説明

粉末量測定装置及び粉末量測定方法

【課題】合成樹脂ペレットに付着した切粉の量を正確かつ容易に測定可能な粉末量測定装置・測定方法を提供する。
【解決手段】樹脂ペレットを通過させない目開きのふるい3と、切粉を通過させない目開きのスクリーン7を備えた切粉測定装置1により、ペレットに付着した切粉量を測定する。切粉測定装置1は、ふるい3が取り付けられるふるい漏斗2と、ふるい漏斗2を振とう機4上にて支持するふるい固定台9と、ふるい漏斗2に装着されスクリーン7が取り付けられたカフス11と、カフス11に接続された吸引装置16とを有する。ふるい3にペレットを収容し、振とう機4にてふるい3を振動させつつ、スクリーン7を介して、ふるい漏斗2に取り付けられたふるい3内を吸引する。この吸引により、ペレットから切粉を分離し、これをスクリーン7にて捕捉し、捕捉された切粉の量を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂ペレットに付着する粉末樹脂の付着量を測定する装置及び方法に関し、特に、熱可塑性樹脂のペレット製造の際に生じる「切粉」と呼ばれる粉末樹脂の付着量を測定する粉末量測定装置及び粉末量測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、熱可塑性樹脂は、押出機内で加熱溶融された樹脂を、該押出機に取り付けられたダイスによって繊維状のストランドとし、このストランドをペレタイザーにて切断してペレット形状の製品とする。このような樹脂ペレットの製造過程では、前述のペレタイザーによるストランド切断の際、ペレットと同時に「切粉」と呼ばれる粉末の樹脂が発生する。この切粉は、特に、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維強化樹脂、あるいは、タルク,マイカ等の充填材で強化された熱可塑性樹脂の製造過程にて多く発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−218331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、樹脂ペレットの製造過程で生じる切粉は、静電気あるいはペレット表面の水分により、ペレットの表面に付着し、製品ペレットへ混入する。このように、製品ペレットに切粉が混入すると、この切粉により、ペレットの乾燥ラインや空送ラインが汚染され、材料の切り替えに手間が掛かる等の問題がある。
【0005】
例えば、ガラス強化ポリカーボネート樹脂ユーザーは、樹脂ペレットの使用段階にて、フレキシブルコンテナーや紙袋から、当該ペレットを生産ラインのストックタンクあるいはホッパーに投入する。その際、ペレットに付着した切粉は、静電気の影響により、タンクやホッパーの壁に付着する。また、空送ラインで成形機までペレットを送給する場合も、そのラインの配管内に切粉が付着する。このため、ペレットユーザーは、材料のコンタミネーションを防止するため、材料を切り替えるたびにラインを洗浄する必要があり、材料の切り替えに手間が掛かり、生産効率が低下するという問題があった。
【0006】
さらに、棚段式乾燥機にて種々の材料を乾燥する場合も、切粉が他のペレットを汚染するおそれがあり、かかる汚染は製品品質確保のため好ましくない。また、精密成形を行う場合、成形機へのペレットの食い込みが、成形品の寸法精度など、成形安定性に影響を及ぼし、切粉が多い場合、その影響も大きくなるという問題もあった。
【0007】
そこで、生産効率の向上や製品品質の確保のため、ペレットの品質評価項目として、ペレットに付着した切粉量を測定する必要がある。しかしながら、市場には、ペレット中の切粉量を正確かつ容易に測定する装置が見あたらず、特許文献1のようなふるい分け測定装置も、コストや簡便性などの面で、ペレットの品質評価用としては適切とは言えなかった。
【0008】
