相反転クロスフロー型発電装置
【課題】従来に無い新規な相反転クロスフロー型発電装置を実現する。
【解決手段】水流を受けて第1の向きに回転する第1種翼車11と、水流を受けて第1の向きと逆の第2の向きに回転する第2種翼車12と、第1および第2種翼車に同軸で、第1種翼車に係合して回転される第1回転軸21と、第2種翼車に係合して回転され、第1の回転軸の内側に軸心方向に貫通された第2回転軸22と、これら第1回転軸および第2回転軸の一方と一体的に回転する1以上の磁石、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイルとを含む発電手段と、流入する水流を第1種翼車に向けて加速する第1のノズル41と、流入する水流を第2種翼車に向けて加速する第2のノズル42と、発電手段を水密に密閉するケーシング31とを有することを特徴とする。
【解決手段】水流を受けて第1の向きに回転する第1種翼車11と、水流を受けて第1の向きと逆の第2の向きに回転する第2種翼車12と、第1および第2種翼車に同軸で、第1種翼車に係合して回転される第1回転軸21と、第2種翼車に係合して回転され、第1の回転軸の内側に軸心方向に貫通された第2回転軸22と、これら第1回転軸および第2回転軸の一方と一体的に回転する1以上の磁石、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイルとを含む発電手段と、流入する水流を第1種翼車に向けて加速する第1のノズル41と、流入する水流を第2種翼車に向けて加速する第2のノズル42と、発電手段を水密に密閉するケーシング31とを有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、相反転クロスフロー型発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水力や風力のエネルギーを電気エネルギーに変換する水力発電や風力発電は、地球資源を消費せず環境汚染を伴わない発電方式であり、地球環境の保全が重要視される昨今、その重要性が再認識されつつある。
特に、河川や落差のある水路に簡便に設置して水流を利用し、あるいは海中に設置して潮流を利用して比較的小規模の発電を行う簡易発電装置が、キャンプ等のレジャー用や、災害時のライフライン確保等の面から注目されつつある。
【0003】
このような簡易発電装置は大別して、回転子の回転軸方向に水を流す「軸流型」のものと、回転子(ロータ)の回転軸を流れに交わる方向に設置する「クロスフロー型」とに分けられる。
【0004】
軸流型の簡易発電装置は例えば特許文献1に開示されている。
クロスフロー型の簡易発電装置は例えば特許文献2に開示されている。
これら簡易発電装置による発電は、水流により翼車を回転させ、この翼車を回転子(ロータ)としてこれに固定的に設けた磁石と固定子(ステータ)に設けたコイルとの相対変位により、コイルに電圧を誘起させることにより行われるが、コイルに誘起される起電力が「コイルを横切る磁束の時間的な変化率」に比例し、この変化率が磁石とコイルとの相対速度に比例する点に鑑み、コイルを固定したステータと回転子とを「互いに逆向き」に回転させて起電力の増大を図る「軸流型の発電機」が非特許文献1に報告されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−248532
【特許文献2】特開2003−120499
【非特許文献1】日本機会学会流体工学部門講演会講演概要集608頁「相反転方式水力発電機の開発」(2003.9.11〜20)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、従来に無い新規な相反転クロスフロー型発電装置の実現を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の相反転クロスフロー型発電装置は「水流に交わる方向に回転軸を持つクロスフロー型の発電装置」であって、第1種翼車、第2種翼車、第1回転軸、第2回転軸、発電手段、第1および第2のノズル、ケーシングを有する(請求項1)。
「第1種翼車」は、水流を受けて第1の向きに回転する翼車である。
「第2種翼車」は、水流を受けて「第1の向きと逆の第2の向き」に回転する翼車である。
「第1回転軸」は、第1及び第2種翼車に同軸で、第1種翼車に係合して回転される。
【0008】
「第2回転軸」は、第2種翼車に係合して回転され、第1の回転軸の内側に軸心方向に貫通されて設けられる。
「発電手段」は、第1回転軸および第2回転軸の一方と一体的に回転する1以上の磁石、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイルとを含む。もちろん、磁石・コイルの相対的な位置関係は、磁石とコイルとの相対変位により、コイルに電圧を誘起させることができるように設定される。
【0009】
「第1のノズル」は、流入する水流を第1種翼車に向けて加速する。
「第2のノズル」は、流入する水流を第2種翼車に向けて加速する。
「ケーシング」は、発電手段を水密に密閉する。
【0010】
請求項1記載の相反転クロスフロー型発電装置は「第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、第1種翼車、第2種翼車を回転させた水流を排出させる排出口とを持つハウジング」を有することが好ましい(請求項2)。この場合において、ハウジングの排出口は「デフューザ形状」であることが好ましい(請求項3)。上記ハウジングは第1及び第2のノズルと一体でもよい。即ち、第1及び第2のノズルはハウジングの一部として構成することができる。
【0011】
請求項1または2または3記載の相反転クロスフロー型発電装置は「第1および第2のノズルに向けて水流を加速する補助ノズル」を有することができる(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載の相反転クロスフロー型発電装置は「第1種翼車および第2種翼車の各翼が可動で、ノズルによる水流を受ける部位では翼車半径方向に立ち、水流を受けて軸を回転させたのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように態位を変化させる」構成とすることができる(請求項5)。
【0012】
この請求項5記載の相反転クロスフロー型発電装置は、第1回転軸、第2回転軸に同軸に、第1種翼車および第2種翼車の翼の態位を変化させるカムを装置空間に固定的に設け、第1種翼車および第2種翼車の各翼を、その翼車半径方向の一部を軸支して揺動自在とし、翼車半径方向の一端部をカムフォロワとしてカムに従動する構成とすることができる(請求項6)。即ち、揺動自在な翼をカムにより態位変化させることにより「ノズルによる水流を受ける部位では翼車半径方向に立ち、水流を受けて軸を回転したのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝る」ようにするのである。カムは「第1種翼車、第2種翼車の軸側」に設けることもできる(請求項7)。
相反転クロスフロー型発電装置が「第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、第1、第2種翼車を回転させた水流を排出する排出口とを持つハウジング」を有する場合には、カムを「ハウジングの内壁に設ける」構成とすることもできる(請求項8)。請求項8において「ハウジングの内壁に設けられるカム」は、ハウジングの「内壁自体の形状で構成された固定カム」でもよい。
【0013】
この場合も、ハウジングは第1及び第2のノズルと一体でもよく、第1及び第2のノズルをハウジングの一部として構成することができる。
