説明

管理システム、センタ側装置、加入者側装置及び管理装置

【課題】ユーザ側装置の配下に接続される端末の固有識別情報を上位システムにおいて管理することができる管理システム、センタ側装置、加入者側装置及び管理装置を提供する。
【解決手段】本発明は、センタ側装置と1又は複数の加入者側装置とを備え、各加入者側装置の配下に存在する端末を管理する管理システムであり、センタ側装置と接続し、各加入者側装置の配下の接続状態を状態記憶手段で管理する管理手段と、各加入者側装置のインタフェース手段に接続される端末のリンク状態信号を通知するリンク状態通知手段と、リンク状態信号に基づいて各加入者側装置に接続される端末のリンク状態を監視する状態監視手段と、状態監視手段による所定の状態の検知を契機に、所定の状態に応じた状態イベント信号を管理手段に通知する状態イベント信号通知手段とを備え、管理手段が、状態イベント信号に応じて端末の固有識別情報を加入者側装置毎に管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、センタ側装置、加入者側装置及び管理装置に関し、例えば、通信システムにおいて、加入者側装置に接続されるネットワーク機器の固有識別情報を、センタ側装置が取得して管理する管理システム、センタ側装置、加入者側装置及び管理装置に適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
近年、通信システム技術の進展に伴い、ユーザは、例えば光ファイバや広帯域回線を用いたアクセス網を利用してネットワークと接続することができ、高速かつ広帯域な通信サービスの提供を受けることができる。
【0003】
図2は、従来の通信システムの構成例を示す構成図である。図2では、コアネットワークNTと接続するセンタ側が、複数のユーザ側とアクセス網を形成した通信システムの構成例を示す。
【0004】
センタ側は、エッジルータやL2SW等のネットワーク装置93を介して、コアネットワークNTと接続するOLT(Optical Line Terminal:回線終端装置)91を備える。
【0005】
OLT91は、複数のユーザ側とアクセス可能とするために、スプリッタ99を介して、例えば光ファイバにより複数のユーザ側のD−ONU(データ通信用Optical Network Unit:加入者側終端装置)94と接続する。
【0006】
ユーザ側において、D−ONU94が、その配下に、1又は複数のネットワーク機器(単に、端末ともいう)と接続することができる。図2では、D−ONU94と接続するネットワーク機器の一例として、IP電話機98と接続するVoIP−TA95、パーソナルコンピュータ(PC)96、告知端末97を示す。
【0007】
D−ONU94は、配下に接続するネットワーク機器からの受け取った情報を光信号に変換してOLT91に伝送したり、OLT91から受け取った光信号を電気信号に変換し、受信した情報を送信先のネットワーク機器に与える。
【0008】
従来、D−ONU94は、接続ポートを介してネットワーク機器と接続しており、ネットワーク機器からフレームを受信すると、その受信した接続ポート番号と、フレームに含まれるネットワーク機器のMACアドレスとを対応付けて管理することで、各ネットワーク機器の情報伝達を実現することができる(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−203789号公報
【特許文献2】特開2008−054086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の場合、ユーザ側のD−ONUが、配下の各ネットワーク機器のMACアドレスを学習して管理しているが、センタ側は、D−ONUに接続するネットワーク機器のMACアドレスを管理していない。そのため、センタ側が、各ユーザ側のD−ONUにどのネットワーク機器が接続されているかを認識することができなかった。
【0011】
例えば、ユーザが、0AB〜J電話サービスの提供を受ける場合を例示して説明する。図2において、ユーザが0AB〜J電話サービスの提供を受ける場合、D−ONU94の配下に、0AB〜J電話サービスを実施するVoIP−TA95が接続される。
【0012】
0AB〜J電話サービスを行う方式は、例えば特許文献1及び特許文献2の記載される技術を適用することができる。VoIP−TA95は、IP電話機98のMACアドレスと接続ポートとを対応付けて保持し、ネットワーク上のアドレス払い出し装置(例えば、DHCP等)によりIPアドレスが払い出される。そして、ネットワーク上のサーバが、電話番号(0AB〜J)とIPアドレスとを対応付けて管理することで、当該電話番号(0AB〜J)のIP電話機98の位置を特定して電話サービスを提供する。
【0013】
しかし、センタ側は、D−ONU94に接続しているVoIP−TA95を認識することができない。そのため、例えば、D−ONU94に別のVoIP−TA95を接続したり又は交換するよう場合、センタ側が、D−ONU94に接続するネットワーク機器を管理していないから、それまで提供していた電話サービスを提供できない場合が生じ得る。
【0014】
例えば、ユーザが横浜の市外局番の電話番号(045−XXX−XXXX)で使用していたVoIP−TA95を、同じOLT91に接続する東京(03−XXXX−XXXX)のD−ONUに接続して使用した場合、ネットワーク上に接続された場合に横浜の電話番号体系で接続されてしまう可能性があるということになり、0AB〜J電話サービスとしては位置特定ができないため、サービスが成り立たない場合がある。
【0015】
