説明

着色ポリマー物品の改善された長期寸法安定性

本発明は、光によって誘発される反り作用を減少するための、着色ポリオレフィンポリマーにおける立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)の使用に関する。好ましくはこのような立体障害のあるピペリジン誘導体/(HA(L)S)は、通常、改善された耐光性、および改善された機械的特性のために使用される、UV吸収剤、加工安定剤、フェノールタイプ抗酸化剤、および酸スカベンジャーと、種々組み合わせて使用される。特に、本発明は、少なくとも1種の有機顔料、および少なくとも1種の立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)をポリオレフィンポリマー中で混ぜ合わせるステップを含む、ポリオレフィンポリマーにおける光によって誘発される反り作用を減少させる方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
プラスチック物品の好ましくない収縮または反りに関して、顔料の影響が知られており、射出成形によって調製された製品に対して、それは特に認められてきた。例えば、ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレンの射出成形ボトルクレートは、反りを引き起こす顔料を使用することによって非常に影響を受けることがある。核形成活性で知られているある顔料は、例えば光ファイバールースケーブルにおける押出PBTチューブを差別化するために使用されていた。また後反りは、使用される顔料のタイプに依存するように思われた。この反り現象は、例えば、標準顔料濃度0.1%を使用して、加工パラメータおよび成形速度によって影響される。他の影響を及ぼす因子は、金型の大きさ、および形状である。相対的反りは、実際には、同じ条件下で調整された同じポリマーの、着色された試料と未着色(「処理していない」)試料とを比較して、ポリマー試料の寸法を測定することによって求められる。
【0002】
反りは、多様な着色ポリマーに対して認められており、この作用を減少させる観点において、いわゆる低収縮性添加剤(LPA)(参照、Huang、Yan−Jyi;Chen、Tzong−Shyang;Huang,Jyh−Gau;Lee、FuhHuah;Department of Chemical Engineering、National Taiwan University of Science and Technology,Taipei 106、Taiwan.Abstr.Pap.−Am.Chem.Soc.(2000)、220th PMSE−321.CODEN:ACSRAL ISSN:0065−7727)(複数のものは、その骨格に過酸化物基を有し、硬化の間に膨張効果をもたらすことができる)である、反応性PMMAおよび反応性メチルメタクリレート−酢酸ビニルブロックコポリマータイプ、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー(VC−VAC)、および塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体)(VC−VAC−MA)を使用することによるなどの多数の技術的ステップが、報告され、開示されている。LPA類を使用することによって、通常、良好な体積収縮抑制、および成形部品に対する許容しうる着色適性が実現した。他の情報源は、注文製作の収縮減少添加剤(SRA)の使用を伝えており、これは、マトリックスを硬化させるなどの、その他の技術的成果に関係がある。
【0003】
改善され、単純化された収縮制御を実現するためには、最先端を行く技術に対して進歩を与える新規な概念が望まれる。
【0004】
ポリマーマトリックスの着色用に標準的に使用されている複数の顔料は、人工光および/または太陽光の誘発によって、すなわち物品の寿命の間に、最終物品の寸法特性に影響を及ぼすかなりの反り作用を発生させることが認められた。これらの作用は、射出成形などの加工の間に、反りをもたらすことで知られている顔料に対して生じるだけでなく、同様の加工に対して反りがないと評価されている顔料に対しても生じる。
【0005】
驚くべきことには、ポリマーマトリックスの安定化に対して、しばしば使用される通常のポリマー安定剤を含む、顔料または複数の顔料の組合せが、上述した光によって誘発される反り作用を著しく減少させることが見出された。ポリマー安定剤は、立体障害のあるピペリジン誘導体/アミン(HA(L)S)のクラスの特定のメンバーであって、着色ポリマーにおいて単独、またはUV吸収剤、加工安定剤、フェノールタイプ抗酸化剤および酸スカベンジャーとの種々の組合せにおいて使用される。
【0006】
本発明による方法の主な利点は、耐光性および機械的特性を改善するために効果的である安定剤により、光によって誘発される反りを、同時に制御できることである。したがって、反り制御のためのその他の添加剤を添加する必要がない。
【0007】
好ましい組合せは、ポリマーの重量に基づいて1種または複数の顔料0.001重量%から2.0重量%および立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)S0.001重量%から2.0重量%を含む。
【0008】
既に上述したとおり、本方法は、化学的分解を抑制する意味において、ポリマーの安定化を同時にもたらし、ならびに光によって誘発される望ましくない反りを回避する作用をもたらす。特に、反り作用を制御するための専用の、飽和ポリエステルベース(SPE)または反応性ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリ(酢酸ビニル)−ブロック−ポリ(メチルメタクリレート)(PVAc−b−PMMA)、赤りんまたはりん酸類などのその他の成分いわゆる「低収縮性添加剤」(LPA)を組み込む必要はない。
【0009】
着色ポリマーにおける反る作用が、熱ではなく光の影響下だけで誘発されうるということが、以前には記載されていなかった。また、立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)が、着色ポリマーシステムの変形(「反り」)を効率的に回避できるということも以前には記載されていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、着色ポリオレフィンにおける、光によって誘発される反り作用を減少させるための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ポリオレフィンポリマーにおいて、少なくとも1種の有機顔料および少なくとも1種の以下に定義する立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)を合わせるステップを含む方法が、ポリオレフィンポリマーにおいて光によって誘発される反り作用を減少させることが見出された。
【0012】
好ましくはこのような立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)は、通常、耐光性の改善および機械的特性の改善の目的でUV吸収剤、加工安定剤、フェノールタイプ抗酸化剤および酸スカベンジャー(全て以下に定義とおり)と組み合わせて使用される。
【0013】
本発明による方法において使用される立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)は、耐光性の改善および機械的特性の改善の目的で既に使用されている安定剤のよく知られたグループである。このような立体障害のあるピペリジン誘導体は、好ましくは次式(Ia)−(Ic)のものである。
【0014】
【化3】

