説明

発泡樹脂回収車両

【課題】 溶解液と発泡樹脂との撹拌効果を高め、溶解効率を向上できるようにする。
【解決手段】 発泡ポリスチレンの回収車両10は、走行体11に溶解槽70が搭載してある。溶解槽70は、投入口80から投入された発泡ポリスチレンを溶解する溶解液34を貯留している。溶解槽70の内部には、攪拌機86が設けてある。攪拌機86は、鎖88と金属板90とからなっていて、溶解槽70の天井から懸垂してある。攪拌機86は、走行体11の走行に伴う振動によって揺動し、溶解液34を撹拌する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材等に使用される発泡ポリスチレンなどの発泡樹脂を回収する発泡樹脂回収車両に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡ポリスチレン(いわゆる発泡スチロール)は、スチレンの重合の際に液化ガスなどの発泡剤を加えてビーズ状の成形ペレットにしたもので、加熱(約100℃)することにより、体積が50〜70倍に膨らむ性質を有している。そして、この発泡ポリスチレンのビーズ状成形ペレットは、圧縮加熱成形して包装材料等に加工して使用される。
【0003】
発泡ポリスチレン包装材は、フォームスチレン(FS)あるいは「型物」などと呼ばれているものと、ポリスチレンペーパ(PSP)と呼ばれているものとがある。FSは、その体積の2%程度が樹脂分であって、残りのおよそ98%が空気によって占められた発泡体で、空気を閉じ込めた発泡体構造が優れたクッション性、断熱性、防音性、防水性、衛生性等を示すところから、緩衝包装材、食品容器、魚箱等の包装材や断熱建材などに使用されている。一方、PSPは、体積のおよそ7%程度が樹脂分であって、残りの約93%を空気が占めるシート状の発泡体で、前者と同様の特性を有していて、主に食品包装トレー等に使用されている。
【0004】
このように、発泡ポリスチレンは、軽量で優れた特性を有しており、多量に使用されている。そして、従来、使用済みの発泡ポリスチレンは、ゴミとして処理され、地中に埋めたり焼却したりしていた。ところが、発泡ポリスチレンは、比重が極めて小さく、少ない重量であっても嵩ばるため、輸送コストが高くつくことや、環境問題あるいは資源の有効利用等の問題から、使用済みの発泡ポリスチレンを回収して再利用することが検討されている。
【0005】
従来、発泡ポリスチレンを再利用する場合、回収した発泡ポリスチレンを電気ヒータや高温の油によって加熱したり、摩擦熱によって加熱溶融して減容処理した後、専門業者によってペレット化するようにしている。しかし、加熱による減容処理は、電気や石油系の熱源が必要なために火災の危険がある。また、樹脂を加熱するために臭気が発生し、周囲に不快感を与えるばかりでなく、公害の問題が発生する。
【0006】
さらに、回収した発泡ポリスチレン中には、紙テープや接着剤ばかりでなく、発泡ポリスチレンとよく似た発泡ポリオレフィンの成形品やカット品が混在することが多い。そして、これらの異物が混入した状態で上記の熱減容を行うと、異物とポリスチレンとが一緒の塊となってしまい、再利用が困難となる。このため、回収した発泡ポリスチレンから紙テープや接着剤、発泡ポリオレフィンなどの異物を選別除去する必要があり、この分別は一般に人手によって行っており、多大の労力と時間とを必要としている。さらに、再利用する発泡ポリスチレンは、異物を除去したのちに水洗されるが、水分の混入した樹脂は再利用樹脂として適さないため、上記の熱減容を行う際に水分を除去する必要がある。
【0007】
一方、発泡ポリスチレンを溶媒に溶かして回収する装置を車両に積載することにより、発泡ポリスチレンを移動回収するシステムが提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載の回収装置は、容器の下部がd−リモネンなどの溶媒を貯留した貯液槽となっており、容器の上部に発泡ポリスチレンのブロックを投入する投入口が形成してある。この投入口の直下には、ポリスチレンブロックを破砕する破砕機が配置してあって、破砕機によってポリスチレンブロックを破砕したのち、発泡ポリスチレンの破砕物をホッパを介して貯液槽に落下させる。そして、貯液槽に配置したノズルから溶媒を落下する破砕物に噴霧して溶解し、減容するようにしている。
