説明

税管理方法、税管理システム、データ管理装置、および認証サーバ

【課題】消費者と売買取引が行われる店舗から税金の正確な徴収を図ることが可能な税管理技術を提供する。
【解決手段】
税管理方法は、売買取引が行なわれる場合に、データ管理装置が、前回の取引情報を消費者の携帯記憶装置から取得し、キャッシュレジスタから今回の売買取引によって得られた今回の取引情報を取得するとともに、該今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成し、今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の携帯記憶装置に送信し、取得した前回の取引情報及び今回の取引情報を、認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、認証サーバが、受信した今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費者と売買取引が行われる店舗から税金を正しく徴収する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
販売取引が行われる店舗において、税務署が消費税の徴収を行うにあたっては、各店舗における売上総額を把握する必要がある。この場合、各店舗で設置されたキャッシュレジスタに打ち込まれた金額をセキュアな記憶媒体に記録させることによって,税務署は売上総額を把握することができる。
【0003】
近年、遊技場、交換所及び問屋のそれぞれに、売上金額および消費税額を示すデータを生成する管理装置を備え、各管理装置で生成されたデータをセンタ管理装置に送信させて一括して管理することで、消費税額を簡易かつ正確に算出し、納税者が納得する消費税額を決定する技術が開示されている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−99815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術においては、各管理装置で売上金額および消費税額を示すデータが改ざんされた場合、税務署は売上総額を正確に把握することができない。
一方、記録されたキャッシュレジスタに打ち込まれた金額をもとに各店舗における売上総額を把握する場合、以下のような問題があった。
【0006】
売上金の一部をキャッシュレジスタに打ち込まないようにしたり、キャッシュレジスタをTrainingモードで動作させることによって、レシートを発行しても売上額としてZ-report(1日の売上額)に書き込まないようにすることで、税の徴収を免れることが可能となる。また、偽造されたレシートを発行したり、Z-report(1日の売上額)の算出部分を改ざんして一部を天引きすることによっても、税の徴収を免れることができるという問題もあった。
したがって、本発明の目的は、消費者と売買取引が行われる店舗から税金の正確な徴収を図ることが可能な税管理技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、第1の態様に係る税管理方法は、キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理方法であって、売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するキャッシュレジスタと、前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、該キャッシュレジスタから取引情報を受信して当該取引に応じたポイント情報を生成するデータ管理装置と、前記データ管理装置との間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記データ管理装置から受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、前記データ管理装置と通信ネットワークを介して接続され、前記データ管理装置から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、売買取引が行なわれる場合に、前記データ管理装置が、前記売買取引の前に行われた売買取引の取引情報である前回の取引情報を消費者の前記携帯記憶装置から取得し、前記キャッシュレジスタから今回の売買取引によって得られた今回の取引情報を取得するとともに、該今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成して、該今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の前記携帯記憶装置に送信し、前記取得した前回の取引情報及び前記今回の取引情報を、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、前記認証サーバが、受信した前記今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前記前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証する。
【0008】
第2の態様に係る税管理方法は、第1の態様に係る税管理方法であって、前記データ管理装置が、生成した前記今回のポイント情報を前記キャッシュレジスタに送信し、前記キャッシュレジスタが、
前記今回の取引情報及び前記今回のポイント情報が印字されたレシートを発行する。
【0009】
第3の態様に係る税管理方法は、第1の態様または第2の態様に係る税管理方法であって、前記データ管理装置が、消費者の前記携帯記憶装置から前回の取引情報とともに前回のポイント情報を取得し、前記取得した前回のポイント情報及び前記生成した今回のポイント情報を、前記前回の取引情報及び今回の取引情報とともに、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、前記認証サーバが、受信した今回のポイント情報を今回の取引情報とともに、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前回の取引情報及び前回のポイント情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報及び前回のポイント情報と照合し、当該消費者の過去の取引及びポイントの正当性を認証する。
【0010】
第4の態様に係る税管理方法は、第1から第3のいずれかの態様に係る税管理方法であって、前記携帯記憶装置が非接触型ICカードまたは非接触型ICタグを備えた携帯電話であり、前記データ管理装置が、前記消費者の携帯記憶装置から情報を読み取り、かつ前記携帯記憶装置に情報を書き込むためのリーダライタ部を備えている。
【0011】
第5の態様に係る税管理方法は、第1から第4のいずれかの態様に係る税管理方法であって、前記携帯記憶装置と通信ネットワークを介して接続され、前記発行されたポイントを前記携帯記憶装置ごとに管理するポイントサーバをさらに備える。
【0012】
第6の態様に係る税管理システムは、 キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理方法であって、売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するキャッシュレジスタと、前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、該キャッシュレジスタから取引情報を受信して当該取引に応じたポイント情報を生成するデータ管理装置と、前記データ管理装置との間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記データ管理装置から受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、前記データ管理装置と通信ネットワークを介して接続され、前記データ管理装置から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、売買取引が行なわれる場合に、前記データ管理装置が、前記キャッシュレジスタから当該売買取引によって得られた取引情報を取得して、該取引情報に基づきポイント情報を生成し、該ポイント情報を該キャッシュレジスタに送信するとともに、該取引情報と該ポイント情報とを前記認証サーバおよび前記消費者の前記携帯記憶装置に送信し、前記キャッシュレジスタは、前記取引情報と前記データ管理装置から送信された前記ポイント情報とともに、該取引情報および該ポイント情報を含むバーコードが印字されたレシートを発行し、前記携帯記憶装置が、前記バーコードを読み取る読取り手段を備え、該読み取り手段によって読取られたバーコードが含む前記取引情報及び前記ポイント情報を前記認証サーバに送信し、前記認証サーバが、前記データ管理装置から送信された前記取引情報と前記ポイント情報とを、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、前記携帯記憶装置から送信された前記取引情報と前記ポイント情報を、該照合待ちデータとして該記憶部に記憶した当該消費者の前記取引情報と前記ポイント情報と照合して、当該消費者の取引及びポイントの正当性を認証する。