[式中、それぞれ独立に、
Aは、−O−または−NR‘−であり、
R‘は、H、C〜C18−アルキル、または次の基の1つであり、
【0015】
【化4】

R‘‘は、HまたはC〜C18−アルキルであり、
R’’’は、H、脂肪族、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族残基であり、
は、C〜C18−アルキルであり、または共通の炭素原子に結合した2個のRは、C〜C−シクロアルキル残基を表し、
は、H、C〜C18−アルキル、またはC〜C18−アルキルアリールであり、
は、H、結合数nを有する、脂肪族、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族残基であり、
は、C〜C18−アルキルまたは−C(O)−C〜C18−アルキルであり、
は、H、C〜C18−アルキル、C〜C18−シクロアルキルであり、または共通の炭素原子に結合した2個のRは、C〜C−シクロアルキル残基を表し、
nは整数>0である。]
【0016】
好ましくはヒンダードピペリジン誘導体(HA(L)S)は、以下の通りである:2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアゾジスピロ[5,1,11,2]ヘンエイコサン−21−オン(Hostavin(登録商標)N20 Clariantから入手可能)、Hostavin(登録商標)N20およびエピクロルヒドリンの反応生成物(一緒になって、Hostavin(登録商標)N30、Clariantから入手可能)、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル]イミノ]−1,6−ヘキサジイル−[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリニジル]イミノ]](Chimassorb(登録商標)944 Ciba SCから入手可能)ならびに2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノール(Hostavin(登録商標)845 Claviantから入手可能)のC16−18脂肪酸エステル、1,6−ヘキサンジアミン、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ポリマー、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、N−ブチル−1−ブタナミンおよびN−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジンアミドの反応の生成物(一緒になって、Chimassorb(登録商標)2020 CibaSCから入手可能)、およびN,N’−エタン−1,2−ジイルビス(1,3−プロパンジアミン)、シクロヘキサン、過酸化4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよび2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンの反応生成物(一緒になってFlamestab(登録商標)NOR(商標)116 Ciba SCから入手可能)。
【0017】
立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)は、溶液または溶融物において、ならびに固体または液体混合物またはマスターバッチ/濃縮物の形態において本発明による方法で添加することができる。好ましくは立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)は、固体またはマスターバッチ/濃縮物として添加される。
【0018】
好ましくはポリマーの重量に基づいて、1種または複数の有機顔料0.001重量%〜2.0重量%および立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)0.001重量%〜2.0重量%が、本発明の方法において組み合わされる。
【0019】
好ましい実施形態において、さらに添加剤(UV吸収剤、加工安定剤、フェノールタイプ抗酸化剤および酸スカベンジャー;全て以下に定義される)が、独立に、それぞれ0.02〜0.2重量%、好ましくはそれぞれ0.05〜0.1重量%の量で存在する。
【0020】
上に示したとおり、立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)は、反り作用が認められる着色ポリオレフィンポリマーにおいて使用される。このようなポリマーは、以下の通りである:モノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー(例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブト−1−エン、ポリ−4−メチルペント−1−エン、ポリイソプレンまたはポリブタジエン)、ならびにシクロオレフィン(例えばシクロペンテンまたはノルボルネン)のポリマー;さらにポリエチレン(場合によって、架橋することができる);例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高モル質量のポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度および超高モル質量のポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(HMDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐低密度ポリエチレン(BLDPE)。
【0021】
1.ポリオレフィン、すなわち前出の項において例示したとおりのモノオレフィンのポリマー、特にポリエチレンおよびポリプロピレンを、種々の方法および特に以下の方法によって調製することができる。
【0022】
a)遊離基重合(通常、高圧下および高温で)
b)周期律表のIVb、Vb、VlbまたはVIII族の1つまたは複数の金属を通常含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は、通常、π−またはδ−配位できる酸化物、ハライド、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニルおよび/またはアリールなどの1つまたは複数配位子を有する。これらの金属錯体は、自由形態の形でも、基材上に(例えば活性化塩化マグネシウム、塩化チタン、アルミナまたは酸化シリコン上に)固定してもよい。これら触媒は、重合媒体に可溶性または不溶性であってよい。触媒は、重合においてそれ自体活性でありうるし、さらに活性剤、例えば金属アルキル、金属ハライド、金属アルキルハライド、金属アルキル酸化物または金属アルキルオキサン、周期律表のIa、IIaおよび/またはIIIa族の元素である金属を使用することができる。活性剤は、例えばさらにエステル、エーテル、アミンまたはシリルエーテル基で改変することができる。これらの触媒システムは、通常、Philips、Standard Oil Indiana、Ziegler(−Natta)、TNZ(DuPont)、メタロセンまたは単サイト触媒(SSC)と名づける。
【0023】
2. 1)に挙げたポリマーの混合物、例えばポリイソブチレンとポリプロピレン、ポリイソブチレンとポリエチレン、ポリエチレンとポリプロピレン(例えば、PP/HDPE/LDPE)の混合物、および互いに異なるタイプのポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0024】
