説明

発光モジュール

【課題】演色性の高い光を発する発光モジュールを提供する。
【解決手段】半導体発光素子18は、370nm〜420nmの波長域にピーク波長を有する紫外線又は短波長可視光を発する。第1の蛍光体は、紫外線又は短波長可視光により励起され、550nm〜600nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する。第2の蛍光体は、紫外線又は短波長可視光により励起され、400nm〜500nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する。第3の蛍光体は、紫外線又は短波長可視光により励起され、600nm〜800nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線又は短波長可視光で効率よく励起され発光する蛍光体を用いた発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子と、当該発光素子が発生する光により励起され当該発光素子とは異なる波長域の光を発生する蛍光体とを組み合わせることにより、所望の色の光を得るように構成された種々の発光モジュールが知られている。
【0003】
特に近年、長寿命且つ消費電力が少ない白色発光モジュールとして、紫外線又は短波長可視光を発光する発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等の半導体発光素子と、これらを励起光源とする蛍光体とを組み合わせることで白色光を得るように構成された発光モジュールが注目されている。
【0004】
このような白色発光モジュールの具体例として、紫外線又は短波長可視光を発光するLEDと、紫外線又は短波長可視光によって励起され青色、黄色の光をそれぞれ発光する蛍光体を複数組み合わせる方式等が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−38348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の白色発光モジュールは、青色光と黄色光の混色により白色光を得るように構成されているため、赤色の波長領域の光が少ない。そのため、演色性の観点から更なる改良が求められている。
【0007】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、演色性の高い光を発する発光モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の発光モジュールは、370nm〜420nmの波長域にピーク波長を有する紫外線又は短波長可視光を発する発光素子と、紫外線又は短波長可視光により励起され、550nm〜600nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する第1の蛍光体と、紫外線又は短波長可視光により励起され、400nm〜500nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する第2の蛍光体と、紫外線又は短波長可視光により励起され、600nm〜800nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する第3の蛍光体と、を備える。第1の蛍光体は、一般式が(M,M,M(ここで、MはSi、Ge、Ti、Zr及びSnからなる群より選ばれる少なくともSiを含む1種以上の元素、MはCa、Mg、Ba、Zn、Cd、Ni、Cu、Hg、Co、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素、MはSr、Mg、Ba、Zn、Cd、Ni、Cu、Hg、Co、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくともSrを含む1種以上の元素、Xは少なくともClを含む1種以上のハロゲン元素、Mは希土類元素及びMnからなる群より選ばれる少なくともEu2+を含む1種以上の元素を示す。また、aは0.1≦a≦1.4、bは0.1≦b≦0.5の範囲である。また、x、y、zは、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0.01≦z≦0.3を満たす範囲である。)で表される蛍光体であってもよい。なお、より好ましくは、aは0.8≦a≦1.3、bは0.25≦b≦0.45の範囲であってもよい。また、より好ましくは、x、y、zは、x+y+z=1、0.16<x<0.65、0.12<y<0.8、0.04≦z≦0.30を満たす範囲であってもよい。
【0009】
この態様によると、紫外線又は短波長可視光により励起された第1の蛍光体から発した550nm〜600nmの波長域にピーク波長を有する可視光と、紫外線又は短波長可視光により励起された第2の蛍光体から発した400nm〜500nmの波長域にピーク波長を有する可視光と、紫外線又は短波長可視光により励起された第3の蛍光体から発した600nm〜800nmの波長域にピーク波長を有する可視光と、を混合することで白色光が得られる。そのため、青色発光素子と黄色蛍光体を組み合わせた発光装置と比較して、赤色の波長域の光を多く含んでおり、演色性が向上する。なお、上述の一般式で表される第1の蛍光体は、紫外線又は短波長可視光、特に400nm付近の波長域で効率よく励起され高い発光強度の可視光を発光する。
