管理装置、システム、管理方法、及びプログラム
【課題】不要な電力の消費をより少なくすることを目的とする。
【解決手段】画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯にあると判断したことに応じて、画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、画像処理装置に送信し、画像処理装置から予約要求に対する、画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、画像処理装置に送信し、予約応答により指定される時間に、画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、画像処理装置に送信することによって課題を解決する。
【解決手段】画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯にあると判断したことに応じて、画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、画像処理装置に送信し、画像処理装置から予約要求に対する、画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、画像処理装置に送信し、予約応答により指定される時間に、画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、画像処理装置に送信することによって課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、システム、管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、悪化する地球環境や経済状況を背景として、さまざまな法律や規格により電気製品への消費電力の低減に関する要求が高まりつつある。こうした背景から、大規模なオフィスに設置された複合機能デバイスに対しても、不要な待機電力を削減するため、遠隔地から電源制御できる機能を望む声が大きくなっている。
このようなニーズに応えるため、指定した時刻に管理サーバーからコマンドを送信し、管理下の複合機能デバイスの電源を一斉に落とすシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、起動中の複合機能デバイスの台数を管理し、予め設定された上限を超える台数の複合機能デバイスの電源投入を許可しないシステムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−3863号公報
【特許文献2】特開2002−163090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術では、管理サーバーからのコマンドにより電源が落とされた複合機能デバイスを、ユーザーが手動操作により起動した場合、再度、管理サーバーからのコマンドを受信するまで放置される可能性があった。また、起動可能な複合機能デバイスを台数で管理している場合、使用頻度が低いことが予想される時間帯であっても起動可能な複合機能デバイスの数が変化しないため、必ずしも効率的な電源管理を実現できない問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、不要な電力の消費をより少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明に係る管理装置は、ネットワークを介して通信可能な複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置であって、前記複数の画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯を設定する設定手段と、画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段にて、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあると判断されたことに応じて、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求手段と、前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可手段と、前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、不要な電力の消費をより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】電源管理システムの構成を示す図である。
【図2】電源管理サーバーのハードウェア構成を示す図である。
【図3】ネットワークデバイス管理プログラムのモジュール構成を示す図である。
【図4】複合機能デバイスのハードウェア構成を示す図である。
【図5】複合機能デバイスのソフトウェア構成を示す図である。
【図6】電源管理サーバーのデータ設定に係るフローチャートを示す図である。
【図7】電源管理サーバーの電源管理処理に係るフローチャートを示す図である。
【図8】複合機能デバイスの電源管理処理にかるフローチャートを示す図である。
【図9】電源管理サーバーでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図10】複合機能デバイスでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図11】電源管理サーバーでの画面の一例を示す図である。
【図12】複合機能デバイスでの画面の一例を示す図である。
【図13】電源管理サーバーのデータ設定に係るフローチャートを示す図である。
【図14】電源管理サーバーでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図15】複合機能デバイスでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図16】複合機能デバイスでの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る電源管理システムの構成を示す図である。電源管理システムは、電源管理サーバー110、クライアントPC111、112、及び複合機能デバイス120、121、122を有する。電源管理サーバー110、クライアントPC111、112、及び複合機能デバイス120、121、122の各々は、ローカルエリアネットワーク(LAN)100に接続され、互いに通信可能に構成されている。
電源管理サーバー110は、管理装置の一例であり、電源管理サーバー110は、ネットワークデバイス管理プログラムが稼動しており、後述する手順によって複合機能デバイス120、121、122の電源を管理している。複合機能デバイス120、121、122は、画像処理装置の一例であり、コピー、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等の機能を有する。複合機能デバイス120、121、122は、電源管理サーバー110からのシャットダウン要求を受信し、自端末の電源を落とす(電源をOFFの状態にする)ソフトウェアが稼動している。なお、本実施形態における電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラムは、WWWサーバー上で動作するWEBアプリケーションであり、クライアントPC111、112のブラウザプログラムから操作することを想定している。
【0011】
図2は、電源管理サーバー110のハードウェア構成を示す図である。なお、電源管理サーバー110は、一般的なコンピュータと同様のハードウェア構成であり、クライアントPC111、112も同様のハードウェア構成を有する。
電源管理サーバー110は、CPU200、ROM201、RAM202、システムバス203、キーボードコントローラ(KBC)204、ディスプレイコントローラ(DISPC)205、及びディスクコントローラ(DKC)206を有する。また、電源管理サーバー110は、ネットワークインターフェースカード(NIC)207、キーボード(KB)208、ディスプレイ(DISP)209を有する。また、電源管理サーバー110は、ハードディスク(HD)210、フレキシブルディスクコントローラ(FD)211、及びCD−ROMドライブ(CD)212を有する。
CPU200は、ROM201又はHD210に記憶されたネットワークデバイス管理プログラム(詳細については後述する。)を実行する。また、CPU200は、システムバス203に接続された各デバイスを総括的に制御する。
【0012】
RAM202は、CPU200の主メモリ、ワークエリア等として機能する。KBC204は、KB208や不図示のポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。DISPC205は、DISP209への表示を制御する。DKC206は、HD210、FD211、CD212とのアクセスを制御する。NIC207は、ネットワークの一例であるLAN100を介してクライアントPC111、112、複合機能デバイス120、121、122等と双方向にデータを授受する。
なお、後述する説明で特に断りがない限り、電源管理サーバー110に関するハードウェア上の実行の主体はCPU200であり、ソフトウェア上の制御の主体は、ROM201又はHD210に格納されたネットワークデバイス管理プログラムである。
また、ネットワークデバイス管理プログラムは、CD−ROM等の記憶媒体に格納された形で供給されてもよく、その場合にはCD212等によって記憶媒体からプログラムが読み取られ、HD210にインストールされる。
【0013】
図3は、電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300のモジュール構成を示す図である。なお、CPU200が、ROM201又はHD210に格納されたネットワークデバイス管理プログラム300の手順に従って処理を行うことによって、電源管理サーバー110における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。
ネットワークデバイス管理プログラム300は、WWWサーバープログラム301上で動作し、クライアントPC111、112上のWWWブラウザプログラム(不図示)とHTTPプロトコルとを利用して通信を行うものとする。
また、ネットワークデバイス管理プログラム300と複合機能デバイス120、121、122とは、SNMP(SIMPLE Management Network Protocol)、或いはその他の独自のプロトコルを利用して通信するものとする。
【0014】
図3において、全体制御モジュール302は、WWWサーバープログラム301から受信したコマンドを解析する。また、全体制御モジュール302は、解析の結果に応じてスケジューラモジュール303、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、電源管理モジュール309に制御を振り分ける。また、全体制御モジュール302は、スケジューラモジュール303、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、及び電源管理モジュール309により生成されたHTMLデータをWWWサーバープログラムに301に送信する。
スケジューラモジュール303は、ネットワークデバイス管理プログラム300において実行可能な各種の処理を実行するタイミングを制御する。すなわち、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、及び電源管理モジュール309による各種の処理の実行タイミングは、スケジューラモジュール303によって管理される。
【0015】
デバイス管理モジュール304は、管理対象の複合機能デバイスに対する情報の設定、及び複合機能デバイスからの情報の取得を行い、関連するUIの表示等の制御を行う。また、デバイス管理モジュール304は、複合機能デバイスから情報を取得するためのデバイス設定取得モジュール305、及び複合機能デバイスに情報を配信するためのデバイス設定配信モジュール306を制御する。
デバイス探索モジュール307は、LAN100に接続された複合機能デバイスの探索、探索処理に付随する各種パラメータの制御、及び関連するUIの表示等を行う。デバイスリストモジュール308は、デバイス探索モジュール307の制御に従い、探索された複合機能デバイスに関する情報の一覧表示、情報更新、インポート、及びエクスポート等の処理を行う。
【0016】
電源管理モジュール309は、スケジューラモジュール303による制御に応じて、予め設定された時刻にシャットダウンを要求するコマンドを送信して複合機能デバイスをシャットダウンするよう制御する。また、電源管理モジュール309は、後述の手順により設定された時間帯内に複合機能デバイスが起動された場合、関連付けられた複合機能デバイスの有無、及び能力の比較を行い、効率的に複合機能デバイスの電源を管理する。
コミュニケーションモジュール310は、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、及び電源管理モジュール309の指示により複合機能デバイスと通信を行い、各種の情報の送受信を行う。
データベース311は、デバイス管理モジュール304及びデバイス探索モジュール307で取得した各種の情報、並びに、ユーザー操作により設定された各種の情報を格納する。
【0017】
図4は、複合機能デバイス120におけるハードウェア構成の一例を示す図である。なお、複合機能デバイス121、122についても複合機能デバイス120と同様の構成を有するものとする。
複合機能デバイス120は、コア制御部400、ネットワークインターフェース部401、ドキュメント送信部402、操作部403、フォーマッタ部404、メモリ部405、スキャナ部406、及びプリンタ部407を含んで構成されている。
コア制御部400は、ネットワークインターフェース部401、ドキュメント送信部402、操作部403、フォーマッタ部404、メモリ部405、スキャナ部406、及びプリンタ部407の各々と接続されており、各機器を統合的に制御する。また、コア制御部400は、後述の手順により装置内で稼動するアプリケーションプログラムをインストールすることができる。
【0018】
ネットワークインターフェース部401は、LAN100に接続された各種ネットワークデバイスとの通信を制御し、コンピュータ(クライアントPC111、112等)からのジョブ制御データの受信、及びドキュメントデータの送受信を行う。ジョブ制御データは、PDLデータと共に送信されるジョブ制御命令を含み、例えば、PDLデータを展開して画像データとして印刷した後、ステイプルソートして排紙させるものが挙げられる。さらに、電源管理サーバー110によるシャットダウンの要求やその他の管理プログラムによる情報の問い合わせもネットワークインターフェース部401を介して行われる。
ドキュメント送信部402は、コア制御部400及びネットワークインターフェース部401を介してLAN100に接続され、各種の通信プロトコルを利用し、スキャナ部406から入力された情報やメモリ部405に保存されている情報を各デバイスに送信する。
【0019】