【0013】
第7の態様に係る税管理システムは、キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理方法であって、売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するとともに、前記取引情報から当該取引に応じたポイント情報を生成するキャッシュレジスタと、前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記キャッシュレジスタから受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、前記キャッシュレジスタと通信ネットワークを介して接続され、前記キャッシュレジスタから受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、売買取引が行なわれる場合に、前記キャッシュレジスタが、前記売買取引の前に行われた売買取引の取引情報である前回の取引情報を消費者の前記携帯記憶装置から取得し、今回の売買取引によって得られた今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成し、前記今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の前記携帯記憶装置に送信し、前記取得した前回の取引情報及び今回の取引情報を、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、前記認証サーバが、受信した前記今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前記前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証する。
【0014】
第8の態様に係る税管理システムは、キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理システムであって、売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するキャッシュレジスタと、前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、該キャッシュレジスタから取引情報を受信して当該取引に応じたポイント情報を生成するデータ管理装置と、前記データ管理装置との間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記データ管理装置から受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、前記データ管理装置と通信ネットワークを介して接続され、前記データ管理装置から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、売買取引が行なわれる場合に、前記データ管理装置が、前記売買取引の前に行われた売買取引の取引情報である前回の取引情報を消費者の前記携帯記憶装置から取得し、前記キャッシュレジスタから今回の売買取引によって得られた今回の取引情報を取得するとともに、該今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成し、前記今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の携帯記憶装置に送信し、前記取得した前回の取引情報及び今回の取引情報を、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、前記認証サーバが、受信した前記今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前記前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証する。
【0015】
第9の態様に係る税管理システムは、第8の態様に係る税管理システムであって、前記データ管理装置が、生成した前記今回のポイント情報を前記キャッシュレジスタに送信し、前記キャッシュレジスタが、前記今回の取引情報及び前記今回のポイント情報が印字されたレシートを発行する。
【0016】
第10の態様に係る税管理システムは、第8の態様または第9の態様に係る税管理システムであって、前記データ管理装置が、消費者の前記携帯記憶装置から前回の取引情報とともに前回のポイント情報を取得し、前記取得した前回のポイント情報及び前記生成した今回のポイント情報を、前記前回の取引情報及び今回の取引情報とともに、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、前記認証サーバが、受信した今回のポイント情報を今回の取引情報とともに、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前回のポイント情報及び前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回のポイント情報及び前回の取引情報と照合し、当該消費者の過去の取引及びポイントの正当性を認証する。
【0017】
第11の態様に係る税管理システムは、第8の態様から第10の態様のいずれかに係る税管理システムであって、前記携帯記憶装置が非接触型ICカードまたは非接触型ICタグを備えた携帯電話であり、前記データ管理装置が、前記消費者の携帯記憶装置から情報を読み取り、かつ前記携帯記憶装置に情報を書き込むためのリーダライタ部を備えている。
【0018】
第12の態様に係る税管理システムは、第8の態様から第11の態様のいずれかに第9の態様に係る税管理システムであって、前記携帯記憶装置と通信ネットワークを介して接続され、前記発行されたポイントを前記携帯記憶装置ごとに管理するポイントサーバをさらに備える。
【0019】
第13の態様に係るデータ管理装置は、第8の態様から第12の態様のいずれかに係る税管理システムに用いられる。
【0020】
第14の態様に係る認証サーバは、第8の態様から第12の態様のいずれかに係る税管理システムに用いられる。
【発明の効果】
【0021】
第1から第7の何れの態様に係る税管理方法、または第8から第12の何れの態様に係る税管理システムによっても、消費者と売買取引が行われる各店舗における取引情報が認証サーバに送信された後に照合されるので、店舗における売上金の改ざんを抑制し、店舗から税金の正確な徴収を図ることが可能となる。また、第1から第6の何れの態様に係る税管理方法、または第8から第12の何れの態様に係る税管理システムによっても、店舗に備えられたデータ管理装置と認証サーバとの通信状況に不備が生じて取引情報及びポイント情報が送信できなかった場合においても、当該取引情報及びポイント情報が消費者の携帯記憶装置に保存されて、次の取引が行われた店舗から認証サーバに送信されるので、店舗側においては取引情報の正当性が確保され、消費者においてはポイント情報の正当性を確保することができる。
【0022】
第2の態様に係る税管理方法、または第9の態様に係る税管理システムによれば、取引毎にレシートが発行されるので、店舗のキャッシュレジスタに売上金の一部を打ち込まないことによって徴収を免れようとする不正行為を抑制することができる。
【0023】
第3の態様に係る税管理方法、または第10の態様に係る税管理システムによれば、消費者にレシートと共に買物ポイントを発行することで,消費者がレシートをもらう仕組みが確立されて、店舗のキャッシュレジスタに売上金の一部を打ち込まないことによって徴収を免れようとする不正行為を抑制することができる。
【0024】
第4の態様に係る税管理方法、または第11の態様に係る税管理システムによれば、消費者が自己の非接触型ICカードまたは非接触型ICタグを備えた携帯電話から、データ管理装置に対してデータ送受信を容易に行うことが可能となる。
【0025】
第5の態様に係る税管理方法、または第12の態様に係る税管理システムによれば、携帯記憶装置ごとに消費者が保有する買物ポイントの管理が管理されるので,買物ポイントの活用を容易に図ることができる。
【0026】
第6の態様に係るデータ管理装置によれば、携帯電話を用いて取引の正当性をリアルタイムに認証することが可能となる。
【0027】
第7の態様に係るデータ管理装置によれば、店舗にはキャッシュレジスタのみを設置すればよいので、システムのコンパクト化が図れ、かつ、第1の態様に係る税管理方法と同様の効果を得ることが可能となる。
【0028】
第13の態様に係るデータ管理装置によれば、各店舗における取引情報およびポイント情報が取引ごとに管理されるので、各店舗における取引情報およびポイント情報を正確に管理することが容易になる。
【0029】
第14の態様に係る認証サーバによれば、各店舗における取引の正当性が認証されるので、店舗から税金の正確な徴収を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態における税管理システムの構成を示す模式図である。
