説明

立体視画像表示装置およびその動作方法

【課題】左右の撮影情報を含んだ立体視画像を視認させる立体視画像表示装置において、左右の撮影情報を視認し易くする。
【解決手段】左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとが異なる撮影情報を含むか否かを判別する。左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像G内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの表示を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視差を有する左眼用撮影画像および右眼用撮影画像を表示してユーザに立体視画像を視認させる立体視画像表示装置およびその動作方法に関する。より詳しくは、これらの左眼用撮影画像および右眼用撮影画像に撮影情報を併せて表示してユーザに撮影情報を含んだ立体視画像を視認させる立体視画像表示装置およびその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、被写体に対して視差に対応する異なる2つの撮影方向から放射線を照射し、その被写体を透過した放射線を検出して視差を有する左眼用撮影画像および右眼用撮影画像をそれぞれ取得し(以下、ステレオ撮影という)、これらの左眼用撮影画像および右眼用撮影画像を表示することにより、ユーザに立体視画像を視認させることが行われている。そして、その結果、ユーザが奥行感を有しながら診断を行うことが可能になる。
【0003】
また、診断中のユーザが観察している放射線画像の撮影情報を容易に把握できるように、放射線の照射時間等の種々の撮影情報を放射線画像と併せて表示することも行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−279516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のステレオ撮影で取得した左眼用撮影画像および右眼用撮影画像に各撮影情報を放射線画像と併せて表示しようとすると、被曝量を低減させるため等の理由によって左眼用撮影画像の撮影情報である左眼用撮影情報と右眼用撮影画像の撮影情報である右眼用撮影情報とが必ずしも同じであるとは限らず、各撮影情報を各放射線画像の所定位置に一律に併せて表示してしまうと、ユーザが異なる撮影情報が重なり合っている状態を視認することになり、各撮影情報を上手く視認できない虞がある。
【0006】
また、ユーザが左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とを常に離れて認識するように、各撮影情報を撮影画像毎のそれぞれの所定位置に一律に併せて表示してしまうと、ユーザは同じ情報が含まれているにも関わらず、常に多くの撮影情報を視認することなり、やはり撮影情報を上手く視認できない虞がある。
【0007】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、ユーザに立体視画像を視認させる際、各撮影情報を視認し易くできる立体視画像表示装置およびその動作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の立体視画像表示装置は、視差に対応する異なる2つの撮影方向から被写体を放射線撮影して得られた左眼用撮影画像および右眼用撮影画像に対し、左眼用撮影画像に左眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である左眼用撮影情報、右眼用撮影画像に右眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である右眼用撮影情報を併せて表示することにより、ユーザに左眼用撮影情報および右眼用撮影情報を含んだ立体視画像を視認させる表示部と、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むか否かを判別する情報判別部と、情報判別部の判別に基づいて、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御する情報表示制御部とを備え、情報表示制御部が、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御することを特徴とする。
【0009】
本発明の立体視画像表示装置の動作方法は、視差に対応する異なる2つの撮影方向から被写体を放射線撮影して得られた左眼用撮影画像および右眼用撮影画像に対し、左眼用撮影画像に左眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である左眼用撮影情報、右眼用撮影画像に右眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である右眼用撮影情報を併せて表示することにより、ユーザに左眼用撮影情報および右眼用撮影情報を含んだ立体視画像を視認させる表示部を備えた立体視画像表示装置の動作方法であって、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むか否かを判別し、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御することを特徴とする。
【0010】
ここで、本発明の立体視画像表示装置およびその動作方法における「撮影情報」とは、被写体に関する情報および撮影条件を意味するものであり、たとえば、患者ID、撮影部位、撮影日時、放射線発生条件である管電流、照射時間、管電圧または照射線量等を意味する。また、上記「併せて表示」とは、左眼用撮影画像および右眼用撮影画像の各撮影画像内に左眼用撮影情報および右眼用撮影情報をそれぞれ重ね併せて表示することを意味する。
【0011】
また、上記「立体視画像」とは、左眼用撮影画像のみをユーザの左眼、右眼用撮影画像のみをユーザの右眼に入射させることにより、ユーザが脳内で合成した画像を意味する。上記「異なる撮影情報」とは、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の中で異なる内容を有する情報を意味する。上記「互いに離れた」とは、立体視画像内で左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが少なくとも重複部分を有さない程度以上に離れていることを意味する
【0012】
