説明

発振器

【課題】 スタンバイ機能を備えた小型のVCXOを、簡易な構成且つ低コストで実現して、小型VCXOの用途を拡大することができる発振器を提供する。
【解決手段】 小型のVCXO1の下に、スタンバイICを内蔵したスタンバイベース2を積層して接着し、VCXO1の底面部に、入力端子と、グランド端子と、発振出力端子と、電源端子とを備え、スタンバイベース2の上面部に上記各端子に対応する端子を備え、底面部に、入力端子(#1)と、グランド端子(#3)と、発振出力端子(#4)と、電源端子(#6)と、スタンバイ制御信号を入力するスタンバイ端子(#2)を備え、VCXO1の発振出力端子とスタンバイベース2の発振出力端子34との間にスタンバイIC41を接続し、電源端子36とスタンバイ端子32との間に第1の抵抗42を接続し、スタンバイIC41の出力と発振出力端子34との間に第2の抵抗43を接続した発振器としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンバイ機能を備えた発振器に係り、特に小型化及び用途の拡大を図ることができる発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
[先行技術の説明]
VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator;電圧制御水晶発振器)には、不要なときには発振出力を一時的に停止して消費電力の低減を図るスタンバイ機能を備えたものがある。
例えば、無線通信システムの基地局等においてクロックとして用いられるVCXOでは、電源をオン/オフすると電源投入直後の周波数が不安定になるため、スタンバイ機能によって発振出力の出力/停止を切り替えるようにしている。
また、基地局等の保守点検時に、スタンバイ機能によりVCXOの出力を停止して検査を行うこともある。
従来のスタンバイ機能付きVCXOでは、スタンバイ機能を実現するスタンバイICをVCXOのパッケージ内部に内蔵した構成となっている。
【0003】
また、VCXOの用途の拡大に伴って小型化が進み、例えば、2.5mm×2.0mm(2520サイズ)といった小型の発振器が開発されている。
小型のVCXOでは、セラミックパッケージが小さくなり、搭載可能なICのサイズが制限されるため、スタンバイ機能を備えることが困難であった。
また、超小型のスタンバイICを小型のVCXOのパッケージに内蔵しようとすると、コストが増大してしまう。
【0004】
[関連技術]
尚、発振器のスタンバイ機能に関する技術としては、特開平08−8740号公報「PLL発振器及び圧電発振器」(セイコーエプソン株式会社、特許文献1)、特開2001−257530号公報「温度補償型発振器、通信装置及び電子機器」(セイコーエプソン株式会社、特許文献2)、特願2009−201097号公報「表面実装用の水晶発振器」(日本電波工業株式会社、特許文献3)がある。
【0005】
特許文献1には、音叉型水晶振動子を備えた発振器において、発振回路と出力回路の動作を停止させるスタンバイ機能を内蔵して、スタンバイ機能選択時には音叉型水晶振動子のみを動作させる発振器が記載されている。
また、特許文献2には、温度補償型水晶発振器において、発振回路及び温度補償回路を停止させるスタンバイ機能を備えたことが記載されている。
また、特許文献3には、表面実装水晶発振器において、スタンバイ機能回路ICを内蔵したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平08−8740号公報
【特許文献2】特開2001−257530号公報
【特許文献3】特願2009−201097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の小型のVCXOでは、小型のセラミックパッケージにスタンバイICを内蔵するのは困難であり、スタンバイ機能が実現できず、用途が限定されてしまうという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたもので、スタンバイ機能を備えた小型のVCXOを、簡易な構成で且つ低コストで実現することができ、小型VCXOの用途を拡大することができる発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、スタンバイ機能を有する発振器であって、制御電圧が印加される第1の端子と、電源電圧が入力される第2の端子と、グランドレベルに接続する