【0008】
この特許文献1に記載の装置によれば、発泡ポリスチレン以外の異物が溶媒に溶解することがなく、ゴミや水分が溶解したポリスチレン中に混入した場合でも容易に分離すことが可能であり、溶媒とポリスチレンとを分離することにより、溶解後の樹脂を高い回収率(約98%)で回収することができる。また、発泡ポリスチレンを溶媒に溶解することにより、体積を約1/50に減容することができ、再処理センタなどに輸送する場合に、輸送コストを低減することができる。さらに、加熱することなく溶解して減容することができるため、外熱を与える必要がなく安全で、悪臭を発生することがない。
【特許文献1】特開平5−263065号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、特許文献1に記載の回収装置は、貯液槽の下部に撹拌子を設けているため、貯液槽に落下した発泡ポリスチレンの溶解に時間がかかる。すなわち、貯液槽に落下した発泡ポリスチレンは、軽いために溶媒の上に浮いてしまい、溶解液との接触があまり充分に行われず、溶解するのに時間がかかる欠点がある。そして、浮いたポリスチレンの溶解速度を大きくするためには、ノズルから常に溶媒を噴霧する必要があり、装置が複雑になるとともに、運転コストが高くなる。また、撹拌子を駆動するモータ等の専用の駆動源を必要とし、装置の重量が大きくなる。また、特許文献1に記載のものは、発泡樹脂の回収作業が樹脂の溶解速度に影響されるため、回収作業の効率を充分に上げることができない。
【0010】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、溶解液と発泡樹脂との撹拌効果を高め、溶解効率を向上できるようにすることを目的としている。
また、本発明は、溶解液を撹拌するための専用の動力源を省略できるようにすることを目的としている。
さらに、本発明は、発泡樹脂の回収作業の効率を向上できるようにすること等を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明に係る発泡樹脂回収車両は、走行体に搭載されて内部に発泡樹脂の溶解液が貯留されるとともに、発泡樹脂の投入口を有する溶解槽と、この溶解槽内に設けられて前記走行体の走行に伴う振動によって揺動し、前記溶解液を撹拌する撹拌機と、前記溶解槽の下部に開閉可能に設けられ、前記溶解槽内の前記溶解液を排出する排出口とを有する構成にしてある。溶解槽は、底部を走行体の前後方向において傾斜させるようにする。また、揺動する撹拌機は、溶解槽の天井部から揺動自在に吊り下げて下端部を溶解液に浸した複数の懸垂体によって構成してよい。懸垂体としては、溶解槽の天井から鎖などによって吊るした金属板や金属ボール等によって構成することができる。そして、懸垂体の溶解液に浸す長さは、溶解液の深さに応じて長くする。
【0012】
さらに、本発明に係る発泡樹脂回収車両は、前記溶解槽に隣接して設けられ、開口から投入された前記発泡樹脂を収納する樹脂収納槽と、この樹脂収納槽内に配設され、前記開口から投入された前記発泡樹脂を粉砕する粉砕機と、前記溶解槽と前記樹脂収納槽とを連通し、前記樹脂収納槽内の前記発泡樹脂を前記溶解槽に移送する樹脂投入機とを有する、ようにできる。また、樹脂投入機は、バケットコンベヤ等からなるものを使用することができる。
【発明の効果】
【0013】
上記のようになっている本発明においては、撹拌機が車両の走行に伴う振動によって揺動し、溶解液を撹拌するようになっているため、溶解液と発泡樹脂との撹拌効果を高め、溶解効率を向上できるとともに、撹拌機を駆動するための動力源を必要とせず、省エネルギー化を図ることができるとともに、構造の簡素化を図ることができる。そして、溶解槽の底部を傾斜させることにより、溶解槽内の溶解液の排出が容易、確実に行える。また、撹拌機の溶解液に浸す長さを溶解液の深さに応じて大きくすることにより、溶解液の撹拌効果を高めることができる。
【0014】