【図2】キャッシュレジスタの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】データ管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】携帯電話の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】認証サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図6】ポイントサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図7】レシートの一例を示す図である。
【図8】店舗において消費者との売買取引が行なわれる場合の処理の流れを示す図である。
【図9】キャッシュレジスタからデータ管理装置へ送信するデータの構成を示すデータテーブルの概念図である。
【図10】データ管理装置から認証サーバへ送信する今回の取引情報の構成を示すデータテーブルの概念図である。
【図11】データ管理装置から認証サーバへ送信する前回の取引情報の構成を示すデータテーブルの概念図である。
【図12】消費者ポイント管理ファイルに保存されるポイント情報の構成を示すデータテーブルの概念図である。
【図13】レシートに記載の情報から取引を認証する場合の処理の流れを示す図である。
【図14】携帯電話からポイントサーバにポイント照会が行なわれる場合の処理の流れを示す図である。
【図15】店舗のキャッシュレジスタからポイントサーバにポイント照会が行なわれた場合の処理の流れを示す図である。
【図16】店舗のキャッシュレジスタからポイント利用が行なわれた場合の処理の流れを示す図である。
【図17】本発明の第2実施形態における税管理システムの構成を示す模式図である。
【図18】本発明の第3実施形態における税管理システムの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
[第1実施形態]
<税管理システムの全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態における税管理システム1Aの構成の例を示す模式図である。
【0032】
税管理システム1Aは、各店舗300におけるキャッシュレジスタ10で精算された売買取引金額の税額を管理することを目的とし、キャッシュレジスタ10と、データ管理装置50と、認証サーバ60と、ポイントサーバ80とから構成されている。
【0033】
また、2は通信ネットワークとしてのインターネットであり、このインターネット2を介して、データ管理装置50と、認証サーバ60と、ポイントサーバ80とが相互接続され、例えばFTP等を利用して相互にデータの送受を行なう。また、データ管理装置50、認証サーバ60、およびポイントサーバ80が、データの暗号化機能を備えることによってデータを暗号化させて相互にデータの送受信を行うことも可能である。
【0034】
キャッシュレジスタ10は、公知の構成を備えており、店舗300内において商品購入時の代金支払いの際において使用され、売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成する。キャッシュレジスタ10は、取引毎に、消費者が買い上げた商品の精算を行ってレシートを発行する。キャッシュレジスタ10は、店舗300の店員によって商品名、購買金額が入力されるキー入力部17、キー入力部17に入力された情報に基づいてレシートを発行するためのレシート出力部13、液晶タッチパネルから構成される表示部15、客側表示部16、カードリーダ部18、金銭収納部19が配置されている。キー入力部17は、テンキー、締めキーとして、掛売りの場合に使用される会計キーおよび現金払いの場合に使用される現計キーが設けられている。レシート出力部13は、レシートを印字する。表示部15は、各種表示を行うととともに、表示画面に触れて様々な表示を行う。客側表示部16は、顧客に買い上げ商品名や買い上げ価格、買い上げ合計金額等を表示する。なお、キャッシュレジスタ10は、表示部15および客側表示部16を備えていない構成であってもよい。カードリーダ部18は、消費者が所有する磁気カードに記録された内容を読み出す。
【0035】
図2は、キャッシュレジスタ10の構成を示す機能ブロック図である。キャッシュレジスタ10は、制御部11と、記憶部12と、レシート出力部13と、表示部15と、キー入力部17と、客側表示部16と、カードリーダ部18と、スキャナー部20とが、バスラインを介して相互に接続されている。制御部11は、例えば、CPUによって構成され、後述する記憶部12に記憶されるプログラムを実行することによって、キャッシュレジスタ10全体の動作を決定し、キャッシュレジスタ10全体に指令を与える。また、キー入力部17から受信した購買金額に対して,予め定められた税率を掛け合わせることで,税額を算出する。記憶部12は、例えば、半導体メモリ等の記憶装置によって構成され、データ管理装置50から入力された情報、制御部11で実行されるプログラム、プログラムを実行する際に必要な情報等の各種情報を記憶する。スキャナー部20は、商品に付された商品番号を示すバーコードを読み取って商品登録を行う。
【0036】
データ管理装置50は、キャッシュレジスタ10、認証サーバ60およびポイントサーバ80とインターネット2を介して接続され、キャッシュレジスタ10から消費者の取引内容に係る取引情報を受信して精算された金額に応じてポイントを発行し、消費者が所有する携帯電話30またはポイントカード40、および認証サーバ60に取引情報と発行されたポイント情報とを送信する。消費者は、たとえば次の来店時に、累積されたポイント数に応じた割引サービスを受けることができる。
【0037】
図3は、データ管理装置50の構成を示す機能ブロック図である。
【0038】
データ管理装置50は、制御部51と、記憶部52と、キャッシュレジスタ通信部53と、リーダライタ部54と、携帯電話通信部55と、サーバ通信部56とが、バスラインを介して相互に接続されている。制御部51は、例えば、CPUによって構成され、後述する記憶部52に記憶されるプログラムを実行することによって、データ管理装置50全体の動作を決定し、データ管理装置50全体に指令を与える。また、キャッシュレジスタ10との間でデータの送受信を行ない、キャッシュレジスタ10から受信した取引情報から当該取引に応じたポイント情報を生成する。記憶部52は、例えば、半導体メモリ等の記憶装置によって構成され、キャッシュレジスタ10から入力された情報、制御部51で実行されるプログラム、およびプログラムを実行する際に必要な情報等の各種情報を記憶する。キャッシュレジスタ通信部53は、キャッシュレジスタ10との間でデータの送受信を行なう。リーダライタ部54は、制御部51の指令に基づいて、消費者が所有する携帯記憶装置である非接触型ICタグを備えた携帯電話30または非接触型ICカードであるポイントカード40から情報を読み取り、かつ携帯電話30またはポイントカード40に情報を書き込む。携帯電話通信部55は、消費者が所有する携帯電話30と、公衆回線以外の通信技術、例えば、Bluetooth(商標)やIrDAの仕様に基づく赤外線通信などの近距離無線通信を利用してデータの送受信を行う。サーバ通信部56は、携帯電話ネットワーク3およびインターネット2を介して認証サーバ60およびポイントサーバ80と暗号化通信を行う。
【0039】
消費者が所有する携帯記憶装置である携帯電話30は、データ管理装置50との間でデータの送受信を行ない、データ管理装置50から取引情報及びポイント情報を受信する。また、携帯電話30においても、データの暗号化機能を備えることによって、データを暗号化させてポイントサーバ80やデータ管理装置50と相互にデータの送受信を行うことが可能である。
【0040】
図4は、携帯電話30の構成を示す機能ブロック図である。携帯電話30は、制御部31と、記憶部32と、周辺機器通信部33と、通信部34と、操作部35と、表示部36とがバスラインを介して相互に接続されている。制御部31は、例えば、CPUによって構成され、後述する記憶部12に記憶されるプログラムを実行することによって、携帯電話30全体の動作を決定し、携帯電話30全体に指令を与える。記憶部32は、例えば、半導体メモリ等の記憶装置によって構成され、データ管理装置50から受信した取引情報及びポイント情報、制御部31で実行されるプログラム、プログラムを実行する際に必要な情報等の各種情報を記憶する。周辺機器通信部33は、非接触型ICタグを用いてデータ管理装置50との間でデータの送受信を行なう。また、周辺機器通信部33は、非接触型ICタグを用いずに上述の通りBluetooth(商標)やIrDAの仕様に基づく赤外線通信などの近距離無線通信を利用してデータ管理装置50との間でデータの送受信を行なってもよい。通信部34は、携帯電話ネットワーク3やインターネット2を使用して、例えば、ポイントサーバ80や他の携帯電話とデータの送受信を行う。操作部35は、消費者から各種指示を行うためのものである。表示部36は、表示物を表示する。
【0041】
消費者が所有する携帯記憶装置である非接触型ICカードあるポイントカード40は、携帯電話30と同様、データ管理装置50との間でデータの送受信を行ない、データ管理装置50から取引情報及びポイント情報を受信するが、消費者は、携帯電話30またはポイントカード40のいずれかを所有していればよい。
【0042】
ポイントカード40は、記憶部を有するICモジュール(またはICチップ)と、このICモジュールに接続されて非接触型方式のデータの送受信を行うためのアンテナとを備えている。ポイントカード40には、データ管理装置50から受信した取引情報及びポイント情報等の各種情報が書き込まれている。
