説明

端子金具付き電線及びその製造方法

【課題】芯線に端子金具の電線接続部を圧着した部分において接触抵抗が増大するのを防止する。
【解決手段】アルミ電線10の絶縁被覆13の端末が皮剥ぎされて露出された芯線11の端末の内部には、雌端子金具20におけるワイヤバレル25と底板22とからなる電線接続部28が圧着される前において予め糸ハンダHtが挿入され、電線接続部28が圧着されたのちに、圧着部分29に対して抵抗溶接処理が施され、糸ハンダHtが加熱溶融されたのち固化されている。糸ハンダHtが溶けて濡れ、芯線11を構成する各アルミ素線12間から、芯線11と電線接続部28との界面に染み出して固化することにより、各アルミ素線12間、さらには芯線11自体と電線接続部28との間が強固に接合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子金具付き電線並びにその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車のワイヤハーネス等の分野においても、軽量化等を目的としてアルミ電線を使用するようになった。アルミ電線は、多数本のアルミ素線を撚り合わせた撚り線からなる芯線を被覆で覆った構造であって、ハーネス化される場合は一般に、電線の端末に端子金具が接続される。具体的には、アルミ電線の被覆の端末が皮剥ぎされて芯線の端末が露出され、この露出された芯線の端末に対して、端子金具に設けられたバレル(電線接続部)が圧着されて接続されるようになっている。
【0003】
一方、この種のアルミ電線では、銅電線等と比較すると、上記のように皮剥ぎにより芯線が露出された場合に、外気に晒されることで芯線の表面に酸化被膜ができやすい。この状態で端子金具のバレルが圧着されると、芯線とバレルとの間に酸化被膜が介在した状態で電気的な接続がなされるために、電気抵抗が大きくなるという問題がある。その対策としては、特許文献1に記載されたように、超音波振動を付与しつつ加圧接合する超音波溶接が提案されている。この方法によれば、芯線の表面の酸化被膜が除去されつつバレルと接合され、接合界面の酸化被膜に起因した電気抵抗の増大は回避される。
【特許文献1】特開2003−217784公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような端末処理が施されたハーネスであっても、搭載箇所により冷却と加熱とが繰り返される過酷な状況下に置かれると、芯線を構成する各アルミ素線が収縮と伸長とを繰り返すことによって、初めは密着状態にあったアルミ素線間に隙間ができ、アルミ素線間の接触抵抗が増大するおそれがある。特にアルミ素線の場合は、その隙間に外気が侵入することでアルミ素線の表面に酸化被膜ができ、さらに電気抵抗の増大化を招くおそれがあって、その対策が急務となっていた。
【0005】
なお、アルミ電線以外に例えば銅電線の場合も、端子金具に圧着された部分において、ヒートサイクルにより各銅素線が伸縮を繰り返し、銅素線間に隙間ができることに起因して接触抵抗が増大するおそれがあるという問題は、同様に生ずるところである。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、芯線に端子金具の電線接続部を圧着した部分において接触抵抗が生じるのを防止するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数本の金属素線からなる芯線を被覆で覆った電線における前記芯線の端末に端子金具の電線接続部が圧着された端子金具付き電線であって、前記電線の前記被覆の端末が皮剥ぎされて露出された前記芯線の端末の内部には、前記端子金具の電線接続部の圧着前に予め糸ハンダが挿入され、前記電線接続部の圧着後に前記糸ハンダが加熱溶融を経て固化されているところに特徴を有する。
【0007】
