画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置
【課題】 いわゆるダウンロードツールはブラウザのキャッシュに該当ファイルが存在するにもかかわらず重複ダウンロードしていた。
【解決手段】 ブラウザ42cにてプロキシ設定されたダウンロードツール42dは、ブラウザ42cからのデータ取得要求に応じて該当ファイルがファイル格納領域42d1に存在する場合に同領域から取得し、存在しない場合にのみWebサーバ10などから取得してブラウザ42cに渡すようにしており、予め所望のURLに基づくファイルをWebサーバ10などから一度にまとめてダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納するにあたり、ブラウザ42cにて読み込まれているファイルに対するURLを取得し、このURLに関連するファイルがブラウザ42cのキャッシュ領域42c1に存在する場合には同領域から優先的に取得するようにした。
【解決手段】 ブラウザ42cにてプロキシ設定されたダウンロードツール42dは、ブラウザ42cからのデータ取得要求に応じて該当ファイルがファイル格納領域42d1に存在する場合に同領域から取得し、存在しない場合にのみWebサーバ10などから取得してブラウザ42cに渡すようにしており、予め所望のURLに基づくファイルをWebサーバ10などから一度にまとめてダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納するにあたり、ブラウザ42cにて読み込まれているファイルに対するURLを取得し、このURLに関連するファイルがブラウザ42cのキャッシュ領域42c1に存在する場合には同領域から優先的に取得するようにした。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置に関し、特に、所定の画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定のキャッシュ領域に記憶する画面表示装置に適用して好適な画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の画面表示装置の一例として、いわゆるブラウザと呼ばれるソフトウェアを搭載したパソコンを挙げることができる。周知の通り、このブラウザとはURLの入力に基づいてHTMLファイルや画像データファイルなどのファイルを読み込み、読み込んだファイルに基づいて文字列や画像などを画面表示するものである。多くの場合、読み込み対象となるファイルは、インターネット網上のWebサーバに存在するため、かかる場合にブラウザはインターネット網を経由してファイルを読み込むことになる。ここにおいて、通常、一般利用者はプロバイダと呼ばれるインターネット接続業者と契約を締結し、このプロバイダの所有するインターネット網上のサーバに公衆回線を介して接続することにより、実質的にインターネット網と自己のパソコンとを接続するようになっている。従って、ブラウザは公衆回線を経由して上記のようなファイルを読み込むことになるが、パソコンの処理速度に比べて公衆回線の通信速度は著しく遅いため、これが原因となってブラウザの画面表示速度も遅くなってしまう。
【0003】上述したように、一般利用者はプロバイダと契約を締結してインターネット網に接続するようになっており、多くの場合、かかる利用者は単位時間当たり所定の接続料をプロバイダに支払うなどしているため、画面表示速度が遅くなると当然に接続時間もかさんで接続料の負担も多大となってしまう。そこで、多くのブラウザでは、一旦読み込んだファイルを所定のキャッシュ領域に一時的に記憶し、読み込み対象となるファイルがキャッシュ領域に存在する場合には、同キャッシュ領域に存在するファイルを優先して読み込むようになっており、これによってブラウザの画面表示速度を全体として向上させている。むろん、キャッシュ領域内のファイルは一時的に記憶されるのみであり、あるタイミングでブラウザによって消去されるため、実際には直前に読み込んだファイルを再度読み込む場合など、最近読み込んだファイルについてブラウザの画面表示速度を向上させるのみである。
【0004】かかる点にかんがみ、近年においてはダウンロードツールなるソフトウェアが開発されるに至った。このダウンロードツールは、利用者が所望のURLを指示すると、そのURLに対応するファイルおよび階層的にページ構築されている場合には指定階層までのファイルを一度にまとめてダウンロードし、次にブラウザ上でそのURLが入力されたときに、ダウンロードしておいたファイルをブラウザに読み込ませるようにするものである。従って、利用者がダウンロードを指示したURLについては、オフライン状態でもブラウザによる画面表示が可能となり、回線接続時間も低減される結果となる。
【0005】このダウンロードツールは、ブラウザで読み込まれる可能性のあるファイルをパソコン側に記憶しておき、このファイルをブラウザに読み込ませることにより回線接続時間を低減させるという点においては、上述したキャッシュ領域にファイルを記憶する手法と同様である。しかし、ダウンロードツールにあっては、パソコン側に記憶するファイルが利用者が取得を指示したURLに基づくものであるため、キャッシュ領域に記憶する手法に比べ、記憶したファイルが再度ブラウザに読み込まれる可能性が高いという点で異なる。このため、ダウンロードツールによってダウンロードしたファイルは、利用者が特に指示するまで消去されないようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術においては、次のような課題があった。通常、利用者はブラウザにURLを入力して画面表示させ、その画面表示を閲覧した上で、必要であればダウンロードツールにそのURLを指示して対応するファイルをダウンロードさせる。従って、この時点では同URLに対するHTMLファイルや画像データファイルなどがキャッシュ領域に存在していることになるが、かかる場合であってもダウンロードツールは一律に指示されたURLに該当するHTMLファイルや画像データファイルを対応するWebサーバから取得している。すなわち、重複ダウンロードとなって効率が悪くなり、必ずしもインターネット網への接続時間を有効に利用しているとはいえない。
【0007】一方、ブラウザのキャッシュ領域内にて所定期間だけ記憶しておくファイルと、利用者が特に指示するまで消去しないようにする保存用ファイルとを分別して管理することも可能であるが、一つのキャッシュ領域内でかかるファイル種別に分けて管理することは、管理上の煩雑さをもたらすことになるため得策ではないといえる。
【0008】本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、所定のホスト装置にて保持されるHTMLファイルや画像データファイルなどの画面制御ファイルを取得して記憶する場合において、画面制御ファイルの管理体系を簡易にしつつ、効率的にホスト装置に接続するようにして接続時間を低減することが可能な画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶装置であって、上記ホスト装置との間で通信可能なホスト装置通信手段と、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する画面制御ファイル取得記憶手段とを備えた構成としてある。
【0010】上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、画面表示装置は、所定のネットワークを介して所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置から同画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する。ここにおいて、アドレス取得手段が利用者の指示により同画面表示装置によって読み込まれた画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得すると、画面制御ファイル取得記憶手段はホスト通信手段を介して上記ホスト装置から同アドレス情報に該当する画面制御ファイルを取得して記憶する前に、該当する画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域から優先的に取得して記憶する。
【0011】ここにおける画面表示装置の本来的な役割としては、ホスト装置上の画面表示ファイルを読み込んで画面表示することができればよく、画面表示装置およびこの画面表示装置で読み込む画面制御ファイルの構成については、多種多様であって特に限定されるものではない。例えば、インターネット上のホームページを閲覧する場合に、ブラウザと呼ばれるプログラムを搭載したパソコンを利用してWebサーバ上のHTMLファイルや画像データファイルなどを読み込んで画面表示可能となっており、この場合にはブラウザを備えたパソコンが画面表示装置となり、HTMLファイルや画像データファイルが画面制御ファイルとなる。
【0012】そして、多くのブラウザにあっては、一旦読み込んだ上記の画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に格納しておき、再度、その画面制御ファイルを読み込む場合に同キャッシュ領域から優先的に読み込むことによって画面表示速度を全体として向上させている。このように画面表示装置にて画面表示速度の向上を目的として画面制御ファイルを一時的に記憶する領域を広くキャッシュ領域と呼び、その実態としては所定のメモリ上の領域であったり、ハードディスク上の領域であるなど、各種の記憶媒体上に形成可能である。
【0013】また、アドレス情報は、画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するための情報であり、各種形態を適用可能であるが、その一例として、上述したインターネットにおけるURLなる情報がこれに該当する。すなわち、URLとはブラウザで読み込むHTMLファイル名や画像データファイル名と、これらの画面制御ファイルが備えられているホスト装置の識別情報などからなっており、ブラウザはこのURLに基づいて対応する画面制御ファイルを読み込むようになっている。かかる場合において、アドレス情報取得手段は、利用者からの要望に応じてブラウザからアドレス情報たるURLを取得する構成としておけばよいことになる。
【0014】ここで画面制御ファイル取得記憶手段が画面制御ファイルを取得する意味は、上述したキャッシュ領域とは異なる記憶領域に画面制御ファイルを記憶することにより、キャッシュ内の画面制御ファイルとは別個に管理して管理体系を簡易にするとともに、適宜、この画面制御ファイルを画面表示装置などに利用させることにある。例えば、画面表示装置がホスト装置から所望の画面制御ファイルを読み込んで画面表示しようとする場合において、その画面制御ファイルが画面制御ファイル取得記憶手段にて記憶されているときにはその記憶されている画面制御ファイルを読み込ませるようにすればよい。
【0015】画面制御ファイル取得記憶手段がキャッシュ領域から画面制御ファイルを優先的に取得するという場合、第一にキャッシュ領域から該当する画面制御ファイルを取得する処理を実行し、その結果該当する画面制御ファイルを取得不能な場合にホスト装置通信手段を介して該当する画面制御ファイルを取得する処理を実行するという二段階の処理手順に従うことになる。むろん、ここにおいては、前者の処理の後に後者の処理を実行するという順序が守られている限り、両者の処理の連動をいかなるタイミングで行うかについては、各種の態様を適用可能であって限定されることはない。その一例として、前者の処理によってキャッシュ領域から該当する画面制御ファイルを取得できなかった場合に、直ちに後者の処理を実行してホスト装置から同画面制御ファイルを取得するようにしてもよい。
【0016】また、別の一例として、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づく画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合に同キャッシュ領域から取得するキャッシュ内ファイル取得記憶手段と、このキャッシュ内ファイル取得手段によって上記画面制御ファイルを取得不能な場合に上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、このアドレス情報記憶手段にて上記アドレス情報を記憶した後に利用者からの要望に応じて同アドレス情報に基づき上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するホストファイル遅延取得記憶手段とを備えた構成としてある。
【0017】上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、アドレス情報取得手段が上記のアドレス情報を取得すると、キャッシュ内ファイル取得記憶手段は同アドレス情報に基づく画面制御ファイルが上記のキャッシュ領域に記憶されている場合に同キャッシュ領域から取得して記憶するが、同キャッシュ領域から画面制御ファイルを取得することができなかった場合、アドレス情報記憶手段が同アドレス情報を記憶する。その後、ホストファイル遅延取得記憶手段は、利用者からの要望があるまで待機して実際に利用者からの要望があると、アドレス情報記憶手段によって記憶されているアドレス情報に基づきホスト装置通信手段を介してホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得する。すなわち、キャッシュ内ファイル取得記憶手段によってキャッシュ領域から画面制御ファイルを取得不能であったとしても、ホストファイル遅延取得記憶手段は、直ちにホスト装置通信手段を介してホスト装置から画面制御ファイルを取得することはない。
【0018】画面制御ファイル取得記憶手段がアドレス情報に基づく画面制御ファイルを取得するといった場合、必ずしもアドレス情報に対応する画面制御ファイルのみを取得することを意味するものではない。その一例として、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルを取得するとともに、同画面制御ファイルに含まれる当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのリンク情報を検出して当該リンク情報に基づいて関連する他の画面制御ファイルを取得する構成としてある。
【0019】上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、画面制御ファイル取得記憶手段は、アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に対応した画面制御ファイルを取得して記憶する。さらに、同画面制御ファイルに含まれる関連する他の画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのリンク情報を検出し、検出したリンク情報に基づいて関連する他の画面制御ファイルを取得して記憶する。例えば、上述したHTMLファイルには、このHTMLファイルから参照する画像データファイル名や、ハイパーテキストリンクされた他のHTMLファイルのURLが記述されることがあり、これらの画像データファイル名やURLから対応するファイルを取得する場合が含まれる。
【0020】そして、かかる場合の具体的な画面制御ファイルの取得態様として、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルと、当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルとを取得するにあたり、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルについて同キャッシュ領域から取得するとともに、不足する画面制御ファイルについて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から取得する構成としてある。
