説明

端子付電線

【課題】端子付電線において、電線の絶縁被覆が損傷することを回避しつつ、絶縁被覆に対する圧着端子の固着力を向上し、絶縁被覆に対する圧着端子の位置ずれ及び絶縁被覆からの圧着端子の外れを防止すること。
【解決手段】端子付電線1は、電線9と、電線9の端部に圧着された圧着端子10と、圧着端子10の被覆圧着部20の内側面に形成され、被覆圧着部20と絶縁被覆とを接着する接着剤5とを備える。接着剤5は、熱可塑性の接着剤であり、絶縁被覆における被覆圧着部20が圧着された領域からはみ出して形成されている。さらに、端子付電線1が、電線の端部における被覆圧着部20が圧着された部分よりも中央寄りの部分から芯線圧着部40が圧着された芯線の先端に亘る保護領域を圧着端子10の外側から覆う透明な保護チューブを備えれば好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線及びその端部に取り付けられた圧着端子を含む端子付電線に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ワイヤハーネスにおける電線の端部には、金属製の圧着端子が取り付けられる。また、圧着端子としては、特許文献1及び特許文献2に示されるように絶縁被覆を押さえる部分を有する圧着端子と、絶縁被覆を押さえる部分がない圧着端子とが存在する。
【0003】
絶縁被覆を押さえる部分を有する圧着端子は、電線の端部における被覆に圧着される被覆圧着部と、電線の端部における被覆から延び出た芯線に圧着される芯線圧着部と、相手側の端子と嵌り合うことによって相手側の端子に接続される端子接続部とを有している。そして、被覆圧着部及び芯線圧着部の各々の一部が折り曲げられて絶縁被覆に対してかしめられることにより、被覆圧着部が電線の絶縁被覆を把持し、芯線圧着部が電線の芯線を把持する。その結果、圧着端子は、電線の端部に固定される。
【0004】
圧着端子において、被覆圧着部は、圧着端子を電線に強固に保持する役割を担い、芯線圧着部は、主として圧着端子と電線の芯線とを電気的に接続する役割を担う。なお、被覆圧着部、芯線圧着部及び端子接続部は、それぞれインシュレーションバレル、ワイヤバレル及びコンタクトと称される。一般に、圧着端子は、銅又は銅の合金で構成される。
【0005】
ところで、昨今、ワイヤハーネスの軽量化のため、アルミニウム又はアルミニウムの合金からなる芯線を有するアルミニウム電線が採用される場合がある。また、同様の目的でより細いサイズ(例えば芯線の総断面積が0.13平方ミリメートル以下)の電線がワイヤハーネスに採用される場合がある。
【0006】
端子付電線において、アルミニウム電線又は細い電線が採用される場合、通常の電線が採用される場合と比べ、電線に対する圧着端子の固着力が弱まる。そのため、従来の端子付電線において、圧着端子の部分が固定された状態で電線に対して引っ張り力又は曲げ力が繰り返し加わった場合に、絶縁被覆に対する被覆圧着部の位置がずれる又は被覆圧着部が絶縁被覆から外れるという問題が生じる。そのため、昨今、電線に対する圧着端子の固着力の向上が要求されている。
【0007】
一方、特許文献1には、圧着端子の被覆圧着部の後端部において外側へ斜めに広がるベルマウスが形成されることについて示されている。特許文献1に示される構造は、被覆圧着部のエッジが電線に与えるダメージを軽減しつつ、被覆圧着部を電線の絶縁被覆に対して強く圧着することにより、電線に対する圧着端子の固着力を向上することを目的としている。
【0008】
さらに、特許文献2には、端子付電線において、圧着端子の被覆圧着部が、絶縁被覆の位置まで折り返された芯線に対して圧着されることについて示されている。特許文献2に示される構造は、電線に対する圧着端子の固着力を向上することを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−187786号公報
【特許文献2】特開2009−266469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の圧着端子における被覆圧着部と電線の絶縁被覆との間の摩擦抵抗は比較的小さく、また、電線の絶縁被覆は柔軟性を有する。そのため、特許文献1に示されるように、被覆圧着部が、電線の絶縁被覆に対して多少強く圧着された場合でも、圧着端子の十分な固着力を得ることは難しい。また、電線の絶縁被覆に対する被覆圧着部の圧着力が強すぎると、電線が、被覆圧着部と接触する部分において曲がった状態で保持されてしまうという不都合が生じる。
【0011】
また、特許文献2に示される端子付電線は、電線の絶縁被覆が、折り返された芯線の先端部分と接触することによって破損しやすいという問題点を有している。また、電線の芯線を折り返す工程は、特殊かつ煩雑な工程である。そのため、特許文献2に示される端子付電線は、その製造における工数及びコストの多大な増大を招くという問題点も有している。