本発明は、製品品質評価をする上で重要な情報となる切粉量を容易かつ正確に測定可能な粉末量測定装置・測定方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、従来の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、樹脂ペレットを通過させない程度の目開きを有するふるいを設けると共に、その先に樹脂粉末を通過させない程度のスクリーンを配し、さらにその先から吸引手段にて吸引することで、ふるい上に添加した樹脂ペレットから粉末樹脂を選択的に分離し、この分離した粉末樹脂をスクリーンにて捕捉できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明の粉末量測定装置は、合成樹脂のペレットに付着した粉末樹脂の量を測定する粉末量測定装置であって、前記ペレットが収容され、該ペレットを通過させない目開きの網部材が取り付けられたふるいと、前記ふるいを振動させる振動手段と、前記ふるいの後段に配置され、前記粉末樹脂を通過させない目開きの網部材にて形成されたスクリーンと、前記スクリーンの後段に接続され、前記スクリーン及び前記網部材を介して、前記ふるい内を吸引する吸引手段と、を有し、前記振動手段によって前記ふるいを振動させつつ、前記吸引手段の吸引により、前記粉末樹脂を前記ペレットから分離し前記スクリーンにて捕捉することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の粉末量測定方法は、合成樹脂のペレットに付着した粉末樹脂の量を測定する粉末量測定方法であって、前記ペレットを通過させない目開きの網部材が取り付けられたふるいと、前記ふるいの後段に配置され、前記粉末樹脂を通過させない目開きの網部材にて形成されたスクリーンとを設け、前記ふるいに前記ペレットを収容し、前記ふるいを振動させつつ、前記スクリーンを介して前記ふるい内を吸引し、前記吸引により、前記ペレットに付着した粉末樹脂を該ペレットから分離して前記スクリーンにて捕捉し、前記スクリーンに捕捉された前記粉末樹脂の量を測定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の粉末量測定装置は、樹脂ペレットに付着している切粉の量を容易かつ正確に測定することが可能となる。従って、製品品質を評価する上で重要な情報となる切粉量を把握でき、樹脂ペレットユーザーに対し、切粉量の少ない高品質のペレットを安定供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例である切粉測定装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の切粉測定装置の概要を示す説明図である。
【図3】本発明の切粉測定装置により、比較例−1,2、実施例−1〜4について切粉量を測定した結果を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である切粉測定装置(粉末量測定装置)の構成を示す斜視図、図2は、図1の切粉測定装置の概要を示す説明図であり、本発明の切粉測定方法も当該装置によって実行される。本発明による切粉測定装置1では、ふるい漏斗(処理容器)2に取り付けたふるい3を、振とう機(振動手段)4を用いて加振し、ふるい3に投入した樹脂ペレット5から粉末樹脂(切粉6)を分離する。切粉6は、ふるい漏斗2の下部に取り付けたスクリーン7にて捕捉され、その重量を測定することにより、切粉量が算出される。
【0015】
図1,2に示すように、振とう機4上には、固定マット8を介して、円筒形状のふるい固定台9が載置される。ふるい固定台9内には、上方から、ふるい漏斗2が取り付けられる。ふるい漏斗2の上には、金網等の網部材3aを備えたふるい3が取り付けられる。また、ふるい漏斗2の下部には、円筒形状のカフス(接合部材)11が取り付けられる。カフス11内には、ふるい3よりも目の細かい網部材であるスクリーン7が装着される。ふるい3の上端部には、ふるい蓋12が載せられる。ふるい蓋12は、締め付け治具13によって、振とう機4に固定される。
【0016】
ふるい漏斗2は、逆円錐形となっており、上から順に、円筒状のふるい取付部2aと、ふるい取付部2aの下方に設けられた逆円錐形状の漏斗部2bと、漏斗部2bの下方に設けられたカフス取付部2cとから構成されている。ふるい取付部2aは、ふるい固定台9とほぼ同径に形成されており、ここでは、直径約210mmに形成されている。ふるい3は、ふるい取付部2aの上端に載せられる形で、切粉測定装置1にセットされる。
【0017】
カフス取付部2cの外側には、円筒形状のカフス11(内径約46mm)が取り付けられる。カフス11は、カフス取付部2cの外周に気密状態で装着され、カフス11の下端部には、吸引ホース14が取り付けられる。吸引ホース14は、ふるい固定台9に形成された開口窓15から装置外へ引き出され、吸引装置(吸引手段)16に接続される。
【0018】