【0021】上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、画面制御ファイル取得記憶手段は、アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に対応した画面制御ファイルと、この画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルとを取得することになるが、まず画面表示装置のキャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルについて同キャッシュ領域から取得し、その後に、不足する画面制御ファイルがあればホスト装置通信手段を介してホスト装置から取得して記憶する。むろん、上述した請求項2の発明に適用する場合は、キャッシュ内ファイル取得記憶手段によってキャッシュ領域から取得できなかった画面制御ファイルについてのアドレス情報やリンク情報をアドレス情報記憶手段によって記憶しておき、利用者からの要望に応じてホストファイル遅延取得記憶手段によって同アドレス情報やリンク情報に基づいて該当する画面制御ファイルを取得すればよい。
【0022】利用者の要望に応じて画面表示装置からアドレス情報を取得し、このアドレス情報に基づく画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、同画面表示装置のキャッシュ領域から優先的に取得する手法は、必ずしも実体のある装置に限られる必要もなく、その一例として、請求項5にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶方法であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する構成としてある。
【0023】すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0024】ところで、上述したような画面制御ファイル記憶装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用される場合もあるなど、発明の思想としては各種の態様を含むものである。また、ハードウェアで実現されたり、ソフトウェアで実現されることもあり、適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例として画面制御ファイルを記憶する手段が実質的にソフトウェアの制御による場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
【0025】その一例として、請求項6にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する構成としてある。
【0026】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも本発明が利用されていることには変わりはないし、半導体チップに書き込まれたようなものであっても同様である。
【0027】ところで、ブラウザのキャッシュ領域内にて所定期間だけ記憶しておくキャッシュ用の画面制御ファイルと、利用者が特に指示するまで消去しないようにする保存用の画面制御ファイルとを分別して管理すると、上述したように管理上の煩雑さをもたらすことになりかねなかった。しかし、ブラウザ自体がキャッシュ領域と保存用記憶領域の二種類の記憶領域を備えており、それぞれにてキャッシュ用の画面制御ファイルと、保存用の画面制御ファイルとを別個に管理すれば、管理上の煩雑さも軽減することができる。
【0028】そこで、請求項7にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能なホスト装置通信手段と、このホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示手段と、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを同キャッシュ領域とは異なる記憶領域に複写して記憶する画面制御ファイル複写記憶手段とを備えた構成としてある。
【0029】すなわち、画面表示装置自体がキャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを別個の記憶領域に複写して管理する。例えば、ブラウザで読み込んだ画面制御ファイルはキャッシュ領域に所定期間だけ記憶されることになるが、利用者が保存したいと思った画面制御ファイルについてブラウザ自体の機能によってキャッシュ領域から別の記憶領域に複写して記憶させる。むろん、その記憶領域に記憶される画面制御ファイルの利用形態については任意であり、上述したようにブラウザによって必要時に読み込まれる形態としてもよいし、別のプログラムなどから利用されるようにしておいてもかまわない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、画面表示装置のキャッシュ領域とは別個の記憶領域に保存用の画面制御ファイルを記憶するようにしたため、ファイルの管理体系が簡易となるのみならず、この画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、利用者からの要望に応じた所定のアドレス情報を画面表示装置から取得し、このアドレス情報に基づく画面制御ファイルが同画面表示装置のキャッシュ領域に記憶されている場合には、同キャッシュ領域から優先的に取得して記憶するようにしたため、効率的にホスト装置に接続して接続時間を全体として低減することが可能な画面制御ファイル記憶装置を提供することができる。
【0031】また、請求項2にかかる発明によれば、取得したアドレス情報に基づく画面制御ファイルがキャッシュ領域に存在しない場合でも、同アドレス情報を記憶するのみに止め、利用者の要望を待って記憶したアドレス情報に基づいてホスト装置から該当する画面制御ファイルを取得するようにしたため、一度にまとめて画面制御ファイルを取得することができ効率がよい。
【0032】また、請求項3にかかる発明によれば、取得したアドレス情報に対応する画面制御ファイルに加えて関連する他の画面制御ファイルを取得するようにしたため、画面表示装置などから関連する他の画面制御ファイルを利用する場合においてもホスト装置に接続する必要がなく、請求項4にかかる発明によれば、かかる場合においてキャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを最大限に活用して記憶するようにしたため効率的である。
【0033】さらに、請求項5にかかる発明によれば、同様にして保存用の画面制御ファイルの管理体系を簡易化するとともに、効率的にホスト装置に接続して接続時間を全体として低減することが可能な画面制御ファイル記憶方法を提供することができ、請求項6にかかる発明によれば、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体を提供することができる。
【0034】さらに、請求項7にかかる発明によれば、画面表示装置自体がキャッシュ領域から別個の記憶領域に画面制御ファイルを複写して管理するようにしたため、簡易な構成でキャッシュ用の画面制御ファイルと、保存用の画面制御ファイルとを分別しつつ管理することが可能な画面表示装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる画面制御ファイル記憶装置を適用したPCと所定のWebサーバとのネットワークによる接続形態を概略構成図により示している。同図において、Webサーバ10,20は、それぞれインターネット網30に専用線を介して接続されており、他方、PC40,50などは公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に接続可能となっている。
【0036】Webサーバ10,20は、互いに概ね同一構成であり、Webサーバ10に着目すると概略図2に示すように構成されている。同図を参照すると、サーバ本体11は、図示しないCPUやROMやRAMといった電子部品が搭載されたメインボード11aを備えており、このメインボード11a上で所定のオペレーティングシステムを実行することにより、ネットワークインターフェイス11bを介してインターネット網との間で通信したり、ハードディスク12にアクセスしたりする。また、このハードディスク12には、複数のHTMLファイルと画像データファイルなどのリソースデータファイルが記録されており、そのファイル管理体系は図3に示すようになっている。
【0037】同図において、ルートディレクトリ(/)の直下には、「/home(ホームディレクトリ)」が作成されており、この「/home」の配下には、「/whatsnew」、「/corpintr」、「/products」などのサブディレクトリが作成されている。そして、「/home」の直下にはファイル名「index.htm」のHTMLファイルと、このHTMLファイルから参照する複数の画像データファイルなどのリソースデータファイルが格納されている。他方、サブディレクトリ「/whatsnew」、「/corpintr」、「/products」の直下にも同様に、それぞれファイル名「whatsnew.htm」のHTMLファイルと、ファイル名「corpintr.htm」のHTMLファイルと、ファイル名「products.htm」のHTMLファイルとが格納されている。
【0038】周知の通り、HTMLファイルは「タグ」によりマーク付けされているファイルであり、かかる「タグ」によって所定の文字列を画面表示させたり、HTMLファイル外部の画像データファイルにかかる画像を画面表示させることができるようになっている。具体的には「ブラウザ」と呼ばれるプログラムを用いてHTMLファイルを読み込み、その記述内容を解析して画面表示するようになっている。なお、上述したリソースデータファイルとは、HTMLファイルから参照する画像データファイルや音声データファイルのデータファイルであり、これらをまとめてリソースデータファイルと呼ぶこととし、HTMLファイル内にてこれらのリソースデータファイルを参照するタグを、便宜上、リソースデータ参照タグと呼ぶこととする。
【0039】また、HTMLファイル内に他のHTMLファイルのURLを所定のタグを用いて記述しておくと、ブラウザの表示画面上に所定の文字列としてマウスなどのポインティングデバイスによるクリック入力が可能となるように表示することができる。そして、実際にかかるクリック入力が行われると、ブラウザがそのクリックイベントを検知して対応するHTMLファイルのURLに基づいて新たにそのHTMLファイルを読み込み、記述内容を解析して表示内容を更新する。以下、便宜上、かかるタグのことをリンク表示タグと呼ぶこととする。
【0040】本実施形態においては、「/home」の直下の「index.htm」内に「whatsnew.htm」や「corpintr.htm」や「products.htm」などに関するリンク表示タグが記述されており、「index.htm」をブラウザで読み込むと、図4に示すように「whatsnew.htm」や「corpintr.htm」や「products.htm」などがそれぞれ「新着情報」、「会社案内」、「製品案内」といった文字列にてクリック入力可能に表示されるようになっている。そして、利用者からのクリック入力に応じて対応するHTMLファイルが新たに読み込まれて表示画面が更新される。
【0041】一方、PC40,50は、互いに概ね同一構成であり、PC40に着目すると概略図5に示すように構成されている。同図において、PC本体41は、図示しないCPUやROMやRAMといった電子部品が搭載されたメインボード41aを備えており、このメインボード41a上で所定のオペレーティングシステムを実行することにより、モデムボード41bの動作を制御したり、ハードディスク42にアクセスしたり、さらにはオペレーティングシステム上で各種アプリケーションを実行したりする。また、メインボード41aには入力系装置としてのキーボード43aおよびマウス43bと、出力系装置としてのディスプレイ44とが接続されており、同様にオペレーティングシステムを介してキーボード43aやマウス43bからの入力を受け付けたり、アプリケーションの実行結果等をディスプレイ44に表示したりする。
【0042】ここで、図5を参照すると、ハードディスク42にはオペレーティングシステム42aと、ダイヤルアップツール42bと、ブラウザ42cと、ダウンロードツール42dなどの各種ソフトウェアが記憶されていることが分かる。ここにおいて、オペレーティングシステム42aは、上述したようにメインボード41aにて実行されて各種の機能を実現するものであり、実際にはPC40の起動時にメインボード41a上に読み込まれる。また、ダイヤルアップツール42bは、モデムボード41bおよび公衆回線60を介してプロバイダ70を発呼して回線接続させることにより、PC40を実質的にインターネット網30に接続するものである。
【0043】ブラウザ42cは、上述したようにHTMLファイルなどを読み込んで画面表示するものであり、実際にはブラウザ42cの表示画面上で所定のURLを入力することにより、対応するHTMLファイルなどを取得して読み込む。すなわち、端的に言えばURLは読込対象となるHTMLファイルなどの所在を表していることになる。むろん、読込対象となるHTMLファイルなどが存在するのは、多くの場合インターネット網30上のWebサーバ10,20などであり、URLにはかかるWebサーバを識別するためのアドレスが含まれることが多い。本実施形態においては、Webサーバ10のアドレスとして「www.abc.com」が割り当てられているものとし、従って、上述した「index.htm」を読み込む場合のURLは、「http://www.abc.com/home/index.htm」となる。また、このように、インターネット網30上のWebサーバからHTMLファイルを読み込むにあたっては、上述したダイヤルアップツール42bを起動してPC40を実質的にインターネット網30に接続する必要があることは言うまでもない。
【0044】さらに、ダウンロードツール42dは、ブラウザ42cに付随して動作するソフトウェアであり、次に、ブラウザ42cとダウンロードツール42dの詳細について図6を参照しつつ説明することとする。上述しなかったが、ブラウザ42cは、利用者からのURLの入力を受けてそのURLに該当するデータの取得要求を、該当するデータを保持するWebサーバへ向けて送信する。この取得要求は、所定のプロトコルに従い、インターネット網30で適宜ルーティングされて目的となるWebサーバに到達する。すると、同Webサーバから対応するHTMLファイルやリソースデータファイルが転送されるので、ブラウザ42cはこれらのファイルを受信し、そのHTMLファイルを読み込んで画面表示を実行している。上述したようにPC40は公衆回線60を介してインターネット網30に接続されているが、この公衆回線60の通信速度がPC40の処理速度に比べて極めて遅いことから、ブラウザ42cの画面表示速度は概ね回線の通信速度に依存するといっても過言ではない。従って、Webサーバから転送されるデータ量が多い場合にはブラウザ42cの画面表示が完了するまでに相当な時間を要することになる。