操作部403は、プリンタ部407、ドキュメント送信部402に対するドキュメントの出力指示や、スキャナ部406を介したドキュメントの入力指示を行う。また、装置内にインストールされた各種のアプリケーションプログラムに対する設定は、操作部403を介して行うことができる。
フォーマッタ部404は、コア制御部400に接続され、ネットワークインターフェース部401を介してコンピュータから受信したPDLデータをプリンタ部407で出力可能な画像データに展開する。
メモリ部405は、ROM、RAM、ハードディスクス等の記憶装置で構成され、スキャナ部406から入力された画像データやネットワークを介してダウンロードしたアプリケーション、その他のプログラム等を蓄積する。
【0020】
スキャナ部406は、読み込んだ紙原稿の内容をイメージデータに変換し、ネットワークインターフェース部401を介してネットワーク上の他のコンピュータに送信するほか、メモリ部405への蓄積、及びプリンタ部407への出力を行う。
プリンタ部407は、操作部403によって指示されスキャナ部406から入力された画像データや、ネットワークインターフェース部401を介してコンピュータや他の複合機能デバイスから受信した画像データを出力する。
【0021】
図5は、複合機能デバイス120のメモリ部405に記憶され、コア制御部400で実行されるソフトウェアの構成を示す図である。なお、複合機能デバイス121、122は、複合機能デバイス120と同様のソフトウェアの構成を有する。なお、コア制御部400が、メモリ部405に格納されたアプリケーションプログラムの手順に従って処理を行うことによって、複合機能デバイス120における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。
リアルタイムOS500は、複合機能デバイス120の各種機能をリアルタイムに制御可能なプログラムの第1の実行環境である。リアルタイムOS500は、複合機能デバイス120のオプション装置や拡張カードを含む各機能を制御することが可能なライブラリ群、及び上位で動作する基本アプリケーション503に対して、インターフェース・コマンドを提供するモジュール群を内包する。
コントローラ制御部501は、リアルタイムOS500上で動作し、ドキュメント送信部402、操作部403、フォーマッタ部404、スキャナ部406、プリンタ部407等を制御するモジュールにより構成される。
アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)502は、基本アプリケーション503の命令に応じてコントローラ制御部501にアクセスするための処理を行うモジュールである。
【0022】
基本アプリケーション503は、API502を使用してコントローラ制御部501に各種処理を依頼するモジュールである。また、基本アプリケーション503は、ネットワークインターフェース部401を介してLAN100上の電源管理サーバー110、クライアントPC111、112、及び他の複合機能デバイス121、122と通信することもできる。
仮想マシン504は、特定のアプリケーションを実行するために最適な第2の実行環境であり、例えばJava(登録商標)により実現される。
フレームワーク505は、複合機能デバイス120の第2の実行環境である仮想マシン504上のアプリケーションを統括的に管理する。
アプリケーション506は、第2の実行環境である仮想マシン504上で動作する。
【0023】
本実施形態による電源管理サーバー110の制御に応じたコマンドの送受信、操作部403に基づく画面表示、及びシャットダウン制御を行う機能についても、アプリケーション506により提供される。なお、本実施形態において特に断りのない限り、複合機能デバイス120に関するハードウェア上の制御の主体はコア制御部400であり、ソフトウェア上の制御の主体はコア制御部400によって実行されるアプリケーション506である。
【0024】
図6は、電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300が電源管理を行うための各種の設定、及び管理下の複合機能デバイス120から必要な情報を取得する際の動作に係るフローチャートを示す図である。
S600では、デバイス探索モジュール307は、予めユーザーにより設定された条件でLAN100に接続されている複合機能デバイス120、121、122の探索処理を行う。なお、本実施形態におけるデバイス探索処理には、SNMPのブロードキャストパケットやSLP(Service Location Protocol)のマルチキャストパケットによる探索を想定しているが、これらに限定されるものではない。
【0025】
S601では、電源管理モジュール309は、ユーザーの操作に応じてS600で探索したネットワークデバイスの中から電源管理の対象となるデバイス(この例では、複合機能デバイス120)を選択し、続いてS602の処理が行われる。
S602では、スケジューラモジュール303は、S601で選択された複合機能デバイス120に対して、設定画面(図11)を介して、シャットダウン推奨時間帯を設定し、続いてS603の処理が行われる。本実施形態におけるシャットダウン推奨時間帯とは、例えば就業時間後や休日等、管理者が複合機能デバイスの電源を落としておきたい時間帯を意味しており、開始時間と終了時間とから構成される。
S603では、全体制御モジュール302は、S601で選択された電源管理の対象となる複合機能デバイス120、及びS603で設定されたシャットダウン推奨時間帯をデータベース311に格納して処理を終了する。
【0026】
図7は、電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300により複合機能デバイス120の電源が落とされる際の動作に係るフローチャートを示す図である。なお、以降の説明において電源管理サーバー110から送信されるコマンドにより複合機能デバイスの電源が落とされる一連の処理を「シャットダウン処理」、又は単に「シャットダウン」と称する。
S700では、スケジューラモジュール303は、図6のS603においてデータベース311に格納されたシャットダウン推奨時間の開始時間に合わせてタイマを設定し、続いてS701の処理を行う。
【0027】
S701では、スケジューラモジュール303は、S700で設定されたシャットダウン推奨時間の開始時間を示すタイマがタイムアウトしたか否かを判断する。タイムアウトが発生したと判断された場合には、続いてS702の処理が行われ、他方、タイムアウトが発生していないと判断された場合には、続いてS701の処理が行われる。
S702では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して複合機能デバイス120に対してシャットダウンするよう要求するコマンド(シャットダウン要求)を複合機能デバイス120に送信し、続いてS703の処理が行われる。
この例では、S702で送信されたシャットダウン要求に対する応答(シャットダウン応答)が複合機能デバイス120から送信される。S703では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介してシャットダウン応答を受信し、続いてS704の処理を行う。
【0028】
ステップ704では、電源管理モジュール309は、S703において受信したシャットダウン応答の解析を行う。電源管理モジュール309は、S704における解析の結果、複合機能デバイス120によりシャットダウンが正常に行われたと判断した場合には、続いてS705の処理を行い、シャットダウンが正常に行われなかったと判断した場合には、S706の処理を行う。なお、複合機能デバイス120は、印刷処理中やファクシミリ情報の受信中等、シャットダウンを正常に行えない場合、シャットダウン要求に対して「シャットダウンが正常に行われなかった(失敗)」ことを示すシャットダウン応答を返すものとする。
S705では、電源管理モジュール309は、シャットダウン処理が成功したことを示す履歴情報をデータベース311に登録し、処理を終了する。S706では、電源管理モジュール309は、シャットダウン処理が失敗したことを示す履歴情報を登録するとともに、シャットダウン要求を再送するためのタイマを設定し、続いてS701の処理が行われる。なお、シャットダウン要求の再送のためのタイマ値は、予めネットワークデバイス管理プログラムに登録されているもとする。
【0029】
図8は、電源管理システムにおいて複合機能デバイス120がシャットダウン処理を行う際の動作に係るフローチャートを示す図である。なお、本フローチャートにおける動作の主体は、複合機能デバイス120のメモリ部405に格納され、コア制御部400によって実行されるアプリケーション506である。
S800では、アプリケーション506は、図7のS702において電源管理サーバー110で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300から送信されたシャットダウン要求を受信し、続いてS801の処理を行う。
【0030】
S801では、アプリケーション506は、S800において受信したシャットダウン要求に応じるため、複合機能デバイス120がシャットダウン処理を実行できるか否かの判断を行う。シャットダウン処理を実行できないと判断した場合には、アプリケーション506は、続いてS802の処理を行い、シャットダウン処理を実行できると判断した場合には、アプリケーション506は、続いてS803の処理を行う。なお、本実施形態における複合機能デバイス120は、印刷処理中やファクシミリ情報の受信中等の場合、シャットダウン処理を実行できないものとする。
【0031】
S802では、アプリケーション506は、電源管理サーバー110に対してシャットダウン処理の失敗を意味するシャットダウン応答を送信し、処理を終了する。S803では、アプリケーション506は、電源管理サーバー110に対してシャットダウン処理の成功を意味するシャットダウン応答を送信し、続いてS804の処理を行う。
S804では、アプリケーション506は、シャットダウンを含むシャットダウン処理を実行し、処理を終了する。なお、以降の説明において、図7に示す電源管理サーバー110の処理、及び図8に示す複合機能デバイス120の処理を「シャットダウン予約処理」と称する。
【0032】
図9は、シャットダウン予約処理が実行された後、ユーザーの操作により複合機能デバイス120が起動された場合の電源管理サーバー110の動作に係るフローチャートを示す図である。
S900では、ネットワークデバイス管理プログラム300は、ユーザーの操作により複合機能デバイス120の起動が指示されたことを示すコマンド(起動要求)を複合機能デバイス120から受信し、続いてS901の処理を行う。
【0033】
S901では、スケジューラモジュール303は、データベース311に格納された複合機能デバイス120のシャットダウン推奨時間帯を読み出し、現在時刻とシャットダウン推奨時間帯との比較を行う。現在時刻がシャットダウン推奨時間帯外である場合には、続いてS902の処理が行われ、他方、現在時刻がシャットダウン推奨時間帯内である場合には、続いてS903の処理が行われる。
S902では、電源管理モジュール309は、S900で受信した起動要求に対して、コミュニケーションモジュール310を介して電源の投入を許可する応答(起動応答(許可))を複合機能デバイス120に送信し、処理を終了する。
【0034】
S903では、電源管理モジュール309は、900で受信した起動要求に対して、コミュニケーションモジュール310を介してシャットダウン処理の実行予約を要求する応答(シャットダウン予約要求)を複合機能デバイス120に送信する。
S904では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S903において送信したシャットダウン予約要求に対する複合機能デバイス120からの応答(シャットダウン予約応答)を受信し、続いてS905の処理を行う。なお、S904で受信したシャットダウン予約応答には、後述の手順により複合機能デバイス120の電源を落とす時間(シャットダウン予約時間)が設定(指定)されているものとする。
S905では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して複合機能デバイス120に対して起動を許可するコマンド(起動応答(許可))を送信し、続いてS906の処理が行われる。なお、S903〜S905の処理を行う電源管理モジュール309は、起動許可手段の一例である。
【0035】
S906では、図7のフローチャートに示すシャットダウン処理が実行され、処理が終了する。
付言するならば、S700では、スケジューラモジュール303は、S904で取得したシャットダウン予約時間に合わせてタイマを設定し、続いてS701の処理を行う。また、S701では、スケジューラモジュール303は、設定されたシャットダウン予約時間を示すタイマがタイムアウトしたか否かを判断する。タイムアウトが発生したと判断された場合には、続いてS702以降の処理が行われ、他方、タイムアウトが発生していないと判断された場合には、続いてS701の処理が行われる。このように、電源管理サーバー110は、複合機能デバイスの電源をOFFの状態とする管理(電源OFF管理)をしている。
【0036】
図10は、電源管理システムにおいて、複合機能デバイス120がユーザーの操作により起動された場合の複合機能デバイス120上で稼動するアプリケーション506の動作に係るフローチャートを示す図である。
S1000では、アプリケーション506は、ユーザーにより操作部403から複合機能デバイス120の起動の操作を受け付け、S1001の処理を行う。なお、S1000において起動の操作が行われた時点では、複合機能デバイス120のコア制御部400、ネットワークインターフェース部401、操作部403、メモリ部405のみが起動される。ここで起動される一部の機能(通信機能)により、複合機能デバイス120及び電源管理サーバー110間での要求、応答のやり取り等の通信が行われる。通信機能以外の機能としては、コピー、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等の機能がある。すなわち、その他のハードウェア(例えば、情報処理に係る機器である、ドキュメント送信部402、フォーマッタ部404、スキャナ部406、及びプリンタ部407)は起動していないものとする。
【0037】
S1001では、S1000での起動の操作を受けて、アプリケーション506は、電源管理サーバー110に対して起動要求を送信する。S1002では、アプリケーション506は、S1001で送信した起動要求に対する応答として、シャットダウン予約要求を受信したか否かを判断する。アプリケーション506は、受信したと判断した場合にはS1003の処理を行い、他方、受信していないと判断した場合にはS1006の処理を行う。
S1003では、アプリケーション506は、操作部403にシャットダウンを予約するための画面(図12)を表示し、続いてS1004の処理を行う。S1004では、アプリケーション506は、操作部403に表示されたシャットダウンを予約するための画面にユーザーからの予約時間の入力を受け付け、続いてS1005の処理を行う。
【0038】
