説明

穴の製造方法及び装置

【課題】 特殊形状を有する穴の製造のための方法を明確にし、この目的に適した工具又は駆動機械を提供する。
【解決手段】 特殊形状を備えた穴(40)、例えばシリンダ形状から逸脱した穴又はアンダーカット(46)を備えた穴の製造のための方法及び装置が開示されている。最初に、第1穴部分(42)が振動駆動された工具を使用して製造され、第1穴部分(42)は、シリンダから逸脱した形状を有し、第1穴部分(42)の壁面から穴の中心に向けて突出した少なくとも1つの突起を有する。次に、アンダーカットを備えた穴が製造されることになっているときは、第1穴部分(42)よりも大きな横断面を有する第2穴部分(44)を製造する目的で、工具はその長手軸の周りに少なくとも部分的に回転される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非ラウンド形の穴及びアンダーカットを有する穴のような特殊形状穴の製造のための工具に関し、更にこのような穴の製造のための工具キット、穴の製造装置、及び穴の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ドリル加工は、通常は固体材料への工作又はドリルビットを用いたコアホール穴の作成を含む。公知のドリル加工方法において、作成された穴はほぼシリンダ状の形状を有する。
【特許文献1】WO 95/17991 A2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多くの場合、シリンダ形状から逸脱した形状を有する穴を製造可能であることが望まれる。更に、アンダーカットを有する穴を製造可能であることが望まれる。すなわち、もし第1横断面を備えた第1穴部分がこれをより大きな横断面を備えた第2穴部分に隣接させているような穴が製造され得るなら、有利である。アンダーカットを備えたこのような穴は、組み立て技術における広範な態様において極めて役に立つ。正確に言うと、拡張ダウエル等のようなアンカーエレメントがアンダーカットのところで取り付けられ得る。
【0004】
このタイプの穴を製造できる単純で信頼できる可能な手段はこれまで公知でなかった。
【0005】
本発明が基づいている目的は、それゆえ、特殊形状を有する穴の製造のための方法を明確にし、この目的に適した工具又は駆動機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
方法に関して、本発明によれば、穴の製造のための方法を用いてこの目的は達成されるが、これは次のステップ(a)を含む:すなわち、振動駆動された工具を用いて第1穴部分を製造するステップ、ここで、第1穴部分が、シリンダから逸脱した形状を有するとともに第1穴部分の壁面から穴の中心に向けて突出した少なくとも1つの突起を有する。
【0007】
本発明の目的は、これにより十分に達成される。
【発明の実施形態】
【0008】
本発明によれば、ステップ(a)において、振動駆動された工具の助けにより、第1穴部分が製造され、これはシリンダから逸脱した形状を有するとともに、第1穴部分の壁面から穴の中心に向けて突出した突起を有する。
【0009】
こうして、振動駆動された工具を用いて、シリンダ形状から逸脱した穴形状が製造され得る。
【0010】
特殊形状を有する穴の製造のための方法を明確にでき、この目的に適した工具又は駆動機械を提供できる。
【0011】
本発明による方法の発展において、第1穴部分が所望の穴深さに到達した後、ステップ(a)が第2ステップ(b)に追従されていて、そこでは、第1穴部分よりも大きな横断面を有する第2穴部分を製造する目的で、工具のその長手軸周りでの少なくとも部分的な回転が行われる。
【0012】
第2作業ステップ(b)において工具が少なくとも部分的にその長手軸の周りで回転されることにより、拡大された穴部分が、第1穴部分に隣接する穴領域に製造され、第1穴部分より大きな横断面を有する。工具の完全な旋回が行われた後、第2穴部分は、通例、ほぼシリンダ状の形状を有する。これは、第1及び第2穴部分の間の遷移領域において、多少のアンダーカットを引き起こし、その形状は使用された工具の形状に依存する。
【0013】
本発明の有利な発展において、ステップ(b)において、工具が、手で回転され、又は、回転して又は好ましい方向で間欠的に駆動される。
【0014】
特に、好ましい方向での間欠的な駆動の場合に、ドリル加工が岩に行われているとき、第2穴部分の領域におけるドリル穴の所望の拡大が、単純な方式で徐々に達成される。
【0015】
本発明の更なる改良によれば、ステップ(a)の前に予備穴が最初に形成される。
【0016】