【0045】そこで、多くのブラウザにおいては、一旦読み込んだHTMLファイルやリソースデータファイルを所定のキャッシュ領域に格納するようになっており、上述したようにURLが入力された場合に、まず対応するHTMLファイルやリソースデータファイルがかかるキャッシュ領域に存在するか否かを判別し、存在する場合には同キャッシュ領域から直接に対象となるファイルを読み込むようになっている。より具体的には、本実施形態におけるブラウザ42cは、一旦読み込んだHTMLファイルやリソースデータファイルをキャッシュ領域42c1に格納するとともに、このキャッシュ領域42c1に図6に示すような所定のインデックス定義ファイルを作成するようになっている。このインデックス定義ファイルは、キャッシュ領域42c1に存在するファイルのファイル名と、各ファイル名に対応するURLとが関連づけられて記録されており、ブラウザ42cは同インデックス定義ファイルを参照して所望のURLに対するHTMLファイルやリソースデータファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを判別する。
【0046】むろん、このようにキャッシュ領域42c1で目的となるファイルが存在する場合には、ブラウザ42cはキャッシュ領域42c1内のHTMLファイルやリソースデータファイルを用いて画面表示を行うため、結果としてURLに該当するデータの取得要求は発行されない。このようにすることにより、一旦、ブラウザ42cで表示したものであってキャッシュ領域42c1に残っているものについては、ブラウザ42cの画面表示速度を飛躍的に向上させることができる。また、多くの場合、PC利用者はインターネット網に接続するために、プロバイダ70との間で契約を結んで単位時間当たり所定の接続料等を支払うとともに、公衆回線60の回線使用料も負担しなければならないところ、このように画面表示速度が向上すれば全体として接続時間が削減され、利用者の金銭面の負担も軽減されることになる。
【0047】なお、ここにおけるキャッシュ領域42c1は、ハードディスク42上に作成されたディレクトリであり、その理論的な容量はファイルシステムの空き容量の範囲内で可変である。従って、キャッシュ領域42c1に可能な限り多くのHTMLファイルやリソースデータファイルを記憶しておけば、目的のファイルがキャッシュ領域42c1に存在する確率、すなわちヒット率は表面上は向上する。しかし、一度読み込んだファイルが再度利用されるとは限らないため、より多くのファイルをキャッシュ領域42c1に記憶しておくと、そのキャッシュ領域42c1に記憶しておくファイル量に比べて、上記のヒット率は冗長とならざるを得ず、全体としては効率が悪い。そこで、所定の上限値が設定されており、その上限値を超えないようにブラウザ42cがあるタイミングで古いファイルを削除する。例えば、システム日付に比べて所定日数以前のファイルを削除したりする。
【0048】また、ブラウザ42cは、プロキシサーバの設定を行うことができるようになっている。ブラウザ42cは、このプロキシサーバが設定されている場合には、URLに該当するデータの取得要求を発行する際に、直接対象となるWebサーバに同取得要求を発行するのではなく、設定されているプロキシサーバに対してその取得要求を送出する。そして、プロキシサーバは、この取得要求を受け取り、ブラウザ42cの代理で対象となるWebサーバからファイルを取得し、ブラウザ42cにそのファイルを渡す。かかるプロキシサーバは、多くの場合、社内LANなどが構築されている場合に、そのLAN上に配置され、LAN上のPCからの取得要求を受信して上記の動作を行う。
【0049】本実施形態においては、ダウンロードツール42dがプロキシサーバ的な役割を果たす。すなわち、ブラウザ42cは、プロキシサーバとしてダウンロードツール42dを設定可能であり、利用者からのURLの入力を受けて対応するHTMLファイルやリソースデータファイルがキャッシュ領域42c1に存在しなければ、ダウンロードツール42dに対して同URLに該当するデータの取得要求を発行する。そして、このダウンロードツール42dがブラウザ42cから発行された取得要求に基づいて対応するHTMLファイルやリソースデータファイルを取得してブラウザ42cに渡し、同ブラウザ42cは受け取ったファイルを読み込んで画面表示する。
【0050】ところで、上述したように、キャッシュ領域42c1に記憶されたHTMLファイルやリソースデータファイルは、ブラウザ42cによってあるタイミングで削除される。従って、ある程度のヒット率は得られるものの、必ずしもそのヒット率は高いと言うことはできない。従って、ブラウザ42cでURLを入力してから画面表示が完了するまでに相当な時間を要してしまうことも多々ある。そこで、予め所望のURLに対応するHTMLファイルやリソースデータファイルおよび階層的にページ構築されている場合には指定階層までのファイルを一度にまとめてPC側にダウンロードし、次にブラウザ42cでそのURLが入力されたときに、ダウンロードしておいたファイルをブラウザ42cに読み込ませるようにすることができれば、公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に接続しないオフライン状態でもブラウザ42cによる画面表示が可能となり、回線接続時間も低減される。
【0051】ダウンロードツール42dは、所望のURLを登録することができるようになっており、ここで登録されたURLに関連するHTMLファイルやリソースデータファイルを上述したように一度にまとめてダウンロードし、キャッシュ領域42c1とは異なるファイル格納領域42d1に格納する。そして、登録されたURLに該当するデータの取得要求をブラウザ42cから受け取った場合に、ファイル格納領域42d1を検索して対応するファイルが存在すれば同ファイル格納領域42d1から取得してブラウザ42cに渡す。すなわち、予めHTMLファイルやリソースデータファイルを記憶しておくことにより、ブラウザ42cの画面表示速度を向上させるという点においては、上述したキャッシュ領域42c1にファイルを記憶しておく場合と同様であるが、ファイル格納領域42d1に記憶されたファイルは登録されたURLに基づくものであり、そのファイルが再度利用される可能性が高いという点において相違する。
【0052】次に、このダウンロードツール42dにおけるURL登録処理と、登録されたURLに関連するファイルの格納処理とについて説明する。図7は、ダウンロードツール42dにおけるURL登録処理と、このURL登録処理に付随して行われるファイル格納前処理の処理の流れをフローチャートにより示している。例えば、ブラウザ42cにて「http://www.abc.com/home/index.htm」なるURLを入力して図4に示すように画面表示させ、その後に「新着情報」および「会社案内」の各項目を選択して閲覧したところ、上記のURLを登録したいと思ったら、図4に示す画面表示に戻してからダウンロードツール42dの登録ユーティリティを起動する。すると、ステップS110にて図8に示すようなブラウザ42cとは別ウィンドウが表示される。
【0053】同図からも分かるように、このウィンドウ上の「追加するURL」の項目には、ブラウザ42cで参照しているURL「http://www.abc.com/home/index.htm」が既に表示されている。これは、ダウンロードツール42dの登録ユーティリティが、その起動時にブラウザ42cにて参照しているURLをオペレーティングシステム42aを介して取得して表示していることによる。従って、利用者自らURLを入力するなどの作業を行う必要がなく好適であると言える。むろん、表示されたURLとは異なるURLを登録したい場合には、表示されたURLを消去して所望のURLを入力することも可能である。また、「追加するURL」の項目の下には、「URLを追加するカテゴリを選択」の項目にてカテゴリ一覧が表示されており、利用者はそのカテゴリ一覧の中から登録しようとするURLが含まれるカテゴリを選択して「次へ」のボタンをクリックする。すると、ステップS120にてこのようにして入力されたURLおよびカテゴリ等の情報が登録情報ファイル42d2に追加される。
【0054】本来的には、上記のステップS110,S120の処理で登録処理は完了であるが、本実施形態においては後述するファイル格納処理の前処理を続いて開始する。まず、ステップS130では、キャッシュ領域42c1を検索して登録されたURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する。そして、該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在する場合には、ステップS140でその該当ファイルを取得し、次のステップS150でファイル格納領域42d1に複写する。その後、ステップS160では、取得した該当ファイルがHTMLファイルであるか否かを検知し、HTMLファイルである場合にはステップS170にてリソース格納処理ルーチンを実行する。
【0055】図9は、このリソース格納処理ルーチンの処理手順をフローチャートにより示している。このリソース格納処理ルーチンにおいては、ステップS160で検知したHTMLファイルを入力として、まずステップS210で同HTMLファイルを先頭方向から検索してリソースURLを取り出す。このリソースURLとは、入力されたHTMLファイル内にてリソースデータ参照タグによって参照されているリソースデータファイルのURLや、リンク表示タグによってリンクされている他のHTMLファイルのURLのことであり、ステップS210では入力されたHTMLファイルの先頭方向からリソースデータ参照タグやリンク表示タグを検索し、実際にかかるタグを検出したらそのリソースURLを取り出して次のステップに移行する。また、入力されたHTMLファイル内にてかかるタグを検出できなかった場合には、そのまま次のステップに移行する。
【0056】次のステップS220では、ステップS210にてリソースURLを取り出すことができたか否かを検知し、リソースURLを取り出し不能な場合は処理を終了する。他方、リソースURLを取り出すことができた場合には、ステップS230にてキャッシュ領域42c1を検索して同リソースURLに対応するリソースデータファイルまたはHTMLファイルが同キャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する。ここで、キャッシュ領域42c1に該当ファイルが存在しなければ、ステップS210に戻って次のリソースURLの取り出し処理を開始する。他方、キャッシュ領域42c1に該当ファイルが存在する場合には、ステップS240にてその該当ファイルをキャッシュ領域42c1から取得し、ステップS250でファイル格納領域42d1に複写してからステップS210に戻って同様の処理を開始する。
【0057】本例においては、ブラウザ42cにて「http://www.abc.com/home/index.htm」なるURLを入力して図4に示すように画面表示させ、その後に「新着情報」および「会社案内」の各項目を選択して画面を閲覧している。従って、少なくともダウンロードツール42dの登録ユーティリティを起動した時点において、キャッシュ領域42c1には「index.htm」、「whatsnew.htm」および「corpintr.htm」のHTMLファイルとこれらのHTMLファイルから参照するリソースデータファイルが格納されているため、これらのファイルがファイル格納領域42d1に複写される。
【0058】むろん、さらに深い階層構造でHTMLファイルがリンクされていることもありうる。例えば、図10に示すように、「whatsnew.htm」にてさらにリンク表示タグが記述されて「news1.htm」〜「news3.htm」の各HTMLファイルがリンクされていたものとする。そこで、かかる場合も想定し、ステップS250にて複写したHTMLファイルにて上述したものと同様にリソースデータ参照タグやリンク表示タグに基づいてリソースURLを検知し、該当するファイルを取得してファイル格納領域42d1に複写するようにしてもよい。
【0059】ところで、ファイル格納領域42d1に格納されたファイルは、所定の編集ユーティリティにて編集および閲覧することができるようになっており、この編集ユーティリティを起動すると図11に示すようなウィンドウが表示される。同図を参照すると、最上位のHTMLファイル「index.htm」の下に「新着情報」、「会社案内」、「製品案内」のそれぞれに対応するHTMLファイル名がツリー表示されていることが分かる。このツリー表示は、上記のように取り出したリソースURLの階層構造に基づいて行われており、実際に該当するファイルがファイル格納領域42d1に存在するか否かということとは無関係である。
【0060】ただし、図11を参照すると、最上位の「abc」と、その下の「新着情報」および「会社案内」の項目の前にはファイルマークが表示されているのに対して、「製品案内」の項目の前には円形のマークが表示されている。これらのマークは、ファイル格納領域42d1にその項目に対応するファイルが存在するか否かを表している。すなわち、ファイルマークの場合は対応するファイルがファイル格納領域42d1に存在することを意味し、円形のマークの場合は対応するファイルが存在しないことを意味しており、上述した利用者の閲覧結果と対応していることが図からも明らかである。具体的には、図示していないが、登録情報ファイル42d2内にリソースURLの階層構造や、各リソースURLに該当するファイル名およびその存否に関する情報を保存するようになっており、この登録情報ファイル42d2を参照して上述したようなツリー表示を行っている。
【0061】以上のようにして、ダウンロードツール42dのURL登録処理と、これに付随して行われるファイル格納前処理とが終了した後、利用者がダウンロードツール42dに対してファイルのダウンロードを指示すると、ダウンロードツール42dは、上述した登録情報ファイル42d2を参照することにより、上記のファイル格納前処理でファイル格納領域42d1に格納することができなかった不足分の該当ファイルを一度にまとめてWebサーバからダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納する。従って、ファイル格納前処理にてキャッシュ領域42c1からファイル格納領域42d1に複写されたファイルについては、Webサーバからダウンロードする必要がないため効率が良く、かかるダウンロードに要する時間も短くて済む。また、一旦、ファイル格納処理が完了したURLについては、ダイヤルアップ接続しないオフライン状態においても画面の閲覧を行うことができ、利用者の金銭的な負担も軽減される。
【0062】なお、本実施形態においては、ダウンロードツール42では利用者からのダウンロード指示に応じて登録されたURLに該当するファイルを一度にまとめてダウンロードする構成としてあるが、むろん、かかる構成に限定されることはなく適宜変更可能である。例えば、上述したURL登録処理およびファイル格納前処理が完了した後、直ちにダウンロードツール42dにて図12のフローチャートに従ってファイル格納処理を実行させるようにしてもよい。同図において、ステップS310ではインターネット網30との間で通信可能な状態であるか否かを判断する。具体的にはダイヤルアップツール42bが起動されてプロバイダ70に接続されているか否かを判断し、接続されている場合には次のステップS320でブラウザ42cが通信しているか否かを判断する。ここで、ブラウザ42cが通信していないと判断したら、次のステップS330にて上述したファイル格納前処理でファイル格納領域42d1に格納することができなかった不足分の該当ファイルを順次対応するWebサーバから取得し、ステップS340にてファイル格納領域42d1に格納する。
【0063】すなわち、ブラウザ42cによる画面表示が完了して利用者が表示画面を閲覧している間など、Webサーバとの間で通信を行っていないにも関わらず、回線接続された状態となっていることが多いので、この期間を利用して上記のようなファイル格納処理を実行する。このような手法によっても実質的に回線接続時間を低減することができ、かかる手法と、上述した利用者からの指示に基づいて一度にまとめてダウンロードする手法のいずれの手法を採用してかまわない。
