説明

粉末原料供給装置

【課題】互いに異なる粉末原料が混ざることなく、所望の粉末原料を適切に供給することができ、その結果、バラエティーに富む高品質の飲料を提供することができる粉末原料供給装置を提供する。
【解決手段】使用者によってセットされたカップCに粉末原料を供給する粉末原料供給装置であって、粉末原料選択部2と、複数種類の粉末原料をそれぞれ収容するとともに、選択された粉末原料を吐出する複数のキャニスタ4と、カップCがセットされるカップセット部3と、吐出された粉末原料をカップCに案内するシュート16と、を備え、シュート16は、上方および下方に開放し、下方に向かってテーパ状のケース21と、ケース21の上下方向の全体にわたって延びるとともに、ケース21内を、粉末原料が通る複数の粉末原料通路22に仕切る仕切部23と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者によってセットされたカップに飲料用の粉末原料を自動的に供給する粉末原料供給装置に関し、例えば、飲料入りのカップにトッピング材としての粉末原料を供給したり、カップへの湯水の供給に前後して、粉末原料をカップに供給したりする粉末原料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲料に対する嗜好の多様化が進み、風味付けなどのために、粉状または粒状の食材であるトッピング材(例えばシナモンパウダーやアーモンドチップなど)を、コーヒーやジュースなどの飲料にトッピングすることが行われている。例えば飲食店などでは、各種のトッピング材が入った複数の容器から、お客が自分の好みに応じて、または店員が注文に応じて、容器を選択し、それを飲料入りのカップの上で振ることなどによって、飲料へのトッピングが行われる。このように、通常、飲料に対するトッピングは、人の手によって行われており、したがって、従来、飲料入りのカップにトッピング材を自動的に供給するトッピング専用の機器(以下、「トッピング専用機」という)は、存在しない。
【0003】
ただし、トッピング材をトッピングした状態で、飲料を販売するカップ式自動販売機は知られており、そのような自動販売機に内蔵され、飲料入りのカップにトッピング材を供給するトッピング材供給装置が、例えば引用文献1に開示されている。このトッピング材供給装置は、左右方向に並設された複数のキャニスタを備えており、それらのキャニスタにはそれぞれ、互いに異なるトッピング材、具体的には、ココアパウダー、シナモンパウダー、チョコレートチップまたはアーモンドチップなどが収容されている。各キャニスタには、トッピング材を吐出する吐出口から下方に延びる円筒状のシュートが取り付けられている。販売時に、トッピングが選択されると、カップに飲料が供給された後、そのカップが、選択されたトッピング材を収容するキャニスタのシュートの下方に搬送される。そして、そのキャニスタから吐出された所定量のトッピング材が、シュートによって案内され、飲料入りのカップに供給される。その後、そのカップは、商品取出口に搬送され、購入者に提供される。
【0004】
上記のようなトッピング材供給装置を、トッピング専用機に採用した場合、複数のキャニスタと同様に、それらにそれぞれ対応するシュートも左右方向に並設され、シュートを介して供給されるトッピング材の供給位置が、トッピング材によって異なる。このため、トッピング専用機の使用者は、飲料入りのカップを所望のトッピング材に対応する供給位置にセットしなければならない。この場合、飲料入りのカップが、所望のトッピング材と異なる供給位置に誤ってセットされた場合には、所望のトッピング材と異なるものがトッピングされるおそれがある。また、トッピング材の種類を多くするために、多数のキャニスタを左右方向に並設すると、その分、トッピング専用機は、横幅が大きくなり、大型化してしまう。
【0005】
また、複数種類の粉末原料を共通の供給位置に供給可能なシュートを備えた原料供給装置が、例えば特許文献2に開示されている。この原料供給装置は、特許文献1と同様、カップ式自動販売機に内蔵されたものであり、左右方向に並設された3つのキャニスタと、これらのキャニスタから下方に延びるシュートとを備えている。このシュートは、下方に向かってテーパ状に形成されるとともに、内部に設けられた上下方向に延びる2つの仕切板によって、シュート内に3つの原料通路が仕切られている。したがって、各キャニスタから吐出された粉末原料は、対応する原料通路を通って落下し、シュート真下の共通の供給位置に搬送されたカップに供給される。
【0006】
上記のシュートでは、各仕切板が、シュートの上端と、シュートの上下方向の中央付近の位置との間にわたって延びていることで、シュートの上半部においては、各原料通路が完全に仕切られている。しかし、シュートの下半部では、仕切板が無く、3つの原料通路が合流した単一の原料通路になっている。
【0007】
このようなシュートを備えた原料供給装置を、トッピング専用機に採用した場合、前回と今回のトッピング時のトッピング材が互いに異なり、かつ、前回のトッピング材がシュート下部の単一の原料通路に残留していると、トッピングしようとした所望のトッピング材に前回のトッピング材が混ざった状態で、カップに供給されるおそれがある。このように、所望のトッピング材に、異なるトッピング材が混入した状態で、飲料へのトッピングが行われると、飲料の風味などが所望のものと異なり、飲料全体としての品質が低下してしまう。