S1005では、アプリケーション506は、操作部403を介して入力されたシャットダウンの予約時間の情報を含んだシャットダウン予約応答を電源管理サーバー110に送信する。S1006では、アプリケーション506は、電源管理サーバー110から送信された、起動を許可するコマンドである起動応答(許可)を受信し、続いてS1007の処理を行う。S1007では、アプリケーション506は、S1006で受信した起動応答(許可)に応じて複合機能デバイス120の全てのハードウェアを起動する。ここでは、未だ起動していない例えばフォーマッタ部404やプリンタ部407に含まれるエンジンユニット等のハードウェアが起動されることになる。
【0039】
図11は、電源管理システムにおける電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300によりDISP209に表示される画面の一例を示す図である。画面1100は、図6に示すS602の処理で表示されるシャットダウン推奨時間帯を設定する際の画面である。
デバイスリスト1101は、図6に示すS600で探索され、S601の処理で選択された複合機能デバイスを一覧表示する。デバイスリスト1101は、複合機能デバイスに設定可能なユーザーフレンドリ名であるデバイス名、IPアドレス、及びシャットダウン推奨時間帯の入力コントロールを含んで構成されるが、表示項目についてはこれらに限られるものではない。
【0040】
コントロール1102は、シャットダウン推奨時間帯を入力するためのコントロールであり、開始時間及び終了時間を入力するためのテキストボックスを含んで構成される。ボタン1103は、コントロール1102に設定されたシャットダウン推奨時間帯の設定値をデータベース311に保存(「設定」)する、又は破棄(「キャンセル」)するためのボタンである。
コントロール1104は、シャットダウン推奨時間帯のデフォルト値を入力するためのコントロールであり、チェックボックス1106で選択したデバイスに対してデフォルト値を適用するためのコントロールである。ボタン1105は、チェックボックス1106を一括でチェック状態(「全て選択」)、又はアンチェック状態(「全て解除」)にするためのボタンである。
【0041】
図12は、電源管理システムにおける複合機能デバイス120上で稼動するアプリケーション506により操作部403に表示される画面の一例を示す図である。シャットダウン予約画面1200は、図10に示すS1003で表示されるシャットダウン予約時間を設定するための画面である。コントロール1201は、図10に示すS1004においてユーザーがシャットダウン予約時間を入力するためのコントロールである。
ボタン1202は、コントロール1201に設定されたシャットダウン予約時間を保存(「設定」)、又は破棄(「キャンセル」)するためのボタンである。なお、図10には不図示であるが、本画面においてキャンセルのボタン1202が押下された場合、複合機能デバイス120がシャットダウンされるものとする。
【0042】
以上、説明したように、電源管理システムでは、まず、管理者によりシャットダウン推奨時間帯として複合機能デバイスのシャットダウン状態を維持したい時間帯が設定される。続いて、シャットダウン推奨時間帯内にユーザーにより、例えば複合機能デバイス120が起動された場合、ネットワークデバイス管理プログラム300の要求に応じて複合機能デバイス120の操作部403にシャットダウン予約画面が表示される。続いて、複合機能デバイス120に表示されたシャットダウン予約画面からユーザーにより入力されたシャットダウン予約時間は、ネットワークデバイス管理プログラム300に通知される。続いて、ネットワークデバイス管理プログラム300は、通知されたシャットダウン予約時間に複合機能デバイス120にシャットダウン要求を送信し、複合機能デバイス120をシャットダウンする。
以上の構成によれば、シャットダウン状態を維持したい時間に、ユーザーによって起動された複合機能デバイス120が起動状態のまま放置されることを極力防止することが可能となり、不要な電力の消費をより防ぐことができるようになる。
【0043】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る電源管理システムのシステム構成、ハードウェア構成、及びソフトウェア構成(或いは、モジュール構成)は、第1の実施形態と基本的に同様であり、異なる構成については適宜説明する。
図13は、本実施形態における電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300が複合機能デバイス120、121、122の電源管理を行うための情報を取得及び設定する際の動作に係るフローチャートを示す図である。
【0044】
S1300では、デバイス探索モジュール307は、予めユーザーに設定された条件でネットワークデバイスの探索処理を行う。S1301では、電源管理モジュール309は、探索されたネットワークデバイスの中から電源管理の対象となる複合機能デバイスの選択を行い、続いてS1302の処理が行われる。
S1302では、デバイス管理モジュール304は、S1301で選択された複合機能デバイスの関連付けを行い、続いてS1303の処理を行う。なお、S1302における関連付けとは、例えば、複合機能デバイスの設置場所をキーとしてグルーピングを行う操作を想定している。
【0045】
S1303では、デバイス管理モジュール304は、S1301で選択された複合機能デバイスの能力を取得し、S1302で行われた関連付けのグループ単位で複合機能デバイスを管理し、続いてS1304の処理が行われる。S1303における能力の取得は、デバイス管理モジュール304により、例えば、SNMP等の手段を用いて実行される。
S1304では、スケジューラモジュール303は、S1301で選択された複合機能デバイスに対して個別にシャットダウン推奨時間帯を設定し、続いてS1305の処理が行われる。S1305では、全体制御モジュール302は、S1301で選択された複合機能デバイス、S1302で行われた関連付け情報、及びS603で設定されたシャットダウン推奨時間帯をデータベース311に格納し、処理を終了する。
【0046】
図14は、電源管理システムにおいて、ユーザーの操作により複合機能デバイス120の電源が投入された場合の電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300の動作に係るフローチャートを示す図である。なお、図14には、図7及び図8に示すシャットダウン予約処理を経てシャットダウンされた複合機能デバイス120がユーザーの操作により起動された際の動作が示されている。
【0047】
S1400では、ネットワークデバイス管理プログラム300は、ユーザーより複合機能デバイス120の電源投入操作が行われたことを示すコマンド(起動要求)を受信し、続いてS1401の処理が行われる。
S1401では、スケジューラモジュール303は、データベース311に格納された複合機能デバイス120のシャットダウン推奨時間帯を読み出し、現在時刻とシャットダウン推奨時間帯との比較を行う。ここで、現在時刻がシャットダウン推奨時間帯外である場合にはS1402の処理が行われ、他方、現在時刻がシャットダウン推奨時間帯内である場合にはS1403の処理が行われる。
S1402では、電源管理モジュール309は、S1400で受信した起動要求に対して、コミュニケーションモジュール310を介して電源の投入を許可する応答(起動応答(許可))を複合機能デバイス120に送信し、処理を終了する。
【0048】
S1403では、デバイス管理モジュール304は、図13のS1302の関連付けで複合機能デバイス120に関連付けられた複合機能デバイスの状態情報の取得処理を実行し、続いてS1404の処理を行う。
S1404では、デバイス管理モジュール304は、S1403で取得した関連付けられた複合機能デバイス状態情報を参照し、起動中の複合機能デバイスの検出を行う。S1404における検出の結果、起動中の複合機能デバイスが存在する場合には、続いてS1405の処理が行われ、他方、起動中の複合機能デバイスが存在しない場合には、続いてS1412の処理が行われる。
S1405では、電源管理モジュール309は、複合機能デバイス120とS1404で検出された起動中の複合機能デバイス(この例では複合機能デバイス121とする。)との能力の比較を行い、続いてS1406の処理を行う。なお、S1405における能力の比較とは、例えば、カラー印刷、両面印刷、ステイプル等の能力の有無や、給排紙部のオプション装着状況等の比較を想定している。
【0049】
S1406では、電源管理モジュール309は、S1405における能力の比較の結果、複合機能デバイス120及び複合機能デバイス121のどちらの能力が高いかの判断を行う。ステップ1406の判断の結果、電源管理モジュール309は、複合機能デバイス120の能力が高いと判断した場合にはS1407の処理を行う。一方、複合機能デバイス120の能力が低いまたは同様の機能を備えるものと判断した場合にはS1410の処理を行う。
ここで、デバイス間の能力の比較は、デバイスの備える機能(対応用紙サイズ、カラー印刷機能、製本等の後処理機能、及びFAX機能等)差を判断する。例えば、起動されたデバイスAがスキャナ機能とモノクロプリント機能を備え、既に起動していたデバイスBがスキャナ機能とカラー/モノクロプリント機能を備えているとする。この場合は、デバイスBの方が能力が高いと判断される。
【0050】
S1407では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、複合機能デバイス120及び複合機能デバイス121のどちらを使用するかを選択するための要求(デバイス選択要求)を複合機能デバイス120に送信する。続いて、電源管理モジュール309は、S1408の処理を行う。S1408では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S1407で送信したデバイス選択要求の応答(デバイス選択応答)を受信し、続いてS1409の処理を行う。なお、S1408で受信するデバイス選択応答には、使用する複合機能デバイスの情報、及びユーザーがシャットダウン予約時間を変更するときにユーザーによって入力されたシャットダウン予約時間の情報が含まれる。
S1409では、電源管理モジュール309は、S1408で受信したデバイス選択応答を解析し、選択されたデバイスが複合機能デバイス120であるか、或いは、複合機能デバイス121であるかの判断を行う。S1409の判断の結果、複合機能デバイス120が選択されたと判断された場合には、S1415の処理が行われ、他方、複合機能デバイス121が選択されたと判断された場合には、S1416の処理が行われる。
【0051】
S1410では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、複合機能デバイス121の使用を推奨する要求(推奨デバイス使用要求)を複合機能デバイス120に送信し、続いてS1411の処理を行う。
S1411では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S1410において送信した推奨デバイス使用要求に対する応答(推奨デバイス使用応答)を受信し、続いてS1416の処理が行われる。なお、S1411で受信する推奨デバイス使用応答には、使用する複合機能デバイスの情報、及びユーザーがシャットダウン予約時間を変更するときにユーザーによって入力されたシャットダウン予約時間の情報が含まれる。
【0052】
S1412では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、シャットダウン予約要求を複合機能デバイス120に送信する。
S1413では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S1412において送信したシャットダウン予約要求に対する複合機能デバイス120からのシャットダウン予約応答を受信し、続いてS1414の処理を行う。なお、S1413で受信したシャットダウン予約応答には複合機能デバイス120のシャットダウン予約時間が設定されている。
S1414では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、複合機能デバイス120に対して起動を許可するコマンドを複合機能デバイス120に送信し、続いてS1415の処理が行われる。S1415では、複合機能デバイス120に対して図7に示すシャットダウン処理が行われ、処理が終了する。
【0053】
S1416では、電源管理モジュール309は、複合機能デバイス120に対してシャットダウンを促す処理を実行し、続いてS1417の処理を行う。
S1417では、電源管理モジュール309は、S1408で受信したデバイス選択応答、又はS1411で受信した推奨デバイス使用応答を解析し、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が更新されたか否かを判断する。S1417における判断の結果、シャットダウン予約時間が更新されたと判断された場合にはS1418の処理が行われ、他方、シャットダウン予約時間が更新されていないと判断された場合には処理が終了する。
S1418では、複合機能デバイス121に対して図7に示すシャットダウン処理が行われ、処理が終了する。
【0054】
図15は、電源管理システムにおいて、ユーザーの操作により複合機能デバイス120の電源が投入された場合の複合機能デバイス上で稼動するアプリケーション506の動作に係るフローチャートを示す図である。
S1500では、アプリケーション506は、ユーザーにより複合機能デバイス120の操作部403を介して電源投入の操作を受け付け、続いてS1501の処理を行う。なお、S1500における電源投入の操作では、複合機能デバイス120のコア制御部400、ネットワークインターフェース部401、操作部403、メモリ部405のみが起動され、その他のハードウェアは起動していないものとする。
【0055】
S1501では、アプリケーション506は、S1500での電源投入の操作を受け付けると、電源管理サーバー110に対して起動の操作が行われたことを示す起動要求を送信する。S1502では、アプリケーション506は、S1501で送信した起動要求に対する応答を受信し、続いてS1503の処理を行う。
S1503では、アプリケーション506は、S1502で受信した起動要求に対する応答が推奨デバイス使用要求であるか否かを判断する。アプリケーション506は、起動要求に対する応答が推奨デバイス使用要求であると判断した場合には、S1504の処理を行い、他方、起動要求に対する応答が推奨デバイス使用要求でないと判断した場合には、S1508の処理を行う。
【0056】
S1504では、アプリケーション506は、操作部403に推奨デバイスに関する情報画面(図16の1600a)を表示し、続いてS1505の処理を行う。なお、推奨デバイス情報画面では、図14のS1410で送信された推奨デバイス使用要求に含まれる複合機能デバイス121に関する情報、及び複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間を変更するコントロール等が表示される。
S1505では、アプリケーション506は、S1507で表示した推奨デバイス情報画面において複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間の変更操作が行われたか否かを判断する。アプリケーション506は、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されたと判断した場合には、S1506の処理を行い、他方、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されていないと判断した場合には、S1507の処理を行う。
