説明

移動通信網でのパケットデータ分析装置及びその方法

パケットデータトラフィックを分析し、サービスを監視し、データサービス別料金請求情報を生成し、且つプロトコル分析に基づいてネットワークを監視する移動通信網におけるパケットデータ分析装置。このパケットデータ分析装置は、加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つとサービスサーバの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つとサービスサーバの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケットデータ分離部、前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析するトラフィック分析部、前記トラフィック分析部が分析した結果データを記憶且つ管理する統計記憶部、及び、前記統計記憶部に記憶された各種データを検索して、使用者の所望の統計情報を提供する統計紹介部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動通信網でのパケットデータ分析に関し、特に、IP(Internet Protocol)網から伝達されるパケットデータ及びプロトコルに対する分析を通じて多様な統計を提供し、このような分析によって加入者のサービス別監視情報を提供し、データ網を全体的に監視し、及び無線データサービス別料金請求情報を生成するパケットデータ分析装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル移動局を商業用化する国内移動通信サービス方式、特にCDMA(Code Division Multiple Access)方式の無線サービス規格は北米規格であるIS−95A(Interim Standard-95A)を採用しており、このようなIS−95A網を一部補完して、既存のIS−95Aと互換性を維持しながら高速のデータサービスを実施しようとする方式がIS−95Bである。このようなIS−95A及びIS−95Bは、移動通信網の進化過程中の第2世代(2G)に属する。
【0003】
一方、第3世代(3G)に該当するcdma2000−1xは、IS−95A/Bで周波数帯域幅とデータ伝送速度を向上させた方式であって、IS−95Cともいう。
【0004】
このような移動通信網、特に、IS−95A/B及びcdma2000−1x網を利用する加入者がデータサービスの提供を受けたい場合には、各加入者が対応するネットワークにPPP(Point-to-Point Protocol)によって接続してインターネットに接続し、特定のサーバから無線データサービスの提供を受ける。
【0005】
より詳細には、第2世代のIS−95A/B網では、図1に示されているように、加入者10が無線データ通信を要請する場合BTS(Base Transceiver Station)及びBSC(Base Station Controller)20とPCX(PCs exchange)30を通じて加入者10がIWF(Inter Working Function)40にPPP接続し、このPPP接続によって加入者10はサービスサーバ60に接続される。そして、加入者10に対する無線データ通信が行われる。
【0006】
また、第3世代のcdma2000−1x網では、図1に示されているように、加入者10が無線データ通信を要請する場合、BTS/BSC20とPCF(Packet Control Function)30を通じて加入者10がPDSN(Packet Data Serving Node)40にPPP接続して、サービスサーバ60から無線データサービスの提供を受ける。
【0007】
一方、図1のように構成された無線データサービスシステムにおいて、IWFやPDSN40より以降に接続されるシステムはイーサネット(登録商標)のようなIP網を備える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のように構成されたIP網でのパケットデータトラフィックに対する分析は、IWFやPDSN40、IP装備であるS/H(Switching Hub)、又はルータなどから提供される統計に依存しており、このような統計として、システム固有の最大性能のために制限的な統計情報が使用者に提供されるため、多様なパケットデータトラフィックの分析のための統計は十分に提供できないという問題点がある。
【0009】
また、BTS/BSC20からS/H及びルータ50に達する区間において上記各システムは、システム自身又は自身に連結されているリンクの連結状態を管理しているだけであり、移動通信網運用事業者がサービスを監視することは不可能である。
【0010】
また、第3世代のcdma2000−1x網では、図2に示されているように、加入者15が無線データ通信を要請する場合、加入者15がPDSN35にPPP接続した後、AAA(Authentication Authorization Accounting)45に接続して加入者認証と料金請求手続きなどを行った後、サービスサーバ65からの無線データサービスの提供を受けることができる。この場合、PCF25は、A11プロトコルを利用してPDSN35に連結され、PDSN35は、RADIUS(Remote Authentication Dial-IN User Service)プロトコルを利用してAAA45に接続されている。
【0011】
一方、図2のように構成された無線データサービスシステムにおいて、PCF25以降に搭載されている構成にはイーサネット(登録商標)のようなIP網が含まれる。この場合、PCF25、PDSN35、AAA45などのような各システムは、システム自身又は自身に連結されているリンクの連結状態のみを管理しているだけであり、移動通信網運用事業者が互いに伝達されるパケットデータのプロトコル分析によるデータ網を全体的に監視することは不可能である。
【0012】
一方、図1の無線データサービスシステムにおいて、加入者10の料金請求には、データサービス利用時間を計算する時間制料金請求方式と使用パケット総量を計算するパケット料金請求方式とが使用されているため、加入者10の多様なサービス使用に応じる多様な料金適用が不可能である。例えば、無線データサービスには、テキストを基準にした小容量処理のデータサービス、VOD(Video On Demand)のような大容量処理を必要とするデータサービスなどが存在するが、このような多様なサービス別に異なる料金請求を行うことは不可能である。
【0013】
本発明の第1の目的は、移動通信網におけるパケットデータトラフィックに対する分析を効率的に改善して、安定したサービス提供のためのシステムのリンク管理、及び効率的なネットワーク投資のための多様な統計情報を提供することができる移動通信網におけるパケットデータトラフィック分析装置及びその方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、移動通信網から提供される無線データサービスを監視することができるようにして、より安定した無線データサービスを加入者に提供することができる、移動通信網におけるパケットデータトラフィック分析によるサービス監視装置及びその方法を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、移動通信網から伝送されるパケットデータからのプロトコル分析を通じてデータ網を全体的に監視することができるようにして、より安定した無線データサービスを加入者に提供することができる、移動通信網におけるプロトコル分析に基づいたネットワーク監視装置及びその方法を提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の他の目的は、移動通信網での使用者データパケットに対する分析を通じて、各加入者が使用する無線データサービスに応じたサービス別料金請求情報を生成することができる、移動通信網におけるパケットデータ分析に基づいたデータサービス別料金請求情報生成装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の1つの態様に係る分析装置は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックの分析装置であって、前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケットデータ分離部;前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析するトラフィック分析部;前記トラフィック分析部が分析した結果データを記憶及び管理する統計記憶部;及び前記統計記憶部に記憶された各種データを検索し、使用者の所望の統計情報を提供する統計照会部;を備えることを特徴とする。
【0018】
前記パケットデータ分離部は、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続され、前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする。
【0019】
前記トラフィック分析部は、前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して分析することを特徴とする。
【0020】
前記トラフィック分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバ間のTCP伝送フローを分析することを特徴とする。
【0021】
前記統計照会部は、前記トラフィック分析部によって分析される各種のリアルタイム統計をGUIを通じて前記使用者に提供することを特徴とする。
【0022】
本発明の他の態様に係る分析方法は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックを分析する方法であって、a)前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信し;b)前記a)において受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析し;及びc)前記b)において分析された結果データを使用して、使用者の所望の統計情報を提供する;ことを特徴とする。
【0023】
