説明

移動体端末の非割込み型後続のプロビジョニングのための方法、システム、及びコンピュータプログラム製品

本発明の実施形態は、移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法、端末、及び回路を含む。移動体端末がその移動体端末のプロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始することを要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージが受信され、また、移動体端末が、現在登録されているインターネットプロトコル(IP)セッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であるかどうかが判定される。IPセッションは、移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であるかどうかの判定に基づいて、移動体端末のプロビジョニングデータを更新するために選択的に開始される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、通信分野に関し、より詳細には、移動体端末機器のプロビジョニングに関する。
【背景技術】
【0002】
無線電話やPDA(personal digital assistant)のような移動体端末機器が、ウェブブラウジングやEメールの受信及び作成などの統合データ機能を、ますます備えるようになっている。移動体機器にそのようなデータ機能を提供する技術の中には、無線通信手段上のインターネットプロトコル(IP)の使用を介することがある。一般的に、無線環境におけるIPパケットデータ通信の使用は、2つの形態のうち1つをとる。1つはシンプル(simple) IPであり、移動体機器に対する通信は単一のサブネット内で発生するか、又は、その機器は他のサブネットに移動するとそれぞれのサブネットに個々にログオンする。もう1つは移動体(mobile) IP(MIP)であり、移動体機器はインターネットで通信するためにホームエージェントを使用し、フォーリンエージェントに登録することにより、それぞれのサブネットにログオンすることなく、複数のサブネット間を移動することができる。MIP規格の詳細は、モビリティサポートに関するIETF RFC−2002に規定され、符号分割多重接続(CDMA)無線通信へのMIPの適用は、無線IPネットワーク規格(Wireless IP Network Standard)のTIA/EIA IS−835に規定される。
【0003】
MIPを使用する移動体機器は一般的に、フォーリンエージェントに登録し、フォーリンエージェントと移動体機器の間に確立されたセッションのリースを得る。リースは一般的に、一定期間、例えば2時間という期間を持つ。一般的に、リースが期限切れになる前に、移動体端末はリースを更新する。例えば、リースは一般的に、リースが期限切れになる前の0〜60分の間に更新され、典型的には、リースが期限切れになる約30分前である。フォーリンエージェントはホームエージェントから受信したデータを移動体機器に転送し、移動体機器から受信したデータをホームエージェントに転送する。一般的には、ホームエージェントはインターネットへのアクセスポイントとして機能し、移動体機器におけるすべてのIP通信はホームエージェントを通過する。フォーリンエージェントは一般的に、もし移動体機器がフォーリンエージェントに登録されたMIPセッションを持っていれば、リース期間中は転送機能を実行する。
【0004】
従来のMIPシステムでは、移動体機器は「プロビジョニング」として知られるプロセスにおいて、認証、検証、特徴、及び他のデータの少なくともいずれかを提供される。一般的には、そのプロセスは移動体機器がサービスに供されたときに最初に実行される。この最初のプロビジョニングは、一般的に、既定のネットワークアクセス情報(network access information, NAI)プロファイルを規定し、移動体機器に特徴構成を提供する。この最初のプロビジョニングはしばしば、ネットワークで開始される最初のプロビジョニング(network initiated initial provisioning, NIIP)と呼ばれる。移動体機器のプロビジョニングによって提供される情報の変更は、例えば、ネットワークアクセスのためのユーザネームやパスワードの変更であり、一般的に、ネットワークで開始される後続のプロビジョニング(network initiated subsequent provisioning, NISP)処理の一部として提供される。
【0005】
一般的に、NISPのトリガー要求はショートメッセージサービス(short message service, SMS)メッセージを使用して移動体機器に送信される。移動体機器がNISP要求を受信すると、移動体機器は既定のNAIプロファイルを使用してMIPセッションを確立し、新たなプロビジョニングデータを取得する。このプロビジョニングデータは、移動体機器に使用される既定のNAIプロファイルや、カスタムNAIプロファイルのような他のNAIプロファイルの情報を変更する。例えば、一般的なシステムでは、例えばウェブブラウジングやJava2プラットフォームマイクロエディション(J2ME)MIDletの実行のような、ユーザが開始したデータアプリケーションのために、移動体機器はカスタムNAIプロファイルを使用する。ユーザはしかし、ブラウザインタフェースを介してこの情報を変更することにより、ユーザネームやパスワードを変更できる。この情報は一般的に、例えば認証、認可、課金サーバのネットワークにおいて更新され、NISP要求は、移動体機器に送信され、移動体機器に格納されたその情報が更新される。一般的には、NISP要求はSMSメッセージとして移動体機器に送信される。移動体機器はその既定NAIプロファイルを使用してセッションを確立し、更新されたプロビジョニング情報を取得する。
【0006】
複数のNAIプロファイルを使用するが同時に1つのMIPセッションしか維持しないシステムにおいて発生しうる1つの問題は、もしカスタムNAIプロファイルを使用して確立されたMIPセッションの間にNISP要求が受信されると、発生する。NISP要求をすぐに処理するために、移動体機器は一般的に現在のMIPセッションを終了し、既定のNAIプロファイルを使用してMIPセッションを確立する必要がある。そのような終了は、ユーザにとって割込みがあったと感じるか、煩わしいと感じるかの少なくともいずれかかである。なぜなら、それはユーザが切断の原因を知ること無しにユーザアプリケーションのセッションを切断しうるからである。
さらに、もしユーザアプリケーションのセッションを切断しないためにNISP要求が移動体機器によって破棄されると、NISP要求は一般的に、ユーザによるさらなる要求を受けずにネットワークによって再送されることはない。それはなぜなら、NISP要求は一般的に、移動体機器に受信されたと認識されるSMSメッセージとして受信されるからである。さらに、一定時間、例えば72時間後に、NISP要求に対する応答を受信しないと、サービスプロバイダは一般的に新たに要求された変更を破棄する。それゆえ、ユーザはすべての変更を繰り返す必要があり、サービスプロバイダによって再開されるプロビジョニングの更新又はカスタマーサービスへの電話が要求される。
【0007】
上述の問題に対する1つの提案される解決法は、NISP要求をキューイングすることである。所定の時間間隔、例えば1分間にキーストロークが受信されないか、又は、別の(2番目の)所定の時間間隔、例えば1分間にデータパケットが送受信されないと、NISP要求が実行される。そのような手法はNISP要求の実行の割込みを減少させるが、調和したやり方で異種の論理ブロックで複数のタイマーを管理するという、実装上の困難性を生み出す。さらに、そのような解決法は、定期的にMIPの再登録を実行するという移動体機器の要求を考慮に入れていない。もしNISP要求に対する応答がMIPの再登録が要求される後まで遅れると、再登録は一般的に、失敗する。なぜなら、ネットワーク基盤と同期していない古いパラメータが使用されるからである。
【特許文献1】国際公開第98/41044号パンフレット
【特許文献2】米国特許出願公開第2001/053694号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施形態は、移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法、端末、及び回路を含む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを受信し、前記移動体端末が、現在登録されているインターネットプロトコル(IP)セッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかが判定される。前記移動体端末が、現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの前記判定に基づいて、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションが選択的に開始される。
