説明

糊付けすることなく製織するための糸、繊維及びフィラメント

本発明は、糊付けすることなく織ることができる糸、繊維及びフィラメント並びに該糸、繊維及びフィラメントの製造方法に関するものである。特に、本発明は、グラフト共重合体によって処理された糸、繊維及びフィラメントに関するものである。また、本発明は、該糸、繊維及びフィラメントを使用して糊付けすることなく得られた織物、並びに、該糸、繊維及びフィラメントを使用して、特に乾式織機の手段によって、糊付けすることなく製織するための方法に関するものでもある。さらに、本発明は、該糸、繊維、フィラメント及び織物をエアバッグの製造のために使用することに関するものでもある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糊付けすることなく編むことのできる糸、繊維及びフィラメント並びにこれらの糸、繊維及びフィラメントの製造方法に関する。より具体的には、本発明は、グラフト共重合体で処理された糸、繊維及びフィラメントに関する。また、本発明は、これらの糸、繊維及びフィラメントから糊付け工程なしに得られた繊維並びにこれらの糸、繊維及びフィラメントから出発し、特に乾式の織機を使用する糊付けしない製織方法に関するものでもある。最後に、本発明は、当該糸、繊維及びフィラメント並びに織物をエアバッグの分野において使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
主として製織において縦糸を使用するときに、これらの糸は、一方では綜絖フレームの上下運動のため互いに擦れあい、そして他方では織機の部品、例えば、糸が通る綜絖のアイレット、リードのおさ羽、おさ、送出装置、縦止まり装置などと擦れあうことが知られている。これらの摩擦作用が実際の製織操作と製造される織物の品質とに有害な欠陥を生じさせないようにするために、糸について糊付けと呼ばれる予備処理が実施される。また、繊維に結合性を与え、しかも紡績糸を保護する被覆を形成させるために、短繊維糸にこれを適用することによって周知となったこの処理は、連続人工及び合成マルチフィラメント糸にも適用される。この糊付けは、目に見える欠陥のない織物を製造すると共に、できる限り切断端及び引きずり跡を回避する目的のために、一般に低い打込数を有するため容易に損傷を受けるフィラメントを所定位置で保持し、かつ、保護しなければならず、しかも上記の摩擦作用を防止し、かつ、そのために織機の部品上及び糸の間での滑りを容易にさせなければならない。これらの糊付け用製品は、一般に、糊抜き操作中の織物の処理によって製織後に取り除かれる。
【0003】
糸に結合性を与えるために、一般に、後者について加撚操作が実施される。しかしながら、この加撚操作は、それらのフィラメントを撚りあわせる空気ジェット方法によってますます置き換えられつつある。したがって、その流体の圧力及び撚りあわせ手段に応じて、糸及びその後の使用にとって望ましい最終の外観に従い、結合点の数、すなわち、フィラメントが節を形成する点の数を変更することが可能である。
【0004】
一般に、繊維及び糸の滑りを容易にするために糊付け用製品又はオイルが適用される。連続人工及び合成糸に関しては、これらのオイル又は糊付剤は、その製造工程中に1回以上糸に適用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この糊付け及び糊抜き操作のコストを節約し、それによって糸を取り扱う2つの操作を除外するために、糊付け操作を除外する試みがなされてきたが、これは環境に対してさらに有害である。さらに、糊付け用製品は、使用される製品のタイプ、糸のタイプ及び織物の構造によっては完全に取り除くのが困難であることが分かっており、糊付剤残留物が存在するというリスクが織物に持ち込まれる。これらの残留物の存在は、特にエアバックの分野では有害であることが分かり得る。例えば、この残留物は、製品が古くなると該製品の性能に悪影響を及ぼし得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明は、第1の主題では、糊付けすることなく織ることができる糸、繊維及びフィラメントにおいて、該糸、繊維及びフィラメントの表面の少なくとも一部分にグラフト共重合体が存在し、ここで、該グラフト共重合体は、固形物に固定するための1個以上の配列、疎水性の性質を有する1個以上の配列及び親水性の性質を有する1個以上の配列を含む異なる化学的性質を有する少なくとも3種の配列であって、
(a)次のタイプの塩基性窒素含有基:
−NH2、−NH−、−NHR又は−NR2、−CONH2、−CONHR、−CONR2(ここで、Rは、随意として1個以上の−OH、−COO−、−CO−、−O−又は−SO3H基によって置換されたC1〜C6アルキル基である)
を含み、しかも−COO−基を含み得る芳香族シクロアルキル又は線状若しくは分岐炭化水素鎖からなる1〜80重量%、好ましくは5〜40重量%の1個以上の固形物固定用配列であって当該固定性の鎖中の塩基性窒素含有単量体の含有量が少なくとも5重量%、好ましくは30重量%であるものと、