S1506では、アプリケーション506は、S1507で送信する推奨デバイス使用応答の情報に予約時間を設定し、続いてS1507の処理を行う。S1507では、アプリケーション506は、S1502で受信した推奨デバイス使用要求に対する応答(推奨デバイス使用応答)を送信し、処理を終了する。
【0057】
S1508では、アプリケーション506は、S1502で受信した起動要求に対する応答がデバイス選択要求であるか否かを判断する。起動要求に対する応答がデバイス選択要求であると判断した場合には、S1509の処理を行い、他方、起動要求に対する応答がデバイス選択要求でないと判断した場合には、続いてS1514の処理を行う。
S1509では、アプリケーション506は、操作部403に選択対象の複合機能デバイスに関する情報画面(図16の1600b)を表示し、続いてS1510の処理を行う。なお、デバイス選択画面では、図14のS1407で送信されたデバイス選択要求に含まれる複合機能デバイス121に関する情報、及び複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間を変更するコントロール等が表示される。
【0058】
S1510では、アプリケーション506は、S1509において表示されたデバイス選択画面において、複合機能デバイス120及び複合機能デバイス121のどちらが選択されたかを判断する。アプリケーション506は、複合機能デバイス121を使用すると判断した場合には、S1511の処理を行い、他方、複合機能デバイス120を使用すると判断した場合には、S1515の処理を行う。
S1511では、アプリケーション506は、S1509で表示したデバイス選択画面において複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間の変更操作が行われたか否かを判断する。アプリケーション506は、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されたと判断した場合には、S1512の処理を行い、他方、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されていないと判断した場合には、S1513の処理を行う。
S1512では、アプリケーション506は、S1513で送信するデバイス選択応答の情報に更新された予約時間を設定し、続いてS1513の処理を行う。S1513では、アプリケーション506は、S1502で受信したデバイス選択要求に対する応答(デバイス選択応答)を送信し、処理を終了する。
【0059】
S1514では、アプリケーション506は、S1502で受信した応答がシャットダウン予約要求であるか否かを判断する。シャットダウン予約要求であると判断した場合には、S1515の処理を行い、他方、シャットダウン予約要求でないと判断した場合には、S1517の処理を行う。
S1515では、アプリケーション506は、操作部403にシャットダウン予約画面を表示する。ここで、S1515では、アプリケーション506は、複合機能デバイス120の操作部403に表示したシャットダウン予約画面からユーザーによるシャットダウン予約時間の入力が行われると、S1516の処理を行う。
【0060】
S1516では、アプリケーション506は、シャットダウン予約時間をシャットダウン予約応答に設定し、続いてS1517の処理を行う。S1517では、アプリケーション506は、シャットダウン予約画面から入力されたシャットダウン予約時間を含むシャットダウン予約応答を電源管理サーバー110に送信し、処理を終了する。
なお、本フローチャートにおいて不図示であるが、複合機能デバイス120が選択された場合、上記処理の後に複合機能デバイス120の起動処理が実行される。一方、複合機能デバイス121が選択された場合には、上記処理の後に複合機能デバイス120のシャットダウン処理が実行される。
【0061】
図16は、電源管理システムにおける複合機能デバイス120上で稼動するアプリケーション506により操作部403に表示される画面の一例を示す図である。推奨デバイス情報画面1600aは、図15に示すS1504で表示される推奨デバイスの情報を表示するための画面である。推奨デバイス情報部1601aは、推奨デバイスに関する情報であり、複合機能デバイスのユーザーフレンドリ名であるデバイス名、設置場所、IPアドレス、及び現在設定されているシャットダウン予約時間が表示される。
入力コントロール1602aは、推奨デバイスのシャットダウン予約時間を変更するためのコントロールである。ボタンコントロール1603aは、「はい」及び「いいえ」の2種類から構成されるコントロールである。「はい」が選択された場合、入力コントロール1602aに設定されたシャットダウン予約時間を保存し、図15のS1507で送信する推奨デバイス使用応答のトリガとなる。他方、推奨デバイス情報画面1600aにおいては、推奨デバイスの使用を強制するため、「いいえ」のボタンは選択できない状態で表示される。
【0062】
デバイス選択画面1600bは、図15のフローチャートにおけるS1509で表示される選択対象のデバイスの情報を表示するための画面である。デバイス選択部1601bは、選択対象デバイスに関する情報であり、複合機能デバイスのユーザーフレンドリ名であるデバイス名、設置場所、IPアドレス、及び現在設定されているシャットダウン予約時間が表示される。
入力コントロール1602bは、選択対象デバイスのシャットダウン予約時間を変更するためのコントロールである。ボタンコントロール1603bは、「はい」及び「いいえ」の2種類から構成されるコントロールである。「はい」が選択された場合、入力コントロール1602bに設定されたシャットダウン予約時間を保存し、図15のS1513で送信するデバイス選択応答のトリガなる。他方、「いいえ」が選択された場合、図12に示すシャットダウン予約画面に遷移する。
【0063】
以上、説明したように本実施形態に係る電源管理システムでは、まず、複合機能デバイス120の管理者がシャットダウン推奨時間帯としてネットワークデバイス管理プログラム300に複合機能デバイスのシャットダウン状態を維持したい時間を設定する。次に、ネットワークデバイス管理プログラム300は、設置場所等の条件をキーにして管理対象となる複数の複合機能デバイスの関連付けを行う。
ここで、設定したシャットダウン推奨時間帯内にユーザーにより一の複合機能デバイスが起動された場合、ネットワークデバイス管理プログラム300が関連付けられた複合機能デバイスの状態を確認する。
確認の結果、起動中の複合機能デバイスが存在する場合には、能力を比較し、能力が高い複合機能デバイスが存在する場合には、能力の高いデバイスの使用を強制するとともに、シャットダウン予約時間を設定するための推奨デバイス情報画面が表示される。
【0064】
一方、起動中の複合機能デバイスの中に能力の高い複合機能デバイスが存在しない場合には、使用する複合機能デバイスの選択、及び選択した複合機能デバイスのシャットダウン予約時間を設定するためのデバイス選択画面が表示される。デバイス選択画面で選択された複合機能デバイスの情報、及びシャットダウン予約時間は、ネットワークデバイス管理プログラム300に通知される。
そして、ネットワークデバイス管理プログラム300は、通知されたシャットダウン予約時間に選択された複合機能デバイスにシャットダウン要求を送信し、複合機能デバイスをシャットダウンする。
なお、関連付けられた複合機能デバイスに起動中の複合機能デバイスが存在しない場合には、第1の実施形態と同様の動作を行うものとする。
以上の構成によれば、シャットダウン状態を維持したい時間に、複数のデバイスが起動されることを極力防止することが可能となり、より効率的な複合機能デバイスの電源管理を実現できる。
【0065】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0066】
上述した実施形態によれば、複合機能デバイスが業務時間後や休日等の使用頻度の低いことが予想される時間帯にユーザーの操作により起動された場合に起動状態のまま放置されることを防止することが可能となり、不要な電力の消費をより少なくすることができる。なお、上述した実施形態では、管理システムの一例である電源管理システムを例に挙げて説明を行った。
【0067】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、システム、管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、悪化する地球環境や経済状況を背景として、さまざまな法律や規格により電気製品への消費電力の低減に関する要求が高まりつつある。こうした背景から、大規模なオフィスに設置された複合機能デバイスに対しても、不要な待機電力を削減するため、遠隔地から電源制御できる機能を望む声が大きくなっている。
このようなニーズに応えるため、指定した時刻に管理サーバーからコマンドを送信し、管理下の複合機能デバイスの電源を一斉に落とすシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、起動中の複合機能デバイスの台数を管理し、予め設定された上限を超える台数の複合機能デバイスの電源投入を許可しないシステムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−3863号公報
【特許文献2】特開2002−163090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術では、管理サーバーからのコマンドにより電源が落とされた複合機能デバイスを、ユーザーが手動操作により起動した場合、再度、管理サーバーからのコマンドを受信するまで放置される可能性があった。また、起動可能な複合機能デバイスを台数で管理している場合、使用頻度が低いことが予想される時間帯であっても起動可能な複合機能デバイスの数が変化しないため、必ずしも効率的な電源管理を実現できない問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、不要な電力の消費をより少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明に係る管理装置は、ネットワークを介して通信可能な複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置であって、前記複数の画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯を設定する設定手段と、画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段にて、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあると判断されたことに応じて、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求手段と、前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可手段と、前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、不要な電力の消費をより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】電源管理システムの構成を示す図である。
【図2】電源管理サーバーのハードウェア構成を示す図である。
【図3】ネットワークデバイス管理プログラムのモジュール構成を示す図である。
【図4】複合機能デバイスのハードウェア構成を示す図である。
【図5】複合機能デバイスのソフトウェア構成を示す図である。
【図6】電源管理サーバーのデータ設定に係るフローチャートを示す図である。
【図7】電源管理サーバーの電源管理処理に係るフローチャートを示す図である。
【図8】複合機能デバイスの電源管理処理にかるフローチャートを示す図である。
【図9】電源管理サーバーでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図10】複合機能デバイスでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図11】電源管理サーバーでの画面の一例を示す図である。
【図12】複合機能デバイスでの画面の一例を示す図である。
【図13】電源管理サーバーのデータ設定に係るフローチャートを示す図である。
【図14】電源管理サーバーでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図15】複合機能デバイスでの電源オフ処理に係るフローチャートを示す図である。
【図16】複合機能デバイスでの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る電源管理システムの構成を示す図である。電源管理システムは、電源管理サーバー110、クライアントPC111、112、及び複合機能デバイス120、121、122を有する。電源管理サーバー110、クライアントPC111、112、及び複合機能デバイス120、121、122の各々は、ローカルエリアネットワーク(LAN)100に接続され、互いに通信可能に構成されている。
電源管理サーバー110は、管理装置の一例であり、電源管理サーバー110は、ネットワークデバイス管理プログラムが稼動しており、後述する手順によって複合機能デバイス120、121、122の電源を管理している。複合機能デバイス120、121、122は、画像処理装置の一例であり、コピー、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等の機能を有する。複合機能デバイス120、121、122は、電源管理サーバー110からのシャットダウン要求を受信し、自端末の電源を落とす(電源をOFFの状態にする)ソフトウェアが稼動している。なお、本実施形態における電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラムは、WWWサーバー上で動作するWEBアプリケーションであり、クライアントPC111、112のブラウザプログラムから操作することを想定している。
【0011】
図2は、電源管理サーバー110のハードウェア構成を示す図である。なお、電源管理サーバー110は、一般的なコンピュータと同様のハードウェア構成であり、クライアントPC111、112も同様のハードウェア構成を有する。
電源管理サーバー110は、CPU200、ROM201、RAM202、システムバス203、キーボードコントローラ(KBC)204、ディスプレイコントローラ(DISPC)205、及びディスクコントローラ(DKC)206を有する。また、電源管理サーバー110は、ネットワークインターフェースカード(NIC)207、キーボード(KB)208、ディスプレイ(DISP)209を有する。また、電源管理サーバー110は、ハードディスク(HD)210、フレキシブルディスクコントローラ(FD)211、及びCD−ROMドライブ(CD)212を有する。
CPU200は、ROM201又はHD210に記憶されたネットワークデバイス管理プログラム(詳細については後述する。)を実行する。また、CPU200は、システムバス203に接続された各デバイスを総括的に制御する。