そこで、本発明は、ユーザ側装置の配下に接続されるネットワーク機器の固有識別情報を上位システムにおいて管理することができる管理システム、センタ側装置、加入者側装置及び管理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
かかる課題を解決するために、第1の本発明の管理システムは、センタ側装置と、センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、各加入者側装置の配下に存在する端末を管理する管理システムにおいて、(1)各加入者側装置の配下の接続状態を記憶する状態記憶手段と、(2)センタ側装置と接続されるものであり、各加入者側装置の配下の接続状態を状態記憶手段で管理する管理手段と、(3)各加入者側装置のインタフェース手段に接続される端末のリンク状態を示すリンク状態信号を通知するリンク状態通知手段と、(4)リンク状態通知手段からのリンク状態信号に基づいて、各加入者側装置に接続される端末のリンク状態を監視する状態監視手段と、(5)状態監視手段による所定の状態の検知を契機に、所定の状態に応じた状態イベント信号を管理手段に通知する状態イベント信号通知手段とを備え、管理手段が、状態イベント信号通知手段からの状態イベント信号に応じて、加入者側装置に接続する端末の固有識別情報を加入者側装置毎に管理するものであることを特徴とする。
【0017】
第2の本発明のセンタ側装置は、センタ側装置と、センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、各加入者側装置の配下に存在する端末の状態を、管理手段で管理する管理システムを構成するセンタ側装置において、(1)各加入者側装置が備えるリンク状態通知手段から各加入者側装置のリンク状態を示すリンク状態信号に基づいて、各加入者側装置に接続される端末のリンク状態を監視する状態監視手段と、(2)状態監視手段による所定の状態の検知を契機に、所定の状態に応じた状態イベント信号を管理手段に通知する状態イベント信号通知手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
第3の本発明の加入者側装置は、センタ側装置と、センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、各加入者側装置の配下に存在する端末の状態を、センタ側装置に接続する管理手段で管理する管理システムを構成する加入者側装置において、(1)端末と接続するインタフェース手段と、(2)インタフェース手段に接続する端末の固有識別情報を管理する固有識別情報管理手段と、(3)インタフェース手段に接続される端末のリンク状態を示すリンク状態信号を通知するリンク状態通知手段とを備え、固有識別情報管理手段が、管理手段からの要求に応じて、自身が管理する固有識別情報を管理する管理テーブルに含まれる情報を、センタ側装置を介して、管理手段に与えることを特徴とする。
【0019】
第4の本発明の管理装置は、センタ側装置と、センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、各加入者側装置の配下に存在する端末を管理する管理装置において、(1)各加入者側装置の配下の接続状態を記憶する状態記憶手段と、(2)センタ側装置と接続されるものであり、各加入者側装置の配下の接続状態を状態記憶手段で管理する管理手段とを備え、管理手段が、加入者側装置に接続される端末のリンク状態が所定の状態であるときに、センタ側装置の状態イベント信号通知手段から受け取った状態イベント信号に応じて、加入者側装置に接続する端末の固有識別情報を加入者側装置毎に管理するものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、現行システムの大幅な変更をすることなく、通信システムの加入者側に設置される通信装置に接続されるネットワーク機器の固有識別情報を、上位システムで管理させることができるので、上位システムが各通信装置に接続されるネットワーク機器の位置を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施形態の通信システムの全体構成を示す全体構成図である。
【図2】従来の通信システムの全体構成を示す全体構成図である。
【図3】実施形態の加入者側装置の内部構成を示す内部構成図である。
【図4】実施形態のセンタ側装置の内部構成を示す内部構成図である。
【図5】実施形態の管理サーバの内部構成を示す内部構成図である。
【図6】実施形態において管理サーバに加入者側装置及びVoIP−TAのMACアドレスを登録する処理を説明する説明図である。
【図7】実施形態において状態イベント信号のフォーマット例を説明する説明図である。
【図8】実施形態において管理サーバが管理するVoIP−TAのMACアドレスの登録を解除する処理を説明する説明図である。
【図9】実施形態において管理サーバが管理する加入者側装置及びVoIP−TAのMACアドレスの登録を解除する処理を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(A)主たる実施形態
以下、本発明の管理システム、センタ側装置、加入者側装置及び管理装置の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0023】
この実施形態では、ユーザのネットワークへのアクセス方式に光アクセス方式を採用した通信システムに本発明を適用した場合の実施形態を例示する。
【0024】
