説明

画像編集装置及びその画像編集方法並びにそのプログラム

【課題】タッチパネルを備えた画像編集装置において、より直感的な操作で静止画像の編集を行えるようにする。
【解決手段】画像編集装置10は、液晶ディスプレイ11の画面に表示された静止画像を編集するための複数の編集機能を有している。画像編集装置10は、画面上における複数の位置のタッチ操作を同時に検出することができるタッチパネル12と、静止画像の上に対応する部分にタッチ操作が行われた状態で、2点目のタッチ操作が行われた際に、その2点目のタッチ操作の操作態様に応じて、各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定する判定部25と、タッチ操作の検出結果、及び判定部25の判定結果に応じて、判定部25が判定した編集機能を実行するように液晶ディスプレイ11の表示を制御する表示制御部26とを備えている。これにより、タッチ操作のみで静止画像の編集を行うことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部に表示された静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置、及びその画像編集方法、並びにそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどで取得した複数の静止画像をアルバム状にレイアウトしたデータを生成し、そのデータを表示装置に出力して電子アルバムとして閲覧したり、そのデータを紙などの印刷媒体に印刷して通常の写真アルバムのように閲覧したりする、いわゆるフォトブックが知られている。
【0003】
特許文献1、2に記載されているように、フォトブックの生成には、複数の静止画像を画面上で編集できるようにした画像編集装置が用いられる。画像編集装置は、静止画像を拡大又は縮小する機能、静止画像を回転させて向きを調節する機能、静止画像から一部分を切り取るトリミングの機能、静止画像の上あるいはその周辺に文字を記入する機能、さらには静止画像を装飾枠に嵌め込む機能などといった様々な編集機能を有しており、複数の静止画像を単純に並べて配置するだけでなく、これらの各静止画像に様々な加工を施すことができるようになっている。
【0004】
このため、フォトブックでは、ただ写真や静止画像を並べただけの写真アルバムや電子アルバムに比べて格段に見栄えを良くすることができ、フォトブックは、思い出の静止画像をより色濃く残しておきたい場合や贈り物としたい場合などに重用されている。
【0005】
画像編集装置は、ラボ店などに設置され、顧客からの要望に応じて店員が操作したり、顧客自身が操作を行って所望のフォトブックを生成したりしている。この際、多くの機能を有する画像編集装置では、顧客は元より店員であっても、その操作に手慣れているとは限らず、フォトブックの生成に時間が掛かってしまうことがあった。このため、画像編集装置では、操作に不慣れな店員や顧客でも簡単に見栄えの良いフォトブックを生成できるよう、操作性の向上が望まれている。
【0006】
例えば、特許文献1には、被写体の視線方向に応じて複数の静止画像をグループ分けし、見開きのページの中央に被写体の視線が集まるように各静止画像を自動的に配置することにより、見栄えの良いフォトブックを簡単に生成できるようにすることが記載されている。また、特許文献2には、画像選択の操作を行ったユーザをユーザ識別センサで識別することにより、複数のユーザが同時に静止画像の選択を行う際の操作性の向上を図ることが記載されている。
【0007】
さらに、特許文献2には、操作を入力するための入力デバイスにタッチパネルを用いることが記載されている。タッチパネルでは、画面上のアイコンなどを指や専用のペンで触るという直感的な操作で入力を行うことができるため、不慣れなユーザでも操作が理解し易く、マウスなどのポインティングデバイスを用いる場合に比べて、操作性の向上を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−238162号公報
【特許文献2】特開2009−244725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
タッチパネルを備えた画像編集装置では、他の入力装置を用いたものと同様に、各種の編集機能に対応したアイコンを操作したり、各種の編集機能に対応したメニュー項目をメニューリストから選択したりして、所望の編集機能を設定し、対象となる静止画像に対して当該機能に応じた所定の操作を行うことにより、静止画像を編集することが一般的に行われている。しかしながら、こうした操作方法は、逐一機能の設定を行うのが煩わしい、所望のアイコンやメニュー項目の場所が分かり難いなど、操作に不慣れなユーザにとって必ずしも操作性の良いものではない。
【0010】
このように、タッチパネルを備えた画像編集装置であっても、静止画像を編集する際の操作方法に関して、あまり考慮がなされていないのが現状である。このため、タッチパネルを備えた画像編集装置では、画面上で静止画像を編集する際の操作を、より直感的に行えるようにすることが望まれている。
【0011】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、タッチパネルを備えた画像編集装置において、より直感的な操作で静止画像の編集を行えるようにすることで、さらなる操作性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明は、表示部に表示された静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置において、前記表示部の画面の上に設けられ、前記画面上の任意の位置を押圧するタッチ操作が行われた際に、その位置を検出するタッチパネルと、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、2点目の前記タッチ操作が行われた際に、その2点目の前記タッチ操作の操作態様に応じて、前記各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定する判定部と、前記タッチパネルによる前記タッチ操作の検出結果、及び前記判定部の判定結果に応じて、前記判定部が判定した前記編集機能を実行するように前記表示部の表示を制御する表示制御部とを備えたことを特徴とする。
【0013】
前記タッチパネルは、複数の位置に対する前記タッチ操作を同時に検出することができ、前記判定部は、前記静止画像に対する1点目の前記タッチ操作が継続されている状態で、他の位置に対する前記タッチ操作を前記タッチパネルが検出した際に、2点目の前記タッチ操作が行われたと判断することが好ましい。
【0014】
前記表示制御部は、前記静止画像に対する1点目の前記タッチ操作が行われた後、そのタッチ操作が解除されたことに応答して、その1点目の前記タッチ操作の位置を示すポインタを前記表示部に表示させ、前記判定部は、このポインタが表示されている状態で、前記タッチ操作を前記タッチパネルが検出した際に、2点目の前記タッチ操作が行われたと判断する構成としてもよい。
【0015】
前記編集機能には、前記静止画像の一部を切り取るトリミング機能が含まれ、前記判定部は、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、その静止画像の外側に2点目の前記タッチ操作が行われた際に、その静止画像に対するトリミング機能の実行が要求されたと判定し、前記表示制御部は、前記トリミング機能の実行が要求されたと前記判定部が判定した後、対象の前記静止画像を横切るように2点目の前記タッチ操作の位置を動かす操作が前記タッチパネルによって検出されたことに応答して、その2点目の前記タッチ操作の移動軌跡を基に、対象の前記静止画像のトリミングを行うことが好ましい。
【0016】
前記表示制御部は、前記静止画像を横切る際の速度を測定するとともに、その速度が所定値よりも速いか否かを判定し、速いと判定した場合には、前記移動軌跡に応じた直線状の境界線を設定し、遅いと判定した場合には、前記移動軌跡をそのまま境界線として設定することを特徴とする請求項4記載の画像編集装置。
【0017】
前記表示制御部は、前記移動軌跡に基づく境界線に対して、1点目の前記タッチ操作が行われた側と反対側の領域を切り取ることが好ましい。
【0018】
