説明

真空めっき装置および該装置における加工物の支持および操作を行う機構

【課題】複雑な外形を有する加工物の全面に所望通りに被覆材料を付着させる装置を提供する。
【解決手段】加工物に真空めっきを施す装置10は、被覆材料を内包し、高温かつ準大気圧で作用しうるめっきチャンバと;めっきチャンバ内および被覆材料上に電子ビームを照射し、被覆材料を溶解させ溶融被覆材料を気化させるよう作用しうる電子ビーム銃と;めっきチャンバ14内における加工物12の支持および操作を行う機構34とを含む。支持機構34は、加工物を保持する結合装置58と;加工物の全方向の移動を可能にする継手と;結合装置58と継手とを接続する中間部材と;加工物を所定の垂直面66内において移動させる装置とをさらに含む。支持機構34は、中間部材に接続し加工物を所定の水平面において移動させる装置92を含みうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に真空めっき装置に関し、特に、こうした真空めっき装置のめっきチャンバ内における加工物の支持および操作を行う機構に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジン内の多くの部品が、高圧タービン、燃焼器およびオーグメンター内の多くの部品をはじめ、高温に曝されることは周知である。これらの構成要素には、断熱コーティング(たとえば耐久性のある物理蒸着(PVD)断熱コーティング(TBC))を施して、こうした環境への耐性を与えることが望ましいことが知られている。これは、一般に、めっきサイクル中その部品がさまざまな加工処理段階に曝される、真空めっき装置として知られる特殊な装置によって達成される。このような加工処理段階は、一般に、加工物を真空めっき装置内に装てんする段階と、前記加工物を所定の温度に加熱する段階と、前記加工物を所望通りにめっきする段階と、前記加工物を前記真空めっき装置から取り出す段階とが含まれる。
【0003】
従来技術において、加工物が1つのステーションから次のステーションへと直接輸送される本質的に直線的に前記加工処理段階を実行する真空めっき装置が開示されている。ある特定の構成が、本発明の譲受人を特許権者とするとともに、参照により本明細書に援用する特許文献6および特許文献7に開示されている。これらの特許文献において、予熱チャンバと装てんチャンバとがめっきチャンバの各側に配置される対称構成を有する物理蒸着装置が開示されている。この設計において、被覆対称の部品が装てんされたレーキ装置は、めっきチャンバのいずれの側からも侵入しうる。この構成は、単一の線形装てん機能を有する装置と比べて本質的により効率的である。第1のレーキ装置がめっきチャンバ内で加工処理を受けている間に、第2のレーキ装置が予熱チャンバ内で加熱されうる上に、隣接する装てんチャンバ内で、さらに他のレーキ装置に部品が装てんされうる。
【0004】
真空めっき装置における加工物被覆の重要な観点の一つとして、特にこうした加工物が複雑な外形を有する場合に、適切な被覆分布を達成することが含まれており、そのために、加工物を好ましくは回転させ、かつ/または振動させることによって、加工物全面に被覆材料を所望通り付着させることが知られている。特許文献2および特許文献3において、基板の回転および移動動作を行う例示的な装置が開示されている。
【特許文献1】米国特許第5,791,851号公報
【特許文献2】米国特許第5,985,036号公報
【特許文献3】米国特許第6,056,826号公報
【特許文献4】米国特許第6,145,470号公報
【特許文献5】米国特許第6,599,084号公報
【特許文献6】米国特許第6,863,937号公報
【特許文献7】米国特許第6,946,034号公報
【特許文献8】米国特許第6,964,559号公報
【特許文献9】米国特許第6,983,718号公報
【特許文献10】米国特許出願公開第2004/0018303号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、真空めっき装置のめっきチャンバ内における加工物の支持および操作を行う機構は、本質的に複雑かつ高額である。これは、第一に、駆動装置が加工物保持装置から遠隔配置されて、以って両者間の距離を横切る軸およびかさ歯車網が必要とされることに起因する。さらにまた、前記機構をめっきチャンバの過酷な環境に対して保護するために、一般に二軸装置が用いられる。
