管の超音波検査
【課題】検査の損失、誤った読み取り、トランスデューサの損傷を防止する。
【解決手段】管の超音波欠陥検査に使用される超音波トランスデューサを支持するためのデバイス(10)は、トランスデューサを管に近接して位置決めすべく前記管に隣接して位置付けるように構成されたトランスデューサ位置決め部(12)と、前記トランスデューサ位置決め部に関連づけられる、前記デバイスが前記管に対して相対移動されると案内面がデバイスのこのような相対移動に対する管内の障害物に係合しかつこれを横断するような案内面(14)とを備える。
【解決手段】管の超音波欠陥検査に使用される超音波トランスデューサを支持するためのデバイス(10)は、トランスデューサを管に近接して位置決めすべく前記管に隣接して位置付けるように構成されたトランスデューサ位置決め部(12)と、前記トランスデューサ位置決め部に関連づけられる、前記デバイスが前記管に対して相対移動されると案内面がデバイスのこのような相対移動に対する管内の障害物に係合しかつこれを横断するような案内面(14)とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管の欠陥検出における超音波検査機器の位置付け及び使用を改善するためのデバイスと装置に関する。本発明はとりわけシーム溶接された管に応用されるが、本発明がこれに限定されないことは認識されるべきであり、本発明は管が鋼、合金鋼、他の金属、プラスチック他製であるに関わらず、押出管に用いられてもよい。但しここでは、主としてシーム溶接された鋼製の管によるその使用に関連して本発明を説明する。本明細書における「管」という用語は、シーム溶接、押出、その他製造方法に関わらずチューブ及びパイプ双方を指して使用される。
【背景技術】
【0002】
管、特に圧力管の欠陥検査は周知である。管が(例えば油送管、ガス配管、化学プラント、他における)比較的高圧の用途で使用される場合、通常は、検査を行わなければ使用中に漏れ、配管の故障、他を引き起こす可能性のある管の欠陥について検査することが不可欠である。このような漏れまたは故障は、安全及び環境双方の見地から破滅的結末に繋がる可能性がある。
【0003】
特にシーム溶接された管の場合、超音波検査を使用して管の欠陥をチェックすることが知られている。欠陥は溶接部位でない管の壁材に発生する場合もあるが、典型的にはシーム溶接部分またはその周辺で発生する。通常、超音波検査はシーム溶接部分及びその周辺における欠陥を検出するために使用されるが、これは、この部分での欠陥発生及び故障の確率が最も高いためである。欠陥は、管の長手軸に平行して(「縦の欠陥」)、前記軸に垂直に(「横の欠陥」)及びこれらの間の方向へ(「斜めの欠陥」)発生する可能性がある。超音波検査技術は、溶接された管及び溶接されていない管双方におけるこのような欠陥を位置決めしかつ識別することができる。
【0004】
超音波検査は、典型的には管に近接して位置付けられる超音波プローブを利用し、管はこのプローブを過ぎて移動される。超音波プローブは典型的には、通常はプラスチック製サポートに取り付けられる圧電性結晶を備えかつ電気作動で振動して超音波を供給するトランスデューサを使用する。トランスデューサと管の間には結合媒体(典型的には水)が供給され、典型的には超音波はある角度で管壁へ入り、管壁の外径と内径との間ではね返る。音波は、管の周囲へとはね返っていく(「周方向検査」)可能性も、管を介して長さ方向へ移動していく(「軸方向検査」)可能性もある。何れの場合も超音波は、欠陥(シーム溶接部を含む可能性がある)に係合するとそれによって反射され、はね返ってトランスデューサに受信される。このように、トランスデューサが超音波発生器及び反射される超音波の受信機の双方として作用する場合もあれば、別の受信機が供給される場合もある。
【0005】
反射される超音波が許容基準のシーム溶接部以外の欠陥に係合する場合、トランスデューサのコントローラは反射されたこの音波を解析して区別化し、欠陥の存在及びロケーションを決定することができる。
【0006】
管の大量生産に際しては、特に長さの長い管が製造される場合、管の長さを通じた管形成の不正確さまたは場所によって違う冷却に起因して、管内に、特に溶接式の場合は溶接部に近接してたわみ、うねり及び表面の不整がもたらされる可能性がある。また欠陥は、シーム溶接の不整、鋼製造の不整及び管の長さが切断される管の端のバーリングを含み、他の管の処理ステップによっても引き起こされる可能性がある。このような欠陥は、周知の超音波検査機器を妨害する可能性がある。
【0007】
例えば、周知の超音波トランスデューサは、超音波機器を通って管を供給する間に切断された管の一方の端から差し込まれて位置付けられなければならないが、これは、そうでなければ管の端が使用中のトランスデューサを妨害し、損傷させる可能性があるためである。また、周知のトランスデューサには、管表面上のトランスデューサの相対移動に対する障害物が係合される際に困難があり、やはり検査の損失、誤った読み取り、トランスデューサの損傷の何れか、またはこれらの全てに繋がる可能性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様において、本発明は、管の超音波欠陥検査に使用される超音波トランスデューサを支持するためのデバイスを提供し、前記デバイスは、
−トランスデューサを管に近接して位置決めすべく前記管に隣接して位置付けるように構成されたトランスデューサ位置決め部と、
−前記トランスデューサ位置決め部に関連づけられ、前記デバイスが前記管に対して相対移動されると案内面はデバイスのこのような相対移動に対する管内の障害物に係合しかつこれを横断するような案内面とを備える。
【0009】
「障害物」という用語は広義に解釈されるべきであり、管の端における、または管に沿った表面のうねり及びかしぎ、管の外面の欠陥及び管外面または管壁他の隆起、湾曲、たわみ他、及びこれ以外にも管表面に渡る超音波トランスデューサの平滑な横断を妨害する可能性のあるものを含む。
【0010】
さらに、前記デバイスと管との「相対」移動の言及は、前記デバイスが管に沿って、または管の周りを移動可能であること、または管が固定されたデバイスに対して移動され得ること、またはこれらの移動の任意の組合わせを指す。典型的には、使用中、管は前記デバイスの長さ方向へ通過して移動され、かつ典型的には前記デバイスは管の周りを移動される。
【0011】
効果的には、本発明は、超音波トランスデューサ(または他のプローブ)の管外面への近接配置及びこの近接配置の維持を見込んでいて、これにより、超音波信号の伝搬及び信号受信の有効性を拡大させかつ両者間のカップリングを最大化させる。さらに、その部分のベベル切断のような管の端の初期の障害物上に案内面が乗る可能性があることから、超音波検査は管部分の始まりで開始されて管部分の反対側の端まで真っ直ぐに継続される可能性があり、こうしてこれらの領域に存在する可能性のあるあらゆる欠陥が検査され、よって管の全長が検査される。
【0012】
典型的には、前記デバイスは超音波トランスデューサを管に近接して位置付けるために使用されるが、前記デバイスは、他のプローブ(例えば、管の厚さプローブ、温度プローブ、他)を管に近接して位置付けるためにも使用されることが可能である。従って、「トランスデューサ位置決め部」という用語は、トランスデューサ以外のものを採用するプローブ他の管に隣接した位置決め及び位置付けを見込んだ部分を包含して広義に解釈されるべきである。
【0013】
好適には、前記デバイスが管に沿って長さ方向へ相対的に移動されるとき、案内面はトランスデューサ位置決め部へ前向きに位置決めされる。但し(例えば、前記デバイスを管周囲で相対的に回転移動させるために)、案内面はまた、もしくは代替的にトランスデューサ位置決め部の横方向(側方)の両領域の何れか、または双方へ位置決めされる場合もある。また案内面は、例えば前記デバイスが管に沿って後方へ相対的に移動される場合(ある部分を再検査するため)には、トランスデューサ位置決め部において後向きに位置決めされることもある。但し典型的には、案内面は、大部分の管障害物(管両端における障害物を含む)の横断が十分に見込まれる位置であることから、トランスデューサ位置決め部において少なくとも前向きに位置決めされる。
【0014】
好適には、使用中、案内面は管の長手軸に対して斜めに伸長する。この点で、案内面は平面であることが可能であるが、曲面で画定される可能性もある。
【0015】
好適には、案内面は、(i)トランスデューサ位置決め部の一端に、または(ii)トランスデューサ位置決め部から遠くへと延びるフランジの部分として画定される。
【0016】
好適には、(i)の場合、案内面は前記デバイスの使用中の前端におけるベベル切断として画定される。好適には、(ii)の場合、フランジは前記デバイスの使用中の前端から、かつ管から遠くへと延び、案内面は管に向いたフランジの一方の側面上へ画定される。好適には、(i)及び(ii)において案内面は平らである。従って案内面は、トランスデューサ位置決め部の一部上に形成される可能性もあれば、トランスデューサ位置決め部から遠くへ延びるフランジまたは他の素子上に形成される可能性もある。
【0017】
好適には、トランスデューサ位置決め素子はトランスデューサ位置決め部の内部に配置され、使用中、トランスデューサはこの素子内へと高まって位置決めされる。トランスデューサ位置決め素子は、典型的には、トランスデューサが内部に配置されかつ前記デバイスが管に対してその使用中の位置へ移動されるとトランスデューサが管外面に近接して置かれるように配置される。
【0018】
好適には、トランスデューサ位置決め素子はトランスデューサを側方から包囲しかつ超音波の伝搬に耐性のある材料で製造され、よって使用中、超音波は前記デバイスの側方へは方向づけられない。この点において、トランスデューサ位置決め素子は好適には、トランスデューサ位置決め部の本体内に位置付けることができる高分子材料(例えばポリウレタン)のリングから製造される。
【0019】
好適には、トランスデューサ位置決め部は、管に近接して対面配置されるように使用中は下側になる曲面を含む。典型的には、前記曲面は管の外面を画定する半径に厳密に一致する半径によって画定される。これもまた、トランスデューサと管との密なカップリングを可能にする。
【0020】
典型的には、前記デバイスは、使用中、前記デバイスを管に沿って、かつ/または管の周囲を、かつ/または管に向かって、または管から離れて相対的に移動させるべく装置内へ取り付けられるように構成される。この点で、典型的には、管は(トランスデューサ支持デバイスを通って前進されるように)装置内へと前進される。好適には、使用中、本装置は次に前記デバイスを管に向かって、または管から離れて、または管の周囲を移動させる。但し、後述するように、他の変形も可能である。
【0021】
好適には、装置内に複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを取り付けることができる。
【0022】
第2の態様において、本発明は、1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して回転式に位置付け、その超音波欠陥検査を可能にする装置を提供し、前記装置は、前記または各デバイスを管に近接して維持しながら前記または各デバイスを管の外周の少なくとも一部の周りで回転させるための手段を備える。
【0023】
効果的には、前記第2の態様の装置は、管の超音波検査が管の周囲の幾つかの回転位置で実行されることを許容する。さらに本装置は、管の溶接シームがトランスデューサを通る管の移動中にトランスデューサによって追跡されることを許容する(例えば、シームが非線形である場合)。例えば、シーム溶接管の典型的な超音波検査では、1つまたは複数の超音波トランスデューサはまず管の上死点に、またはこれに隣接して位置決めされ、好適にはシーム溶接部も上死点に位置合わせされることが望ましい。しかしながら、管送りの間には、シーム溶接部が間の反りまたはたわみ、もしくはシームの螺旋化に起因して上死点から外れる、または不整合になる場合がある。効果的には、前記第2の態様による装置は、管の超音波検査が、不整合のシーム溶接部に位置合わせされている異なる回転位置で実行されることを許容する。これは、シーム溶接部の追跡を許容して、より効率的な検査手順を供給する。
【0024】
典型的には、管は本装置内へと前進されるが、本装置が管に沿って前進される場合もある。
【0025】
好適には、前記または各デバイスはキャリッジに取り付けられ、キャリッジには管を中心とする前記または各デバイスの回転を可能にする回転手段の一部が組み込まれる。キャリッジ内への前記または各デバイスの取り付けは、後述するように、より大きい回転位置制御を供給する。
【0026】
典型的には、キャリッジには1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスが取り付けられ、好適にはこのキャリッジは、所与のデバイス対が管に対して相対移動されると(例えば長手方向または回転式に)、前記対の各デバイス間の距離は実質的に保持されるように構成される。この点に関しては、デバイスが表面の不整他に係合しても、所与の対における各デバイス間の距離は本質的に一定のままである(但し、対における一方のデバイスが他方のデバイスとの相対で管より上昇または下降することにより距離に微量の差が生じる可能性はある)。キャリッジをこのようにして構成することには、対における両デバイス間の一定の超音波ビーム経路を維持するという優位点があり、よって超音波検査の高い完全性が実現される。
【0027】
この点に関しては、第3の態様において本発明は、1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して位置付け、その超音波欠陥検査を可能にする装置を提供し、前記装置は、使用中、所与の対における各デバイス間に本質的に一定の距離を維持するための手段を備える。
【0028】
好適には、前記第3の態様において、前記1対または複数対のデバイスはキャリッジに取り付けられ、かつ好適には、前記キャリッジは第2の態様における回転手段を含む。
【0029】
好適には、前記第2及び第3の態様の双方において、前記キャリッジは、前記または各デバイス(または前記または各デバイス対)が回転式に取り付けられる第1の取り付け部分と、前記第1の取り付け部分が回転式に取り付けられる中間の取り付け部分と、前記中間の取り付け部分がそれを中心として旋回されるように蝶番付けされる第2の取り付け部分とを備える。前記中間の取り付け部分は省くこともできるが、典型的にはキャリッジに旋回動作の追加的な度合いを供給するために使用される。
【0030】
好適には、前記または各デバイスによる上死点位置から管周囲を回る回転は、前記第2の取り付け部分を管に対して横方向へ移動させ、これにより前記中間の取り付け部分を前記第2の取り付け部分に対して回転させ、かつ、
−前記第1の取り付け部分を前記中間の取り付け部分より下側に回転させること、
−前記または各デバイスを前記第1の取り付け部分より下側に回転させること、
の何れか、または双方によって実行される。
【0031】
好適には、前記第1の取り付け部分の反対側の両端には、管と前記または各デバイスとの相対動作の間に管の外面に沿って乗っていくための案内ローラが供給される。但し、前記または各デバイスは前記第1の取り付け部分上の案内ローラ間に位置決めされている。従って、第2の取り付け部分が管に対して横方向へ移動されると、案内ローラは管に係合し、中間の取り付け部分を第2の取り付け部分に対して回転させる。案内ローラはまた、本装置と管との初期高速整合を促進することもできる。
【0032】
好適には、各案内ローラはその周囲へと伸長するV字形の外周溝を有するVローラであり、使用中、管はこの溝内へ受容される。好適には、各ローラは、圧延及び管外面との横方向の係合を容易にするためにエラストマ材料から製造される。
【0033】