モノオレフィンおよびジオレフィンの互いの、または他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン−プロピレンコポリマー、低密度ポリエチレン(LDPE)を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、およびその混合物、プロピレン−ブト−1−エンコポリマー、プロピレン−イソブチレンコポリマー、エチレン−ブト−1−エンコポリマー、エチレン−ヘキセンコポリマー、エチレン−メチルペンテンコポリマー、エチレン−へプテンコポリマー、エチレン−オクテンコポリマー、プロピレン−ブタジエンコポリマー、イソ−ブチレン−イソプレンコポリマー、エチレン−アルキルアクリレートコポリマー、エチレン−アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマーおよびこれらの一酸化炭素とのコポリマー、またはエチレン−アクリル酸コポリマーおよびその塩(アイオノマー)、ならびにプロピレンを有するエチレンと(ヘキサジエン、ジシクロ−ペンタジエンまたはエチリデン−ノルボルネンなどの)ジエンとの三元共重合体;ならびに相互のこれらコポリマーの混合物、および1)に挙げたポリマー(例えばポリプロピレン−エチレン−プロピレンコポリマー,LDPE−エチレン−酢酸ビニルコポリマー、LDPE−エチレン−アクリル酸コポリマー、LLDPE−エチレン−酢酸ビニルコポリマー、LLDPE−エチレン−アクリル酸コポリマー、および交互またはランダムポリアルキレン−一酸化炭素コポリマー)とこれらコポリマーとの混合物、および他のポリマー(例えばポリアミド)とこれらとの混合物。
【0025】
これらのポリマーにおいては、さらに、例えば以下のような、添加剤を存在させることができる。
【0026】
1. 抗酸化剤
1.1 アルキル化モノフェノール(例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、24a−メチル−シクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4.6−トリシクロ−ヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、2,6−ジノニル−4−メチル−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデク−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチル−ヘプタデシル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデク−1’−イル)フェノールおよびこれらの混合物)。
【0027】
1.2 アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシル−チオメチル−4−ノニルフェノール。
【0028】
1.3 ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば2,6−ジーtert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジ−フェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−アニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジベート。
【0029】
1.4 トコフェロール、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールおよびこれらの混合物(ビタミンE)。
【0030】
1.5 ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば2,2’−チオ−ビス−(6−tert−ブチル−4−メチル−フェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス−(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィック。
【0031】
1.6 アルキリデンビスフェノール、例えば2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチル−シクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシル−フェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2.2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニル−フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチル−エンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−1−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシル−メルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス’(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジ−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシル−メルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0032】
1.7 O−、N−およびS−ベンジル化合物、例えば3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシベンジルエーテル、オクタデシル4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−ベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0033】
1.8 ヒドロキシベンジル化マロネート、例えばジオクタデシル2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−マロネート、ジ[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0034】
1.9 芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル)−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゾール、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−フェノール。
【0035】
1.10 トリアジン化合物、例えば2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−アニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチル−メルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリ−アジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−プロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0036】