また、本発明の立体視画像表示装置は、情報表示制御部が、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とを立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するものであってもよい。
【0013】
また、本発明の立体視画像表示装置は、情報表示制御部が、ユーザが左眼用撮影情報および右眼用撮影情報を立体視画像内の被写体の像が表示されない位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するものであってもよい。ここで、本発明の立体視画像表示装置における「立体視画像内の被写体の像」とは、立体視画像の中で被写体部分の画像を意味する。
【0014】
また、本発明の立体視画像表示装置は、情報表示制御部が、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、異なる撮影情報が互いに異なる色および/または大きさを有するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するものであってもよい。
【0015】
また、本発明の立体視画像表示装置は、情報表示制御部が、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含まないとき、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが互いに視差を有するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するものであってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の立体視画像表示装置およびその動作方法によれば、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むか否かを判別し、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するため、ユーザが異なる撮影情報が重なり合っている状態を視認することを回避でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0017】
また、本発明の立体視画像表示装置によれば、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とを立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するため、ユーザが異なる撮影情報が含まれることを容易に認識でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0018】
また、本発明の立体視画像表示装置によれば、ユーザが左眼用撮影情報および右眼用撮影情報を立体視画像内の被写体の像が表示されない位置で視認するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するため、ユーザが被写体の像と重なっている撮影情報を視認することを回避でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0019】
本発明の立体視画像表示装置によれば、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、異なる撮影情報が互いに異なる色および/または大きさを有するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するため、ユーザが異なる撮影情報を容易に確認でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0020】
本発明の立体視画像表示装置によれば、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含まないとき、左眼用撮影情報と右眼用撮影情報とが互いに視差を有するように、左眼用撮影情報および右眼用撮影情報の表示を制御するため、ユーザが同一の撮影情報を立体的に確認でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】放射線撮影表示システムの概略構成図
【図2】放射線撮影装置の一部正面図
【図3】立体視画像表示装置の概略構成図(第1の実施形態)
【図4】立体視画像表示装置による撮影情報の表示を示す図(第1の実施形態)
【図5】立体視画像表示装置による一連の処理を示すフローチャート
【図6】立体視画像表示装置の概略構成図(第2の実施形態)
【図7】立体視画像表示装置による撮影情報の表示を示す図(第2の実施形態)
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る立体視画像表示装置の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態である立体視画像表示装置を用いた放射線撮影表示システムの概略構成図である。放射線撮影表示システム1は、図1に示すように、放射線撮影装置10および立体視画像表示装置40から構成されている。
【0023】
放射線撮影表示システム1は、放射線撮影装置10が被写体である乳房Mを所定の視差に対応する異なる2つの撮影方向から放射線撮影し、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを取得する。そして、立体視画像表示装置40が、左眼用撮影画像GLを撮影した際の撮影情報である左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影画像GRを撮影した際の撮影情報である右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRにそれぞれ併せて表示することにより、ユーザに左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを含んだ立体視画像Gを視認させるものである。
【0024】
最初に、放射線撮影装置10について説明する。放射線撮影装置10は、乳房Mに互いに異なる2つの撮影方向から放射線を照射することでステレオ撮影を行い、乳房Mの左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを取得し、これらの放射線画像データDL,DRを画像ファイルGFに格納して立体視画像表示装置40に送信するものである。
【0025】
放射線撮影装置10は、図1に示すように、基台11と、基台11に対して上下方向(Z方向)に移動可能であり、且つ回転可能な回転軸12と、回転軸12により基台11と連結されたアーム部13とを備えている。
【0026】