【0012】
本発明の目的は、端子付電線において、電線の絶縁被覆が損傷することを回避しつつ、絶縁被覆に対する圧着端子の固着力を向上し、絶縁被覆に対する圧着端子の位置ずれ及び絶縁被覆からの圧着端子の外れを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る端子付電線は、電線とその電線の端部に取り付けられた圧着端子を備える。その圧着端子は、電線の端部における絶縁被覆に圧着された被覆圧着部、及び電線の端部における絶縁被覆から延び出た芯線に圧着された芯線圧着部を有する。さらに、本発明に係る端子付電線は、圧着端子の被覆圧着部の内側面に形成され、被覆圧着部と絶縁被覆とを接着する第1の接着剤を備える。
【0014】
また、本発明に係る端子付電線において、第1の接着剤が両面粘着テープであること、又は、第1の接着剤が熱可塑性の接着剤であることが考えられる。
【0015】
また、本発明に係る端子付電線において、熱可塑性の第1の接着剤が、絶縁被覆における被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成されていることが考えられる。
【0016】
また、本発明に係る端子付電線が、さらに保護チューブを備えることが考えられる。この保護チューブは、電線の端部における被覆圧着部が圧着された部分よりも中央寄りの部分から芯線圧着部が圧着された芯線の先端に亘る保護領域を圧着端子の外側から覆う。
【0017】
また、本発明に係る端子付電線において、保護チューブが透明であり、第1の接着剤が、絶縁被覆における被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成され、かつ、保護チューブを介して視認可能な色を有することが考えられる。
【0018】
また、本発明に係る端子付電線において、保護チューブが熱収縮チューブであることが考えられる。
【0019】
また、本発明に係る端子付電線が、熱収縮チューブ(保護チューブ)の内側面に形成され、熱収縮チューブと保護領域とを接着する熱可塑性の第2の接着剤をさらに備えることが考えられる。
【0020】
また、本発明に係る端子付電線が第2の接着剤を備える場合に、熱収縮チューブ及び第2の接着剤が透明であり、第1の接着剤が、絶縁被覆における被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成され、かつ、熱収縮チューブ及び第2の接着剤を介して視認可能な色を有することが考えられる。
【0021】
また、本発明に係る端子付電線において、芯線がアルミニウムを主成分とする金属の線であることが考えられる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、第1の接着剤が、電線の絶縁被覆に損傷を与えることなく、圧着端子の被覆圧着部と電線の絶縁被覆とを強固に固着する。即ち、本発明に係る端子付電線が採用されることにより、電線の絶縁被覆が損傷することを回避しつつ、絶縁被覆に対する圧着端子の固着力を向上することが可能となる。その結果、絶縁被覆に対する圧着端子の位置ずれ及び絶縁被覆からの圧着端子の外れが防止される。
【0023】
また、第1の接着剤が両面粘着テープであれば、被覆圧着部と電線の絶縁被覆との接着構造を比較的簡易に実現できる。
【0024】
一方、第1の接着剤が熱可塑性の接着剤であれば、被覆圧着部と電線の絶縁被覆とをより強固に接着できる。
【0025】
また、熱可塑性の第1の接着剤が、絶縁被覆における被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成されていれば、後述するように、接着剤のはみ出しの状況によって接着剤に対する加熱が十分であったか否かの検査が容易となる。
【0026】
また、本発明に係る端子付電線が、電線の保護領域を圧着端子の外側から覆う保護チューブを備えていれば、電線の保護領域の防塵及び防水が可能となる。この構成は、電線の芯線と圧着端子とが異種の金属で構成されている場合に好適である。特に、本発明に係る端子付電線においては、第1の接着剤が、絶縁被覆に対する圧着端子の位置ずれを防ぐ。そのため、保護領域に対する保護チューブの位置ずれ及び保護領域と保護チューブとの間の隙間の発生が生じにくく、より確実な防塵及び防水の効果が得られる。
【0027】
また、保護チューブが透明であり、被覆圧着部からはみ出した第1の接着剤が、保護チューブを介して視認可能な色を有することが望ましい。この場合、保護チューブが取り付けられた後においても、接着剤のはみ出しの状況によって接着剤に対する加熱が十分であったか否かの検査が容易となる。
【0028】