好適には、前記または各デバイスは、前記デバイスと管との相対移動の間に前記デバイスがその後から引きずられる個々の接続アームを介して第1の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる。前記接続アームは、管に沿ったデバイスの相対移動または管の周りの回転の間の個々のデバイスによる旋回動作を許容し、かつ障害物を横断する際の個々のデバイスによる制御された変位を許容する。典型的には、所与のデバイス対の各接続アームはねじカップリングを介して外部のねじピンへ旋回式に取り付けられ、外部のねじピンは、各デバイス対がその同じクロス・バーに対して支持されるようにキャリッジのクロス・バーに取り付けられる。好適には、これらのねじ山は、所与のデバイス対が管に対して相対移動されるにつれて(例えば、縦方向または回転式に)、前記対における各デバイス間の距離が実質的に保持されるように形成される。この配置は、前記対におけるデバイス間に一定の超音波ビーム経路を維持する手段を供給し、よって超音波検査の高い完全性が達成される。
【0034】
好適には、前記第1の取り付け部分は、前記デバイスと管との相対移動の間に前記第1の取り付け部分がその後から引きずられる個々のカップリング・アーム対を介して中間の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる。この場合もやはり、前記カップリング・アーム対は、管に沿った移動または管の周りの回転の間の第1の取り付け部分による回転動作を許容し、かつ障害物を横断する際の複数のデバイスによる制御された変位を許容する。
【0035】
好適には、前記第2の取り付け部分は、前記第2の取り付け部分をフレームワークに対して横方向へ移動させる(かつこれにより前記または各デバイスを管に対して横方向へ移動させる)ための手段を支持するフレームワークに取り付けられる。好適には、前記第2の取り付け部分は前記横方向の移動手段に結合され、前記横方向の移動手段は前記フレームワークに取り付けられる。前記横方向の移動手段は、前記または各デバイスの管に対する(例えばデバイスを通過する管動作の間にシーム溶接部を追跡するための)相対的な微調整を許容する。典型的には、前記第2の取り付け部分(及び延ては前記または各デバイス)はフレームワークに対して横方向に移動されるが、管は代替として前記または各デバイスに対して横方向に移動される場合もある。
【0036】
好適には、前記横方向の移動手段は、第2の取り付け部分をフレームワークのスライド・マウントに沿って移動させ、これにより前記または各デバイスを横方向に移動させるための作動アームを含む。好適には、前記作動アームはフレームワーク上に位置決めされる駆動モータによって回転される外向きにねじ切りされたロッドであり、前記ロッドは第2の取り付け部分に係合して前記横方向の移動を発生させる。
【0037】
好適には、前記第2の態様による装置はさらに、フレームワークを管に対して昇降させて前記または各デバイスをまず(すなわち、本装置に管を供給する前に)管に近接して位置付けるための手段を備える。
【0038】
好適には、前記昇降手段は、フレームワークが支持されて取り付けられる支持基盤構造体に結合され、かつこれに作用する。前記昇降手段は、前記昇降手段によって前記基盤構造体がそれに対して昇降されることが可能な装置の支持フレームに取り付けられている。好適には、前記基盤構造体は、前記装置の支持フレームにおける装置の移動を容易にするためにフレームワークの案内ローラがその内部に支持される1対の対向しかつ横方向へ伸長する案内部材を備える。
【0039】
好適には、前記案内ローラ上でのフレームワークの移動は、前記装置の支持フレームに渡って伸長する固定された(例えば外部をねじ切りされた)ロッドに係合するフレームワーク上に取り付けられる駆動モータによって引き起こされる。このような移動は、前記または各デバイスの管に対する比較的粗い横方向の調整を許容する(例えば、予備的に前記装置を検査される管の上に位置決めし、かつ(例えば、オフライン較正、サービス/保全、調整、他のために)前記装置を管から離して移動させる)。
【0040】
好適には、前記昇降手段は対向する2対のねじジャッキを含み、各対は、支持フレームに取り付けられかつ前記装置の支持フレームに渡って伸長する個々のモータ駆動ギヤ・ロッドによって係合されることが可能であり、その回転は各ねじジャッキ対に個々の案内部材を昇降させ、これにより前記基盤構造体の前記装置の支持フレームに対する上下移動が引き起こされる(これにより、前記または各デバイスを上下させるキャリッジの昇降が引き起こされる)。
【0041】
好適には、複数のデバイスまたはデバイス対は、使用中に管の長手軸と整合するようにキャリッジ内に長さ方向へ配置される。横方向に並行して配置されるデバイス対の使用は、反対側の両半管の検査を許容し、かつ位置決めされた欠陥の検証及び比較を許容する。幾つかのトランスデューサ支持デバイスの長さ方向への配置は、増加された長さの管が検査されることを可能にし、管全体のより迅速な検査がもたらされる。
【0042】
好適には、本装置は使用中に、管が本装置を介して長さ方向へ供給され得るように、かつ前記または各デバイスが結果的に管の前縁に近接され、管の後縁が前記または各デバイスを通過して移動するまで管に近接して維持されるように構成される。従って、管の全長は、本発明による装置において超音波検査を受けることが可能である。
【0043】
典型的には、第2の態様における装置に使用される前記または各超音波トランスデューサ支持デバイスは、本発明の第1の態様において画定されている通りのものである。
【0044】
第3の態様において、本発明は管の部分長さの超音波欠陥検査のための装置を提供し、本装置は、
−2つ以上のキャリッジが支持されかつ移動されることが可能な支持フレームを備え、各キャリッジは、1つまたは複数の超音波トランスデューサを管に近接して位置付けるために支持し、
−管の部分長さを前記キャリッジのうちの1つに近接して位置付けるための手段を備える。
【0045】
好適には、1つの管部分が前記キャリッジの1つによって検査されている間、前記または他の各キャリッジは同じ、または異なるサイズまたはタイプの管を検出するために準備(例えば較正)されることが可能であり、または未使用時(即ちオフラインの間)に点検、補修、他を受けることが可能である。
【0046】
この点に関連して、好適には、前記管長さを位置付けるための手段は、管を本装置内へ供給するためと、一方で管を本装置内に支持するための管サポートと、各キャリッジと支持フレームとの間で動作可能な、所定のキャリッジを管サポート内で管に近接して移動させるためのキャリッジ移動手段とを備える。好適には、前記キャリッジ移動手段はキャリッジを支持フレームに対して移動させ、かつ好適には、本発明の第2の態様の場合のように案内部材と、案内ローラと、フレームワークと、駆動モータと、支持フレームに渡って伸長する固定ロッドとを備える。
【0047】
或いは前記管長さを位置付けるための手段はフレームワークに対して横方向に移動可能である可能性があり、よってキャリッジの1つに整合されると、(例えば、調整、点検、補修、保全、他のために)前記または他の各キャリッジに自由にアクセスできるようになる。さらなる代替として、支持フレーム及び前進手段の双方が横方向に移動可能である場合もある。
【0048】
好適には、前記2つ以上のキャリッジは支持フレーム内で互いに並行して配置され、単純な構造配置がもたらされる。この点に関連して、前記キャリッジ移動手段は、個々のキャリッジからの管の近接性を変えるために2つ以上のキャリッジを同時に移動させることができる。
【0049】
典型的には、前記第3の態様の各キャリッジは第2の態様の場合に画定されたものと同様であり、第3の態様の支持フレームは第2の態様の装置をサポートすることができる。好適には、第3の態様において言及されている1つまたは複数の超音波トランスデューサは第1の態様に関して画定されているような支持デバイス内に位置決めされ、各キャリッジは1つまたは複数のこのようなデバイスをサポートする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の範囲に包含される可能性のある他の任意の形態に関わらず、本発明の好適な形態を添付の図面を参照して例示的に説明する。
【0051】
まず図1乃至5を参照すると、超音波トランスデューサまたは他のプローブを支持するためのデバイスがスキー10の形式で示されている。前記スキーは、管の外面に一致するように成形される(即ち、その面半径は管外面の半径に厳密に一致する)下側の曲面14を有するプレート12の形式のトランスデューサ位置決め部を含む。
【0052】
プレート12内には特別に成形されたリセス16が形成され、超音波トランスデューサまたは他のプローブを支持するための高分子(典型的にはポリウレタン)インサート18がこの中に取り付けられて受容される。前記インサートはリングの形式であり、よってトランスデューサまたはプローブがその内部に位置付けられるとそれを横方向に完全に包囲する。典型的には、ポリウレタンは超音波の伝播を防止する最適値であることが発見されている70乃至80デュロメータの表面抵抗率を有し、よってトランスデューサは音波をスキーから管壁へと下方にしか(横方向にではなく)伝搬させることができない。プレート12には、トランスデューサ・アセンブリ24(図4)または厚さプローブ・アセンブリ26(図5)のボルト22を固定式に位置決めするための取付け穴20も供給される。インサート18の下面は、管外面の湾曲に一致するようにトランスデューサまたは厚さプローブの下面(図示されていない)がそうである可能性のある通りに曲げられる(図3)。
【0053】
プレート12からは、使用中は上側へ伸長する、各々が貫通する位置決め穴30を有する1対の取付けフィンガ28が取り付けられる(例えば溶接される)。環状のベアリング・アセンブリ32(図4及び5)は、(後述するように)各スキーが位置付け装置内に取り付けられる場合の軸A(図4及び5)を中心とするスキーの回転を見込んで各穴30に位置決めされることが可能である。
【0054】
本発明によれば、スキー10の使用中の前縁または前端36にはアンダーカット・ベベル34の形式の案内面が供給される(または機械加工される)。ベベル34は、管/スキーの長手方向の相対移動に対する管内の任意の障害物による係合及びトラバーサルを容易にする。図1乃至5において、ベベル34は平らな面として示されているが、適宜湾曲される場合もある。さらにベベルは、スキーに沿って横方向に(例えば、図3における点線38により略示されるように)形成される場合もあれば、スキーの使用中の後端に形成される場合すらある(ベベル後部は図示されていない)。
【0055】
図1乃至5に示すスキーの使用中、通常はばらばらの長さの管が複数のスキー10を収容する超音波検査装置へと前進され、これを通っていく。管の連続シーム溶接においては、連続的に製造されて前進する管を切断することによってばらばらの長さの管が製造され、その切断プロセスの間に典型的には切断された端でベベルが形成され、また表面の変形も発生する可能性がある。このような管が従来型の超音波検査装置内へと前進される場合、プローブが損傷しないように、かつ突飛な動き、他が発生しないように、プローブを管上に持ち揚げ、挿入される位置でそこからプローブを下降させる必要がある。
【0056】
しかしながら本発明によれば、管の端は(ベベルの有無に関わらず)典型的にはスキー・ベベル34に沿ったどこかでプローブに係合し、そのベベルに沿って湾曲した下面14に至るまで乗って進むことから、滑らかな移行が助長され、トランスデューサが管長さの前縁に接触するようになることが効果的に許容される。従ってこれは、管の全長が検査されることを可能にする。さらに、他の任意の障害物(例えば表面または溶接部の欠陥、不整、ワーピング、たわみ、他)もベベル34に係合すると横断されることが可能であり、やはり管表面に対するスキーの滑らかな移行が許容される。横方向または側方のベベル38の準備は、スキー10による管周囲の回転移動を促進する手助けとなるが、このような回転移動については後述する。
【0057】
典型的には、スキー10の前端36は図2に示すように内向きにテーパ状になっているが、このテーパはスキー重量をその長さに沿って分担させる働きをする。これは、スキーがその横旋回軸(図12参照)を中心として均衡し、かつ重力の影響下で、そのヒールが前進する管にまず接触する傾向があり、故に、そうでなければ発生してアセンブリを損傷させる可能性があるスキー前縁の管の穴への引っかかりを回避するように自らを回転させることを許容する。
【0058】
次に、図6乃至8を参照する。但し、類似の参照番号は類似の、または同様の部分を指して使用する。図6乃至8は、より短いプレート12’を有する代替スキー40を描いている。この実施形態では、角度のついた延長部42の形式のフランジがプレート12’から突き出し、案内面が延長部42の下面44の形式で供給されている。図6は、延長部42がプレート12’の長手軸に対して(従って、管の長手軸に対しても)35゜の最適角度であることを示しているが、他の角度も使用されることが可能である。下面44は図1乃至5におけるスキーのベベル34と同様に機能し、よって障害物トラバーサルに関するその説明は代替スキー40にも等しく当てはまる。
【0059】
代替スキー40に取付けフィンガ28は示されていないが、適宜供給されることが可能である。或いは、トランスデューサ・アセンブリまたは他のプローブは取付け穴20’を介してプレート12’へ取り付けられることが可能であって、軸Aを中心にして回転できない場合もあれば、アセンブリまたはプローブ自体が回転可能である場合もある。
【0060】
次に、図9乃至15を参照する。但し、類似の参照番号は類似の、または同様の部分を指して使用する。図9乃至15は、図1乃至5に示す複数のスキー10を(例えば溶接シームの追跡を可能にするために)管Pを中心にして回転式に位置付けるための装置50を示す。各スキーには、トランスデューサ・アセンブリ24または厚さプローブ・アセンブリ26の何れかを配置することができる。
【0061】
装置50は、キャリア52の形式のキャリッジを含む。キャリア52は、スキー支持シャーシ54の形式である第1の取り付け部分を含む。各スキーは、個々の接続アーム56(後に図12を参照して詳述する)を介してシャーシ54へ旋回式に取り付けられる。スキー支持シャーシ54は、接続アーム対59、60を介して中間フレーム58の形式の中間取り付け部分へ旋回式に取り付けられる。中間フレーム58は、対向するヒンジ対装置63、64を介して吊りフレーム62の形式の第2の取り付け部分へ回転可能式に結合される。
【0062】
吊りフレームは、(例えばシーム溶接部の偏りに反応するために)スキー位置を微調整すべく装置内で横方向に移動可能である。この点に関連して、吊りフレームの横方向移動はキャリア52の横方向移動を引き起こし、(後述のように)スキーが管の周りを回転されかつ偏向する溶接部を追跡することを可能にする。
【0063】
吊りフレーム62の横方向移動を促進しかつ制御するために、吊りフレームは1対のスライド・カップリング67、68を介して前部及び後部支持バー66、66’へ滑動可能式に取り付けられる。吊りフレーム62は、吊りフレーム62へ結合されかつ駆動モータ68及びギヤボックス69によって左右横方向に移動される駆動ロッド67を介して支持バー66沿いに左右横方向に移動され(図9)、前記ロッドもまたベアリング70内に支持される。この点に関連して、典型的には駆動ロッド67は、駆動モータの作動がギヤボックスをロッドに係合させてこれを移動させ、故に吊りフレームを移動させるように外側をねじ切りされる。
【0064】