【0008】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、互いに異なる粉末原料が混ざることなく、所望の粉末原料を適切に供給することができ、その結果、バラエティーに富む高品質の飲料を提供することができる粉末原料供給装置を提供することを目的とする。
【0009】
【特許文献1】特開2002−260089号公報
【特許文献2】特開2001−307216号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、使用者によってセットされたカップに飲料用の粉末原料を供給する粉末原料供給装置であって、互いに異なる複数種類の粉末原料から粉末原料を選択するために操作される粉末原料選択部と、互いに並設されるとともに、複数種類の粉末原料をそれぞれ収容し、粉末原料選択部が操作されたときに、その操作によって選択された所定量の粉末原料を吐出する複数のキャニスタと、複数のキャニスタの下方に設けられ、カップがセットされるカップセット部と、複数のキャニスタとカップセット部の間に配置され、吐出された粉末原料をカップセット部にセットされたカップに案内するシュートと、を備え、シュートは、上方および下方に開放する筒状に形成され、下方に向かってテーパ状のケースと、このケース内に設けられ、ケースの上下方向の全体にわたって延びるとともに、ケース内を、複数のキャニスタから吐出された複数種類の粉末原料がそれぞれ通る複数の粉末原料通路に仕切る仕切部と、を有していることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、使用者によって、カップがカップセット部にセットされ、粉末原料選択部が操作されると、互いに並設された複数のキャニスタから、操作によって選択された所定量の粉末原料が吐出される。そして、吐出された粉末原料は、シュートによって案内され、下方のカップに供給される。シュートは、上方および下方に開放する筒状のケースを有しており、このケース内に設けられた仕切部によって、複数のキャニスタから吐出された複数種類の粉末原料がそれぞれ通る複数の粉末原料通路に仕切られている。上記ケースは、下方に向かってテーパ状に形成される一方、仕切部は、ケースの上下方向の全体にわたって延びている。これにより、複数の粉末原料通路はそれぞれ、上下方向の全体にわたって完全に仕切られ、下方に向かって集合した状態になる。したがって、このような複数の粉末原料通路を有するシュートによって、キャニスタから吐出された粉末原料をカップに案内することにより、互いに異なる粉末原料が混ざることなく、所望の粉末原料をカップに適切に供給することができる。以上のように、本発明によれば、複数種類の粉末原料から任意に選択して、所望の粉末原料を適切に供給することができ、その結果、バラエティーに富む高品質の飲料を提供することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の粉末原料供給装置において、仕切部は、ケースに着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、メンテナンス時に、ケースから仕切部を取り外すことにより、ケースの内面を容易に清掃することができるとともに、取り外した仕切部を丸洗いすることなどによって、これを容易にかつきれいに洗浄することができる。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の粉末原料供給装置において、シュートを着脱自在に取り付け、支持するシュートホルダを、さらに備えており、ケースは、互いに着脱自在の第1および第2ケース部材を有していることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、メンテナンス時に、シュートホルダからシュートを取り外し、さらにこのシュートのケースを、第1および第2ケース部材に分解した状態で、これらを丸洗いすることなどによって、仕切部と同様、ケースを容易にかつきれいに洗浄することができる。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の粉末原料供給装置において、第1および第2ケース部材は、前後方向に配置されており、第1ケース部材は、下方に向かってテーパ状の台形状を有する第1正面板部と、この第1正面板部の左右端部から第2ケース部材に向かって延びる左右の第1側板部と、を有し、第2ケース部材は、第1正面板部とほぼ同じ形状およびサイズを有し、第1正面板部と前後方向に間隔を隔てて対向する第2正面板部と、この第2正面板部の左右端部から第1ケース部材に向かって延び、第1ケース部材の左右の第1側板部に、内側および外側の一方からそれぞれ重なり合った状態で係合する左右の第2側板部と、を有していることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、第1および第2正面板部が、いずれも下方に向かってテーパ状の台形状を有し、互いにほぼ同じ形状およびサイズに形成されるとともに、前後方向に互いに間隔を隔てて対向している。また、第2ケース部材の左右の第2側板部が、第1ケース部材左右の第1側板部に、内側および外側の一方からそれぞれ重なり合った状態で係合する。