説明

研削盤

【課題】ワークテーブルに回転支持されたワークを、コラムに設けられた砥石車により研削加工する立型研削盤において、高精度な研削加工を実施することができる配置構成を備えた研削盤を提供する。
【解決手段】砥石車3を回転支持する砥石台10の旋回ユニット11の旋回テーブル21に対する配置構成は、砥石台10に回転可能に軸承される砥石車3の砥石軸20が旋回テーブル21の旋回軸21aに対してワークWを回転支持するワークテーブル1側となるように配置されている。これにより、旋回テーブル21とワークWの干渉がなくなり、旋回テーブル21をワークWから上下方向に離隔させる必要がなく、砥石軸20の長さを小さく設定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は研削盤に関し、さらに詳細には、特にワークテーブルに回転支持された工作物を、コラムに設けられた砥石車により研削加工する立型研削盤の構成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、いわゆる立型研削盤においては、工作物(以下ワークと称する。)を支持回転させるワークテーブルの回転軸がベッド上に上下垂直方向に配置されるとともに、ベッド上に起立状に設けられたコラムに砥石車を回転駆動する砥石台が設けられ、この砥石車により上記ワークの外周面や内周面、あるいは上端面を複合的に研削加工する構成とされている。
【0003】
上記砥石車を回転支持する砥石台は、旋回ユニット、上下スライドユニットおよび左右スライドユニットを介して上記コラムに設けられてなり、これらユニットの上下左右動作および旋回動作により、砥石車の研削角度や研削位置を自由に取ることができる。
【0004】
ところで、この種の研削盤においては、上記旋回ユニット、上下スライドユニットおよび左右スライドユニットの配置構成はわずかな相違はあるとしても、基本的には、図4(a)または(b)に示すような配置構成とされるのが一般である。
【0005】
すなわち基本配置構成としては、ベッドa上にワークテーブルbとコラムcが配置され、このコラムcに、砥石車dを回転支持する砥石台eが、左右スライドユニットf、旋回ユニットgおよび上下スライドユニットhを介して設けられてなる。
【0006】
しかしながら、このような従来の配置構成では、以下のような問題があった。
(i)図4(a)に示すように、ワークテーブル(図示省略)に回転支持されるワークWと旋回ユニットgの旋回テーブルiが上下に重なって配置されていると、砥石車dによるワークWの研削加工時に、ワークWと旋回テーブルiが干渉しないような配慮が必要である。つまり、旋回テーブルiをワークWから上方に離隔させる必要があり、これにより、砥石車dを支持回転する砥石軸kの長さは、砥石車dによる上下方向の研削加工範囲を確保すべく大きく設定されることになる。
【0007】
ところが、このように砥石軸kの長さが大きいと、砥石車dの片持ち支持部である旋回テーブルiの旋回軸lから砥石車dの研削加工位置Pまでの距離も必然的に長くなり、これがため、砥石車dの支持関連部位の十分な剛性を確保することができず、熱変位的にも砥石軸kの過度の伸びを招きやすく、高精度な研削加工が不可能となる。
【0008】
(ii)また、図4(b)に示すように、左右スライドユニットfと上下スライドユニットhとの間に旋回ユニットgが介装されて、砥石車dの砥石台eが上下スライドユニットh上に設けられていると、上下スライドユニットhのスライドテーブルmのスライドベースjおよびスライドカバー部(図示省略)とワークWが干渉しないような配慮が必要である。つまり、砥石台eを上下スライドユニットhに取付支持する取付部nの上下方向長さまたは砥石軸kの長さが、砥石車dによる研削加工範囲を確保すべく大きく設定されることになる。
【0009】
したがって、図4(b)のように砥石台eの取付部nの上下方向長さまたは砥石軸kの長さが大きい場合も、砥石車dの支持関連部位の十分な剛性を確保できず、高精度な研削加工が不可能となる。
【0010】
