説明

糸供給装置

【課題】既に実地において使用されている撚糸機又はケーブリング機においても、エネルギ消費を著しく低減することのできる糸供給装置を提供する。
【解決手段】外糸における糸張力を生ぜしめるために作業箇所固有の糸ブレーキを有する、撚糸機又はケーブリング機の作業箇所のための糸供給装置において、この糸供給装置13が、後装備可能な追加パーツキット12の構成部材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載された、撚糸機又はケーブリング機の作業箇所のための糸供給装置、すなわち、外糸における糸張力を生ぜしめるために作業箇所固有の糸ブレーキを有する、撚糸機又はケーブリング機の作業箇所のための糸供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撚糸機又はケーブリング機との関連において、ケーブリングスピンドルの運転時における安定した走行特性を保証するために、糸バルーンにおいて回転する糸によって生じる遠心力を、供給される外糸における相応な反力によってバランスさせることが公知である。このような反力は例えば、ケーブリングスピンドルにおける、貯えディスクにおける、糸走行路における及び糸ブレーキによる摩擦力の総和から形成される。
【0003】
糸ブレーキは通常調節可能であるので、番手、糸形式又は糸仕上げに応じた種々様々な走行特性及び力特性を考慮することができる。撚糸機又はケーブリング機との関連において、糸ブレーキとしてはしばしばヒステリシスブレーキが使用され、このヒステリシスブレーキは、特殊に成型された摩擦車を備えていて、ブレーキ力を精密に調整しかつ穏やかに加えることができる。
【0004】
内糸及び/又は外糸の糸張力を調節するための装置を備えたこのような撚糸機又はケーブリング機は、様々な特許出願明細書に、例えばDE4121913A1、DE10030888B4又はEP1167597B1に部分的に詳しく記載されている。
【0005】
DE10030888B4又はEP1167597B1に基づいて公知のケーブリングスピンドルでは、例えば貯えディスクが省かれていて、その代わりに糸張力は主として、ケーブリングスピンドルと一緒に回転するポットによって調整され、このポットは自由な糸バルーンの形成を、残留バルーンを除いて著しく阻止する。
【0006】
公知のケーブリングスピンドルはそれぞれさらに、外糸の糸張力を調節するための、作業箇所固有の装置を備えており、このような装置は種々様々な構成を有することができる。
【0007】
DE10030888B4に開示された構成では例えば、この装置は糸ブレーキとして形成されているか又は、外糸を単に制動させるのではなくアクティブに搬送させることもできる装置として形成されている。
【0008】
EP1167597B1によって公知の糸影響装置は、有利には同様にアクティブな供給装置として形成されている。
【0009】
DE10030888B4又はEP1167597B1によって公知のケーブリング装置では、しかしながら一緒に回転するポットの使用が不都合であることが証明された。それというのは、ポットは、回転する外糸によってかなりの摩擦を加えられ、かつ他方では回転質量としてスピンドル駆動装置によって一緒に運動させる必要があるからである。さらにポットの空気摩擦は、スピンドル駆動装置によって補償する必要がある付加的な損失の原因となる。
【0010】
DE4121913A1によって公知のケーブリングスピンドルでは、内糸及び外糸の糸張力には調節装置を用いて、両方の糸がケーブリングポイントにおいて等しい糸張力と等しい糸速度を有するように、影響が及ぼされる。
【0011】
内糸はこの場合内糸ブレーキによって制動され、この内糸ブレーキのブレーキ作用は外糸/バルーン糸張力に関連して制御される。
【0012】
外糸は外糸ブレーキから中央においてケーブリングスピンドル内に導入され、ツイストディスクの下でケーブリングスピンドルに固定されている回転する貯えディスクのところで半径方向に進出する。
【0013】
外糸はこの場合、ツイストディスクの外縁部を介して自由な糸バルーンに移行する前に、少なくとも部分的に貯えディスクに巻き掛けられる。
【0014】
自由な糸バルーンの形状及び直径は、各ケーブリングスピンドルにおけるエネルギ吸収を決定する大きな要因であるので、さらに、例えばDE102008033849A1によって、外糸の供給速度をアクティブな糸供給装置を用いて調節することが、既に提案されている。この場合には糸貯え装置が調節されるのではなく、糸張力が、スピンドルの周りを回る自由な糸バルーンの直径をスピンドルのジオメトリに関連して最小にする値を、有するようになっている。DE102008033849A1に基づいて公知の、ケーブリングスピンドルの構成によって、運転中に、それまで公知のケーブリングスピンドルに比べて著しくエネルギを節約することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】DE4121913A1