これは、第1穴部分をより容易に製造させる。なぜなら使用される工具は、アタッチメント等を用いて予備穴で案内されることが可能であり、それが脇に逸れることが防止されるようになっているからである。
【0017】
本発明の更なる改良によれば、ステップ(a)の間に予備穴が形成される。
【0018】
適当な組み合わせ工具が使用されることにより、穴の製造がこうして更に単純化され得る。
【0019】
工具に関して、本発明の目的は、第1端と第2端を有するシャンクを備えた工具を用いて達成され、第1端が振動駆動部へのチャックのために構成されていて、第2端においてシャンクに関して放射方向に突出するとともに切断手段を備えた少なくとも1つの突起を備えた切断ヘッドが設けられている。
【0020】
このタイプの工具を使用して、振動駆動部の助けにより、第1穴部分が上記の方式で製造されることが可能であり、これはシリンダから逸脱した形状を有するとともに第1穴部分の壁面から穴の中心に向けて突出する少なくとも1つの突起を有する。
【0021】
これが望ましい限りにおいて、第2作業ステップにおいて、第1穴部分が十分な深さに到達したとき、第1穴部分よりも大きな横断面を有する第2穴部分を製造する目的で、工具はその長手軸の周りに回転され得る。
【0022】
本発明の有利な発展において、工具の切断ヘッドが、少なくとも2つ、好ましくは3つの突起を有し、これらが好ましくは互いに関して等角度間隔で配置されていて、くぼみが隣接する突起の間に形成されている。
【0023】
このタイプの構成を用いて、切断ヘッドの回転対称構成が可能にされ、こうして穴の製造の間に後者が脇に逸れることを妨害する。
【0024】
本発明の更なる改良によれば、研磨切断手段及び/又は切断歯が、切断ヘッドの少なくとも1つの突起に設けられる。
【0025】
加えて、切断手段が少なくとも1つの端面に設けられていても良い。
【0026】
この場合において、切断手段が、ダイヤモンド切断手段、炭化ホウ素切断手段、コランダム切断手段等を含んでも良い。
【0027】
これは、振動駆動部を用いて第1穴部分を製造することを容易にする。
【0028】
本発明の更なる改良によれば、突起の少なくとも1つの外表面が、ほぼ円の弧の形状の構成を有する。
【0029】
振動の生成がそれゆえ低く保たれる。
【0030】
本発明の更なる改良によれば、工具がドリルアタッチメントを有する。
【0031】
これは、シャンクの長手軸に好ましくは整列されている。
【0032】
こうして、単一の操作により、工具を案内するための予備穴が作成されることが可能であり、同時に振動切断ドリル加工操作が切断ヘッドを用いて実行されることが可能である。
【0033】
本発明の更なる改良によれば、少なくとも1つの切断手段又はドリル加工アタッチメントが、削岩のため又は木材へのドリル加工のために構成されている。
【0034】
この目的のため、例えばダイヤモンド切断手段又はドリル加工切断手段が使用されるとき、金属層又はプラスチック層を用いた切断手段の適当な結合が設けられて良い。
【0035】
本発明の更なる態様によれば、アンダーカットを備えた穴の製造のためのキットが明記され、このキットは上記されたタイプの工具とこれに適合されたドリルを含む。
【0036】
このタイプのキットを用いて、別個の操作で、最初に予備穴が形成されることが可能であり、更なる作業ステップにおいて、アンダーカットを備えた穴が形成されることが可能である。
【0037】
本発明の目的は、更に、振動装置を備えた振動駆動部を用いて達成され、これを用いて駆動シャフトがその長手軸の周りをツーアンドフローして(又は行き来して又は前後に)振動駆動されることが可能であり、更に上記されたタイプの工具が駆動シャフトに連結される。
【0038】
この態様の好ましい改良によれば、振動駆動部は、角運動量の生成のための手段を含む。
【0039】
このような振動駆動部のおかげで、改良された推進力が、第1穴部分の製造の間と第2穴部分の製造の間の両方で、達成され得る。
【0040】
本発明の更なる改良によれば、振動駆動部が、駆動シャフトの長手軸の周りのツーアンドフロー振動と、好ましい回転方向の角運動量での振動との間で、切り替えられ得る。
【0041】
この方式で、ツーアンドフロー回転振動を使用して、第1穴部分と拡大された穴横断面を有する第2穴部分の両方がとくに単純かつ有利な方式で製造され得る。
【0042】
上記された及び以下に説明される構成は、各場合において特定された組み合わせにおいてだけでなく、他の組み合わせ又は単独で、本発明の範囲から逸脱することなく使用され得るのは言うまでもない。
【0043】
本発明の更なる構成及び利点は、図面とともに以下の好ましい実施例の例示的な記載から理解され得る。
【実施例】
【0044】
本発明による工具が、図1に全体として参照符号10で示されている。