(b)−COO−、−S−、−F又は−Si(OR')n(R'')2-n基(ここで、R'及びR''は、同様の又は異なるC1〜C10アルキル又はアリール基を表し、n=0〜2である)を含み得る芳香族シクロアルキル又は線状若しくは分岐炭化水素鎖からなり、かつ、単量体単位から形成される、少なくとも10重量%、好ましくは25〜80重量%の1個以上の疎水性配列であってその溶解性パラメーターが21.5J1/2/cm3/2以下、好ましくは19J1/2/cm3/2以下であるものと、
(c)−O−、−OH、−NCO、−COO−、−COOH、−CONH2、−CONHR'''(ここで、R'''は、C1〜C3アルキル基である)、−NH−、−S−又は−SO3H基を含む線状又は分岐炭化水素鎖からなり、かつ、単量体単位から形成される、少なくとも10重量%、好ましくは15〜70重量%の1個以上の親水性配列であってその溶解性パラメーターが22J1/2/cm3/2以上、好ましくは22.5J1/2/cm3/2以上であるものと
からなるものを含む、糊付けすることなく織ることができる糸、繊維及びフィラメントを提供する。
【0007】
第2の主題では、本発明は、これらの糸、繊維及びフィラメントの製造方法を提供する。
【0008】
第3の主題では、本発明は、特に、糸、繊維及びフィラメントから得られた織物並びにこの織物の製造方法を提供する。
【0009】
最後に、第4の主題では、本発明は、これらの糸、繊維、フィラメント及び織物の、エアバックの分野における使用を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
有利には、3タイプの配列:固定性、疎水性及び親水性を組み合わせる3つの異なる方法が存在する。したがって、本発明に従うグラフト共重合体は、選択肢として次の構造を有し得る:
・固定性主鎖+少なくとも2種のそれぞれ親水性及び疎水性のグラフト、
・疎水性主鎖+少なくとも2種のそれぞれ疎水性及び固定性のグラフト、
・親水性主鎖+少なくとも2種のそれぞれ疎水性及び固定性のグラフト。
【0011】
1/2/cm3/2で表される溶解性パラメーターは、Hoftyzer−Van Krevelen増分法によって算出し、又は実験的に測定した。この溶解性パラメーターの算出中に必要なモル容量は、Feedorデータから算出される。これらの算出方法及び実験値は、文献:D.W.Van Krevelen,「重合体の特性。化学構造とのそれらの相関関係;それらの数量的評価及び追加的原子団寄与法からの断定」,第3版,Elsevier,1990,pp.189−225に述べられている。
【0012】
本発明のグラフト共重合体を得るための方法は、国際特許出願公開WO97/28200号に開示されている。
【0013】
有利には、グラフト共重合体の固定性配列の分子量、疎水性配列の分子量及び親水性配列の分子量は、10000以下である。
【0014】
有利には、グラフト共重合体の固定性配列は、
(a)
・2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン又は2−メチル−5−ビニルピリジンのようなビニルピリジン、
・ビニルイミダゾール、2−メチル−N−ビニルイミダゾール、ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、3−メチル−N−ビニルピラゾール、4−メチル−5−ビニルチアゾール、N−ビニルカプロラクタム又はエチルイミダゾリドンメタクリレート、
・(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド及びN,N−ジメチルアクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド、
・N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、ジアセトンアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メトキシ酢酸メチル又はN,N,N−トリス(ヒドロキシメチル)メタクリルアミド、
・次式:
【化1】

(式中、R1は水素原子又はC1〜C4アルキル基であり、R2及びR3は同一又は異なるものであり、それぞれC1〜C6アルキル基を表し、n=0〜6である。)
の(メタ)アクリル酸アミノアルキル
から選択される1種以上の化合物から導入される塩基性窒素含有基を含み、
ここで、該窒素含有基は、この第1の場合には、1種以上の上記不飽和エチレン性単量体と、
(b)N,N−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、2−(1−ピロリジル)エチルアミン、4−アミノ−2−メトキシピリミジン、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプトベンズイミダゾール、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、4−(2−アミノエチル)ピリジン、N,N−ジアリルメラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、4−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール又は3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールと
のラジカル共重合によって導入され、
該窒素含有基は、この第2の場合には、予備形成された鎖に沿って導入された反応性官能基を巧みに利用することによって線状又はグラフト共重合体に結合する。
【0015】
有利には、グラフト共重合体の疎水性配列は、
・(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ベヘニル又は(メタ)アクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルのような(メタ)アクリル酸エステル、
・酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ソルビン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル又はステアリン酸ビニルのようなビニルエステル、
・α−メチルスチレン、ビニルトルエン又はt−ブチルスチレンのようなスチレン及びアルキルスチレン、
・重合後に水素化され得るブタジエン又はイソプレンのようなジエン、
・エチレン又はプロピレンのようなアルキレン、
・ジメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン又はメチルフェニルシロキサンのようなシロキサン、
・(メタ)アクリル酸トリフルオルエチル、(メタ)アクリル酸ペンタフルオルプロピル、(メタ)アクリル酸ヘプタフルオルブチル、(メタ)アクリル酸オクタフルオルペンチル、(メタ)アクリル酸ペンタデカフルオルオクチル、(メタ)アクリル酸エイコサフルオルウンデシル、弗化ビニル又はテトラフルオルエチレンのような弗素化化合物、
或いは重縮合の生成物、ポリエステル又はポリアミド
から選択される単量体単位から形成される。
【0016】
有利には、グラフト共重合体の親水性配列は、
・エチレンオキシド、
・アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸、
・(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド又はN−イソプロピルアクリルアミドのようなアクリルアミド誘導体、
・エチレンイミン、
・ビニルアルコール、
・ビニルピロリドン又はビニルメチルオキサゾリドン、
・ビニルスルホネート、
・メタリルスルホン酸ナトリウム、
・グリセリンメタクリレート
から選択される単量体単位から形成される。
【0017】
好ましくは、グラフト共重合体は、
・(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノエチル、N,N−ジメタリルアクリルアミド、2−ビニルピリジン又は4−ビニルピリジン基を単独で又は混合物として含む固体粒子への固定用の主鎖と、
・1種以上の親水性ポリ(エチレンオキシド)グラフトと、
・(メタ)アクリル酸アルキル若しくはビニルエステルそのもの又はスチレン若しくはアルキルスチレン誘導体、メタクリル酸トリフルオルエチルのような弗素化単量体若しくはメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルと共重合されたものをベースとする1種以上の疎水性グラフトと
を含む。
【0018】
マルチフィラメント糸の場合には、当該処理により、フィラメントが互いに結合するのを改善させることが可能になる。
【0019】
本発明の糸、繊維及びフィラメントは、天然、人工及び/又は合成由来のものであることができる。また、これらのものは、いくつかの起源を有することもできる:例としては、ポリアミドと綿繊維の紡績糸が挙げられる。
【0020】
本発明の糸、繊維及びフィラメントは、有利には、熱可塑性重合体を基材とする。本発明において好適な熱可塑性(共)重合体としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアルキレンオキシド、ポリオキシアルキレン、ポリハロアルキレン、ポリアルキレンフタレート又はポリアルキレンテレフタレート、ポリフェニル又はポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド又はポリフェニレンスルフィド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ(ハロゲン化ビニル)、ポリ(ハロゲン化ビニリデン)、ポリビニルニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリシロキサン、アクリル酸又はメタクリル酸の重合体、ポリアクリレート又はポリメタクリレート、セルロース及びその誘導体である天然重合体、合成重合体、例えば、合成エラストマー、又は上記重合体に含まれる単量体のうち任意の1種に等しい少なくとも1種の単量体を含む熱可塑性共重合体、並びにこれらの全ての(共)重合体のブレンド及び/又は混合物が挙げられる。