【0043】
認証サーバ60は、データ管理装置50とインターネット2を介して接続され、税額を含む過去の取引情報を管理する。
【0044】
図5は、認証サーバ60の構成を示す機能ブロック図である。
認証サーバ60は、例えば、各店舗300で販売されるメーカが製造した商品に対する税率設定および税徴収を行なうような行政機関や行政機関から委託された第三者機関が運営するものである。認証サーバ60は、各店舗300における取引毎に精算された金額に応じた税額を管理する。認証サーバ60は、制御部61と、記憶部65と、通信部68とが、バスラインを介して相互に接続されている。制御部61は、例えば、CPUによって構成され、後述する記憶部65に記憶されるプログラムを実行することによって、認証サーバ60全体の動作を決定し、認証サーバ60全体に指令を与える。また、制御部61は、後述する認証部62の機能も実現する。記憶部65は、例えば、半導体メモリ等の記憶装置によって構成され、制御部61で実行されるプログラム、プログラムを実行する際に必要な情報、およびインターネット2を介してデータ管理装置50から送信される消費者の取引情報等の各種情報を記憶する。
【0045】
また、記憶部65は、データ管理装置50から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する。記憶部65は、消費者の取引情報に関する取引情報データベース66を構成している。取引情報データベース66は、照合待ちトランザクションファイル660、照合用トランザクションファイル661、照合済トランザクションファイル662、照合失敗トランザクションファイル663を有する。照合待ちトランザクションファイル660には、データ管理装置50から送信される消費者の取引情報のうち、まだ照合が行われておらず、認証されていない取引情報が保存される。照合用トランザクションファイル661には、照合待ちトランザクションファイル660に保存されている認証されていない取引情報と照合するための取引情報が保存される。照合済トランザクションファイル662には、データ管理装置50から送信される消費者の取引情報のうち、照合が行われて認証された取引情報が保存される。照合失敗トランザクションファイル663には、データ管理装置50から送信される消費者の取引情報のうち、照合が行われ、認証されなかった取引情報が保存される。
認証部62は、記憶部65に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する。
通信部68は、インターネット2を介してデータ管理装置50およびポイントサーバ80との間でデータの送受信を行なう。
【0046】
ポイントサーバ80は、通信ネットワークとしてのインターネット2および携帯電話ネットワーク3を介して携帯電話30と接続され、データ管理装置50によって生成され、認証サーバ60によって認証されたポイント情報を携帯電話30またはポイントカード40ごとに管理する。
【0047】
図6は、ポイントサーバ80の構成を示す機能ブロック図である。
ポイントサーバ80は、制御部81と、記憶部82と、通信部85とが、バスラインを介して相互に接続されている。制御部81は、例えば、CPUによって構成され、後述する記憶部82に記憶されるプログラムを実行することによって、ポイントサーバ80全体の動作を決定し、ポイントサーバ80全体に指令を与える。また、制御部81は、認証サーバ60から送信されたポイント情報に基づいて、後述する記憶部82に記憶されているポイント情報を更新する。
【0048】
記憶部82は、例えば、半導体メモリ等の記憶装置によって構成され、制御部81で実行されるプログラム、プログラムを実行する際に必要な情報、および認証サーバ60から送信されたポイント情報等の各種情報を記憶する。記憶部82は、ポイントトランザクションファイル83、消費者ポイント管理ファイル84を有する。ポイントトランザクションファイル83には、認証サーバ60から送信された認証済みの消費者の取引情報が保存される。消費者ポイント管理ファイル84には、ポイントトランザクションファイル83に保存されている認証済みのポイント情報が携帯電話30のID情報またはポイントカード40のID情報ごとに保存される。
通信部85は、インターネット2を介してデータ管理装置50、認証サーバ60および携帯電話30との間でデータの送受信を行なう。
<売買取引が行なわれる場合の処理>
【0049】
店舗300に来店した消費者は、キャッシュレジスタ10およびデータ管理装置50が設置されたレジカウンターまで進み、店員に携帯電話30またはポイントカード40を提示して購入した商品を精算する。また、店員は、購入された商品に関する取引情報(金額、商品データなど)を、キャッシュレジスタ10のキー入力部17を介して入力する。キー入力部17を介して入力された取引情報は、表示部15、客側表示部16に表示されるとともに、キャッシュレジスタ10の記憶部12で記憶される。そして、キー入力部17に入力された取引情報に基づいて、通常のキャッシュレジスタの場合と同様に、レシート出力部13から図7に示すレシート250が発行されるとともに、金銭収納部19を介して商品の購入にかかる精算処理が行われる。
【0050】
図7に示すレシート250においては、店舗名200、店舗ID201、キャッシュレジスタID202,取引日時203、レシート番号204、商品名および単価(内税)205、小計206、内消費税額(5%)207、合計金額208、消費者からの預かり金額209、釣り210、今回の取引で取得されるポイント211、今回の取引で利用されたポイント212、データ管理装置50の処理番号213、電子署名214、データ管理装置50の端末番号215が印字されている。
【0051】
店舗ID201は、納税者の店舗ごとに個別につけられているID情報であり、たとえば、税務署が管理する番号で表現され、○○○商店;AAA1234567890などと表現される。
キャッシュレジスタID202,キャッシュレジスタ個々につけられている番号であり、1号レジの場合は001と表現される。
【0052】
レシート番号204は、発行したレシート250の管理番号で、発行順に連番でつけられるもので、取引の追跡時などに使用される。番号は、レシート250につけられるシーケンス番号であり、発行毎に+1ずつされて生成される。
内消費税額(5%)207は、取引額における内消費税額(5%)である。
合計金額208は、今回購入された商品の合計金額(税込)である。
【0053】
今回の取引で取得されるポイント211は、今回の取引で付与されたポイントで、例えば、今回の取引で支払った消費税額と連動した値のポイントが付与される。
今回の取引で利用されたポイント212は、今回の取引における会計で利用したポイントである。
その他の項目については、後で詳述する。
【0054】
図8は、店舗300において消費者との売買取引が行なわれる場合の処理の流れを示す図である。
まず、S1で、消費者と店舗300との間で売買取引が行なわれると、キャッシュレジスタ10において取引情報が入力されて、データ管理装置50に取引情報が送信される。
【0055】
例えば、1500円の日本酒および1180円のビールBが購入された場合、キャッシュレジスタ10によって合計金額2680円と内消費税額(5%)128円が計算される。次に、キャッシュレジスタ10において、データ管理装置50へ送信するデータが作成される。
【0056】
ここで、キャッシュレジスタ10からデータ管理装置50へ送信するデータの構成は、具体的には図9に示すように、キャッシュレジスタ10からデータ管理装置50へ(1)店舗ID、(2)キャッシュレジスタID、(3)今回取引額、(4)今回消費税額、(5)レシート番号の項目の情報が送信される。図9においては、店舗IDは、AAA1234567890、キャッシュレジスタIDは、001であり、今回取引額は、今回購入された商品の合計金額(税込)として2580円が表示されている。今回消費税額は、今回取引額における内消費税額(5%)であり、128円が表示されている。また、レシート番号として00000278が表示されている。
【0057】
次に、図8のS2では、データ管理装置50が、消費者の携帯電話30またはポイントカード40から、消費者の携帯電話30またはポイントカード40に保存されている前回の取引情報と前回のポイント情報を取得する。
【0058】
具体的には、店員は、消費者から提示された携帯電話30またはポイントカード40を、データ管理装置50のリーダライタ部54の所定位置に載置する。なお、消費者自身が携帯電話30またはポイントカード40を、データ管理装置50のリーダライタ部54の所定位置に載置してもよい。リーダライタ部54は、前回の取引情報と前回のポイント情報を携帯電話30またはポイントカード40から読み取る。
【0059】
携帯電話30またはポイントカード40から読み取られる情報は、(1)店舗ID、(2)キャッシュレジスタID,(3)前回取引額,(4)前回取引税額(5%)、(5)レシート番号、(6)携帯電話IDまたはポイントカードID、(7)前回買物ポイント、(8)データ管理装置50の端末番号、(9)データ管理装置50の処理番号、(10)電子署名である。
携帯電話ID、ポイントカードIDは、携帯電話30、ポイントカード40に個別につけられているID番号である。