つまり、第1および第2ケース部材によって構成されたケースは、第1および第2ケース部材の一方が他方に嵌り込み、かつほぼ抜け止め状態で取り付けられ、比較的強固に構成される。また、メンテナンス時に、ケースの分解および組立を容易に行うことができる。すなわち、ケースを分解する場合には、例えば、左右の側板部が内側に位置する第1および第2ケース部材の一方を、他方から上方にスライドさせることにより、両者を容易に分解することができる。一方、ケースを組み立てる場合には、上記と逆の手順で、ケースを容易に組み立てることができる。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の粉末原料供給装置において、仕切部は、互いに接した状態でかつ全体としてケースに嵌め込まれた状態で、ケースに収容されるように形成され、ケースの内面との間に、複数の粉末原料通路をそれぞれ画成する複数の仕切部材で構成されていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、仕切部を構成する複数の仕切部材が、互いに接した状態でかつ全体としてケースに嵌め込まれた状態で、ケースに収容されるように形成されているので、各仕切部材をそれぞれ、ケース内の適正な位置に位置決めしながら容易に取り付けることができる。また、メンテナンス時に、複数の仕切部材をケースから引き抜くだけで、それらの仕切部材を分解しながら容易に取り外すことができる。これらの分解された仕切部材は、仕切部が一体で構成されている場合に比べて小さいので、丸洗いが簡単に行える。さらに、あらかじめ複数種類の仕切部材を用意し、キャニスタの数やキャニスタからの粉末原料の吐出位置などに応じて、複数の仕切部材を適宜、組み合わせることにより、粉末原料通路のサイズやレイアウトを容易に変更することができる。
【0020】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の粉末原料供給装置において、シュートを所定温度に加熱するヒータを、さらに備えていることを特徴とする。
【0021】
一般に、シュート内の湿度が高いと、シュート内の湿気によって、粉末原料が粉末原料通路を通過する際に、その壁面に付着しやすく、残留することがある。したがって、ヒータによって、シュートを所定温度に加熱することにより、シュート内の湿度を低下させることができ、それにより、粉末原料が粉末原料通路の壁面に付着・残留するのを大幅に低減することができる。
【0022】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の粉末原料供給装置において、複数のキャニスタはそれぞれ、粉末原料をほぼ水平に吐出する吐出口を有しており、シュートは、ヒータによる熱を吐出口に伝えるために、吐出口に所定間隔を隔てて対向する伝熱部を、さらに有していることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、シュートの伝熱部が、複数のキャニスタのそれぞれの吐出口に所定間隔を隔てて対向していて、シュートがヒータで加熱されると、その熱が伝熱部に伝わり、さらに伝熱部の熱が、吐出口との間の空間を介して、吐出口に伝わる。一般に、吐出口付近の湿度が高いと、吐出口付近の粉末原料同士が湿気によってくっつき、いわゆるだまになることがある。したがって、伝熱部を介して、ヒータによる熱を吐出口に伝えることにより、吐出口付近の湿度を低下させることができ、それにより、吐出口付近の粉末原料がだまになるのを防止することができる。その結果、だまの無い良質の粉末原料を供給することができる。また、シュートに伝熱部を設けるだけで、吐出口付近における粉末原料のだまの発生を防止できるので、だま発生防止用の専用ヒータなどを設ける必要がない。
【0024】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の粉末原料供給装置において、シュートの下端付近に吸引口を有し、吸引口から吸引された空気を外部に排出する排気装置を、さらに備えていることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、排気装置により、シュートの下端付近の空気が吸引口から吸引され、外部に排出される。例えば、飲料入りのカップがカップセット部にセットされると、通常、シュートの下端付近の湿気が多くなり、特に、カップ内の飲料がホットコーヒーなどのホット飲料である場合には、湯気が立ち上ることで、湿気がより一層多くなる。この場合、その湿気によって、粉末原料が粉末原料通路を通過する際に、その壁面に付着しやすく、残留することがある。したがって、上述したように、シュートの下端付近の空気を吸引し、排出することにより、シュートの下端付近の湿気を低減することができ、それにより、粉末原料が粉末原料通路の壁面に付着・残留するのを大幅に低減することができる。また、請求項6の発明と相まって、粉末原料通路の壁面への粉末原料の付着・残留の低減効果を、より一層高めることができる。