【0012】
RAM202は、CPU200の主メモリ、ワークエリア等として機能する。KBC204は、KB208や不図示のポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。DISPC205は、DISP209への表示を制御する。DKC206は、HD210、FD211、CD212とのアクセスを制御する。NIC207は、ネットワークの一例であるLAN100を介してクライアントPC111、112、複合機能デバイス120、121、122等と双方向にデータを授受する。
なお、後述する説明で特に断りがない限り、電源管理サーバー110に関するハードウェア上の実行の主体はCPU200であり、ソフトウェア上の制御の主体は、ROM201又はHD210に格納されたネットワークデバイス管理プログラムである。
また、ネットワークデバイス管理プログラムは、CD−ROM等の記憶媒体に格納された形で供給されてもよく、その場合にはCD212等によって記憶媒体からプログラムが読み取られ、HD210にインストールされる。
【0013】
図3は、電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300のモジュール構成を示す図である。なお、CPU200が、ROM201又はHD210に格納されたネットワークデバイス管理プログラム300の手順に従って処理を行うことによって、電源管理サーバー110における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。
ネットワークデバイス管理プログラム300は、WWWサーバープログラム301上で動作し、クライアントPC111、112上のWWWブラウザプログラム(不図示)とHTTPプロトコルとを利用して通信を行うものとする。
また、ネットワークデバイス管理プログラム300と複合機能デバイス120、121、122とは、SNMP(SIMPLE Management Network Protocol)、或いはその他の独自のプロトコルを利用して通信するものとする。
【0014】
図3において、全体制御モジュール302は、WWWサーバープログラム301から受信したコマンドを解析する。また、全体制御モジュール302は、解析の結果に応じてスケジューラモジュール303、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、電源管理モジュール309に制御を振り分ける。また、全体制御モジュール302は、スケジューラモジュール303、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、及び電源管理モジュール309により生成されたHTMLデータをWWWサーバープログラムに301に送信する。
スケジューラモジュール303は、ネットワークデバイス管理プログラム300において実行可能な各種の処理を実行するタイミングを制御する。すなわち、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、及び電源管理モジュール309による各種の処理の実行タイミングは、スケジューラモジュール303によって管理される。
【0015】
デバイス管理モジュール304は、管理対象の複合機能デバイスに対する情報の設定、及び複合機能デバイスからの情報の取得を行い、関連するUIの表示等の制御を行う。また、デバイス管理モジュール304は、複合機能デバイスから情報を取得するためのデバイス設定取得モジュール305、及び複合機能デバイスに情報を配信するためのデバイス設定配信モジュール306を制御する。
デバイス探索モジュール307は、LAN100に接続された複合機能デバイスの探索、探索処理に付随する各種パラメータの制御、及び関連するUIの表示等を行う。デバイスリストモジュール308は、デバイス探索モジュール307の制御に従い、探索された複合機能デバイスに関する情報の一覧表示、情報更新、インポート、及びエクスポート等の処理を行う。
【0016】
電源管理モジュール309は、スケジューラモジュール303による制御に応じて、予め設定された時刻にシャットダウンを要求するコマンドを送信して複合機能デバイスをシャットダウンするよう制御する。また、電源管理モジュール309は、後述の手順により設定された時間帯内に複合機能デバイスが起動された場合、関連付けられた複合機能デバイスの有無、及び能力の比較を行い、効率的に複合機能デバイスの電源を管理する。
コミュニケーションモジュール310は、デバイス管理モジュール304、デバイス探索モジュール307、及び電源管理モジュール309の指示により複合機能デバイスと通信を行い、各種の情報の送受信を行う。
データベース311は、デバイス管理モジュール304及びデバイス探索モジュール307で取得した各種の情報、並びに、ユーザー操作により設定された各種の情報を格納する。
【0017】
図4は、複合機能デバイス120におけるハードウェア構成の一例を示す図である。なお、複合機能デバイス121、122についても複合機能デバイス120と同様の構成を有するものとする。
複合機能デバイス120は、コア制御部400、ネットワークインターフェース部401、ドキュメント送信部402、操作部403、フォーマッタ部404、メモリ部405、スキャナ部406、及びプリンタ部407を含んで構成されている。
コア制御部400は、ネットワークインターフェース部401、ドキュメント送信部402、操作部403、フォーマッタ部404、メモリ部405、スキャナ部406、及びプリンタ部407の各々と接続されており、各機器を統合的に制御する。また、コア制御部400は、後述の手順により装置内で稼動するアプリケーションプログラムをインストールすることができる。
【0018】
ネットワークインターフェース部401は、LAN100に接続された各種ネットワークデバイスとの通信を制御し、コンピュータ(クライアントPC111、112等)からのジョブ制御データの受信、及びドキュメントデータの送受信を行う。ジョブ制御データは、PDLデータと共に送信されるジョブ制御命令を含み、例えば、PDLデータを展開して画像データとして印刷した後、ステイプルソートして排紙させるものが挙げられる。さらに、電源管理サーバー110によるシャットダウンの要求やその他の管理プログラムによる情報の問い合わせもネットワークインターフェース部401を介して行われる。
ドキュメント送信部402は、コア制御部400及びネットワークインターフェース部401を介してLAN100に接続され、各種の通信プロトコルを利用し、スキャナ部406から入力された情報やメモリ部405に保存されている情報を各デバイスに送信する。
【0019】
操作部403は、プリンタ部407、ドキュメント送信部402に対するドキュメントの出力指示や、スキャナ部406を介したドキュメントの入力指示を行う。また、装置内にインストールされた各種のアプリケーションプログラムに対する設定は、操作部403を介して行うことができる。
フォーマッタ部404は、コア制御部400に接続され、ネットワークインターフェース部401を介してコンピュータから受信したPDLデータをプリンタ部407で出力可能な画像データに展開する。
メモリ部405は、ROM、RAM、ハードディスクス等の記憶装置で構成され、スキャナ部406から入力された画像データやネットワークを介してダウンロードしたアプリケーション、その他のプログラム等を蓄積する。
【0020】
スキャナ部406は、読み込んだ紙原稿の内容をイメージデータに変換し、ネットワークインターフェース部401を介してネットワーク上の他のコンピュータに送信するほか、メモリ部405への蓄積、及びプリンタ部407への出力を行う。
プリンタ部407は、操作部403によって指示されスキャナ部406から入力された画像データや、ネットワークインターフェース部401を介してコンピュータや他の複合機能デバイスから受信した画像データを出力する。
【0021】
図5は、複合機能デバイス120のメモリ部405に記憶され、コア制御部400で実行されるソフトウェアの構成を示す図である。なお、複合機能デバイス121、122は、複合機能デバイス120と同様のソフトウェアの構成を有する。なお、コア制御部400が、メモリ部405に格納されたアプリケーションプログラムの手順に従って処理を行うことによって、複合機能デバイス120における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。
リアルタイムOS500は、複合機能デバイス120の各種機能をリアルタイムに制御可能なプログラムの第1の実行環境である。リアルタイムOS500は、複合機能デバイス120のオプション装置や拡張カードを含む各機能を制御することが可能なライブラリ群、及び上位で動作する基本アプリケーション503に対して、インターフェース・コマンドを提供するモジュール群を内包する。
コントローラ制御部501は、リアルタイムOS500上で動作し、ドキュメント送信部402、操作部403、フォーマッタ部404、スキャナ部406、プリンタ部407等を制御するモジュールにより構成される。
アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)502は、基本アプリケーション503の命令に応じてコントローラ制御部501にアクセスするための処理を行うモジュールである。
【0022】
基本アプリケーション503は、API502を使用してコントローラ制御部501に各種処理を依頼するモジュールである。また、基本アプリケーション503は、ネットワークインターフェース部401を介してLAN100上の電源管理サーバー110、クライアントPC111、112、及び他の複合機能デバイス121、122と通信することもできる。
仮想マシン504は、特定のアプリケーションを実行するために最適な第2の実行環境であり、例えばJava(登録商標)により実現される。
フレームワーク505は、複合機能デバイス120の第2の実行環境である仮想マシン504上のアプリケーションを統括的に管理する。
アプリケーション506は、第2の実行環境である仮想マシン504上で動作する。
【0023】
本実施形態による電源管理サーバー110の制御に応じたコマンドの送受信、操作部403に基づく画面表示、及びシャットダウン制御を行う機能についても、アプリケーション506により提供される。なお、本実施形態において特に断りのない限り、複合機能デバイス120に関するハードウェア上の制御の主体はコア制御部400であり、ソフトウェア上の制御の主体はコア制御部400によって実行されるアプリケーション506である。
【0024】
図6は、電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300が電源管理を行うための各種の設定、及び管理下の複合機能デバイス120から必要な情報を取得する際の動作に係るフローチャートを示す図である。
S600では、デバイス探索モジュール307は、予めユーザーにより設定された条件でLAN100に接続されている複合機能デバイス120、121、122の探索処理を行う。なお、本実施形態におけるデバイス探索処理には、SNMPのブロードキャストパケットやSLP(Service Location Protocol)のマルチキャストパケットによる探索を想定しているが、これらに限定されるものではない。
【0025】
S601では、電源管理モジュール309は、ユーザーの操作に応じてS600で探索したネットワークデバイスの中から電源管理の対象となるデバイス(この例では、複合機能デバイス120)を選択し、続いてS602の処理が行われる。
S602では、スケジューラモジュール303は、S601で選択された複合機能デバイス120に対して、設定画面(図11)を介して、シャットダウン推奨時間帯を設定し、続いてS603の処理が行われる。本実施形態におけるシャットダウン推奨時間帯とは、例えば就業時間後や休日等、管理者が複合機能デバイスの電源を落としておきたい時間帯を意味しており、開始時間と終了時間とから構成される。
S603では、全体制御モジュール302は、S601で選択された電源管理の対象となる複合機能デバイス120、及びS603で設定されたシャットダウン推奨時間帯をデータベース311に格納して処理を終了する。
【0026】
図7は、電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300により複合機能デバイス120の電源が落とされる際の動作に係るフローチャートを示す図である。なお、以降の説明において電源管理サーバー110から送信されるコマンドにより複合機能デバイスの電源が落とされる一連の処理を「シャットダウン処理」、又は単に「シャットダウン」と称する。
S700では、スケジューラモジュール303は、図6のS603においてデータベース311に格納されたシャットダウン推奨時間の開始時間に合わせてタイマを設定し、続いてS701の処理を行う。
【0027】
S701では、スケジューラモジュール303は、S700で設定されたシャットダウン推奨時間の開始時間を示すタイマがタイムアウトしたか否かを判断する。タイムアウトが発生したと判断された場合には、続いてS702の処理が行われ、他方、タイムアウトが発生していないと判断された場合には、続いてS701の処理が行われる。
S702では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して複合機能デバイス120に対してシャットダウンするよう要求するコマンド(シャットダウン要求)を複合機能デバイス120に送信し、続いてS703の処理が行われる。
この例では、S702で送信されたシャットダウン要求に対する応答(シャットダウン応答)が複合機能デバイス120から送信される。S703では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介してシャットダウン応答を受信し、続いてS704の処理を行う。
【0028】
ステップ704では、電源管理モジュール309は、S703において受信したシャットダウン応答の解析を行う。電源管理モジュール309は、S704における解析の結果、複合機能デバイス120によりシャットダウンが正常に行われたと判断した場合には、続いてS705の処理を行い、シャットダウンが正常に行われなかったと判断した場合には、S706の処理を行う。なお、複合機能デバイス120は、印刷処理中やファクシミリ情報の受信中等、シャットダウンを正常に行えない場合、シャットダウン要求に対して「シャットダウンが正常に行われなかった(失敗)」ことを示すシャットダウン応答を返すものとする。
S705では、電源管理モジュール309は、シャットダウン処理が成功したことを示す履歴情報をデータベース311に登録し、処理を終了する。S706では、電源管理モジュール309は、シャットダウン処理が失敗したことを示す履歴情報を登録するとともに、シャットダウン要求を再送するためのタイマを設定し、続いてS701の処理が行われる。なお、シャットダウン要求の再送のためのタイマ値は、予めネットワークデバイス管理プログラムに登録されているもとする。
【0029】
図8は、電源管理システムにおいて複合機能デバイス120がシャットダウン処理を行う際の動作に係るフローチャートを示す図である。なお、本フローチャートにおける動作の主体は、複合機能デバイス120のメモリ部405に格納され、コア制御部400によって実行されるアプリケーション506である。