前記表示制御部は、トリミング機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、トリミングの境界線を補助的に示す補助線を前記表示部に表示させることが好ましい。
【0019】
前記編集機能には、複数の前記静止画像をきれいに並べるためのガイド線を表示するガイド線表示機能が含まれ、前記判定部は、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、それ以外の前記静止画像に対して2点目の前記タッチ操作が行われた際に、対象の前記静止画像に対するガイド線表示機能の実行が要求されたと判定し、前記表示制御部は、ガイド線表示機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、対象の前記静止画像に前記ガイド線を表示させることが好ましい。
【0020】
前記編集機能には、前記静止画像を任意の大きさに拡大又は縮小させる拡大縮小機能が含まれ、前記判定部は、1点目の前記タッチ操作の位置を基準に2点目の前記タッチ操作の位置を動かし、1点目の前記タッチ操作の位置と2点目の前記タッチ操作の位置との間の距離を広げたり狭めたりする操作が行われた際に、対象の前記静止画像に対する拡大縮小機能の実行が要求されたと判定し、前記表示制御部は、拡大縮小機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、最初に2点目の前記タッチ操作が行われた際の1点目の前記タッチ操作の位置との間の距離と、移動後の距離との比率から拡大又は縮小の倍率を求め、1点目の前記タッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を中心に、求めた前記倍率で対象の前記静止画像を拡大又は縮小させることが好ましい。
【0021】
前記編集機能には、前記静止画像を任意の傾きに回転させる回転機能が含まれ、前記判定部は、1点目の前記タッチ操作の位置を軸に2点目の前記タッチ操作の位置を円弧状に動かす操作が行われた際に、対象の前記静止画像に対する回転機能の実行が要求されたと判定し、前記表示制御部は、回転機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、1点目の前記タッチ操作の位置と最初の2点目の前記タッチ操作の位置とを結ぶ線分と、1点目の前記タッチ操作の位置と移動後の2点目の前記タッチ操作の位置とを結ぶ線分とが成す角度を求め、1点目の前記タッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を軸に、求めた前記角度で対象の前記静止画像を回転させることが好ましい。
【0022】
前記表示制御部は、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われたことに応答して、次に操作が可能な前記編集機能を示すアイコンを前記表示部に表示させることが好ましい。
【0023】
また、本発明は、静止画像を表示するための表示部と、前記表示部の画面の上に設けられ、前記画面上の任意の位置を押圧するタッチ操作が行われた際に、その位置を検出するタッチパネルとを備えるとともに、前記表示部に表示された前記静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置の画像編集方法において、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた状態で、2点目の前記タッチ操作が行われた後、その2点目の前記タッチ操作の操作態様に応じて、前記各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定するステップと、前記タッチパネルによる前記タッチ操作の検出結果、及び前記判定部の判定結果に応じて、前記判定部が判定した前記編集機能を実行するように前記表示部の表示を制御するステップとを有することを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明は、静止画像を表示するための表示部と、前記表示部の画面の上に設けられ、前記画面上の任意の位置を押圧するタッチ操作が行われた際に、その位置を検出するタッチパネルとを備えるとともに、前記表示部に表示された前記静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置のプログラムであって、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、2点目の前記タッチ操作が行われた際に、その2点目の前記タッチ操作の操作態様に応じて、前記各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定する処理と、前記タッチパネルによる前記タッチ操作の検出結果、及び前記判定部の判定結果に応じて、前記判定部が判定した前記編集機能を実行するように前記表示部の表示を制御する処理とを前記画像編集装置に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明では、静止画像の上に対応する部分にタッチ操作が行われた後、2点目のタッチ操作が行われた際に、その2点目のタッチ操作の操作態様に応じて、各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定し、タッチパネルによるタッチ操作の検出結果、及び判定部の判定結果に応じて、判定部が判定した編集機能を実行するように表示部の表示を制御するようにしたので、画面にタッチ操作を行うという直感的な操作のみで静止画像の編集を行うことができる。従って、静止画像の編集を行う際にも、アイコンやメニュー項目などを操作する必要がなく、画面上で静止画像を編集する際の操作性を格段に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】画像編集装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】移動機能の操作態様を示す説明図である。
【図3】拡大縮小機能の操作態様を示す説明図である。
【図4】回転機能の操作態様を示す説明図である。
【図5】トリミング機能の補助線の表示例を示す説明図である。
【図6】補助線を境界線としてトリミングを行った例を示す説明図である。
【図7】移動軌跡を境界線としてトリミングを行った例を示す説明図である。
【図8】ガイド線表示機能のガイド線の表示例を示す説明図である。
【図9】画像編集装置の操作手順を概略的に示すフローチャートである。
【図10】画像編集処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図11】移動機能の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【図12】拡大縮小機能の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【図13】回転機能の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【図14】トリミング機能の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【図15】ガイド線表示機能の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【図16】テキスト入力ボックスを表示させた例を示す説明図である。
【図17】静止画像の外側の斜め方向に2点目のタッチ操作が行われた際に、拡大縮小機能又は回転機能の実行が要求されたと判定させる例を示す説明図である。
【図18】トリミング機能において任意の角度の直線状の境界線を設定できるようにした例を示す説明図である。
【図19】ガイド線表示機能において任意の形状の静止画像にガイド線を表示させる例を示す説明図である。
【図20】1点目のタッチ操作の位置にポインタを表示させる例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1に示すように、画像編集装置10は、静止画像32(図2参照)の編集を行うための種々の操作画面などを表示する液晶ディスプレイ(表示部)11と、透明なシート状に形成され、指や専用のペンなどで表面を押圧する操作(以下、タッチ操作と称す)が行われた際に、その位置を検出するタッチパネル12とを備えている。タッチパネル12は、液晶ディスプレイ11の画面サイズと略同一の大きさに形成され、液晶ディスプレイ11の画面30(図2参照)の上に設けられている。