【0064】次に、上記のように構成した本実施形態の動作について説明する。利用者はダイヤルアップツール42bを起動し、公衆回線60およびプロバイダ70を介してPC40をインターネット網30に接続した後、ブラウザ42cを起動して「http://www.abc.com/home/index.htm」なるURLを入力したものとする。すると、ブラウザ42cは、所定のキャッシュ領域42c1に格納されたインデックス定義ファイルを参照し、対応するHTMLファイルやリソースデータファイルが同キャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する。
【0065】ここで対応するファイルがキャッシュ領域42c1に存在しなかったとすると、ブラウザ42cは入力されたURLに該当するデータの取得要求を発行する。ここにおいて、ブラウザ42cにはプロキシサーバとしてダウンロードツール42dが設定されているため、実際にはこのダウンロードツール42dに対して上記取得要求を発行する。すると、この取得要求を受け取ったダウンロードツール42dは、所定のファイル格納領域42d1を検索して同取得要求に該当するファイルが存在するか否かを判断する。ここで、該当するファイルが存在しなかったものとすると、ダウンロードツール42dは公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に同取得要求を送出する。
【0066】すると、この取得要求はインターネット網30上で適宜ルーティングされてWebサーバ10に到達し、このWebサーバ10から対応するHTMLファイルやリソースデータファイルが転送されるので、ダウンロードツール42dはかかるファイルを受信してブラウザ42cに渡す。そして、ブラウザ42cは、渡されたHTMLファイルやリソースデータファイルをキャッシュ領域42c1に格納するとともに、同HTMLファイルを読み込んで適宜リソースデータファイルを使用しつつ図4に示すような画面表示を行う。同図を参照すると、この表示画面上において、「新着情報」、「会社案内」および「製品案内」の文字列が表示されていることが分かるが、これらの文字列は利用者がクリック入力することができるようになっている。
【0067】そこで、利用者は、「新着情報」と「会社案内」の各項目を選択して同様にして画面表示させたものとする。すると、各項目に対応した「whatsnew.htm」と「corpintr.htm」のHTMLファイルが同様にしてキャッシュ領域42c1に格納される。従って、この時点において、キャッシュ領域42c1には、少なくとも「index.htm」のHTMLファイルと、このHTMLファイルから参照するリソースデータファイルと、「whatsnew.htm」と「corpintr.htm」のHTMLファイルとが格納されていることになる。
【0068】利用者は、ここまでの画面を閲覧した時点で上記のURLを登録したいと思ったので、ブラウザ42cの表示画面を図4に示す状態に戻してからダウンロードツール42dの登録ユーティリティを起動したものとする。すると、この登録ユーティリティは、起動時にブラウザ42cにて指定されているURLをオペレーティングシステム42aを介して取得し、この取得したURLを用いて図8に示すような新たなウィンドウを表示する。同図において、「追加するURL」の項目については登録ユーティリティによって取得したURLが表示されているため、利用者は「URLを追加するカテゴリを選択」の項目にて追加するURLの属するカテゴリを選択して「次へ」のボタンをクリックする(ステップS110)。ダウンロードツール42dは、ここで入力されたURLおよびカテゴリ等の情報を登録情報ファイル42d2に追加してURLの登録処理を終了し(ステップS120)、次にファイル格納前処理を開始する。
【0069】ダウンロードツール42dは、登録されたURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを判断する(ステップS130)。本例においては、キャッシュ領域42c1に該当ファイル(「index.htm」)が存在するので、ダウンロードツール42dは、その該当ファイルを取得し(ステップS140)、ファイル格納領域42d1に複写する(ステップS150)。その後、その該当ファイルがHTMLファイルであることを検知し(ステップS160)、このHTMLファイルを入力としてリソース格納処理ルーチンを実行する(ステップS170)。
【0070】このリソース格納処理ルーチンでは、入力となるHTMLファイルの先頭方向からリソースデータ参照タグやリンク表示タグを検索し、実際にかかるタグを検出したらリソースURLを取り出す(ステップS210)。ここで、リソースURLを取り出すことができたら(ステップS220)、そのリソースURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する(ステップS230)。そして、該当するファイルが存在することを検知した場合には、そのファイルを取得し(ステップS240)、ファイル格納領域42d1に格納する。以降、同様にして入力されたHTMLファイル内の全てのリソースURLを取り出し、このリソースURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在する場合には、同ファイルをファイル格納領域42d1に格納する。従って、ファイル格納領域42d1には、「index.htm」のHTMLファイルと、このHTMLファイルから参照するリソースデータファイルと、「whatsnew.htm」と「corpintr.htm」のHTMLファイルとが格納される。
【0071】その後、利用者がダウンロードツール42dに対してファイルのダウンロードを指示すると、ダウンロードツール42dは、上述した登録情報ファイル42d2を参照することにより、上記のファイル格納前処理でファイル格納領域42d1に格納することができなかった不足分の該当ファイルを一度にまとめてWebサーバ10からダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納する。一方、ダウンロードツール42dが図12のフローチャートに従ってファイルを取得する場合には、ダウンロードツール42dはダイヤルアップツール42bが起動されてプロバイダ70に接続されており、且つ、ブラウザ42cが通信していない状態のときに、不足するHTMLファイルやリソースデータファイルをWebサーバ10から順次取得し、ファイル格納領域42d1に格納する(ステップS310〜S340)。
【0072】このようにして、ダウンロードツール42dが登録されたURLに関連するHTMLファイルやリソースデータファイルを全てファイル格納領域42d1に格納した後は、利用者は公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に接続しないオフライン状態であっても、同URLに対するホームページを閲覧することができるようになる。むろん、しばらくの間はキャッシュ領域42c1にも登録したURLに関連するHTMLファイルやリソースデータファイルが残っているが、あるタイミングでこれらのファイルはブラウザ42cによって削除されることになる。
【0073】このように、ブラウザ42cにてプロキシ設定されたダウンロードツール42dは、ブラウザ42cからのデータ取得要求に応じて該当ファイルがファイル格納領域42d1に存在する場合に同領域から取得し、存在しない場合にのみWebサーバ10などから取得してブラウザ42cに渡すようにしており、予め所望のURLに基づくファイルをWebサーバ10などから一度にまとめてダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納するにあたり、ブラウザ42cにて読み込まれているファイルに対するURLを取得し、このURLに関連するファイルがブラウザ42cのキャッシュ領域42c1に存在する場合には同領域から優先的に取得するようにしたため、キャッシュ領域42c1に存在するファイルについてはWebサーバ10などから重複して取得することがないため、効率的にインターネット網30に接続することができ、接続時間を全体として低減することができる。
【0074】なお、本実施形態においては、ブラウザ42cのプロキシサーバ設定を利用し、ダウンロードツール42dを介してWebサーバとの間で通信する構成としてあるが、むろん、この構成に限られることはない。その一例として、図13に示す構成とすることも可能である。同図において、ブラウザ42eにはプロキシサーバの設定がなされておらず、ブラウザ42eはWebサーバとの間で直接通信を行うようになっている。一方、ダウンロードツール42fは、上述したものと同様にして登録情報ファイル42f2に登録されたURLについて、該当ファイルをファイル格納領域42f1に格納するにあたり、ブラウザ42eのキャッシュ領域42e1に存在するファイルを優先的にファイル格納領域42f1に複写し、不足分をWebサーバからダウンロードする。
【0075】このとき、ファイル格納領域42f1内の各ファイルをWebサーバ上と同じファイル管理体系で管理しておくとともに、そのファイルの所在を示す情報をキャッシュ領域42e1のインデックス定義ファイルに記録しておく。上述したように、ブラウザ42eは、まずかかるインデックス定義情報を参照して該当ファイルがPC側に存在するか否かを検索するため、結果的にキャッシュ領域42e1またはファイル格納領域42f1に該当ファイルが存在するか否かを検索していることになる。そして、ブラウザ42eは、ファイル格納領域42f1に該当ファイルが存在することを検知した場合には、同ファイル格納領域42f1から該当ファイルを読み込んで画面表示を行う。このような構成としても、上述したものと同様の効果を得ることができ、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画面制御ファイル記憶装置を適用したPCと所定のWebサーバとのネットワークによる接続形態を示す全体構成図である。
【図2】同Webサーバのハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図3】同Webサーバのハードディスク内におけるHTMLファイルとリソースデータファイルのファイル管理体系を示す図である。
【図4】所定のブラウザによる画面表示の一例を示す図である。
【図5】上記PCのハードウェアおよびソフトウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図6】同PCにおけるブラウザとダウンロードツールによるデータ送受を示すブロック図である。
【図7】同ダウンロードツールによるURL登録処理とファイル格納前処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】同ダウンロードツールによってURL登録を行う際に表示される画面表示の一例である。
【図9】同ダウンロードツールのファイル格納前処理にて実行されるリソース格納処理ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】HTMLファイルが階層的にリンクされている状態を概念的に示す樹形図である。
【図11】上記ダウンロードツールによって取得したリソースURLを閲覧する際の画面表示の一例を示す図である。
【図12】変形例にかかるファイル格納処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】変形例にかかるブラウザとダウンロードツールによるデータ送受を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,20…Webサーバ
30…インターネット網
40,50…PC
41…PC本体
41a…メインボード
41b…モデムボード
42…ハードディスク
42a…オペレーティングシステム
42b…ダイヤルアップツール
42c…ブラウザ
42c1…キャッシュ領域
42d…ダウンロードツール
42d1…ファイル格納領域
42d2…登録情報ファイル
43a…キーボード
43b…マウス
44…ディスプレイ
60…公衆回線
70…プロバイダ
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置に関し、特に、所定の画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定のキャッシュ領域に記憶する画面表示装置に適用して好適な画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の画面表示装置の一例として、いわゆるブラウザと呼ばれるソフトウェアを搭載したパソコンを挙げることができる。周知の通り、このブラウザとはURLの入力に基づいてHTMLファイルや画像データファイルなどのファイルを読み込み、読み込んだファイルに基づいて文字列や画像などを画面表示するものである。多くの場合、読み込み対象となるファイルは、インターネット網上のWebサーバに存在するため、かかる場合にブラウザはインターネット網を経由してファイルを読み込むことになる。ここにおいて、通常、一般利用者はプロバイダと呼ばれるインターネット接続業者と契約を締結し、このプロバイダの所有するインターネット網上のサーバに公衆回線を介して接続することにより、実質的にインターネット網と自己のパソコンとを接続するようになっている。従って、ブラウザは公衆回線を経由して上記のようなファイルを読み込むことになるが、パソコンの処理速度に比べて公衆回線の通信速度は著しく遅いため、これが原因となってブラウザの画面表示速度も遅くなってしまう。
【0003】上述したように、一般利用者はプロバイダと契約を締結してインターネット網に接続するようになっており、多くの場合、かかる利用者は単位時間当たり所定の接続料をプロバイダに支払うなどしているため、画面表示速度が遅くなると当然に接続時間もかさんで接続料の負担も多大となってしまう。そこで、多くのブラウザでは、一旦読み込んだファイルを所定のキャッシュ領域に一時的に記憶し、読み込み対象となるファイルがキャッシュ領域に存在する場合には、同キャッシュ領域に存在するファイルを優先して読み込むようになっており、これによってブラウザの画面表示速度を全体として向上させている。むろん、キャッシュ領域内のファイルは一時的に記憶されるのみであり、あるタイミングでブラウザによって消去されるため、実際には直前に読み込んだファイルを再度読み込む場合など、最近読み込んだファイルについてブラウザの画面表示速度を向上させるのみである。
【0004】かかる点にかんがみ、近年においてはダウンロードツールなるソフトウェアが開発されるに至った。このダウンロードツールは、利用者が所望のURLを指示すると、そのURLに対応するファイルおよび階層的にページ構築されている場合には指定階層までのファイルを一度にまとめてダウンロードし、次にブラウザ上でそのURLが入力されたときに、ダウンロードしておいたファイルをブラウザに読み込ませるようにするものである。従って、利用者がダウンロードを指示したURLについては、オフライン状態でもブラウザによる画面表示が可能となり、回線接続時間も低減される結果となる。
【0005】このダウンロードツールは、ブラウザで読み込まれる可能性のあるファイルをパソコン側に記憶しておき、このファイルをブラウザに読み込ませることにより回線接続時間を低減させるという点においては、上述したキャッシュ領域にファイルを記憶する手法と同様である。しかし、ダウンロードツールにあっては、パソコン側に記憶するファイルが利用者が取得を指示したURLに基づくものであるため、キャッシュ領域に記憶する手法に比べ、記憶したファイルが再度ブラウザに読み込まれる可能性が高いという点で異なる。このため、ダウンロードツールによってダウンロードしたファイルは、利用者が特に指示するまで消去されないようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術においては、次のような課題があった。通常、利用者はブラウザにURLを入力して画面表示させ、その画面表示を閲覧した上で、必要であればダウンロードツールにそのURLを指示して対応するファイルをダウンロードさせる。従って、この時点では同URLに対するHTMLファイルや画像データファイルなどがキャッシュ領域に存在していることになるが、かかる場合であってもダウンロードツールは一律に指示されたURLに該当するHTMLファイルや画像データファイルを対応するWebサーバから取得している。すなわち、重複ダウンロードとなって効率が悪くなり、必ずしもインターネット網への接続時間を有効に利用しているとはいえない。