【0010】
第3の蛍光体は、化学式(Ca1−x−ySr)AlSiN:Eu2+(ここで、xは、0≦x≦0.992、yは、0.001≦y≦0.015の範囲である。)で表される蛍光体であってもよい。これにより、高光束で高演色性の発光が可能な発光モジュールを実現できる。
【0011】
発光モジュールは、各蛍光体からの光を混合して平均演色評価数(Ra)が84以上の光を発するように構成されていてもよい。これにより、広範囲な用途の照明、例えば、一般照明用として利用できる。
【0012】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、演色性の高い光を発する発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態に係る発光モジュールの概略断面図である。
【図2】蛍光体1の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図3】蛍光体2の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図4】蛍光体3の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図5】蛍光体4の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図6】蛍光体5の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図7】蛍光体6の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図8】蛍光体7の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【図9】実施例1の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L1)および比較例1の発光モジュールの発光スペクトル(L1’)を示す図である。
【図10】実施例2の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L2)および比較例2の発光モジュールの発光スペクトル(L2’)を示す図である。
【図11】実施例3の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L3)および比較例3の発光モジュールの発光スペクトル(L3’)を示す図である。
【図12】実施例4の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L4)および比較例4の発光モジュールの発光スペクトル(L4’)を示す図である。
【図13】実施例5の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L5)および比較例5の発光モジュールの発光スペクトル(L5’)を示す図である。
【図14】実施例1〜5および比較例1〜5の発光モジュールが発する光の色度およびその光が含まれる色温度の範囲を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
【0016】
図1は、本実施の形態に係る発光モジュールの概略断面図である。図1に示す発光モジュール10は、基板12上に一対の電極14(陽極)及び電極16(陰極)が形成されている。電極14上には半導体発光素子18がマウント部材20により固定されている。半導体発光素子18と電極14はマウント部材20により導通されており、半導体発光素子18と電極16はワイヤー22により導通されている。半導体発光素子の上には蛍光層24が形成されている。
【0017】
基板12は、導電性を有しないが熱伝導性は高い材料によって形成されることが好ましく、例えば、セラミック基板(窒化アルミニウム基板、アルミナ基板、ムライト基板、ガラスセラミック基板)やガラスエポキシ基板等を用いることができる。
【0018】
電極14及び電極16は、金や銅等の金属材料によって形成された導電層である。
【0019】
半導体発光素子18は、本発明の発光モジュールに用いられる発光素子の一例であり、例えば、紫外線又は短波長可視光を発光するLEDやLD等を用いることができる。具体例として、InGaN系の化合物半導体を挙げることができる。InGaN系の化合物半導体は、Inの含有量によって発光波長域が変化する。Inの含有量が多いと発光波長が長波長となり、少ない場合は短波長となる傾向を示すが、ピーク波長が400nm付近となる程度にInが含有されたInGaN系の化合物半導体が発光における量子効率が最も高いことが確認されている。本実施の形態に係る半導体発光素子18は、370nm〜420nmの波長域にピーク波長を有する紫外線又は短波長可視光を発するものが好適である。