アクセス方式は、特に限定されるものではなく、光アクセス方式や広帯域回線によるアクセス方式など広く適用することができる。また、この実施形態で例示する光アクセス方式も、特に限定されるものではなく、例えばGE−PON(Gigabit Ethernet Passive Optical Network)方式等を広く適用することができる。
【0025】
(A−1)実施形態の構成
(A−1−1)全体構成
図1は、この実施形態の通信システムの構成例を示す構成図である。図1において、実施形態の通信システム10は、加入者側装置1、VoIP−TA2、センタ側装置3、管理サーバ4、合分波器5、IP電話機6を少なくとも有して構成される。
【0026】
加入者側装置1は、加入者側(例えば、加入者の自宅、事務所等)に設置され、対向するセンタ側装置3との間で双方向でデータ伝達を行う通信装置である。加入者側装置1は、例えば、データ通信用の回線終端装置(D−ONU)を適用することができる。また、加入者側装置1は、UNIを介して、1又は複数のネットワーク機器(単に、端末ともいう)と接続するものである。図1では、ネットワーク機器の一例として、VoIP−TA2と接続する場合を示す。
【0027】
VoIP−TA2は、接続するIP電話機6に対して電話サービスを提供するターミナルアダプタである。VoIP−TA2は、例えば10/100/1000 BASE−TなどのUNI(ユーザネットワークインタフェース)で、加入者側装置1と接続されるものである。
【0028】
センタ側装置3は、センタ側に設置される通信装置である。センタ側装置3は、合分波器5を介して、光ファイバにより複数のユーザの加入者側装置1と接続可能なものであり、例えば、センタ局側の回線終端装置(OLT)を適用することができる。
【0029】
また、センタ側装置3は、管理サーバ4と接続する。センタ側装置3は、各ユーザ側の加入者側装置1の状態を監視し、状態に応じたイベント情報を管理サーバ4に通知するものである。
【0030】
管理サーバ4は、センタ側装置3からイベント情報を受け取ると、センタ側装置3から各加入者側装置1の接続状態を管理するものである。すなわち、管理サーバ4は、各加入者側装置1に接続するネットワーク機器の固有識別情報を、加入者側装置の固有識別情報毎に管理する。
【0031】
ここで、固有識別情報とは、端末や機器等の装置を一意に識別する識別情報であり、例えば、MACアドレス、シリアル番号等を適用することができる。この実施形態では、固有識別情報の一例としてMACアドレスを適用する。
【0032】
なお、図1では、1台のセンタ側装置3と接続する場合を例示するが、複数台のセンタ側装置3と接続するようにしてもよい。これにより、複数のセンタ側装置3のそれぞれが通信する各加入者側装置1の接続状態を管理することができる。
【0033】
(A−1−2)加入者側装置1の内部構成
図3は、加入者側装置1の内部構成を示す内部構成図である。図3において、加入者側装置1は、ユーザ側インタフェース部11、転送処理部12、MACアドレス管理部13、リンク状態通知部14、光−電気変換部15、センタ側インタフェース部16を少なくとも有する。
【0034】
ユーザ側インタフェース部11は、VoIP−TA2等のネットワーク機器を接続するインタフェース部である。ユーザ側インタフェース部11には、複数の接続ポートが設けられており、接続ポートを介してVoIP−TA2と接続する。ユーザ側インタフェース部11は、接続ポートに接続されたVoIP−TA2との間でデータの授受を行う。
【0035】
転送処理部12は、ユーザ側インタフェース部11又はセンタ側インタフェース部16から受け取ったフレームの転送処理を行うものである。転送処理部12は、センタ側インタフェース部16からフレームを受け取ると、MACアドレス管理部13を参照してフレームの送信先に対応する接続ポートにフレームを中継する。
【0036】
MACアドレス管理部13は、ユーザ側インタフェース部11を介して接続するVoIP−TA2のMACアドレスを管理するものである。MACアドレス管理部13によるVoIP−TA2のMACアドレスの管理方法は、種々の既存の方法を適用することができる。例えば、MACアドレス管理部13は、VoIP−TA2から通信フレームを受信すると、その受信した接続ポートと当該通信フレームに含まれているMACアドレスとを対応付けてMAC学習読出テーブルとして管理する。これにより、VoIP−TA2のMACアドレスを学習することができる。
【0037】
リンク状態通知部14は、VoIP−TA2が接続されるユーザ側インタフェース部11の接続ポートのリンク状態を示す信号をセンタ側装置3に通知するものである。リンク状態通知部14は、VoIP−TA2が接続ポートに接続されるとリンクアップを示すUI−LINKアップを通知し、接続ポートからVoIP−TA2が取り外されるとリンクダウンを示すUI−LINKダウンを通知する。
【0038】
光−電気変換部15は、センタ側インタフェース部16から入力された光信号を電気信号に変換したり、転送処理部12からの電気信号を光信号に変換したりするものである。
【0039】
センタ側インタフェース部16は、センタ側装置3との間の接続回線(例えば光ファイバ等)を接続するインタフェース部である。センタ側インタフェース部16は、光−電気変換部15により変換された光信号をセンタ側に向けて送信したり、又はセンタ側から入力された光信号を光−電気変換部15に与えたりするものである。
【0040】
(A−1−3)センタ側装置3の内部構成
図4は、センタ側装置3の内部構成を示す内部構成図である。図4において、センタ側装置3は、加入者側インタフェース部31、光−電気変換部32、転送処理部33、ユーザ側状態監視部34、ユーザ側状態イベント通知部35、サーバ側インタフェース部36、NT側インタフェース部37を少なくとも有する。