また、保護チューブが熱収縮チューブであれば、防塵及び防水のために保護チューブを電線の保護領域に密着させることが容易である。また、本発明に係る端子付電線において、熱可塑性の第1の接着剤と熱収縮チューブとが採用された場合、1回の加熱工程により、第1の接着剤を溶融させるとともに熱収縮チューブを収縮させることが可能となる。即ち、加熱工程の簡素化が可能となる。
【0029】
また、本発明に係る端子付電線が、熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の第2の接着剤を備えていれば、第2の接着剤が、電線の保護領域と熱収縮チューブとの間の隙間をより確実に塞ぐ。その結果、熱収縮チューブ(保護チューブ)による防塵及び防水の性能がより向上する。さらに、1回の加熱工程により、第1の接着剤及び第2の接着剤を溶融させるとともに熱収縮チューブを収縮させることが可能となる。即ち、加熱工程の簡素化が可能となる。
【0030】
また、熱収縮チューブ及び第2の接着剤が透明であり、被覆圧着部からはみ出した第1の接着剤が、保護チューブ及び第2の接着剤を介して視認可能な色を有することが望ましい。この場合、保護チューブが取り付けられた後においても、接着剤のはみ出しの状況によって接着剤に対する加熱が十分であったか否かの検査が容易となる。
【0031】
また、本発明に係る端子付電線は、電線の芯線がアルミニウムを主成分とする金属の線である場合など、通常の電線が採用される場合と比べ、圧着端子の固着力が弱くなる電線が採用される場合に特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態に係る端子付電線1の斜視図である。
【図2】端子付電線1の端部の縦断面図である。
【図3】端子付電線1に取り付けられる前の圧着端子における圧着部の平面図。
【図4】端子付電線1に取り付けられる前の圧着端子における圧着部の側断面図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る端子付電線1Aの斜視図である。
【図6】端子付電線1Aの端部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
【0034】
<第1実施形態>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る端子付電線1の構成について説明する。端子付電線1は、電線9と、その端部に取り付けられた圧着端子10と、圧着端子10及び電線9の絶縁被覆を接着する接着剤5とを備える。図2は、端子付電線1の端部における、電線9及び圧着端子10の長手方向の中心線に沿う断面の図である。なお、長手方向の中心線とは、幅方向の中心を結ぶ線を意味する。
【0035】
以下、電線9の中央寄りから先端寄りへ向かう方向を延伸方向と称する。即ち、延伸方向は、電線9の長手方向である。圧着端子10及び熱収縮チューブ7は、その長手方向が延伸方向に沿うようにして電線9の端部に取り付けられている。各図に示される座標軸におけるX軸の正方向が延伸方向である。
【0036】
<電線>
圧着端子10が取り付けられる対象となる電線9は、長尺な導体である芯線と、その芯線の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆とを有する絶縁電線である。圧着端子10が取り付けられる電線9の端部は、予め一定の長さの分の芯線の周囲から絶縁被覆が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線が絶縁被覆から延び出た状態に加工されている。
【0037】
以下、電線9の端部において、絶縁被覆の端から延び出た芯線を裸芯線91と称する。また、電線9の絶縁被覆における端部の一定の範囲(数ミリメートルから二十数ミリメートル程度の長さの範囲)の部分を被覆端部92と称する。
【0038】
端子付電線1において、電線9の芯線が、圧着端子10を構成する金属材料とは種類の異なる金属材料で構成される場合が考えられる。この場合、電線9の芯線は、例えば、アルミニウムを主成分とする金属の線材である。
【0039】
<圧着端子>
図1及び図2に示されるように、圧着端子10は、延伸方向に沿って一列に並んで形成された、被覆圧着部20、第一連結部30、芯線圧着部40、第二連結部50及び端子接続部60を有している。
【0040】
圧着端子10は、銅もしくは黄銅などの銅合金の部材、又はそれらの部材に錫(Sn)メッキもしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された導体の部材である。
【0041】
<圧着端子:被覆圧着部>
被覆圧着部20は、曲がって形成された板状の部分であり、電線9に圧着される前の状態において、電線9の被覆端部92が挿入される溝を形成している。そして、被覆圧着部20は、被覆圧着部20が形成する溝の内側に挿入された被覆端部92に対してかしめられることにより、被覆端部92に圧着される。