【0028】
これにより、タッチパネル12は、液晶ディスプレイ11に表示された操作画面などの種々の映像を透過させ、その閲覧を可能にしつつ、液晶ディスプレイ11の画面30上の任意の位置のタッチ操作の検出を可能にする。また、このタッチパネル12には、複数の位置のタッチ操作を同時に検出できるものが用いられている。
【0029】
この画像編集装置10は、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32に対して各種の加工を施し、液晶ディスプレイ11の画面30上で静止画像32を編集することにより、複数の静止画像32をアルバム状にレイアウトしたフォトブックの生成を行うものである。また、この画像編集装置10では、液晶ディスプレイ11の画面30上にタッチパネル12を設けることにより、静止画像32の編集などフォトブックの生成に必要な各種の操作を、指や専用のペンなどで画面30を押圧するという直感的な操作で行うことができるようにしている。
【0030】
画像編集装置10は、液晶ディスプレイ11、タッチパネル12の他に、CPU13と、システムメモリ14と、液晶ドライバ15と、タッチパネルドライバ16と、メディアコントローラ17と、出力インタフェース(I/F)18とを備えている。これらの各部は、バス20を介して相互に接続されている。
【0031】
システムメモリ14は、画像編集装置10の各種の処理に対応したプログラム14aや、このプログラム14aの処理に必要な各種のデータを記憶したROM領域と、プログラム14aの処理の過程などで生じた種々のデータを一時的に記憶するRAM領域とを有している。CPU13は、システムメモリ14からプログラム14aを読み出し、このプログラム14aを逐次処理することによって、画像編集装置10の各部を統括的に制御する。
【0032】
液晶ドライバ15は、液晶ディスプレイ11の動作を制御し、CPU13からの指示に応じた映像信号を液晶ディスプレイ11に出力することにより、操作画面などの種々の映像を液晶ディスプレイ11に表示させる。タッチパネルドライバ16は、タッチパネル12の動作を制御し、所定の位置のタッチ操作をタッチパネル12が検出した際に、その位置を示す検出結果を所定の電気信号に変換してCPU13に入力する。
【0033】
メディアコントローラ17は、記録メディア21を着脱自在に保持するメディアスロットを有し、CPU13からの指示に応じて、このメディアスロットに装着された記録メディア21にアクセスすることにより、記録メディア21に対するデータの読み書きを行う。CPU13は、例えば、フォトブックの基となる静止画像データ22を記録メディア21から取り込む際や、生成されたフォトブックのデータを記録メディア21に書き込む際に、メディアコントローラ17を介して記録メディア21にアクセスする。
【0034】
なお、記録メディア21は、USBメモリやSDカードなどの周知のメディアでよい。そして、メディアコントローラ17には、こうした記録メディア21の規格に準拠したものを適宜採用すればよい。また、メディアコントローラ17は、複数種類の記録メディア21に対応し、それらの各記録メディア21に対してデータを読み書きできるものでもよい。
【0035】
出力I/F18は、画像編集装置10とプリンタ23とを接続するためのケーブルの一端が嵌合するコネクタを有し、このコネクタ及びケーブルを介してプリンタ23との電気的接続を得る。そして、出力I/F18は、CPU13からの指示に応じて印刷データをプリンタ23に出力することにより、その印刷データに基づいた印刷をプリンタ23に実行させる。
【0036】
CPU13は、例えば、生成されたフォトブックのデータを印刷媒体に印刷し、フォトブックを完成させる際に、生成されたフォトブックのデータからプリンタ23の形式に応じた印刷データを生成し、その印刷データを出力I/F18を介してプリンタ23に出力する。なお、プリンタ23には、例えば、光沢紙などにインクを塗布して画像を形成するインクジェット方式のプリンタや、印画紙に露光を行って画像を形成する方式のプリンタなど、周知のプリンタを用いればよい。
【0037】
CPU13には、判定部25と、表示制御部26とが設けられている。判定部25は、タッチパネル12によるタッチ操作の検出結果を基に、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を編集するための各種の編集機能の実行が要求されたか否かを判定する。表示制御部26は、タッチパネル12によるタッチ操作の検出結果、及び判定部25の判定結果に応じて、液晶ディスプレイ11の表示を制御する。
【0038】
画像編集装置10は、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を編集するための編集機能として、静止画像32を画面30上の任意の位置に移動させる移動機能と、静止画像32を任意の大きさに拡大又は縮小させる拡大縮小機能と、静止画像32を任意の傾きに回転させる回転機能と、静止画像32の一部を切り取るトリミング機能と、複数の静止画像32をきれいに並べるためのガイド線を表示するガイド線表示機能とを有している。そして、画像編集装置10では、各編集機能のそれぞれに対応した所定のタッチ操作をタッチパネル12に対して行うことで、各編集機能の実行を要求できるようにしている。
【0039】
各編集機能の実行を要求する場合には、図2に示すように、まず液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32の上に対応する部分をタッチ操作することにより、編集対象となる静止画像32の設定を行う。CPU13は、タッチパネルドライバ16からタッチパネル12の検出結果を受け取ると、表示制御部26が液晶ディスプレイ11に表示させている映像の情報と検出結果とを比較することにより、その検出結果に対応するタッチ操作が静止画像32の上で行われたものであるか否かを判定する。そして、CPU13は、タッチ操作が静止画像32の上で行われたと判定したことに応じて、その静止画像32を編集対象に設定する。また、CPU13は、タッチ操作が行われている間中、静止画像32の編集対象の設定を継続させ、タッチ操作が解除されたことに応答して、静止画像32の編集対象の設定も解除する。
【0040】
判定部25は、CPU13が所定の静止画像32を編集対象に設定したことに応答して、各種の編集機能の実行が要求されたか否かの判定処理を開始する。表示制御部26は、CPU13が所定の静止画像32を編集対象に設定したことに応答して、拡大縮小機能の操作が可能であることを示す拡大縮小用アイコン34と、回転機能の操作が可能であることを示す回転用アイコン35と、トリミング機能の操作が可能であることを示すトリミング用アイコン36とを液晶ディスプレイ11に表示させる。
【0041】
この際、表示制御部26は、静止画像32に対するタッチ操作の位置に対して左右方向の反対側に各アイコン34、35、36を表示させる。また、表示制御部26は、編集対象に設定された静止画像32内の角部に拡大縮小用アイコン34と回転用アイコン35とを表示させ、編集対象に設定された静止画像32の外側の近傍にトリミング用アイコン36を表示させる。すなわち、図2のように、静止画像32の右寄りの位置にタッチ操作が行われた場合には、当該静止画像32の左下角部、もしくは左上角部に拡大縮小用アイコン34と回転用アイコン35とが表示され、当該静止画像32の左寄りの外側近傍部にトリミング用アイコン36が表示される。
【0042】
判定部25は、図2(a)に示すように、静止画像32の上をタッチ操作した後、押圧した状態を保ったまま、そのタッチ操作の位置を画面30上で移動させる操作がタッチパネル12によって検出された際に、編集対象の静止画像32に対する移動機能の実行が要求されたと判定する。なお、図中の丸囲み文字は、タッチ操作の順序を模式的に表したものである。
【0043】
表示制御部26は、移動機能の実行が要求されたと判定部25が判定すると、図2(b)に示すように、編集対象の静止画像32の最初にタッチ操作が行われた位置を基準点とし、この基準点が移動後のタッチ操作の位置に来るように静止画像32を移動させる指示を液晶ドライバ15に入力する。これにより、移動機能の実行を要求することで、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を画面30上の任意の位置に配置することが可能になる。