次に図10及び11を参照すると、位置トランスデューサ・アセンブリ72が描かれ、前記位置トランスデューサは吊りフレーム62の正確なロケーションが決定されかつ制御されることを可能にする。この点に関連して、かつ図11において最も良く分るように、位置トランスデューサ・アセンブリ72は後方へ位置決めされかつ接続部74、75を介して吊りフレーム62の後部62’に隣接して接続される。次に接続部74は、位置検出チューブ78内を滑動するロッド76へ接続される。チューブ78は接続部82を介して支持アーム80へ接続され、かつ吊りフレーム62及び延てはキャリア52の正確な横方向の位置付けを検出しかつ制御するために内部へ構築される横方向位置トランスデューサを有する。
【0065】
再度図9及び11を参照すると、支持バー66、66’はそれらの端で個々の前部及び後部コネクタ83、84により長方形のフレームワーク86へ接続される。フレームワークからは軌道輪90が上向きに伸長し、個々の4つの支柱88上へ取り付けられる。軌道輪は、並列運転(図16乃至19を参照して後述する)において2つの類似装置50を支持する基盤構造体のコンポーネントに乗り、かつこれにより支持される。軌道輪は装置50が前記基盤構造体内を横方向に移動されることを許容し、前記横方向移動はスラスト・ベアリング91を介して伸長するロッドに作用するモータにより引き起こされる(図16乃至18を参照して後述する)。スラスト・ベアリング91は、柱88間を伸長するフレーム92上へ取り付けられる。この横方向移動は本装置と管及び管送り装置との粗い整合を許容し、また装置の較正、点検、他のためにその管から離れる移動を許容する(図20参照)。
【0066】
次に図12を参照すると(但し、図9及び11にも示すように)、スキー10は接続アーム56を介してスキー支持シャーシ54に関連して回転する。接続アームの一方の端は、内側にねじ切りされたブッシュ94が内部に締付けられて取り付けられたリング93を含む。接続アームのこの端は回転し、サポート98間に取り付けられた外側にねじ切りされかつブラケット100を介して接続ポスト102へ接続されるピン96にねじ式に係合する。接続ポスト102は、図11に示すようにスキー支持シャーシ54へ取り付けられる(注意:ポスト102は明確さを期して図9では省略されている)。
【0067】
図12からも分るように、各ピン96上のねじ山は、各接続アーム56のリング93がその個々のピン上で回転しても並行するスキーは一定の離隔距離に維持され、互いに衝突し合うことがないように互いに平行している。従って、スキーが表面の不整他に係合しても、所与の対における各スキー間の距離は本質的に一定のままである(前記対における一方のスキーの管に対する昇降に伴ってもう一方に対する微量の距離変動は見込まれる)。両スキーをこのように配置することは、超音波検査の高い完全性が達成されるように隣接するスキー間に一定の超音波ビーム経路を維持する、という優位点を有する。
【0068】
各接続アーム56の反対端にはリング104が装備され、リング104内には2つのローラ・ベアリング・アセンブリ106が位置付けられる。支持ナット/ボルト装置108は、リング104及びローラ・ベアリング・アセンブリ106を介して伸長し、ピボット・カップリングを供給する。ボルト108はスキー支持プレート110内に保持され、スキー支持プレート110からは横方向に2対のスキー支持アーム111、112が延びる。ピン114はこれらのアームを介して伸長し、各取付けフィンガ28はアーム111または112間に位置決めするように配置され、ピン114で保持される。さらに、ピン114を中心とする(即ち軸Aを中心とする)スキーの回転を準備するために、各フィンガ28の位置決め穴30内にはローラ・ベアリング116が位置付けられかつ保持される。
【0069】
こうして高度の旋回及び回転移動が各スキーへ供給され、これは、管外面へ近接するその正確な位置付けを許容し、さらには使用中の管とスキーとの相対移動の間に障害物を横断する各スキーの能力を強化させる。
【0070】
再度図9、11及び13を参照すると、スキー支持シャーシ54の反対の両端にはV字形に溝のついた1対の案内ローラ118が取り付けられ、各案内ローラは下方へ延びる1対のポスト120の間に支持される。案内ローラは、キャリアと前進する管との最初の係合と整合及び最後のキャリアからの管の解放の双方を容易にする。さらに、案内ローラは、キャリアと管との相対移動の間にキャリアと管との整合を維持する。さらに、図14及び15を参照して後述するように、キャリアが管の周りを回転する間、案内ローラはスキーと合同してキャリアの部分による旋回を容易にする。
【0071】
図11及び13に示すように、キャリアには、その固有の個々のスキー10’上に取り付けられる単一の後部厚さプローブ・アセンブリ26も供給される。前記厚さプローブは使用中、平面図においてかつ使用中は管の長手軸に整合するキャリアを介する長手軸L(図13参照)に整合して位置付けられる。類似の参照番号は図12の同様の部分を指して使用されている図13を特に参照すると、スキー10’のキャリアへのカップリング装置は他のスキー10の各々に類似している。但し、接続アーム56は、スキー10’を介する軸Aがキャリアの長手軸Lに整合するように、ピン96に沿って前進されている。さらに、ブラケット100は、124(図11)でスキー支持シャーシ54の後縁へボルトで留められる専用の脚122へ取り付けられる。このように、厚さプローブ・スキー10’は案内ローラ118の後からトレールする。厚さプローブは、使用中の管の故障に繋がる可能性のある任意の潜在的な弱い、または不整な領域を検出すべく検査手順の一部としてシーム溶接部の厚さを測定するために供給される。言い替えれば、本発明によるキャリア52はプローブ及び超音波欠陥検査プローブ以外の検査機器をサポートするために使用されることが可能である。
【0072】
本装置の粗い移動の間にシャーシ54を管他の進路から移動させるため、または点検、他の間にトランスデューサへアクセスすべくシャーシを傾斜させるために、吊りフレーム62から補助モータ126が伸長し、その反対端でポスト102の一方へ付着されるフランジ128へ接続されることが可能である。
【0073】
図に示すように、キャリアは8個の超音波トランスデューサ・プローブを管に近接して位置決めし、典型的には、そのうちの4個はシーム溶接部の片側で長手方向へ整合し、4個はシーム溶接部のもう一方の側で整合する。従って、管沿いの所与の位置において、典型的には1対のトランスデューサがシーム溶接部の何れの側にも位置付けられる。この配置は、かなり長い管(例えば、典型的には前方のプローブ対から後方のプローブ対まで約1メートルの長さがある)の高速検査を許容する。さらにこれは、高速かつ正確な超音波外周検査及び軸方向検査を許容する。
【0074】
次に図14及び15を参照すると、偏向するシーム溶接部SWを追跡するためのキャリア52による管Pの周りの回転が略示されている。図14は、その通常の(粗い、及び精密なキャリア整合双方の後の)垂直配位にあるキャリア52を示す。これは、管のシーム溶接部SWが管の上死点に位置決めされる場合に採用されるキャリアの配位である。
【0075】
次に図15を参照すると、前進する管内のシーム溶接部は上死点から偏向することがある。これは、幾つかの形で発生する。例えば、偏向はオペレータによる供給エラーまたは装置整合エラーによって引き起こされる可能性がある。或いはシーム溶接部は、管の反りまたはシームの捻れによって位置外れになる場合もある。何れにせよ、本発明によるキャリアは、(図15に示すように)シーム溶接部を追跡しかつそれを所与の超音波トランスデューサ対の間に保持するために、超音波トランスデューサの支持スキー10が管の周りを回転することを許容する。この点に関連して、吊りフレーム62はフレームワーク86に対して横方向に移動される。案内ローラ118、スキー10及びトランスデューサは管外面と摩擦接触状態にあることから、これらは、管から接続アーム56及びカップリング・アーム対59、60を介して吊りフレーム62へ伝えられる横方向移動に対して耐性を供給する。従って、吊りフレームによる横方向移動の間、スキーは管外面との接触を保持する。これを許容するために、(図15に示すように)中間フレーム58はヒンジ対装置63、64を中心として旋回し、キャリッジは低下していることからカップリング・アーム対59、60は個々の端部で旋回してキャリアの全長を増大させる。図15に特には示されていないが、左側のスキーはその個々の接続アーム56上で上向きに旋回することが可能であり、かつ右側のスキーはその個々の接続アーム56上で下向きに旋回することが可能であって両スキーが管外面に近接して維持される。
【0076】
シーム溶接部が上死点から20゜を超えて位置外れになることはまずあり得ないと思われることから、本装置は管外面を中心とする各スキー対の20゜までの回転を見込んで設計されているが、必要であればさらに大きい回転用に構成することが可能である。さらに本装置は、シーム溶接部の追跡がオペレータによって視覚的に、または溶接中心線からオフセットされる目標線を辿るセンサによって自動的に制御され得るように設計されている。シーム溶接の中心線が正確に知られている場合、典型的には、この目標線はシーム溶接に関連して事前に付加される。
【0077】
次に、類似の参照番号は類似の、または同様の部分を指して使用されている図16乃至22を参照すると、並行して動作する2つの類似装置50をサポートする上部構造物150が描かれている。このサポート用上部構造体は3つ以上の装置をサポートするように構成することが可能であるが、以下の説明は2つの装置のサポートに関連して行う。サポート用上部構造体は、各装置50を支持しかつ各装置による管送りステーション154(図20)に関連する昇降を許容するための基盤構造体152を含む。
【0078】
基盤構造体152は、各々がチャネルに沿った、及びチャネル内での転がり動作のための1対の軌道輪90を支持する1対の対向するチャネル156を備える。先に述べたように、軌道輪90は各装置50が前記装置の一方を管送りステーション154に整合させるために横方向に左から右へ(図16)移動されることを許容し、もう一方の装置は較正、点検、他のためにオフラインに位置決めされる。
【0079】
装置の横方向移動は、下記のように促進される。駆動モータ158(図17)は、チャネル156間を伸長する横ハウジング部材160(図16)へ取り付けられる。駆動モータ及びこれに駆動されるギヤリングはハウジング部材160(図16)から伸長する支持プレート162に取り付けられ、駆動ロッド164とギヤで係合する。駆動ロッド164は、各々が各装置50へ取り付けられる個々のスラスト・ベアリング91を介して伸長する左右の装置駆動ロッド166、167に結合される。従って、駆動ロッド164及び延ては反対方向の装置駆動ロッド166、167の回転はスラスト・ベアリング91によって伝達され、各装置50が左右横方向に(即ち、ロッドの回転方向に依存して)移動される。従って、駆動モータ158が作動されると2つの装置は同時に移動する。但し、各々は独立して制御されることが可能である。例えば、各々はそれに関連づけられる固有の個々の駆動モータを有することが可能であり、またはより好適には、各駆動モータは基盤構造体152の遠隔の反対端に位置決めされることが可能である。遠隔ロケーションは、モータがそれに近接しすぎて存在すると発生する可能性のある超音波トランスデューサへの電気/電子干渉を最小限に抑える。
【0080】
基盤構造体152は、装置150を昇降させるために上部構造物150に関連して昇降されることが可能である。この点に関連して、上部構造物150は4つの直立材170を備える。各直立材は、超音波検査施設の床にボルト172で止められる。
【0081】
図17に示すように、案内フレーム174は各直立材170から内側へ伸長し、各案内フレームは上下の停止装置175、176を有する。停止装置は、基盤構造体152の上向き及び下向き移動の程度を定める。この点に関連して、各チャネル156には緩衝装置178が取り付けられ、基盤構造体の行程の上限及び下限で停止装置175、176に係合する。
【0082】
基盤構造体152を昇降させるために、上部構造物150の各側面には、各々がクロス・フレーム部材182から下へ延びるために取り付けられる2対のねじジャッキ180が供給される。各ねじジャッキはラム184を備え、ラム184はその下端で基盤構造体の支持部材186へ接続され、部材186はその両端に隣接するチャネル156間を伸長しかつこれらに接続される。言い替えれば、上部構造物の各側面には(即ち、図16で分るように)、各チャネルの反対の両端を支持しかつこれらを昇降させるための1対のねじジャッキが供給される。
【0083】
ラム184は、各ねじジャッキ180内でロッド188(図16)と共に駆動される。ロッド188は、対向する各ねじジャッキ対のためのギヤ駆動マウント190間を伸長する。さらに、各ラムは、上側へ引き上げられるとねじジャッキの管状の延長ハウジング192内へ伸長し、基盤構造体が下降されると、そのハウジングから下側へ伸長する。
【0084】
次に図16、18及び19を参照すると、ねじジャッキを駆動するための駆動モータ194は1対の横ビーム196間で懸垂され、各ビーム196はクロス・フレーム部材182間を伸長しかつこれらに取り付けられる。モータ支持ビーム198はビーム196から内在し、モータはマウンティング200を介してこのビームの下面に取り付けられている。駆動モータはカップリング204を介してマイタ・ギヤボックス202に係合し、各マイタ・ギヤボックスはカップリング206、207(図16)を介して個々の駆動ロッド188へ結合される。カップリング206、207はギヤ駆動マウント190において個々のねじジャッキの両側に位置決めされ、マイタ・ギヤボックスをねじジャッキに、延ては駆動ロッド188に結合する。
【0085】
こうして1対の駆動ロッドは上部構造物に渡って伸長し、各駆動ロッドはねじジャッキの対向する対の間を伸長する。各駆動ロッドは、図19においてより明確に示されているように、2つのロケーション208、209で支持される。この点に関連して、各ロケーションでロッド支持ビーム210が横ビーム196から内在しかつこれらの間を伸長する。ロッド支持ビーム210には1対の支持ベアリング211、212が取り付けられ、ロッドはこれらを介してかつこれらの内部を伸長し、回転式に支持される。駆動ロッド188(図16)の右端では、駆動ロッドがカップリング214を介して個々のねじジャッキのギヤ駆動マウント190へ結合される。
【0086】
従って、モータ194の作動はマイタ・ギヤボックス202及び延ては駆動ロッド188を回転させ、ねじジャッキに支持部材186及び延てはチャネル156を上昇または下降させる。次にこれは装置50双方を上昇または下降させ、異なる管径に合わせて装置を粗く調整するために、装置が管送りステーション154に位置決めされる管に対して垂直に位置付けられることを可能にする。
【0087】
次に図20乃至21を参照すると、1つの装置(左側の装置)が管送りステーション154上へ位置付けられて超音波検査のためにそこに管を受容する準備がされる間、他の装置50(右側の装置)は個々の較正ステーション220上へ位置付けられることが分る。較正ステーション220では、右側の装置50が較正されることが可能であり、検査のために異なる管を受け入れる準備が整う。効果的には、これは、異なるサイズの管間の移行時に停止時間が存在しないことを意味する。さらに、右側の装置は、図示されているそのロケーションで点検、補修、他を受けることが可能であり、やはり停止時間が最小限に抑えられ、またはなくされる。同様に、左側の装置50が休止中のとき、これはその固有の較正ステーション220’上に位置付けられ、今度は右側の装置50が管送りステーション154上に位置付けられる。
【0088】
また、各較正ステーションは、較正されるべき管を送り込むための固有の管送り機構222を保有することも分る。さらに、各較正ステージは、典型的にはその周りに位置付けられる安全ケージ装置224を保有する。
【0089】
図面には2装置による上部構造物が示されているが、前記構造体は追加の装置50を収容すべく容易に拡大されることが可能である。
【0090】