【0042】
より具体的には、被覆圧着部20は、被覆端部92を一の方向から支える底板部、及びその底板部から被覆端部92の両側へ起立して形成され、被覆端部92に対してかしめられる起立部とを有する。各図に示される座標軸のY軸方向は、一対の起立部が対向する方向(幅方向)である。また、各図に示される座標軸のZ軸方向は、延伸方向及び幅方向に直交する方向(高さ方向)である。
【0043】
<圧着端子:芯線圧着部>
芯線圧着部40は、曲がって形成された板状の部分であり、電線9に圧着される前の状態において、電線9の裸芯線91が挿入される溝を形成している。そして、芯線圧着部40は、芯線圧着部40が形成する溝の内側に挿入された裸芯線91に対してかしめられることにより、裸芯線91に圧着される。
【0044】
より具体的には、芯線圧着部40は、裸芯線91を一の方向から支える底板部、及びその底板部から裸芯線91の両側へ起立して形成され、裸芯線91に対してかしめられる起立部とを有する。芯線圧着部40における一対の起立部も、幅方向において対向して形成されている。
【0045】
<圧着端子:第一連結部>
第一連結部30は、被覆圧着部20と芯線圧着部40とを繋ぐ部分である。第一連結部30は、曲がって形成された板状の部分であり、被覆端部92及び裸芯線91の境界部分が挿入される溝を形成している。
【0046】
<圧着端子:第二連結部>
第二連結部50は、芯線圧着部40と端子接続部60を繋ぐ部分である。第二連結部50は、曲がって形成された板状の部分であり、溝を形成している。裸芯線91の先端部91Aが、芯線圧着部40から第二連結部50が形成する溝へはみ出す場合もあるが、そうでない場合もある。なお、各図に示される例は、裸芯線91の先端部91Aが、芯線圧着部40から第二連結部50側へわずかにはみ出している例である。
【0047】
<圧着端子:端子接続部>
端子接続部60は、圧着端子10の接続相手となる不図示の相手側端子と嵌り合うことによって相手側端子と直接接触し、相手側端子に接続される部分である。図1に示される端子接続部60は、相手側端子が嵌め入れられる孔である端子挿入孔61が形成された筒状の部分である。なお、端子接続部60が、相手側端子の端子挿入孔に嵌め入れられる棒状の導体である場合もある。
【0048】
<接着剤>
接着剤5は、圧着端子10における被覆圧着部20の内側面に形成され、被覆圧着部20と被覆端部92とを接着する接着剤である。接着剤5は、例えば、ポリアミド又はポリエステルなどの熱可塑性の接着剤である。さらに、図1及び図2に示される例では、接着剤5は、被覆端部92における被覆圧着部20が圧着された領域から一部がはみ出して形成されている。
【0049】
図3及び図4は、端子付電線1に取り付けられる前の圧着端子10における被覆圧着部20及び芯線圧着部40を含む部分の平面図及び側断面図である。なお、図4の断面図は、圧着端子10の長手方向の中心線に沿う断面の図、即ち、図3に示されるD−D断面の図である。
【0050】
図3及び図4に示されるように、被覆圧着部20は、被覆端部92を一の方向から支える底板部21、及びその底板部21の両側から起立して形成され、その先端側の一部が被覆端部92に対してかしめられる一対の起立部22,23を有する。
【0051】
図3及び図4の例では、接着剤5は、端子付電線1に取り付けられる前の圧着端子10の被覆圧着部20における底板部21の内側面と、一対の起立部22,23各々の内側面とに固形の状態で予め形成されている。
【0052】
そして、圧着端子10の被覆圧着部20は、電線9の被覆端部92に圧着された後に、接着剤5が溶融するまで一時的に加熱される。これにより、被覆圧着部20の内側面に形成された接着剤5は、被覆圧着部20と被覆端部92との間で一時的に溶融した後に固化し、被覆圧着部20と被覆端部92とを接着する。また、接着剤5は、溶融した際にその一部が被覆圧着部20の縁からはみ出す。そのため、溶融後に固化した接着剤5は、被覆端部92における被覆圧着部20が圧着された領域から一部がはみ出して形成される。
【0053】
即ち、接着剤5は、被覆圧着部20の内側面に、溶融した際に被覆圧着部20の外側にはみ出す程度の範囲及び厚みで予め形成されている。溶融後に固化した接着剤5が、被覆圧着部20の縁部からはみ出していることを確認することにより、接着剤5の加熱が十分であったことの検査が可能となる。そのため、接着剤5の色は、電線9における被覆端部92の色と異なる色であることが望ましい。接着剤5は、例えば、所望の色のインクが混ぜられることにより着色される。接着剤5のはみ出しの確認は、目視又は画像処理によって可能である。
【0054】
<効果>