本発明の他の態様に係るサービス監視装置は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間で伝送されるパケットデータトラフィックの分析を通じて前記加入者へのサービスを監視するサービス監視装置であって、前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケットデータ分離部;前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析するトラフィック分析部;前記トラフィック分析部が分析した結果データを記憶及び管理する統計記憶部;及び前記統計記憶部に記憶された各種データを通じて、前記加入者に対するサービス別に正常状態を含む情報を生成し、前記情報を運用者に提供するサービス監視部;を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の他の態様に係るサービス監視方法は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックの分析を通じて前記加入者へのサービスを監視するサービス監視方法であって、a)前記加入者に対する無線データサービスを提供する前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信し;b)前記a)において受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析し;及びc)前記b)において分析された結果データを通じて前記加入者に対するサービス別に正常状態を含む情報を生成し、前記情報を運用者に提供する;ことを特徴とする。
【0025】
本発明の他の形態に係るネットワーク監視装置は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間で伝送されるパケットデータデータトラフィックを通じるプロトコル分析に基づいてネットワークを監視するネットワーク監視装置であって、前記加入者に対する無線データサービスを提供するパケット制御装置と、前記パケット制御装置を通じて前記サービスサーバへの無線データサービスを可能にするネットワークリンキング装置との間に配設され、前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信する第1パケットデータ分離部;前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間に配設され、前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信する第2パケットデータ分離部;前記第1パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータに基づいてプロトコルを分析する第1プロトコル分析部;前記第2パケットデータ分離部を通じて受信されるユーザパケットデータに基づいてプロトコルを分析する第2プロトコル分析部;前記第1プロトコル分析部及び第2プロトコル分析部によって夫々分析された結果データを記憶及び管理する統計記憶部;及び前記統計記憶部に記憶された各種データを通じて前記移動通信網への関連ネットワークに関する正常状態を含む情報を生成し、運用者に提供するネットワーク監視部;を備えることを特徴とする。
【0026】
前記第1パケットデータ分離部は、前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間のイーサネット(登録商標)接続に接続されて、ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信し、及び前記第2パケットデータ分離部は、前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続されて、ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする。
【0027】
前記第1プロトコル分析部は、前記第1パケットデータ分離部によって受信されるユーザパケットデータに対応してプロトコル構造を送信構造及び受信構造に区分し、及び前記第2プロトコル分析部は、前記第2パケットデータ分離部によって受信されるユーザパケットデータに対応してプロトコル構造を送信構造及び受信構造に区分することを特徴とする。
【0028】
前記第1プロトコル分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間のRP登録及び認証フロー、PPPデータリンク設定、及びPPP IP割当フローを分析し、及び前記第2プロトコル分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間のTCP伝送フローを分析することを特徴とする。
【0029】
前記統計記憶部に記憶されるデータは、基地局別プロトコル接続統計、ネットワークリンキング装置別プロトコル接続統計、プロトコル失敗原因別統計、基地局別PPP接続統計、ネットワークリンキング装置別PPP接続統計、及びプロトコルメッセージ統計を含むことを特徴とする。
【0030】
また、前記第2パケットデータ分離部と前記サービスサーバとの間に、パケットアドレスに基づいてパケットを適切なポートに伝達するスイッチングハブと、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結するルータとが接続されていることを特徴とする。
【0031】
本発明の他の態様に係るネットワーク監視方法は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間で伝送されるパケットデータトラフィックを通じたプロトコル分析に基づいてネットワークを監視するネットワーク監視方法であって、a)前記加入者に対する無線データサービスを提供するパケット制御装置と、前記パケット制御装置を通じた前記サービスサーバへの無線データサービスを可能にするネットワークリンキング装置との間で伝送されるユーザパケットデータと、前記パケット制御装置と前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータとを夫々分離して受信し;b)前記a)において受信される各ユーザパケットデータに基づいてプロトコルを分析し;及びc)前記b)において分析された結果データを通じて前記移動通信網関連ネットワークに関する正常状態を含む情報を生成し、運用者に提供する;ことを特徴とする。
【0032】
本発明の他の態様に係るデータサービス別料金請求情報生成装置は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータの分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成装置であって、前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケット分離部;前記パケット分離部を通じて受信されるユーザパケットを分析して、前記加入者が使用する受信されたサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力するパケット分析部;及び前記パケット分析部によって出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して1つのサービス別料金請求情報として記憶し、前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する料金請求情報記憶部;を備えることを特徴とする。
【0033】
前記パケット分離部は、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続され、ユーザパケットデータを送信情報及び受信情報に区分して受信することを特徴とする。
【0034】
前記パケット分析部は、前記パケット分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを使用して各加入者別送信先IP及びポート番号を含む情報を求めると共に、前記加入者が使用するパケットデータを利用して前記加入者のサービス使用情報を求めることを特徴とする。
【0035】
本発明の他の態様に係るデータサービス別料金請求情報生成方法は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータ分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成方法であって、a)移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信し;b)前記a)において受信される前記ユーザパケットデータを分析し、前記加入者が使用する受信されたサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力し;c)前記b)において出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して、1つのサービス別料金請求情報として記憶し;及びd)前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する;ことを特徴とする。
【0036】
本発明の他の態様に係るデータサービス別料金請求情報生成装置は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータ分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成装置であって、前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを中継するパケット中継部がポートミラーリング法によって複写する、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを受信し、前記受信されるユーザパケットデータを分析することによって前記加入者が使用するサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力するパケット分析部;及び前記パケット分析部によって出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して1つのサービス別料金請求情報として記憶し、前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する料金請求情報記憶部;を備えることを特徴とする。
【0037】
前記パケット分析部は、前記パケット中継部によって複写されて受信される前記ユーザパケットデータを使用して加入者別送信先IP及びポート番号を含む情報を求めると共に、前記加入者が使用するパケットデータを利用して前記加入者のサービス使用情報を求めることを特徴とする。