このように、幾つかの好適な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明が他の多くの形態で具現され得ることは認識されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図2の線1−1に沿った、本発明による超音波トランスデューサ支持デバイスの側断面図である。
【図2】図1のデバイスの仕切りのない平面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った、図1及び2のデバイスの端部断面図である。
【図4】超音波トランスデューサが上に位置付けられている図1のデバイスの使用中の側面図である。
【図5】上にプローブ(例えば管厚さプローブ)が位置付けられている図4に類似する図である。
【図6】図7の線6−6に沿った、本発明による代替トランスデューサ支持デバイスの側断面図である。
【図7】図6のデバイスの仕切りのない平面図である。
【図8】図7の線8−8に沿った、図6及び7のデバイスの端部断面図である。
【図9】本発明による(例えば図1乃至5の)1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して回転式に配置するための装置を示す正面図である。
【図10】図9の装置内へキャリッジを管に関連して横方向に移動して位置決めするための装置の一部である図9の装置の一部の詳細な正面図である。
【図11】図9の装置の側面図である。
【図12】図11の装置の一部の詳細な平面図である。
【図13】図9及び11の装置の平面図である。
【図14−15】各々、管Pに関する2つの個々の、及び回転式に分離された位置における図9の装置の一部を示す詳細図である。
【図16】図9乃至15に示す装置のうちの2つを並行して支持するための装置を示す正面図である。
【図17】図16の装置の側面図である。
【図18】図16の18−18から見た装置の一部の端面図である。
【図19】図16の線19−19に沿った装置の一部の端部断面図である。
【図20−22】本装置の使用モードを示す、図16及び17の装置全体の正面、側面及び平面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、管の欠陥検出における超音波検査機器の位置付け及び使用を改善するためのデバイスと装置に関する。本発明はとりわけシーム溶接された管に応用されるが、本発明がこれに限定されないことは認識されるべきであり、本発明は管が鋼、合金鋼、他の金属、プラスチック他製であるに関わらず、押出管に用いられてもよい。但しここでは、主としてシーム溶接された鋼製の管によるその使用に関連して本発明を説明する。本明細書における「管」という用語は、シーム溶接、押出、その他製造方法に関わらずチューブ及びパイプ双方を指して使用される。
【背景技術】
【0002】
管、特に圧力管の欠陥検査は周知である。管が(例えば油送管、ガス配管、化学プラント、他における)比較的高圧の用途で使用される場合、通常は、検査を行わなければ使用中に漏れ、配管の故障、他を引き起こす可能性のある管の欠陥について検査することが不可欠である。このような漏れまたは故障は、安全及び環境双方の見地から破滅的結末に繋がる可能性がある。
【0003】
特にシーム溶接された管の場合、超音波検査を使用して管の欠陥をチェックすることが知られている。欠陥は溶接部位でない管の壁材に発生する場合もあるが、典型的にはシーム溶接部分またはその周辺で発生する。通常、超音波検査はシーム溶接部分及びその周辺における欠陥を検出するために使用されるが、これは、この部分での欠陥発生及び故障の確率が最も高いためである。欠陥は、管の長手軸に平行して(「縦の欠陥」)、前記軸に垂直に(「横の欠陥」)及びこれらの間の方向へ(「斜めの欠陥」)発生する可能性がある。超音波検査技術は、溶接された管及び溶接されていない管双方におけるこのような欠陥を位置決めしかつ識別することができる。
【0004】
超音波検査は、典型的には管に近接して位置付けられる超音波プローブを利用し、管はこのプローブを過ぎて移動される。超音波プローブは典型的には、通常はプラスチック製サポートに取り付けられる圧電性結晶を備えかつ電気作動で振動して超音波を供給するトランスデューサを使用する。トランスデューサと管の間には結合媒体(典型的には水)が供給され、典型的には超音波はある角度で管壁へ入り、管壁の外径と内径との間ではね返る。音波は、管の周囲へとはね返っていく(「周方向検査」)可能性も、管を介して長さ方向へ移動していく(「軸方向検査」)可能性もある。何れの場合も超音波は、欠陥(シーム溶接部を含む可能性がある)に係合するとそれによって反射され、はね返ってトランスデューサに受信される。このように、トランスデューサが超音波発生器及び反射される超音波の受信機の双方として作用する場合もあれば、別の受信機が供給される場合もある。
【0005】
反射される超音波が許容基準のシーム溶接部以外の欠陥に係合する場合、トランスデューサのコントローラは反射されたこの音波を解析して区別化し、欠陥の存在及びロケーションを決定することができる。
【0006】
管の大量生産に際しては、特に長さの長い管が製造される場合、管の長さを通じた管形成の不正確さまたは場所によって違う冷却に起因して、管内に、特に溶接式の場合は溶接部に近接してたわみ、うねり及び表面の不整がもたらされる可能性がある。また欠陥は、シーム溶接の不整、鋼製造の不整及び管の長さが切断される管の端のバーリングを含み、他の管の処理ステップによっても引き起こされる可能性がある。このような欠陥は、周知の超音波検査機器を妨害する可能性がある。
【0007】
例えば、周知の超音波トランスデューサは、超音波機器を通って管を供給する間に切断された管の一方の端から差し込まれて位置付けられなければならないが、これは、そうでなければ管の端が使用中のトランスデューサを妨害し、損傷させる可能性があるためである。また、周知のトランスデューサには、管表面上のトランスデューサの相対移動に対する障害物が係合される際に困難があり、やはり検査の損失、誤った読み取り、トランスデューサの損傷の何れか、またはこれらの全てに繋がる可能性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様において、本発明は、管の超音波欠陥検査に使用される超音波トランスデューサを支持するためのデバイスを提供し、前記デバイスは、
−トランスデューサを管に近接して位置決めすべく前記管に隣接して位置付けるように構成されたトランスデューサ位置決め部と、
−前記トランスデューサ位置決め部に関連づけられ、前記デバイスが前記管に対して相対移動されると案内面はデバイスのこのような相対移動に対する管内の障害物に係合しかつこれを横断するような案内面とを備える。
【0009】
「障害物」という用語は広義に解釈されるべきであり、管の端における、または管に沿った表面のうねり及びかしぎ、管の外面の欠陥及び管外面または管壁他の隆起、湾曲、たわみ他、及びこれ以外にも管表面に渡る超音波トランスデューサの平滑な横断を妨害する可能性のあるものを含む。
【0010】
さらに、前記デバイスと管との「相対」移動の言及は、前記デバイスが管に沿って、または管の周りを移動可能であること、または管が固定されたデバイスに対して移動され得ること、またはこれらの移動の任意の組合わせを指す。典型的には、使用中、管は前記デバイスの長さ方向へ通過して移動され、かつ典型的には前記デバイスは管の周りを移動される。
【0011】
効果的には、本発明は、超音波トランスデューサ(または他のプローブ)の管外面への近接配置及びこの近接配置の維持を見込んでいて、これにより、超音波信号の伝搬及び信号受信の有効性を拡大させかつ両者間のカップリングを最大化させる。さらに、その部分のベベル切断のような管の端の初期の障害物上に案内面が乗る可能性があることから、超音波検査は管部分の始まりで開始されて管部分の反対側の端まで真っ直ぐに継続される可能性があり、こうしてこれらの領域に存在する可能性のあるあらゆる欠陥が検査され、よって管の全長が検査される。
【0012】
典型的には、前記デバイスは超音波トランスデューサを管に近接して位置付けるために使用されるが、前記デバイスは、他のプローブ(例えば、管の厚さプローブ、温度プローブ、他)を管に近接して位置付けるためにも使用されることが可能である。従って、「トランスデューサ位置決め部」という用語は、トランスデューサ以外のものを採用するプローブ他の管に隣接した位置決め及び位置付けを見込んだ部分を包含して広義に解釈されるべきである。
【0013】
好適には、前記デバイスが管に沿って長さ方向へ相対的に移動されるとき、案内面はトランスデューサ位置決め部へ前向きに位置決めされる。但し(例えば、前記デバイスを管周囲で相対的に回転移動させるために)、案内面はまた、もしくは代替的にトランスデューサ位置決め部の横方向(側方)の両領域の何れか、または双方へ位置決めされる場合もある。また案内面は、例えば前記デバイスが管に沿って後方へ相対的に移動される場合(ある部分を再検査するため)には、トランスデューサ位置決め部において後向きに位置決めされることもある。但し典型的には、案内面は、大部分の管障害物(管両端における障害物を含む)の横断が十分に見込まれる位置であることから、トランスデューサ位置決め部において少なくとも前向きに位置決めされる。
【0014】
好適には、使用中、案内面は管の長手軸に対して斜めに伸長する。この点で、案内面は平面であることが可能であるが、曲面で画定される可能性もある。
【0015】
好適には、案内面は、(i)トランスデューサ位置決め部の一端に、または(ii)トランスデューサ位置決め部から遠くへと延びるフランジの部分として画定される。
【0016】
好適には、(i)の場合、案内面は前記デバイスの使用中の前端におけるベベル切断として画定される。好適には、(ii)の場合、フランジは前記デバイスの使用中の前端から、かつ管から遠くへと延び、案内面は管に向いたフランジの一方の側面上へ画定される。好適には、(i)及び(ii)において案内面は平らである。従って案内面は、トランスデューサ位置決め部の一部上に形成される可能性もあれば、トランスデューサ位置決め部から遠くへ延びるフランジまたは他の素子上に形成される可能性もある。
【0017】
好適には、トランスデューサ位置決め素子はトランスデューサ位置決め部の内部に配置され、使用中、トランスデューサはこの素子内へと高まって位置決めされる。トランスデューサ位置決め素子は、典型的には、トランスデューサが内部に配置されかつ前記デバイスが管に対してその使用中の位置へ移動されるとトランスデューサが管外面に近接して置かれるように配置される。
【0018】
好適には、トランスデューサ位置決め素子はトランスデューサを側方から包囲しかつ超音波の伝搬に耐性のある材料で製造され、よって使用中、超音波は前記デバイスの側方へは方向づけられない。この点において、トランスデューサ位置決め素子は好適には、トランスデューサ位置決め部の本体内に位置付けることができる高分子材料(例えばポリウレタン)のリングから製造される。
【0019】
好適には、トランスデューサ位置決め部は、管に近接して対面配置されるように使用中は下側になる曲面を含む。典型的には、前記曲面は管の外面を画定する半径に厳密に一致する半径によって画定される。これもまた、トランスデューサと管との密なカップリングを可能にする。
【0020】
典型的には、前記デバイスは、使用中、前記デバイスを管に沿って、かつ/または管の周囲を、かつ/または管に向かって、または管から離れて相対的に移動させるべく装置内へ取り付けられるように構成される。この点で、典型的には、管は(トランスデューサ支持デバイスを通って前進されるように)装置内へと前進される。好適には、使用中、本装置は次に前記デバイスを管に向かって、または管から離れて、または管の周囲を移動させる。但し、後述するように、他の変形も可能である。
【0021】
好適には、装置内に複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを取り付けることができる。
【0022】
第2の態様において、本発明は、1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して回転式に位置付け、その超音波欠陥検査を可能にする装置を提供し、前記装置は、前記または各デバイスを管に近接して維持しながら前記または各デバイスを管の外周の少なくとも一部の周りで回転させるための手段を備える。
【0023】
効果的には、前記第2の態様の装置は、管の超音波検査が管の周囲の幾つかの回転位置で実行されることを許容する。さらに本装置は、管の溶接シームがトランスデューサを通る管の移動中にトランスデューサによって追跡されることを許容する(例えば、シームが非線形である場合)。例えば、シーム溶接管の典型的な超音波検査では、1つまたは複数の超音波トランスデューサはまず管の上死点に、またはこれに隣接して位置決めされ、好適にはシーム溶接部も上死点に位置合わせされることが望ましい。しかしながら、管送りの間には、シーム溶接部が間の反りまたはたわみ、もしくはシームの螺旋化に起因して上死点から外れる、または不整合になる場合がある。効果的には、前記第2の態様による装置は、管の超音波検査が、不整合のシーム溶接部に位置合わせされている異なる回転位置で実行されることを許容する。これは、シーム溶接部の追跡を許容して、より効率的な検査手順を供給する。
【0024】
典型的には、管は本装置内へと前進されるが、本装置が管に沿って前進される場合もある。
【0025】
好適には、前記または各デバイスはキャリッジに取り付けられ、キャリッジには管を中心とする前記または各デバイスの回転を可能にする回転手段の一部が組み込まれる。キャリッジ内への前記または各デバイスの取り付けは、後述するように、より大きい回転位置制御を供給する。
【0026】
典型的には、キャリッジには1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスが取り付けられ、好適にはこのキャリッジは、所与のデバイス対が管に対して相対移動されると(例えば長手方向または回転式に)、前記対の各デバイス間の距離は実質的に保持されるように構成される。この点に関しては、デバイスが表面の不整他に係合しても、所与の対における各デバイス間の距離は本質的に一定のままである(但し、対における一方のデバイスが他方のデバイスとの相対で管より上昇または下降することにより距離に微量の差が生じる可能性はある)。キャリッジをこのようにして構成することには、対における両デバイス間の一定の超音波ビーム経路を維持するという優位点があり、よって超音波検査の高い完全性が実現される。
【0027】
この点に関しては、第3の態様において本発明は、1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して位置付け、その超音波欠陥検査を可能にする装置を提供し、前記装置は、使用中、所与の対における各デバイス間に本質的に一定の距離を維持するための手段を備える。
【0028】
好適には、前記第3の態様において、前記1対または複数対のデバイスはキャリッジに取り付けられ、かつ好適には、前記キャリッジは第2の態様における回転手段を含む。
【0029】
好適には、前記第2及び第3の態様の双方において、前記キャリッジは、前記または各デバイス(または前記または各デバイス対)が回転式に取り付けられる第1の取り付け部分と、前記第1の取り付け部分が回転式に取り付けられる中間の取り付け部分と、前記中間の取り付け部分がそれを中心として旋回されるように蝶番付けされる第2の取り付け部分とを備える。前記中間の取り付け部分は省くこともできるが、典型的にはキャリッジに旋回動作の追加的な度合いを供給するために使用される。
【0030】
好適には、前記または各デバイスによる上死点位置から管周囲を回る回転は、前記第2の取り付け部分を管に対して横方向へ移動させ、これにより前記中間の取り付け部分を前記第2の取り付け部分に対して回転させ、かつ、
−前記第1の取り付け部分を前記中間の取り付け部分より下側に回転させること、