【0020】
マウント部材20は、例えば銀ペースト等の導電性接着剤又は金錫共晶はんだ等であり、半導体発光素子18の下面を電極14に固定し、半導体発光素子18の下面側電極と基板12上の電極14を電気的に接続する。
【0021】
ワイヤー22は、金ワイヤー等の導電部材であり、例えば超音波熱圧着等により半導体発光素子18の上面側電極及び電極16に接合され、両者を電気的に接続する。
【0022】
蛍光層24には、後述する各蛍光体がバインダー部材によって半導体発光素子18の上面を覆う膜状(層状)に封止されている。蛍光層24は、例えば、液状又はゲル状のバインダー部材に蛍光体を混入した蛍光体ペーストを作製した後、その蛍光体ペーストを半導体発光素子18の上面に塗布し、その後に蛍光体ペーストのバインダー部材を硬化することにより形成される。バインダー部材としては、例えば、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等を用いることができる。また、本実施の形態に係る発光モジュールは、励起光源として紫外線又は短波長可視光を用いることから、耐紫外線性能に優れたバインダー部材が好ましい。
【0023】
また、蛍光層24は、蛍光体以外の種々の物性を有する物質が混入されていてもよい。バインダー部材よりも屈折率の高い物質、例えば、金属酸化物、フッ素化合物、硫化物等が蛍光層24に混入されることにより、蛍光層24の屈折率を高めることができる。これにより、半導体発光素子18から発生する光が蛍光層24へ入射する際に生ずる全反射が低減され、蛍光層24への励起光の取り込み効率を向上させるという効果が得られる。更に、混入する物質の粒子径をナノサイズにすることで、蛍光層24の透明度を低下させることなく屈折率を高めることができる。また、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン等の平均粒径0.3〜3μm程度の白色粉末を光散乱剤として蛍光層24に混入することができる。これにより、発光面内の輝度,色度むらを防止することができる。
【0024】
次に、本実施の形態に係る発光モジュールに用いられる各蛍光体について詳述する。
【0025】
(第1の蛍光体)
第1の蛍光体は、紫外又は短波長可視光により励起され可視光を発光する蛍光体であり、発光スペクトルのピーク波長が560〜600nmの波長域にある。また、第1の蛍光体は、青色の波長域(例えば、400〜500nm)の光によってはあまり励起されないものが好適である。第1の蛍光体は、一般式が(M,M,M(ここで、MはSi、Ge、Ti、Zr及びSnからなる群より選ばれる少なくともSiを含む1種以上の元素、MはCa、Mg、Ba、Zn、Cd、Ni、Cu、Hg、Co、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素、MはSr、Mg、Ba、Zn、Cd、Ni、Cu、Hg、Co、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくともSrを含む1種以上の元素、Xは少なくともClを含む1種以上のハロゲン元素、Mは希土類元素及びMnからなる群より選ばれる少なくともEu2+を含む1種以上の元素を示す。また、aは0.1≦a≦1.4、bは0.1≦b≦0.5の範囲である。また、x、y、zは、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0.01≦z≦0.3を満たす範囲である。)で表される蛍光体である。
【0026】
第1の蛍光体は、例えば、次のようにして得ることができる。第1の蛍光体は、原料として下記組成式(1)〜(4)で表される化合物を用いることができる。
(1)M(MはSi、Ge、Ti、Zr、Sn等の4価の元素を示す。)
(2)MO(MはMg、Ca、Sr、Ba、Zn等の2価の元素を示す。)
(3)M(MはMg、Ca、Sr、Ba、Zn等の2価の元素、Xはハロゲン元素を示す。)
(4)M(MはEu2+等の希土類元素及び/又はMnを示す。)
【0027】
組成式(1)の原料として、例えば、SiO、GeO、TiO、ZrO、SnO等を用いることができる。組成式(2)の原料として、例えば、2価の金属イオンの炭酸塩、酸化物、水酸化物等を用いることができる。組成式(3)の原料として、例えば、SrCl、SrCl・6HO、MgCl、MgCl・6HO、CaCl、CaCl・2HO、BaCl、BaCl・2HO、ZnCl、MgF、CaF、SrF、BaF、ZnF、MgBr、CaBr、SrBr、BaBr、ZnBr、MgI、CaI、SrI、BaI、ZnI等を用いることができる。組成式(4)の原料として、例えば、Eu、Eu(CO、Eu(OH)、EuCl、MnO、Mn(OH)、MnCO、MnCl・4HO、Mn(NO・6HO等を用いることができる。
【0028】