切粉測定装置1では、前述のように、ふるい3として金網等の網部材が使用され、ここでは、熱可塑性樹脂のペレット5を通過させない目開き(例えば、目開き1000μm、あるいは16mesh程度)を有する金網が使用される。また、スクリーン7としては、切粉6を通過させない目開き(例えば、目開き100μm、あるいは80mesh程度)を有する金網が使用される。ふるい3やスクリーン7の目開きは、測定する切粉の素材やペレットの大きさに応じて適宜設定され、スクリーン7の目開きは、概ね、ふるい3の目開きの1/10程度に設定される。
【0019】
ふるい蓋12の外周部には、径方向外側に向かって、ブラケット17が3個突設されている。ブラケット17は、一対のプレート17a,17bからなり、プレート17a,17b間の間隙は治具取付部17cとなっている。ブラケット17には、締め付け治具13が取り付けられ、前述のように、この締め付け治具13によって、ふるい蓋12は振とう機4に固定される。
【0020】
締め付け治具13は、帯板部13aと、帯板部13aの上方に固定された丸棒部13b、及び、丸棒部13bの上端部に取り付けられた固定ハンドル部13cとから構成されている。丸棒部13bの上端には雄ネジ18が切られており、雄ネジ18は、固定ハンドル部13c内の雌ネジ部19と螺合している。固定ハンドル部13cを回転させると、雄ネジ18と雌ネジ部19の螺合により、固定ハンドル部13cは上下方向に移動する。
【0021】
帯板部13aの先端(図1において下端部)には、フック21が形成されている。一方、振とう機4の上面にはフックバー22が設けられており、締め付け治具13は、フック21をこのフックバー22に引っ掛け、丸棒部13bをブラケット17の治具取付部17cに挿入する形で、切粉測定装置1に取り付けられる。そして、その状態で、固定ハンドル部13cを回して締め付けることにより、固定ハンドル部13cがブラケット17に圧接され、ふるい蓋12が振とう機4に固定される。
【0022】
このような切粉測定装置1では、おおよそ次のような手順にて切粉量が測定される。ここではまず、ふるい漏斗2内のふるい3に、樹脂ペレット5を規定量載せる。次に、振とう機4と吸引装置16を作動させる。そして、この振とうふるいを一定時間実施し、その後、スクリーン7で捕捉された樹脂量(切粉量)を測定する。
【0023】
そこで、切粉測定装置1における上記の手順をより詳細に説明すると、以下の通りである。
(1)振とう機4に固定マット8を載せ、固定マット8上にふるい固定台9をセットする。
(2)ふるい固定台9に、ふるい漏斗2とふるい3を取り付ける。
(3)カフス11の重量を上皿電子天秤等にて測定する。
(4)カフス11とふるい漏斗2に静電防止スプレー(除電手段)を塗布(噴霧)する。
(5)カフス11をふるい漏斗2の下部に接合し、吸引ホース14をセットする。
(6)判定サンプルとして、樹脂ペレット5を所定量(例えば、約200g)量る。
(7)所定量の樹脂ペレット5をふるい3に投入し、静電防止スプレーを塗布する。
(8)ふるい蓋12をセットし、締め付け治具13(3箇所)で固定する。
(9)振とう機4の振動調率目盛りを所定の位置に合わせる。
(10)振動タイマーを所定の時間(例えば、5分間)に合わせる。
(11)振とう機4と吸引装置16の電源を入れ、振とうふるいを実施する。
(12)振とう終了後、振とう機4と吸引装置16の電源を切る。
(13)締め付け治具13を外し、ふるい蓋12を取り外す。
(14)切粉6がこぼれないように、ふるい漏斗2からカフス11を取り外す。
(15)カフス11の重量を上皿電子天秤等にて測定する。
(16)切粉量(ppm)を下式にて算出する。
切粉量(ppm)=〔{(カフス重量+切粉重量:(15)にて測定)−(カフス重量:
(3)にて測定)}/サンプル重量〕×10
(17)ふるい漏斗2、ふるい3、カフス11をエアーガン等にて清掃する。
【0024】
上述の手順(3),(6)では、ペレットと切粉の分離が容易となるように、静電防止スプレー(除電スプレー)を使用して静電気の影響を取り除いている。これは、熱可塑性樹脂の種類及び強化材の種類によっては、ペレットと切粉の分離が困難な場合があるためである。
【実施例】
【0025】
次に、本発明の装置・方法による実施例について説明する。図3は、前述の切粉測定装置1により、以下の比較例−1,2、実施例−1〜4について切粉量を測定した結果を示す表である。なお、ここでは、振とう機4として、筒井理化学機器株式会社製 卓上型標準ふるい振とう機 VSS−50型を使用した。
