説明

硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品

本発明の実施形態は、トライボロジー向上成分を含む硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分に直接結合し且つこの部分と異なる、理論密度が少なくとも95%の、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分を含むハイブリッド物品を包含する。少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分は、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素からなる群の1つを含む。少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分は、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素からなる群の1つを含む。いくつかの実施形態において、ハイブリッド物品は、理論密度が少なくとも95%の、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体を調製すること;トライボロジー向上成分を含む、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体を調製すること;これらの体(セラミック体及びセラミック複合体)をお互いに接触させて配置し、ハイブリッド物品を形成すること;並びにハイブリッド物品を処理し、これらの体(セラミック体及びセラミック複合体)を直接結合させることによって形成される。いくつかの実施形態において、ハイブリッド物品の処理は、熱間等静圧圧縮成形、常圧焼結、液相焼結又は反応焼結を含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2009年7月7日に出願された「モノリシック/複合体炭化ケイ素層状物品(MONOLITHIC/COMPOSITE SILICON CARBIDE LAYERED ARTICLE)」という題名の米国仮出願第61/223,629号、及び2010年4月27日に出願された「硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品(HARD NON-OXIDE OR OXIDE CERAMIC/HARD NON-OXIDE OR OXIDE CERAMIC COMPOSITE HYBRID ARTICLE)」という題名の米国仮出願第61/328,262号に関連し、これらの出願からの優先権を主張する。これらの第61/223,629号及び第61/328,262号の出願は、参照することにより、それらの全部が本明細書中に援用される。
【0002】
[発明の分野]
この発明は、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料、及びこれらの同じ材料の複合体の部分から形成される物品の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料は、高硬度、優れた強度、良好な耐食性及び高熱伝導性をもつ材料(例えば、酸性環境、苛性環境(caustic environment)、腐食環境(corrosive environment)、磨耗環境、高速環境又は高温環境で使用される材料)を要求する用途で一般に使用される。これらの用途の種類としては、回転機器、ポンプシール及びベアリング、ガスタービン部品、混合ノズル、並びに火炎保持器が挙げられる。これらの硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の例としては、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム及び窒化ケイ素が挙げられるが、これらに限定されない。
【0004】
これらの硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の欠点は、単独で使用する際の自己潤滑性の欠如である。自己潤滑性固体は、適当な潤滑剤の非存在下で低摩擦を有するものである。例えば、高PV(圧力−滑り速度)又は境界潤滑(marginal lubrication)条件を有する用途において、同一又は他の硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料、他の炭化ケイ素材料、他のセラミック又は鋼からできた他の表面に対して、相対運動と隣接する硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の表面を有する部品(例えば、シール又はベアリング)は、高摩擦によって発生する力によって過度に擦り減るであろう。あわせ面をもつ境界潤滑条件においては、本体の少なくとも一方に特別な磨耗表面を設けなければならない。
【0005】
グラファイト(黒鉛)は、既知の潤滑剤であり、材料に自己潤滑性を付与するために炭素及び炭化ケイ素材料に組み込まれる。例えば、米国特許第5,580,834号、同第5,656,563号及び同第5,968,653号(これらの内容は、参照することにより本明細書中に援用される)は、炭素黒鉛/炭化ケイ素複合材料の使用を教示している。トライボロジー向上添加剤(tribology enhancing additive)、多孔性の炭化ホウ素などの他の介在物もまた、材料のトライボロジーを改善することができる。複合材料は、本発明の材料が、滑り面の用途(例えば、境界潤滑条件におけるメカニカルシール及びポンプベアリング用)において、それ自身又は他の硬質非酸化物又は酸化物セラミックの非自己潤滑性材料と衝突するという点で、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料よりも優れた耐摩耗性を有する。また、複合材料は、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料よりも優れた耐熱衝撃性も有する。流体がポンプ用途において失われるような突発故障又は乾燥流れ状態(dry run condition)において、複合材料から製造されたシール及びベアリングは、強化された残存性能を有し、それらの完全な状態を維持することができるのに対し、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料から製造されたシール及びベアリングは、ほぼすぐに機能しなくなり得る。しかしながら、複合材料単独の使用の欠点は、複合材料が、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の強化された物性である、優れた硬度、耐食性、熱伝導性及び強度と同じ水準を示さないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の優れた物性と、これらの硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の複合体バージョンの強化されたトライボロジー機能とを組み合わせる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本発明の実施形態は、理論密度が少なくとも95%の、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分であって、次の部分に直接結合し且つ次の部分と異なる硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分と、トライボロジー向上成分を含む硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分とを含むハイブリッド物品を包含する。