端子付電線1においては、接着剤5が、電線9の被覆端部92に損傷を与えることなく、圧着端子10の被覆圧着部20と電線9の被覆端部92とを強固に固着する。即ち、端子付電線1が採用されることにより、被覆端部92が損傷することを回避しつつ、被覆端部92に対する圧着端子10の固着力を向上することが可能となる。その結果、被覆端部92に対する圧着端子10の位置ずれ及び被覆端部92からの圧着端子10の外れが防止される。
【0055】
また、接着剤5が熱可塑性の接着剤であれば、被覆圧着部20と被覆端部92とがより強固に接着される。また、熱可塑性の接着剤5が、被覆端部92における被覆圧着部20が圧着された領域からはみ出して形成されていれば、前述したように、接着剤5のはみ出しの状況によって接着剤5に対する加熱が十分であったか否かの検査が容易となる。
【0056】
また、端子付電線1は、電線9の芯線がアルミニウムを主成分とする金属の線である場合、或いは、芯線の総断面積が0.13平方ミリメートル以下の細い電線9が採用される場合など、通常の電線が採用される場合と比べ、被覆圧着部20の固着力が弱くなる電線が採用される場合に特に好適である。
【0057】
<第2実施形態>
次に、図5及び図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る端子付電線1Aについて説明する。この端子付電線1Aは、図1及び図2に示された端子付電線1と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。図5及び図6において、図1及び図2に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、端子付電線1Aにおける端子付電線1と異なる点についてのみ説明する。なお、図5は端子付電線1Aの斜視図、図6は端子付電線1Aの端部の縦断面図である。
【0058】
<防食構造>
端子付電線1Aにおいて、電線9の芯線(裸芯線91)と、圧着端子10とは、それぞれ異種の金属で構成されている。具体的には、芯線は、アルミニウム線、即ち、アルミニウムを主成分とする金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金)の線材である。一方、圧着端子10は、銅もしくは黄銅などの銅合金の部材、又はそれらの部材に錫(Sn)メッキもしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材である。そのため、圧着端子10と接触する裸芯線91は、異種金属接触腐食によって腐食しやすい。
【0059】
そこで、端子付電線1Aにおける電線9の端部には、水分などの浸入を防ぐことによって裸芯線91の腐食を防ぐ防食構造が設けられている。端子付電線1Aにおける防食構造は、防食剤8及び熱収縮チューブ7を含む。
【0060】
<防食構造:防食剤>
防食剤8は、圧着端子10における芯線圧着部40と第二連結部50とに跨る部分において、裸芯線91の先端部91Aに対し、その先端部91Aを覆うように塗布されている。防食剤8は、裸芯線91の先端部91Aを密封することにより、水分が裸芯線91の先端部91Aに浸入することを防ぐ。防食剤8は、例えば、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系又はエポキシ系の樹脂であることが考えられる。
【0061】
後述するように、防食剤8の一部は、内側面に接着剤6が形成された熱収縮チューブ7によって覆われる。そして、防食剤8は、熱収縮チューブ7を収縮させ、かつ、接着剤6を溶融させるための加熱によって溶融しない材料で構成される必要がある。そのため、防食剤8は、裸芯線91の先端部91Aで固化した状態において、融点が熱収縮チューブ7の収縮に必要な温度、及び、熱収縮チューブ7内の接着剤6の融点よりも低い材料で構成されている。
【0062】
例えば、防食剤8は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂又はポリウレタンなどの熱硬化性樹脂が加熱により硬化した材料で構成されることが考えられる。また、防食剤8が、光硬化樹脂が特定の波長の光による露光によって硬化した材料で構成されることも考えられる。
【0063】
<防食構造:熱収縮チューブ>
熱収縮チューブ7は、例えば、ポリオレフィン、フッ素系樹脂、塩素系樹脂又は熱可塑性エラストマーなどの熱収縮性の筒状部材である。端子付電線1Aにおいて、熱収縮チューブ7は、電線9の端部、圧着端子10の一部及び防食剤8の一部を内包し、加熱されることによって収縮した状態で内包物に対して密着している。
【0064】
より具体的には、熱収縮チューブ7は、熱を受けて収縮した状態で、電線9の端部における所定の保護領域を圧着端子10及び防食剤8の外側から覆う。保護領域は、電線9の端部における、被覆圧着部20が圧着された部分よりも中央寄りの根元部92Aから防食剤8で覆われた部分に亘る領域である。なお、根元部92Aは、被覆端部92の一部である。なお、熱収縮チューブ7は、電線9の保護領域を覆う保護チューブの一例である。