【0021】
本発明の他の好ましい熱可塑性重合体としては、半晶質又は非晶質ポリアミド、例えば、脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド及びより一般的には芳香族又は脂肪族飽和二酸と脂肪族又は芳香族飽和ジ(第一アミン)との間の重縮合によって得られる線状ポリアミド、ラクタム又はアミノ酸の縮合によって得られるポリアミド或いはこれらの様々な単量体の混合物の縮合によって得られる線状ポリアミドが挙げられる。
【0022】
より具体的には、これらのコポリアミドは、例えば、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸から得られるポリフタルアミド、例えば、商品名Amodelの下に販売されているポリアミド、又はアジピン酸と、ヘキサメチレンジアミンと、カプロラクタムとから得られるコポリアミドであることができる。
【0023】
有利には、熱可塑性重合体は、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(プロピレンテレフタレート)(PPT)、ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)、それらの共重合体及びブレンドのようなポリエステルである。
【0024】
より好ましくは、熱可塑性重合体は、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン4−6、6−10、6−12、6−36及び12−12、それらの共重合体並びにブレンドからなる(コ)ポリアミドよりなる群から選択される。
【0025】
本発明の糸、繊維及びフィラメントは、熱可塑性重合体のブレンド又は熱可塑性共重合体のブレンドを基材とし得る。
【0026】
本発明の糸、繊維及びフィラメントは、補強充填剤、難燃剤、UV安定剤、熱安定剤、二酸化チタンのような艶消し剤、生物活性剤などのような添加剤を含むことができる。
【0027】
当該共重合体は、有利には、糸の重量に対して、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%を占める。
【0028】
本発明の糸の全打込数は、糸についての通常の打込数の範囲、例えば、10dtex〜1100dtexの範囲にわたって選択できる。エアバッグの分野では、全打込数は、有利には、200〜950dtexである。
【0029】
本発明の糸のより糸打込数は、糸についての通常の打込数の範囲にわたって選択できる。より糸の打込数は、一般に、0.3dtex以上である。これは、通常、大きな直径を有するモノフィラメントの場合には800ミクロンの直径のdtexに相当するもの以下である。エアバックの分野では、糸は、一般に、マルチフィラメント糸であり、そのより糸打込数は、有利には1.5〜7dtexである。
【0030】
また、本発明は、糸、繊維及びフィラメントの製造方法であって、次の工程:
(1)糸の構成材料を紡糸し、
(2)随意として該糸を延伸し、
(3)随意として該糸をテクスチャー加工し、
(4)該糸を、上記のようなグラフト共重合体を含む液体を使用して処理すること
を含むものに関するものでもある。
【0031】
紡糸工程(1)は、当業者に知られている任意の方法に従って実施される。
【0032】
糸の材料が熱可塑性重合体であるときに、工程(1)は、有利には、該重合体を溶融紡糸する工程である。
【0033】
本発明の糸、繊維及びフィラメントは、延伸に付され得る。例えば、該糸は、任意の既知の方法に従い、紡糸通路に沿って、与えるのが望ましい方向及び機械的特性に従い望まれる程度にまで延伸され得る。また、糸は、最終巻き取り速度に従って単純に予備延伸又は紡糸−延伸されることもできる。これは、直接的に得られ又は、有用又は必要である場合には、巻き取り張力を調整するように巻き取られ得る。工程(2)は、紡糸と一体に実施しても一体に実施しなくてもよい。
【0034】
巻き取り速度は、一般に、400〜8000m/分、有利には600〜5000m/分、好ましくは700〜3500m/分である。
【0035】
テクスチャー加工工程(3)は、当業者に知られている任意の方法に従って実施できる。
【0036】
処理工程(4)は、随意の延伸工程の前又は後に実施できる。また、この処理工程(4)は、随意のテクスチャー加工工程(3)の前又は後にも実施できる。工程(4)の処理の共重合体は、一般に、溶液、エマルジョン又は液体への分散体の形態で使用される。
【0037】
この共重合体は、例えば、水溶液の形態で使用できる。また、該共重合体は、慣用の潤滑用組成物中にも取り込まれ得る。
【0038】
本発明のために好適な潤滑剤は、重合体の紡糸、特にポリアミド又はポリエステルの紡糸の分野において従来から使用されている全ての潤滑剤である。潤滑剤組成物は、通常オイル又は水性エマルジョンである。
【0039】