【0014】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置は、第1種翼車、第2種翼車が回転軸と同軸に「翼端部係止手段」を有し、第1種翼車、第2種翼車の各翼が「翼車半径方向の外端部側を軸支されて揺動自在」であり、水流による翼の揺動を翼端部係止手段により係止する構成であることもできる(請求項9)。
【0015】
若干補足すると、第1種翼車は第1回転軸に係合し、水流を受けて第1の向きに回転することにより第1回転軸を回転させる。第2種翼車は第2回転軸に係合し、水流を受けて「第1の向きとは逆の第2の向き」に回転して第2回転軸を回転させる。第1種翼車・第2種翼車は上の如くに定義される翼車であり、その具体的な形態としては、第1種・第2種翼車とも単一の翼車で構成することもできるし、第1種・第2種翼車の一方もしくは双方を2以上の翼車で構成することもできる。
【0016】
即ち、第1種翼車を例にとると、第1種翼車は「単一の翼車」で構成することもできるが、「第1回転軸に共通に固装され、水流を受けて第1の向きに回転する2以上の同種の翼車」により第1種翼車を構成することもできるのである。第2種翼車も同様である。
【0017】
「発電手段」は、上述の如く、1以上の磁石と1以上のコイルとを含み、1以上の磁石は「第1回転軸および第2回転軸の一方」と一体的に回転し、コイルは他方と一体的に回転する。例えば、1以上の磁石が第1回転軸と一体に回転するならば、1以上のコイルは第2回転軸と一体的に回転する。この場合であれば、磁石の回転は前記「第1の向き」に生じ、コイルの回転は前記「第2の向き」に生じる。
【0018】
磁石・コイルを、第1、第2回転軸の一方・他方と一体的に回転させるには、磁石やコイルを回転軸に直接的に固装してもよいが、例えば「フランジ状の支持手段」を回転軸に固定もしくは回転軸と一体に設け、これら支持手段に磁石やコイルを固定するようにしてもよい。このように、磁石やコイルを「支持手段を介して回転軸に固定」すると、磁石やコイルの回転速度が大きくなる。
【0019】
即ち、第1回転軸(コイルと一体に回転するものとする。)の角速度を「W1」、第2回転軸(磁石と一体に回転するものとする。)の角速度を「−W2」とすれば、第1回転軸から見た第2回転軸の角速度は「W1+W2」であり、支持手段を介して固定的に保持されたコイルの回転半径を「r1」、磁石の回転半径を「r2」とすると、両者の相対速度は「r1・W1+r2・W2」となる。
【0020】
回転半径:r1、r2が大きくなるほどコイル・磁石間の相対速度は大きくなり、コイルを横切る磁束の時間的変化も大きくなる。従って、磁石やコイルは、発電手段部分のサイズを過大にせず、翼車の回転が重くならない範囲で適宜に大きく設定するのがよい。
【0021】
第1・第2回転軸と一体に回転させる磁石・コイルの数は、原理的にはそれぞれ1個で足りる。磁石・コイルの数は特に限定的でなく、適宜に選択できるが、実際上の観点からすれば2以上、例えば、脈動を減ずるためには5個以上が好ましい。
【0022】
請求項2記載の相反転クロスフロー型発電装置のように「ハウジング」を有する場合には、請求項3のように、ハウジングの排出口は「デフューザ形状」であることが好ましい(請求項3)。
【0023】
水流は、第1および第2のノズルにより流速を加速され、翼車を回転させたのち、ハウジングの排出口から排出されるのであるが、翼車を回転させたあとも、水流の流速はハウジング外部の流速よりも大きい値を保っており、このため、排出口に向かう水流の圧力水頭はハウジング外部の圧力水頭より低く、排出口を単なる開口としてハウジングに形成したのでは「翼車を回転させた後の水流」がハウジング外部へ排出されにくい。
【0024】
従って、請求項3のように排出口を「デフューザ形状」として、この形状の作用により動圧を漸次弱めて圧力水頭を増大させることにより、翼車を回転させた後の水流をハウジング外部へ確実に排出することができる。
【0025】
また、請求項4のように「補助ノズル」を用いることにより「より大きな流速をもった水流」を第1種・第2種翼車に供給でき、翼車の回転速度を増大させることができる。この場合にもハウジング排出口のデフューザ形状が有効に作用する。
【0026】
この発明の「相反転クロスフロー型発電装置」は基本的に、装置全体を水流中に没して動作させることを想定しており、翼車の翼が「固定翼」であると、翼車が駆動用水流の作用を受けた後、再び水流の作用を受ける位置へ戻る部位では、水圧が抵抗力として作用する。従って、駆動用水流の作用を受けない「戻り部位」では、上記抵抗力をなるべく減ずるようにするのがよい。
【0027】
請求項5のように、第1種翼車および第2種翼車の各翼を可動とし、ノズルによる水流を受ける部位では「翼車半径方向に立たせて水流を十分に受ける」ようにし、水流を受けて軸を回転させたのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では「水流に倣う方向に寝る」ように態位を変化させる構成とすることにより、戻り部位での抵抗を有効に減じて回転力を高めることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上に説明したように、この発明によれば新規な「相反転クロスフロー型発電装置」を実現することができる。この「相反転クロスフロー型発電装置」はクロスフロー型であるので、翼車の翼形状が軸流型のものに比して単純な形状でよく、製造が容易であり、また相反転式であるので、大きな起電力を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、実施の形態を説明する。
図1は「相反転クロスフロー型発電装置」の実施の1形態を説明するための図である。
【0030】
図1(a)は、相反転クロスフロー型発電装置を水流の流入側から見た概観図である。
【0031】
図1(a)において、符号31は発電手段を水密に密閉するケーシング、符号41は第1のノズル、符号42は第2のノズル、符号50はハウジングを示している。
図1(b)は、図1(a)のb−b断面図、図1(c)は同じくc−c断面図であり、図1(d)は、相反転クロスフロー型発電装置を水流の流出側から見た概観図である。
【0032】
この実施の形態では、図1(a)、(d)の左右方向のサイズが500mm、高さ方向のサイズが300mm、図1(b)、(c)の左右方向のサイズが700mm程度である。
【0033】
図1(a)に示すように、相反転クロスフロー型発電装置を水流の流入側から見ると、ケーシング31とハウジング50とが左右方向に並び、ハウジング50には第1及び第2のノズル41、42が連結され、ケーシング31は「発電手段」を水密に密閉している。水流は、図1(a)の図面に直交する方向において、図面の表側から裏側へ向かうように流れる。
【0034】
図1(b)において、符号12は第2種翼車、符号22は第2回転軸、符号51はハウジング50の排出口をそれぞれ示している。図1(c)において、符号11は第1種翼車、符号21は第1回転軸をそれぞれ示している。これらの図に示されたように、第1のノズル41、第2のノズル42は、ハウジング50の一部としてハウジング50と一体に形成されている。
【0035】
図1(c)に示すように、水流WIは図の左方から第1のノズル41に流入する。第1のノズル41は流入口から第1種翼車11側の噴出口41Aへ向かって流路断面が狭くなっており、流入した水流WIは、第1のノズル41内を噴出口41Aへ向かって流れつつ「流れの断面積」が小さくなることにより加速される。加速されて流速を増大された水流は、噴出孔41Aから第1種翼車11の翼111に向けて噴出し、第1種翼車11を反時計回りに回転させたのち水流WFとなり、排出口51から排出されて水流WOとなる。
【0036】
図2(b)に示すように、水流WIは図の左方から第2のノズル42に流入する。第2のノズル42は流入口から第2種翼車12側の噴出口42Aへ向かって流路断面が狭くなっており、流入した水流WIは、第2のノズル42内を噴出口42Aへ向かって流れつつ「流れの断面積」が小さくなることにより加速される。加速されて流速を増大された水流は、噴出孔42Aから第2種翼車12の翼121に向けて噴出し、第2種翼車12を時計回りに回転させたのち水流WFとなり、排出口51から排出されて水流WOとなる。