【0041】
加入者側インタフェース部31は、加入者側装置1との間の接続回線を接続するものである。加入者側インタフェース部31は、加入者側から入力された光信号を光−電気変換部32に与えたり、又は光−電気変換部32から受け取った光信号を加入者側に送信したりするものである。
【0042】
光−電気変換部32は、加入者側インタフェース部31から入力された光信号を電気信号に変換したり、又は転送処理部33からの受け取った信号を光信号に変換したりするものである。
【0043】
転送処理部33は、加入者側インタフェース部31又はNT側インタフェース部37から受け取った信号の転送処理を行うものである。転送処理部33は、光−電気変換部32からの光信号を電気信号にして、システム状態を示す信号である場合には、当該信号をユーザ側状態監視部34に与える。転送処理部33は、例えば、受信信号に含まれる識別情報に基づいて、システム状態を示す信号か否かを判断するようにしてもよい。
【0044】
例えば、システム状態を示す信号としては、加入者側装置1からリンク状態を示す信号がある。システム状態を示す信号は、これ以外にも、加入者装置1自体のリンク状態(例えば、リンクアップ又はリンクダウン)を示す信号、加入者装置1の登録を要求する信号や交換(変更)を示す信号や閉塞解除を示す信号、加入者装置1の正常性を試験したとき信号、図1に例示していないが、通信システム10上のネットワーク(例えばPONなど)の障害監視装置からの監視結果を示す信号、センタ側装置3のインタフェース部(加入者側インタフェース部31、NT側インタフェース部37)の設定、リセット、故障等の状態を示す信号等を適用するようにしてもよい。
【0045】
ユーザ側状態監視部34は、転送処理部33からシステム状態を示す信号を受け取り、このシステム状態を示す信号に基づいて、ユーザ側の状態を監視するものである。また、ユーザ側状態監視部34は、監視結果としてユーザ側の状態をユーザ側状態イベント通知部35に与える。
【0046】
ユーザ側状態監視部34は、転送処理部33から受け取るシステム状態を示す信号の種類に応じて認識する対象が異なるが、例えば、加入者側装置1からリンク状態を示す信号を受け取る場合には、当該信号に基づいて、当該加入者側装置1の接続ポートがリンクアップである又はリンクダウンであることを検知する。
【0047】
ユーザ側状態イベント通知部35は、ユーザ側状態監視部34からユーザ側の状態を受け取ると、ユーザ側状態監視部34による所定の状態の検知を契機に、その状態に応じた状態イベント信号をサーバ側インタフェース部36に与えて、管理サーバ4に通知するものである。
【0048】
例えば、ユーザ側状態イベント通知部35が通知する状態イベント信号としては、UIステータスEnableイベント、UIステータスDisableイベント、UIステータスclearイベントがある。
【0049】
UIステータスEnableイベントは、加入者側装置1の接続状態を管理サーバ4に管理させるイベントである。UIステータスEnableイベントは、例えば、加入者側装置1の接続ポートがリンクアップや加入者側装置1の新規登録又は交換(変更)等の場合に、当該加入者側装置1のMAC学習テーブルを管理サーバ4に管理させるために、管理サーバ4に通知されるものである。
【0050】
UIステータスDisableイベントは、管理サーバ4が管理している加入者側装置1に接続するネットワーク機器のMACアドレスを削除させるイベントである。UIステータスDisableイベントは、例えば、加入者側装置1の接続ポートのリンクダウンや加入者側装置1の取り外しなどの場合に、加入者側装置1のMACアドレスを保持しながら、接続するネットワーク機器のMACアドレスのみを削除するために、管理サーバ4に通知されるものである。
【0051】
UIステータスclearイベントは、管理サーバ4が管理している加入者側装置1の情報をクリアにさせるイベントである。UIステータスclearイベントは、加入者側装置1のMACアドレスと、これに接続するネットワーク機器のMACアドレスとを削除するために、管理サーバ4に通知されるものである。
【0052】
サーバ側インタフェース部36は、管理サーバ4との間で情報を授受するインタフェース部である。
【0053】
NT側インタフェース部37は、コアネットワークNTとの間で情報を授受するインタフェース部である。
【0054】
(A−1−4)管理サーバ4の内部構成
図5は、管理サーバ4の内部構成を示す内部構成図である。図5において、管理サーバ4は、センタ側インタフェース部41、ユーザ側状態イベント解析部42、ユーザ側状態データ管理部43、ユーザ側状態データ取得部44、ユーザ側状態データ記憶部45を少なくとも有する。
【0055】
センタ側インタフェース部41は、センタ側装置3との間で情報を授受するインタフェース部である。
【0056】
ユーザ側状態イベント解析部42は、センタ側装置3から受け取った状態イベント信号の内容を解析して、その解析結果をユーザ側状態データ管理部43に与えるものである。
【0057】
ユーザ側状態データ管理部43は、ユーザ側状態イベント解析部42から状態イベント信号の解析結果を受け取り、その解析結果に基づいて、ユーザ側の加入者装置1の接続状態を管理するものである。
【0058】
ユーザ側状態データ管理部43は、UIステータスEnableイベントを受け取った場合、当該イベントで指定される加入者側装置1が管理するMAC学習テーブルを取得することを、ユーザ側状態データ取得部44に指示する。そして、ユーザ側状態データ取得部44により当該加入者側装置1のMAC学習テーブルが取得されると、ユーザ側状態データ管理部43は、加入者側装置1のMAC学習テーブルをユーザ側状態データ記憶部45に記憶する。