アーム部13はCの形をしており、その一端には撮影台14が、その他端には撮影台14と対向するように放射線照射部16が取り付けられている。アーム部13の回転および上下方向の移動は、基台11に組み込まれたアームコントローラ31により制御される。
【0027】
撮影台14の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線検出器15と、放射線検出器15からの電荷信号の読み出しを制御する検出器コントローラ33とが備えられている。また、撮影台14の内部には、放射線検出器15から読み出された電荷信号を電圧信号に変換するチャージアンプや、チャージアンプから出力された電圧信号をサンプリングする相関二重サンプリング回路や、電圧信号をデジタル信号に変換するA/D変換部等が設けられた回路基板等も備えられている。
【0028】
また、撮影台14はアーム部13に対し回転可能に構成されているが、ステレオ撮影のときには基台11に対してアーム部13が回転した場合でも、撮影台14の向きは基台11に対し固定された向きにできる。
【0029】
放射線検出器15は、電荷信号の記録と読み出しを繰り返して行うことができるものであり、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する、いわゆる直接型の放射線画像検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電気信号に変換する、いわゆる間接型の放射線画像の検出器を用いるようにしてもよい。
【0030】
また、電荷信号の読出方式としては、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフさせることによって電荷信号が読み出される、いわゆるTFT読出方式のものを用いることが望ましいが、これに限らずその他のものを用いるようにしてもよい。
【0031】
放射線照射部16の内部には放射線源17と、放射線源コントローラ32が格納されている。放射線源コントローラ32は、放射線源17から放射線を照射するタイミングと、放射線源17における放射線発生条件(管電流(mA)、照射時間(ms)、管電圧(kV)等)を制御するものである。
【0032】
また、アーム部13の中央部には、撮影台14の上方に配置されて乳房Mを押さえつけて圧迫する圧迫板18と、その圧迫板18を支持する支持部20と、支持部20を上下方向(Z方向)に移動させる移動機構19とが設けられている。圧迫板18の位置、圧迫厚は、圧迫板コントローラ34により制御される。
【0033】
制御部30は、中央処理装置(CPU)、半導体メモリやハードディスクやSSD等のストレージデバイス、入力部30aを備えている。制御部30は、各種のコントローラ31〜34に対して所定の制御信号を出力し、放射線撮影装置10の全体の制御を行うものである。制御部30は、ステレオ撮影によって放射線検出器15で検出された電荷信号に所定の信号処理を施した放射線画像データDL,DRを画像ファイルGFに格納するとともに、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを画像ファイルのヘッダに記述する。ここで、撮影情報とは、患者ID、撮影部位、撮影日時、各撮影角度θ、放射線発生条件(管電流(mA)、照射時間(ms)、管電圧(kV)等)または照射線量(mAs)等である。そして、制御部30は画像ファイルGFを立体視画像表示装置40に送信する。
【0034】
入力部30aは、たとえば、キーボードやマウス等のポインティングデバイスから構成されるものであり、CC(頭尾方向)や、MLO(内外斜位方向)等の撮影種類や、ステレオ撮影における、アーム部13が放射線検出器15の検出面15aに垂直な方向に対してなす角度である撮影角度θを含む撮影条件の入力や撮影開始の入力を受け付けるものである。
【0035】
図2は放射線撮影装置10の一部正面図である。放射線撮影装置10の作用について、図1および図2を用いて説明する。まず、撮影台14の上に乳房Mが設置され、圧迫板18により乳房Mを所定の圧力で圧迫する。
【0036】
次に、入力部30aにおいて、撮影者による乳房Mの撮影指示が入力されて撮影が開始する。制御部30は入力された撮影種類を読み出し、撮影種類の情報をアームコントローラ31に出力する。なお、本実施形態においては、撮影種類としてCC(頭尾方向)が入力されたものとするが、特に限定されるものではない。
【0037】
制御部30はステレオ撮影における互いに異なる2つの撮影角度θの組み合わせを読み出し、一方の撮影角度θの情報をアームコントローラ31に出力する。本実施形態において、撮影角度θは、図2示すように時計回りを正方向、反時計回りを負方向とする。なお、本実施形態においては、撮影角度θ=0°および+4°が入力されたものとするが、特に限定されるものではないが、2つの撮影方向のなす角度が、視差に対応するように2°〜8°の範囲となるように、撮影角度θの組み合わせが入力されることが望ましい。
【0038】
そして、アームコントローラ31が、制御部30から出力された撮影種類および撮影角度θ=0°の情報を受け付け、アーム部13が、図2に示すように、検出面15aに垂直となる制御信号を出力する。
【0039】
そして、アームコントローラ31から出力された制御信号に応じてアーム部13が検出面15aに対して垂直である0°となる状態において、制御部30は、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して放射線の照射と右眼用撮影画像GRの放射線画像データDRの読み出しを行うように制御信号を出力する。
【0040】
この制御信号に応じて、放射線源17が放射線を照射し、放射線検出器15が照射された放射線を検出し、検出器コントローラ33によって放射線検出器15から電荷信号が読み出される。制御部30が、この電荷信号に所定の信号処理を施して右眼用撮影画像GRの放射線画像データDRを記憶する。
【0041】
次に、アームコントローラ31が、制御部30から出力された撮影角度θ=+4°の情報に基づき、アーム部13が、図2に示すように、検出面15aに垂直な方向に対して+4°傾くような制御信号を出力する。
【0042】
そして、アームコントローラ31から出力された制御信号に応じてアーム部13が検出面15aに対して+4°傾いた状態において、制御部30は、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して放射線の照射と左眼用撮影画像GLの放射線画像データDLの読み出しを行うように制御信号を出力する。
【0043】