電線における露出された芯線の端末には、内部に予め糸ハンダが挿入された状態で端子金具の電線接続部が圧着され、後に糸ハンダが加熱溶融されたのち固化することで、芯線の端末と端子金具の電線接続部とが固着されている。すなわち、端子金具の電線接続部が圧着されたのち同圧着部分が加熱されることで、芯線の端末に挿入されていた糸ハンダが溶けて濡れ、ハンダは芯線を構成する各金属素線の間から、芯線と電線接続部との界面にまで染み出し、そののちハンダが固化することにより、各金属素線間、さらには芯線自体と電線接続部との間が強固に接合される。
そのため、電線が冷却と加熱とが繰り返される状況下に置かれたとしても、少なくともハンダで固められた芯線の圧着部分では、各金属素線が伸縮することが規制され、各金属素線の間、さらには芯線と電線接続部との間に隙間ができることが防止されて、接触抵抗が増大するのが防止される。
【0008】
なお、以下のような構成としてもよい。
(1)前記電線が、複数本のアルミ素線からなる芯線を被覆で覆ったアルミ電線である。アルミ電線の場合は、芯線の表面に酸化被膜ができやすいという事情があるが、各アルミ素線の間、さらには芯線と電線接続部との間に隙間ができることが防止されるから、アルミ素線の表面や芯線の界面に酸化被膜ができる余地がなくなり、アルミ電線に特有の電気抵抗の上昇を有効に抑えることができる。
(2)前記糸ハンダの加熱溶融が抵抗溶接により行われている。前記ハンダの加熱溶融が抵抗溶接により行われている。圧着部分を加圧しつつ加熱するのであるから、高い固着力を得ることができる。
【0009】
(3)また、端子金具付き電線の製造方法として、複数本の金属素線からなる芯線を被覆で覆った電線における前記芯線の端末に端子金具の電線接続部が圧着された端子金具付き電線を製造する方法であって、前記電線の前記被覆の端末を皮剥ぎして前記芯線の端末を露出する工程と、露出された芯線の端末の内部に糸ハンダを挿入する工程と、糸ハンダが挿入された芯線の端末に前記端子金具の電線接続部を圧着する工程と、前記圧着部分を加熱して糸ハンダを溶融しその後に再固化させる工程と、が順次に行われることを特徴としている。
本発明の端子金具付き電線を、確実に製造することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、芯線に端子金具の電線接続部を圧着した部分において接触抵抗が増大するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
<実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図7に基づいて説明する。
本実施形態では、アルミ電線10に適用した場合を例示しており、図1に示すように、アルミ電線10の端末には、雌側の端子金具20(以下、雌端子金具20)が接続されている。
アルミ電線10は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の素線12(以下、アルミ素線12)を複数本撚り合せた撚り線によって芯線11が形成され、この芯線11の回りが合成樹脂製の絶縁被覆13で覆われた構造となっている。
【0012】
雌端子金具20は、銅合金等からなる導電性に優れた金属板をプレス加工することで形成され、図4にも示すように、相手の雄端子金具(図示せず)と電気的に接続される略角筒形をなす端子接続部21の後方に、ワイヤバレル25とインシュレーションバレル26とが設けられた構造である。
端子接続部21の内部には、底板22の前縁から折り返されるようにして弾性接触片23が設けられており、同端子接続部21に対して上記した相手の雄端子金具のタブが前方から挿入され、弾性接触片23と弾性的に接触することにより、雄端子金具と雌端子金具20とが電気的に接続されるようになっている。
【0013】
ワイヤバレル25は、オープンバレル形式であって、左右一対の幅広のバレル片25Aが、底板22の左右の側縁から互いに対向するようにして立ち上がり形成されている。ワイヤバレル25は、上記したアルミ電線10の芯線11の端末にかしめ圧着されるものであって、例えば、図2に示すように、両バレル片25Aがそれぞれの突出端を突き合わせつつ、芯線11の端末の外周を左右両側から抱き込むようにして、いわゆるハート型にかしめられるようになっている。したがって、ワイヤバレル25と底板22とが、本発明の電線接続部28に相当する。
