説明

異物除去装置および異物除去方法

【課題】異物を確実に把持し、短時間で除去することが可能な異物除去装置を提供する。
【解決手段】異物除去装置101は、基板1の表面に付着した異物を除去するための異物除去装置であって、前記異物を把持するための把持手段としてのピンセット2と、前記表面を観察するための観察光学系3と、ピンセット2を観察光学系3とは別に前記表面に対して垂直な方向に移動させるための第1駆動部としてのZ′軸機構と、ピンセット2および観察光学系3を一体的に保持した状態でピンセット2および観察光学系3を前記表面に対して垂直な方向に移動させるための第2駆動部としてのZ軸機構7と、基板1を前記表面に平行な方向に移動させるための第3駆動部としてのX軸機構51およびY軸機構52と、ピンセット2で把持した前記異物を吸引回収するための回収部8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異物除去装置および異物除去方法に関するものである。特に、本発明は、露光用フォトマスク基板やCCD(Charge Coupled Device)撮像素子などの表面に付着した微細な異物(ゴミ)を除去する装置および方法に関する。特に、微細なピンセットを用いて微細異物を除去する微細異物除去装置および微細異物除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
露光用フォトマスク基板や、CCD撮像素子などにおいては、基板上に微細な異物が付着した場合、機能上問題となる。したがって、これらの異物を取り除く必要がある。基板を洗浄することができる場合は、再度洗浄することで取り除くことができるが、CCD撮像素子の組立工程などでは、最終検査で異物が見つかっても、洗浄することができない場合がある。このような場合に異物を除去するための装置の一例が特開2008−52232号公報(特許文献1)に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−52232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された装置は、異物または特定部位をスライドグラスまたは容器に移すことを目的として構成されている。したがって、異物を除去するためには、操作針で異物を捕捉した後、操作針を上昇させ、上部に配置したスライドステージを操作針下部に挿入し、再度、スライドステージに載置されたスライドグラス表面に光学系のフォーカス合わせを行ない、その後、操作針で捕捉した異物をスライドグラス側に移載するという作業が必要となる。単に異物を除去するだけの場合であってもこれらの各工程を繰返し行なう必要があるため、異物の除去に長時間を有するという問題があった。
【0005】
また、特許文献1に記載された装置では、操作針で異物を捕捉することとしているため、異物を確実に把持することができず、その結果、移送途中で異物を落下させて基板に再付着させてしまうおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明は、異物を確実に把持し、短時間で除去することが可能な異物除去装置および異物除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に基づく異物除去装置は、基板の表面に付着した異物を除去するための異物除去装置であって、上記異物を把持するためのピンセットと、上記表面を観察するための観察光学系と、上記ピンセットを上記観察光学系とは別に上記表面に対して垂直な方向に移動させるための第1駆動部と、上記ピンセットおよび上記観察光学系を一体的に保持した状態で上記ピンセットおよび上記観察光学系を上記表面に対して垂直な方向に移動させるための第2駆動部と、上記基板を上記表面に平行な方向に移動させるための第3駆動部と、上記ピンセットで把持した上記異物を吸引回収するための回収部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ピンセットを備えているので、異物を確実に把持することができ、回収途中で異物を落下させる確率を低減することができる。さらに、把持した異物を回収部によって吸引回収することができるので、異物の除去作業を短時間で済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置の正面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置の側面図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置の、ピンセットが把持した異物を吸引回収しようとする状態での正面図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの先端部の開状態での平面図である。
【図5】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの先端部の側面図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの先端部の閉状態での平面図である。