−前記または各デバイスを前記第1の取り付け部分より下側に回転させること、
の何れか、または双方によって実行される。
【0031】
好適には、前記第1の取り付け部分の反対側の両端には、管と前記または各デバイスとの相対動作の間に管の外面に沿って乗っていくための案内ローラが供給される。但し、前記または各デバイスは前記第1の取り付け部分上の案内ローラ間に位置決めされている。従って、第2の取り付け部分が管に対して横方向へ移動されると、案内ローラは管に係合し、中間の取り付け部分を第2の取り付け部分に対して回転させる。案内ローラはまた、本装置と管との初期高速整合を促進することもできる。
【0032】
好適には、各案内ローラはその周囲へと伸長するV字形の外周溝を有するVローラであり、使用中、管はこの溝内へ受容される。好適には、各ローラは、圧延及び管外面との横方向の係合を容易にするためにエラストマ材料から製造される。
【0033】
好適には、前記または各デバイスは、前記デバイスと管との相対移動の間に前記デバイスがその後から引きずられる個々の接続アームを介して第1の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる。前記接続アームは、管に沿ったデバイスの相対移動または管の周りの回転の間の個々のデバイスによる旋回動作を許容し、かつ障害物を横断する際の個々のデバイスによる制御された変位を許容する。典型的には、所与のデバイス対の各接続アームはねじカップリングを介して外部のねじピンへ旋回式に取り付けられ、外部のねじピンは、各デバイス対がその同じクロス・バーに対して支持されるようにキャリッジのクロス・バーに取り付けられる。好適には、これらのねじ山は、所与のデバイス対が管に対して相対移動されるにつれて(例えば、縦方向または回転式に)、前記対における各デバイス間の距離が実質的に保持されるように形成される。この配置は、前記対におけるデバイス間に一定の超音波ビーム経路を維持する手段を供給し、よって超音波検査の高い完全性が達成される。
【0034】
好適には、前記第1の取り付け部分は、前記デバイスと管との相対移動の間に前記第1の取り付け部分がその後から引きずられる個々のカップリング・アーム対を介して中間の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる。この場合もやはり、前記カップリング・アーム対は、管に沿った移動または管の周りの回転の間の第1の取り付け部分による回転動作を許容し、かつ障害物を横断する際の複数のデバイスによる制御された変位を許容する。
【0035】
好適には、前記第2の取り付け部分は、前記第2の取り付け部分をフレームワークに対して横方向へ移動させる(かつこれにより前記または各デバイスを管に対して横方向へ移動させる)ための手段を支持するフレームワークに取り付けられる。好適には、前記第2の取り付け部分は前記横方向の移動手段に結合され、前記横方向の移動手段は前記フレームワークに取り付けられる。前記横方向の移動手段は、前記または各デバイスの管に対する(例えばデバイスを通過する管動作の間にシーム溶接部を追跡するための)相対的な微調整を許容する。典型的には、前記第2の取り付け部分(及び延ては前記または各デバイス)はフレームワークに対して横方向に移動されるが、管は代替として前記または各デバイスに対して横方向に移動される場合もある。
【0036】
好適には、前記横方向の移動手段は、第2の取り付け部分をフレームワークのスライド・マウントに沿って移動させ、これにより前記または各デバイスを横方向に移動させるための作動アームを含む。好適には、前記作動アームはフレームワーク上に位置決めされる駆動モータによって回転される外向きにねじ切りされたロッドであり、前記ロッドは第2の取り付け部分に係合して前記横方向の移動を発生させる。
【0037】
好適には、前記第2の態様による装置はさらに、フレームワークを管に対して昇降させて前記または各デバイスをまず(すなわち、本装置に管を供給する前に)管に近接して位置付けるための手段を備える。
【0038】
好適には、前記昇降手段は、フレームワークが支持されて取り付けられる支持基盤構造体に結合され、かつこれに作用する。前記昇降手段は、前記昇降手段によって前記基盤構造体がそれに対して昇降されることが可能な装置の支持フレームに取り付けられている。好適には、前記基盤構造体は、前記装置の支持フレームにおける装置の移動を容易にするためにフレームワークの案内ローラがその内部に支持される1対の対向しかつ横方向へ伸長する案内部材を備える。
【0039】
好適には、前記案内ローラ上でのフレームワークの移動は、前記装置の支持フレームに渡って伸長する固定された(例えば外部をねじ切りされた)ロッドに係合するフレームワーク上に取り付けられる駆動モータによって引き起こされる。このような移動は、前記または各デバイスの管に対する比較的粗い横方向の調整を許容する(例えば、予備的に前記装置を検査される管の上に位置決めし、かつ(例えば、オフライン較正、サービス/保全、調整、他のために)前記装置を管から離して移動させる)。
【0040】
好適には、前記昇降手段は対向する2対のねじジャッキを含み、各対は、支持フレームに取り付けられかつ前記装置の支持フレームに渡って伸長する個々のモータ駆動ギヤ・ロッドによって係合されることが可能であり、その回転は各ねじジャッキ対に個々の案内部材を昇降させ、これにより前記基盤構造体の前記装置の支持フレームに対する上下移動が引き起こされる(これにより、前記または各デバイスを上下させるキャリッジの昇降が引き起こされる)。
【0041】
好適には、複数のデバイスまたはデバイス対は、使用中に管の長手軸と整合するようにキャリッジ内に長さ方向へ配置される。横方向に並行して配置されるデバイス対の使用は、反対側の両半管の検査を許容し、かつ位置決めされた欠陥の検証及び比較を許容する。幾つかのトランスデューサ支持デバイスの長さ方向への配置は、増加された長さの管が検査されることを可能にし、管全体のより迅速な検査がもたらされる。
【0042】
好適には、本装置は使用中に、管が本装置を介して長さ方向へ供給され得るように、かつ前記または各デバイスが結果的に管の前縁に近接され、管の後縁が前記または各デバイスを通過して移動するまで管に近接して維持されるように構成される。従って、管の全長は、本発明による装置において超音波検査を受けることが可能である。
【0043】
典型的には、第2の態様における装置に使用される前記または各超音波トランスデューサ支持デバイスは、本発明の第1の態様において画定されている通りのものである。
【0044】
第3の態様において、本発明は管の部分長さの超音波欠陥検査のための装置を提供し、本装置は、
−2つ以上のキャリッジが支持されかつ移動されることが可能な支持フレームを備え、各キャリッジは、1つまたは複数の超音波トランスデューサを管に近接して位置付けるために支持し、
−管の部分長さを前記キャリッジのうちの1つに近接して位置付けるための手段を備える。
【0045】
好適には、1つの管部分が前記キャリッジの1つによって検査されている間、前記または他の各キャリッジは同じ、または異なるサイズまたはタイプの管を検出するために準備(例えば較正)されることが可能であり、または未使用時(即ちオフラインの間)に点検、補修、他を受けることが可能である。
【0046】
この点に関連して、好適には、前記管長さを位置付けるための手段は、管を本装置内へ供給するためと、一方で管を本装置内に支持するための管サポートと、各キャリッジと支持フレームとの間で動作可能な、所定のキャリッジを管サポート内で管に近接して移動させるためのキャリッジ移動手段とを備える。好適には、前記キャリッジ移動手段はキャリッジを支持フレームに対して移動させ、かつ好適には、本発明の第2の態様の場合のように案内部材と、案内ローラと、フレームワークと、駆動モータと、支持フレームに渡って伸長する固定ロッドとを備える。
【0047】
或いは前記管長さを位置付けるための手段はフレームワークに対して横方向に移動可能である可能性があり、よってキャリッジの1つに整合されると、(例えば、調整、点検、補修、保全、他のために)前記または他の各キャリッジに自由にアクセスできるようになる。さらなる代替として、支持フレーム及び前進手段の双方が横方向に移動可能である場合もある。
【0048】
好適には、前記2つ以上のキャリッジは支持フレーム内で互いに並行して配置され、単純な構造配置がもたらされる。この点に関連して、前記キャリッジ移動手段は、個々のキャリッジからの管の近接性を変えるために2つ以上のキャリッジを同時に移動させることができる。
【0049】
典型的には、前記第3の態様の各キャリッジは第2の態様の場合に画定されたものと同様であり、第3の態様の支持フレームは第2の態様の装置をサポートすることができる。好適には、第3の態様において言及されている1つまたは複数の超音波トランスデューサは第1の態様に関して画定されているような支持デバイス内に位置決めされ、各キャリッジは1つまたは複数のこのようなデバイスをサポートする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の範囲に包含される可能性のある他の任意の形態に関わらず、本発明の好適な形態を添付の図面を参照して例示的に説明する。
【0051】
まず図1乃至5を参照すると、超音波トランスデューサまたは他のプローブを支持するためのデバイスがスキー10の形式で示されている。前記スキーは、管の外面に一致するように成形される(即ち、その面半径は管外面の半径に厳密に一致する)下側の曲面14を有するプレート12の形式のトランスデューサ位置決め部を含む。
【0052】
プレート12内には特別に成形されたリセス16が形成され、超音波トランスデューサまたは他のプローブを支持するための高分子(典型的にはポリウレタン)インサート18がこの中に取り付けられて受容される。前記インサートはリングの形式であり、よってトランスデューサまたはプローブがその内部に位置付けられるとそれを横方向に完全に包囲する。典型的には、ポリウレタンは超音波の伝播を防止する最適値であることが発見されている70乃至80デュロメータの表面抵抗率を有し、よってトランスデューサは音波をスキーから管壁へと下方にしか(横方向にではなく)伝搬させることができない。プレート12には、トランスデューサ・アセンブリ24(図4)または厚さプローブ・アセンブリ26(図5)のボルト22を固定式に位置決めするための取付け穴20も供給される。インサート18の下面は、管外面の湾曲に一致するようにトランスデューサまたは厚さプローブの下面(図示されていない)がそうである可能性のある通りに曲げられる(図3)。
【0053】
プレート12からは、使用中は上側へ伸長する、各々が貫通する位置決め穴30を有する1対の取付けフィンガ28が取り付けられる(例えば溶接される)。環状のベアリング・アセンブリ32(図4及び5)は、(後述するように)各スキーが位置付け装置内に取り付けられる場合の軸A(図4及び5)を中心とするスキーの回転を見込んで各穴30に位置決めされることが可能である。
【0054】
本発明によれば、スキー10の使用中の前縁または前端36にはアンダーカット・ベベル34の形式の案内面が供給される(または機械加工される)。ベベル34は、管/スキーの長手方向の相対移動に対する管内の任意の障害物による係合及びトラバーサルを容易にする。図1乃至5において、ベベル34は平らな面として示されているが、適宜湾曲される場合もある。さらにベベルは、スキーに沿って横方向に(例えば、図3における点線38により略示されるように)形成される場合もあれば、スキーの使用中の後端に形成される場合すらある(ベベル後部は図示されていない)。
【0055】
図1乃至5に示すスキーの使用中、通常はばらばらの長さの管が複数のスキー10を収容する超音波検査装置へと前進され、これを通っていく。管の連続シーム溶接においては、連続的に製造されて前進する管を切断することによってばらばらの長さの管が製造され、その切断プロセスの間に典型的には切断された端でベベルが形成され、また表面の変形も発生する可能性がある。このような管が従来型の超音波検査装置内へと前進される場合、プローブが損傷しないように、かつ突飛な動き、他が発生しないように、プローブを管上に持ち揚げ、挿入される位置でそこからプローブを下降させる必要がある。
【0056】
しかしながら本発明によれば、管の端は(ベベルの有無に関わらず)典型的にはスキー・ベベル34に沿ったどこかでプローブに係合し、そのベベルに沿って湾曲した下面14に至るまで乗って進むことから、滑らかな移行が助長され、トランスデューサが管長さの前縁に接触するようになることが効果的に許容される。従ってこれは、管の全長が検査されることを可能にする。さらに、他の任意の障害物(例えば表面または溶接部の欠陥、不整、ワーピング、たわみ、他)もベベル34に係合すると横断されることが可能であり、やはり管表面に対するスキーの滑らかな移行が許容される。横方向または側方のベベル38の準備は、スキー10による管周囲の回転移動を促進する手助けとなるが、このような回転移動については後述する。
【0057】
典型的には、スキー10の前端36は図2に示すように内向きにテーパ状になっているが、このテーパはスキー重量をその長さに沿って分担させる働きをする。これは、スキーがその横旋回軸(図12参照)を中心として均衡し、かつ重力の影響下で、そのヒールが前進する管にまず接触する傾向があり、故に、そうでなければ発生してアセンブリを損傷させる可能性があるスキー前縁の管の穴への引っかかりを回避するように自らを回転させることを許容する。
【0058】
次に、図6乃至8を参照する。但し、類似の参照番号は類似の、または同様の部分を指して使用する。図6乃至8は、より短いプレート12’を有する代替スキー40を描いている。この実施形態では、角度のついた延長部42の形式のフランジがプレート12’から突き出し、案内面が延長部42の下面44の形式で供給されている。図6は、延長部42がプレート12’の長手軸に対して(従って、管の長手軸に対しても)35゜の最適角度であることを示しているが、他の角度も使用されることが可能である。下面44は図1乃至5におけるスキーのベベル34と同様に機能し、よって障害物トラバーサルに関するその説明は代替スキー40にも等しく当てはまる。
【0059】
代替スキー40に取付けフィンガ28は示されていないが、適宜供給されることが可能である。或いは、トランスデューサ・アセンブリまたは他のプローブは取付け穴20’を介してプレート12’へ取り付けられることが可能であって、軸Aを中心にして回転できない場合もあれば、アセンブリまたはプローブ自体が回転可能である場合もある。
【0060】
次に、図9乃至15を参照する。但し、類似の参照番号は類似の、または同様の部分を指して使用する。図9乃至15は、図1乃至5に示す複数のスキー10を(例えば溶接シームの追跡を可能にするために)管Pを中心にして回転式に位置付けるための装置50を示す。各スキーには、トランスデューサ・アセンブリ24または厚さプローブ・アセンブリ26の何れかを配置することができる。
【0061】
装置50は、キャリア52の形式のキャリッジを含む。キャリア52は、スキー支持シャーシ54の形式である第1の取り付け部分を含む。各スキーは、個々の接続アーム56(後に図12を参照して詳述する)を介してシャーシ54へ旋回式に取り付けられる。スキー支持シャーシ54は、接続アーム対59、60を介して中間フレーム58の形式の中間取り付け部分へ旋回式に取り付けられる。中間フレーム58は、対向するヒンジ対装置63、64を介して吊りフレーム62の形式の第2の取り付け部分へ回転可能式に結合される。
【0062】
吊りフレームは、(例えばシーム溶接部の偏りに反応するために)スキー位置を微調整すべく装置内で横方向に移動可能である。この点に関連して、吊りフレームの横方向移動はキャリア52の横方向移動を引き起こし、(後述のように)スキーが管の周りを回転されかつ偏向する溶接部を追跡することを可能にする。
【0063】
