説明

看板用枠体

【課題】溶接や複雑な組み立て作業、および工具の使用を要することなく、現場で簡便に組み立てられ、安価で体裁が良く寿命の向上を図れ、しかも持ち運びや取り扱いに至便な看板用枠体を提供する。
【解決手段】一対の支柱の間に複数の横枠を連結し、かつ看板を取り付け可能な支持枠体を設ける。一対の脚柱の間に横枠を連結する。前記脚柱の上端部を、前記支柱の中高位置に連結した支持脚とを備える。前記支柱の横枠7の連結位置に係合孔10を形成する。前記横枠7の端部に通孔22を形成する。前記支柱5と横枠7とを連結可能なパイプジョイント13を設ける。前記パイプジョイント13の一側端部に、前記係合孔10の開口縁部に係合可能な複数の係合爪27を突設する。前記パイプジョイント13の他側端部を横枠に挿入可能に設ける。該他側端部の周面に板厚方向に変位可能な舌片18を設ける。該舌片18の先端部に前記通孔22に係合可能な凸部20を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば立て看板枠に好適で、溶接や複雑な組み立て作業、および工具の使用を要することなく、現場で簡便に組み立てられ、安価で体裁が良く寿命の向上を図れ、しかも持ち運びや取り扱いに至便な看板用枠体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば工事用看板枠は、一般に簡素かつ安価に構成され、複雑な構造や組み立て、手間の掛かる溶接等の作業を回避するようにしていた。
例えば看板枠の一対の長パイプの間に、複数の短パイプを掛け渡す際、長パイプの内側にL形金具を取付け、前記短パイプに横切り込みと舌片を形成し、組み付けの際、短パイプを長パイプの間に配置し、その横切り込みをL形金具の立ち上がり部に差し込み、該立ち上がり部の側面に舌片を係合して、短パイプを簡単に組み付けるようにしたパイプの接続構造がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、前記接続構造は、L形金具の立ち上がり部に凹凸面をプレス成形し、このL形金具を長パイプに予め取付け、複数の短パイプをL形金具に取付ける際は、長パイプの間隔を若干広げて保持するため、横切り込みの溝幅を広く形成する必要がある。
そして、複数の短パイプを緊密に固定する場合は、短パイプの仮止め後、長パイプの緊密調節を要して手間が掛かる一方、短パイプの取付け後は、横切り込みの溝の幅広化によって、立ち上がり部の側面と舌片との係合が緩慢になり、短パイプにガタを生じ取り付けが強度が低下する、という問題があった。
【0004】
また、他の接続構造として、一対の縦枠材の三箇所に揺動機構と蝶番を取り付け、これらに横枠材の両端部を取り付け、不使用時には一対の縦枠材と左右の支持脚と三つの横枠材を折り畳み、これらを重合するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、前記接続構造は、縦枠材と左右の支持脚と三つの横枠材を、揺動機構と蝶番を介して連結するため、構造が複雑になり、またそれらの折り畳みや組み立てに手間が掛かって、高価かつ使用し辛い、という問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−337321号公報
【特許文献2】実用新案登録第3076814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題を解決し、例えば立て看板枠に好適で、溶接や複雑な組み立て作業、および工具の使用を要することなく、現場で簡便に組み立てられ、安価で体裁が良く寿命の向上を図れ、しかも持ち運びや取り扱いに至便な看板用枠体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、一対の支柱の間に複数の横枠を連結し、かつ看板を取り付け可能な支持枠体と、一対の脚柱の間に横枠を連結し、前記脚柱の上端部を前記支柱の中高位置に連結した支持脚と、を備えた看板用枠体において、前記支柱の横枠の連結位置に係合孔を形成するとともに、前記横枠の端部に通孔を形成し、前記支柱と横枠とを連結可能なパイプジョイントを設け、該パイプジョイントの一側端部に、前記係合孔の開口縁部に係合可能な複数の係合爪を突設し、前記パイプジョイントの他側端部を横枠に挿入可能に設け、該他側端部の周面に板厚方向に変位可能な舌片と、該舌片の先端部に前記通孔に係合可能な凸部とを設け、パイプジョイントを介して支柱と横枠とを簡便に連結可能にし、溶接や複雑な組み立て作業、および工具の使用を要することなく、看板の設置現場での組み立てに容易に応じられるようにしている。