【0014】
インシュレーションバレル26は、同じくオープンバレル形式であって、ワイヤバレル25側のバレル片25Aよりも幅狭で逆に背が高い左右一対のバレル片26Aが、同じく底板22の左右の側縁から互いに対向するようにして立ち上がり形成されている。このインシュレーションバレル26は、アルミ電線10の残された絶縁被覆13の端末にかしめ圧着されるものであって、例えば、両バレル片26Aがそれぞれの突出端を重ね合わせつつ、絶縁被覆13の端末の外周を左右両側から抱き込むようにして、いわゆるオーバラップ型にかしめられるようになっている。
【0015】
続いて、本実施形態に係る端子金具付き電線の製造工程を説明する。
まず、図5に示すように、アルミ電線10の絶縁被覆13の端末が皮剥ぎされて、芯線11の端末が所定長さに亘って露出状態とされる。この露出された芯線11の端末の長さは、雌端子金具20のワイヤバレル25のバレル片25Aの幅の2倍弱程度の寸法である。露出された芯線11は撚りが戻されて、各アルミ素線12はほぼ真っ直ぐとなるように矯正される。
【0016】
次に、このように露出されかつ撚りが戻された芯線11の端末には、その断面の中心部付近において、糸ハンダHtがほぼ全長に亘って挿入される。糸ハンダHtには、「アルミハンダ」が用いられており、本実施形態では、成分割合が、Sn:約80%、Zn:約20%のものが適用されている。この成分割合の糸ハンダHtは、アルミニウムに対する濡れやすさに優れている特性を持つ。また、糸ハンダHtには、例えば直径1mmのものが適用されている。
【0017】
このように、芯線11の露出された端末の内部に糸ハンダHtが挿入されたら、圧着装置によって、アルミ電線10の端末に雌端子金具20が圧着接続される。詳細には、圧着装置にはアンビルとクリンパとが設けられ、雌端子金具20のワイヤバレル25に対して、芯線11の端末の露出部分の中央部が、またインシュレーションバレル26に対して、残された絶縁被覆13の端末がそれぞれ配された状態でセットされ、両バレル25,26は、アンビルとクリンパとの間で挟圧されてかしめられる。
【0018】
これにより、一部既述したが、図6に示すように、インシュレーションバレル26は、絶縁被覆13の端末に対してオーバラップ型にかしめられ、ワイヤバレル25は、糸ハンダHtが挿入された芯線11の端末に対して、ハート型にかしめられる。
なお、ワイヤバレル25により圧着された芯線11の圧縮率を、ワイヤバレル25により圧着された後の芯線11の断面積の、ワイヤバレル25が圧着される前の芯線11の断面積に対する百分率としたとき、同圧縮率は約50〜90%とされている。
【0019】
次に、図7に示すように、ワイヤバレル25による圧着部分29に対して、抵抗溶接の処理が施される。この抵抗溶接は、上下一対のホーンX(電極)を有し、両ホーンXによりワイヤバレル25による圧着部分29を加圧して挟むとともに、圧着部分29に所定時間通電することにより、糸ハンダHtの融点以上の温度に加熱する。
これにより、芯線11内に挿入されていた糸ハンダHtが溶けて濡れ、芯線11を構成する各アルミ素線12間に染み込み、さらに芯線11と、ワイヤバレル25並びに底板22からなる電線接続部28との界面にも染み出し、図3に詳細に示すように、通電終了後に冷却されて、溶けたハンダHが固化することによって、各アルミ素線12間、さらには芯線11と電線接続部28との間が強固に接合された状態となる。なお、図2及び図3では、各アルミ素線12間の隙間は、実際よりも大きく誇張して図示されている。
以上により、本実施形態に係るアルミ電線10の端末に雌端子金具20を接続する作業が終了する。
【0020】
上記のように形成された雌端子金具20付きのアルミ電線10が、複数本纏められてハーネスが構成され、例えば当該アルミ電線10の端末の雌端子金具20が雌ハウジングに収容され、車両の所定箇所に配線されて、同雌ハウジングが相手の雄ハウジングと嵌合され、対応する雌端子金具20と雄端子金具同士が電気的に接続されるところとなる。