【0038】
前記パケット中継部は、パケットアドレスに基づいて前記パケットを適切なポートに伝達するスイッチングハブであることを特徴とする。
【0039】
前記パケット中継部は、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結するルータであることを特徴とする。
【0040】
本発明の他の態様に係るデータサービス別料金請求情報生成方法は、移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータ分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成方法であって、a)前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを中継するパケット中継部がポートミラーリング法によって複写する、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを受信し、前記受信されるユーザパケットデータを分析することによって前記加入者が使用するサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力し;b)前記a)において出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して1つのサービス別料金請求情報として記憶し;及びc)前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する;ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、移動通信網において無線データサービスにおける、IP網を通じたパケットデータトラフィック分析を効率的に行うことができ、移動通信網の投資のためのより多くの統計及びより詳細な情報を提供することができる。
【0042】
また、移動通信網運用事業者によって無線データサービスの監視が可能になるので、より安定した無線データサービスを加入者に提供することができる。
【0043】
また、移動通信網運用事業者によって無線データサービスを提供するネットワークの総合的な監視が可能になるので、より安定した無線データ通信サービスを加入者に提供することができる。
【0044】
また、移動通信網運用事業者が、加入者が使用する多様なサービスに応じてサービス別の料金請求を行うことが可能になり、したがって、多様なサービス商品を加入者に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下の詳細な説明においては、本発明の発明者が示す本発明の最良の形態の例示として、本発明の好ましい実施の形態についてのみを示し説明する。本発明は、種々の点において、本発明から逸脱しない限り変形することが可能であることは言うまでもない。したがって、以下の図面及び記載は、本発明を単に例示するものであり、本発明を限定するものではない。
【0046】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るパケットデータトラフィック分析装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【0047】
図3に示されているように、本実施の形態に係るシステムは、BTS/BSC200、PCX/PCF300、IWF/PDSN400、パケットデータトラフィック分析装置500、並びにS/H及びルータ600を備える。
【0048】
BTS/BSC200は、実質的に加入者100の移動性を保障する役割を果たし、ハンドオフ操作や、無線支援及び管理操作を行うための無線網部である。BTSは、基底帯域信号処理、有無線信号変換、及び無線信号の送受信などを行って加入者100に接続されるネットワークターミナルであり、BSCは、BTSとPCX/PCF300との間に位置して基地局の管理及び制御を行う。
【0049】
PCX300は、BTS/BSC200を通じて無線接続される加入者100が無線データサービスを要請した場合に加入者100をIWF/PDSN300に接続する移動通信交換機であり、PCF300はパケット制御装置である。
【0050】
IWF/PDSN400は、PCX/PCF300をデータ通信網、例えば、インターネットなどに接続するためのネットワークリンカであって、IWFは、第2世代のIS−95A/B網に該当し、PDSNは、cdma2000−1x網に該当する。
【0051】
S/H600は、IWF/PDSN400とサービスサーバ700との間に接続され、パケットアドレスに基づいてパケットを適切なポートに伝達するハブであり、ルータ600は、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結する。
【0052】
パケットデータトラフィック分析装置500は、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間に接続されて、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間で伝送されるIPパケットデータを受信し、分析して多様な統計を提供する。
【0053】
図4は、図3に示されたパケットデータトラフィック分析装置500の詳細ブロック図である。
【0054】
図4に示されているように、パケットデータトラフィック分析装置500は、イーサネット(登録商標)分離部510、トラフィック分析部520、統計記憶部530、及び統計照会部540を備える。
【0055】
イーサネット(登録商標)分離部510は、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間に接続されて、使用者IPパケットデータをTx(送信)情報やRx(受信)情報として別個に受信する。
【0056】
図5に示すように、イーサネット(登録商標)分離部510は、IWF/PDSN400のイーサネット(登録商標)Txポート410からS/H及びルータ600のイーサネット(登録商標)Rxポート610に接続されるケーブルに接続されて、加入者100からサービスサーバ700に上向きのパケットデータを受信し、S/H及びルータ600のイーサネット(登録商標)Txポート620からIWF/PDSN400のイーサネット(登録商標)Rxポート420に接続されるケーブルに接続されて、サービスサーバ700から加入者100に下向きのパケットデータを受信する。
【0057】
第2世代であるIS−95A/B網のプロトコル構造においてイーサネット(登録商標)分離部510は、図6に示されているように、IWF400の物理(Physical)階層であるE−NET(イーサネット(登録商標))とサービスサーバ700の物理階層であるE−NET(イーサネット(登録商標))との間に配設され、IWF400とサービスサーバ700との間のIP網を物理階層から分離して、加入者100とサービスサーバ700との間において送受信されるパケットデータを受信する。
【0058】
また、第3世代であるcdma2000−1x網のプロトコル構造においてイーサネット(登録商標)分離部510は、図7に示されているように、PDSN400の物理階層であるE−net(イーサネット(登録商標))とサービスサーバ700の物理階層であるE−net(イーサネット(登録商標))との間に配設され、PDSN400とサービスサーバ700との間のIP網を物理階層から分離して、加入者100とサービスサーバ700との間において送受信されるパケットデータを受信する。
【0059】
トラフィック分析部520は、イーサネット(登録商標)分離部510を介してユーザIPパケットデータをTxやRx情報として受信し、分析する。
【0060】
図8に示すように、トラフィック分析部520は、イーサネット(登録商標)分離部510を介して符号化されたビットストリームを受信し、OSI(Open Systems Interconnection)モデルの各階層別にパケットデータトラフィックを分析する。
【0061】
例えば、符号化されたビットストリームは、各階層の制御情報を含む複数のPCI(Protocol Control Information)と、加入者100とサービスサーバ700との間において伝送されるデータとを含んでいるので、トラフィック分析部520は、符号化されたビットストリーム各々から対応するPCI情報を除去して、各階層、つまり、データリンク(Data Link)層、ネットワーク(Network)層、トランスポート(Transport)層、セッション(session)層、表現(presentation)層、及び応用(application)層におけるパケットデータトラフィックを分析することができる。つまり、符号化されたビットストリームから物理階層のPCIを除去すれば、データリンク層のPDU(Protocol Data Unit)であるDLPDUが分かり、これによりデータリンク層のパケットデータトラフィックを分析することができる。また、DLPDUからデータリンク層のPCI情報を除去すれば、ネットワーク層のPDUであるNPDUが分かり、このNPDUからネットワーク層のPCIを除去すれば、トランスポート層のPDUであるTPDUが分かり、このTPDUからトランスポート層のPCIを除去すれば、セッション層のPDUであるSPDUが分かり、このSPDUからセッション層のPCIを除去すれば、表現層のPDUであるPPDUが分かる。また、このPPDUから表現層のPCIを除去すれば、応用層のPDUであるAPDUが分かり、そして、このAPDUから応用層のPCIを除去すれば、最終的な伝送データが分かる。このように把握されるDLPDU、NPDU、TPDU、SPDU、PPDU、及びAPDUに含まれたPCIは各階層ごとに個別に定義されており、このPCIには、エラー制御情報、フロー制御情報、アドレス情報などが含まれるので、各PDUを通じてトラフィック分析部520は、加入者100とサービスサーバ700との間で伝送される各階層のパケットデータトラフィックを分析することができる。
【0062】
また、図9及び図10を参照すれば、トラフィック分析部520は、第2世代及び第3世代網での呼出し処理のフローを通じてトラフィックを分析し、各種の統計データを求めることができる。
【0063】
図9は、第2世代であるIS−95A/B網に適用可能な呼出し処理のフローである。
【0064】
ステップS10において、加入者100がサービスサーバ700との無線データ通信のためにBTS/BSC200に無線呼出し送信を試みると、ステップS12において、BTS/BSC200は対応する呼出しの設定をPCX300に要求する。