【0026】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の粉末原料供給装置において、排気装置を制御する制御装置を、さらに備え、制御装置は、キャニスタから吐出された粉末原料が、カップに供給された後、排気装置を所定時間、作動させることを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、キャニスタから吐出された粉末原料がカップに供給された後、シュートの下端付近の湿気を所定時間、連続して低減することができる。また、排気装置の作動は、粉末原料がカップに供給された後で開始されるので、粉末原料が吸引口から吸い込まれることはない。
【0028】
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の粉末原料供給装置において、粉末原料選択部が操作されたか否かを検出する検出手段を、さらに備え、制御装置は、排気装置の作動中、粉末原料選択部が操作されたことが検出された時に、排気装置を停止させることを特徴とする。
【0029】
この構成によれば、排気装置の作動中、すなわち、カップへの粉末原料の供給後に作動を開始した排気装置が、連続して作動しているときに、粉末原料選択部が操作されたことが検出されると、その時点で、排気装置が停止する。これにより、キャニスタから吐出され、シュートの粉末原料通路を通過した粉末原料が、カップに供給される際に、吸引口から吸い込まれることはない。
【0030】
請求項11に係る発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載の粉末原料供給装置において、粉末原料は、飲料入りのカップに供給されるトッピング材であり、粉末原料供給装置は、トッピング材供給装置であることを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、使用者が、飲料入りのカップをカップセット部にセットし、粉末原料選択部を操作するだけで、飲料に所望のトッピング材を適切にかつ簡単にトッピングすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による粉末原料供給装置を、トッピング材供給装置として適用したフレーバパウダーディスペンサを示しており、図2は、その内部構造を示している。このフレーバパウダーディスペンサ1(以下単に「パウダーディスペンサ」という)は、例えばファミリーレストランやファーストフード店などのフリードリンクコーナーなどに設置され、お客などの使用者によってセットされた飲料入りのカップCに、トッピング材としてのフレーバパウダー(粉末原料)を自動的に供給し、飲料にトッピングするものである。なお、カップC内の飲料は、例えばコーラなどの清涼飲料水やコーヒーなどであり、また、フレーバパウダーは、レモンパウダーやシナモンパウダー、ココアパウダーなどである。
【0033】
図1に示すように、パウダーディスペンサ1は、正面形状が縦長矩形状に形成されるとともに、上部および下端部が前方に大きく張り出すように形成されている。また、パウダーディスペンサ1の上部前面には、使用者によって操作される操作部2(粉末原料選択部)が設けられ、下部には、飲料入りのカップCをセットするためのカップセット部3が設けられている。
【0034】
操作部2は、上下方向に3列でかつ左右2列の計6つの選択ボタン2aを有しており、各選択ボタン2aが、後述する6つのキャニスタ4にそれぞれ対応している。これらの選択ボタン2aは、後述する制御装置8に電気的に接続されている。また、各選択ボタン2aの外側の側方には、フレーバパウダの品名が記載された品名プレート2bが設けられている。
【0035】
カップセット部3は、上方に開放するとともに上面が前下がりに傾斜し、所定の深さを有するケース3aと、このケース3aの内側に、その底面から浮いた状態で水平に設けられた簀の子状のカップトレイ3b(図2参照)と、金属棒を曲げ加工することなどによって所定形状に形成され、カップトレイ3bに立設されるとともに、上端部が後方に凸に湾曲するカップガイド3cとを有している。このように構成されたカップセット部3では、トッピングの際に、飲料入りのカップCが、カップガイド部3cの上端部に前方から当接した状態で、カップトレイ3b上に載置される。これにより、飲料入りのカップCは、後述するシュート16を介して、複数種類のフレーバパウダーをいずれも供給可能な共通の供給位置にセットされる。
【0036】
図2および図3に示すように、パウダーディスペンサ1は、互いに異なる複数種類のフレーバパウダーをそれぞれ収容するとともに、トッピング時に所定量のフレーバパウダーを吐出する複数のキャニスタ4と、後述するシュート16の下端付近の空気を吸引するための排気ファン5(排気装置)と、シュート16を加熱するためのシュートヒータ6(ヒータ)と、キャニスタ4を加熱するためのキャニスタヒータ7と、これらを制御するマイクロコンピュータを有する制御装置8(検出手段)などを備えている。
【0037】
図2に示すように、複数のキャニスタ4は、パウダーディスペンサ1内の上部において、前後対称の2つを1組とする3組が、左右方向に並設され、合計6つのキャニスタ4で構成されている。各キャニスタ4は、フレーバパウダーを収容するキャニスタ本体11と、このキャニスタ本体11内の底部に、前後方向に延びる水平軸線を中心として回転自在に設けられ、フレーバパウダーを外部に送り出すための送出しスクリュー12(キャニスタ本体から突出する一端部のみ図示)と、この送出しスクリュー12を駆動するモータ13およびギヤボックス14などを有している。なお、図1に示すように、これらのキャニスタ4は、パウダーディスペンサ1の外装ケースの一部を構成するキャニスタカバー1aによって覆われている。このキャニスタカバー1aは、天板部の後端部に設けられたヒンジ1bを介して、左右方向に延びる水平軸線を中心として回動自在に構成されており、キャニスタ本体11へのフレーバパウダーの補充時などに、操作部2とともに、後ろ側に回動した状態に開放される。