この制御信号に応じて、放射線源17が放射線を照射し、放射線検出器15が照射された放射線を検出し、検出器コントローラ33によって放射線検出器15から電荷信号が読み出される。制御部30は、この電気信号に所定の信号処理を施して左眼用撮影画像GLの放射線画像データDLを記憶する。制御部30は、乳房Mの右眼用撮影画像GRおよび左眼用撮影画像GLのそれぞれの放射線画像データDL,DRを画像ファイルGFに格納するとともに、画像ファイルGFのヘッダに左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを記述して立体視画像表示装置40に送信する。
【0044】
なお、本実施形態では、撮影角度θ=0°で右眼用画像GRの放射線画像データDR、撮影角度θ=+4°で左眼用画像GLの放射線画像データDLの順でそれぞれ読み出して記憶をするものであるが、特に限定されるものではない。すなわち撮影角度θ=0°で左眼用画像GLの放射線画像データDL、撮影角度θ=+4°で右眼用画像GRの放射線画像データDRの順でそれぞれ読み出して記憶してもよい。
【0045】
次に立体視画像表示装置40について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態である立体視画像表示装置の概略構成図である。立体視画像表示装置40は、図3に示すように、モニタ41、立体視眼鏡42、入力部43およびコンピュータ44とから構成されている。
【0046】
立体視画像表示装置40は、左眼用撮影画像GLに左眼用撮影情報IL、右眼用撮影画像GRに右眼用撮影情報IRをそれぞれ併せて表示することにより、ユーザに左眼用撮影情報IL,および右眼用撮影情報IRを含んだ立体視画像Gを視認させるものである。
【0047】
モニタ41は、左眼用撮影情報ILを併せた左眼用撮影画像GLまたは右眼用撮影情報IRを併せた右眼用撮影画像GLの両方が互いに視差を有するように、フレーム・シーケンシャル方式、すなわち左眼用撮影画像GL、右眼用撮影画像GR、左眼用撮影画像GL、右眼用撮影画像GR・・・というように、たとえば、数十msec程度の周期で切り替えて表示するものである。なお、モニタ41は、必要に応じてモニタ画面411に撮影条件や、診断レポート等も表示できる。
【0048】
立体視眼鏡42は、左眼用部分421および右眼用部分422に、互いに独立して開閉する液晶シャッタを有している。これらの液晶シャッタは、コンピュータ44によって左眼用撮影画像GLの表示中は左眼用部分421が開で右眼用部分422が閉、右眼用撮影画像GRの表示中は左眼用部分421が閉で右眼用部分422が開となるように、前述の左眼用撮影画像GLと右眼用撮影画像GRとの切り替えに同期して開閉制御される。これにより、ユーザの左眼には左眼用撮影情報ILを含んだ左眼用撮影画像GLのみ、右眼用には左眼用撮影情報ILを含んだ左眼用撮影画像GLのみが入射し、ユーザがこれらの画像を脳内で合成して立体視画像Gを視認する。
【0049】
入力部43は、キーボード、マウス等のポインティングデバイスから構成されるものであり、表示開始、表示終了、表示条件に関するユーザからの指示を受け付けるものである。
【0050】
コンピュータ44には、本実施形態による立体視画像表示装置40として機能させるためのプログラムがインストールされている。コンピュータ44は、中央処理装置(CPU)および半導体メモリやハードディスクやSSD等のストレージデバイス等を備えており、これらのハードウェアにより、制御部441、画像データ記憶部442、表示制御部443、情報判別部444および情報表示制御部445を構成している。
【0051】
制御部441は、放射線撮影装置10から画像ファイルGFを受信するとともに、コンピュータ44の全体を制御するものである。画像データ記憶部442は、受信した画像ファイルGFを記憶するものである。表示制御部443は、画像データ記憶部442から表示させる右眼用撮影画像GRおよび左眼用撮影画像GLの放射線画像データDL,DRが格納されている画像ファイルGFを読み出して、これらの放射線画像データDL,DRに基づいて、右眼用撮影画像GRおよび左眼用撮影画像GLを前述のフレーム・シーケンシャル方式で表示するよう、モニタ41を制御するものである。
【0052】
情報判別部444は、表示制御部443が読み出した画像ファイルGFのヘッダを参照し、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる内容の情報が含まれるか否かを判別するものである。そして、情報判別部444は、たとえば、管電流(mA)、照射時間(msec)、管電圧(kV)または照射線量(mAs)等の撮影条件の各値が異なるとき、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含んでいると判別する。
【0053】
情報判別部444は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの中の全ての内容を判別することもできるが、ユーザが設定した情報のみを判別することもできる。なお、本実施形態では、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRは、患者IDおよび照射線量(mAs)によって構成され、情報判別部444が、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRにおいて、これらの内容が異なるか否かを判別しているが、特に限定されるものではない。
【0054】
情報表示制御部445は、情報判別部444の判別結果に基づいて、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの表示を制御するものである。図4は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの表示を示す図である。なお、図4においては、理解を容易にするため、モニタ画面411、左眼用撮影情報ILを併せた左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影情報IRを併せた右眼用撮影画像GRのみを図示し、他の構成の図示を省略している。
【0055】
情報表示制御部445は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含まないとき、図4の上図に示すように、ユーザが左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを立体視画像G内の同じ位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが互いに重ね合わさる、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置に表示させる。