【0065】
ステップS14において、加入者100からのこのような無線呼出しの設定要求に応じて、PCX300は加入者100にトラフィックチャンネル(TCH)を割り当て、このTCH割当が完了すると、PCX300はIWF400にISUP(ISDN User Park)設定を要求し、ステップS16において、IWF400がこのISUP設定要求に応答すると、PCX300とIWF400との間のISUP設定が完了する。
【0066】
上述のようにPCX300とIWF400との間のISUP設定が完了すると、加入者100がIWF400にPPPデータリンク設定を要求し、IWF400がこの要求に応答すると、ステップS18において加入者100とIWF400との間のPPPデータリンクが設定される。
【0067】
次に、加入者100がIWF400にPPP IPの割当を要求し、IWF400はステップS20において、この要求に応答して、加入者100にPPP IPを割り当てる。
【0068】
このように加入者100とIWF400との間のPPP設定が完了すると、ステップS22において、S/H及びルータ600を通じて加入者100とサービスサーバ700との間のTCP接続要求と設定動作が行われて、ステップS24において、加入者100とサービスサーバ700がTCPデータを伝送する。
【0069】
その後、上記TCPデータ伝送中に呼び出しが失敗した場合に、ステップS26において、TCP接続が解除される。
【0070】
このような第2世代での呼出し処理のフローにおいて、トラフィック分析部520はIWF400とS/H及びルータ600との間に配設されている。トラフィック分析分520は、図9に破線の円Aで示すように、TCP設定を実行して、TCPデータ伝送トラフィックを受信し、そしてこのTCPデータ伝送トラフィックを分析した後に、サービスサーバ700への接続成功率、接続時間、接続失敗原因、データ使用量統計、及びメニューヒット(hit)統計などを求める。
【0071】
同様に、図10は、第3世代であるcdma2000−1x網に適用される呼出し処理のフローを示す図である。
【0072】
ステップS30において、加入者100がサービスサーバ700との無線データ通信のためにBSC/PCF200,300に無線の呼出し設定のための呼出し送信を試み、対応する無線呼出しが設定されると、加入者100がPDSN400にRP登録を要求し、PDSN400がこの要求に応答すると、ステップS32において加入者100とPDSN400との間のRP登録が完了する。
【0073】
このように加入者100とPDSN400との間のRP登録が完了すると、加入者100がPDSN400にPPPデータリンク設定を要求し、PDSN400がこの要求に応答すると、ステップS34において加入者100とPDSN400との間のPPPデータリンクが設定される。次に、加入者100がPDSN400にPPP IP割当を要求し、ステップS36において、PDSN400はこの要求に応答して加入者100にPPP IPを割り当てる。
【0074】
このように加入者100とPDSN400との間のPPP設定が完了すると、ステップS38において、S/H及びルータ600を通じて加入者100とサービスサーバ700との間のTCP接続要求と設定動作が行われて、ステップS40において、加入者100とサービスサーバ700がTCPデータを伝送する。その後、上述のTCPデータ伝送中に、ある一側で電話を切った場合に、ステップS42においてTCP接続が解除される。
【0075】
このような第3世代での呼出し処理のフローにおいて、トラフィック分析部520はPDSN400とS/H及びルータ600との間に配設されている。トラフィック分析部520は、図10に破線の円Bで示すように、TCP設定を実行して、TCPデータ伝送トラフィックを受信して、このTCPデータ伝送トラフィックを分析した後、サービスサーバ700への接続成功率、接続時間、接続失敗原因、データ使用量統計、及びメニューヒット統計などを求める。
【0076】
トラフィック分析部520は、上述のように求められる以下に示す各種のデータを通じてトラフィックを分析することができる。
【0077】
1)OSI 7 Layer(物理層又は応用層)のTx/Rxデータ使用統計
2)ソースIP/送信先IPにサブネットマスクを適用して得られたTx/Rxデータ使用統計
3)IWF/PDSNIPプール(pool)による装備別Tx/Rxデータ使用統計
4)サービスオプション別に区分された基地局別のA11接続/PDSNPPP接続統計
5)TCP/UDPポート番号による応用統計
統計記憶部530は、イーサネット(登録商標)分離部510を介して受信されるパケットデータを通じて、トラフィック分析部520が分析した結果データを記憶する。また、統計記憶部530は、分析データを含んだ各種のデータを記憶するデータベース、及び外部からのデータ検索要請などに応じてデータベースから対応するデータを検索し、この検索したデータを提供するデータベース管理部などで構成される。
【0078】
統計照会部540は、使用者とのインターフェースであるGUI(Graphical User Interface)を含み、統計記憶部530に記憶された各種データを検索し、使用者が所望する統計情報を提供する。
【0079】
統計照会部540のGUIによって使用者は、IP網での直接的なトラフィックを通じて分析される各種のリアルタイム統計データを得ることができる。このリアルタイム統計データには、Rx、Tx、Rx+Txデータなどの通信量と、各階層への接続試行、成功回数、失敗回数、及び現在状態などの統計が含まれ、また、各応用(application)に関するIP別使用統計、サービス別接続成功率統計、応答時間などの統計、基地局別PPPセッション成功率統計などが含まれる。
【0080】
上述のように、IP網においてイーサネット(登録商標)分離部510によって物理階層のトラフィックを分離して分析することにより、従来のIWFやPDSNが提供するデータトラフィック統計に基づいた分析に比べて、より多くの統計情報を得ることができ、また、IP網の効率的な管理が可能になる。
【0081】
図11は、本発明の第2の実施の形態に係るパケットデータトラフィック分析を行うサービス監視装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【0082】
図11に示されているように、本実施の形態に係るパケットデータトラフィック分析を行うサービス監視装置が使用された移動通信網のシステムは、BTS/BSC200、PCX/PCF300、IWF/PDSN400、S/H及びルータ600、並びにサービス監視装置800を備える。BTS/BSC200、PCX/PCF300、IWF/PDSN400、並びにS/H及びルータ600は、図3に関する第1の実施の形態における構成とその機能が同一であり、同一の符号を使用して説明する。また、BTS/BSC200、PCX/PCF300、IWF/PDSN400、S/H及びルータ600などの機能及び動作などについては既に図3乃至図10を参照して説明したので、以下、サービス監視装置800について説明する。
【0083】
サービス監視装置800は、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間に接続され、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間で伝送されるIPパケットデータを受信及び分析して、多様な統計データを生成する。また、サービス監視装置800は、このような統計を周期的に又はリアルタイムで照会して、各種のサービス状態を移動通信網運用事業者に可視情報及び可聴情報として提供する。
【0084】
図12は、図11に示されたサービス監視装置の詳細ブロック図である。
【0085】
図12に示されているように、サービス監視装置800は、イーサネット(登録商標)分離部810、トラフィック分析部820、統計記憶部830、及びサービス監視部840を備える。イーサネット(登録商標)分離部810、トラフィック分析部820、及び統計記憶部830は、上述したイーサネット(登録商標)分離部510、トラフィック分析部520、及び統計記憶部530とその機能が同一であるので、ここでは簡潔に説明する。
【0086】
イーサネット(登録商標)分離部810は、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間に直接接続されており、ユーザIPパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分して受信する。より詳しくは、イーサネット(登録商標)分離部810は、IWF/PDSN400とS/H及びルータ600との間に接続されるケーブルに接続されており、物理階層を分離して、加入者100とサービスサーバ700との間で伝送される使用者パケットデータを受信する。
【0087】
トラフィック分析部820は、イーサネット(登録商標)分離部810を通じて受信されるユーザIPパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分受信して分析し、この分析を通じて第2世代及び第3世代網での呼出し処理のフローを把握して、トラフィック分析によって各種の統計を求めることができる。
【0088】
トラフィック分析部820は、上記第1の実施の形態のように多様な統計を求めることができるが、第2の実施の形態においてはサービス監視のための統計情報が必要である。この統計情報には以下のものが含まれる。
【0089】
1)サービスオプション別に区分された統計(試行回数、成功イベント回数など)
2)TCPポート番号による統計(試行回数、成功イベント回数など)
次に、統計記憶部830は、イーサネット(登録商標)分離部810を介して受信されるパケットデータを通じて、トラフィック分析部820が分析した結果データを記憶する。この統計記憶部830は、分析データを含んだ各種のデータを記憶するデータベースと、外部からのデータ検索要請などに応じてデータベースから対応するデータを検索し、これを提供するデータベース管理部などを備える。
【0090】
サービス監視部840は、統計データ、例えば、サービスオプション別に区分された試行回数、成功イベント回数などの統計データや、TCPポート番号別のサービス試行回数、成功イベント回数などの統計データなどを周期的に照会したり、又は移動通信網運用事業者の要請に応じてリアルタイムで照会して、各サービスの正常状態を移動通信網運用事業者に可視情報及び可聴情報として提供する。したがって、移動通信網運用事業者は、イーサネット(登録商標)分離部810を用いてIP網における物理階層のトラフィックを分離して分析することにより、サービス監視が可能になる。