【図7】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置の動作の第1の説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置の動作の第2の説明図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置の動作の第3の説明図である。
【図10】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える吸引ボックスの第1の状態の平面図である。
【図11】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える吸引ボックスの第1の状態の側面図である。
【図12】図10におけるピンセットの先端部の近傍の拡大図である。
【図13】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える吸引ボックスの第2の状態の平面図である。
【図14】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える吸引ボックスの第3の状態の平面図である。
【図15】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える吸引ボックスの第3の状態の側面図である。
【図16】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える回収部による異物の吸引回収方法の説明図である。
【図17】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備える回収部から回収ボックスを取り外せることについての説明図である。
【図18】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの平面図である。
【図19】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの背面図である。
【図20】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの側面図である。
【図21】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセット固定軸の先端部の平面図である。
【図22】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセット固定軸の先端部の正面図である。
【図23】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセット固定軸の先端部の側面図である。
【図24】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置のピンセット近傍の側面図である。
【図25】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置のピンセットとピンセット固定軸との接続部分の位置関係を示す説明図である。
【図26】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットの平面図である。
【図27】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットとピンセット固定軸との接合部近傍の平面図である。
【図28】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置が備えるピンセットとピンセット固定軸との接合部近傍の側面図である。
【図29】ピンセット着脱棒の側面図である。
【図30】ピンセット着脱棒の端面図である。
【図31】ピンセットをピンセット固定軸に取り付ける作業の説明図である。
【図32】ピンセットをピンセット固定軸から取り外す作業の説明図である。
【図33】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置のピンセットとピンセット固定軸との接続部分の給電構造に関する第1の説明図である。
【図34】図33におけるコンタクトピン近傍の拡大図である。
【図35】本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置のピンセットとピンセット固定軸との接続部分の給電構造に関する第2の説明図である。
【図36】図35におけるコンタクトピン近傍の拡大図である。
【図37】吸引ボックスの異なる方式による構成例の第1の状態の平面図である。
【図38】吸引ボックスの異なる方式による構成例の第2の状態の平面図である。
【図39】本発明に基づく実施の形態2における異物除去方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
(構成)