第3の端子と、発振出力を出力する第4の端子とを備えた電圧制御発振器と、スタンバイICを有するスタンバイ回路を備え、第1の面に、電圧制御発振器の各端子にそれぞれ対応する端子を備え、第1の面の裏面となる第2の面に、制御電圧が印加される第5の端子と、電源電圧が入力される第6の端子と、グランドレベルに接続する第7の端子と、発振出力を出力する第8の端子と、スタンバイの切り替え指示を入力する第9の端子とを備えたスタンバイベースとを有し、電圧制御発振器の各端子と、スタンバイベースの第1の面の各端子とが対応するよう接着されて電圧制御発振器とスタンバイベースとが積層され、スタンバイ回路が、第4の端子に対応する端子と第8の端子との間にスタンバイICが接続され、第6の端子と第9の端子との間に第1の抵抗が接続され、スタンバイICの出力と第8の端子との間に第2の抵抗が接続されていることを特徴としている。
【0010】
また、本発明は、上記発振器において、第1の抵抗の値を、第2の抵抗の値よりも大きくしたことを特徴としている。
【0011】
また、本発明は、上記発振器において、第1の抵抗の値が約10KΩであり、第2の抵抗の値が数百Ωであることを特徴としている。
【0012】
また、本発明は、上記発振器において、スタンバイICは、スタンバイベースの第2の面に形成された窪みに埋め込まれていることを特徴としている。
【0013】
また、本発明は、上記発振器において、電圧制御発振器の各端子が設けられた面と、スタンバイベースの第1の面の面積を略同じにしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、スタンバイ機能を有する発振器であって、制御電圧が印加される第1の端子と、電源電圧が入力される第2の端子と、グランドレベルに接続する第3の端子と、発振出力を出力する第4の端子とを備えた電圧制御発振器と、スタンバイICを有するスタンバイ回路を備え、第1の面に、電圧制御発振器の各端子にそれぞれ対応する端子を備え、第1の面の裏面となる第2の面に、制御電圧が印加される第5の端子と、電源電圧が入力される第6の端子と、グランドレベルに接続する第7の端子と、発振出力を出力する第8の端子と、スタンバイの切り替え指示を入力する第9の端子とを備えたスタンバイベースとを有し、電圧制御発振器の各端子と、スタンバイベースの第1の面の各端子とが対応するよう接着されて電圧制御発振器とスタンバイベースとが積層され、スタンバイ回路が、第4の端子に対応する端子と第8の端子との間にスタンバイICが接続され、第6の端子と第9の端子との間に第1の抵抗が接続され、スタンバイICの出力と第8の端子との間に第2の抵抗が接続されている発振器としているので、小型のVCXOであっても、簡易な構成及び低コストでスタンバイ機能を付加することができ、小型VCXOの用途を拡大し、また、出力のオーバーシュートを軽減して出力を安定化させることができる効果がある。
【0015】
また、本発明によれば、スタンバイICは、スタンバイベースの第2の面に形成された窪みに埋め込まれている上記発振器としているので、スタンバイベースの大きさを増大させないようにすることができる効果がある。
【0016】
また、本発振器によれば、電圧制御発振器の各端子が設けられた面と、スタンバイベースの第1の面の面積を略同じにした上記発振器としているので、発振器全体の平面積を小型VCXOと同程度に保持したままスタンバイ機能を付加することができ、用途を拡大することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係る発振器の概略構成を示す模式説明図であり、(a)はVCXO、(b)はスタンバイベース、(c)は積層された構造を示す。
【図2】VCXO1の底面部の構成を示す模式説明図である。
【図3】スタンバイベース2の底面部の構成を示す模式説明図である。
【図4】本発振器の概略回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る発振器は、スタンバイ機能を実現するスタンバイICをVCXOの内部に設けるのではなく、スタンバイICを含むスタンバイ回路を内蔵し、VCXOとほぼ同等の平面積のスタンバイベースを備え、当該スタンバイベースを小型のVCXOの下に積層して接着した構造であり、スタンバイベースの上面には、VCXOの下面に設けられた制御電圧端子、電源電圧端子、グランド端子、発振出力端子の4つの端子にそれぞれ対応する端子が設けられ、スタンバイベースの下面には、制御電圧端子、電源電圧端子、グランド端子、発振出力端子に加えて、スタンバイの切り替え指示を入力するスタンバイ端子が設けられ、スタンバイ回路は、VCXOの発振出力端子に対応する端子とスタンバイベースの発振出力端子との間にスタンバイICを備え、スタンバイベースの電源電圧端子とスタンバイ端子との間に第1の抵抗を備え、スタンバイICの出力とスタンバイベースの発振出力端子との間に第2の抵抗を備えた構成としており、発振器全体の平面積を増大させることなく、簡易な構成且つ低コストでスタンバイ機能を実現して、小型VCXOの用途を拡大することができ、また、出力を安定化させることができるものである。