【0091】
図13は、本発明の第3の実施の形態に係るプロトコル分析に基づいたネットワーク監視装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【0092】
図13に示されているように、本実施の形態に係るプロトコル分析に基づいたネットワーク監視装置が使用された移動通信網のシステムは、BTS/BSC/PCF1200、ネットワーク監視装置1300、PDSN1400、並びにS/H及びルータ1500を備える。BTS/BSC1200、PCF1200、PDSN1400、並びにS/H及びルータ1500は、上述のように図3を参照して説明した第1の実施形態における構成に対応するので、説明の便宜上、ここでは省略する。
【0093】
ネットワーク監視装置1300は、PCF1200とPDSN1400との間と、PDSN1400とS/H及びルータ1500との間に接続されており、PCF1200とPDSN1400との間と、PDSN1400とS/H及びルータ1500との間で伝送されるIPパケットデータを受信及び分析して、多様な統計を生成し、この統計を周期的に照会してネットワークの状態に関する情報を生成して、この情報を移動通信網運用事業者に可視形態及び可聴形態にして提供する。
【0094】
ネットワーク監視装置1300は、イーサネット(登録商標)分離部1310,1320、プロトコル分析部1330,1340、統計記憶部1350、及びネットワーク監視部1360を備える。
【0095】
イーサネット(登録商標)分離部1310は、PCF1200とPDSN1400との間に直接接続されており、受信したユーザIPパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分する。一方、イーサネット(登録商標)分離部1320は、PDSN1400とS/H及びルータ1500との間に直接接続されており、受信したユーザIPパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分する。
【0096】
図14を参照すれば、イーサネット(登録商標)分離部1310は、PCF1200のイーサネット(登録商標)Txポート1210からPDSN1400のイーサネット(登録商標)Rxポート1410に接続されるケーブルに接続されており、加入者1100からサービスサーバ1700に上向きに供給されるパケットデータを受信する。また、イーサネット(登録商標)分離部1310は、PDSN1400のイーサネット(登録商標)Txポート1420からPCF1200のイーサネット(登録商標)Rxポート1220に接続されるケーブルに接続されており、サービスサーバ1700から加入者1100に下向きに供給されるパケットデータを受信する。
【0097】
また、図15を参照すれば、イーサネット(登録商標)分離部1320は、PDSN1400のイーサネット(登録商標)Txポート1430からS/H及びルータ1500のイーサネット(登録商標)Rxポート1510に接続されるケーブルに接続されており、加入者1100からサービスサーバ1700に上向きに供給されるパケットデータを受信する。また、イーサネット(登録商標)分離部1320は、S/H及びルータ1600のイーサネット(登録商標)Txポート1520からPDSN1400のイーサネット(登録商標)Rxポート1440に接続されるケーブルに接続されており、サービスサーバ1700から加入者1100に下向きに供給されるパケットデータを受信する。
【0098】
第3世代であるcdma2000−1x網のプロトコル構造において、図16に示されているように、イーサネット(登録商標)分離部1310は、PCF1200の物理階層であるイーサネット(登録商標)とPDSN1400の物理階層であるイーサネット(登録商標)の間に配設されており、PCF1200とPDSN1400との間のIP網を物理階層から分離して、PCF1200とPDSN1400との間において送受信されるパケットデータを受信する。イーサネット(登録商標)分離部1320は、PDSN1400の物理階層であるイーサネット(登録商標)とサービスサーバ600の物理階層であるイーサネット(登録商標)の間に配設されており、PDSN1400とサービスサーバ1600との間のIP網を物理階層から分離して、PDSN1400とサービスサーバ1600との間において送受信されるパケットデータを受信する。
【0099】
プロトコル分析部1330及び1340は、イーサネット(登録商標)分離部1310及び1320を通じて受信されるユーザIPパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分した後、無線データ通信に関する、特に無線インターネット(登録商標)サービスに関するA11及びRADIUSプロトコルデータ統計をTxデータ及びRxデータに対して夫々分析する。
【0100】
図17を参照すれば、プロトコル分析部1330及び1340は、IPネットワークにおける呼出し処理のフローによってプロトコルを分析し、各種の統計を求めることができる。
【0101】
図17は、移動通信網に適用される呼出し処理のフローを示す図である。加入者1100とサービスサーバ1600との間にTCPを設定してTCPデータを伝送した後に、TCP連結を解除するステップS130〜S142の処理は、本発明の第1の実施の形態において図9を参照して説明したステップS30〜S42の処理と一致するので、説明の便宜上、ここでは説明を省略する。
【0102】
図17に示されるように、移動通信網での呼出し処理のフローにおいて、プロトコル分析部1330はPCF1200とPDSN1400との間に配設され、図17中の破線の円‘C’で示すRP登録を実行し、加入者認証プロトコルを受信して分析した後、認証成功率、認証実行時間、認証失敗原因などを求め、破線の円‘D’で示すようにPPPデータリンクを設定し、PPP IP割当プロトコルを受信して、PPP IP割当プロトコルを分析した後、セッション成功率、セッション失敗原因、セッション実行時間などを求める。プロトコル分析部1340は、PDSN1400とS/H及びルータ1500との間に配設され、破線の円‘E’で示すようにTCPを設定し、TCPデータ伝送プロトコルを受信して、TCPデータ伝送プロトコル分析した後、サービスサーバ1600への接続成功率、接続時間、接続失敗原因、データ使用統計、メニューヒット統計などを求める。
【0103】
上述したように、プロトコル分析部1330及び1340は、上述のように求められるデータを通じて次のような内容を分析し、ネットワークを監視するための統計情報を生成する。
【0104】
1)基地局別A11接続統計(試行回数、成功イベント回数など)
2)PDSN別A11接続統計(試行回数、成功イベント回数など)
3)A11失敗原因別統計
4)基地局別PPP接続統計
5)PDSN別PPP接続統計
6)RADIUSメッセージ統計
統計記憶部1350は、プロトコル分析部1330及び1340が各々分析した結果データを記憶する。統計記憶部1350は、分析データを含んだ各種のデータを記憶するデータベースと、外部からのデータ検索要請などに応じてデータベースから対応するデータを検索して提供するデータベース管理部などを備える。
【0105】
ネットワーク監視部1360は、統計記憶部1350に記憶された各種統計データを周期的に照会して、ネットワークの正常状態を移動通信網運用事業者に可視情報及び可聴情報として提供する。したがって、移動通信網運用事業者は、IP網においてイーサネット(登録商標)分離部1310及び1320を用いて物理階層のプロトコルを分析することによって、ネットワーク全体の監視が可能になる。
【0106】
図18は、本発明の第4の実施の形態に係るパケットデータ分析に基づいたデータサービス別料金請求情報生成装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【0107】
図18に示されているように、本実施の形態に係るシステムは、BTS/BSC2200、PCX/PCF2300、IWF/PDSN2400、料金請求情報生成装置2500、並びにS/H及びルータ2600を備える。ここで、BTS/BSC2200、PCX/PCF2300、IWF/PDSN2400、並びにS/H及びルータ2600は、上述のように図3を参照して説明した第1の実施の形態における構成に対応するので、説明の便宜上、ここでは説明を省略する。
【0108】
一方、料金請求情報生成装置2500はIWF/PDSN2400とS/H及びルータ2600との間に接続され、IWF/PDSN2400とS/H及びルータ2600との間で伝送されるユーザIPパケットデータと、IWF/PDSN400から提供される料金請求情報とを使用して、サービス別料金請求情報を生成する。
【0109】
図19は、図18に示された料金請求情報生成装置2500の詳細ブロック図である。
【0110】
図19に示されているように、料金請求情報生成装置2500は、パケット分離部2510、パケット分析部2520、及び料金請求情報記憶部2530を備える。
【0111】
パケット分離部2510はIWF/PDSN2400とS/H及びルータ2600との間に直接接続されており、受信したユーザIPパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分する。
【0112】
図20に示すように、パケット分離部2510は、IWF/PDSN2400のイーサネット(登録商標)Txポート2410からS/H及びルータ2600のイーサネット(登録商標)Rxポート2610に接続されるケーブルに接続されており、加入者2100からサービスサーバ2700に上向きに提供されるパケットデータを受信する。また、パケット分離部2510は、S/H及びルータ2600のイーサネット(登録商標)Txポート2620からIWF/PDSN2400のイーサネット(登録商標)Rxポート2420に接続されるケーブルに接続されており、サービスサーバ2700から加入者2100に下向きに提供されるパケットデータを受信する。
【0113】
第2世代であるIS−95A/B網において、パケット分離部2510は、図21に示されているように、IWF2400の物理階層であるイーサネット(登録商標)(E−NET)とサービスサーバ2700の物理層であるイーサネット(登録商標)(E−NET)の間に配設されており、IWF2400とサービスサーバ2700との間のIP網を物理階層から分離して、加入者2100とサービスサーバ2700との間において送受信されるパケットデータを受信する。