【0037】
図1(d)に示すように、ハウジング50内において、第1種翼車11と第2種翼車12とは、ハウジング50の隔壁52により分離され、各翼車を回転させる水流が互いに干渉しないようになっている。ハウジング50に形成された排出口51は、第1種翼車11、第2主翼車12を回転させた水流に対して共通に開口しており、図1(b)、(c)に示すように「排出側端部に向かって断面積が漸増するデフューザ形状」となっている。
また、図1(b)〜(d)に示すように、第1種翼車11は第1回転軸21に基部11Aを固定されており、第2種翼車12は第2回転軸22に基部12Aを固定されている。第1回転軸21は中空シリンダ状であり、第2回転軸22は第1回転軸11の内側に、第1回転軸21を軸心方向(図1(b)、(c)において図面に直交する方向)へ貫通するように設けられている。
【0038】
これら第1回転軸21、第2回転軸22は相互に「軸心の周りに回転自在」に係合されており、第1回転軸21は第1種翼車11と一体に第1の向き(図1(c)において反時計回り)に回転し、第2回転軸22は第2種翼車12と一体に第2の向き(図1(b)において時計回り)に回転する。以下に説明するように、発電手段が有する1以上の磁石と1以上のコイルは、これら第1回転軸21および第2回転軸一体的に回転する。
【0039】
なお、第1種・第2種翼車の翼111、121は、図示の簡単のために平面状に描いてあるが、実際には、水流を有効に受けることができるように形成されていることは言うまでもない。
【0040】
図2は、発電装置内部の様子を説明図的に示している。
図の如く、第1種翼車11はその基部11Aを第1回転軸21に固装され、第2種翼車12はその基部12Aを第2回転軸22に固装されている。
第1回転軸21は中空であり、第2回転軸22は第1回転軸21の内側に軸心方向に貫通している。第1回転軸21と第2回転軸22との間は、水密性の軸受け210により結合され、第1回転軸21と第2回転軸22とが「互いに任意の回転方向へ回転自在」となっている。水密性の軸受け210は、例えば「撥水性の潤滑材」等である。
【0041】
第1回転軸21の図で左方の端部には、フランジ状の支持手段300が一体的に設けられ、その半径方向端部に形成された中空シリンダ状の折り曲げ部の内周面に複数個の磁石301が周方向へ等間隔に固装されている。磁石の数は特に限定的でなく、適宜に選択できるが、例えば10個〜32個程度である。
【0042】
一方、第2回転軸22の図で左方の端部近傍には、フランジ状の支持手段303が、第2回転軸22と一体に設けられ、その半径方向端部に形成された中空シリンダ状の折り曲げ部は、その外周面部分が支持手段303の折り曲げ部の内周面に対向し、この外周面部分に磁石301と対応する複数個のコイル304が固設されている。コイルの数は特に限定的でなく、適宜に選択できるが、例えば10個〜32個程度である。
【0043】
コイル304は導線305により整流子306に連結され、この整流子306に摺接するブラシ307の電圧を、蓄電器308と負荷309に印加するようになっている。
【0044】
フランジ状の支持手段300、303、複数の磁石301、複数のコイル304、導線305、整流子306、ブラシ307は「発電手段」を構成し、ケーシング31内に水密に密閉されている。なお、整流子とブラシからなるものに替えて、回転子と固定子を構成要素とするベアリングレスのものを用いることができる。
【0045】
即ち、図1、図2に実施の形態を示す発電装置は、水流に交わる方向に回転軸を持つクロスフロー型の発電装置であって、水流を受けて第1の向き(図1(c)において反時計回り)に回転する第1種翼車11と、水流を受けて第1の向きと逆の第2の向き(図1(b)において時計回り)に回転する第2種翼車12と、第1および第2種翼車11、12に同軸で、第1種翼車11に係合して回転される第1回転軸21と、第2種翼車12に係合して回転され、第1回転軸21の内側に軸心方向に貫通された第2回転軸22と、これら第1回転軸21および第2回転軸22の一方と一体的に回転する1以上の磁石301、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイル304とを含む発電手段と、流入する水流WIを第1種翼車11に向けて加速する第1のノズル41と、流入する水流WIを第2種翼車12に向けて加速する第2のノズル42と、発電手段を水密に密閉するケーシング31とを有する(請求項1)。
【0046】
また、第1種翼車11、第2種翼車12を囲繞し、第1および第2のノズル41、42からの水流を受け入れる流入口41A、42Aと、第1種翼車11、第2種翼車12を回転させた水流WEを排出させる排出口51とを持つハウジング50を有し(請求項2)、ハウジング50の排出口51はデフューザ形状である(請求項3)。
【0047】
図3は、請求項4記載の相反転クロスフロー型発電装置の実施の1形態を説明するための図である。
この実施の形態においては、図1、図2に即して上に実施の形態を説明した相反転クロスフロー型発電装置に、第1および第2のノズル41、42に向けて水流を加速する補助ノズル400を有する(請求項4)。
補助ノズル400は、水流WIの流入口(図の左端部)から第1、第2のノズル41、42の流入口に連結する部分に向かって断面積が漸減しており、流入する水流WIを加速させて第1、第2のノズル41、42に流入させる。補助ノズル400は、相反転クロスフロー型発電装置の本体とは別体であって、例えば、相反転クロスフロー型発電装置本体水流の流速や落差が小さい部分に設置されるような場合に、第1、第2のノズル側に連結するように配設する。
【0048】
第1、第2のノズル41、42の流入した水流は、各ノズル41、42により「更に加速され」て第1種・第2種翼車11、12に噴射される。これにより、図1、図2の実施の形態の場合よりもさらに「翼車の回転速度を増大させる」ことができる。
【0049】
図4は、請求項5〜8に記載の相反転クロスフロー型発電装置の特徴部分を説明するための図である。繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものに付いては、図1、図2におけると同一の符号を付する。
【0050】
図4(a)の形態は「第2種翼車の部分」を示している。第2回転軸22に同軸に、第2種翼車の翼121の態位を変化させるカム122が装置空間に固定的に設けられ、翼121は、リング状の支持部材120に「翼車半径方向の一部を軸Jにより揺動自在に軸支され」ており、翼車半径方向の一端部をカムフォロワとしてカム122に従動させる構成となっている(請求項6)。
【0051】
リング状の支持部材120は、図面に直交する方向へ1対設けられ、翼121の幅方向(図面に直交する方向)の両端部を軸支して「軸Jの周りに揺動自在」としている。支持部材120は第2回転軸22と一体であり、第2回転軸22を回転させる。
【0052】
翼121は「翼車半径方向の一端部がカムフォロワとしてカム122に従動する」ことにより、水流W1を受ける部分(図4(a)の上の部分)では翼車半径方向に立ち、水流W1を受けて軸を回転させたのち、ノズルによる水流W1を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように揺動し、態位を変化させる。この態位変化により、水流W1を受ける部位では、水流W1を有効に受けて有効なトルクを発生させて第2回転軸を回転させるが、第2種翼車を回転させた水流W2が翼に作用しなくなると、翼121が水流に倣う方向に寝る態位となって抵抗を軽減させる(請求項5)。
【0053】