データ管理装置50の端末番号は、データ管理装置50個々につけられているIDであって、処理を行ったデータ管理装置50を一意に特定することが可能である。
【0060】
データ管理装置50の処理番号は、データ管理装置50の持つ時計IC(integrated circuit)からの日付・時刻とデータ管理装置50でデータ処理された順につけられるシーケンス番号を合わせたものである。
電子署名は、取引情報、具体的には、店舗ID、キャッシュレジスタID、今回取引額、今回消費税額、レシート番号、携帯電話IDまたはポイントカードID、前回買物ポイント、データ管理装置50の端末番号、データ管理装置50の処理番号の平文をハッシュ化して秘密かぎで暗号化したものであり、公知の手法で作成されたものである。
【0061】
次に、図8のS3では、データ管理装置50は、例えば、消費税額128円の場合には128ポイントというように、今回の消費税額に基づいて算出したポイント情報を生成する。
【0062】
次に、S4で、キャッシュレジスタ10からデータ管理装置50へ送信された(1)店舗ID、(2)キャッシュレジスタID、(3)今回取引額、(4)今回消費税額、(5)レシート番号の項目の情報に、(6)今回買物ポイント、(7)データ管理装置50の端末番号、(8)データ管理装置50の処理番号、(9)電子署名を付加して、これらの情報をキャッシュレジスタ10に送信する。
【0063】
次に、S5で、データ管理装置50からキャッシュレジスタ10に送信されたデータを、図7に示すレシート250としてキャッシュレジスタ10のレシート出力部13から出力する。
【0064】
次に、S6で、データ管理装置50が、消費者の携帯電話30またはポイントカード40から取得した前回の取引情報および前回のポイント情報を今回の取引情報と生成した今回のポイント情報とともに、認証サーバ60に送信する。今回送信される前回の取引情報および前回のポイント情報は、消費者が前回の取引時において認証サーバ60に送信され、未承認のまま照合待ちトランザクションファイル660に保存されている前回の取引情報を認証するために認証サーバ60へ送信され、照合用トランザクションファイル661に保存される。
【0065】
ここで、認証サーバ60に送信される今回の取引情報は、図10に示すように、(1)店舗ID、(2)キャッシュレジスタID、(3)今回取引額、(4)今回消費税額、(5)レシート番号、(6)携帯電話IDまたはポイントカードID、(7)今回買物ポイント、(8)データ管理装置50の端末番号、(9)データ管理装置50の処理番号、(10)電子署名、(12)データ種別で構成される。
【0066】
データ種別は、取引発生時点でのデータであって、認証サーバ60による照合を待つデータであることを示すフラグとして、「発生取引」と入力される。
【0067】
また、認証サーバ60に送信される前回の取引情報は、図11に示すように、(1)店舗ID、(2)キャッシュレジスタID、(3)前回取引額、(4)前回消費税額、(5)レシート番号、(6)携帯電話IDまたはポイントカードID、(7)前回買物ポイント、(8)データ管理装置50の端末番号、(9)データ管理装置50の処理番号、(10)電子署名、(12)データ種別で構成される。
データ種別は、認証サーバ60に保存されている未承認の前回の取引情報を照合するためのデータであることを示すフラグとして、「照合」と入力される。
【0068】
次に、図8のS7では、認証サーバ60が、受信した今回取引情報と今回のポイント情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部65の取引情報データベース66の照合待ちトランザクションファイル660に保存する。なお、認証サーバ60では,電子署名を用いて,取引情報が改ざんされていないことを確認して取引情報を照合待ちトランザクションファイル660へ格納する。
【0069】
次に、S8で、認証サーバ60は、受信した後に照合用トランザクションファイル661に保存されている前回の取引情報及び前回のポイント情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして照合待ちトランザクションファイル660に格納された当該消費者の前回の取引情報及び前回のポイント情報と照合し、当該消費者の前回の取引およびポイントの正当性を認証する。
【0070】
照合待ちトランザクションファイル660に格納された当該消費者の前回の取引情報及び前回のポイント情報は、今回送信された前回の取引情報のデータ管理装置50の端末番号およびデータ管理装置50の処理番号をキーに検索される。今回送信された前回の取引情報および前回のポイント情報と同一の内容である照合待ちデータが見つかれば、その照合待ちデータを照合待ちトランザクションファイル660から、照合済みトランザクションファイル662に移動させて保存する。
【0071】
今回送信された前回の取引情報および前回のポイント情報と同一の内容である照合待ちデータが見つからなければ、不正が行われた可能性がある取引とみなして、照合失敗トランザクションファイル663に移動させて保存する。
【0072】
次に、S9で、照合済みトランザクションファイル662に保存された前回の取引情報および前回のポイント情報をポイントサーバ80に送信する。なお、照合失敗トランザクションファイル663に保存された前回の取引情報および前回のポイント情報は、ポイントサーバ80に送信しない。
【0073】
次に、S10で、ポイントサーバ80は、送信された前回の取引情報および前回のポイント情報を記憶部82のポイントトランザクションファイル83に保存する。また、ポイント情報が携帯電話30のID情報またはポイントカード40のID情報ごとに保存される消費者ポイント管理ファイル84において、ポイント情報の内容が更新される。消費者ポイント管理ファイル84に保存されるポイント情報の構成を図12に示している。
【0074】
図12に示すように、消費者ポイント管理ファイル84には、消費者の携帯電話30またはポイントカード40のIDごとに、データ管理装置処理日時、取引で加算された買物ポイント情報、取引で使用された買物ポイント情報、累積された買物ポイント情報が保存される。
【0075】
次に、図8のS11では、データ管理装置50から今回のポイント情報および今回の取引情報を消費者の携帯電話30またはポイントカード40に更新データとして送信する。
【0076】
次に、S12で、消費者の携帯電話30またはポイントカード40は、保存されている前回の取引情報およびポイント情報のうち、前回の取引情報のみ消去してポイント情報のみ保存する。そして、データ管理装置50から送信された今回のポイント情報および今回の取引情報を次回の取引時に送信される照合用データとして保存して終了する。
<レシートに記載の情報から取引を認証する場合の処理>
【0077】
消費者が、取引時において携帯電話30またはポイントカード40を所持していない場合には、当該取引情報と生成したポイント情報は認証サーバ60に送信されるが、当該取引情報とポイント情報は、消費者の携帯電話30またはポイントカード40に保存されていないため、次回の取引時において認証されないこととなる。また、消費者は、当該取引による取得ポイントが得られない状態のままである。このような場合には、消費者が所持している当該取引のレシート250に記載の情報に基づいて以下の処理が行われ、ポイントサーバ80の消費者ポイント管理ファイル84において、ポイント情報の内容が更新される。
【0078】
図13は、レシート250に記載の情報から取引を認証する場合の処理の流れを示す図である。
S21で、キャッシュレジスタ10はデータ管理装置50に対して、当該取引時のレシート250を持参した消費者の携帯電話30またはポイントカード40のID情報読み取り指示を送信する。
S22で、データ管理装置50は、消費者の携帯電話30またはポイントカード40にID情報の送信を依頼する。
S23で、携帯電話30またはポイントカード40からID情報がデータ管理装置50に送信される。
S24で、データ管理装置50は、キャッシュレジスタ10にレシート250に記載の取引情報の送信を依頼する。
【0079】
S25で、キャッシュレジスタ10に入力されたレシート250上に記載されている取引情報(店舗ID、キャッシュレジスタID、今回取引額、今回消費税額、レシート番号)がデータ管理装置50に送信される。
【0080】
S26で、データ管理装置50は、認証サーバ60に保存されている未承認の取引情報を照合するためのデータとして認証サーバ60に送信する取引情報を作成する。認証サーバ60に送信される取引情報の項目は、図11に記載の項目と同じである。
S27で、作成された取引情報がデータ管理装置50から認証サーバ60へ送信される。
【0081】
S28で、認証サーバ60は、受信したレシート250に記載の取引情報及びポイント情報を、照合用データとして、取引情報データベース66の照合用トランザクションファイル661に保存する。
【0082】
S29で、認証サーバ60は、照合用トランザクションファイル661に保存された取引情報及びポイント情報を、当該取引の際に照合待ちデータとして照合待ちトランザクションファイル660に格納された消費者の当該取引の取引情報及びポイント情報と照合し、レシート250に記載された取引およびポイントの正当性を認証する。
【0083】
