説明

知育システム

【課題】 幼児等でも簡単な操作で対応できる知育システムを提供することを目的とする
【解決手段】 事物を表示する事物表示カード1、及び事物表示カード1に表示される事物に関する情報を出力する事物情報出力装置2を備える知育システムであって、事物表示カード1は、表裏をなす第1の面及び第2の面を有し、それぞれに第1の事物及び第2の事物が表示され、事物表示カードの第1の面及び第2の面に挟まれて設置される電磁波遮蔽層、電磁波遮蔽層よりも第2の面側に設置される第1の事物の識別コードを有する第1の無線IDタグと、電磁波遮蔽層よりも第1の面側に設置される第2の事物の識別コードを有する第2の無線IDタグと、を有し、事物情報出力装置2は、無線IDタグから前記識別コードを読取る識別情報読取り部と、識別コードに対応する出力情報を出力部に出力させる制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、知能発達を促す事物表示カードを用いた知育技術に関する。
【背景技術】
【0002】
幼児期の知能発達を促す玩具として、従来、事物の絵や写真と共にその説明(日本語名や英語名、簡単な説明他)が表面に記載されたカード(ここでは知育カードと呼ぶ)がある。このような知育カードを用いて事物について学習させる場合には、知育カードの絵(又は写真)を幼児に見せながらその名前や英語名を親などが繰り返し発声することで当該事物とその名前(又は英語名)について教えていく(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
また、対象年齢が少し上(例えば、3歳以上)となる場合には、事物が表示されたカードの表面に識別用のバーコードを付与し光学式センサで読取らせることによりバーコードに対応した事物に関連する音響情報等を再生出力する装置(例えば、特許文献1参照。)や、カードに英語の発音や音楽などの音響情報等を記憶した磁気ストライプを付与し、磁気ヘッドで読み取らせて英語の発音や音楽などの音響情報を出力する教育玩具等が知られている(例えば、非特許文献2参照。)。これらの玩具は、幼児がカードを読み取り装置に入れることで、遊びながら学習できるというものである。
【特許文献1】特開平5―6135号公報
【非特許文献1】フラッシュカード、[online]、[2005年3月22日検索]、インターネット<URL:http://www.playgroup−nao.com/flashcard.html>
【非特許文献2】チャットとあそぼう!、[online]、[2005年3月23日検索]、インターネット<URL:http://www.rakuten.co.jp/precure/541611/558290/576739/#572468>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1の知育カードでは、事物について感心を示し始めた年齢の幼児に対して絵や写真と共にその名前や英語名等を聞かせることで知能発達を促すことができるが、常に親等が事物についての説明をしてあげる必要があり幼児が一人で学ぶことはできない。
【0005】
また、特許文献1、非特許文献2等に示されたカードを読取り装置に手動で読取らせるタイプの玩具は、比較的対象年齢が高い(例えば、3歳以上)ものであり、バーコードや磁気ストライプの情報を読取らせるためにカードを読み取り用のスライド溝に的確に挿入しスライドさせるという手動操作をしなければならない。このような的確な操作は、言葉を話し始め事物についても関心を示し始めたが、手先の運動機能がまだ十分でない幼児(例えば、1〜2歳程度)にとっては難しく、一人で操作することは困難であるためこのような幼児には向かない。
【0006】
そこで、簡単な操作で対応できる知育システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、事物を表示する事物表示カード、及び該事物表示カードに表示される事物に関する情報を出力する事物情報出力装置を備える知育システムであって、前記事物表示カードは、表裏をなす第1の面及び第2の面を有し、それぞれに第1の事物及び第2の事物が表示され、前記第1の面に表示された第1の事物がユーザに表示された状態で前記事物情報出力装置にセットされたときに、該事物情報出力装置に該第1の事物の識別コードを送信する第1の無線IDタグと、前記第2の面に表示された第2の事物がユーザに表示された状態で前記事物情報出力装置にセットされたときに、該事物情報出力装置に該第2の事物の識別コードを送信する第2の無線IDタグと、を有し、前記事物情報出力装置は、前記無線IDタグから前記識別コードを読取る識別情報読取り部と、前記識別コードに対応する出力情報を出力部に出力させる制御部と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