【特許文献2】DE10030888B4
【特許文献3】EP1167597B1
【特許文献4】DE102008033849A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ゆえに本発明の課題は、上に述べた従来技術を出発点として、既に実地において使用されている撚糸機又はケーブリング機においても、エネルギ消費を著しく低減することのできる糸供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この課題は本発明によれば、請求項1の特徴部に記載の構成によって解決される。すなわち本発明では、外糸における糸張力を生ぜしめるために作業箇所固有の糸ブレーキを有する、撚糸機又はケーブリング機の作業箇所のための糸供給装置において、糸供給装置が、後装備可能な追加パーツキットの構成部材であるようにした。
【0018】
本発明の別の有利な態様は、請求項2以下に記載されている。
【発明の効果】
【0019】
本発明のように後装備可能な追加パーツキットの構成部材である糸供給装置を使用すると、特に次のような利点が得られる。すなわち簡単かつ安価な形式で、既に使用されている撚糸機又はケーブリング機の作業箇所を後からさらに変更して、撚糸機又はケーブリング機のエネルギ消費を著しく減じることができる。
【0020】
このような追加パーツキットの使用によって古い撚糸機又はケーブリング機においても、外糸の糸張力を、ケーブリングスピンドルの周りを回転する糸バルーンの直径が最小になるように調節することができ、これによってケーブリングスピンドルにおけるエネルギ吸収を20%〜30%節減することができる。
【0021】
すなわち多くの古い撚糸機又はケーブリング機を、エネルギ消費に関して、例えばDE102008033849A1に記載されている構成された撚糸機又はケーブリング機の基準にほぼ相当する基準へと、ほぼ問題なく高めることができる。
【0022】
請求項2記載の第1の態様では、追加パーツキットが、糸供給装置の糸摩擦車を回転させるために、規定されて制御可能な駆動装置を有している。このような駆動装置を用いて、摩擦車を介して走行する外糸の糸速度ひいては糸緊張を精密に調整することができる。
【0023】
すなわち本発明による糸供給装置によって、外糸の穏やかな処理が常に保証されている。糸速度を連続的に適合させることによって、さらに、糸供給時における変化、つまり糸切れや糸バルーンの崩れを惹起し得るような変化が、確実に回避される。
【0024】
この場合糸張力のための調節値としては糸速度が使用され、糸バルーンの形成前後における糸張力がスピンドルにおいて測定される。
【0025】
しかしながら択一的に、糸張力の調節値としてはさらに、ケーブリングスピンドルを回転させるために働く駆動装置の入力データを使用することもできる。
【0026】
すなわち糸速度は、既に述べたように、糸張力を介して自由な糸バルーンの直径に影響を及ぼし、この直径の寸法は、所属の駆動装置の入力データのための基準である。
【0027】
また、糸張力を可能な限り正確に調整するために、上に述べた調節値を組み合わせることも可能であり、この場合に糸張力の必要な監視は、有利には電子式にかつ/又は機械式に行うことができる。
【0028】
請求項3記載の有利な態様では、追加パーツキットが、別個に制御可能な2つの駆動装置を有しており、該駆動装置に、外糸に作用するための各1つの糸摩擦車が接続されている。このような追加パーツキットは、互いに隣接した作業箇所の壁に固定されている。
【0029】
このように構成されていると、互いに隣接した2つの作業箇所の外糸を同時に送ることができ、それにもかかわらず、駆動装置が別個に制御されることに基づいて、外糸を別個に処理することが問題なく可能である。
【0030】
請求項4記載の別の有利な態様では、追加パーツキットがハウジングを有していて、該ハウジングを用いて追加パーツキットが、互いに隣接した作業箇所の壁に固定可能である。
【0031】
請求項5及び6記載の態様では、駆動装置が制御ラインを介して作業箇所固有の調整器ボックスに接続されており、該調整器ボックスがデータバスを介して、撚糸機又はケーブリング機における中央の制御装置に接続されている。そして、外糸の所望の糸張力を調節するために、駆動装置は、そのために必要な外糸の糸速度が常に保証されるように制御可能である。
【0032】