【0006】
したがって、めっきチャンバ内における加工物の支持および操作を向上させた真空めっき装置を開発することが望ましい。望ましい被覆分布の達成に加え、こうした構成が現行の発振装置よりも単純かつ低額であることも望ましい。当然、このような機構が自身内の電子ビーム銃の要件を効果的に満たしていることも望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の例示的実施例において、加工物の真空めっきを達成する装置を、被覆材料を内包する、高温かつ準大気圧で作用しうるめっきチャンバと;前記めっきチャンバ内および前記被覆材料上に電子ビームを照射する電子ビーム銃であって、前記被覆材料を溶解させるとともに、溶融被覆材料を気化させるよう作用しうる電子ビーム銃と;前記めっきチャンバ内における前記加工物の支持および操作を行う機構とを含むものとして開示する。前記支持機構は、さらに、前記加工物を保持する結合装置と;前記結合装置に接続し、前記加工物の全方向の移動を可能にする継手と;前記結合装置と前記継手とを接続する中間部材と;前記中間部材に接続し、前記加工物を所定の垂直面内で移動させる装置とを含む。前記支持機構は、前記中間部材に接続し前記加工物を所定の水平面内において移動させる装置も含みうる。
【0008】
本発明の第2の例示的実施例において、加工物の真空めっきを達成する装置を、被覆材料を内包する、高温かつ準大気圧で作用しうるめっきチャンバと;前記めっきチャンバ内および前記被覆材料上に電子ビームを照射する電子ビーム銃であって、前記被覆材料を溶解させるとともに、溶融被覆材料を気化させるよう作用しうる電子ビーム銃と;前記めっきチャンバ内における前記加工物の支持および操作を行う機構とを含むものとして開示する。前記支持機構は、さらに、前記加工物を保持する結合装置と;前記結合装置に接続し、前記加工物の全方向の移動を可能にする継手と;前記結合装置と前記継手とを接続する中間部材と;前記継手に接続し、前記加工物を所定の垂直面内において移動させる装置とを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。なお、全図面を通じて、同一の参照符号は同一の構成要素を示す。図1に、自身内に配置された加工物12への断熱コーティングに用いる真空めっき装置10を示す。真空めっき装置10は、好ましくは、少なくとも1個の隣接する装てんチャンバ16を有する実質的に矩形のめっきチャンバ14と、少なくとも1個の加工物12をめっきチャンバ14内および該めっきチャンバ外へと輸送する機構18とを含む。高温かつ準大気圧において、めっきチャンバ14から被覆材料の蒸気が発生するとともに、該蒸気が加工物12上に付着する。
【0010】
図1および図2から、加工物12は、レーキ装置20上に装てんされる第1の板部材19に接続することが好ましいことが理解できよう。輸送機構18によって、レーキ装置20が装てんチャンバ16とめっきチャンバ14との間で移動可能である。装てんチャンバ16は、好ましくは、第1の板部材19とレーキ装置20と加工物12との脱ガスを行う予熱要素22(または赤外ランプ)を含む。また、粗引きポンプ24を装てんチャンバ16に付随させることによって、レーキ装置20が装てんされた後の該チャンバ内の排気を容易にすることが好ましい。二方真空弁26は、好ましくは、装てんチャンバ16とめっきチャンバ14との間に、めっきチャンバ14の第1の側部に隣接して設けられる。最初に弁26が閉じられると、装てんチャンバ16が脱気される。そして、装てんチャンバ16に付随する弁28が開かれて、レーキ装置20が装てんチャンバ16内に引き込まれる。その後、弁28が閉じられ、以って装てんチャンバ16内に所望の真空条件が創出される。装てんチャンバ16が十分に脱気され、かつ加熱され、適切な真空が達成されると、二方真空弁26が開かれる。
【0011】