今回送信された取引情報およびポイント情報の認証が成功すれば、その照合待ちデータを照合待ちトランザクションファイル660から、照合済みトランザクションファイル662に移動させて保存する。今回送信された取引情報およびポイント情報の認証が不成功の場合、照合失敗トランザクションファイル663に移動させて保存する。
【0084】
S30で、照合済みトランザクションファイル662に保存された当該取引情報およびポイント情報をポイントサーバ80に送信する。なお、照合失敗トランザクションファイル663に保存された前回の取引情報および前回のポイント情報は、ポイントサーバ80に送信しない。
【0085】
S31で、ポイントサーバ80は、送信された当該取引情報およびポイント情報を記憶部82のポイントトランザクションファイル83に保存する。また、消費者ポイント管理ファイル84において、ポイント情報の内容が更新される。
【0086】
次に、S32で、データ管理装置50が消費者の携帯電話30またはポイントカード40に今回のポイント情報を送信し、S33で、消費者の携帯電話30またはポイントカード40が、今回のポイント情報を保存して終了する。
<携帯電話からポイントサーバにポイント照会が行なわれた場合の処理>
【0087】
税管理システム1Aでは、消費者の携帯電話30のアプリケーションによってポイントサーバ80にポイント照会が行なわれた場合、以下のような処理が行われる。
図14は、携帯電話30からポイントサーバ80にポイント照会が行なわれる場合の処理の流れを示す図である。
S41で、消費者の携帯電話30からポイントサーバ80にID情報を通知して、ポイント情報を依頼する。
【0088】
S42で、ポイントサーバ80は、通知されたID情報に該当するポイント情報を消費者ポイント管理ファイル84から検索し、該当するポイント情報を携帯電話30に送信する。
S43で、携帯電話30のアプリケーション上にポイント情報が表示されるとともに、保存されて処理を終了する。
<店舗のキャッシュレジスタからポイントサーバにポイント照会が行なわれた場合の処理>
【0089】
税管理システム1Aでは、店舗300のキャッシュレジスタ10からポイントサーバ80にポイント照会が行なわれた場合、以下のような処理が行われる。
【0090】
図15は、店舗300のキャッシュレジスタ10からポイントサーバ80にポイント照会が行なわれた場合の処理の流れを示す図である。
S61で、キャッシュレジスタ10からデータ管理装置50にポイント情報の送信を依頼する。
S62で、データ管理装置50から消費者の携帯電話30またはポイントカード40のID情報の送信を依頼する。
S63で、携帯電話30またはポイントカード40からデータ管理装置50にID情報を送信する。
S64で、データ管理装置50からポイントサーバ80に携帯電話30またはポイントカード40のID情報を通知して、ポイント情報を依頼する。
【0091】
S65で、ポイントサーバ80は、通知されたID情報に該当するポイント情報を消費者ポイント管理ファイル84から検索し、該当するポイント情報をデータ管理装置50に送信する。
S66で、データ管理装置50が、ポイント情報をキャッシュレジスタ10に送信する。
S67で、送信されたポイント情報がキャッシュレジスタ10において、表示されるかもしくはレシート250に印字が行われて処理が終了する。
<店舗のキャッシュレジスタからポイント利用が行なわれた場合の処理>
【0092】
税管理システム1Aでは、消費者は、たとえば次の来店時に、累積されたポイント数に応じた割引サービスを受けることができる。税管理システム1Aで、店舗300のキャッシュレジスタ10からポイント利用が行なわれた場合、以下のような処理が行われる。
図16は、店舗300のキャッシュレジスタ10からポイント利用が行なわれた場合の処理の流れを示す図である。
S81で、キャッシュレジスタ10からデータ管理装置50に消費者が利用可能なポイント情報の送信を依頼する。
【0093】
S82で、データ管理装置50が、消費者の携帯電話30またはポイントカード40から、消費者の携帯電話30またはポイントカード40に保存されている前回の取引情報と前回のポイント情報を取得する。
【0094】
S83で、データ管理装置50が、消費者の携帯電話30またはポイントカード40から取得した前回の取引情報および前回のポイント情報を認証サーバ60に送信する。
【0095】
S84で、認証サーバ60は、受信した前回の取引情報及び前回のポイント情報を、前回の取引の際に保存された照合待ちデータを照合するための照合用データとして照合用トランザクションファイル661に格納される。
【0096】
S85で、認証サーバ60は、照合用トランザクションファイル661に格納された前回の取引情報及び前回のポイント情報を、照合待ちトランザクションファイル660に格納された当該消費者の前回の取引情報及び前回のポイント情報と照合し、当該消費者の前回の取引およびポイントの正当性を認証する。今回送信された前回の取引情報および前回のポイント情報と同一の内容である照合待ちデータが見つかれば、その照合待ちデータを照合待ちトランザクションファイル660から、照合済みトランザクションファイル662に移動させて保存する。
S86で、照合済みトランザクションファイル662に保存された前回の取引情報および前回のポイント情報をポイントサーバ80に送信する。
【0097】
S87で、ポイントサーバ80は、送信された前回の取引情報および前回のポイント情報をポイントトランザクションファイル83に保存する。また、ポイント情報が消費者ポイント管理ファイル84において、ポイント情報の内容が更新される。
S88で、更新されたポイント情報が、ポイントサーバ80からデータ管理装置50に送信される。
S89で、更新されたポイント情報が、データ管理装置50からキャッシュレジスタ10に送信される。
S90で、キャッシュレジスタ10は、消費者が利用可能なポイント情報の表示を行い、店舗300及び消費者に通知する。
S91で、キャッシュレジスタ10において、消費者が利用するポイント情報が入力される。
S92で、キャッシュレジスタ10から、消費者が利用するポイント情報がデータ管理装置50に送信される。
【0098】
S93で、携帯電話30またはポイントカード40のID情報および消費者が利用するポイント情報が、データ管理装置50からポイントサーバ80に送信される。
【0099】
S94で、ポイントサーバ80は、送信されたID情報に該当するポイント情報を消費者ポイント管理ファイル84から検索し、消費者ポイント管理ファイル84内の累積買物ポイントから利用ポイントを差し引いて、ポイント情報の内容を更新する。
【0100】
S95で、ポイントサーバ80は、更新されたポイント情報が、ポイントサーバ80からデータ管理装置50に送信される。具体的には、使用されたポイントと残累積ポイント等の内容が送信される。
S96で、ポイントサーバ80から送信された更新されたポイント情報が、データ管理装置50からキャッシュレジスタ10に転送される。
S97で、キャッシュレジスタ10が、送信されたポイント情報から残ポイント数の表示を行うかもしくはレシート250に残ポイント数の印字を行う。
【0101】
次に、S98で、データ管理装置50が消費者の携帯電話30またはポイントカード40に更新されたポイント情報、具体的には、使用されたポイントと残累積ポイント等の内容を送信し、S99で、携帯電話30またはポイントカード40が、送信されたポイント情報を保存して終了する。
[第2実施形態]
【0102】
第2実施形態では、ポイントサーバ80が認証サーバ60とLANによるネットワーク4を介して接続されている。
【0103】
図17は、本発明の第2実施形態における税管理システム1Bの構成を示す模式図である。第2実施形態では、前述の図1と類似しており、本実施の形態の構成には前述の図1における対応する構成と同一の参照符号を付し、異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。特に、データ管理装置50とポイントサーバ80との通信が認証サーバ60を介して行われる構成以外は第1実施形態と同じである。
【0104】
第2実施形態においては、ポイントサーバ80の通信部85は、LANによるネットワーク4を介しても認証サーバ60との間でデータの送受信が可能である。したがって、第1次実施形態のS64、S65(図15)に示すキャッシュレジスタ10からのポイント照会をする場合の認証サーバ60からポイントサーバ80への携帯電話30またはポイントカード40のID情報通知処理、およびポイントサーバ80から認証サーバ60へのポイント情報送信処理、そして第1次実施形態のS88、S93、S95(図16)に示すキャッシュレジスタ10からポイント利用を行った場合の認証サーバ60およびポイントサーバ80間のポイント情報送信処理について、データ管理装置50およびポイントサーバ80間の通信が認証サーバ60を介して行われるようにすることが可能である。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を達成することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、第1実施形態における認証サーバ60とポイントサーバ80が同一のデバイス内に設けられている。
【0105】