【0010】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末は既定のプロファイル及びカスタムプロファイルのうち1つを使用するIPセッションを確立する。カスタムプロファイルは多数のカスタムプロファイルのうちの1つでもよい。そのような実施形態によれば、前記移動体端末が、現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかを判定する工程は、前記移動体端末がカスタムプロファイルを使用する現在のIPセッションを持つかどうかを判定する工程と、前記移動体端末が前記カスタムプロファイルを使用する現在のIPセッションを持つ場合、フォアグラウンドデータアプリケーションが前記現在のIPセッションを使用しているかどうかを判定する工程と、を備える。そのような実施形態によれば、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する前記工程は、前記移動体端末が前記カスタムプロファイルを使用する現在登録されているIPセッションを持たないと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するために、前記既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始する工程を備える。
【0011】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する前記工程は、前記移動体端末がカスタムプロファイルを使用する現在登録されているIPセッションを持つが、前記現在登録されているIPセッションを開始するフォアグラウンドデータアプリケーションを持たないと判定された場合、前記既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始する工程を備える。
【0012】
IPセッションを開始する前記工程は、前記現在登録されているIPセッションを終了する工程と、前記既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始する工程と、を備えてもよい。
【0013】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する前記工程は、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求をキューイングする工程を備える。そのような実施形態によれば、さらに、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータに対する更新が成功裡に完了したかどうかを判定する工程と、前記プロビジョニングデータの前記更新が成功裡に完了した場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求をキューから削除する工程と、を備えてもよい。さらに、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータに対する更新が失敗したかどうかを判定する工程と、前記プロビジョニングデータの前記更新の前期失敗が回復可能な失敗であるかどうかを判定する工程と、が実行されてもよい。前記失敗が回復可能な失敗でない場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求がキューから削除され、前記失敗が回復可能な失敗である場合、前記プロビジョニングデータの前記更新が再試行される。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションを終了した場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかが判定される。また、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了させたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションが開始される。さらに、前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションが終了したかどうかが判定され、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかが判定されてもよい。前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了させたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションが開始されてもよい。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始しているかどうかが判定され、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかが判定される。前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始していると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションが開始される。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末の前記データプロビジョニングに対する更新が成功裡に完了したかどうかが判定され、前記プロビジョニングデータに対する前記更新が成功裡に完了した場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求がキューから削除される。さらに、前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が、登録されているIPセッションを中断したかどうかが判定され、前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が、登録されているIPセッションを中断した場合、前記更新されたプロビジョニングデータを使用して前記中断された登録されているIPセッションが再開される。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、前記プロビジョニングデータを更新するための前記IPセッションの間に、音声呼の着信又は発信が開始された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションが終了される。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、前記現在登録されているIPセッション及び前記開始されるIPセッションは、移動体インターネットプロトコル(MIP)セッションである。さらに、前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージは、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを含む無線アプリケーションプロトコルWAP PUSHメッセージとして受信されてもよい。さらに、前記WAP PUSHメッセージは、ショートメッセージサービス(SMS)を介して、又は、前記現在登録されているIPセッションを介して前記移動体端末に受信されてもよい。あるいは、前記NISP始動メッセージは、SMSテキストメッセージを備えてもよい。
【0019】
本発明の他の実施形態によれば、移動体端末は、無線通信媒体上でデータパケットを送信及び受信するよう構成されたトランシーバと、前記トランシーバに動作可能に関連付けられたNISP(network interface (initiated) subsequent provisioning)処理回路と、を備える。前記NISP処理回路は、前記トランシーバからNISP要求を受信し、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの判定に基づいて前記受信したNISP要求に応答するためのIPセッションを選択的に開始するように構成される。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末がカスタムNAIプロファイルを使用する現在登録されているIPセションを持たないと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するために、既定のネットワークアクセス識別子(NAI)プロファイルを使用して、受信したNISP要求に応答するためのIPセッションを開始するように構成される。さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末がカスタムNAIプロファイルを使用する登録されているIPセッションを持つが、前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを持たないと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するために、既定のネットワークアクセス識別子(NAI)プロファイルを使用して、受信したNISP要求に応答するためのIPセッションを開始するように構成されてもよい。さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの判定に基づいて、現在登録されているIPセッションを終了し、既定のNAIプロファイルを使用してIPセッションを開始するよう構成されてもよい。
【0021】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末は、さらに、NISP要求を格納するよう構成されたキューを含む。そのような実施形態によれば、前記NISP処理回路は、前記キューに動作可能に関連付けられ、さらに、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であるかどうかの判定に基づいて前記キューに前記NISP要求を選択的に格納するよう構成される。例えば、前記NISP処理回路は、NISP要求を受信したときに前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求をキューに格納するように構成されてもよい。