、事物を表示する事物表示カード、及び該事物表示カードに表示される事物に関する情報を出力する事物情報出力装置を備える知育システムであって、前記事物表示カードは、表裏をなす第1の面及び第2の面を有し、それぞれに第1の事物及び第2の事物が表示され、当該事物表示カードの前記第1の面及び第2の面に挟まれて設置される電磁波遮蔽層と、前記電磁波遮蔽層よりも前記第2の面側に設置される前記前記第1の事物の識別コードを有する第1の無線IDタグと、前記電磁波遮蔽層よりも前記第1の面側に設置される前記前記第2の事物の識別コードを有する第2の無線IDタグと、を有し、前記事物情報出力装置は、前記無線IDタグから前記識別コードを読取る識別情報読取り部と、前記識別コードに対応する出力情報を出力部に出力させる制御部と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、前記出力情報は少なくとも音響情報、又は映像情報を含み、前記出力部は少なくとも音響情報再生手段、又は映像情報再生手段を有することを特徴とする。
【0010】
なお、事物情報出力装置の制御部は、識別コードに対応する出力情報を事物情報出力装置の不揮発メモリ、事物情報出力装置に接続させる外部HDD、DVD等の可搬媒体等から取得することが可能であるが、識別コードに対応する出力情報を制御部に提供できるものであれば、上記発明に用いることができる。
【0011】
また、出力部は、事物情報出力装置に内蔵されてもよいし、外付けの装置であってもよく、送信される出力情報を出力できるものであれば、上記発明に用いることができる。
【0012】
請求項1に記載の発明では、例えば、第1の事物がユーザに表示された状態で事物情報出力装置にセットされると、この第1の事物の識別コードが事物情報出力装置の読取り部に読取られ、この第1の事物の識別コードに対応する出力情報を制御部が出力部に出力させる。なお、ここでいうセットとは、事物表示カードの識別コードを事物情報出力装置に読取り可能にすることである。
【0013】
請求項2に記載の発明では、例えば、第2の面を事物情報出力装置の読取り部に接触又は接近させると、電磁波遮蔽層よりも第2の面側に位置する第1の事物に関連する第1のID無線タグの識別コードが読取られる。このとき第1の面は読取り部の逆側、すなわちユーザ側を向いており、ユーザが視認できる状態となっており、この状態で、第1の事物の識別コードに対応する出力情報を制御部が出力部に出力させる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、出力情報として音響情報、又は映像情報を用いることができる。これら両方を出力することも可能である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1及び3に記載の発明によれば、表裏両面に事物が表示されたカードをいずれかの面がユーザに視認できる状態で事物情報出力装置にセットする操作だけで、事物に対応する情報を出力することが可能となる。
【0016】
請求項2及び3に記載の発明によれば、表裏両面に事物が表示されたカードのいずれかの面を事物情報出力装置の読取り部に近づける又は接触させる操作だけで、事物に対応する情報を出力することが可能となる。
【0017】
すなわち、本発明の知育システムによれば、幼児でも実行可能な簡単な操作で、幼児は事物カードを見ながら当該事物に対応する情報を得ることができるので、親等のサポートがなくても一人で事物について学ぶことが可能となり、容易に知能発達を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は実施形態で用いる知育システムの概略図である。知育システムは、事物表示カード1、及び事物情報出力装置2を有する。
【0020】
事物表示カード1は、表裏両面に絵又は写真により事物を表示したもので、その内部には後述するように表裏両面に表示された事物それぞれに対応する識別コードを格納している2つの無線IDタグが内蔵されている。
【0021】
事物情報出力装置2は事物表示カード1内の無線IDタグと通信することにより事物表示カード1に表示されている事物を識別コードにより識別して、当該事物に対応する音響情報や映像情報を出力するものである。
【0022】
図2に、事物表示カード1の詳細構成を示す。この図2では説明のために厚さ方向を拡大表示している。
【0023】
事物表示カード1は少なくとも、事物の絵又は写真等11a、11bが表示されてカードの表裏を成す事物表示層12a、12b、無線IDタグ3a、3bがそれぞれ埋め込まれる中間層13b、13a、及び電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽層14を有する。
【0024】