また、本発明の方法の液体は、グラフト共重合体以外の化合物、及び随意として、潤滑用組成物において慣用されている界面活性剤又は帯電防止剤のような潤滑剤をも含み得る。
【0040】
本発明の特定の具体例によれば、共重合体は、該液体の重量に対して5〜35重量%、好ましくは10〜20重量%を占める。
【0041】
工程(4)の処理は、ロール塗布又は紡糸仕上げ装置による塗布(仏語で「gudulettes」)のような標準的な技術に従って実施できる。該標準的な技術のなかでは、限定されない例として、噴射又は蒸発、浸漬により原料繊維をロールで処理するための技術、パジング技術及び合成繊維の処理のために織物産業で使用されている任意の方法が挙げられる。この処理は、糸の製造における異なる工程で実施できる。これらは、特に、潤滑剤が従来通り添加される全ての工程である。従って、巻き取りの前に、紡績機の底部に該添加剤を供給することが可能である。また、「繊維」方法の場合には、延伸、クリンプ加工又は乾燥工程などの前、その間又はその後に該添加剤を供給することも可能である。
【0042】
場合によっては、さらに、糸へのグラフト共重合体の付着を促進させるために、該糸を当業者に知られている方法に従って第一予備処理(前処理)することが有利であり得る。さらに、工程(4)の処理の前又はその後に、糸を、例えば、照射、染色などのような他の化学的又は物理的処理に付すことを想定することも可能である。
【0043】
また、本発明は、上記のような糸、繊維及びフィラメントを少なくとも部分的に含む織物及びこの織物の製造方法に関するものでもある。該織物を製造するために使用される糸は、性質が同一であり又は異なることができる。例えば、ポリアミドの縦糸と綿の横糸を使用することが可能である。
【0044】
本発明の糸は、例えば、産業用織機で横糸として使用できる。これらのものは、特に、糊付け工程なしに織物を製造することを可能にする。
【0045】
本発明の糸は、縦糸として使用されるときに、糊付けを必要とすることなく直接的な整経又は部分的な整経において容易に使用でき、かつ、任意の型の織機、特に産業上使用される高速織機で織られ得る。
【0046】
場合によっては、例えば縦糸が高応力に付される織機で糸を織ろうとするときには、製織を実施する前に一般的に使用される任意の物質による糸の蝋引きを実施することが好ましいかもしれない。
【0047】
有利には、本発明の糸を含む織物は、空気ジェット織機、レピア織機又はグリッパー・プロジェクタイル織機のような乾式織機を使用して得られる。
【0048】
本発明の糸、繊維、フィラメント及び織物は、エアバッグの分野において特に使用されるものである。これらの糸は、エアバッグ用の織物の製造のために使用できる。これらの織物は、糊付け工程なしに製造され、少なくとも製織に関してこのような物品を得るために方法を簡素化し、かつ、そのコストを低減させる。
【0049】
糸、繊維及びフィラメントの表面でのグラフト共重合体の存在は、特に織物をエアバッグの分野において使用するときに該織物が付され得るその後の処理に影響を及ぼさない。このようなその後の処理の例としては、ヒートセット、エラストマーによる被覆などが挙げられる。
【0050】
本発明の他の細目又は利点は、単なる例示として以下に与える実施例に照らせば、より明らかになるであろう。
【0051】
摩擦後の糸の結合指数を決定するための該糸の摩擦方法は、簡略化された態様で図1に表している。
【0052】
摩擦前及び摩擦後の糸の結合指数を決定するための試験
試験されるべき糸のボビンを23℃及び63%の相対湿度で少なくとも48時間にわたって状態調整する。
該糸の個々のフィラメントに与えられる結合インデックスを次の方法に従って評価する:該糸を「シャーリー」装置上の刃で切断する。該刃が個々のフィラメントを切断したときに該刃によって発せられる振動を記録しカウントする。この結合指数は、次の関係:
【数1】

によって定義される。
したがって、結合指数は、フィラメントの全てが個々に切断される場合には0%であり、そしてフィラメントの全てが単一の物体として切断される場合には1である。
この結合指数は、摩擦計上で糸を摩擦する前及びその後に決定する。摩擦計を使用した摩擦方法を図1に図示している:15本の糸を平行に置き、そしておもりを使用して予備延伸する。その後、これらの糸を2個のジョー(1)間に、摩擦領域の両側上で把持し、次いでこれらのジョーの向こう側で切断する。次いで、摩擦ブロック(2)を糸に対して停止するまで押す。該2個のジョー間での引張りを、加力箱(3)で制御し、そして3cN/texに調整する。その後、該試験を開始する:
これらのジョー組立体は、糸を摩擦ブロックに対して50サイクルにわたって摩擦させるように往復する。この装置は、簡略化された方法で、織機で縦糸が付される主要な応力:引張り及び糸/材料の摩擦を再現する。
【実施例】
【0053】
例1
ロディア・インダストリアル・ヤーンズ・アーゲー社によって整理番号T644(470f68:68dtexのより糸打込数を有する470フィラメント)の下に販売されているナイロン6,6糸Aを巻き戻し、そして以下の表1に記載されるような処理を含む浴中において2個のロール間に通してから、450m/分で巻き付ける。