輸送機構18は、まずレーキ装置20を把持するとともに、該レーキ装置を装てんチャンバ16からめっきチャンバ14内に押し入れる。前記めっきチャンバ内では、加工物12を保持する第1の板部材19が、好ましくは、特殊な構成の結合装置32を有する第2の板部材30に取り付けられ、解除される。このようにして、第1の板部材19と以って加工物12とが、めっき加工時において加工物12の支持および操作(たとえば回転、振動、傾動またはその他の動作)を行う機構34に接続される。めっきチャンバ14は、好ましくは、該チャンバに付随する別途の真空ポンプ36を含み、該チャンバ内において所望の真空条件を維持することも理解できよう。さらにまた、熱遮蔽体(図示せず)も任意でめっきチャンバ14と装てんチャンバ16との間に設けられうる。好ましくは、のぞき穴40をめっきチャンバ14に設けて、めっき加工時、加工物12を監視できるようにする。
【0012】
前記図面から、加工物12のめっきは、めっきチャンバ14内において、少なくとも1個のセラミック材料塊42を、前記材料塊42に照準を合わせた少なくとも1個の電子ビーム銃46からの電子ビーム44によって溶解し気化させることによって行われることが理解できよう。電子ビーム44を用いた急激な加熱によって、各セラミック材料塊42の表面が溶解して、溶融セラミック池が形成される。前記溶融セラミック池からはセラミック材料分子が気化して上方に移動し、加工物12の表面上に付着する。以ってめっき加工の継続時間に応じた厚さを有する所望のセラミック被覆が生じる。1個以上の材料塊42が常に存在し、気化しうることが理解できよう。
【0013】
加工物12のめっき加工が完了すると、その後、輸送機構18は、加工物12をめっきチャンバ14から取り出すとともに、該加工物を装てんチャンバ16内に再配置する。この動作は、弁26を開く段階と、あらゆる熱遮蔽体を引っ込める段階と、第1の板部材19を第2の板部材30および結合装置32から解除する段階と、第1の板部材19をレーキ装置20に接続する段階と、第1の板部材を加工物12とともに装てんチャンバ16内に引き戻す段階とを含む。レーキ装置20と第1の板部材19と加工物12とは、所定の時間にわたって冷却されうるが、一般に、装てんチャンバ16の脱気時にドア(または弁)を介して装てんチャンバ16及び真空めっき装置10から取り出される。
【0014】
輸送機構18において、マニピュレータ・アーム50が前記輸送機構とともに含まれ、レーキ装置20を把持することが好ましく、マニピュレータ・アーム50は、レーキ装置20がめっきチャンバ14内へと押し入れられ、かつ該チャンバ外へと引き出されうるように移動可能であることが理解できよう。マニピュレータ・アーム50は、好ましくは、第1の端部54と第2の端部56とを有する本体部分52を含む。レーキ装置20は、本体部分52の第2の端部56に結合されることが理解できよう。
【0015】
また、第1の板部材は、好ましくは、自身に付随する結合機構58を含む。固定ピン部材状でありうる結合機構58は、第1の板部材19を、めっきチャンバ14内の第2の板部材30に付随するそれぞれの嵌め合い結合装置32とドッキングさせる。ここで図示のように、第1の板部材19は、第2の板部材30に結合して保持されて、マニピュレータ・アーム50をめっきチャンバ14から後退させつつ、前記チャンバ内で所望の動作を行うことができる。
【0016】
特に、支持機構34は、第2の板部材30と、好ましくは全方向に移動できる継手60と、第2の板部材30と継手60とを接続する中間部材62と、中間部材に接続し第2の板部材30(および以って加工物12)を所定の平面内で移動させる装置64とを含む。継手60は、図面では玉継手であるが、自在継手も用いられうる。図1と、最も詳細に図3および図4に示すように、加工物12は、対応する第1の駆動装置70に操作される第1のリンク機構68によって、所定の垂直面66内で傾斜する。第1のリンク機構68と中間部材62への接続部とは、めっきチャンバ14の内側に配置され、駆動装置70は、好ましくはめっきチャンバ14の外側に配置されることが理解できよう。
【0017】
さらに、軸部材72は、めっきチャンバ14の壁部74を貫通し延在して、継手60が前記軸部材の端部78に配置される受け口76内に維持される。軸部材72は、好ましくは、継手60と中間部材62と第1および第2の板部材19および30を接続して、それによって、前記軸部材だけでなく加工物12も回転させる駆動装置80に接続することが理解できよう。軸受81は、中間部材62と第1のリンク機構68との間における軸受82と同様、軸部材72とめっきチャンバ壁部74との境界面に回転可能に配設される。このようにして、加工物12は、所定の垂直面66内で傾斜し、かつ回転する。支持機構34、特に軸部材72と継手60と中間部材62と第1のリンク機構68とを通る中心軸84は、一般に、実質的に所定の垂直面66と一致する垂直面内に配置される。加えて、駆動装置80は、好ましくはめっきチャンバ14の外側に配置されることが理解できよう。