吊りフレーム62の横方向移動を促進しかつ制御するために、吊りフレームは1対のスライド・カップリング67、68を介して前部及び後部支持バー66、66’へ滑動可能式に取り付けられる。吊りフレーム62は、吊りフレーム62へ結合されかつ駆動モータ68及びギヤボックス69によって左右横方向に移動される駆動ロッド67を介して支持バー66沿いに左右横方向に移動され(図9)、前記ロッドもまたベアリング70内に支持される。この点に関連して、典型的には駆動ロッド67は、駆動モータの作動がギヤボックスをロッドに係合させてこれを移動させ、故に吊りフレームを移動させるように外側をねじ切りされる。
【0064】
次に図10及び11を参照すると、位置トランスデューサ・アセンブリ72が描かれ、前記位置トランスデューサは吊りフレーム62の正確なロケーションが決定されかつ制御されることを可能にする。この点に関連して、かつ図11において最も良く分るように、位置トランスデューサ・アセンブリ72は後方へ位置決めされかつ接続部74、75を介して吊りフレーム62の後部62’に隣接して接続される。次に接続部74は、位置検出チューブ78内を滑動するロッド76へ接続される。チューブ78は接続部82を介して支持アーム80へ接続され、かつ吊りフレーム62及び延てはキャリア52の正確な横方向の位置付けを検出しかつ制御するために内部へ構築される横方向位置トランスデューサを有する。
【0065】
再度図9及び11を参照すると、支持バー66、66’はそれらの端で個々の前部及び後部コネクタ83、84により長方形のフレームワーク86へ接続される。フレームワークからは軌道輪90が上向きに伸長し、個々の4つの支柱88上へ取り付けられる。軌道輪は、並列運転(図16乃至19を参照して後述する)において2つの類似装置50を支持する基盤構造体のコンポーネントに乗り、かつこれにより支持される。軌道輪は装置50が前記基盤構造体内を横方向に移動されることを許容し、前記横方向移動はスラスト・ベアリング91を介して伸長するロッドに作用するモータにより引き起こされる(図16乃至18を参照して後述する)。スラスト・ベアリング91は、柱88間を伸長するフレーム92上へ取り付けられる。この横方向移動は本装置と管及び管送り装置との粗い整合を許容し、また装置の較正、点検、他のためにその管から離れる移動を許容する(図20参照)。
【0066】
次に図12を参照すると(但し、図9及び11にも示すように)、スキー10は接続アーム56を介してスキー支持シャーシ54に関連して回転する。接続アームの一方の端は、内側にねじ切りされたブッシュ94が内部に締付けられて取り付けられたリング93を含む。接続アームのこの端は回転し、サポート98間に取り付けられた外側にねじ切りされかつブラケット100を介して接続ポスト102へ接続されるピン96にねじ式に係合する。接続ポスト102は、図11に示すようにスキー支持シャーシ54へ取り付けられる(注意:ポスト102は明確さを期して図9では省略されている)。
【0067】
図12からも分るように、各ピン96上のねじ山は、各接続アーム56のリング93がその個々のピン上で回転しても並行するスキーは一定の離隔距離に維持され、互いに衝突し合うことがないように互いに平行している。従って、スキーが表面の不整他に係合しても、所与の対における各スキー間の距離は本質的に一定のままである(前記対における一方のスキーの管に対する昇降に伴ってもう一方に対する微量の距離変動は見込まれる)。両スキーをこのように配置することは、超音波検査の高い完全性が達成されるように隣接するスキー間に一定の超音波ビーム経路を維持する、という優位点を有する。
【0068】
各接続アーム56の反対端にはリング104が装備され、リング104内には2つのローラ・ベアリング・アセンブリ106が位置付けられる。支持ナット/ボルト装置108は、リング104及びローラ・ベアリング・アセンブリ106を介して伸長し、ピボット・カップリングを供給する。ボルト108はスキー支持プレート110内に保持され、スキー支持プレート110からは横方向に2対のスキー支持アーム111、112が延びる。ピン114はこれらのアームを介して伸長し、各取付けフィンガ28はアーム111または112間に位置決めするように配置され、ピン114で保持される。さらに、ピン114を中心とする(即ち軸Aを中心とする)スキーの回転を準備するために、各フィンガ28の位置決め穴30内にはローラ・ベアリング116が位置付けられかつ保持される。
【0069】
こうして高度の旋回及び回転移動が各スキーへ供給され、これは、管外面へ近接するその正確な位置付けを許容し、さらには使用中の管とスキーとの相対移動の間に障害物を横断する各スキーの能力を強化させる。
【0070】
再度図9、11及び13を参照すると、スキー支持シャーシ54の反対の両端にはV字形に溝のついた1対の案内ローラ118が取り付けられ、各案内ローラは下方へ延びる1対のポスト120の間に支持される。案内ローラは、キャリアと前進する管との最初の係合と整合及び最後のキャリアからの管の解放の双方を容易にする。さらに、案内ローラは、キャリアと管との相対移動の間にキャリアと管との整合を維持する。さらに、図14及び15を参照して後述するように、キャリアが管の周りを回転する間、案内ローラはスキーと合同してキャリアの部分による旋回を容易にする。
【0071】
図11及び13に示すように、キャリアには、その固有の個々のスキー10’上に取り付けられる単一の後部厚さプローブ・アセンブリ26も供給される。前記厚さプローブは使用中、平面図においてかつ使用中は管の長手軸に整合するキャリアを介する長手軸L(図13参照)に整合して位置付けられる。類似の参照番号は図12の同様の部分を指して使用されている図13を特に参照すると、スキー10’のキャリアへのカップリング装置は他のスキー10の各々に類似している。但し、接続アーム56は、スキー10’を介する軸Aがキャリアの長手軸Lに整合するように、ピン96に沿って前進されている。さらに、ブラケット100は、124(図11)でスキー支持シャーシ54の後縁へボルトで留められる専用の脚122へ取り付けられる。このように、厚さプローブ・スキー10’は案内ローラ118の後からトレールする。厚さプローブは、使用中の管の故障に繋がる可能性のある任意の潜在的な弱い、または不整な領域を検出すべく検査手順の一部としてシーム溶接部の厚さを測定するために供給される。言い替えれば、本発明によるキャリア52はプローブ及び超音波欠陥検査プローブ以外の検査機器をサポートするために使用されることが可能である。
【0072】
本装置の粗い移動の間にシャーシ54を管他の進路から移動させるため、または点検、他の間にトランスデューサへアクセスすべくシャーシを傾斜させるために、吊りフレーム62から補助モータ126が伸長し、その反対端でポスト102の一方へ付着されるフランジ128へ接続されることが可能である。
【0073】
図に示すように、キャリアは8個の超音波トランスデューサ・プローブを管に近接して位置決めし、典型的には、そのうちの4個はシーム溶接部の片側で長手方向へ整合し、4個はシーム溶接部のもう一方の側で整合する。従って、管沿いの所与の位置において、典型的には1対のトランスデューサがシーム溶接部の何れの側にも位置付けられる。この配置は、かなり長い管(例えば、典型的には前方のプローブ対から後方のプローブ対まで約1メートルの長さがある)の高速検査を許容する。さらにこれは、高速かつ正確な超音波外周検査及び軸方向検査を許容する。
【0074】
次に図14及び15を参照すると、偏向するシーム溶接部SWを追跡するためのキャリア52による管Pの周りの回転が略示されている。図14は、その通常の(粗い、及び精密なキャリア整合双方の後の)垂直配位にあるキャリア52を示す。これは、管のシーム溶接部SWが管の上死点に位置決めされる場合に採用されるキャリアの配位である。
【0075】
次に図15を参照すると、前進する管内のシーム溶接部は上死点から偏向することがある。これは、幾つかの形で発生する。例えば、偏向はオペレータによる供給エラーまたは装置整合エラーによって引き起こされる可能性がある。或いはシーム溶接部は、管の反りまたはシームの捻れによって位置外れになる場合もある。何れにせよ、本発明によるキャリアは、(図15に示すように)シーム溶接部を追跡しかつそれを所与の超音波トランスデューサ対の間に保持するために、超音波トランスデューサの支持スキー10が管の周りを回転することを許容する。この点に関連して、吊りフレーム62はフレームワーク86に対して横方向に移動される。案内ローラ118、スキー10及びトランスデューサは管外面と摩擦接触状態にあることから、これらは、管から接続アーム56及びカップリング・アーム対59、60を介して吊りフレーム62へ伝えられる横方向移動に対して耐性を供給する。従って、吊りフレームによる横方向移動の間、スキーは管外面との接触を保持する。これを許容するために、(図15に示すように)中間フレーム58はヒンジ対装置63、64を中心として旋回し、キャリッジは低下していることからカップリング・アーム対59、60は個々の端部で旋回してキャリアの全長を増大させる。図15に特には示されていないが、左側のスキーはその個々の接続アーム56上で上向きに旋回することが可能であり、かつ右側のスキーはその個々の接続アーム56上で下向きに旋回することが可能であって両スキーが管外面に近接して維持される。
【0076】
シーム溶接部が上死点から20゜を超えて位置外れになることはまずあり得ないと思われることから、本装置は管外面を中心とする各スキー対の20゜までの回転を見込んで設計されているが、必要であればさらに大きい回転用に構成することが可能である。さらに本装置は、シーム溶接部の追跡がオペレータによって視覚的に、または溶接中心線からオフセットされる目標線を辿るセンサによって自動的に制御され得るように設計されている。シーム溶接の中心線が正確に知られている場合、典型的には、この目標線はシーム溶接に関連して事前に付加される。
【0077】
次に、類似の参照番号は類似の、または同様の部分を指して使用されている図16乃至22を参照すると、並行して動作する2つの類似装置50をサポートする上部構造物150が描かれている。このサポート用上部構造体は3つ以上の装置をサポートするように構成することが可能であるが、以下の説明は2つの装置のサポートに関連して行う。サポート用上部構造体は、各装置50を支持しかつ各装置による管送りステーション154(図20)に関連する昇降を許容するための基盤構造体152を含む。
【0078】
基盤構造体152は、各々がチャネルに沿った、及びチャネル内での転がり動作のための1対の軌道輪90を支持する1対の対向するチャネル156を備える。先に述べたように、軌道輪90は各装置50が前記装置の一方を管送りステーション154に整合させるために横方向に左から右へ(図16)移動されることを許容し、もう一方の装置は較正、点検、他のためにオフラインに位置決めされる。
【0079】
装置の横方向移動は、下記のように促進される。駆動モータ158(図17)は、チャネル156間を伸長する横ハウジング部材160(図16)へ取り付けられる。駆動モータ及びこれに駆動されるギヤリングはハウジング部材160(図16)から伸長する支持プレート162に取り付けられ、駆動ロッド164とギヤで係合する。駆動ロッド164は、各々が各装置50へ取り付けられる個々のスラスト・ベアリング91を介して伸長する左右の装置駆動ロッド166、167に結合される。従って、駆動ロッド164及び延ては反対方向の装置駆動ロッド166、167の回転はスラスト・ベアリング91によって伝達され、各装置50が左右横方向に(即ち、ロッドの回転方向に依存して)移動される。従って、駆動モータ158が作動されると2つの装置は同時に移動する。但し、各々は独立して制御されることが可能である。例えば、各々はそれに関連づけられる固有の個々の駆動モータを有することが可能であり、またはより好適には、各駆動モータは基盤構造体152の遠隔の反対端に位置決めされることが可能である。遠隔ロケーションは、モータがそれに近接しすぎて存在すると発生する可能性のある超音波トランスデューサへの電気/電子干渉を最小限に抑える。
【0080】
基盤構造体152は、装置150を昇降させるために上部構造物150に関連して昇降されることが可能である。この点に関連して、上部構造物150は4つの直立材170を備える。各直立材は、超音波検査施設の床にボルト172で止められる。
【0081】
図17に示すように、案内フレーム174は各直立材170から内側へ伸長し、各案内フレームは上下の停止装置175、176を有する。停止装置は、基盤構造体152の上向き及び下向き移動の程度を定める。この点に関連して、各チャネル156には緩衝装置178が取り付けられ、基盤構造体の行程の上限及び下限で停止装置175、176に係合する。
【0082】
基盤構造体152を昇降させるために、上部構造物150の各側面には、各々がクロス・フレーム部材182から下へ延びるために取り付けられる2対のねじジャッキ180が供給される。各ねじジャッキはラム184を備え、ラム184はその下端で基盤構造体の支持部材186へ接続され、部材186はその両端に隣接するチャネル156間を伸長しかつこれらに接続される。言い替えれば、上部構造物の各側面には(即ち、図16で分るように)、各チャネルの反対の両端を支持しかつこれらを昇降させるための1対のねじジャッキが供給される。
【0083】
ラム184は、各ねじジャッキ180内でロッド188(図16)と共に駆動される。ロッド188は、対向する各ねじジャッキ対のためのギヤ駆動マウント190間を伸長する。さらに、各ラムは、上側へ引き上げられるとねじジャッキの管状の延長ハウジング192内へ伸長し、基盤構造体が下降されると、そのハウジングから下側へ伸長する。
【0084】
次に図16、18及び19を参照すると、ねじジャッキを駆動するための駆動モータ194は1対の横ビーム196間で懸垂され、各ビーム196はクロス・フレーム部材182間を伸長しかつこれらに取り付けられる。モータ支持ビーム198はビーム196から内在し、モータはマウンティング200を介してこのビームの下面に取り付けられている。駆動モータはカップリング204を介してマイタ・ギヤボックス202に係合し、各マイタ・ギヤボックスはカップリング206、207(図16)を介して個々の駆動ロッド188へ結合される。カップリング206、207はギヤ駆動マウント190において個々のねじジャッキの両側に位置決めされ、マイタ・ギヤボックスをねじジャッキに、延ては駆動ロッド188に結合する。
【0085】
こうして1対の駆動ロッドは上部構造物に渡って伸長し、各駆動ロッドはねじジャッキの対向する対の間を伸長する。各駆動ロッドは、図19においてより明確に示されているように、2つのロケーション208、209で支持される。この点に関連して、各ロケーションでロッド支持ビーム210が横ビーム196から内在しかつこれらの間を伸長する。ロッド支持ビーム210には1対の支持ベアリング211、212が取り付けられ、ロッドはこれらを介してかつこれらの内部を伸長し、回転式に支持される。駆動ロッド188(図16)の右端では、駆動ロッドがカップリング214を介して個々のねじジャッキのギヤ駆動マウント190へ結合される。
【0086】
従って、モータ194の作動はマイタ・ギヤボックス202及び延ては駆動ロッド188を回転させ、ねじジャッキに支持部材186及び延てはチャネル156を上昇または下降させる。次にこれは装置50双方を上昇または下降させ、異なる管径に合わせて装置を粗く調整するために、装置が管送りステーション154に位置決めされる管に対して垂直に位置付けられることを可能にする。
【0087】