すなわち外糸の糸張力は駆動装置によって糸速度を介して調節され、所属の糸バルーンが常に、所属のケーブリングスピンドルのパッケージ受容ポットの直径によってそれぞれ所定された最小直径を有するようになっている。
【0033】
請求項7の記載によれば、糸供給装置の駆動装置は、外糸の糸速度を「加速」の方向にも「制動」の方向にも影響を与えることができる。
【0034】
このようにして、外糸のその都度必要な糸張力を確実かつ簡単に調節することができる。
【0035】
駆動装置は、請求項8記載のように、有利にはステップモータとして形成されている。
【0036】
このようなステップモータは駆動技術的に信頼性が保証されていて、市場において安価に得ることができる大量生産品である。
【0037】
請求項9記載のように別の有利な態様では、追加パーツキットの糸摩擦車は2つの外糸の糸走行路に、糸摩擦車がそれぞれ糸走行方向において、作業箇所固有の既存の糸ブレーキの糸摩擦車の下流側に位置するように、配置されている。
【0038】
このように配置されていると、各運転状態において、つまり1つの作業個所の始動時や正規のケーブリング運転中においても、糸ブレーキにおいて、張力を加えられた外糸が存在することが、保証される。
【0039】
作業箇所固有の糸ブレーキは有利には、規定されて制御可能なヒステリシスブレーキとして形成されている。このようなヒステリシスブレーキは特に次のような利点を有している。すなわちヒステリシスブレーキでは、生ぜしめられる力/生ぜしめられるモーメントは、速度もしくは回転数に関連しておらず、つまりヒステリシスブレーキは停止から構造的に所定された最大回転数に到るまで、常に均一なブレーキモーメントを有しており、このブレーキモーメントは必要な場合にはもちろん正確に調節可能である。
【0040】
請求項10記載のように、駆動装置用の制御装置及び/又は作業箇所固有の調整器ボックスは、該制御装置及び/又は調整器ボックスが、作業箇所の始動後に初めてかつ次いで行われる撚糸又はケーブリング運転中に追加パーツキットの糸供給装置を介して外糸のそれぞれの糸張力を調節するように、形成されている。
【0041】
すなわち駆動装置用の制御装置及び/又は調整器ボックスは、外糸の糸張力を本発明による糸供給装置を用いて、確かにケーブリング運転の大部分の時間にわたって調節するが、作業個所の始動中には調節しない。
【0042】
作業個所は有利には、既に存在している作業箇所固有の糸ブレーキの使用下において運転回転数へと起動される。
【0043】
糸供給装置の駆動装置のための制御装置は、機械における既存の中央の制御装置に組み込まれていてよい(請求項11)。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明による追加パーツキットを備えた作業個所を有する、撚糸機又はケーブリング機を示す正面図である。
【図2】図1に示した撚糸機又はケーブリング機の作業個所の幾つかを示す斜視図である。
【図3】追加パーツキットとして形成された糸供給装置とこの糸供給装置の領域における外糸の糸走行路を示す図である。
【図4】本発明による追加パーツキットを示す正面図である。
【図5】図4に示した追加パーツキットを示す側面図である。
【図6】図4に示した追加パーツキットを断面して上から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0046】
図1には、撚糸機又はケーブリング機(Kabliermaschine)1が正面図で略示されている。このような繊維機械はその機械の長辺側の領域にそれぞれ多数の同一の作業箇所2を有している。
【0047】
さらにこのような繊維機械は通常、機械端部側に配置された駆動兼操作ユニット8を有しており、この駆動兼操作ユニット8には例えば必要なエネルギ装置、種々様々な駆動装置及び中央の制御装置32が配設されている。
【0048】
図示の実施形態では、撚糸機又はケーブリング機1はさらにパッケージ搬送システムを有しており、このパッケージ搬送システムの略示された排出箇所は、符号10で示されている。
【0049】
公知のように、外糸供給部を備えた撚糸機又はケーブリング機1の作業箇所2はそれぞれ、クリール3を有しており、このクリール3は、少なくとも1つの第1の供給パッケージ4を受容するために働き、この供給パッケージ4からいわゆる外糸5が引き出される。
【0050】