1.11 ベンジルホスホネート、例えばジメチル2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルオホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチル−ベンジルホスホネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホニック酸のモノエチルエステルのCa塩。
【0037】
1.12 アクリルアミノフェノール、4−ヒドロキシラウルアミド、4−ヒドロキシステアルアニリド、オクチル N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0038】
1.13 一価または多価アルコール(例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシ−エチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チアウンデカノール、3−チア−ペンタデカノール、トリメチル−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ−[2.2.2]オクタン)と、β−(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸とのエステル。
【0039】
1.14 一価または多価アルコール(例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオぺンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビ−シクロ[2.2.2]オクタン)と、β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸とのエステル。
【0040】
1.15 一価または多価アルコール(例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジ−エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシ−エチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チアウンデカノール、3−チア−ペンタデカノール、トリメチル−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ−[2.2.2]オクタン)と、β−(3,5−ジクロヘキシル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオン酸とのエステル。
【0041】
1.16 一価または多価アルコール(例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N−ビス−(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チア−ウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチル−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ−[2.2.2]オクタン)と、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸とのエステル。
【0042】
1.17 β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)へキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン。
【0043】
1.18 置換ベンゾフラノン化合物、例えば5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンおよび5,7−ジ−t−ブチル−3−(2,3−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンの混合物。
【0044】
2 UV吸収剤および光安定剤
2.1 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル)ベンゾ−トリアゾール、2−(3’−5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリ−アゾール、2−(3−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、および、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクトキシカルボニルエチル)−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニル−エチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニル−エチル)−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクトキシカルボニルエチル)−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ−トリアゾールおよび2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルカルボニルエチル)フェニル−ベンゾトリアゾール)の混合物、2,2’−メチレン−ビス[4(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール];ポリエチレングリコール300と2−[3−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニル−エチル)−2’−ヒドロキシ−フェニル]ベンゾトリアゾールのエステル交換生成物、[R−CHCH−COO(CH(式中、R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニル)。
【0045】
2.2 2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクトキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシおよび2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0046】
2.3 置換または非置換安息香酸のエステル、例えば、4−tert−ブチルーフェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチル−フェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンゾエート。
【0047】
2.4 アクリレート、例えばエチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレートまたはイソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメートまたはブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボ−メトキシ−p−メトキシシンナメートおよびN−(β−カルボメトキシ−β−シアノ−ビニル)−2−メチルインドリン。
【0048】