【0018】
軸部材72を、前記チャンバ内の所望の真空条件に影響を与えずに、めっきチャンバ14内へと伸長させるために、高温シール86を軸部材72とめっきチャンバ壁部74の開口部との間に配置することが好ましい。適当なシールの一つとして、磁性粉体シールが挙げられる。
【0019】
第1のリンク機構68は、中間部材62を押圧または牽引することによって、加工物12を、めっきチャンバ14を通る所定の水平面90に対して、ある角度88をなして傾斜させることが理解できよう。図4のように、加工物12は、材料塊42が配置されるめっきチャンバ14の下側部分の方へと傾斜するが、ここでの角度88は所定の水平面90に対して負の角度をなすとみなす。一般に、加工物12をこのように傾斜させることがより望ましいが、第1のリンク機構68によって加工物を上側部分の方(かつ材料塊42から離反する方向)に傾斜させることも可能である。その場合、角度88は、所定の水平面90に対して正の角度をなすとみなす。すなわち、角度88が約75°〜約−75°の範囲、かつ約45°〜約−45°のとき、好適な加工物の傾斜範囲である。さらに、傾斜角88は、特定の加工物12のめっきサイクル時に一定に維持されうるが、複数の可変傾斜角も含みうることが理解できよう。このようにすると、支持機構34は、加工物12を操作して、材料塊42から発出するめっき材料に対して所望の位置に配置することができる。
【0020】
さらにまた、図1、図8および図9から、支持機構34は、加工物12を所定の水平面90内において移動可能にする装置92を含みうることが理解できよう。特に、装置92は、好ましくは、第1のリンク機構68の追加または代わりのいずれかとして、第2のリンク機構94(および対応する駆動装置95)を含む。前記図面に示すように、第2のリンク機構94は、好ましくは中間部材62に接続し、加工物12を所定の垂直面66に対してある角度96に配置できる。これにより、めっきチャンバ14内での加工物12の操作が、より一層の柔軟になる。このため、加工物12を、所定の垂直面66に対してめっきチャンバ14の前側部分の方へと傾斜させる。なお、これを正の方向とする。加工物12は、さらにまた、所定の垂直面66に対してめっきチャンバ14の後側部分の方へ、すなわち負の方向に傾斜する。第2のリンク機構94は、継手60と中間部材62と第1および第2の板部材19および30とともに、加工物12の、約75°〜約−75°の好適範囲、最適には約45°〜約−45°の範囲を有する角度96への移動を可能にする。所定の垂直面66内における加工物12の傾動に関して前述したように、加工物12は、特定の加工物のめっき加工時、所定の水平面90内で一定の角度に維持されるか、または複数のこうした角度間において移動しうる。
【0021】
装置98が継手60に接続されて所定の垂直面66内において加工物12を移動させる支持機構34のさらなる実施例を図6および図7に示す。特に、装置98は、好ましくは、継手60に接続するとともに該継手から延在するピン部材102と連結されるリンク機構100を軸部材72の内側に配置して含む。軸受104は、リンク機構100とピン部材102との間に配置される。自身の位置を維持するために、リンク機構100は、好ましくは、軸部材72と同心的に配置される第2の軸部材106内に配置される。したがって、軸受108が、軸部材72と第2の軸部材106との間に配置されて、軸部材72が回転(および以ってこの運動を加工物12に与えること)できる一方で、第2の軸部材106は回転しないようになっている。駆動装置110は、リンク機構100と関連して、ピン部材102を傾動させる。この構成は、リンク機構100をめっきチャンバ14外に維持することができる利点を有する。なお、すでに説明した支持機構34の構成要素については、図面において同一の参照符号を参照されたい。
【0022】