なお、本出願人の知る限りにおいて、これら従来技術を開示した特許文献等は存在しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ワークテーブルに回転支持されたワークを、コラムに設けられた砥石車により研削加工する立型研削盤において、高精度な研削加工を実施することができる配置構成を備えた研削盤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の研削盤は、ワークテーブルに回転支持されたワークを、コラムに設けられた砥石車により研削加工する研削盤であって、ベッド上に上記ワークテーブルとコラムが配置され、このコラムに、砥石車を回転支持する砥石台が、旋回ユニット、上下スライドユニットおよび左右スライドユニットを介して設けられてなり、上記旋回ユニットの旋回テーブルに対する上記砥石台の配置構成は、この砥石台に回転可能に軸承される上記砥石車の砥石軸が、上記旋回テーブルの旋回軸に対して上記ワークテーブル側となるように配置されていることを特徴とする。
【0014】
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)一対の上記砥石台が上記旋回テーブルの旋回軸に対して対称位置に配置され、これら一対の砥石台上の砥石車のうち、上記ワークテーブル上のワークに対する研削加工位置にある砥石車の砥石軸が、上記旋回テーブルの旋回軸に対して上記ワークテーブル側となるように配置されている。
【0015】
(2)上記砥石台は、上記旋回テーブル上に配置され、上記砥石車の砥石軸は、砥石車が上記ワークテーブル上のワークに対する研削加工位置にある時に、上記旋回テーブルの旋回軸に対して上記ワークテーブル側となるように配置されている。
【0016】
(3)上記上下スライドユニットは、上記ワークテーブル上のワークと干渉しない配置構成とされている。
【0017】
(4)上記上下スライドユニットは、上記砥石車が上記ワークテーブル上のワークに対して上下最大ストロークの範囲で上下昇降動作する際に、上記ワークテーブル上のワークと干渉しない配置構成とされている。
【0018】
(5)上記砥石台が上記旋回ユニットの旋回テーブル上に設けられ、この旋回ユニットが上記上下スライドユニットおよび左右スライドユニットを介して上記コラムに設けられている。
【0019】
(6)上記砥石台が上記旋回ユニットの旋回テーブル上に設けられ、この旋回ユニットが上記上下スライドユニットのスライド上に設けられ、この上下スライドユニットが上記左右スライドユニットのスライド上に設けられている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、砥石車を回転支持する砥石台の旋回ユニットの旋回テーブルに対する配置構成は、上記砥石台に回転可能に軸承される砥石車の砥石軸が、上記旋回テーブルの旋回軸に対してワークを回転支持するワークテーブル側となるように配置されているから、上記旋回テーブルとワークの干渉がなくなるため、旋回テーブルをワークから上下方向に離隔させる必要がなく、上記砥石軸の長さを小さく設定することができ、これにより、上記旋回テーブルの旋回軸から砥石車の加工点までの距離も短くなって、砥石車の支持関連部位の十分な剛性を確保することができ、高精度な研削加工を実現できる。
【0021】
また、上下スライドユニットが、上記ワークテーブル上のワークと干渉しない配置構成とされることにより、具体的には、上記砥石車が上記ワークテーブル上のワークに対して上下最大ストロークの範囲で上下昇降動作する際に、上記上下スライドユニットが上記ワークテーブル上のワークと干渉しない配置構成とされることにより、上記配置構成との相乗効果として、砥石軸の長さを可及的に短く設定することができ、砥石車の支持関連部位のさらなる十分な剛性を確保することができ、さらに高精度な研削加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る一実施形態に係る研削盤の全体構成を示し、図1(a)は斜視図、図1(b)は左側面図、図1(c)は正面図である。
【図2】同研削盤における砥石車と旋回ユニットとの配置構成を示し、砥石車が研削加工位置にある時の状態を示す。
【図3】同じく同研削盤における砥石車と上下スライドユニットとの配置構成を示し、砥石車が研削加工位置にある時の状態を示す。
【図4】従来の研削盤における砥石車と他の構成部との配置構成を示し、図4(a)は砥石車と旋回ユニットとの配置構成を、また図4(b)は砥石車と上下スライドとの配置構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
【0024】