【0044】
なお、図2では、タッチ操作の移動軌跡の始点から終点に断続的に静止画像32が移動したように見えるが、実際には、タッチ操作の移動に応じて連続的に静止画像32も移動する。また、図2では、1つの静止画像32のみが液晶ディスプレイ11の画面30に表示された状態を示しているが、当然、移動機能は、画面30に複数の静止画像32が表示された状態でも実行することができる。この際、表示制御部26は、静止画像32を移動させた結果、その静止画像32が他の静止画像32に重なった場合、移動させた編集対象の静止画像32が前面(上)に来るように、各静止画像32を重ねて表示させる。
【0045】
判定部25は、図3(a)に示すように、静止画像32の上をタッチ操作した後、その静止画像32に対して2点目のタッチ操作を行い、1点目のタッチ操作の位置を固定したまま2点目のタッチ操作の位置を動かし、1点目のタッチ操作の位置と2点目のタッチ操作の位置との間の距離を広げたり狭めたりする操作がタッチパネル12によって検出された際に、編集対象の静止画像32に対する拡大縮小機能の実行が要求されたと判定する。
【0046】
拡大縮小用アイコン34には、直線状の両矢印のマークが記載されている。すなわち、拡大縮小用アイコン34は、編集対象の静止画像32内に表示され、直線状の両矢印のマークを示すことにより、静止画像32に2点目のタッチ操作を行い、その2点目のタッチ操作の位置を直線状に動かして、1点目のタッチ操作の位置との間の距離を広げたり狭めたりするという、拡大縮小機能を要求するための上記の操作態様を補助的に示している。
【0047】
表示制御部26は、拡大縮小機能の実行が要求されたと判定部25が判定すると、最初に2点目のタッチ操作が行われた際の1点目のタッチ操作の位置との間の距離と、移動後の距離との比率から拡大又は縮小の倍率を求める。そして、表示制御部26は、図3(b)に示すように、1点目のタッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を中心に、求めた倍率で編集対象の静止画像32を拡大又は縮小させる指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0048】
これにより、拡大縮小機能の実行を要求し、各タッチ操作の距離を広げることで、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を任意の大きさに拡大することができるとともに、各タッチ操作の距離を狭めることで、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を任意の大きさに縮小することができる。
【0049】
なお、移動機能の場合と同様に、拡大縮小機能の場合も、2点目のタッチ操作の移動に応じて連続的に静止画像32の拡大又は縮小が行われる。また、拡大縮小機能は、移動機能と同様に、画面30に複数の静止画像32が表示された状態でも実行することができる。拡大縮小機能を実行して静止画像32を拡大させた際に、その静止画像32が他の静止画像32に重なった場合には、移動機能の場合と同様に、拡大させた編集対象の静止画像32が前面(上)に来るように、各静止画像32を重ねて表示させてもよいし、拡大させた編集対象の静止画像32と重ならないように、他の静止画像32をずらして表示させてもよい。
【0050】
判定部25は、図4(a)に示すように、静止画像32の上をタッチ操作した後、その静止画像32に対して2点目のタッチ操作を行い、1点目のタッチ操作の位置を固定したまま、これを軸に2点目のタッチ操作の位置を円弧状に動かす操作がタッチパネル12によって検出された際に、編集対象の静止画像32に対する回転機能の実行が要求されたと判定する。
【0051】
回転用アイコン35には、円弧状の両矢印のマークが記載されている。すなわち、回転用アイコン35は、編集対象の静止画像32内に表示され、円弧状の両矢印のマークを示すことにより、静止画像32に2点目のタッチ操作を行い、1点目のタッチ操作の位置を軸に、2点目のタッチ操作の位置を円弧状に動かすという、回転機能を要求するための上記の操作態様を補助的に示している。
【0052】
表示制御部26は、回転機能の実行が要求されたと判定部25が判定すると、1点目のタッチ操作の位置と最初の2点目のタッチ操作の位置とを結ぶ線分と、1点目のタッチ操作の位置と移動後の2点目のタッチ操作の位置とを結ぶ線分とが成す角度を求める。そして、表示制御部26は、図4(b)に示すように、1点目のタッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を軸に、求めた角度で編集対象の静止画像32を回転させる指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0053】
これにより、回転機能の実行を要求し、1点目のタッチ操作の位置を軸に、2点目のタッチ操作の位置を円弧状に動かすことで、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を任意の角度に回転させることが可能になる。なお、上記各機能と同様に、回転機能の場合も、2点目のタッチ操作の移動に応じて連続的に静止画像32の回転が行われる。
【0054】
また、回転機能は、上記各機能と同様に、画面30に複数の静止画像32が表示された状態でも実行することができる。回転機能を実行して静止画像32を回転させた際に、その静止画像32が他の静止画像32に重なった場合には、拡大縮小機能の場合と同様に、回転させた編集対象の静止画像32が前面(上)に来るように、各静止画像32を重ねて表示させてもよいし、回転させた編集対象の静止画像32と重ならないように、他の静止画像32をずらして表示させてもよい。
【0055】
判定部25は、図5に示すように、静止画像32の上をタッチ操作した後、その静止画像32の外側かつ他の静止画像32も表示されていない余白の部分に2点目のタッチ操作が行われたことをタッチパネル12が検出した際に、編集対象の静止画像32に対するトリミング機能の実行が要求されたと判定する。
【0056】
トリミング用アイコン36には、ハサミのマークが記載されている。すなわち、トリミング用アイコン36は、編集対象の静止画像32の外側の近傍に表示され、トリミングを連想させるハサミのマークを示すことにより、編集対象の静止画像32の外側に2点目のタッチ操作を行うという、トリミング機能を要求するための上記の操作態様を補助的に示している。なお、各アイコン34、35、36は、こうしたマークを示すものに限らず、例えば、各編集機能の文字列を示すものなどでもよい。
【0057】
表示制御部26は、トリミング機能の実行が要求されたと判定部25が判定すると、まず、トリミングの境界線を補助的に示す補助線37を液晶ディスプレイ11に表示させる。この際、表示制御部26は、2点目のタッチ操作の位置から画面30の水平方向又は垂直方向に編集対象の静止画像32を直線状に横切る補助線37を表示させる指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0058】
すなわち、図5(a)に示すように、編集対象の静止画像32に対して上又は下に2点目のタッチ操作を行った場合には、垂直方向に静止画像32を横切る直線状の補助線37が表示され、図5(b)に示すように、編集対象の静止画像32に対して右又は左に2点目のタッチ操作を行った場合には、水平方向に静止画像32を横切る直線状の補助線37が表示される。
【0059】
また、表示制御部26は、2点目のタッチ操作の位置が編集対象の静止画像32の外側で水平方向又は垂直方向に動かす操作がタッチパネル12によって検出されると、その移動に補助線37を追従させる指示を液晶ドライバ15に入力する。これにより、例えば、編集対象の静止画像32の上に2点目のタッチ操作を行い、垂直方向に静止画像32を横切る直線状の補助線37が表示された状態で、2点目のタッチ操作の位置を水平方向に移動させると、これに追従して補助線37の表示も水平方向に移動する。
【0060】
表示制御部26は、補助線37を表示させた後、図6(a)に示すように、1点目のタッチ操作の位置を固定したまま、編集対象の静止画像32を横切るように2点目のタッチ操作の位置を動かす操作がタッチパネル12によって検出されたことに応答して、編集対象の静止画像32のトリミングを行う。
【0061】