図1、図2を参照して、本発明に基づく実施の形態1における異物除去装置について説明する。本実施の形態における異物除去装置を正面から見たところを図1に示し、側方から見たところを図2に示す。異物除去装置101は、ベース5と、基板1を保持するための基板チャック4と、観察光学系3とを備える。異物除去装置101は、ベース5の上で基板チャック4を水平面内で平行移動させるためのX軸機構51とY軸機構52とを備える。観察光学系3から側方にはアーム6が突出しており、アーム6の先端にはX′軸機構41とY′軸機構42とが配置されている。アーム6の先端から斜め下に向かって回収部8が延在している。観察光学系3は対物レンズ31と鏡筒32とCCDカメラ33とを含む。観察光学系3はZ軸機構7によって上下に移動することができる。
【0011】
異物除去装置101は、基板1の表面に付着した異物を除去するための異物除去装置であって、前記異物を把持するための把持手段としてのピンセット2と、前記表面を観察するための観察光学系3と、ピンセット2を観察光学系3とは別に前記表面に対して垂直な方向に移動させるための第1駆動部としてのZ′軸機構43と、ピンセット2および観察光学系3を一体的に保持した状態でピンセット2および観察光学系3を前記表面に対して垂直な方向に移動させるための第2駆動部としてのZ軸機構7と、基板1を前記表面に平行な方向に移動させるための第3駆動部としてのX軸機構51およびY軸機構52と、ピンセット2で把持した前記異物を吸引回収するための回収部8とを備える。
【0012】
異物除去装置101は、通常、基板1の表面を照明する照明装置(図示せず)を備える。異物除去装置101は、X軸機構51およびY軸機構52を用いて基板チャック4の位置を制御するための第1制御部を備える。異物除去装置101は、Z軸機構7を用いて観察光学系3の位置を制御するための第2制御部を備える。異物除去装置101は、X′軸機構41およびY′軸機構42を用いて回収部8の位置を制御するための第3制御部を備える。第1〜第3制御部のうちの一部または全部は同一の制御装置35によって兼ねられていてもよい。異物除去装置101は、ユーザが指示を与えるための入力装置(図示せず)を備えていてよい。入力装置は、マウス、ジョイスティック、キーボード、タッチパネル、押しボタンなどのいずれかまたはこれらの組合せであってよい。異物除去装置101は、制御に関する情報またはCCDカメラ33が撮像した画像を表示するためのモニタ(図示せず)を備えていてよい。
【0013】
(作用・効果)
本実施の形態における異物除去装置101によれば、ピンセット2を備えているので、異物を確実に把持することができ、回収途中で異物を落下させる確率を低減することができる。異物除去装置101によれば、把持した異物を回収部8によって吸引回収することができるので、異物の除去作業を短時間で済ませることができる。
【0014】
本実施の形態における異物除去装置においては、把持手段はピンセットであることが好ましい。本実施の形態では、把持手段の一例としてピンセット2を採用しているものとして説明しているが、把持手段は、ピンセットと呼ばれる装置以外であっても異物を把持することができる構造であればよい。
【0015】
本実施の形態における異物除去装置は、基板1を前記表面に平行な平面内で回転させるための回転機構を備えることが好ましい。このような機構は、ベース5と基板チャック4との間に、X軸機構51およびY軸機構52に加えて公知技術による回転機構を設けることによって実現可能である。この回転機構はθ軸機構またはθテーブルとも呼ばれる。このような回転機構を備えた構成であれば、基板を水平面内で適宜回転させることによって基板の向きを変更することができる。したがって、基板1の表面において異物がたとえピンセット2によって把持しにくい向きに付着している場合であっても、基板の向きを変更して異物がピンセット2によって把持しやすい姿勢となるようにしてから把持することができるので、好都合である。
【0016】
本実施の形態における異物除去装置101においてピンセット2が把持した異物を吸引回収しようとする状態での正面図を図3に示す。ピンセット2の先端部を拡大したところを図4、図5および図6に示す。図4は平面図、図5は側面図である。ピンセット2は開いた状態での先端同士の幅は図4に示すように7〜26μmであり、厚みは図5に示すように5〜24μmである。閉じた状態での先端は図6に示すようになる。ピンセット先端の開閉は回動動作ではなく平行移動によってなされる。このようなピンセットは、たとえばアオイ電子株式会社から、「ナノピンセット」として販売されている。このような条件のピンセットは微細な異物の把持に適している。
【0017】
ピンセット2は、X′軸機構41、Y′軸機構42およびZ′軸機構43によってアクチュエータの動作によって各方向に移動することが可能となっている。ピンセット2は鏡筒32に取り付けられた対物レンズ31の視野内で、自由に移動させることが可能となっている。異物除去装置101では、異物とピンセット2先端とをCCDカメラ33で撮像し、図示しないモニタの画像を見ながら操作することが可能である。ピンセット2の操作は、図示しないマウス、ジョイステック、押しボタンなどにより行なうことが可能となっている。
【0018】
(異物除去作業)
図7〜図9を参照して、本実施の形態における異物除去装置101の動作について説明する。
【0019】
微細異物除去作業を始めるに当たっては、まず、作業対象となる基板1を、基板チャック4に固定する。観察光学系3のフォーカスを基板1の表面に合わせ、除去する異物が観察できるように基板1を移動させる。この状態では、ピンセット2は、その先端が基板1の表面より上昇した位置に保持されている。
