抑制することができる。
【0042】
一方、プロセスカートリッジ3Kのドラムカートリッジ3Fを現像カートリッジ3Pを装着された状態でベルトユニット10に対して装着すれば、図4に示すように、上端面14Cが現像カートリッジ3Pに押圧されることによってストッパ部材14は前記緊張位置まで移動し、軸受け部13Aが凹部14Bの内側にも摺動可能となる。この状態では、転写搬送ベルト12Cに、画像形成を行うのに十分な張力が与えられる。
【0043】
[本実施形態の効果及びその変形例]
このように構成された本実施形態の画像形成装置1は、各プロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cから現像カートリッジ3Pが取り外され、ドラムカートリッジ3Fのみがベルトユニット10に装着された状態で出荷される(図5参照)。このとき、ストッパ部材14は前記弛緩位置に配設された状態とされ、輸送時を含む流通過程では転写搬送ベルト12Cに張力が与えられるのを抑制することができる。従って、画像形成装置1が設置されるまでに転写搬送ベルト12Cにクリープ等の変形が発生するのも良好に抑制することができる。また、前記取り外された各現像カートリッジ3Pは、図6に仮想線で示すように、防湿パック99に別梱包されて画像形成装置1の本体に添付される。このため、トナーの湿気による劣化も良好に抑制することができる。
【0044】
次に、画像形成装置1の設置時には、ユーザは防湿パック99を開封し、各プロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cに現像カートリッジ3Pをそれぞれ装着してベルトユニット10に対して装着し直す。すると、現像カートリッジ3Pが装着された状態のプロセスカートリッジ3Kが装着されることにより、前述のように、ストッパ部材14が弛緩位置から緊張位置へ移動し、転写搬送ベルト12Cに十分な張力が与えられる(図4参照)。
【0045】
このため、ユーザが転写搬送ベルト12Cのことを意識していなくても、前述のように現像カートリッジ3Pを装着すればその動作をトリガとして自動的に転写搬送ベルト12Cに張力を与えることができる。なお、軸受け部13Aが凹部14Bに嵌合すると、圧縮コイルバネ13Cの付勢力によってその嵌合は維持される。このため、当該嵌合後にプロセスカートリッジ3Kが取り外された場合にもストッパ部材14は緊張位置にとどまり、転写搬送ベルト12Cの張力は維持される。例えば、ジャム処理、あるいは、トナー補給のために、プロセスカートリッジ3Kを一時的に取り外したりしても、ストッパ部材14は緊張位置にとどまり、転写搬送ベルト12Cの張力は維持される。
【0046】
また、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、ベルトユニット10としては、図8に示すように、駆動ローラ12A,従動ローラ12Bの他にテンションローラ12Sを備え、三者の間に転写搬送ベルト12Cが架設される形態のものも適用することができる。この場合、テンションローラ12Sが圧縮コイルバネ13Sによって各プロセスカートリッジ3K,3Y,3M,3Cとは逆方向(下方向)に付勢されることによって転写搬送ベルト12Cに張力が与えられる。この場合も、現像カートリッジ3Pが装着された状態のプロセスカートリッジ3Kが装着されたか否かに応じて、前記張力を与えるか否かを切り替えるストッパ部材を設けることができる。
【0047】
この場合、テンションローラ12Sは転写搬送ベルト12Cに張力を与えるための目的で設けられたローラであるので、ストッパ部材の構成を良好に簡略化することができる。また、前述の実施形態でも、プロセスカートリッジ3Kの装着位置の直近にストッパ部材14があるので、現像カートリッジ3Pから加わる押圧力をストッパ部材14に直接伝達することができ、構成を良好に簡略化することができる。
【0048】
更に、現像カートリッジ3Pが装着された状態のプロセスカートリッジ3Kが装着されたか否かに応じて、ストッパ部材を移動させる機構としては、前記以外の他のリンク機構を用いてもよく、電気的な機構を用いてもよい。すなわち、装着されたプロセスカートリッジ3Kに現像カートリッジ3Pが装着されているか否かをセンサまたはスイッチで電気的に検出し、電動のアクチュエータでストッパ部材を移動させてもよい。但し、前記実施形態では、機械的な押圧力を利用することで、装置の構成を一層簡略化することができる。しかも、モータやギヤによって直接駆動される駆動ローラ12Aではなく、従動ローラ12Bに対して圧縮コイルバネ13Cとストッパ部材14とを設けているので、装置の構成を一層簡略化することができる。
【0049】
また更に、本発明は、ドラムカートリッジ3Fと現像カートリッジ3Pとが一体化されているタイプの画像形成装置にも適用することができる。但し、その場合、ドラムカートリッジ3Fと現像カートリッジ3Pとを一体化したプロセスカートリッジを前述のように別梱包する必要があるが、本実施形態では、現像カートリッジ3Pのみを別梱包すればよいので、画像形成装置1全体としての梱包サイズを抑制し、包装資材も節約することができる。また、本発明は、現像カートリッジ3Pから、更に現像ローラ3Q等を残してトナー収容部としてのトナーカートリッジが取り外し可能なタイプの画像形成装置にも適用することができる。その場合は、トナーカートリッジのみを別梱包すればよい。また、本発明は、モノクロタイプの画像形成装置や、無端ベルトとしての中間転写ベルトを使用するタイプの画像形成装置にも適用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0050】
1…画像形成装置 2…画像形成部 3A…感光体ドラム
3F…ドラムカートリッジ 3G…装着部 3J…穴部
3K,3Y,3M,3C…プロセスカートリッジ 3P…現像カートリッジ
3Q…現像ローラ 4…露光器 10…ベルトユニット
12A…駆動ローラ 12B…従動ローラ 12C…転写搬送ベルト
12S…テンションローラ 13…ベルトユニットサイドフレーム
13A…軸受け部 13C,13S…圧縮コイルバネ
14…ストッパ部材 14B…凹部 P…用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを収容したトナーカートリッジと、
複数のローラの間に架設されて回転駆動される無端ベルトを備えると共に、前記トナーカートリッジを着脱自在に構成され、前記無端ベルトを用いて前記トナーカートリッジに収容されたトナーによる画像を被記録媒体に形成する画像形成部と、
少なくとも1つの前記ローラを、前記無端ベルトに張力を与える方向に付勢する付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記少なくとも1つのローラを前記無端ベルトに張力を与えない位置に支持する弛緩位置と、前記付勢部材による前記少なくとも1つのローラの付勢を妨げない緊張位置とに、移動可能に設けられたストッパ部材と、
を備え、