【0007】一方、ブラウザのキャッシュ領域内にて所定期間だけ記憶しておくファイルと、利用者が特に指示するまで消去しないようにする保存用ファイルとを分別して管理することも可能であるが、一つのキャッシュ領域内でかかるファイル種別に分けて管理することは、管理上の煩雑さをもたらすことになるため得策ではないといえる。
【0008】本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、所定のホスト装置にて保持されるHTMLファイルや画像データファイルなどの画面制御ファイルを取得して記憶する場合において、画面制御ファイルの管理体系を簡易にしつつ、効率的にホスト装置に接続するようにして接続時間を低減することが可能な画面制御ファイル記憶装置、画面制御ファイル記憶方法、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体および画面表示装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶装置であって、上記ホスト装置との間で通信可能なホスト装置通信手段と、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する画面制御ファイル取得記憶手段とを備えた構成としてある。
【0010】上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、画面表示装置は、所定のネットワークを介して所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置から同画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する。ここにおいて、アドレス取得手段が利用者の指示により同画面表示装置によって読み込まれた画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得すると、画面制御ファイル取得記憶手段はホスト通信手段を介して上記ホスト装置から同アドレス情報に該当する画面制御ファイルを取得して記憶する前に、該当する画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域から優先的に取得して記憶する。
【0011】ここにおける画面表示装置の本来的な役割としては、ホスト装置上の画面表示ファイルを読み込んで画面表示することができればよく、画面表示装置およびこの画面表示装置で読み込む画面制御ファイルの構成については、多種多様であって特に限定されるものではない。例えば、インターネット上のホームページを閲覧する場合に、ブラウザと呼ばれるプログラムを搭載したパソコンを利用してWebサーバ上のHTMLファイルや画像データファイルなどを読み込んで画面表示可能となっており、この場合にはブラウザを備えたパソコンが画面表示装置となり、HTMLファイルや画像データファイルが画面制御ファイルとなる。
【0012】そして、多くのブラウザにあっては、一旦読み込んだ上記の画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に格納しておき、再度、その画面制御ファイルを読み込む場合に同キャッシュ領域から優先的に読み込むことによって画面表示速度を全体として向上させている。このように画面表示装置にて画面表示速度の向上を目的として画面制御ファイルを一時的に記憶する領域を広くキャッシュ領域と呼び、その実態としては所定のメモリ上の領域であったり、ハードディスク上の領域であるなど、各種の記憶媒体上に形成可能である。
【0013】また、アドレス情報は、画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するための情報であり、各種形態を適用可能であるが、その一例として、上述したインターネットにおけるURLなる情報がこれに該当する。すなわち、URLとはブラウザで読み込むHTMLファイル名や画像データファイル名と、これらの画面制御ファイルが備えられているホスト装置の識別情報などからなっており、ブラウザはこのURLに基づいて対応する画面制御ファイルを読み込むようになっている。かかる場合において、アドレス情報取得手段は、利用者からの要望に応じてブラウザからアドレス情報たるURLを取得する構成としておけばよいことになる。
【0014】ここで画面制御ファイル取得記憶手段が画面制御ファイルを取得する意味は、上述したキャッシュ領域とは異なる記憶領域に画面制御ファイルを記憶することにより、キャッシュ内の画面制御ファイルとは別個に管理して管理体系を簡易にするとともに、適宜、この画面制御ファイルを画面表示装置などに利用させることにある。例えば、画面表示装置がホスト装置から所望の画面制御ファイルを読み込んで画面表示しようとする場合において、その画面制御ファイルが画面制御ファイル取得記憶手段にて記憶されているときにはその記憶されている画面制御ファイルを読み込ませるようにすればよい。
【0015】画面制御ファイル取得記憶手段がキャッシュ領域から画面制御ファイルを優先的に取得するという場合、第一にキャッシュ領域から該当する画面制御ファイルを取得する処理を実行し、その結果該当する画面制御ファイルを取得不能な場合にホスト装置通信手段を介して該当する画面制御ファイルを取得する処理を実行するという二段階の処理手順に従うことになる。むろん、ここにおいては、前者の処理の後に後者の処理を実行するという順序が守られている限り、両者の処理の連動をいかなるタイミングで行うかについては、各種の態様を適用可能であって限定されることはない。その一例として、前者の処理によってキャッシュ領域から該当する画面制御ファイルを取得できなかった場合に、直ちに後者の処理を実行してホスト装置から同画面制御ファイルを取得するようにしてもよい。
【0016】また、別の一例として、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づく画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合に同キャッシュ領域から取得するキャッシュ内ファイル取得記憶手段と、このキャッシュ内ファイル取得手段によって上記画面制御ファイルを取得不能な場合に上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、このアドレス情報記憶手段にて上記アドレス情報を記憶した後に利用者からの要望に応じて同アドレス情報に基づき上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するホストファイル遅延取得記憶手段とを備えた構成としてある。
【0017】上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、アドレス情報取得手段が上記のアドレス情報を取得すると、キャッシュ内ファイル取得記憶手段は同アドレス情報に基づく画面制御ファイルが上記のキャッシュ領域に記憶されている場合に同キャッシュ領域から取得して記憶するが、同キャッシュ領域から画面制御ファイルを取得することができなかった場合、アドレス情報記憶手段が同アドレス情報を記憶する。その後、ホストファイル遅延取得記憶手段は、利用者からの要望があるまで待機して実際に利用者からの要望があると、アドレス情報記憶手段によって記憶されているアドレス情報に基づきホスト装置通信手段を介してホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得する。すなわち、キャッシュ内ファイル取得記憶手段によってキャッシュ領域から画面制御ファイルを取得不能であったとしても、ホストファイル遅延取得記憶手段は、直ちにホスト装置通信手段を介してホスト装置から画面制御ファイルを取得することはない。
【0018】画面制御ファイル取得記憶手段がアドレス情報に基づく画面制御ファイルを取得するといった場合、必ずしもアドレス情報に対応する画面制御ファイルのみを取得することを意味するものではない。その一例として、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルを取得するとともに、同画面制御ファイルに含まれる当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのリンク情報を検出して当該リンク情報に基づいて関連する他の画面制御ファイルを取得する構成としてある。
【0019】上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、画面制御ファイル取得記憶手段は、アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に対応した画面制御ファイルを取得して記憶する。さらに、同画面制御ファイルに含まれる関連する他の画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのリンク情報を検出し、検出したリンク情報に基づいて関連する他の画面制御ファイルを取得して記憶する。例えば、上述したHTMLファイルには、このHTMLファイルから参照する画像データファイル名や、ハイパーテキストリンクされた他のHTMLファイルのURLが記述されることがあり、これらの画像データファイル名やURLから対応するファイルを取得する場合が含まれる。
【0020】そして、かかる場合の具体的な画面制御ファイルの取得態様として、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルと、当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルとを取得するにあたり、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルについて同キャッシュ領域から取得するとともに、不足する画面制御ファイルについて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から取得する構成としてある。
【0021】上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、画面制御ファイル取得記憶手段は、アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に対応した画面制御ファイルと、この画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルとを取得することになるが、まず画面表示装置のキャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルについて同キャッシュ領域から取得し、その後に、不足する画面制御ファイルがあればホスト装置通信手段を介してホスト装置から取得して記憶する。むろん、上述した請求項2の発明に適用する場合は、キャッシュ内ファイル取得記憶手段によってキャッシュ領域から取得できなかった画面制御ファイルについてのアドレス情報やリンク情報をアドレス情報記憶手段によって記憶しておき、利用者からの要望に応じてホストファイル遅延取得記憶手段によって同アドレス情報やリンク情報に基づいて該当する画面制御ファイルを取得すればよい。
【0022】利用者の要望に応じて画面表示装置からアドレス情報を取得し、このアドレス情報に基づく画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、同画面表示装置のキャッシュ領域から優先的に取得する手法は、必ずしも実体のある装置に限られる必要もなく、その一例として、請求項5にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶方法であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する構成としてある。
【0023】すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0024】ところで、上述したような画面制御ファイル記憶装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用される場合もあるなど、発明の思想としては各種の態様を含むものである。また、ハードウェアで実現されたり、ソフトウェアで実現されることもあり、適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例として画面制御ファイルを記憶する手段が実質的にソフトウェアの制御による場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
【0025】その一例として、請求項6にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する構成としてある。
【0026】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも本発明が利用されていることには変わりはないし、半導体チップに書き込まれたようなものであっても同様である。
【0027】ところで、ブラウザのキャッシュ領域内にて所定期間だけ記憶しておくキャッシュ用の画面制御ファイルと、利用者が特に指示するまで消去しないようにする保存用の画面制御ファイルとを分別して管理すると、上述したように管理上の煩雑さをもたらすことになりかねなかった。しかし、ブラウザ自体がキャッシュ領域と保存用記憶領域の二種類の記憶領域を備えており、それぞれにてキャッシュ用の画面制御ファイルと、保存用の画面制御ファイルとを別個に管理すれば、管理上の煩雑さも軽減することができる。
【0028】そこで、請求項7にかかる発明は、所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能なホスト装置通信手段と、このホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示手段と、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを同キャッシュ領域とは異なる記憶領域に複写して記憶する画面制御ファイル複写記憶手段とを備えた構成としてある。
【0029】すなわち、画面表示装置自体がキャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを別個の記憶領域に複写して管理する。例えば、ブラウザで読み込んだ画面制御ファイルはキャッシュ領域に所定期間だけ記憶されることになるが、利用者が保存したいと思った画面制御ファイルについてブラウザ自体の機能によってキャッシュ領域から別の記憶領域に複写して記憶させる。むろん、その記憶領域に記憶される画面制御ファイルの利用形態については任意であり、上述したようにブラウザによって必要時に読み込まれる形態としてもよいし、別のプログラムなどから利用されるようにしておいてもかまわない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、画面表示装置のキャッシュ領域とは別個の記憶領域に保存用の画面制御ファイルを記憶するようにしたため、ファイルの管理体系が簡易となるのみならず、この画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、利用者からの要望に応じた所定のアドレス情報を画面表示装置から取得し、このアドレス情報に基づく画面制御ファイルが同画面表示装置のキャッシュ領域に記憶されている場合には、同キャッシュ領域から優先的に取得して記憶するようにしたため、効率的にホスト装置に接続して接続時間を全体として低減することが可能な画面制御ファイル記憶装置を提供することができる。