該ボビンの巻き戻しの容易さを定性的に評価し、そして前後の糸の結合指数を上記の方法に従って決定する。
【0054】
【表1】

【0055】
グラフト共重合体で処理された糸は、容易に取り扱いができ、かつ、処理されていない糸と比較して、摩擦の前後両方において非常に良好な結合特性を示す。
【0056】
例2
上記比較例に従う未処理糸Aを、70mの長さ、1.60mの幅及び15糸/cmの密度を有する縦糸Aを製造するように、部分整経機を使用して整経する。
同様に、グラフト共重合体で処理された例1に従う糸を、縦糸2を形成させるように同一の方法で整経する。
これら2種の縦糸をエアジェット織機により500ストローク/分で横糸としての糸Aと共に織る。
縦糸Aから製造された織物は、多数の断片化された縦糸と横糸、多数の切断された横糸のより糸(これは、縦糸の引張りを減少させることを必要にする)及び横糸を投げ返すためのノズルによる縦糸の開き(多数の目に見える欠陥を生じさせる)を示す。さらに、20mの織物を得た後に、リードの末端に置かれる縦糸(この時点ではおさ羽間隔当たり2本の糸)が交差するが、これは織機の操作を完全に妨害する。
一方、縦糸2から製造された織物は、特に端部でのほつれの有意な減少を与える。縦糸上での糸の交差は、もはや目に見える欠陥を生じさせず、そして数本の切断されたより糸が存在しようと、織物上で目に見える欠陥をもたらさない。この操作はずっと良好であり、しかも70mの織物が数回の停止で得られる。
縦糸2を使用した製織は、問題なく、かつ、糊付け工程の必要なく実施できた。これは、重要な利点を表す。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】糸の結合指数を決定するための摩擦方法を示す概略図である。
【符号の説明】
【0058】
1 ジョー
2 摩擦ブロック
3 加力箱



【特許請求の範囲】
【請求項1】
糊付けすることなく織ることができる糸、繊維及びフィラメントにおいて、該糸、繊維及びフィラメントの表面の少なくとも一部分にグラフト共重合体が存在し、ここで、該グラフト共重合体は、固形物に固定するための1個以上の配列、疎水性の性質を有する1個以上の配列及び親水性を有する1個以上の配列を含む、異なる化学的性質を有する少なくとも3種の配列であって、
(a)次のタイプの塩基性窒素含有基:
−NH2、−NH−、NHR又は−NR2、−CONH2、−CONHR、−CONR2(ここで、Rは、随意として1個以上の−OH、−COO−、−CO−、−O−又は−SO3H基によって置換されたC1〜C6アルキル基である)
を含み、しかも−COO−基を含み得る芳香族シクロアルキル又は線状若しくは分岐炭化水素鎖からなる1〜80重量%、好ましくは5〜40重量%の1個以上の固形物固定用配列であって当該固定性の鎖中の塩基性窒素含有単量体の含有量が少なくとも5重量%、好ましくは30重量%であるものと、
(b)−COO−、−S−、−F又は−Si(OR')n(R'')2-n−基(ここで、R'及びR''は、同様の又は異なるC1〜C10アルキル又はアリール基を表し、n=0〜2である)を含み得る芳香族シクロアルキル又は線状若しくは分岐炭化水素鎖からなり、かつ、単量体単位から形成される、少なくとも10重量%、好ましくは25〜80重量%の1個以上の疎水性配列であってその溶解性パラメーターが21.5J1/2/cm3/2、好ましくは19J1/2/cm3/2以下であるものと、
(c)−O−、−OH、−NCO、−COO−、−COOH、−CONH2、−CONHR'''(ここで、R'''は、C1〜C3アルキル基である)、−NH−、−S−又は−SO3H基を含む線状又は分岐炭化水素鎖からなり、かつ、単量体単位から形成される、少なくとも10重量%、好ましくは15〜70重量%の1個以上の親水性配列であってその溶解性パラメーターが22J1/2/cm3/2以上、好ましくは22.5J1/2/cm3/2以上であるものと
からなるものを含むことを特徴とする、糊付けすることなく織ることができる糸、繊維及びフィラメント。
【請求項2】
グラフト共重合体の固定性配列の分子量、疎水性配列の分子量及び親水性配列の分子量が10000以下であることを特徴とする、請求項1に記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項3】
グラフト共重合体の固定性配列が、
(a)
・2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン又は2−メチル−5−ビニルピリジンのようなビニルピリジン、
・ビニルイミダゾール、2−メチル−N−ビニルイミダゾール、ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、3−メチル−N−ビニルピラゾール、4−メチル−5−ビニルチアゾール、N−ビニルカプロラクタム又はエチルイミダゾリドンメタクリレート、
・(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド及びN,N−ジメチルアクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド、