2.5 ニッケル化合物、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールアミンなどのさらなる配位子を有するかまたは有しない、1:1または1:2錯体などの2,2’−チオ−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、メチルまたはエチルエステルなどのモノアルキルエステルのニッケル塩、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル−ホスホン酸のニッケル塩、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのケトキシムのニッケル錯体、さらなる配位子を有するかまたは有しない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0049】
2.6 オキザルアミド、例えば4,4’−ジオクチルオキシオキザニリド、2,2’−ジエトキシオキザニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5、5’−ジ−tert−ブチルオキザニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブチル−オキザニリド、2−エキトシ−2’−エチルオキザニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−オキザルアミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エチルオキザニリドおよびこの2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブチルオキザニリドとの混合物およびこのo−およびp−メトキシニ置換オキザニリドとの混合物およびこのo−およびp−エトキシニ置換オキザニリドとの混合物。
【0050】
2.7 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシ−フェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチル−フェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−4,6−ビス(2;4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0051】
3. 金属奪還剤、例えばN,N’−ジフェニルオキサルアミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)−オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニル−ヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0052】
4. ホスファイトおよびホスホナイト、例えばトリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル−フェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビスイソデシルオキシペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−tert−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチル−フェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト。
【0053】
5.β−チオジプロピオン酸のエステルを例とする過酸化物スカベンジャー、例えばラウリル、ステアリル、ミリスチルまたはトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジサルファイド、ペンタエリスリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0054】
6.(ヨウ素化合物および/またはリン酸化合物と組み合わせた銅塩、および二価マンガン塩を例とする)ポリアミド安定剤。
【0055】
7.メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラシン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、アルカリ金属塩および高級脂肪酸のアルカリ土類金属塩(例えばCaステアレート、Znステアレート、Mgベヘネート、Mgステアレート、Naリシノレート、Kパルミテート、アンチモンピロカテコレートまたはスズピロカテコレート)を例とする塩基性共安定剤。ラクテート、例えばCaラクテートのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩。
【0056】
8.安息香酸、4−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸などの核形成剤;ジフェニル酢酸およびその塩、ホスフェート、ホスホネートおよびホスフィネートおよびそのエステルおよび塩、または(ジベンジリデンソルビトールの誘導体などの)透明化剤。
【0057】
9.カルシウムカーボネート、シリケート、ガラス繊維、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、バリウムサルフェート、金属酸化物および水酸化物、カーボンブラック、グラファイトを例とする充填剤および補強剤。
【0058】
10.可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、蛍光増白剤、防災剤、帯電防止剤、発泡剤を例とする他の添加剤。
【0059】
本発明によれば、任意のその他の添加剤を、HA(L)S化合物の添加の前に、一緒にまたは後に、ポリオレフィンに添加することができる。その他の添加剤は、溶液または溶融体において、ならびに固体または液体混合物またはマスターバッチ/濃縮物の形態において添加することができる。
【0060】
好ましいUV吸収剤は、2−ヒドロキシベンゾフェノン(特に、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクトキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシおよび2’−ヒドロキシ−4,4’−ジ−メトキシ誘導体)、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール(特に、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクトキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾールの)混合物、2,2’−メチレンビス[4(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]);ポリエチレングリコール300と2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾールとのエステル交換生成物;[R−CHCH−COO(CH(式中、R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5‘−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニル)。
【0061】
好ましい加工安定剤は、オルガノホスファイトまたはオルガノホスホナイト安定剤であり、最も好ましくはトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(Hostanox(登録商標)PAR24としてClariantから入手可能)またはテトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレン−ジホスホナイト(Sandostab(登録商標)P−EPOとしてClariantから入手可能)である。