【0045】
工具10は、第1端14と第2端16を備えたシリンダ状シャンク12を含む。工具10は、その第1端14で、振動駆動部(図4参照)のクランピングチャック内にチャックされ得る。シャンク12の第2端16に切断ヘッド13が設けられていて、これは3つの外側に突出した突起22、24、26を有し、これらは互いに関して120°の等角度間隔でずれている。凹形状を有するくぼみ28、30、32が、隣接する突起22、24、26の間のいずれにおいても形成されている。突起22、24、26は、シャンク12から離れる方向に向いたそれらの表面34、36、38上にほぼ円の円弧の形状の構成を有し、いずれも曲面に適当な方式で、好ましくは金属層を用いて保持された研磨のダイヤモンド粒子の形状で、切断手段を備えている。好ましくは、加えて、シャンク12から離れる方向に向いた切断ヘッド13の端面47にも、適当な切断手段が設けられている。これらもまた、例えば適当な方式で固められた研磨のダイヤモンド粒子としてよい。
【0046】
言うまでもなく、代わりに他の所望の切断手段が設けられて良く、切断歯又は形状切断エレメントが切断ヘッドに取り付けられて良い。
【0047】
図1の二重矢印20で示されるように、工具は、その第1端14で振動駆動部に締結されるとき、その長手軸18の周りをツーアンドフロー(又は行き来する又は前後の)振動で駆動され得る。この例において、振動運動は、好ましくは毎分約5、000及び25、000振動の間の高振動数で、及び約0.5及び5°の間の小さいピボット角度で行われる。
【0048】
このように、切断ヘッド13を用いて、例えばレンガ工事において、第1穴部分が製造されることが可能であり、この形状は、小さいピボット角度を有する振動の結果として、本質的に切断ヘッド13の形状に対応している。
【0049】
これは、図2に線図で示されている。このように、工具10を用いて、振動駆動部を使用して、第1穴部分42が製造されることが可能であり、これは、シリンダ状部分表面の間で、シリンダ形状から逸脱した表面を有し、その形状は工具10の突起22、24、26の形状にほぼ対応しており、また対応する突起が製造され、これは工具10のくぼみ28、30、32の負形状にほぼ対応している。これは、図2に描かれた、第1穴部分42の形状という結果になる。
【0050】
穴が所望の深さに到達したとき、次に、もしアンダーカットを備えた穴が製造されることになっているなら、機械全体が長手軸18の周りで徐々に回転され得る。こうして、切断ヘッド13が位置する端部領域で、切断ヘッド13の、先の振動ステップで予め定められた負形状が、図2に第2穴部分44として破線で示されたシリンダ状穴部分へと徐々に拡大される。これは、第2穴部分44において、少なくとも360°の回転が行われる限りにおいて、穴の横断面が拡大して十分なシリンダ形状になる結果となる。
【0051】
結果として、それゆえ、穴40が製造され、これは第1ボア部分42と第2ボア部分44を有し、第1穴部分42と第2穴部分44の間の遷移領域でアンダーカット46が得られる。
【0052】
図3に本発明による工具の代替態様が側面図で描かれていて、全体として参照符号10’で示されている。再び工具10’はシャンク12とその第2端に切断ヘッド13を有する。シャンク12と反対側にある切断ヘッド13の側方に、ドリルアタッチメント48が設けられていて、これはシャンク12の長手軸18と整列されている。ドリルアタッチメント48は、例えば削岩機として構成されて良く、工具10’の一操作で最初に予備穴を形成することを可能にし、同時に、一定の穴の深さに達した後、第1穴部分を形成する目的で、振動操作を行う。この例において、工具10’は、ドリルアタッチメント48で製造された穴に中心付けられていて、それゆえ脇に逸れ得ない。
【0053】
言うまでもなく、ドリルアタッチメントと工具の組み合わせの代わりに、図1による工具のみが使用されることも可能であり、従来のドリルを用いて最初のもう1つの操作で予備穴が形成される。この場合、センタリングアタッチメントは、好ましくはシャンク12から離れる方向に向いた切断ヘッド13の側方に設けられ、工具が先に形成された穴のところでセンタリングアタッチメントを用いて案内され得るようになっている。
【0054】
言うまでもなく、更に、図1に関して記載された切断ヘッド13の形状は、単に例のためである。シャンク12に関して放射方向外側に突出した、望まれるのと同数の突起が、それゆえ設けられて良い。更に、突起の形状は、様々な方式に修正されて良い。また、外表面34、36、38の形状は、各状況に様々な方式で適合され得る。結局、くぼみ28、30、32は、多くの多様なとり得る形状及び寸法を有することができる。
【0055】