【0059】
また、ユーザ側状態データ管理部43は、UIステータスDisableイベントを受け取った場合、UIステータスDisableイベントで指示された加入者側装置1について、ネットワーク機器のMACアドレスを削除する。
【0060】
さらに、ユーザ側状態データ管理部43は、UIステータスclearイベントを受け取った場合、UIステータスclearイベントで指示された加入者側装置1及びネットワーク機器のMACアドレスを削除する。
【0061】
ユーザ側状態データ取得部44は、ユーザ側状態管理部43からの指示を受けて、指示された加入者側装置1のMAC学習テーブルを、センタ側装置3を通じて取得するものである。
【0062】
ユーザ側状態データ記憶部45は、ユーザ側状態データ管理部43の制御により、ユーザ側に設置された加入者側装置1の接続状態を記憶する記憶領域である。
【0063】
(A−2)実施形態の動作
次に、この実施形態の通信システム10において、センタ側が加入者側装置1の接続状態を管理する処理の動作を図面を参照しながら説明する。
【0064】
以下では、加入者側装置1に接続するネットワーク機器がVoIP−TA2である場合を例示する。
【0065】
(A−2−1)加入者側装置1及びVoIP−TA2の登録処理
図6は、管理サーバ4が加入者側装置1及びVoIP−TA2のMACアドレスを登録する処理を説明する説明図である。
【0066】
まず、ユーザ側において、加入者側装置1のユーザ側インタフェース部11の接続ポートにVoIP−TA2が接続される(ステップS101)。
【0067】
加入者側装置1において、VoIP−TA2が接続されて接続ポートがリンクアップすると、リンク状態通知部14が、リンク状態を示す信号として、接続ポートのリンクアップを示すUI−LINKアップをセンタ側装置3に通知する(ステップS102)。
【0068】
このとき、リンク状態通知部14からのUI−LINKアップは、光−電気変換部15により光信号に変換されてセンタ側インタフェース部16を介してセンタ側装置3に通知される。
【0069】
ここで、加入者側装置1は、ユーザ側インタフェース部11にVoIP−TA2が接続されてポートがリンクアップすると、VoIP−TA2から通信フレームが流れる。加入者側装置1では、MACアドレス管理部13が通信フレームに含まれるVoIP−TA2のMACアドレスとポート番号とを対応付けて管理する。これにより、加入者側装置1において、接続するVoIP−TA2のMACアドレスを学習することができる。UI−LINKアップには、少なくとも加入者側装置1のMACアドレスを含むようにする。
【0070】
センタ側装置3において、加入者側装置1からリンク状態を示す信号が与えられる。このとき、加入者側装置1からの信号は、加入者インタフェース部31を介して入力され、光−電気変換部32により電気信号に変換されて、転送処理部33に与えられる。転送処理部33は、受け取った信号を解析して、加入者側装置1のリンク状態を示す信号であると判断すると、当該信号をユーザ側状態監視部34に与える。
【0071】
ユーザ側状態監視部34は、転送処理部33からリンク状態を示す信号を受け取り、当該信号がUI−LINKアップであることを検知する。ユーザ側状態イベント通知部35は、UI−LINKアップの検知を契機に、状態イベント信号としてUIステータスEnableイベントを管理サーバ4に通知する(ステップS103)。
【0072】
ここで、図7は、状態イベント信号のフォーマット例を説明する説明図である。図7において、状態イベント信号は、「TRAP−ID」、「時刻」、「SysName」、「IF番号」、「ONU番号」、「ONU−MAC」、「ステータス」を少なくとも有する。
【0073】
「TRAP−ID」は、状態イベント信号(UIステータスイベント)であることを示す識別情報である。例えば、「1.3.6.1.4.1.666.90.14.1.0.52」等のように番号を用いることができる。「時刻」は、状態の発生時刻を示す。「SysName」は、センタ側装置3が属するシステム名称を示す。
【0074】
「IF番号」は、センタ側装置3が加入者側装置1を接続するインタフェース番号である。「ONU番号」は、加入者側装置を示す識別番号である。「ONU−MAC」は、加入者側装置1のMACアドレスである。
【0075】
「ステータス」は、イベント状態を示す。例えば、UIステータスEnableイベント、UIステータスDisableイベント、UIステータスclearイベントの別を示す。この場合、「ステータス」には、UIステータスEnableイベントであることが記載される。
【0076】
管理サーバ4は、センタ側装置3から状態イベント信号を受け取ると、ユーザ側状態イベント解析部42が、当該状態イベント信号の内容を解析して、ユーザ側状態データ管理部43に解析結果を与える。
【0077】
ユーザ側状態データ管理部43は、UIステータスEnableイベントであることを判断すると、MAC学習読出コマンドを実施し、ユーザ側状態データ取得部44に対して、加入者側装置1が管理するMACアドレス学習テーブルの内容を取得するように指示する。
【0078】
これを受けて、ユーザ側状態データ取得部44は、センタ側装置3を通じて、加入者側装置1のMAC学習テーブルを取得する(ステップS104)。
【0079】