図4(b)の実施の形態においては、第2回転軸22に一体化された1対のリング状の支持部材に翼121が、図4(a)の場合と同じく、「翼車半径方向の一部を軸Jにより揺動自在に軸支され」ている。
この形態においては、第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流W1を受け入れる流入口と、第1、第2種翼車を回転させた水流W2を排出する排出口とを持つハウジングを有し、翼121の揺動を制御するカム123は、ハウジングの内壁に設けられている(請求項8)。
【0054】
水流W1は、翼121に流圧を作用させて支持部材120もろともに第2回転軸22を回転させる。このとき、翼121が水流W1を有効に受ける部分では、翼車半径方向に立ち、水流を受けて軸22を回転させたのち、再度水流W1を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように態位を変化させる。カム123は、翼121の翼車半径方向端部に作用して、上記態位変化を行わせるように翼121の揺動を制御する。
【0055】
第1種翼車の翼の駆動も上記と同様である。
【0056】
図4に実施の形態を示した層反転クロスフロー型発電機は、第1種・第2種翼車を、例えば、300rpm〜2400rpm程度で高速回転せる場合に有効である。
【0057】
図5は、請求項9記載の相反転クロスフロー型発電装置の実施の1形態を示している。煩雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものに付いては、図1、図2、図4におけると同一の符号を付する。
【0058】
第2種翼車の回転につき説明すると、第2種翼車は、回転軸と同軸に1対の翼端部係止手段23を有する。翼端部係止手段23は、円板形状で第2回転軸22に固装され、その周辺部に、複数の係止ピン230を等間隔に植設されている。
【0059】
各翼121は、翼車半径方向の外端部側を、1対のリング状の支持部材120Aに軸J1により軸支されて揺動自在であり、水流W1による翼の揺動を翼端部係止手段23により係止されるようになっている。
【0060】
水流W1は、翼121に流圧を作用させて支持部材120Aもろともに第2回転軸22を回転させる。このとき、翼121が水流W1を有効に受ける部分では、図示のごとく、翼121の自由端部側が係止ピン230に係止されることにより、翼車半径方向に立つが、水流W1を受けて軸22を回転させたのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では翼121の係止ピン230による係止が解除され、欲121は「水流に倣う方向に寝る」ように態位を変化させ、この部位での水の提供を有効に軽減させる。
【0061】
この型の形態は、第1種・第2種翼車を、例えば、80rpm〜300rpm程度の回転速度で回転せる場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】相反転クロスフロー型発電装置の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】図1の実施形態における発電手段の部分を説明するための図である。
【図3】請求項4記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図4】請求項5〜8記載の発明の実施の形態の特徴部分を説明するための図である。
【図5】請求項9記載の発明の実施の形態の特徴部分を説明するための図である。
【符号の説明】
【0063】
11 第1種翼車
12 第2種翼車
21 第1回転軸
22 第2回転軸
30 発電手段
41 第1のノズル
42 第2のノズル
31 ケーシング
【技術分野】
【0001】
この発明は、相反転クロスフロー型発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水力や風力のエネルギーを電気エネルギーに変換する水力発電や風力発電は、地球資源を消費せず環境汚染を伴わない発電方式であり、地球環境の保全が重要視される昨今、その重要性が再認識されつつある。
特に、河川や落差のある水路に簡便に設置して水流を利用し、あるいは海中に設置して潮流を利用して比較的小規模の発電を行う簡易発電装置が、キャンプ等のレジャー用や、災害時のライフライン確保等の面から注目されつつある。
【0003】
このような簡易発電装置は大別して、回転子の回転軸方向に水を流す「軸流型」のものと、回転子(ロータ)の回転軸を流れに交わる方向に設置する「クロスフロー型」とに分けられる。
【0004】
軸流型の簡易発電装置は例えば特許文献1に開示されている。
クロスフロー型の簡易発電装置は例えば特許文献2に開示されている。
これら簡易発電装置による発電は、水流により翼車を回転させ、この翼車を回転子(ロータ)としてこれに固定的に設けた磁石と固定子(ステータ)に設けたコイルとの相対変位により、コイルに電圧を誘起させることにより行われるが、コイルに誘起される起電力が「コイルを横切る磁束の時間的な変化率」に比例し、この変化率が磁石とコイルとの相対速度に比例する点に鑑み、コイルを固定したステータと回転子とを「互いに逆向き」に回転させて起電力の増大を図る「軸流型の発電機」が非特許文献1に報告されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−248532
【特許文献2】特開2003−120499
【非特許文献1】日本機会学会流体工学部門講演会講演概要集608頁「相反転方式水力発電機の開発」(2003.9.11〜20)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、従来に無い新規な相反転クロスフロー型発電装置の実現を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の相反転クロスフロー型発電装置は「水流に交わる方向に回転軸を持つクロスフロー型の発電装置」であって、第1種翼車、第2種翼車、第1回転軸、第2回転軸、発電手段、第1および第2のノズル、ケーシングを有する(請求項1)。
「第1種翼車」は、水流を受けて第1の向きに回転する翼車である。
「第2種翼車」は、水流を受けて「第1の向きと逆の第2の向き」に回転する翼車である。
「第1回転軸」は、第1及び第2種翼車に同軸で、第1種翼車に係合して回転される。
【0008】
「第2回転軸」は、第2種翼車に係合して回転され、第1の回転軸の内側に軸心方向に貫通されて設けられる。
「発電手段」は、第1回転軸および第2回転軸の一方と一体的に回転する1以上の磁石、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイルとを含む。もちろん、磁石・コイルの相対的な位置関係は、磁石とコイルとの相対変位により、コイルに電圧を誘起させることができるように設定される。
【0009】
「第1のノズル」は、流入する水流を第1種翼車に向けて加速する。
「第2のノズル」は、流入する水流を第2種翼車に向けて加速する。
「ケーシング」は、発電手段を水密に密閉する。
【0010】
請求項1記載の相反転クロスフロー型発電装置は「第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、第1種翼車、第2種翼車を回転させた水流を排出させる排出口とを持つハウジング」を有することが好ましい(請求項2)。この場合において、ハウジングの排出口は「デフューザ形状」であることが好ましい(請求項3)。上記ハウジングは第1及び第2のノズルと一体でもよい。即ち、第1及び第2のノズルはハウジングの一部として構成することができる。
【0011】