【0114】
また、第3世代であるcdma2000−1x網において、パケット分離部2510は、図22に示されているように、PDSN2400の物理階層であるイーサネット(登録商標)(E−NET)とサービスサーバ2700の物理階層であるイーサネット(登録商標)(E−NET)の間に配設されており、PDSN2400とサービスサーバ2700との間のIP網を物理階層から分離して、加入者2100とサービスサーバ2700との間に送受信されるパケットデータを受信する。
【0115】
パケット分析部2520は、パケットデータ分離部2510を通じて受信したユーザパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分したり、又はS/H及びルータ2600から提供されるポートミラーリング機能を利用して、IP網から受信したユーザパケットデータをTxデータ及びRxデータに区分する。S/H及びルータ2600から提供されるポートミラーリング機能は本願発明の属する技術分野における当業者に公知であるので、ここではその説明を省略する。パケット分析部2520は、パケット分離部2510やS/H及びルータ2600から受信されるユーザパケットデータを分析し、分析された加入者別送信先IP及びポート番号などの情報と、加入者2100が使用するパケットデータとを利用して、加入者2100が使用するサービス情報を求める。
【0116】
図23を参照すれば、パケット分析部2520は、パケット分離部2510やS/H及びルータ2600を通じて受信される符号化されたビットストリームを受信し、OSI(Open Systems Interconnection)モデルの各階層別にパケットデータを分析して、加入者別送信先IPと加入者2100が使用するパケットデータを求める。パケット分析部2520が符号化されたビットストリームから各PCIを除去し、各階層、つまり、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セッション層、表現層、及び応用層でのパケットデータ及びパケットデータトラフィックを分析して加入者2100別サービス使用情報を求める処理は、上述の第1の実施の形態において図8を参照して説明したように、トラフィック分析部520がパケットデータ及びパケットデータトラフィックを分析する処理と非常に類似しているので、説明の便宜上、ここでは説明を省略する。
【0117】
料金請求情報記憶部2530は、パケット分析部2520で求められた料金請求情報、つまり、加入者別サービス使用情報と、IWF/PDSN2400で従来の方法により生成される加入者2100の料金請求情報とを受信して、これらを1つのサービス別料金請求情報として処理して記憶する。
【0118】
料金請求情報記憶部2530は、サービス別料金請求情報を有する加入者の料金請求情報を、実際の加入者に料金請求するために料金請求処理システム(図示せず)に伝送する。料金請求情報記憶部2530は、データを記憶するデータベースと、記憶されたデータを管理するデータベース管理部などとを有し、パケット分析部2520から提供される料金請求情報やIWF/PDSN2400から提供される料金請求情報を使用して1つのサービス別料金請求情報を生成し、且つ生成したサービス別料金請求情報を加入者の料金請求情報として記憶する手段をさらに含む。
【0119】
IP網におけるパケット分離又はパケットミラーリングによって収集されるユーザパケットデータを分析することにより、各加入者が使用する無線データサービスに応じて、サービス別料金請求情報が生成される。
【0120】
以上、本発明を最も実際的であり好ましいと考えられる実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の各実施の形態に限定されものではないことは言うまでもなく、特許請求の範囲に係る発明の精神及び範囲内に属する多様な変形及び等価の構成も本発明に含まれるものである。
【0121】
本発明によれば、移動通信網において無線データサービスにおけるIPネットワークを介するパケットデータトラフィックの分析を効率的に行うことができ、移動通信網の投資のためのより多くの統計及びより詳細な情報を提供することができる。
【0122】
移動通信網運用事業者によって無線データサービスの監視が可能になるので、より安定した無線データサービスを加入者に提供することができる。
【0123】
また、移動通信網運用事業者によって無線データサービスを提供するネットワークの総合的な監視が可能になるので、より安定した無線データ通信サービスを加入者に提供することができる。
【0124】
加えて、移動通信網運用事業者は、加入者が利用する種々のサービスに応じてサービス別の料金請求を行うことができ、加入者に種々のサービス商品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】無線データサービス提供のための従来のシステム構成を示した図である。
【図2】無線データサービス提供のための従来のシステム構成を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るパケットデータトラフィック分析装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【図4】図3に示されたパケットデータトラフィック分析装置の詳細ブロック図である。
【図5】図3に示されたイーサネット(登録商標)分離部の接続を示した図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るIS−95A/B網でのプロトコル構造を示した図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るcdma2000−1x網でのプロトコル構造を示した図である。
【図8】図3に示されたトラフィック分析部によるOSIモデルの各階層別パケットデータトラフィック分析の概念を示した図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るIS−95A/B網での呼出しのフローを示した図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係るcdma2000−1x網での呼出しのフローを示した図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るパケットデータトラフィック分析を行うサービス監視装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【図12】図11に示されたサービス監視装置の詳細ブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るプロトコル分析に基づいたネットワーク監視装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【図14】図13に示されたイーサネット(登録商標)分離部の接続を示した図である。
【図15】図13に示された他のイーサネット(登録商標)分離部の接続を示した図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係るcdma2000−1x網でのプロトコル構造を示した図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係るcdma2000−1x網での呼出しのフローを示した図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態に係るパケットデータ分析に基づいたデータサービス別料金請求情報生成装置が使用された移動通信網のシステム構成を示した図である。
【図19】図18に示された料金請求情報生成装置の詳細ブロック図である。
【図20】図18に示されたパケット分離部の接続を示した図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係るIS−95A/B網でのプロトコル構造を示した図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係るcdma2000−1x網でのプロトコル構造を示した図である。
【図23】図18に示されたパケット分析部によるOSIモデルの各階層別パケットデータトラフィック分析の概念を示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックの分析装置であって、
前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうち1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケットデータ分離部;
前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析するトラフィック分析部;
前記トラフィック分析部が分析した結果データを記憶及び管理する統計記憶部;及び
前記統計記憶部に記憶された各種データを検索し、使用者の所望の統計情報を提供する統計照会部;
を備えることを特徴とする分析装置。
【請求項2】
前記パケットデータ分離部は、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続され、前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
前記トラフィック分析部は、前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して分析することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
【請求項4】
前記トラフィック分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバ間のTCP(Transmission Control Protocol)伝送フローを分析することを特徴とする請求項3に記載の分析装置。
【請求項5】
前記統計照会部は、前記トラフィック分析部によって分析される各種のリアルタイム統計をGUI(Graphical User Interface)を通じて前記使用者に提供することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
【請求項6】