【0065】
また、端子付電線1Aにおいて、熱収縮チューブ7の内側面と電線9の保護領域との間には、熱収縮チューブ7と電線9の保護領域とを接着する熱可塑性の接着剤6が形成されている。以下の説明において、便宜上、被覆圧着部20と被覆端部92との間の接着剤5のことを第1の接着剤5、熱収縮チューブ7の内側面と電線9の保護領域との間の接着剤6のことを第2の接着剤6と称する。
【0066】
熱収縮チューブ7は、第2の接着剤6を介して電線9の保護領域に対して密着している。また、第1の接着剤5及び第2の接着剤6は、融点が裸芯線91の先端部91Aで固化した防食剤8の融点よりも低い熱可塑性材料で構成されている。
【0067】
<端子付電線の製造手順>
【0068】
端子付電線1Aの製造過程において、まず、第1の接着剤5が形成された被覆圧着部20を有する圧着端子10が、予め熱収縮チューブ7に通された電線9の端部に圧着される。加熱される前の熱収縮チューブ7の内径は、電線9の端部及びその端部に圧着された圧着端子10における被覆圧着部20から芯線圧着部40に亘る部分の最大外径よりも大きい。
【0069】
また、加熱により電線9の端部に溶着される前の第2の接着剤6は、熱収縮チューブ7の内側面に形成されている。本実施形態において、第2の接着剤6は、熱収縮チューブ7の内側面全体に形成されている。第2の接着剤6は、熱収縮チューブ7の内側面と電線9の端部の外側面とに密着し、熱収縮チューブ7と電線9の端部との間に隙間が生じることを防ぐとともに、電線9に対する熱収縮チューブ7の位置ずれを防止する。なお、第2の接着剤6は、熱収縮チューブ7の内側面の両端部において全周方向に亘って形成されていれば、電線9の端部を密封し、熱収縮チューブ7の位置ずれを防止する機能を果たす。
【0070】
次に、防食剤8が、芯線圧着部40が圧着された裸芯線91の先端部91Aに対し、その先端部91Aを覆うように塗布される。防食剤8は、裸芯線91の先端部91Aに塗布されるときには比較的粘度の高い液状であり、何らかの作用を受けることにより、裸芯線91の先端部91Aを覆う状態で固化する。
【0071】
例えば、防食剤8が熱硬化性樹脂である場合、裸芯線91の先端部91Aに塗布された防食剤8は、加熱されることにより固化する。また、防食剤8が光硬化性樹脂である場合、裸芯線91の先端部91Aに塗布された防食剤8は、特定の波長の光で露光されることにより固化する。
【0072】
裸芯線91の先端部91Aを覆う防食剤8が固化した後、熱収縮チューブ7は、電線9の端部における保護領域を覆う位置へ移動され、その位置で加熱される。これにより、熱収縮チューブ7は、熱を受けて収縮し、電線9の端部における保護領域を圧着端子10及び防食剤8に対して密着する状態でそれらを外側から覆う。
【0073】
また、熱収縮チューブ7が加熱されると、被覆圧着部20の内側の第1の接着剤5は、熱を受けて溶融し、その一部が被覆圧着部20の縁からはみ出す状態となる。さらに、熱収縮チューブ7の内側の第2の接着剤6も、熱を受けて溶融し、少なくとも保護領域における被覆端部92の根元部92A、被覆圧着部20、芯線圧着部40及び防食剤8の部分において、それらと熱収縮チューブ7の内側面との間に充満する。
【0074】
なお、前述したように、電線9の保護領域は、電線9の端部における、被覆圧着部20が圧着された部分よりも中央寄りの根元部92Aから防食剤8で覆われた部分に亘る領域である。
【0075】
そして、第1の接着剤5は、加熱の停止により冷却すると、被覆端部92における被覆圧着部20が圧着された領域からはみ出した状態で固化し、被覆圧着部20と被覆端部92とを接着する。さらに、第2の接着剤6は、加熱の停止により冷却すると固化し、電線9の端部における少なくとも被覆端部92の根元部92A、被覆圧着部20、芯線圧着部40及び防食剤8の部分において、それらと熱収縮チューブ7とを接着する。即ち、熱収縮チューブ7は、接着剤6を介して電線9の保護領域に対して密着する。
【0076】
本実施形態において、熱収縮チューブ7及び第2の接着剤6は透明である。ここで言う透明は、可視光が通過する状態であることを意味し、無色透明及び有色な半透明を含む。第1の接着剤5は、被覆端部92の色と異なり、かつ、透明な熱収縮チューブ7及び第2の接着剤6を介して視認可能な色を有する。
【0077】
また、端子付電線1Aにおいて、第1の接着剤5及び第2の接着剤6は、裸芯線91の先端部91Aで固化した防食剤8よりも融点の低い熱可塑性材料で構成されている。さらに、第1の接着剤5の融点及び第2の接着剤6の融点のうちの高い方の温度は、熱収縮チューブ7が収縮するのに十分な温度である。
【0078】
<効果>