本発明に係る研削盤が図1〜図3に示されており、この研削盤は、具体的には、ワークテーブル1に回転支持されたワークWに対して、コラム2に設けられた砥石車3が主として上下垂直方向(Z軸方向)へ送られながら研削加工する立型研削盤であって、ベッド5上に上記ワークテーブル1とコラム2が配置され、このコラム2に、砥石車3を回転支持する砥石台10が、旋回ユニット11、上下スライドユニット12および左右スライドユニット13を介して設けられてなる。また、上記ワークテーブル1の側部近傍位置には、砥石車3をドレッシングするドレッサ15が設けられるとともに、さらにその側部には、上記砥石台10上の砥石車3を自動交換する自動工具交換装置16が設けられている。
【0025】
ワークテーブル1は、ベッド5上面の前側位置に設けられており、具体的には図示しないが、駆動モータにより垂直軸周りに回転駆動される構成とされている。また、ワークテーブル1の上面1aは、円盤状の平坦面に形成されるとともに、電磁力による吸着作用によりワークWを支持固定する電磁チャックの形態とされている。なお、チャッキング手段としては、電磁チャックに限らず、機械的にチャッキング支持するチャック機構等、目的に応じて種々の形式のチャッキング手段が選択採用される。
【0026】
そして、上記ワークテーブル1の電磁チャック面1aにチャッキング支持されるワークWは、回転するワークテーブル1と一体に所定の速度で支持回転される。
【0027】
コラム2は、ベッド5上面の後側位置つまり上記ワークテーブル1の後方位置に起立状に設けられ、上記3つのユニット11〜13を介して、砥石車3を旋回可能、上下垂直方向(Z軸方向)へ移動可能および左右水平方向(X軸方向)へ移動可能に支持する。
【0028】
砥石車3は、上記砥石台10の砥石軸20の先端部に、図示しないクランプ機構により取り外し可能に取付け固定されている。砥石軸20は砥石台10に回転支持されるとともに、砥石台10の後端部に搭載された駆動モータ21に駆動連結されている。駆動モータ21としては、内蔵型のビルトインモータも好適に使用可能である。
【0029】
そして、この駆動モータ21による砥石軸20の回転駆動により、砥石車3は所定の高速度で回転されるとともに、上記自動工具交換装置16により、研削工程に応じて他の砥石車3と交換される。
【0030】
上記砥石台10は、旋回ユニット11の旋回テーブル22上に搭載されており、図示の実施形態においては、一対の砥石台10、10が旋回テーブル22の旋回軸22aに対して対称位置に配置されている。
【0031】
旋回ユニット11は、上記砥石台10、10さらには砥石軸20、20の砥石車3、3を旋回させるもので、これら砥石台10、10を搭載した旋回テーブル22が旋回軸22a周りに回転可能に軸支されるとともに、歯車機構(図示省略)を介して旋回駆動モータ23に駆動連結されている。上記歯車機構としては、ウォームギヤ歯車機構が使用されている。
【0032】
そして、旋回駆動モータ23による旋回テーブル22の旋回軸22a周りの回転により、砥石台10、10さらには砥石軸20、20の砥石車3、3の一方が、研削加工姿勢(図2の左側の砥石車3の姿勢)に選択的に旋回されて位置決め配置され、またその研削角度を調整制御される。
【0033】
これら一対の砥石車3、3としては、ワークWの研削個所等により異なる外径(例えば、ワークWの内径面を研削する場合は小径の砥石車、外径面を研削する場合は大径の砥石車など)や、異なる砥石面形状(例えば、ワークWの内外径面を研削する場合は円筒砥石面の砥石車、平坦面を研削する場合は円環状平坦砥石面のカップ型砥石車など)のものが設置されて、複合的な研削加工が実施可能とされている。
【0034】
上下スライドユニット12は、上記研削加工姿勢にある砥石軸20の砥石車3を上下垂直方向(Z軸方向)に昇降移動させるもので、具体的には、上記旋回ユニット11を搭載した上下スライドテーブル25が上下案内レール(図示省略)に沿って移動可能に支持されるとともに、送り機構27を介して上下駆動モータ28に駆動連結されている。上記送り機構27としては、ボールねじ等の送りねじ機構が使用されている。
【0035】
そして、上下駆動モータ28による上下スライドテーブル25の上下垂直方向(Z軸方向)の移動により、上記研削加工姿勢にある砥石軸20の砥石車3が、上下スライドユニット12で規定される昇降ストロークを昇降移動する。
【0036】
左右スライドユニット13は、上記研削加工姿勢にある砥石軸20の砥石車3を左右水平方向(X軸方向)に水平移動させるもので、具体的には、上記上下スライドユニット12を搭載した左右スライドテーブル30が左右案内レール31(図3参照)に沿って移動可能に支持されるとともに、送り機構32を介して左右駆動モータ33に駆動連結されている。上記送り機構32としては、ボールねじ等の送りねじ機構が使用されている。
【0037】