もっとも、種々の態様が共通に有することは、切断ヘッドが少なくとも1つの突起を有し、これがシャンクに関して放射方向外側に突出しており、第1穴部分が製造されているとき、シリンダから逸脱した穴形状が振動の助力で製造されるようになっていることである。
【0056】
振動駆動部は、本発明による工具と連係して有利に用いられて良く、図4に描かれていて、全体として参照符号50により示されている。
【0057】
これは、WO 95/17991 A2から基本的に公知のタイプの振動駆動部である。これによれば、駆動部の出力シャフトが間欠回転運動を行っており、駆動部は、工具のための駆動シャフトに一方向クラッチを介して連結され得る。間欠回転運動は、これにより、運動量類似の好ましい回転方向の回転運動に変換される。
【0058】
もっとも、WO 95/17991 A2から公知の駆動部の修正において、一方向クラッチが設定されて良く、振動駆動部50が2つの操作モード、詳細にはそれにチャックされた工具がその長手軸の周りをツーアンドフロー回転振動移動で設定される第1操作モードと、工具が好ましい回転方向の角運動量で駆動される第2操作モードを有するようになっている。
【0059】
図4に示された振動駆動部50は、電気モータ54を受容するハウジング52を有する。電気モータ54のモータシャフト56は、振動装置58を駆動し、これは例えば、偏心器と協働するピボットフォークを有する。振動装置58を用いて、モータシャフト56の回転運動は、シャフト60の回転ピボット運動に変換される。シャフト60は、フリーホイール62を駆動する。後者は出力側で駆動シャフト66に接続され、そこに工具保持具64、例えばクランピングチャックが設けられ、工具10又は10’を受容する。フリーホイール62は、固定パンチング駆動とオーバーラン運動の間で切り替えられ得る。こうして、第1位置(固定パンチング駆動)において、シャフト60の振動運動が駆動シャフト66に直接伝達される。この操作モードは、ツーアンドフロー振動する回転運動を用いて第1穴部分42を製造することを可能にする。第2穴部分44が続いて製造されることになっているとき、フリーホイール62が切り替えられ、シャフト60の振動運動が好ましい方向(右回転又は左回転)を有する角運動量に変換されるようになっている。第2穴部分は、こうして振動駆動部50の助けにより特に単純な方式で製造され得る。
【0060】
振動駆動部50の構成に関して、WO 95/17991 A2に詳細に参照がなされており、その開示が参照により十分に含められる。もっとも、公知の構成の修正において、フリーホイール62は、上記されたように、切り替えられることが可能な構成にされる。
【0061】
言うまでもなく、切り替えられ得る振動駆動部の替わりに、単純な振動駆動部のみが使用されることも可能であり、これは工具のツーアンドフロー振動運動のみを生成する。例えば、振動駆動部が作動している間、機械のゆるやかな回転を用いて、第2穴部分が次に生成されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明による工具の第1態様を斜視図で示す。
【図2】本発明により製造された穴形状の線図を示す。
【図3】本発明による工具の更なる態様の側面を示す。
【図4】本発明による工具に有利に使用され得る振動駆動部の部分側断面を示す。
【符号の説明】
【0063】
10、10’ 工具
12 シャンク
13 切断ヘッド
14 第1端
16 第2端
18 長手軸
22、24、26 突起
28、30、32 くぼみ
34、36、38 表面
40 穴
42 第1穴部分
44 第2穴部分
46 アンダーカット
48 ドリルアタッチメント
50 振動駆動部
52 ハウジング
54 電気モータ
56 モータシャフト
58 振動装置
60 シャフト
62 フリーホイール
64 工具保持具
66 駆動シャフト


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダから逸脱した形状を有する穴の製造のための工具であって、第1端(14)と第2端(16)を有するシャンク(12)を含み、第1端(14)が振動駆動部へのチャックのために構成されていて、工具が、更に第2端(16)において、シャンク(12)に関して放射方向に突出するとともに切断手段を備えた少なくとも1つの突起(22、24、26)を有する切断ヘッド(13)を含むことを特徴とする工具。
【請求項2】
切断ヘッド(13)が、少なくとも2つ、好ましくは3つの突起(22、24、26)を有し、これらが好ましくは互いに関して等角度間隔で配置されていて、くぼみ(28、30、32)が隣接する突起(22、24、26)の間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の工具。