請求項1または2または3記載の相反転クロスフロー型発電装置は「第1および第2のノズルに向けて水流を加速する補助ノズル」を有することができる(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載の相反転クロスフロー型発電装置は「第1種翼車および第2種翼車の各翼が可動で、ノズルによる水流を受ける部位では翼車半径方向に立ち、水流を受けて軸を回転させたのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように態位を変化させる」構成とすることができる(請求項5)。
【0012】
この請求項5記載の相反転クロスフロー型発電装置は、第1回転軸、第2回転軸に同軸に、第1種翼車および第2種翼車の翼の態位を変化させるカムを装置空間に固定的に設け、第1種翼車および第2種翼車の各翼を、その翼車半径方向の一部を軸支して揺動自在とし、翼車半径方向の一端部をカムフォロワとしてカムに従動する構成とすることができる(請求項6)。即ち、揺動自在な翼をカムにより態位変化させることにより「ノズルによる水流を受ける部位では翼車半径方向に立ち、水流を受けて軸を回転したのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝る」ようにするのである。カムは「第1種翼車、第2種翼車の軸側」に設けることもできる(請求項7)。
相反転クロスフロー型発電装置が「第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、第1、第2種翼車を回転させた水流を排出する排出口とを持つハウジング」を有する場合には、カムを「ハウジングの内壁に設ける」構成とすることもできる(請求項8)。請求項8において「ハウジングの内壁に設けられるカム」は、ハウジングの「内壁自体の形状で構成された固定カム」でもよい。
【0013】
この場合も、ハウジングは第1及び第2のノズルと一体でもよく、第1及び第2のノズルをハウジングの一部として構成することができる。
【0014】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置は、第1種翼車、第2種翼車が回転軸と同軸に「翼端部係止手段」を有し、第1種翼車、第2種翼車の各翼が「翼車半径方向の外端部側を軸支されて揺動自在」であり、水流による翼の揺動を翼端部係止手段により係止する構成であることもできる(請求項9)。
【0015】
若干補足すると、第1種翼車は第1回転軸に係合し、水流を受けて第1の向きに回転することにより第1回転軸を回転させる。第2種翼車は第2回転軸に係合し、水流を受けて「第1の向きとは逆の第2の向き」に回転して第2回転軸を回転させる。第1種翼車・第2種翼車は上の如くに定義される翼車であり、その具体的な形態としては、第1種・第2種翼車とも単一の翼車で構成することもできるし、第1種・第2種翼車の一方もしくは双方を2以上の翼車で構成することもできる。
【0016】
即ち、第1種翼車を例にとると、第1種翼車は「単一の翼車」で構成することもできるが、「第1回転軸に共通に固装され、水流を受けて第1の向きに回転する2以上の同種の翼車」により第1種翼車を構成することもできるのである。第2種翼車も同様である。
【0017】
「発電手段」は、上述の如く、1以上の磁石と1以上のコイルとを含み、1以上の磁石は「第1回転軸および第2回転軸の一方」と一体的に回転し、コイルは他方と一体的に回転する。例えば、1以上の磁石が第1回転軸と一体に回転するならば、1以上のコイルは第2回転軸と一体的に回転する。この場合であれば、磁石の回転は前記「第1の向き」に生じ、コイルの回転は前記「第2の向き」に生じる。
【0018】
磁石・コイルを、第1、第2回転軸の一方・他方と一体的に回転させるには、磁石やコイルを回転軸に直接的に固装してもよいが、例えば「フランジ状の支持手段」を回転軸に固定もしくは回転軸と一体に設け、これら支持手段に磁石やコイルを固定するようにしてもよい。このように、磁石やコイルを「支持手段を介して回転軸に固定」すると、磁石やコイルの回転速度が大きくなる。
【0019】
即ち、第1回転軸(コイルと一体に回転するものとする。)の角速度を「W1」、第2回転軸(磁石と一体に回転するものとする。)の角速度を「−W2」とすれば、第1回転軸から見た第2回転軸の角速度は「W1+W2」であり、支持手段を介して固定的に保持されたコイルの回転半径を「r1」、磁石の回転半径を「r2」とすると、両者の相対速度は「r1・W1+r2・W2」となる。
【0020】
回転半径:r1、r2が大きくなるほどコイル・磁石間の相対速度は大きくなり、コイルを横切る磁束の時間的変化も大きくなる。従って、磁石やコイルは、発電手段部分のサイズを過大にせず、翼車の回転が重くならない範囲で適宜に大きく設定するのがよい。
【0021】
第1・第2回転軸と一体に回転させる磁石・コイルの数は、原理的にはそれぞれ1個で足りる。磁石・コイルの数は特に限定的でなく、適宜に選択できるが、実際上の観点からすれば2以上、例えば、脈動を減ずるためには5個以上が好ましい。
【0022】
請求項2記載の相反転クロスフロー型発電装置のように「ハウジング」を有する場合には、請求項3のように、ハウジングの排出口は「デフューザ形状」であることが好ましい(請求項3)。
【0023】
水流は、第1および第2のノズルにより流速を加速され、翼車を回転させたのち、ハウジングの排出口から排出されるのであるが、翼車を回転させたあとも、水流の流速はハウジング外部の流速よりも大きい値を保っており、このため、排出口に向かう水流の圧力水頭はハウジング外部の圧力水頭より低く、排出口を単なる開口としてハウジングに形成したのでは「翼車を回転させた後の水流」がハウジング外部へ排出されにくい。
【0024】
従って、請求項3のように排出口を「デフューザ形状」として、この形状の作用により動圧を漸次弱めて圧力水頭を増大させることにより、翼車を回転させた後の水流をハウジング外部へ確実に排出することができる。
【0025】
また、請求項4のように「補助ノズル」を用いることにより「より大きな流速をもった水流」を第1種・第2種翼車に供給でき、翼車の回転速度を増大させることができる。この場合にもハウジング排出口のデフューザ形状が有効に作用する。
【0026】
この発明の「相反転クロスフロー型発電装置」は基本的に、装置全体を水流中に没して動作させることを想定しており、翼車の翼が「固定翼」であると、翼車が駆動用水流の作用を受けた後、再び水流の作用を受ける位置へ戻る部位では、水圧が抵抗力として作用する。従って、駆動用水流の作用を受けない「戻り部位」では、上記抵抗力をなるべく減ずるようにするのがよい。
【0027】
請求項5のように、第1種翼車および第2種翼車の各翼を可動とし、ノズルによる水流を受ける部位では「翼車半径方向に立たせて水流を十分に受ける」ようにし、水流を受けて軸を回転させたのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では「水流に倣う方向に寝る」ように態位を変化させる構成とすることにより、戻り部位での抵抗を有効に減じて回転力を高めることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上に説明したように、この発明によれば新規な「相反転クロスフロー型発電装置」を実現することができる。この「相反転クロスフロー型発電装置」はクロスフロー型であるので、翼車の翼形状が軸流型のものに比して単純な形状でよく、製造が容易であり、また相反転式であるので、大きな起電力を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、実施の形態を説明する。
図1は「相反転クロスフロー型発電装置」の実施の1形態を説明するための図である。
【0030】
図1(a)は、相反転クロスフロー型発電装置を水流の流入側から見た概観図である。
【0031】
図1(a)において、符号31は発電手段を水密に密閉するケーシング、符号41は第1のノズル、符号42は第2のノズル、符号50はハウジングを示している。
図1(b)は、図1(a)のb−b断面図、図1(c)は同じくc−c断面図であり、図1(d)は、相反転クロスフロー型発電装置を水流の流出側から見た概観図である。