加入者側装置1のMAC学習テーブルの取得方法は、種々の方法を適用することができる。例えば、ユーザ側状態データ取得部44は、UIステータスEnableイベントに含まれているONU−MACを送信先とするMAC学習テーブルの取得要求を送信する。MAC学習テーブルの取得要求は、センタ側装置3を介して、加入者側装置1に与えられる。加入者側装置1は、MAC学習テーブルの取得要求を受け取ると、自装置1が管理しているMAC学習テーブルの内容を含むデータを、センタ側装置3に送信する。センタ側装置3は、加入者側装置1からのMAC学習テーブルの内容を含むデータを管理サーバ4に送信する。このようにして、加入者側装置1のMAC学習テーブルの内容を取得することができる。
【0080】
ユーザ側状態データ管理部43は、ユーザ側状態データ取得部44から加入者側装置1のMAC学習テーブルの内容を含むデータに基づいて、当該加入者側装置1の接続状態を示す情報をユーザ側状態データ記憶部45に記憶する(ステップS105)。これにより、加入者装置1のMACアドレスと、これに接続するVoIP−TA2のMACアドレスとを対応付けて管理することができ、加入者装置1に接続する機器の位置を認識することができる。
【0081】
例えば、ユーザ側状態データ管理部43は、図6に例示するように、受信したデータに基づいて、「IF番号」、「ONU番号」、「ONU−MAC」、「TA−MAC」を取得し、これらを対応付けてユーザ側状態データ記憶部45に記憶する。
【0082】
図6に例示するユーザ側状態データ記憶部45は、センタ側装置3が加入者側装置1と接続する「IF番号:1」であり、「ONU番号:1」とする加入者側装置1について、加入者側装置1のMACアドレスが「ONU−MAC:AAA」であり、これに接続する機器のMACアドレスが「TA−MAC:BBB」であることを管理する。
【0083】
なお、上記の動作説明において、センタ側装置3は、UIステータスEnableイベントが、UI−LINKアップしたのに、UI−LINKアップ通知があがらないケースも想定される。
【0084】
そこで、センタ側装置3は、UI−LINKアップ又はUI−LINKダウンからの回復以外の契機でも、UNIステータスEnableイベント通知するようにしてもよく、例えば、以下に示す契機でUNIステータスEnableイベントを通知するようにしてもよい。
【0085】
(1)D−ONU UNI−LINK アップ
(2)D−ONU 登録
(3)D−ONU 交換
(4)D−ONU 閉塞解除
(5)D−ONU LOOP2試験終了
(6)PON−LINK アップ
(7)Dying Gasp 回復
(A−2−2)VoIP−TA2の登録解除
図8は、管理サーバ4が加入者側装置1に接続するVoIP−TA2のMACアドレスの登録を解除する処理を説明する説明図である。
【0086】
ユーザ側において、加入者側装置1のユーザ側インタフェース部11から、VoIP−TA2が取り外される(ステップS201)。
【0087】
加入者側装置1において、VoIP−TA2が取り外されて接続ポートがリンクダウンすると、リンク状態通知部14が、リンク状態を示す信号として、接続ポートのリンクダウンを示すUI−LINKダウンをセンタ側装置3に通知する(ステップS202)。
【0088】
センタ側装置3において、加入者側装置1からリンク状態を示す信号を受け取ると、ユーザ側状態監視部34がUI−LINKダウンであることを検知する。ユーザ側状態イベント通知部35は、UI−LINKダウンの検知を契機に、状態イベント信号としてUIステータスDisableイベントを管理サーバ4に通知する(ステップS203)。なお、UIステータスDisableイベントは、図7に例示するフォーマットの場合、「ステータス」に、UIステータスDisableイベントであることが記載される。
【0089】
管理サーバ4では、ユーザ側状態イベント解析部42が受け取った状態イベント信号を解析する。そして、ユーザ側状態データ管理部43は、UIステータスDisableイベントであることを判断すると、ユーザ側状態データ記憶部45から当該加入者側装置1に接続するVoIP−TA2のMACアドレスの登録を解除する(ステップS204)。
【0090】
例えば、ユーザ側状態データ管理部43は、受け取ったUIステータスDisableイベントに含まれる「IF番号」、「ONU番号」、「ONU−MACアドレス」に対応するデータを、ユーザ側状態データ記憶部45から検索する。そして、ユーザ側状態データ管理部43は、検索したデータから「VoIP−TA MAC」を削除(例えば、「NULL」等)する。
【0091】
これにより、管理サーバ4は、センタ側装置3に接続する加入者側装置1のMACアドレスは保持しながら、当該加入者側装置1の配下のVoIP−TA2のMACアドレスの登録を解除する。すなわち、管理サーバ4は、UIステータスDisableイベントの受信により、加入者側装置1に接続しているVoIP−TA2の取り外しを管理することができる。
【0092】
なお、加入者側装置1とVoIP−TA2とが未接続にも関わらず、UNI−LINKダウン通知がセンタ側装置3にあがらないケースが想定される。
【0093】
そこで、センタ側装置3は、UNl−LINKダウン以外の契機でも、UNIステータスDisableイベントを通知するようにしてもよく、例えば、以下に示す契機で、UNlステータスDisableイベントを通知するようにしてもよい。
【0094】
1.D−ONU UNI−LINK ダウン
2.PON−LINK ダウン
3.Dying Gasp 発生
4.OLT IF部 リセット
5.OLT IF部 抜去
6.OLT IF部 固定故障
(A−2−3)加入者側装置1及びVoIP−TA2の登録解除
図9は、管理サーバ4が加入者側装置1及びVoIP−TA2のMACアドレスの登録を解除する処理を説明する説明図である。
【0095】