端子付電線1Aは、電線9の保護領域を圧着端子10の外側から覆う熱収縮チューブ7を備えているため、電線9の保護領域の防塵及び防水が可能となる。この構成は、電線9の芯線と圧着端子10とが異種の金属で構成されている場合に好適である。特に、端子付電線1Aにおいては、第1の接着剤5が、被覆端部92に対する圧着端子10の位置ずれを防ぐ。そのため、保護領域に対する熱収縮チューブ7の位置ずれ及び保護領域と熱収縮チューブ7との間の隙間の発生が生じにくく、より確実な防塵及び防水の効果が得られる。
【0079】
また、熱収縮チューブ7及び第2の接着剤6が透明であり、被覆圧着部20からはみ出した第1の接着剤5が、熱収縮チューブ7及び第2の接着剤6を介して視認可能な色を有する。そのため、熱収縮チューブ7が取り付けられた後においても、第1の接着剤5のはみ出しの状況によって第1の接着剤5に対する加熱が十分であったか否かの検査が容易となる。
【0080】
また、熱収縮チューブ7が、電線9の保護領域を覆う保護チューブとして採用されることにより、防塵及び防水のために保護チューブを電線9の保護領域に密着させることが容易である。また、端子付電線1Aにおいて、熱可塑性の第1の接着剤5及び第2の接着剤6と熱収縮チューブ7とが採用されているため、1回の加熱工程により、第1の接着剤5及び第2の接着剤6を溶融させるとともに熱収縮チューブ7を収縮させることが可能となる。即ち、加熱工程の簡素化が可能となる。
【0081】
また、端子付電線1Aにおいては、第2の接着剤6が、電線9の保護領域と熱収縮チューブ7との間の隙間をより確実に塞ぐ。その結果、熱収縮チューブ7(保護チューブ)による防塵及び防水の性能がより向上する。
【0082】
また、端子付電線1Aにおいては、防食剤8が、裸芯線91の先端部91Aを覆うとともに、裸芯線91の先端部91Aと熱収縮チューブ7との隙間を埋める。さらに、収縮した熱収縮チューブ7が、被覆端部92における被覆圧着部20が圧着された部分よりも中央寄りの根元部92Aから防食剤8で覆われた部分に亘る保護領域を覆う。そのため、電線9の端部における裸芯線91は、防食剤8及び熱収縮チューブ7により密封され、裸芯線91の腐食がより確実に防止される。
【0083】
また、端子付電線1Aにおいて、第1の接着剤5及び第2の接着剤6が、裸芯線91の先端部91Aで固化した防食剤8よりも融点の低い熱可塑性材料で構成されていれば、熱収縮チューブ7が加熱されるときに、防食剤8が溶融して流れ出すことを防止できる。例えば、防食剤8が、熱硬化性樹脂が加熱により硬化した材料で構成されていれば、熱収縮チューブ7が加熱されるときに、防食剤8が溶融して流れ出すことを確実に防止できる。
【0084】
また、端子付電線1Aは、電線9の芯線と圧着端子10とが異なる種類の金属材料で構成されている場合、即ち、異種金属接触腐食の防止のためにより高い防水構造が要求される場合に特に効果的である。より具体的には、電線9の芯線がアルミニウムを主成分とする金属の線である場合に、端子付電線1Aの防食効果が特に顕著となる。
【0085】
<その他>
以上に示された実施形態において、圧着端子10における被覆圧着部20の内側の接着剤5は、熱可塑性の接着剤である。しかしながら、接着剤5が、両面粘着テープであることも考えられる。この場合、被覆圧着部20と電線9の被覆端部92との接着構造を比較的簡易に実現できる。両面粘着テープは、シート状の基材及びその両面に形成された粘着材から構成される。シート状の基材の両面に形成される粘着剤は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤又はシリコーン系粘着剤などである。また、接着剤5として、熱硬化性の接着剤など、他の接着剤が採用されることも考えられる。
【0086】
端子付電線1において、接着剤5が両面粘着テープである場合、その両面粘着テープは、被覆端部20からはみ出さないことが望ましい。一方、端子付電線1Aにおいて、第2の接着剤6が省略され、接着剤5として採用される両面粘着テープが被覆端部20からはみ出して形成された場合、その両面粘着テープが、熱収縮チューブ7(保護チューブ)を固定する効果が得られる。
【0087】
また、接着剤5は、被覆圧着部20の内側面の一部にのみ形成されることも考えられる。例えば、接着剤5が、被覆圧着部20における底板部21の内側面にのみ形成されること、或いは、被覆圧着部20における起立部22,23の内側面にのみ形成されることが考えられる。但し、接着剤5が被覆圧着部20からはみ出す状況を確認しやすくするためには、接着剤5は、被覆圧着部20における少なくとも起立部22,23の内側面に形成されることが望ましい。
【0088】