【0021】
ここで、このようなハーネスの配線箇所が、冷却と加熱とが繰り返される状況下に置かれる場合がある。しかしながら、アルミ電線10における芯線11の端末に雌端子金具20の電線接続部28が圧着された圧着部分29では、各アルミ素線12間、さらには芯線11自体と電線接続部28との間がハンダHにより強固に接合されているから、各アルミ素線12が伸縮することが規制され、各アルミ素線12の間、さらには芯線11と電線接続部28との間に隙間ができることが防止され、もって接触抵抗が増大するのが防止される。
また上記のように、各アルミ素線12の間、さらには芯線11と電線接続部28との間に隙間ができることが防止されることで、アルミ素線12の表面や芯線11の界面に酸化被膜ができる余地がなくなり、アルミ電線10に特有の電気抵抗の上昇をも抑えられる。
【0022】
以上説明したように本実施形態によれば、アルミ電線10における露出された芯線11の端末には予め糸ハンダHtが挿入された状態で、同芯線11の端末に雌端子金具20の電線接続部28が圧着され、後から糸ハンダHtが加熱溶融されたのち固化することで、芯線11の端末と雌端子金具20の電線接続部28とが固着されている。すなわち、雌端子金具20の電線接続部28が圧着されたのち同圧着部分29が加熱されることで、芯線11の端末に挿入されていた糸ハンダHtが溶けて濡れ、溶けたハンダHは芯線11を構成する各アルミ素線12の間から、芯線11と電線接続部28との界面にまで染み出し、そののちハンダHが固化することにより、各アルミ素線12間、さらには芯線11自体と電線接続部28との間が強固に接合される。
そのため、アルミ電線10が冷却と加熱とが繰り返される状況下に置かれたとしても、少なくともハンダHで固められた芯線11の圧着部分29では、各アルミ素線12が伸縮することが規制され、各アルミ素線12の間、さらには芯線11と電線接続部28との間に隙間ができることが防止され、もって接触抵抗が増大するのが防止される。
【0023】
また、アルミ電線10の場合は、酸化被膜ができやすいという事情があるが、上記のように各アルミ素線12の間、さらには芯線11と電線接続部28との間に隙間ができることが防止されるのでから、アルミ素線12の表面や芯線11の界面に酸化被膜ができる余地がなくなり、アルミ電線10に特有の電気抵抗の上昇を有効に抑えることができる。
さらに、圧着部分29における糸ハンダHtの加熱溶融を、一対のホーンXで圧着部分29を加圧して挟みつつ同圧着部分29を加熱する抵抗溶接により行うようにしたから、より高い固着力を得ることができる。
【0024】
特に本実施形態では、芯線11の端末をハンダHで固めるに際し、糸ハンダHtを用いてその糸ハンダHtを芯線11の端末の内部に挿入するようにしたから、糸ハンダHtが加熱溶融した場合に、芯線11の内部におけるアルミ素線12間にも良く染み込み、結果、芯線11の内部においてアルミ素線12同士を結合すること、またアルミ素線12の表面に酸化被膜ができるのを防止することにきわめて有効となる。
【0025】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、芯線の端末の内部に対し、直径1mmの糸ハンダを挿入した場合を例示したが、芯線の線径等の条件に応じ、他の直径を持った糸ハンダを用いてもよい。また、挿入する糸ハンダは1本に限らず、2本以上複数本であってもよい。
【0026】
(2)上記実施形態では、雌端子金具に設けられたワイヤバレルが、両バレル片がそれぞれの突出端を突き合わせつつ、芯線の端末の外周を左右両側から抱き込むハート型にかしめられる場合を例示したが、これ以外に例えば、両バレル片がそれぞれの突出端を重ね合わせつつ、芯線の端末の外周を左右両側から抱き込む、いわゆるオーバラップ型にかしめられるものであってもよい。
(3)またワイヤバレルは、左右一対のバレル片が、芯線の軸線方向にずれて配された形式のものであってもよい。さらには、かしめ前に予め筒形に形成されたクローズドバレル形式であってもよい。
【0027】