例えば、加入者側装置1の登録の削除や交換を行う場合、管理サーバ4のユーザ側状態データ記憶部45に保持される加入者側装置1のMACアドレスは変更される可能性がある。そのため、このような場合、ユーザ側状態データ記憶部45に保持される加入者側装置1及びVoIP−TA2のMACアドレスをクリアにする必要がある。
【0096】
センタ側装置3は、図示しない装置(例えば、システム管理装置等)を通じて、加入者側装置1の登録削除指示、加入者側装置1の交換指示又は閉塞設定等を受けたり(ステップS301)、又は、加入者側装置1との間のネットワーク断(例えば、PON断等)を検知したりすると(ステップS302)、ユーザ側状態イベント通知部35は、UIステータスclearイベントを管理サーバ4に通知する(ステップS303)。
【0097】
なお、UIステータスclearイベントは、図7に例示するフォーマットの場合、「ONU−MAC:NULL」とし、「ステータス」に、UIステータスclearイベントであることが記載される。
【0098】
管理サーバ4では、ユーザ側状態イベント解析部42が受け取った状態イベント信号を解析する。そして、ユーザ側状態データ管理部43は、UIステータスclearイベントであることを判断すると、ユーザ側状態データ記憶部45から当該加入者側装置1及びVoIP−TA2のMACアドレスの登録を解除する(ステップS304)。
【0099】
例えば、ユーザ側状態データ管理部43は、受け取ったUIステータスclearイベントに含まれる「IF番号」、「ONU番号」に対応するデータを、ユーザ側状態データ記憶部45から検索する。そして、ユーザ側状態データ管理部43は、検索したデータから「ONU−MAC」及び「VoIP−TA MAC」を削除(例えば、「NULL」等)する。
【0100】
これにより、管理サーバ4は、センタ側装置3に接続する加入者側装置1及びこの配下のVoIP−TA2のMACアドレスの登録を解除する。すなわち、管理サーバ4は、UIステータスclearイベントの受信により、加入者側装置1及びVoIP−TA2の登録をクリアにすることができる。
【0101】
(A−3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、現行のシステムを大幅に変更することなく、加入者側装置が、配下のネットワーク機器の固有識別情報を上位管理サーバに通知し、管理サーバが、これを管理することができるので、管理サーバがネットワーク機器の位置を特定することができる。
【0102】
これにより、例えば、ユーザが、別の地域でVoIP−TAを使用しても、0AB〜J電話サービスの提供を受けることができる。
【0103】
すなわち、例えば、同じセンタ側装置に接続する加入者側装置が、横浜、東京、…に配置されているとする。この場合に、ユーザが横浜で使用してたVoIP−TAを、東京の加入者側装置に接続して使用したとする。従来、センタ側は、加入者側装置の接続状態を管理していないので、加入者側装置の変更をしても、その変更を認識できず、移動前の状態でサービスを提供していた。しかし、この実施形態によれば、管理サーバが、加入者側装置に接続する機器の位置を特定できる。例えば、管理サーバは、接続するネットワーク機器の接続や取り外し等を認識でき、それにより電話番号の管理もその都度行うことができるので、正しく0AB〜J電話サービスを提供することができる。
【0104】
(B)他の実施形態
(B−1)上述した実施形態では、本発明は、センタ側が加入者側装置に接続するネットワーク機器の位置を特定することができるので、0AB〜J電話サービスシステムに、本発明を適用する場合を例示して説明した。しかし、0AB〜J電話サービスシステム以外のシステムにも、本発明を広く適用することができる。例えば、悪意のある端末(例えばウイルス感染をしたPCで好ましくないデータをネットワークに垂れ流してしまうなど)の位置を特定する場合のシステムにも適用することができる。
【0105】
(B−2)上述した実施形態で説明した、加入者側装置、センタ側装置及び管理サーバにおける各種処理は、いわゆるソフトウェア処理により実現することができる。例えば、加入者側装置、センタ側装置及び管理サーバのハードウェイ構成として、CPU、RAM、ROM、EEPROM等を有して構成され、CPUが、ROMに格納される処理プログラムを読み出し、処理に必要なデータを用いて処理プログラムを実行することにより実現することができる。
【符号の説明】
【0106】
1…加入者側装置、11…ユーザ側インタフェース部、12…転送処理部、
13…MACアドレス管理部、14…リンク状態通知部、15…光−電気変換部、
16…センタ側インタフェース部、
3…センタ側装置、31…加入者側インタフェース部、32…光−電気変換部、
33…転送処理部、34…ユーザ側状態監視部、35…ユーザ側状態イベント通知部、
36…サーバ側インタフェース部、37…NT側インタフェース部、
4…管理サーバ、41…センタ側インタフェース部、42…ユーザ側状態イベント解析部、
43…ユーザ側状態データ取得部、44…ユーザ側状態データ管理部、
45…ユーザ側状態データ記憶部、
2…VoIP−TA、5…合分波器、6…IP電話機、10…通信システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センタ側装置と、上記センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、上記各加入者側装置の配下に存在する端末を管理する管理システムにおいて、
上記各加入者側装置の配下の接続状態を記憶する状態記憶手段と、
上記センタ側装置と接続されるものであり、上記各加入者側装置の配下の接続状態を上記状態記憶手段で管理する管理手段と、