さらに、本発明においては、発泡樹脂を破砕して収納しておく樹脂収納槽と、発泡樹脂を溶解する溶解槽とを分離して設け、樹脂収納槽内の発泡樹脂を樹脂投入機によって溶解槽に投入するようにしているため、溶解槽における発泡樹脂の溶解速度に応じて樹脂収納槽から溶解槽へ発泡樹脂を供給するとともに、溶解槽における発泡樹脂の溶解速度に左右されることなく発泡樹脂を樹脂収納槽に投入して一時的に収納しておくことができるため、回収作業が発泡樹脂の溶解速度に影響されることがなく、回収作業の迅速化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る発泡樹脂回収車両の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明に係る発泡樹脂回収車両の説明図である。図1において、回収車両10は、走行体11に搭載した溶解槽70が箱型または円筒型あるいは楕円筒型等に形成してある。この溶解槽70は、底部72が走行体11の前側より後側が高くなるように傾斜していて、溶解槽70内の溶解液34が前側に容易に流れるようにしてある。そして、溶解槽70は、底部72の前端部がシャーシ12の上面に固定され、後端部がシャーシ12上に設けた支持架台74に固定してある。また、溶解槽70の前端面下部には、排出弁76を備えた排出口78が設けてあり、この排出口78を介して溶解槽70内の溶解液34を取り出すことができるようになっている。さらに、溶解槽70の後端面には、発泡ポリスチレンを投入するための投入口80が形成してある。この投入口80には、蓋84が配置してあって、矢印82のように蓋84を開閉操作することにより、開放、閉鎖することができるようになっている。
【0016】
一方、溶解槽70の内部には、撹拌機86が設けてある。この撹拌機86は、溶解槽70の前後、左右方向に適宜の間隔で配置した複数の鎖88と、これらの鎖88のそれぞれの下端に取り付けた鋼板等の比較的重量のある金属板90とからなる懸垂体によって構成してある。そして、各鎖88は、溶解槽70の天井から懸垂してあって、回収車両10の走行に伴う振動によって金属板90が揺動し、溶解液34を撹拌するようにしてある。すなわち、金属板90は、鎖88に取付けた上部が溶解液34の液面より上方に位置し、下部が溶解液34中に浸るようにしてある。また、金属板90は、溶解槽70の後方側より前方側が長く形成してあって、溶解液34の深さが大きくなる前方側の金属板90がより深く溶解液34中に浸してあり、溶解液34をより深いところまで撹拌できるようにしてある。
【0017】
溶解槽70内の撹拌機86と投入口80との間には、投入口80と対向した位置に押込み機92が設けてある。この押込み機92は、溶解槽70の左右の側板間に渡して回転自在に設けた回転軸94と、この回転軸94の周面に取り付けた4枚の板状羽根96とから構成してある。そして、押込み機92は、矢印98のように図1の時計方向に回転し、投入口80から投入された発泡樹脂である発泡ポリスチレンを溶解槽70の奥の方、すなわち前方側に押込むようになっている。また、溶解槽70内の後端底面には、断面円弧状をなす波受け板100が溶解槽70の左右方向に配置してある。この波受け板100は、円弧中心側が走行体11の前方側に向けてあって、回収車両10の走行に伴う振動により揺動し、波受け板100に当る溶解液34を前方側に跳ね返し、溶解液34が投入口80から外部に跳ね出るのを防止している。
【0018】
このように構成した本実施の形態においては、発泡ポリスチレンの発生場所で蓋84を図1の反時計方向に回動させて投入口80を開放し、投入口80から発泡ポリスチレンを溶解槽70内に投入する。また、同時に押込み機92を駆動して投入された発泡ポリスチレンを溶解槽70の前方側に押し込む。その場所での回収作業が終了したならば、蓋84を閉じて次の回収場所に移動する。この回収車両10の移動の際、走行に伴う振動により撹拌機86の金属板90が揺動し、溶解液34を撹拌して発泡ポリスチレンの溶解を促進する。そして、発泡ポリスチレンの回収が終了した場合、または所定量の発泡ポチスチレンを溶解した場合には、排出口78から溶解槽70内の溶解液34を取り出す。
【0019】