【0026】
(比較例−1)
ふるい3に、ペレットを200g添加し、振とうふるいを5分間実施した。その後、スクリーン7で捕捉された切粉量を算出した。吸引装置16による吸引は行わなかった。なお、以下の比較例−1〜実施例−3では、三菱エンジニアリングプラスチックス社株式会社製のポリカーボネート樹脂「ユーピロン」(商標名)S-3000Rを使用した。
(比較例−2)
ふるい3に、切粉を取り除いたペレットを200gと、切粉0.2g(1000ppm)を添加し、振とうふるいを5分間実施した。その後、スクリーン7で捕捉された切粉量を算出した。吸引装置16による吸引は行わなかった。
【0027】
(実施例−1)
ふるい3に、切粉を取り除いたペレットを200gと、切粉0.2g(1000ppm)を添加し、吸引装置16による吸引を行いつつ、振とうふるいを5分間実施した。その後、スクリーン7で捕捉された切粉量を算出した。吸引装置16としては、蔵王産業株式会社製吸引用掃除機 VACMAN L-340Nを使用した。
(実施例−2)
ふるい3に、切粉を取り除いたペレットを200gと、切粉0.2g(1000ppm)を添加し、ペレット及び切粉に静電防止スプレーを塗布した。そして、吸引装置16による吸引を行いつつ、振とうふるいを5分間実施した。その後、スクリーン7で捕捉された切粉量を算出した。吸引装置16は、実施例−1と同じものを使用した。
(実施例−3)
ふるい3に、切粉を取り除いたペレットを200gと、切粉0.6g(3000ppm)を添加し、ペレット及び切粉に静電防止スプレーを塗布した。そして、吸引装置16による吸引を行いつつ、振とうふるいを5分間実施した。その後、スクリーン7で捕捉された切粉量を算出した。吸引装置16は、実施例−1と同じものを使用した。
(実施例−4)
ふるい3に、20%ガラス強化ポリカーボネート樹脂ペレットを200g添加し、ペレット及び切粉に静電防止スプレーを塗布した。そして、吸引装置16による吸引を行いつつ、振とうふるいを5分間実施した。その後、スクリーン7で捕捉された切粉量を算出した。20%ガラス強化ポリカーボネート樹脂としては、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製「ユーピロン」(商標名)EGN2020DRを使用し、吸引装置16は、実施例−1と同じものを使用した。
【0028】
図3の表から分かるように、切粉を1000ppm添加したペレットを、吸引装置を使用せずに振とうふるいを実施した場合(比較例−2)は、回収された切粉量が594ppmと回収率が低かった。これに対して、実施例−1のように、吸引装置を使用して振とうふるいを実施すると、回収切粉量が891ppmとなり、回収率が大幅に改善されることが分かった。
【0029】
また、実施例−2では、添加切粉量1000ppmに対し、回収切粉量が994ppmとなっており、測定するペレットに静電防止スプレーを塗布することにより、切粉の回収精度が高められることが分かった。実施例−3では、さらに切粉の添加量を3000ppmに変更し、同様に回収切粉量2925ppmという高い回収率を得ることができた。
【0030】
実施例−4では、ガラス20%強化のポリカーボネート樹脂ペレットでの評価を実施したところ、回収切粉量は178ppmであった。
【0031】
以上の結果から、吸引装置16が接続され、ふるい3及びスクリーン7を備えた当該切粉測定装置1によって振とうふるいを実施することにより、熱可塑性樹脂ペレットに付着した切粉の量を精度良く測定できることが分かった。また、樹脂ペレットに静電防止スプレーを塗布することにより、切粉量の測定精度をさらに向上可能であることも分かった。
【0032】
このように、本発明の粉末測定装置・方法を用いることにより、ペレットの品質を評価する上で重要な情報となる切粉の量を容易かつ正確に把握することが可能となり、樹脂ペレットユーザーに対し、切粉量の少ない高品質のペレットを安定供給することが可能となる。従って、例えば、熱可塑性樹脂ペレットのハンドリング性(使い勝手の良さ)を比較することが可能となり、特に、複合強化された樹脂ペレットは、静電気の影響によりストックタンク等に切粉が付着し易いため、そのハンドリング性評価に対し有効な指標を得ることが可能となる。