組成式(1)の原料としては、Mが少なくともSiを必須とし、Si、Ge、Ti、Zr及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、Siの割合が80mol%以上である化合物が好ましい。組成式(2)の原料としては、Mが少なくともCa及び/又はSrを必須とし、Mg、Ca、Sr、Ba及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、Ca及び/又はSrの割合が60mol%以上である化合物が好ましい。組成式(3)の原料としては、Mが少なくともSrを必須とし、Mg、Ca、Sr、Ba及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、Srが30mol%以上である化合物が好ましい。また、組成式(3)の原料としては、Xが少なくともClを必須とする少なくとも1種のハロゲン元素であり、Clの割合が50mol%以上である化合物が好ましい。組成式(4)の原料としては、Mが2価のEuを必須とする希土類元素であることが好ましく、Mn又はEu以外の希土類元素等を含んでもよい。
【0029】
組成式(1)〜(4)の原料のモル比を、(1):(2)=1:0.1〜1.0、(2):(3)=1:0.2〜12.0、(2):(4)=1:0.05〜4.0、好ましくは、(1):(2)=1:0.25〜1.0、(2):(3)=1:0.3〜6.0、(2):(4)=1:0.05〜3.0、より好ましくは(1):(2)=1:0.25〜1.0、(2):(3)=1:0.3〜4.0、(2):(4)=1:0.05〜3.0の割合で秤量し、秤量した各原料をアルミナ乳鉢に入れ約30分粉砕混合し、原料混合物を得る。この原料混合物をアルミナ坩堝に入れ、還元雰囲気の電気炉で、所定の雰囲気(H:N=5:95)、温度700℃以上1100℃未満で3〜40時間焼成し、焼成物を得る。この焼成物を温純水で丹念に洗浄し、余剰の塩化物を洗い流すことにより第1の蛍光体を得ることができる。第1の蛍光体は、紫外線又は短波長可視光により励起され可視光を発光する。
【0030】
なお、組成式(3)の原料(2価の金属ハロゲン化物)については、化学量論比以上の過剰量を秤量することが好ましい。これは、焼成中にハロゲン元素の一部が気化蒸発してしまうことを考慮したものであり、ハロゲン元素の不足に起因する蛍光体の結晶欠陥の発生を防止するためである。また、過剰に加えられた組成式(3)の原料は、焼成温度では液化し、固相反応の融剤として働き、固相反応の促進及び結晶性を向上させる。
【0031】
なお、前述した原料混合物の焼成後においては、前述の過剰添加された組成式(3)の原料は、製造された蛍光体の中で不純物として存在する。そこで、純度及び発光強度が高い蛍光体を得るためには、これらの不純物を温純水で洗い流す必要がある。本実施の形態の第1の蛍光体の一般式に示された組成比は、不純物を洗い流した後の組成比であり、上記のように過剰添加され不純物となった組成式(3)の原料はこの組成比において加味されていない。
【0032】
本実施の形態において発光効率の高い蛍光体を得るには、不純物となる金属元素を極力少なくすることが好ましい。特にFe、Co、Ni等の遷移金属元素は発光の阻害剤として作用するため、これらの元素の合計が500ppm以下になるように、純度の高い原料の使用、及び合成工程での不純物の混入を防ぐことが好ましい。
【0033】
(第2の蛍光体)
第2の蛍光体は、紫外又は短波長可視光により励起され可視光を発光する蛍光体であり、400nm〜500nmの波長域にピーク波長を有する。第2の蛍光体は、例えば、一般式がCa5−X−YMg(POCl:Eu2+で表されるCaアパタイト蛍光体、一般式がSr5−Y(POCl:Eu2+で表されるSrアパタイト蛍光体、BaMgAl1017:Euで示されるBAM蛍光体などが好適である。
【0034】
(第3の蛍光体)
第3の蛍光体は、紫外又は短波長可視光により励起され可視光を発光する蛍光体であり、600nm〜800nmの波長域にピーク波長を有する。第3の蛍光体は、例えば、一般式が(Ca1−X−YSr)AlSiN:Eu2+(ここで、xは、0≦x≦0.992、yは、0.001≦y≦0.015の範囲である。)で表される窒化物赤色蛍光体が好適である。
【実施例】
【0035】
上述した蛍光体や発光モジュールについて、以下、実施例を用いて更に具体的に説明するが、下記の蛍光体や発光モジュールの原料、製造方法、蛍光体の化学組成等の記載は本発明の蛍光体や発光モジュールの実施の形態を何ら制限するものではない。
【0036】
はじめに、本実施例の発光モジュールにおいて用いた蛍光体について詳述する。
【0037】
<蛍光体1:標準型Y蛍光体>
蛍光体1は、前述の第1の蛍光体の一例である。蛍光体1の製造は、まず、SiO、SrCl・6HO、SrCO、Ca(OH)、及びEuの各原料をこれらのモル比がSiO:SrCl・6HO:SrCO:Ca(OH):Eu=1.00:1.04:0.15:0.36:0.20となるように秤量し、秤量した各原料をアルミナ乳鉢に入れ約30分粉砕混合し、原料混合物を得た。この原料混合物をアルミナ坩堝に入れ、還元雰囲気の電気炉で所定の雰囲気(H:N=5:95)、温度1000℃で3〜10時間焼成し、焼成物を得た。得られた焼成物を温純水で丹念に洗浄し、蛍光体1を得た。図2は、蛍光体1の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0038】