このように、この実施の形態においては、走行に伴う車両の振動を利用して撹拌機86を作動させるようにしているため、撹拌機86を作動させるための特別な駆動源を必要とせず、省エネルギー化を図ることができる。しかも、撹拌機86は、天井から懸垂した鎖88と金属板90とで構成するとともに、金属板90の溶解液34への挿入量を溶解液34の深さに応じて大きくしてあるため、溶解液34の表面に浮ぶ発泡ポリスチレンと溶解液34とを撹拌して両者の接触を良好に行うことができるとともに、溶解液34の深さの深いところでも良好に撹拌することができる。そして、本実施の形態おいては、発泡ポリスチレンの投入口80を溶解槽70の後端面に設けたことにより、樹脂の投入位置を低くすることができ、樹脂の投入が容易となる。しかも、投入口80との対向位置に樹脂の押込み機92を配設したことにより、投入された発泡ポリスチレンを確実に前方側に送ることができ、投入口80の部分に発泡ポリスチレンが溜まるのを避けることができる。
なお、前記実施の形態においては、撹拌機86を鎖88と金属板90とによって構成した場合について説明したが、金属板90の代りに金属球などを用いてもよい。
【0020】
図2は、他の実施の形態を示したものである。図2において、走行体11のシャーシ12上には、タンク102が搭載してある。このタンク部102は、箱型または円筒型あるいは楕円筒型に形成してあって、内部に仕切壁104が上下方向に設けてあり、前側(図の左側)が発泡ポリスチレンを溶解する溶解槽106、後側が発泡ポリスチレンを一時的に収納する樹脂収納槽108となっている。この実施の形態の場合、溶解槽106は、タンク部102の容積の約1/5程度となっている。すなわち、樹脂収納槽108の容積が溶解槽106の数倍となっていて、嵩ばる発泡ポリスチレンを相当量収納できるようにしてある。
【0021】
樹脂収納槽108は、後端部に矢印110のように揺動可能な蓋112によって開閉される発泡ポリスチレンの投入口(開口)114が設けてある。そして、樹脂収納槽108の内部には、投入口114との対向位置に破砕機116が配設してある。この破砕機116は、上下方向に平行配置した一対の回転軸118、120を有し、これらの回転軸118、120の周面の軸方向および周方向のそれぞれに複数の破砕刃122が取り付けてある。また、各回転軸118、120は、それぞれの軸心を結ぶ線が水平面と傾斜していて、下側の回転軸120が上側の回転軸118より樹脂収納槽108の後方側に位置し、投入口114から投入された発泡ポリスチレンを確実に上下の破砕刃122間に噛み込ませることができるようにしてある。さらに、回転軸118、120は、矢印124、126に示したように、相互に反対方向に異なる回転速度で回転するようになっている。すなわち、下側の回転軸120が上側の回転軸118より大きな回転速度で回転し、投入口114から投入された発泡ポリスチレンを上下の破砕刃122の噛み込み部に効率的に送り込めるようにしてあるとともに、発泡ポリスチレンに連続的な剪断力を与えて破砕するようにしてある。
【0022】
樹脂収納槽108内の底面128は、前側が後側より低くなるように傾斜していて、破砕機116によって破砕された発泡ポリスチレンを走行時の振動などによって自動的に前側に送ることができるようにしてある。そして、樹脂収納槽108の前端部、すなわち溶解槽106の背後部には、樹脂投入機130が配設してある。この樹脂投入機130は、樹脂収納槽108と溶解槽106とを連通して設けてある。樹脂投入機130は、上下方向に配置したスクリューコンベヤ132からなり、下端部に樹脂収納槽108の下部に開口した樹脂受入れ口134を有する。また、上端部には、溶解槽106の上部に開口した投下口136を備えたシュート部138を有していて、樹脂収納槽108内の発泡ポリスチレンを溶解槽106に投入できるようにしてある。また、溶解槽106は、本図に図示しない図1に示したような攪拌機を備えている。なお、図2に示した符号140は、スクリューコンベヤ132を駆動する駆動装置を示す。
【0023】