【0031】また、請求項2にかかる発明によれば、取得したアドレス情報に基づく画面制御ファイルがキャッシュ領域に存在しない場合でも、同アドレス情報を記憶するのみに止め、利用者の要望を待って記憶したアドレス情報に基づいてホスト装置から該当する画面制御ファイルを取得するようにしたため、一度にまとめて画面制御ファイルを取得することができ効率がよい。
【0032】また、請求項3にかかる発明によれば、取得したアドレス情報に対応する画面制御ファイルに加えて関連する他の画面制御ファイルを取得するようにしたため、画面表示装置などから関連する他の画面制御ファイルを利用する場合においてもホスト装置に接続する必要がなく、請求項4にかかる発明によれば、かかる場合においてキャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを最大限に活用して記憶するようにしたため効率的である。
【0033】さらに、請求項5にかかる発明によれば、同様にして保存用の画面制御ファイルの管理体系を簡易化するとともに、効率的にホスト装置に接続して接続時間を全体として低減することが可能な画面制御ファイル記憶方法を提供することができ、請求項6にかかる発明によれば、画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体を提供することができる。
【0034】さらに、請求項7にかかる発明によれば、画面表示装置自体がキャッシュ領域から別個の記憶領域に画面制御ファイルを複写して管理するようにしたため、簡易な構成でキャッシュ用の画面制御ファイルと、保存用の画面制御ファイルとを分別しつつ管理することが可能な画面表示装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる画面制御ファイル記憶装置を適用したPCと所定のWebサーバとのネットワークによる接続形態を概略構成図により示している。同図において、Webサーバ10,20は、それぞれインターネット網30に専用線を介して接続されており、他方、PC40,50などは公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に接続可能となっている。
【0036】Webサーバ10,20は、互いに概ね同一構成であり、Webサーバ10に着目すると概略図2に示すように構成されている。同図を参照すると、サーバ本体11は、図示しないCPUやROMやRAMといった電子部品が搭載されたメインボード11aを備えており、このメインボード11a上で所定のオペレーティングシステムを実行することにより、ネットワークインターフェイス11bを介してインターネット網との間で通信したり、ハードディスク12にアクセスしたりする。また、このハードディスク12には、複数のHTMLファイルと画像データファイルなどのリソースデータファイルが記録されており、そのファイル管理体系は図3に示すようになっている。
【0037】同図において、ルートディレクトリ(/)の直下には、「/home(ホームディレクトリ)」が作成されており、この「/home」の配下には、「/whatsnew」、「/corpintr」、「/products」などのサブディレクトリが作成されている。そして、「/home」の直下にはファイル名「index.htm」のHTMLファイルと、このHTMLファイルから参照する複数の画像データファイルなどのリソースデータファイルが格納されている。他方、サブディレクトリ「/whatsnew」、「/corpintr」、「/products」の直下にも同様に、それぞれファイル名「whatsnew.htm」のHTMLファイルと、ファイル名「corpintr.htm」のHTMLファイルと、ファイル名「products.htm」のHTMLファイルとが格納されている。
【0038】周知の通り、HTMLファイルは「タグ」によりマーク付けされているファイルであり、かかる「タグ」によって所定の文字列を画面表示させたり、HTMLファイル外部の画像データファイルにかかる画像を画面表示させることができるようになっている。具体的には「ブラウザ」と呼ばれるプログラムを用いてHTMLファイルを読み込み、その記述内容を解析して画面表示するようになっている。なお、上述したリソースデータファイルとは、HTMLファイルから参照する画像データファイルや音声データファイルのデータファイルであり、これらをまとめてリソースデータファイルと呼ぶこととし、HTMLファイル内にてこれらのリソースデータファイルを参照するタグを、便宜上、リソースデータ参照タグと呼ぶこととする。
【0039】また、HTMLファイル内に他のHTMLファイルのURLを所定のタグを用いて記述しておくと、ブラウザの表示画面上に所定の文字列としてマウスなどのポインティングデバイスによるクリック入力が可能となるように表示することができる。そして、実際にかかるクリック入力が行われると、ブラウザがそのクリックイベントを検知して対応するHTMLファイルのURLに基づいて新たにそのHTMLファイルを読み込み、記述内容を解析して表示内容を更新する。以下、便宜上、かかるタグのことをリンク表示タグと呼ぶこととする。
【0040】本実施形態においては、「/home」の直下の「index.htm」内に「whatsnew.htm」や「corpintr.htm」や「products.htm」などに関するリンク表示タグが記述されており、「index.htm」をブラウザで読み込むと、図4に示すように「whatsnew.htm」や「corpintr.htm」や「products.htm」などがそれぞれ「新着情報」、「会社案内」、「製品案内」といった文字列にてクリック入力可能に表示されるようになっている。そして、利用者からのクリック入力に応じて対応するHTMLファイルが新たに読み込まれて表示画面が更新される。
【0041】一方、PC40,50は、互いに概ね同一構成であり、PC40に着目すると概略図5に示すように構成されている。同図において、PC本体41は、図示しないCPUやROMやRAMといった電子部品が搭載されたメインボード41aを備えており、このメインボード41a上で所定のオペレーティングシステムを実行することにより、モデムボード41bの動作を制御したり、ハードディスク42にアクセスしたり、さらにはオペレーティングシステム上で各種アプリケーションを実行したりする。また、メインボード41aには入力系装置としてのキーボード43aおよびマウス43bと、出力系装置としてのディスプレイ44とが接続されており、同様にオペレーティングシステムを介してキーボード43aやマウス43bからの入力を受け付けたり、アプリケーションの実行結果等をディスプレイ44に表示したりする。
【0042】ここで、図5を参照すると、ハードディスク42にはオペレーティングシステム42aと、ダイヤルアップツール42bと、ブラウザ42cと、ダウンロードツール42dなどの各種ソフトウェアが記憶されていることが分かる。ここにおいて、オペレーティングシステム42aは、上述したようにメインボード41aにて実行されて各種の機能を実現するものであり、実際にはPC40の起動時にメインボード41a上に読み込まれる。また、ダイヤルアップツール42bは、モデムボード41bおよび公衆回線60を介してプロバイダ70を発呼して回線接続させることにより、PC40を実質的にインターネット網30に接続するものである。
【0043】ブラウザ42cは、上述したようにHTMLファイルなどを読み込んで画面表示するものであり、実際にはブラウザ42cの表示画面上で所定のURLを入力することにより、対応するHTMLファイルなどを取得して読み込む。すなわち、端的に言えばURLは読込対象となるHTMLファイルなどの所在を表していることになる。むろん、読込対象となるHTMLファイルなどが存在するのは、多くの場合インターネット網30上のWebサーバ10,20などであり、URLにはかかるWebサーバを識別するためのアドレスが含まれることが多い。本実施形態においては、Webサーバ10のアドレスとして「www.abc.com」が割り当てられているものとし、従って、上述した「index.htm」を読み込む場合のURLは、「http://www.abc.com/home/index.htm」となる。また、このように、インターネット網30上のWebサーバからHTMLファイルを読み込むにあたっては、上述したダイヤルアップツール42bを起動してPC40を実質的にインターネット網30に接続する必要があることは言うまでもない。
【0044】さらに、ダウンロードツール42dは、ブラウザ42cに付随して動作するソフトウェアであり、次に、ブラウザ42cとダウンロードツール42dの詳細について図6を参照しつつ説明することとする。上述しなかったが、ブラウザ42cは、利用者からのURLの入力を受けてそのURLに該当するデータの取得要求を、該当するデータを保持するWebサーバへ向けて送信する。この取得要求は、所定のプロトコルに従い、インターネット網30で適宜ルーティングされて目的となるWebサーバに到達する。すると、同Webサーバから対応するHTMLファイルやリソースデータファイルが転送されるので、ブラウザ42cはこれらのファイルを受信し、そのHTMLファイルを読み込んで画面表示を実行している。上述したようにPC40は公衆回線60を介してインターネット網30に接続されているが、この公衆回線60の通信速度がPC40の処理速度に比べて極めて遅いことから、ブラウザ42cの画面表示速度は概ね回線の通信速度に依存するといっても過言ではない。従って、Webサーバから転送されるデータ量が多い場合にはブラウザ42cの画面表示が完了するまでに相当な時間を要することになる。
【0045】そこで、多くのブラウザにおいては、一旦読み込んだHTMLファイルやリソースデータファイルを所定のキャッシュ領域に格納するようになっており、上述したようにURLが入力された場合に、まず対応するHTMLファイルやリソースデータファイルがかかるキャッシュ領域に存在するか否かを判別し、存在する場合には同キャッシュ領域から直接に対象となるファイルを読み込むようになっている。より具体的には、本実施形態におけるブラウザ42cは、一旦読み込んだHTMLファイルやリソースデータファイルをキャッシュ領域42c1に格納するとともに、このキャッシュ領域42c1に図6に示すような所定のインデックス定義ファイルを作成するようになっている。このインデックス定義ファイルは、キャッシュ領域42c1に存在するファイルのファイル名と、各ファイル名に対応するURLとが関連づけられて記録されており、ブラウザ42cは同インデックス定義ファイルを参照して所望のURLに対するHTMLファイルやリソースデータファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを判別する。
【0046】むろん、このようにキャッシュ領域42c1で目的となるファイルが存在する場合には、ブラウザ42cはキャッシュ領域42c1内のHTMLファイルやリソースデータファイルを用いて画面表示を行うため、結果としてURLに該当するデータの取得要求は発行されない。このようにすることにより、一旦、ブラウザ42cで表示したものであってキャッシュ領域42c1に残っているものについては、ブラウザ42cの画面表示速度を飛躍的に向上させることができる。また、多くの場合、PC利用者はインターネット網に接続するために、プロバイダ70との間で契約を結んで単位時間当たり所定の接続料等を支払うとともに、公衆回線60の回線使用料も負担しなければならないところ、このように画面表示速度が向上すれば全体として接続時間が削減され、利用者の金銭面の負担も軽減されることになる。
【0047】なお、ここにおけるキャッシュ領域42c1は、ハードディスク42上に作成されたディレクトリであり、その理論的な容量はファイルシステムの空き容量の範囲内で可変である。従って、キャッシュ領域42c1に可能な限り多くのHTMLファイルやリソースデータファイルを記憶しておけば、目的のファイルがキャッシュ領域42c1に存在する確率、すなわちヒット率は表面上は向上する。しかし、一度読み込んだファイルが再度利用されるとは限らないため、より多くのファイルをキャッシュ領域42c1に記憶しておくと、そのキャッシュ領域42c1に記憶しておくファイル量に比べて、上記のヒット率は冗長とならざるを得ず、全体としては効率が悪い。そこで、所定の上限値が設定されており、その上限値を超えないようにブラウザ42cがあるタイミングで古いファイルを削除する。例えば、システム日付に比べて所定日数以前のファイルを削除したりする。
【0048】また、ブラウザ42cは、プロキシサーバの設定を行うことができるようになっている。ブラウザ42cは、このプロキシサーバが設定されている場合には、URLに該当するデータの取得要求を発行する際に、直接対象となるWebサーバに同取得要求を発行するのではなく、設定されているプロキシサーバに対してその取得要求を送出する。そして、プロキシサーバは、この取得要求を受け取り、ブラウザ42cの代理で対象となるWebサーバからファイルを取得し、ブラウザ42cにそのファイルを渡す。かかるプロキシサーバは、多くの場合、社内LANなどが構築されている場合に、そのLAN上に配置され、LAN上のPCからの取得要求を受信して上記の動作を行う。
【0049】本実施形態においては、ダウンロードツール42dがプロキシサーバ的な役割を果たす。すなわち、ブラウザ42cは、プロキシサーバとしてダウンロードツール42dを設定可能であり、利用者からのURLの入力を受けて対応するHTMLファイルやリソースデータファイルがキャッシュ領域42c1に存在しなければ、ダウンロードツール42dに対して同URLに該当するデータの取得要求を発行する。そして、このダウンロードツール42dがブラウザ42cから発行された取得要求に基づいて対応するHTMLファイルやリソースデータファイルを取得してブラウザ42cに渡し、同ブラウザ42cは受け取ったファイルを読み込んで画面表示する。
【0050】ところで、上述したように、キャッシュ領域42c1に記憶されたHTMLファイルやリソースデータファイルは、ブラウザ42cによってあるタイミングで削除される。従って、ある程度のヒット率は得られるものの、必ずしもそのヒット率は高いと言うことはできない。従って、ブラウザ42cでURLを入力してから画面表示が完了するまでに相当な時間を要してしまうことも多々ある。そこで、予め所望のURLに対応するHTMLファイルやリソースデータファイルおよび階層的にページ構築されている場合には指定階層までのファイルを一度にまとめてPC側にダウンロードし、次にブラウザ42cでそのURLが入力されたときに、ダウンロードしておいたファイルをブラウザ42cに読み込ませるようにすることができれば、公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に接続しないオフライン状態でもブラウザ42cによる画面表示が可能となり、回線接続時間も低減される。
【0051】ダウンロードツール42dは、所望のURLを登録することができるようになっており、ここで登録されたURLに関連するHTMLファイルやリソースデータファイルを上述したように一度にまとめてダウンロードし、キャッシュ領域42c1とは異なるファイル格納領域42d1に格納する。そして、登録されたURLに該当するデータの取得要求をブラウザ42cから受け取った場合に、ファイル格納領域42d1を検索して対応するファイルが存在すれば同ファイル格納領域42d1から取得してブラウザ42cに渡す。すなわち、予めHTMLファイルやリソースデータファイルを記憶しておくことにより、ブラウザ42cの画面表示速度を向上させるという点においては、上述したキャッシュ領域42c1にファイルを記憶しておく場合と同様であるが、ファイル格納領域42d1に記憶されたファイルは登録されたURLに基づくものであり、そのファイルが再度利用される可能性が高いという点において相違する。