【0020】
次に、除去対象の異物を観察している状態で、ピンセット2の先端が視野内に入るように、ピンセット2を移動させる。図7に示すようにピンセット2を基板1の表面に接近させる。ピンセット2の先端が視野内に入った状態で、除去対象となる異物を見ながら、図示しない入力装置を操作して、ピンセット2の先端を移動させて異物を把持する。異物の姿勢を変えることで把持しやすくなる場合は、θテーブルを回転させて、把持しやすい姿勢にしてから把持を行なってもよい。基板1の表面に付着する異物をピンセット2によって把持する。
【0021】
次に、図8に示すように、第2駆動部によってピンセット2および観察光学系3を基板1の表面に対して垂直な方向に移動させる。この場合、基板1の表面から遠ざかるように移動させている。後に詳述する吸引ボックス9が基板1と干渉しない位置関係となるまで、観察光学系3およびピンセット2を上昇させる。
【0022】
次に、図9に示すように、リニアアクチュエータを駆動させてステー10を前進させる。この動作により吸引ボックス9は回動し、ピンセット2の先端を覆う位置および姿勢へと変位する。吸引ボックス9の上側の部材には観察窓が設けられている。観察窓が設けられていることにより、図9に示す状態でも、吸引ボックス9の観察窓を通してピンセット2の先端はCCDカメラ31によって観察可能となっている。吸引ボックス9の内側には後述するように吸引穴が設けられている。図9に示す状態では、吸引穴はピンセット2の先端に近接した位置にあり、この状態で、吸引穴を通じてエア吸引動作を行ないつつ、ピンセット2を開く。その結果、それまでピンセット2に把持されていた異物は吸引穴に吸い込まれて回収される。
【0023】
この後、リニアアクチュエータを駆動して、ステー10を後退させる。ステー10の後退により、吸引ボックス9がピンセット2を覆う状態は解除され、吸引ボックス9は元の位置へと退避する。
【0024】
再び、図7に示したように、基板1の表面に観察光学系3のフォーカスが合う位置までZ軸機構7によって観察光学系3を降下させる。あらかじめ、フォーカスが合う位置を制御装置35の記憶部36に記憶させておくことが好ましい。
【0025】
異物除去装置101は、図1〜図3に示すように、基板1の表面に観察光学系3の焦点が合ったときの前記第2駆動部の位置座標である第1位置座標と、吸引穴12がピンセット2の先端近傍に位置するように吸引ボックス9を移動させるときの前記第2駆動部の位置座標である第2位置座標とを記憶するための記憶部35を備えることが好ましい。
【0026】
この構成を採用すれば、フォーカス合わせ作業なしで目標位置へと迅速に移動することが可能となる。図7に示した状態に至ることによって、次の異物除去が可能となる。
【0027】
上述のように、本発明に基づく微細異物除去装置によれば、異物の回収を短時間で行なうことができる。
【0028】
(吸引ボックスの回動動作)
図10〜図15を参照して、本実施の形態における異物除去装置101が備える回収作業筐体としての吸引ボックス9の回動動作について説明する。吸引ボックス9が押し出された状態における吸引ボックス9近傍の平面図を図10に示し、同じ状態の吸引ボックス9近傍の側面図を図11に示す。回収部8の内部には、吸引ボックス駆動部としてのリニアアクチュエータ13が配置されている。図10、図11に示した状態は、既にピンセット2に異物が把持されており、その異物を回収しようとしている状態である。ただし、ピンセット2に把持された異物は、きわめて小さいものであるので図中では見えていない。
【0029】
図10、図11では、リニアアクチュエータ13により、ステー10が前進した状態となっている。すなわち、駆動ピン14が先端側に押し出された状態となっている。駆動ピン14はステー10と駆動ホルダ15とを接続している。駆動ホルダ15は筒状となっている。ピンセット2はピンセット固定軸16の先端に配置されている。駆動ホルダ15は、ピンセット固定軸16に沿って前後にスライドすることができるようになっている。駆動ホルダ15の先端には軸17が設けられている。軸17はピンセット固定軸16に設けられた直線状のガイド穴20によって案内され、駆動ホルダ15の前後移動に伴って前後に移動することが可能となっている。吸引ボックス9には軸19が設けられている。軸19もガイド穴20によって案内され、前後に移動することが可能となっている。吸引ボックス9全体は軸19を中心として回転することができる。軸19と軸17とは、バネ18によって連結されている。吸引ボックス9には直線状のガイド穴21が設けられており、軸17はガイド穴21を貫通している。したがって、軸17の位置によって吸引ボックス9の姿勢は影響を受ける。ガイド穴21は吸引ボックス9全体の長手方向に比べて斜めの方向に延在するように設けられている。
【0030】
図10、図11では、ステー10が前進したことによって駆動ホルダ15が前進した状態となっている。したがって、駆動ホルダ15の軸17はガイド穴20内においてできるだけ先端側に位置しようとする。その結果、駆動ホルダ15の軸17は、バネ18を介して、吸引ボックス9の軸19を先端側に押し付けた状態となっている。結果的に、軸17はガイド穴21の前端に位置することとなり、ガイド穴21はガイド穴20に対して斜めの方向に延在することとなる。その結果、吸引ボックス9はピンセット2を覆う状態となっている。図10におけるピンセット2の先端部の近傍を拡大したところを図12に示す。図12に示すように、吸引ボックス9には、観察窓22が設けられている。したがって、吸引ボックス9がピンセット2を覆っている状態においても、観察光学系3は、観察窓22を通じてピンセット2の先端部を観察することができる。