【0009】
請求項2の発明は、前記支柱の中高位置に枢支孔を設けるとともに、前記脚柱の上端に通孔を形成し、前記脚柱の上端部にヒンジジョイントの一側端部を接続し、該ヒンジジョイントの一側端部周面に、板厚方向に変位可能な舌片と、該舌片の先端部に前記通孔に係合可能な凸部とを設け、前記ヒンジジョイントの他側端部に支柱を挟持可能な一対のヒンジプレ−トを突設し、該ヒンジプレ−トに前記枢支孔に挿入可能な枢軸を突設し、該枢軸を前記枢支孔に回動可能に挿入し、ヒンジジョイントを介して脚柱と支柱とを簡便に回動可能に連結し、看板の設置現場での組み立てに容易に応じられ、看板用枠体の安定した立設状態を得られるようにしている。
請求項3の発明は、前記支柱と脚柱と各横枠とを同形断面のガルバリウム鋼管で構成し、構成および製作が容易で体裁が良く、耐食性に優れ塗装の必要もなく安価に製作でき、しかも寿命の向上を図れるようにしている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明は、支柱の横枠の連結位置に係合孔を形成するとともに、前記横枠の端部に通孔を形成し、前記支柱と横枠とを連結可能なパイプジョイントを設け、該パイプジョイントの一側端部に、前記係合孔の開口縁部に係合可能な複数の係合爪を突設し、前記パイプジョイントの他側端部を横枠に挿入可能に設け、該他側端部の周面に板厚方向に変位可能な舌片と、該舌片の先端部に前記通孔に係合可能な凸部とを設けたから、パイプジョイントによって支柱と横枠とを簡便に連結可能にし、溶接や複雑な組み立て作業、および工具の使用を要することなく、看板の設置現場での組み立てに容易に応じられる効果がある。
【0011】
請求項2の発明は、前記支柱の中高位置に枢支孔を設けるとともに、前記脚柱の上端に通孔を形成し、前記脚柱の上端部にヒンジジョイントの一側端部を接続し、該ヒンジジョイントの一側端部周面に、板厚方向に変位可能な舌片と、該舌片の先端部に前記通孔に係合可能な凸部とを設け、前記ヒンジジョイントの他側端部に支柱を挟持可能な一対のヒンジプレ−トを突設し、該ヒンジプレ−トに前記枢支孔に挿入可能な枢軸を突設し、該枢軸を前記枢支孔に回動可能に挿入したから、ヒンジジョイントを介して脚柱と支柱とを簡便に回動可能に連結でき、看板の設置現場での組み立てに容易に応じられるとともに、看板用枠体の安定した立設状態を得られる効果がある。
【0012】
請求項3の発明は、前記支柱と脚柱と各横枠とを同形断面のガルバリウム鋼管で構成したから、構成および製作が容易で体裁が良く、耐食性に優れ塗装の必要もなく安価に製作でき、しかも寿命の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した工事用立て看板枠の使用状態を示す斜視図で、看板を分解して示している。
【図2】本発明を適用した工事用立て看板枠の折り畳み状態を示す斜視図で、看板を取り外して示している。
【図3】本発明に適用した支持枠体を分解して示す斜視図である。
【図4】本発明に適用した支持枠体の連結部を分解して示す斜視図で、支柱とパイプジョイントと横枠を示している。
【0014】
【図5】図2のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図6】図2のB−B線に沿う拡大断面図である。
【図7】図2のC−C線に沿う拡大断面図である。
【図8】本発明に適用した支持脚を分解して示す斜視図である。
【0015】
【図9】本発明に適用した支持脚の連結部を分解して示す斜視図で、ヒンジジョイントと脚柱を示している。
【図10】本発明に適用した支持脚の連結部を分解して示す斜視図で、脚柱に連結したヒンジジョイントを支柱に組み付ける状況を示している。
【図11】図9のD−D線に沿う断面図である。
【図12】工事用看板枠の使用時における支持脚の立て掛け状態を示す断面図である
【図13】工事用看板枠の不使用時における支持脚の折り畳み状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を工事用立て看板枠に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図13において1は縦長矩形の看板2を取り付け可能な支持枠体で、該枠体1の後部に支持脚3が折り畳み可能に取り付けられている。図中、4は看板2を支持枠体1の前部に取り付け可能なタッピングスクリュである。