【0022】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新が成功裡に完了したかどうかを判定し、かつ、前記プロビジョニングデータの前記更新が成功裡に完了した場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求を前記キューから除去するように構成されてもよい。さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新が失敗したかどうかを判定し、前記プロビジョニングデータの前記更新の前記失敗が回復可能な失敗であるかどうかを判定し、前記失敗が回復可能な失敗でない場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求を前記キューから除去し、そして、前記更新の前記失敗が回復可能な失敗である場合、前記プロビジョニングの前記更新を再試行するように構成されてもよい。
【0023】
本発明の他の実施形態によれば、前記NISP処理回路は、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを終了したかどうかを判定し、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかを判定し、そして、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了させたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始するよう構成される。さらに、前記NISP処理回路は、登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションが終了したかどうかを判定し、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかを判定し、そして、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了したと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始するよう構成されてもよい。
【0024】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始しているかどうかを判定し、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかを判定し、そして前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始していると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始するよう構成されてもよい。
【0025】
さらに、前記NISP処理回路は、前記プロビジョニングデータに対する成功裡に完了した更新が登録されているIPセッションを中断したかどうかを判定し、かつ、前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が登録されているIPセッションを中断した場合、前記更新されたプロビジョニングデータを使用して前記中断された登録されているIPセッションを再開するよう構成されてもよい。
【0026】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動体端末は、無線電話である。
【0027】
本開示に鑑みて当業者に親しまれているように、本発明は、方法、システム、及びコンピュータプログラム製品のうち少なくともいずれかとして実現可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態が示される添付図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。本発明はしかし、多くの異なる形態で実現されうるものであり、ここに説明する実施形態に限定されるものと解釈してはならない。むしろ、これらの実施形態は、本発明の開示を十分かつ完全にするために提供されるものであり、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるものである。
【0029】
当業者により認識されるように、本発明は方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として実現されうる。したがって、本発明は完全にハードウェアによる実施例の形態をとることもできるし、完全にソフトウェアによる実施例の形態をとることもできるし、一般的にここでは「回路」や「モジュール」と呼ばれるソフトウェアとハードウェアの態様の結合による実施例の形態をとることもできる。さらに、本発明は、コンピュータが使える記憶媒体に記録されたコンピュータが使えるプログラムコードを持つ、記憶媒体によるコンピュータプログラム製品の形態をとることもできる。ハードディスク、CD−ROM、光記憶装置、メモリ、不揮発性メモリ、インターネットやイントラネットをサポートする伝送媒体、磁気記憶媒体を含む、あらゆる適切なコンピュータ可読媒体が使用されうる。
【0030】
本発明の処理を実行するコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++のようなオブジェクト指向プログラミング言語で記述されてもよいし、「C」プログラミング言語のような伝統的な手続き型プログラミング言語で記述されてもよいし、アセンブラ言語とマイクロコードとのうち少なくともいずれかのようなローレベルコードで記述されてもよい。プログラムコードは完全に単一のプロセッサと複数のプロセッサをまたいだ形のうち、少なくともいずれかで実行してもよい。また、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージでもよいし、他のソフトウェアパッケージの一部でもよい。
【0031】
本発明を、本発明の実施形態におけるフローチャート、ブロック、手段・装置(システム)・コンピュータプログラム製品のフローダイアグラムを参照して、以下に説明する。なお、フローチャート、ブロック図、及びフローチャートとブロック図におけるブロックの結合の、各々のブロックは、コンピュータプログラムの命令によって実現可能である。これらのコンピュータプログラムの命令は、汎用コンピュータのプロセッサ向けに提供されてもよいし、特殊用途のコンピュータのプロセッサ向けに提供されてもよいし、又は他のプログラム可能な、機械を生産するデータ処理装置向けに提供されてもよい。その命令は、コンピュータのプロセッサ又は他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行され、フローチャート、ブロック、フロー図ブロックに定められる機能を実現する手段を構成する。
【0032】
コンピュータや他のプログラム可能なプロセッサに指示してフローチャート、ブロック図ブロックに定められる機能を実現する命令方法を含む製造技術を生み出すような特定の方法で機能させるコンピュータプログラム命令がコンピュータ可読メモリに格納されていてもよい。
【0033】
コンピュータプログラムの命令は、一連の処理ステップを実行するためにコンピュータや他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされ、コンピュータに実装されるプロセスを生み出すためにコンピュータや他のプログラム可能なプロセッサで実行され、コンピュータや他のプログラム可能なプロセッサで実行される命令はフローチャート、ブロックダイアグラムブロックに定められる機能や役割を実現するステップを提供する。
【0034】
図1の移動体端末100の概要ブロックダイアグラムを参照して、本発明の実施形態をさらに説明する。図1は、移動体無線端末100を示す図であり、キーボード/キーパッド105、ディスプレイ110、スピーカ115、マイクロフォン120、ネットワークトランシーバ125、メモリ130を備え、それぞれプロセッサ140と通信する。ネットワークトランシーバ125は一般的に、送信回路150及び受信回路145を備え、それぞれアンテナ165を介して、外部へ向かう無線周波数信号を基地局へ送信し、内部へ向かう無線周波数信号を基地局から受信する。単一の信号アンテナ165が図1に示されているが、受信する信号の種類に応じて、複数のアンテナや、異なる種類のアンテナが使用されてもよい。移動体端末100と基地局との間で送信される無線周波数信号は、トラフィック及びコントロール信号(例えば、着信に対するページング信号やメッセージ)を含んでもよく、それは、他の端末や宛先との通信を確立し、維持するために使用され、上り及び下りの少なくともいずれかの通信を提供する。しかし、本発明は、そのような2方向通信システムに限定されるものではない。
【0035】
移動体端末100の前述の要素は、多くの従来の移動体端末に含まれ、それらの機能は一般的に、当業者に知られている。また、ここで用いられるように、「移動体端末」の語は、マルチラインディスプレイを備えるセルラ無線電話又はこれを備えないセルラ無線電話を含む。これは例えば、セルラ無線電話をデータ処理、ファクシミリ、データ通信機能と組み合わせるPCS(Personal Communications System)端末を含む。また、セルラ無線電話、ポケベル、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、システム手帳、カレンダー、全地球測位システム(GPS)受信機などを含む携帯情報端末(PDA)を含む。また、無線電話受信部を含む従来のラップトップやパームトップ受信機や、他の装置を含む。移動体端末はまた、「パーベイシブコンピューティング(pervasive computing)」装置とも呼ばれる。
【0036】
本発明は、例えば移動体端末100のような通信装置やシステムで実現されうるが、本発明は、そのような装置やシステムに限定されるものではない。むしろ、本発明はネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを使用する、あらゆる方法、送信機、通信装置、通信システム、コンピュータプログラム製品によって実現可能である。