このような作業箇所2はさらに、スピンドル駆動装置によって駆動される各1つのケーブリングスピンドル(これについては図面を見易くするために図示せず)を有している。このようなスピンドル駆動装置は、ケーブリングスピンドルを直接駆動するモータであるか、又は例えばベルト駆動装置のような間接的な駆動装置である。図1の実施形態において移動可能に支承された保護壁6の後ろにそれぞれ配置されたケーブリングスピンドルは、ケーブリングスピンドルに配置された定置の巻取りポット底に、通常のようにさらに第2の供給パッケージを有しており、この第2の供給パッケージからはいわゆる内糸がヘッドを介して引き出され、この内糸はケーブリングスピンドルの上でバルーンアイ又は調整システム7に供給される。
【0051】
図2に示されているように、クリール3に貯えられている供給パッケージ4から引き出された外糸5は最初に糸張力調整装置に供給され、この糸張力調整装置を用いて外糸5の糸張力を変化もしくは調節することができる。
【0052】
特に図2及び図3から分かるように、この糸張力調整装置は主として、有利にはヒステリシスブレーキとして形成された作業箇所固有の糸ブレーキ11と、後装備可能な追加パーツキット12内に配置されたアクティブな糸供給装置13とから成っている。
【0053】
ヒステリシスブレーキ11は、既存の制御装置32と接続されている。糸供給装置13の糸摩擦車14の駆動装置27;27A,27Bを制御するためには、別の制御装置9が設けられており、この別の制御装置9は既存の制御装置に組み込まれていても又は別個に形成されていてもよい。
【0054】
択一的に、例えばセクション毎に配置されている複数の制御装置が設けられていてもよい。制御装置9はデータバス28を介して、作業箇所2における調整器ボックス9′と接続されており、これらの調整器ボックス9′自体は測定兼調整装置を備えていて、これによって作業箇所毎に固有に、糸速度、ひいては糸張力の調整を行うことができる。
【0055】
追加パーツキット12の各ヒステリシスブレーキ11及び所属の糸供給装置13は、通常のように、糸走行方向Fで見てケーブリングスピンドルの前に配置されている。
【0056】
すなわち、第1の供給パッケージ4から到来する外糸5は、最初にヒステリシスブレーキ11の糸摩擦車30を回って走行し、次いで糸供給装置13の糸摩擦車14による作用を受け、変向ローラ15を介して糸ガイド通路16内に変向される。
【0057】
糸ガイド通路16を介して外糸5は次にケーブリングスピンドルに達し、そこで外糸5は、回転軸を通ってスピンドル駆動装置内に進入し、ツイストディスク(Zwirnteller)の下で再びスピンドル駆動装置から進出する。
【0058】
外糸5は次いで、自由な糸バルーンを形成しながらケーブリングスピンドルの周りを回る。
【0059】
第1の供給パッケージ4から引き出された外糸5と第2の供給パッケージから引き出された内糸とが一緒に案内されるバルーンアイもしくは調整システム7は、この際に形成される自由な糸バルーンの高さを規定する。調整システム7にはケーブリングポイントが配置されていて、このケーブリングポイントにおいて外糸5と内糸とは一緒に走行する。
【0060】
図2から分かるように、ケーブリングポイントの上には引出し装置17が配置されており、この引出し装置17を用いて、ケーブリングされた糸は引き出され、例えばダンサアーム18のような調整エレメントを介して、巻取り装置19に供給される。
【0061】
巻取り装置19は、通常のように、駆動ローラ20と糸綾振り装置21とを有している。糸綾振り装置21を用いて、ケーブリングされた糸は、駆動ローラ20によって摩擦によって駆動されかつパッケージフレーム22に保持されている綾巻きパッケージ23に巻き上げられる。
【0062】
後装備可能な本発明による追加パーツキット12は、特に図4〜図6から分かるように、ハウジング26を有しており、このハウジング26は例えばボルト31又はこれに類したものを用いて、撚糸機又はケーブリング機1の作業箇所2の壁24,25に、例えば着脱可能に取付け可能である。ハウジング26内には、相応な軸受装置において支持された駆動装置27A,27Bが支承されており、これらの駆動装置27A,27Bのモータ軸にはそれぞれ糸摩擦車14が配置されている。
【0063】
駆動装置27A,27Bのモータ軸は有利には、糸供給装置13の糸摩擦車14から変向ローラ15への外糸5の問題のない引渡しが保証されるように、傾けられて配置されている。
【0064】
駆動装置27A,27Bの過熱を阻止するために、ハウジング26はさらに通気スリット29を有している。
【0065】
糸摩擦車14を介して外糸5の糸速度ひいては糸張力を設定する駆動装置27A,27Bは、さらに制御ライン28′を介してそれぞれ調整器ボックスに接続され、これらの調整器ボックスはさらにデータバス28を介して制御装置9に、かつ供給ライン(図示せず)を介して、撚糸機又はケーブリング機のエネルギ供給装置に接続されている。
【符号の説明】
【0066】