電磁波遮蔽層14は金属等の導電性の素材(例えば、アルミ箔など)からなり、電磁波が事物表示カード1を透過することを防止する。なお、この電磁波遮蔽層14は、電磁波を適切に遮蔽できるように適宜配置を変更することが可能である。
【0025】
中間層13a、13bは樹脂等からなる。また、無線IDタグ3a、3bが電磁波遮蔽層14に接してしまうと有効に機能しなくなるため、電磁波遮蔽層14に無線IDタグ3a、3bが接しない配置とする役割を担うようある程度の厚みを有している。厚みは素材にも依存するが例えば1〜2mm程度が望ましい。
【0026】
事物表示層12aに表示されている事物11aに対応する識別コードを格納している無線IDタグ3aは電磁波遮蔽層14を間に挟んで対向する中間層13bに配置され、一方、事物表示層12bに表示されている事物11bに対応する識別コードを格納している無線IDタグ3bは電磁波遮蔽層14を間に挟んで対向する中間層13aに配置されている。
【0027】
ここで、無線IDタグ3について簡単に説明する。図3は、無線IDタグ3の構成を示した図である。無線IDタグ3は、ICチップ31、及びそれに接続されるアンテナ32を備える。ICチップ31には、アンテナ32で受信した電磁波を解析する受信回路311、送信情報を電磁波に変換してアンテナ32より発信させる送信回路312、識別コードが格納されたメモリ313、並びに受信回路311、送信回路312及び、メモリ313を制御するCPU314が備えられている。また、受信した電磁波を整流、安定化して駆動電力を生成する機能を有している。すなわち、後述する事物情報出力装置2の識別情報読取り部から発信される電磁波を受信して駆動電力を得ると共に、CPU314の制御の下で受信電磁波に基づいてメモリ313から識別コードを取り出して電磁波に変換して送信するという機能を有する。
【0028】
次に事物表示カード1に表示される内容について説明する。表示される事物としては、例えば、食べ物、果物、乗り物、動物、植物、建物、楽器、本、電化製品、人物、その他様々なものが適宜選ばれる。
【0029】
図4は事物表示カード1の表裏に表示する内容の例を示したものである。
【0030】
図4(a)は、表裏の事物は同一(例として「りんご」)として、事物の説明として表に日本語名、裏に英語名を記載したものである。
【0031】
図4(b)、図4(c)は、表裏の事物は同一として、事物の説明として表に単なる日本語名、裏には日本語名とその事物を表す特徴的な音響情報を文字で記載したものである。図4(b)では「いぬ」とその鳴き声「わんわん」、図4(c)では、「きゅうきゅうしゃ(救急車)」とサイレンの音「ぴーぽーぴーぽー」を例として挙げた。動物、乗り物に限らず、楽器などとそれを現す特徴的な音響情報を文字で記載してもよい。
【0032】
図4の例では、表裏に関連した内容を表示したが、特に関連させる必要はなく、例えば、表に「りんご」の絵と日本語名、裏に「みかん」の絵と日本語名というように関連のない事物を表示してもよく、表裏に表示する事物の組合せは自由である。また図4の文字説明は文字認識(学習)に役立つものであるが、これは必須ではない。
【0033】
カードの大きさに特に限定はなく、また形状についても長方形に限るものではなく、円形や三角形その他の形状でも良いが、幼児が手に取って自由に移動させることが出来る大きさ、形状が望ましい(例えば名刺タイプ等)。
【0034】
次に事物情報出力装置2について説明する。図5は事物情報出力装置2の構成図である。
【0035】
事物情報出力装置2は、識別情報読取り部21、制御部22、音響情報記憶部23、音響情報再生/出力部24、及び電源部25を備える。
【0036】
制御部22は、識別情報読取り部21、音響情報記憶部23、音響情報再生/出力部24の動作を制御して事物情報出力装置2を機能させるものである。例えば、CPUを用いることが可能である。
【0037】
識別情報読取り部21は、無線IDタグ3のリーダであって、アンテナ、通信モジュール等を備えている。アンテナから無線IDタグ3に対して駆動用となると共にメモリ313内に格納されている識別コード等の送信を促す電磁波信号を発信する。そして無線IDタグ3から発信される識別コード信号を含む電磁波を受信して、識別コードを読取る。すなわち、事物表示カード1内の無線IDタグ3が近接して通信可能な範囲に入ると、無線IDタグ3から識別コードを読取る。
【0038】
音響情報記憶部23は、事物表示カード1に表示されている事物に関する音響情報を記憶しているデータベースである。例えば、不揮発メモリ、HDD等を用いてデータを記憶させることが可能である。また、データを記憶した外部HDD、DVD等の可搬媒体を音響情報記録部23として事物情報出力装置23に接続することが可能である。音響情報記憶部23には、事物表示カード1に内蔵された無線IDタグ3に格納されている識別コードと同一の識別コード(又は識別コードに1対1で対応する別の識別コード)と共にその識別コードに対応づけられて事物に関する音響情報が記憶されている。