【0031】
次に、図13に示すようにリニアアクチュエータ13によってステー10を矢印91のように後退させると、軸17がガイド穴20内を後ろ側に移動する。ガイド穴21の後端へと移動し、その結果、吸引ボックス9は矢印92に示すように回動する。ピンセット2の先端部が露出する。この状態では吸引ボックス9は回動はしたが後退はしていない。軸17がガイド穴21の後端と接触し、さらに後退することで、吸引ボックス9も引っ張られて後退する。
【0032】
さらにリニアアクチュエータ13によってステー10を後退させると、図14に示すように、吸引ボックス9はピンセット固定軸16に対して斜めに交差する姿勢を維持したまま平行に後退する。この状態を側方から見たところを図15に示す。
【0033】
図14、図15に示したようにピンセット2が露出している状態で、基板の表面に付着した異物の把持を行ない、図10、図11に示したようにピンセット2を吸引ボックス9が覆った状態で、ピンセット2が把持する異物の吸引回収を行なう。これらの2つの状態を交互に繰り返すことによって、基板の表面に複数の異物が付着している場合であってもこれらの異物を次々と回収することができる。
【0034】
(回収部による吸引回収)
図16、図17を参照して、本実施の形態における異物除去装置101が備える回収部8による異物の吸引回収方法について説明する。図11に示した状態において内部構造を表示したものを図16に示す。回収部8は、回収部本体8aと、異物収容部としての回収ボックス23とを含んでいる。回収ボックス23の後端にはフィルタ24が設けられている。回収部本体8aには磁石25aが配置されており、回収ボックス23には磁石25bが配置されている。回収ボックス23は、磁石25aと磁石25bとの間の吸引力によって回収部本体8aに対して着脱自在に取り付けられている。
【0035】
ピンセット2の下方には吸引穴12が設けられている。吸引穴12から回収部8の根元にかけて吸引経路11が設けられている。吸引経路11の一部は吸引ボックス9の内部を通っている。異物回収時は、外部にある負圧源(図示せず)によって吸引経路11が負圧にされ、その状態でピンセット2を開くことによって、吸引穴12から異物を吸引する。吸引された異物は、回収部8に設けられた回収ボックス23のフィルタ24で捕獲され、回収ボックス23内に溜まるようになっている。回収ボックス23は、図17に矢印93で示すように取り外すことができる。回収ボックス23はこのように簡単に回収部8から取り外すことができるため、フィルタ24の交換または清掃も簡単に行なうことができる。
【0036】
上述のように、回収部8は、前記異物を吸引するための吸引穴12を先端の内部に有する吸引ボックス9を有し、回収部8は、第2駆動部としてのZ軸機構7によりピンセット2を前記表面から離隔させた状態で、吸引ボックス9がピンセット2の少なくとも下方を覆い、かつ、吸引穴12がピンセット2の先端近傍に位置するように吸引ボックス9を変位させるための、吸引ボックス駆動部を含むことが好ましい。この構成を採用することにより、ピンセットに把持された異物を吸引穴を通じて容易に吸引回収することができる。ここで説明した例においては、吸引ボックス駆動部は、リニアアクチュエータ13、ステー10および駆動ホルダ15を含む。
【0037】
上述のように、回収部8は、ピンセット2を覆うための回収作業筐体を備え、前記回収作業筐体は、前記回収作業筐体がピンセット2を覆う状態となったときに観察光学系3の光軸上に位置する部分に観察穴を有することが好ましい。この構成を採用することにより、ピンセットに把持された異物の吸引回収のためにピンセットが覆われた状態であっても観察穴を通じて状況を観察光学系で観察することができるので、吸引回収が正しく行なわれたか否かを視覚的に確認しながら作業を進めることができる。本実施の形態では、回収作業筐体の一例として吸引ボックス9を挙げたが、回収作業筐体は他の構造のものであってもよい。
【0038】
上述のように、回収部8は、回収部本体8aと、回収した前記異物を貯留するための異物収容部とを備え、前記異物収容部は、回収部本体8aに対して磁力によって着脱自在に取り付けられていることが好ましい。この構成を採用することにより、回収した異物は飛散しない状態で異物収容部ごと遠くに移送することができ、作業現場から遠く離れた場所で処分することができる。本実施の形態では、異物収容部の一例として回収ボックス23を挙げたが、異物収容部は他の構造によって形成されていてもよい。
【0039】
(ピンセットの取付構造)
図18〜図25を参照して、本実施の形態における異物除去装置101が備えるピンセット2の取付構造について説明する。ピンセット2はピンセット固定軸16に対して着脱可能なように取り付けられている。ピンセット2の単独の状態での平面図を図18に示す。ピンセット2を後ろ側から見たところ、すなわち図18における右側から見たところを図19に示す。ピンセット2を側方から見たところ、すなわち図18における下方から見たところを図20に示す。ピンセット2の後端には、図18〜図20に示すように、磁石26aが組み込まれている。