【0056】
一方、情報表示制御部445は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含むとき、図4の下図に示すように、同一の撮影情報である患者IDについては、互いに重ね合わさる、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置に表示させ、異なる撮影情報である照射線量(mAs)については、ユーザが立体視画像G内の異なる位置で視認するように、少なくとも重複部分を有さない程度以上に互いに離れた、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置に表示させる。また、異なる各撮影情報を表示する位置は、少なくとも重複部分を有さず、且つ左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内であれば、特に限定されるものではない。
【0057】
また、情報表示制御部445は、異なる撮影情報が含くまれていることを容易に把握させるため、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含むとき、ユーザが立体視画像G内の異なる位置で左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの全体を少なくとも重複部分を有さない程度以上に互いに離した、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置に表示させることもできる。
【0058】
また、情報表示制御部445は、乳房Mの像と重なった撮影情報の視認を回避するため、ユーザが左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを立体視画像G内の乳房Mの像が表示されない位置で視認できるように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の乳房Mの画像以外の部分、すなわち乳房Mを透過することなく放射線が直接照射された部分に表示させることもできる。
【0059】
また、情報表示制御部445は、異なる撮影情報を容易に確認させるため、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含むとき、異なる撮影情報の表示色および大きさ、あるいは表示色と大きさのいずれかを互いに異ならせて左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させることもできる。
【0060】
また、情報表示制御部445は、同一の撮影情報を立体的に確認させるため、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含まないとき、左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとが互いに視差を有するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを視差が生じる程度に互いに離して左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させることもできる。
【0061】
また、情報表示制御部445は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含むとき、同一の撮影情報のみが互いに視差を有するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRにおける同一の撮影情報のみを視差が生じる程度に離して左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させることもできる。
【0062】
立体視画像表示装置40の作用について説明する。図5は立体視画像表示装置40による一連の処理を示すフローチャートである。制御部441が放射線撮影装置10から画像ファイルを受信して画像データ記憶部442がこれを記憶する(ST1)。
【0063】
入力部43が表示開始の指示を受け付けると(ST3)、表示制御部443が画像データ記憶部442から画像ファイルGFを読み出して左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを表示する。情報判別部444が、画像ファイルGFのヘッダに記載された左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを参照し、左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとが異なる撮影情報を含むか否かを判別する(ST4)。
【0064】
そして、異なる撮影情報が含まれないとき、情報表示制御部445が、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像G内の同じ位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させる(ST5)。そして、異なる撮影情報が含まれるとき、情報表示制御部445が、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像G内の離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させる(ST6)。入力部43が、表示終了の指示を受け付けると(ST9)、処理が終了する。
【0065】
次に立体視画像表示装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを偏光フィルタ方式で表示する点において第1の実施形態と相違する。したがって、第1の実施形態と異なる内容について主に説明する。図6は立体視画像表示装置の第2の実施形態の概略構成図である。
【0066】
第2の実施形態におけるモニタ41は、上下方向に隣接した2つのモニタ画面412,413、モニタ画面412,413の間に設けられたハーフミラー414およびモニタ画面412,413のなす角度αを可変にするヒンジ機構415を備えている。
【0067】
モニタ画面412,413は、左眼用撮影情報ILを併せた左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影情報IRを併せた右眼用撮影画像GRを互いに直交する偏光によって表示するものである。ヒンジ機構415は、モニタ画面412をモニタ画面413に対して図6の矢印方向に回転させることにより、2つのモニタ画面412,413のなす角度αを調整する。ハーフミラー414は、モニタ画面412をモニタ画面413に対して傾けることにより、モニタ画面412の表示光を図中実線で示すように反射させるとともに、モニタ画面413の表示光を図中破線で示すように透過させ、右眼用撮影画像GRと左眼用撮影画像GLとを所定の視差を有するように重ね合わせて光学的に結合する。
