説明

立体加速度値の重力細分化制御装置

【課題】 車両及び搭乗者に制止時以外の加速度が検出された場合に、その加速度に対し立体座標に於ける点対称となるように車両や座席の傾き及び高さを素早く調節することによって、搭乗者及び走行への危険性が増す状態を軽減もしくはなくすようにする立体加速度値の重力細分化制御装置を提供する。
【解決手段】 単体加速度センサーの高速な情報をXYZ軸の立体加速度値として算出し、その立体加速度値を基にダンパの加減圧を個別制御し車両や座席の高さや角度を常時変化させて、現在の走行状況もしくは予め登録している走行状況に於ける加速度を相殺する機能を搭載する基盤を設けた立体加速度値の重力細分化制御装置を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単体加速度センサーからの立体座標情報を基に、ダンパ毎の加減圧を操作して物体に掛かる加速度をゼロもしくはマイナスとする立体加速度値の重力細分化制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、加速度は複数の観測器を使用して計測していた。またその値を利用しての車両角の制御は、走行路面に対して車両面を水平状態に近づけるよう前後左右いずれか一方のみを角度調整するものであり、単体センサーによる立体加速度値の算出を基に各ダンパを個別制御して車両の角度と高さを変化させ、加速度を相殺もしくは加速度に備える機能を有する装置に関する製品はなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
車両の制動時、慣性の法則により直進時の車両は前のめりとなり制動距離が発生してしまう。その際に搭乗者も同様に加速度を受け、加速度を軽減する機能を持つ車両であっても複数センサーによる検出は演算に時間が掛かる為に緊急時には対応できず、急ブレーキ時の搭乗者の人体には多大な衝撃が加わっていた。また後輪が浮いた状態のため、ハンドルを切るとスピンが発生する状態でもあった。車両旋回時には遠心力が掛かり走行車線のはみ出しや横転の危険性があった。本発明は、これらの課題を解消する為になされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
車両や座席の重心に単体加速度センサーを設置し、加速度情報を立体値として算出するチップ及びダンパ毎に加減圧を常時独立制御するチップを搭載する演算集積基盤を車両内部に設ける。本発明は、以上の構成よりなる装置である。
【発明の効果】
【0005】
車両や座席は立体的傾きによって常時変化する為、緊急時の搭乗者の安全だけでなく通常走行時における道路状況に合わせた安全走行を可能とする。また制御装置に走行状況の記録を行わせることで、予め走行状況に応じた加速度軽減を先に行うことができ、電車の脱線事故の防止をも可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
加速度センサーを車両や座席の重心に設置する。
座席の場合は、座席の底にダンパと同じ役割をする支柱を4本以上備える。
立体加速度値の重力細分化制御装置基盤を車両内に設置する。
加速度センサー及び各ダンパを本発明の装置基盤からの配線で繋ぐ。
本発明の装置の起動と終了が行えるボタンを、運転手の手の届くところに設ける。
本発明は、以上のような構造である。
これを使用するときは、装置の起動ボタンを押すか常時起動とし、加速度が掛かった際に車両や座席の高さと傾きが変化するようにすればよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が走行することで制止時とは異なる重力が加わった際に、単体加速度センサーの情報を基にX軸(左右)Y軸(前後)Z軸(高さ)の立体加速度値(重力の全体的な掛かり具合)を検出し、その検出値を基に、四輪車両であるならば四本のダンパ(ショックアブソーバー)の加減圧を個別に常時制御して、車両や搭乗者に危険や負荷を及ぼす加速度を車両の立体的傾き(高さと角度)の調節にてゼロもしくは減速度(マイナス)とすることを特徴とした、立体加速度値の重力細分化制御装置。
【請求項2】
車両が定まったルートを走行する場合に、予め車両に掛かる加速度を計測・分析することで走行状況よりも先に加速度を相殺させる減速度を車両に生じさせ、車両が安全の範囲にて最速走行を行えるようことを特徴とした、請求項1記載の立体加速度値の重力細分化制御装置。
【請求項3】
搭乗者の座席底もしくは周囲にダンパの働きを持つ支柱を備えることで、搭乗者が加速度を感じること軽減し快適かつ安全に搭乗できることを特徴とした、請求項1記載の立体加速度値の重力細分化制御装置。