図1〜図9に、めっきチャンバ14内においてめっき加工を受ける単一の加工物12が図示されているが、図10からは、複数個の加工物112および114が第1の板部材19に結合されうることも理解できよう。第1の板部材19を支持機構34の第2の板部材30に結合させる工程は、好ましくは、本明細書において詳細に説明したとおりである。なお、溶融被覆材料池と該池から発出する粒子の噴煙とに対する、加工物112および114の相対位置は必然的に異なる。一般に、加工物112および114は、第2の板部材30に結合するため、並列して操作される。しかし、支持機構34に改良を加えることによって、加工物112および114の操作を個別に行いうることが理解できよう。すなわち、加工物112および114を同じ方向に、かつ同じ平面内において傾斜させることまたはさせないことが可能になる。さらに、加工物112および114を同じ方向に回転させることまたはさせないことも可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
以上、本発明の好適な実施例を図示し、説明した。当業者が適当な修正を加えることで、真空めっき装置10と支持機構34と前記装置内における加工物の支持および操作の工程を、本発明の精神から逸脱することなくさらに適合化することが可能である。また、機構34は、本明細書に示していないその他の種類の真空めっき装置にも適用可能であることも理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】加工物が加熱チャンバからめっきチャンバ内に移動せしめられて図示されている真空めっき装置の部分上面図である。
【図2】加工物がめっきチャンバ内に配置されて図示されている、図1に示された真空めっき装置の正面図である。
【図3】加工物が、めっきチャンバ内における加工物の支持および操作を行う機構と係合して図示されている、図1および2に示された真空めっき装置の拡大正面図である。
【図4】加工物が、めっきチャンバを通る水平面に対してある角度をなして傾斜せしめられて図示されている、図1〜3に示された真空めっき装置の拡大正面図である。
【図5】加工物が、加工物の支持および操作を行う機構から係合解除されて図示されている、図1〜4に示された真空めっき装置の拡大正面図である。
【図6】加工物が、めっきチャンバ内における加工物の支持および操作を行う機構の第1のさらなる実施例と係合して図示されている、図1〜5に示された真空めっき装置の拡大部分正面図である。
【図7】加工物が、めっきチャンバを通る水平面に対してある角度をなして傾斜せしめられて図示されている、図6に示された真空めっき装置の拡大部分正面図である。
【図8】加工物が、めっきチャンバ内における加工物の支持および操作を行う機構の第2のまた他の実施例と係合せしめられて図示されている、図1〜5に示された真空めっき装置の拡大部分上面図である。
【図9】加工物が、めっきチャンバを通る垂直面に対してある角度をなして傾斜せしめられて図示されている、図8に示された真空めっき装置の拡大部分上面図である。
【図10】複数個の加工物が結合せしめられた、図1〜5に示された加工物の支持および操作を行う機構の拡大部分上面図である。
【符号の説明】
【0025】
10 真空めっき装置(全体)
12 第1のレーキ装置上に装てんされた加工物
14 めっきチャンバ
16 装てんチャンバ
18 輸送機構(全体)
19 第1の板部材
20 レーキ装置
22 予熱要素
24 粗引きポンプ
26 装てんチャンバとめっきチャンバとの間の二方真空弁
28 装てんチャンバ内の弁
30 第2の板部材
32 結合装置(全体)
34 めっきチャンバ内における加工物の支持および操作を行う機構(全体)
36 めっきチャンバに付随する真空ポンプ
40 めっきチャンバののぞき穴
42 セラミック材料塊
44 電子ビーム
46 電子ビーム銃
50 マニピュレータ・アーム(全体)
52 マニピュレータ・アームの本体部分
54 本体部分の第1の端部
56 本体部分の第2の端部
58 結合機構
60 自在継手
62 中間部材
64 第2の板部材を移動させる装置(全体)
66 所定の垂直面
68 第1のリンク機構
70 第1のリンク機構用駆動装置
72 軸部材
74 めっきチャンバ壁部
76 軸部材の受け口
78 軸部材の端部
80 加工物を回転させる駆動装置
81 軸部材とめっきチャンバ壁部との間の軸受
82 中間部材と第1のリンク機構との間の軸受
84 支持機構を通る中心軸
86 高温シール
88 所定の水平面に対する傾斜角
90 所定の水平面