【0039】
この記憶されている音響情報の例を図6に示す。音響情報としては、事物を説明する人の発声による日本語名や英語名(例えば「りんご」,「Apple」)、人の発声による動物名とその動物の鳴き声、人の発声による乗り物名とその乗り物の特徴的な音響情報等である。
【0040】
音響情報再生/出力部24は、スピーカ等を備え、音響情報記憶部23から抽出された音響情報を再生して外部に対して出力する。また、事物情報出力装置2の外部に備えられたスピーカ等に接続して、このスピーカ等に音響情報を出力するようにしてもよい。
【0041】
電源部25は、上記各部に駆動用の電力を供給する。これには、装置内2に設置された充電バッテリ、部外付けの電池等を用いることができる。
【0042】
すなわちこの事物情報出力装置2は、制御部22の制御下で、識別情報読取り部21で無縁IDタグ3から識別コードを読取り、読取った識別コードに基づいて音響情報記憶部23から対応する音響情報を抽出し、そして音響情報再生/出力部24で当該音響情報を再生して外部に出力する。また、これら識別コードの読取りから音響情報出力までの一連の動作を一定間隔で繰返し実行(繰返し動作モード)するように設定できる機能も有する。
【0043】
次に本発明の知育システムの動作概要について説明する。図7は動作概要を説明するための図である。
【0044】
ここでは図4(a)に示したような、表側にりんごの絵と日本語名、裏にりんごの絵と英語名を表示した事物表示カード1を用いる場合を例として説明する。
【0045】
事物表示カード1を幼児が手に取り、表側(りんごの絵と日本語名)を見ながら事物表示カード1を事物情報出力装置2の識別情報読取り部21に近接させる又は置くという操作、すなわち事物表示カード1に内蔵されている無線IDタグ3を、識別情報読取り部21から発信される電磁波を受信して識別情報読取り部21との情報の送受信が可能となる範囲に置くという操作を行うと、裏側に配置された無線IDタグ3aに格納された表側の表示事物に対応する識別コード(aaa)が識別情報読取り部21によって読取られる。
【0046】
この時、事物表示カード1内部の無線IDタグ3aと3bとの間には電磁波遮蔽層14が配置されているので、識別情報読取り部21から発信されている電磁波は識別情報読取り部21に対向している事物表示カード1の裏面側の無線IDタグ3aには到達するが、電磁波遮蔽層14に遮蔽されて表側の無線IDタグ3bには到達しない。したがって無線IDタグ3aのみとの通信が可能となり、無線IDタグ3aに格納されている識別コード(aaa)のみが読取られる。
【0047】
読取られた識別コード(aaa)に基づいて制御部22のコントロールの下で音響情報記憶部23から識別コード(aaa)に対応する音響情報が抽出され、音響情報再生/出力部24より音響情報:「りんご」という発声が出力される。
【0048】
ここで上述したように事物情報出力装置2が繰返し動作するモードに設定されている場合には、事物表示カード1が事物情報出力装置2から離れて識別コードの読取りができなくなるまで繰返し音響情報が出力される。
【0049】
一方、同一カードを幼児がその場で裏返した場合には、今度は表側に配置された無線IDタグ3bから裏側表示事物に対応する識別コード(bbb)が識別情報読取り部21に読取られるので、「Apple」という発声が出力される。
【0050】
また、図4(b)のように動物の絵、その日本語名、鳴き声が文字で表示された事物表示カード1の場合には、日本語名の発声と鳴き声が出力される。
【0051】
このように事物表示カード1を識別情報読取り部21に近接させる、又は置くという幼児でも可能な簡単な操作を幼児自らが行うことによって、幼児は事物表示カード1に表示された事物の絵等を見ながらその事物の日本語名、英語名、鳴き声等の関連する音響情報を聞くことができる。また、1枚のカードの表裏に表示された事物に対応する音響情報がそれぞれ的確に提供されるので、カード1枚により2つの関連するまたは異なる事物について裏返すという簡単な操作により学ぶことできる。したがって、親等のサポートがなくとも一人で遊び感覚で事物について名称等の知識を得ることができ、知能発達を促すことが可能となる。
【0052】
(実施形態2)
図8は図5に示した事物情報出力装置2の構成に映像情報記憶部26、及び映像情報再生/出力部27を追加した事物情報出力装置20の構成である。
【0053】