この際、表示制御部26は、静止画像32を横切る際の速度を測定し、その速度が所定値よりも速いか否かを判定する。そして、表示制御部26は、横切る速度が所定値よりも速いと判定した場合、図6(b)に示すように、補助線37で示した直線状の線をトリミングの境界線とし、この境界線に対して1点目のタッチ操作で押さえている側と反対側の領域を切り取る指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0062】
一方、表示制御部26は、横切る速度が所定値よりも遅いと判定した場合、図7(a)に示すように、横切った際の2点目のタッチ操作の移動軌跡をトリミングの境界線とし、図7(b)に示すように、この境界線に対して1点目のタッチ操作で押さえている側と反対側の領域を切り取る指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0063】
これにより、トリミング機能の実行を要求し、編集対象の静止画像32を横切るように2点目のタッチ操作を行うことで、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32の任意の領域を切り取ることができる。この際、1点目のタッチ操作で押さえた側を残すようにしているので、横切って切断した領域のどちらを残すかを選択させる必要もない。また、この操作態様は、紙をカッターなどで切断している感覚に近いため、操作に不慣れなユーザであっても操作が覚えやすく、簡単にトリミングを行うことができる。
【0064】
なお、横切る速度は、例えば、静止画像32を横切り始めた時点から横切り終わるまでの時間を求め、横切る方向における静止画像32のサイズを、上記の時間で割って算出すればよい。あるいは、横切るのに要した時間そのものを判定基準とし、要した時間が所定値よりも短い場合に補助線37の直線を境界線としてトリミングを行い、要した時間が所定値よりも長い場合に移動軌跡を境界線としてトリミングを行ってもよい。また、トリミング機能は、上記各機能と同様に、画面30に複数の静止画像32が表示された状態でも実行することができる。
【0065】
判定部25は、図8(a)に示すように、静止画像32の上をタッチ操作した後、それ以外の静止画像32に対して2点目のタッチ操作が行われたことをタッチパネル12が検出した際に、編集対象の静止画像32に対するガイド線表示機能の実行が要求されたと判定する。
【0066】
表示制御部26は、ガイド線表示機能の実行が要求されたと判定部25が判定すると、矩形状に形成された静止画像32の各辺に接し、その両端が画面30の端部まで延びた4本の直線状のガイド線38を1点目のタッチ操作が行われた編集対象の静止画像32に表示させる指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0067】
そして、表示制御部26は、ガイド線38を表示させた後、押圧した状態を保ったまま、1点目のタッチ操作の位置又は2点目のタッチ操作の位置を画面30上で移動させる操作がタッチパネル12によって検出された際に、移動機能の場合と同様の手順で対応する各静止画像32を移動させる指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0068】
また、表示制御部26は、図8(b)に示すように、2点目のタッチ操作の静止画像32の一辺がガイド線38に接した際に、その一辺をガイド線38に吸着させ、ガイド線38に直交する方向への移動量が所定値以上にならないと静止画像32がガイド線38から離れないように表示を行わせる指示を液晶ドライバ15に入力する。
【0069】
例えば、図8(b)に示すように、静止画像32の上辺がガイド線38に吸着された場合、水平方向には、通常時と同様にタッチ操作の位置の移動に従って静止画像32もガイド線38に沿うように移動させるが、垂直方向には、タッチ操作の位置を所定値以上移動させないと静止画像32が移動しないようにする。
【0070】
これにより、ガイド線表示機能の実行を要求し、1点目のタッチ操作の静止画像32とは異なる静止画像32に2点目のタッチ操作を行い、2点目のタッチ操作の静止画像32をガイド線38に合わせるように移動させることで、水平垂直方向又は斜め方向(1点目のタッチ操作の静止画像32の対角線の方向)に、複数の静止画像32を簡単にきれいに並べることができる。
【0071】
このように、判定部25は、1点目のタッチ操作が行われた後、そのタッチ操作の位置を移動させる操作がタッチパネル12によって検出された際に、移動機能の実行が要求されたと判定するとともに、1点目のタッチ操作が行われた状態で2点目のタッチ操作が行われた際に、その2点目のタッチ操作の操作態様に応じて、拡大縮小機能、回転機能、トリミング機能、ガイド線表示機能のいずれかの実行が要求されたと判定する。そして、表示制御部26は、判定部25の判定結果、及びこの判定の後にタッチパネル12が検出したタッチ操作の操作態様に応じて液晶ドライバ15に指示を入力し、判定部25が判定した編集機能に対応した表示が行われるように液晶ディスプレイ11の表示を制御する。
【0072】
なお、上記の各編集機能は、例えば、編集対象の静止画像32を移動させながら拡大させる、編集対象の静止画像32を拡大又は縮小させながら回転させ、サイズと角度とを同時に変化させるといったように、複数の編集機能を同時に実行できるようにしてよい。あるいは、1点目のタッチ操作によって編集対象となる静止画像32の設定が行われた後、判定部25が最初に判定した編集機能のみを実行するようにしてもよい。さらには、複数の編集機能を同時に実行できるようにするモードと、最初に判定された編集機能のみを実行するモードとを設け、これらの各モードをユーザが任意に選択できるようにしてもよい。
【0073】
次に、図9〜図15に示すフローチャートを参照しながら上記構成による画像編集装置10の作用について説明する。画像編集装置10でフォトブックの生成を行う場合には、まず所望の静止画像データ22を記憶した記録メディア21をメディアコントローラ17のメディアスロットに装着させる。この後、タッチパネル12に対して所定のタッチ操作を行うことにより、画像編集装置10のCPU13にフォトブックの生成を指示する。
【0074】
CPU13は、フォトブックの生成が指示されると、メディアコントローラ17を介して記録メディア21にアクセスし、この記録メディア21に記憶された各静止画像データ22をシステムメモリ14に取り込む。CPU13は、各静止画像データ22を取り込んだら、それらの各静止画像データ22からサムネイル画像を生成する。この後、CPU13は、生成した各サムネイル画像を液晶ディスプレイ11に並べて表示させることにより、フォトブックの1ページ目に表示させる静止画像32をユーザに選択させる。静止画像32の選択は、例えば、当該ページに表示させたい静止画像32に対応するサムネイル画像を1つあるいは複数タッチ操作することで行われる。
【0075】
CPU13は、静止画像32の選択が行われたら、フォトブックのページの外周部分を装飾するための装飾枠の有無、及びその種類をユーザに選択させる処理を開始する。装飾枠のデータは、システムメモリ14に予め複数用意されている。CPU13は、システムメモリ14に記憶された各装飾枠のデータから各装飾枠のそれぞれに対応したサムネイル画像を生成し、それらの各サムネイル画像を液晶ディスプレイ11に並べて表示させることにより、フォトブックの1ページ目に表示させる装飾枠の有無、及びその種類をユーザに選択させる。
【0076】
CPU13は、装飾枠を選択させる処理を行ったら、ユーザが選択した静止画像32を液晶ディスプレイ11に表示させるとともに、装飾枠の有りが選択された場合には、その装飾枠も静止画像32とともに液晶ディスプレイ11に表示させる。この後、CPU13は、各編集機能を実行させる画像編集処理を開始し、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32を各編集機能によって編集させることにより、フォトブックの1ページ目のレイアウトをユーザに決定させる。
【0077】
CPU13は、画像編集処理を開始すると、タッチパネル12の検出結果を基に、液晶ディスプレイ11に表示された静止画像32に対してタッチ操作が行われたか否かを判定し、所定の静止画像32にタッチ操作が行われたと判定したことに応答して、その静止画像32を編集対象に設定する。この後、CPU13は、各種の編集機能の実行が要求されたか否かの判定処理を判定部25に開始させるとともに、設定対象の静止画像32に対する各アイコン34、35、36の表示を表示制御部26に実行させる。