<蛍光体2:長波長型Y蛍光体>
蛍光体2は、前述の第1の蛍光体の一例である。蛍光体2の製造は、まず、SiO、SrCl・6HO、Ca(OH)、及びEuの各原料をこれらのモル比がSiO:SrCl・6HO:Ca(OH):Eu=1.00:0.15:0.22:0.08となるように秤量し、秤量した各原料をアルミナ乳鉢に入れ約30分粉砕混合し、原料混合物を得た。この原料混合物をアルミナ坩堝に入れ、還元雰囲気の電気炉で所定の雰囲気(H:N=5:95)、温度1000℃で3〜10時間焼成し、焼成物を得た。得られた焼成物を温純水で丹念に洗浄し、蛍光体2を得た。図3は、蛍光体2の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0039】
<蛍光体3:短波長型黄色蛍光体>
蛍光体3は、前述の第1の蛍光体の一例である。蛍光体3の製造は、まず、SiO、SrCl・6HO、Ca(OH)、Eu及びSrBrの各原料をこれらのモル比がSiO:SrCl・6HO:Ca(OH):Eu:SrBr=1.00:0.45:0.51:0.16:0.55となるように秤量し、秤量した各原料をアルミナ乳鉢に入れ約30分粉砕混合し、原料混合物を得た。この原料混合物をアルミナ坩堝に入れ、還元雰囲気の電気炉で所定の雰囲気(H:N=5:95)、温度1000℃で3〜10時間焼成し、焼成物を得た。得られた焼成物を温純水で丹念に洗浄し、蛍光体3を得た。図4は、蛍光体3の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0040】
<蛍光体4:Caアパタイト蛍光体>
蛍光体4は、前述の第2の蛍光体の一例であり、一般式がCa5−X−YMg(POCl:Eu2+で表される。蛍光体4の製造は、まず、CaCO、MgCO、Eu、CaCl及び(NH)H(PO)の各原料をこれらのモル比がCaCO:MgCO:Eu:CaCl:(NH)H(PO)=2.9:1.5:0.05:0.5:3.0となるように秤量し均一に混合した後に、アルミナ坩堝中で800〜1000℃で3時間焼成する。その後、焼成品を乳鉢で粉砕し、粉砕品と(NH)Clを乳鉢で混合後、フタ付きのアルミナ坩堝にて水素を2〜5%を含むN雰囲気中で、900℃、3時間焼成することで蛍光体4を合成した。図5は、蛍光体4の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0041】
<蛍光体5:Srアパタイト蛍光体>
蛍光体5は、前述の第2の蛍光体の一例であり、一般式がSr5−Y(POCl:Eu2+で表される。蛍光体5の製造は、まず、SrCO、Eu、CaCl及び(NH)H(PO)の各原料をこれらのモル比がSrCO:Eu:CaCl:(NH)H(PO)=3.4:0.05:0.5:3.0となるように秤量し均一に混合した後に、アルミナ坩堝中で800〜1000℃で3時間焼成する。その後、焼成品を乳鉢で粉砕し、粉砕品と(NH)Clを乳鉢で混合後、フタ付きのアルミナ坩堝にて水素を2〜5%を含むN雰囲気中で、900℃、3時間焼成することで蛍光体5を合成した。図6は、蛍光体5の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0042】
<蛍光体6:BAM蛍光体>
蛍光体6は、前述の第2の蛍光体の一例であり、BaMgAl1017:Euで示される。蛍光体6の製造は、BaCO、Eu、MgCO、α−Alの各原料をこれらのモル比がBaCO:Eu:MgCO:α−Al=0.9:0.05:1.0:5.0となるように秤量し、フラックスとしてAlFをα−Alに対するモル比で0.5%計量し、均一に混合した後に、アルミナ坩堝にて還元性雰囲気中で、1500℃、3時間焼成することで蛍光体6を合成した。図7は、蛍光体6の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0043】
<蛍光体7:赤色蛍光体>
蛍光体7は、前述の第3の蛍光体の一例であり、一般式が(Ca1−X−YSr)AlSiN:Eu2+で表される。なお、蛍光体7は、特開2005−336253号公報に記載の実施例8に示す蛍光体を使用した。図8は、蛍光体7の発光スペクトル(λEX=405nm)を示す図である。
【0044】
次に、実施例に係る発光モジュールの構成について詳述する。
【0045】
<発光モジュールの構成>
実施例に係る発光モジュールは、図1に示した発光モジュールにおいて下記の具体的な構成を用いたものである。下記の発光モジュールの構成は、用いた蛍光体の種類及び組合せを除き、各実施例及び各比較例において共通の構成である。
【0046】
はじめに、基板12として窒化アルミニウム基板を用い、その表面に金を用いて電極14(陽極)及び電極16(陰極)を形成した。半導体発光素子18としては、405(400)nmに発光ピークを持つ1mm四方のLEDを用いる。そして、電極14(陽極)上にディスペンサーを用いて滴下した銀ペースト(エイブルスティック社製:84−1LMISR4)の上に前述のLEDの下面を接着させ、銀ペーストを175℃環境下で1時間硬化させた。また、ワイヤー22としてΦ45μmの金ワイヤーを用い、この金ワイヤーを超音波熱圧着にてLEDの上面側電極及び電極16(陰極)に接合した。