92 加工物を所定の水平面内において移動させる装置(全体)
94 第2のリンク機構
95 第2のリンク機構用駆動装置
96 所定の垂直面に対する角度
98 継手を所定の垂直面内において移動させる装置(また他の実施例)
100 リンク機構(また他の実施例)
102 ピン部材
104 リンク機構とピン部材との間の軸受
106 第2(内側)の軸部材
108 軸部材間の軸受
110 リンク機構用駆動装置
112 加工物
114 加工物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工物(12)に真空めっきを施す装置(10)において:
(a)被覆材料(42)を内包するめっきチャンバ(14)であって、高温かつ準大気圧で作用しうるめっきチャンバ(14);
(b)前記めっきチャンバ(14)内および前記被覆材料(42)上に電子ビーム(44)を照射する電子ビーム銃(46)であって、前記被覆材料(42)を溶解させるとともに、溶融被覆材料を気化させるよう作用しうる電子ビーム銃(46);および
(c)前記めっきチャンバ(14)内における前記加工物(12)の支持および操作を行う機構(34)であって
(1)前記加工物(12)を保持する結合装置(58)と;
(2)前記結合装置(58)に接続し、前記加工物(12)の全方向の移動を可能にする継手(60)と;
(3)前記結合装置(58)と前記継手(60)とを接続する中間部材(62)と;
(4)前記中間部材(62)に接続し、前記加工物(12)を所定の平面(66、90)内において移動させる装置(64)とを含む機構(34)
を有する装置(10)。
【請求項2】
前記加工物(12)は、所定の垂直面(66)内において移動する、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
前記加工物(12)は、所定の水平面(90)内において移動する、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項4】
前記支持機構(34)は、前記加工物(12)を、前記めっきチャンバ(14)を通る所定の水平面(90)に対してある角度(88)傾斜させることができる、請求項2に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記支持機構(34)は、前記加工物(12)を前記めっきチャンバ(14)内において回転させる駆動装置(80)をさらに含む、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項6】
前記装置(64)は、
(a)前記中間部材(62)に接続する第1のリンク機構(68)と;
(b)前記第1のリンク機構(68)を制御する駆動装置(70)とをさらに含み、
前記第1のリンク機構(68)は、前記中間部材(62)を移動させることにより前記加工物(12)を所望の位置に傾斜させる、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項7】
前記支持機構(34)は、前記中間部材(62)に接続する支持板(30)をさらに含み、前記支持板(30)は、少なくとも1個の前記結合装置(58)を自身に付随させて含む、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項8】
前記駆動装置(80)は、前記めっきチャンバ(14)の外側に配置される、請求項5に記載の装置(10)。
【請求項9】
前記支持機構(34)は、前記加工物(12)を操作して前記被覆材料(42)に対して所定の位置に配置することができる、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項10】
前記中間部材(62)と前記第1のリンク機構(60)との間における接続は、前記めっきチャンバ(14)の内側において行われる、請求項6に記載の装置(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−231572(P2008−231572A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−55652(P2008−55652)
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】