【0062】
好ましいフェノールタイプ抗酸化剤は、テトラキスメチレン(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−ヒドロシンナメート(Hostanox(登録商標)O10としてClariantから入手可能)である。
【0063】
好ましい酸スカベンジャーは、ステアリン酸金属、最も好ましくはステアリン酸亜鉛、またはステアリン酸カルシウムである。
【0064】
回避されるべき反り作用は、ポリマーの着色に使用される全ての顔料で認めることができる。しかし、このような作用は、アゾ顔料、キナクリドン、フタロシアニン、インダンスロン、フラバンスロン、ピランスロン、アンスラキノン、ペリレン、ペリノン、ジオキサジン、チオインジゴ顔料、イソインドリン、イソインドリノン、有機金属錯体ならびに無機顔料をベースとする工業的有機顔料の場合、最も厄介である。
【0065】
これらの有機顔料の包括的記載は、例えば「Industrial Organic Pigments」、著者W.HerbstおよびK.Hunger、改訂第2版、出版社VCH、Weinheim、Germany(1997)と題する書籍において提供されている。
【0066】
立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと組み合わせて使用される、好ましい有機顔料は、実施例において特定されているものである。
【0067】
本発明を、次に、実施例によって示す。
【実施例】
【0068】
試料調製、暴露および結果の評価の一般的記述
PE−HDを、オルガノホスファイトまたは代わりにオルガノホスホナイト安定剤(トリス(2,4−ジ−tert.−ブチルフェニル)ホスファイト(Hostanox(登録商標)PAR 24)、または代わりにテトラキス−(2,4−ジ−tert.−ブチルフェニル)−ビフェニレン−ジホスホナイト(Sandostab(登録商標)P−EPQ)など(双方ともClariantから入手可能))0.10%、ステアリン酸金属(ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸カルシウムなど)0.05%、およびフェノール抗酸化剤(テトラキスメチレン(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−ヒドロシンナメート(Hostanox(登録商標)O10)など、Clariantから入手可能)0.05%、を含む標準基準プロセス安定化により安定化する。
【0069】
最終試験板(plaques)における顔料濃度は、0.1%である。以下の3種の異なる顔料を試験した:
Pigment Red 48:3、Pigment Yellow 180、およびPigment Yellow 155。
【0070】
最終試験板におけるHA(L)S濃度は、0.2%である。Hostavin(登録商標)N30(Clariantから入手可能)、Chimassorb(登録商標)944(Ciba SCから入手可能)、Chimassorb(登録商標)2020(Ciba SCから入手可能)、Flamestab(登録商標)NOR(商標)116(Ciba SCから入手可能)、およびHostavin(登録商標)845(Clariantから入手可能)など、複数の商業的HA(L)S誘導体を試験した。
【0071】
Hostavin(登録商標)N30、Clariantから入手可能、は2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンアイコサン−21−オン(Hostavin(登録商標)N20、Clariantから入手可能)と、エピクロルヒドリンとの反応生成物である。
【0072】
Hostavin(登録商標)845、Clariantから入手可能、は2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノールのC16〜18脂肪酸エステルである。
【0073】
Chimassorb(登録商標)944、Ciba SCから入手可能、はポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トラジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]−1,6−ヘキサンジイル−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]]である。
【0074】
Chimassorb(登録商標)2020、Ciba SCから入手可能、は1,6,−Hexandiamin、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ポリマー、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、N−ブチル−1−ブタナミンと、N−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジナミンとの反応生成物である。
【0075】
Flamestab(登録商標)NOR(商標)116、Ciba SCから入手可能、はN,N’−エタン−1,2−ジイルビス(1,3−プロパンジアミン)、シクロヘキサン、過酸化4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5トリアジンとの反応生成物である。
【0076】
PE−HD試験板(厚さ1mm)を熱プレスまたは射出成形によって調製した。
【0077】
試験板の暴露は、次のどちらかで実施した。ウエザロメーター(ISO 11341−Cによる):連続光、乾燥状態、放射エネルギー0.47W/mm、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%、放射フィルター340nm。
【0078】
UV−A(ブラックパネル温度63℃で、DIN 5208−91−Aによる):連続光、乾燥状態、相対湿度50%、放射フィルター340nm。
【0079】
試験板の反りを評価するために、以下の方法を使用した。
【0080】
全ての初期PE−HD試験板(形状大きさ:50mm長×50mm幅×1mm厚)は、完全に平らである。人工的暴露によるエージングの後、試験板は、もはや平らではなく変形していることが認められた。1mm射出成形試験板は、特に正(垂直)方向に反る。試料は、変形によって3次元形状になる。平面において最終的輪郭を投射している試料を測定することによって、例えば、図1に示すように長さは50mmのままだが、幅は、今は48.5mmであるということが起こる。
【0081】
この種の反りの良好な目安は、正方向に生じる高さを測定することによって評価することができる。
【0082】
3つのパラメータを評価した。
− 未暴露試験板と比較した、パーセントにおける長さ移動(誤差=0.2%)
− 未暴露試験板と比較した、パーセントにおける幅移動(誤差=0.2%)
− 未暴露試験板と比較した、mmにおける高さ(誤差=0.5mm)
3つのパラメータを評価した。
− 未暴露試験板と比較した、パーセントにおける長さ移動(誤差=0.2%)
− 未暴露試験板と比較した、パーセントにおける幅移動(誤差=0.2%)
− 未暴試験露板と比較した、mmにおける高さ(誤差=0.5mm)
【0083】
(実施例1)
3つの異なる商業的顔料をPE−HDマトリックス(タイプ Eltex、製造業者 Solvay)において試験した。
【0084】
全てのプレスされた板(厚さ1mm)をUV−A暴露によって1500時間暴露した。暴露前には、いずれの配合に対しても反りは、認められない。
【0085】
暴露の終わりに、高さ、幅、および長さを測定する。対応するデータを表1に示す。
【0086】
【表1】