【0032】
この実施の形態では、図1(a)、(d)の左右方向のサイズが500mm、高さ方向のサイズが300mm、図1(b)、(c)の左右方向のサイズが700mm程度である。
【0033】
図1(a)に示すように、相反転クロスフロー型発電装置を水流の流入側から見ると、ケーシング31とハウジング50とが左右方向に並び、ハウジング50には第1及び第2のノズル41、42が連結され、ケーシング31は「発電手段」を水密に密閉している。水流は、図1(a)の図面に直交する方向において、図面の表側から裏側へ向かうように流れる。
【0034】
図1(b)において、符号12は第2種翼車、符号22は第2回転軸、符号51はハウジング50の排出口をそれぞれ示している。図1(c)において、符号11は第1種翼車、符号21は第1回転軸をそれぞれ示している。これらの図に示されたように、第1のノズル41、第2のノズル42は、ハウジング50の一部としてハウジング50と一体に形成されている。
【0035】
図1(c)に示すように、水流WIは図の左方から第1のノズル41に流入する。第1のノズル41は流入口から第1種翼車11側の噴出口41Aへ向かって流路断面が狭くなっており、流入した水流WIは、第1のノズル41内を噴出口41Aへ向かって流れつつ「流れの断面積」が小さくなることにより加速される。加速されて流速を増大された水流は、噴出孔41Aから第1種翼車11の翼111に向けて噴出し、第1種翼車11を反時計回りに回転させたのち水流WFとなり、排出口51から排出されて水流WOとなる。
【0036】
図2(b)に示すように、水流WIは図の左方から第2のノズル42に流入する。第2のノズル42は流入口から第2種翼車12側の噴出口42Aへ向かって流路断面が狭くなっており、流入した水流WIは、第2のノズル42内を噴出口42Aへ向かって流れつつ「流れの断面積」が小さくなることにより加速される。加速されて流速を増大された水流は、噴出孔42Aから第2種翼車12の翼121に向けて噴出し、第2種翼車12を時計回りに回転させたのち水流WFとなり、排出口51から排出されて水流WOとなる。
【0037】
図1(d)に示すように、ハウジング50内において、第1種翼車11と第2種翼車12とは、ハウジング50の隔壁52により分離され、各翼車を回転させる水流が互いに干渉しないようになっている。ハウジング50に形成された排出口51は、第1種翼車11、第2主翼車12を回転させた水流に対して共通に開口しており、図1(b)、(c)に示すように「排出側端部に向かって断面積が漸増するデフューザ形状」となっている。
また、図1(b)〜(d)に示すように、第1種翼車11は第1回転軸21に基部11Aを固定されており、第2種翼車12は第2回転軸22に基部12Aを固定されている。第1回転軸21は中空シリンダ状であり、第2回転軸22は第1回転軸11の内側に、第1回転軸21を軸心方向(図1(b)、(c)において図面に直交する方向)へ貫通するように設けられている。
【0038】
これら第1回転軸21、第2回転軸22は相互に「軸心の周りに回転自在」に係合されており、第1回転軸21は第1種翼車11と一体に第1の向き(図1(c)において反時計回り)に回転し、第2回転軸22は第2種翼車12と一体に第2の向き(図1(b)において時計回り)に回転する。以下に説明するように、発電手段が有する1以上の磁石と1以上のコイルは、これら第1回転軸21および第2回転軸一体的に回転する。
【0039】
なお、第1種・第2種翼車の翼111、121は、図示の簡単のために平面状に描いてあるが、実際には、水流を有効に受けることができるように形成されていることは言うまでもない。
【0040】
図2は、発電装置内部の様子を説明図的に示している。
図の如く、第1種翼車11はその基部11Aを第1回転軸21に固装され、第2種翼車12はその基部12Aを第2回転軸22に固装されている。
第1回転軸21は中空であり、第2回転軸22は第1回転軸21の内側に軸心方向に貫通している。第1回転軸21と第2回転軸22との間は、水密性の軸受け210により結合され、第1回転軸21と第2回転軸22とが「互いに任意の回転方向へ回転自在」となっている。水密性の軸受け210は、例えば「撥水性の潤滑材」等である。
【0041】
第1回転軸21の図で左方の端部には、フランジ状の支持手段300が一体的に設けられ、その半径方向端部に形成された中空シリンダ状の折り曲げ部の内周面に複数個の磁石301が周方向へ等間隔に固装されている。磁石の数は特に限定的でなく、適宜に選択できるが、例えば10個〜32個程度である。
【0042】
一方、第2回転軸22の図で左方の端部近傍には、フランジ状の支持手段303が、第2回転軸22と一体に設けられ、その半径方向端部に形成された中空シリンダ状の折り曲げ部は、その外周面部分が支持手段303の折り曲げ部の内周面に対向し、この外周面部分に磁石301と対応する複数個のコイル304が固設されている。コイルの数は特に限定的でなく、適宜に選択できるが、例えば10個〜32個程度である。
【0043】
コイル304は導線305により整流子306に連結され、この整流子306に摺接するブラシ307の電圧を、蓄電器308と負荷309に印加するようになっている。
【0044】
フランジ状の支持手段300、303、複数の磁石301、複数のコイル304、導線305、整流子306、ブラシ307は「発電手段」を構成し、ケーシング31内に水密に密閉されている。なお、整流子とブラシからなるものに替えて、回転子と固定子を構成要素とするベアリングレスのものを用いることができる。
【0045】
即ち、図1、図2に実施の形態を示す発電装置は、水流に交わる方向に回転軸を持つクロスフロー型の発電装置であって、水流を受けて第1の向き(図1(c)において反時計回り)に回転する第1種翼車11と、水流を受けて第1の向きと逆の第2の向き(図1(b)において時計回り)に回転する第2種翼車12と、第1および第2種翼車11、12に同軸で、第1種翼車11に係合して回転される第1回転軸21と、第2種翼車12に係合して回転され、第1回転軸21の内側に軸心方向に貫通された第2回転軸22と、これら第1回転軸21および第2回転軸22の一方と一体的に回転する1以上の磁石301、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイル304とを含む発電手段と、流入する水流WIを第1種翼車11に向けて加速する第1のノズル41と、流入する水流WIを第2種翼車12に向けて加速する第2のノズル42と、発電手段を水密に密閉するケーシング31とを有する(請求項1)。
【0046】
また、第1種翼車11、第2種翼車12を囲繞し、第1および第2のノズル41、42からの水流を受け入れる流入口41A、42Aと、第1種翼車11、第2種翼車12を回転させた水流WEを排出させる排出口51とを持つハウジング50を有し(請求項2)、ハウジング50の排出口51はデフューザ形状である(請求項3)。
【0047】
図3は、請求項4記載の相反転クロスフロー型発電装置の実施の1形態を説明するための図である。
この実施の形態においては、図1、図2に即して上に実施の形態を説明した相反転クロスフロー型発電装置に、第1および第2のノズル41、42に向けて水流を加速する補助ノズル400を有する(請求項4)。
補助ノズル400は、水流WIの流入口(図の左端部)から第1、第2のノズル41、42の流入口に連結する部分に向かって断面積が漸減しており、流入する水流WIを加速させて第1、第2のノズル41、42に流入させる。補助ノズル400は、相反転クロスフロー型発電装置の本体とは別体であって、例えば、相反転クロスフロー型発電装置本体水流の流速や落差が小さい部分に設置されるような場合に、第1、第2のノズル側に連結するように配設する。
【0048】