また、電線9の保護領域を圧着端子10の外側から覆う保護チューブとしては、熱収縮チューブ7の他、保護領域に密着するゴムチューブなども考えられる。また、防食剤8が、裸芯線91の先端部91Aに加え、電線9における被覆圧着部20が圧着された部分と芯線圧着部40が圧着された部分との間における裸芯線91の部分にも塗布されることも考えられる。この場合、一方の防食剤8は、裸芯線91の先端部91Aを覆う。他方の防食剤8は、電線9における被覆圧着部20が圧着された部分と芯線圧着部40が圧着された部分との間における裸芯線91の部分を覆う。
【0089】
第1の防食剤8に加え第2の防食剤8が形成されることにより、万一、水分が熱収縮チューブ7の内側に浸入した場合でも、その水分が裸芯線91に到達することは防がれる。これにより、裸芯線91の防食効果がより高まる。
【0090】
また、端子付電線1Aが、実施形態に示された構成から第2の接着剤6が省略された構成を備えることも考えられる。この場合、熱収縮チューブ7は、保護領域における少なくとも被覆端部92の根元部92A、被覆圧着部20、芯線圧着部40及び防食剤8の部分に対して直接密着する。この場合においても、電線9の端部における裸芯線91は、防食剤8及び熱収縮チューブ7により密封され、裸芯線91の腐食が防止される。
【0091】
また、第2の接着剤6が省略される場合、粘着テープが、電線9の被覆端部92と熱収縮チューブ7の根元部92A側の端部とに対してそれらに跨るように巻き付けられることも考えられる。これにより、熱収縮チューブ7による電線9の端部の密封性がより高まるとともに、電線9に対する熱収縮チューブ7の位置ずれが防止される。
【符号の説明】
【0092】
1,1A 端子付電線
5 接着剤(第1の接着剤)
6 接着剤(第2の接着剤)
7 熱収縮チューブ(保護チューブ)
8 防食剤
9 電線
10 圧着端子
20 被覆圧着部
21 被覆圧着部の底板部
22,23 被覆圧着部の起立部
30 第一連結部
40 芯線圧着部
50 第二連結部
60 端子接続部
61 端子挿入孔
91 裸芯線(芯線)
91A 裸芯線の先端部
92 被覆端部(絶縁被覆)
92A 被覆端部の根元部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線と、
前記電線の端部に取り付けられ、前記電線の端部における絶縁被覆に圧着された被覆圧着部及び前記電線の端部における前記絶縁被覆から延び出た芯線に圧着された芯線圧着部を有する圧着端子と、を備える端子付電線であって、
前記圧着端子の前記被覆圧着部の内側面に形成され、前記被覆圧着部と前記絶縁被覆とを接着する第1の接着剤を備えることを特徴とする端子付電線。
【請求項2】
前記第1の接着剤は両面粘着テープである、請求項1に記載の端子付電線。
【請求項3】
前記第1の接着剤は熱可塑性の接着剤である、請求項1に記載の端子付電線。
【請求項4】
前記第1の接着剤は、前記絶縁被覆における前記被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成されている、請求項3に記載の端子付電線。
【請求項5】
前記電線の端部における前記被覆圧着部が圧着された部分よりも中央寄りの部分から前記芯線圧着部が圧着された前記芯線の先端に亘る保護領域を前記圧着端子の外側から覆う保護チューブをさらに備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載の端子付電線。
【請求項6】
前記保護チューブは透明であり、
前記第1の接着剤は、前記絶縁被覆における前記被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成されており、かつ、前記保護チューブを介して視認可能な色を有する、請求項5に記載の端子付電線。
【請求項7】
前記保護チューブが熱収縮チューブである、請求項5又は請求項6に記載の端子付電線。
【請求項8】
前記熱収縮チューブの内側面に形成され、前記熱収縮チューブと前記保護領域とを接着する熱可塑性の第2の接着剤をさらに備える、請求項7に記載の端子付電線。
【請求項9】
前記熱収縮チューブ及び前記第2の接着剤は透明であり、
前記第1の接着剤は、前記絶縁被覆における前記被覆圧着部が圧着された領域からはみ出して形成され、かつ、前記熱収縮チューブ及び前記第2の接着剤を介して視認可能な色を有する、請求項8に記載の端子付電線。
【請求項10】
前記電線の前記芯線がアルミニウムを主成分とする金属の線である、請求項1から請求項9のいずれかに記載の端子付電線。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−8608(P2013−8608A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141431(P2011−141431)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】