(4)上記実施形態では、アルミ電線の端末に接続する端子金具として雌端子金具を例示したが、雄タブを備えた雄端子金具、あるいは目玉状の接続部を有するLA端子等の他の端子金具であってもよい。
(5)端子金具の大きさや形状等の条件に応じて、端子金具がインシュレーションバレルを備えずワイヤバレルのみを備えたものであってもよい。
(6)上記実施形態では、芯線の圧着部分におけるハンダの加熱溶融を抵抗溶接によって行う場合を例示したが、その他、超音波振動を付与しつつ加圧接合する超音波溶接、あるいはレーザ加熱等、他の手段を適用しても良い。
【0028】
(7)本発明は、上記実施形態に例示したアルミ電線以外に、銅電線等の他の電線についても適用することが可能である。例えば銅電線の場合も、端子金具に圧着された部分において、ヒートサイクルにより各銅素線が伸縮を繰り返し、銅素線間に隙間ができることに起因して接触抵抗が増大するおそれがあるという問題は同様に生ずるところであるが、少なくとも本発明によれば、各銅素線間、さらには芯線自体と電線接続部との間がハンダにより強固に接合されることで、銅素線が伸縮することが規制され、各銅素線の間、さらには芯線と電線接続部との間に隙間ができることが防止されて、接触抵抗が増大するのを防止することが可能となる。また、この場合に使用する糸ハンダは、アルミハンダに限らず、素線材質に適した他のハンダであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係る端子金具付き電線を示す側面図
【図2】図1のII−II線で切断した拡大端断面図
【図3】図2の領域IIIの拡大図
【図4】雌端子金具の斜視図
【図5】製造工程を示し、芯線の端末に糸ハンダを挿入した状態の一部切欠側面図
【図6】バレルをかしめた状態の側面図
【図7】抵抗溶接工程を示す側面図
【符号の説明】
【0030】
10…アルミ電線(電線)
11…芯線
12…アルミ素線(金属素線)
13…絶縁被覆(被覆)
20…雌端子金具(端子金具)
22…底板
25…ワイヤバレル
25A…バレル片
28…電線接続部
29…圧着部分
Ht…糸ハンダ
H…(加熱溶融後固化した)ハンダ
X…ホーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の金属素線からなる芯線を被覆で覆った電線における前記芯線の端末に端子金具の電線接続部が圧着された端子金具付き電線であって、
前記電線の前記被覆の端末が皮剥ぎされて露出された前記芯線の端末の内部には、前記端子金具の電線接続部の圧着前に予め糸ハンダが挿入され、前記電線接続部の圧着後に前記糸ハンダが加熱溶融を経て固化されていることを特徴とする端子金具付き電線。
【請求項2】
前記電線が、複数本のアルミ素線からなる芯線を被覆で覆ったアルミ電線であることを特徴とする請求項1記載の端子金具付き電線。
【請求項3】
前記糸ハンダの加熱溶融が抵抗溶接により行われていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の端子金具付き電線。
【請求項4】
複数本の金属素線からなる芯線を被覆で覆った電線における前記芯線の端末に端子金具の電線接続部が圧着された端子金具付き電線を製造する方法であって、
前記電線の前記被覆の端末を皮剥ぎして前記芯線の端末を露出する工程と、
露出された芯線の端末の内部に糸ハンダを挿入する工程と、
糸ハンダが挿入された芯線の端末に前記端子金具の電線接続部を圧着する工程と、
前記圧着部分を加熱して糸ハンダを溶融しその後に再固化させる工程と、
が順次に行われることを特徴とする端子金具付き電線の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−123449(P2010−123449A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−297014(P2008−297014)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】