【0037】
図2は、本発明の実施形態におけるシステム、方法、コンピュータプログラム製品を説明する移動体端末100の実施形態のブロックダイアグラムである。プロセッサ240はアドレス/データバス248を介してメモリ236と通信する。プロセッサ240は、いかなる商業的に入手可能な、又は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を含む特注のプロセッサであってもよい。メモリ236は、移動体端末100の機能を実現するために使用されるソフトウェア及びデータを保持するメモリ装置の全体的な階層を代表するものである。メモリ236は、1つまたはそれ以上の、しかしそれに限定されない、以下の種類の装置を含む。すなわち、キャッシュ、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、SRAM、及びDRAMである。
【0038】
図2に示されるように、メモリ236は、移動体端末100で使用されるいくつかのカテゴリーのソフトウェアやデータを備える。すなわち、オペレーティングシステム252、アプリケーションプログラム254、インプット/アウトプット(I/O)デバイスドライバ258、データ256である。当業者に認識されるように、オペレーティングシステム252は、例えばニューヨーク州アーモンク(Armonk)にあるInternational Business Machines CorporationのOS/2、AIX、及びSystem390や、ワシントン州レッドモンド(Redmond)にあるMicrosoft CorporationのWindows95、Windows98、Windows2000、WindowsNT又はWindowsXPや、Unix、Linux、Palm OSオペレーティングシステムなど、移動体端末での使用に適したいかなるオペレーティングシステムでもよい。オペレーティングシステムは、IPをベースとした又は他のそのようなネットワーク通信プロトコル接続をサポートするよう構成されている。I/Oデバイスドライバ258は一般的に、送信機125及び特定のメモリ236の要素のような装置と通信するために、オペレーティングシステム252を介して、アプリケーションプログラム254によってアクセスされるソフトウェアルーチンを含む。アプリケーションプログラム254は、移動体端末100の多様な特徴を実現するプログラムの概要であり、望ましくは、本発明の実施形態における処理をサポートするアプリケーションを少なくとも1つ含む。最後に、データ256は、アプリケーションプログラム254、オペレーティングシステム252、I/Oデバイスドライバ258、及びメモリ236に存在する他のソフトウェアプログラムに使用される静的及び動的なデータである。
【0039】
図2にさらに見られるように、アプリケーションプログラム254は、ユーザが開始するデータアプリケーション260、バックグラウンドデータアプリケーション263、NISP処理モジュール261を含む。NISP処理モジュール261は、この中で、移動体端末100に受信されたNISP要求への応答の開始を調整する処理を実行する。ユーザが開始するデータアプリケーション260は、通信のためのMIPセッションを使用するいかなるアプリケーションでもよい。ユーザが開始するデータアプリケーションはここではまた、「フォアグラウンドアプリケーション」とも呼ばれる。メモリ236のデータ部分256は、図2の実施形態に示されるように、望ましくはメモリ236の不揮発部分に、後続の処理のために移動体端末100に受信されるNISP要求を格納するNISPキュー262を備える。
【0040】
本発明が示される一方、例えば、図2のアプリケーションプログラムであるNISP処理モジュール261に関しては、当業者に認識されているように、他の形態も使用可能であるが、本発明の教示から依然として利益を享受できる。例えば、NISP処理モジュール261はオペレーティングシステム252、I/Oデバイスドライバ258、又は他のそのような移動体端末100の論理領域に組み込まれてもよい。それゆえ、本発明は図2の形態に限定されるものと解釈してはならず、むしろ、ここで説明する処理を実行可能なあらゆる形態を含むと解釈すべきである。
【0041】
図3乃至図11は、本発明の実施形態における移動体端末100によって実行される処理を示すフローチャートである。そのような処理は、例えば、移動体端末100のNISP処理モジュール261によって実行される。図3に見られるように、移動体端末100は、例えばNISPインターネットオーバーザエアー(Internet-Over-The-Air, IOTA)メッセージを含む無線アプリケーションプロトコルWAPのPUSH命令を受信することにより、ネットワークからプロビジョニング要求を受信する(ブロック300)。移動体端末100は、ユーザが開始するデータアプリケーション260のようなフォアグラウンドデータアプリケーションが、現在の登録されているMIPセッションを使用しているかどうかを判定する(ブロック310)。上述のように、フォアグラウンドデータアプリケーションはMIPセッションを使用し、一般的には移動体端末100のユーザによって開始されるアプリケーションである。そのようなフォアグラウンドデータアプリケーションは、やはりMIPセッションを使用するが一般的にはユーザによって開始されず、実行されたことにユーザが気付かないであろう、バックグラウンドデータアプリケーションと対照をなすものであるかもしれない。それゆえ、フォアグラウンドデータアプリケーションは、その中断がユーザにとって煩わしいアプリケーションであり、一方、バックグラウンドデータアプリケーションは、その中断がユーザにとって煩わしくないアプリケーションである。
【0042】
何らかのイベントにおいて、プロビジョニング要求の受信に対する応答の中で、移動体端末100はフォアグラウンドデータアプリケーションが実行され、登録されたMIPセッションを使用しているかどうかの判断に基づいて、プロビジョニングセッションを開始する(ブロック320)。そのような、プロビジョニング要求に対して応答するためのMIPセッションの選択的な開始により、プロビジョニング要求に対する応答がユーザにとって煩わしくなる可能性が減少する。
【0043】
図4乃至図8は、本発明の特定の実施形態における移動体端末100が、例えばNISP要求のようなプロビジョニング要求に応答するために選択的にMIPセッションを開始するための、処理を示すフローチャートである。図4は、例えばNISP要求を含むWAP PUSHのようなNISP要求を本発明のいくつかの実施形態における移動体端末100が受信したときに、例えばNISP処理モジュール261によって実行される移動体端末100の処理を示す。図4に見られるように、移動体端末100は、登録されたMIPセッションが確立されたかどうかを判定する(ブロック400)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261がオペレーティングシステム252に状態を問い合わせることによりなされ、また、NISP処理モジュールがオペレーティングシステム252に組み込まれている実施形態では、そのような判定はオペレーティングシステム252が直接移動体端末100の状態を評価することによりなされる。本発明の特定の実施形態では、現在登録されているMIPセッションが存在するかどうかの判定は、登録されているMIPセッションがカスタムNAIプロファイルによって登録されたMIPセッションであるかどうかの判定でもある。そのような実施形態では、登録されているMIPセッションが確立されたかどうかの判定は、登録されているMIPセッションがカスタムNAIプロファイルを使用して確立されているかどうかを判定することである。
【0044】
登録されているMIPセッションが確立されていない場合(ブロック400)、移動体端末100はNISP要求に対する応答を開始する(ブロック420)。NISP要求に対する応答は、例えば、既定のNAIプロファイルを使用してMIPセッションを確立し、確立されたMIPセッションを使用してネットワークのプロビジョニング要素にプロビジョニング情報の要求を送信するという、従来の方法で実行されうる。現在のMIPセッションがカスタムNAIプロファイルを使用して確立されたセッションでない実施形態では(すなわち、現在のMIPセッションは既定のNAIプロファイルを使用して確立されたセッションである)、NISP応答は現在のMIPセッション上で送信されうる。
【0045】
登録されているカスタムNAI MIPセッションが確立されると(ブロック400)、移動体端末は、登録されているMIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションが実行されているかどうかを判定する(ブロック410)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261がオペレーティングシステム252に状態を問い合わせることによりなされ、また、NISP処理モジュールがオペレーティングシステム252に組み込まれている実施形態では、そのような判定はオペレーティングシステム252が直接移動体端末100の状態を評価することによりなされうる。登録されているMIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションが実行されていない場合(ブロック410)、NISP応答が上述のように開始される(ブロック420)。しかし、この場合、NISP応答の開始は、カスタムNAIプロファイルを使用して登録された、現在登録されているMIPセッションを切断し、既定のNAIプロファイルを使用してMIPセッションを確立する。任意で、切断されたMIPセッションは、新たなプロビジョニング情報が取得されてすべての実行されているアプリケーションが再開された後に、再確立されてもよい。