【0017】
前記支持枠体1は左右一対の支柱5,6と、該支柱5,6の上下および中高位置に架設された横枠7〜9とで構成され、前記支柱5,6と横枠7〜9は、安価で耐食性に優れる方形断面のガルバリウム鋼管で構成されている。
このうち、支柱5,6は前記鋼管を看板2の縦寸法よりも若干長尺に裁断して形成され、その対向する内側の上下および中高位置に係合孔10〜12を形成している。
【0018】
前記係合孔10〜12に合成樹脂製のパイプジョイント13〜15が差し込まれ、その左右一対のパイプジョイント13〜15に前記横枠7〜9が差し込まれて取り付けられている。
前記パイプジョイント13〜15は実質的に同一に構成され、これは図4乃至図7のように、横枠7〜9に挿入可能な角管状に成形され、その上下面に略U字形状の切溝16,17が形成され、該切溝16,17の内側に舌片18,19が区画形成されている。
【0019】
前記舌片18,19は厚さ方向に弾性変位可能にされ、その先端部に表面がテ−パ状の凸部20,21が突設され、該凸部20,21が横枠7〜9の両端部の上下面に形成した通孔22,23に係入して、横枠7〜9を連結している。図中、24はパイプジョイント13〜15の四隅の表面に軸方向に沿って突設したビ−ドで、横枠7〜9の四隅の内面に係合可能に配置されている。
【0020】
前記パイプジョイント13〜15の端部周面に、横枠7〜9の端部と係合可能な段部25が突設され、該段部25の内側は角溝28を除いて閉塞され、この閉塞部25aの外側に略台形状のガイド26が係合孔10に係合可能に配置されている。
【0021】
前記ガイド26の両側に係合爪27が突設され、該係合爪27の先端はガイド26の前方へ突出され、その先端部は略鏃状に形成されていて、その基端の顎部27aが係合孔10の口縁部に係合可能にされている。図中、29,30は支柱5,6の中高位置の内外側面に形成した枢支孔である。
【0022】
前記支持脚3は、左右一対の脚柱31,32と、それらの下部間にパイプジョイント33,34を介して接続された横枠35と、脚柱31,32の上端部に装着した合成樹脂製のヒンジジョイント36,37とで構成されている。
このうち脚柱31,32は、支柱5,6と同形断面の同質部材を支柱5,6の略6〜7割長に裁断して形成され、その下部の内側位置に係合孔38を形成している。
【0023】
前記係合孔38に、パイプジョイント13〜15と同様に構成したパイプジョイント33,34が差し込まれ、該パイプジョイント33,34に横枠35の両端部を差し込んで取り付けている。
前記横枠35は脚柱31,32と同形断面の同質部材で構成され、その両端部に通孔39が上下に対向して形成され、該通孔39にパイプジョイント33,34の舌片に突設した凸部40,41を係合している。
【0024】
図中、42はパイプジョイント33,34の先端部に突設した一対の係合爪で、前述の係合爪27と同一に構成され、この係合爪29,29の間に前述のガイド26と同様なガイド(図示略)が突設されている。
【0025】
前記ヒンジジョイント36,37の下側は脚柱31,32に嵌合可能な角管状に構成され、この角管部を前記パイプジョイント13の主要部と同様に構成している。
すなわち、前記角管部の一組の対向辺に略U字形の切溝43で区画した舌片44が形成され、該舌片44先端部にテ−パ状の凸部45が形成され、該凸部45を脚柱31,32の上部に形成した通孔46に係合可能にしている。図中、47は前記角管部の四隅に突設したビ−ドである。
【0026】
前記角管部の上部は閉塞され、該閉塞部より上方のヒンジジョイント36,37の上側に中空箱形のヒンジボデ−48が設けられ、該ボデ−48の一側に一対のヒンジプレ−ト49が突設され、該プレ−ト49,49の間に支柱5または6を収容可能にしている。
前記ヒンジプレ−ト49の先端部の対向位置に扁平な枢軸50が突設され、該枢軸50,50を枢支孔29,30に係入し、枢軸50,50を支点に脚柱31,32を同期回動可能にしている。
【0027】
図中、51はヒンジボデ−48の内側周面に突設した略三角形の複数の係止片で、看板枠の使用時は係止片51のテ−パ面を支柱5,6に係合して、脚柱31,32を斜状に立て掛け、看板枠を立設可能にしている。