前記各種のリアルタイム統計には、受信データ、送信データ、及び受信データ+送信データの通信量、各階層への接続試行、成功回数、失敗回数、現在状態の統計、各応用(application)におけるIP別使用統計、サービス別接続成功率統計、応答時間統計、基地局別PPPセッション成功率統計が含まれることを特徴とする請求項5に記載の分析装置。
【請求項7】
前記パケットデータ分離部と前記サービスサーバとの間に、パケットアドレスに基づいてパケットを適切なポートに伝達するスイッチングハブと、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結するルータとが接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の分析装置。
【請求項8】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックを分析する分析方法であって、
a)前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信し;
b)前記a)において受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析し;及び
c)前記b)において分析された結果データを使用して、使用者の所望の統計情報を提供する;
ことを特徴とする分析方法。
【請求項9】
前記a)において、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続を介して、前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項8に記載の分析方法。
【請求項10】
前記b)において、前記受信されるユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して分析することを特徴とする請求項8に記載の分析方法。
【請求項11】
前記ユーザパケットデータを通じて、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のTCP伝送フローを分析することを特徴とする請求項10に記載の分析方法。
【請求項12】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックの分析を通じて前記加入者へのサービスを監視するサービス監視装置であって、
前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケットデータ分離部;
前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析するトラフィック分析部;
前記トラフィック分析部が分析した結果データを記憶及び管理する統計記憶部;及び
前記統計記憶部に記憶された各種データを通じて、前記加入者に対するサービス別に正常状態を含む情報を生成し、前記情報を運用者に提供するサービス監視部;
を備えることを特徴とするサービス監視装置。
【請求項13】
前記パケットデータ分離部は、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続され、前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項12に記載のサービス監視装置。
【請求項14】
前記トラフィック分析部は、前記パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して分析することを特徴とする請求項12に記載のサービス監視装置。
【請求項15】
前記トラフィック分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のTCP(Transmission Control Protocol)伝送フローを分析することを特徴とする請求項12に記載のサービス監視装置。
【請求項16】
前記加入者に対するサービス別正常状態を含む前記情報は、サービスオプション別に区分された試行回数及び成功イベント回数の統計データ、並びにTCPポート番号別のサービス試行回数及び成功イベント回数の統計データを周期的に又は前記移動通信網運用事業者の要請によってリアルタイムで照会して、生成されることを特徴とする請求項12に記載のサービス監視装置。
【請求項17】
前記パケットデータ分離部と前記サービスサーバとの間に、パケットアドレスに基づいてパケットを適切なポートに伝達するスイッチングハブと、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結するルータとが接続されていることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1請求項に記載のサービス監視装置。
【請求項18】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックの分析を通じて前記加入者へのサービスを監視するサービス監視方法であって、
a)前記加入者に対する無線データサービスを提供する前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信し;
b)前記a)において受信される前記ユーザパケットデータを伝送方向に応じて区分して分析し;及び
c)前記b)において分析された結果データを通じて前記加入者に対するサービス別に正常状態を含む情報を生成し、前記情報を運用者に提供する;
ことを特徴とするサービス監視方法。
【請求項19】
前記a)において、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続を介して、前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項18に記載のサービス監視方法。
【請求項20】
前記b)において、前記受信されるユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して分析することを特徴とする請求項18に記載のサービス監視方法。
【請求項21】
前記ユーザパケットデータを通じて、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のTCP伝送フローを分析することを特徴とする請求項20に記載のサービス監視方法。
【請求項22】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックを通じるプロトコル分析に基づいてネットワークを監視するネットワーク監視装置であって、
前記加入者に対する無線データサービスを提供するパケット制御装置と、前記パケット制御装置を通じて前記サービスサーバへの無線データサービスを可能にするネットワークリンキング装置との間に配設され、前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信する第1パケットデータ分離部;
前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間に配設され、前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信する第2パケットデータ分離部;
前記第1パケットデータ分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータに基づいてプロトコルを分析する第1プロトコル分析部;
前記第2パケットデータ分離部を通じて受信されるユーザパケットデータに基づいてプロトコルを分析する第2プロトコル分析部;
前記第1プロトコル分析部及び第2プロトコル分析部によって夫々分析された結果データを記憶及び管理する統計記憶部;及び
前記統計記憶部に記憶された各種データを通じて前記移動通信網への関連ネットワークに関する正常状態を含む情報を生成し、運用者に提供するネットワーク監視部;
を備えることを特徴とするネットワーク監視装置。
【請求項23】
前記第1パケットデータ分離部は、前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間のイーサネット(登録商標)接続に接続されて、ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信し、及び
前記第2パケットデータ分離部は、前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続されて、ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項22に記載のネットワーク監視装置。
【請求項24】
前記第1プロトコル分析部は、前記第1パケットデータ分離部によって受信されるユーザパケットデータに対応してプロトコル構造を送信構造及び受信構造に区分し、及び
前記第2プロトコル分析部は、前記第2パケットデータ分離部によって受信されるユーザパケットデータに対応してプロトコル構造を送信構造及び受信構造に区分することを特徴とする請求項22に記載のネットワーク監視装置。
【請求項25】
前記第1プロトコル分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間のRP登録及び認証フロー、PPP(Point-to-Point Protocol)データリンク設定、及びPPP IP割当フローを分析し、及び
前記第2プロトコル分析部は、前記ユーザパケットデータを通じて前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間のTCP伝送フローを分析することを特徴とする請求項22に記載のネットワーク監視装置。
【請求項26】
前記統計記憶部に記憶されるデータは、基地局別プロトコル接続統計、ネットワークリンキング装置別プロトコル接続統計、プロトコル失敗原因別統計、基地局別PPP接続統計、ネットワークリンキング装置別PPP接続統計、及びプロトコルメッセージ統計を含むことを特徴とする請求項22に記載のネットワーク監視装置。
【請求項27】
前記第2パケットデータ分離部と前記サービスサーバとの間に、パケットアドレスに基づいてパケットを適切なポートに伝達するスイッチングハブと、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結するルータとが接続されていることを特徴とする請求項22乃至26のいずれか1項に記載のネットワーク監視装置。
【請求項28】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータトラフィックを通じるプロトコル分析に基づいてネットワークを監視するネットワーク監視方法であって、