【0046】
登録されているMIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションが実行されている場合は(ブロック410)、NISP要求はキューイングされる(ブロック430)。NISP要求は、例えば、NISP処理モジュール261がWAP PUSHメッセージをNISPキュー262に格納することによりキューイングされる。NISPキュー262は、本発明の特定の実施形態では、不揮発性メモリにある。キューイングされたNISP要求を含むWAP PUSHは、後に処理される。本発明の特定の実施形態におけるNISP要求のそのような後続の処理は、図5乃至図8に示される。
【0047】
図5は、本発明のいくつかの実施形態において、登録されたMIPセッションが切断され、移動体端末100が接続された状態から切断された状態に遷移したときの、移動体端末100の処理を示す。ここで使用されるように、接続された状態とは確立されたMIPセッションを意味し、切断された状態とは確立されたMIPセッションが存在しない状態を意味する。例えば、ユーザが開始するデータアプリケーションの開始及びバックグラウンドデータアプリケーションの開始のうち少なくともいずれかによって、移動体端末は切断された状態から接続された状態に遷移する。移動体端末は、例えばMIP登録の期限切れ(それは1つのMIP登録サイクルにおいてデータの動きが無いときに起こりうる)によって、接続された状態から切断された状態に遷移する。
【0048】
図5に見られるように、移動体端末100が切断された状態に遷移すると、NISP要求がそれまでにキューイングされていたかが判定される(ブロック500)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261が、NISP要求がNISPキュー252に格納されているかを判定するためにNISPキュー252の内容を調べることによりなされうる。NISP要求がキューイングさていない場合(ブロック500)、更新処理は無視される。NISP要求がキューイングされている場合は(ブロック500)、移動体端末100はNISP応答を開始する(ブロック510)。NISP応答を実行する処理は、図4のブロック420を参照して上述した処理と同様でよい。
【0049】
図6は、本発明のいくつかの実施形態において、フォアグラウンドアプリケーションが終了したときの移動体端末100の処理を示す。図6に見られるように、移動体端末100がフォアグラウンドアプリケーションを終了させると、登録されているMIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドアプリケーションが終了したかどうかが判定される(ブロック600)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261がオペレーティングシステム252に状態を問い合わせることによってなされ、また、NISP処理モジュールがオペレーティングシステム252に組み込まれた実施形態では、そのような判定は、オペレーティングシステム252が移動体端末100の状態を直接評価することによってなされる。登録されているMIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションが依然実行中の場合(ブロック600)、更新処理は無視される。登録されているMIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションで実行中のものが残っていない場合(ブロック600)、移動体端末100は、NISP要求がキューイングされているかどうかを判定する(ブロック610)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261が、NISP要求がNISPキュー252に格納されているかどうかを判定するためにNISPキュー252の内容を調べることによりなされうる。NISP要求がキューイングされていない場合(ブロック610)、処理は従来の方法で継続する。NISP要求がキューイングされている場合(ブロック610)、移動体端末100はNISP応答を開始する(ブロック620)。NISP応答を実行する処理は、図4のブロック420を参照して上述した処理と同様でよい。
【0050】
図7は、本発明のいくつかの実施形態において、電源投入時の移動体端末100の処理を示す。図7に見られるように、移動体端末100に電源が入ると、NISP要求が以前にキューイングされていたかどうかが判定される(ブロック700)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261が、NISP要求がNISPキュー252に格納されているかどうかを判定するためにNISPキュー252の内容を調べることによりなされうる。NISP要求がキューイングされていない場合(ブロック700)、更新処理は無視される。NISP要求がキューイングされている場合(ブロック700)、移動体端末100はNISP応答を開始する(ブロック710)。NISP応答を実行する処理は、図4のブロック420を参照して上述した処理と同様でよい。
【0051】
図8は、本発明のいくつかの実施形態において、現在登録されているMIPセッションの再登録処理が始動したときの移動体端末100の処理を示す。上述のように、現在登録されているMIPセッションの再登録は、一般的に、そのMIPセッションに関連するリースの期限切れに先立って発生する。図8に見られるように、移動体端末100が再登録処理を始動させると、NISP要求が以前にキューイングされていたかどうかが判定される(ブロック800)。そのような判定は、例えば、NISP処理モジュール261が、NISP要求がNISPキュー252に格納されているかどうかを判定するためにNISPキュー252の内容を調べることによりなされうる。NISP要求がキューイングされていない場合(ブロック800)、更新処理は無視される。NISP要求がキューイングされている場合(ブロック800)、移動体端末100はNISP応答を開始する(ブロック810)。NISP応答を実行する処理は、図4のブロック420を参照して上述した処理と同様でよい。NISP応答が成功した場合(ブロック820)、そのセッションは新たなパラメータを伴って再確立され(ブロック830)、既存の(複数の)データアプリケーションは継続する(ブロック840)。NISP応答が成功しなかった場合(ブロック820)、再登録処理が継続する。あるいは、図10を参照して以下に説明するように、エラーハンドリング処理が実行されてもよい。
【0052】
図9は、本発明のいくつかの実施形態において、データイベントが発生したときの移動体端末100の処理を示す。データイベントは、データの転送を引き起こす(例えばMIPセッションが開始される)ユーザのアクションや、音声呼の着信又は発信を含む。図9に見られるように、データイベントが発生すると、移動体端末100はNISP応答のためのMIPセッションが確立している(すなわちNISP応答が進行中である)かどうかを判定する(ブロック900)。NISP応答が進行中でない場合(ブロック900)、移動体端末100はそのデータイベントに対応する従来の処理を実行する。NISP応答が進行中の場合(ブロック900)、移動体端末100は、データイベントが音声呼(着信又は発信)であるかどうかを判定し(ブロック910)、それが音声呼である場合はそのNISP応答に対応するMIPセッションを終了させる(ブロック920)。そのような終了は、図10に示されるように、回復可能なエラーと見なされる。データイベントが音声呼でない場合(ブロック910)、移動体端末100は、要求されたデータイベントはNISP応答が完了するまで遅延させられ、NISP応答の完了後にデータイベントが処理されるということをユーザに通知する(ブロック930)。
【0053】
図10は、本発明の特定の実施形態において、NISP応答がエラーによって終了するイベント時の、移動体端末100の処理を示す。図10に見られるように、NISP応答がエラーによって終了した場合、移動体端末100はプロビジョニングのための既定のNAIプロファイルを使用するものから、カスタムNAIプロファイルを使用するMIPセッションに遷移する(ブロック1000)。移動体端末はまた、NISP応答におけるエラーが回復可能なエラーであるかどうか、例えば、エラーが図9を参照して上述した音声呼によるNISP応答の中断によって発生したかどうかを判定する(ブロック1010)。エラーが回復可能なエラーでない場合(ブロック1010)、NISP要求は破棄される(ブロック1020)。NISP要求は、例えばNISPキュー262からWAP PUSHを削除することによりNISPキュー262からNISP要求を除去することによって、破棄されうる。任意で、例えばエラーの発生と、場合によってはエラーの種類を示す表示をユーザに提供することによって、ユーザがエラーを通知されてもよい(ブロック1030)。エラーが回復可能なエラーである場合(ブロック1010)、NISP要求は後に処理するために再度キューイングされる(ブロック1040)。NISP要求に対する応答を遅れて再試行することにより、NISP応答における致命的でないエラーからの回復が可能となる。そのような再試行は、所定の回数の再試行に制限されてもよく、その回数の再試行が成功裡に完了しなかった場合、NISP要求は破棄される。NISP要求に対する応答に関する既に行なった試行回数は、NISPキュー262に保存されうる。
【0054】