次に図20乃至21を参照すると、1つの装置(左側の装置)が管送りステーション154上へ位置付けられて超音波検査のためにそこに管を受容する準備がされる間、他の装置50(右側の装置)は個々の較正ステーション220上へ位置付けられることが分る。較正ステーション220では、右側の装置50が較正されることが可能であり、検査のために異なる管を受け入れる準備が整う。効果的には、これは、異なるサイズの管間の移行時に停止時間が存在しないことを意味する。さらに、右側の装置は、図示されているそのロケーションで点検、補修、他を受けることが可能であり、やはり停止時間が最小限に抑えられ、またはなくされる。同様に、左側の装置50が休止中のとき、これはその固有の較正ステーション220’上に位置付けられ、今度は右側の装置50が管送りステーション154上に位置付けられる。
【0088】
また、各較正ステーションは、較正されるべき管を送り込むための固有の管送り機構222を保有することも分る。さらに、各較正ステージは、典型的にはその周りに位置付けられる安全ケージ装置224を保有する。
【0089】
図面には2装置による上部構造物が示されているが、前記構造体は追加の装置50を収容すべく容易に拡大されることが可能である。
【0090】
このように、幾つかの好適な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明が他の多くの形態で具現され得ることは認識されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図2の線1−1に沿った、本発明による超音波トランスデューサ支持デバイスの側断面図である。
【図2】図1のデバイスの仕切りのない平面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った、図1及び2のデバイスの端部断面図である。
【図4】超音波トランスデューサが上に位置付けられている図1のデバイスの使用中の側面図である。
【図5】上にプローブ(例えば管厚さプローブ)が位置付けられている図4に類似する図である。
【図6】図7の線6−6に沿った、本発明による代替トランスデューサ支持デバイスの側断面図である。
【図7】図6のデバイスの仕切りのない平面図である。
【図8】図7の線8−8に沿った、図6及び7のデバイスの端部断面図である。
【図9】本発明による(例えば図1乃至5の)1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して回転式に配置するための装置を示す正面図である。
【図10】図9の装置内へキャリッジを管に関連して横方向に移動して位置決めするための装置の一部である図9の装置の一部の詳細な正面図である。
【図11】図9の装置の側面図である。
【図12】図11の装置の一部の詳細な平面図である。
【図13】図9及び11の装置の平面図である。
【図14−15】各々、管Pに関する2つの個々の、及び回転式に分離された位置における図9の装置の一部を示す詳細図である。
【図16】図9乃至15に示す装置のうちの2つを並行して支持するための装置を示す正面図である。
【図17】図16の装置の側面図である。
【図18】図16の18−18から見た装置の一部の端面図である。
【図19】図16の線19−19に沿った装置の一部の端部断面図である。
【図20−22】本装置の使用モードを示す、図16及び17の装置全体の正面、側面及び平面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管の超音波欠陥検査に使用される超音波トランスデューサを支持するためのデバイスであって、
−トランスデューサを管に近接して位置決めすべく前記管に隣接して位置付けるように構成されたトランスデューサ位置決め部と、
−前記トランスデューサ位置決め部に関連づけられ、前記デバイスが前記管に対して相対移動されると、案内面はデバイスのこのような相対移動に対する管内の障害物に係合しかつこれを横断するような案内面とを備えるデバイス。
【請求項2】
前記デバイスが前記管に沿って長さ方向へ相対的に移動されると、前記案内面は前記トランスデューサ位置決め部において前向きに位置決めされる請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
使用中、前記案内面は前記管の長手軸に対して斜めに伸長する請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記案内面は、
(i)前記トランスデューサ位置決め部の一端に、または、
(ii)前記トランスデューサ位置決め部から遠くへと延びるフランジの部分として画定される請求項1〜3のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
(i)の場合、前記案内面は前記デバイスの使用中の前端におけるベベル切断として画定される請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
(ii)の場合、前記フランジは前記デバイスの使用中の前端から、かつ前記管から遠くへと伸長し、前記案内面は前記管に向いた前記フランジの一方の側面上へ画定される請求項4に記載のデバイス。
【請求項7】
前記案内面は平らである請求項1〜6のいずれかに記載のデバイス。
【請求項8】
トランスデューサ位置決め素子が、前記トランスデューサ位置決め部の内部に配置され、使用中、前記トランスデューサはこの素子内へと装着的に位置決めされる請求項1〜7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
前記トランスデューサ位置決め素子は前記トランスデューサを側方から包囲しかつ超音波の伝搬に耐性のある材料で製造され、それによって使用中、超音波は前記デバイスの側方へは方向づけられない請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記トランスデューサ位置決め素子は前記トランスデューサ位置決め部の本体内に位置付けることができる高分子材料のリングから製造されている請求項8または9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記トランスデューサ位置決め部は、前記管に近接して対面配置されるように使用中は下側になる曲面を含む請求項1〜10のいずれかに記載のデバイス。
【請求項12】
前記曲面は前記管の外面を画定する半径に厳密に一致する半径によって画定される請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
使用中の前記管にの長さ方向にそうか、前記管の周方向にそうか、前記管に向かって、または前記管から離れて、相対的に移動させるべく装置内へ取り付けられるように構成された請求項1〜12のいずれかに記載のデバイス。
【請求項14】
前記装置内に複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを取り付けることができる請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
超音波トランスデューサを支持するためのデバイスであって、実質的に添付の図面を参照して本明細書に記述されている通りのデバイス。
【請求項16】
1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して回転式に位置付け、その超音波欠陥検査を可能にするための装置であって、
前記または各デバイスを前記管に近接して維持しながら前記または各デバイスを前記管の外周の少なくとも一部の周りで回転させるための手段を備える装置。
【請求項17】
前記または各デバイスはキャリッジに取り付けられ、前記キャリッジには前記または各デバイスによる前記管の周りの回転を可能にする回転手段の一部が組み込まれる請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記キャリッジには1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスが取り付けられ、前記キャリッジは、所与のデバイス対が前記管に対して相対移動されると前記対の各デバイス間の距離は実質的に保持されるように構成される請求項17に記載の装置。
【請求項19】
1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して位置付け、その超音波欠陥検査を可能にするための装置であって、使用中、所与の対における各デバイス間に本質的に一定の距離を維持するための手段を備える装置。
【請求項20】
前記1対または複数対のデバイスはキャリッジに取り付けられ、前記キャリッジは請求項17に記載の回転手段を含む請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記キャリッジは、前記または各デバイスが旋回式に取り付けられる第1の取り付け部分と、前記第1の取り付け部分が旋回式に取り付けられる中間の取り付け部分と、前記中間の取り付け部分がそれを中心として回転されるように蝶番付けされる第2の取り付け部分とを備える請求項17、18または20に記載の装置。
【請求項22】
1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスは各々、所与の対における各デバイス間に本質的に一定の距離を維持するように前記第1の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記または各デバイスによる上死点位置から前記管周囲を回る回転は、前記第2の取り付け部分を前記管に対して横方向へ移動させ、これにより前記中間の取り付け部分を前記第2の取り付け部分に対して回転させ、かつ、
−前記第1の取り付け部分を前記中間の取り付け部分より下側に回転させること、
−前記または各デバイスを前記第1の取り付け部分より下側に回転させること、
の何れか、または双方によって実行される請求項21または22に記載の装置。
【請求項24】
前記第1の取り付け部分の反対側の両端には、前記管と前記または各デバイスとの相対動作の間に前記管の外面に沿って乗っていくための案内ローラが供給され、前記または各デバイスは前記第1の取り付け部分上の案内ローラ間に位置決めされている請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第2の取り付け部分が前記管に対して横方向へ移動されると、前記案内ローラは前記管に係合し、前記中間の取り付け部分を前記第2の取り付け部分に対して回転させる請求項24に記載の装置。
【請求項26】
各案内ローラはその周囲へと伸長するV字形の外周溝を有するVローラであり、使用中、前記管はこの溝内へ受容される請求項24または25に記載の装置。
【請求項27】
各ローラは、圧延及び前記管外面との横方向の係合を容易にするためにエラストマ材料から製造される請求項24〜26のいずれかに記載の装置。
【請求項28】
前記または各デバイスは、前記デバイスと前記管との相対移動の間に前記デバイスがその後から引きずられる個々の接続アームを介して前記第1の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる請求項21〜27のいずれかに記載の装置。
【請求項29】
前記第1の取り付け部分は、前記デバイスと前記管との相対移動の間に前記第1の取り付け部分がその後から引きずられる個々のカップリング・アーム対を介して前記中間の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる請求項21〜28のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記第2の取り付け部分は、前記第2の取り付け部分をフレームワークに対して横方向へ移動させるための手段を支持するフレームワークに取り付けられる請求項21〜29のいずれかに記載の装置。
【請求項31】
前記第2の取り付け部分は前記横方向移動手段へ結合され、前記横方向移動手段は前記フレームワークへ取り付けられる請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記横方向の移動手段は、前記第2の取り付け部分を前記フレームワークのスライド・マウントに沿って移動させ、これにより前記または各デバイスを横方向に移動させるための作動アームを含む請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
前記作動アームは前記フレームワーク上に位置決めされる駆動モータによって回転される外向きにねじ切りされたロッドであり、前記ロッドは前記第2の取り付け部分に係合して前記横方向の移動を発生させる請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記フレームワークを前記管に対して昇降させて前記または各デバイスをまず前記管に近接して位置付けるための手段をさらに備え、前記昇降手段は、前記フレームワークが支持されて取り付けられる支持基盤構造体に結合されかつこれに作用し、前記昇降手段は、前記昇降手段によって前記基盤構造体がそれに対して昇降されることが可能な装置の支持フレームに取り付けられている請求項30〜33のいずれかに記載の装置。
【請求項35】
前記基盤構造体は、前記装置の支持フレームにおける前記装置の移動を容易にするために前記フレームワークの案内ローラがその内部に支持される1対の対向しかつ横方向へ伸長する案内部材を備える請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記案内ローラ上でのフレームワークの移動は、前記装置の支持フレームに渡って伸長する固定されたロッドに係合するフレームワーク上に取り付けられる駆動モータによって引き起こされる請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記昇降手段は対向する2対のねじジャッキを含み、各対は、前記支持フレームに取り付けられかつ前記装置の支持フレームに渡って伸長する個々のモータ駆動ギヤ・ロッドによって係合されることが可能であり、その回転は各ねじジャッキ対に個々の案内部材を昇降させ、これにより前記基盤構造体の前記装置の支持フレームに対する上下移動が引き起こされる請求項35または36に記載の装置。
【請求項38】
複数のデバイスまたはデバイス対は、使用中に前記管の長手軸と整合するように前記キャリッジ内に長さ方向へ配置される請求項17〜37のいずれかに記載の装置。
【請求項39】
使用中に前記管が前記装置を介して長さ方向へ供給され得るように、かつ前記または各デバイスが結果的に前記管の前縁に近接され、前記管の後縁が前記または各デバイスを通過して移動するまで前記管に近接して維持されるように構成された請求項16〜38のいずれかに記載の装置。
【請求項40】
前記または各超音波トランスデューサ支持デバイスは請求項1〜15のいずれかにおいて定義されている通りのものである請求項16〜39のいずけかに記載の装置。
【請求項41】
1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して位置付けるための装置であって、実質的に添付の図面の図9〜22を参照して本明細書に記述されている通りの装置。
【請求項42】
管の部分長さの超音波欠陥検査のための配列であって、
−2つ以上のキャリッジがその内部で支持されかつ移動されることが可能な支持フレームを備え、各キャリッジは、1つまたは複数の超音波トランスデューサを前記管に近接して位置付けるために支持し、
−管の部分長さを前記キャリッジのうちの1つに近接して位置付けるための手段を備える配列。
【請求項43】
前記管長さを位置付けるための手段は、前記管を前記装置内へ供給するためと、一方で前記管を前記装置内に支持するための管サポートと、各キャリッジと前記支持フレームとの間で動作可能な、所定のキャリッジを前記管サポート内で管に近接して移動させるためのキャリッジ移動手段とを備える請求項42に記載の配列。
【請求項44】
前記キャリッジ移動手段は、請求項36に記載の案内部材と、案内ローラと、フレームワークと、駆動モータと、支持フレームに渡って伸長する固定ロッドとを備える請求項43に記載の配列。