S800では、アプリケーション506は、図7のS702において電源管理サーバー110で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300から送信されたシャットダウン要求を受信し、続いてS801の処理を行う。
【0030】
S801では、アプリケーション506は、S800において受信したシャットダウン要求に応じるため、複合機能デバイス120がシャットダウン処理を実行できるか否かの判断を行う。シャットダウン処理を実行できないと判断した場合には、アプリケーション506は、続いてS802の処理を行い、シャットダウン処理を実行できると判断した場合には、アプリケーション506は、続いてS803の処理を行う。なお、本実施形態における複合機能デバイス120は、印刷処理中やファクシミリ情報の受信中等の場合、シャットダウン処理を実行できないものとする。
【0031】
S802では、アプリケーション506は、電源管理サーバー110に対してシャットダウン処理の失敗を意味するシャットダウン応答を送信し、処理を終了する。S803では、アプリケーション506は、電源管理サーバー110に対してシャットダウン処理の成功を意味するシャットダウン応答を送信し、続いてS804の処理を行う。
S804では、アプリケーション506は、シャットダウンを含むシャットダウン処理を実行し、処理を終了する。なお、以降の説明において、図7に示す電源管理サーバー110の処理、及び図8に示す複合機能デバイス120の処理を「シャットダウン予約処理」と称する。
【0032】
図9は、シャットダウン予約処理が実行された後、ユーザーの操作により複合機能デバイス120が起動された場合の電源管理サーバー110の動作に係るフローチャートを示す図である。
S900では、ネットワークデバイス管理プログラム300は、ユーザーの操作により複合機能デバイス120の起動が指示されたことを示すコマンド(起動要求)を複合機能デバイス120から受信し、続いてS901の処理を行う。
【0033】
S901では、スケジューラモジュール303は、データベース311に格納された複合機能デバイス120のシャットダウン推奨時間帯を読み出し、現在時刻とシャットダウン推奨時間帯との比較を行う。現在時刻がシャットダウン推奨時間帯外である場合には、続いてS902の処理が行われ、他方、現在時刻がシャットダウン推奨時間帯内である場合には、続いてS903の処理が行われる。
S902では、電源管理モジュール309は、S900で受信した起動要求に対して、コミュニケーションモジュール310を介して電源の投入を許可する応答(起動応答(許可))を複合機能デバイス120に送信し、処理を終了する。
【0034】
S903では、電源管理モジュール309は、900で受信した起動要求に対して、コミュニケーションモジュール310を介してシャットダウン処理の実行予約を要求する応答(シャットダウン予約要求)を複合機能デバイス120に送信する。
S904では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S903において送信したシャットダウン予約要求に対する複合機能デバイス120からの応答(シャットダウン予約応答)を受信し、続いてS905の処理を行う。なお、S904で受信したシャットダウン予約応答には、後述の手順により複合機能デバイス120の電源を落とす時間(シャットダウン予約時間)が設定(指定)されているものとする。
S905では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して複合機能デバイス120に対して起動を許可するコマンド(起動応答(許可))を送信し、続いてS906の処理が行われる。なお、S903〜S905の処理を行う電源管理モジュール309は、起動許可手段の一例である。
【0035】
S906では、図7のフローチャートに示すシャットダウン処理が実行され、処理が終了する。
付言するならば、S700では、スケジューラモジュール303は、S904で取得したシャットダウン予約時間に合わせてタイマを設定し、続いてS701の処理を行う。また、S701では、スケジューラモジュール303は、設定されたシャットダウン予約時間を示すタイマがタイムアウトしたか否かを判断する。タイムアウトが発生したと判断された場合には、続いてS702以降の処理が行われ、他方、タイムアウトが発生していないと判断された場合には、続いてS701の処理が行われる。このように、電源管理サーバー110は、複合機能デバイスの電源をOFFの状態とする管理(電源OFF管理)をしている。
【0036】
図10は、電源管理システムにおいて、複合機能デバイス120がユーザーの操作により起動された場合の複合機能デバイス120上で稼動するアプリケーション506の動作に係るフローチャートを示す図である。
S1000では、アプリケーション506は、ユーザーにより操作部403から複合機能デバイス120の起動の操作を受け付け、S1001の処理を行う。なお、S1000において起動の操作が行われた時点では、複合機能デバイス120のコア制御部400、ネットワークインターフェース部401、操作部403、メモリ部405のみが起動される。ここで起動される一部の機能(通信機能)により、複合機能デバイス120及び電源管理サーバー110間での要求、応答のやり取り等の通信が行われる。通信機能以外の機能としては、コピー、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等の機能がある。すなわち、その他のハードウェア(例えば、情報処理に係る機器である、ドキュメント送信部402、フォーマッタ部404、スキャナ部406、及びプリンタ部407)は起動していないものとする。
【0037】
S1001では、S1000での起動の操作を受けて、アプリケーション506は、電源管理サーバー110に対して起動要求を送信する。S1002では、アプリケーション506は、S1001で送信した起動要求に対する応答として、シャットダウン予約要求を受信したか否かを判断する。アプリケーション506は、受信したと判断した場合にはS1003の処理を行い、他方、受信していないと判断した場合にはS1006の処理を行う。
S1003では、アプリケーション506は、操作部403にシャットダウンを予約するための画面(図12)を表示し、続いてS1004の処理を行う。S1004では、アプリケーション506は、操作部403に表示されたシャットダウンを予約するための画面にユーザーからの予約時間の入力を受け付け、続いてS1005の処理を行う。
【0038】
S1005では、アプリケーション506は、操作部403を介して入力されたシャットダウンの予約時間の情報を含んだシャットダウン予約応答を電源管理サーバー110に送信する。S1006では、アプリケーション506は、電源管理サーバー110から送信された、起動を許可するコマンドである起動応答(許可)を受信し、続いてS1007の処理を行う。S1007では、アプリケーション506は、S1006で受信した起動応答(許可)に応じて複合機能デバイス120の全てのハードウェアを起動する。ここでは、未だ起動していない例えばフォーマッタ部404やプリンタ部407に含まれるエンジンユニット等のハードウェアが起動されることになる。
【0039】
図11は、電源管理システムにおける電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300によりDISP209に表示される画面の一例を示す図である。画面1100は、図6に示すS602の処理で表示されるシャットダウン推奨時間帯を設定する際の画面である。
デバイスリスト1101は、図6に示すS600で探索され、S601の処理で選択された複合機能デバイスを一覧表示する。デバイスリスト1101は、複合機能デバイスに設定可能なユーザーフレンドリ名であるデバイス名、IPアドレス、及びシャットダウン推奨時間帯の入力コントロールを含んで構成されるが、表示項目についてはこれらに限られるものではない。
【0040】
コントロール1102は、シャットダウン推奨時間帯を入力するためのコントロールであり、開始時間及び終了時間を入力するためのテキストボックスを含んで構成される。ボタン1103は、コントロール1102に設定されたシャットダウン推奨時間帯の設定値をデータベース311に保存(「設定」)する、又は破棄(「キャンセル」)するためのボタンである。
コントロール1104は、シャットダウン推奨時間帯のデフォルト値を入力するためのコントロールであり、チェックボックス1106で選択したデバイスに対してデフォルト値を適用するためのコントロールである。ボタン1105は、チェックボックス1106を一括でチェック状態(「全て選択」)、又はアンチェック状態(「全て解除」)にするためのボタンである。
【0041】
図12は、電源管理システムにおける複合機能デバイス120上で稼動するアプリケーション506により操作部403に表示される画面の一例を示す図である。シャットダウン予約画面1200は、図10に示すS1003で表示されるシャットダウン予約時間を設定するための画面である。コントロール1201は、図10に示すS1004においてユーザーがシャットダウン予約時間を入力するためのコントロールである。
ボタン1202は、コントロール1201に設定されたシャットダウン予約時間を保存(「設定」)、又は破棄(「キャンセル」)するためのボタンである。なお、図10には不図示であるが、本画面においてキャンセルのボタン1202が押下された場合、複合機能デバイス120がシャットダウンされるものとする。
【0042】
以上、説明したように、電源管理システムでは、まず、管理者によりシャットダウン推奨時間帯として複合機能デバイスのシャットダウン状態を維持したい時間帯が設定される。続いて、シャットダウン推奨時間帯内にユーザーにより、例えば複合機能デバイス120が起動された場合、ネットワークデバイス管理プログラム300の要求に応じて複合機能デバイス120の操作部403にシャットダウン予約画面が表示される。続いて、複合機能デバイス120に表示されたシャットダウン予約画面からユーザーにより入力されたシャットダウン予約時間は、ネットワークデバイス管理プログラム300に通知される。続いて、ネットワークデバイス管理プログラム300は、通知されたシャットダウン予約時間に複合機能デバイス120にシャットダウン要求を送信し、複合機能デバイス120をシャットダウンする。
以上の構成によれば、シャットダウン状態を維持したい時間に、ユーザーによって起動された複合機能デバイス120が起動状態のまま放置されることを極力防止することが可能となり、不要な電力の消費をより防ぐことができるようになる。
【0043】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る電源管理システムのシステム構成、ハードウェア構成、及びソフトウェア構成(或いは、モジュール構成)は、第1の実施形態と基本的に同様であり、異なる構成については適宜説明する。
図13は、本実施形態における電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300が複合機能デバイス120、121、122の電源管理を行うための情報を取得及び設定する際の動作に係るフローチャートを示す図である。
【0044】
S1300では、デバイス探索モジュール307は、予めユーザーに設定された条件でネットワークデバイスの探索処理を行う。S1301では、電源管理モジュール309は、探索されたネットワークデバイスの中から電源管理の対象となる複合機能デバイスの選択を行い、続いてS1302の処理が行われる。
S1302では、デバイス管理モジュール304は、S1301で選択された複合機能デバイスの関連付けを行い、続いてS1303の処理を行う。なお、S1302における関連付けとは、例えば、複合機能デバイスの設置場所をキーとしてグルーピングを行う操作を想定している。
【0045】
S1303では、デバイス管理モジュール304は、S1301で選択された複合機能デバイスの能力を取得し、S1302で行われた関連付けのグループ単位で複合機能デバイスを管理し、続いてS1304の処理が行われる。S1303における能力の取得は、デバイス管理モジュール304により、例えば、SNMP等の手段を用いて実行される。
S1304では、スケジューラモジュール303は、S1301で選択された複合機能デバイスに対して個別にシャットダウン推奨時間帯を設定し、続いてS1305の処理が行われる。S1305では、全体制御モジュール302は、S1301で選択された複合機能デバイス、S1302で行われた関連付け情報、及びS603で設定されたシャットダウン推奨時間帯をデータベース311に格納し、処理を終了する。
【0046】
図14は、電源管理システムにおいて、ユーザーの操作により複合機能デバイス120の電源が投入された場合の電源管理サーバー110上で稼動するネットワークデバイス管理プログラム300の動作に係るフローチャートを示す図である。なお、図14には、図7及び図8に示すシャットダウン予約処理を経てシャットダウンされた複合機能デバイス120がユーザーの操作により起動された際の動作が示されている。
【0047】
S1400では、ネットワークデバイス管理プログラム300は、ユーザーより複合機能デバイス120の電源投入操作が行われたことを示すコマンド(起動要求)を受信し、続いてS1401の処理が行われる。
S1401では、スケジューラモジュール303は、データベース311に格納された複合機能デバイス120のシャットダウン推奨時間帯を読み出し、現在時刻とシャットダウン推奨時間帯との比較を行う。ここで、現在時刻がシャットダウン推奨時間帯外である場合にはS1402の処理が行われ、他方、現在時刻がシャットダウン推奨時間帯内である場合にはS1403の処理が行われる。
S1402では、電源管理モジュール309は、S1400で受信した起動要求に対して、コミュニケーションモジュール310を介して電源の投入を許可する応答(起動応答(許可))を複合機能デバイス120に送信し、処理を終了する。
【0048】
S1403では、デバイス管理モジュール304は、図13のS1302の関連付けで複合機能デバイス120に関連付けられた複合機能デバイスの状態情報の取得処理を実行し、続いてS1404の処理を行う。
S1404では、デバイス管理モジュール304は、S1403で取得した関連付けられた複合機能デバイス状態情報を参照し、起動中の複合機能デバイスの検出を行う。S1404における検出の結果、起動中の複合機能デバイスが存在する場合には、続いてS1405の処理が行われ、他方、起動中の複合機能デバイスが存在しない場合には、続いてS1412の処理が行われる。
S1405では、電源管理モジュール309は、複合機能デバイス120とS1404で検出された起動中の複合機能デバイス(この例では複合機能デバイス121とする。)との能力の比較を行い、続いてS1406の処理を行う。なお、S1405における能力の比較とは、例えば、カラー印刷、両面印刷、ステイプル等の能力の有無や、給排紙部のオプション装着状況等の比較を想定している。
【0049】
S1406では、電源管理モジュール309は、S1405における能力の比較の結果、複合機能デバイス120及び複合機能デバイス121のどちらの能力が高いかの判断を行う。ステップ1406の判断の結果、電源管理モジュール309は、複合機能デバイス120の能力が高いと判断した場合にはS1407の処理を行う。一方、複合機能デバイス120の能力が低いまたは同様の機能を備えるものと判断した場合にはS1410の処理を行う。