【請求項3】
研磨切断手段及び/又は切断歯が、少なくとも1つの突起(22、24、26)に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の工具。
【請求項4】
研磨切断手段及び/又は切断歯が、突起(22、24、26)の少なくとも1つの端面(47)に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の工具。
【請求項5】
切断手段が、ダイヤモンド切断手段、炭化ホウ素切断手段、コランダム切断手段等を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の工具。
【請求項6】
突起(22、24、26)の少なくとも1つの外表面(34、36、38)が、ほぼ円の弧の形状の構成を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の工具。
【請求項7】
ドリルアタッチメント(48)を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の工具。
【請求項8】
ドリルアタッチメント(48)が、シャンク(12)の長手軸(18)に整列されていることを特徴とする請求項7に記載の工具。
【請求項9】
少なくとも1つの切断手段又はドリルアタッチメント(48)が、削岩のため又は木材へのドリル加工のために構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の工具。
【請求項10】
穴(40)の製造のためのキットであって、請求項1〜9のいずれか1項による工具(10)と少なくとも1つのドリルを含むことを特徴とするキット。
【請求項11】
振動装置(58)を含み、これを用いて駆動シャフト(66)がその長手軸の周りをツーアンドフロー振動で駆動されることが可能であり、更に請求項1〜9のいずれか1項による工具(10、10’)を含むことを特徴とする振動駆動部。
【請求項12】
振動運動を角運動量に変換するための手段を有することを特徴とする請求項11に記載の振動駆動部。
【請求項13】
駆動シャフト(66)の長手軸の周りのツーアンドフロー振動と、好ましい回転方向の角運動量での振動との間で、切り替えられ得ることを特徴とする請求項11又は12に記載の振動駆動部。
【請求項14】
振動装置(58)の出力シャフト(60)が、間欠回転運動を行うとともに、角運動量を有する振動を生成するための一方向クラッチに連結され得ることを特徴とする請求項13に記載の振動駆動部。
【請求項15】
穴(40)の製造方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法:
(a) 振動駆動された工具(10、10’)を使用して第1穴部分(42)を製造するステップ、ここで、第1穴部分(42)が、シリンダから逸脱した形状を有するとともに第1穴部分(42)の壁面から穴の中心に向けて突出した少なくとも1つの突起を有する。
【請求項16】
所望の穴の深さが達成された後、以下の第2ステップが行われることを特徴とする請求項15に記載の方法:
(b) 工具(10、10’)をその長手軸(18)の周りで少なくとも部分的に回転させて、第1穴部分(42)よりも大きい横断面を有する第2穴部分(44)を製造するステップ。
【請求項17】
ステップ(b)において、工具(10、10’)が、手で回転され、又は、回転して又は好ましい方向で間欠的に駆動されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ステップ(a)の前に予備穴が最初に形成されることを特徴とする請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
ステップ(a)の間に予備穴が形成されることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
【請求項20】
請求項1〜9のいずれか1項による工具(10、10’)又は請求項10によるキットが、穴(40)の製造のために使用されることを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−175593(P2006−175593A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−358430(P2005−358430)
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【出願人】(594106092)ツェー ウント イー フェイン ゲーエムベーハー (11)
【Fターム(参考)】