【0008】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分は、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素からなる群の1つを含む。
【0009】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分は、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素からなる群の1つを含む。トライボロジー向上添加剤は、多孔性の(porosity)炭素黒鉛、グラファイト及び炭化ホウ素からなる群から選択され得るが、これらに制限されない。
【0010】
いくつかの実施形態において、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品が、少なくとも一部が2.5mmよりも大きい厚さを有する壁(wall)を含む、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッドシール部分を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、ハイブリッド物品は、理論密度が少なくとも95%の、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体を調製すること;トライボロジー向上成分を含む、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体を調製すること;これらの体(セラミック体及びセラミック複合体)をお互いに接触させて配置し、ハイブリッド物品を形成すること;並びにハイブリッド物品を処理し、これらの体(セラミック体及びセラミック複合体)を直接結合させることによって形成される。
【0012】
いくつかの実施形態において、ハイブリッド物品の処理が熱間等静圧圧縮成形を含む。他の実施形態において、ハイブリッド物品の処理が常圧焼結を含む。また、他の実施形態において、ハイブリッド物品の処理が液相焼結を含む。さらに、他の実施形態において、ハイブリッド物品の処理が反応焼結(reaction bonding)を含む。
【0013】
本発明は、添付の図面と併せて考慮される以下の詳細な説明から、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の1つの実施形態によるハイブリッド物品の正面図である。
【図2】線2−2に沿った図1のハイブリッド物品の断面図である。
【図3】図1のハイブリッド物品の表面の一部の側面図である。
【図4】図1のハイブリッド物品の表面の一部の他の側面図である。
【図5】本発明の他の実施形態によるハイブリッド物品の正面図である。
【図6】線6−6に沿った図5のハイブリッド物品の断面図である。
【図7】図1のハイブリッド物品の断面の顕微鏡写真である。
【図8】図1のハイブリッド物品の断面の顕微鏡写真である。
【図9】図1のハイブリッド物品の断面の顕微鏡写真である。
【図10】図1のハイブリッド物品の断面の顕微鏡写真である。
【図11】他の方向からとった図1のハイブリッド物品の断面の顕微鏡写真である。
【図12】他の方向からとった図1のハイブリッド物品の断面の顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(詳細な説明)
本発明の実施形態は、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分と結合する少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分を含み、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品を作るハイブリッド物品を提供する。
【0016】
図1〜12は、ハイブリッド物品10の実施形態を説明する。ハイブリッド物品10は、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12と、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14とを含む。図7〜12に示すように、部分12と部分14との間に界面16が形成される。界面16は、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12から少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14への明確な変移を示す。他の実施形態において、ハイブリッド物品10は、複数の硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14に結合した少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12を含む。また、他の実施形態において、ハイブリッド材料は、複数の硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14に結合した複数の硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12を含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、ハイブリッド物品10における部分12と部分14との組み合わせは、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14が、強化されたトライボロジー機能を要求するハイブリッド物品10の隣接面に配置されるように構成する。界面16は、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12と、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14との間の強固な結合を含む。結果として得られるハイブリッド物品10は、強化されたトライボロジー機能を持つ堅くて強固な物品である。このハイブリッド物品10は、任意の適切な用途に使用することができるが、シール部品、軸ベアリング(axial bearing)部品、ラジアルベアリング部品に特に適している。
【0018】
例えば、図1及び5に示すいくつかの実施形態において、ハイブリッド物品10は、円筒形状を含むことができるが、当業者は、ハイブリッド物品が、任意の適切な形状(直線形状、球状、円錐台形状(frusto-conical shape)又は他の類似形状が挙げられるが、これらに限定されない)を有してもよいことを理解するであろう。例えば、図1〜4に示すハイブリッド物品10の実施形態は、内面24が複数の断面形状を含むように、その長さに沿って複数の内径を含む。また、図1〜4に示すハイブリッド物品10の実施形態は、外面26が複数の断面形状を含むように、その長さに沿って複数の外径を含む。対照的に、図5及び6に示すハイブリッド物品10の別の実施形態は、内面24及び外面26がそれぞれ均一な断面形状を有するように、その長さに沿って均一な内径及び均一な外径を含む。しかしながら、当業者は、ハイブリッド物品10について、任意の適切な形状が用いられ得ることを理解するであろう。
【0019】