【0052】次に、このダウンロードツール42dにおけるURL登録処理と、登録されたURLに関連するファイルの格納処理とについて説明する。図7は、ダウンロードツール42dにおけるURL登録処理と、このURL登録処理に付随して行われるファイル格納前処理の処理の流れをフローチャートにより示している。例えば、ブラウザ42cにて「http://www.abc.com/home/index.htm」なるURLを入力して図4に示すように画面表示させ、その後に「新着情報」および「会社案内」の各項目を選択して閲覧したところ、上記のURLを登録したいと思ったら、図4に示す画面表示に戻してからダウンロードツール42dの登録ユーティリティを起動する。すると、ステップS110にて図8に示すようなブラウザ42cとは別ウィンドウが表示される。
【0053】同図からも分かるように、このウィンドウ上の「追加するURL」の項目には、ブラウザ42cで参照しているURL「http://www.abc.com/home/index.htm」が既に表示されている。これは、ダウンロードツール42dの登録ユーティリティが、その起動時にブラウザ42cにて参照しているURLをオペレーティングシステム42aを介して取得して表示していることによる。従って、利用者自らURLを入力するなどの作業を行う必要がなく好適であると言える。むろん、表示されたURLとは異なるURLを登録したい場合には、表示されたURLを消去して所望のURLを入力することも可能である。また、「追加するURL」の項目の下には、「URLを追加するカテゴリを選択」の項目にてカテゴリ一覧が表示されており、利用者はそのカテゴリ一覧の中から登録しようとするURLが含まれるカテゴリを選択して「次へ」のボタンをクリックする。すると、ステップS120にてこのようにして入力されたURLおよびカテゴリ等の情報が登録情報ファイル42d2に追加される。
【0054】本来的には、上記のステップS110,S120の処理で登録処理は完了であるが、本実施形態においては後述するファイル格納処理の前処理を続いて開始する。まず、ステップS130では、キャッシュ領域42c1を検索して登録されたURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する。そして、該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在する場合には、ステップS140でその該当ファイルを取得し、次のステップS150でファイル格納領域42d1に複写する。その後、ステップS160では、取得した該当ファイルがHTMLファイルであるか否かを検知し、HTMLファイルである場合にはステップS170にてリソース格納処理ルーチンを実行する。
【0055】図9は、このリソース格納処理ルーチンの処理手順をフローチャートにより示している。このリソース格納処理ルーチンにおいては、ステップS160で検知したHTMLファイルを入力として、まずステップS210で同HTMLファイルを先頭方向から検索してリソースURLを取り出す。このリソースURLとは、入力されたHTMLファイル内にてリソースデータ参照タグによって参照されているリソースデータファイルのURLや、リンク表示タグによってリンクされている他のHTMLファイルのURLのことであり、ステップS210では入力されたHTMLファイルの先頭方向からリソースデータ参照タグやリンク表示タグを検索し、実際にかかるタグを検出したらそのリソースURLを取り出して次のステップに移行する。また、入力されたHTMLファイル内にてかかるタグを検出できなかった場合には、そのまま次のステップに移行する。
【0056】次のステップS220では、ステップS210にてリソースURLを取り出すことができたか否かを検知し、リソースURLを取り出し不能な場合は処理を終了する。他方、リソースURLを取り出すことができた場合には、ステップS230にてキャッシュ領域42c1を検索して同リソースURLに対応するリソースデータファイルまたはHTMLファイルが同キャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する。ここで、キャッシュ領域42c1に該当ファイルが存在しなければ、ステップS210に戻って次のリソースURLの取り出し処理を開始する。他方、キャッシュ領域42c1に該当ファイルが存在する場合には、ステップS240にてその該当ファイルをキャッシュ領域42c1から取得し、ステップS250でファイル格納領域42d1に複写してからステップS210に戻って同様の処理を開始する。
【0057】本例においては、ブラウザ42cにて「http://www.abc.com/home/index.htm」なるURLを入力して図4に示すように画面表示させ、その後に「新着情報」および「会社案内」の各項目を選択して画面を閲覧している。従って、少なくともダウンロードツール42dの登録ユーティリティを起動した時点において、キャッシュ領域42c1には「index.htm」、「whatsnew.htm」および「corpintr.htm」のHTMLファイルとこれらのHTMLファイルから参照するリソースデータファイルが格納されているため、これらのファイルがファイル格納領域42d1に複写される。
【0058】むろん、さらに深い階層構造でHTMLファイルがリンクされていることもありうる。例えば、図10に示すように、「whatsnew.htm」にてさらにリンク表示タグが記述されて「news1.htm」〜「news3.htm」の各HTMLファイルがリンクされていたものとする。そこで、かかる場合も想定し、ステップS250にて複写したHTMLファイルにて上述したものと同様にリソースデータ参照タグやリンク表示タグに基づいてリソースURLを検知し、該当するファイルを取得してファイル格納領域42d1に複写するようにしてもよい。
【0059】ところで、ファイル格納領域42d1に格納されたファイルは、所定の編集ユーティリティにて編集および閲覧することができるようになっており、この編集ユーティリティを起動すると図11に示すようなウィンドウが表示される。同図を参照すると、最上位のHTMLファイル「index.htm」の下に「新着情報」、「会社案内」、「製品案内」のそれぞれに対応するHTMLファイル名がツリー表示されていることが分かる。このツリー表示は、上記のように取り出したリソースURLの階層構造に基づいて行われており、実際に該当するファイルがファイル格納領域42d1に存在するか否かということとは無関係である。
【0060】ただし、図11を参照すると、最上位の「abc」と、その下の「新着情報」および「会社案内」の項目の前にはファイルマークが表示されているのに対して、「製品案内」の項目の前には円形のマークが表示されている。これらのマークは、ファイル格納領域42d1にその項目に対応するファイルが存在するか否かを表している。すなわち、ファイルマークの場合は対応するファイルがファイル格納領域42d1に存在することを意味し、円形のマークの場合は対応するファイルが存在しないことを意味しており、上述した利用者の閲覧結果と対応していることが図からも明らかである。具体的には、図示していないが、登録情報ファイル42d2内にリソースURLの階層構造や、各リソースURLに該当するファイル名およびその存否に関する情報を保存するようになっており、この登録情報ファイル42d2を参照して上述したようなツリー表示を行っている。
【0061】以上のようにして、ダウンロードツール42dのURL登録処理と、これに付随して行われるファイル格納前処理とが終了した後、利用者がダウンロードツール42dに対してファイルのダウンロードを指示すると、ダウンロードツール42dは、上述した登録情報ファイル42d2を参照することにより、上記のファイル格納前処理でファイル格納領域42d1に格納することができなかった不足分の該当ファイルを一度にまとめてWebサーバからダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納する。従って、ファイル格納前処理にてキャッシュ領域42c1からファイル格納領域42d1に複写されたファイルについては、Webサーバからダウンロードする必要がないため効率が良く、かかるダウンロードに要する時間も短くて済む。また、一旦、ファイル格納処理が完了したURLについては、ダイヤルアップ接続しないオフライン状態においても画面の閲覧を行うことができ、利用者の金銭的な負担も軽減される。
【0062】なお、本実施形態においては、ダウンロードツール42では利用者からのダウンロード指示に応じて登録されたURLに該当するファイルを一度にまとめてダウンロードする構成としてあるが、むろん、かかる構成に限定されることはなく適宜変更可能である。例えば、上述したURL登録処理およびファイル格納前処理が完了した後、直ちにダウンロードツール42dにて図12のフローチャートに従ってファイル格納処理を実行させるようにしてもよい。同図において、ステップS310ではインターネット網30との間で通信可能な状態であるか否かを判断する。具体的にはダイヤルアップツール42bが起動されてプロバイダ70に接続されているか否かを判断し、接続されている場合には次のステップS320でブラウザ42cが通信しているか否かを判断する。ここで、ブラウザ42cが通信していないと判断したら、次のステップS330にて上述したファイル格納前処理でファイル格納領域42d1に格納することができなかった不足分の該当ファイルを順次対応するWebサーバから取得し、ステップS340にてファイル格納領域42d1に格納する。
【0063】すなわち、ブラウザ42cによる画面表示が完了して利用者が表示画面を閲覧している間など、Webサーバとの間で通信を行っていないにも関わらず、回線接続された状態となっていることが多いので、この期間を利用して上記のようなファイル格納処理を実行する。このような手法によっても実質的に回線接続時間を低減することができ、かかる手法と、上述した利用者からの指示に基づいて一度にまとめてダウンロードする手法のいずれの手法を採用してかまわない。
【0064】次に、上記のように構成した本実施形態の動作について説明する。利用者はダイヤルアップツール42bを起動し、公衆回線60およびプロバイダ70を介してPC40をインターネット網30に接続した後、ブラウザ42cを起動して「http://www.abc.com/home/index.htm」なるURLを入力したものとする。すると、ブラウザ42cは、所定のキャッシュ領域42c1に格納されたインデックス定義ファイルを参照し、対応するHTMLファイルやリソースデータファイルが同キャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する。
【0065】ここで対応するファイルがキャッシュ領域42c1に存在しなかったとすると、ブラウザ42cは入力されたURLに該当するデータの取得要求を発行する。ここにおいて、ブラウザ42cにはプロキシサーバとしてダウンロードツール42dが設定されているため、実際にはこのダウンロードツール42dに対して上記取得要求を発行する。すると、この取得要求を受け取ったダウンロードツール42dは、所定のファイル格納領域42d1を検索して同取得要求に該当するファイルが存在するか否かを判断する。ここで、該当するファイルが存在しなかったものとすると、ダウンロードツール42dは公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に同取得要求を送出する。
【0066】すると、この取得要求はインターネット網30上で適宜ルーティングされてWebサーバ10に到達し、このWebサーバ10から対応するHTMLファイルやリソースデータファイルが転送されるので、ダウンロードツール42dはかかるファイルを受信してブラウザ42cに渡す。そして、ブラウザ42cは、渡されたHTMLファイルやリソースデータファイルをキャッシュ領域42c1に格納するとともに、同HTMLファイルを読み込んで適宜リソースデータファイルを使用しつつ図4に示すような画面表示を行う。同図を参照すると、この表示画面上において、「新着情報」、「会社案内」および「製品案内」の文字列が表示されていることが分かるが、これらの文字列は利用者がクリック入力することができるようになっている。
【0067】そこで、利用者は、「新着情報」と「会社案内」の各項目を選択して同様にして画面表示させたものとする。すると、各項目に対応した「whatsnew.htm」と「corpintr.htm」のHTMLファイルが同様にしてキャッシュ領域42c1に格納される。従って、この時点において、キャッシュ領域42c1には、少なくとも「index.htm」のHTMLファイルと、このHTMLファイルから参照するリソースデータファイルと、「whatsnew.htm」と「corpintr.htm」のHTMLファイルとが格納されていることになる。
【0068】利用者は、ここまでの画面を閲覧した時点で上記のURLを登録したいと思ったので、ブラウザ42cの表示画面を図4に示す状態に戻してからダウンロードツール42dの登録ユーティリティを起動したものとする。すると、この登録ユーティリティは、起動時にブラウザ42cにて指定されているURLをオペレーティングシステム42aを介して取得し、この取得したURLを用いて図8に示すような新たなウィンドウを表示する。同図において、「追加するURL」の項目については登録ユーティリティによって取得したURLが表示されているため、利用者は「URLを追加するカテゴリを選択」の項目にて追加するURLの属するカテゴリを選択して「次へ」のボタンをクリックする(ステップS110)。ダウンロードツール42dは、ここで入力されたURLおよびカテゴリ等の情報を登録情報ファイル42d2に追加してURLの登録処理を終了し(ステップS120)、次にファイル格納前処理を開始する。
【0069】ダウンロードツール42dは、登録されたURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを判断する(ステップS130)。本例においては、キャッシュ領域42c1に該当ファイル(「index.htm」)が存在するので、ダウンロードツール42dは、その該当ファイルを取得し(ステップS140)、ファイル格納領域42d1に複写する(ステップS150)。その後、その該当ファイルがHTMLファイルであることを検知し(ステップS160)、このHTMLファイルを入力としてリソース格納処理ルーチンを実行する(ステップS170)。
【0070】このリソース格納処理ルーチンでは、入力となるHTMLファイルの先頭方向からリソースデータ参照タグやリンク表示タグを検索し、実際にかかるタグを検出したらリソースURLを取り出す(ステップS210)。ここで、リソースURLを取り出すことができたら(ステップS220)、そのリソースURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在するか否かを検知する(ステップS230)。そして、該当するファイルが存在することを検知した場合には、そのファイルを取得し(ステップS240)、ファイル格納領域42d1に格納する。以降、同様にして入力されたHTMLファイル内の全てのリソースURLを取り出し、このリソースURLに該当するファイルがキャッシュ領域42c1に存在する場合には、同ファイルをファイル格納領域42d1に格納する。従って、ファイル格納領域42d1には、「index.htm」のHTMLファイルと、このHTMLファイルから参照するリソースデータファイルと、「whatsnew.htm」と「corpintr.htm」のHTMLファイルとが格納される。