このように構成した本実施の形態においては、樹脂収納槽108の後端投入口114から投入された発泡ポリスチレンが、破砕機116によって適宜の大きさに破砕されたのち、傾斜している底面128を滑って樹脂収納槽108の前側に移動する。そして、樹脂収納槽108の前側に移動した発泡ポリスチレンは、樹脂受入れ口134からスクリューコンベヤ132の内部に入り、スクリューコンベヤ132によって上方に移送されたのち、シュート部138を介して投下口136から溶解槽106内に投入され、溶解槽106内の溶解液34によって溶解される。また、溶解液34は、走行体11の走行に伴う振動によって攪拌機により撹拌される。
【0024】
溶解槽106への発泡ポリスチレンの供給は、溶解槽106における発泡ポリスチレンの溶解速度に応じて調整され、溶解速度に見合った量が供給されるようになっていて、溶解しきれない発泡ポリスチレンは破砕した状態で一時的に樹脂収納槽108内に貯蔵される。そして、樹脂収納槽108内の発泡ポリスチレンは、発泡ポリスチレンの回収中または回収車両10の移動中、溶解槽106における溶解が進むにしたがって溶解槽106に供給される。このように、本実施の形態おいては、樹脂収納槽108に発泡ポリスチレンを一時的に収納することができるため、溶解槽106における発泡ポリスチレンの溶解速度に左右されることなく発泡ポリスチレンの回収作業を進めることができ、回収作業を迅速に行うことができる。
【0025】
なお、攪拌機は、図2の破線に示したように、回転羽根を有する撹拌機142であってもよい。また、溶解槽106は、攪拌機を設けなくともよい。また、樹脂投入機130は、スクリューコンベヤ132に代えてバケットコンベヤやベルトコンベヤまたはエアシュータ等を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態に係る発泡樹脂回収車両の説明図である。
【図2】他の実施の形態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0027】
10………回収車両、11………走行体、34………溶解液、70………溶解槽、78………排出口、80……投入口、86………撹拌機、88、90………懸垂体(鎖、金属板)、92………押込み機、102………タンク、106………溶解槽、108………樹脂収納槽、114………開口(投入口)、116………破砕機、130………樹脂投入機、132………スクリューコンベヤ、134………樹脂受入れ口、136………投下口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行体に搭載されて内部に発泡樹脂の溶解液が貯留されるとともに、発泡樹脂の投入口を有する溶解槽と、
この溶解槽内に設けられて前記走行体の走行に伴う振動によって揺動し、前記溶解液を撹拌する撹拌機と、
前記溶解槽の下部に開閉可能に設けられ、前記溶解槽内の前記溶解液を排出する排出口と、
を有することを特徴とする発泡樹脂回収車両。
【請求項2】
請求項1に記載の発泡樹脂回収車両において、
前記溶解槽は底部が前記走行体の前後方向に傾斜しており、
前記撹拌機は前記溶解槽の天井部から揺動自在に懸垂されて下端部を前記溶解液中に浸した複数の懸垂体からなり、この懸垂体の前記溶解液に浸した長さを、前記溶解液の深さに応じて大きくしてある、
ことを特徴とする請求項1に記載の発泡樹脂回収車両
【請求項3】
請求項1に記載の発泡樹脂回収車両において、
前記溶解槽に隣接して設けられ、開口から投入された前記発泡樹脂を収納する樹脂収納槽と、
この樹脂収納槽内に配設され、前記開口から投入された前記発泡樹脂を粉砕する粉砕機と、
前記溶解槽と前記樹脂収納槽とを連通し、前記樹脂収納槽内の前記発泡樹脂を前記溶解槽に移送する樹脂投入機とを有する、
ことを特徴とする発泡樹脂回収車両。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−89748(P2006−89748A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−277777(P2005−277777)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【分割の表示】特願平7−209052の分割
【原出願日】平成7年7月25日(1995.7.25)
【出願人】(394010193)宇部テクノエンジ株式会社 (37)
【Fターム(参考)】