【0087】
全ての3つの着色板は、UV−A光暴露1500時間後、同程度に反りを生じ、未着色マトリックスだけが平らのままである。
【0088】
(実施例2)
実施例1において使用したのと同じ顔料を使用し、他のPE−HDマトリックスにおいて試験した(タイプ Hostalen、製造業者 Basell)。
【0089】
熱プレスによってこれら試験板(厚さ1mm)を調製した後、UV−Aによって1500時間暴露した。暴露前には、いずれの配合に対しても、反りは、認められなかった。終わりに、高さ、幅、および長さを測定する(参照、表2)。
【0090】
【表2】

【0091】
全ての3つの着色PE−HD板に対して、反りが認められる。
【0092】
(実施例3)
Pigment Red 48:3をPE−HDマトリックス(タイプ Rigidex、製造業者 BP Chemicals)において、何もなしで、および異なるタイプの立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0093】
全ての1mm射出成形試験板(厚さそれぞれ1mm)ウエザロメーターにおいて2000時間暴露した。結果を表3に示す。
【0094】
【表3】

【0095】
人工光暴露2000時間後、反り作用は、複数のHA(L)Sにより防止される。HA(L)Sなしの着色マトリックスだけ、人工光暴露2000時間後、反りが生じた。
【0096】
(実施例4)
Pigment Yellow 180をPE−HDマトリックス(タイプ Hostalen 製造業者 Basell)において、何もなしで、および立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0097】
熱プレスされた試験板(厚さ1mm)をウエザロメーターにおいて1200時間暴露する。結果を表4に示す。
【0098】
【表4】

【0099】
人工光暴露1200時間後、反り作用は、Hostavin(登録商標)N30を使用して明らかに防止される。
【0100】
(実施例5)
Pigment Yellow 180をPE−HDマトリックス(タイプ Hostalen、製造業者 Basell)において、何もなしで、および立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0101】
熱プレスされた試験板(厚さ1mm)を調製した後、UV−A暴露によって1450時間暴露する。結果を表5に示す。
【0102】
【表5】

【0103】
この実施例において示されるとおり、UV−A光暴露1450時間後、反り作用は、Hostavin(登録商標)N30を使用して防止される。
【0104】
(実施例6−9)
以下の実施例において、寸法値は、さらに正確な測定法によって計算されたものである。測定の精度は、例えば0.76%幅移動で+/−0.03%。
【0105】
(実施例6)
Pigment Yellow155をHDPEマトリックス(HOSTALEN BASELLから)において、何もなしで、および異なるタイプの立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0106】
2mm熱プレスされた試験板をUV−A暴露によって1250時間暴露した。
【0107】
【表6】

【0108】
再び、反り作用は、UVA暴露1250時間後、HALSを使用して防止される。HALSなしの着色マトリックスだけ、UVA暴露1250時間後、反りがみられる。
【0109】
(実施例7)
Pigment Yellow 155をHDPEマトリックス(HOSTALEN BASELLから)において、何もなしで、および異なるタイプの立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0110】
2mm熱プレスされた試験板をウエザロメーター暴露において2500時間暴露した。
【0111】
【表7】