【0071】その後、利用者がダウンロードツール42dに対してファイルのダウンロードを指示すると、ダウンロードツール42dは、上述した登録情報ファイル42d2を参照することにより、上記のファイル格納前処理でファイル格納領域42d1に格納することができなかった不足分の該当ファイルを一度にまとめてWebサーバ10からダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納する。一方、ダウンロードツール42dが図12のフローチャートに従ってファイルを取得する場合には、ダウンロードツール42dはダイヤルアップツール42bが起動されてプロバイダ70に接続されており、且つ、ブラウザ42cが通信していない状態のときに、不足するHTMLファイルやリソースデータファイルをWebサーバ10から順次取得し、ファイル格納領域42d1に格納する(ステップS310〜S340)。
【0072】このようにして、ダウンロードツール42dが登録されたURLに関連するHTMLファイルやリソースデータファイルを全てファイル格納領域42d1に格納した後は、利用者は公衆回線60およびプロバイダ70を介してインターネット網30に接続しないオフライン状態であっても、同URLに対するホームページを閲覧することができるようになる。むろん、しばらくの間はキャッシュ領域42c1にも登録したURLに関連するHTMLファイルやリソースデータファイルが残っているが、あるタイミングでこれらのファイルはブラウザ42cによって削除されることになる。
【0073】このように、ブラウザ42cにてプロキシ設定されたダウンロードツール42dは、ブラウザ42cからのデータ取得要求に応じて該当ファイルがファイル格納領域42d1に存在する場合に同領域から取得し、存在しない場合にのみWebサーバ10などから取得してブラウザ42cに渡すようにしており、予め所望のURLに基づくファイルをWebサーバ10などから一度にまとめてダウンロードしてファイル格納領域42d1に格納するにあたり、ブラウザ42cにて読み込まれているファイルに対するURLを取得し、このURLに関連するファイルがブラウザ42cのキャッシュ領域42c1に存在する場合には同領域から優先的に取得するようにしたため、キャッシュ領域42c1に存在するファイルについてはWebサーバ10などから重複して取得することがないため、効率的にインターネット網30に接続することができ、接続時間を全体として低減することができる。
【0074】なお、本実施形態においては、ブラウザ42cのプロキシサーバ設定を利用し、ダウンロードツール42dを介してWebサーバとの間で通信する構成としてあるが、むろん、この構成に限られることはない。その一例として、図13に示す構成とすることも可能である。同図において、ブラウザ42eにはプロキシサーバの設定がなされておらず、ブラウザ42eはWebサーバとの間で直接通信を行うようになっている。一方、ダウンロードツール42fは、上述したものと同様にして登録情報ファイル42f2に登録されたURLについて、該当ファイルをファイル格納領域42f1に格納するにあたり、ブラウザ42eのキャッシュ領域42e1に存在するファイルを優先的にファイル格納領域42f1に複写し、不足分をWebサーバからダウンロードする。
【0075】このとき、ファイル格納領域42f1内の各ファイルをWebサーバ上と同じファイル管理体系で管理しておくとともに、そのファイルの所在を示す情報をキャッシュ領域42e1のインデックス定義ファイルに記録しておく。上述したように、ブラウザ42eは、まずかかるインデックス定義情報を参照して該当ファイルがPC側に存在するか否かを検索するため、結果的にキャッシュ領域42e1またはファイル格納領域42f1に該当ファイルが存在するか否かを検索していることになる。そして、ブラウザ42eは、ファイル格納領域42f1に該当ファイルが存在することを検知した場合には、同ファイル格納領域42f1から該当ファイルを読み込んで画面表示を行う。このような構成としても、上述したものと同様の効果を得ることができ、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画面制御ファイル記憶装置を適用したPCと所定のWebサーバとのネットワークによる接続形態を示す全体構成図である。
【図2】同Webサーバのハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図3】同Webサーバのハードディスク内におけるHTMLファイルとリソースデータファイルのファイル管理体系を示す図である。
【図4】所定のブラウザによる画面表示の一例を示す図である。
【図5】上記PCのハードウェアおよびソフトウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図6】同PCにおけるブラウザとダウンロードツールによるデータ送受を示すブロック図である。
【図7】同ダウンロードツールによるURL登録処理とファイル格納前処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】同ダウンロードツールによってURL登録を行う際に表示される画面表示の一例である。
【図9】同ダウンロードツールのファイル格納前処理にて実行されるリソース格納処理ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】HTMLファイルが階層的にリンクされている状態を概念的に示す樹形図である。
【図11】上記ダウンロードツールによって取得したリソースURLを閲覧する際の画面表示の一例を示す図である。
【図12】変形例にかかるファイル格納処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】変形例にかかるブラウザとダウンロードツールによるデータ送受を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,20…Webサーバ
30…インターネット網
40,50…PC
41…PC本体
41a…メインボード
41b…モデムボード
42…ハードディスク
42a…オペレーティングシステム
42b…ダイヤルアップツール
42c…ブラウザ
42c1…キャッシュ領域
42d…ダウンロードツール
42d1…ファイル格納領域
42d2…登録情報ファイル
43a…キーボード
43b…マウス
44…ディスプレイ
60…公衆回線
70…プロバイダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶装置であって、上記ホスト装置との間で通信可能なホスト装置通信手段と、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する画面制御ファイル取得記憶手段とを具備することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項2】 上記請求項1に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づく画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合に同キャッシュ領域から取得するキャッシュ内ファイル取得記憶手段と、このキャッシュ内ファイル取得手段によって上記画面制御ファイルを取得不能な場合に上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、このアドレス情報記憶手段にて上記アドレス情報を記憶した後に利用者からの要望に応じて同アドレス情報に基づき上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するホストファイル遅延取得記憶手段とを具備することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルを取得するとともに、同画面制御ファイルに含まれる当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのリンク情報を検出して当該リンク情報に基づいて関連する他の画面制御ファイルを取得することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項4】 上記請求項3に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルと、当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルとを取得するにあたり、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルについて同キャッシュ領域から取得するとともに、不足する画面制御ファイルについて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から取得することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項5】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶方法であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶することを特徴とする画面制御ファイル記憶方法。
【請求項6】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶することを特徴とする画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体。
【請求項7】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能なホスト装置通信手段と、このホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示手段と、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを同キャッシュ領域とは異なる記憶領域に複写して記憶する画面制御ファイル複写記憶手段とを具備することを特徴とする画面表示装置。
【請求項1】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶装置であって、上記ホスト装置との間で通信可能なホスト装置通信手段と、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶する画面制御ファイル取得記憶手段とを具備することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項2】 上記請求項1に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づく画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合に同キャッシュ領域から取得するキャッシュ内ファイル取得記憶手段と、このキャッシュ内ファイル取得手段によって上記画面制御ファイルを取得不能な場合に上記アドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、このアドレス情報記憶手段にて上記アドレス情報を記憶した後に利用者からの要望に応じて同アドレス情報に基づき上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して記憶するホストファイル遅延取得記憶手段とを具備することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルを取得するとともに、同画面制御ファイルに含まれる当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのリンク情報を検出して当該リンク情報に基づいて関連する他の画面制御ファイルを取得することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項4】 上記請求項3に記載の画面制御ファイル記憶装置において、上記画面制御ファイル取得記憶手段は、上記アドレス情報に対応した画面制御ファイルと、当該画面制御ファイルに関連する他の画面制御ファイルとを取得するにあたり、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルについて同キャッシュ領域から取得するとともに、不足する画面制御ファイルについて上記ホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から取得することを特徴とする画面制御ファイル記憶装置。
【請求項5】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶方法であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶することを特徴とする画面制御ファイル記憶方法。
【請求項6】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能であり、同ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示装置のための画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体であって、利用者の要望に応じて上記画面表示装置にて読み込んだ画面制御ファイルを備えたホスト装置およびその画面制御ファイルを識別するためのアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、このアドレス情報取得手段にて取得したアドレス情報に基づいて上記ホスト装置から対応する画面制御ファイルを取得して所定の記憶領域に記憶するにあたり、同画面制御ファイルが上記キャッシュ領域に記憶されている場合には優先的に同キャッシュ領域から取得して記憶することを特徴とする画面制御ファイル記憶プログラムを記録した媒体。
【請求項7】 所定の画面制御ファイルを備えたホスト装置とネットワークを介して通信可能なホスト装置通信手段と、このホスト装置通信手段を介して上記ホスト装置から画面制御ファイルを読み込んで画面表示しつつ読み込んだ画面制御ファイルを所定期間だけキャッシュ領域に記憶するとともに、上記ホスト装置から読み込もうとする画面制御ファイルが同キャッシュ領域に記憶されている場合には同キャッシュ領域に記憶されている画面制御ファイルを優先して読み込んで画面表示する画面表示手段と、上記キャッシュ領域に記憶された画面制御ファイルを同キャッシュ領域とは異なる記憶領域に複写して記憶する画面制御ファイル複写記憶手段とを具備することを特徴とする画面表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図8】
【図10】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図8】
【図10】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2000−148640(P2000−148640A)
【公開日】平成12年5月30日(2000.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−317690
【出願日】平成10年11月9日(1998.11.9)
【出願人】(594067221)エー・アイ ソフト株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成12年5月30日(2000.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成10年11月9日(1998.11.9)
【出願人】(594067221)エー・アイ ソフト株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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