図1〜6に示す実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14は、ハイブリッド物品10のシール面20上に設置される。この実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14は、少なくとも一部が2.5mmよりも大きい厚さを有する。しかしながら、当業者は、任意の適切な厚さが用いられ得ることを理解するであろう。他の実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14は、ハイブリッド物品10の反対端部22、シール面20及び反対端部22の両方、内面24、外面26、又はこれらの任意の組み合わせに設置され得る。
【0020】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、実質的に高密度セラミック材料を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、一体構造セラミック(モノリシックセラミック)を含む。ここで、「一体構造セラミック」とは、単一のセラミック、又は個々の部分が区別できない方法で混合されるセラミックの組み合わせから均一に形成されるセラミックを表すように意図される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、炭化タングステン、酸化アルミニウム又は窒化ケイ素を含む。他の実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、又は反応焼結炭化ケイ素を含む。少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の密度は、理論密度が100%以下の任意の適切な密度を有することができる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料の密度は、理論密度が少なくとも95%である。
【0021】
少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12の炭化ケイ素の実施形態に関し、炭化ケイ素材料は、可視細孔を僅かに持つ固体の外観を有する。炭化ケイ素材料は、α型、β型若しくはこれらの組み合わせ、又は他の型からなり得る。
【0022】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14は、炭化タングステン、酸化アルミニウム又は窒化ケイ素を含む。他の実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14は、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、又は反応焼結炭化ケイ素を含む。硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合材料は、相互接続のない介在物(inclusion)の微細構造を有する。
【0023】
少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14の炭化ケイ素の実施形態に関し、複合材料は、約50〜95重量%の炭化ケイ素の高密度化自己焼結マトリックスと、マトリックスの全体に分散された約5.0〜50重量%の介在物と、少量(約0.3以下〜5.0重量%)の残存する焼結助剤(例えば、アルミニウム、酸化ベリリウム、ホウ素、炭化ホウ素、及び/又は遊離炭素であるが、これらに限定されない)とを含む。
【0024】
硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合材料は、混合物の規則によって決定される複合材料の組成の代表である密度を典型的に有する。少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14の炭化ケイ素の実施形態に関し、複合材料の炭化ケイ素は、α型、β型若しくはこれらの組み合わせ、又は他の型からなり得る。
【0025】
少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14の炭化ケイ素の実施形態に関し、介在物は、複合材料の炭化ケイ素の全体に分配される。1つの実施形態において、炭素黒鉛介在物の平均粒径は、炭化ケイ素の平均粒径よりも大きい。例えば、この実施形態において、炭化ケイ素は約10〜25μmの平均粒径を有し、炭素黒鉛介在物は約75〜125μmの平均粒径を有する。
【0026】
A.硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分の調製
硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分の材料としては、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム及び窒化ケイ素が挙げられるが、これらに限定されない。当業者に理解されるように、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12の炭化タングステン、酸化アルミニウム及び窒化ケイ素の実施形態は、周知の方法で製造される。
【0027】
同様に、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12の炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素及び反応焼結炭化ケイ素の実施形態もまた、周知の方法で製造される。少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料を含む原料バッチ(raw batch)から製造してもよい。例えば、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12の炭化ケイ素の実施形態は、微細(サブミクロン)で純粋な炭化ケイ素粉末を含む炭化ケイ素の原料バッチから製造してもよい。好ましくは、α−炭化ケイ素が使用される。しかしながら、炭化ケイ素の型の任意の組み合わせを使用してもよい。
【0028】
炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、及び液相焼結炭化ケイ素の実施形態において、焼結助剤(例えば、非酸化物焼結助剤、アルミニウム;鉱物酸化物(酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウムが挙げられるが、これらに限定されない);ホウ素源;及び/又は炭素源)を原料バッチに添加し、完全な分散物を確保するために十分に混合する。ホウ素源としては、元素ホウ素及び炭化ホウ素(B4C)が挙げられ、炭素源としては、元素炭素又は炭化可能な(carbonizable)有機材料(例えば、フェノール樹脂、石油ピッチ、コールタールピッチ、フルフリルアルコール又は糖類)が挙げられる。
【0029】
B.硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分の調製
硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分の材料としては、炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素、反応焼結炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム及び窒化ケイ素が挙げられるが、これらに限定されない。