図11は、本発明の特定の実施形態における、NISP応答が成功裡に完了したときの移動体端末100の処理を示す。図11に見られるように、NISP要求に対する応答が成功裡の完了すると、移動体端末100はNISPキュー262からNISP要求を除去する(ブロック1100)。NISP要求は、例えばNISPキュー262内のWAP PUSHのエントリを削除することによって、NISPキューから除去されうる。移動体端末100はまた、NISP要求の処理に先立ってセッションが確立されていたかどうかを判定する(ブロック1110)。確立されていない場合、セッションは再確立されない。しかし、セッションがNISP要求の処理に先立って確立されていた場合(ブロック1110)、移動体端末は、それによってユーザはパスワードを要求されるかもしれないが、再接続し、NISP要求に対する応答の中で取得した新たなプロファイル情報を使用して新たなMIP登録を確立する(ブロック1120)。
【0055】
本発明の実施形態は、全般に、NISP要求に関して上に述べてきた。本発明の特定の実施形態においては、NISP要求はインターネットオーバーザエアー(Internet-Over-The-Air, IOTA)NISPメッセージとして提供される。しかし、本発明の実施形態は、異なるパラメータを持つ個々の通信セッションが移動体端末と通信するために使用されたり、移動体端末が異なる種類の複数の並行セッションをサポートしなかったり、応答のために異なる種類のセッションの使用を必要とする1つの種類のセッションが確立している間にメッセージを受信したりする、いかなる形態の移動体端末にも適用可能である。
【0056】
図1乃至図11のフローチャート、フロー図、及びブロック図は、本発明の実施形態における、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングトリガー要求を処理するシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の、可能な実装におけるアーキテクチャ、機能、及び処理を示す。この点で、フローチャート又はブロック図の各々のブロックは、モジュール、セグメント、又はコードの一部を意味し、それは特定の(複数の)論理機能を実現する1つ以上の実行可能な命令を含む。また、いくつかの他の実施形態では、ブロック中で言及される機能は、図中で言及される命令の範囲外に存在しうる。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、関連する機能によっては実質的に同時に実行されうるし、また、そのブロックは時には逆の順序で実行されうる。
【0057】
さらに、無線通信環境におけるネットワークで開始される後続のプロビジョニングを参照して本発明を説明したが、本発明の実施形態は、それに限定されるものと解釈してはならず、ネットワークで開始される後続のプロビジョニング要求が、要求の処理の遅延を引き起こす時に受信されうるあらゆる環境における使用に適用可能である。
【0058】
さらに、本発明の実施形態は1つのカスタムNAIプロファイルを参照して説明した。しかし、複数のカスタムNAIプロファイルが移動体端末によって使用されてもよい。1つのカスタムプロファイルへの言及は、単一のカスタムNAIプロファイル又は複数のカスタムNAIプロファイルのうちの1つを意味する。
【0059】
図及び明細書において、本発明の実施形態の一般的な説明が開示されており、特定の表現が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味においてのみ使用されており、限定する目的で使用されてはおらず、本発明の範囲は以下の請求の範囲に記述されている。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施形態に従う移動体端末の概略を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に従う移動体端末を詳細に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に従う処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施形態に従う、NISPインターネットオーバーザエアー(Internet-Over-The-Air, IOTA)要求が移動体端末によって受信されたときの処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態に従う、移動体端末がMIP登録状態からMIP未登録状態に遷移するときの処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施形態に従う、すべての実行中のフォアグラウンドデータアプリケーションが終了したときの処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施形態に従う、移動体端末の電源投入時の処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に従う、移動体端末がMIPセッションを再登録するときの処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態に従う、NISP応答中にユーザイベントがデータの送信を発生させたときの処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態に従う、NISP応答中にエラーが発生したときの処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施形態に従う、NISP応答が成功裡に完了したときの処理を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法であって、
前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを受信する工程と、
前記移動体端末が、現在登録されているインターネットプロトコル(IP)セッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末が、現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの前記判定に基づいて、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記移動体端末は既定のプロファイル及びカスタムプロファイルのうち1つを使用するIPセッションを確立し、

前記移動体端末が、現在登録されているインターネットプロトコル(IP)セッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかを判定する工程は、
前記移動体端末が前記カスタムプロファイルを使用する現在のIPセッションを持つかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末が前記カスタムプロファイルを使用する現在のIPセッションを持つ場合、フォアグラウンドデータアプリケーションが前記現在のIPセッションを使用しているかどうかを判定する工程と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する前記工程は、
前記移動体端末が前記カスタムプロファイルを使用する現在登録されているIPセッションを持たないと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するために、前記既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始する工程を備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する前記工程は、
前記移動体端末が前記カスタムプロファイルを使用する現在登録されているIPセッションを持つが、前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを持たないと判定された場合、前記既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始する工程を備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
IPセッションを開始する前記工程は、
前記現在登録されているIPセッションを終了する工程と、
前記既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する前記工程は、
前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求をキューイングする工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
さらに、
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータに対する更新が成功裡に完了したかどうかを判定する工程と、
前記プロビジョニングデータの前記更新が成功裡に完了した場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求をキューから削除する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
さらに、
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータに対する更新が失敗したかどうかを判定する工程と、
前記プロビジョニングデータの前記更新の前記失敗が回復可能な失敗であるかどうかを判定する工程と、
前記失敗が回復可能な失敗でない場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求をキューから削除する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
さらに、前記失敗が回復可能な失敗である場合、前記プロビジョニングデータの前記更新を再試行する工程を備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