【0078】
静止画像32にタッチ操作を行った状態で、そのタッチ操作の位置を移動させると、移動機能の実行が要求されたと判定部25が判定し、表示制御部26による移動機能の処理が開始される。移動機能の処理では、前述のように、編集対象の静止画像32の最初にタッチ操作が行われた位置を基準点とし、この基準点が移動後のタッチ操作の位置に来るように静止画像32を移動させる表示制御が行われる。そして、この移動機能の処理は、編集対象の静止画像32に対するタッチ操作が解除されるまで継続される。
【0079】
一方、静止画像32にタッチ操作を行った状態で、その静止画像32に2点目のタッチ操作を行い、1点目のタッチ操作の位置を固定したまま2点目のタッチ操作の位置を動かして各タッチ操作の距離を変化させると、拡大縮小機能の実行が要求されたと判定部25が判定し、表示制御部26による拡大縮小機能の処理が開始される。
【0080】
拡大縮小機能の処理では、前述のように、最初に2点目のタッチ操作が行われた際の1点目のタッチ操作の位置との間の距離と、移動後の距離との比率から拡大又は縮小の倍率が算出され、1点目のタッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を中心に、算出した倍率で編集対象の静止画像32を拡大又は縮小させる表示制御が行われる。そして、この拡大縮小機能の処理は、編集対象の静止画像32に対する1点目のタッチ操作が解除されるまで継続される。
【0081】
また、静止画像32にタッチ操作を行った状態で、その静止画像32に2点目のタッチ操作を行い、1点目のタッチ操作の位置を固定したまま、これを軸に2点目のタッチ操作の位置を円弧状に移動させると、回転機能の実行が要求されたと判定部25が判定し、表示制御部26による回転機能の処理が開始される。
【0082】
回転機能の処理では、前述のように、1点目のタッチ操作の位置と最初の2点目のタッチ操作の位置とを結ぶ線分と、1点目のタッチ操作の位置と移動後の2点目のタッチ操作の位置とを結ぶ線分とが成す角度が算出され、1点目のタッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を軸に、算出した角度で編集対象の静止画像32を回転させる表示制御が行われる。そして、この回転機能の処理も、編集対象の静止画像32に対する1点目のタッチ操作が解除されるまで継続される。
【0083】
また、静止画像32にタッチ操作を行った状態で、その静止画像32の外側かつ他の静止画像32も表示されていない余白の部分に2点目のタッチ操作を行うと、トリミング機能の実行が要求されたと判定部25が判定し、表示制御部26によるトリミング機能の処理が開始される。
【0084】
トリミング機能の処理では、前述のように、まず補助線37が液晶ディスプレイ11に表示される。この後、1点目のタッチ操作の位置を固定したまま、編集対象の静止画像32を横切るように2点目のタッチ操作の位置を移動させると、その横切った際の速度が所定値よりも速いか否かが判定される。そして、所定値よりも速い場合には、補助線37で示した直線状の線をトリミングの境界線とし、この境界線に対して1点目のタッチ操作で押さえている側と反対側の領域を切り取る表示制御が行われ、所定値よりも遅い場合には、横切った際の2点目のタッチ操作の移動軌跡をトリミングの境界線とし、この境界線に対して1点目のタッチ操作で押さえている側と反対側の領域を切り取る表示制御が行われる。このトリミング機能の処理も、編集対象の静止画像32に対する1点目のタッチ操作が解除されるまで継続される。
【0085】
さらに、静止画像32にタッチ操作を行った状態で、それ以外の静止画像32に対して2点目のタッチ操作を行うと、ガイド線表示機能の実行が要求されたと判定部25が判定し、表示制御部26によるガイド線表示機能の処理が開始される。
【0086】
ガイド線表示機能の処理では、前述のように、まず編集対象の静止画像32に対応する4本の直線状のガイド線38が液晶ディスプレイ11に表示される。この後、各タッチ操作の位置を移動させると、移動機能の場合と同様に、タッチ操作の移動に応じて各静止画像32を移動させる表示制御が行われるとともに、2点目のタッチ操作の静止画像32の一辺がガイド線38に接した際に、その一辺をガイド線38に吸着させる表示制御が行われる。そして、このガイド線表示機能の処理も、編集対象の静止画像32に対する1点目のタッチ操作が解除されるまで継続される。
【0087】
このように、画像編集装置10の画像編集処理では、静止画像32に対するタッチ操作の位置を移動させることで移動機能が実行されるとともに、静止画像32に対してタッチ操作を行った状態で2点目のタッチ操作を行うことにより、その2点目のタッチ操作の操作態様に応じて、拡大縮小機能、回転機能、トリミング機能、ガイド線表示機能のいずれかが実行され、画面30にタッチ操作を行うという直感的な操作のみで静止画像32の編集を行うことができる。従って、静止画像32の編集を行う際にも、アイコンやメニュー項目などを操作する必要がなく、画面30上で静止画像32を編集する際の操作性を格段に高めることができる。そして、このように直感的な操作のみで静止画像32を編集できるようにすれば、各編集機能の操作態様が分りやすくなるので、操作に不慣れなユーザにも、見栄えの良いフォトブックを容易に生成させることができる。
【0088】
画像編集処理は、予め容易されたアイコンをタッチ操作するなどしてユーザから編集の終了が指示されるまで、タッチ操作の指示に応じて上記の各編集機能の処理が繰り返し実行される。CPU13は、画像編集処理の終了が指示されると、上記の各処理で生成されたフォトブックの1ページ目のレイアウト結果を示すデータ(以下、編集データと称す)をシステムメモリ14に一時的に保存する。ここで、編集データとは、該当ページのレイアウトを再現可能にするためのデータであり、例えば、選択された静止画像データ22や装飾枠の種類、及び静止画像32の編集結果などを記憶したものである。
【0089】
CPU13は、編集データをシステムメモリ14に保存させた後、次のページの生成を行うことを指示するためのアイコンと、次のページの生成を行わないことを指示するためのアイコンとが設けられた選択画面を液晶ディスプレイ11に表示させ、各アイコンのどちらかをタッチ操作させることにより、次のページを生成するか否かをユーザに選択させる。
【0090】
CPU13は、次のページの生成が指示されると、システムメモリ14に取り込んだ各静止画像データ22に対応する各サムネイル画像を再び液晶ディスプレイ11に並べて表示させ、上記と同様の手順を繰り返すことによって次のページの編集データを生成する。
【0091】
一方、CPU13は、次のページを生成しないことが指示されると、システムメモリ14に保存された各編集データをプリンタ23の形式に応じた印刷データに変換し、その印刷データを出力I/F18を介してプリンタ23に出力することにより、プリンタ23に印刷を実行させる。これにより、ユーザが任意にレイアウトした静止画像32や装飾枠が印刷媒体に印刷され、これを製本することでフォトブックが完成する。
【0092】
また、CPU13は、各編集データを印刷するとともに、これらの各編集データを記録メディア21に保存することにより、生成された各編集データを顧客が持ち帰れるようにする。この際、各編集データを仮想印刷して画像データに変換し、これらの各画像データを各編集データとともに記録メディア21に保存するようにしてもよい。こうすれば、データを持ち帰った顧客が、フォトフレームなどで前記画像データを再生することで、フォトブックを電子アルバムとして楽しむことができる。
【0093】
なお、図16に示すように、画像編集処理の際に、所定の文字列を入力することができるテキスト入力ボックス40を液晶ディスプレイ11に表示させる機能を設け、フォトブックのページの任意の位置に所望の文字列をレイアウトできるようにしてもよい。この際、テキスト入力ボックス40を静止画像32と同列の扱いとし、テキスト入力ボックス40に対しても、静止画像32と同様の手順で拡大縮小や回転などの各編集機能を実行できるようにすると、より好適である。
【0094】
上記実施形態では、拡大縮小機能及び回転機能の実行を要求する際に、編集対象の静止画像32内に2点目のタッチ操作を行わせるようにしたが、これに限ることなく、編集対象の静止画像32の外側の余白部分に2点目のタッチ操作を行わせるようにしてもよい。
【0095】