【0047】
次に、前述の各蛍光体を複数組み合わせて所望の混合比で混合する。そして、バインダー部材としての付加重合型シリコーン樹脂(信越シリコーン社製KER−2600(A/B))に前述の蛍光体の混合物を5〜20vol%となるように混入し、自公転撹拌脱泡混合装置にて念入りに混合し蛍光体ペーストを作製した。そして、この蛍光体ペーストを光学ガラスに約150μmの膜厚で成膜し、150℃、1時間で硬化させ蛍光体フィルターを作製した。この蛍光体フィルターを前述の半導体発光素子の出射面に設置し、発光モジュールとした。
【0048】
この発光モジュールを積分球内で20mAの電流を投入し発光させ、分光器(Instrument System社製:CAS140B)で測定した。その測定結果を以下詳述する。
【0049】
<実施例1>
黄色蛍光体として蛍光体1(標準型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)、赤色蛍光体として蛍光体7を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体1:蛍光体4:蛍光体7のスペクトル分率比は、67:6:27、色度は(Cx、Cy)=(0.437、0.404)であり、米国規格協会(American National Standards Institute:以下適宜「ANSI」と称す)の色温度3000K(電球色)の範囲内にあった。また、実施例1に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=88であり、後述する比較例1の発光モジュールのRa=72より16ポイント向上した。
【0050】
<比較例1>
黄色蛍光体として蛍光体2(長波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。比較例1では、赤色の蛍光体は用いられていない。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体1:蛍光体4のスペクトル分率比は、92:8、色度は(Cx、Cy)=(0.434、0.424)である。また、比較例1に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=72であった。
【0051】
図9は、実施例1の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L1)および比較例1の発光モジュールの発光スペクトル(L1’)を示す図である。
【0052】
<実施例2>
黄色蛍光体として蛍光体1(標準型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)、赤色蛍光体として蛍光体7を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体1:蛍光体4:蛍光体7のスペクトル分率比は、63:12:25、色度は(Cx、Cy)=(0.404、0.388)であり、ANSI規格の色温度3500K(温白色)の範囲内にあった。また、実施例2に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=86であり、後述する比較例2の発光モジュールのRa=76より10ポイント向上した。
【0053】
<比較例2>
黄色蛍光体として蛍光体2(長波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。比較例1では、赤色の蛍光体は用いられていない。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体1:蛍光体4のスペクトル分率比は、87:13、色度は(Cx、Cy)=(0.407、0.391)である。また、比較例2に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=76であった。
【0054】
図10は、実施例2の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L2)および比較例2の発光モジュールの発光スペクトル(L2’)を示す図である。
【0055】
<実施例3>
黄色蛍光体として蛍光体1(標準型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)、赤色蛍光体として蛍光体7を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体1:蛍光体4:蛍光体7のスペクトル分率比は、68:15:17、色度は(Cx、Cy)=(0.379、0.378)であり、ANSI規格の色温度4000K(白色)の範囲内にあった。また、実施例3に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=84であり、後述する比較例3の発光モジュールのRa=78より6ポイント向上した。
【0056】
<比較例3>