【0040】
一方、ピンセット固定軸16の先端部の様子を図21〜図23に示す。ピンセット固定軸16の先端部の平面図を図21に、前方から見たところを図22に、側方から見たところを図23に、それぞれ示す。ピンセット固定軸16の先端部には、磁石26bが組み込まれている。
【0041】
ピンセット2がピンセット固定軸16に取り付けられた状態での、ピンセット2近傍の側面図を図24に示す。ピンセット2がピンセット固定軸16に取り付けられた状態で、両者の接続部分を前方から見た様子を図25に示す。ただし、図25では、ピンセット2および磁石26aは2点鎖線で表示している。ピンセット2のピンセット固定軸16に対する取付けは、磁石26a,26b間の吸着作用によってなされる。この際、図25に示すように磁石26a,26bの中心点はずらされているので、磁石26a,26b間には互いに求心力が働き、ピンセット固定軸16の前端に設けられたL字形の突出部16kに対して、ピンセット2の後端の2辺が内側から押し当てられる。すなわち、ピンセット2の後端の2辺は矢印94に示すように押し当てられる。したがって、ピンセット2の位置と姿勢は、ピンセット固定軸16のL字形の突出部16kの内面を基準として定まる。
【0042】
このような構造を採用することにより、ピンセット2を磁石26a,26bによって吸着固定するだけで、ピンセット2の位置を再現性良く固定することが可能となっている。
【0043】
上述のように、異物除去装置としては、把持手段を保持する把持手段支持部としてのピンセット支持部を備え、前記ピンセット支持部は第1位置決め部を有し、前記ピンセットは第2位置決め部を有し、前記ピンセットは、第1の強さの磁力によって前記第2位置決め部と前記第1位置決め部とが互いに押し付け合うように、前記ピンセット支持部に対して着脱自在に取り付けられていることが好ましい。上述の例では、ピンセット固定軸16が「ピンセット支持部」に相当し、ピンセット固定軸16の前端のL字形の突出部16kが「第1位置決め部」に相当する。ピンセット2の後端部の2つの側面が「第2位置決め部」に相当する。この構成を採用することにより、ピンセットの位置を再現性良く定めて固定することが可能となる。
【0044】
(ピンセットの取付け、取外しの方法)
図26〜図32を参照して、ピンセットの着脱の方法について説明する。
【0045】
ピンセット2の上面には、図26に示すように磁石27が設けられている。ピンセット2をピンセット固定軸16に取り付けた状態での平面図を図27に、側面図を図28に示す。
【0046】
ピンセット2をピンセット固定軸16から取り外したりピンセット固定軸16に取り付けたりする際に用いられるピンセット着脱棒28を図29、図30に示す。ピンセット着脱棒28は異物除去装置101の一部として設けられていてよい。ピンセット移載部としてのピンセット着脱棒28には、一方の端部に磁石29が配置され、他方の端部には磁石30が設けられている。磁石30は磁石29に比べて磁力が強くなっている。
【0047】
ピンセット2をピンセット固定軸16に取り付ける際には、ピンセット2の磁石27を、磁石29で吸着することによってピンセット2はピンセット着脱棒28に保持される。この状態で、ピンセット2をピンセット固定軸16に接近させる。一定以上近づいた時点で、図31に示すように磁石26a,26b同士が吸着する。磁石27,29間の吸着力は、磁石26a,26b間の吸着力より弱いため、ピンセット着脱棒28を変位させると、ピンセット2は、ピンセット着脱棒28から外れ、ピンセット固定軸16に引続き保持される。このようにして、ピンセット2をピンセット固定軸16に取り付ける作業が完了する。
【0048】
ピンセット2をピンセット固定軸16から取り外す際には、ピンセット着脱棒28の磁石30をピンセット2の磁石27に接近させ、図32に示すように両者を互いに吸着させる。磁石30と磁石27との間の吸着力は、磁石26a,26b間の吸着力より強いため、ピンセット着脱棒28を変位させると、ピンセット2は、ピンセット固定軸16から外れ、ピンセット着脱棒28に引続き保持される。このようにして、ピンセット2をピンセット固定軸16から取り外す作業が完了する。ピンセット2は非常に小さいため、作業者が手で直接扱う方法では着脱が困難であるが、ここで説明したようにピンセット着脱棒28を用いれば容易に着脱することができる。
【0049】
上述のように、異物除去装置は、把持手段を保持して移載するための把持手段移載部としてのピンセット移載部を備え、前記ピンセット移載部はピンセット2を前記第1の強さの磁力よりも弱い第2の強さの磁力によって前記ピンセット支持部に引き渡すための第1移載部磁石を備えることが好ましい。この構成を備えることとすれば、ピンセットをピンセット支持部に取り付ける作業を容易に行なうことができる。上述の例においては、磁石29が「第1移載部磁石」に相当する。
【0050】
上述のように、異物除去装置は、前記ピンセット移載部は前記ピンセットを前記第1の強さの磁力よりも強い第3の強さの磁力によって前記ピンセット支持部から受け取るための第2移載部磁石を備えることが好ましい。この構成を備えることとすれば、ピンセットをピンセット支持部から取り外す作業を容易に行なうことができる。上述の例においては、磁石30が「第2移載部磁石」に相当する。