【0019】
[実施の形態に係る発振器の概略構成:図1]
本発明の実施の形態に係る発振器(本発振器)の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る発振器の概略構成を示す模式説明図であり、(a)はVCXO、(b)はスタンバイベース、(c)は積層された構造を示す。
本発振器は、図1(a)に示すVCXO1と、VCXO1の発振出力の出力/停止を切り替えるスタンバイICを内蔵したセラミックベース(以下、「スタンバイベース」とする)2(図1(b))とを備え、図1(c)に示すように、VCXO1とスタンバイベース2とを上下に重ねて電気的に接続するよう接着した構成となっている。
【0020】
[各部]
各構成部分について説明する。
[VCXO1:図1(a),図2]
図1(a)に示すように、本発振器に用いられるVCXO1は、例えば、2.5mm×2.0mm×0.8mm程度の小型のVCXOであり、特定の周波数を発振する振動子と、制御電圧に応じて所望の周波数信号を発振出力として出力する発振回路とを備えている。
【0021】
VCXO1の底面(裏面、下面)部の構成について図2を用いて説明する。図2は、VCXO1の底面部の構成を示す模式説明図である。
図2に示すように、VCXO1の裏面には、制御電圧が印加される制御電圧端子11と、グランドレベルに接続するグランド端子12と、発振出力を出力する発振出力端子13と、電源電圧が入力される電源端子14とが設けられている。
各端子11〜14は、VCXO1の側面に設けられた接続電極を介して、内部の発振回路や水晶振動子に接続されている。
尚、制御電圧端子11、グランド端子12、発振出力端子13、電源端子14は、それぞれ、請求項に記載した第1の端子、第3の端子、第4の端子、第2の端子に相当している。
【0022】
[スタンバイベース2:図1(b),図3]
また、図1(b)に示すように、スタンバイベース2は本発振器の特徴部分であり、セラミックで構成され、VCXO1と同程度の大きさとなるよう、上面部及び底面(裏面、下面)部が2.5mm×2.0mm程度で、内部にスタンバイICが埋め込まれて格納されている。
スタンバイベース2の平面積はVCXO1とほぼ同等であるため、VCXO1とスタンバイベース2とを重ねて図1(c)のように構成しても、発振器全体の平面的な大きさは変わらず、小型の形状を維持できるものである。
【0023】
スタンバイベース2の上面部には、VCXO1の各端子11〜14にそれぞれ対応する制御電圧端子21、グランド端子22、発振出力端子23、電源端子24が設けられており、VCXO1の下部に、対応する端子同士が接続するよう接着されている。接着には、ハンダ又は導電性接着剤が用いられる。
【0024】
スタンバイベース2の底面部の構成について図3を用いて説明する。図3は、スタンバイベース2の底面部の構成を示す模式説明図である。
図3に示すように、スタンバイベース2の底面部には、制御電圧(VC)が印加される制御電圧端子31(♯1)と、グランドレベル(GND)に接続するグランド端子33(♯3)と、発振出力(OUT)を出力する発振出力端子34(♯4)と、電源電圧(Vcc)が入力される電源端子36(♯6)とを備え、更に、スタンバイの切り替え指示であるスタンバイ制御信号を入力するスタンバイ端子32(♯2)と、端子35とを備えている。
尚、制御電圧端子31、グランド端子33、発振出力端子34、電源端子36、スタンバイ端子32は、それぞれ、請求項に記載した第5の端子、第6の端子、第7の端子、第8の端子、第9の端子に相当している。
【0025】
制御電圧端子31、グランド端子33、電源端子36は、それぞれ、スタンバイベース2の側面部に設けられた電極を介して、上面部の制御電圧端子21、グランド端子22、発振出力端子23、電源端子24及び後述するスタンバイICに接続され、VCXO1及びスタンバイICに接続されている。発振出力端子34及びスタンバイ端子32は、スタンバイICのみに接続され、VCXO1に接続する上面部の端子には接続されていない。また、端子35は、本発振器の動作では用いられていない。