黄色蛍光体として蛍光体1(標準型Y蛍光体)および蛍光体2(長波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。比較例3では、赤色の蛍光体は用いられていない。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体1:蛍光体2:蛍光体4のスペクトル分率比は、33:50:17、色度は(Cx、Cy)=(0.380、0.375)である。また、比較例3に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=78であった。
【0057】
図11は、実施例3の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L3)および比較例3の発光モジュールの発光スペクトル(L3’)を示す図である。
【0058】
<実施例4>
黄色蛍光体として蛍光体3(短波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)、赤色蛍光体として蛍光体7を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体3:蛍光体4:蛍光体7のスペクトル分率比は、62:23:15、色度は(Cx、Cy)=(0.341、0.324)であり、ANSI規格の色温度5000K(昼白色)の範囲内にあった。また、実施例4に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=89であり、後述する比較例4の発光モジュールのRa=79より10ポイント向上した。
【0059】
<比較例4>
黄色蛍光体として蛍光体3(短波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。比較例4では、赤色の蛍光体は用いられていない。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体3:蛍光体4のスペクトル分率比は、78:22、色度は(Cx、Cy)=(0.345、0.353)である。また、比較例4に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=79であった。
【0060】
図12は、実施例4の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L4)および比較例4の発光モジュールの発光スペクトル(L4’)を示す図である。
【0061】
<実施例5>
黄色蛍光体として蛍光体3(短波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)、赤色蛍光体として蛍光体7を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体3:蛍光体4:蛍光体7のスペクトル分率比は、65:31:4、色度は(Cx、Cy)=(0.322、0.331)であり、ANSI規格の色温度6000K(昼光色)の範囲内にあった。また、実施例5に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=85であり、後述する比較例5の発光モジュールのRa=82より3ポイント向上した。
【0062】
<比較例5>
黄色蛍光体として蛍光体3(短波長型Y蛍光体)、青色蛍光体として蛍光体4(Caアパタイト蛍光体)を所望の混合比で混合し、前述の発光モジュールの蛍光体層とした。比較例5では、赤色の蛍光体は用いられていない。この発光モジュールの発光を測定し評価すると、蛍光体3:蛍光体4のスペクトル分率比は、68:32、色度は(Cx、Cy)=(0.321、0.335)である。また、比較例5に係る発光モジュールはRa(平均演色評価数)=82であった。
【0063】
図13は、実施例5の発光モジュール(λEX=405nm)の発光スペクトル(L5)および比較例5の発光モジュールの発光スペクトル(L5’)を示す図である。
【0064】
以上の実施例1〜5および比較例1〜5の発光モジュールに用いられている蛍光体、スペクトル分率比、各種発光特性を表1に示す。
【表1】

【0065】
また、実施例1〜5に係る発光モジュールと同様に構成し、黄色、青色、赤色の各蛍光体の組合せを変えた実施例6〜15に用いられている蛍光体、スペクトル分率比、各種発光特性を表2に示す。
【表2】

【0066】
上述のように、発光スペクトルのピーク波長が400nm近傍である紫外線又は短波長可視光を発する半導体発光素子と、励起スペクトルの400nm近傍の波長域の強度が大きな黄色、青色、赤色の蛍光体とを組み合わせることで、演色性が向上する。例えば、実施例1〜5、6〜15に示されるように、本実施の形態に係る発光モジュールは、赤色蛍光体が用いられており、いずれも平均演色評価数Raが少なくとも80以上(実施例の発光モジュールはRaが84以上)と高い演色性を実現している。これにより、広範囲な用途の照明、例えば、一般照明用として利用できる。
【0067】