・N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、ジアセトンアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メトキシ酢酸メチル又はN,N,N−トリス(ヒドロキシメチル)メタクリルアミド、
・次式:
【化1】

(式中、R1は水素原子又はC1〜C4アルキル基であり、R2及びR3は同一又は異なるものであり、それぞれC1〜C6アルキル基を表し、n=0〜6である)
の(メタ)アクリル酸アミノアルキル
から選択される1種以上の化合物から導入される塩基性窒素含有基を含み、
ここで、該窒素含有基は、この第1の場合には、1種以上の上記不飽和エチレン性単量体と、
(b)N,N−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、2−(1−ピロリジル)エチルアミン、4−アミノ−2−メトキシピリミジン、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプトベンズイミダゾール、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、4−(2−アミノエチル)ピリジン、N,N−ジアリルメラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、4−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール又は3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールと
のラジカル共重合によって導入され、
該窒素含有基は、この第2の場合には、予備形成された鎖に沿って導入された応性官能基を利用することによって線状又はグラフト共重合体に結合する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項4】
グラフト共重合体の疎水性配列が、
・(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ベヘニル又は(メタ)アクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルのような(メタ)アクリル酸エステル、
・酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ソルビン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル又はステアリン酸ビニルのようなビニルエステル、
・α−メチルスチレン、ビニルトルエン又はt−ブチルスチレンのようなスチレン及びアルキルスチレン、
・重合後に水素化され得るブタジエン又はイソプレンのようなジエン、
・エチレン又はプロピレンのようなアルキレン、
・ジメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン又はメチルフェニルシロキサンのようなシロキサン、
・(メタ)アクリル酸トリフルオルエチル、(メタ)アクリル酸ペンタフルオルプロピル、(メタ)アクリル酸ヘプタフルオルブチル、(メタ)アクリル酸オクタフルオルペンチル、(メタ)アクリル酸ペンタデカフルオルオクチル、(メタ)アクリル酸エイコサフルオルウンデシル、弗化ビニル又はテトラフルオルエチレンのような弗素化化合物、
或いは重縮合の生成物、ポリエステル又はポリアミド
から選択される単量体単位から形成される
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項5】
グラフト共重合体の親水性配列が、
・エチレンオキシド、
・アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸、
・(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド又はN−イソプロピルアクリルアミドのようなアクリルアミド誘導体、
・エチレンイミン、
・ビニルアルコール、
・ビニルピロリドン又はビニルメチルオキサゾリドン、
・ビニルスルホネート、
・メタリルスルホン酸ナトリウム
・グリセリンメタクリレート
から選択される単量体単位から形成される
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項6】
グラフト共重合体が、
・(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノエチル、N,N−ジメタリルアクリルアミド、2−ビニルピリジン又は4−ビニルピリジン基を単独で又は混合物として含む固体粒子への固定用の主鎖と、
・1種以上の親水性ポリ(エチレンオキシド)グラフトと、