一方、看板枠の不使用時は係止片51の頂部を支柱5,6に係合し、脚柱31,32を折り畳み可能にしている。
【0028】
このように構成した看板用枠体は、看板2を取り付け可能な支持枠体1と、該支持枠体1を立設可能な支持脚3とで構成され、このうち支持枠体1は左右一対の支柱5,6に、パイプジョイント13〜15を介して三本の横枠7〜9を連結している。
【0029】
一方、支持脚3は左右一対の脚柱31,32の下部にパイプジョイント33,34を介して一本の横枠35を連結し、前記脚柱31,32の上部にヒンジジョイント36,37を取り付け、該ヒンジジョイント36,37を支柱5,6の中高部に回動可能に連結し、脚柱31,32を折り畳み可能にしている。
【0030】
前記支柱5,6と横枠7〜9、脚柱31,32と横枠35は、何れも安価で耐食性に優れる同形断面のガルバリウム鋼管で構成され、該鋼管を所定長さに裁断することで各部を調達し得るから歩留まりが良く、資材を合理的かつ有効に使用し、これを安価に製作し得る。
また、支柱5,6と横枠7〜9を連結するパイプジョイント13〜15と、脚柱31,32と横枠35を連結するパイプジョイント33,34は、同一であるから、その合理的な使用と部品管理の容易化を図れる。
【0031】
次に、看板用枠体を組み立てる場合は、支柱5,6、横枠7〜9、35、脚柱31,32、パイプジョイント13〜15、33,34、ヒンジジョイント36,37の組み立て部品の一式を設置現場へ搬送し、支持枠体1と支持脚3とを別々に組み立てる。
先ず、支持枠体1を組み立てる場合は、横枠7〜9の両端部にパイプジョイント13〜15の一端を嵌合し、凸部20,21を上下の通孔22,23に係合し、リブ24を横枠7〜9の四隅内面に係合して、横枠7〜9の両端部にパイプジョイント13〜15を緊密に取付ける。
【0032】
この後、横枠7〜9の両端部に取り付けたパイプジョイント13〜15のガイド26と一対の係合爪27を支柱5,6の係合孔10〜12に差し込み、係合爪27の顎部27aを係合孔10の口縁部に係合して、抜け止める。この状況は図3乃至図6のようである。
【0033】
また、支持脚3を組み立てる場合は、脚柱31,32の上端にヒンジジョイント36,37の角管部を挿入し、凸部45,45を脚柱31,32の通孔46,46に係合し、リブ47を脚柱31,32の四隅内面に係合して、ヒンジジョイント36,37を脚柱31,32の上端に緊密に取付ける。この状況は図9および図11のようである。
【0034】
ヒンジジョイント36,37を取り付け後、横枠35の両端にパイプジョイント33,34の一端を差し込み、凸部40,41を横枠35の通孔39,39に係合する。この取付けは前述したパイプジョイント13〜15の取付けと同様である。
【0035】
次に、横枠35を保持し、その両端に取付けたパイプジョイント33,34のガイド(図示略)と一対の係合爪42を脚柱31,32の係合孔38に差し込み、係合爪42の顎部(図示略)を角穴138口縁部に係合し、脚柱31,32の下部に横枠35を連結する この状況は図8のようである。
【0036】
この後、脚柱31,32を保持し、その上端に取り付けたヒンジジョイント36,37のヒンジプレ−ト49,49の間に、支柱5,6の中高部を差し入れ、枢軸50,50を支柱5,6の中高部に形成した枢支孔29,29に挿入し、枢軸50,50を介して脚柱31,32を回動可能に連結する。この状況は図10のようである。
【0037】
こうして支持枠体1に支持脚3を組み付け後、支持脚3と反対側の支持枠体1の周面に看板2を位置付け、その要所をタッピングスクリュ−4でビス止めし、看板2を取付ければ、一連の組み立て作業が完了する。
【0038】
このように看板用枠体の組み立ては、パイプジョイント13〜15、33,34の一端を横枠7〜9、35の両端に差し込み、この他端を支柱5,6および脚柱31,32に差し込んで、支持枠体1と支持脚3を別々に組み立てる。
また、脚柱31,32の上端にヒンジジョイント36,37の一端を差し込み、この他端を支柱5,6に回動可能に枢着して、一連の組み立て作業が完了する。
【0039】
これらの組み立て作業は、パイプジョイント13〜15、33,34やヒンジジョイント36,37による単純な手作業による組み立て作業で足り、工具の使用や面倒な組み立て作業、溶接等の特殊な技能や作業並びに設備を一切要しないから、これを容易かつ迅速に行なえ、現場での組み立て作業に容易に応じられる。