そして、左右駆動モータ33による左右スライドテーブル30の左右水平方向(X軸方向)の移動により、上記研削加工姿勢にある砥石軸20の砥石車3が、左右スライドユニット13で規定される水平移動ストロークを往復移動する。
【0038】
以上のような装置構成の研削盤においては、高精度な研削加工を実施することができる配置構成が採られている。
【0039】
具体的には、以下の(1)および(2)に述べるように、旋回テーブル22の旋回軸22aと砥石車3の研削加工位置Pとの距離が可及的に小さく(短く)なるように、砥石軸20と旋回軸22aが配置されている。
【0040】
(1)旋回ユニット11の旋回テーブル22に対する砥石台10の配置構成は、この砥石台10に回転可能に軸承される砥石車3の砥石軸20が、上記旋回テーブル22の旋回軸22aに対してワークテーブル1側となるように配置されている。
【0041】
すなわち、図2を参照して、一対の砥石台10が旋回テーブル22の旋回軸22aに対して対称位置に配置され、これら一対の砥石台10上の砥石車3のうち、ワークテーブル1上のワークWに対する研削加工位置Pにある砥石車3の砥石軸20が、上記旋回テーブル22の旋回軸22aに対してワークテーブル1側となるように配置されている。
【0042】
具体的には、上記砥石台10は旋回テーブル22上に配置され、この砥石台10の砥石軸20は、砥石車3が上記ワークテーブル1上のワークWに対する研削加工位置Pにある時に、旋回テーブル22の旋回軸22aに対して上記ワークテーブル1側となるように配置されている。
【0043】
このような配置構成とされることにより、砥石車3によるワークWの研削加工時における、ワークWと旋回テーブル22との干渉がなくなり、旋回テーブル22を図4(a)に示す従来構成のようにワークWから上方に離隔させる必要がなくなる。つまり、図示のごとく、旋回テーブル22をワークWと並列する高さに設定することができ、砥石車3を支持回転する砥石軸20の長さも小さく設定することができる。
【0044】
この結果、砥石車3の片持ち支持部である旋回テーブル22の旋回軸22aから砥石車3の研削加工位置Pまでの距離を短くでき、砥石車3の支持関連部位の十分な剛性を確保することができるとともに、砥石軸20の熱変位による影響も少なくなり、高精度な研削加工が可能となる。
【0045】
(2)上下スライドユニット12は、ワークテーブル1上のワークWと干渉しない配置構成とされている。
【0046】
すなわち、図3を参照して、上下スライドユニット12は、砥石車3がワークテーブル1上のワークWに対して上下最大ストロークの範囲で上下昇降動作する際に、上記ワークテーブル1上のワークWと干渉しない配置構成とされている。
【0047】
具体的には、上記砥石台10は旋回テーブル22上に配置されるとともに、この砥石台10の砥石軸20は、砥石車3が上記ワークテーブル1上のワークWに対する研削加工位置Pにある時に、旋回テーブル22の旋回軸22aに対して上記ワークテーブル1側となるように、つまり、上下スライドユニット12がワークWに対して奥側に配置されている。
【0048】
換言すれば、上記砥石台10が上記旋回ユニット11の旋回テーブル22上に設けられ、この旋回ユニット11が上下スライドユニット12および左右スライドユニット13を介してコラム2に設けられている。
【0049】
図示の実施形態においては、上記砥石台10が旋回ユニット11の旋回テーブル22上に設けられ、この旋回ユニット11が上下スライドユニット12の上下スライドテーブル25上に設けられ、この上下スライドユニット12が左右スライドユニット13の左右スライドテーブル30上に設けられている。
【0050】
このような配置構成とされることにより、図3に示すように、上下スライドユニット12の上下スライドテーブル25のスライドベース29およびスライドカバー部(図示省略)とワークWとが干渉することがなく、砥石台10の砥石軸20の長さも小さく設定できる。
【0051】
したがって、砥石車3の支持関連部位の十分な剛性を確保でき、高精度な研削加工が可能となる。
【0052】
しかして、本実施形態の研削盤によれば、砥石車3を回転支持する砥石台10の旋回ユニット11の旋回テーブル22に対する配置構成は、上記砥石台10に回転可能に軸承される砥石車3の砥石軸20が、上記旋回テーブル22の旋回軸22aに対してワークWを回転支持するワークテーブル1側となるように配置されているから、上記旋回テーブル22とワークWの干渉がなくなるため、旋回テーブル22をワークWから上下方向に離隔させる必要がなく、上記砥石軸20の長さを小さく設定することができ、これにより、上記旋回テーブル22の旋回軸22aから砥石車3の研削加工点Pまでの距離も短くなって、砥石車3の支持関連部位の十分な剛性を確保することができ、高精度な研削加工を実現できる。