例えば、上記実施形態では、トリミング機能を実行した際に、画面30の水平方向又は垂直方向に平行な補助線37を表示させるようにしたので、静止画像32の外側の斜め方向に2点目のタッチ操作が行われた場合には、補助線37が表示されない。そこで、図17に示すように、静止画像32の外側の上下左右方向の余白部分に2点目のタッチ操作が行われた場合に、トリミング機能の実行が要求されたと判定部25に判定させ、静止画像32の外側の斜め方向の余白部分に2点目のタッチ操作が行われ、かつ各タッチ操作の距離を変化させるように2点目のタッチ操作の位置を移動させる操作が行われた場合に、拡大縮小機能の実行が要求されたと判定部25に判定させ、静止画像32の外側の斜め方向の余白部分に2点目のタッチ操作が行われ、かつ2点目のタッチ操作の位置を円弧状に移動させる操作が行われた場合に、回転機能の実行が要求されたと判定部25に判定させるようにしてもよい。
【0096】
上記実施形態では、トリミング機能を実行した際に、画面30の水平方向又は垂直方向に平行な補助線37を表示させ、所定値よりも速い速度で静止画像32を横切るように2点目のタッチ操作の位置を動かす操作が行われた際に、補助線37を境界線としてトリミングを行うようにした。このため、上記実施形態の構成では、水平方向又は垂直方向にしか直線状の境界線を設定することができない。そこで、補助線37を任意の角度に傾けられるようにすることで、任意の角度の直線状の境界線を設定できるようにしてもよい。
【0097】
例えば、図18に示すように、編集対象の静止画像32の外側に最初に2点目のタッチ操作が行われた位置を始点とし、ここから2点目のタッチ操作の位置が移動した際に、その移動後の2点目のタッチ操作の位置と前記始点とを結ぶ線分を求め、その線分の延長線を補助線42として表示制御部26に表示させる。
【0098】
こうすれば、2点目のタッチ操作の移動に応じて任意の角度で補助線42を表示させることができ、所定値よりも速い速度で静止画像32を横切るように2点目のタッチ操作の位置を動かす操作が行われた際に、この補助線42を境界線とすることで、任意の角度の直線状の境界線を設定することができる。
【0099】
この際、図18に示すように、補助線42の角度を示すアイコン44を角度報知手段として表示させ、現在の補助線42の角度をユーザに報知すると、より好適である。なお、角度の報知態様は、アイコン44に限らず、ユーザに角度を報知することが可能な任意の態様でよい。また、直線状の境界線の設定方法は、予め表示させた補助線42に限ることなく、例えば、最小二乗法などを用いることによって、2点目のタッチ操作の移動軌跡の近似直線を求め、この近似直線を直線状の境界線として設定してもよい。
【0100】
上記実施形態では、両端が画面30の端部まで延びた直線状のガイド線38を示したが、ガイド線38は、画面30の端部まで延びない任意の長さとしてもよい。また、上記実施形態では、静止画像32の各辺に接する4本のガイド線38を示したが、任意の形状にトリミングすることも可能であるので、静止画像32の形状は、必ずしも矩形状であるとは限らない。例えば、図18(b)に示す五角形の静止画像32など、静止画像32が多角形である場合には、その辺に応じた数のガイド線38を表示させ、それぞれを各辺に接しさせればよい。
【0101】
また、静止画像32の形状が多角形ではない場合には、例えば、図19に示すように、画面30の水平方向と平行な2本のガイド線46を静止画像32の上端及び下端にそれぞれ接しさせて表示するとともに、画面30の垂直方向と平行な2本のガイド線46を静止画像32の左端及び右端にそれぞれ接しさせて表示するようにすればよい。こうすれば、静止画像32がいかなる形状であっても、複数の静止画像32を水平方向及び垂直方向にきれいに並べることができる。
【0102】
また、上記実施形態では、静止画像32の辺をガイド線38に吸着させるようにしたが、ガイド線への吸着は、辺に限らず、多角形の頂点、あるいはガイド線に対する曲線の接点としてもよい。さらには、ガイド線表示機能の実行が要求された際に、どのようなガイド線を表示させるかを、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
【0103】
ところで、静止画像32に対してタッチ操作を行った状態で2点目のタッチ操作を行うことにより、その2点目のタッチ操作の操作態様に応じて、拡大縮小機能、回転機能、トリミング機能、ガイド線表示機能のいずれかを実行させる操作態様では、少なくとも2本の指やペンが必要になり、片手では操作が難しい場合もあるため、ユーザによっては操作が煩わしいと感じてしまう恐れがある。そこで、これを解決させるため、図20に示す構成としてもよい。
【0104】
表示制御部26は、静止画像32に対して1点目のタッチ操作が行われた後、そのタッチ操作が解除されたことに応答して、その1点目のタッチ操作の位置を示すポインタ48を液晶ディスプレイ11に表示させる。そして、判定部25と表示制御部26とは、このポインタ48が表示されている間、1点目のタッチ操作が行われている状態が継続されていると判断し、判定部25は、このポインタ48が表示されている状態で、タッチ操作をタッチパネル12が検出した際に、2点目のタッチ操作が行われたと判断する。こうすれば、1点目のタッチ操作を解除した状態で、2点目のタッチ操作を行うことが可能になり、1本の指やペンで操作を行うことができるので、上記のような煩わしさをユーザに与えてしまうことを防ぐことができる。
【0105】
この際、ユーザ自身が1点目のタッチ操作の押圧状態を保つ操作態様と、ポインタ48を表示させる操作態様とを任意に選択できるようにしておくと、より好適である。なお、ポインタ48は、例えば、ピン、画鋲、矢印、手指など、1点目のタッチ操作の位置を示すことが可能な任意の図柄でよい。また、ポインタ48は、例えば、予め用意された非表示用のアイコンがタッチ操作されたことや、ポインタ48がタッチ操作されたことなどに応答して非表示にすればよい。そして、判定部25と表示制御部26とは、ポインタ48が非表示になったことに応答して、1点目のタッチ操作が解除されたと判断すればよい。
【0106】
上記実施形態では、判定部25が判定する各編集機能として、移動機能、拡大縮小機能、回転機能、トリミング機能、及びガイド線表示機能を示したが、これらのうちのいずれかだけでもよいし、より多くの編集機能を有していてもよい。
【0107】
上記実施形態では、記録メディア21から静止画像データ22を取り込むようにしたが、これに限ることなく、例えば、インターネットやLANなどのネットワークを介して取り込んでもよい。従って、上記実施形態では、外部から静止画像データ22を取り込むための画像入力部としてメディアコントローラ17を示したが、これに限ることなく、モデムやルータなどであってもよい。
【0108】
上記実施形態では、表示部として液晶ディスプレイ11を示したが、表示部は、これに限定されるものではなく、有機ELディスプレイやプラズマディスプレイなどの周知の表示装置でよい。また、上記実施形態では、フォトブックを生成するための画像編集装置10を例に説明を行ったが、画像編集装置は、これに限定されるものではなく、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話(スマートフォン)、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレイヤなど、画面上で静止画像の編集を行う任意の装置でよい。
【符号の説明】
【0109】
10 画像編集装置
11 液晶ディスプレイ(表示部)
12 タッチパネル
14a プログラム
25 判定部
26 表示制御部
30 画面
32 静止画像
34 拡大縮小用アイコン
35 回転用アイコン
36 トリミング用アイコン
37 補助線
38 ガイド線
48 ポインタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に表示された静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置において、
前記表示部の画面の上に設けられ、前記画面上の任意の位置を押圧するタッチ操作が行われた際に、その位置を検出するタッチパネルと、
前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、2点目の前記タッチ操作が行われた際に、その2点目の前記タッチ操作の操作態様に応じて、前記各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定する判定部と、