【0051】
ここでは磁石27がピンセット2の上面に設けられているものとして説明したが、このようなピンセット移載のための磁石はピンセットの他の面に設けられていてもよい。
【0052】
(ピンセットへの給電構造)
ピンセット2は電動式で開閉する方式のものである。したがって、ピンセット2を開閉するためには何らかの電流を与える必要がある。そこで、図33〜図36を参照して、ピンセット2への給電構造の好ましい一例について説明する。図33に示したように、ピンセット2の後端部の2つの側面には電極61,62が設けられている。ピンセット固定軸16の前端の突出部16kの内側の2つの面にはコンタクトピン63,64が配置されている、コンタクトピン63,64には、それぞれバネ65が配置されている。コンタクトピン63,64は、バネ65によって突出する向きに付勢されている。図33におけるコンタクトピン64の近傍を拡大したところを図34に示す。図33において矢印95に示すように、ピンセット2をピンセット固定軸16に取り付けた場合、図35に示すようになる。すなわち、コンタクトピン63,64は、ピンセット2の電極61,62とそれぞれ当接する。図35に示すように、コンタクトピン63,64と電極61,62とは、ピンセット2をピンセット固定軸16に取り付けた状態で、互いに対向する位置に設けられている。図35における電極62とコンタクトピン64との当接部の近傍を拡大したところを図36に示す。ピンセット2は磁石26a,26b間の求心力(図25参照)によって、2つの側面がL字形の突出部16kに押し付けられるようにして固定されるので、図36ではバネ65は押されて縮んでいる。このようにピンセット2をピンセット固定軸16に取り付けるだけで、ピンセット2への電気的接続がなされるので、ピンセットへの給電を容易に行なうことができる。この構成を採用することで、ピンセットを着脱する際に、別途電気的配線のコネクタを着脱する必要がなくなり、より一層簡単にピンセットの着脱が行なえるようになる。
【0053】
上述のように、ピンセット2は電動式で開閉するように構成されたものであり、前記ピンセット2は電極61,62を備え、前記ピンセット支持部は付勢されたコンタクトピン63,64を備え、ピンセット2が前記ピンセット支持部に取り付けられた状態では、前記第1の強さの磁力によって前記第2位置決め部と前記第1位置決め部とが互いに押し付け合うことを利用して、電極61,62とコンタクトピン63,64とが電気的に接続される位置にコンタクトピン63,64は配置されていることが好ましい。この構成を採用することにより、磁石の力に任せてピンセットを取り付けるだけで、ピンセットとピンセット支持部との間の電気的接続をすることができる。
【0054】
(異なる方式の吸引ボックスの例)
図37、図38を参照して、異物除去装置が備える吸引ボックスの異なる方式による構成例について説明する。図37、図38に示される吸引ボックス9iは、回動させる方式ではなく、直動方式すなわち長手方向にスライドさせる方式のものである。吸引ボックス9iは、リニアアクチュエータ13iの動作によってピンセット固定軸16に沿って前後に移動することができる。図37は、吸引ボックス9iが前進してピンセット2を覆った状態を示し、図38は、吸引ボックス9iが後退してピンセット2が露出した状態を示す。図37、図38に示した方式であっても、上述した実施の形態と同様に、短時間で異物の回収作業を行なうことが可能である。対物レンズ31の周辺のスペースに制約があり、吸引ボックスを回動させるためのスペースが確保できない場合などには、図37、図38に示したような直動方式を用いることが好ましい。
【0055】
(実施の形態2)
(方法)
本発明に基づく実施の形態2における異物除去方法について説明する。本実施の形態における異物除去方法のフローチャートを図39に示す。本実施の形態における異物除去方法は、これまでに説明したいずれかの異物除去装置を用いて前記基板の表面に付着した異物を除去する方法であって、前記基板を前記異物除去装置に設置する工程S1と、前記基板の表面を前記観察光学系で観察する工程S2と、前記異物を前記ピンセットで把持する工程S3と、前記ピンセットで把持した前記異物を前記回収部によって吸引回収する工程S4とを含む。
【0056】
(作用・効果)
本実施の形態における異物除去方法によれば、工程S3においてピンセットを用いるので異物を確実に把持することができ、把持した異物は工程S4において回収部によって吸引回収するので、異物の除去作業を短時間で済ませることができる。
【0057】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0058】