【0026】
更に、スタンバイベース2の底面部には、スタンバイICを収納する窪み(凹部)37が設けられている。
スタンバイICは、窪み37に収納され、スタンバイベース2の側面部に設けられた電極を介して上述した各端子に接続され、樹脂によってスタンバイベースの窪み37内に封入されている。
また、本発振器では、スタンバイICと、スタンバイベース2の裏面に設けられた端子とを接続する配線部分に抵抗を備えている。スタンバイICと抵抗とを備えた回路をスタンバイ回路と称する。スタンバイ回路の構成については後述する。
【0027】
スタンバイベース2の平面積の大きさはVCXO1と同程度であり、スタンバイICを搭載する専用のベースであるため、従来の小型のVCXO1には内蔵できない大きさのスタンバイICであっても十分搭載可能であり、小型のVCXO1とスタンバイベース2とを積層することによって、スタンバイ機能を備えた小型VCXOを低コストで構成可能とするものである。
尚、ここでは2.5mm×2.0mmの小型VCXOを例として説明したが、それよりも小さいVCXOにも適用可能であり、スタンバイベース2の大きさを上部に重ねるVCXOと同程度の平面積に形成することで全体の形状を小型に保ち、用途を拡大することができるものである。
【0028】
[スタンバイ回路の構成:図4]
次に、スタンバイ回路の構成について図4を用いて説明する。図4は、本発振器の概略回路図である。
図4では、VCXO1とスタンバイベース2とが接続された本発振器の回路を模式的に示しており、図4の破線部の外周部に、図3に示したスタンバイベース2の底面部の制御電圧端子31(#1,VC)、スタンバイ端子32(#2,E/D)、グランド端子33(#3,GND)、発振出力端子34(#4,Output)、電源端子36(#6,Vcc)を示している。
【0029】
そして、VCXO1の制御電圧端子11には、スタンバイベース2の制御電圧端子31(#1,VC)から制御電圧が印加され、VCXO1のグランド端子12は、スタンバイベース2のグランド端子33(#3,GND)が接続されて接地され、VCXO1の電源端子14にはスタンバイベース2の電源端子36(#6,Vcc)から電源電圧が入力され、VCXO1の発振出力端子13(OUT)は、スタンバイICの入力端子に接続されている。
【0030】
スタンバイ回路は、スタンバイIC41と、第1の抵抗42と、第2の抵抗43とを備えている。
スタンバイIC41は、VCXO1の発振出力端子13(スタンバイベース上面の発振出力端子23)とスタンバイベース2の発振出力端子34との間に設けられている。具体的には、スタンバイIC41の入力端子には、VCXO1の発振出力が入力され、出力端子は第2の抵抗43に接続されている。尚、スタンバイIC41の駆動用として、電源電圧(Vcc)が印加され、スタンバイベース2のグランド端子33(#3,GND)に接続されている。
【0031】
また、第1の抵抗42は、スタンバイベース2の電源端子36(#6,Vcc)とスタンバイ端子32(#2,E/D)との間に設けられ、スタンバイ端子32には第1の抵抗42を介して電源電圧が印加されている。
第2の抵抗43は、スタンバイIC41とスタンバイベース2の発振出力端子34(#4,Output)との間に直列に接続されている。
【0032】
スタンバイIC41は、トランジスタ等で構成され、スタンバイ端子32(#2,E/D)からのスタンバイ制御信号に応じて、スタンバイIC41からの発振出力の出力/停止を切り替える。例えば、スタンバイ制御信号が入力されている場合に発振出力を発振出力端子34に出力する。
【0033】
スタンバイIC41からの出力を外部からの制御信号で制御することにより、電源オンの状態を保持してVCXO1を動作させたままで、発振出力を外部へ出力するか否かを切り替えることができ、電源をオン/オフするのに比べて出力開始時に安定した出力周波数が得られるものである。
【0034】
第1の抵抗42は、例えば、10kΩ程度の抵抗値であり、スタンバイ端子32からの制御電圧を安定させるものである。
また、第2の抵抗43の抵抗値は、第1の抵抗42の抵抗値より小さく、数百Ω程度であり、VCXO1の出力波形のオーバーシュートを軽減して出力を安定化させるものである。抵抗値を調整して、最適な波形が得られる抵抗値を選択するようにしている。