ここで、デバイス間の能力の比較は、デバイスの備える機能(対応用紙サイズ、カラー印刷機能、製本等の後処理機能、及びFAX機能等)差を判断する。例えば、起動されたデバイスAがスキャナ機能とモノクロプリント機能を備え、既に起動していたデバイスBがスキャナ機能とカラー/モノクロプリント機能を備えているとする。この場合は、デバイスBの方が能力が高いと判断される。
【0050】
S1407では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、複合機能デバイス120及び複合機能デバイス121のどちらを使用するかを選択するための要求(デバイス選択要求)を複合機能デバイス120に送信する。続いて、電源管理モジュール309は、S1408の処理を行う。S1408では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S1407で送信したデバイス選択要求の応答(デバイス選択応答)を受信し、続いてS1409の処理を行う。なお、S1408で受信するデバイス選択応答には、使用する複合機能デバイスの情報、及びユーザーがシャットダウン予約時間を変更するときにユーザーによって入力されたシャットダウン予約時間の情報が含まれる。
S1409では、電源管理モジュール309は、S1408で受信したデバイス選択応答を解析し、選択されたデバイスが複合機能デバイス120であるか、或いは、複合機能デバイス121であるかの判断を行う。S1409の判断の結果、複合機能デバイス120が選択されたと判断された場合には、S1415の処理が行われ、他方、複合機能デバイス121が選択されたと判断された場合には、S1416の処理が行われる。
【0051】
S1410では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、複合機能デバイス121の使用を推奨する要求(推奨デバイス使用要求)を複合機能デバイス120に送信し、続いてS1411の処理を行う。
S1411では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S1410において送信した推奨デバイス使用要求に対する応答(推奨デバイス使用応答)を受信し、続いてS1416の処理が行われる。なお、S1411で受信する推奨デバイス使用応答には、使用する複合機能デバイスの情報、及びユーザーがシャットダウン予約時間を変更するときにユーザーによって入力されたシャットダウン予約時間の情報が含まれる。
【0052】
S1412では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、シャットダウン予約要求を複合機能デバイス120に送信する。
S1413では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、S1412において送信したシャットダウン予約要求に対する複合機能デバイス120からのシャットダウン予約応答を受信し、続いてS1414の処理を行う。なお、S1413で受信したシャットダウン予約応答には複合機能デバイス120のシャットダウン予約時間が設定されている。
S1414では、電源管理モジュール309は、コミュニケーションモジュール310を介して、複合機能デバイス120に対して起動を許可するコマンドを複合機能デバイス120に送信し、続いてS1415の処理が行われる。S1415では、複合機能デバイス120に対して図7に示すシャットダウン処理が行われ、処理が終了する。
【0053】
S1416では、電源管理モジュール309は、複合機能デバイス120に対してシャットダウンを促す処理を実行し、続いてS1417の処理を行う。
S1417では、電源管理モジュール309は、S1408で受信したデバイス選択応答、又はS1411で受信した推奨デバイス使用応答を解析し、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が更新されたか否かを判断する。S1417における判断の結果、シャットダウン予約時間が更新されたと判断された場合にはS1418の処理が行われ、他方、シャットダウン予約時間が更新されていないと判断された場合には処理が終了する。
S1418では、複合機能デバイス121に対して図7に示すシャットダウン処理が行われ、処理が終了する。
【0054】
図15は、電源管理システムにおいて、ユーザーの操作により複合機能デバイス120の電源が投入された場合の複合機能デバイス上で稼動するアプリケーション506の動作に係るフローチャートを示す図である。
S1500では、アプリケーション506は、ユーザーにより複合機能デバイス120の操作部403を介して電源投入の操作を受け付け、続いてS1501の処理を行う。なお、S1500における電源投入の操作では、複合機能デバイス120のコア制御部400、ネットワークインターフェース部401、操作部403、メモリ部405のみが起動され、その他のハードウェアは起動していないものとする。
【0055】
S1501では、アプリケーション506は、S1500での電源投入の操作を受け付けると、電源管理サーバー110に対して起動の操作が行われたことを示す起動要求を送信する。S1502では、アプリケーション506は、S1501で送信した起動要求に対する応答を受信し、続いてS1503の処理を行う。
S1503では、アプリケーション506は、S1502で受信した起動要求に対する応答が推奨デバイス使用要求であるか否かを判断する。アプリケーション506は、起動要求に対する応答が推奨デバイス使用要求であると判断した場合には、S1504の処理を行い、他方、起動要求に対する応答が推奨デバイス使用要求でないと判断した場合には、S1508の処理を行う。
【0056】
S1504では、アプリケーション506は、操作部403に推奨デバイスに関する情報画面(図16の1600a)を表示し、続いてS1505の処理を行う。なお、推奨デバイス情報画面では、図14のS1410で送信された推奨デバイス使用要求に含まれる複合機能デバイス121に関する情報、及び複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間を変更するコントロール等が表示される。
S1505では、アプリケーション506は、S1507で表示した推奨デバイス情報画面において複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間の変更操作が行われたか否かを判断する。アプリケーション506は、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されたと判断した場合には、S1506の処理を行い、他方、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されていないと判断した場合には、S1507の処理を行う。
S1506では、アプリケーション506は、S1507で送信する推奨デバイス使用応答の情報に予約時間を設定し、続いてS1507の処理を行う。S1507では、アプリケーション506は、S1502で受信した推奨デバイス使用要求に対する応答(推奨デバイス使用応答)を送信し、処理を終了する。
【0057】
S1508では、アプリケーション506は、S1502で受信した起動要求に対する応答がデバイス選択要求であるか否かを判断する。起動要求に対する応答がデバイス選択要求であると判断した場合には、S1509の処理を行い、他方、起動要求に対する応答がデバイス選択要求でないと判断した場合には、続いてS1514の処理を行う。
S1509では、アプリケーション506は、操作部403に選択対象の複合機能デバイスに関する情報画面(図16の1600b)を表示し、続いてS1510の処理を行う。なお、デバイス選択画面では、図14のS1407で送信されたデバイス選択要求に含まれる複合機能デバイス121に関する情報、及び複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間を変更するコントロール等が表示される。
【0058】
S1510では、アプリケーション506は、S1509において表示されたデバイス選択画面において、複合機能デバイス120及び複合機能デバイス121のどちらが選択されたかを判断する。アプリケーション506は、複合機能デバイス121を使用すると判断した場合には、S1511の処理を行い、他方、複合機能デバイス120を使用すると判断した場合には、S1515の処理を行う。
S1511では、アプリケーション506は、S1509で表示したデバイス選択画面において複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間の変更操作が行われたか否かを判断する。アプリケーション506は、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されたと判断した場合には、S1512の処理を行い、他方、複合機能デバイス121のシャットダウン予約時間が変更されていないと判断した場合には、S1513の処理を行う。
S1512では、アプリケーション506は、S1513で送信するデバイス選択応答の情報に更新された予約時間を設定し、続いてS1513の処理を行う。S1513では、アプリケーション506は、S1502で受信したデバイス選択要求に対する応答(デバイス選択応答)を送信し、処理を終了する。
【0059】
S1514では、アプリケーション506は、S1502で受信した応答がシャットダウン予約要求であるか否かを判断する。シャットダウン予約要求であると判断した場合には、S1515の処理を行い、他方、シャットダウン予約要求でないと判断した場合には、S1517の処理を行う。
S1515では、アプリケーション506は、操作部403にシャットダウン予約画面を表示する。ここで、S1515では、アプリケーション506は、複合機能デバイス120の操作部403に表示したシャットダウン予約画面からユーザーによるシャットダウン予約時間の入力が行われると、S1516の処理を行う。
【0060】
S1516では、アプリケーション506は、シャットダウン予約時間をシャットダウン予約応答に設定し、続いてS1517の処理を行う。S1517では、アプリケーション506は、シャットダウン予約画面から入力されたシャットダウン予約時間を含むシャットダウン予約応答を電源管理サーバー110に送信し、処理を終了する。
なお、本フローチャートにおいて不図示であるが、複合機能デバイス120が選択された場合、上記処理の後に複合機能デバイス120の起動処理が実行される。一方、複合機能デバイス121が選択された場合には、上記処理の後に複合機能デバイス120のシャットダウン処理が実行される。
【0061】
図16は、電源管理システムにおける複合機能デバイス120上で稼動するアプリケーション506により操作部403に表示される画面の一例を示す図である。推奨デバイス情報画面1600aは、図15に示すS1504で表示される推奨デバイスの情報を表示するための画面である。推奨デバイス情報部1601aは、推奨デバイスに関する情報であり、複合機能デバイスのユーザーフレンドリ名であるデバイス名、設置場所、IPアドレス、及び現在設定されているシャットダウン予約時間が表示される。
入力コントロール1602aは、推奨デバイスのシャットダウン予約時間を変更するためのコントロールである。ボタンコントロール1603aは、「はい」及び「いいえ」の2種類から構成されるコントロールである。「はい」が選択された場合、入力コントロール1602aに設定されたシャットダウン予約時間を保存し、図15のS1507で送信する推奨デバイス使用応答のトリガとなる。他方、推奨デバイス情報画面1600aにおいては、推奨デバイスの使用を強制するため、「いいえ」のボタンは選択できない状態で表示される。
【0062】
デバイス選択画面1600bは、図15のフローチャートにおけるS1509で表示される選択対象のデバイスの情報を表示するための画面である。デバイス選択部1601bは、選択対象デバイスに関する情報であり、複合機能デバイスのユーザーフレンドリ名であるデバイス名、設置場所、IPアドレス、及び現在設定されているシャットダウン予約時間が表示される。
入力コントロール1602bは、選択対象デバイスのシャットダウン予約時間を変更するためのコントロールである。ボタンコントロール1603bは、「はい」及び「いいえ」の2種類から構成されるコントロールである。「はい」が選択された場合、入力コントロール1602bに設定されたシャットダウン予約時間を保存し、図15のS1513で送信するデバイス選択応答のトリガなる。他方、「いいえ」が選択された場合、図12に示すシャットダウン予約画面に遷移する。
【0063】
以上、説明したように本実施形態に係る電源管理システムでは、まず、複合機能デバイス120の管理者がシャットダウン推奨時間帯としてネットワークデバイス管理プログラム300に複合機能デバイスのシャットダウン状態を維持したい時間を設定する。次に、ネットワークデバイス管理プログラム300は、設置場所等の条件をキーにして管理対象となる複数の複合機能デバイスの関連付けを行う。
ここで、設定したシャットダウン推奨時間帯内にユーザーにより一の複合機能デバイスが起動された場合、ネットワークデバイス管理プログラム300が関連付けられた複合機能デバイスの状態を確認する。
確認の結果、起動中の複合機能デバイスが存在する場合には、能力を比較し、能力が高い複合機能デバイスが存在する場合には、能力の高いデバイスの使用を強制するとともに、シャットダウン予約時間を設定するための推奨デバイス情報画面が表示される。
【0064】
一方、起動中の複合機能デバイスの中に能力の高い複合機能デバイスが存在しない場合には、使用する複合機能デバイスの選択、及び選択した複合機能デバイスのシャットダウン予約時間を設定するためのデバイス選択画面が表示される。デバイス選択画面で選択された複合機能デバイスの情報、及びシャットダウン予約時間は、ネットワークデバイス管理プログラム300に通知される。
そして、ネットワークデバイス管理プログラム300は、通知されたシャットダウン予約時間に選択された複合機能デバイスにシャットダウン要求を送信し、複合機能デバイスをシャットダウンする。
なお、関連付けられた複合機能デバイスに起動中の複合機能デバイスが存在しない場合には、第1の実施形態と同様の動作を行うものとする。
以上の構成によれば、シャットダウン状態を維持したい時間に、複数のデバイスが起動されることを極力防止することが可能となり、より効率的な複合機能デバイスの電源管理を実現できる。
【0065】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0066】
上述した実施形態によれば、複合機能デバイスが業務時間後や休日等の使用頻度の低いことが予想される時間帯にユーザーの操作により起動された場合に起動状態のまま放置されることを防止することが可能となり、不要な電力の消費をより少なくすることができる。なお、上述した実施形態では、管理システムの一例である電源管理システムを例に挙げて説明を行った。
【0067】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して通信可能な複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置であって、
前記複数の画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯を設定する設定手段と、