映像情報記憶部26は、事物表示カード1に表示されている事物に関する映像情報(映像に関連する音響情報も含む)を記憶しているデータベースである。映像情報記憶部26には、事物表示カード1に内蔵された無線IDタグ3に格納されている識別コードと同一の識別コード(又は識別コードに1対1で対応する別の識別コード)と共にその識別コードに対応づけられた映像情報(映像に関連する音響情報も含む)が記憶されている。映像情報としては、事物を説明する情報(例えば、走り回る「いぬ」の映像とそれに関連する音響情報(音声による説明や鳴き声))である。
【0054】
映像情報再生/出力部27は、ディスプレイ等を備え、映像情報記憶部26から抽出された映像情報を再生して外部に対して出力する。また、事物情報出力装置20の外部に備えられたディスプレイ等に接続して、このディスプレイ等に映像情報を出力するようにしてもよい。
【0055】
すなわちこの事物情報出力装置20は、制御部22の制御下で、識別情報読取り部21で無縁IDタグ3から識別コードを読取り、読取った識別コードに基づいて映像情報記憶部26から対応する映像情報(映像に関連する音響情報も含む)を抽出し、そして映像情報再生/出力部27で映像を再生して表示すると共に、映像に関連する音響情報を音響情報再生/出力部24で再生して外部に出力する。
【0056】
このような構成にすることにより事物表示カード1に表示された事物に関連する音響情報に加えて動きのある映像情報も提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】知育システムの概略図。
【図2】事物表示カードの構成図。
【図3】無線IDタグの構成図。
【図4】事物表示カード表裏の表示内容の例を示す図。
【図5】事物情報出力装置の構成図。
【図6】音響情報記憶部に記憶されている音響情報の例を示す図。
【図7】知育システムの動作概要の説明図。
【図8】事物情報出力装置の構成図。
【符号の説明】
【0058】
1 事物表示カード
2 事物情報出力装置
3 無線IDタグ
11 事物
12 事物表示層
13 中間層
14 電磁波遮蔽層
20 事物情報出力装置
21 識別情報読取り部
22 制御部
23 音響情報記憶部
24 音響情報再生/出力部
25 電源部
26 映像情報記憶部
27 映像情報再生/出力部
31 ICチップ
32 アンテナ
311 受信回路
312 送信回路
313 メモリ
314 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
事物を表示する事物表示カード、及び該事物表示カードに表示される事物に関する情報を出力する事物情報出力装置を備える知育システムであって、
前記事物表示カードは、
表裏をなす第1の面及び第2の面を有し、それぞれに第1の事物及び第2の事物が表示され、
前記第1の面に表示された第1の事物がユーザに表示された状態で前記事物情報出力装置にセットされたときに、該事物情報出力装置に該第1の事物の識別コードを送信する第1の無線IDタグと、
前記第2の面に表示された第2の事物がユーザに表示された状態で前記事物情報出力装置にセットされたときに、該事物情報出力装置に該第2の事物の識別コードを送信する第2の無線IDタグと、を有し、
前記事物情報出力装置は、
前記無線IDタグから前記識別コードを読取る識別情報読取り部と、
前記識別コードに対応する出力情報を出力部に出力させる制御部と、を有することを特徴とする知育システム。
【請求項2】
事物を表示する事物表示カード、及び該事物表示カードに表示される事物に関する情報を出力する事物情報出力装置を備える知育システムであって、
前記事物表示カードは、
表裏をなす第1の面及び第2の面を有し、それぞれに第1の事物及び第2の事物が表示され、
当該事物表示カードの前記第1の面及び第2の面に挟まれて設置される電磁波遮蔽層と、
前記電磁波遮蔽層よりも前記第2の面側に設置される前記第1の事物の識別コードを有する第1の無線IDタグと、
前記電磁波遮蔽層よりも前記第1の面側に設置される前記第2の事物の識別コードを有する第2の無線IDタグと、を有し、
前記事物情報出力装置は、
前記無線IDタグから前記識別コードを読取る識別情報読取り部と、
前記識別コードに対応する出力情報を出力部に出力させる制御部と、を有することを特徴とする知育システム。
【請求項3】
前記出力情報は少なくとも音響情報、又は映像情報を含み、
前記出力部は少なくとも音響情報再生手段、又は映像情報再生手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の知育システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−350058(P2006−350058A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−177401(P2005−177401)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】