前記ストッパ部材は、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが前記画像形成部に装着されるまでは前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記トナーカートリッジが前記画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部は、
表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体を備えて前記無端ベルトに対し着脱自在に構成されると共に、前記トナーカートリッジを着脱自在に構成され、自身に装着された前記トナーカートリッジに収容されたトナーを用いて前記静電潜像担持体の表面に前記静電潜像に対応したトナー像を形成する像形成カートリッジを、
備え、
前記無端ベルトは、前記静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被記録媒体に転写し、
前記ストッパ部材は、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着されていない前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されているときには、前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着された前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ストッパ部材は、前記像形成カートリッジに装着された前記トナーカートリッジに当接可能に設けられ、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着されていない前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されているときには、前記トナーカートリッジによる押圧がなされず前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着された前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたとき、そのトナーカートリッジに押圧されて前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数のローラとして、前記無端ベルトを回転駆動する駆動ローラと、前記無端ベルトに従動回転すると共に前記無端ベルトを前記静電潜像担持体との接触位置に張設する従動ローラと、を備え、
前記少なくとも1つのローラが前記従動ローラであることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成部は、前記無端ベルトに対し着脱自在に構成された前記像形成カートリッジを複数備え、
前記ストッパ部材は、前記複数の像形成カートリッジのうち最も前記従動ローラの近くに装着される特定の前記像形成カートリッジに装着された前記トナーカートリッジに当接可能に設けられ、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着されていない前記特定の像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたときには、前記トナーカートリッジによる押圧がなされず前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジが装着された前記特定の像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたとき、そのトナーカートリッジに押圧されて前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成部は、
前記トナーカートリッジを含み、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体を備えて前記無端ベルトに対し着脱自在に構成され、前記トナーカートリッジに収容されたトナーを用いて前記静電潜像担持体の表面に前記静電潜像に対応したトナー像を形成する像形成カートリッジを、
備え、
前記無端ベルトは、前記静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被記録媒体に転写し、
前記ストッパ部材は、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジを含む前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されていないときには、前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジを含む前記像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたときに前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記複数のローラとして、前記無端ベルトを回転駆動する駆動ローラと、前記無端ベルトに従動回転すると共に前記無端ベルトを前記静電潜像担持体との接触位置に張設する従動ローラと、を備え、
前記少なくとも1つのローラが前記従動ローラであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成部は、前記無端ベルトに対し着脱自在に構成された前記像形成カートリッジを複数備え、
前記ストッパ部材は、前記複数の像形成カートリッジのうち最も前記従動ローラの近くに装着される特定の前記像形成カートリッジに含まれる前記トナーカートリッジに当接可能に設けられ、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジを含む特定の像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されていないときには、前記トナーカートリッジによる押圧がなされず前記移動をしないで前記弛緩位置にとどまり、前記弛緩位置に配設されている場合に、前記トナーカートリッジを含む前記特定の像形成カートリッジが前記画像形成部に装着されたとき、そのトナーカートリッジに押圧されて前記弛緩位置から前記緊張位置へ移動することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記複数のローラとして、前記無端ベルトを回転駆動する駆動ローラと、前記無端ベルトに従動回転すると共に前記無端ベルトを前記静電潜像担持体との接触位置に張設する従動ローラと、前記無端ベルトに張力を与えるテンションローラと、を備え、
前記少なくとも1つのローラが前記テンションローラであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−76884(P2013−76884A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217291(P2011−217291)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】