【0035】
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る発振器によれば、小型のVCXO1の下に、当該VCXO1と同程度の平面積で、内部にスタンバイICを内蔵したセラミックベースであるスタンバイベース2を積層して接着した構成として、VCXO1の底面部には、制御電圧端子11と、グランド端子12と、発振出力端子13と、電源端子14とを備え、スタンバイベース2の上面部には、上記各端子に対応する制御電圧端子21と、グランド端子22と、発振出力端子23と、電源端子24とを備え、底面部には、制御電圧端子31と、グランド端子33と、発振出力端子34と、電源端子36とに加えて、スタンバイ制御信号を入力するスタンバイ端子32を備え、VCXO1の発振出力端子13とスタンバイベース2の発振出力端子34との間にスタンバイIC41を接続し、スタンバイベース2の電源端子36とスタンバイ端子32との間に第1の抵抗42を接続し、スタンバイIC41の出力とスタンバイベース2の発振出力端子34との間に第2の抵抗43を接続した発振器としているので、小型VCXOの特性を生かして発振器全体の大きさを大きくすることなく、スタンバイ機能を付加することができ、発振器の用途を拡大させることができる効果があり、また、第1の抵抗を挿入することによりスタンバイ制御信号の電圧値を安定させ、第2の抵抗を挿入することにより、発振出力波形のオーバーシュートを小さくして出力を安定化することができる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、スタンバイ機能を備え、特に小型化及び用途の拡大を図ることができる発振器に適している。
【符号の説明】
【0037】
1...VCXO、 2...スタンバイベース、 11,21,31...制御電圧端子、 12,22,33...グランド端子、 13,23,34...発振出力端子、 14,24,36...電源端子、 32...スタンバイ端子、 37...窪み、 41...スタンバイIC、 42...第1の抵抗、 43...第2の抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタンバイ機能を有する発振器であって、
制御電圧が印加される第1の端子と、電源電圧が入力される第2の端子と、グランドレベルに接続する第3の端子と、発振出力を出力する第4の端子とを備えた電圧制御発振器と、
スタンバイICを有するスタンバイ回路を備え、第1の面に、前記電圧制御発振器の前記各端子にそれぞれ対応する端子を備え、前記第1の面の裏面となる第2の面に、制御電圧が印加される第5の端子と、電源電圧が入力される第6の端子と、グランドレベルに接続する第7の端子と、発振出力を出力する第8の端子と、スタンバイの切り替え指示を入力する第9の端子とを備えたスタンバイベースとを有し、
前記電圧制御発振器の前記各端子と、前記スタンバイベースの前記第1の面の各端子とが対応するよう接着されて前記電圧制御発振器と前記スタンバイベースとが積層され、
前記スタンバイ回路が、前記第4の端子に対応する端子と前記第8の端子との間に前記スタンバイICが接続され、前記第6の端子と前記第9の端子との間に第1の抵抗が接続され、前記スタンバイICの出力と前記第8の端子との間に第2の抵抗が接続されていることを特徴とする発振器。
【請求項2】
第1の抵抗の値を、第2の抵抗の値よりも大きくしたことを特徴とする請求項1記載の発振器。
【請求項3】
第1の抵抗の値が約10KΩであり、第2の抵抗の値が数百Ωであることを特徴とする請求項2記載の発振器。
【請求項4】
スタンバイICは、スタンバイベースの第2の面に形成された窪みに埋め込まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の発振器。
【請求項5】
電圧制御発振器の前記各端子が設けられた面と、スタンバイベースの第1の面の面積を略同じにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−9128(P2013−9128A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140080(P2011−140080)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000232483)日本電波工業株式会社 (1,148)
【Fターム(参考)】