当業者に理解されるように、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14の炭化タングステン、酸化アルミニウム及び窒化ケイ素の実施形態は、周知の方法で製造される。
【0030】
同様に、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14の炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、液相焼結炭化ケイ素及び反応焼結炭化ケイ素の実施形態もまた、周知の方法で製造される。
【0031】
少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14は、硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料と介在物粒子とを含む原料バッチから製造してもよい。少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14の炭化ケイ素の実施形態において、複合材料は、炭化ケイ素の原料バッチから製造してもよい。原料バッチは、微粒子の高純度炭化ケイ素粉末から製造される。好ましくは、β−炭化ケイ素に対して少なくとも0.5%のα−炭化ケイ素が用いられる。しかしながら、炭化ケイ素の型の任意の組み合わせを使用してもよい。典型的に、(全原料バッチの)約50〜90重量%の炭化ケイ素を不活性溶媒(例えば、水)に分散し、調製の間に原料バッチ成分の完全な混合を助けるスラリーを形成する。分散剤(例えば、ポリメタクリル酸アンモニウム)などの他の混合助剤、又はキサンタンガムなどの懸濁剤を添加してもよい。
【0032】
生強度(グリーン強度)を与えるために暫定的充填材(temporary filler)を原料バッチスラリーに添加し、良好な分散のために十分に混合してもよい。典型的に、(全原料バッチの)約0.75〜15.0%の暫定的充填材をスラリーに添加する。暫定的充填材は、混合物の炭化温度以下で分解して混合物から揮発し、相互接続のない介在物の微細構造を形成する任意の粒子状物質であることができる。典型的に、暫定的充填材は、有機材料の粒子(例えば、堅果の殻の粉末(ground nutshells)、ワックス粒子、ポリプロピレンビーズ)を含む。ある特定の状況、例えば、暫定的充填材を、真空下、超高温(充填材の融点以上)で揮発させる場合、セラミックビーズなどの無機材料を使用してもよい。好ましくは、暫定的充填材は、約10〜45μmの平均粒径を有する。
【0033】
また、介在物もスラリーに添加し、良好な分散のために十分に混合される。本発明の使用に適した介在物は、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14のトライボロジー機能を向上させることができる任意の添加剤を含んでもよい。例えば、介在物としては、多孔性のグラファイト、炭素黒鉛、炭化ホウ素、及び他のトライボロジー向上添加剤であり得るが、これらに制限されない。
【0034】
1つの実施形態において、被覆グラファイト粒子がスラリーに添加される。被覆グラファイト粒子は、炭素前駆体(例えば、フェノール樹脂、又は加熱した際に分解して残留炭素を残す他の樹脂若しくは物質)で被覆された粗いグラファイト粒子である。かかる他の物質としては、フルフリルアルコール、ポリエステル、石油ピッチ、コールタールピッチ若しくはこれらの混合物、又は他の物質が挙げられる。典型的に、塗膜を適切な溶媒中で溶解し、そしてグラファイトと十分に混合してグラファイト粒子と結合させる。次に、混合物を乾燥して溶媒を蒸発させ、粉砕して所望の粒径を有する被覆グラファイト粒子を得る。典型的に、被覆グラファイト粒子を65メッシュの篩に通して212μm未満の粒子を得る。次に、その被覆グラファイト粒子をスラリーに添加する。典型的に、(全原料バッチの)少なくとも約5.0〜50重量%、好ましくは約10〜20重量%の被覆グラファイト粒子をスラリーに添加する。しかしながら、あらゆる量の当該粒子が、最終的な複合材料の自己潤滑性を向上させるのに有用である。
【0035】
原料バッチをグリーン体に鋳造又は成形するのを容易にするため、又は他の加工工程を容易にするために、暫定的バインダ(temporary binder)及び潤滑剤(例えば、オレイン酸又は任意の他の脂肪酸)などの加工助剤をスラリーに添加することができる。介在物粒子が大きければ、懸濁剤又は粘性剤の添加が特に有用である。例えば、キサンタンガムをスラリーに添加して混合するなら、スラリーを凝固させ、懸濁液中で介在物粒子を保持して均一な分散を可能にする。原料バッチに添加されるいくつかの物質は、多数の機能を果たすことができる。例えば、フェノール樹脂は、炭素源焼結助剤及び暫定的バインダの両方として原料バッチ中で機能することができる。ポリエチレングリコールは、暫定的バインダ及び金型潤滑剤の両方として機能することができる。
【0036】
不活性溶媒、暫定的充填材、暫定的バインダ、分散剤、潤滑剤及び懸濁剤は全て、最終的な硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合材料の一部を形成しない暫定的添加物である。
【0037】
炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素、及び液相焼結炭化ケイ素の実施形態において、焼結助剤(例えば、アルミニウム、鉱物酸化物(酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウムが挙げられるが、これらに限定されない)、ホウ素源、及び/又は炭素源)をスラリーに添加し、完全な分散を確保するために十分に混合する。ホウ素源としては、元素ホウ素及び炭化ホウ素(B4C)が挙げられ、炭素源としては、元素炭素又は炭化可能な有機材料(例えば、フェノール樹脂、石油ピッチ、コールタールピッチ、フルフリルアルコール又は糖類)が挙げられる。典型的に、(全原料バッチの)約2.0〜20重量%の焼結助剤をスラリーに添加する。
【0038】
結果として得られるスラリーを、十分な分散を確保するために十分に混合して乾燥する。典型的に、スラリーをスプレードライして球状凝集物を形成する。このような顆粒を得るための他の適切な方法(例えば、パンで乾燥(pan drying)させた後、粉砕及び篩分け)を用いてもよい。
【0039】
C.ハイブリッド物品の調製
少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12と、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14とは、同じ形成プロセス中に組み立てられ(assembled)、これらの部分間に界面16を有するハイブリッド物品10を作る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12と、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14とは、同一の硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料を含む。他の実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12と、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14とは、異なる硬質非酸化物又は酸化物セラミック材料を含んでもよい。
【0040】