上記各加入者側装置のインタフェース手段に接続される上記端末のリンク状態を示すリンク状態信号を通知するリンク状態通知手段と、
上記リンク状態通知手段からの上記リンク状態信号に基づいて、上記各加入者側装置に接続される上記端末のリンク状態を監視する状態監視手段と、
上記状態監視手段による所定の状態の検知を契機に、上記所定の状態に応じた状態イベント信号を上記管理手段に通知する状態イベント信号通知手段と
を備え、
上記管理手段が、上記状態イベント信号通知手段からの上記状態イベント信号に応じて、上記加入者側装置に接続する上記端末の固有識別情報を上記加入者側装置毎に管理するものであることを特徴とする管理システム。
【請求項2】
上記状態イベント信号通知手段は、上記状態監視手段が上記各加入者側装置の上記インタフェース手段のリンクアップを検知すると、当該加入者側装置の接続状態を上記管理手段に管理させるイベント信号を通知し、
上記管理手段が、上記加入者側装置の固有識別情報と、当該加入者側装置に接続する上記端末の固有識別情報とを上記加入者側装置から取得し、当該加入者側装置の固有識別情報と当該端末の固有識別情報とを対応付けて上記状態記憶手段に記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
上記各加入者側装置は、上記管理手段からの要求に応じて、自身の上記インタフェース手段に接続する上記端末の固有識別情報を管理する管理テーブルに含まれる情報を、上記センタ側装置を介して、上記管理手段に与えるものであることを特徴とする請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
上記状態イベント信号通知手段は、上記状態監視手段が上記各加入者側装置の上記インタフェース手段のリンクダウンを検知すると、当該加入者側装置に接続していた上記端末の登録を解除させるイベント信号を通知し、
上記管理手段が、上記状態記憶手段に記憶される上記加入者側装置に対応付けられている上記端末の登録を解除する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の管理システム。
【請求項5】
上記センタ側装置と上記各加入者側装置との接続状態、又は、上記各加入者側装置の設置を管理するシステム管理手段を備え、
上記状態イベント信号通知手段は、上記状態監視手段が上記システム管理手段から上記各加入者側装置の接続断を示す信号を通知すると、上記加入者側装置及び上記端末の登録を解除させるイベント信号を通知し、
上記管理手段が、上記状態記憶手段に記憶される上記加入者側装置及び上記端末の登録を解除する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の管理システム。
【請求項6】
センタ側装置と、上記センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、上記各加入者側装置の配下に存在する端末の状態を、管理手段で管理する管理システムを構成する上記センタ側装置において、
上記各加入者側装置が備えるリンク状態通知手段から上記各加入者側装置のリンク状態を示すリンク状態信号に基づいて、上記各加入者側装置に接続される上記端末のリンク状態を監視する状態監視手段と、
上記状態監視手段による所定の状態の検知を契機に、上記所定の状態に応じた状態イベント信号を上記管理手段に通知する状態イベント信号通知手段と
を備えることを特徴とするセンタ側装置。
【請求項7】
センタ側装置と、上記センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、上記各加入者側装置の配下に存在する端末の状態を、上記センタ側装置に接続する管理手段で管理する管理システムを構成する上記加入者側装置において、
上記端末と接続するインタフェース手段と、
上記インタフェース手段に接続する上記端末の固有識別情報を管理する固有識別情報管理手段と、
上記インタフェース手段に接続される上記端末のリンク状態を示すリンク状態信号を通知するリンク状態通知手段と
を備え、
上記固有識別情報管理手段が、上記管理手段からの要求に応じて、自身の上記インタフェース手段に接続する上記端末の固有識別情報を管理する管理テーブルに含まれる情報を、上記センタ側装置を介して、上記管理手段に与えることを特徴とする加入者側装置。
【請求項8】
センタ側装置と、上記センタ側装置に接続する1又は複数の加入者側装置とを備え、上記各加入者側装置の配下に存在する端末を管理する管理装置において、
上記各加入者側装置の配下の接続状態を記憶する状態記憶手段と、
上記センタ側装置と接続されるものであり、上記各加入者側装置の配下の接続状態を上記状態記憶手段で管理する管理手段と
を備え、
上記管理手段が、上記加入者側装置に接続される上記端末のリンク状態が所定の状態であるときに、上記センタ側装置の状態イベント信号通知手段から受け取った上記状態イベント信号に応じて、上記加入者側装置に接続する上記端末の固有識別情報を上記加入者側装置毎に管理するものであることを特徴とする管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−259063(P2011−259063A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129830(P2010−129830)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(503262509)株式会社オー・エフ・ネットワークス (62)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】