図14は、実施例1〜5および比較例1〜5の発光モジュールが発する光の色度およびその光が含まれる色温度の範囲を示した図である。図14に示すように、各色の蛍光体の混合割合を適宜設計することにより、米国規格協会の定める規格(ANSI C78.377-2008)の白色範囲(色温度3000K〜6000K)の光を発する発光モジュールを実現できる。
【0068】
また、比較例1〜5に示すように、青色蛍光体と黄色蛍光体のみを組み合わせた発光モジュールでは、照明用途で需要の高い3000Kより低い色温度の光を実現することは困難である。一方、表2に示すように、実施例10や実施例15に係る発光モジュールは、3000Kより低い色温度(2800K)の光を実現している。
【0069】
上述のように、各実施例に係る発光モジュールは、紫外線又は短波長可視光により励起された第1の蛍光体から発した550nm〜600nmの波長域にピーク波長を有する可視光と、紫外線又は短波長可視光により励起された第2の蛍光体から発した400nm〜500nmの波長域にピーク波長を有する可視光と、紫外線又は短波長可視光により励起された第3の蛍光体から発した600nm〜800nmの波長域にピーク波長を有する可視光と、を混合することで白色光が得られる。そのため、青色発光素子と黄色蛍光体を組み合わせた発光装置と比較して、赤色の波長域の光を多く含んでおり、演色性が向上する。なお、上述の一般式で表される第1の蛍光体は、紫外線又は短波長可視光、特に400nm付近の波長域で効率よく励起され高い発光強度の可視光を発光する。
【0070】
また、第3の蛍光体として一般式(Ca1−x−ySr)AlSiN:Eu2+で表される蛍光体7は、赤色の光を発し、発光強度も高い。そのため、この蛍光体を用いることで発光モジュールの発光効率をより高めることができる。
【0071】
このように、本実施の形態に係る発光モジュールは、高光束で高演色性の発光が可能となる。
【0072】
以上、本発明を実施の形態や実施例をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の発光モジュールは種々の灯具、例えば照明用灯具、ディスプレイ、車両用灯具、信号機等に利用することができる。特に、本発明に係る発光モジュールは、高い演色性が要求される一般照明器具への適用が期待できる。
【符号の説明】
【0074】
10 発光モジュール、 12 基板、 14,16 電極、 18 半導体発光素子、 20 マウント部材、 22 ワイヤー、 24 蛍光層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
370nm〜420nmの波長域にピーク波長を有する紫外線又は短波長可視光を発する発光素子と、
前記紫外線又は短波長可視光により励起され、550nm〜600nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する第1の蛍光体と、
前記紫外線又は短波長可視光により励起され、400nm〜500nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する第2の蛍光体と、
前記紫外線又は短波長可視光により励起され、600nm〜800nmの波長域にピーク波長を有する可視光を発光する第3の蛍光体と、を備え、
前記第1の蛍光体は、一般式が(M,M,M(ここで、MはSi、Ge、Ti、Zr及びSnからなる群より選ばれる少なくともSiを含む1種以上の元素、MはCa、Mg、Ba、Zn、Cd、Ni、Cu、Hg、Co、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素、MはSr、Mg、Ba、Zn、Cd、Ni、Cu、Hg、Co、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくともSrを含む1種以上の元素、Xは少なくともClを含む1種以上のハロゲン元素、Mは希土類元素及びMnからなる群より選ばれる少なくともEu2+を含む1種以上の元素を示す。また、aは0.1≦a≦1.4、bは0.1≦b≦0.5の範囲である。また、x、y、zは、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0.01≦z≦0.3を満たす範囲である。)で表される蛍光体である、
ことを特徴とする発光モジュール。
【請求項2】
前記第3の蛍光体は、化学式(Ca1−x−ySr)AlSiN:Eu2+(ここで、xは、0≦x≦0.992、yは、0.001≦y≦0.015の範囲である。)で表される蛍光体であることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
各蛍光体からの光を混合して平均演色評価数(Ra)が84以上の光を発するように構成された請求項1または2に記載の発光モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−114333(P2012−114333A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263524(P2010−263524)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】