1つの実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14と組み立てられる。他の実施形態において、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、複数の硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14と組み立てられる。また、他の実施形態において、複数の硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分12は、複数の硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14と組み立てられる。
【0041】
ハイブリッド物品10における部分12及び部分14の組み立ては、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14が、強化されたトライボロジー機能を要求するハイブリッド物品10の隣接面に配置されるように構成する。ハイブリッド物品をグリーン体に形成する従来の鋳造及び成形方法(例えば、静水圧圧縮成形又はダイ圧縮成形(die pressing))を用いることができる。好ましくは、約3〜9トン/平方インチの範囲の圧力でハイブリッド物品を加圧する。
【0042】
次に、適切な環境(例えば、熱)にハイブリッド物品10を曝し、複合体部分中に含まれるあらゆる暫定的バインダを硬化させる。また、ハイブリッド物品10の鋳造及び成形は、所望の前完成(pre-finished)形状に機械加工し、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分14が、強化されたトライボロジー機能を要求するハイブリッド物品10の隣接面に配置されるような方法で設計することを含む。
【0043】
次に、成形されたグリーン体を、非酸化雰囲気中、典型的に約800°Fを超える温度で炭化する。炭化工程は、焼結助剤として使用されるあらゆる炭化可能な炭素源を炭化すると共に、相互接続のない介在物の微細構造を残す暫定的充填材を分解して揮発させる。また、炭化工程は、樹脂被覆グラファイト粒子の樹脂を炭化すると共に、複合体部分中に含まれるあらゆる分散剤、潤滑剤又は懸濁剤のあらゆる残留物を揮発させる。
【0044】
典型的な炭化サイクルにおいて、グリーン体を、室温〜350°Fのオーブン中で30分間加熱し、もう30分間その温度でそのままにしておく。次に、温度を10時間にわたって850°Fまで上昇させ、850°Fで5時間保持してグリーン体を炭化する。次に、ハイブリッド物品10を室温まで冷却する。他の炭化サイクルを使用してもよい。
【0045】
炭化ケイ素、常圧焼結炭化ケイ素及び液相焼結炭化ケイ素の実施形態、並びに炭化タングステン、酸化アルミニウム及び窒化ケイ素のいくつかの実施形態に関し、次に、熱間等静圧圧縮成形、常圧焼結又は液相焼結を介してハイブリッド物品10を焼結させ、2つの部分間に継ぎ目のない(seamless)接続を作る。典型的な常圧焼結サイクルにおいて、温度を8時間にわたって焼結温度に上昇させ、炉をピーク温度で1時間保持した後、室温に冷却する。実時間は、使用する特定の炉に依存する。また、他の適切な焼結サイクルを使用してもよい。
【0046】
液相焼結の具体例において、液相が焼結中に固相によって吸収される場合に一時的な液相焼結が起こる。形成する液体の量及びそれが存在する時間が焼結条件に依存するため、一時的な液相焼結はプロセスに敏感である(process sensitive)。液相は、拡散又は初期溶解で形成する共晶相混合物の溶解によって直接的に形成することができる。液体は、粉末粒子間を流れ、毛細管現象及び早い拡散経路の供給を介して、細孔間を充填して緻密化をもたらす。液量が十分に多く、そしてグリーン密度が十分に低いと、形状を変えて良好な充填を可能にする粒子により、充填する細孔により、及びもし固体骨格形状であるなら固相焼結により、粒子再配列による収縮が起こる。
【0047】
反応焼結炭化ケイ素の実施形態において、ハイブリッド物品10は、液体ケイ素で浸潤される。ケイ素は炭素と反応して炭化ケイ素を形成する。反応生成物は炭化ケイ素粒子と結合し、過剰のケイ素が、残存する細孔を充填する。
【0048】
最後に、必要であれば、研削、ダイヤモンド研磨、又は任意の他の仕上げ方法によってハイブリッド物品10を仕上げることができる。複合材料が、強化されたトライボロジー機能を要求する表面に配置されるのを確保するような方法で物品を設計する。
【0049】
上記のものは、本発明の実施形態を図解、説明及び記載する目的のために提供される。これらの実施形態の変更及び適応は当業者に明らかであり、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)理論密度が少なくとも95%の、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分であって、下記(b)部分に直接結合し且つ下記(b)部分と異なる硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分と、
(b)トライボロジー向上成分を含む、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分と
を含む、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項2】
前記硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品が、少なくとも一部が2.5mmよりも大きい厚さを有する壁を含む、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッドシール部分を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項3】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項4】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、常圧焼結炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項5】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、液相焼結炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項6】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、反応焼結炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項7】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、炭化タングステンを含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項8】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、酸化アルミニウムを含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項9】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体部分が、窒化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項10】