【請求項45】
前記2つ以上のキャリッジは前記支持フレーム内で互いに並行して配置され、よって前記キャリッジ移動手段は、個々のキャリッジからの管の近接性を変えるために2つ以上のキャリッジを同時に移動させることができる請求項43または44に記載の配列。
【請求項46】
各キャリッジは請求項17〜33のいずれかに記載された通りのものである請求項42〜45のいずれかに記載の配列。
【請求項47】
前記フレームワークは請求項16〜37のいずれかに記載の装置を組み込まれたか、構成されたものである請求項38〜42のいずれかに記載の配列。
【請求項48】
前記1つまたは複数の超音波トランスデューサは請求項1〜15のいずれかに記載の支持デバイス内に位置決めされ、各キャリッジは1つまたは複数のこのようなデバイスをサポートする請求項42〜47のいずれかに記載の配列。
【請求項49】
管の部分長さの超音波欠陥検査のための装置であって、実質的に添付の図面の図16〜22を参照して本明細書に記述されている通りの配列。
【請求項1】
管の超音波欠陥検査に使用される超音波トランスデューサを支持するためのデバイスであって、
−トランスデューサを管に近接して位置決めすべく前記管に隣接して位置付けるように構成されたトランスデューサ位置決め部と、
−前記トランスデューサ位置決め部に関連づけられ、前記デバイスが前記管に対して相対移動されると、案内面はデバイスのこのような相対移動に対する管内の障害物に係合しかつこれを横断するような案内面とを備えるデバイス。
【請求項2】
前記デバイスが前記管に沿って長さ方向へ相対的に移動されると、前記案内面は前記トランスデューサ位置決め部において前向きに位置決めされる請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
使用中、前記案内面は前記管の長手軸に対して斜めに伸長する請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記案内面は、
(i)前記トランスデューサ位置決め部の一端に、または、
(ii)前記トランスデューサ位置決め部から遠くへと延びるフランジの部分として画定される請求項1〜3のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
(i)の場合、前記案内面は前記デバイスの使用中の前端におけるベベル切断として画定される請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
(ii)の場合、前記フランジは前記デバイスの使用中の前端から、かつ前記管から遠くへと伸長し、前記案内面は前記管に向いた前記フランジの一方の側面上へ画定される請求項4に記載のデバイス。
【請求項7】
前記案内面は平らである請求項1〜6のいずれかに記載のデバイス。
【請求項8】
トランスデューサ位置決め素子が、前記トランスデューサ位置決め部の内部に配置され、使用中、前記トランスデューサはこの素子内へと装着的に位置決めされる請求項1〜7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
前記トランスデューサ位置決め素子は前記トランスデューサを側方から包囲しかつ超音波の伝搬に耐性のある材料で製造され、それによって使用中、超音波は前記デバイスの側方へは方向づけられない請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記トランスデューサ位置決め素子は前記トランスデューサ位置決め部の本体内に位置付けることができる高分子材料のリングから製造されている請求項8または9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記トランスデューサ位置決め部は、前記管に近接して対面配置されるように使用中は下側になる曲面を含む請求項1〜10のいずれかに記載のデバイス。
【請求項12】
前記曲面は前記管の外面を画定する半径に厳密に一致する半径によって画定される請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
使用中の前記管にの長さ方向にそうか、前記管の周方向にそうか、前記管に向かって、または前記管から離れて、相対的に移動させるべく装置内へ取り付けられるように構成された請求項1〜12のいずれかに記載のデバイス。
【請求項14】
前記装置内に複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを取り付けることができる請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
超音波トランスデューサを支持するためのデバイスであって、実質的に添付の図面を参照して本明細書に記述されている通りのデバイス。
【請求項16】
1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して回転式に位置付け、その超音波欠陥検査を可能にするための装置であって、
前記または各デバイスを前記管に近接して維持しながら前記または各デバイスを前記管の外周の少なくとも一部の周りで回転させるための手段を備える装置。
【請求項17】
前記または各デバイスはキャリッジに取り付けられ、前記キャリッジには前記または各デバイスによる前記管の周りの回転を可能にする回転手段の一部が組み込まれる請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記キャリッジには1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスが取り付けられ、前記キャリッジは、所与のデバイス対が前記管に対して相対移動されると前記対の各デバイス間の距離は実質的に保持されるように構成される請求項17に記載の装置。
【請求項19】
1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して位置付け、その超音波欠陥検査を可能にするための装置であって、使用中、所与の対における各デバイス間に本質的に一定の距離を維持するための手段を備える装置。
【請求項20】
前記1対または複数対のデバイスはキャリッジに取り付けられ、前記キャリッジは請求項17に記載の回転手段を含む請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記キャリッジは、前記または各デバイスが旋回式に取り付けられる第1の取り付け部分と、前記第1の取り付け部分が旋回式に取り付けられる中間の取り付け部分と、前記中間の取り付け部分がそれを中心として回転されるように蝶番付けされる第2の取り付け部分とを備える請求項17、18または20に記載の装置。
【請求項22】
1対または複数対の超音波トランスデューサ支持デバイスは各々、所与の対における各デバイス間に本質的に一定の距離を維持するように前記第1の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記または各デバイスによる上死点位置から前記管周囲を回る回転は、前記第2の取り付け部分を前記管に対して横方向へ移動させ、これにより前記中間の取り付け部分を前記第2の取り付け部分に対して回転させ、かつ、
−前記第1の取り付け部分を前記中間の取り付け部分より下側に回転させること、
−前記または各デバイスを前記第1の取り付け部分より下側に回転させること、
の何れか、または双方によって実行される請求項21または22に記載の装置。
【請求項24】
前記第1の取り付け部分の反対側の両端には、前記管と前記または各デバイスとの相対動作の間に前記管の外面に沿って乗っていくための案内ローラが供給され、前記または各デバイスは前記第1の取り付け部分上の案内ローラ間に位置決めされている請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第2の取り付け部分が前記管に対して横方向へ移動されると、前記案内ローラは前記管に係合し、前記中間の取り付け部分を前記第2の取り付け部分に対して回転させる請求項24に記載の装置。
【請求項26】
各案内ローラはその周囲へと伸長するV字形の外周溝を有するVローラであり、使用中、前記管はこの溝内へ受容される請求項24または25に記載の装置。
【請求項27】
各ローラは、圧延及び前記管外面との横方向の係合を容易にするためにエラストマ材料から製造される請求項24〜26のいずれかに記載の装置。
【請求項28】
前記または各デバイスは、前記デバイスと前記管との相対移動の間に前記デバイスがその後から引きずられる個々の接続アームを介して前記第1の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる請求項21〜27のいずれかに記載の装置。
【請求項29】
前記第1の取り付け部分は、前記デバイスと前記管との相対移動の間に前記第1の取り付け部分がその後から引きずられる個々のカップリング・アーム対を介して前記中間の取り付け部分へ旋回式に取り付けられる請求項21〜28のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記第2の取り付け部分は、前記第2の取り付け部分をフレームワークに対して横方向へ移動させるための手段を支持するフレームワークに取り付けられる請求項21〜29のいずれかに記載の装置。
【請求項31】
前記第2の取り付け部分は前記横方向移動手段へ結合され、前記横方向移動手段は前記フレームワークへ取り付けられる請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記横方向の移動手段は、前記第2の取り付け部分を前記フレームワークのスライド・マウントに沿って移動させ、これにより前記または各デバイスを横方向に移動させるための作動アームを含む請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
前記作動アームは前記フレームワーク上に位置決めされる駆動モータによって回転される外向きにねじ切りされたロッドであり、前記ロッドは前記第2の取り付け部分に係合して前記横方向の移動を発生させる請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記フレームワークを前記管に対して昇降させて前記または各デバイスをまず前記管に近接して位置付けるための手段をさらに備え、前記昇降手段は、前記フレームワークが支持されて取り付けられる支持基盤構造体に結合されかつこれに作用し、前記昇降手段は、前記昇降手段によって前記基盤構造体がそれに対して昇降されることが可能な装置の支持フレームに取り付けられている請求項30〜33のいずれかに記載の装置。
【請求項35】
前記基盤構造体は、前記装置の支持フレームにおける前記装置の移動を容易にするために前記フレームワークの案内ローラがその内部に支持される1対の対向しかつ横方向へ伸長する案内部材を備える請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記案内ローラ上でのフレームワークの移動は、前記装置の支持フレームに渡って伸長する固定されたロッドに係合するフレームワーク上に取り付けられる駆動モータによって引き起こされる請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記昇降手段は対向する2対のねじジャッキを含み、各対は、前記支持フレームに取り付けられかつ前記装置の支持フレームに渡って伸長する個々のモータ駆動ギヤ・ロッドによって係合されることが可能であり、その回転は各ねじジャッキ対に個々の案内部材を昇降させ、これにより前記基盤構造体の前記装置の支持フレームに対する上下移動が引き起こされる請求項35または36に記載の装置。
【請求項38】
複数のデバイスまたはデバイス対は、使用中に前記管の長手軸と整合するように前記キャリッジ内に長さ方向へ配置される請求項17〜37のいずれかに記載の装置。
【請求項39】
使用中に前記管が前記装置を介して長さ方向へ供給され得るように、かつ前記または各デバイスが結果的に前記管の前縁に近接され、前記管の後縁が前記または各デバイスを通過して移動するまで前記管に近接して維持されるように構成された請求項16〜38のいずれかに記載の装置。
【請求項40】
前記または各超音波トランスデューサ支持デバイスは請求項1〜15のいずれかにおいて定義されている通りのものである請求項16〜39のいずけかに記載の装置。
【請求項41】
1つまたは複数の超音波トランスデューサ支持デバイスを管に近接して位置付けるための装置であって、実質的に添付の図面の図9〜22を参照して本明細書に記述されている通りの装置。
【請求項42】
管の部分長さの超音波欠陥検査のための配列であって、
−2つ以上のキャリッジがその内部で支持されかつ移動されることが可能な支持フレームを備え、各キャリッジは、1つまたは複数の超音波トランスデューサを前記管に近接して位置付けるために支持し、
−管の部分長さを前記キャリッジのうちの1つに近接して位置付けるための手段を備える配列。
【請求項43】
前記管長さを位置付けるための手段は、前記管を前記装置内へ供給するためと、一方で前記管を前記装置内に支持するための管サポートと、各キャリッジと前記支持フレームとの間で動作可能な、所定のキャリッジを前記管サポート内で管に近接して移動させるためのキャリッジ移動手段とを備える請求項42に記載の配列。
【請求項44】
前記キャリッジ移動手段は、請求項36に記載の案内部材と、案内ローラと、フレームワークと、駆動モータと、支持フレームに渡って伸長する固定ロッドとを備える請求項43に記載の配列。
【請求項45】
前記2つ以上のキャリッジは前記支持フレーム内で互いに並行して配置され、よって前記キャリッジ移動手段は、個々のキャリッジからの管の近接性を変えるために2つ以上のキャリッジを同時に移動させることができる請求項43または44に記載の配列。
【請求項46】
各キャリッジは請求項17〜33のいずれかに記載された通りのものである請求項42〜45のいずれかに記載の配列。
【請求項47】
前記フレームワークは請求項16〜37のいずれかに記載の装置を組み込まれたか、構成されたものである請求項38〜42のいずれかに記載の配列。
【請求項48】
前記1つまたは複数の超音波トランスデューサは請求項1〜15のいずれかに記載の支持デバイス内に位置決めされ、各キャリッジは1つまたは複数のこのようなデバイスをサポートする請求項42〜47のいずれかに記載の配列。
【請求項49】
管の部分長さの超音波欠陥検査のための装置であって、実質的に添付の図面の図16〜22を参照して本明細書に記述されている通りの配列。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2006−526766(P2006−526766A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508077(P2006−508077)
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000620
【国際公開番号】WO2004/106802
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(506121663)ワンスティール トレーディング ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000620
【国際公開番号】WO2004/106802
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(506121663)ワンスティール トレーディング ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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