図18は、本発明の第3実施形態における税管理システム1Cの構成を示す模式図である。税管理システム1Cにおいては、税管理サーバ100に認証部160とポイントサーバ部180が設けられている。
【0106】
第3実施形態では、前述の図1と類似しており、本実施の形態の構成には前述の図1における対応する構成と同一の参照符号を付し、異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。特に、データ管理装置50およびポイントサーバ80の機能が税管理サーバ100の認証部160およびポイントサーバ部180によって実現される構成以外は第1実施形態と同じである。税管理システム1Cにおいては、税管理サーバ100がデータ管理装置50および携帯電話30とインターネット2および携帯電話ネットワーク3を介して接続され、データの送受信が行われる。第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を達成することができる。
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0107】
例えば、上記実施形態では、データ管理装置50がキャッシュレジスタ10から独立した構成である場合について説明したが、キャッシュレジスタそのものに設けたコンピュータによってデータ管理装置の各手段を実現する構成でもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、携帯電話30が、非接触型ICタグ、Bluetooth(商標)やIrDAの仕様に基づく赤外線通信などの近距離無線通信を利用してデータ管理装置50とデータの送受信を行っていたが、これに限られない。例えば、バーコードを印字できるキャッシュレジスタの場合、レシート上に、データ管理装置50からキャッシュレジスタに送信された取引情報及びポイント情報を2次元バーコード化してレシートに印字してもよい。この場合、バーコードリーダを備える携帯電話であれば、レシート上に印字された2次元バーコードを読取ることによって、2次元バーコードが有する取引情報及びポイント情報を携帯電話の記憶部に保存することが可能である。したがって、前述の図13で示される消費者が、取引時において携帯電話を所持していないような場合に、読取った2次元バーコードから得られる取引情報と生成したポイント情報を、認証サーバ60に保存されている未承認の取引情報を照合するための照合用データとして携帯電話から認証サーバ60に送信することによって、当該取引情報及びポイント情報に係る取引の正当性を認証することも可能である。すなわち、店舗300へレシートを持参することを必要とせずに携帯電話を用いて当該取引情報及びポイント情報に係る取引の正当性を認証することが可能となる。
【0109】
さらに、消費者が店舗300に持参したレシート上に、データ管理装置50から送信された取引情報が2次元バーコードによって印字されており、キャッシュレジスタがバーコードスキャナーにより2次元バーコードを読み取れる場合は、バーコードスキャナーで読み取ることによって、レシートに印字されている取引情報をキャッシュレジスタに入力することが可能となる。
【0110】
また、上記実施形態では、データ管理装置50が、携帯電話ネットワーク3およびインターネット2を介して認証サーバ60およびポイントサーバ80と通信を行っていたが、データ管理装置がイーサネットポートを備えることによって、データ管理装置が直接インターネット2を介して認証サーバ60およびポイントサーバ80と通信を行ってもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、取引情報を取引発生時ごとに認証サーバ60に送信し、認証を実施していたが、一定の期間取引情報を携帯電話30またはポイントカード40に蓄積し、例えば、1日おきに送信するというように、一定期間に行われた取引に係る取引情報をまとめて認証サーバ60に送信して認証してもよい。これによって,データ管理装置50および認証サーバ60間の通信回数を軽減することが可能となる。
【0112】
また、上記実施形態では、1台のデータ管理装置50に対して1台のキャッシュレジスタ10が接続されていたが、1台のデータ管理装置に対して複数のキャッシュレジスタを接続させる構成であってもよい。
【0113】
また、上記実施形態では、取引が行われた場合、次の取引時において、再度今回の取引情報及びのポイント情報を認証サーバ60に照合用データとして送信していたが、今回の取引の直後に、消費者によって今回の取引情報及びのポイント情報が、照合用データとして携帯電話30から認証サーバ60に送信された場合においても、認証サーバ60が今回の取引情報及びポイント情報に係る取引の正当性をリアルタイムに認証してもよい。この場合、認証後に消費者によって、携帯電話30からポイントサーバ80にポイント照会が行われると、消費者は、次回の取引を待たずに最新ポイントを更新することが可能となる。また、携帯電話30から今回の取引情報及びポイント情報が認証サーバ60に送信された場合には、携帯電話30に保存された今回の取引情報を消去して、次回の取引時においては、次回の取引情報及びポイント情報のみをデータ管理装置50から認証サーバ60に送信することで、次回の取引時でのデータ管理装置50の処理が簡略化されることとなる。
【0114】
これらの変形例によっても、前記実施の形態と同様の効果を、達成することができる。
【符号の説明】
【0115】
1A,1B,1C 税管理システム
2 インターネット
3 携帯電話ネットワーク
10 キャッシュレジスタ
30 携帯電話
40 ポイントカード
50 データ管理装置
66 取引情報データベース
80 ポイントサーバ
83 ポイントトランザクションファイル
84 消費者ポイント管理ファイル
250 レシート
300 店舗
661 照合待ちトランザクションファイル
662 照合済トランザクションファイル
663 照合失敗トランザクションファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理方法であって、
売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するキャッシュレジスタと、
前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、該キャッシュレジスタから取引情報を受信して当該取引に応じたポイント情報を生成するデータ管理装置と、
前記データ管理装置との間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記データ管理装置から受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、
前記データ管理装置と通信ネットワークを介して接続され、前記データ管理装置から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、
売買取引が行なわれる場合に、
前記データ管理装置が、
前記売買取引の前に行われた売買取引の取引情報である前回の取引情報を消費者の前記携帯記憶装置から取得し、前記キャッシュレジスタから今回の売買取引によって得られた今回の取引情報を取得するとともに、該今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成して、該今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の前記携帯記憶装置に送信し、前記取得した前回の取引情報及び前記今回の取引情報を、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、
前記認証サーバが、
受信した前記今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前記前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証することを特徴とする税管理方法。
【請求項2】
前記データ管理装置が、
生成した前記今回のポイント情報を前記キャッシュレジスタに送信し、
前記キャッシュレジスタが、
前記今回の取引情報及び前記今回のポイント情報が印字されたレシートを発行することを特徴とする請求項1に記載の税管理方法。
【請求項3】
前記データ管理装置が、
消費者の前記携帯記憶装置から前回の取引情報とともに前回のポイント情報を取得し、前記取得した前回のポイント情報及び前記生成した今回のポイント情報を、前記前回の取引情報及び今回の取引情報とともに、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、
前記認証サーバが、
受信した今回のポイント情報を今回の取引情報とともに、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前回のポイント情報及び前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回のポイント情報及び前回の取引情報と照合し、当該消費者の過去の取引及びポイントの正当性を認証することを特徴とする請求項1又は2に記載の税管理方法。
【請求項4】
前記消費者の携帯記憶装置が非接触型ICカードまたは非接触型ICタグを備えた携帯電話であり、
前記データ管理装置が、