第1、第2のノズル41、42の流入した水流は、各ノズル41、42により「更に加速され」て第1種・第2種翼車11、12に噴射される。これにより、図1、図2の実施の形態の場合よりもさらに「翼車の回転速度を増大させる」ことができる。
【0049】
図4は、請求項5〜8に記載の相反転クロスフロー型発電装置の特徴部分を説明するための図である。繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものに付いては、図1、図2におけると同一の符号を付する。
【0050】
図4(a)の形態は「第2種翼車の部分」を示している。第2回転軸22に同軸に、第2種翼車の翼121の態位を変化させるカム122が装置空間に固定的に設けられ、翼121は、リング状の支持部材120に「翼車半径方向の一部を軸Jにより揺動自在に軸支され」ており、翼車半径方向の一端部をカムフォロワとしてカム122に従動させる構成となっている(請求項6)。
【0051】
リング状の支持部材120は、図面に直交する方向へ1対設けられ、翼121の幅方向(図面に直交する方向)の両端部を軸支して「軸Jの周りに揺動自在」としている。支持部材120は第2回転軸22と一体であり、第2回転軸22を回転させる。
【0052】
翼121は「翼車半径方向の一端部がカムフォロワとしてカム122に従動する」ことにより、水流W1を受ける部分(図4(a)の上の部分)では翼車半径方向に立ち、水流W1を受けて軸を回転させたのち、ノズルによる水流W1を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように揺動し、態位を変化させる。この態位変化により、水流W1を受ける部位では、水流W1を有効に受けて有効なトルクを発生させて第2回転軸を回転させるが、第2種翼車を回転させた水流W2が翼に作用しなくなると、翼121が水流に倣う方向に寝る態位となって抵抗を軽減させる(請求項5)。
【0053】
図4(b)の実施の形態においては、第2回転軸22に一体化された1対のリング状の支持部材に翼121が、図4(a)の場合と同じく、「翼車半径方向の一部を軸Jにより揺動自在に軸支され」ている。
この形態においては、第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流W1を受け入れる流入口と、第1、第2種翼車を回転させた水流W2を排出する排出口とを持つハウジングを有し、翼121の揺動を制御するカム123は、ハウジングの内壁に設けられている(請求項8)。
【0054】
水流W1は、翼121に流圧を作用させて支持部材120もろともに第2回転軸22を回転させる。このとき、翼121が水流W1を有効に受ける部分では、翼車半径方向に立ち、水流を受けて軸22を回転させたのち、再度水流W1を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように態位を変化させる。カム123は、翼121の翼車半径方向端部に作用して、上記態位変化を行わせるように翼121の揺動を制御する。
【0055】
第1種翼車の翼の駆動も上記と同様である。
【0056】
図4に実施の形態を示した層反転クロスフロー型発電機は、第1種・第2種翼車を、例えば、300rpm〜2400rpm程度で高速回転せる場合に有効である。
【0057】
図5は、請求項9記載の相反転クロスフロー型発電装置の実施の1形態を示している。煩雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものに付いては、図1、図2、図4におけると同一の符号を付する。
【0058】
第2種翼車の回転につき説明すると、第2種翼車は、回転軸と同軸に1対の翼端部係止手段23を有する。翼端部係止手段23は、円板形状で第2回転軸22に固装され、その周辺部に、複数の係止ピン230を等間隔に植設されている。
【0059】
各翼121は、翼車半径方向の外端部側を、1対のリング状の支持部材120Aに軸J1により軸支されて揺動自在であり、水流W1による翼の揺動を翼端部係止手段23により係止されるようになっている。
【0060】
水流W1は、翼121に流圧を作用させて支持部材120Aもろともに第2回転軸22を回転させる。このとき、翼121が水流W1を有効に受ける部分では、図示のごとく、翼121の自由端部側が係止ピン230に係止されることにより、翼車半径方向に立つが、水流W1を受けて軸22を回転させたのち、ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では翼121の係止ピン230による係止が解除され、欲121は「水流に倣う方向に寝る」ように態位を変化させ、この部位での水の提供を有効に軽減させる。
【0061】
この型の形態は、第1種・第2種翼車を、例えば、80rpm〜300rpm程度の回転速度で回転せる場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】相反転クロスフロー型発電装置の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】図1の実施形態における発電手段の部分を説明するための図である。
【図3】請求項4記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図4】請求項5〜8記載の発明の実施の形態の特徴部分を説明するための図である。
【図5】請求項9記載の発明の実施の形態の特徴部分を説明するための図である。
【符号の説明】
【0063】
11 第1種翼車
12 第2種翼車
21 第1回転軸
22 第2回転軸
30 発電手段
41 第1のノズル
42 第2のノズル
31 ケーシング
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水流に交わる方向に回転軸を持つクロスフロー型の発電装置であって、
水流を受けて第1の向きに回転する第1種翼車と、
水流を受けて上記第1の向きと逆の第2の向きに回転する第2種翼車と、
上記第1および第2種翼車に同軸で、第1種翼車に係合して回転される第1回転軸と、
上記第2種翼車に係合して回転され、上記第1の回転軸の内側に軸心方向に貫通された第2回転軸と、
これら第1回転軸および第2回転軸の一方と一体的に回転する1以上の磁石、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイルとを含む発電手段と、
流入する水流を上記第1種翼車に向けて加速する第1のノズルと、
流入する水流を上記第2種翼車に向けて加速する第2のノズルと、
上記発電手段を水密に密閉するケーシングとを有することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項2】
請求項1記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、上記第1種翼車、第2種翼車を回転させた水流を排出させる排出口とを持つハウジングを有することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項3】
請求項2記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
ハウジングの排出口がデフューザ形状であることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項4】
請求項1または2または3記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1および第2のノズルに向けて水流を加速する補助ノズルを有することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項5】