【0038】
図2に示すように、キャニスタ本体11は、所定の容量(例えば0.05リットル)を有しており、下部には、水平に突出し、フレーバパウダーを水平に吐出する吐出口11aが設けられている。また、キャニスタ本体11の吐出口11aと反対側には、送出しスクリュー12の一端部が、キャニスタ本体11から外部に突出しており、上記一端部がジョイント15を介して、ギヤボックス14に連結されている。したがって、モータ13が作動することにより、送出しスクリュー12が回転し、それにより、キャニスタ本体11内のフレーバパウダーが、吐出口11aから水平に吐出される。なお、吐出口11aおよび送出しスクリュー12の詳細な構造についての説明は省略するが、モータ13が所定時間(例えば2.5秒)、作動することにより、送出しスクリュー12が所定方向に所定角度、回転し、それにより、吐出口11aから微量(例えば0.2g)のフレーバパウダーが吐出される。
【0039】
また、前述したように、各組の前後のキャニスタ4、4は、前後対称に配置されており、それらの吐出口11a、11aが互いに所定間隔を隔てて対向している。したがって、前側のキャニスタ4から吐出口11aを介して吐出されたフレーバパウダーは、後方に吐出される一方、後ろ側のキャニスタ4から吐出口11aを介して吐出されたフレーバパウダーは、前方に吐出される。そして、これらのフレーバパウダーは、シュート16によって案内され、下方の飲料入りのカップCに供給される。なお、シュート16の構成については後述する。
【0040】
キャニスタ4の下方には、シュート16を支持するシュートホルダ17が設けられている。このシュートホルダ17は、所定形状の金属板で構成されており、後ろ側のキャニスタ本体11の底部付近から、前下がりに傾斜するように延びている。そして、シュートホルダ17の前面側に、シュート16がその背面側上部の左右のフック16a、16aを介して着脱自在に取り付けられ、一方、シュートホルダ17の背面側に、前記シュートヒータ6が取り付けられている。このシュートヒータ6は、自身が発熱することにより、シュートホルダ17を介して、シュート16を所定温度(例えば40〜50℃)に加熱する。
【0041】
また、キャニスタ4の左右の側方には、前記キャニスタヒータ7(図2(b)では右側のもののみ図示)が配置されている。これらのキャニスタヒータ7は、自身が発熱することにより、キャニスタ本体11が載置されている金属製の支持プレート(図示せず)などを介して、キャニスタ本体11を所定温度(例えば40℃)に加熱する。これにより、キャニスタ本体11内のフレーバパウダー同士がくっつき、塊になるのを防止することができる。
【0042】
また、図2に示すように、排気ファン5は、シュートホルダ17の背面側に配置された吸引ノズル18に、吸引ダクト19を介して接続されている。吸引ノズル18は、シュート16の下端付近に位置する下向きの吸引口18aを有している。また、排気ファン5には、下方に延び、パウダーディスペンサ1の外装ケースの底板から下方に若干突出する排気ダクト20が接続されている。したがって、排気ファン5が作動することにより、シュート16の下端付近の空気が、吸引口18aから吸い込まれ、吸引ダクト19および排気ダクト20を介して、パウダーディスペンサ1の下方に排出される。なお、図1に示す符号10は、シュート16および吸引ノズル18などの周囲を覆うシュートカバーであり、このシュートカバー10は、シュート16および吸引口18aに対応する開口を底部に有するとともに、パウダーディスペンサ1の外装ケースに着脱自在に取り付けられている。
【0043】
次に、図4〜図6を参照しながら、シュート16の構成について説明する。図4および図5に示すように、シュート16は、上方および下方に開放する筒状に形成され、下方に向かってテーパ状のケース21と、このケース21内を6つのパウダー通路22(粉末原料通路)に仕切る仕切部23とで構成されている。
【0044】
図6は、シュート16を分解した状態を示している。同図に示すように、ケース21は、前後方向に配置された前ケース部材24(第1ケース部材、第2ケース部材)および後ケース部材25(第2ケース部材、第1ケース部材)で構成される一方、仕切部23は、所定形状の6つの仕切部材26で構成されている。これらの前後ケース部材24、25および6つの仕切部材26はいずれも、所定形状のステンレス板を折曲げ加工することなどによって構成されている。
【0045】
前ケース部材24は、下方に向かってテーパ状の台形状を有する前正面板部24a(第1正面板部、第2正面板部)と、この前正面板部24aの左右端部から、後方にほぼ直角に屈曲して延びる左右の側板部24b、24b(第1側板部、第2側板部)とで構成され、平面形状が後方に開放するコ字状に形成されている。また、後ケース部材25は、上記前正面板部24aとほぼ同じ形状およびサイズを有する後正面板部25a(第2正面板部、第1正面板部)と、この後正面板部25aの左右端部から、前方にほぼ直角に屈曲して延びる左右の側板部25b、25b(第2側板部、第1側板部)と、これらの側板部25b、25bの前端部から、内方にほぼ直角に屈曲して若干延びる屈曲板部25c、25cとで構成されている。なお、後ケース部材25の背面側上部の左右端部には、前記フック16a、16aが設けられている。