【0040】
こうして組み立てた看板用枠体は、使用時は脚柱31,32を保持し、ヒンジジョイント36,37の枢軸50,50を支点に、脚柱31,32を支持枠体1の後方へ押し離し、係止片51のテ−パ面が支柱5,6に係合したところで回動を停止する。
この状況は図12のようで、脚柱31,32が支柱5,6に対し斜状に立設され、その下端を床面に接地し、支柱5,6の下端を接地すれば、支持枠体1を安定した立位状態を得られる。この状況は図1のようである。
【0041】
一方、不使用時は脚柱31,32を保持し、ヒンジジョイント36,37の枢軸50,50を支点に、脚柱31,32を支持枠体1側へ引き寄せ、係止片51の頂部を支柱5,6に係合したところで、脚柱31,32が支柱5,6と平行に移動して折り畳まれる。この状況は図2および図13のようである。したがって、看板用枠体がコンパクトになり、これを小スペ−スで保管し得る。
【0042】
このように看板用枠体は、使用時は脚柱31,32を支持枠体1の後方へ押し動かし、不使用時は脚柱31,32を支持枠体1側へ引き寄せることによって、容易かつ速やかに看板用枠体を使用し得、従来のような複雑な操作を要しない。
【0043】
また、前記看板用枠体は、枠体の骨組みとなる支柱5,6や脚柱31,32、横枠7〜9、35を塗装が不要で、耐食性に優れるガルバリウム鋼管で構成しているから、従来の鋼材を駆使したものに比べ、寿命が長く長期に亘って一様な体裁を得られる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
このように本発明の看板用枠体は、溶接や複雑な組み立て作業、および工具の使用を要することなく、現場で簡便に組み立てられ、安価で体裁が良く寿命の向上を図れ、しかも持ち運びや取り扱いに至便であるから、例えば立て看板枠に好適である。
【符号の説明】
【0045】
1 支持枠体
2 看板
3 支持脚
5,6 支柱
7〜9 横枠
【0046】
10〜12 係合孔
13〜15 パイプジョイント
18,19 舌片
20,21 凸部
22 通孔
【0047】
27 係合爪
29,30 枢支孔
31,32 脚柱
33,34 パイプジョイント
35 横枠
【0048】
36,37 ヒンジジョイント
38 係合孔
39 通孔
40,41 凸部
42 係合爪
【0049】
44 舌片
45 凸部
46 通孔
49 ヒンジプレ−ト
50 枢軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の支柱の間に複数の横枠を連結し、かつ看板を取り付け可能な支持枠体と、一対の脚柱の間に横枠を連結し、前記脚柱の上端部を前記支柱の中高位置に連結した支持脚と、を備えた看板用枠体において、前記支柱の横枠の連結位置に係合孔を形成するとともに、前記横枠の端部に通孔を形成し、前記支柱と横枠とを連結可能なパイプジョイントを設け、該パイプジョイントの一側端部に、前記係合孔の開口縁部に係合可能な複数の係合爪を突設し、前記パイプジョイントの他側端部を横枠に挿入可能に設け、該他側端部の周面に板厚方向に変位可能な舌片と、該舌片の先端部に前記通孔に係合可能な凸部とを設けたことを特徴とする看板用枠体。
【請求項2】
前記支柱の中高位置に枢支孔を設けるとともに、前記脚柱の上端に通孔を形成し、前記脚柱の上端部にヒンジジョイントの一側端部を接続し、該ヒンジジョイントの一側端部周面に、板厚方向に変位可能な舌片と、該舌片の先端部に前記通孔に係合可能な凸部とを設け、前記ヒンジジョイントの他側端部に支柱を挟持可能な一対のヒンジプレ−トを突設し、該ヒンジプレ−トに前記枢支孔に挿入可能な枢軸を突設し、該枢軸を前記枢支孔に回動可能に挿入した請求項1記載の看板用枠体。
【請求項3】
前記支柱と脚柱と各横枠とを同形断面のガルバリウム鋼管で構成した請求項1または請求項2記載の看板用枠体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−13339(P2011−13339A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155744(P2009−155744)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(506090358)エビスファニチャー株式会社 (7)
【Fターム(参考)】