前記タッチパネルによる前記タッチ操作の検出結果、及び前記判定部の判定結果に応じて、前記判定部が判定した前記編集機能を実行するように前記表示部の表示を制御する表示制御部とを備えたことを特徴とする画像編集装置。
【請求項2】
前記タッチパネルは、複数の位置に対する前記タッチ操作を同時に検出することができ、
前記判定部は、前記静止画像に対する1点目の前記タッチ操作が継続されている状態で、他の位置に対する前記タッチ操作を前記タッチパネルが検出した際に、2点目の前記タッチ操作が行われたと判断することを特徴とする請求項1記載の画像編集装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記静止画像に対する1点目の前記タッチ操作が行われた後、そのタッチ操作が解除されたことに応答して、その1点目の前記タッチ操作の位置を示すポインタを前記表示部に表示させ、
前記判定部は、このポインタが表示されている状態で、前記タッチ操作を前記タッチパネルが検出した際に、2点目の前記タッチ操作が行われたと判断することを特徴とする請求項1又は2記載の画像編集装置。
【請求項4】
前記編集機能には、前記静止画像の一部を切り取るトリミング機能が含まれ、
前記判定部は、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、その静止画像の外側に2点目の前記タッチ操作が行われた際に、その静止画像に対するトリミング機能の実行が要求されたと判定し、
前記表示制御部は、前記トリミング機能の実行が要求されたと前記判定部が判定した後、対象の前記静止画像を横切るように2点目の前記タッチ操作の位置を動かす操作が前記タッチパネルによって検出されたことに応答して、その2点目の前記タッチ操作の移動軌跡を基に、対象の前記静止画像のトリミングを行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像編集装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記静止画像を横切る際の速度を測定するとともに、その速度が所定値よりも速いか否かを判定し、速いと判定した場合には、前記移動軌跡に応じた直線状の境界線を設定し、遅いと判定した場合には、前記移動軌跡をそのまま境界線として設定することを特徴とする請求項4記載の画像編集装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記移動軌跡に基づく境界線に対して、1点目の前記タッチ操作が行われた側と反対側の領域を切り取ることを特徴とする請求項4又は5記載の画像編集装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、トリミング機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、トリミングの境界線を補助的に示す補助線を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の画像編集装置。
【請求項8】
前記編集機能には、複数の前記静止画像をきれいに並べるためのガイド線を表示するガイド線表示機能が含まれ、
前記判定部は、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、それ以外の前記静止画像に対して2点目の前記タッチ操作が行われた際に、対象の前記静止画像に対するガイド線表示機能の実行が要求されたと判定し、
前記表示制御部は、ガイド線表示機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、対象の前記静止画像に前記ガイド線を表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像編集装置。
【請求項9】
前記編集機能には、前記静止画像を任意の大きさに拡大又は縮小させる拡大縮小機能が含まれ、
前記判定部は、1点目の前記タッチ操作の位置を基準に2点目の前記タッチ操作の位置を動かし、1点目の前記タッチ操作の位置と2点目の前記タッチ操作の位置との間の距離を広げたり狭めたりする操作が行われた際に、対象の前記静止画像に対する拡大縮小機能の実行が要求されたと判定し、
前記表示制御部は、拡大縮小機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、最初に2点目の前記タッチ操作が行われた際の1点目の前記タッチ操作の位置との間の距離と、移動後の距離との比率から拡大又は縮小の倍率を求め、1点目の前記タッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を中心に、求めた前記倍率で対象の前記静止画像を拡大又は縮小させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像編集装置。
【請求項10】
前記編集機能には、前記静止画像を任意の傾きに回転させる回転機能が含まれ、
前記判定部は、1点目の前記タッチ操作の位置を軸に2点目の前記タッチ操作の位置を円弧状に動かす操作が行われた際に、対象の前記静止画像に対する回転機能の実行が要求されたと判定し、
前記表示制御部は、回転機能の実行が要求されたと前記判定部が判定したことに応答して、1点目の前記タッチ操作の位置と最初の2点目の前記タッチ操作の位置とを結ぶ線分と、1点目の前記タッチ操作の位置と移動後の2点目の前記タッチ操作の位置とを結ぶ線分とが成す角度を求め、1点目の前記タッチ操作の位置を基準点とし、この基準点を軸に、求めた前記角度で対象の前記静止画像を回転させることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像編集装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われたことに応答して、次に操作が可能な前記編集機能を示すアイコンを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像編集装置。
【請求項12】
静止画像を表示するための表示部と、前記表示部の画面の上に設けられ、前記画面上の任意の位置を押圧するタッチ操作が行われた際に、その位置を検出するタッチパネルとを備えるとともに、前記表示部に表示された前記静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置の画像編集方法において、
前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた状態で、2点目の前記タッチ操作が行われた後、その2点目の前記タッチ操作の操作態様に応じて、前記各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定するステップと、
前記タッチパネルによる前記タッチ操作の検出結果、及び前記判定部の判定結果に応じて、前記判定部が判定した前記編集機能を実行するように前記表示部の表示を制御するステップとを有することを特徴とする画像編集方法。
【請求項13】
静止画像を表示するための表示部と、前記表示部の画面の上に設けられ、前記画面上の任意の位置を押圧するタッチ操作が行われた際に、その位置を検出するタッチパネルとを備えるとともに、前記表示部に表示された前記静止画像を編集するための複数の編集機能を有する画像編集装置のプログラムであって、
前記静止画像の上に対応する部分に前記タッチ操作が行われた後、2点目の前記タッチ操作が行われた際に、その2点目の前記タッチ操作の操作態様に応じて、前記各編集機能のいずれかの実行が要求されたと判定する処理と、
前記タッチパネルによる前記タッチ操作の検出結果、及び前記判定部の判定結果に応じて、前記判定部が判定した前記編集機能を実行するように前記表示部の表示を制御する処理とを前記画像編集装置に実行させることを特徴とする画像編集装置のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−70310(P2012−70310A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214941(P2010−214941)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】