【0046】
これらの前ケース部材24および後ケース部材25は、図4および図5に示すように、前ケース部材24が後ケース部材25の内側に嵌り込み、前者24の左右の側板部24b、24bが、後者25の左右の側板部25b、25bに内側から重なり合った状態で係合している。これにより、ケース21は、前ケース部材24が後ケース部材25にほぼ抜け止め状態で取り付けられ、比較的強固に構成されている。
【0047】
図6に示すように、各仕切部材26は、下方に向かってテーパ状の台形状を有する正面板部26aと、この正面板部26aの左右端部から、互いに同じ向きで前方または後方にほぼ直角に屈曲して延びる左右の側板部26b、26bと、正面板部26aの上端部から、鉛直上方に若干屈曲して延びる直立部26c(伝熱部)とで構成されている。各仕切部材26の正面板部26aは、前述した前ケース部材24の前正面板部24aや、後ケース部材25の後正面板部25aに対し、横幅寸法がほぼ1/3であり、高さ寸法がほぼ同じになっている。また、各仕切部材26の左右の側板部26bは、前ケース部材24や後ケース部材25の左右の側板部24b、25bに対し、奥行き寸法がほぼ1/2であり、高さ寸法がほぼ同じになっている。
【0048】
また、6つの仕切部材26は、互いに接するとともに、全体としてケース21に嵌め込まれた状態で、これに収容されるように形成されており、互いに接した状態の前後2つを1組とする3組が、互いに接した状態で左右方向に並設されている。具体的には、前後の仕切部材26、26は、正面板部26a、26a同士および直立部26c、26c同士がそれぞれ背中合わせで接しており、両直立部26c、26cが、正面板部26aを含む平面に対し、前側に若干屈曲している。また、3組のうちの中央の仕切部材26は、左右の側板部26b、26bが、隣り合う左側および右側の仕切部材26、26の側板部26b、26bに接する一方、左側および右側の仕切部材26、26の外側の側板部26b、26bは、前ケース部材24の側板部24b、24bにそれぞれ接している。
【0049】
以上のように構成されたシュート16では、6つの仕切部材26と、前ケース部材24の前正面板部24a、および後ケース部材25の後正面板部25aとの間に、前述した6つのキャニスタ4にそれぞれ対応する6つのパウダー通路22が画成されている。そして、これらのパウダー通路22はそれぞれ、ケース21内の上下方向の全体にわたって延びるとともに、下方に向かってテーパ状に構成され、完全に仕切られている。
【0050】
また、図2(b)に示すように、シュート16は、シュートホルダ17に沿って前下がりに傾斜した状態で取り付けられている。この状態では、前後の仕切部材26、26の直立部26c、26cが、対応する前後のキャニスタ4、4の吐出口11a、11a間の中央に位置するとともに、対応する吐出口11aに前後方向に所定間隔を隔てて対向している。
【0051】
次に、以上のように構成されたパウダーディスペンサ1の操作方法および動作について説明する。まず、使用者が飲料入りのカップCを、前述したようにして、カップセット部3にセットする。そして、使用者が、所望のフレーバパウダーの選択ボタン2aを押す。それにより、選択されたフレーバパウダーを収容するキャニスタ4のモータ13が所定時間、作動し、そのキャニスタ4の吐出口11aから所定量のフレーバパウダーが吐出される。この吐出されたフレーバパウダーは、シュート16の対応するパウダー通路22を通って落下し、下方のカップCに供給される。これにより、飲料へのトッピングが完了する。
【0052】
このトッピング完了後、排気ファン5が所定時間(例えば5分)、作動する。これにより、飲料入りのカップCがカップセット部3にセットされたことで、湿気が比較的多くなったシュート16の下端付近の空気が、吸引口18aから吸引され、パウダーディスペンサ1の外部に排出される。これにより、シュート16の下端付近の湿気を低減することができ、それにより、フレーバパウダーがパウダー通路22の壁面に付着・残留するのを大幅に低減することができる。なお、排気ファン5の作動は、トッピング完了後に開始されるので、フレーバパウダーが吸引口18aから吸い込まれることはない。
【0053】
また、排気ファン5の作動中、選択ボタン2aが押されたときには、そのことが制御装置8によって検出され、排気ファン5が停止する。これにより、シュート16のパウダー通路22を通過したフレーバパウダーが、カップCに供給される際に、吸引口18aから吸い込まれることはない。なお、カップCへのフレーバパウダーの供給後、排気ファン5が再度、所定時間、作動する。
【0054】
以上詳述したように、本実施形態によれば、シュート16は、6つの仕切部材26により、ケース21内が上下方向の全体にわたって、6つのパウダー通路22に完全に仕切られているので、いずれのキャニスタ4から吐出されたフレーバパウダーも、他のフレーバパウダーと混ざることなく、飲料入りのカップCに適切に供給される。したがって、パウダーディスペンサ1により、複数種類のフレーバパウダーから任意に選択して、所望のフレーバパウダーを飲料にトッピングすることができ、その結果、バラエティーに富む高品質の飲料を提供することができる。