1 基板、2 ピンセット、3 観察光学系、4 基板チャック、5 ベース、6 アーム、7 Z軸機構、8 回収部、8a 回収部本体、9,9i 吸引ボックス、10 吸引ボックス駆動部、11 吸引経路、12 吸引穴、13,13i リニアアクチュエータ、14 駆動ピン、15 駆動ホルダ、16 ピンセット固定軸、16k (L字形の)突出部、17 (駆動ホルダの)軸、18 バネ、19 (吸引ボックスの)軸、20 (ピンセット固定軸の)ガイド穴、21 (吸引ボックスの)ガイド穴、22 (吸引ボックスの)観察窓、23 回収ボックス、24 フィルタ、25a,25b (回収ボックス取付けのための)磁石、26a,26b (ピンセット取付けのための)磁石、27 磁石、28 ピンセット着脱棒、29,30 磁石、31 対物レンズ、32 鏡筒、33 CCDカメラ、35 制御装置、36 記憶部、41 X′軸機構、42 Y′軸機構、43 Z′軸機構、51 X軸機構、52 Y軸機構、61,62 電極、63,64 コンタクトピン、91,92,93,94,95 矢印、101 異物除去装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に付着した異物を除去するための異物除去装置であって、
前記異物を把持するための把持手段と、
前記表面を観察するための観察光学系と、
前記把持手段を前記観察光学系とは別に前記表面に対して垂直な方向に移動させるための第1駆動部と、
前記把持手段および前記観察光学系を一体的に保持した状態で前記把持手段および前記観察光学系を前記表面に対して垂直な方向に移動させるための第2駆動部と、
前記基板を前記表面に平行な方向に移動させるための第3駆動部と、
前記把持手段で把持した前記異物を吸引回収するための回収部とを備える、異物除去装置。
【請求項2】
前記基板を前記表面に平行な平面内で回転させるための回転機構を備える、請求項1に記載の異物除去装置。
【請求項3】
前記回収部は、前記異物を吸引するための吸引穴を先端の内部に有する吸引ボックスを有し、前記回収部は、前記第2駆動部により前記把持手段を前記表面から離隔させた状態で、前記吸引ボックスが前記把持手段の少なくとも下方を覆い、かつ、前記吸引穴が前記把持手段の先端近傍に位置するように前記吸引ボックスを変位させるための、吸引ボックス駆動部を含む、請求項1または2に記載の異物除去装置。
【請求項4】
前記回収部は、前記把持手段を覆うための回収作業筐体を備え、前記回収作業筐体は、前記回収作業筐体が前記把持手段を覆う状態となったときに前記観察光学系の光軸上に位置する部分に観察穴を有する、請求項1から3のいずれかに記載の異物除去装置。
【請求項5】
前記回収部は、回収部本体と、回収した前記異物を貯留するための異物収容部とを備え、前記異物収容部は、前記回収部本体に対して磁力によって着脱自在に取り付けられている、請求項1から4のいずれかに記載の異物除去装置。
【請求項6】
前記把持手段を保持する把持手段支持部を備え、
前記把持手段支持部は第1位置決め部を有し、前記把持手段は第2位置決め部を有し、
前記把持手段は、第1の強さの磁力によって前記第2位置決め部と前記第1位置決め部とが互いに押し付け合うように、前記把持手段支持部に対して着脱自在に取り付けられている、請求項1から5のいずれかに記載の異物除去装置。
【請求項7】
前記把持手段を保持して移載するための把持手段移載部を備え、
前記把持手段移載部は前記把持手段を前記第1の強さの磁力よりも弱い第2の強さの磁力によって前記把持手段支持部に引き渡すための第1移載部磁石を備える、請求項1から6のいずれかに記載の異物除去装置。
【請求項8】
前記把持手段移載部は前記把持手段を前記第1の強さの磁力よりも強い第3の強さの磁力によって前記把持手段支持部から受け取るための第2移載部磁石を備える、請求項7に記載の異物除去装置。
【請求項9】
前記把持手段は電動式で開閉するように構成されたものであり、前記把持手段は電極を備え、前記把持手段支持部は付勢されたコンタクトピンを備え、前記把持手段が前記把持手段支持部に取り付けられた状態では、前記第1の強さの磁力によって前記第2位置決め部と前記第1位置決め部とが互いに押し付け合うことを利用して、前記電極と前記コンタクトピンとが電気的に接続される位置に前記コンタクトピンは配置されている、請求項6に記載の異物除去装置。
【請求項10】
前記表面に前記観察光学系の焦点が合ったときの前記第2駆動部の位置座標である第1位置座標と、前記吸引穴が前記把持手段の先端近傍に位置するように前記吸引ボックスを移動させるときの前記第2駆動部の位置座標である第2位置座標とを記憶するための記憶部を備える、請求項3に記載の異物除去装置。
【請求項11】
前記把持手段はピンセットである、請求項1から10のいずれかに記載の異物除去装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の異物除去装置を用いて前記基板の表面に付着した異物を除去する方法であって、
前記基板を前記異物除去装置に設置する工程と、
前記基板の表面を前記観察光学系で観察する工程と、
前記異物を前記把持手段で把持する工程と、
前記把持手段で把持した前記異物を前記回収部によって吸引回収する工程とを含む、異物除去方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate


【公開番号】特開2011−255358(P2011−255358A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134299(P2010−134299)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】