さらに、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションを終了したかどうかを判定する工程を備え、
IPセッションを選択的に開始する前記工程は、さらに、
前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了したと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了させたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションが終了したかどうかを判定する工程を備え、
IPセッションを選択的に開始する前記工程は、さらに、
前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了させた場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了させたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項12】
さらに、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始しているかどうかを判定する工程を備え、
IPセッションを選択的に開始する前記工程は、さらに、
前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始している場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始していると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項13】
さらに、
前記移動体端末の前記データプロビジョニングに対する更新が成功裡に完了したかどうかを判定する工程と、
前記プロビジョニングデータに対する前記更新が成功裡に完了した場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応する要求をキューから削除する工程と、
前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が、登録されているIPセッションを中断したかどうかを判定する工程と、
前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が、登録されているIPセッションを中断した場合、前記更新されたプロビジョニングデータを使用して前記中断された登録されているIPセッションを再開する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項14】
さらに、前記プロビジョニングデータを更新するための前記IPセッションの間に、音声呼の着信又は発信が開始された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを終了する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記現在登録されているIPセッションは移動体IP(MIP)セッションであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを受信する前記工程は、さらに、
ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを含む無線アプリケーションプロトコル(WAP)PUSHメッセージを受信する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記WAP PUSHメッセージは、ショートメッセージサービス(SMS)を介して前記移動体端末に受信されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記WAP PUSHメッセージは、前記現在登録されているIPセッションを介して前記移動体端末により受信されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを受信する前記工程は、
ショートメッセージサービス(SMS)テキストメッセージを受信する工程を備え、前記テキストメッセージはネットワークで開始される後続のプロビジョニングトリガメッセージを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
移動体端末であって、
通信媒体によりデータパケットを送信及び受信するように構成されたトランシーバと、
前記トランシーバに動作可能に関連付けられ、かつ、前記トランシーバからNISP要求を受信し、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの判定に基づいて前記受信したNISP要求に応答するためのIPセッションを選択的に開始するように構成された、NISP(network interface (initiated) subsequent provisioning)処理回路と、
を備えることを特徴とする移動体端末。
【請求項21】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末がカスタムNAIプロファイルを使用する現在登録されているIPセッションを持たないと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するために、既定のネットワークアクセス識別子(network access identifier, NAI)プロファイルを使用して、受信したNISP要求に応答するためのIPセッションを開始するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項22】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末がカスタムNAIプロファイルを使用する登録されているIPセッションを持つが、前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを持たないと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するために、既定のネットワークアクセス識別子(network access identifier, NAI)プロファイルを使用して、受信したNISP要求に応答するためのIPセッションを開始するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項23】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの判定に基づいて、現在登録されているIPセッションを終了し、既定のプロファイルを使用してIPセッションを開始するように構成されることを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項24】
さらに、NISP要求を格納するように構成されたキューを備え、
前記NISP処理回路は、前記キューに動作可能に関連付けられ、さらに、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であるかどうかの判定に基づいて前記キューに受信したNISP要求を選択的に格納するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項25】
さらに、前記NISP処理回路は、NISP要求を受信したときに前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行中であると判定された場合、NISP要求をキューイングするように構成されることを特徴とする請求項24に記載の移動体端末。
【請求項26】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新が成功裡に完了したかどうかを判定し、かつ、前記プロビジョニングデータの前記更新が成功裡に完了した場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応するNISP要求を前記キューから除去するように構成されることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項27】
さらに、前記NISP処理回路は、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新が失敗したかどうかを判定し、かつ、前記プロビジョニングデータの前記更新の前記失敗が回復可能な失敗であるかどうかを判定し、かつ、前記失敗が回復可能な失敗でない場合、前記プロビジョニングデータの前記更新に対応するNISP要求を前記キューから除去するように構成されることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項28】
さらに、前記NISP処理回路は、前記更新の前記失敗が回復可能な失敗である場合、前記プロビジョニングの前記更新を再試行するように構成されることを特徴とする請求項27に記載の移動体端末。
【請求項29】
さらに、前記NISP処理回路は、
前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを終了したかどうかを判定し、
NISP要求がキューングされているかどうかを判定し、そして、
NISP要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了させたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始するように構成されていることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項30】