画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段にて、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあると判断されたことに応じて、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求手段と、
前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可手段と、
前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理手段と、を有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記複数の画像処理装置を関連付ける関連付け手段を更に有し、
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在しない場合は、前記起動要求を送信した画像処理装置に前記予約要求を送信することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在する場合は、前記起動している画像処理装置を使用させるための使用要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在する場合は、
前記起動要求を送信した画像処理装置の能力と、前記起動している画像処理装置の能力とを比較し、前記起動要求を送信した画像処理装置の能力の方が低い場合に、前記起動している画像処理装置を使用させるための使用要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在する場合は、
前記起動要求を送信した画像処理装置の能力と、前記起動している画像処理装置の能力とを比較し、前記起動要求を送信した画像処理装置の能力の方が高い場合は、前記起動要求を送信した画像処理装置と、前記起動している画像処理装置とのどちらかを使用するかを選択させるための選択要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信することを特徴とする請求項3又は4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記画像処理装置の能力には、カラー印刷機能、後処理機能、及びFAX機能の少なくとも何れか1つが含まれることを特徴とする請求項4又は5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記要求手段により送信される要求に対する応答には、使用される画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定されており、
前記管理手段は、前記応答により指定される時間に、前記使用される画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記使用される画像処理装置に送信することを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の管理装置。
【請求項8】
複数の画像処理装置と、ネットワークを介して通信可能な前記複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置とを含むシステムであって、
前記管理装置は、
画像処理装置から起動要求を受信した場合、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求手段と、
前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可手段と、
前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理手段とを有し、
前記画像処理装置は、
前記起動要求を前記管理装置に送信する起動要求手段と、
前記管理装置より前記予約要求を受信すると、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を設定するための画面を操作部に表示する表示手段と、
前記画面を介して設定された前記電源をOFFの状態にする時間が含まれる予約応答を前記管理装置に送信する予約応答手段と、を有することを特徴とするシステム。
【請求項9】
ネットワークを介して通信可能な複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置における管理方法であって、
前記複数の画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯を設定する設定工程と、
画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が前記設定工程で設定された時間帯にあるか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程にて、現在の時刻が前記設定工程で設定された時間帯にあると判断されたことに応じて、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求工程と、
前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可工程と、
前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理工程と、を有することを特徴とする管理方法。
【請求項10】
複数の画像処理装置と、ネットワークを介して通信可能な前記複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置とを含むシステムにおける管理方法であって、
画像処理装置が、起動要求を前記管理装置に送信する起動要求工程と、
前記管理装置が、前記起動要求を送信した画像処理装置から起動要求を受信した場合、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求工程と、
前記起動要求を送信した画像処理装置が、前記管理装置より前記予約要求を受信すると、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を設定するための画面を操作部に表示する表示工程と、
前記起動要求を送信した画像処理装置が、前記画面を介して設定された前記電源をOFFの状態にする時間が含まれる予約応答を前記管理装置に送信する予約応答工程と、
前記管理装置が、前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された前記予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可工程と、
前記管理装置が、前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理工程と、を有することを特徴とする管理方法。
【請求項11】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して通信可能な複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置であって、
前記複数の画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯を設定する設定手段と、
画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段にて、現在の時刻が前記設定手段で設定された時間帯にあると判断されたことに応じて、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求手段と、
前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可手段と、
前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理手段と、を有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記複数の画像処理装置を関連付ける関連付け手段を更に有し、
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在しない場合は、前記起動要求を送信した画像処理装置に前記予約要求を送信することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在する場合は、前記起動している画像処理装置を使用させるための使用要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在する場合は、
前記起動要求を送信した画像処理装置の能力と、前記起動している画像処理装置の能力とを比較し、前記起動要求を送信した画像処理装置の能力の方が低い場合に、前記起動している画像処理装置を使用させるための使用要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記要求手段は、前記関連付け手段で前記起動要求を送信した画像処理装置と関連付けられた他の画像処理装置の状態を確認し、前記他の画像処理装置のうち、起動している画像処理装置が存在する場合は、
前記起動要求を送信した画像処理装置の能力と、前記起動している画像処理装置の能力とを比較し、前記起動要求を送信した画像処理装置の能力の方が高い場合は、前記起動要求を送信した画像処理装置と、前記起動している画像処理装置とのどちらかを使用するかを選択させるための選択要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信することを特徴とする請求項3又は4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記画像処理装置の能力には、カラー印刷機能、後処理機能、及びFAX機能の少なくとも何れか1つが含まれることを特徴とする請求項4又は5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記要求手段により送信される要求に対する応答には、使用される画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定されており、
前記管理手段は、前記応答により指定される時間に、前記使用される画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記使用される画像処理装置に送信することを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の管理装置。
【請求項8】
複数の画像処理装置と、ネットワークを介して通信可能な前記複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置とを含むシステムであって、
前記管理装置は、
画像処理装置から起動要求を受信した場合、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求手段と、
前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可手段と、
前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理手段とを有し、
前記画像処理装置は、
前記起動要求を前記管理装置に送信する起動要求手段と、
前記管理装置より前記予約要求を受信すると、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を設定するための画面を操作部に表示する表示手段と、
前記画面を介して設定された前記電源をOFFの状態にする時間が含まれる予約応答を前記管理装置に送信する予約応答手段と、を有することを特徴とするシステム。
【請求項9】
ネットワークを介して通信可能な複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置における管理方法であって、
前記複数の画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間帯を設定する設定工程と、
画像処理装置から起動要求を受信した場合、現在の時刻が前記設定工程で設定された時間帯にあるか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程にて、現在の時刻が前記設定工程で設定された時間帯にあると判断されたことに応じて、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求工程と、
前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可工程と、
前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理工程と、を有することを特徴とする管理方法。
【請求項10】
複数の画像処理装置と、ネットワークを介して通信可能な前記複数の画像処理装置の電源の状態を管理する管理装置とを含むシステムにおける管理方法であって、
画像処理装置が、起動要求を前記管理装置に送信する起動要求工程と、
前記管理装置が、前記起動要求を送信した画像処理装置から起動要求を受信した場合、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を指定させるための予約要求を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する要求工程と、
前記起動要求を送信した画像処理装置が、前記管理装置より前記予約要求を受信すると、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間を設定するための画面を操作部に表示する表示工程と、
前記起動要求を送信した画像処理装置が、前記画面を介して設定された前記電源をOFFの状態にする時間が含まれる予約応答を前記管理装置に送信する予約応答工程と、
前記管理装置が、前記起動要求を送信した画像処理装置から前記予約要求に対する、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にする時間が指定された前記予約応答を受信した際に、前記起動要求を送信した画像処理装置が備える通信機能以外の機能の起動を許可する起動応答を、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する起動許可工程と、
前記管理装置が、前記予約応答により指定される時間に、前記起動要求を送信した画像処理装置の電源をOFFの状態にするコマンドを、前記起動要求を送信した画像処理装置に送信する管理工程と、を有することを特徴とする管理方法。
【請求項11】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−150543(P2011−150543A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−11395(P2010−11395)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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