【0055】
また、メンテナンス時に、シュート16を洗浄する場合には、パウダーディスペンサ1からシュートカバー10を取り外した後、シュート16をシュートホルダ17から取り外す。そして、そのシュート16を、前ケース部材24、後ケース部材25、および6つの仕切部材26の各部品に分解する。この場合、シュート16から、6つの仕切部材26を上方に引き抜き、その後、前ケース部材24を後ケース部材25から上方にスライドさせることにより、シュート16を容易に分解することができる。そして、上記の各部品を丸洗いすることなどによって、各部品を容易にかつきれいに洗浄することができる。また、分解した各部品によってシュート16を組み立てる場合には、上記と逆の手順で、シュート16を容易に組み立てることができる。以上のように、メンテナンス時において、シュート16の分解および組立を容易に行うことができる。
【0056】
さらに、シュートヒータ6によって、シュート16が所定温度に加熱されるので、シュート16内の湿度を低下させることができ、それにより、フレーバパウダーがパウダー通路22の壁面に付着・残留するのを大幅に低減することができる。また、シュートヒータ6による熱が、仕切部材26の直立部26cを介して、キャニスタ4の吐出口11aに伝わることによって、吐出口11a付近の湿度を低下させることができる。それにより、吐出口11付近のフレーバパウダーが、いわゆるだまになるのを防止でき、その結果、だまの無い良質のフレーバパウダーを飲料にトッピングすることができる。
【0057】
また、このパウダーディスペンサ1では、6つのキャニスタ4を、前後対称の2つを1組として、左右方向に3組、並設しているので、すべてのキャニスタ4を左右方向に単純に並設する場合に比べて、パウダーディスペンサ1の横幅寸法を短くすることができる。それにより、パウダーディスペンサ1を、全体として小型化することができ、その結果、比較的省スペースで設置することが可能である。
【0058】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。実施形態では、トッピング専用機としてのパウダーディスペンサ1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、抹茶や果汁粉末などの粉末原料を、カップへの湯水の供給に前後して、カップに供給するディスペンサに適用することも、もちろん可能である。この場合には、使用者自身が、カップ内の粉末原料および湯水を掻き混ぜることによって、茶や果汁ジュースなどの飲料が調理される。
【0059】
また、実施形態では、トッピング材として、フレーバパウダーを使用した場合について説明したが、もちろん、粒状のもの(例えばアーモンドチップなど)を使用することも可能である。また、シュート16を複数の部品で構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、シュート16内の各パウダー通路22が、上下方向の全体にわたって完全に仕切られているものであれば、シュート16全体を一体に構成したり、ケース21および仕切部23をそれぞれ一体に構成したりしてもよい。
【0060】
さらに、実施形態では、6つの仕切部材26によって、ケース21内を6つのパウダー通路22に仕切ったが、これらの数やレイアウトは特に限定されるものではない。例えば、あらかじめ複数種類の仕切部材を用意し、キャニスタ4の数やキャニスタ4からのフレーバパウダーの吐出位置などに応じて、複数の仕切部材を適宜、組み合わせることにより、パウダー通路のサイズやレイアウトを適宜、変更することも可能である。また、実施形態で示したパウダーディスペンサ1の細部の構成、特にシュート16の構成は、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施形態による粉末原料供給装置を適用したフレーバパウダーディスペンサを示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図2】図1のフレーバパウダーディスペンサの内部構造を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図3】フレーバパウダーディスペンサの主要な機器を模式的に示すブロック図である。
【図4】シュートを示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図5】シュートを示す図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。
【図6】シュートを分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1 フレーバパウダーディスペンサ(粉末原料供給装置、トッピング材供給装置)
2 操作部(粉末原料選択部)
2a 選択ボタン
3 カップセット部
4 キャニスタ
5 排気ファン(排気装置)
6 シュートヒータ(ヒータ)
7 キャニスタヒータ
8 制御装置(検出手段)
11 キャニスタ本体
11a 吐出口
16 シュート
17 シュートホルダ