さらに、前記NISP処理回路は、
登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションが終了したかどうかを判定し、
NISP要求がキューイングされているかどうかを判定し、そして、
NISP要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了したと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始するように構成されていることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項31】
さらに、前記NISP処理回路は、
前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始しているかどうかを判定し、
NISP要求がキューイングされているかどうかを判定し、そして、
NISP要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始していると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを開始するように構成されていることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項32】
さらに、前記NISP処理回路は、
前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が登録されているIPセッションを中断したかどうかを判定し、そして、
前記プロビジョニングデータに対する前記成功裡に完了した更新が登録されているIPセッションを中断した場合、前記更新されたプロビジョニングデータを使用して前記中断された登録されているIPセッションを再開するように構成されていることを特徴とする請求項26に記載の移動体端末。
【請求項33】
前記開始されたIPセッション及び前記現在登録されているIPセッションは、複数のmobile IP(MIP)セッションを含むことを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項34】
前記移動体端末は、無線電話を含むことを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項35】
前記通信媒体は、無線通信媒体を含むことを特徴とする請求項20に記載の移動体端末。
【請求項36】
移動体端末であって、
前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを受信する手段と、
前記移動体端末が、現在登録されているインターネットプロトコル(IP)セッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかを判定する手段と、
前記移動体端末が、現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの前記判定に基づいて、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始する手段と、
を備えることを特徴とする移動体端末。
【請求項37】
移動体端末のプロビジョニングデータを更新するコンピュータプログラム製品であって、そこに実現されるコンピュータ可読プログラムコードを含むコンピュータ可読媒体を備え、
前記コンピュータ可読プログラムコードは、
前記移動体端末が該移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのセッションを開始するよう要求する、ネットワークで開始される後続のプロビジョニングメッセージを受信するよう構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、
前記移動体端末が、現在登録されているインターネットプロトコル(IP)セッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかを判定するよう構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、
前記移動体端末が、現在登録されているIPセッションを使用するフォアグラウンドデータアプリケーションを実行しているかどうかの前記判定に基づいて、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータを更新するためのIPセッションを選択的に開始するよう構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、
を備えることを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項38】
ネットワークで開始される後続のプロビジョニング(NISP)要求を格納するためのキューを持つ移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法であって、
前記移動体端末が現在登録されているIPセッションを終了していたかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了していたと判定された場合、NISP要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
NISP要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が登録されているIPセッションを終了していたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新のためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項39】
ネットワークで開始される後続のプロビジョニングNISP(network initiated subsequent provisioning)要求を格納するためのキューを持つ移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法であって、
登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションが終了していたかを判定する工程と、
前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了していたと判定された場合、NISP要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
NISP要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が前記登録されているIPセッションを使用するすべてのフォアグラウンドデータアプリケーションを終了していたと判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新のためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項40】
ネットワークで開始される後続のプロビジョニングNISP(network initiated subsequent provisioning)要求を格納するためのキューを持つ移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法であって、
前記移動体端末が現在登録されているIPセッションの再登録を開始しているかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末が前記現在登録されているIPセッションの再登録を開始している場合、NISP要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
NISP要求がキューングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が現在登録されているIPセッションの再登録を開始していると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新のためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項41】
ネットワークで開始される後続のプロビジョニングNISP(network initiated subsequent provisioning)要求を格納するためのキューを持つ移動体端末のプロビジョニングデータを更新する方法であって、
前記移動体端末が電源投入処理中であるかどうかを判定する工程と、
前記移動体端末が電源投入処理中の場合、NISP要求がキューイングされているかどうかを判定する工程と、
NISP要求がキューイングされていると判定され、かつ、前記移動体端末が電源投入処理中であると判定された場合、前記移動体端末の前記プロビジョニングデータの更新のためのIPセッションを開始する工程と、
を備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2006−509385(P2006−509385A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−555357(P2004−555357)
【出願日】平成15年10月29日(2003.10.29)
【国際出願番号】PCT/US2003/034421
【国際公開番号】WO2004/049664
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
UNIX
Linux
【出願人】(502087507)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】