【0068】
立体視眼鏡42は、左眼用部分421および右眼用部分422に、左眼用撮影画像GLのみを透過させる左眼用偏光レンズと右眼用撮影画像GRのみを透過させる右眼用偏光レンズを有している。これにより、ユーザは、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを左右各眼に入射させ、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを脳内で合成して立体視画像Gの立体視を行う。なお、本実施形態では、モニタ画面411が右眼用撮影画像GR、モニタ画面412が左眼用撮影画像GLを表示するものであるが、特に限定されるものではない。
【0069】
入力部43、制御部441、画像データ記憶部442および情報判別部444については、第1の実施形態と同様であり、その説明を省略する。
【0070】
表示制御部443は、画像データ記憶部442から表示させる右眼用撮影画像GRおよび左眼用撮影画像GLの放射線画像データが格納されている画像ファイルを読み出して、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRが鏡像関係を有するようにモニタ画面412,413にそれぞれ表示させる。
【0071】
情報表示制御部445は、第1の実施形態と同様に、情報判別部444の判別結果に基づいて、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの表示を制御するものである。図7は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの表示を示す図である。なお、図7においては、理解を容易にするため、モニタ画面412、モニタ画面413およびハーフミラー414、左眼用撮影情報ILを併せた左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影情報IRを併せた右眼用撮影画像GRのみを図示し、他の構成の図示を省略している。
【0072】
情報表示制御部445は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含まないとき、図7の上図に示すように、ユーザが左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを立体視画像G内の同じ位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRがハーフミラー414上で互いに重なり合う、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置で鏡像関係にして表示させる。
【0073】
そして、情報表示制御部445は、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが異なる撮影情報を含むとき、図7の下図に示すように、同一の撮影情報である患者IDについては、各患者IDがハーフミラー414上で重なり合う、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置で鏡像関係にして表示させる。そして、異なる撮影情報である照射線量(mAs)については、ユーザが立体視画像G内の離れた位置で視認するように、ハーフミラー414上で少なくとも重複部分を有さない程度に互いに離れた、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置で鏡像関係にして表示させる。
第2の実施形態における情報表示制御部445は、上記の点において、第1の実施形態における情報表示制御部と異なり、他の内容については、第1の実施形態における情報表示制御部445と同様である。第2の実施形態における立体視画像表示装置40の作用については、第1の実施形態と同様であり、その説明を省略する。
【0074】
上記の実施形態によれば、情報判別部444が、左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとが異なる撮影情報を含むか否かを判別し、異なる撮影情報を含むとき、情報表示制御部445が、ユーザが異なる撮影情報を立体視画像G内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが互いに重複部分を有さない程度以上に離して左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させるため、異なる撮影情報が重なっている視認されることを回避でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0075】
また、上記の実施形態によれば、異なる撮影情報が含まれるとき、ユーザが左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとを立体視画像G内の互いに離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが互いに重複部分を有さない程度以上に離した、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の位置に表示させるため、異なる撮影情報が含まれることを容易に認識でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0076】
また、上記の実施形態によれば、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを立体視画像G内の乳房Mの像から離れた位置で視認するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内の放射線が直接照射された部分に表示させるため、乳房Mの像と重なった左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRの視認を回避でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0077】
また、上記の実施形態によれば、異なる撮影情報が含まれるとき、異なる撮影情報の表示色および/または表示する大きさを異ならせて左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させるため、異なる撮影情報を容易に確認でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0078】