18a 吸引口
21 ケース
22 パウダー通路(粉末原料通路)
23 仕切部
24 前ケース部材(第1ケース部材、第2ケース部材)
24a 前正面板部(第1正面板部、第2正面板部)
24b 側板部(第1側板部、第2側板部)
25 後ケース部材(第2ケース部材、第1ケース部材)
25a 後正面板部(第2正面板部、第1正面板部)
25b 側板部(第2側板部、第1側板部)
26 仕切部材
26c 直立部(伝熱部)
C カップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者によってセットされたカップに飲料用の粉末原料を供給する粉末原料供給装置であって、
互いに異なる複数種類の粉末原料から粉末原料を選択するために操作される粉末原料選択部と、
互いに並設されるとともに、前記複数種類の粉末原料をそれぞれ収容し、前記粉末原料選択部が操作されたときに、当該操作によって選択された所定量の粉末原料を吐出する複数のキャニスタと、
当該複数のキャニスタの下方に設けられ、カップがセットされるカップセット部と、
前記複数のキャニスタと前記カップセット部の間に配置され、前記吐出された粉末原料を前記カップセット部にセットされたカップに案内するシュートと、を備え、
前記シュートは、
上方および下方に開放する筒状に形成され、下方に向かってテーパ状のケースと、
このケース内に設けられ、当該ケースの上下方向の全体にわたって延びるとともに、当該ケース内を、前記複数のキャニスタから吐出された前記複数種類の粉末原料がそれぞれ通る複数の粉末原料通路に仕切る仕切部と、
を有していることを特徴とする粉末原料供給装置。
【請求項2】
前記仕切部は、前記ケースに着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の粉末原料供給装置。
【請求項3】
前記シュートを着脱自在に取り付け、支持するシュートホルダを、さらに備えており、
前記ケースは、互いに着脱自在の第1および第2ケース部材を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末原料供給装置。
【請求項4】
前記第1および第2ケース部材は、前後方向に配置されており、
前記第1ケース部材は、
下方に向かってテーパ状の台形状を有する第1正面板部と、
この第1正面板部の左右端部から前記第2ケース部材に向かって延びる左右の第1側板部と、を有し、
前記第2ケース部材は、
前記第1正面板部とほぼ同じ形状およびサイズを有し、当該第1正面板部と前後方向に間隔を隔てて対向する第2正面板部と、
この第2正面板部の左右端部から前記第1ケース部材に向かって延び、前記第1ケース部材の前記左右の第1側板部に、内側および外側の一方からそれぞれ重なり合った状態で係合する左右の第2側板部と、を有していることを特徴とする請求項3に記載の粉末原料供給装置。
【請求項5】
前記仕切部は、互いに接した状態でかつ全体として前記ケースに嵌め込まれた状態で、当該ケースに収容されるように形成され、当該ケースの内面との間に、前記複数の粉末原料通路をそれぞれ画成する複数の仕切部材で構成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の粉末原料供給装置。
【請求項6】
前記シュートを所定温度に加熱するヒータを、さらに備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の粉末原料供給装置。
【請求項7】
前記複数のキャニスタはそれぞれ、粉末原料をほぼ水平に吐出する吐出口を有しており、
前記シュートは、前記ヒータによる熱を前記吐出口に伝えるために、前記吐出口に所定間隔を隔てて対向する伝熱部を、さらに有していることを特徴とする請求項6に記載の粉末原料供給装置。
【請求項8】
前記シュートの下端付近に吸引口を有し、当該吸引口から吸引された空気を外部に排出する排気装置を、さらに備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の粉末原料供給装置。
【請求項9】
前記排気装置を制御する制御装置を、さらに備え、
当該制御装置は、前記キャニスタから吐出された粉末原料が、前記カップに供給された後、前記排気装置を所定時間、作動させることを特徴とする請求項8に記載の粉末原料供給装置。
【請求項10】
前記粉末原料選択部が操作されたか否かを検出する検出手段を、さらに備え、
前記制御装置は、前記排気装置の作動中、前記粉末原料選択部が操作されたことが検出された時に、前記排気装置を停止させることを特徴とする請求項9に記載の粉末原料供給装置。
【請求項11】
前記粉末原料は、飲料入りのカップに供給されるトッピング材であり、
前記粉末原料供給装置は、トッピング材供給装置であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の粉末原料供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−43134(P2009−43134A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209072(P2007−209072)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】