【0053】
また、上下スライドユニット12が、上記ワークテーブル1上のワークWと干渉しない配置構成とされることにより、具体的には、上記砥石車3が上記ワークテーブル1上のワークWに対して上下最大ストロークの範囲で上下昇降動作する際に、上記上下スライドユニット12が上記ワークテーブル1上のワークWと干渉しない配置構成とされることにより、上記配置構成との相乗効果として、砥石軸20の長さを可及的に短く設定することができ、砥石車3の支持関連部位のさらなる十分な剛性を確保することができ、さらに高精度な研削加工を実現することができる。
【0054】
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内において種々の設計変更が可能である。
【0055】
すなわち、少なくとも上述した配置構成の条件(1)さらにはまた条件(2)を満たす範囲内で、図示の実施形態と異なる構成も採用可能である。
【符号の説明】
【0056】
W ワーク
P 研削加工位置
1 ワークテーブル
2 コラム
3 砥石車
5 ベッド
10 砥石台
11 旋回ユニット
12 上下スライドユニット
13 左右スライドユニット
20 砥石軸
22 旋回テーブル
22a 旋回軸


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークテーブルに回転支持された工作物を、コラムに設けられた砥石車により研削加工する研削盤であって、
装置ベッド上に前記ワークテーブルとコラムが配置され、
このコラムに、砥石車を回転支持する砥石台が、旋回ユニット、上下スライドユニットおよび左右スライドユニットを介して設けられてなり、
前記旋回ユニットの旋回テーブルに対する前記砥石台の配置構成は、この砥石台に回転可能に軸承される前記砥石車の砥石軸が、前記旋回テーブルの旋回軸に対して前記ワークテーブル側となるように配置されている
ことを特徴とする研削盤。
【請求項2】
一対の前記砥石台が前記旋回テーブルの旋回軸に対して対称位置に配置され、
これら一対の砥石台上の砥石車のうち、前記ワークテーブル上の工作物に対する研削加工位置にある砥石車の砥石軸が、前記旋回テーブルの旋回軸に対して前記ワークテーブル側となるように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の研削盤。
【請求項3】
前記砥石台は、前記旋回テーブル上に配置され、
前記砥石車の砥石軸は、砥石車が前記ワークテーブル上の工作物に対する研削加工位置にある時に、前記旋回テーブルの旋回軸に対して前記ワークテーブル側となるように配置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の研削盤。
【請求項4】
前記上下スライドユニットは、前記ワークテーブル上の工作物と干渉しない配置構成とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の研削盤。
【請求項5】
前記上下スライドユニットは、前記砥石車が前記ワークテーブル上の工作物に対して上下最大ストロークの範囲で上下昇降動作する際に、前記ワークテーブル上の工作物と干渉しない配置構成とされている
ことを特徴とする請求項4に記載の研削盤。
【請求項6】
前記砥石台が前記旋回ユニットの旋回テーブル上に設けられ、この旋回ユニットが前記上下スライドユニットおよび左右スライドユニットを介して前記コラムに設けられている
ことを特徴とする請求項4または5に記載の研削盤。
【請求項7】
前記砥石台が前記旋回ユニットの旋回テーブル上に設けられ、この旋回ユニットが前記上下スライドユニットのスライド上に設けられ、この上下スライドユニットが前記左右スライドユニットのスライド上に設けられている
ことを特徴とする請求項6に記載の研削盤。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−143832(P2012−143832A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3498(P2011−3498)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(000167222)光洋機械工業株式会社 (85)
【Fターム(参考)】