1 撚糸機又はケーブリング機、 2 作業箇所、 3 クリール、 4 供給パッケージ、 5 外糸、 6 保護壁、 7 調整システム、 8 駆動兼操作ユニット、 9 制御装置、 9′ 調整器ボックス、 10 排出箇所、 11 糸ブレーキ、 12 追加パーツキット、 13 糸供給装置、 14 糸摩擦車、 15 変向ローラ、 16 糸ガイド通路、 17 引出し装置、 18 ダンサアーム、 19 巻取り装置、 20 駆動ローラ、 21 糸綾振り装置、 22 パッケージフレーム、 23 綾巻きパッケージ、 24,25 壁、 26 ハウジング、 27A,27B 駆動装置、 28 データバス、 28′ 制御ライン、 29 通気スリット、 30 糸摩擦車、 31 ボルト、 32 中央の制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外糸における糸張力を生ぜしめるために作業箇所固有の糸ブレーキを有する、撚糸機又はケーブリング機の作業箇所のための糸供給装置であって、
糸供給装置(13)が、後装備可能な追加パーツキット(12)の構成部材であることを特徴とする、糸供給装置。
【請求項2】
追加パーツキット(12)が、糸供給装置(13)の糸摩擦車(14)を回転させるために、規定されて制御可能な少なくとも1つの駆動装置(27)を有している、請求項1記載の糸供給装置。
【請求項3】
追加パーツキット(12)が、隣接した作業箇所(2)の壁(24,25)に固定可能であり、別個に制御可能な2つの駆動装置(27A,27B)を有しており、該駆動装置(27A,27B)に、外糸(5)に作用するための各1つの糸摩擦車(14)が接続されている、請求項1又は2記載の糸供給装置。
【請求項4】
追加パーツキット(12)がハウジング(26)を有していて、該ハウジング(26)を用いて追加パーツキット(12)が、隣接した作業箇所(2)の壁(24,25)に固定可能である、請求項3記載の糸供給装置。
【請求項5】
駆動装置(27;27A,27B)が制御ライン(28′)を介して作業箇所固有の調整器ボックス(9′)に接続されており、該調整器ボックス(9′)がデータバスを介して、撚糸機又はケーブリング機(1)における中央の制御装置(9)に接続されている、請求項2又は3記載の糸供給装置。
【請求項6】
摩擦車(14)を回転させるための駆動装置(27;27A,27B)は、外糸(5)の所望の糸張力を得るために糸速度が調節されるように、制御可能である、請求項2又は3記載の糸供給装置。
【請求項7】
駆動装置(27;27A,27B)を用いて、外糸(5)の糸速度が「加速」の方向にも「制動」の方向にも変更可能である、請求項5記載の糸供給装置。
【請求項8】
駆動装置(27;27A,27B)がステップモータとして形成されている、請求項2又は3記載の糸供給装置。
【請求項9】
追加パーツキット(12)は2つの外糸(5)の糸走行路に、追加パーツキット(12)の糸摩擦車(14)がそれぞれ糸走行方向(F)において、作業箇所固有の既存の糸ブレーキ(11)の糸摩擦車(30)の下流側に配置されているように、配置されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の糸供給装置。
【請求項10】
駆動装置(27;27A,27B)用の制御装置(9)及び/又は調整器ボックス(9′)は、該制御装置(9)及び/又は調整器ボックス(9′)が、作業箇所(2)の始動後に初めてかつ次いで行われる撚糸又はケーブリング運転中に追加パーツキット(12)の糸供給装置(13)を介してそれぞれの糸張力を調節するように、形成されている、請求項9記載の糸供給装置。
【請求項11】
制御装置(9)が、既存の中央の制御装置(32)に組み込まれている、請求項10記載の糸供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−63853(P2013−63853A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−204173(P2012−204173)
【出願日】平成24年9月18日(2012.9.18)
【出願人】(307031976)エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (105)
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Textile GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Leverkuser Strasse 65, D−42897 Remscheid, Germany
【Fターム(参考)】