前記携帯記憶装置から情報を読み取り、かつ前記携帯記憶装置に情報を書き込むためのリーダライタ部を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の税管理方法。
【請求項5】
前記携帯記憶装置と通信ネットワークを介して接続され、前記発行されたポイントを前記携帯記憶装置ごとに管理するポイントサーバをさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の税管理方法。
【請求項6】
キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理方法であって、
売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するキャッシュレジスタと、
前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、該キャッシュレジスタから取引情報を受信して当該取引に応じたポイント情報を生成するデータ管理装置と、
前記データ管理装置との間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記データ管理装置から受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、
前記データ管理装置と通信ネットワークを介して接続され、前記データ管理装置から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、
売買取引が行なわれる場合に、
前記データ管理装置が、
前記キャッシュレジスタから当該売買取引によって得られた取引情報を取得して、該取引情報に基づきポイント情報を生成し、該ポイント情報を該キャッシュレジスタに送信するとともに、該取引情報と該ポイント情報とを前記認証サーバおよび前記消費者の前記携帯記憶装置に送信し、
前記キャッシュレジスタは、
前記取引情報と前記データ管理装置から送信された前記ポイント情報とともに、該取引情報および該ポイント情報を含むバーコードが印字されたレシートを発行し、
前記携帯記憶装置が、
前記バーコードを読み取る読取り手段を備え、該読み取り手段によって読取られたバーコードが含む前記取引情報及び前記ポイント情報を前記認証サーバに送信し、
前記認証サーバが、
前記データ管理装置から送信された前記取引情報と前記ポイント情報とを、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、前記携帯記憶装置から送信された前記取引情報と前記ポイント情報を、該照合待ちデータとして該記憶部に記憶した当該消費者の前記取引情報と前記ポイント情報と照合して、当該消費者の取引及びポイントの正当性を認証することを特徴とする税管理方法。
【請求項7】
キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理方法であって、
売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するとともに、前記取引情報から当該取引に応じたポイント情報を生成するキャッシュレジスタと、
前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記キャッシュレジスタから受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、
前記キャッシュレジスタと通信ネットワークを介して接続され、前記キャッシュレジスタから受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、
売買取引が行なわれる場合に、
前記キャッシュレジスタが、
前記売買取引の前に行われた売買取引の取引情報である前回の取引情報を消費者の前記携帯記憶装置から取得し、
今回の売買取引によって得られた今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成し、
前記今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の前記携帯記憶装置に送信し、
前記取得した前回の取引情報及び今回の取引情報を、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、
前記認証サーバが、
受信した前記今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、
受信した前記前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証することを特徴とする税管理方法。
【請求項8】
キャッシュレジスタで精算された売買取引金額の税額を管理する税管理システムであって、
売買取引金額及び税額を含む取引情報を生成するキャッシュレジスタと、
前記キャッシュレジスタとの間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、該キャッシュレジスタから取引情報を受信して当該取引に応じたポイント情報を生成するデータ管理装置と、
前記データ管理装置との間でデータの送受信を行なうデータ通信部を有し、前記データ管理装置から受信した取引情報及びポイント情報を記憶する記憶部を有する消費者の携帯記憶装置と、
前記データ管理装置と通信ネットワークを介して接続され、前記データ管理装置から受信した取引情報を照合待ちデータとして記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶されている照合待ちデータに基づき消費者の過去の取引の正当性を認証する認証部を有し、税額を含む過去の取引情報を管理する認証サーバとを備え、
売買取引が行なわれる場合に、
前記データ管理装置が、
前記売買取引の前に行われた売買取引の取引情報である前回の取引情報を消費者の前記携帯記憶装置から取得し、
前記キャッシュレジスタから今回の売買取引によって得られた今回の取引情報を取得するとともに、該今回の取引情報に基づき今回のポイント情報を生成し、
前記今回の取引情報及び今回のポイント情報を消費者の携帯記憶装置に送信し、
前記取得した前回の取引情報及び今回の取引情報を、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、
前記認証サーバが、
受信した前記今回の取引情報を、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、
受信した前記前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回の取引情報と照合して、当該消費者の過去の取引の正当性を認証することを特徴とする税管理システム。
【請求項9】
前記データ管理装置が、
生成した前記今回のポイント情報を前記キャッシュレジスタに送信し、
前記キャッシュレジスタが、
前記今回の取引情報及び前記今回のポイント情報が印字されたレシートを発行することを特徴とする請求項8に記載の税管理システム。
【請求項10】
前記データ管理装置が、
消費者の前記携帯記憶装置から前回の取引情報とともに前回のポイント情報を取得し、前記取得した前回のポイント情報及び前記生成した今回のポイント情報を、前記前回の取引情報及び今回の取引情報とともに、前記認証サーバに通信ネットワークを介して送信し、
前記認証サーバが、
受信した今回のポイント情報を今回の取引情報とともに、当該消費者の照合待ちデータとして記憶部に記憶し、受信した前回のポイント情報及び前回の取引情報を、前回の取引の際に照合待ちデータとして記憶部に記憶した当該消費者の前回のポイント情報及び前回の取引情報と照合し、当該消費者の過去の取引及びポイントの正当性を認証することを特徴とする
請求項8又は9に記載の税管理システム。
【請求項11】
前記消費者の携帯記憶装置が非接触型ICカードまたは非接触型ICタグを備えた携帯電話であり、
前記データ管理装置が、
前記携帯記憶装置から情報を読み取り、かつ前記携帯記憶装置に情報を書き込むためのリーダライタ部を備えていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の税管理システム。
【請求項12】
前記携帯記憶装置と通信ネットワークを介して接続され、前記発行されたポイントを前記携帯記憶装置ごとに管理するポイントサーバをさらに備えることを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の税管理システム。
【請求項13】
請求項8から請求項12のいずれかに記載の税管理システムに用いられるデータ管理装置。
【請求項14】
請求項8から請求項12のいずれかに記載の税管理システムに用いられる認証サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−197913(P2011−197913A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62815(P2010−62815)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(510076225)株式会社ビー・エム・シー・インターナシヨナル (1)
【Fターム(参考)】