前記トライボロジー向上成分が、多孔性の炭素黒鉛、グラファイト及び炭化ホウ素からなる群から選択される、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項11】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項12】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、常圧焼結炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項13】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、液相焼結炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項14】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、反応焼結炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項15】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、炭化タングステンを含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項16】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、酸化アルミニウムを含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項17】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック部分が、窒化ケイ素を含む、請求項1に記載の硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品。
【請求項18】
(a)理論密度が少なくとも95%の、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体を調製すること、
(b)トライボロジー向上成分を含む、少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体を調製すること、
(c)前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体を前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体と接触させて配置し、ハイブリッド物品を形成すること、
(d)前記ハイブリッド物品を処理し、前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体と前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体とを直接結合させること
を含む、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッド物品の形成方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、常圧焼結炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、液相焼結炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、反応焼結炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、炭化タングステンを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、酸化アルミニウムを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体が、窒化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記トライボロジー向上成分が、多孔性の炭素黒鉛、グラファイト及び炭化ホウ素からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、常圧焼結炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、液相焼結炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、反応焼結炭化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、炭化タングステンを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、酸化アルミニウムを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの硬質非酸化物又は酸化物セラミック体が、窒化ケイ素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項34】
前記ハイブリッド物品の処理が熱間等静圧圧縮成形を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項35】
前記ハイブリッド物品の処理が常圧焼結を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項36】
前記ハイブリッド物品の処理が液相焼結を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項37】
前記ハイブリッド物品の処理が反応焼結を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項38】
(a)理論密度が少なくとも95%の硬質非酸化物又は酸化物セラミックから形成される、少なくとも1つの部分であって、下記(b)部分に直接結合し且つ下記(b)部分と異なる部分と、
(b)トライボロジー向上成分を含む硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体から形成される、少なくとも2つの部分と
を含む、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッドシール部分であって、少なくとも一部が2.5mmよりも大きい厚さを有する壁を含む、硬質非酸化物又は酸化物セラミック/硬質非酸化物又は酸化物セラミック複合体ハイブリッドシール部分。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−532823(P2012−532823A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519686(P2012−519686)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/US2010/041131
【国際公開番号】WO2011/005808
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(512007317)モーガン・アドヴァンスト・マテリアルズ・アンド・テクノロジー・インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】MORGAN ADVANCED MATERIALS AND TECHNOLOGY INC.
【住所又は居所原語表記】441 Hall Avenue, St. Marys, PA 15857, United States of America
【Fターム(参考)】