【0112】
再び、反り作用は、WOM暴露において2500時間後、HALSにより防止される。HALSなしの着色マトリックスだけ、WOM暴露2500時間後、反りがみられる。
【0113】
(実施例8)
Pigment Yellow 155をHDPEマトリックス(RIGIDEX BP Cemicalsから)において、何もなしで、および異なるタイプの立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0114】
2mm熱プレスされた試験板をUVA暴露において1250時間暴露した。
【0115】
【表8】

【0116】
再び、反り作用は、UVA暴露1250時間後、HALSにより防止される。HA
LSなしの着色マトリックスだけ、UVA暴露1250時間後、反りがみられる。
【0117】
(実施例9)
Pigment Yellow 155をHDPEマトリックス(RIGIDEX BP Cemicalsから)において、何もなしで、および異なるタイプの立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)Sと一緒に試験した。
【0118】
2mm熱プレスされた試験板をウエザロメーター暴露において2500時間暴露した。
【0119】
【表9】

【0120】
再び、反り作用は、WOM暴露2500時間後、HALSにより防止される。HA
LSなしの着色マトリックスだけ、WOM暴露2500時間後、反りがみられる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】反りを評価するための方法を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィンポリマーにおいて、少なくとも1種の有機顔料と、少なくとも1種の次式(Ia)〜(Ic)
【化1】

[式中、それぞれ独立に、
Aは、−O−または−NR‘−であり、
R‘は、H、C〜C18−アルキル、または次の基の1つであり、
【化2】

R‘‘は、HまたはC〜C18−アルキルであり、
R’’’は、H、脂肪族、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族残基であり、
は、C〜C18−アルキルであり、または、共通の炭素原子に結合した2個のRは、C〜C−シクロアルキル残基を表し、
は、H、C〜C18−アルキル、またはC〜C18−アルキルアリールであり、
は、H、結合数nを有する、脂肪族、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族残基であり、
は、C〜C18−アルキルまたは−C(O)−C〜C18−アルキルであり、
は、H、C〜C18−アルキル、C〜C18−シクロアルキルであり、または共通の炭素原子に結合した2個のRは、C〜C−シクロアルキル残基を表し、
nは整数>0である。]
からなる群から選択された立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)とを合わせるステップを含む、ポリオレフィンポリマーにおける光によって誘発される反り作用を減少させる方法。
【請求項2】
ポリマーの重量に基づいて、1種または複数の有機顔料0.001重量%から2.0重量%と、立体障害のあるピペリジン誘導体HA(L)S0.001重量%から2.0重量%を合わせる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ポリオレフィンポリマーが、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高モル質量のポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度および超高モル質量のポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(HMDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐低密度ポリエチレン(BLDPE)、ならびに構造的に関連したコポリマーおよびポリマーブレンドから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物と、紫外線吸収剤、加工安定剤、フェノールタイプ抗酸化剤および酸スカベンジャーの群から選択された1つまたは複数の添加剤とを合わせるステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
紫外線吸収剤が、好ましくは2−ヒドロキシベンゾフェノンおよび2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
加工安定剤が、好ましくはオルガノホスファイトタイプまたはオルガノホスホナイトタイプ安定剤、最も好ましくはトリス(2,4−ジ−tert.−ブチルフェニル)ホスファイトまたはテトラキス−(2,4−ジ−tert.−ブチルフェニル)−ビフェニレン−ジホスホナイトから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項7】
フェノールタイプ抗酸化剤が、好ましくはテトラキスメチレン(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−ヒロドシンナメートおよびオクタデシル3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシシンナメートである群から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項8】
酸スカベンジャーが、好ましくはステアリン酸金属、最も好ましくはステアリン酸亜鉛またはステアリン酸カルシウムから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項9】
さらなる添加剤のそれぞれが、独立に、0.02から0.2重量%、好ましくは0.05から0.1重量%の量で存在する請求項4に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1種の有機顔料と、請求項1から9に記載の方法によって得られる少なくとも1種の立体障害のあるピペリジン誘導体(HA(L)S)との組合せを含むポリオレフィンポリマー物品。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2006−521444(P2006−521444A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506434(P2006−506434)
【出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001021
【国際公開番号】WO2004/085531
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(596081005)クラリアント・インターナシヨナル・リミテツド (27)
【Fターム(参考)】