【0033】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、静電気の影響を取り除くため、除電手段として、静電防止スプレーを使用しているが、除電手段はスプレーには限定されず、除電ブロアーの使用も可能である。除電ブロアーは、一般に、イオンを帯びた空気を対象物にあてることにより、対象物の帯電を抑制し、埃の付着を防ぐものである(株式会社エイワ機工製 除電ブロアー「エアロスタットPC(商品名)」等)。この除電ブロアーは、例えば、静電気による埃の付着を防止すべくクリーンルームの送風機等に用いられており、これを当該装置に適用してペレットの除電を行っても良い。なお、静電防止スプレーは、除電ブロアーに比して簡便であり、コスト的にも有利である。また、ペレットと切粉の分離が容易な場合は、静電防止スプレー等の除電手段を使用しなくとも良い。
【符号の説明】
【0034】
1 切粉測定装置(粉末量測定装置)
2 ふるい漏斗(処理容器)
2a ふるい取付部
2b 漏斗部
2c カフス取付部
3 ふるい
3a 網部材
4 振とう機(振動手段)
5 樹脂ペレット
6 切粉
7 スクリーン
8 固定マット
9 ふるい固定台
11 カフス
12 ふるい蓋
13 締め付け治具
13a 帯板部
13b 丸棒部
13c 固定ハンドル部
14 吸引ホース
15 開口窓
16 吸引装置
17 ブラケット
17a,17b プレート
17c 治具取付部
18 雄ネジ
19 雌ネジ部
21 フック
22 フックバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂のペレットに付着した粉末樹脂の量を測定する粉末量測定装置であって、
前記ペレットが収容され、該ペレットを通過させない目開きの網部材が取り付けられたふるいと、
前記ふるいを振動させる振動手段と、
前記ふるいの後段に配置され、前記粉末樹脂を通過させない目開きの網部材にて形成されたスクリーンと、
前記スクリーンの後段に接続され、前記スクリーン及び前記網部材を介して、前記ふるい内を吸引する吸引手段と、を有し、
前記振動手段によって前記ふるいを振動させつつ、前記吸引手段の吸引により、前記粉末樹脂を前記ペレットから分離し前記スクリーンにて捕捉することを特徴とする粉末量測定装置。
【請求項2】
請求項1記載の粉末量測定装置において、該測定装置はさらに、
前記ふるいが取り付けられる収容容器と、
前記振動手段に取り付けられ、前記振動手段上にて前記収容容器を支持する固定台と、
前記処理容器に気密状態で装着され、前記吸引手段に接続される接合部材と、を備え、
前記スクリーンは、前記接合部材に取り付けられることを特徴とする粉末量測定装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の粉末量測定装置において、前記ペレットの帯電を除電手段によって除去することを特徴とする粉末量測定装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の粉末量測定装置において、前記ふるいの目開きが1000μmであり、前記スクリーンの目開きが100μmであることを特徴とする粉末量測定装置。
【請求項5】
合成樹脂のペレットに付着した粉末樹脂の量を測定する粉末量測定方法であって、
前記ペレットを通過させない目開きの網部材が取り付けられたふるいと、
前記ふるいの後段に配置され、前記粉末樹脂を通過させない目開きの網部材にて形成されたスクリーンとを設け、
前記ふるいに前記ペレットを収容し、
前記ふるいを振動させつつ、前記スクリーン及び前記網部材を介して前記ふるい内を吸引し、
前記吸引により、前記ペレットに付着した粉末樹脂を該ペレットから分離して前記スクリーンにて捕捉し、
前記スクリーンに捕捉された前記粉末樹脂の量を測定することを特徴とする粉末量測定方法。
【請求項6】
請求項1記載の粉末量測定方法において、前記ペレットの帯電を除電手段によって除去することを特徴とする粉末量測定方法。
【請求項7】
請求項1又は2記載の粉末量測定方法において、前記ふるいの目開きが1000μmであり、前記スクリーンの目開きが100μmであることを特徴とする粉末量測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−16916(P2012−16916A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156447(P2010−156447)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000004466)三菱瓦斯化学株式会社 (1,281)
【Fターム(参考)】