a)前記加入者に対する無線データサービスを提供するパケット制御装置と、前記パケット制御装置を通じた前記サービスサーバへの無線データサービスを可能にするネットワークリンキング装置との間で伝送されるユーザパケットデータと、前記パケット制御装置と前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータとを夫々分離して受信し;
b)前記a)において受信される各ユーザパケットデータに基づいてプロトコルを分析し;及び
c)前記b)において分析された結果データを通じて前記移動通信網関連ネットワークに関する正常状態を含む情報を生成し、運用者に提供する;
ことを特徴とするネットワーク監視方法。
【請求項29】
前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間のイーサネット(登録商標)接続を行い、ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信し、及び
前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続を行い、ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項28に記載のネットワーク監視方法。
【請求項30】
前記b)において、前記b)において受信されるユーザパケットデータに応じてプロトコル構造を送信プロトコル構造及び受信プロトコル構造に区分して分析することを特徴とする請求項28に記載のネットワーク監視方法。
【請求項31】
前記ユーザパケットデータを通じて、前記パケット制御装置と前記ネットワークリンキング装置との間のRP登録及び認証フロー、PPP(Point-to-Point Protocol)データリンク設定、及びPPP IP割当フローを分析し、及び
前記ユーザパケットデータを通じて、前記ネットワークリンキング装置と前記サービスサーバとの間のTCP伝送フローを分析することを特徴とする請求項30に記載のネットワーク監視方法。
【請求項32】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータの分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成装置であって、
前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間に配設され、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信するパケット分離部;
前記パケット分離部を通じて受信されるユーザパケットを分析して、前記加入者が使用する受信されたサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力するパケット分析部;及び
前記パケット分析部によって出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して1つのサービス別料金請求情報として記憶し、前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する料金請求情報記憶部;
を備えることを特徴とするデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項33】
前記パケット分離部は、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続に接続され、ユーザパケットデータを送信情報及び受信情報に区分して受信することを特徴とする請求項32に記載のデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項34】
前記パケット分析部は、前記パケット分離部を通じて受信される前記ユーザパケットデータを使用して各加入者別送信先IP及びポート番号を含む情報を求めると共に、前記加入者が使用するパケットデータを利用して前記加入者のサービス使用情報を求めることを特徴とする請求項32に記載のデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項35】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータの分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成方法であって、
a)移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを分離して受信し;
b)前記a)において受信される前記ユーザパケットデータを分析し、前記加入者が使用する受信されたサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力し;
c)前記b)において出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して、1つのサービス別料金請求情報として記憶し;及び
d)前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する;
ことを特徴とするデータサービス別料金請求情報生成方法。
【請求項36】
前記a)において、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間のイーサネット(登録商標)接続へ接続して、前記ユーザパケットデータを送信データ及び受信データに区分して受信することを特徴とする請求項35に記載のデータサービス別料金請求情報生成方法。
【請求項37】
前記b)において、前記ユーザパケットデータを分析して加入者別送信先IP及びポート番号を含む情報を求めると共に、前記加入者が使用するパケットデータを利用して前記加入者のサービス使用情報を求めることを特徴とする請求項35に記載のデータサービス別料金請求情報生成方法。
【請求項38】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータの分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成装置であって、
前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを中継するパケット中継部がポートミラーリング法によって複写する、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを受信し、前記受信されるユーザパケットデータを分析することによって前記加入者が使用するサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力するパケット分析部;及び
前記パケット分析部によって出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して1つのサービス別料金請求情報として記憶し、前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する料金請求情報記憶部;
を備えることを特徴とするデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項39】
前記パケット分析部は、前記パケット中継部によって複写されて受信される前記ユーザパケットデータを使用して加入者別送信先IP及びポート番号を含む情報を求めると共に、前記加入者が使用するパケットデータを利用して前記加入者のサービス使用情報を求めることを特徴とする請求項38に記載のデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項40】
前記パケット中継部は、パケットアドレスに基づいて前記パケットを適切なポートに伝達するスイッチングハブであることを特徴とする請求項38又は39に記載のデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項41】
前記パケット中継部は、同一の伝送プロトコルを使用する分離されたネットワークを連結するルータであることを特徴とする請求項38又は39に記載のデータサービス別料金請求情報生成装置。
【請求項42】
移動通信網を通じて加入者が特定のサービスサーバの無線データサービスを使用する際、前記加入者とサービスサーバとの間において伝送されるパケットデータの分析に基づくデータサービス別の料金請求情報を生成するデータサービス別料金請求情報生成方法であって、
a)前記加入者に対する無線データサービスを提供する移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを中継するパケット中継部がポートミラーリング法によって複写する、前記移動通信交換機及びパケット制御装置のうちの1つと前記サービスサーバとの間で伝送されるユーザパケットデータを受信し、前記受信されるユーザパケットデータを分析することによって前記加入者が使用するサービス情報を求めて第1料金請求情報として前記サービス情報を出力し;
b)前記a)において出力される前記第1料金請求情報と、前記移動通信交換機及びパケット制御装置の一方から提供される第2料金請求情報とを統合して1つのサービス別料金請求情報として記憶し;及び
c)前記サービス別料金請求情報を含む前記加入者の料金請求情報を、前記加入者に料金請求するために特定料金請求処理システムに伝送する;
ことを特徴とするデータサービス別料金請求情報生成方法。
【請求項43】
前記a)において、前記ユーザパケットデータを分析して加入者別送信先IP及びポート番号を含む情報を求めると共に、前記加入者が使用する前記パケットデータを利用して前記加入者のサービス使用情報を求めることを特徴とする請求項42に記載のデータサービス別料金請求情報生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2006−506842(P2006−506842A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551278(P2004−551278)
【出願日】平成15年11月13日(2003.11.13)
【国際出願番号】PCT/KR2003/002446
【国際公開番号】WO2004/045143
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(504394652)ケイティーフリーテル シーオー リミテッド (10)
【氏名又は名称原語表記】KTFREETEL CO., LTD.
【Fターム(参考)】