・(メタ)アクリル酸アルキル若しくはビニルエステルそのもの又はスチレン若しくはアルキルスチレン誘導体、メタクリル酸トリフルオルエチルのような弗素化単量体若しくはメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルと共重合されたものをベースとする1種以上の疎水性グラフトと
を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項7】
熱可塑性重合体を基材とすることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項8】
ポリエステル又はポリアミドを基材とすることを特徴とする、請求項7に記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項9】
グラフト共重合体が、糸の重量に対して、0.1〜5重量%を占めることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項10】
グラフト共重合体が、糸の重量に対して、0.2〜2重量%を占めることを特徴とする、請求項9に記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項11】
糸の全打込数が200〜950dtexであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項12】
糸のより糸打込数が1.5〜7dtexであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の糸、繊維又はフィラメント。
【請求項13】
次の工程:
(1)糸の構成材料を紡糸し、
(2)随意として該糸を延伸し、
(3)随意として該糸をテクスチャー加工し、
(4)該糸を、請求項1〜12のいずれかに記載のグラフト共重合体を含む液体を使用して処理すること
を含む、請求項1〜12のいずれかに記載の糸、繊維及びフィラメントの製造方法。
【請求項14】
工程(1)が重合体を溶融紡糸する工程であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
工程(4)を工程(2)及び(3)の後で実施することを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
工程(4)を工程(2)及び(3)の前に実施することを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項17】
液体が潤滑用組成物であることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
グラフト共重合体が、前記液体の重量に対して、5〜35重量%、好ましくは10〜20重量%を占めることを特徴とする、請求項13〜17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜12のいずれかに記載の糸、繊維若しくはフィラメント又は請求項13〜18のいずれかに記載の方法によって得られた糸、繊維若しくはフィラメントを少なくとも部分的に含むことを特徴とする織物。
【請求項20】
請求項19に記載の縦糸及び横糸の織物の製造方法において、織機で実施される製織を含み、ここで、該横糸の少なくとも一部分が請求項1〜12のいずれかに記載の糸又は請求項13〜18のいずれかに記載の方法で得られた糸、繊維若しくはフィラメントである、前記織物の製造方法。
【請求項21】
糊付け工程を含まないことを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
織機が、空気ジェット織機、レピア織機又はグリッパー・プロジェクタイル織機のような乾式織機であることを特徴とする、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
請求項1〜12のいずれかに記載の糸、繊維若しくはフィラメント又は請求項13〜18のいずれかに記載の方法によって得られた糸、繊維若しくはフィラメントの、エアバッグ用織物の製造における使用。
【請求項24】
請求項1〜12のいずれかに記載の織物又は請求項13〜18のいずれかに記載の方法によって得られた糸、繊維若しくはフィラメントの、エアバックの製造における使用。


【図1】
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【公表番号】特表2007−517990(P2007−517990A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540539(P2006−540539)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【国際出願番号】PCT/FR2004/003028
【国際公開番号】WO2005/052245
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(504128460)ロディア インダストリアル ヤーンズ アーゲー (4)
【Fターム(参考)】