請求項1〜4の任意の1に記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車および第2種翼車の各翼が可動で、ノズルによる水流を受ける部位では翼車半径方向に立ち、上記水流を受けて軸を回転させたのち、上記ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように態位を変化させることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項6】
請求項5記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1回転軸、第2回転軸に同軸に、第1種翼車および第2種翼車の翼の態位を変化させるカムが装置空間に固定的に設けられ、
第1種翼車および第2種翼車の各翼が、その翼車半径方向の一部を軸支されて揺動自在であり、翼車半径方向の一端部をカムフォロワとして上記カムに従動することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項7】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
カムが、第1種翼車、第2種翼車の軸側に設けられていることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項8】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、上記第1、第2種翼車を回転させた水流を排出する排出口とを持つハウジングを有し、
カムが、上記ハウジングの内壁に設けられていることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項9】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車、第2種翼車は、回転軸と同軸に翼端部係止手段を有し、
上記第1種翼車、第2種翼車の各翼は、翼車半径方向の外端部側を軸支されて揺動自在であり、水流による翼の揺動を上記翼端部係止手段により係止する構成であることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項1】
水流に交わる方向に回転軸を持つクロスフロー型の発電装置であって、
水流を受けて第1の向きに回転する第1種翼車と、
水流を受けて上記第1の向きと逆の第2の向きに回転する第2種翼車と、
上記第1および第2種翼車に同軸で、第1種翼車に係合して回転される第1回転軸と、
上記第2種翼車に係合して回転され、上記第1の回転軸の内側に軸心方向に貫通された第2回転軸と、
これら第1回転軸および第2回転軸の一方と一体的に回転する1以上の磁石、及び、他方と一体的に回転する1以上のコイルとを含む発電手段と、
流入する水流を上記第1種翼車に向けて加速する第1のノズルと、
流入する水流を上記第2種翼車に向けて加速する第2のノズルと、
上記発電手段を水密に密閉するケーシングとを有することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項2】
請求項1記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、上記第1種翼車、第2種翼車を回転させた水流を排出させる排出口とを持つハウジングを有することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項3】
請求項2記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
ハウジングの排出口がデフューザ形状であることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項4】
請求項1または2または3記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1および第2のノズルに向けて水流を加速する補助ノズルを有することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項5】
請求項1〜4の任意の1に記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車および第2種翼車の各翼が可動で、ノズルによる水流を受ける部位では翼車半径方向に立ち、上記水流を受けて軸を回転させたのち、上記ノズルによる水流を受ける部位に近づく部分では水流に倣う方向に寝るように態位を変化させることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項6】
請求項5記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1回転軸、第2回転軸に同軸に、第1種翼車および第2種翼車の翼の態位を変化させるカムが装置空間に固定的に設けられ、
第1種翼車および第2種翼車の各翼が、その翼車半径方向の一部を軸支されて揺動自在であり、翼車半径方向の一端部をカムフォロワとして上記カムに従動することを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項7】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
カムが、第1種翼車、第2種翼車の軸側に設けられていることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項8】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車、第2種翼車を囲繞し、第1および第2のノズルからの水流を受け入れる流入口と、上記第1、第2種翼車を回転させた水流を排出する排出口とを持つハウジングを有し、
カムが、上記ハウジングの内壁に設けられていることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【請求項9】
請求項6記載の相反転クロスフロー型発電装置において、
第1種翼車、第2種翼車は、回転軸と同軸に翼端部係止手段を有し、
上記第1種翼車、第2種翼車の各翼は、翼車半径方向の外端部側を軸支されて揺動自在であり、水流による翼の揺動を上記翼端部係止手段により係止する構成であることを特徴とする相反転クロスフロー型発電装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2007−177776(P2007−177776A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−380301(P2005−380301)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(803000115)学校法人東京理科大学 (545)
【出願人】(592214450)株式会社イースタン (17)
【出願人】(505227043)野村ユニソン株式会社 (25)
【出願人】(000190194)信濃電気株式会社 (5)
【出願人】(593174870)高島産業株式会社 (24)
【出願人】(506003989)株式会社タクト (4)
【出願人】(391003808)有限会社八剣技研 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(803000115)学校法人東京理科大学 (545)
【出願人】(592214450)株式会社イースタン (17)
【出願人】(505227043)野村ユニソン株式会社 (25)
【出願人】(000190194)信濃電気株式会社 (5)
【出願人】(593174870)高島産業株式会社 (24)
【出願人】(506003989)株式会社タクト (4)
【出願人】(391003808)有限会社八剣技研 (2)
【Fターム(参考)】
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