また、上記の実施形態によれば、異なる撮影情報が含まれないとき、左眼用撮影情報ILと右眼用撮影情報IRとが互いに視差を有するように、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRが視差を生じる程度に離して左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GR内に表示させるため、撮影情報を立体的に確認でき、各撮影情報を視認し易くできる。
【0079】
なお、上記の実施形態においては、表示制御部443と情報表示制御部445と別々であるものとして説明したが、表示制御部443が情報表示制御部445を兼ねているものであってもよい。
【0080】
なお、上記の実施形態においては、左眼用撮影画像GLおよび右眼用撮影画像GRを表示した後に、左眼用撮影情報ILおよび右眼用撮影情報IRを表示するものとして説明したが、左眼用撮影画像GLに左眼用撮影情報IL、右眼用撮影画像GRに右眼用撮影情報IRを併せてこれらを同時に表示するものであってもよい。
【0081】
なお、立体視画像表示装置40は、上記の構成に限定されるものではなく、公知のパララックスバリア方式およびレンチキュラー方式による構成であってもよい。また、被写体は、乳房Mに限定されるものでなく、頭部、頸部、胸部、複部、脚部、肺または胃等であってもよい。
【符号の説明】
【0082】
G 立体視画像
GL 左眼用撮影画像
GR 右眼用撮影画像
IL 左眼用撮影情報
IR 右眼用撮影情報
M 乳房(被写体)
40 立体視画像表示装置
41 モニタ(表示部)
444 情報判別部
445 情報表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視差に対応する異なる2つの撮影方向から被写体を放射線撮影して得られた左眼用撮影画像および右眼用撮影画像に対し、前記左眼用撮影画像に該左眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である左眼用撮影情報、前記右眼用撮影画像に該右眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である右眼用撮影情報を併せて表示することにより、ユーザに前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報を含んだ立体視画像を視認させる表示部と、
前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むか否かを判別する情報判別部と、
該情報判別部の判別に基づいて、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御する情報表示制御部とを備え、
該情報表示制御部が、前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、前記ユーザが前記異なる撮影情報を前記立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御することを特徴とする立体視画像表示装置。
【請求項2】
前記情報表示制御部が、前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、前記ユーザが前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とを前記立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の立体視画像表示装置。
【請求項3】
前記情報表示制御部が、前記ユーザが前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報を前記立体視画像内の前記被写体の像が表示されない位置で視認するように、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の立体視画像表示装置。
【請求項4】
前記情報表示制御部が、前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、前記異なる撮影情報が互いに異なる色および/または大きさを有するように、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の立体視画像表示装置。
【請求項5】
前記情報表示制御部が、前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含まないとき、前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが互いに前記視差を有するように、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の立体視画像表示装置。
【請求項6】
視差に対応する異なる2つの撮影方向から被写体を放射線撮影して得られた左眼用撮影画像および右眼用撮影画像に対し、前記左眼用撮影画像に該左眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である左眼用撮影情報、前記右眼用撮影画像に該右眼用撮影画像を放射線撮影した際の撮影情報である右眼用撮影情報を併せて表示することにより、ユーザに前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報を含んだ立体視画像を視認させる表示部を備えた立体視画像表示装置の動作方法であって、
前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むか否かを判別し、
前記左眼用撮影情報と前記右眼用撮影情報とが異なる撮影情報を含むとき、前記ユーザが前記異なる撮影情報を前記立体視画像内の互いに離れた位置で視認するように、前記左眼用撮影情報および前記右眼用撮影情報の表示を制御することを特徴とする立体視画像表示装置の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−254286(P2012−254286A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−109099(P2012−109099)
【出願日】平成24年5月11日(2012.5.11)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】